JP3776481B2 - 回転体のシール装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は蒸気タービン、ガスタービン、ポンプ、圧縮機等に用いられる回転体のシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の蒸気タービンの仕切板等のラビリンスシールの模式図である。固定側の仕切板02にラビリンス片07が嵌合され、ロータ03に設けられたシール部03aとの間のクリアランスCによって仕切板前後の圧力さPA −PB を保持している。
【0003】
図7は、従来の蒸気タービンの動翼のラジアルフィンの模式図である。固定側のガイド02a等に止められたラジアルフィン08とロータ03に嵌合された動翼04上のシュラウド05とのクリアランスDによって動翼前後の圧力差PC −PD を保持している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
回転中に回転体と固定側のシールが接触すると、シール部の破損又はシール部の発熱等により回転体の大振動が発生することがあるために、前記の図6及び図7に示される従来のラビリンスシール及びラジアルフィンを用いたシール装置では、シールのクリアランスは回転体の昇降速及び常用運転回転数において零とならず、回転体と固定側のシールが接触しないように決められている。
【0005】
一般に、回転体ではいくつかの共振回転数(固有値速度)を通過して常用回転数で使用されるが、この場合、回転体の振巾は共振域で大きくなるために、シールクリアランスはこの値で決まり、常用回転数では振巾が小さくても大きなクリアランスを設定する必要があり、シール性能が制約される。
【0006】
本発明は、以上の問題点を解決することができる回転体シール装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の回転体シール装置は、ケーシングに内蔵された回転体に半径方向にスライド可能にラビリンス部材を取り付け、前記ケーシング側の静翼の半径方向中心方向に固定側のシール部材を連設し、前記ラビリンス部材を遠心力に抗して回転体中心方向に押圧する弾性体を設け、前記ラビリンス部材の半径方向位置を規制する規制部材を設けると共に、前記ラビリンス部材と前記シール部材との間のクリアランスを固有値速度における前記回転体の片振巾より大きく設定したことを特徴とする。
【0008】
本発明では、回転体の回転速度が低い時には、ラビリンス部材を遠心力に抗して回転体中心方向に押圧する弾性体によってシール部材とラビリンス部材とのシールクリアランスが大きくされる。回転体の回転速度が増加すると、ラビリンス部材に作用する遠心力が大きくなり、ラビリンス部材は弾性体に抗して次第に半径方向外方へ移動し始めてシール部材とラビリンス部材とのシールクリアランスが次第に減小する。回転体の回転速度がある所定の値に達すると、ラビリンス部材は規制部材によって半径方向位置が規制され、回転体の回転速度が増加しても以後はラビリンスが半径方向に移動することがなく、従ってシールクリアランスは一定に保たれる。
【0009】
従って、回転体の起動時はシールクリアランスを大きくすることができ、この状態で振巾が大きい回転体の共振域を通過させることによって、振巾が大きい前記共振域においてもラビリンス部材が固定側のシール部材に接触することがない。また、回転体の回転速度が高い常用運転域では、シール部材とラビリンス部材とのシールクリアランスを小さくしてシール性能を向上させることができる。また、回転側のラビリンス部材と固定側のシール部材との間のクリアランスは、固有値速度におけるロータの片振巾より大きく設定されているので、ラビリンス部材とシール部材が接触することがない。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1ないし図5によって説明する。図1は本発明の実施の形態である回転体シール装置が適用される蒸気タービンを示し、車室1に嵌合された環状の固定側の仕切板2に設けられた静翼2bで加速された蒸気流を、矢印方向に回転する車室1内に配置されたロータ3に嵌合された動翼4で受け、回転エネルギーを取り出すようになっている。
【0011】
仕切板2と静翼2bの前後の蒸気の差圧を保持するために、ロータ3に取付けられたラビリンス部材7と静翼2bに半径方向中心方向に連設された固定側のシール部材2cでシール装置が構成されている。また、動翼についても前記と同様に、仕切板2の側部に空設された仕切板ガイド2aと動翼4の半径方向外方に設けられたシール部材6によってシール装置が構成されている。前記ラビリンス部材7とシール部材6は、それぞれ弾性体である板バネ12、板バネ16によってロータ3と翼4の半径方向外方端に取付けられたシュラウド5とに向ってロータ3の中心方向へ向って押圧(付勢)されている。
【0012】
前記のラビリンス部材7とシール部材2c及び仕切板ガイド2aとシュラウド5によってそれぞれ構成されるシール装置が、本発明の実施の形態を構成するが、両者は実質的に同様な構造を有するので、以下図1中A部で示される前記のラビリンス部材7とシール部2cで示されるシール装置について説明する。
【0013】
図2ないし図4に示すように、中央に周方向の底部が膨出する形状の溝13aをもつ側面が半円形の2分割された2個のパッキンハウジング13各々の前記溝13a内に断面がレール状のラビリンス部材7がその先端部が突出するようにスライド可能に装入されている。前記2個のパッキンハウジング13は、ロータ3を取囲むように配置され、ボルト13cによって互いに締付けられてロータ3に固定されている。ラビリンス部材7は、パッキンハウジング13の分割された端面13cによりパッキンハウジング13の溝13a内に装入され、各パッキンハウジング13には周方向に複数個(図示のものは3個)のラビリンス部材7が配置されている。
【0014】
