JP3772451B2 - 画像復号装置及び画像復号方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のフレームにわたって時間軸方向の相関を利用して圧縮された画像データを間欠的に復号する画像復号装置および画像復号方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のDVD(デジタルビデオディスク:DVD−VIDEO)では、順方向の高速再生や逆方向の高速再生等の特殊再生を行う場合、MPEG2(Moving Picture Experts G 2)におけるI−Picture(フレーム内予測符号化画像データ:Intra Coded Picture)1枚のみを使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようにI−Pictureのみを使用して特殊再生を行う場合、情報量が少なくなり、再生画像は高速にスライド表示をしているようになる。また、VTR等の高速再生と比較しても非常に情報量の少ないものとなってしまう。
【0004】
本発明は、このような実情を鑑みてなされたものであり、順方向や逆方向の高速再生等の特殊再生の際に、映像が滑らかな映像データを出力する画像復号装置及び画像復号方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係る画像復号装置は、複数のフレームにわたって時間軸方向の相関を利用して圧縮された画像データが、複数フレームの画像データの単位からなるビデオオブジェクトユニット(VOBU)毎に供給され、この圧縮された画像データを伸張して映像データを生成し、この伸張した映像データを出力する復号手段と、上記VOBUに含まれるVOBU間の時間情報を指し示したVOBU検索情報(VOBU_SRI)を含むナビゲーションパック(NV_PCK)が供給され、このVOBU_SRIに基づき上記復号手段に供給するVOBUを制御する制御手段とを備え、上記制御手段は、VOBUを間欠的に上記復号手段に供給し、上記復号手段は、VOBU内の最初の3枚のフレーム内予測符号化画像データ(I−Picture)又はフレーム間順方向予測符号化画像データ(P−Picture)を伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力することを特徴とする。
【0006】
この映像信号復号装置では、制御手段が、VOBUを間欠的に復号手段に供給し、復号手段が、VOBU内の最初の3枚のI−Picture又はフレーム間順方向予測符号化画像データを伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力する。
【0007】
また、本発明に係る画像復号方法は、複数のフレームにわたって時間軸方向の相関を利用して圧縮された画像データが、複数フレームの画像データの単位からなるビデオオブジェクトユニット(VOBU)毎に供給され、上記VOBUに含まれるナビゲーションパック(NV_PCK)のVOBU間の時間情報を指し示したVOBU検索情報(VOBU_SRI)に基づき、供給されたVOBUを間欠的に選択し、間欠的に選択したVOBU内の最初の3枚のフレーム内予測符号化画像データ(I−Picture)又はフレーム間順方向予測符号化画像データ(P−Picture)を伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態として本発明を適用したDVD−VIDEOディスクの再生装置(以下、DVD再生装置という。)について、図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は、DVD再生装置のブロック構成図である。
【0010】
DVD再生装置100は、記録媒体1からRF信号を再生するピックアップ2と、このピックアップ2により再生されたRF信号が供給されこのRF信号の2値化処理等をするRF回路3と、RF回路3から再生データが供給されエラー訂正等のデコード処理をするデータデコーダ4と、データデコーダ4によりデコード処理がされた再生データを主映像圧縮データ,副映像圧縮データ及び音声圧縮データに振り分けるデマルチプレクサ5とを備える。
【0011】
また、このDVD再生装置100は、上記主映像圧縮データを伸張するビデオデコーダ6と、上記副映像圧縮データを伸張して主映像データと合成する副映像デコーダ7と、上記音声圧縮データを伸張するオーディオデコーダ8と、副映像デコーダ7からの主映像データと副映像データが合成された映像データが供給されNTSC信号又はPAL信号に変換するデジタル/NTSC,PAL変換回路(以下、単にNTSC変換回路という。)9と、オーディオデコーダ8からのオーディオデータが供給されアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換回路(以下、単にD/A変換回路という。)10とを備える。
【0012】
また、このDVD再生装置100は、ピックアップ2,RF回路3,データデコーダ4,デマルチプレクサ5,ビデオデコーダ6,副映像デコーダ7,オーディオデコーダ8,NTSC変換回路9及びD/A変換回路10を制御するコントローラ11と、このコントローラ11とユーザーの操作入力を媒介するユーザーインターフェース12と、コントローラ11のデータ記憶部となるメモリ13とを備える。
【0013】
DVD再生装置100は、記録媒体1として再生専用,追記型,書換型等のDVDディスク及びDVD−VIDEOディスクを再生する。
【0014】
ピックアップ2は、記録媒体1からRF信号を再生してRF回路3に供給する。
【0015】
RF回路3は、このRF信号の波形等化及び2値化等をしてデジタルデータとその同期信号等を生成する。このRF回路3により生成されたデジタルデータ等は、データデコーダ4に供給される。
【0016】
データデコーダ4は、RF回路3により生成されたデジタルデータに基づきデータの復調や誤り訂正等の処理を行う。データデコーダ4により復調等がされたデジタルデータは、デマルチプレクサ5に供給される。
【0017】
また、このデータデコーダ4では、MPEG2のフォーマットにおけるシステムヘッダや、パックヘッダ等に含まれるパラメータ情報やDVDフォーマットにおけるナビゲーションパック(Navigation Pack:NV_PCK)に含まれる所定の情報等を検出する。この検出したパラメータ情報等は、データデコーダ4からコントローラ11に供給される。
【0018】
また、このデータデコーダ4は、デジタルデータの出力段にトラックバッファ4aを有している。このトラックバッファ4aによりデータデコーダ4とデマルチプレクサ5の処理速度の違いが吸収される。
【0019】
デマルチプレクサ5は、データデコーダ4によりエラー訂正のデコード処理等がされたデジタルデータを、主映像圧縮データと、副映像圧縮データと、音声圧縮データとに分割する。
【0020】
ここで、主映像圧縮データとは、MPEG2の方式で圧縮された映像データであり、例えばDVDのフォーマットにおけるVideo streamsである。副映像圧縮データとは、主映像に合成される字幕画像等のデータであり、例えば、DVDのフォーマットにおけるSub−picture streamsである。音声圧縮データとは、MPEG2等の方式で圧縮等された音声データであり、DVDのフォーマットにおけるAudio streamsである。
【0021】
デマルチプレクサ5は、主映像圧縮データをビデオデコーダ6に供給し、副映像圧縮データを副映像デコーダ7に供給し、音声圧縮データをオーディオデコーダ8に供給する。
【0022】
ビデオデコーダ6は、主映像圧縮データの復号処理を行い、この復号処理により伸張化された主映像データを生成する。このビデオデコーダ6は、復号処理を行うために3画面分のメモリを有している。すなわち、MPEG2のフォーマットにおけるI−Picture,P−Picture,B−Pictureを復号してビデオデコーダ6のメモリに格納し、さらに、この復号された各ピクチャをこのメモリ上から出力する。なお、このメモリは、3画面分に限らず、これ以上の容量があってもよい。ビデオデコーダ6は、生成した主映像データを副映像デコーダ7に供給する。
【0023】
副映像デコーダ7は、副映像圧縮データの復号処理を行い、この復号処理をした副映像データをビデオデコーダ6から供給された主映像データに合成して、映像データを生成する。すなわち、副映像デコーダ7は、副映像データとして再生される字幕画像等を主映像と合成する。なお、この副映像デコーダ7は、副映像データが無い場合には、主映像データをそのまま映像データとして出力する。副映像デコーダ7は、生成した映像データをNTSC変換回路9に供給する。
【0024】
オーディオデコーダ8は、音声圧縮データの復号処理を行い、伸張した音声データを生成する。すなわち、オーディオデコーダ8は、音声圧縮データがMPEG2のフォーマットで圧縮されていれば、これに対応した伸張処理をして、音声データを生成する。なお、この音声データがこのMPEG2のフォーマットの他に、PCM等のフォーマットで符号化されたものであれば、これに対応した復号処理を行う。オーディオデコーダ8は、生成した音声データをD/A変換回路10に供給する。
【0025】
NTSC変換回路9は、映像データをデジタルデータからNTSCやPAL等のテレビジョン信号に変換して出力する。この出力をモニタ等に供給することにより、ユーザーが記録媒体1から再生した映像を視聴することができる。
【0026】
D/A変換回路10は、デジタルデータである音声データをアナログの音声データに変換して出力する。この出力をスピーカ等に供給することにより、ユーザーが記録媒体1から再生した音声を視聴することができる。
【0027】
コントローラ11は、ピックアップ2,RF回路3,データデコーダ4,デマルチプレクサ5,ビデオデコーダ6,副映像デコーダ7,オーディオデコーダ8,NTSC変換回路9及びD/A変換回路10の制御を行う。
【0028】
また、このコントローラ11には、操作パネルやリモートコントローラであるユーザーインターフェース12を介して操作入力がされ、コントローラ11は、この操作入力に基づき各回路の制御を行う。
【0029】
また、コントローラ11は、メモリ13に各制御データ等を記憶させ、メモリ13が記憶したデータに基づき各回路の制御を行う。
【0030】
DVD再生装置100は、映像信号の順方向や逆方向の高速再生等の特殊再生の処理を行うことができる。図2は、本発明を適用したビデオデコーダに圧縮された主映像圧縮データが供給された場合のデータの復号方法を説明する為の概念図である。この図2を用いて、DVD再生装置100の順方向や逆方向の高速再生の処理について説明する。
【0031】
ビデオデコーダ6には、例えば、MPEGフォーマットにおけるGOP(G Of Pictures)が順次供給される。なお、このビデオデコーダ6に供給される映像の単位は、GOPに限らず、DVD−VIDEOディスクのフォーマットにおけるVOBU(Video Object Unit)であってもよい。なお、このVOBUについては、詳細を後述する。
【0032】
ビデオデコーダ6に供給される主映像圧縮データは、順方向の高速再生の場合には、図2(a)に示すように、時間軸方向に所定の数のGOPがとばされており、間欠的にビデオデコーダ6に供給される。この間欠間隔は、高速再生のスピードにより異なり、ユーザーの操作に基づきコントローラ11が制御する。もちろん、再生スピードによっては、GOPを1つもとばさずに順次ビデオデコーダ6に供給しても良い。
【0033】
GOPが供給されるとビデオデコーダ6は、図2(b)に示すように、各GOPの最初から3枚のI−Picture(フレーム内予測符号化画像データ:Intra Coded Picture)又はP−Picture(フレーム間順方向予測符号化画像データ:Predictive Coded Picture)を復号する。すなわち、ビデオデコーダ6が復号する主映像圧縮データは、GOPのデータストリームの頭からI−Pictureが3枚続いていればこの3枚のI−Pictureであり、I−Pictureが2枚とP−Pictureが1枚続いていればこの2枚のI−Pictureと1枚のP−Pictureであり、I−Pictureが1枚とP−Pictureが2枚続いていればこの1枚のI−Pictureと2枚のP−Pictureである。また、GOP内に3枚以上のI−Picture及びP−Pictureが存在しない場合は、1枚或いは2枚のI−Picture等のみを復号する。
【0034】
ビデオデコーダ6は、GOPの最初から3枚のI−Picture又はP−Pictureを復号して、復号した映像データをビデオデコーダ6内のメモリに格納する。そして、GOP内の残りのデータは捨ててしまう。なお、このビデオデコーダ6に供給されるGOPデータを、予め、ヘッダ等の管理データと最初の3枚のI−Picture又はP−Pictureのデータのみのデータとしておいても良い。すなわち、不必要なデータはビデオデコーダ6に供給する前に予め捨てておいてよい。例えば、コントローラ11の制御に基づいて、ビデオデコーダ6の前段に設けられるデータデコーダ4やオーディオデータ等を分割するデマルチプレクサ5等で、不必要なデータを捨てる処理を行っても良い。
【0035】
ビデオデコーダ6は、メモリ上に復号したI−Picture及びP−Pictureを、コントローラ11の制御に基づき時間順に順次出力していく。このとき、ビデオデコーダ6は、供給されるGOPの間隔に基づき、その出力間隔を平均化して映像データを出力する。例えば、図2に示すように、GOPとGOPとの各間隔がそれぞれt1,t2,t3,t4であれば、最初に供給されたGOPに対応する3枚のI−Picture等の出力間隔をt1/3にする。また、2番目のGOPに対応する各I−Picture等の出力間隔は、((t1+t2)/2)/3にする。3番目のGOPに対応するI−Picture等の出力間隔は、((t1+t2+t3)/3)/3にする。そして、4番目のGOPに対応するI−Picture等の出力間隔は、((t1+t2+t3+t4)/4)/3にする。
【0036】
すなわち、供給されるGOPの間隔は画像の圧縮率や画像の種類又は記録媒体1からのアクセス時間等の様々な要因により等間隔とならず、さらに、ビデオデコーダ6の復号時間も各画像毎に異なる。そのため、復号したものからすぐに出力処理を行えば、出力間隔はまばらになり違和感の生じる画像が表示されてしまう。したがって、このビデオデコーダ6では、供給されるGOPの間隔を検出して、出力するデータの速度を平均化する処理を行っている。なお、この平均化の処理は、複数のGOP間の間隔をサンプルして行っている。このサンプル数を過去30GOP分というように一定にし、古いサンプルは捨てていくという処理を行っても良い。
【0037】
また、平均化するために検出するGOPの間欠間隔は、データデコーダ4がGOPをマルチプレクサ5に供給するタイミング、マルチプレクサ5がGOPを取得したタイミング或いはマルチプレクサ5がGOPをビデオデコーダ6に供給するタイミングを検出し、このタイミングを測定しても良い。
【0038】
一方、逆方向の高速再生を行った場合、ビデオデコーダ6には、GOPが時間軸方向と逆の方向に所定の数とばされて、間欠的に供給される。
【0039】
ビデオデコーダ6は、時間軸と逆方向に供給されたGOPを復号する場合は、順方向再生と同様に、GOPの先頭からデコードしていくことになる。このGOPの先頭からのデコードした3枚のI−Picture及びP−Pictureをビデオデコーダ6のメモリに格納する。
【0040】
そして、ビデオデコーダ6は、1GOP内の3枚のI−Picture等をメモリに格納すると、こんどは、時間軸と逆方向、つまり、最後にデコードした画面から出力をしていく。ビデオデコーダ6は、この出力の際には上述した順方向再生の場合と同様に平均化を行っていく。
【0041】
ところで、上述のような映像信号の順方向や逆方向の高速再生等の特殊再生の処理を行う際に、ビデオデコーダ6に供給されるGOPに映像圧縮データが存在しない場合がある。これは、例えば、静止画像が連続して出力される場合等のいわゆるビデオギャップが生じている場合である。このビデオギャップのときには、ビデオデコーダ6は、3枚のI−Picture又はP−Pictureを復号できない。
【0042】
このような場合は、順方向の高速再生では、ビデオデコーダ6は映像が途切れる直前の画像までの主映像圧縮データを復号し、再度映像データが存在するGOPにくるまでその映像データを出力し続ける。また、逆方向の高速再生では、つぎに映像データが存在する映像が途切れる直前の画像が存在するGOPの主映像圧縮データを復号し、この映像が途切れる直前の画像を出力しつつ、このGOPに到達するまで時間を経過させる。
【0043】
つぎに、DVD再生装置100において、記録媒体がDVD−VIDEOディスクである場合の、順方向の高速再生(以下FWD−Scan:Forward Scanという。)と逆方向の高速再生(以下BWD−Scan:Backward Scanという。)の処理方法について、具体的にこのDVD−VIDEOディスクのフォーマットを用いて説明する。
【0044】
まず、この処理内容について説明する前に、このDVD−VIDEOディスクのフォーマットの簡単な説明とFWD−ScanとBWD−Scanで使用する各管理情報,属性,検索情報等を説明する。
【0045】
DVD−VIDEOディスクでは、図3に示すように、Video Object Set(VOBS)単位で主映像データ,副映像データ,音声データが管理されている。このVOBSは、例えば、映画の1作品等の単位となる。このVOBSは、複数のVideo Object(VOB)から構成されている。このVOBは、各データがディスク上に1群として記録されている単位である。また、このVOBSは、複数のCellで構成されている。このCellは、例えば映画における1シーンや1カット等の単位となり、1Cellが数分から10数分という時間の単位である。また、DVDでは、例えば、1つの映画を複数のストーリー展開で見ることができるマルチストーリといったフォーマットやいわゆるパレンタルロックといわれる暴力シーンなどの教育上好ましくないシーンをとばしたりする機能を備えており、このような機能は、このCellの組み合わせにより作成される。
【0046】
Cellは、複数のVideo Object Unit(VOBU)により構成されている。このVOBUは、動画像で0.4から1.2秒の単位であり、このVOBUの中にMPEG2のフォーマットにおける複数のGOP(Group Of Pictures)が含まれることになる。
【0047】
このVOBUは、このVOBUの管理情報を有するパックであるNV_PCKと、主映像を有するパックであるV_PCKと、音声データを有するパックであるA_PCKと、副映像データを有するパックであるSP_PCKとにより構成されている。このV_PCK、A_PCK、SP_PCKは、それぞれMPEG2等のフォーマットで圧縮されて記録媒体1上に記録されている。
【0048】
DVD−VIDEOディスクのフォーマットのおいては、上述した構造の各データがそれぞれ各種管理情報により管理されている。コントローラ11は、映像データ等を記録媒体1から再生する際に、この管理情報を記録媒体1から取得してメモリ13に記憶させ、データの再生等の制御を行う。
【0049】
例えば、各Cellの管理は、PGC(Program Chain)と呼ばれる管理単位で行われる。このPGCの管理情報は、図4に示すProgram Chain Information (PGCI)にある。PGCIのPreCommandには、前のPGCの管理情報が含まれており、また、PostCommandには、後のPGCの管理情報が含まれている。また、このPGCIには、このPGCで管理するCellの再生順序等の情報が含まれている。コントローラ11は、映画等の再生をする場合に、予めこのPGCIを記録媒体1から読み込み、このPGCIをメモリ13に記憶させておく。そして、コントローラ11はこのPGCIの情報に基づき各部を制御して、指定されたCellを順次再生していく。
【0050】
このようなPGCIは、具体的には図5に示すように、Program Chain General Information(PGC_GI)と、Program Chain Command Table(PGC_CMDT)と、Program Chain Program Table(PGC_PGMAT)と、Cell Play back Information Table(C_PBIT)と、Cell Position Information Table(C_POSIT)といった管理情報を有している。
