【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速で縫合することができるパイル編み生地、その製造方法及びその縫合方法に関するものである。このパイル編み生地は、自動車の座席や一般の椅子等の外装となるシートカバー等を形成するために用いられるものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、パイル編み生地１は、図４乃至図６の拡大図に示す如く、グランド糸２とパイル糸３とで平編み状態に編み上げられ、パイル糸３をシヤーリングしてカツトパイル状としたものである。なお、パイル編み生地としては、パイル糸３からなるシンカーループをシヤーリングしない、ループパイル状のものもある。
このパイル編み生地１を用いてシートカバーを製造するには、生地を所定大きさに裁断した後に、裁断片どうしをミシンで縫合して行う。生産性の向上を図るために、縫合は、ミシンの速度を上げた高速状態で行うことがある。このとき、ミシンの縫合針は、高速縫合に耐えられるように太いもの（例えば、ＪＩＳ１９番以上）が用いられる。
【０００３】
ところで、パイル編み生地１は、太い縫合針を用いて高速縫合すると、地組成のウエールを形成するグランド糸２からなるウエールループ部４に縫合針５が衝突して、ウエールループ部４が縫合針５で切断させられることがある。このグランド糸２の切断は、切断箇所から綻びが拡大し、縫い目やぶれの原因となる。そこで、従来は、綻びが拡大しないように、パイル編み生地の裏面に、裏打剤を塗布してバツクアツプ層を形成するか又はメリアス若しくは不織布等からなる裏打シートを接着する等して裏打ち加工を施していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、パイル編み生地１は、生地裏面に露出する大半がパイル糸３である。そのため、補強を必要とする地組成は、生地裏面にグランド糸２を覆うように露出したパイル糸３を介して間接的に裏打ちされるため、切断したグランド糸の箇所からの綻びの拡大を阻止できないことがある。更に、裏打ちを施すことは、製造コストの高騰を招く問題がある。
また、パイル編み生地は、生地裏面の全面にグランド糸２を露出したものであつて、裏打ち加工を施したものであつても、切断したグランド糸の箇所からの綻びの拡大を阻止できないことがある。
そこで、本発明者は、グランド糸２からなるウエールループ部４が高速の縫合針５で切断する原因を追求するために幾多の試験を繰り返した結果、このウエールループ部を工夫することにより、裏打ちを施さずに高速縫合ができることを発見し、高速縫合ができるパイル編み生地と、その製造方法及びその縫合方法を発明するに至つた。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
裏打ちを施さずにパイル編み生地の高速縫合ができるようにするために請求項１記載の本発明が採用した手段は、パイル編み生地において、地組成のウエールを形成するウエールループ部は、１５００ｓｐｍ以上のミシン速度で上下から進入するＪＩＳ２３番乃至１９番のミシン縫合針と接するときに縫合針から逃げるように伏せる方向へ倒れ得るように仰起していることである。ウエールループ部の変形を一段と円滑にするために、前記地組成を形成するグランド糸及び／又はパイル部を形成するパイル糸に、平滑剤を付着したものを用いることがある。
本発明にあつては、地組成のウエールを形成するウエールループ部に１５００ｓｐｍ以上のミシン速度で上下から進入するＪＩＳ２３番乃至１９番のミシン縫合針が接触すると、進入するミシン縫合針から逃げるようにウエールループ部が変形するため、ミシン縫合針でウエールループ部を切断することはない。また、平滑剤を付着したグランド糸を用いるときには、進入するミシン縫合針に対するウエールループ部の接触抵抗が小さくなるため、ウエールループ部の変形が一段と円滑に行われ、更に平滑剤を付着したパイル糸を用いるときには、ウエールループ部近辺のパイル糸が滑りやすくなり、進入するミシン縫合針から逃げようとするウエールループ部の変形や移動が一段と円滑に行われる。
【０００６】
裏打ちを施さずに高速縫合ができるパイル編み生地を製造するために請求項３記載の本発明が採用した手段は、請求項１又は２記載のパイル編み生地の製造方法であって、熱収縮する割合がパイル糸に比べて大きなグランド糸を用いて編み上げられたパイル編み生地に加熱処理を施して、前記生地を収縮させることにより、地組成のウエールを形成するウエールループ部を仰起させることである。このとき、生地の全域に亘つてウエールループ部を伏倒可能に仰起させるために、搬送コンベア上に編み上げられた生地を載せ、生地に対して外力によるテンシヨンを付与しない状態で前記加熱処理を行うこともある。更に、生地の寸法安定性を向上させるために、前記加熱処理を施して生地を収縮させた後、前記ウエールループ部の伏倒可能な仰起状態を維持できる程度の幅出テンシヨンを生地のウエール方向へ付与しつつ生地に対するヒートセツトを行うこともある。
