JP3777375B2 - 水自動販売機 - Google Patents

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Description

本発明は、原水から生成した浄水を、容器に供給して販売する水自動販売機に係り、特に、水を充填して重量物となった容器を、外部に引き出すための構造に改良を施した水自動販売機に関するものである。
現代の消費生活では健康や安全を重視する傾向が強まっており、毎日使用する水に関しては高い水質が要求されている。単に飲料水として用いる場合には、ミネラルウォーターなどの清涼飲料水がペットボトルに詰められて販売されているが、調理や米の研ぎ水など家庭単位で大量に使う場合には、容器式の水自動販売機が利用されている。容器式の水自動販売機とは、水道水等の原水から水処理装置によって浄水を生成し、この浄水を利用者が持参した容器に給水・販売するものである。
水自動販売機については、厚生労働省の規格基準のもと、食品衛生法に適合した構造の機器によって、同法が定める「清涼飲料水」が消費者に提供されている。また、清涼飲料水を持ち帰るための容器についても、容器本体から容器構成物質が溶出しないなど同法に適合した容器が利用されている。このような水自動販売機は、容器の再利用(リユース)が可能なので経済的であり、環境調和の観点からも優れている。このため、近年では、水自動販売機の需要は拡大傾向にあり、様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる容器式の水自動販売機には、利用者が持参した容器を収容し、その容器に浄水を供給するためのスペースとして、給水ボックスが設けられている。この給水ボックスの内底には、容器の底部を支持する支持部が設けられ、前部には扉が設けられている。そして、利用者は、この扉を開けて、機器の前面等に貼付した説明図や支持部に表示した印等によって指示されている位置に、容器をセットする。このようにセットされた容器に対しては、洗浄等が施された後、浄水が供給される。
ところで、水自動販売機は、厚生労働省食品衛生法の「水自動販売機に関する衛生指導要領(平成15年11月19日)」によって、「コップ販売式自動販売機」として、「喫茶店営業許可」又は、その他「適当な営業許可」を受けることになった。この衛生指導指導要領中、4.衛生に関する事項(2)には、以下のような記載がある。
『水の自動販売機により販売された水は、コップ販売式自動販売機及び清涼飲料水全自動調理機により販売された清涼飲料水と販売後の消費形態が異なることから、以下の事項について自動販売機の見やすい位置に表示するなど、購入者への注意喚起に務めること。
(イ)水を購入するために持参する容器等はよく洗浄されたものであること。
これは、「コップ販売式自動販売機」として「喫茶店営業許可」を取得するにあたり、機器に隣接して手洗器を設置することが義務づけられていた従来の許可基準に加えて、本指導容量により、容器を洗浄することが義務付けられてきたことを意味する。
これに対処するために、例えば、水自動販売機を新設する場合に、手洗器を設置するにとどまり、容器については、「よく洗浄して持参するように」と、利用者に管理をまかせる方法が考えられる。しかし、かかる方法のみでは、容器の衛生管理上の問題が懸念される。なぜなら、持参した容器の洗浄程度の相違が、持ち帰る水自体の品質に大きく影響することになるからである。例えば、自宅に十分な容器の洗浄が可能かどうかについては、さらに、利用者が容器洗浄後、水自動販売機まで持参して水の供給を受けるまでの間の所要時間や取り扱い方法については、各利用者の所有施設、自宅の位置、衛生観念等によって多種多様であり、汚染の可能性を完全に排除することは困難である。
そこで、例えば、自動販売機内における給水ボックス内において、給水前に容器洗浄を行う洗浄装置として、種々のものが提案されている(特許文献1参照)。例えば、給水ボックス内で空の容器に水道水を噴射し、水道水の溶存塩素と水圧により容器を洗浄する装置がある。また、水道水を容器容量の半分程度注入し、水道水をこぼさないように容器を左右にそれぞれ90度交互に反転させ、容器内面の左半分と右半分を水道水で濡らす装置も提案されている。
特開2002−269632号公報
ところで、上記のような水自動販売機において、給水を受けるために利用者が持参する空容器は軽いため、利用者が空容器を給水ボックス内にセットする際には、強い腕力は不要である。しかしながら、給水ボックス内で給水を終えて水が充填された容器は、非常に重くなる。特に、家庭単位等で使う大容量の容器の場合には、給水ボックスの扉内から不用意に容器を取り出すと、手首や手に大変な負担がかかる。
これをより詳細に述べると、まず、容器を単純に上下させるのであれば、手首、肘、肩に対し加わるのは、垂直方向の軸力が主となるので、いわゆる引張り力に対する筋力が主に要求されることになる。しかし、重力物となった容器が水自動販売機内部にあり、これを手前に引き出す場合には、販売機内部と身体の中心部とに距離があるため、手首、肘、肩等の関節部を支点とした曲げモーメントが発生する。このため、関節部に多大な負担がかかるのである。
このような関節部への負担を軽減するために、利用者は、容器を極力体の近くまで引っ張り出そうとする。しかし、上述の通り容器は非常に重くなっており、しかも容器における底部と給水ボックスにおける支持部との間で摩擦力が働く関係上、力の弱い利用者にとっては、大変な負担となる。
また、上記のように、水道水による容器の洗浄から給水までの一連の動作を、水自動販売機内の給水ボックスで行う洗浄装置において、容器洗浄を徹底的に行うためには、一人の利用者が容器を給水ボックスにセットしてから水を充填した容器を取り出せるまでに、長時間を要することになる。特に、洗浄に使用する水道水中の不純物が、容器内面に付着するため、これを洗い落とすためには、さらにリンス水を用いなければならず、時間がかかる。これでは、多くの顧客を集めることが期待できる環境であっても、処理効率が悪いために顧客が行列をなしてしまう可能性が高く、水自動販売機を用いたビジネスでは不可欠な顧客満足度の向上を図ることが困難となる。
