JP3774440B2 - 光ファイバ接合器のための接合損失評価器の自動最適化 - Google Patents
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Description
損失の小さい光ファイバを作成する技術は、光ファイバの市販品の製造が広くいきわたっている程にまで進歩してきた。最も大きな工程は、事前に製造されたファイバの予備的形成品と呼ばれることがあるガラス・ブール(glass boule)から光ファイバを線引きする段階を有している。長さが極端に大きいファイバは、最新の融合接合器技術を用いて得られる長い複数のファイバを接合することによって得ることができる。それに加えて、偶発的にまたは適当な検証検査の期間中のいずれかにおいて破断した光ファイバを接合することは、さらに普通になってきている。これらのまたはその他の応用に対しては、2つのファイバの端部部分から被覆材料が取り除かれそして次にそれらの端部と端部とを一緒に融合する接合により、2つのガラス・ファイバの端部を接合してその接合損失が受容可能な程に小さいという適切な手段が得られる。
本発明は、接合器のユーザは画像処理パラメータを再最適化する必要がなく、評価パラメータのみの再最適化が必要であることを実現した。ファイバ接合器のユーザにとっては、限定された数の画像処理パラメータだけを最適化することができる。これらのパラメータの大部分は、接合器の中に埋込まれたアルゴリズムによって、接合に対して線形であるように既に設計されている。
本発明を完全に理解するために、特定の技術および応用のような具体例を下記において詳細に説明する。この説明は単に説明のためのものであって、本発明の範囲がそれらに限定されることを意味するものではない。したがって、これらの特定の具体例とは異なる他の実施例でもって本発明を実施することができることは、当業者には明らかであるであろう。
図1は、光ファイバ接続器システムの概要図である。この図には、本発明の1つの一般的な実施例の概要が示されている。
オフ・ライン・チューニングのための接合損失データベースは、本質的には、2つの主要な部分に基づいて確立される。すなわち、(1)計測装置から得られる計測された接合損失のデータ、すなわち計測された接合損失、(2)それぞれの接合について撮られた少なくとも1つの画像から得られる情報データおよび評価器から得られる評価パラメータ、である。
(2)
n個の一連の接合の場合、アップロード・ソフトウエア・モジュールを用いることによって、オフ・ライン・チューニングに対する接合のデータベースを生成することができる。i番目の接合に対して計測された接合損失がLMi(LMiは{LM1、LM2、…、LMn}(i=1、2、…、n)の1つの要素である)でありおよびi番目の接合に対応する評価された接合損失がLTi(LTiは{LT1、LT2、…、LTn}(i=1、2、…、n)の1つの要素である)であると仮定するならば、その時には接合のデータベースは次のようになるであろう。
i=1、2、…、n;j=1、2、…;k=1、2、… (5)
オフ・ライン・チューニングの基本的な目的は、ベルコア接合損失評価器の精度基準を満たす任意の組のパラーメータ、または好ましくは最良の組のパラーメータを見い出すことができるように、評価パラメータを最適化することである。ベルコア精度基準は、表1において接合の母集団のそれぞれ90%および100%に対して定義される。
i=1、2、…、n (6)
LMi+0.25LMi ( 0.4<LMi≦ 2.0dBの場合) (7)
LMi−0.25LMi ( 0.4<LMi≦ 2.0dBの場合) (8)
LMi+0.50LMi ( 0.4<LMi≦ 2.0dBの場合) (9)
LMi−0.50LMi ( 0.4<LMi≦ 2.0dBの場合) (10)
ベルコア基準を満たす1組の最適化されたパラメータは一義的ではないことに注目することができる。ベルコア基準を満たす異なる組の最適化されたパラメータは、最適化のために用いられる最適化のルーチンおよびパラメータの組合せによっては全く異なることがある。しかし、もしベルコア基準を満たすいずれの解も受容可能な解として考えるべきであるならば、ベルコア基準の範囲内で最良の解を選定することに関心があるかどうかは、問題としてなお残る。
|b|≦ε2 (14)
図7は、前記で説明した基本的な概念および技術に基づいて、エリクソンFSU995接合器におけるオフ・ライン・チューニングに対して用いられた単純化されたプログラムの流れ図である。
Claims (23)
