JP3769109B2 - 光送信装置および光受信装置並びに光通信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファイバの広帯域性を利用した光通信ネットワークによる光通信システムにて用いて好適な、光送信装置および光受信装置並びに光通信方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
光通信ネットワークは、従来よりの銅線ケーブルを用いたネットワークに比して大量の情報を伝送することができるものであり、近年においては、CATV(Cable Television),VOD(Video On Demand) などのマルチメディアサービスを提供するネットワークとして注目されている。
【0004】
図26はマルチメディアサービスを提供するための光通信システムの一例を示すブロック図であるが、この図26に示す光通信システム100は、単一の局101が伝送路上の光カプラ102に一本の光ファイバ103を介して接続されるとともに、複数の(ここではn個の)加入者端末104−1〜104−nが、それぞれ専用の光ファイバ103−1〜103−nを介して光カプラ102に接続されている。
【0005】
また、局101と各加入者端末104−1〜104−nとの間では、波長多重により光信号を送受するようになっている。即ち、局101では、光ファイバ103を介して波長λ1 〜λn の信号を多重化して送受することができるようになっている。
光カプラ102は、ファイバ103からの波長多重光信号について各波長λ1 〜λn 毎の光信号に分離し、分離された光信号を、それぞれ、光ファイバ103−1〜103−nを介して加入者端末104−1〜104−nに対して送信するようになっている。
【0006】
さらに、この光カプラ102は、各加入者端末104−1〜104−nからの光ファイバ103−1〜103−nを介して入射される単波長の光信号(それぞれの波長はλ1 〜λn )を合波し、波長多重信号として局101側の光ファイバ103に出射するようになっている。
したがって、局101と加入者端末104−1〜104−nとの間で、上述の図26に示すような光通信システム100を構築することにより、各加入者毎に対して波長によるルーティング(データ伝送)並びに加入者当たりの帯域を広くすることが可能である。
【0007】
ところで、上述の図26に示したような波長多重技術を用いた光通信システム100では、加入者数は多重する波長の数に限定され、さらに加入者を増やすことになると、例えば図27に示すように、上述の図26にて採用した波長多重方式に時分割多重方式を組み合わせた光通信システム100Aが考えられる。
すなわち、この図27に示すような時分割多重方式を採用する光通信システム100Aにおいては、例えば3つの加入者端末104−u,104−v,104−w(u,v,w; 1〜nの互いに異なる整数)の送受信信号を、同一波長λiの光信号に割り振られており、加入者端末104−u,104−v,104−wでは、局101からの同一波長λx(x;1〜nの整数)の光信号から固有のクロック信号を用いて自身の端末宛の信号を抽出するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の図27に示すような光通信ネットワークにおいては、光通信システムの加入者を増加させるようなネットワークの拡張性が低いほか、同一波長に割り振られている加入者端末104−u,104−v,104−wでは、クロック信号等の設定により他の端末宛の信号についても受信してしまうことがあり、セキュリティ面の向上(いわゆる秘話対策)が要求される。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、秘話対策を実現しながら、加入者数を波長多重数以上に収容させることができるようにした、光送信装置および光受信装置並びに光通信方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理ブロック図であり、この図1において、1は光送信装置(送信側装置)であり、この光送信装置1は、複数の対向装置としての光受信装置(受信側装置)3−1〜3−m(m;2以上の整数)を宛て先として、n種類の光波長の光信号を波長多重された光信号を光通信網2を介して送信しうるものであり、光信号生成部4と波長多重送信部5とをそなえて構成されている。
【0011】
ここで、光信号生成部4は、複数の対向装置3−1〜3−m毎に予め設定された、n種類の光波長のうちで互いに異なるp種類(p;2以上の整数)の光波長の組み合わせを用いるとともに、上記光波長の組み合わせに従って、上記複数の対向装置ごとに割り当てられたタイムスロットを用いることにより、上記複数の対向装置3−1〜3−mのそれぞれに対する光信号を生成するものであり、波長多重送信部5は、光信号生成部4にて生成された光信号を波長多重して送信するものである。
【0012】
さらに、光受信装置3−1〜3−mは、上述の光送信装置1から光通信網2を介することにより送信されたn種類の光波長の波長多重光信号を受信し、この波長多重信号から自身の装置宛のデータを復元するものであり、波長フィルタ部6,光電変換部7−1〜7−pおよびデータ復元部8をそなえて構成されている。なお、図1中においては、光受信装置3−1のみについて詳細な構成について図示しているが、その他の光受信装置3−2〜3−mについても同様の構成を有している。
【0013】
波長フィルタ部6は、光送信装置1からのn種類の光波長の波長多重光信号について、上記n種類のうちで予め装置(各光受信装置3−1〜3−m)毎に設定されたp種類(p;2以上の整数)の光波長の信号をろ波するものである。