本発明にあつては、生地に加熱処理を施して生地を収縮させることにより、地組成のウエールを形成するウエールループ部を伏倒可能に仰起させたパイル編み生地を得ることができる。また、搬送コンベア上に生地を載せてテンシヨンフリー状態で前記加熱処理を行うと、生地の全域に亘つて万遍なくウエールループ部を伏倒可能に仰起させることができる。更に、加熱処理後に生地に対するヒートセツトを行うと、寸法安定性の良い生地を得ることができる。
【０００７】
裏打ちを施さずに高速縫合ができるために請求項６記載の本発明が採用した手段は、請求項１又は２記載のパイル編み生地を、ＪＩＳ２３番（直径が１．６ｍｍ）乃至１９番（直径が１．２ｍｍ）のミシン縫合針を用いて１５００ｓｐｍ（「ｓｐｍ」とは毎分のストローク数をいう）以上のミシン速度で縫合することである。
本発明にあつては、太い縫合針を用いて高速で縫合しても、進入するミシン縫合針から逃げるように地組成のウエールを形成するウエールループ部が変形するため、ウエールループ部をミシン縫合針で切断することなく縫合することができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて説明する。図１乃至図３は本発明に係るパイル編み生地（以下、「本発明生地」という。）の実施の形態を示すものであり、図１は地組成の表面近くでカツトパイルを截断して除去した後の状態を拡大したものであつて、右半分のカツトパイルを線状に表現した表面図、図２は図１のＡ−Ａ線で断面したもので、カツトパイルを截断しない状態の断面図、図３は図１のＢ−Ｂ線で断面したもので、カツトパイルを截断しない状態の断面図である。
【０００９】
本発明生地１１は、図１乃至図３に示す如く、グランド糸２とパイル糸３とで平編み状態に編み上げられ、パイル糸３からなるパイル部１３をシヤーリングしてカツトパイル状としたものである。この本発明生地１１の特徴は、地組成の各ウエールＷを形成するグランド糸２らなる各ウエールループ部１４にある。すなわち、各ウエールループ部１４は、地組成のコースＣ方向に沿つて隣接するシンカーループ部１５，１５と交絡する基部１４ａ，１４ａを根元側にして変形可能に表面側へ仰起しており、図２に示すように、縫合のために進入するミシン縫合針５の尖端５ａと接するときに、図中二点鎖線で示すように、進入する縫合針５に押されて縫合針５から逃げるように、伏せる方向へ倒れるように変形できるようにしてある。
ウエールループ部１４は、伏倒する方向へ変形可能に仰起しているため、その変形が、縫合針５から逃げ易い三次元方向（ウエールループ部１４が位置する空間の前後方向、左右方向及び上下方向をいう）で行われる。ウエールループ部１４は、ミシン縫合針５の尖端から逃げるように変形した後は、ミシン縫合針５の先端寄りの傾斜面５ｂに押圧されて横方向へ移動するため、ミシン縫合針５による切断はない。ウエールループ部１４は、適度の弾性を有して仰起しているため、縫合針５から逃げるための変形及びミシン縫合針５に押圧されて生じる横方向への移動は、確実且つ円滑に行われる。
【００１０】
このようなウエールループ部１４の変形及び移動は、ミシン縫合針５の尖端５ａが生地裏面から表面へ進入するときにも、同様に生じる。即ち、各ウエールループ部１４は、生地裏面から進入するミシン縫合針５の尖端５ａが接すると、図示は省略したが、進入する縫合針５に押されて更に仰起する等して縫合針５から逃げるように変形すると共に更に進入するミシン縫合針５の先端寄りの傾斜面５ｂに押圧されて横方向へ移動するため、ミシン縫合針５による切断はない。
従つて、二枚の本発明生地１１，１１の表面どうしを重ね合わせて、生地裏面側からミシン縫合針５で縫合しても、ウエールループ部１４は、進入するミシン縫合針５で切断することはない。
【００１１】
なお、ミシン縫合針５は、シンカーループ部１５と交絡するウエールループ部１４の両基部１４ａ，１４ａ又はその近傍に向かつて上下から進入することもある。ところが、この交絡する部分は、グランド糸２とパイル糸３とが交絡して適度に固く一体化したものであると共に、変形の容易な両側のシンカーループ部１５，１５に繋がつているため、一体となつて容易に移動することができる。そのため、この交絡する部分は、ミシン縫合針５の尖端５ａが接するときには、進入する縫合針５に押されて縫合針５から逃げるように移動でき、ミシン縫合針５で切断することはない。
【００１２】
また、ミシン縫合針５は、シンカーループ部１５に向かつて上下から進入することもある。ところが、シンカーループ部１５は、容易に移動することができるため、ミシン縫合針５の尖端５ａが接するときには、進入する縫合針５に押されて縫合針５から逃げるように移動でき、ミシン縫合針５で切断することはない。
【００１３】
上記の交絡する部分及びシンカーループ部１５が、進入する縫合針５に押されて縫合針５から逃げるように移動することは、図４乃至図６に示す従来のパイル編み生地１の場合も同様に生じることである。
しかし、従来のパイル編み生地１の各ウエールループ部４は、図５及び図６に示す如く、伏倒状態のままであり、伏倒可能な程度に仰起していない。そのため、従来のパイル編み生地１の各ウエールループ部４は、縫合のために高速で進入するミシン縫合針５の尖端５ａと接するとき、縫合針５から逃げるように瞬時に変形することが不可能であり、ミシン縫合針５の尖端５ａで剪断させられるようにして切断する。このウエールループ部４の切断は、前述の如く地組成から生じる縫い目やぶれの原因となる。
