JP3771924B2 - 折り畳み枠及びこれを備えたマージャン台 - Google Patents

Description

本発明は、折り畳み枠及びこれを備えたマージャン台に関するものである。

従来より、適当な大きさの四角形状の平面板を必要に応じて裏表反転することにより、両面とも使用できるようにした家庭用の食卓兼用マージャン台が知られている。（例えば、特許文献１参照）
ところが、従来のような食卓兼用マージャン台では、持ち運び時には嵩張り、携帯性に劣るうえに収納性も悪く、さらに吸音性が悪いという問題もある。

そこで、屋内外の様々な場所でマージャンを楽しむために、毛布やゴムマット等をマージャン台として使用している場合が多く見られる。

ところが、毛布等のような厚手でクッション性に富むものを使用すると、マージャン牌がぐらぐらして不安定となり、競技がしにくいという問題があり、殊にゴムマットでは気温の変化によって結露が発生するといった問題がある。なお、最近はゴムマットの表面に羅紗を植毛したものが市販されているが、このような羅紗は高価であるうえに、磨耗がし易く、交換頻度が増えるという問題がある。
実開平５−２０７８６号公報

本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、携帯性及び収納性に優れ、例えばマージャン台の枠、カメラ撮影時のレフ板の枠、自動車や家の窓の日避けの枠等に好適に用いることができる折り畳み枠を提供することを課題とし、さらに、競技中はマージャン牌を安定良く保持できると共に、競技しないときは携帯性及び収納性を良くすることができ、そのうえ、メンテナンス時のコストの低減を図ることができる折り畳み枠を備えたマージャン台を提供することを課題とするものである。

前記課題を解決するために請求項１記載の折り畳み枠２は、４本の棒状体２ａ〜２ｄからなる正方形の枠本体２Ａの四隅が蝶番１０，１１を介して折り畳み自在に連結され、上記蝶番１０，１１は、枠本体２Ａの一方の対角線方向Ｍの二隅を該対角線方向Ｍと平行な軸線回りに折り畳み自在とする２個１組の第１蝶番１０，１０と、他方の対角線方向Ｎの外隅側にそれぞれ取着されると共に他方の対角線方向Ｎの二隅を該対角線方向Ｎと直交する軸線回りに折り畳み自在とする２個１組の第２蝶番１１，１１とからなり、正方形の枠本体２Ａを第１蝶番１０，１０を中心に内折れ方向Ａに二つ折りにし且つこの二つ折りにした枠本体２Ａをさらに第２蝶番１１，１１を中心に外折れ方向Ｂに二つ折りにすることで、枠本体２Ａを構成する４本の棒状体２ａ〜２ｄが上記蝶番１０，１１を介して互いに平行に揃う折り畳み状態となるように構成されていることを特徴としている。

このような構成とすることで、枠本体２Ａを正方形に広げた状態から、枠本体２Ａを第１蝶番１０，１０を中心に内折れ方向Ａに二つ折りにし、続いて第２蝶番１１，１１を中心に外折れ方向Ｂに二つ折りにするだけで、枠本体２Ａを構成する４本の棒状体２ａ〜２ｄが蝶番１０，１１を介して互いに平行に揃うコンパクトな折り畳み状態となる。従って、移送や保管が容易に行え、簡単に組立てできるようになり、携帯性及び収納性に優れた折り畳み枠２が得られるようになる。

また、請求項２記載のマージャン台は、請求項１記載の折り畳み枠２に対して、表面３ａが競技面となる折り畳み可能な略矩形状のシート体３の四周部を着脱自在に取り付けてなることを特徴としている。

このような構成とすることで、競技を行う際には、シート体３を広げて四角形の折り畳み枠２に取り付けるだけでよく、競技終了後は、折り畳み枠２からシート体３を取り外して簡単に持ち軍ぶことができると共に、メンテナンス時にはシート体３のみの交換が可能となる。

また、上記折り畳み枠２の表面側に、必要数のマージャン牌を並べて配置するための凹溝５を形成するのが好ましく、この場合、いわゆる手牌を凹溝５内に並べて配置することによって、手牌を安定良く保持できるものであり、しかも手牌は必要数（だけ凹溝５内に配置できるようにしているため、手牌数を間違えるといったミスを簡単に防止できるようになる。