【0051】
PGC_GIには、このPGC全体の情報が含まれている。例えば、このPGCの情報内容やPGC全体の時間情報等である。PGC_CMDTには、このPGCの前後のPGCとの関係を示す情報が含まれている。例えば、上述したPreCommandやPostCommand等の情報である。PGC_PGMATには、各プログラムの開始Cell番号等が含まれている。C_PBITには、各Cellの再生時間等の情報が含まれている。C_POSITには、各CellのVOB内の続き番号であるID番号等が含まれている。
【0052】
特に、C_PBITには、図6に示すように、PGCを構成する各Cell単位における再生時間等の管理情報のCell Play back Information(C_PBI)が含まれている。この各CellのC_PBIには、図7に示すように、管理情報としてC_CATと、C_PBTMと、C_FVOBU_SAと、C_FILVU_EAと、C_LVOBU_SAと、C_LVOBU_EAとが含まれている。C_CATには、このCellのカテゴリ情報が示されている。C_PBTMには、このCellの合計の再生時間等が示されている。C_FVOBU_SAには、このCellの最初のVOBUのスタートアドレスが示されている。C_FILVU_EAには、このCellのインターリーブされた最後のVOBUのエンドアドレスが示されている。C_LVOBU_SAには、このCellの最後のVOBUのスタートアドレスが示されている。C_LVOBU_EAには、このCellの最後のVOBUのエンドアドレスが示されている。
【0053】
また、各VOBUの管理は、Navigation Pack(NV_PCK)と呼ばれる管理パックに基づき行われる。このNV_PCKは、図3で示したように、各VOBUの先頭にある。コントローラ11は、映画等の再生をする場合に、予めこのNV_PCKをデータデコーダ4及びデマルチプレクサ5等を介して取得してメモリ13に記憶させておき、このNV_PCKの管理情報に基づき再生をしていく。
【0054】
このNV_PCKは、図8(a)及び図9(a)に示すように、映像データの表示の制御情報が含まれるPresentation Control Information(PCI)パケットと、各データのサーチ情報が含まれるData Search Information(DSI)パケットとが含まれている。
【0055】
NV_PCKのPCIには、図8(b)に示すように、PCI全般の管理情報が含まれるPCI General Information(PCI_GI)と、ノンシームレスの場合のアングル切換情報が含まれるAngle Information for non-seamless(NSML_AGLI)と、副映像等を表示する際に所定領域にハイライト表示をする為の情報が含まれるHighlight Information(HLI)と、主映像データ,副映像データ及び音声データのレコーディング情報が含まれるRecording Information(RECI)とが含まれている。
【0056】
特に、PCI_GIには、図8(c)に示すように、NV_PCK_LBNと、VOBU_CATと、VOBU_UOP_CTLと、VOBU_S_PTMと、VOBU_E_PTMと、VOBU_SE_E_PTMと、C_ELTMとが含まれている。
【0057】
NV_PCK_LBNには、このNV_PCKのアドレスが示されている。VOBU_CATには、このVOBUのカテゴリが示されている。VOBU_UOP_CTLには、ユーザーオペレーションの制御情報が示されている。VOBU_S_PTMには、このVOBU内の最初のGOPの表示のスタート時間が示されている。VOBU_E_PTMには、このVOBU内の最後のGOPの表示の終了時間が示されている。VOBU_SE_E_PTMには、このVOBUで主映像データが途切れることが示されている。C_ELTMには、このVOBUが含まれるCellの先頭からの経過時間が示されている。このC_ELTMに基づきディスプレイに経過時間等が表示できる。
【0058】
NV_PCKのDSIには、図9(b)に示すように、DSI全般の管理情報が含まれるDSI General Information(DSI_GI)と、シームレスの場合の再生管理情報が含まれるSeamless Playback Information(SML_PBI)と、シームレスの場合のアングル情報が含まれるAngle Information for seamless(SML_AGLI)と、VOBU間の時間間隔等の検索情報が含まれるVOB Unit Search Information(VOBU_SRI)と、音声データ及び副映像データと時間的な一致を示すシンクロ情報が含まれるSynchronous Information(SYNCI)とが含まれている。
【0059】
特に、DSI_GIには、図9(c)に示すように、NV_PCK_SCRと、NV_PCK_LBNと、VOBU_EAと、VOBU_1STREF_EAと、VOBU_2NDREF_EAと、VOBU_3RDREF_EAと、VOBU_VOB_IDNと、VOBU_C_IDNと、C_ELTMとが含まれている。
【0060】
NV_PCK_SCRには、システムクロックの基準が示されている。NV_PCK_LBNには、このNV_PCKのアドレスが示されている。VOBU_EAには、このVOBUのエンドアドレスが示されている。VOBU_1STREF_EAには、このVOBUの最初のI−Pictureの終了アドレスが示されている。なお、VOBUにI−Pictureが無い場合には、このデータは、0となる。VOBU_2NDREF_EAには、このVOBUの最初から2番目のI−Picture又はP−Pictureの終了アドレスが示されている。なお、VOBUに2枚のI−Picture又はP−Pictureが無い場合には、このデータは、0となる。VOBU_3RDREF_EAには、このVOBUの最初から3番目のI−Picture又はP−Pictureの終了アドレスが示されている。なお、VOBUに3枚のI−Picture又はP−Pictureが無い場合には、このデータは、0となる。VOBU_VOB_IDNには、このVOBUのID番号が示されている。VOBU_C_IDNには、このVOBUが含まれるCellのID番号が示されている。C_ELTMには、PCIと同様に、このVOBUが含まれるCellの先頭からの経過時間が示されている。
【0061】
また、このDSIのVOBU_SRIは、図10に示すように、現在のVOBUと、Cell内の他のVOBUとの時間差を示した情報が含まれている。このVOBU_SRIには、例えば、このVOBUの0.5秒先のVOBUのアドレスはFWD1に示されており、7.5秒先のVOBUのアドレスはFWD15に示されている。同様に、このVOBUの0.5秒前のVOBUのアドレスはBWD1に示されており、2.5秒前のVOBUのアドレスはBWD5に示されている。すなわち、FWD−ScanやBWD−Scanを行う為には、コントローラ11がこのVOBU_SRIの情報を検出して再生情報を制御する必要がある。
【0062】
このVOBU_SRIには、具体的には、図11に示すように、FWDNextと、FWDInと、FWDIVideoと、BWDprevと、BWDInと、BWDVideoとが含まれている。
【0063】
FWDInには、このVOBUから時間軸方向に先のVOBUのアドレスが示されている。ここで、添字のnは、時間を表しており、実際には、n×0.5秒の単位である。つまり、30秒先のVOBUのアドレスは、FWDI60に示されている。同様に、BWDInには、このVOBUから時間軸方向に前のVOBUのアドレスが示されている。添字のnは、FWDIと同一である。なお、同一のCell内に、所定時間以降の或いは所定時間以前のVOBUが無い場合は、このアドレスを示すデータの下30bitはすべて1となる(なお、このVOBUのアドレスを示すデータは、4Byteで示されている。)。例えば、Cellの一番最初のVOBUであれば、それ以前のVOBUはこのVOBU_SRIには示されないため各BWDIのアドレスを示すデータは、3FFFFFFFとなる。また、Cellの一番最後のVOBUであれば、各FWDIのアドレスを示すデータは、3FFFFFFFとなる。
【0064】
FWDINextには、このVOBUの時間的に次のVOBUのアドレスが示されている。また、BWDIPrevには、このVOBUの時間的に直前のVOBUのアドレスが示されている。
【0065】
FWDIVideoには、次の主映像データのストリームのあるVOBUのアドレスが示されている。例えば、主映像データが存在しないVOBUが連続して続くいわゆるビデオギャップの場合は、次に主映像データが存在するVOBUのアドレスを示している。また、BWDIVideoには、主映像データのストリームが途切れる直前のVOBUのアドレスが示されている。例えば、このVOBU以前のVOBUに主映像データが存在していないVOBUが続いていれば、最後に主映像データが存在したVOBUのアドレスである。
【0066】
また、各FDWInのデータは、図12(a)に示すように、アドレスのデータを示すFDWAと、V_FWD_Exist1と、V_FWD_Exist2とで構成されている。アドレスのデータは、上述したように、所定時間先のVOBUのアドレスを示しており、30bitのデータである。V_FWD_Exist1は、この所定時間先のVOBUに主映像データが存在するかどうかを示しており、存在しなければ0であり、存在すれば1である。また、V_FWD_Exist2は、所定時間先のVOBUと、この所定時間先のVOBUのSRIのステップで1つ手前のVOBUとの間に主映像データが存在するかどうかを示しており、映像データが存在すれば1であり、映像データが存在しなければ0である。例えば、図11のFWDI14とFWDI15の間にVOBUが存在して、このFWDI14とFWD15の間のVOBUに映像データが存在すれば、FWDI15のV_FWD_Exist2が1となる。
【0067】
また、各BWDInのデータは、図12(b)に示すように、アドレスのデータと、V_BWD_Exist1と、V_BWD_Exist2とで構成されている。アドレスのデータは、上述したように、所定時間前のVOBUのアドレスを示している。V_BWD_Exist1は、この所定時間前のVOBUに主映像データが存在するかどうかを示しており、存在しなければ0であり、存在すれば1である。また、V_FWD_Exist2は、所定時間先のVOBUと、この所定時間先のVOBUのSRIのステップで1つ手前のVOBUとの間に主映像データが存在するかどうかを示しており、映像データが存在すれば1であり、映像データが存在しなければ0である。
【0068】
なお、以上説明したVOBU_SRIのアドレスは、VOBUの先頭からの距離を示した相対アドレスである。すなわち、このVOBU_SRIに示されるアドレスのVOBUのデータを取得するときは、このVOBU_SRIが含まれる当該VOBUのアドレス(NV_PCK_LBN)に例えばFWDInを加えることとなる。
【0069】
以上、DVD−VIDEOディスクのフォーマットについて簡単に説明したが、DVD再生装置100においてFWD−Scan又はBWD−Scanの処理を行う場合、図13に示すような、V_PCK内のMPEGのフォーマットのパケットヘッダの情報も用いる。このパケットヘッダには、ビデオ圧縮データを復号する際の時間管理情報となるDecoding Time Stamp(DTS)と、ビデオデータのストリームの終了を示すSequence End Codeが含まれている。
【0070】
つぎに、DVD再生装置100のFWD−Scan及びBWD−Scanの処理方法について、フローチャートを用いて説明する。
【0071】
なお、このDVD再生装置100では、コントローラ11がデータデコーダ4を制御してビデオデコーダ6に供給するVOBUを決定し、デマルチプレクサ5に必要なVOBUのデータを供給する。そして、コントローラ11がビデオデコーダ6を制御して、このビデオデコーダ6でFWD−Scan及びBWD−Scanに必要な主映像圧縮データの復号処理が行われる。さらに、ビデオデコーダ6は、復号処理をした映像データを出力する。ここで、データデコーダ4及びビデオデコーダ6では、トラックバッファ4aやデマルチプレクサ5等を介してデータの供給が行われている等の理由のため、それぞれの処理に時間差が生じる。このことから、コントローラ11は、データデコーダ4及びビデオデコーダ6を独立に制御をしている。以下、FWD−Scan及びBWD−Scanの処理をデータデコーダ4とビデオデコーダ6とで、別途説明を行っていく。
【0072】
まず、DVD再生装置100のコントローラ11が行うFWD−Scan処理について説明する。
【0073】
図14及び図15は、FWD−Scanの際に、データデコーダ4からデマルチプレクサ5へのデータの供給処理を示したフローチャートである。
【0074】
コントローラ11は、図14に示すステップS101からステップS114の制御を行い、デマルチプレクサ5に供給するVOBUのアドレスであるSAを設定する。なお、ここで、SAは、VOBSの先頭からの距離を示した相対アドレスとなる。また、スキャン間隔はnとする。このスキャン間隔nは、例えば、ユーザーの操作入力により決定され、このスキャン間隔nに基づいてデマルチプレクサ5に供給されるVOBUの間欠間隔が決定される。また、この値は、NV_PCKに含まれるVOBU_SRIと同様の単位であり、nは整数で、1ステップが0.5秒である。このスキャン間隔nは、FWD−Scanにおける高速再生のスピードに対応するものとなる。
【0075】
DVD再生装置100では、ユーザーの操作入力等がされることにより、図14に示すステップS101からの処理が開始される。
【0076】
ステップS101において、コントローラ11は、NV_PCK_LBNとC_LVOBU_SA(Cn)とが同一であるどうかを判断する。すなわち、現在のVOBUのNV_PCKのアドレスと、Cellの最後のVOBUのアドレスとを比較して、現在のVOBUがCellの最後のVOBUであるかどうかを判断する。現在のVOBUがCellの最後のVOBUであればステップS102に進み、Cellの最後のVOBUでなければステップS105に進む。
【0077】
ステップS102において、メモリ13に記憶したPGCIを参照して現在のCellが再生する最後のCellであるかどうかを判断し、最後のCellであれば処理を終了する。最後のCellでなければステップS103において、Cell番号を次に再生するCellに更新する。そして、ステップS104において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAを、更新したCellの先頭のVOBUのアドレスC_FVOBU_SA(Cn)に設定する。
【0078】
従って、ステップS104でSAとして次のCellの最初のVOBUを設定することにより、FWD−Scanの際にCellが変わる部分を再生するときには必ずCellの先頭のVOBUを再生できる。
【0079】
一方、ステップS105において、現在のVOBUのNV_PCKにおけるVOBU_SRIを参照して、スキャン先のVOBUが現在のCellの中に存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのFWDInの下30bitがすべて1であれば、そのVOBUはCellの中に存在しない。スキャン先のVOBUが現在のCellの中に無ければステップS106に進み、VOBUが現在のCellの中にあればステップS107に進む。
【0080】
ステップS106において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAをC_LVOBU_SAに設定する。すなわち、現在のCellの中の最後のVOBUに設定する。
【0081】
従って、ステップS106でSAとしてCellの最後のVOBUを設定することにより、FWD−Scanの際にCellが変わる部分を再生するときに必ずCellの最後のVOBUを再生できる。
【0082】
一方、ステップS107において、現在のVOBUのNV_PCKにおけるVOBU_SRIのV_FWD_Exist1を参照して、スキャン先のVOBUに映像データが存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのFWDInのV_FWD_Exist1が1であれば、そのVOBUに映像データが存在する。スキャン先のVOBUに映像データがあれば、ステップS108に進み、映像データがなければステップS109に進む。
【0083】
ステップS108において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAとして、現在のVOBUのアドレスであるNV_PCK_LBNにFWDA(FWDIn)を加えたものを設定する。すなわち、スキャン間隔nに応じた距離の先のVOBUを設定する。ここで、アドレスを加えるのは、VOBU_SRIに示されたアドレスがVOBUの先頭からの相対アドレスであるからである。
【0084】
従って、ステップS108でSAとして時間的にスキャン間隔nのVOBUを設定することにより、FWD−Scanの際にスキャン間隔n毎のVOBUを再生できる。
【0085】
一方、ステップS109において、nの値をmに代入してnの値を一時保存する。
【0086】
ステップS110において、スキャン先のVOBUのアドレスが現在のVOBUの次のVOBUのアドレスと同一であるかどうかを判断する。すなわち、スキャン先のVOBUのアドレスと、VOBU_SRIに示されるFWDINextのアドレスと比較して同一であるかどうかを判断する。スキャン先のVOBUのアドレスが現在のVOBUの次のVOBUのアドレスと同一であればステップS113に進み、異なればステップS111に進む。
【0087】
ステップS111において、VOBU_SRIによりスキャン先のV_FWD_Exist2を参照して、スキャン先のVOBUと、このスキャン先のVOBUからVOBUのSRI上で1つ手前のVOBUとの間に、映像データが存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのFWDInのV_FWD_Exist2が1であれば、間に存在するVOBUに映像データが存在する。スキャン先のVOBUとそのSRI上で1つ手前のVOBUの間に映像データがあればステップS114に進み、映像データがなければステップS112に進む。
【0088】
ステップS112において、nから1を引いてステップS110からの処理を繰り返す。すなわち、このステップS110からステップS112のループ処理では、スキャン先のVOBUと現在のVOBUの間に映像データが存在するかどうかを判断している。
【0089】
このステップS110からS112のループにおいて、nを1ステップずつ順次繰り下げていっても映像データが存在しなければ、FWDA(FWDI(n))=FWDA(FWDINext)となり、ステップS110からループを抜けてステップS113に進み、ステップS113において一時保存していたnを取得して、ステップS108に進みSAを設定する。
【0090】
従って、映像データが存在しないときは、つまり、ビデオギャップの最中(ビデオギャップの最初と最後ではないとき)は、映像データの存在しないVOBUを設定することとなる。
【0091】
また、このステップS110からS112のループにおいて、nを1ステップずつ繰り下げていって映像データが存在すれば、V_FWD_Exist2(FWDI(n))=1となりステップS111からループを抜けてステップS114に進み、ステップS114においてnから1を引いてステップS108に進み、SAを設定する。なお、このときはnが変動しているので、このスキャン間隔は、ステップS108で最初のスキャン間隔nに設定され直される。
【0092】
従って、映像データが存在するときは、つまり、ビデオギャップが始まるときは、そのビデオギャップが開始する直前の映像データを取得する。なお、VOBU_SRIにおけるステップの間にVOBUがあり、この間のVOBUで映像データが途切れているときは、次のステップS201からの処理ループで映像データが途切れる直前のVOBUのアドレスをSAとして設定することとなる。
【0093】
コントローラ11は、以上のステップS101からステップS114の制御を行うことにより、次にデータを得るVOBUのアドレスであるSAを設定すると、図15に示すステップS201からの処理を開始する。