【００１４】
なお、本発明生地１１は、図示は省略したが、パイル糸３からなるパイル部を、シヤーリングしないループパイルとすることも、ループの高さ寸法が異なるハイ・ロウパイルとすることも、ハイパイルのみをシヤーリングするハイカツト・ロウパイルとすることも可能である。本発明生地１１は、色違いの複数のパイル糸３を用いて柄だしすることも可能である。
また、本発明生地１１は、図示は省略したが、裏面側に適宜厚みのウレタンホール等からなるクツシヨン層を、従来公知の加工方法で設けることもある。更に、本発明生地１１は、従来公知の加工方法で防炎加工されることもある。
【００１５】
本発明生地１１に用いられるグランド糸２及びパイル糸３は、ポリエステル等からなるフイラメント糸又はステープル糸が用いられる。グランド糸２としては、２０〜１０００デニール（好ましくは、５０〜４００デニール）のものが選択され、パイル糸３としとては、２０〜１０００デニール（好ましくは、５０〜４００デニール）のものが選択される。また、グランド糸２及び／又はパイル糸３は、ポリエステル系弾性高分子樹脂やシリコン系樹脂等の平滑剤を付着させたものを用い、ミシン縫合針５との滑りを更に良くすることもある。
【００１６】
前記本発明生地１１の製造は、次の工程に従つて行われる。
第１工程は、従来と同様にパイル編み生地を平編み形成することである。このとき、熱収縮する割合がパイル糸３に比べて大きなグランド糸２を用いて編み上げるために、グランド糸２にヒートセツトしていないものを用いると共に、パイル糸３に染工程の加熱処理でヒートセツトしたものを用いる。
【００１７】
第２工程は、第１工程で得たパイル編み生地に加熱処理を施し、グランド糸２からなる地組成を収縮させることにより、地組成のウエールＷを形成するウエールループ部１４を伏倒可能に仰起させ、本発明の本発明生地１１を得ることである。この加熱処理は、搬送ネツトコンベア等に第１工程で得たパイル編み生地を載せ、外力によるテンシヨンを生地に付与しないテンシヨンフリーの状態で加熱処理を行い、生地の全域に亘つて万遍なくウエールループ部１４を伏倒可能に仰起させるように行う。加熱処理は、８０〜１５０℃程度に加熱させた加熱装置内を、滞留時間が１０秒〜１０分程度となるように通過させて行われる。この温度と滞留時間は、加熱装置の加熱方式（例えば、熱風加熱方式又は輻射加熱方式等）により異なり、テストを繰り返して決定される。
なお、テンシヨンフリーの状態で加熱処理を行うことにより、ウエールループ部１４が伏倒可能に仰起することの主たる理由は、現時点において、次のように推定できる。その理由は、ウエールループ部１４のグランド糸２とパイル糸３とが交絡して適度に固く一体化した両基部１４ａ，１４ａに、加熱により熱収縮するグランド糸２と熱収縮する割合の小さなパイル糸３との間に熱歪みの相違が生じることにより、仰起すると考えられる。
【００１８】
第３工程は、第２工程で得た本発明生地１１を、ヒートセツトして生地の寸法安定性を向上させることである。ヒートセツトは、生地のコースＣ方向に沿つて移動する本発明生地１１の両耳端をピンテンターで把持しつつ、幅出テンシヨンを生地のウエールＷ方向へ付与しつつ、加熱装置内を通過させることである。幅出テンシヨン及び加熱の程度は、前記ウエールループ部１４の伏倒可能な仰起状態を維持できる程度とするように、設定される。
なお、本工程は、ヒートセツトの前に本発明生地１１に防炎剤をロール塗布方式、スプレー塗布方式又はデイツピング塗布方式等で塗布し、このヒートセツト中に防炎剤を乾燥させる防炎加工を併せて行うこともある。
【００１９】
第４工程は、第３工程で得たヒートセツト済の本発明生地１１の裏面に、適宜厚みのウレタンホーム等からなるクツシヨン層を設けることである。クツシヨン層を設けるたの加工は、クツシヨンシートの表面を加熱溶融して、本発明生地１１の裏面に溶着させたり、または本発明生地１１の裏面に接着剤でクツシヨンシートを接着する等して行われる。
【００２０】
なお、本発明生地１１の最終用途に応じて、第３工程及び第４工程を省略することもある。
【００２１】
前述の如くして製造された前記本発明生地１１の縫合は、２３番乃至１９番のミシン縫合針５を用いて１５００ｓｐｍ以上のミシン速度で行うことができる。本発明生地１１は、太い縫合針を用いて高速で縫合しても、進入するミシン縫合針５から逃げるように地組成のウエールＷを形成するウエールループ部１４が変形するため、ウエールループ部１４がミシン縫合針５で切断されることなく縫合することができる。なお、本発明生地１１は、このように太い縫合針を用いて高速で縫合できることから、１９番未満の細い縫合針を用いて１５００ｓｐｍ未満の低速で縫合できることは勿論である。
【００２２】
【実施例】
本発明者は、従来のパイル編み生地と本発明生地との対比試験を下記の条件で行い、下記の如き結果を得た。
１．パイル編み生地の試験片について
Ａ．共通の条件
(1) グランド糸２は、ポリエステルの熱処理しない２００デニールのフイラメント糸で、ポリエステル系弾性高分子樹脂からなる平滑剤処理を施したものである。
(2) パイル糸３は、ポリエステルの糸染工程で熱処理した２００デニールのフイラメント糸である。
