JP3769820B2 - Engine misfire diagnostic device - Google Patents

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JP3769820B2 JP17503396A JP17503396A JP3769820B2 JP 3769820 B2 JP3769820 B2 JP 3769820B2 JP 17503396 A JP17503396 A JP 17503396A JP 17503396 A JP17503396 A JP 17503396A JP 3769820 B2 JP3769820 B2 JP 3769820B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンに失火が発生しているか否かを診断するエンジンの失火診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、エンジンにおいてインジェクタや点火プラグ等に劣化あるいは故障が生じると、断続的な失火が生じ得る。このような失火は、その発生頻度が高いほど排ガスのエミッションを悪化させ、また、触媒コンバータ内での未燃ガスの燃焼によって同コンバータにダメージを与える要因となるため、その早期発見が非常に重要となる。
【0003】
ところで、上記失火には、エンジン始動時等の不安定な運転状態において一時的に生じるものと、上記インジェクタや点火プラグの劣化等に起因して半永続的に生じるものとがある。このうち、エンジンの運転状態に本質的に悪影響を及ぼし得る故障とみなせるのは後者のみであり、前者については、実質上これを失火と判定せずに正常とみなすのが妥当である。
【0004】
そこで、特開平4−36044号公報には、スタータモータの駆動開始から、同モータの駆動が停止して所定時間経過するまでの期間を失火判定停止期間とし、この失火判定停止期間中は失火判定を禁止することにより、実際にエンジンの運転状態に悪影響を及ぼす故障とみなせる失火が発生した場合のみ失火判定と診断するように考慮した装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
エンジンの吸気系には、その吸気負圧を利用してブレーキ作動の倍力を行うブレーキ倍力装置が接続されることがある。このブレーキ倍力装置は、ブレーキペダルが踏み込まれる際に上記吸気負圧と大気圧との差圧を利用してペダル踏力を補助するものであり、上記ペダルが戻された際(すなわちブレーキがオンからオフに切換えられた際)には、エア(大気)を吸気系へ吐き出して負圧を貯め込む作用をする。
【0006】
従って、このようなブレーキ倍力装置を備えたエンジンでは、ブレーキのオンからオフへの切換時に上記吐き出しエアが気筒内に流入し、一時的に空燃比をリーン化して失火を招くことがあるが、このような失火は、ブレーキがオンからオフに切換えられた場合にのみ生じる一時的なものであるため、実際は失火発生(故障発生)と判定せずに正常とみなすのが妥当である。
【0007】
ところが、上記公報の装置では、上記失火判定停止期間が経過した後はブレーキのオンオフにかからわず常に一定の判定条件に基づいて失火判定が行われるので、当該期間経過後は、上記のようなブレーキ操作による一時的な空燃比のリーン化に起因するものも故障失火として誤診されるおそれがある。
【0008】
また一方、上記のようなブレーキ倍力装置の吐き出しによる吸気エアの増量は、その吐き出し位置よりも上流側に配置されているエアフローセンサ等によっては検知されないので、上記吐き出しエアによって空燃比が一時的にリーン化した場合にその対応が遅れ、不安定な燃焼状態が比較的長く放置されるおそれがある。
【0009】
なお、特開平4−203252号公報には、急ブレーキ時の回転変動に起因する失火誤診を防ぐべく、ブレーキがオフからオンに切換えられる際にしばらく失火判定を禁止するものが示されているが、この装置は、上記ブレーキ倍力装置から吸気系へ吐き出されるエアに起因する不都合を解消できるものではない。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑み、ブレーキ倍力装置から吸気系へのエアの吐き出しに起因する不都合を回避できるエンジンの失火診断装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明は、吸気系にその吸気負圧を利用するブレーキ倍力装置が接続されたエンジンの失火判断を行うエンジンの失火診断装置において、エンジンの運転状態が予め設定された失火判定条件を満たす場合、クランク角速度の変動値が予め設定された判定値を上回ると、失火発生と判定する失火判定手段と、ブレーキがオンからオフに切換えられた場合にその切換時点から所定期間が経過するまでは、吸入空気量が一定値以下の場合にのみ上記失火判定手段による失火判定の判定値を他の期間よりも大きくして失火診断を実行するとともに、吸入空気量が一定値よりも大きい場合は、前記所定期間が経過する前であっても通常の判定値に基づき失火診断を実行する判定規制手段とを備えたものである。