これに対処するため、洗浄のための所要時間を短縮すると、十分な洗浄は行うことができず、衛生上の問題や、水道水中の塩素による臭気の残留などの問題により、やはり顧客の満足を得ることができず、安全でおいしい水を供給するという水自動販売機の本来の目的を逸脱してしまう。
本発明は、このような従来技術が持つ課題を解決するために提案されたものであり、その主たる目的は、給水ボックス内の容器が、水の供給を受けて重量物となった場合であっても、給水ボックスからの引き出しを容易に行うことができ、利用者の負担を軽減可能な水自動販売機を提供することである。
本発明の他の目的は、容器洗浄器及び手洗器を併設させることにより、利用者側の事情の相違にかかわらず、行政上の基準等に沿った優れた衛生管理を実現することができるとともに、効率のよい処理により、利用者の満足度の向上による利益拡大が期待できる水自動販売機を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、販売対象となる浄水を容器に対して供給する水自動販売機において、以下のような技術的特徴を有する。
すなわち、請求項1記載の発明は、前記容器に前記浄水を供給するために、前記容器を収容可能に設けられた給水ボックスと、前記給水ボックスの下部に設けられ、浄水が供給される前記容器の底部を支持する支持部と、前記支持部に設けられ、前記給水ボックスからの前記容器の引出時に、前記容器の底部との摩擦を低減するように動作する可動部材が設けられ、前記支持部は、前記給水ボックスから引出側に突出した突出部を有しており、前記突出部の引出側端部には、前記可動部材が設けられていない水平面が備えられていることを特徴とする。
以上のような請求項1記載の発明では、水の供給を受けて重量物となった容器を、利用者が給水ボックスから引き出す際に、可動部材が動作することによって、容器の底部との摩擦が低減されるので、利用者にかかる負担が大幅に軽減される。このため、数多くの人に大量の水を迅速且つ効率的に供給することができ、所定の水質基準に適合した浄水販売において、単位時間当たりに得られる利益が増大する。また、引き出された容器は、可動部材がない水平面において停止するので、勢いがついて容器が滑落することが防止される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の水自動販売機において、前記可動部材は、水平に配列された複数の回動部材であることを特徴とする。
以上のような請求項2記載の発明では、水の供給を受けて重量物となった容器を、利用者が給水ボックスから引き出す際に、複数の回動部材が回動することにより、容器の底部との摩擦が低減されるとともに、複数の回動部材の間から水を排出することができるので、容器の外部に滴下した水の水はけが向上する。
請求項記載の発明は、請求項1記載の水自動販売機において、前記可動部材は、前記容器の引出方向にスライド移動可能なスライド部材であることを特徴とする。
以上のような請求項記載の発明によれば、水の供給を受けて重量物となった容器を、利用者が給水ボックスから引き出す際に、スライド部材のスライド移動に従って容器が移動するので、安定した姿勢でスムーズに引き出すことができる。
請求項記載の発明は、請求項記載の水自動販売機において、前記突出部には、前記スライド部材の移動を所定量で停止させるストッパが設けられていることを特徴とする。
以上のような請求項記載の発明では、スライド部材がストッパで停止することにより、引き出された容器も停止するので、勢いがついて容器が滑落することが防止される。
請求項記載の発明は、請求項記載の水自動販売機において、前記ストッパと前記スライド部材との間には、緩衝部材が設けられていることを特徴とする。
以上のような請求項記載の発明では、緩衝部材によって、スライド部材がストッパに当たるときの衝撃が緩和されるので、容器の滑落等をより確実に防止できる。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の水自動販売機において、前記突出部には、前記容器が載置された状態で昇降可能な昇降部が設けられていることを特徴とする。
以上のような請求項記載の発明では、引き出された容器は、昇降部に載置された状態で、利用者にとって利用しやすい高さに昇降させることができるので、容器の搬出がより一層便利となる。
請求項記載の発明は、請求項記載の水自動販売機において、前記昇降部は、上下にスライド移動可能に設けられていることを特徴とする。
以上のような請求項記載の発明では、容器を載置した状態で上下にスライド移動するので、姿勢が安定し、所要スペースも節約できる。
請求項記載の発明は、請求項記載の水自動販売機において、前記昇降部は、回動するアーム部と、前記アーム部に連結されることにより、略円弧状の軌道で昇降移動する台板とを有することを特徴とする。
以上のような請求項記載の発明では、アーム部の回動に従って、台板が所定の方向にせり出すように移動するので、短距離の横移動をさせる手間が省け、車のトランクや荷台に容器を移載する際に非常に便利である。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の水自動販売機において、前記給水ボックスの近傍に、容器洗浄器及び手洗器を備えたことを特徴とする。