(3) 生地は、平編みしたカツトパイルであり、地組成のコース方向の目の数が２３個／インチであり、地組成のウエール方向の目の数が４２個／インチである。
Ｂ．各試験片の内容
(1) 試験片１（従来生地）
前記第２工程の加熱処理は、施されていない。
(2) 試験片２（本発明生地）
前記第２工程の加熱処理は、加熱装置内を滞留時間１分で通過する生地に対して、生地の両面側から１５０℃の熱風を吹付けて行う。
【００２３】
２．縫合条件
Ａ．共通の条件
縫合糸は８番、縫合ピツチは５ｍｍである。
Ｂ．各縫合条件の内容
▲１▼ 縫合条件１
ミシン縫合針５はＪＩＳ１９番、ミシン速度は７５０ｓｐｍである。
▲２▼ 縫合条件２
ミシン縫合針５はＪＩＳ２３番、ミシン速度は７５０ｓｐｍである。
▲３▼ 縫合条件３
ミシン縫合針５はＪＩＳ２３番、ミシン速度は１５００ｓｐｍである。
【００２４】
３．布目疲労試験方法
各試験片の二枚を表面どうしで重ねて裏面から縫合するピースを、各試験片ごとに各４ピースを作成し、コース方向に沿つて縫合長さが１５００ｍｍとなるように縫合した。
【００２５】
４．試験結果
(1) 試験片１（従来生地）について
▲１▼ 縫合条件１
各ピースに、地組成に平均して１．５箇所の糸切断が生じていた。
▲２▼ 縫合条件２
各ピースに、地組成に平均して２０箇所の糸切断が生じていた。
▲３▼ 縫合条件３
各ピースに、地組成に平均して３０箇所の糸切断が生じていた。
(2) 試験片２（本発明生地）について
各ピースには、縫合条件１，２，３のいずれについても、地組成の糸切断は生じていなかつた。
【００２６】
【発明の効果】
本発明に係るパイル編み生地は、１５００ｓｐｍ以上の高速で進入するＪＩＳ２３番乃至１９番の太いミシン縫合針から逃げるようにウエールループ部が変形するため、ミシン縫合針でウエールループ部を切断することがなくなり、裏打ちすることなく縫い目やぶれのない優れた効果を有する。
【００２７】
本発明に係るパイル編み生地の製造方法は、生地に加熱処理を施して生地を収縮させる極めて簡単な加工で、ＪＩＳ２３番乃至１９番の太いミシン縫合針による１５００ｓｐｍ以上の高速縫合が可能なパイル編み生地を得ることができる優れた効果を有する。
【００２８】
本発明に係るパイル編み生地の縫合方法は、縫い目やぶれの原因となるグランド糸の切断を生じさせることなく、パイル編み生地を太いミシン縫合針で高速縫合することが可能となり、縫合の歩留りを飛躍的に向上させる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るパイル編み生地の実施の形態を示すものであり、地組成の表面近くでカツトパイルを截断して除去した後の状態を拡大したものであつて、右半分のカツトパイルを線状に表現した表面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ線で断面したもので、カツトパイルを截断しない状態の断面図である。
【図３】図１のＢ−Ｂ線で断面したもので、カツトパイルを截断しない状態の断面図である。
【図４】従来の裏打ちしないパイル編み生地を示すものであり、地組成の表面近くでカツトパイルを截断して除去した後の状態を拡大したものであつて、右半分のカツトパイルを線状に表現した表面図である。
【図５】図４のＡ−Ａ線で断面したもので、カツトパイルを截断しない状態の断面図である。
【図６】図４のＢ−Ｂ線で断面したもので、カツトパイルを截断しない状態の断面図である。
【符号の説明】
１…加熱処理前のパイル編み生地、５…縫合針、１１…本発明のパイル編み生地、１４…ウエールループ部、Ｗ…ウエール[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a pile knitted fabric that can be stitched at a high speed, a manufacturing method thereof, and a stitching method thereof. This pile knitted fabric is used for forming a seat cover or the like which is an exterior of a car seat or a general chair.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as shown in the enlarged views of FIGS. 4 to 6, the pile knitted fabric 1 is knitted into a flat knitted state with a ground yarn 2 and a pile yarn 3, and the pile yarn 3 is sheared into a cut pile shape. . In addition, as the pile knitted fabric, there is a loop pile-shaped fabric in which the sinker loop made of the pile yarn 3 is not sheared.