【0012】
なお、この装置において判定される「失火」は、ブレーキがオンからオフに切換えられる際、すなわちブレーキ倍力装置から吸気系にエアが吐き出される際に空燃比がリーンとなることに起因する一時的な失火を含まず、実際にエンジンの運転状態に悪影響を及ぼす本質的な失火、すなわち故障とみなせる失火のみを指すものとする。
【0013】
この装置によれば、ブレーキがオンからオフに切換えられる場合、すなわちブレーキ倍力装置から吸気系にエアが吐き出される場合、上記切換時点から所定期間が経過するまでで、かつ吸入空気量が一定値以下の場合にのみ、失火判定値を通常の期間よりも大きくして失火判定を実施することにより、上記エアの気筒内への流入による空燃比のリーン化に起因する一時的な失火が故障失火として判定されることが防がれるとともに、失火判定機会を確保することができる。
【0014】
特に、上記吸気系に吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段が設けられるとともに、この吸入空気量検出手段による検出個所よりも下流側の位置に上記ブレーキ倍力装置が接続されている場合には、上記ブレーキ倍力装置からのエアの吐き出しによるエア増量が吸入空気量検出手段により全く検出されず、この吸入空気量の検出に基づいての燃料噴射増量の制御はなされないので、この場合に本発明は特に有用なものとなる。
【0017】
上記所定期間は、適宜設定が可能であるが、この期間をブレーキがオンからオフに切換えられることにより上記ブレーキ倍力装置から吸気系へのエアの吐き出しが行われる期間と略同等の期間にすれば、上記誤診を確実に防止できる範囲で、失火判定の規制期間を最小限に抑えることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
【0025】
図1に示すエンジン本体10は、複数の気筒を備え、各気筒にピストン12が収容されており、このピストン12の上方に燃焼室14が形成されている。この燃焼室14には吸気ポート15及び排気ポート16が臨み、これら吸気ポート15及び排気ポート16がそれぞれ吸気弁17及び排気弁18によって開閉されるようになっている。また、このエンジン本体10の適所には、クランク角センサ13と、エンジン水温τwを検出する水温センサ19とが配設されている。
【0026】
上記吸気ポート15には、吸気通路20が接続されている。この吸気通路20には、その上流側から順に、エアクリーナー21、エアフローセンサ(吸入空気量検出手段)22、スロットル弁23、サージタンク24、及び吸気マニホールド25が設けられ、上記吸気ポート15に向けてインジェクタ26が配されている。上記スロットル弁23はバイパス通路27によってバイパスされ、このバイパス通路27の途中にアイドル回転数制御用のバイパス弁28が設けられている。また、上記エアクリーナー21には吸気温センサ29が設けられている。
【0027】
上記排気ポート16には、排気通路30が接続されている。この排気通路30には触媒コンバータ31が設けられ、その上流側にO2センサ32が設けられている。
【0028】
吸気系の適所(この実施の形態ではエアフローセンサ22よりも下流側のサージタンク24)には、ブレーキ倍力装置34が接続されている。このブレーキ倍力装置34は、ブレーキペダル36に連結されており、このブレーキペダル36の踏み込み時に吸気負圧と大気圧との差圧を利用してペダル踏力を補助するものであり、上記ブレーキペダル36が解放される(すなわちブレーキがオンからオフに切換えられる)際には、大気(エア)をサージタンク24内に吐き出して再び負圧を貯め込む作用をなすものである。
【0029】
また、上記ブレーキペダル36の近傍には、その踏み込みの有無(ブレーキのオンオフ)を検出するブレーキスイッチ38が設けられている。
【0030】
このエンジンには、マイクロコンピュータからなるECU(コントロールユニット)40が装備されている。このECU40は、前記各センサの検出信号に基づき、インジェクタ26からの燃料噴射制御、バイパス弁28の開閉制御等を行う他、エンジン本体10に故障とみなせる失火が発生しているか否かを判定する役割を担っており、これに関連する機能として、判定規制手段41及び失火判定手段42を備えている。
【0031】
失火判定手段42は、現在の運転状態が予め設定された失火判定条件に適合する場合にのみ失火発生と判定し、運転室内等に設けられた警告灯44を点灯させるものである。判定規制手段41は、上記ブレーキスイッチ38がオンからオフに切換えられた場合、すなわちブレーキがオンからオフに切換えられた場合に、原則として、その切換時点から所定の判定規制期間が経過するまでは上記失火判定手段42による失火判定を規制するものであり、上記判定規制期間は、上記ブレーキがオンからオフに切換えられた時点から、これに伴うブレーキ倍力装置34からサージタンク24へのエアの吐き出しが終了する期間と略同等の期間に設定されている。