【0094】
ステップS201において、コントローラ11は設定した指定アドレスSAのVOBUのデータを、記録媒体1からデータデコーダ4に読み込ませる。そして、ステップS202において、この指定アドレスのVOBUのNV_PCKを取得する。
【0095】
NV_PCKを取得すると、ステップS203において、データデコーダ4に読み込ませた現在のVOBU内に何枚のI−Picture又はP−Pictureがあるか判断をする。ここで、このI−Picture又はP−PictureがVOBU内に何枚あるかについては、VOBU_1STREF_EA,VOBU_2NDREF_EA及びVOBU_3RDREF_EAに示す情報を検出して判断する。第1にVOBU_3RDREF_EAが0以外のときは、I−Picture等が3枚以上ある。第2にVOBU_3RDREF_EAが0でVOBU_2NDREF_EAが0以外のときは、I−Picture等が2枚ある。第3にVOBU_3RDREF_EA及びVOBU_2NDREF_EAが0で、VOBU_1STREF_EAが0以外のときは、I−Pictureが1枚ある。そして、このような、第1から第3の場合以外のときは、I−Picture及びP−Pictureが1枚もない。
【0096】
VOBU内にI−Picture又はP−Pictureが1枚も無い場合にはステップS204に進み、少なくとも1枚以上ある場合にはステップS205に進む。
【0097】
ステップS204において、VOBU内には主映像データが存在しないものとして、NV_PCKのデータのみをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、主映像データが存在しないときには、ビデオデコーダ6で映像データの復号処理を行う必要がないので予め他のデータを捨てて、必要な管理データのみを供給する。なお、主映像データではない音声データ等がある場合は、この音声データもNV_PCKとともにデマルチプレクサ5に供給しても良い。
【0098】
従って、このステップS204の処理によって、不必要なデータはビデオデコーダ6に供給されないので、ビデオデコーダ6では効率的な復号処理ができ処理が高速に行える。
【0099】
一方、ステップS205において、このVOBU内の途中で、主映像が途切れるどうかを判断する。つまり、このVOBUからいわゆるビデオギャップが生じるかどうかを判断する。これは、NV_PCKのPCIのVOBU_SE_E_PTM又はMPEGにおけるsequence−end−codeを検出して行う。主映像データがVOBUの途中で途切れると判断するときはステップS206に進み、主映像データがVOBUの途中で途切れないと判断するときはステップS207に進む。
【0100】
ステップS206において、このVOBUのVOBU_SE_E_PTMまでのデータをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、ビデオデコーダ6で主映像データが途切れる直前までの映像を出力できるようにするためである。
【0101】
従って、このステップS206で主映像が途切れるときは、この主映像データを最後までデマルチプレクサ5に供給するため、いわゆるビデオギャップが生じたときは、その直前の映像を表示してFWD−Scanをすることができる。
【0102】
ステップS207において、VOBUの1〜3枚までのI−Picture又はP−Pictureをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、ステップS203でVOBU内に1枚のI−Pictureのみしかないと判断した場合は、1枚のI−Pictureのデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。ステップS203でVOBU内に2枚のI−Picture又はP−Pictureのみしかないと判断した場合は、2枚のI−Picture等のデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。また、ステップS203でVOBU内に3枚以上のI−Picture又はP−Pictureがあると判断した場合は、VOBUの始めから3枚のI−Picture等のデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。なお、デマルチプレクサ5には、上述したVOBU_1STREF_EA,VOBU_2NDREF_EA及びVOBU_3RDREF_EAに示すアドレスまでを供給する。
【0103】
従って、FWD−Scanで必要な3枚分までのI−Picture及びP−Pictureのデータのみをデマルチプレクサ5に供給するので、ビデオデコーダ6において効率的な復号処理を行うことができる。
【0104】
なお、主映像データではない音声データ等がある場合は、この音声データもNV_PCKとともにデマルチプレクサ5に供給しても良い。
【0105】
以上のように、ステップS204,ステップS206及びステップS207で、データをデマルチプレクサ5に供給すると、次のVOBUのデータを取得すべく、上述した図14のステップS101からの処理を繰り返す。
【0106】
つぎに、ビデオデコーダ6における復号処理の制御内容について、図16のフローチャートを用いて説明する。
【0107】
コントローラ11は、デマルチプレクサ5からビデオデコーダ6にVOBUが供給されると、ステップS301からの処理を開始する。
【0108】
ステップS301において、ビデオデコーダ6に供給されたVOBUのNV_PCKを取得する。なお、上述したデータデコーダ4での処理でNV_PCKを得てさらにこのビデオデコーダ6の処理の段階でNV_PCKを再度取得するのは、データデコーダ4とビデオデコーダ6とで処理の時間差が生じているため、コントローラ11が並列処理を行っているからである。NV_PCKを取得すると、ステップS302に進む。
【0109】
ステップS302において、このVOBUの中に何枚のI−Picture又はP−Pictureがあるか判断をする。このステップS302の処理は、上述したデータデコーダ4におけるステップS203の処理と同一である。VOBU内にI−Picture又はP−Pictureが1枚も無い場合にはステップS303に進み、少なくとも1枚以上ある場合にはステップS304に進む。ステップS303において、NV_PCKのC_ELTMを検出して、タイムコードを更新する。このステップS303では、新たに映像データの復号処理を行わないが、このビデオデコーダ6から出力されている(或いは表示されてる)映像データは、この時に時間的に前の処理で出力した画像が出力されていることとなるため、表示画像は静止画像となる。すなわち、映像データが存在しないいわゆるビデオギャップの状態のときは、映像が途切れる直前の映像が出力されながら時間情報のみが更新していくこととなる。
【0110】
一方、ステップS304においては、VOBU内の最初のGOPを発見する。つまり、VOBUには、複数のGOPが含まれているので、その中の最初のGOPを発見する必要がある。このステップS304では、DTS≧(VOBU_S_PTM−3×Ts1Field)且つDTS≦(VOBU_S_PTM−2×Ts1Field)の条件に当てはまるまで、DTSを更新する。ここで、Ts1Fieldは、1フィールドの時間であり、NTSCでは1/60秒となり、PALでは1/50秒となる。
【0111】
すなわち、復号開始時間と表示開始時間の差が、2〜3フィールドの時間差に到達したらVOBUの最初のGOPとして復号を開始する。これは、ビデオデコーダ6の復号開始から出力までのギャップが1フィールド分有り、さらに、DVD−VIDEOのフォーマットにおいては1つのピクチャ内に2〜3フィールドの映像データが入る場合があるからである。
【0112】
VOBUの最初のGOPを発見すると、ステップS305において、ステップS302で取得した1から3枚のI−Picture及びP−Pictureを復号して、ビデオデコーダ6のメモリに格納する。
【0113】
また、ビデオデコーダ6は、ステップS306でメモリに3枚分の画像を復号するとともに、映像を表示するために映像データを出力する。このときの、出力処理は、復号処理と並列に処理され、復号した画像を順次出力していくこととなる。なお、この出力処理(表示処理)については、詳細を後述する。
【0114】
また、ステップS305において、コントローラ11はNV_PCKのVOBU_SE_E_PTMを取得して、このVOBUで映像が途切れるかどうかを判断する。すなわち、このVOBUからビデオギャップが生じるどうかを判断する。VOBU_SE_E_PTMにより主映像が途切れると判断した場合には、主映像が途切れる直前の画像まで復号する。そして、復号した画像は、メモリに格納され、出力処理がされる。従って、このステップS305で主映像が途切れる直前の映像データまでを復号するので、いわゆるビデオギャップが生じたときは、その直前の映像を表示してFWD−Scanをすることができる。
【0115】
復号した映像データをメモリに格納すると、ステップS307において、上述したステップS303と同様にタイムコードを更新する。
【0116】
ステップS303とステップS307でタイムコードを更新すると、つぎのVOBUのNV_PCKを取得するため、ステップS301からの処理を繰り返す。
【0117】
つぎに、DVD再生装置100のコントローラ11が行うBWD−Scan処理について説明する。なお、上述したFWD−Scanの処理と同一の処理内容については、詳細な説明を省略する。
【0118】
図17及び図18は、BWD−Scanの際に、データデコーダ4からデマルチプレクサ5へのデータの供給処理を示したフローチャートである。
【0119】
コントローラ11は、図17に示すステップS401からステップS417の制御を行い、デマルチプレクサ5に供給するVOBUのアドレスであるSAを設定する。また、スキャン間隔はnとする。このスキャン間隔nは、例えば、ユーザーの操作入力により決定され、このスキャン間隔nに基づいてデマルチプレクサ5に供給されるVOBUの間欠間隔が決定される。すなわち、このスキャン間隔nは、BWD−Scanにおける時間軸に逆方向の高速再生のスピードに対応するものとなる。なお、上述したFWD−Scanと異なる点は、このスキャン間隔で時間軸と逆の方向のVOBUをサーチしていくことである。従って、BWD−Scanのスキャン間隔nは、FWD−Scanの場合と方向が異なるものとなる。
【0120】
DVD再生装置100では、ユーザーの操作入力等がされることにより、図17に示すステップS401からの処理が開始される。
【0121】
ステップS401において、コントローラ11は、Gapが1であるかどうかを判断する。このGapは、BWD−Scanの際に用いる変数であり、映像データが途中で途切れるいわゆるビデオギャップの部分のVOBUを再生する際に用いる。このGapの設定は後述するステップS415で設定するものであり、初期設定の際は0となっている。このGapが1であるとき、すなわち、現在のVOBUがビデオギャップの部分のVOBUであるときはステップS402に進み、Gapが1でないときはステップS403に進む。
【0122】
ステップS402において、Gapを0に設定し、SAをBSAに設定する。ここで、BSAは、先のGapと同様にステップS415で設定されているものである。
【0123】
一方、ステップS403において、NV_PCK_LBNとC_FVOBU_SA(Cn)とが同一であるどうかを判断する。すなわち、このNV_PCKのアドレスと現在のCellの最初のアドレスを比較して、現在のVOBUが現在のCellの最初のVOBUであるかどうかを判断する。現在のVOBUがCellの最初のVOBUであればステップS404に進み、Cellの最初のVOBUでなければステップS407に進む。
【0124】
ステップS404において、メモリ13に記憶したPGCIを参照して現在のCellが再生終了のCellであるかどうかを判断し、再生終了のCellであれば処理を終了する。なお、ここでは、再生終了とは、BWD−Scanの場合の再生の終了を示しており、例えば映画等であれば映画開始のCellになる。再生終了のCellでなければステップS405において、Cell番号を次に再生するCellに更新する。そして、ステップS406において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAを、更新したCellの最後のVOBUのアドレスC_LVOBU_SA(Cn)に設定する。
【0125】
従って、ステップS404でSAとして次のCellの最後のVOBUを設定することにより、BWD−Scanの際にCellが変わる部分を再生するときには必ずCellの最後から再生できる。
【0126】
一方、ステップS407において、現在のVOBUのNV_PCKにおけるVOBU_SRIを参照して、スキャン先のVOBUが現在のCellの中に存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのBWDInの下30bitがすべて1であれば、そのVOBUはCellの中に存在しない。スキャン先のVOBUがCellの中に無ければステップS408に進み、VOBUがCellの中にあればステップS409に進む。
【0127】
ステップS408において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAをC_FVOBU_SAに設定する。すなわち、現在のCellの中の最初のVOBUに設定する。
【0128】
従って、ステップS408でSAとしてCellの最初のVOBUを設定することにより、BWD−Scanの際にCellが変わる部分を再生するときに必ずCellの最初を再生できる。
【0129】
一方、ステップS409において、現在のVOBUのNV_PCKにおけるVOBU_SRIを参照して、スキャン先のVOBUに映像データが存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのBWDInのV_BWD_Exist1が1であれば、そのVOBUに映像データが存在する。スキャン先のVOBUに映像データがあれば、ステップS410に進み、映像データがなければステップS411に進む。
【0130】
ステップS410において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAとして、現在のVOBUのアドレスであるNV_PCK_LBNにBWDA(BWDIn)を減算したものを設定する。すなわち、スキャン間隔nに応じた距離の先のVOBUを設定する。
【0131】
従って、ステップS410でSAとして時間的にスキャン間隔nのVOBUを設定することにより、BWD−Scanの際にスキャン間隔n毎のVOBUを再生できる。
【0132】
一方、ステップS411において、nの値をmに代入してnの値を一時保存する。
【0133】
ステップS412において、スキャン先のVOBUのアドレスが現在のVOBUの直前のVOBUのアドレスと同一であるかどうかを判断する。すなわち、スキャン先のVOBUのアドレスと、VOBU_SRIに示されるBWDIPrevのアドレスと比較して同一であるかどうかを判断する。スキャン先のVOBUのアドレスが現在のVOBUの直前のVOBUのアドレスと同一であればステップS415に進み、異なればステップS413に進む。
【0134】
ステップS413において、VOBU_SRIによりスキャン先のV_BWD_Exist2を参照して、スキャン先のVOBUと、このスキャン先VOBUのVOBU_SRI上での1ステップ後のVOBUとの間に、映像データが存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのBWDInのV_BWD_Exist2が1であれば、間に存在するVOBUに映像データが存在する。スキャン先のVOBUとそのSRI上で1ステップ後のVOBUとの間に映像データがあればステップS416に進み、映像データがなければステップS414に進む。
【0135】
ステップS414において、nから1を引いてステップS412からの処理を繰り返す。すなわち、ステップS412からステップS414のループ処理では、スキャン先のVOBUと現在のVOBUの間に映像データが存在するかどうかを判断している。
【0136】
ステップS412からステップS414のループ処理において、nを1ステップずつ順次繰り下げていっても映像データが存在しなければ、BWDA(BWDI(n))=BWDA(BWDIPrev)となり、ステップS412からループを抜けてステップS415に進み、ステップS415において一時保存していていたnを取得して進みSAを設定する。
【0137】
このときステップS415において、BWDIVideoを参照してビデオギャップが開始する直前のアドレスを取得して、SAをビデオギャップが開始する直前のアドレスにする。また、Gapを1に設定する。そして、BSAとしてNV_PCK_LBNからBWDA(BWDI(m))を引いた値を設定する。このステップS415で設定した各値は、上述したステップS402で用いられている。
【0138】
また、このステップS412からS414のループにおいて、nを1ステップずつ繰り下げていって映像データが存在すれば、V_BWD_Exist2(BWDI(n))=1となりステップS413からループを抜けてステップS416に進み、ステップS416においてnから1を引いてステップS417に進み、SAを設定する。なお、このときはnが変動しているので、このスキャン間隔nは、ステップS401で最初のスキャン間隔nに設定しなおされる。
【0139】
ステップS417において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAとして、現在のVOBUのアドレスであるNV_PCK_LBNにBWDA(BWDIn)を減算したものを設定する。すなわち、スキャン間隔nに応じた距離の先のVOBUを設定する。
【0140】
従って、映像データが存在するときは、つまり、ビデオギャップが終了するときは、そのビデオギャップが終了した直後の映像データを取得する。なお、VOBU_SRIにおけるステップの間にVOBUがあり、この間のVOBUで映像データが途切れているときは、次のステップS401からの処理ループで映像データが途切れる直前のVOBUのアドレスをSAとして設定することとなる。
【0141】
コントローラ11は、以上のステップS401からステップS417の制御を行うことにより、次にデータを得るVOBUのアドレスであるSAを設定すると、図18に示すステップS501からの処理を開始する。
【0142】
ステップS501において、コントローラ11は、設定した指定アドレスSAのVOBUのデータをデータデコーダ4に読み込ませる。そして、ステップS502において、この指定アドレスのVOBUのNV_PCKを取得する。
【0143】
NV_PCKを取得すると、ステップS503において、Gapが1であるかどうかを判断する。Gapが1であればステップS504に進み、Gapが1でなければステップS506に進む。
【0144】
ステップS504において、このVOBUのVOBU_SE_E_PTMまでのデータをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、ビデオデコーダ6で主映像データが途切れる直前までの映像を出力できるようにするためである。
【0145】
従って、このステップS504で主映像が途切れるときは、この主映像データを最後までデマルチプレクサ5に供給するため、いわゆるビデオギャップが生じたときは、その直前の映像を表示してBWD−Scanをすることができる。
【0146】
そして、ステップS505において、このVOBUがギャップの開始のVOBUであることを伝える。
【0147】
一方、ステップS506において、この読み込ませたVOBU内に何枚のI−Picture又はP−Pictureがあるか判断をする。ここで、このI−Picture又はP−PictureがVOBU内に何枚あるかについては、VOBU_1STREF_EA,VOBU_2NDREF_EA及びVOBU_3RDREF_EAに示す情報を検出して判断する。この判断については、上述したステップS203と同一である。
【0148】
VOBU内にI−Picture又はP−Pictureが1枚も無い場合にはステップS507に進み、少なくとも1枚以上ある場合にはステップS508に進む。
【0149】
