JP3771828B2 - 液体添加装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本管を流通する主流体に添加液を添加する液体添加装置に関し、特に、添加部分での付着物の発生を低減する液体添加装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
商品用の味噌は、衛生面を確保するため加熱殺菌を行い、冷却した後、防腐性を高めたり変色を防止するためアルコール分の添加が行われており、製袋された袋等にパッケージングされて出荷されている。
【0003】
味噌製造工場では、味噌発酵醸成タンクからの味噌の掘り出しからパッケージングまでの工程の省力化のため、味噌発酵醸成タンク、味噌掘出装置、加熱殺菌装置、アルコール添加装置(若しくは調味料添加装置)、混合装置及び充填装置が連続的に繋がってプラント化されている(図4参照)。
【0004】
このうちアルコール添加装置は、ライン上のパイプの途中にノズルを設け、パイプ内を流れる味噌に前記ノズルからアルコールを添加するタイプのものがあり、小型化されている。
【0005】
例えば、図5を参照すると、配管取付けフランジ板間に介在させて取り付けられるとともに中心部に味噌を流通させるための味噌流通口121を有するフランジ板120と、フランジ板120の外側側端面側からアルコールが供給されるとともにフランジ板の内側側端面から延在し下流側に開口部133を向けて流通する味噌に対してアルコールを噴出するノズル管130と、を備えるアルコール添加装置110が知られている(従来例1)。
【0006】
また、図6を参照すると、ノズル内に味噌に含まれる成分が入らないようにするため、味噌が流通するL字型配管部材180(エルボ)の途中にノズル部171を下流側に向けて流通する味噌に対してアルコールを噴出するバルブ172付きのインジェクタ170を備えたアルコール添加装置110が知られている(従来例2)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図5を参照すると、従来例1のアルコール添加装置110では、アルコールの添加を停止している時にノズル管130内の奥深くの領域まで味噌が入り込むことがあり、味噌がノズル管130内に滞留すると、壁面に味噌が付着してしまうことがある。
【0008】
実際、図5に示したノズル管130内に味噌に含まれる成分とアルコールとが反応することによって円筒ないし円柱状の固化物が管内の壁面に付着して、アルコール添加時にアルコールの流れを悪くしてしまうといった問題がある。また、このような状態で再起動(アルコールの添加の開始)を行うと、ノズル管130の噴射口付近(点で示した領域)に付着した固化物が固まりとなって排出され、配管内を流れる味噌にこの固化物が混入し、品質上の問題を生ずることがある。さらに、ノズル管130内の奥深くの領域ではこの固化物が長期間残留し、固化物の除去ができなくなってしまうといった問題がある。
【0009】
また、図6を参照すると、従来例2のアルコール添加装置110では、アルコール添加停止時にインジェクタ170先端部から突出するバルブ172に付着した味噌がアルコール添加時(バルブ172を引込時)にインジェクタ170構造内部に巻き込んでしまうといった問題がある。この巻き込まれた味噌とアルコールとが反応することによってできる固化物が原因となって、バルブ172の開閉が円滑に行えなくなったり、添加停止時にも固化物等が挟まってインジェクタからアルコールが漏出してしまうといった問題がある。
【0010】
また、従来例2のアルコール添加装置110では、微量のアルコールを添加する場合に味噌とアルコールの有効な混合を行うためにはアルコール添加後直ちに混合を行う必要があるが、従来例2のようにインジェクタ170の構造が大きいと、その先端部とその下流側にある混合装置(図示せず)との距離が離れてしまい、アルコールの気化によって気泡ができて、混合装置において有効な混合が行われないといった問題もある。
【0011】
本発明の第1の目的は、アルコール添加部分で味噌に含まれる成分とアルコールとの反応によってできる固化物の発生を低減させることができる液体添加装置を提供することである。
【0012】