【0032】
次に、このECU40により行われる具体的な失火診断動作を、図2のフローチャート及び図3(a)(b)のタイムチャートを併せて参照しながら説明する。
【0033】
まず、各種検出信号を取り込み(図2ステップS1)、実際の運転状態が予め設定された失火モニタ条件に適合した時点(ステップS2でYES)から、失火診断動作を開始する。
【0034】
この装置の特徴として、ブレーキがオンからオフに切換えられた時点で(ステップS3でYES)、図3(a)に示すように、前記失火判定規制期間を計測するためのタイマーカウントTCを当該失火判定規制期間に相当するカウント値Aに設定し(図2のステップS4)、それ以降は上記タイマーカウントTCを1ずつ減らしていく(ステップS5)。そして、このタイマーカウントTCが0に到達せず(ステップS6でNO)、しかも吸入空気量Qaが予め設定された値Bに満たない場合には(ステップS7でYES)、ブレーキ倍力装置34からエアが吐き出され、かつこのエアが空燃比に与える影響が大きい(すなわち空燃比を著しくリーン化する)と判断でき、この空燃比のリーン化により一時的に燃焼状態が不安定化していると予想されるため、この期間は失火判定の判定値を他の期間よりも大きくして ( ステップS15 ) 失火診断を実行する。
【0035】
これに対し、上記タイマーカウントTCが0に到達した場合(ステップS6でYES)、すなわち、上記失火判定規制期間が経過してブレーキ倍力装置34からのエアの吐き出しが終了したとみなせる場合や、吸入空気量Qaが上記値B以上の場合(ステップS7でNO)、すなわち、仮にブレーキ倍力装置34からエアの吐き出しがあっても、全体の吸入空気量Qaが多いために空燃比に大きな影響が与えられないとみなせる場合には、通常の判定値Rf(後述)に基づき(ステップS16)失火診断を実行する。
【0036】
なお、図3(b)に示すように、前記失火判定規制期間よりも短いピッチでブレーキが何度もオンオフ操作される場合、すなわちポンピングブレーキが行われている場合には、その期間、ブレーキ倍力装置34から間欠的にエアが吐き出され続けるので、最後のブレーキオン→オフの切換時から上記失火判定規制期間経過後に失火モニタを開始するようにすればよい。
【0037】
上記失火モニタの具体的な動作としては、図略の点火プラグによる点火が行われる度にそのカウント数を積算し(点火数)、そのうち失火が生じたとみなせる回数(失火数)もカウントする。本発明では、クランク角センサ13から出力される検出信号に基づき、クランク角速度の変動値(今回のクランク回転のクランク角速度と前回のクランク回転のクランク角速度との差)Δωを演算し、この変動値Δωが予め設定された判定値Rfを上回る度に失火数をカウントするといった手段を用いる
【0038】
そして、上記点火数が所定値Cに到達する度に(ステップS10でYES)、それまでカウントした失火数と予め設定された許容値Dとを比較し、失火数の方が多い場合には(ステップS11でYES)故障発生(すなわち狭義の失火発生)と判定し(ステップS12)、失火数が許容値D以下の場合には(ステップS11でNO)、正常と判定する(ステップS13)。そして、このような判定を行う度に点火数及び失火数についてのカウント値を0にリセットし(ステップS14)、次の失火判定に備える。
【0039】
このような装置によれば、ブレーキがオンからオフに切換えられた時点から所定の失火判定規制期間が経過するまでは、原則として失火判定の判定値を通常よりも大きく設定していることにより、ブレーキ倍力装置34から吐き出されるエアに起因する一時的な失火を故障失火と判定する誤診を防ぐことができ、常に適正な失火診断ができる。
【0040】
しかも、上記失火判定規制期間中であっても、吸入空気量Qaが多い場合、すなわち上記の吐き出しエアが空燃比にさほど影響を与えない場合には、通常の失火判定を行っているので、必要以上の失火判定規制を防いでより適正な失火診断が可能となっている。
【0041】
すなわち、本発明における「判定規制手段」は、上記のように失火判定を完全に禁止するものではなく、ブレーキがオンからオフに切換えられてから所定期間は失火と判定する条件を厳しくするものであって、上記所定期間中の吸気量が一定値以下の場合は、上記クランク角速度変動値Δωと比較される判定値を他の期間よりも大きくしている。
【0042】
また、上記失火判定規制間は、適宜設定すればよいが、この期間を、上述のように、ブレーキ倍力装置34からのエアの吐き出しが終了するまでの期間と略同等の期間に設定すれば、上記吐き出しエアに起因する誤診を確実に防ぎながら、失火判定を抑制する期間を短期間に設定できる利点がある。
【0043】