ステップS507において、VOBU内には主映像データが存在しないものとして、NV_PCKのデータのみをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、主映像データが存在しないときには、ビデオデコーダ6で映像データの復号処理を行う必要がないので予め他のデータを捨てて、必要な管理データのみを供給する。なお、主映像データではない音声データ等がある場合は、この音声データもNV_PCKとともにデマルチプレクサ5に供給しても良い。
【0150】
従って、このステップS507で不必要なデータは、ビデオデコーダ6に供給しないので、ビデオデコーダ6では効率的な復号処理ができ、処理が高速にできる。
【0151】
ステップS508において、VOBUの1〜3枚までのI−Picture又はP−Pictureをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、ステップS506でVOBU内に1枚のI−Pictureのみしかないと判断した場合は、1枚のI−Pictureのデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。ステップS506でVOBU内に2枚のI−Picture又はP−Pictureのみしかないと判断した場合は、2枚のI−Picture等のデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。また、ステップS506でVOBU内に3枚以上のI−Picture又はP−Pictureがあると判断した場合は、VOBUの始めから3枚のI−Picture等のデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。
【0152】
従って、BWD−Scanで必要な3枚分までのI−Picture及びP−Pictureのデータのみをデマルチプレクサ5に供給するので、ビデオデコーダ6が効率的な復号処理を行うことができる。
【0153】
以上のように、ステップS505,ステップS507及びステップS508で、データをデマルチプレクサ5に供給すると、次のVOBUのデータを取得すべく、上述した図14のステップS401からの処理を繰り返す。
【0154】
つぎに、BWD−Scanでのビデオデコーダ6における復号処理の制御内容について、図19のフローチャートを用いて説明する。
【0155】
コントローラ11は、デマルチプレクサ5からビデオデコーダ6にVOBUが供給されると、ステップS601からの処理を開始する。
【0156】
ステップS601において、ビデオデコーダ6に供給されたVOBUのNV_PCKを取得する。NV_PCKを取得すると、ステップS602に進む。
【0157】
ステップS602において、VOBU内の最初のGOPを見つけだす。この処理は上述したステップS304の処理と同一である。VOBUの最初のGOPを発見すると、ステップS603に進む。
【0158】
ステップS603において、このVOBUの中に何枚のI−Picture又はP−Pictureがあるか判断をする。このステップS603の処理は、上述したデータデコーダ4におけるステップS203の処理と同一である。VOBU内にI−Picture又はP−Pictureが1枚も無い場合にはステップS604に進み、少なくとも1枚以上ある場合にはステップS605に進む。ステップS604において、NV_PCKのC_ELTMを検出して、タイムコードを更新する。このステップS604では、新たに映像データの復号処理を行わないが、このビデオデコーダ6から出力されている(或いは表示されてる)映像データは、この時に時間的に前の処理で出力した画像が出力されていることとなるため、表示画像は静止画像となる。すなわち、映像データが存在しないいわゆるビデオギャップの状態のときは、映像が途切れる直前の映像が出力されながら時間情報のみが更新していくこととなる。
【0159】
そして、ステップS604においてタイムコードを更新すると、つぎのVOBUのNV_PCKを取得するため、ステップS601からの処理を繰り返す。
【0160】
一方、ステップS605において、NV_PCKのVOBU_SE_E_PTMを取得して、このVOBUで映像が途切れるかどうかを判断する。すなわち、このVOBUからビデオギャップが生じるどうかを判断する。VOBU_SE_E_PTMにより主映像が途切れると判断した場合にはステップS608に進み、主映像が途切れないと判断した場合にはステップS606に進む。
【0161】
ステップS606において、ステップS603で取得した1から3枚のI−Picture及びP−Pictureを復号して、ビデオデコーダ6のメモリに格納する。
【0162】
また、ビデオデコーダ6は、ステップS609でメモリに3枚分の画像を復号するとともに、映像を表示するために映像データを出力する。このときの、出力処理は、復号処理と並列に処理され、復号した画像を順次出力していくこととなる。なお、この出力処理(表示処理)については、詳細を後述する。
【0163】
そして、ステップS607においてタイムコードを更新すると、つぎのVOBUのNV_PCKを取得するため、ステップS601からの処理を繰り返す。
【0164】
一方、ステップS608において、主映像が途切れる直前の画像まで復号する。そして、復号した画像は、メモリに格納され、ステップS609において出力処理がされる。従って、このステップS608で主映像が途切れる直前の映像データまでを復号するので、いわゆるビデオギャップが生じたときは、その直前の映像を表示してBWD−Scanをすることができる。
【0165】
ステップS608において復号を終えると、つぎのVOBUのNV_PCKを取得するため、ステップS601からの処理を繰り返す。
【0166】
DVD再生装置100は、以上のような処理を行うことにより、VOBU内の最初の3枚のI−Picture及びP−PictureをFWD−ScanおよびBWD−Scanの際に出力できる。このことにより、FWD−ScanおよびBWD−Scanであっても、スムーズな表示をすることができる。
【0167】
また、どのようなスキャン間隔であってもCellが変わるときには、Cellの最初及び最後のVOBUを再生することにより、シーンが切り替わるときの検索が容易になる。
【0168】
また、映像データが途中で途切れるいわゆるビデオギャップが生じる場合には、その途切れる直前の画像を出力することにより、通常の再生出力と同様な表示をしながら、FWD−Scan及びBWD−Scanの処理をすることができる。さらに、この映像データが途中で途切れるいわゆるビデオギャップの最中の場合には、タイムコードのみを更新するFWD−Scan及びBWD−Scanの処理ができる。
【0169】
つぎに、DVD再生装置100のコントローラ11が行うFWD−Scan及びBWD−Scan処理におけるビデオデコーダ6からの表示処理について説明する。なお、DVD再生装置100では、正確には、映像データはNTSC変換回路9より出力されることにより映像を表示することができるのであるが、その表示のタイミングはビデオデコーダ6からの出力タイミングに依存するので、ここでは、ビデオデコーダ6から映像データを出力することを「表示する」と言い替える場合がある。
【0170】
DVD再生装置100のビデオデコーダ6は、FWD−Scan及びBWD−Scanの際にメモリ上に復号したI−Picture及びP−Pictureを、コントローラ11の制御に基づき時間順に順次出力していく。このとき、ビデオデコーダ6は、VOBUの最初から3枚のI−Picture及びP−Pictureのみを出力する。コントローラ11は、ビデオデコーダ6から出力するI−Picture等が含まれるVOBUの通過時間を検出して、その出力間隔を平均化して映像データを表示する。
【0171】
具体的には、図20に示すように、デマルチプレクサ5にNV_PCKが通過する時間を検出して平均化を行う。第1のNV_PCK(NV1)と第2のNV_PCK(NV2)との通過の時間差がt1であるときは、第1のNV_PCKに対応する各ピクチャ(D11,D12,D13)の表示間隔はt1/3に平均化する。また、第2のNV_PCK(NV2)と第3のNV_PCK(NV3)との通過の時間差がt2であるときは、第2のNV_PCKに対応する各ピクチャ(D21,D22,D23)の表示間隔は((t1+t2)/2)/3に平均化する。また、第3のNV_PCK(NV3)と第4のNV_PCK(NV4)との通過の時間差がt3であるときは、第3のNV_PCKに対応する各ピクチャ(D31,D32,D33)の表示間隔は((t1+t2+t3)/3)/3に平均化する。
【0172】
すなわち、表示する各画像を順次平均化していき再生や復号処理等の処理速度に応じた表示を行っていく。なお、平均化する過去のVOBUのサンプル数は、ある一定値を設定しておいて、古いサンプルは、順次捨てていく処理を行う。
【0173】
図21は、デマルチプレクサ5にNV_PCKが通過した時間を計測する処理を示すフローチャートである。
【0174】
コントローラ11は、ユーザーからのFWD−Scan又はBWD−Scanの操作入力等がされることにより、ステップS701からの処理を開始する。
【0175】
ステップS701において、NV_PCK通過時間の各サンプルを初期値に設定する。ここでは、各サンプルを1秒に設定している。
【0176】
各サンプルを初期値に設定するとステップS702において、最初のNV_PCKがデマルチプレクサ5を通過するまで待機し、最初のNV_PCKが通過すると時間の計測を開始する。
【0177】
計測を開始すると、ステップS703において、次のNV_PCKが通過するまで待機し、次のNV_PCKが通過すると時間計測を停止する。そして、各サンプルのうち、一番古いサンプルを捨てて、計測した時間を一番新しいサンプルとする。
【0178】
そして、ステップS704において、各サンプルを総計して、その総計をサンプル数で割り、VOBUのデマルチプレクサ5の通過平均時間を求める。
【0179】
平均時間を求めると、ステップS705において、時間計測を再開し、ステップS703からの処理を繰り返す。
【0180】
また、以上のステップS701からステップS705の処理で求めたVOBUの通過平均時間に基づき、ビデオデコーダ6のメモリに復号された映像データの表示処理を行う。
【0181】
図22に示すフローチャートは、FWD−Scan及びBWD−Scanの際にビデオデコーダ6のメモリ上に復号したI−Picture及びP−Pictureを表示する処理内容を示すフローチャートである。この表示の制御は、コントローラ11により行われる。
【0182】
コントローラ11は、ユーザーからのFWD−Scan又はBWD−Scanの操作入力等がされることにより、ステップS801からの処理を開始する。
【0183】
ステップS801において、ビデオデコーダ6が最初の1枚のI−Picture又はP−Pictureを復号したがどうかを判断し、最初の1枚を復号するまでこのステップS801で待機する。なお、この最初の1枚は、FWD−Scanの場合はVOBU内のストリーム上で先頭のI−Pictureとなるが、BWD−Scanの場合は3枚のI−Picture又はP−Pictureのうち、ストリーム上最後のPictureとなる。これは、BWD−Scanの場合は、VOBU内の映像を時間軸方向に逆に再生を行うためである。
【0184】
最初の1枚のPictureを復号すると、ステップS802において、復号が終了した最初の1枚のPictureを表示し、ステップS803に進む。
【0185】
ステップS803において、コントローラ11内に有するタイマを起動する。
タイマを起動するとステップS804において、図21のステップS701からステップS705の処理で求めた通過平均時間/3の時間が経過したかどうか、ビデオデコーダ6のメモリが復号処理を進めるためのエリアがなくなったか、及び、ビデオデコーダ6のメモリに復号したPictureがなくなっていないかを判断する。
【0186】
通過平均時間/3の時間が経過し、ビデオデコーダ6のメモリが復号処理を進めるためのエリアがあり、さらに、ビデオデコーダ6のメモリに復号したPictureがあればステップS805に進み、それ以外はこのステップS804で待機する。
【0187】
ステップS805において、次のPictureを表示する処理を行う。なお、このステップS805での処理は、FWD−ScanとBWD−Scanでことなる。FWD−Scanの場合は、時間軸方向に順方向に再生するため復号処理をした順に各Pictureを表示していくが、BWD−Scanの場合、時間方向に逆に再生するため復号した順と逆に表示をしていくこととなる。次のPictureを表示するとステップS806に進む。
【0188】
ステップS806において、タイマをリセットしてステップS803からの処理を繰り返す。
【0189】
以上のように、このDVD再生装置100では、FWD−Scan及びBWD−Scanのときに、再生する各Pictureの表示間隔を平均化することにより、なめらかな表示画面を出力でき、視聴者の検索が容易になる。
【0190】
【発明の効果】
本発明に係る画像復号装置では、制御手段が、VOBUを間欠的に復号手段に供給し、復号手段が、VOBU内の最初の3枚のI−Picture又はP−Pictureを伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力することから、間欠再生の際にスムーズな表示をすることができる。
【0191】
また、本発明に係る画像復号方法では、VOBUを間欠的に供給し、VOBU内の最初の3枚のI−Picture又はP−Pictureを伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力することから、間欠再生の際にスムーズな表示をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したDVD再生装置のブロック構成図である。
【図2】本発明を適用したビデオデコーダに圧縮された主映像圧縮データが供給された場合のデータの復号方法を説明する為の概念図である。
【図3】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図4】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図5】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図6】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図7】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図8】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図9】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図10】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図11】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図12】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図13】MPEG−2のフォーマットの説明図である。
【図14】本発明を適用したDVD再生装置のFWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図15】本発明を適用したDVD再生装置のFWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図16】本発明を適用したDVD再生装置のFWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図17】本発明を適用したDVD再生装置のBWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図18】本発明を適用したDVD再生装置のBWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図19】本発明を適用したDVD再生装置のBWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図20】本発明を適用したDVD再生装置のFWD−Scan及びBWD−Scanの際の映像出力処理の方法の説明図である。
【図21】本発明を適用したDVD再生装置のデマルチプレクサを通過するVOBUの経過時間を測定する処理を示すフローチャートである。
【図22】本発明を適用したDVD再生装置のFWD−Scan及びBWD−Scanの際の映像出力処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 記録媒体、2 ピックアップ、3 RF回路、4 データデコーダ、5 デマルチプレクサ、6 ビデオデコーダ、7 副映像デコーダ、8 オーディオデコーダ、9 NTSC変換回路、10 D/A変換回路、11 コントローラ、12 ユーザーインターフェース、13 メモリ
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のフレームにわたって時間軸方向の相関を利用して圧縮された画像データを間欠的に復号する画像復号装置および画像復号方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のDVD(デジタルビデオディスク:DVD−VIDEO)では、順方向の高速再生や逆方向の高速再生等の特殊再生を行う場合、MPEG2(Moving Picture Experts G 2)におけるI−Picture(フレーム内予測符号化画像データ:Intra Coded Picture)1枚のみを使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようにI−Pictureのみを使用して特殊再生を行う場合、情報量が少なくなり、再生画像は高速にスライド表示をしているようになる。また、VTR等の高速再生と比較しても非常に情報量の少ないものとなってしまう。
【0004】
本発明は、このような実情を鑑みてなされたものであり、順方向や逆方向の高速再生等の特殊再生の際に、映像が滑らかな映像データを出力する画像復号装置及び画像復号方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明に係る画像復号装置は、複数のフレームにわたって時間軸方向の相関を利用して圧縮された画像データが、複数フレームの画像データの単位からなるビデオオブジェクトユニット(VOBU)毎に供給され、この圧縮された画像データを伸張して映像データを生成し、この伸張した映像データを出力する復号手段と、上記VOBUに含まれるVOBU間の時間情報を指し示したVOBU検索情報(VOBU_SRI)を含むナビゲーションパック(NV_PCK)が供給され、このVOBU_SRIに基づき上記復号手段に供給するVOBUを制御する制御手段とを備え、上記制御手段は、VOBUを間欠的に上記復号手段に供給し、上記復号手段は、VOBU内の最初の3枚のフレーム内予測符号化画像データ(I−Picture)又はフレーム間順方向予測符号化画像データ(P−Picture)を伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力することを特徴とする。
【0006】
この映像信号復号装置では、制御手段が、VOBUを間欠的に復号手段に供給し、復号手段が、VOBU内の最初の3枚のI−Picture又はフレーム間順方向予測符号化画像データを伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力する。
【0007】
また、本発明に係る画像復号方法は、複数のフレームにわたって時間軸方向の相関を利用して圧縮された画像データが、複数フレームの画像データの単位からなるビデオオブジェクトユニット(VOBU)毎に供給され、上記VOBUに含まれるナビゲーションパック(NV_PCK)のVOBU間の時間情報を指し示したVOBU検索情報(VOBU_SRI)に基づき、供給されたVOBUを間欠的に選択し、間欠的に選択したVOBU内の最初の3枚のフレーム内予測符号化画像データ(I−Picture)又はフレーム間順方向予測符号化画像データ(P−Picture)を伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態として本発明を適用したDVD−VIDEOディスクの再生装置(以下、DVD再生装置という。)について、図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は、DVD再生装置のブロック構成図である。