本発明の第2の目的は、アルコールを微量添加する場合でも混合装置において有効な混合を行うことができる液体添加装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の視点においては、配管間に介在させて取り付けられる液体添加装置であって、所定部材及び開閉弁を備え、(A)前記所定部材は、主流体を流通させるための主流体流通口と、外周面から前記主流体流通口の間の壁面を貫通する第1の貫通孔と、前記第1の貫通孔と流路として接続するとともに、前記主流体流通口側に管状に延在し、前記延在する部分における前記主流体の下流側の壁面に添加液を噴出させる開口部分を有するノズル部と、前記第1の貫通孔と対向する壁面を貫通する第2の貫通孔と、を備え、(B)前記開閉弁は、前記所定部材の第2の貫通孔に挿通されるとともに、前記第2の貫通孔の前記主流体流通口側の延長上にある前記ノズル部の管口に先端部が挿入され、前記所定部材の外部からの操作によって前記ノズル部の開口部分を開閉するように構成されることを特徴とする。
【0014】
本発明の第2の視点において、配管間に介在させて取り付けられる液体添加装置であって、所定部材、ノズル管及び開閉弁を備え、(A)前記所定部材は、主流体を流通させるための主流体流通口と、壁面を貫通する第1の貫通孔と、前記第1の貫通孔と対向する壁面を貫通する第2の貫通孔と、を備え、(B)前記ノズル管は、前記所定部材の第1の貫通孔を貫通して前記所定部材に取付けられる管状部材であるとともに、前記主流体流通口側に延在し、外側の管口を添加液の流入口とし、前記主流体の下流側の壁面に添加液を噴出させる開口部分を有し、(C)前記開閉弁は、前記所定部材の第2の貫通孔に挿通されるとともに、前記第2の貫通孔の前記主流体流通口側の延長上にある前記ノズル管の管口に先端部が挿入され、前記所定部材の外部からの操作によって前記ノズル管の開口部分を開閉するように構成されることを特徴とする。
【0015】
また、前記液体添加装置において、前記所定部材は、前記第2の貫通孔の内壁面にシール部材を設置するための第1の溝を有し、前記ノズル部又はノズル管は、前記開口部分の近傍の内壁面にシール部材を設置するための第2の溝を有し、前記所定部材の第1の溝及び前記ノズル部又は前記ノズル管の第2の溝に設置されるとともに、ゴム状で断面形状が環状であるOリングを備えることが好ましい。
【0016】
本発明の第3の視点において、配管間に介在させて取り付けられる液体添加装置であって、所定部材及び開閉弁を備え、(A)前記所定部材は、主流体を流通させるための主流体流通口と、壁面を貫通する第1の貫通孔と、前記第1の貫通孔と対向する壁面を貫通する第2の貫通孔と、前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔と流路として接続するとともに、前記主流体流通口内を管状に横断し、前記主流体流通口内における前記主流体の下流側の壁面に添加液を噴出させる開口部分を有するノズル部と、を備え、(B)前記開閉弁は、前記所定部材の第2の貫通孔に挿通されるとともに、前記ノズル部に挿入され、前記所定部材の外部からの操作によって前記ノズル部の開口部分を開閉するように構成されることを特徴とする。
【0017】
本発明の第4の視点において、配管間に介在させて取り付けられる液体添加装置であって、所定部材、ノズル管及び開閉弁を備え、(A)前記所定部材は、主流体を流通させるための主流体流通口と、壁面を貫通する第1の貫通孔と、前記第1の貫通孔と対向する壁面を貫通する第2の貫通孔と、を備え、(B)前記ノズル管は、前記所定部材の第1の貫通孔及び第2の貫通孔を貫通して前記所定部材に取付けられる管状部材であるとともに、前記主流体流通口内を横断し、一方の管口を添加液の流入口とし、前記主流体流通口内における前記主流体の下流側の壁面に添加液を噴出させる開口部分を有し、(C)前記開閉弁は、前記ノズル管の流入口と反対側の管口に先端部が挿入され、前記所定部材の外部からの操作によって前記ノズル管の開口部分を開閉するように構成されることを特徴とする。
【0018】
また、前記液体添加装置において、前記ノズル部又はノズル管は、前記開口部分の近傍の内壁面にシール部材を設置するための溝を有し、前記ノズル部又は前記ノズル管の溝に設置されるとともに、ゴム状で断面形状が環状であるOリングを備えることが好ましい。
【0019】