次に、第2の実施の形態を図4及び図5を参照しながら説明する。この実施の形態では、前記インジェクタ26からの燃料噴射を制御する燃料制御手段43を用いて、上記吐き出しエアに起因する不安定な燃焼状態を積極的に解消するようにしている。具体的に、上記燃料制御手段43は、ブレーキスイッチ38がオンからオフに切換えられた場合、原則として、上記切換時点から予め設定された空燃比補正期間が経過するまでは、非同期で燃料を噴射させる(すなわち本来の燃料噴射時期とは異なる時期に燃料を噴射させる)ように構成されている。
【0044】
その具体的な制御動作を図5のフローチャートに示す。同図において、ブレーキオンオフの判定(ステップS3)及び吸入空気量Qaの確認(ステップS7)は前記第1の実施の形態と全く同様であるが、この第2の実施の形態では、ブレーキがオンからオフに切換えられた時点で(ステップS3でYES)吸入空気量Qaが所定値Bに満たない場合には(ステップS7でYES)、上述の非同期燃料噴射が行われる(ステップSij)。このような燃料の臨時噴射により、前記ブレーキ倍力装置34からのエア吐き出しに起因する空燃比のリーン化が迅速に解消もしくは緩和され、不安定な燃焼状態が長く続くことが防がれる。また、この実施の形態のように、上記空燃比制御と同時に失火診断も行う場合、上記空燃比のリーン化に起因する誤診も防ぐことができる。
【0045】
しかも、この実施の形態では、吸入空気量Qaが多い場合、すなわち上記の吐き出しエアが空燃比にさほど影響を与えない場合には、非同期燃料噴射を行わないので、その分燃費を節約できる利点が得られる。
【0046】
なお、本発明における「空燃比補正手段」は、上記のように非同期で燃料を臨時噴射させるものに限らず、例えば正規の燃料噴射時期における燃料噴射量を増量するものでもよいし、図4に示したバイパス弁28を閉じて吸入空気量を一時的に低減させるものでもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明は、吸気負圧を利用するブレーキ倍力装置が接続されたエンジンの失火診断装置において、ブレーキがオンからオフに切換えられた場合、すなわちブレーキ倍力装置から吸気系にエアが吐き出される場合に、その切換時点から所定期間が経過するまで失火判定を規制するようにしたものであるので、上記エアの気筒内への流入による空燃比のリーン化に起因する一時的な失火を故障失火として判定するのを防止できる効果がある。特に、吸入空気量が一定値以下の場合にのみ、失火判定値を通常時よりも大きく設定して失火判定を規制しているので、上記誤診を防ぎながら失火判定が可能な運転領域を拡大できる効果が得られる。
【0050】
上記所定期間として、ブレーキがオンからオフに切換えられることにより上記ブレーキ倍力装置から吸気系へのエアの吐き出しが行われる期間と略同等の期間を設定したものによれば、上記誤診を確実に防止できる範囲で、失火判定を規制する期間を最小限に抑えることができる効果が得られる。
【0055】
そして、本発明にかかるエンジンの失火診断装置は、上記吸気系に吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段が設けられるとともに、この吸入空気量検出手段による検出個所よりも下流側の位置に上記ブレーキ倍力装置が接続されている場合、すなわち、ブレーキ倍力装置から吐き出されるエアによるエア増量が上記吸入空気量検出手段で検出されない場合に、特に顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるエンジンの全体構成図である。
【図2】上記エンジンにおいて行われる失火診断動作を示すフローチャートである。
【図3】(a)(b)は上記失火診断動作における失火判定規制期間の設定例を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるエンジンの全体構成図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態において行われる失火診断動作を示すフローチャートである。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a misfire diagnostic equipment of the engine to diagnose whether a misfire in the engine has occurred.
[0002]
[Prior art]
In general, when an engine, a spark plug, or the like deteriorates or fails in an engine, intermittent misfire can occur. As such misfires occur more frequently, the emission of exhaust gas deteriorates, and unburned gas in the catalytic converter burns, causing damage to the converter, so early detection is very important. It becomes.