【0010】
DVD再生装置100は、記録媒体1からRF信号を再生するピックアップ2と、このピックアップ2により再生されたRF信号が供給されこのRF信号の2値化処理等をするRF回路3と、RF回路3から再生データが供給されエラー訂正等のデコード処理をするデータデコーダ4と、データデコーダ4によりデコード処理がされた再生データを主映像圧縮データ,副映像圧縮データ及び音声圧縮データに振り分けるデマルチプレクサ5とを備える。
【0011】
また、このDVD再生装置100は、上記主映像圧縮データを伸張するビデオデコーダ6と、上記副映像圧縮データを伸張して主映像データと合成する副映像デコーダ7と、上記音声圧縮データを伸張するオーディオデコーダ8と、副映像デコーダ7からの主映像データと副映像データが合成された映像データが供給されNTSC信号又はPAL信号に変換するデジタル/NTSC,PAL変換回路(以下、単にNTSC変換回路という。)9と、オーディオデコーダ8からのオーディオデータが供給されアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換回路(以下、単にD/A変換回路という。)10とを備える。
【0012】
また、このDVD再生装置100は、ピックアップ2,RF回路3,データデコーダ4,デマルチプレクサ5,ビデオデコーダ6,副映像デコーダ7,オーディオデコーダ8,NTSC変換回路9及びD/A変換回路10を制御するコントローラ11と、このコントローラ11とユーザーの操作入力を媒介するユーザーインターフェース12と、コントローラ11のデータ記憶部となるメモリ13とを備える。
【0013】
DVD再生装置100は、記録媒体1として再生専用,追記型,書換型等のDVDディスク及びDVD−VIDEOディスクを再生する。
【0014】
ピックアップ2は、記録媒体1からRF信号を再生してRF回路3に供給する。
【0015】
RF回路3は、このRF信号の波形等化及び2値化等をしてデジタルデータとその同期信号等を生成する。このRF回路3により生成されたデジタルデータ等は、データデコーダ4に供給される。
【0016】
データデコーダ4は、RF回路3により生成されたデジタルデータに基づきデータの復調や誤り訂正等の処理を行う。データデコーダ4により復調等がされたデジタルデータは、デマルチプレクサ5に供給される。
【0017】
また、このデータデコーダ4では、MPEG2のフォーマットにおけるシステムヘッダや、パックヘッダ等に含まれるパラメータ情報やDVDフォーマットにおけるナビゲーションパック(Navigation Pack:NV_PCK)に含まれる所定の情報等を検出する。この検出したパラメータ情報等は、データデコーダ4からコントローラ11に供給される。
【0018】
また、このデータデコーダ4は、デジタルデータの出力段にトラックバッファ4aを有している。このトラックバッファ4aによりデータデコーダ4とデマルチプレクサ5の処理速度の違いが吸収される。
【0019】
デマルチプレクサ5は、データデコーダ4によりエラー訂正のデコード処理等がされたデジタルデータを、主映像圧縮データと、副映像圧縮データと、音声圧縮データとに分割する。
【0020】
ここで、主映像圧縮データとは、MPEG2の方式で圧縮された映像データであり、例えばDVDのフォーマットにおけるVideo streamsである。副映像圧縮データとは、主映像に合成される字幕画像等のデータであり、例えば、DVDのフォーマットにおけるSub−picture streamsである。音声圧縮データとは、MPEG2等の方式で圧縮等された音声データであり、DVDのフォーマットにおけるAudio streamsである。
【0021】
デマルチプレクサ5は、主映像圧縮データをビデオデコーダ6に供給し、副映像圧縮データを副映像デコーダ7に供給し、音声圧縮データをオーディオデコーダ8に供給する。
【0022】
ビデオデコーダ6は、主映像圧縮データの復号処理を行い、この復号処理により伸張化された主映像データを生成する。このビデオデコーダ6は、復号処理を行うために3画面分のメモリを有している。すなわち、MPEG2のフォーマットにおけるI−Picture,P−Picture,B−Pictureを復号してビデオデコーダ6のメモリに格納し、さらに、この復号された各ピクチャをこのメモリ上から出力する。なお、このメモリは、3画面分に限らず、これ以上の容量があってもよい。ビデオデコーダ6は、生成した主映像データを副映像デコーダ7に供給する。
【0023】
副映像デコーダ7は、副映像圧縮データの復号処理を行い、この復号処理をした副映像データをビデオデコーダ6から供給された主映像データに合成して、映像データを生成する。すなわち、副映像デコーダ7は、副映像データとして再生される字幕画像等を主映像と合成する。なお、この副映像デコーダ7は、副映像データが無い場合には、主映像データをそのまま映像データとして出力する。副映像デコーダ7は、生成した映像データをNTSC変換回路9に供給する。
【0024】
オーディオデコーダ8は、音声圧縮データの復号処理を行い、伸張した音声データを生成する。すなわち、オーディオデコーダ8は、音声圧縮データがMPEG2のフォーマットで圧縮されていれば、これに対応した伸張処理をして、音声データを生成する。なお、この音声データがこのMPEG2のフォーマットの他に、PCM等のフォーマットで符号化されたものであれば、これに対応した復号処理を行う。オーディオデコーダ8は、生成した音声データをD/A変換回路10に供給する。
【0025】
NTSC変換回路9は、映像データをデジタルデータからNTSCやPAL等のテレビジョン信号に変換して出力する。この出力をモニタ等に供給することにより、ユーザーが記録媒体1から再生した映像を視聴することができる。
【0026】
D/A変換回路10は、デジタルデータである音声データをアナログの音声データに変換して出力する。この出力をスピーカ等に供給することにより、ユーザーが記録媒体1から再生した音声を視聴することができる。
【0027】
コントローラ11は、ピックアップ2,RF回路3,データデコーダ4,デマルチプレクサ5,ビデオデコーダ6,副映像デコーダ7,オーディオデコーダ8,NTSC変換回路9及びD/A変換回路10の制御を行う。
【0028】
また、このコントローラ11には、操作パネルやリモートコントローラであるユーザーインターフェース12を介して操作入力がされ、コントローラ11は、この操作入力に基づき各回路の制御を行う。
【0029】
また、コントローラ11は、メモリ13に各制御データ等を記憶させ、メモリ13が記憶したデータに基づき各回路の制御を行う。
【0030】
DVD再生装置100は、映像信号の順方向や逆方向の高速再生等の特殊再生の処理を行うことができる。図2は、本発明を適用したビデオデコーダに圧縮された主映像圧縮データが供給された場合のデータの復号方法を説明する為の概念図である。この図2を用いて、DVD再生装置100の順方向や逆方向の高速再生の処理について説明する。
【0031】
ビデオデコーダ6には、例えば、MPEGフォーマットにおけるGOP(G Of Pictures)が順次供給される。なお、このビデオデコーダ6に供給される映像の単位は、GOPに限らず、DVD−VIDEOディスクのフォーマットにおけるVOBU(Video Object Unit)であってもよい。なお、このVOBUについては、詳細を後述する。
【0032】
ビデオデコーダ6に供給される主映像圧縮データは、順方向の高速再生の場合には、図2(a)に示すように、時間軸方向に所定の数のGOPがとばされており、間欠的にビデオデコーダ6に供給される。この間欠間隔は、高速再生のスピードにより異なり、ユーザーの操作に基づきコントローラ11が制御する。もちろん、再生スピードによっては、GOPを1つもとばさずに順次ビデオデコーダ6に供給しても良い。
【0033】
GOPが供給されるとビデオデコーダ6は、図2(b)に示すように、各GOPの最初から3枚のI−Picture(フレーム内予測符号化画像データ:Intra Coded Picture)又はP−Picture(フレーム間順方向予測符号化画像データ:Predictive Coded Picture)を復号する。すなわち、ビデオデコーダ6が復号する主映像圧縮データは、GOPのデータストリームの頭からI−Pictureが3枚続いていればこの3枚のI−Pictureであり、I−Pictureが2枚とP−Pictureが1枚続いていればこの2枚のI−Pictureと1枚のP−Pictureであり、I−Pictureが1枚とP−Pictureが2枚続いていればこの1枚のI−Pictureと2枚のP−Pictureである。また、GOP内に3枚以上のI−Picture及びP−Pictureが存在しない場合は、1枚或いは2枚のI−Picture等のみを復号する。
【0034】
ビデオデコーダ6は、GOPの最初から3枚のI−Picture又はP−Pictureを復号して、復号した映像データをビデオデコーダ6内のメモリに格納する。そして、GOP内の残りのデータは捨ててしまう。なお、このビデオデコーダ6に供給されるGOPデータを、予め、ヘッダ等の管理データと最初の3枚のI−Picture又はP−Pictureのデータのみのデータとしておいても良い。すなわち、不必要なデータはビデオデコーダ6に供給する前に予め捨てておいてよい。例えば、コントローラ11の制御に基づいて、ビデオデコーダ6の前段に設けられるデータデコーダ4やオーディオデータ等を分割するデマルチプレクサ5等で、不必要なデータを捨てる処理を行っても良い。
【0035】
ビデオデコーダ6は、メモリ上に復号したI−Picture及びP−Pictureを、コントローラ11の制御に基づき時間順に順次出力していく。このとき、ビデオデコーダ6は、供給されるGOPの間隔に基づき、その出力間隔を平均化して映像データを出力する。例えば、図2に示すように、GOPとGOPとの各間隔がそれぞれt1,t2,t3,t4であれば、最初に供給されたGOPに対応する3枚のI−Picture等の出力間隔をt1/3にする。また、2番目のGOPに対応する各I−Picture等の出力間隔は、((t1+t2)/2)/3にする。3番目のGOPに対応するI−Picture等の出力間隔は、((t1+t2+t3)/3)/3にする。そして、4番目のGOPに対応するI−Picture等の出力間隔は、((t1+t2+t3+t4)/4)/3にする。
【0036】
すなわち、供給されるGOPの間隔は画像の圧縮率や画像の種類又は記録媒体1からのアクセス時間等の様々な要因により等間隔とならず、さらに、ビデオデコーダ6の復号時間も各画像毎に異なる。そのため、復号したものからすぐに出力処理を行えば、出力間隔はまばらになり違和感の生じる画像が表示されてしまう。したがって、このビデオデコーダ6では、供給されるGOPの間隔を検出して、出力するデータの速度を平均化する処理を行っている。なお、この平均化の処理は、複数のGOP間の間隔をサンプルして行っている。このサンプル数を過去30GOP分というように一定にし、古いサンプルは捨てていくという処理を行っても良い。
【0037】
また、平均化するために検出するGOPの間欠間隔は、データデコーダ4がGOPをマルチプレクサ5に供給するタイミング、マルチプレクサ5がGOPを取得したタイミング或いはマルチプレクサ5がGOPをビデオデコーダ6に供給するタイミングを検出し、このタイミングを測定しても良い。
【0038】
一方、逆方向の高速再生を行った場合、ビデオデコーダ6には、GOPが時間軸方向と逆の方向に所定の数とばされて、間欠的に供給される。
【0039】
ビデオデコーダ6は、時間軸と逆方向に供給されたGOPを復号する場合は、順方向再生と同様に、GOPの先頭からデコードしていくことになる。このGOPの先頭からのデコードした3枚のI−Picture及びP−Pictureをビデオデコーダ6のメモリに格納する。
【0040】
そして、ビデオデコーダ6は、1GOP内の3枚のI−Picture等をメモリに格納すると、こんどは、時間軸と逆方向、つまり、最後にデコードした画面から出力をしていく。ビデオデコーダ6は、この出力の際には上述した順方向再生の場合と同様に平均化を行っていく。
【0041】
ところで、上述のような映像信号の順方向や逆方向の高速再生等の特殊再生の処理を行う際に、ビデオデコーダ6に供給されるGOPに映像圧縮データが存在しない場合がある。これは、例えば、静止画像が連続して出力される場合等のいわゆるビデオギャップが生じている場合である。このビデオギャップのときには、ビデオデコーダ6は、3枚のI−Picture又はP−Pictureを復号できない。
【0042】
このような場合は、順方向の高速再生では、ビデオデコーダ6は映像が途切れる直前の画像までの主映像圧縮データを復号し、再度映像データが存在するGOPにくるまでその映像データを出力し続ける。また、逆方向の高速再生では、つぎに映像データが存在する映像が途切れる直前の画像が存在するGOPの主映像圧縮データを復号し、この映像が途切れる直前の画像を出力しつつ、このGOPに到達するまで時間を経過させる。
【0043】
つぎに、DVD再生装置100において、記録媒体がDVD−VIDEOディスクである場合の、順方向の高速再生(以下FWD−Scan:Forward Scanという。)と逆方向の高速再生(以下BWD−Scan:Backward Scanという。)の処理方法について、具体的にこのDVD−VIDEOディスクのフォーマットを用いて説明する。
【0044】
まず、この処理内容について説明する前に、このDVD−VIDEOディスクのフォーマットの簡単な説明とFWD−ScanとBWD−Scanで使用する各管理情報,属性,検索情報等を説明する。
【0045】
DVD−VIDEOディスクでは、図3に示すように、Video Object Set(VOBS)単位で主映像データ,副映像データ,音声データが管理されている。このVOBSは、例えば、映画の1作品等の単位となる。このVOBSは、複数のVideo Object(VOB)から構成されている。このVOBは、各データがディスク上に1群として記録されている単位である。また、このVOBSは、複数のCellで構成されている。このCellは、例えば映画における1シーンや1カット等の単位となり、1Cellが数分から10数分という時間の単位である。また、DVDでは、例えば、1つの映画を複数のストーリー展開で見ることができるマルチストーリといったフォーマットやいわゆるパレンタルロックといわれる暴力シーンなどの教育上好ましくないシーンをとばしたりする機能を備えており、このような機能は、このCellの組み合わせにより作成される。
【0046】
Cellは、複数のVideo Object Unit(VOBU)により構成されている。このVOBUは、動画像で0.4から1.2秒の単位であり、このVOBUの中にMPEG2のフォーマットにおける複数のGOP(Group Of Pictures)が含まれることになる。
【0047】
このVOBUは、このVOBUの管理情報を有するパックであるNV_PCKと、主映像を有するパックであるV_PCKと、音声データを有するパックであるA_PCKと、副映像データを有するパックであるSP_PCKとにより構成されている。このV_PCK、A_PCK、SP_PCKは、それぞれMPEG2等のフォーマットで圧縮されて記録媒体1上に記録されている。
【0048】
DVD−VIDEOディスクのフォーマットのおいては、上述した構造の各データがそれぞれ各種管理情報により管理されている。コントローラ11は、映像データ等を記録媒体1から再生する際に、この管理情報を記録媒体1から取得してメモリ13に記憶させ、データの再生等の制御を行う。
【0049】
例えば、各Cellの管理は、PGC(Program Chain)と呼ばれる管理単位で行われる。このPGCの管理情報は、図4に示すProgram Chain Information (PGCI)にある。PGCIのPreCommandには、前のPGCの管理情報が含まれており、また、PostCommandには、後のPGCの管理情報が含まれている。また、このPGCIには、このPGCで管理するCellの再生順序等の情報が含まれている。コントローラ11は、映画等の再生をする場合に、予めこのPGCIを記録媒体1から読み込み、このPGCIをメモリ13に記憶させておく。そして、コントローラ11はこのPGCIの情報に基づき各部を制御して、指定されたCellを順次再生していく。
【0050】
このようなPGCIは、具体的には図5に示すように、Program Chain General Information(PGC_GI)と、Program Chain Command Table(PGC_CMDT)と、Program Chain Program Table(PGC_PGMAT)と、Cell Play back Information Table(C_PBIT)と、Cell Position Information Table(C_POSIT)といった管理情報を有している。
【0051】
PGC_GIには、このPGC全体の情報が含まれている。例えば、このPGCの情報内容やPGC全体の時間情報等である。PGC_CMDTには、このPGCの前後のPGCとの関係を示す情報が含まれている。例えば、上述したPreCommandやPostCommand等の情報である。PGC_PGMATには、各プログラムの開始Cell番号等が含まれている。C_PBITには、各Cellの再生時間等の情報が含まれている。C_POSITには、各CellのVOB内の続き番号であるID番号等が含まれている。
【0052】
特に、C_PBITには、図6に示すように、PGCを構成する各Cell単位における再生時間等の管理情報のCell Play back Information(C_PBI)が含まれている。この各CellのC_PBIには、図7に示すように、管理情報としてC_CATと、C_PBTMと、C_FVOBU_SAと、C_FILVU_EAと、C_LVOBU_SAと、C_LVOBU_EAとが含まれている。C_CATには、このCellのカテゴリ情報が示されている。C_PBTMには、このCellの合計の再生時間等が示されている。C_FVOBU_SAには、このCellの最初のVOBUのスタートアドレスが示されている。C_FILVU_EAには、このCellのインターリーブされた最後のVOBUのエンドアドレスが示されている。C_LVOBU_SAには、このCellの最後のVOBUのスタートアドレスが示されている。C_LVOBU_EAには、このCellの最後のVOBUのエンドアドレスが示されている。
【0053】
また、各VOBUの管理は、Navigation Pack(NV_PCK)と呼ばれる管理パックに基づき行われる。このNV_PCKは、図3で示したように、各VOBUの先頭にある。コントローラ11は、映画等の再生をする場合に、予めこのNV_PCKをデータデコーダ4及びデマルチプレクサ5等を介して取得してメモリ13に記憶させておき、このNV_PCKの管理情報に基づき再生をしていく。
【0054】
このNV_PCKは、図8(a)及び図9(a)に示すように、映像データの表示の制御情報が含まれるPresentation Control Information(PCI)パケットと、各データのサーチ情報が含まれるData Search Information(DSI)パケットとが含まれている。
【0055】
NV_PCKのPCIには、図8(b)に示すように、PCI全般の管理情報が含まれるPCI General Information(PCI_GI)と、ノンシームレスの場合のアングル切換情報が含まれるAngle Information for non-seamless(NSML_AGLI)と、副映像等を表示する際に所定領域にハイライト表示をする為の情報が含まれるHighlight Information(HLI)と、主映像データ,副映像データ及び音声データのレコーディング情報が含まれるRecording Information(RECI)とが含まれている。
【0056】
特に、PCI_GIには、図8(c)に示すように、NV_PCK_LBNと、VOBU_CATと、VOBU_UOP_CTLと、VOBU_S_PTMと、VOBU_E_PTMと、VOBU_SE_E_PTMと、C_ELTMとが含まれている。
【0057】