以上のような請求項記載の発明では、容器洗浄器及び手洗器を備えることにより、給水を受ける利用者が、あらかじめ容器を洗浄すると同時に、手指を洗うことができる。また、先行する利用者が給水を受けている間に、次の利用者が容器洗浄及び手指の洗浄を行うことができる。このため、多数の利用者が効率良くサービスを受けることができ、待機時間に耐えられない利用者には時間を有効に活用させ、衛生に対する意識の高い利用者には安心して利用させることが可能となるので、特定の顧客に拒否されるようなことがない。また、種々の許可基準にも適合しやすくなり、設置場所が制限され難い。従って、請求項1〜のような優れた機能を、多数の人にあらゆる場所において利用してもらうことができ、全体として経済的利益を得やすい販売機を構成できる。
請求項10記載の発明は、請求項記載の水自動販売機において、前記容器洗浄器と前記給水ボックスとの間で、容器を搬送する容器搬送機構を備えたことを特徴とする。
以上のような請求項10記載の発明では、容器洗浄器において洗浄された容器が、利用者の手指に触れることなく、容器搬送機構によって給水ボックスへと自動搬送されるので、利用者の手間が省けるとともに、手指が容器に接触することにより洗浄効果が低減することがない。
以上説明したように、本発明によれば、給水ボックス内の容器が、水の供給を受けて重量物となった場合であっても、給水ボックスからの引き出しを容易に行うことができ、利用者の負担を軽減可能な水自動販売機を提供することができる。
また、本発明によれば、容器洗浄器及び手洗器を併設させることにより、利用者側の事情の相違にかかわらず、行政上の基準等に沿った優れた衛生管理を実現することができるとともに、効率のよい処理により、利用者の満足度の向上による利益拡大が期待可能な水自動販売機を提供することができる。
続いて、本発明を実施するための最良の形態(以下「実施形態」と呼ぶ)について、図1〜図8を参照して具体的に説明する。
(1)第1の実施形態
[構成]
本発明の第1の実施形態を、図1〜3を参照して説明する。本実施形態は、逆浸透膜方式を採用した容器式の水自動販売機である。なお、図1は本実施形態の正面図、図2及び図3は本実施形態の透視側面図である。
まず、図1に示すように、水自動販売機1の中央部には、ボトル型の容器2を収容するための給水ボックス3が設けられており、ここで容器2への給水が行われる。給水ボックス3の前部には、給水ボックス3を出し入れするための取出口6が設けられており、この取出口6には、開閉自在な給水扉5が取り付けられている。給水扉5は正面から見て向かって左側縁部が、蝶番により水自動販売機1の正面に取り付けられ、右側縁部にハンドル部5aが固定されており、ハンドル部5aを手前側に引いて開けるように構成されている。
給水ボックス3の内部には、図2に示すように、給水ノズル12が配置されている。この給水ノズル12には、逆浸透膜による浄水装置等(図示せず)に接続されており、自動制御された弁等が開閉することにより、容器2に対して適量の浄水が供給されるように構成されている。また、給水ボックス3内には、セットされる容器2を両脇から保持する保持具3aが設けられているため、利用者はこの保持具3aに合わせて容器2を押し込むことにより、給水ノズル12の下部に、容器2の給水口の位置が合うように構成されている。
給水ボックス3の下部には、図2及び図3に示すように、容器2の底部を支持する水平方向の支持部20が設けられている。この支持部20の上部には、複数の回動部材21が水平方向に配設されている。これらの回動部材21は円筒形状であり、複数本が互いに平行に配設されている。そして、それぞれの回動部材21は、容器2の移動方向(図3中、矢印方向)と直交する方向の軸部21aを中心に、回動可能に設けられている。従って、回動部材21は、水が充填された容器2が引き出されるに従って回動することにより、この容器2に係る摩擦力を低減できる構造となっている。
また、支持部20の手前側(図3中、左側)は、給水ボックス3の外部に突出したカウンター状の台板22となっており、回動部材21が設けられている位置は、この台板22の水平突出距離の半分程度までとなっている。そして、利用者に最も近い部分は、水平面となっている。この水平面の表面は、平滑面としても、凹凸を形成して容器が停止しやすくしてもよい。滑り止めとなるシート等を貼付してもよい。
なお、給水ボックス3の内壁面は、ステンレスなどの腐食酸化しにくい金属から構成することが望ましく、その表面には酸化チタンが定着されていてもよい。また、給水扉5の開閉については、ラチェットや磁気ソレノイド等を用い、通常時は施錠状態とし、カード又はコインの挿入により開錠状態となるように制御してもよい。また、給水扉5は自動式又は手動式にて開閉し、容器2への給水完了後、容器2を取り出すと、自動的に元の施錠状態となるよう制御してもよい。
[作用]
以上のような構成を有する本実施形態は、次のように利用することができる。すなわち、利用者は、容器2のキャップを外して、ハンドル部5aを手前側に引くことによって給水扉5を開け、給水ボックス3内における保持具3aに合わせて、容器2を奥へ押し込む。すると、容器2は、その給水口が給水ノズル12の直下に来るように、位置合わせがなされる。そして、給水ノズル12から容器2の給水口へ浄水が供給され、容器2内に所定量の浄水が満たされた後、給水が停止する。
次に、利用者は、容器2の側面若しくは取っ手部分を持って、容器2を手前に引き寄せる。すると、容器2の移動に従って、その底面に接触する回動部材21が回動するのでコロの機能を果たし、容器2に係る摩擦力が低減される。従って、利用者は、浄水で満たされて重くなった容器2を、給水ボックス3から楽に引き出すことができ、関節への負担が軽減される。このように引き出された容器2は、回動部材21のない台板22において停止するので、勢いがついて容器2が滑落することを防止できる。このように、容器2を取り出すと、給水扉5が、自動的に閉じて元の施錠状態となる。利用者は、キャップによって容器2の給水口を閉じた後、容器2を搬出する。
[効果]