また、前記液体添加装置において、前記開閉弁は、前記所定部材若しくは前記ノズル管に対してスライド可能であるとともに、スライドによって前記所定部材のノズル部又は前記ノズル管の開口部分を開閉するように構成されることが好ましい。
【0020】
また、前記液体添加装置において、前記開閉弁は、前記所定部材若しくは前記ノズル管に対して回転可能であるとともに、前記先端部に端面ないし側面の一部に切欠部を有し、回転によって前記ノズル部又は前記ノズル管の開口部分を開閉するように構成されることが好ましい。
【0021】
また、前記液体添加装置において、前記開閉弁と対応する前記所定部材の外壁面に取り付けられるとともに、前記開閉弁の開閉状態若しくは開度を手動可能にガイドし、かつ、係止する切欠部を有する側面プレートを備え、前記開閉弁は、前記所定部材の外壁側に延在する部分に、前記側面プレートの切欠部にガイドされ、かつ、係止される被ガイド部を有することが好ましい。
【0022】
また、前記液体添加装置において、前記開閉弁と対応する前記所定部材の外壁面側に配設されるとともに、前記開閉弁の開閉状態若しくは開度を自動制御する開閉弁制御装置を備えることが好ましい。
【0023】
また、前記液体添加装置において、前記ノズル部又は前記ノズル管の開口部分は、前記主流体流通口の中心を含む領域に形成されることが好ましい。
【0024】
また、前記液体添加装置において、前記主流体は、味噌であることが好ましく、前記添加液は、アルコールであることが好ましい。
【0025】
また、前記液体添加装置において、前記所定部材は、前記主流体流通口外周における板面の所定位置に、ボルトを挿通するためのボルト孔を有することが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
配管間に介在させて取り付けられる液体添加装置(図1の10)であって、所定部材(図1の20、30)及び開閉弁(図1の40)を備え、(A)前記所定部材(図1の20、30)は、主流体を流通させるための主流体流通口(図1の21)と、外周面から前記主流体流通口の間の壁面を貫通する第1の貫通孔(図1の25)と、前記第1の貫通孔(図1の25)と流路として接続するとともに、前記主流体流通口(図1の21)側に管状に延在し、前記延在する部分における前記主流体の下流側の壁面に添加液を噴出させる開口部分(図1の33)を有するノズル部(図1の30)と、前記第1の貫通孔と対向する壁面を貫通する第2の貫通孔(図1の23)と、を備え、(B)前記開閉弁(図1の40)は、前記所定部材の第2の貫通孔(図1の23)にスライド可能に挿通されるとともに、前記第2の貫通孔(図1の23)の前記主流体流通口側の延長上にある前記ノズル部の管口(図1の32)に先端部がスライド可能に挿入され、前記所定部材(図1の20)の外部からのスライド操作によって前記ノズル部の開口部分(図1の33)を開閉するように構成され、前記所定部材(図1の20)は、前記第2の貫通孔(図1の23)の内壁面にシール部材を設置するための第1の溝(図1の24)を有し、前記ノズル部(図1の30)は、前記開口部分(図1の33)近傍の内壁面にシール部材を設置するための第2の溝(図1の34)を有し、前記所定部材の第1の溝(図1の24)及び前記ノズル部の第2の溝(図1の34)に設置されるとともに、ゴム状で断面形状が環状であるOリング(図1の60)を備えることにより、添加液の添加を停止したときでも開閉弁でノズル部の開口部分を塞ぐことができ、ノズル管内に主流体が入り込まず、添加液と主流体に含まれる成分との反応によってできる固化物がノズル管内に蓄積することがない。
【0027】
【実施例】
本発明の実施例1を図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係る液体添加装置の構成を模式的に示した平面図及びX−X´間の断面図である。
【0028】
この液体添加装置10は、配管取付けフランジ間に介在させて取り付けられるフランジ板状の部材であり、手動による弁の開閉により主流体に対する添加液の添加を制御でき、フランジ板20と、ノズル管30と、開閉弁40と、側面プレート50と、Oリング60と、を有する。
【0029】