In order to manufacture a seat cover using the pile knitted fabric 1, the fabric is cut into a predetermined size and then the cut pieces are stitched together with a sewing machine. In order to improve productivity, the stitching may be performed at a high speed in which the speed of the sewing machine is increased. At this time, as the sewing needle of the sewing machine, a thick one (for example, JIS No. 19 or more) is used so as to withstand high-speed stitching.
[0003]
By the way, when the pile knitted fabric 1 is fast-stitched using a thick suture needle, the suture needle 5 collides with the wale loop portion 4 formed of the ground yarn 2 forming the wales of the ground composition, and the wale loop portion 4 becomes the suture needle. 5 may be cut off. When the ground yarn 2 is cut, the breakage expands from the cut portion, which causes stitches and blurring. Therefore, conventionally, in order to prevent the crack from expanding, a backing agent is applied to the back surface of the pile knitted fabric to form a backing layer, or a backing sheet made of Melias or non-woven fabric is adhered to the backing. It was.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the pile knitted fabric 1 is mostly pile yarn 3 exposed on the back side of the fabric. Therefore, the ground composition that requires reinforcement is indirectly lined through the pile yarn 3 that is exposed so as to cover the ground yarn 2 on the back side of the fabric, thus preventing the expansion of breakage from the location of the cut ground yarn. There are things that cannot be done. Furthermore, the lining has a problem that the manufacturing cost increases.
In addition, even if the pile knitted fabric has the ground yarn 2 exposed on the entire back surface of the fabric and has been lined, it cannot prevent the expansion of the breakage from the location of the cut ground yarn. is there.
Therefore, as a result of repeating a number of tests in order to pursue the cause of the wale loop portion 4 made of the ground yarn 2 being cut by the high-speed suture needle 5, the inventors have devised this wale loop portion to The present inventors have found that a high-speed stitching can be performed without applying a knitting, and have invented a pile knitted fabric capable of high-speed stitching, a manufacturing method thereof, and a stitching method thereof.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to enable high-speed stitching of the pile knitted fabric without lining, the means adopted by the present invention according to claim 1 is that the wal loop portion forming the wal of the ground composition in the pile knitted fabric is 1500 spm. That is, when it comes into contact with a JIS No. 23 to No. 19 sewing needle that enters from above and below at the above-mentioned sewing speed, it is erected so that it can fall down so as to escape from the suture needle. In order to make the deformation of the wale loop portion smoother, the ground yarn forming the ground composition and / or the pile yarn forming the pile portion may be used with a smoothing agent attached thereto.
In the present invention, when a JIS No. 23 to No. 19 sewing needle that enters from above and below at a sewing machine speed of 1500 spm or more comes into contact with a wale loop portion that forms a wale having a ground composition, it escapes from the entering sewing suture needle. Since the wale loop part is deformed, the wale loop part is not cut by the sewing needle. In addition, when using a ground yarn with a smoothing agent, the contact resistance of the wale loop portion with respect to the sewing sewing needle that enters is reduced, so that the deformation of the wale loop portion is performed more smoothly, and a pile yarn with a further smoothing agent attached thereto. when using the slippery pile yarn around Uerurupu portion, deformation and movement of Uerurupu part to get away from the sewing needle to enter the Ru is more smoothly.
[0006]
The means employed by the present invention according to claim 3 for producing a pile knitted fabric capable of high-speed stitching without lining is the method for producing a pile knitted fabric according to claim 1 or 2, wherein the method is heat-shrinkable. ratio is subjected to heat treatment in a pile knitted fabric was braided by using a large ground yarn as compared with the pile yarns, by contracting the raw land, thereby causing elevation of Uerurupu portion forming a wale of the ground composition It is. At this time, in order to cause elevation possible Fuku倒the Wataru connexion Uerurupu portion the entire raw land, the heat treatment in a state where placing the braided fabric on the conveyor, does not impart Tenshiyon by external force to the fabric May be performed. Further, in order to improve the dimensional stability of the dough, after the heat treatment is performed and the dough is shrunk, a tense tenon that can maintain a prone state in which the wale loop portion can be laid down is provided. The fabric may be heat set while being applied in the direction.