以上のように本発明に係る折り畳み枠は、携帯性及び収納性に優れたものであり、例えば、マージャン台の枠、カメラ撮影時のレフ板（反射板）の枠、自動車や家のガラス窓の日避けの枠として、広い分野に好適に用いることができる。

また本発明に係る折り畳み枠を備えたマージャン台は、競技を行う際には、シート体を広げて折り畳み枠に取り付けるだけでよく、競技終了後は、携帯性及び収納性にそれぞれ優れたものとなる。また、シート体と折り畳み枠とを着脱させることで、取り扱いがし易く、価格を低く抑えることができると共に、メンテナンスに要するコストの低減を図ることができる。

以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。本実施形態では、正方形の折り畳み枠２をマージャン台１の枠として使用する場合を説明する。すなわち、本実施形態のマージャン台１は、折り畳み枠２に競技面を表示するシート体３を着脱自在に取り付けて構成されている。

上記折り畳み枠２は、図１に示すように、同じ長さの４本の棒状体２ａ〜２ｄからなる正方形の枠本体２Ａと、枠本体２Ａの四隅をそれぞれ回動可能に連結する蝶番１０，１１とを備えている。４本の棒状体２ａ〜２ｄは、木或いはプラスチックのように、軽くて硬い材質が選ばれる。またマージャン台１の枠として使用する場合は、強度が得られるように棒状体２ａ〜２ｄの厚さ、幅を大きくする必要がある。

上記蝶番１０，１１は、枠本体２Ａの一方の対角線方向Ｍの二隅を該対角線方向Ｍと平行な軸線回りに折り畳み自在とする２個１組の第１蝶番１０，１０と、他方の対角線方向Ｎの二隅を該対角線方向Ｎと直交する軸線回りに折り畳み自在とする２個１組の第２蝶番１１，１１とからなる。ここでは第２蝶番１１，１１は、対角線方向Ｎの外隅側にそれぞれ取着されている。そして、正方形の枠本体２Ａを第１蝶番１０，１０を中心として図５の矢印Ａで示す内折れ方向に二つ折りにし、さらに第２蝶番１１，１１を中心として図６の矢印Ｂで示す外折れ方向に二つ折りにすることで、図７のように４本の棒状体２ａ〜２ｄが互いに平行に揃うコンパクトな折り畳み状態となるように構成されている。

上記４本の棒状体２ａ〜２ｄの上面には、それぞれ、マージャン牌を並べて置くことができる凹溝５が設けられている。この凹溝５の幅Ｄ（図５）は、いわゆる手牌を必要数だけ並べて配置できる寸法とされている。ここではアンカン等を考慮にいれて凹溝５の幅を最大１６個まで牌を並べて配置できる寸法とされていると共に、凹溝５の内側の２箇所には通常の牌数（１３個）を並べて配置する際の目印となるラインＬ４が描かれている。

上記折り畳み枠２に対して着脱可能なシート体３は、例えばウレタン発泡体などの樹脂発泡体からなる吸音シートからなり、マージャン競技面に適した大きさの略矩形状をしている。このシート体３の表面３ａ全体には多数の小突起６が突設されていると共に、表面３ａ全体に防水処理が施されている。さらに表面３ａには図４に示すように、マージャン牌の置き場所を示すラインＬ１〜Ｌ３が描かれており、ゲームの雰囲気が盛り上げられるようにしてある。
また、シート体３の裏面３ｂには、図２（ｂ）に示すように、アルミコーティング等によって光反射層６０が形成されている。この光反射層６０は後述のようにレフ板や日除け等として用いられる。

上記棒状体２ａ〜２ｄの裏面及びシート体３の表面３ａの四周部には、図１に示す面状ファスナー７がそれぞれ設けられる。面状ファスナー７は、多数のループ状の面係合部材７ａと、多数のフック状の面係合部材７ｂとからなり、面係合部材７ａ，７ｂのいずれか一方が折り畳み枠２、他方がシート体３に取着され、これによりシート体３が折り畳み枠２に対して着脱自在となっている。もちろん、面状ファスナー７以外の係合手段を用いることも可能である。さらに、シート体３の裏面３ｂの四隅には、図２（ａ）に示すように、滑り止め用のテープ８が粘着されており、シート体３をテーブルなどの上に置いたときに、シート体３が動かないようになっている。また、シート体３には、折り畳みやすくするためにいくつかの折り曲げ部３ｃ（図３（ａ））を予め設けてもよい。