以上のような本実施形態によれば、利用者は、浄水が満たされて重量物となった容器2を、給水ボックス3から簡単且つ迅速に引き出すことができ、関節への負担が軽減されるので、利用者の利便性が向上する。これは、女性、子供、お年寄り等、比較的腕力の弱い人にとって非常に有効となるため、幅広い顧客層において、集客力を向上させることができる。また、平行配置された複数の回動部材21を利用するため、容器2の外部に滴下した水を、回動部材21の間から排出させることができ、給水ボックス3における水はけが良好なものなる。
これに加えて、本実施形態によれば、数多くの利用者が行列をつくっている場合等であっても、容器2の引き出しに時間がかからないため、皆が迅速に水の供給を受けることができ、待ち時間が少なくなる。容器2の引き出し後の滑落も、台板22によって防止されるため、事故による待ち時間の長期化も防ぐことができる。従って、大量の利用者に、浄水を効率良く供給・販売することができ、単位時間当たりに得られる利益が向上する。また、容器2の容量を大きくして給水量を増やすことによって、給水後の容器2の重量が増大しても、給水ボックス3からの引き出しに手間がかからない。従って、単位時間当たりの販売量を多くすることができ、これによっても利益が向上する。
以上のことから、本実施形態を利用して水の販売を行えば、販売料金を抑えても、従来と同様若しくはそれ以上の利益を得ることができ、競業他社よりも優位に立つことができる。つまり、本実施形態は、単に利用者の利便性と安全性の向上に寄与するのみでなく、これにより水を販売する者に多大な利益をもたらし、競争熾烈な水販売市場において、優位に立てるビジネスモデルを実現するための強力な武器として、有効に機能するものといえる。
(2)第2の実施形態
[構成]
本発明の第2の実施形態を、図4の透視側面図を参照して説明する。すなわち、本実施形態の基本構成は、図1〜3の第1の実施形態と同様である。但し、本実施形態においては、支持部20の上部に、スライド板30が、容器2の移動方向(図4中、矢印方向)にスライド移動可能に設けられている。このスライド板30のスライド移動は、支持部20側に設けられたガイド部材(図示せず)にガイドされるように構成されている。ガイド部材としては、直線状のガイドレールや、スライド板30の左右の側面に対応する位置に設けられた側壁等の種々のものが考えられるが、スライド板30のスライド移動を実現できるものであれば、どのような構造であってもよい。また、スライド板30とガイド部材若しくは支持部20との間に、滑車、ローラー等の回動部材を介在させることによって、移動を滑らかにさせることもできる。
さらに、支持部20における利用者に最も近い端部(図4中、左端)には、スライド板30の移動を停止させるストッパ31が設けられている。ストッパ31には、スライド板30との接触部分に、ゴム、スポンジ等の緩衝部材32が設けられ、スライド板30との衝突による衝撃を吸収できるように構成されている。なお、スライド板30と接触する当接具とスプリングによって、緩衝部材32を構成してもよい。
[作用]
以上のような構成を有する本実施形態の作用は、次のように利用することができる。すなわち、上記の第1の実施形態と同様に、給水扉5を開けて、保持具3aに空き容器2を押し込むことによって、スライド板30上に容器2をセットする。そして、容器2への浄水の充填後、利用者は、容器2の側面若しくは取っ手部分を持って、容器2を手前に引き寄せる。すると、容器2の移動に従って、スライド板30がスライド移動するので、容器2に係る摩擦力が低減される。従って、利用者は、浄水で満たされて重くなった容器2を、給水ボックス3から楽に引き出すことができ、関節への負担が軽減される。このように引き出された容器2は、ストッパ31の緩衝部材32に、スライド板30が当接することによって停止するので、勢いがついて容器2が滑落することを防止できる。このように、容器2を取り出すと、給水扉5が、自動的に閉じて元の施錠状態となる。
[効果]
以上のような本実施形態によれば、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、容器2が水平なスライド板30上に載置されて移動するので、容器2を、安定した姿勢でスムーズに引き出すことができる。これにより、迅速な引き出しを実現でき、上述の効果をより一層高めることができる。
(3)第3の実施形態
[構成]
本発明の第2の実施形態を、図5の透視側面図を参照して説明する。すなわち、本実施形態の基本構成は、図1〜3の第1の実施形態と同様である。但し、本実施形態においては、台板22が、支持部20から独立して上下方向にスライド移動可能に設けられている。この台板22のスライド移動は、水自動販売機1の本体側に設けられた垂直方向のガイドレール40によって、ガイドされるように構成されている。
また、台板22の下部には、下降速度が急激にならないように、且つ所定の位置で停止するように、緩衝機構が設けられている。この緩衝機構としては、スプリング、油圧シリンダ、気圧シリンダ等の種々のものが考えられるが、台板22の下降をスムーズにするとともに、所定の位置で停止する機構であれば、どのような構造のものであってもよい。停止位置としては、利用者が持ち出し易い位置にあらかじめ設定しておくこともできるし、利用者が所望の位置に設定できるように、緩衝機構を調節可能に構成することもできる。
[作用]
以上のような構成を有する本実施形態は、次のように利用することができる。すなわち、上記の第1の実施形態と同様に、給水扉5を開けて、保持具3aに空き容器2を押し込むことによって、支持部20上に容器2をセットする。そして、容器2への浄水の充填後、利用者は、容器2の側面若しくは取っ手部分を持って、容器2を手前に引き寄せる。すると、容器2の移動に従って、その底面に接触する回動部材21が回動するのでコロの機能を果たし、容器2に係る摩擦力が低減される。