[0003]
By the way, the misfire may be temporarily generated in an unstable operation state such as when the engine is started, or may be semipermanently caused by deterioration of the injector or the spark plug. Of these, it is only the latter that can be regarded as a failure that can essentially have an adverse effect on the operating state of the engine, and it is reasonable to regard the former as normal without actually judging it as misfire.
[0004]
Therefore, Japanese Patent Laid-Open No. 4-36044 discloses a period from the start of driving the starter motor to the elapse of a predetermined time after the start of driving of the motor as a misfire determination stop period. During this misfire determination stop period, the misfire determination is determined. A device that is considered to diagnose a misfire determination only when a misfire that can be regarded as a failure that actually has an adverse effect on the operating state of the engine by prohibiting the above is disclosed.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
A brake booster for boosting the brake operation using the intake negative pressure may be connected to the intake system of the engine. This brake booster assists the pedal effort by using the differential pressure between the intake negative pressure and the atmospheric pressure when the brake pedal is depressed, and when the pedal is returned (that is, the brake is turned on). When switching from OFF to OFF), the air (atmosphere) is discharged into the intake system to store negative pressure.
[0006]
Therefore, in an engine equipped with such a brake booster, when the brake is switched from on to off, the exhaled air flows into the cylinder, and the air-fuel ratio may be temporarily reduced to cause misfire. Such a misfire is a temporary phenomenon that occurs only when the brake is switched from on to off, and therefore it is appropriate to regard it as normal without actually determining that a misfire has occurred (failure has occurred).
[0007]
However, in the device disclosed in the above publication, after the misfire determination stop period has elapsed, the misfire determination is always performed based on a certain determination condition regardless of whether the brake is turned on or off. There is also a risk of misdiagnosis as a fault misfire due to temporary leaning of the air-fuel ratio due to a brake operation.
[0008]
On the other hand, the increase in intake air due to the discharge of the brake booster as described above is not detected by an air flow sensor or the like arranged upstream of the discharge position, so the air-fuel ratio is temporarily reduced by the discharge air. In the case of leaning, the response is delayed, and an unstable combustion state may be left for a relatively long time.
[0009]
Japanese Patent Laid-Open No. 4-203252 discloses a technique that prohibits misfire determination for a while when the brake is switched from off to on to prevent misfire misdiagnosis due to rotational fluctuation during sudden braking. This device cannot solve the inconvenience caused by the air discharged from the brake booster to the intake system.
[0010]
In view of such circumstances, and an object thereof is to provide a misfire diagnostic equipment of the engine which can avoid a disadvantage due to the discharging of air to the intake system from the brake booster.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
As a means for solving the above-described problems, the present invention provides an engine misfire diagnosis apparatus for determining misfire of an engine in which a brake booster using the intake negative pressure is connected to an intake system. When the preset misfire judgment condition is satisfied, when the crank angular speed fluctuation value exceeds the preset judgment value, misfire judgment means for judging that misfire has occurred, and switching when the brake is switched from on to off Until the predetermined period from the time point, the misfire determination value by the misfire determination means is set to be larger than the other period only when the intake air amount is a certain value or less and the misfire diagnosis is performed. Is greater than a certain value, it comprises a judgment restricting means for executing a misfire diagnosis based on a normal judgment value even before the predetermined period has elapsed .
[0012]
The “misfire” determined in this device is a temporary phenomenon caused when the air-fuel ratio becomes lean when the brake is switched from on to off, that is, when air is discharged from the brake booster to the intake system. It shall not include any misfires, but shall refer only to misfires that actually have an adverse effect on engine operating conditions, that is, misfires that can be regarded as malfunctions.
[0013]
According to this device, when the brake is switched from on to off, that is, when air is discharged from the brake booster to the intake system, the intake air amount is a constant value until a predetermined period elapses from the switching time. Only in the following cases, the misfire judgment value is made larger than the normal period and the misfire judgment is performed, so that the temporary misfire caused by the leaning of the air-fuel ratio due to the inflow of the air into the cylinder becomes a fault misfire. As well as a misfire determination opportunity can be secured.
[0014]
In particular, when the intake air amount detecting means for detecting the intake air amount is provided in the intake system, and the brake booster is connected at a position downstream of the detection position by the intake air amount detecting means. In this case, the air increase due to the discharge of air from the brake booster is not detected at all by the intake air amount detection means, and the fuel injection increase control is not performed based on the detection of the intake air amount. The present invention is particularly useful.