しかして、マージャン競技を行う際には、テーブル上にシート体３を広げて、その外周面に折り畳み枠２を取着する。このとき、シート体３の裏面３ｂの四隅に設けた滑り止め用のテープ８によってシート体３をテーブルに対して動かないように固定できるので、屋内外を問わず、競技が行い易くなる。しかも、折り畳み枠２の裏面に対してシート体３の四周を貼着しているので、マージャン牌を掻き混ぜるときにマージャン牌が飛び散ったりするのを折り畳み枠２によって防止できるようになる。またシート体３はウレタン発泡体等で形成されているため、クッション性、耐衝撃性、耐磨耗性にそれぞれ優れ、マージャン牌のぐらつきを無くすことができると共に発泡体の作用により、マージャン牌のぶつかり合う音や、マージャン牌を打ち出す時に生じる音が吸収されるため、マージャン牌の滑りが良くなるだけでなく、周辺に気遣うことなく競技ができ、そのうえ従来のゴムマットのような気温変化による結露の発生もないという利点がある。しかも手牌を折り畳み枠２に設けた凹溝５内に並べて配置できるので、手牌を安定良く保持できるものであり、そのうえ凹溝５には１３個（ツモ数）の牌を並べて配置する目安となるラインＬ４が描かれているため、手牌数を間違えるといったミスを防止でき、特に初心者にとって有用となる。またシート体３の表面３ａを撥水加工処理などの防水加工を施しているので、飲み物をこぼして付いた染みを拭き取りやすくしできると共に表面３ａを汚れにくくでき、衛生的に保つことができる。またシート体３の表面３ａを明るい色や淡い色等の多種色の採用をすれば、マージャン台１がお洒落なイメージになり、デザインが良くなる利点もある。

また、競技終了後は、折り畳み枠２からシート体３を取り外して、図７のように４本の棒状体２ａ〜２ｄが互いに平行に揃う折り畳み状態にできるので、持ち運びが簡単にできるようになり、携帯性及び収納性にそれぞれ優れたものとなる。また図７の例では、各棒状体２ａ〜２ｄの各突き合わせ端部は、略４５°で面取り加工された傾斜面３０となっている。これにより、図１に示す折り畳み枠２の使用時には隣接する棒状体２ａ〜２ｄの突き合わせ端部間に不要な隙間が生じなくなり、図７に示す折り畳み状態では、各棒状体２ａ〜２ｄの傾斜面３０がそれぞれ外側に向くようにして折り畳まれるため、棒状体２ａ〜２ｄの先端部分が角張ることがなく、怪我をする心配がない。

一方、シート体３を折り畳み枠２から取り外して、図３（ａ）のように三つに折り畳んだり、或いは図３（ｂ）のようにロール状に巻いて持ち運びができる。ここで、図３（ｂ）のようにロール巻きしたシート体３を紐５０で縛る場合、図３（ｃ）のように、紐５０の一端５０ｂ側に形成した結び目５１を紐５０の他端５０ａ側に形成したループ５２の中に通して、結び目５１をループ５２に引っ掛けた状態にする。この状態でシート体３が広がろうとすると、結び目５１がループ５２に引っ掛かって外れない状態（図３（ｂ）の状態）となる。これにより、ワンタッチで紐５０の連結が容易にでき、また外すときは結び目５１をループ５２から取り出すだけでよいため、連結の解除もワンタッチでできる。また紐５０の結び目５１の位置を変えるだけで、紐５０の長さが調整できるため、折り曲げたシート体３の大きさに容易に適応できるものとなる。

また、本実施形態ではシート体３と折り畳み枠２とを組み合わせて、面状ファスナー７で着脱させるようにしたので、マージャン台１の構造が簡易となり、取り扱いがし易く、価格も低く抑えることができるものであり、そのうえ折り畳み枠２が損傷したときには折り畳み枠２のみの交換が可能となり、またシート体３が損傷したときにはシート体３のみの交換が可能となるため、メンテナンスに要するコストを低減できる利点もある。