従って、利用者は、浄水で満たされて重くなった容器2を、給水ボックス3から楽に引き出すことができ、関節への負担が軽減される。引き出された容器2は、回動部材21のない台板22において停止するので、勢いがついて容器2が滑落することを防止できる。そして、台板22に容器2が載置されると、容器2の自重によって、台板22が下降し、所定の位置で停止する。この状態で、利用者は容器2を運び出す。このように容器2を取り出すと、給水扉5が、自動的に閉じて元の施錠状態となる。
[効果]
以上のような本実施形態によれば、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、容器2が利用者にとって搬出し易い位置に停止するので、容器2の持ち出しがより一層楽になる。特に、車椅子等で利用する人や身長の低い人にとって、便利となる。さらに、台板22の下降は、ガイドレール40にガイドされてスライド移動するので、姿勢が安定し、所要スペースも節約できる。
(4)第4の実施形態
[構成]
本発明の第4の実施形態を、図6の透視側面図を参照して説明する。すなわち、本実施形態の基本構成は、図1〜3の第1の実施形態と同様である。但し、本実施形態においては、台板22が、円弧状の軌道に沿って下降するように構成されている。この台板22には、アーム部50の一端が回動可能に連結されている。アーム部50の他端は、水自動販売機1の本体に設けられた支持金具51に回動可能に連結されている。また、アーム部50と支持金具51との接触圧は、台板22の下降速度が急激にならないように調節されている。また、支持金具51には、所定の角度になったアーム部50に当接して停止させるストッパ(図示せず)が設けられている。停止位置としては、台板22上の容器2を持ち出し易い位置にあらかじめ設定しておくこともできるし、利用者が所望の位置に設定できるように位置を可変として構成することもできる。
[作用]
以上のような構成を有する本実施形態は、次のように利用することができる。すなわち、上記の第1の実施形態と同様に、給水扉5を開けて、保持具3aに空き容器2を押し込むことによって、スライド板30上に、容器2をセットする。そして、容器2への浄水の充填後、利用者は、容器2の側面若しくは取っ手部分を持って、容器2を手前に引き寄せる。すると、容器2の移動に従って、その底面に接触する回動部材21が回動するのでコロの機能を果たし、容器2に係る摩擦力が低減される。
従って、利用者は、浄水で満たされて重くなった容器2を、給水ボックス3から楽に引き出すことができ、関節への負担が軽減される。引き出された容器2は、回動部材21のない台板22において停止するので、勢いがついて容器2が滑落することを防止できる。そして、台板22に容器2が載置されると、容器2の自重によって、アーム部50が角度を変え、台板22が円弧の軌道で下降して、所定の位置で停止する。この状態で、利用者は容器2を運び出す。このように容器2を取り出すと、給水扉5が、自動的に閉じて元の施錠状態となる。
[効果]
以上のような本実施形態によれば、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、第3の実施形態と同様に、容器2が利用者にとって搬出し易い位置に停止するので、容器2の持ち出しがより一層楽になる。特に、容器2が後方にせり出すように移動するので、短距離の横移動をさせる手間が省け、車のトランクや荷台に容器を移載する際に非常に便利である。
(5)第5の実施形態
本実施形態は、上記のいずれかの実施形態に、容器洗浄器及び手洗器を一体化したものである。但し、本実施形態は、単に、水自動販売機に既存の容器洗浄器及び手洗器を組み込んだものではない。以下に説明するように、容器洗浄器としても手洗器としても、衛生管理のための優れた特徴点を有するとともに、上記の各実施形態の特徴と相俟って、従来技術では得られなかった特異な作用効果を奏するものである。なお、以下の説明では、本実施形態の特徴を列記する形で述べるが、これらの特徴のうち、いずれの特徴を備えるか否かは自由である。
[全体構成]
すなわち、本実施形態においては、図7及び図8に示すように、上記のいずれかの実施形態の水自動販売機1と手洗器7及び容器洗浄器8とを一体化したものが併設されている。そして、容器洗浄器8と給水ボックス3との間には、容器2を自動搬送する容器搬送機構9が設けられている。
[手洗器の特徴]
手洗器7は、蛇口70を捻ることにより、塩素殺菌された上水をそのまま利用できるものであり、容器洗浄器8の下部であって、利用者が手指を洗いやすい高さに配設されている。この手洗器7には、手洗用の石鹸液供給器72が常設されている。なお、消毒用のアルコール噴霧器、紫外線照射器、その他の殺菌器などを併設すると、衛生確保のためにさらに効果的である。
この手洗器7の下部扉73の内部には、蛇口70への水道水の供給経路から分岐した経路に、水道水中の塩素、トリハロメタン等の発ガン物質、カビ臭、カルキ臭を除去する目的のフィルターと、一般細菌、大腸菌群を除去する目的のフィルター等が装着されている。そして、水道水は、これらのフィルターを経由した後、スイッチ操作等により制御される電磁弁類の開閉に応じて、後述する専用の洗浄ノズル81を介して、容器洗浄機8内部の洗浄用の空間に噴出される構成となっている。
[容器洗浄器の特徴]
容器洗浄器8は、手洗器7の上部に配設され、その内部に、洗浄用の空間である洗浄ボックス80が形成されている。洗浄ボックス80は、洗浄水が容器2の外部へ流出しやすいように、容器2を上下逆さにして洗浄するものである。この洗浄ボックス80の正面には、洗浄扉80aが設けられている。洗浄扉80aは、図9及び図10に示すように、正面から見て向かって左側縁部が、蝶番により開閉可能に取り付けられている。この洗浄扉80aは、給水扉5と同様に、手動若しくは自動にて開閉、施錠可能に構成することが考えられる。