[0017]
The predetermined period can be set as appropriate, but this period is substantially equal to the period during which air is discharged from the brake booster to the intake system when the brake is switched from on to off. Thus, the misfire determination regulation period can be minimized to the extent that the misdiagnosis can be reliably prevented.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0025]
An engine body 10 shown in FIG. 1 includes a plurality of cylinders, each of which contains a piston 12, and a combustion chamber 14 is formed above the piston 12. An intake port 15 and an exhaust port 16 face the combustion chamber 14, and the intake port 15 and the exhaust port 16 are opened and closed by an intake valve 17 and an exhaust valve 18, respectively. Further, a crank angle sensor 13 and a water temperature sensor 19 for detecting the engine water temperature τw are disposed at appropriate positions of the engine body 10.
[0026]
An intake passage 20 is connected to the intake port 15. In this intake passage 20, an air cleaner 21, an air flow sensor (intake air amount detection means) 22, a throttle valve 23, a surge tank 24, and an intake manifold 25 are provided in this order from the upstream side toward the intake port 15. The injector 26 is arranged. The throttle valve 23 is bypassed by a bypass passage 27, and an idle speed control bypass valve 28 is provided in the middle of the bypass passage 27. The air cleaner 21 is provided with an intake air temperature sensor 29.
[0027]
An exhaust passage 30 is connected to the exhaust port 16. The exhaust passage 30 is provided with a catalytic converter 31, and an O 2 sensor 32 is provided upstream thereof.
[0028]
A brake booster 34 is connected to an appropriate position of the intake system (in this embodiment, the surge tank 24 on the downstream side of the air flow sensor 22). The brake booster 34 is connected to a brake pedal 36. When the brake pedal 36 is depressed, the brake booster 34 assists the pedal depression force by using a differential pressure between the intake negative pressure and the atmospheric pressure. When 36 is released (that is, when the brake is switched from on to off), the air (air) is discharged into the surge tank 24 and the negative pressure is stored again.
[0029]
A brake switch 38 is provided in the vicinity of the brake pedal 36 to detect the presence or absence of depression (brake on / off).
[0030]
This engine is equipped with an ECU (control unit) 40 formed of a microcomputer. The ECU 40 performs fuel injection control from the injector 26, opening / closing control of the bypass valve 28, and the like based on the detection signals of the sensors, and determines whether or not misfiring that can be regarded as a failure has occurred in the engine body 10. As a function related to this, a determination regulation unit 41 and a misfire determination unit 42 are provided.
[0031]
The misfire determination means 42 determines that a misfire has occurred only when the current operating state matches a preset misfire determination condition, and turns on a warning lamp 44 provided in the cab or the like. When the brake switch 38 is switched from on to off, that is, when the brake is switched from on to off, the determination restricting means 41, as a rule, until a predetermined determination restricting period elapses from the switching point. The misfire determination by the misfire determination means 42 is restricted , and the determination restriction period starts from the time when the brake is switched from on to off, and the air flow from the brake booster 34 to the surge tank 24 associated therewith. It is set to a period substantially equivalent to the period when the discharge ends.
[0032]
Next, a specific misfire diagnosis operation performed by the ECU 40 will be described with reference to the flowchart of FIG. 2 and the time charts of FIGS.
[0033]
First, various detection signals are captured (step S1 in FIG. 2), and the misfire diagnosis operation is started from the point in time when the actual operation state matches the preset misfire monitoring conditions (YES in step S2).
[0034]
As a feature of this device, when the brake is switched from on to off (YES in step S3), as shown in FIG. 3A, a timer count TC for measuring the misfire determination regulation period is set to the misfire. The count value A corresponding to the determination regulation period is set (step S4 in FIG. 2), and thereafter, the timer count TC is decreased by 1 (step S5). If the timer count TC does not reach 0 (NO in step S6) and the intake air amount Qa does not reach the preset value B (YES in step S7), the brake booster 34 It can be determined that the air is exhaled and that the air has a large effect on the air-fuel ratio (that is, the air-fuel ratio is remarkably made lean), and it is expected that the combustion state is temporarily destabilized due to the lean air-fuel ratio. Therefore, during this period, the misfire determination value is set to be larger than that in other periods ( step S15 ), and the misfire diagnosis is executed.