パッキンハウジング13の溝13の上壁とラビリンス部材7との間には弾性体としての板バネ12が介装され、板バネ12はラビリンス部材7をロータ3の中心方向へ押圧(付勢)していて、ロータ3の静止時にラビリンス部材7の先端と前記シール部材2cとの間にはクリアランスcが設けられている。2個の板バネ12は、1個のラビリンス部材7の底部に設けられた周方向の2個の凹部7a内の各々内に収容され、凹部7aのまわりのラビリンス部材7の底部の凸部7bは、ロータ3の静止時にδのクリアランスをおいてパッキンハウジング13の溝13aの周囲の壁部の下方に同壁部に当接可能に対向して配置されていて、これらのラビリンス部材7の凸部7bとパッキンハウジング13の溝13aの周囲の壁部によってラビリンス部材7の半径方向位置を規制する部材が構成されている。
【0015】
本実施の形態においては、ロータ3が起動してその回転数が増大して行くと、先ずロータ3が共振して振巾が大きくなる共振域の固有値速度ω0 に達し、その後実用運転域に入る。固有値速度ω0 におけるロータ3の片振巾をε0 とすると、前記ラビリンス部材7の先端と前記シール部材2cとの間の初期のロータ3の静止時におけるクリアランスc0 はε0 より大きく(c0 >ε0 )設定されている。
【0016】
また、ロータ3の回転速度の増大に伴って板バネ12のバネ反力と反対方向に働くラビリンス部材7に作用する遠心力が次第に増加するが、板バネ12の弾性係数は、板バネ12の反力がロータ3の回転が固有値速度ω0 を超えて常用運転域より低い回転速度ω1 に到る迄は前記ラビリンス部材7に作用する遠心力より大きくなるように設定され、また、以後ロータ3の回転速度がω1 より大きく、かつ、常用運転域より低い回転速度ω2 に達した時にラビリンス部材7の底部の突起7bがパッキンケーシング13の溝13aの周囲の壁部と係合するように設定されている。
【0017】
また、ロータ3の静止時におけるラビリンス部材7の底部の凸部7bとパッキンハウジング13の溝13aの周囲の壁部との間のクリアランスδは、前記固有値速度ω0 におけるロータ3の片振巾ε0 と常用運転域の最高回転速度におけるロータ3の片振巾ε3 の差より小さく(δ<ε0 −ε3 )設定されている。
【0018】
本実施の形態では、ロータ3が起動してその回転速度ωが前記ω1 に到達する迄は回転するラビリンス部材7に作用する遠心力は板バネ12の反力より小さく、回転側のラビリンス部材7と固定側のシール部材2cとの間のクリアランスcは、図5に示すように、一定のc0 に保持されている。この間に、ロータ3は共振域である振巾の大きい固有値速度ω0 を通過するが、前記クリアランスC0 は固有値速度ω0 におけるロータ3の片振巾ε0 より大きく設定されているので、ラビリンス部材7とシール部材2cが接触することはなく、これらの部材の破損とシール部の発熱等によるロータの大振動が発生することを防止することができる。
【0019】
ロータの回転速度がω1 を超過してω2 に達する間には、図5に示すように、シール部材7に作用する遠心力が更に増加し、この遠心力と板バネ12の反力とが等しくなるように板バネ12が撓み、回転側のラビリンス部材7と固定側のシール部材2cとの間のクリアランスcは減小する。
【0020】
ロータ3の回転速度がω2 になると、ラビリンス部材7の基部の凸部7bがパッキンハウジング13の溝13aまわりの壁部に接触し、ロータ3の回転速度がω2 を超えて常用運転域に入っても、前記回転側のラビリンス部材7と固定値のシール部材2cのクリアランスcはc0 −δの一定値に保たれる。これによって、常用運転域における前記クリランスcは小さい一定値に保たれてシール性が向上すると共に、ラビリンス部材7とシール部材2cの接触が防止され、破損の発生を防止することができる。
【0021】
なお、以上静翼2bの前後の蒸気の差圧を保持する図1でA部に示されるシール装置について説明したが、動翼4の前後の蒸気の差圧を保持するシール装置にも同様な構造が採用される。
【0022】
【発明の効果】
本発明では、低速時に通過する共振域においては常用運転域に比べ大きなシールクリアランスをうることができると共に常用運転域では従来に比べ小さなシールクリアランスを設定することができる。これによって、シール装置の破損を防止すると共にシール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る回転体シール装置が摘用される蒸気タービンの模式図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る回転体シール装置を示し、図2(a)はその縦断面図、図2(b)は図2(a)のA−A矢視断面図である。
【図3】図3(a)は同実施の形態のラビリンス部材の断面図、図3(b)は図3(a)のB−B矢視断面図である。
【図4】同実施の形態のパッキンハウジングの斜視図である。
【図5】同実施の形態の作動原理(ε:片振巾、f:ラビリンス部材遠心力とバネ反力、c:クリアランス)とロータ回転速度ωの関係)を示すグラフである。
【図6】従来の蒸気タービンの仕切板等のラビリンスシールの模式図である。
【図7】従来の蒸気タービンの動翼のラジアルフィンの模式図である。
【符号の説明】
1 車室
2 仕切板
2a 仕切板ガイド
2b 静翼
2c シール部材
3 ロータ
4 動翼
5 シュラウド
7 ラビリンス部材
7a 凹部
7b 凸部
12,16 板バネ
13 パッキンハウジング
13a パッキンハウジングの溝

Claims (1)

  1. ーシングに内蔵された回転体に半径方向にスライド可能にラビリンス部材を取り付け、前記ケーシング側の静翼の半径方向中心方向に固定側のシール部材を連設し、前記ラビリンス部材を遠心力に抗して回転体中心方向に押圧する弾性体を設け、前記ラビリンス部材の半径方向位置を規制する規制部材を設けると共に、前記ラビリンス部材と前記シール部材との間のクリアランスを固有値速度における前記回転体の片振巾より大きく設定したことを特徴とする回転体のシール装置。
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