- 光ファイバ接合器装置(1)の接合損失評価器の自動最適化のための装置(5)であって、接合損失評価手続きにおいて前記ファイバ接合器装置によって作成される光ファイバの端部部分の接合(i)の接合損失(LTi)を接合の前または接合の期間中または接合の後に光ファイバのそれぞれの端部部分について撮られた少なくとも1つのそれぞれの画像から評価することに対して前記接合損失評価器が適合し、前記接合損失評価手続きが1組の接合損失評価パラメータ(Pj)の利用を有し、
−前記ファイバ接合器装置によって作成される光ファイバの端部部分の複数の接合のデータを前記接合損失評価器から受け取る(71)ための第1の入力線路(7)であって、ここで接合(i)のおのおのに対する前記データには前記接合を構成する光ファイバの端部部分について撮られた少なくとも1つの画像から得られる情報(Cij)および前記接合の評価された接合損失(LTi)を含む、入力線路と、
−計測装置(3)によって計測される光ファイバの端部部分の前記複数の接合のおのおのに対する接合損失値(LMi)を受け取る(71)ための第2の入力線路(9)と、
−前記データおよび前記評価された接合損失値および前記計測された接合損失値から新しい組の接合損失評価パラメータを決定する(73〜79)ための装置(11〜21)であって、それにより新しい組の接合損失評価パラメータを用いて前記接合損失評価手続きが光ファイバの端部部分の前記複数の接合のおのおのの接合損失を与えられた精度でもって評価する装置と、
−前記決定された新しい組の接合損失評価パラメータを前記接合損失評価器に出力する(81)ための出力線路(7)であって、それにより、前記ファイバ接合器装置によって作成される光ファイバの端部部分のまた別のいずれかの接合の接合損失の評価のために接合損失評価器の接合損失評価手続きに用いられる接合損失評価パラメータの組が置き換えられる出力線路、を有することを特徴とする装置(5)。 - 請求項1記載の装置であって、接合(i)のおのおのに対する前記データが前記接合を構成する光ファイバの端部部分について撮られたホット画像から得られる情報(Cij)を有する装置。
- 請求項2記載の装置であって、接合のおのおのに対する前記データがマクロ曲り損失(LD)またはクラディング対コアの偏心度やファイバの非円形度、ファイバの端部の裂開角度、および/またはクラディング/コアのオフセットを含むファイバのコア/クラディングの変形を含むモード・フィールド直径(MFD)の不整合に関する情報を有する装置。
- 請求項2または請求項3記載の装置であって、接合のおのおのに対する前記データがホット・コア・インデックス・オフセット(V)やファイバの添加不純物濃度、および/またはファイバ・コアの直径を含むホット・コア・インデックス(LI)の不整合に関する情報を有する装置。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の装置であって、接合(i)のおのおのに対する前記データが前記接合を構成する光ファイバの端部部分について撮られたコールド画像から得られる情報(Cij)を有する装置。
- 請求項5記載の装置であって、接合のおのおのに対する前記データが視角オフセットやファイバの整合、および/またはファイバ表面のマイクロダストの存在を含むマクロ曲りに関する情報を有する装置。
- 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の装置であって、前記装置が適切なソフトウエアと接合損失評価器に用いられる接合損失評価手続きに関する情報とを備えたコンピュータである、好ましくはオフ・ライン・コンピュータおよび/またはPCプラットフォームに基づく接合器である装置。
- 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の装置であって、接合損失評価パラメータの前記組がM因子やF因子、損失因子、マクロ因子、モード・フィールド直径左(MFDL)因子、モード・フィールド直径右(MFDR)因子、および接合損失シフト(LS)因子のいずれかを含み、ここでM因子およびF因子はコアの変形により誘起された接合損失(LM)の評価に用いられ、損失因子はホット・コア・インデックスの不整合により誘起された接合損失(LI)の評価に用いられ、マクロ因子、モード・フィールド直径左(MFDL)因子およびモード・フィールド直径右(MFDR)因子はマクロ曲げにより誘起された接合損失(LA)の評価に用いられ、および接合損失シフト(LS)因子は評価手続きにおけるなんらかの系統的なエラーを補正するための接合損失補正項の評価に用いられる装置。