NV_PCK_LBNには、このNV_PCKのアドレスが示されている。VOBU_CATには、このVOBUのカテゴリが示されている。VOBU_UOP_CTLには、ユーザーオペレーションの制御情報が示されている。VOBU_S_PTMには、このVOBU内の最初のGOPの表示のスタート時間が示されている。VOBU_E_PTMには、このVOBU内の最後のGOPの表示の終了時間が示されている。VOBU_SE_E_PTMには、このVOBUで主映像データが途切れることが示されている。C_ELTMには、このVOBUが含まれるCellの先頭からの経過時間が示されている。このC_ELTMに基づきディスプレイに経過時間等が表示できる。
【0058】
NV_PCKのDSIには、図9(b)に示すように、DSI全般の管理情報が含まれるDSI General Information(DSI_GI)と、シームレスの場合の再生管理情報が含まれるSeamless Playback Information(SML_PBI)と、シームレスの場合のアングル情報が含まれるAngle Information for seamless(SML_AGLI)と、VOBU間の時間間隔等の検索情報が含まれるVOB Unit Search Information(VOBU_SRI)と、音声データ及び副映像データと時間的な一致を示すシンクロ情報が含まれるSynchronous Information(SYNCI)とが含まれている。
【0059】
特に、DSI_GIには、図9(c)に示すように、NV_PCK_SCRと、NV_PCK_LBNと、VOBU_EAと、VOBU_1STREF_EAと、VOBU_2NDREF_EAと、VOBU_3RDREF_EAと、VOBU_VOB_IDNと、VOBU_C_IDNと、C_ELTMとが含まれている。
【0060】
NV_PCK_SCRには、システムクロックの基準が示されている。NV_PCK_LBNには、このNV_PCKのアドレスが示されている。VOBU_EAには、このVOBUのエンドアドレスが示されている。VOBU_1STREF_EAには、このVOBUの最初のI−Pictureの終了アドレスが示されている。なお、VOBUにI−Pictureが無い場合には、このデータは、0となる。VOBU_2NDREF_EAには、このVOBUの最初から2番目のI−Picture又はP−Pictureの終了アドレスが示されている。なお、VOBUに2枚のI−Picture又はP−Pictureが無い場合には、このデータは、0となる。VOBU_3RDREF_EAには、このVOBUの最初から3番目のI−Picture又はP−Pictureの終了アドレスが示されている。なお、VOBUに3枚のI−Picture又はP−Pictureが無い場合には、このデータは、0となる。VOBU_VOB_IDNには、このVOBUのID番号が示されている。VOBU_C_IDNには、このVOBUが含まれるCellのID番号が示されている。C_ELTMには、PCIと同様に、このVOBUが含まれるCellの先頭からの経過時間が示されている。
【0061】
また、このDSIのVOBU_SRIは、図10に示すように、現在のVOBUと、Cell内の他のVOBUとの時間差を示した情報が含まれている。このVOBU_SRIには、例えば、このVOBUの0.5秒先のVOBUのアドレスはFWD1に示されており、7.5秒先のVOBUのアドレスはFWD15に示されている。同様に、このVOBUの0.5秒前のVOBUのアドレスはBWD1に示されており、2.5秒前のVOBUのアドレスはBWD5に示されている。すなわち、FWD−ScanやBWD−Scanを行う為には、コントローラ11がこのVOBU_SRIの情報を検出して再生情報を制御する必要がある。
【0062】
このVOBU_SRIには、具体的には、図11に示すように、FWDNextと、FWDInと、FWDIVideoと、BWDprevと、BWDInと、BWDVideoとが含まれている。
【0063】
FWDInには、このVOBUから時間軸方向に先のVOBUのアドレスが示されている。ここで、添字のnは、時間を表しており、実際には、n×0.5秒の単位である。つまり、30秒先のVOBUのアドレスは、FWDI60に示されている。同様に、BWDInには、このVOBUから時間軸方向に前のVOBUのアドレスが示されている。添字のnは、FWDIと同一である。なお、同一のCell内に、所定時間以降の或いは所定時間以前のVOBUが無い場合は、このアドレスを示すデータの下30bitはすべて1となる(なお、このVOBUのアドレスを示すデータは、4Byteで示されている。)。例えば、Cellの一番最初のVOBUであれば、それ以前のVOBUはこのVOBU_SRIには示されないため各BWDIのアドレスを示すデータは、3FFFFFFFとなる。また、Cellの一番最後のVOBUであれば、各FWDIのアドレスを示すデータは、3FFFFFFFとなる。
【0064】
FWDINextには、このVOBUの時間的に次のVOBUのアドレスが示されている。また、BWDIPrevには、このVOBUの時間的に直前のVOBUのアドレスが示されている。
【0065】
FWDIVideoには、次の主映像データのストリームのあるVOBUのアドレスが示されている。例えば、主映像データが存在しないVOBUが連続して続くいわゆるビデオギャップの場合は、次に主映像データが存在するVOBUのアドレスを示している。また、BWDIVideoには、主映像データのストリームが途切れる直前のVOBUのアドレスが示されている。例えば、このVOBU以前のVOBUに主映像データが存在していないVOBUが続いていれば、最後に主映像データが存在したVOBUのアドレスである。
【0066】
また、各FDWInのデータは、図12(a)に示すように、アドレスのデータを示すFDWAと、V_FWD_Exist1と、V_FWD_Exist2とで構成されている。アドレスのデータは、上述したように、所定時間先のVOBUのアドレスを示しており、30bitのデータである。V_FWD_Exist1は、この所定時間先のVOBUに主映像データが存在するかどうかを示しており、存在しなければ0であり、存在すれば1である。また、V_FWD_Exist2は、所定時間先のVOBUと、この所定時間先のVOBUのSRIのステップで1つ手前のVOBUとの間に主映像データが存在するかどうかを示しており、映像データが存在すれば1であり、映像データが存在しなければ0である。例えば、図11のFWDI14とFWDI15の間にVOBUが存在して、このFWDI14とFWD15の間のVOBUに映像データが存在すれば、FWDI15のV_FWD_Exist2が1となる。
【0067】
また、各BWDInのデータは、図12(b)に示すように、アドレスのデータと、V_BWD_Exist1と、V_BWD_Exist2とで構成されている。アドレスのデータは、上述したように、所定時間前のVOBUのアドレスを示している。V_BWD_Exist1は、この所定時間前のVOBUに主映像データが存在するかどうかを示しており、存在しなければ0であり、存在すれば1である。また、V_FWD_Exist2は、所定時間先のVOBUと、この所定時間先のVOBUのSRIのステップで1つ手前のVOBUとの間に主映像データが存在するかどうかを示しており、映像データが存在すれば1であり、映像データが存在しなければ0である。
【0068】
なお、以上説明したVOBU_SRIのアドレスは、VOBUの先頭からの距離を示した相対アドレスである。すなわち、このVOBU_SRIに示されるアドレスのVOBUのデータを取得するときは、このVOBU_SRIが含まれる当該VOBUのアドレス(NV_PCK_LBN)に例えばFWDInを加えることとなる。
【0069】
以上、DVD−VIDEOディスクのフォーマットについて簡単に説明したが、DVD再生装置100においてFWD−Scan又はBWD−Scanの処理を行う場合、図13に示すような、V_PCK内のMPEGのフォーマットのパケットヘッダの情報も用いる。このパケットヘッダには、ビデオ圧縮データを復号する際の時間管理情報となるDecoding Time Stamp(DTS)と、ビデオデータのストリームの終了を示すSequence End Codeが含まれている。
【0070】
つぎに、DVD再生装置100のFWD−Scan及びBWD−Scanの処理方法について、フローチャートを用いて説明する。
【0071】
なお、このDVD再生装置100では、コントローラ11がデータデコーダ4を制御してビデオデコーダ6に供給するVOBUを決定し、デマルチプレクサ5に必要なVOBUのデータを供給する。そして、コントローラ11がビデオデコーダ6を制御して、このビデオデコーダ6でFWD−Scan及びBWD−Scanに必要な主映像圧縮データの復号処理が行われる。さらに、ビデオデコーダ6は、復号処理をした映像データを出力する。ここで、データデコーダ4及びビデオデコーダ6では、トラックバッファ4aやデマルチプレクサ5等を介してデータの供給が行われている等の理由のため、それぞれの処理に時間差が生じる。このことから、コントローラ11は、データデコーダ4及びビデオデコーダ6を独立に制御をしている。以下、FWD−Scan及びBWD−Scanの処理をデータデコーダ4とビデオデコーダ6とで、別途説明を行っていく。
【0072】
まず、DVD再生装置100のコントローラ11が行うFWD−Scan処理について説明する。
【0073】
図14及び図15は、FWD−Scanの際に、データデコーダ4からデマルチプレクサ5へのデータの供給処理を示したフローチャートである。
【0074】
コントローラ11は、図14に示すステップS101からステップS114の制御を行い、デマルチプレクサ5に供給するVOBUのアドレスであるSAを設定する。なお、ここで、SAは、VOBSの先頭からの距離を示した相対アドレスとなる。また、スキャン間隔はnとする。このスキャン間隔nは、例えば、ユーザーの操作入力により決定され、このスキャン間隔nに基づいてデマルチプレクサ5に供給されるVOBUの間欠間隔が決定される。また、この値は、NV_PCKに含まれるVOBU_SRIと同様の単位であり、nは整数で、1ステップが0.5秒である。このスキャン間隔nは、FWD−Scanにおける高速再生のスピードに対応するものとなる。
【0075】
DVD再生装置100では、ユーザーの操作入力等がされることにより、図14に示すステップS101からの処理が開始される。
【0076】
ステップS101において、コントローラ11は、NV_PCK_LBNとC_LVOBU_SA(Cn)とが同一であるどうかを判断する。すなわち、現在のVOBUのNV_PCKのアドレスと、Cellの最後のVOBUのアドレスとを比較して、現在のVOBUがCellの最後のVOBUであるかどうかを判断する。現在のVOBUがCellの最後のVOBUであればステップS102に進み、Cellの最後のVOBUでなければステップS105に進む。
【0077】
ステップS102において、メモリ13に記憶したPGCIを参照して現在のCellが再生する最後のCellであるかどうかを判断し、最後のCellであれば処理を終了する。最後のCellでなければステップS103において、Cell番号を次に再生するCellに更新する。そして、ステップS104において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAを、更新したCellの先頭のVOBUのアドレスC_FVOBU_SA(Cn)に設定する。
【0078】
従って、ステップS104でSAとして次のCellの最初のVOBUを設定することにより、FWD−Scanの際にCellが変わる部分を再生するときには必ずCellの先頭のVOBUを再生できる。
【0079】
一方、ステップS105において、現在のVOBUのNV_PCKにおけるVOBU_SRIを参照して、スキャン先のVOBUが現在のCellの中に存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのFWDInの下30bitがすべて1であれば、そのVOBUはCellの中に存在しない。スキャン先のVOBUが現在のCellの中に無ければステップS106に進み、VOBUが現在のCellの中にあればステップS107に進む。
【0080】
ステップS106において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAをC_LVOBU_SAに設定する。すなわち、現在のCellの中の最後のVOBUに設定する。
【0081】
従って、ステップS106でSAとしてCellの最後のVOBUを設定することにより、FWD−Scanの際にCellが変わる部分を再生するときに必ずCellの最後のVOBUを再生できる。
【0082】
一方、ステップS107において、現在のVOBUのNV_PCKにおけるVOBU_SRIのV_FWD_Exist1を参照して、スキャン先のVOBUに映像データが存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのFWDInのV_FWD_Exist1が1であれば、そのVOBUに映像データが存在する。スキャン先のVOBUに映像データがあれば、ステップS108に進み、映像データがなければステップS109に進む。
【0083】
ステップS108において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAとして、現在のVOBUのアドレスであるNV_PCK_LBNにFWDA(FWDIn)を加えたものを設定する。すなわち、スキャン間隔nに応じた距離の先のVOBUを設定する。ここで、アドレスを加えるのは、VOBU_SRIに示されたアドレスがVOBUの先頭からの相対アドレスであるからである。
【0084】
従って、ステップS108でSAとして時間的にスキャン間隔nのVOBUを設定することにより、FWD−Scanの際にスキャン間隔n毎のVOBUを再生できる。
【0085】
一方、ステップS109において、nの値をmに代入してnの値を一時保存する。
【0086】
ステップS110において、スキャン先のVOBUのアドレスが現在のVOBUの次のVOBUのアドレスと同一であるかどうかを判断する。すなわち、スキャン先のVOBUのアドレスと、VOBU_SRIに示されるFWDINextのアドレスと比較して同一であるかどうかを判断する。スキャン先のVOBUのアドレスが現在のVOBUの次のVOBUのアドレスと同一であればステップS113に進み、異なればステップS111に進む。
【0087】
ステップS111において、VOBU_SRIによりスキャン先のV_FWD_Exist2を参照して、スキャン先のVOBUと、このスキャン先のVOBUからVOBUのSRI上で1つ手前のVOBUとの間に、映像データが存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのFWDInのV_FWD_Exist2が1であれば、間に存在するVOBUに映像データが存在する。スキャン先のVOBUとそのSRI上で1つ手前のVOBUの間に映像データがあればステップS114に進み、映像データがなければステップS112に進む。
【0088】
ステップS112において、nから1を引いてステップS110からの処理を繰り返す。すなわち、このステップS110からステップS112のループ処理では、スキャン先のVOBUと現在のVOBUの間に映像データが存在するかどうかを判断している。
【0089】
このステップS110からS112のループにおいて、nを1ステップずつ順次繰り下げていっても映像データが存在しなければ、FWDA(FWDI(n))=FWDA(FWDINext)となり、ステップS110からループを抜けてステップS113に進み、ステップS113において一時保存していたnを取得して、ステップS108に進みSAを設定する。
【0090】
従って、映像データが存在しないときは、つまり、ビデオギャップの最中(ビデオギャップの最初と最後ではないとき)は、映像データの存在しないVOBUを設定することとなる。
【0091】
また、このステップS110からS112のループにおいて、nを1ステップずつ繰り下げていって映像データが存在すれば、V_FWD_Exist2(FWDI(n))=1となりステップS111からループを抜けてステップS114に進み、ステップS114においてnから1を引いてステップS108に進み、SAを設定する。なお、このときはnが変動しているので、このスキャン間隔は、ステップS108で最初のスキャン間隔nに設定され直される。
【0092】
従って、映像データが存在するときは、つまり、ビデオギャップが始まるときは、そのビデオギャップが開始する直前の映像データを取得する。なお、VOBU_SRIにおけるステップの間にVOBUがあり、この間のVOBUで映像データが途切れているときは、次のステップS201からの処理ループで映像データが途切れる直前のVOBUのアドレスをSAとして設定することとなる。
【0093】
コントローラ11は、以上のステップS101からステップS114の制御を行うことにより、次にデータを得るVOBUのアドレスであるSAを設定すると、図15に示すステップS201からの処理を開始する。
【0094】
ステップS201において、コントローラ11は設定した指定アドレスSAのVOBUのデータを、記録媒体1からデータデコーダ4に読み込ませる。そして、ステップS202において、この指定アドレスのVOBUのNV_PCKを取得する。
【0095】
NV_PCKを取得すると、ステップS203において、データデコーダ4に読み込ませた現在のVOBU内に何枚のI−Picture又はP−Pictureがあるか判断をする。ここで、このI−Picture又はP−PictureがVOBU内に何枚あるかについては、VOBU_1STREF_EA,VOBU_2NDREF_EA及びVOBU_3RDREF_EAに示す情報を検出して判断する。第1にVOBU_3RDREF_EAが0以外のときは、I−Picture等が3枚以上ある。第2にVOBU_3RDREF_EAが0でVOBU_2NDREF_EAが0以外のときは、I−Picture等が2枚ある。第3にVOBU_3RDREF_EA及びVOBU_2NDREF_EAが0で、VOBU_1STREF_EAが0以外のときは、I−Pictureが1枚ある。そして、このような、第1から第3の場合以外のときは、I−Picture及びP−Pictureが1枚もない。
【0096】
VOBU内にI−Picture又はP−Pictureが1枚も無い場合にはステップS204に進み、少なくとも1枚以上ある場合にはステップS205に進む。
【0097】
ステップS204において、VOBU内には主映像データが存在しないものとして、NV_PCKのデータのみをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、主映像データが存在しないときには、ビデオデコーダ6で映像データの復号処理を行う必要がないので予め他のデータを捨てて、必要な管理データのみを供給する。なお、主映像データではない音声データ等がある場合は、この音声データもNV_PCKとともにデマルチプレクサ5に供給しても良い。
【0098】
従って、このステップS204の処理によって、不必要なデータはビデオデコーダ6に供給されないので、ビデオデコーダ6では効率的な復号処理ができ処理が高速に行える。
【0099】
一方、ステップS205において、このVOBU内の途中で、主映像が途切れるどうかを判断する。つまり、このVOBUからいわゆるビデオギャップが生じるかどうかを判断する。これは、NV_PCKのPCIのVOBU_SE_E_PTM又はMPEGにおけるsequence−end−codeを検出して行う。主映像データがVOBUの途中で途切れると判断するときはステップS206に進み、主映像データがVOBUの途中で途切れないと判断するときはステップS207に進む。
【0100】
ステップS206において、このVOBUのVOBU_SE_E_PTMまでのデータをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、ビデオデコーダ6で主映像データが途切れる直前までの映像を出力できるようにするためである。
【0101】
従って、このステップS206で主映像が途切れるときは、この主映像データを最後までデマルチプレクサ5に供給するため、いわゆるビデオギャップが生じたときは、その直前の映像を表示してFWD−Scanをすることができる。
【0102】