この洗浄ボックス80内には、逆さになった容器2の給水口に対して、非接触で対向する位置に、上述の洗浄ノズル81が設けられている。この洗浄ノズル81は、一つには限定されない。例えば、洗浄ボックス80内に複数配設し、上下部や横方向から、容器2の内外部に噴射する構造としてもよい。容器2のキャップ専用の載置場所を設けて、容器2とともに、キャップも洗浄できるように構成してもよい。
そして、スムーズな排水が可能となるように、洗浄ボックス80の下部には、図10〜図12に示すように、逆さになった容器2の肩部を支えるとともに、容器2の給水口部分が空きスペースとなったメッシュ部材82が配設されている。このメッシュ部材82によって、容器2の給水口部分は、洗浄ノズル81には接触せず、所定の位置において容器2が保持される構造となっている。
容器2の左右には、図10〜図12に示すように、所定の位置に容器2を保持するガイドバー83が設けられている。なお、このガイドバー83は、その幅を可変に設けてもよく、容器2を保持する方向に付勢するスプリングを設けることによって、多種の容器2に対応できるようにしてもよい。さらに、ガイドバー83は、一段ではなく、所定の間隔で複数段設けて、より多種の容器2に対応できるようにしてもよい。また、後述するように給水ボックス3側に移動した後に、保持具3aを兼用させるように構成してもよい。
洗浄ボックス80の上部には、図10及び図11に示すように、容器2を押さえて移動を制限するための上部バー84が設けられている。この上部バー84の上端は、洗浄ボックス80の天井に屈曲して取りつけられることにより、比較的強固なバネを構成している。また、上部バー84の中間は、二つに分けられ、互いに蝶番によって連結されることにより、折曲可能に構成されている。この折曲部分は、比較的弱いバネによって、上部バー84が伸張する方向に付勢されているので、その下端において容器2を押さえる力が微調整され、余分な力が加わらないように構成されている。
洗浄ボックス80の天井は、通常、ステンレス等の、衛生的で構成物質が溶出しない素材で構成されている。さらに、微生物を死滅させたり、化学物質を分解処理できる塗布材によって、表面を加工処理してもよい。また、誤った位置に容器2を固定してしまった場合など、本来容器2の内外面を洗浄すべき洗浄水が、洗浄ボックス80の壁面や天井面にかかってしまうことも考慮して、壁面、天井面を凹型に湾曲させておき、利用者側にふきこぼれないように構成してもよい。壁面、天井面の前に、さらに同素材のステンレス製等のメッシュ等を配置させることにより、跳ね返り水の緩和若しくは防止を図った構造としてもよい。
[容器搬送機構の特徴]
容器搬送機構9は、洗浄後の容器2を給水ボックス6側に搬送して給水可能な位置にセットする機構であり、逆さまになった容器2の方向を、反転させて元に戻す機能も有している。かかる搬送による容器2の通過が可能となるように、水自動販売機1と容器洗浄器8との間には、図示しない開口が設けられている。この開口を、開閉扉等によって開閉可能に設けるか否かは自由である。容器搬送機構9の具体的な構成は、種々考えられるため、特定のものには限定されない。
例えば、図13に示すように、図示しない駆動源及び駆動機構によって回動する無端状のベルト94に、ガイドバー83を取り付けることにより、洗浄ボックス80から容器2を移動させ、その移動端において容器2が反転し、上側に給水口部が位置する方向で、給水ボックス6内にセットされるように構成してもよい。そして、ベルト94の水自動販売機1側と容器洗浄器8側とにそれぞれ一対のガイドバー83を設け、一方のガイドバー83に保持された容器2への給水と、他方のガイドバー83に保持された容器2の洗浄とを同時に行った後、ベルト94の移動に従って、洗浄後の容器2を保持したガイドバー83と、給水後に容器2が外されたガイドバー83とが、交互に入れ替わることによって、洗浄及び給水、容器搬送を、タイミングよく行うことができる。
また、図14に示すように、無端状のベルト95上に、別途駆動源により反転した容器2が載置され、ベルト95の回動に従って、ガイドバー83及び容器2が横に移動するように構成してもよい。開閉可能なガイドバー83が容器2を解放してから、ベルト95によって搬送され、水自動販売機1側の保持具3aに保持されるように構成してもよい。図15に示すように、別途駆動源により反転した容器2が、開閉可能なガイドバー83から解放されることにより、自重でスロープ97を滑って移動して、水自動販売機1側の保持具3aに保持されるように構成してもよい。ガイドバー83及び保持具3aの開閉を自動的に行うように構成してもよい。
なお、上記の容器2の反転の際には、容器2を支えるメッシュ部材82等が緩衝しないように、スペースを空けておくことが望ましい。また、上記のベルト94,95は、無端状のものを広く意味するものであり、チェーンのように複数の部材を連結されたものや、紐状、糸状、帯状、ワイヤー状等のものであってもよい。紐状、糸状、帯状、ワイヤー状等のものを、リール等に巻き取るようにして、一方から他方へ移動させるものであってもよい。容器洗浄器8と水自動販売機1との間を移動可能に構成されたテーブル上に、容器2が載置され、テーブルの移動に従って、容器2が移動するように構成してもよい。
また、図16に示すように、無端状のラック90上を、駆動源により駆動される小径ギヤ93が回動しながら移動するように構成してもよい。かかる構成の場合でも、水自動販売機1側と容器洗浄器8側とにそれぞれ小径ギヤ93に取りつけられた一対のガイドバー83を設け、一方のガイドバー83に保持された容器2への給水と、他方のガイドバー83に保持された容器2の洗浄とを同時に行った後、それぞれの小径ギヤ93の回動に従って、洗浄後の容器2を保持したガイドバー83と、給水後に容器2が外されたガイドバー83とが、交互に入れ替わることによって、洗浄及び給水、容器搬送を、タイミングよく行うことができる。