- 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の装置であって、前記接合器装置によって用いられる評価パラメータの組を前記第1の入力線路により受け取るのに適合した装置。
- 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の装置であって、ここで
−前記装置が1組の画像処理パラメータを前記第1の入力線路において受け取るのに適合し、ここで画像処理パラメータの前記組が接合器装置の前記接合損失評価器によって前記接合損失評価手続きの中で用いられ、
−決定する段階のための前記装置が前記データおよび前記評価された接合損失および前記計測された接合損失から新しい組の画像処理パラメータを決定するのに適合し、それにより前記接合損失評価手続きが新しい組の画像処理パラメータを用いて光ファイバの端部部分の前記複数の接合のおのおのの接合損失を与えられた精度でもって評価し、
−自動最適化のための前記装置が前記決定された新しい組の画像処理パラメータを前記接合評価器に前記出力線路を通して出力するのに適合し、それにより前記ファイバ接合器装置によって作成される光ファイバの端部部分のまた別のいずれかの接合の接合損失の評価のために接合評価器の接合損失評価手続きに用いられる画像処理パラメータの組が置き換えられる装置。 - 請求項1〜請求項10のいずれかに記載の装置であって、接合の前記数が少なくとも50であり、さらに好ましくは少なくとも100であり、さらに最も好ましくは100と500との間である装置。
- 請求項1〜請求項10のいずれかに記載の装置であって、決定する段階のための前記装置が前記新しい組の接合損失評価パラメータを決定するのに適合し、それにより前記新しい組の接合損失評価パラメータがベルコア接合損失評価器基準(75)を満たし、好ましくは90%ベルコア基準を満たし、最も好ましくは100%ベルコア基準を満たす装置。
- 請求項1〜請求項10のいずれかに記載の装置であって、決定する段階のための前記装置が前記新しい組の接合損失評価パラメータを線形回帰基準(79)を用いることによって決定するのに適合し、それにより前記新しい組の接合損失評価パラメータを用いる評価された接合損失値が計測された接合損失を表す確率が増大する装置。
- 請求項1〜請求項13のいずれかに請求されている自動最適化のための装置(5)を有する光ファイバ接合器システム(1、3、5)。
- 光ファイバ接合器装置(1)の接合損失評価器の自動最適化のための方法であって、ここで接合損失評価手続きにおいて前記接合損失評価器が前記ファイバ接合器装置によって作成される光ファイバの端部部分の接合(i)の接合損失(LTi)を接合の前または接合の期間中または接合の後に光ファイバのそれぞれの端部部分について撮られる少なくとも1つのそれぞれの画像から評価するのに適合し、前記接合損失評価手続きが1組の接合損失評価パラメータ(Pj)の利用を有し、
−前記ファイバ接合器装置によって作成される光ファイバの端部部分の複数の接合のデータを前記接合損失評価器から受け取る段階(71)であって、ここで接合(i)のおのおのに対する前記データには前記接合を構成する光ファイバの端部部分について撮られた少なくとも1つの画像から得られる情報(Cij)および前記接合の評価された接合損失(LTi)が含まれる段階と、
−計測装置(3)によって計測される光ファイバの端部部分の前記複数の接合のおのおのに対する接合損失値(LMi)を受け取る段階と、
−前記データおよび前記評価された接合損失値および前記計測された接合損失値から新しい組の接合損失評価パラメータを決定する段階(73〜79)であって、それにより前記接合損失評価手続きが新しい組の接合損失評価パラメータを用いて光ファイバの端部部分の前記複数の接合のおのおのの接合損失を与えられた精度で評価する段階と、
−前記決定された新しい組の接合損失評価パラメータを前記接合損失評価器に出力する段階(81)であって、それにより前記ファイバ接合器装置によって作成される光ファイバの端部部分のまた別のいずれかの接合の接合損失の評価のために接合損失評価器の接合損失評価手続きにおいて用いられる接合損失評価パラメータの組が置き換えられる段階と、を有する事を特徴とする方法。 - 請求項15記載の方法において、接合(i)のおのおのに対する前記データが前記接合を構成する光ファイバの端部部分について撮られたホット画像から得られる情報(Cij)を有する方法。
- 請求項15または請求項16記載の方法において、接合(i)のおのおのに対する前記データが前記接合を構成する光ファイバの端部部分について撮られたコールド画像から得られる情報(Cij)を有する方法。