In the present invention, a pile knitted fabric in which a wale loop portion forming a wale having a ground composition is raised upside down can be obtained by subjecting the fabric to heat treatment and shrinking the fabric. Moreover, when the dough is placed on the conveyor and the heat treatment is performed in a tension-free state, the wale loop portion can be laid up over the entire area of the dough so that it can be laid down. Furthermore, when heat set is performed on the fabric after the heat treatment, a fabric with good dimensional stability can be obtained.
[0007]
Since the high-speed stitching can be performed without applying the backing, the means adopted by the present invention according to claim 6 is that the pile knitted fabric according to claim 1 or 2 is made of JIS No. 23 (diameter 1.6 mm) to No. 19 (diameter Is 1.2 mm) and is sewn at a sewing machine speed of 1500 spm (“spm” means the number of strokes per minute) or more.
In the present invention, even if a large suture needle is used to sew at a high speed, the wal loop portion that forms the wales of the ground composition is deformed so as to escape from the entering sewing suture needle. It can be sutured without cutting with a needle.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described based on embodiments shown in the drawings. 1 to 3 show an embodiment of a pile knitted fabric according to the present invention (hereinafter referred to as “the fabric of the present invention”). FIG. 1 shows the cut pile being cut and removed near the surface of the ground composition. FIG. 2 is an enlarged view of a later state, and is a surface view in which the cut pile of the right half is linearly represented, FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line AA of FIG. 3 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG. 1, and is a cross-sectional view showing a state in which the cut pile is not cut.
[0009]
As shown in FIGS. 1 to 3, the fabric 11 of the present invention is knitted into a flat knitted state with the ground yarn 2 and the pile yarn 3, and the pile portion 13 made of the pile yarn 3 is sheared into a cut pile shape. . The feature of the fabric 11 of the present invention resides in each wale loop portion 14 including the ground yarn 2 that forms each wale W of the ground composition. That is, each wale loop part 14 is erected on the surface side so as to be deformable with the base parts 14a, 14a entangled with the adjacent sinker loop parts 15, 15 along the course C direction of the ground composition, As shown in FIG. 2, when touching the tip 5a of the sewing needle 5 that is entered for suturing, it is pushed by the entering suture needle 5 to escape from the suture needle 5, as indicated by a two-dot chain line in the figure. In addition, it can be deformed so as to fall down in the direction of lying down.
Since the wale loop portion 14 is erected so as to be deformable in a prone direction, the deformation is easy to escape from the suture needle 5 (the front-rear direction, the left-right direction, and the left-right direction of the space where the wale loop portion 14 is located). (It means the vertical direction). Since the wale loop portion 14 is deformed so as to escape from the tip of the sewing needle 5, it is pressed by the inclined surface 5 b near the tip of the sewing needle 5 and moves in the lateral direction. Absent. Since the wale loop portion 14 has an appropriate elasticity and is erected, the deformation for escaping from the suture needle 5 and the lateral movement caused by being pressed by the sewing needle 5 are performed reliably and smoothly. Is called.
[0010]
Such deformation and movement of the wale loop portion 14 occur similarly when the tip 5a of the sewing needle 5 enters the surface from the back of the fabric. That is, each wale loop portion 14 is omitted from illustration when the tip 5a of the sewing needle 5 entering from the back of the fabric comes into contact, but the suture needle 5 is pushed up by being pushed up by the entering suture needle 5 and is further raised. The sewing machine needle 5 is not cut by the sewing machine suture needle 5 because it is deformed so as to escape and is moved in the lateral direction by being pressed by the inclined surface 5b near the tip of the sewing machine needle needle 5 that further enters.
Therefore, even if the surfaces of the two fabrics 11 and 11 of the present invention are overlapped and stitched with the sewing needle 5 from the back side of the fabric, the wale loop portion 14 can be cut with the sewing sewing needle 5 that enters. There is no.
[0011]
The sewing needle 5 may enter from both up and down toward the bases 14a and 14a of the wale loop part 14 entangled with the sinker loop part 15 or the vicinity thereof. However, the entangled portion is a structure in which the ground yarn 2 and the pile yarn 3 are entangled and integrated to an appropriate degree and are connected to the sinker loop portions 15 and 15 on both sides that are easily deformed. Therefore, it can move easily. For this reason, when the tip 5a of the sewing needle 5 comes into contact, the interlaced portion can be moved so as to escape from the sewing needle 5 by being pushed by the entering suture needle 5 and is not cut by the sewing needle 5.