この場合に、小径ギヤ93の回動に従って、容器2が複数回回転しながら移動するようにしてもよいが、図17に示すように、ガイドバー83に固定された小径ギヤ93の軸93aを、小径ギヤ93とは独立に回動可能に設けておき、これを駆動源により回動可能に構成することにより、移動前若しくは移動後等に、軸93aを小径ギヤ93とは別に回動させて、容器2の反転を独立して行わせることもできる。
また、図18に示すように、ラック90上を回動しながら移動する大径ギヤ91と、この大径ギヤ91に係合し、図示しない駆動源によって回動可能に設けられた小径ギヤ92とを、左右方向に移動可能に設け、大径ギヤ91の軸91aに、ガイドバー83の後部を取り付けたものも考えられる。かかる構成の容器搬送機構9では、駆動源が作動して、小径ギヤ92が回動することにより、大径ギヤ91も回動して、水自動販売機1側へと移動する。この大径ギヤ91の回動とともに、ガイドバー83も回動するので、移動端に達した容器2は、上側に給水口部が位置する方向で、給水ボックス6内にセットされる。なお、この場合にも、軸91aの回転を大径ギヤ91とは独立して行わせるように構成してもよい。
[動作]
以上のような本実施形態は、次のように利用することができる。すなわち、キャップを外した空き容器2を持った利用者は、洗浄扉80aを開き、容器2を、その給水口が下方となるように、ガイドバー83にセットする。また、キャップを、専用の載置場所に載置する。そして、洗浄ノズル81から噴出される洗浄用水によって、容器2及びキャップが洗浄される。本実施形態においては、上記のように、下部扉73の内部に、水道水から塩素・トリハロメタン・細菌類を取り除く各種フィルター類が装着されており、各種フィルター内を通過する水道水は、水道水中の不純物を除去され、電磁弁の開閉に従って、洗浄ボックス80内の洗浄ノズル81から、利用者の所望の若しくはあらかじめ定められた時間及び量で容器2に対して噴出される。これにより、容器2の外部及び内部、容器2の給水口部分、キャップ等も洗浄される。
こののような容器2の洗浄中に、利用者は、容器洗浄器8の下部の手指を洗うのに適した高さに設けられた手洗器7によって、手指を洗浄することができる。かかる容器2の洗浄後に、容器搬送機構9が、容器2を給水ボックス3側に搬送するとともに、反転させる。給水ボックス3内にセットされた容器2に対しては、上記の各実施形態で示したように、給水及び取出しを行うことができる。
[効果]
以上のような本実施形態によれば、洗浄ボックス80の下部に、水道の蛇口等を備えた手洗器7が設けられているので、利用者に対して、利用前の手洗いを励行しやすくなり、衛生の確保に寄与することができる。手指が汚染されている可能性がある利用者であっても、かかる手指を手洗器によって殺菌するとともに、併設された容器洗浄器8によって、容器2もあらかじめ殺菌洗浄することができるので、手指の洗浄と容器2の洗浄を同時並行的に行うことによる所要時間の短縮化を図ることができる。
特に、衛生観念の厳しい利用者や、待機時間に耐えられない利用者であっても、安心して且つ苛立つことなく利用することができ、特定の顧客に拒否されるようなことがない。これに加えて、食品衛生法上の従来の規格基準と、今回改正された指導要領の趣旨に本質的に合致させることができる。従って、利用者を選ばずに顧客吸引力を高めることができ、設置場所が制限されないので、全体として経済的利益を得やすい販売機となる。
また、上記のように安全性を十分に確保された容器2を、給水ボックス3において給水を受ける以前に準備して、先行する利用者が給水を受けている間に、手指の殺菌、容器2の内外の十分な洗浄殺菌、キャップの洗浄殺菌等を行うことができる。つまり、容器洗浄と自動販売機による給水を二段階に分けて、二人以上の利用者が重複して利用することができるようにすることで、一人の利用者のみが長時間サービスを受けている場合の非効率から脱却し、サービス時間の短縮と同時に、利用者に待ち時間を浪費させることから来るフラストレーションを分散解消できる。上記のような時間短縮作用を利用して、容器2をより念入りに洗浄させることも可能である。
さらに、容器搬送機構9によって、洗浄ボックス80から給水ボックス3への容器2の搬送を、利用者の手に触れることなく自動的に行うことができるので、利用者の手間が省けるとともに、洗浄後の容器2が外気に触れたり、利用者の手に触れたりすることにより、洗浄効果が低減することがない。給水ボックス3内にセンサ等を設けて、先行する利用者が、給水ボックス3において給水を受けている間は、センサが容器2が存在することを検知して容器搬送機構9を作動させず、給水ボックス3から容器2が取り出された時に、この取り出しをセンサが検知して、容器搬送機構9の作動を許可することにより、効率のよい処理が可能となる。
(6)他の実施形態
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではなく、各構成部材の形状や材質、配置数、配置箇所、移動させるための構成や、部材の移動方向、さらには容器を設置する数などは適宜変更可能である。例えば、上記の第2の実施形態において、容器をセットする支持部20自体が移動する構成とすることも考えられる。この場合には、例えば、単数でしかるべき幅のある物又は複数の移動が容易なレール状の物に、支えられていてもよい。スライド板30とガイド部材若しくは支持部20との接触部分を、平滑性のある材料としてもよい。ストッパ31の配置位置は自由であり、例えば、スライド板30の奥側に設けた突起が、支持部20の奥側に設けた係止部に当接して停止する構造としてもよい。
また、スライド板30、台板22は、容器2が運び出された後に、スプリング、油圧シリンダ、気圧シリンダ等の付勢部材や駆動機構によって、初期位置に復帰するように構成してもよい。台板22は、容器2の自重ではなく、利用者の手動でのみ下降し、所望の位置に停止させるように構成してもよい。台板22を、駆動源及び駆動機構によって、所望の位置に昇降するように構成してもよい。例えば、トラックの荷台に乗せる場合には、上昇した方が便利な場合がある。