ステップS207において、VOBUの1〜3枚までのI−Picture又はP−Pictureをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、ステップS203でVOBU内に1枚のI−Pictureのみしかないと判断した場合は、1枚のI−Pictureのデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。ステップS203でVOBU内に2枚のI−Picture又はP−Pictureのみしかないと判断した場合は、2枚のI−Picture等のデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。また、ステップS203でVOBU内に3枚以上のI−Picture又はP−Pictureがあると判断した場合は、VOBUの始めから3枚のI−Picture等のデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。なお、デマルチプレクサ5には、上述したVOBU_1STREF_EA,VOBU_2NDREF_EA及びVOBU_3RDREF_EAに示すアドレスまでを供給する。
【0103】
従って、FWD−Scanで必要な3枚分までのI−Picture及びP−Pictureのデータのみをデマルチプレクサ5に供給するので、ビデオデコーダ6において効率的な復号処理を行うことができる。
【0104】
なお、主映像データではない音声データ等がある場合は、この音声データもNV_PCKとともにデマルチプレクサ5に供給しても良い。
【0105】
以上のように、ステップS204,ステップS206及びステップS207で、データをデマルチプレクサ5に供給すると、次のVOBUのデータを取得すべく、上述した図14のステップS101からの処理を繰り返す。
【0106】
つぎに、ビデオデコーダ6における復号処理の制御内容について、図16のフローチャートを用いて説明する。
【0107】
コントローラ11は、デマルチプレクサ5からビデオデコーダ6にVOBUが供給されると、ステップS301からの処理を開始する。
【0108】
ステップS301において、ビデオデコーダ6に供給されたVOBUのNV_PCKを取得する。なお、上述したデータデコーダ4での処理でNV_PCKを得てさらにこのビデオデコーダ6の処理の段階でNV_PCKを再度取得するのは、データデコーダ4とビデオデコーダ6とで処理の時間差が生じているため、コントローラ11が並列処理を行っているからである。NV_PCKを取得すると、ステップS302に進む。
【0109】
ステップS302において、このVOBUの中に何枚のI−Picture又はP−Pictureがあるか判断をする。このステップS302の処理は、上述したデータデコーダ4におけるステップS203の処理と同一である。VOBU内にI−Picture又はP−Pictureが1枚も無い場合にはステップS303に進み、少なくとも1枚以上ある場合にはステップS304に進む。ステップS303において、NV_PCKのC_ELTMを検出して、タイムコードを更新する。このステップS303では、新たに映像データの復号処理を行わないが、このビデオデコーダ6から出力されている(或いは表示されてる)映像データは、この時に時間的に前の処理で出力した画像が出力されていることとなるため、表示画像は静止画像となる。すなわち、映像データが存在しないいわゆるビデオギャップの状態のときは、映像が途切れる直前の映像が出力されながら時間情報のみが更新していくこととなる。
【0110】
一方、ステップS304においては、VOBU内の最初のGOPを発見する。つまり、VOBUには、複数のGOPが含まれているので、その中の最初のGOPを発見する必要がある。このステップS304では、DTS≧(VOBU_S_PTM−3×Ts1Field)且つDTS≦(VOBU_S_PTM−2×Ts1Field)の条件に当てはまるまで、DTSを更新する。ここで、Ts1Fieldは、1フィールドの時間であり、NTSCでは1/60秒となり、PALでは1/50秒となる。
【0111】
すなわち、復号開始時間と表示開始時間の差が、2〜3フィールドの時間差に到達したらVOBUの最初のGOPとして復号を開始する。これは、ビデオデコーダ6の復号開始から出力までのギャップが1フィールド分有り、さらに、DVD−VIDEOのフォーマットにおいては1つのピクチャ内に2〜3フィールドの映像データが入る場合があるからである。
【0112】
VOBUの最初のGOPを発見すると、ステップS305において、ステップS302で取得した1から3枚のI−Picture及びP−Pictureを復号して、ビデオデコーダ6のメモリに格納する。
【0113】
また、ビデオデコーダ6は、ステップS306でメモリに3枚分の画像を復号するとともに、映像を表示するために映像データを出力する。このときの、出力処理は、復号処理と並列に処理され、復号した画像を順次出力していくこととなる。なお、この出力処理(表示処理)については、詳細を後述する。
【0114】
また、ステップS305において、コントローラ11はNV_PCKのVOBU_SE_E_PTMを取得して、このVOBUで映像が途切れるかどうかを判断する。すなわち、このVOBUからビデオギャップが生じるどうかを判断する。VOBU_SE_E_PTMにより主映像が途切れると判断した場合には、主映像が途切れる直前の画像まで復号する。そして、復号した画像は、メモリに格納され、出力処理がされる。従って、このステップS305で主映像が途切れる直前の映像データまでを復号するので、いわゆるビデオギャップが生じたときは、その直前の映像を表示してFWD−Scanをすることができる。
【0115】
復号した映像データをメモリに格納すると、ステップS307において、上述したステップS303と同様にタイムコードを更新する。
【0116】
ステップS303とステップS307でタイムコードを更新すると、つぎのVOBUのNV_PCKを取得するため、ステップS301からの処理を繰り返す。
【0117】
つぎに、DVD再生装置100のコントローラ11が行うBWD−Scan処理について説明する。なお、上述したFWD−Scanの処理と同一の処理内容については、詳細な説明を省略する。
【0118】
図17及び図18は、BWD−Scanの際に、データデコーダ4からデマルチプレクサ5へのデータの供給処理を示したフローチャートである。
【0119】
コントローラ11は、図17に示すステップS401からステップS417の制御を行い、デマルチプレクサ5に供給するVOBUのアドレスであるSAを設定する。また、スキャン間隔はnとする。このスキャン間隔nは、例えば、ユーザーの操作入力により決定され、このスキャン間隔nに基づいてデマルチプレクサ5に供給されるVOBUの間欠間隔が決定される。すなわち、このスキャン間隔nは、BWD−Scanにおける時間軸に逆方向の高速再生のスピードに対応するものとなる。なお、上述したFWD−Scanと異なる点は、このスキャン間隔で時間軸と逆の方向のVOBUをサーチしていくことである。従って、BWD−Scanのスキャン間隔nは、FWD−Scanの場合と方向が異なるものとなる。
【0120】
DVD再生装置100では、ユーザーの操作入力等がされることにより、図17に示すステップS401からの処理が開始される。
【0121】
ステップS401において、コントローラ11は、Gapが1であるかどうかを判断する。このGapは、BWD−Scanの際に用いる変数であり、映像データが途中で途切れるいわゆるビデオギャップの部分のVOBUを再生する際に用いる。このGapの設定は後述するステップS415で設定するものであり、初期設定の際は0となっている。このGapが1であるとき、すなわち、現在のVOBUがビデオギャップの部分のVOBUであるときはステップS402に進み、Gapが1でないときはステップS403に進む。
【0122】
ステップS402において、Gapを0に設定し、SAをBSAに設定する。ここで、BSAは、先のGapと同様にステップS415で設定されているものである。
【0123】
一方、ステップS403において、NV_PCK_LBNとC_FVOBU_SA(Cn)とが同一であるどうかを判断する。すなわち、このNV_PCKのアドレスと現在のCellの最初のアドレスを比較して、現在のVOBUが現在のCellの最初のVOBUであるかどうかを判断する。現在のVOBUがCellの最初のVOBUであればステップS404に進み、Cellの最初のVOBUでなければステップS407に進む。
【0124】
ステップS404において、メモリ13に記憶したPGCIを参照して現在のCellが再生終了のCellであるかどうかを判断し、再生終了のCellであれば処理を終了する。なお、ここでは、再生終了とは、BWD−Scanの場合の再生の終了を示しており、例えば映画等であれば映画開始のCellになる。再生終了のCellでなければステップS405において、Cell番号を次に再生するCellに更新する。そして、ステップS406において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAを、更新したCellの最後のVOBUのアドレスC_LVOBU_SA(Cn)に設定する。
【0125】
従って、ステップS404でSAとして次のCellの最後のVOBUを設定することにより、BWD−Scanの際にCellが変わる部分を再生するときには必ずCellの最後から再生できる。
【0126】
一方、ステップS407において、現在のVOBUのNV_PCKにおけるVOBU_SRIを参照して、スキャン先のVOBUが現在のCellの中に存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのBWDInの下30bitがすべて1であれば、そのVOBUはCellの中に存在しない。スキャン先のVOBUがCellの中に無ければステップS408に進み、VOBUがCellの中にあればステップS409に進む。
【0127】
ステップS408において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAをC_FVOBU_SAに設定する。すなわち、現在のCellの中の最初のVOBUに設定する。
【0128】
従って、ステップS408でSAとしてCellの最初のVOBUを設定することにより、BWD−Scanの際にCellが変わる部分を再生するときに必ずCellの最初を再生できる。
【0129】
一方、ステップS409において、現在のVOBUのNV_PCKにおけるVOBU_SRIを参照して、スキャン先のVOBUに映像データが存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのBWDInのV_BWD_Exist1が1であれば、そのVOBUに映像データが存在する。スキャン先のVOBUに映像データがあれば、ステップS410に進み、映像データがなければステップS411に進む。
【0130】
ステップS410において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAとして、現在のVOBUのアドレスであるNV_PCK_LBNにBWDA(BWDIn)を減算したものを設定する。すなわち、スキャン間隔nに応じた距離の先のVOBUを設定する。
【0131】
従って、ステップS410でSAとして時間的にスキャン間隔nのVOBUを設定することにより、BWD−Scanの際にスキャン間隔n毎のVOBUを再生できる。
【0132】
一方、ステップS411において、nの値をmに代入してnの値を一時保存する。
【0133】
ステップS412において、スキャン先のVOBUのアドレスが現在のVOBUの直前のVOBUのアドレスと同一であるかどうかを判断する。すなわち、スキャン先のVOBUのアドレスと、VOBU_SRIに示されるBWDIPrevのアドレスと比較して同一であるかどうかを判断する。スキャン先のVOBUのアドレスが現在のVOBUの直前のVOBUのアドレスと同一であればステップS415に進み、異なればステップS413に進む。
【0134】
ステップS413において、VOBU_SRIによりスキャン先のV_BWD_Exist2を参照して、スキャン先のVOBUと、このスキャン先VOBUのVOBU_SRI上での1ステップ後のVOBUとの間に、映像データが存在するかどうかを判断する。すなわち、VOBU_SRIのBWDInのV_BWD_Exist2が1であれば、間に存在するVOBUに映像データが存在する。スキャン先のVOBUとそのSRI上で1ステップ後のVOBUとの間に映像データがあればステップS416に進み、映像データがなければステップS414に進む。
【0135】
ステップS414において、nから1を引いてステップS412からの処理を繰り返す。すなわち、ステップS412からステップS414のループ処理では、スキャン先のVOBUと現在のVOBUの間に映像データが存在するかどうかを判断している。
【0136】
ステップS412からステップS414のループ処理において、nを1ステップずつ順次繰り下げていっても映像データが存在しなければ、BWDA(BWDI(n))=BWDA(BWDIPrev)となり、ステップS412からループを抜けてステップS415に進み、ステップS415において一時保存していていたnを取得して進みSAを設定する。
【0137】
このときステップS415において、BWDIVideoを参照してビデオギャップが開始する直前のアドレスを取得して、SAをビデオギャップが開始する直前のアドレスにする。また、Gapを1に設定する。そして、BSAとしてNV_PCK_LBNからBWDA(BWDI(m))を引いた値を設定する。このステップS415で設定した各値は、上述したステップS402で用いられている。
【0138】
また、このステップS412からS414のループにおいて、nを1ステップずつ繰り下げていって映像データが存在すれば、V_BWD_Exist2(BWDI(n))=1となりステップS413からループを抜けてステップS416に進み、ステップS416においてnから1を引いてステップS417に進み、SAを設定する。なお、このときはnが変動しているので、このスキャン間隔nは、ステップS401で最初のスキャン間隔nに設定しなおされる。
【0139】
ステップS417において、次にデータを得るVOBUのアドレスSAとして、現在のVOBUのアドレスであるNV_PCK_LBNにBWDA(BWDIn)を減算したものを設定する。すなわち、スキャン間隔nに応じた距離の先のVOBUを設定する。
【0140】
従って、映像データが存在するときは、つまり、ビデオギャップが終了するときは、そのビデオギャップが終了した直後の映像データを取得する。なお、VOBU_SRIにおけるステップの間にVOBUがあり、この間のVOBUで映像データが途切れているときは、次のステップS401からの処理ループで映像データが途切れる直前のVOBUのアドレスをSAとして設定することとなる。
【0141】
コントローラ11は、以上のステップS401からステップS417の制御を行うことにより、次にデータを得るVOBUのアドレスであるSAを設定すると、図18に示すステップS501からの処理を開始する。
【0142】
ステップS501において、コントローラ11は、設定した指定アドレスSAのVOBUのデータをデータデコーダ4に読み込ませる。そして、ステップS502において、この指定アドレスのVOBUのNV_PCKを取得する。
【0143】
NV_PCKを取得すると、ステップS503において、Gapが1であるかどうかを判断する。Gapが1であればステップS504に進み、Gapが1でなければステップS506に進む。
【0144】
ステップS504において、このVOBUのVOBU_SE_E_PTMまでのデータをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、ビデオデコーダ6で主映像データが途切れる直前までの映像を出力できるようにするためである。
【0145】
従って、このステップS504で主映像が途切れるときは、この主映像データを最後までデマルチプレクサ5に供給するため、いわゆるビデオギャップが生じたときは、その直前の映像を表示してBWD−Scanをすることができる。
【0146】
そして、ステップS505において、このVOBUがギャップの開始のVOBUであることを伝える。
【0147】
一方、ステップS506において、この読み込ませたVOBU内に何枚のI−Picture又はP−Pictureがあるか判断をする。ここで、このI−Picture又はP−PictureがVOBU内に何枚あるかについては、VOBU_1STREF_EA,VOBU_2NDREF_EA及びVOBU_3RDREF_EAに示す情報を検出して判断する。この判断については、上述したステップS203と同一である。
【0148】
VOBU内にI−Picture又はP−Pictureが1枚も無い場合にはステップS507に進み、少なくとも1枚以上ある場合にはステップS508に進む。
【0149】
ステップS507において、VOBU内には主映像データが存在しないものとして、NV_PCKのデータのみをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、主映像データが存在しないときには、ビデオデコーダ6で映像データの復号処理を行う必要がないので予め他のデータを捨てて、必要な管理データのみを供給する。なお、主映像データではない音声データ等がある場合は、この音声データもNV_PCKとともにデマルチプレクサ5に供給しても良い。
【0150】
従って、このステップS507で不必要なデータは、ビデオデコーダ6に供給しないので、ビデオデコーダ6では効率的な復号処理ができ、処理が高速にできる。
【0151】
ステップS508において、VOBUの1〜3枚までのI−Picture又はP−Pictureをデマルチプレクサ5に供給する。すなわち、ステップS506でVOBU内に1枚のI−Pictureのみしかないと判断した場合は、1枚のI−Pictureのデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。ステップS506でVOBU内に2枚のI−Picture又はP−Pictureのみしかないと判断した場合は、2枚のI−Picture等のデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。また、ステップS506でVOBU内に3枚以上のI−Picture又はP−Pictureがあると判断した場合は、VOBUの始めから3枚のI−Picture等のデータをデマルチプレクサ5に供給して、他のデータは捨ててしまう。
【0152】
従って、BWD−Scanで必要な3枚分までのI−Picture及びP−Pictureのデータのみをデマルチプレクサ5に供給するので、ビデオデコーダ6が効率的な復号処理を行うことができる。
【0153】
以上のように、ステップS505,ステップS507及びステップS508で、データをデマルチプレクサ5に供給すると、次のVOBUのデータを取得すべく、上述した図14のステップS401からの処理を繰り返す。
【0154】
つぎに、BWD−Scanでのビデオデコーダ6における復号処理の制御内容について、図19のフローチャートを用いて説明する。
【0155】
コントローラ11は、デマルチプレクサ5からビデオデコーダ6にVOBUが供給されると、ステップS601からの処理を開始する。
【0156】
ステップS601において、ビデオデコーダ6に供給されたVOBUのNV_PCKを取得する。NV_PCKを取得すると、ステップS602に進む。
【0157】
ステップS602において、VOBU内の最初のGOPを見つけだす。この処理は上述したステップS304の処理と同一である。VOBUの最初のGOPを発見すると、ステップS603に進む。
【0158】
ステップS603において、このVOBUの中に何枚のI−Picture又はP−Pictureがあるか判断をする。このステップS603の処理は、上述したデータデコーダ4におけるステップS203の処理と同一である。VOBU内にI−Picture又はP−Pictureが1枚も無い場合にはステップS604に進み、少なくとも1枚以上ある場合にはステップS605に進む。ステップS604において、NV_PCKのC_ELTMを検出して、タイムコードを更新する。このステップS604では、新たに映像データの復号処理を行わないが、このビデオデコーダ6から出力されている(或いは表示されてる)映像データは、この時に時間的に前の処理で出力した画像が出力されていることとなるため、表示画像は静止画像となる。すなわち、映像データが存在しないいわゆるビデオギャップの状態のときは、映像が途切れる直前の映像が出力されながら時間情報のみが更新していくこととなる。