フランジ板20は、所定厚の円板上の部材であり、その中心部分に主流体(味噌)を流通させるための主流体流通口21を有し、主流体流通口外周における板面の所定位置にボルトを挿通するための複数のボルト孔22を有し、外側側端面から内側側端面にかけて貫通してノズル管30が取付けられており、ノズル管30と対向する内側側端面から外側側端面にかけて貫通するとともに開閉弁の弁棒41をスライド可能にするための摺動口23を有し、摺動口23内の内側側端面近傍にOリング60を設置するための溝24が形成されており、開閉弁40と対応する外側側端面に開閉弁40の開閉状態をガイドする側面プレート50が取り付けられている。フランジ板20の下流側板面には、図示されていない混合装置の配管と流路として接続し、その上流側板面には、図示されていない加熱殺菌装置の配管と流路として接続する。
【0030】
ノズル管30は、外部から添加液(アルコール)を流入させ、主流体流通口21を流通する主流体に添加液を添加する円筒状のノズル部材であり、その外径はフランジ板20の厚さよりも小さく、フランジ板20の外側側端面から内側側端面にかけて貫通してフランジ板20に溶接などによって主流体が漏れないようにして取付けられ、フランジ板20の外側側端面及び内側側端面からそれぞれ延在し、内側側端面から延在する部分はフランジ板20の中心を超えて延在し、外側の管口を添加液の流入口31とし、主流体流通口側の管口を開閉弁の弁棒41をスライド可能に挿入するための挿入口32とし、フランジ板の中心部分(主流体流通口21の中心)を含む位置に下流側に向けて開口するノズル部33を有し、管内のノズル部近傍の前後の位置にOリング60を設置するための溝34が形成されている。添加液流入口31近傍には、図示されていないアルコール容器や流量制御装置などと接続する配管と流路として接続する接続部35を有する。
【0031】
開閉弁40は、ノズル管のノズル部33の開閉を手動制御するためのT字型の部材であり、フランジ板の摺動口23を挿通するとともに摺動口23の延長上にあるノズル管の挿入口32に先端部がスライド可能に挿入する円柱状の弁棒41を有し、弁棒41の側面プレート50側の端面に取り付けられた円柱状の手元棒42を有する。
【0032】
側面プレート50は、開閉弁40の開閉位置をガイドする部材であり、開閉弁40と対応するフランジ板20の外側側端面に取り付けられており、開閉弁40のスライドストロークの位置決めをするとともに手元棒42をガイドする切欠部51を有し、切欠部51における一定位置に手元棒42を係止するためのストッパ52を有する。
【0033】
Oリング60は、断面形状が円であるゴム製の固定用パッキンであり、開閉弁40のスライドを円滑にし、主流体側から添加液側への混入やその反対側への混入を防止する。Oリング60は、開閉弁の弁棒41がスライドする摺動口23内の内側側端面近傍に形成された溝24に嵌め込まれ、ノズル管内のノズル部33近傍の前後の位置に形成された溝34に嵌め込まれる。
【0034】
ここで、主流体流通口21を流れる主流体(味噌)は、質量流量:1〜1.5t/H、温度:約20℃、圧力:0.49〜0.98MPaGを想定し、一方、ノズル管の開口部分33から放出される添加液(アルコール)は、質量流量:30〜45kg/H、温度:約20℃、圧力:0.49〜0.98MPaGを想定している。なお、主流体及び添加液は、これらの条件に限られるものではない。
【0035】
実施例1の構成によれば、アルコール添加を停止した時でも弁棒の封止によってノズル管内に味噌の成分が入ることがないので、味噌に含まれる成分とアルコールとが反応してできる固化物が発生しない。また、下流側に設置される混合装置までの距離を従来例1のときよりも短くでき、混合機の混合性能を損なうことがない。
【0036】
次に、実施例2について図面を用いて説明する。図2は、本発明の実施例2に係る液体添加装置の構成を模式的に示した平面図及びY−Y´間の断面図である。
【0037】
この液体添加装置10は、フランジ板20とノズル管30の構成が実施例1と異なる。
【0038】
フランジ板20は、所定厚の円板上の部材であり、その中心部分に主流体(味噌)を流通させるための主流体流通口21を有し、主流体流通口外周における板面の所定位置にボルトを挿通するための複数のボルト孔22を有し、一の外側側端面から内側側端面及びこれと対向する内側側端面から外側側端面にかけて貫通してノズル管30が取付けられており、開閉弁40と対応する外側側端面に開閉弁40の開閉状態をガイドする側面プレート50が取り付けられている。なお、ここでは、実施例1(図1参照)に示された摺動口23、溝24は設けられていない。