また、本発明のシート体３付き折り畳み枠２は、必要に応じて反転して両面とも使用できるようにしてある。つまり、表面３ａはマージャン台１として使用されるが、裏面３ｂはアルミコーティングによる光反射層６０を利用して、例えば、カメラ撮影時のレフ板（反射板）として、或いは、自動車のガラス窓の日除け、或いは、家のガラス窓の西日避けとして使用可能となる。ちなみにレフ板や日除けとして用いる場合には、マージャン台１と比較して強度が必要でないため、４本の棒状体２ａ〜２ｄの幅と厚みをそれぞれ薄くして、スリムな形状にすることで、高級感をもたせることができる。とくに日除けとして使用する場合は、折り畳み枠２の四隅に吸盤を取り付ければ、ガラス窓の内面にワンタッチで吸着でき、とくに自動車の日除けとして用いる場合は、コンパクトに折り畳めるので、狭い車内でも置き場所に困ることはない。

ところで、自動車の日除けは横に長い長方形が一般的であるため、本発明の折り畳み枠２を長方形にする必要がある。その方法として、例えば、４本の棒状体２ａ〜２ｄのうちの少なくとも２本を伸縮可能な棒状物で構成し、広げたときに棒状物を伸ばすことで折り畳み枠２を正方形から横に長い長方形に変えることが可能となり、閉じるときは棒状物を縮めて同じ長さにすれば、正方形となって四つに折り畳むことができる。このように折り畳み枠２を正方形以外に長方形にできるようにすれば、様々な用途に適応可能な構造となる。

また、前記実施形態ではシート体３の裏面３ｂを光反射層６０としたが、これに代えて、別の競技面とすることも可能である。例えば、シート体３の裏面３ｂに、双六などのゲームを表示しておけば、親子でゲームを楽しむことができ、シート体３の表裏両面３ａ，３ｂを複数の異なるゲーム台として使用できるものとなる。

本発明の実施形態の一例を示す分解斜視図である。 （ａ）は図１のイ部を裏側から見た斜視図、（ｂ）はシート体の断面図である。 （ａ）は同上のシート体を三つ折りする場合の斜視図、（ｂ）はロール巻きしたシート体を紐で縛った状態の斜視図、（ｃ）は紐の係合手段の一例の説明図である。 同上のシート体の表面にマージャン牌の置き場所を示すラインを引いた場合の説明図である。 同上の折り畳み枠を広げた状態の正面図である。 同上の折り畳み枠を二つ折りした状態の斜視図である。 同上の折り畳み枠を四つ折りした状態の斜視図である。

符号の説明

１ マージャン台
２ 折り畳み枠
２Ａ 枠本体
２ａ〜２ｂ 棒状体
３ シート体
３ａ 表面
５ 凹溝
１０ 第１蝶番
１１ 第２蝶番
Ｍ 一方の対角線方向
Ｎ 他方の対角線方向

Claims (3)

1. ４本の棒状体からなる正方形の枠本体の四隅が蝶番を介して折り畳み自在に連結され、上記蝶番は、枠本体の一方の対角線方向の二隅を該対角線方向と平行な軸線回りに折り畳み自在とする２個１組の第１蝶番と、他方の対角線方向の外隅側にそれぞれ取着されると共に他方の対角線方向の二隅を該対角線方向と直交する軸線回りに折り畳み自在とする２個１組の第２蝶番とからなり、正方形の枠本体を第１蝶番を中心に内折れ方向に二つ折りにし且つこの二つ折りにした枠本体をさらに第２蝶番を中心に外折れ方向に二つ折りにすることで、枠本体を構成する４本の棒状体が上記蝶番を介して互いに平行に揃う折り畳み状態となるように構成されていることを特徴とする折り畳み枠。
2. 請求項１記載の折り畳み枠に対して、表面が競技面となる折り畳み可能な略矩形状のシート体の四周部を着脱自在に取り付けてなることを特徴とするマージャン台。
3. 上記折り畳み枠の表面側に、必要数のマージャン牌を並べて配置するための凹溝を形成したことを特徴とする請求項２記載のマージャン台。

Images