[0035]
On the other hand, when the timer count TC reaches 0 (YES in step S6), that is, when the misfire determination regulation period has elapsed and it can be considered that the discharge of air from the brake booster 34 has ended, If the intake air amount Qa is greater than or equal to the above value B (NO in step S7), that is, even if air is discharged from the brake booster 34, the entire intake air amount Qa is large, which greatly affects the air-fuel ratio. Can be regarded as not being given, a misfire diagnosis is executed based on a normal determination value Rf (described later) (step S16).
[0036]
As shown in FIG. 3B, when the brake is operated many times at a pitch shorter than the misfire determination regulation period, that is, when the pumping brake is performed, the period is multiplied by the brake multiple. Since air continues to be discharged intermittently from the force device 34, the misfire monitoring may be started after the misfire determination regulation period has elapsed since the last switching from brake on to off.
[0037]
As a specific operation of the misfire monitor, the count number is integrated (ignition number) every time ignition by an unillustrated spark plug is performed, and the number of times that misfire has occurred (misfire number) is also counted. In the present invention, based on a detection signal outputted from the crank angle sensor 13, calculates the [Delta] [omega (difference between the crank angular speed and the previous crank rotation of the crank angular speed of this crank rotation) variation of the crank angular speed, the variation Means is used such that the number of misfires is counted each time the value Δω exceeds a preset determination value Rf.
[0038]
Each time the number of ignitions reaches a predetermined value C (YES in step S10), the number of misfires counted so far is compared with a preset allowable value D. If the number of misfires is larger ( If YES in step S11), it is determined that a failure has occurred (that is, misfire in a narrow sense) (step S12), and if the number of misfires is less than or equal to the allowable value D (NO in step S11), it is determined that it is normal (step S13). Each time such a determination is made, the count values for the number of ignitions and the number of misfires are reset to 0 (step S14) to prepare for the next misfire determination.
[0039]
According to such a device, until the predetermined misfire determination regulation period elapses from the time when the brake is switched from on to off, in principle, the determination value for misfire determination is set larger than usual , It is possible to prevent a misdiagnosis in which a temporary misfire caused by the air discharged from the brake booster 34 is determined as a failure misfire, and an appropriate misfire diagnosis can always be performed.
[0040]
Moreover, even during the above SL misfire determination regulatory period, when the intake air amount Qa is large, i.e., if the above discharging air is not significant perturbation of the air-fuel ratio, since by usual misfire determination, More appropriate misfire diagnosis is possible by preventing more than necessary misfire judgment regulations.
[0041]
In other words , the “determination regulating means” in the present invention does not completely prohibit misfire determination as described above, but makes the condition for judging misfire for a predetermined period after the brake is switched from on to off. there are, in the case the intake air amount in the above SL predetermined period is less than a predetermined value, and a determination value to be compared with the crank angular speed variation Δω is larger than other periods.
[0042]
Further, between the engine misfire identification restriction period may be set as appropriate, but this time, as described above, by setting the period substantially equal to the period until discharging of air from the brake booster 34 is completed For example, there is an advantage that a period for suppressing the misfire determination can be set in a short time while reliably preventing misdiagnosis caused by the exhaled air.
[0043]
Next, a second embodiment will be described with reference to FIGS. In this embodiment, an unstable combustion state caused by the discharged air is positively eliminated by using a fuel control means 43 that controls fuel injection from the injector 26. Specifically, when the brake switch 38 is switched from on to off, the fuel control means 43 injects fuel asynchronously until a preset air-fuel ratio correction period elapses from the switching point in principle. (That is, the fuel is injected at a timing different from the original fuel injection timing).
[0044]
The specific control operation is shown in the flowchart of FIG. In the figure, the brake on / off determination (step S3) and the check of the intake air amount Qa (step S7) are exactly the same as in the first embodiment, but in this second embodiment, the brake is on. When the intake air amount Qa is less than the predetermined value B (YES in step S7), the above-described asynchronous fuel injection is performed (step Sij). By such temporary injection of fuel, leaning of the air-fuel ratio due to air discharge from the brake booster 34 is quickly eliminated or alleviated, and an unstable combustion state is prevented from continuing for a long time. Further, when the misfire diagnosis is performed simultaneously with the air-fuel ratio control as in this embodiment, misdiagnosis caused by the lean air-fuel ratio can also be prevented.
[0045]
Moreover, in this embodiment, when the intake air amount Qa is large, that is, when the above-mentioned discharged air does not affect the air-fuel ratio so much, asynchronous fuel injection is not performed, so that there is an advantage that fuel consumption can be saved correspondingly. can get.