【0039】
ノズル管30は、外部から添加液(アルコール)を流入させ、主流体流通口21を流通する主流体に添加液を添加する管状(円筒状)のノズル部材であり、その外径はフランジ板20の厚さよりも小さく、フランジ板20の外側側端面から内側側端面及びこれと対向する内側側端面から外側側端面にかけて貫通してフランジ板20に溶接などによって取付けられ、フランジ板20の一の内側側端面からこれと対向する内側側端面までフランジ板20の中心部分を通って主流体流通口21を横断し、外側の一の管口を添加液の流入口31とし、その反対側のフランジ板20の外側側端面にある管口を開閉弁の弁棒41をスライド可能に挿入するための挿入口32とし、フランジ板の中心部分に対応する位置に下流側に向けて開口するノズル部33を有し、管内のノズル部33近傍の前後の位置及び挿入口32近傍の管内にOリング60を設置するための溝34が形成されている。なお、ノズル管30は、一体のみに限らず、組立構造や溶接によるジョイントを有していてもよい。
【0040】
開閉弁40は、ノズル管30内でのみスライドする点で実施例1と異なる。側面プレート50は、実施例1と同様である。Oリング60は、ノズル管30内にのみ設置される点で実施例1と設置する位置が異なる。
【0041】
実施例2の構成によれば、実施例1と同様、アルコール添加を停止した時でも弁棒の封止によってノズル管内に味噌の成分が入ることがないので、味噌に含まれる成分とアルコールとが反応してできる固化物が発生しない。また、下流側に設置される混合装置までの距離を従来例1のときよりも短くでき、混合機の混合性能を損なうことがない。さらに、ノズル管の強度が確保されるとともに、開閉弁のスライド操作がスムーズに行うことができる。
【0042】
次に、その他の実施例について説明する。
【0043】
実施例1及び実施例2の液体添加装置のように開閉弁の手動操作による開閉のみでなく、自動制御による開閉可能な構成としてもよい。また、図3を参照すると、開閉弁40は、液体添加装置10におけるフランジ板20若しくはノズル管30に対して回転可能であるとともに、弁棒41の先端部に端面ないし側面の一部に切欠部44を有し、フランジ板20の外周面に取り付けられるとともに弁棒の抜け落ち防止と回転をスムーズにするベアリング43を有し、回転によってノズル部又はノズル管の開口部分を開閉するようにしてもよい。また、ノズル管の断面形状を流線形状にして、味噌の流れに対する抵抗を軽減させてもよい。また、フランジ板の主流体流通口の表面や主流体流通口内のノズル管等の表面をライニングして、味噌の流れがスムーズになるようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、アルコール添加を停止した時でも弁棒の封止によってノズル管内に味噌の成分が入ることがないので、味噌に含まれる成分とアルコールとが反応してできる固化物が発生せず、固化物の混入による味噌の品質上の問題は発生しない。
【0045】
また、下流側に設置される混合装置までの距離を従来の装置よりも短く、かつ、小さくでき、アルコール添加後直ちに味噌を混合することができるので、混合機の混合性能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る液体添加装置の構成を模式的に示した平面図及びX−X´間の断面図である。
【図2】本発明の実施例2に係る液体添加装置の構成を模式的に示した平面図及びY−Y´間の断面図である。
【図3】本発明の実施例3に係る液体添加装置の構成を模式的に示した平面図及びZ−Z´間の断面図である。
【図4】従来の一例に係る味噌製造ラインの構成を模式的に示したブロック図である。
【図5】従来例1に係る液体添加装置の構成を模式的に示した平面図及びA−A´間の断面図である。
【図6】従来例2に係る液体添加装置の構成を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
10、110 液体添加装置
20、120 フランジ板
21、121 主流体流通口
22、122 ボルト孔
23 摺動口(第2の貫通孔)
24 溝
25、125 第1の貫通孔