- 請求項15〜請求項17のいずれかに記載の方法において、接合損失評価パラメータの前記組がM因子やF因子、損失因子、マクロ因子、モード・フィールド直径左(MFDL)因子、モード・フィールド直径右(MFDR)因子、および接合損失シフト(LS)因子のいずれかを含み、ここでM因子およびF因子はコアの変形により誘起された接合損失(LM)の評価に用いられ、損失因子はホット・コア・インデックスの不整合により誘起された接合損失(LI)の評価に用いられ、マクロ因子、モード・フィールド直径左(MFDL)因子およびモード・フィールド直径右(MFDR)因子はマクロ曲げにより誘起された接合損失(LA)の評価に用いられ、および接合損失シフト(LS)因子は評価手続きにおけるなんらかの系統的なエラーを補正する接合損失補正項の評価に用いられる方法。
- 請求項15〜請求項18のいずれかに記載の方法において、
−1組の画像処理パラメータを前記接合評価器から受け取る段階であって、ここで画像処理パラメータの前記組が接合器装置の前記接合損失評価器によって前記接合損失評価手続きの中で用いられる段階と、
−画像処理パラメータの新しい組を前記データおよび前記評価された接合損失値および前記計測された接合損失値から決定する段階であって、それにより前記接合損失評価手続きが新しい組の画像処理パラメータを用いて光ファイバの端部部分の前記複数の接合のおのおのの接合損失を与えられた精度で評価する段階と、
−前記決定された新しい組の画像処理パラメータを前記接合評価器に出力する段階であって、それにより前記ファイバ接合器装置によって作成される光ファイバの端部部分のまた別のいずれかの接合の接合損失の評価のために接合評価器の接合損失評価手続きの中で用いられる画像処理パラメータの組が置き換えられる段階と、をさらに有する方法。 - 請求項15〜請求項19のいずれかに記載の方法において、前記新しい組の接合損失評価パラメータがベルコア接合損失評価器基準(75)を満たし、好ましくは90%ベルコア基準を満たし、および最も好ましくは100%ベルコア基準を満たすように前記新しい組の接合損失評価パラメータが決定される方法。
- 請求項15〜請求項20のいずれかに記載の方法において、前記新しい組の接合損失評価パラメータが線形回帰基準(79)を用いることによって決定され、それにより前記新しい組の評価パラメータが計測された接合損失を表す確率が増大される方法。
- コンピュータ(5)の内部メモリの中にロード可能なコンピュータ・プログラム・プロダクト(11〜21)であって、前記コンピュータ・プログラム・プロダクトが前記コンピュータで実行される時請求項15〜請求項21のいずれかに記載された方法を実行するためのソフトウエア・コード部分を有するコンピュータ・プログラム・プロダクト。
- 光ファイバ接合器装置(1)の接合損失評価器の自動最適化のための方法であって、ここで前記接合損失評価器が接合損失評価手続きにおいて前記ファイバ接合器装置によって作成される光ファイバの端部部分の接合の接合損失(LTi)を接合の前または接合の期間中または接合の後に光ファイバのそれぞれの端部部分について撮られた少なくとも1つのそれぞれの画像から評価するのに適合し、前記接合損失評価手続きが1組の接合損失評価パラメータ(Pj)の利用を有し、
−前記ファイバ接合器装置により光ファイバの端部部分の複数の接合を作成する段階と、
−作成された接合のおのおのに対して撮られた少なくとも1つの画像から情報を導き出す段階と、
−作成された接合のおのおのに対する少なくとも1つの画像から導き出される情報に基づいて接合損失を評価する段階と、
−作成された接合のおのおのの接合損失を計測装置により計測する段階と、
−導き出された情報および評価された接合損失および計測された接合損失を処理デバイスにアップロードする段階(71)と、
−導き出された情報および評価された接合損失値および計測された接合損失値から新しい組の接合損失評価パラメータを決定する段階(73〜79)であって、それにより前記接合損失評価手続きが新しい組の接合損失評価パラメータを用いて光ファイバの端部部分の前記複数の接合のおのおのの接合損失を与えられた精度で評価する段階と、
−前記決定された新しい組の接合損失評価パラメータをファイバ接合器装置の前記接合損失評価器にダウンロードする段階(81)であって、それにより前記ファイバ接合器装置によって作成される光ファイバの端部部分のまた別のいずれかの接合の接合損失の評価のために接合損失評価器の接合損失評価手続きの中で用いられる接合損失評価パラメータの組が置き換えられる段階と、を有することを特徴とする方法。
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