[0012]
The sewing needle 5 may enter the sinker loop portion 15 from above and below. However, since the sinker loop portion 15 can be easily moved, when the tip 5a of the sewing suture needle 5 comes into contact with the sinker loop portion 15, the sinker loop portion 15 can be moved so as to be pushed by the entering suture needle 5 and escape from the suture needle 5. No cutting at 5.
[0013]
The entangled portion and the sinker loop portion 15 are pushed by the approaching suture needle 5 and moved so as to escape from the suture needle 5 as in the case of the conventional pile knitted fabric 1 shown in FIGS. To occur.
However, as shown in FIG. 5 and FIG. 6, each wale loop portion 4 of the conventional pile knitted fabric 1 remains in a prone state and is not raised to the extent that it can be prone. Therefore, each wale loop part 4 of the conventional pile knitted fabric 1 cannot be instantly deformed so as to escape from the sewing needle 5 when contacting the tip 5a of the sewing needle 5 that enters at high speed for sewing. , and the cutting out as we were sheared at the tip 5a of the sewing needle 5. The cutting of the wale loop portion 4 causes seams and blurring resulting from the ground composition as described above.
[0014]
Although the present invention fabric 11 is not shown, the pile portion of the pile yarn 3 can be a loop pile that is not sheared, a high / low pile having a different loop height dimension, or only a high pile. It is also possible to make a high cut low pile that shears. The fabric 11 of the present invention can be patterned using a plurality of pile yarns 3 of different colors.
Moreover, although illustration is abbreviate | omitted for this invention material | dough 11, the cushion layer which consists of a urethane hole etc. of thickness suitably on the back side may be provided by a conventionally well-known processing method. Furthermore, the fabric 11 of the present invention may be flameproofed by a conventionally known processing method.
[0015]
As the ground yarn 2 and the pile yarn 3 used for the fabric 11 of the present invention, filament yarn or staple yarn made of polyester or the like is used. The ground yarn 2 is selected from 20 to 1000 denier (preferably 50 to 400 denier), and the pile yarn 3 is selected from 20 to 1000 denier (preferably 50 to 400 denier). Is done. In addition, the ground yarn 2 and / or the pile yarn 3 may be one having a smoothing agent such as a polyester-based elastic polymer resin or a silicon-based resin attached thereto to further improve the sliding with the sewing suture needle 5.
[0016]
The production of the fabric 11 of the present invention is performed according to the following steps.
The first step is to form a flat knitted fabric in the same manner as in the past. At this time, in order to knitting using the ground yarn 2 having a larger rate of heat shrinkage than the pile yarn 3, the ground yarn 2 was not heat set, and the pile yarn 3 was heat set by heat treatment in the dyeing process. Use things.
[0017]
In the second step, the pile knitted fabric obtained in the first step is subjected to heat treatment, and the ground composition composed of the ground yarn 2 is contracted, so that the wale loop portion 14 that forms the wales W of the ground composition can be overturned. The present invention is that the present fabric 11 of the present invention is obtained. In this heat treatment, the pile knitted fabric obtained in the first step is placed on a transporting net conveyor, etc., and the heat treatment is performed in a tension-free state in which tension due to external force is not imparted to the fabric. The wale loop part 14 is raised so as to be able to fall down. The heat treatment is performed by passing through a heating apparatus heated to about 80 to 150 ° C. so that the residence time is about 10 seconds to 10 minutes. This temperature and residence time differ depending on the heating method (for example, a hot air heating method or a radiant heating method) of the heating device, and are determined by repeating the test.
Note that the main reason that the wale loop portion 14 lies upside down by performing the heat treatment in a tension-free state can be estimated as follows. The reason is that the ground yarn 2 and the pile yarn 3 of the wale loop portion 14 are entangled with each other, and the base portions 14a and 14a are appropriately and tightly integrated with each other. A difference in thermal strain between the yarn 3 and the yarn 3 is considered to cause the uplift.
[0018]
The third step is to heat-set the inventive fabric 11 obtained in the second step to improve the dimensional stability of the fabric. The heat set is made to pass through the heating device while giving the tense portion in the wale direction of the fabric while holding both ear ends of the fabric 11 of the present invention that moves along the course C direction of the fabric with a pin tenter. is there. The degree of the tense tension and the heating are set so as to maintain the prone state where the wale loop portion 14 can be laid down.
In this step, before the heat set, a flameproofing agent is applied to the fabric 11 of the present invention by a roll coating method, a spray coating method or a dipping coating method, and the flameproofing process is performed to dry the flameproofing agent in the heatset. Sometimes.
[0019]
The fourth step is to provide a cushion layer made of urethane home or the like having an appropriate thickness on the back surface of the heat-set fabric 11 of the present invention obtained in the third step. The processing for providing the cushion layer is performed by heating and melting the surface of the cushion sheet and welding it to the back surface of the fabric 11 of the present invention, or bonding the cushion sheet to the back surface of the fabric 11 of the present invention with an adhesive. Done.