[0046]
Note that the “air-fuel ratio correction means” in the present invention is not limited to the temporary injection of fuel asynchronously as described above, and may be, for example, an increase in the fuel injection amount at the regular fuel injection timing. The illustrated bypass valve 28 may be closed to temporarily reduce the intake air amount.
[0047]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in the engine misfire diagnosis device to which the brake booster using the intake negative pressure is connected, when the brake is switched from on to off, that is, the air from the brake booster to the intake system. Since the misfire determination is restricted until a predetermined period elapses from the switching point, the temporary misfire caused by the lean air-fuel ratio due to the inflow of air into the cylinder. Can be prevented from being determined as a fault misfire. In particular, the misfire determination value is restricted by setting the misfire determination value larger than normal only when the intake air amount is a certain value or less, so the operating range in which the misfire determination can be performed can be expanded while preventing the misdiagnosis. An effect is obtained.
[0050]
According to the predetermined period, when the brake is switched from on to off, a period substantially equivalent to the period during which air is discharged from the brake booster to the intake system is set. As long as it can be prevented, it is possible to minimize the period during which misfire determination is restricted .
[0055]
The misfire diagnostic equipment of the engine according to the present invention, together with the intake air amount detecting means for detecting an intake air amount to the intake system is provided, at a position downstream of the detection point by this intake air amount detecting means When the brake booster is connected, that is, when the increase in air due to the air discharged from the brake booster is not detected by the intake air amount detection means, the effect is particularly remarkable.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall configuration diagram of an engine according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing a misfire diagnosis operation performed in the engine.
FIGS. 3A and 3B are time charts showing a setting example of a misfire determination regulation period in the misfire diagnosis operation. FIGS.
FIG. 4 is an overall configuration diagram of an engine according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a flowchart showing a misfire diagnosis operation performed in the second embodiment of the present invention.

Claims (3)

吸気系にその吸気負圧を利用するブレーキ倍力装置が接続されたエンジンの失火判断を行うエンジンの失火診断装置において、エンジンの運転状態が予め設定された失火判定条件を満たす場合、クランク角速度の変動値が予め設定された判定値を上回ると、失火発生と判定する失火判定手段と、ブレーキがオンからオフに切換えられた場合にその切換時点から所定期間が経過するまでは、吸入空気量が一定値以下の場合にのみ上記失火判定手段による失火判定の判定値を他の期間よりも大きくして失火診断を実行するとともに、吸入空気量が一定値よりも大きい場合は、前記所定期間が経過する前であっても通常の判定値に基づき失火診断を実行する判定規制手段とを備えたことを特徴とするエンジンの失火診断装置。In the engine misfire diagnosis device that performs misfire determination of an engine in which a brake booster that uses the intake negative pressure is connected to the intake system, when the engine operating state satisfies a preset misfire determination condition , the crank angular speed When the fluctuation value exceeds a preset determination value, misfire determination means for determining that misfire has occurred, and when the brake is switched from on to off, the amount of intake air is reduced until a predetermined period elapses from the switching point. Only when the value is below a certain value, the misfiring judgment value by the misfire judgment means is made larger than the other period to execute the misfire diagnosis. An engine misfire diagnostic apparatus comprising: a judgment restricting means for executing a misfire diagnosis based on a normal judgment value even before the engine is run . 請求項1記載のエンジンの失火診断装置において、上記吸気系に吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段が設けられるとともに、この吸入空気量検出手段による検出個所よりも下流側の位置に上記ブレーキ倍力装置が接続されていることを特徴とするエンジンの失火診断装置。2. The engine misfire diagnosis apparatus according to claim 1, wherein intake air amount detection means for detecting an intake air amount is provided in the intake system, and the brake is disposed at a position downstream of a detection point by the intake air amount detection means. An engine misfire diagnostic device, characterized in that a booster is connected. 請求項1または2に記載のエンジンの失火診断装置において、上記所定期間はブレーキがオンからオフに切換えられることにより上記ブレーキ倍力装置から吸気系へのエアの吐き出しが行われる期間と略同等の期間であることを特徴とするエンジンの失火診断装置。3. The engine misfire diagnostic apparatus according to claim 1 or 2, wherein the predetermined period is substantially equivalent to a period during which air is discharged from the brake booster to the intake system when the brake is switched from on to off. Engine misfire diagnostic device characterized by the period.
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