30、130 ノズル管
31、131 添加液流入口
32 挿入口
33、133 ノズル部(開口部)
34 溝
35、135 接続部
40 開閉弁
41 弁棒
42 手元棒
43 ベアリング
44 切欠部
50 側面プレート
51 切欠部
52 ストッパ
60 Oリング
170 インジェクタ
171 ノズル部
172 バルブ
173 添加液流入口
180 L字型配管部材
181 主流体流通口
190 配管(混合装置側)
191 スパイラル

Claims (8)

  1. 配管間に介在させて取り付けられる液体添加装置であって、
    所定部材及び開閉弁を備え、
    (A)前記所定部材は、
    主流体を流通させるための主流体流通口と、
    外周面から前記主流体流通口の間の壁面を貫通する第1の貫通孔と、
    前記第1の貫通孔と流路として接続するとともに、前記主流体流通口側に管状に延在し、前記延在する部分における前記主流体の下流側の壁面に添加液を噴出させる開口部分を有するノズル部と、
    前記第1の貫通孔と対向する壁面を貫通する第2の貫通孔と、
    を備え、
    (B)前記開閉弁は、前記所定部材の第2の貫通孔に挿通されるとともに、前記第2の貫通孔の前記主流体流通口側の延長上にある前記ノズル部の管口に先端部が挿入され、前記所定部材の外部からの操作によって前記ノズル部の開口部分を開閉するように構成されることを特徴とする液体添加装置。
  2. 前記所定部材は、前記第2の貫通孔の内壁面にシール部材を設置するための第1の溝を有し、
    前記ノズル部は、前記開口部分の近傍の内壁面にシール部材を設置するための第2の溝を有し、
    前記所定部材の第1の溝及び前記ノズル管の第2の溝に設置されるとともに、ゴム状で断面形状が環状であるOリングを備えることを特徴とする請求項1記載の液体添加装置。
  3. 配管間に介在させて取り付けられる液体添加装置であって、
    所定部材及び開閉弁を備え、
    (A)前記所定部材は、
    主流体を流通させるための主流体流通口と、
    壁面を貫通する第1の貫通孔と、
    前記第1の貫通孔と対向する壁面を貫通する第2の貫通孔と、
    前記第1の貫通孔及び前記第2の貫通孔と流路として接続するとともに、前記主流体流通口内を管状に横断し、前記主流体流通口内における前記主流体の下流側の壁面に添加液を噴出させる開口部分を有するノズル部と、
    を備え、
    (B)前記開閉弁は、前記所定部材の第2の貫通孔に挿通されるとともに、前記ノズル部に挿入され、前記所定部材の外部からの操作によって前記ノズル部の開口部分を開閉するように構成されることを特徴とする液体添加装置。
  4. 前記ノズル部は、前記開口部分の近傍の内壁面にシール部材を設置するための溝を有し、
    前記ノズル部の溝に設置されるとともに、ゴム状で断面形状が環状であるOリングを備えることを特徴とする請求項3記載の液体添加装置。
  5. 前記開閉弁は、前記所定部材に対してスライド可能であるとともに、スライドによって前記所定部材のノズル部の開口部分を開閉するように構成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の液体添加装置。
  6. 前記開閉弁と対応する前記所定部材の外壁面に取り付けられるとともに、前記開閉弁の開閉状態若しくは開度を手動可能にガイドし、かつ、係止する切欠部を有する側面プレートを備え、
    前記開閉弁は、前記所定部材の外壁側に延在する部分に、前記側面プレートの切欠部にガイドされ、かつ、係止される被ガイド部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の液体添加装置。
  7. 前記ノズル部の開口部分は、前記主流体流通口の中心を含む領域に形成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の液体添加装置。
  8. 前記主流体は、味噌であり、前記添加液は、アルコールであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の液体添加装置。
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