【0159】
そして、ステップS604においてタイムコードを更新すると、つぎのVOBUのNV_PCKを取得するため、ステップS601からの処理を繰り返す。
【0160】
一方、ステップS605において、NV_PCKのVOBU_SE_E_PTMを取得して、このVOBUで映像が途切れるかどうかを判断する。すなわち、このVOBUからビデオギャップが生じるどうかを判断する。VOBU_SE_E_PTMにより主映像が途切れると判断した場合にはステップS608に進み、主映像が途切れないと判断した場合にはステップS606に進む。
【0161】
ステップS606において、ステップS603で取得した1から3枚のI−Picture及びP−Pictureを復号して、ビデオデコーダ6のメモリに格納する。
【0162】
また、ビデオデコーダ6は、ステップS609でメモリに3枚分の画像を復号するとともに、映像を表示するために映像データを出力する。このときの、出力処理は、復号処理と並列に処理され、復号した画像を順次出力していくこととなる。なお、この出力処理(表示処理)については、詳細を後述する。
【0163】
そして、ステップS607においてタイムコードを更新すると、つぎのVOBUのNV_PCKを取得するため、ステップS601からの処理を繰り返す。
【0164】
一方、ステップS608において、主映像が途切れる直前の画像まで復号する。そして、復号した画像は、メモリに格納され、ステップS609において出力処理がされる。従って、このステップS608で主映像が途切れる直前の映像データまでを復号するので、いわゆるビデオギャップが生じたときは、その直前の映像を表示してBWD−Scanをすることができる。
【0165】
ステップS608において復号を終えると、つぎのVOBUのNV_PCKを取得するため、ステップS601からの処理を繰り返す。
【0166】
DVD再生装置100は、以上のような処理を行うことにより、VOBU内の最初の3枚のI−Picture及びP−PictureをFWD−ScanおよびBWD−Scanの際に出力できる。このことにより、FWD−ScanおよびBWD−Scanであっても、スムーズな表示をすることができる。
【0167】
また、どのようなスキャン間隔であってもCellが変わるときには、Cellの最初及び最後のVOBUを再生することにより、シーンが切り替わるときの検索が容易になる。
【0168】
また、映像データが途中で途切れるいわゆるビデオギャップが生じる場合には、その途切れる直前の画像を出力することにより、通常の再生出力と同様な表示をしながら、FWD−Scan及びBWD−Scanの処理をすることができる。さらに、この映像データが途中で途切れるいわゆるビデオギャップの最中の場合には、タイムコードのみを更新するFWD−Scan及びBWD−Scanの処理ができる。
【0169】
つぎに、DVD再生装置100のコントローラ11が行うFWD−Scan及びBWD−Scan処理におけるビデオデコーダ6からの表示処理について説明する。なお、DVD再生装置100では、正確には、映像データはNTSC変換回路9より出力されることにより映像を表示することができるのであるが、その表示のタイミングはビデオデコーダ6からの出力タイミングに依存するので、ここでは、ビデオデコーダ6から映像データを出力することを「表示する」と言い替える場合がある。
【0170】
DVD再生装置100のビデオデコーダ6は、FWD−Scan及びBWD−Scanの際にメモリ上に復号したI−Picture及びP−Pictureを、コントローラ11の制御に基づき時間順に順次出力していく。このとき、ビデオデコーダ6は、VOBUの最初から3枚のI−Picture及びP−Pictureのみを出力する。コントローラ11は、ビデオデコーダ6から出力するI−Picture等が含まれるVOBUの通過時間を検出して、その出力間隔を平均化して映像データを表示する。
【0171】
具体的には、図20に示すように、デマルチプレクサ5にNV_PCKが通過する時間を検出して平均化を行う。第1のNV_PCK(NV1)と第2のNV_PCK(NV2)との通過の時間差がt1であるときは、第1のNV_PCKに対応する各ピクチャ(D11,D12,D13)の表示間隔はt1/3に平均化する。また、第2のNV_PCK(NV2)と第3のNV_PCK(NV3)との通過の時間差がt2であるときは、第2のNV_PCKに対応する各ピクチャ(D21,D22,D23)の表示間隔は((t1+t2)/2)/3に平均化する。また、第3のNV_PCK(NV3)と第4のNV_PCK(NV4)との通過の時間差がt3であるときは、第3のNV_PCKに対応する各ピクチャ(D31,D32,D33)の表示間隔は((t1+t2+t3)/3)/3に平均化する。
【0172】
すなわち、表示する各画像を順次平均化していき再生や復号処理等の処理速度に応じた表示を行っていく。なお、平均化する過去のVOBUのサンプル数は、ある一定値を設定しておいて、古いサンプルは、順次捨てていく処理を行う。
【0173】
図21は、デマルチプレクサ5にNV_PCKが通過した時間を計測する処理を示すフローチャートである。
【0174】
コントローラ11は、ユーザーからのFWD−Scan又はBWD−Scanの操作入力等がされることにより、ステップS701からの処理を開始する。
【0175】
ステップS701において、NV_PCK通過時間の各サンプルを初期値に設定する。ここでは、各サンプルを1秒に設定している。
【0176】
各サンプルを初期値に設定するとステップS702において、最初のNV_PCKがデマルチプレクサ5を通過するまで待機し、最初のNV_PCKが通過すると時間の計測を開始する。
【0177】
計測を開始すると、ステップS703において、次のNV_PCKが通過するまで待機し、次のNV_PCKが通過すると時間計測を停止する。そして、各サンプルのうち、一番古いサンプルを捨てて、計測した時間を一番新しいサンプルとする。
【0178】
そして、ステップS704において、各サンプルを総計して、その総計をサンプル数で割り、VOBUのデマルチプレクサ5の通過平均時間を求める。
【0179】
平均時間を求めると、ステップS705において、時間計測を再開し、ステップS703からの処理を繰り返す。
【0180】
また、以上のステップS701からステップS705の処理で求めたVOBUの通過平均時間に基づき、ビデオデコーダ6のメモリに復号された映像データの表示処理を行う。
【0181】
図22に示すフローチャートは、FWD−Scan及びBWD−Scanの際にビデオデコーダ6のメモリ上に復号したI−Picture及びP−Pictureを表示する処理内容を示すフローチャートである。この表示の制御は、コントローラ11により行われる。
【0182】
コントローラ11は、ユーザーからのFWD−Scan又はBWD−Scanの操作入力等がされることにより、ステップS801からの処理を開始する。
【0183】
ステップS801において、ビデオデコーダ6が最初の1枚のI−Picture又はP−Pictureを復号したがどうかを判断し、最初の1枚を復号するまでこのステップS801で待機する。なお、この最初の1枚は、FWD−Scanの場合はVOBU内のストリーム上で先頭のI−Pictureとなるが、BWD−Scanの場合は3枚のI−Picture又はP−Pictureのうち、ストリーム上最後のPictureとなる。これは、BWD−Scanの場合は、VOBU内の映像を時間軸方向に逆に再生を行うためである。
【0184】
最初の1枚のPictureを復号すると、ステップS802において、復号が終了した最初の1枚のPictureを表示し、ステップS803に進む。
【0185】
ステップS803において、コントローラ11内に有するタイマを起動する。
タイマを起動するとステップS804において、図21のステップS701からステップS705の処理で求めた通過平均時間/3の時間が経過したかどうか、ビデオデコーダ6のメモリが復号処理を進めるためのエリアがなくなったか、及び、ビデオデコーダ6のメモリに復号したPictureがなくなっていないかを判断する。
【0186】
通過平均時間/3の時間が経過し、ビデオデコーダ6のメモリが復号処理を進めるためのエリアがあり、さらに、ビデオデコーダ6のメモリに復号したPictureがあればステップS805に進み、それ以外はこのステップS804で待機する。
【0187】
ステップS805において、次のPictureを表示する処理を行う。なお、このステップS805での処理は、FWD−ScanとBWD−Scanでことなる。FWD−Scanの場合は、時間軸方向に順方向に再生するため復号処理をした順に各Pictureを表示していくが、BWD−Scanの場合、時間方向に逆に再生するため復号した順と逆に表示をしていくこととなる。次のPictureを表示するとステップS806に進む。
【0188】
ステップS806において、タイマをリセットしてステップS803からの処理を繰り返す。
【0189】
以上のように、このDVD再生装置100では、FWD−Scan及びBWD−Scanのときに、再生する各Pictureの表示間隔を平均化することにより、なめらかな表示画面を出力でき、視聴者の検索が容易になる。
【0190】
【発明の効果】
本発明に係る画像復号装置では、制御手段が、VOBUを間欠的に復号手段に供給し、復号手段が、VOBU内の最初の3枚のI−Picture又はP−Pictureを伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力することから、間欠再生の際にスムーズな表示をすることができる。
【0191】
また、本発明に係る画像復号方法では、VOBUを間欠的に供給し、VOBU内の最初の3枚のI−Picture又はP−Pictureを伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力することから、間欠再生の際にスムーズな表示をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したDVD再生装置のブロック構成図である。
【図2】本発明を適用したビデオデコーダに圧縮された主映像圧縮データが供給された場合のデータの復号方法を説明する為の概念図である。
【図3】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図4】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図5】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図6】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図7】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図8】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図9】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図10】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図11】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図12】DVD−VIDEOのフォーマットの説明図である。
【図13】MPEG−2のフォーマットの説明図である。
【図14】本発明を適用したDVD再生装置のFWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図15】本発明を適用したDVD再生装置のFWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図16】本発明を適用したDVD再生装置のFWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図17】本発明を適用したDVD再生装置のBWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図18】本発明を適用したDVD再生装置のBWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図19】本発明を適用したDVD再生装置のBWD−Scanの処理を説明するフローチャートである。
【図20】本発明を適用したDVD再生装置のFWD−Scan及びBWD−Scanの際の映像出力処理の方法の説明図である。
【図21】本発明を適用したDVD再生装置のデマルチプレクサを通過するVOBUの経過時間を測定する処理を示すフローチャートである。
【図22】本発明を適用したDVD再生装置のFWD−Scan及びBWD−Scanの際の映像出力処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 記録媒体、2 ピックアップ、3 RF回路、4 データデコーダ、5 デマルチプレクサ、6 ビデオデコーダ、7 副映像デコーダ、8 オーディオデコーダ、9 NTSC変換回路、10 D/A変換回路、11 コントローラ、12 ユーザーインターフェース、13 メモリ
Claims (18)
- 複数のフレームにわたって時間軸方向の相関を利用して圧縮された画像データが、複数フレームの画像データの単位からなるビデオオブジェクトユニット(VOBU:Video Object Unit)毎に供給され、この圧縮された画像データを伸張して映像データを生成し、この伸張した映像データを出力する復号手段と、
上記VOBUに含まれるVOBU間の時間情報を指し示したVOBU検索情報(VOBU_SRI:VOBU Search Information)を含むナビゲーションパック(NV_PCK:Navigation Pack)が供給され、このVOBU_SRIに基づき上記復号手段に供給するVOBUを制御する制御手段とを備え、
上記制御手段は、VOBUを間欠的に上記復号手段に供給し、上記復号手段は、VOBU内の最初の3枚のフレーム内予測符号化画像データ(I−Picture:Intra Coded Picture)又はフレーム間順方向予測符号化画像データ(P−Picture:Predictive Coded Picture)を伸張して映像データを生成し、この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力する
ことを特徴とする画像復号装置。 - 上記VOBUは、複数集合して1カットの映像単位であるCellを形成しており、上記制御手段は、このCellの最初と最後のVOBUを必ず上記復号手段に供給する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像復号装置。 - 映像データを時間的に順方向に間欠的に復号する場合に、上記制御手段は、間欠間隔の時間に応じて時間的に順方向に上記VOBUを復号手段に供給し、上記復号手段は、VOBU内の最初の3枚のI−Picture又はP−Pictureに対応する映像データを、表示する際に時間的に前となる映像データから出力していく
ことを特徴とする請求項1に記載の画像復号装置。 - 上記制御手段は、圧縮された画像データが途切れるときは、画像データが途切れるVOBUを上記復号手段に供給し、上記復号手段は、このVOBU内の画像データが途切れる直前の圧縮された画像データを伸張して映像データを生成し、この伸張した映像データを出力する
ことを特徴とする請求項3に記載の画像復号装置。 - 上記制御手段は、VOBUに圧縮された画像データが存在しないときは、画像データが存在しないVOBUのNV_PCKを取得し、時間情報のみを更新し、上記復号手段は、画像データが途切れる直前の映像データを出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像復号装置。 - 映像データを時間的に逆方向に間欠的に復号する場合に、上記制御手段は、間欠間隔の時間に応じて時間的に逆方向にVOBUを復号手段に供給し、上記復号手段は、VOBU内の最初の3枚のI−Picture又はP−Pictureに対応する映像データを、表示する際に時間的に後となる映像データから出力していく
ことを特徴とする請求項1に記載の画像復号装置。 - 上記制御手段は、圧縮された画像データが途切れるときは、画像データが途切れるVOBUを上記復号手段に供給し、上記復号手段は、このVOBU内の画像データが途切れる直前の圧縮された画像データを伸張して映像データを生成し、この伸張した映像データを出力する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像復号装置。 - 上記制御手段は、圧縮された画像データが存在しないときは、画像データが存在しないVOBUのNV_PCKを取得し、時間情報のみを更新し、上記復号手段は、画像データが途切れる直前の映像データを出力する
ことを特徴とする請求項7に記載の画像復号装置。 - 上記復号手段に供給される圧縮された画像データは、DVDディスクから再生した画像データである
ことを特徴とする請求項1に記載の画像復号装置。 - 複数のフレームにわたって時間軸方向の相関を利用して圧縮された画像データが、複数フレームの画像データの単位からなるビデオオブジェクトユニット(VOBU:Video Object Unit)毎に供給され、
上記VOBUに含まれるナビゲーションパック(NV_PCK:Navigation Pack)のVOBU間の時間情報を指し示したVOBU検索情報(VOBU_SRI:VOBU Search Information)に基づき、供給されたVOBUを間欠的に選択し、
間欠的に選択したVOBU内の最初の3枚のフレーム内予測符号化画像データ(I−Picture:Intra Coded Picture)又はフレーム間順方向予測符号化画像データ(P−Picture:Predictive Coded Picture)を伸張して映像データを生成し、
この伸張した上記3枚のI−Picture又はP−Pictureの映像データを出力する
ことを特徴とする画像復号方法。 - 上記VOBUは、複数集合して1カットの映像単位であるCellを形成しおり、
このCellの最初と最後のVOBUを必ず選択する
ことを特徴とする請求項10に記載の画像復号方法。 - 映像データを時間的に順方向に間欠的に復号する場合に、間欠間隔の時間に応じて時間的に順方向に上記VOBUを選択し、
時間的に順方向に選択した上記VOBU内の最初の3枚のI−Picture又はP−Pictureに対応する映像データを、表示する際に時間的に前となる映像データから出力していく
ことを特徴とする請求項10に記載の画像復号方法。 - 圧縮された画像データが途切れるときは、画像データが途切れるVOBUを選択し、
選択した上記VOBU内の画像データが途切れる直前の圧縮された画像データを伸張して映像データを生成し、
この伸張した映像データを出力する
ことを特徴とする請求項12に記載の画像復号方法。 - 圧縮された画像データが存在しないときは、画像データが存在しないVOBUのNV_PCKを取得して時間情報のみを更新し、
画像データが途切れる直前の映像データを出力する
ことを特徴とする請求項13に記載の画像復号方法。 - 映像データを時間的に逆方向に間欠的に復号する場合に、間欠間隔の時間に応じて時間的に逆方向にVOBUを選択し、
時間的に逆方向に選択した上記VOBU内の最初の3枚のI−Picture又はP−Pictureに対応する映像データを、表示する際に時間的に後となる映像データから出力していく
ことを特徴とする請求項10に記載の画像復号方法。 - 圧縮された画像データが途切れるときは、画像データが途切れるVOBUを選択し、
選択した上記VOBU内の画像データが途切れる直前の圧縮された画像データを伸張して映像データを生成し、
この伸張した映像データを出力する
ことを特徴とする請求項15に記載の画像復号方法。 - 圧縮された画像データが存在しないときは、画像データが存在しないVOBUのNV_PCKを取得し、時間情報のみを更新し、
画像データが途切れる直前の映像データを出力する
ことを特徴とする請求項16に記載の画像復号方法。 - 供給される圧縮された画像データは、DVDディスクから再生した画像データである
ことを特徴とする請求項10に記載の画像復号方法。
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