また、水自動販売機1において、給水ボックス3への容器2のセット位置と、給水ボックス3からの引き出し位置とが一致している必要はない。前方から入れて後方から引き出される構造としてもよい。容器2が載置される可動部材を、ターンテーブルとして、ターンテーブルの回動に従って給水ボックス3へのセットと引き出しが行われる構成としてもよい。このように、可動部材の種類、その移動方向、移動量等は、上記の実施形態で例示したものには限定されない。例えば、多数のそろばん玉のような回転部材であっても、多数の球状の回転部材であってもよい。複数のスライド部材であってもよい。コンベアのように、無端状のベルトが回動する構成であってもよい。
また、容器2の洗浄に用いる水は、上記の実施形態で例示したものよりも、さらに精緻な処理水でもよい。例えば、処理後に、オゾンを溶解させたり、紫外線を通過殺菌させた水を使用してもよく、次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤を利用してもよい。洗浄水は、水道水を原水にしたもの以外は、リンス水にて再洗浄を必要とし、殺菌、除菌処理以降にて、それらの臭気や毒性物質の洗い流しを行うこともある。
また、容器2に対する洗浄用水の噴射圧力が不足することが予想される場合などは、殺菌装置を内蔵した一次タンクに、噴射用水を留保し、加圧ポンプ等によって噴射圧力を加圧して、容器2の洗浄に必要な圧力を確保してもよい。洗浄ノズル81を複数にすることはもちろん、洗浄ノズル81の形状を可変としたり、異なる形状の洗浄ノズル81に交換可能としたり、洗浄ノズル81の位置が移動するように構成してもよい。洗浄時、給水時の容器2の方向も上記のものには限定されない。上記の容器洗浄、容器搬送、給水のいずれかの領域において、紫外線照射による殺菌処理を施してもよい。浄水装置の種類、金銭の収集方法等も特定のものには限定されない。
本発明の第1の実施形態を適用した容器式の水自動販売機の正面図である。 図1の実施形態の透視側面図である。 図1の実施形態の透視側面図である。 本発明の第2の実施形態の透視側面図である。 本発明の第3の実施形態の透視側面図である。 本発明の第4の実施形態の透視側面図である。 本発明の第5の実施形態を適用した容器式の水自動販売機の正面図である。 図7の実施形態の側面図である。 図7の実施形態の洗浄ボックスを示す斜視図である。 図9の透視正面図である。 図9の透視側面図である。 図9の底面図である。 図7の実施形態の容器搬送機構の一例を示す簡略背面図である。 図7の実施形態の容器搬送機構の一例を示す簡略背面図である。 図7の実施形態の容器搬送機構の一例を示す簡略背面図である。 図7の実施形態の容器搬送機構の一例を示す簡略背面図である。 図7の実施形態の容器搬送機構の一例を示す簡略背面図である。 図7の実施形態の容器搬送機構の一例を示す簡略背面図である。
符号の説明
1…水自動販売機
2…容器
3…給水ボックス
3a…保持具
5…給水扉
5a…ハンドル部
6…取出口
7…手洗器
8…容器洗浄器
9…容器搬送機構
12…給水ノズル
20…支持部
21…回動部材
21a…軸部
22…台板
30…スライド板
31…ストッパ
32…緩衝部材
40…ガイドレール
50…アーム部
51…支持金具
70…蛇口
72…石鹸液供給器
73…下部扉
80…洗浄ボックス
80a…洗浄扉
81…洗浄ノズル
82…メッシュ部材
83…ガイドバー
84…上部バー
90…ラック
91…大径ギヤ
91a,93a,96…軸
92,93…小径ギヤ
94,95…ベルト
97…スロープ

Claims (10)

  1. 販売対象となる浄水を容器に対して供給する水自動販売機において、
    前記容器に前記浄水を供給するために、前記容器を収容可能に設けられた給水ボックスと、
    前記給水ボックスの下部に設けられ、浄水が供給される前記容器の底部を支持する支持部と、
    前記支持部に設けられ、前記給水ボックスからの前記容器の引出時に、前記容器の底部との摩擦を低減するように動作する可動部材が設けられ
    前記支持部は、前記給水ボックスから引出側に突出した突出部を有しており、前記突出部の引出側端部には、前記可動部材が設けられていない水平面が備えられていることを特徴とする水自動販売機。
  2. 前記可動部材は、水平に配列された複数の回動部材であることを特徴とする請求項1記載の水自動販売機。
  3. 前記可動部材は、前記容器の引出方向にスライド移動可能なスライド部材であることを特徴とする請求項1記載の水自動販売機。
  4. 前記突出部には、前記スライド部材の移動を所定量で停止させるストッパが設けられていることを特徴とする請求項記載の水自動販売機。
  5. 前記ストッパと前記スライド部材との間には、緩衝部材が設けられていることを特徴とする請求項記載の水自動販売機。
  6. 前記突出部には、前記容器が載置された状態で昇降可能な昇降部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の水自動販売機。
  7. 前記昇降部は、上下にスライド移動可能に設けられていることを特徴とする請求項6記載の水自動販売機。
  8. 前記昇降部は、回動するアーム部と、前記アーム部に連結されることにより、略円弧状の軌道で昇降移動する台板とを有することを特徴とする請求項6記載の水自動販売機。
  9. 前記給水ボックスの近傍に、容器洗浄器及び手洗器を備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の水自動販売機。
  10. 前記給水ボックスと前記容器洗浄器との間で容器を搬送する容器搬送機構を備えたことを特徴とする請求項9記載の水自動販売機。
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