[0020]
Note that the third step and the fourth step may be omitted depending on the final use of the fabric 11 of the present invention.
[0021]
The suturing of the fabric 11 of the present invention manufactured as described above can be performed at a sewing speed of 1500 spm or more using the sewing machine sewing needle 5 of No. 23 to No. 19. Even when the fabric 11 of the present invention is sutured at a high speed using a thick suture needle, the wale loop portion 14 that forms the wale W of the ground composition is deformed so as to escape from the entering sewing suture needle 5. Can be sutured without being cut by the sewing needle 5. Since the fabric 11 of the present invention can be sutured at a high speed using such a thick suture needle as described above, it can be naturally stitched at a low speed of less than 1500 spm using a thin suture needle of No. 19 or less.
[0022]
【Example】
The inventor conducted a comparison test between a conventional pile knitted fabric and the present fabric under the following conditions, and obtained the following results.
1. About specimens of pile knitted fabric Common conditions
(1) The ground yarn 2 is a 200-denier filament yarn that is not heat-treated from polyester, and is subjected to a smoothing treatment made of a polyester-based elastic polymer resin.
(2) The pile yarn 3 is a filament yarn of 200 denier heat-treated in the yarn dyeing process of polyester.
(3) The fabric is a flat-knitted cut pile, the number of eyes in the course direction of the ground composition is 23 / inch, and the number of eyes in the wale direction of the ground composition is 42 / inch.
B. Contents of each specimen
(1) Test piece 1 (conventional fabric)
The heat treatment in the second step is not performed.
(2) Test piece 2 (fabric of the present invention)
The heat treatment in the second step is performed by blowing hot air of 150 ° C. from both sides of the dough to the dough passing through the heating device in a residence time of 1 minute.
[0023]
2. Suture conditions A. The common condition suture is No. 8, and the stitching pitch is 5 mm.
B. Contents of each stitching condition (1) Sewing condition 1
The sewing needle 5 is JIS No. 19, and the sewing speed is 750 spm.
▲ 2 ▼ Suture condition 2
The sewing needle 5 is JIS No. 23, and the sewing speed is 750 spm.
▲ 3 ▼ Stitching condition 3
The sewing needle 5 is JIS No. 23, and the sewing speed is 1500 spm.
[0024]
3. Cloth Fatigue Test Method Two pieces of each test piece are overlapped with each other and stitched from the back, and four pieces are created for each test piece, and stitched so that the stitching length is 1500 mm along the course direction. did.
[0025]
4). Test results
(1) Test specimen 1 (conventional fabric) (1) Sewing condition 1
Each piece had 1.5 yarn cuts on average on the ground composition.
▲ 2 ▼ Suture condition 2
On each piece, 20 yarns were cut on average on the ground composition.
▲ 3 ▼ Stitching condition 3
In each piece, 30 yarns were cut on average on the ground composition.
(2) Test piece 2 (fabric of the present invention) No cutting of the ground composition occurred in each piece under any of the sewing conditions 1, 2 and 3.
[0026]
【The invention's effect】
In the pile knitted fabric according to the present invention, the wale loop portion is deformed so as to escape from the thick sewing suture needles of JIS No. 23 to No. 19 entering at a high speed of 1500 spm or more . Therefore , the wale loop portion can be cut with the sewing needle. It has an excellent effect without seams or shaking without lining.
[0027]
The method for producing a pile knitted fabric according to the present invention is a pile knitting capable of high-speed stitching of 1500 spm or more with a thick sewing needle of JIS No. 23 to No. 19 by an extremely simple process of subjecting the fabric to heat treatment and shrinking the fabric. It has an excellent effect of obtaining a dough.
[0028]
The method of stitching a pile knitted fabric according to the present invention makes it possible to quickly sew a pile knitted fabric with a thick sewing needle without causing the cutting of a ground thread that causes stitches and blurring, and this greatly increases the yield of stitching. It has an excellent effect of improving it.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an embodiment of a pile knitted fabric according to the present invention, in which the state after cutting and removing the cut pile near the surface of the ground composition is enlarged, and the cut pile in the right half is It is the surface figure expressed linearly.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. 1 in a state where the cut pile is not cut.
FIG. 3 is a cross-sectional view taken along the line BB of FIG. 1 in a state where the cut pile is not cut.
FIG. 4 shows a conventional pile knitted fabric that is not lined, and shows an enlarged state after cutting and removing the cut pile near the surface of the ground composition, and the cut pile on the right half is expressed in a line FIG.
FIG. 5 is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. 4 in a state where the cut pile is not cut.
6 is a cross-sectional view taken along the line BB in FIG. 4 and showing a state in which the cut pile is not cut. FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Pile knitted fabric before heat processing, 5 ... Suture needle, 11 ... Pile knitted fabric of this invention, 14 ... Wale loop part, W ... Wale