また、光電変換部7−1〜7−pは、波長フィルタ部6にてろ波された上記p種類の光波長の信号の本数に対応してp個設けられ、このp種類の光波長の信号についてそれぞれ電気信号に変換するものである。データ復元部8は、光電変換部7−1〜7−pにて変換されたp種類の電気信号についてビット同期による整合をとることにより、上記自身の装置宛のデータを復元するものである。
【0014】
これにより、送信側装置(光送信装置)1から、送信側装置1に対向する複数の受信側装置(対向装置,光受信装置)3−1〜3−mに対して、n種類の光波長の光信号を波長多重された光信号を光通信網を介して送信する際に、送信側装置1および受信側装置3−1〜3−mでは以下に示すように動作する。
すなわち、送信側装置1においては、複数の受信側装置3−1〜3−m毎に予め設定された、上記n種類の光波長のうちで互いに異なるp種類(p;2以上の整数)の光波長の組み合わせを用いるとともに、上記光波長の組み合わせに従って、上記複数の受信側装置ごとに割り当てられたタイムスロットを用いることにより、上記複数の受信側装置3−1〜3−mのそれぞれに対する光信号を生成し、複数の受信側装置3−1〜3−mのそれぞれに対して生成された光信号を波長多重して送信する。
【0015】
また、受信側装置3−1〜3−mにおいては、上記の送信側装置1から光通信網2を介することにより送信されたn種類の光波長の波長多重光信号について、上記n種類の光波長のうちで予め受信側装置3−1〜3−m毎に固有に設定された異なる波長を有するp種類の光信号を波長フィルタ部6にてろ波し、続いて、上記ろ波された異なる波長を有するp種類の光信号をp個の光電変換部7−1〜7−pにて電気信号に変換し、さらに、上記変換されたp種類の電気信号についてビット同期による整合をとることにより、自身の装置宛のデータをデータ復元部8にて復元する。
【0016】
ところで、上述の光送信装置1の光信号生成部4を、複数の対向装置3−1〜3−m宛の入力データを時分割多重信号として入力され、上記入力データをp個に複製して出力するデータ複製部と、データ複製部にて上記p個に複製された複製データのそれぞれについて、上記対向装置3−1〜3−m宛のデータ毎に時分割分離するデータ分離部と、データ分離部にて分離されたデータについて、宛て先となる対向装置3−1〜3−mに応じて予め設定されたp種類の光波長を有する光信号に変換して出力する信号変換部とをそなえて構成することができる。
【0017】
さらに、この場合の信号変換部としては、データ分離部において分離されたデータについて、宛て先に応じた光波長を有する光信号に変換すべきデータを多重する複数の多重部と、複数の多重部からの複数の多重データについて、互いに異なる種類の光波長を有する光信号に変換しうる複数の光変換部とをそなえて構成することもできる。
【0018】
また、この場合において、上記p種類の波長の組み合わせを、上記対向装置3−1〜3−m毎に異なるように設定することができるほか、信号変換部を、上記宛て先に応じて上記多重データをp種類の光信号に変換する際に、上記光信号に変換すべき光波長の順序に依存性を持たせるように構成することもできる。
【0019】
さらに、上述の光信号生成部4を、複数の対向装置3−1〜3−m宛の入力データを時分割多重信号として入力され、上記入力データをビット単位にp個(p;2以上の整数)に時分割分離するビット分離部と、データ分離部にて上記p個に時分割分離されたデータのそれぞれについて、上記対向装置3−1〜3−m宛のデータ毎に時分割分離するデータ分離部と、ビット分離部にて時分割分離されたデータについて、宛て先となる対向装置3−1〜3−m毎に予め設定されたp種類の光波長を有する光信号に変換する信号変換部とをそなえるように構成し、、波長多重送信部5を、信号変換部にて変換された全ての対向装置3−1〜3−mに対する光信号を波長多重して送信するように構成することができる。
【0020】
さらに、光信号生成部4を、複数の対向装置3−1〜3−m宛の入力データを時分割多重信号として入力されて、上記入力データを宛て先に応じてスクランブル処理を施すスクランブル処理部と、上記のスクランブル処理部にてスクランブル処理の施されたデータとスクランブラパターンとを、宛て先となる対向装置3−1〜3−mに応じて予め設定されたp種類の光波長を有する光信号に変換する信号変換部とをそなえるように構成し、波長多重送信部5を、信号変換部にて変換された全ての対向装置3−1〜3−mに対する光信号を波長多重して送信するように構成することもできる。
【0021】
また、信号変換部を、宛て先となる対向装置3−1〜3−m以外において送信情報が受信されることを防止すべき秘話性情報とともに、複数宛先送信情報についても上記光信号に変換すべく構成することもでき、この場合には、信号変換部を、上記複数宛先送信情報について、上記宛て先の対向装置毎に設定された光波長を用いて光信号に変換するように構成することもできる。
【0022】
さらに、本発明の光送信装置1においては、ブロードバンド型データのみの伝送を行なう場合には、光信号生成部4を、上記宛て先としての対向装置3−1〜3−m毎に予め設定されたp種類の光波長の組み合わせを用いずに、光信号を生成するように構成することもできる。
また、上述の本発明の光受信装置3−1〜3−mのデータ復元部8を、p個の光電変換部7−1〜7−pのいずれかが使用不能となった場合に、残りの使用可能な光電変換部7−1〜7−pにて変換された電気信号に基づいて、上記データを復元するように構成することもできる。
【0023】
さらに、複数の受信側装置3−1〜3−mのうちのいずれかにおいて、少なくとも1つの光電変換部7−1〜7−pが使用不能になった場合には、送信側装置1においては、当該受信側装置3−1〜3−mに対して送信すべきデータについてスクランブル処理を施した後に、p個の光電変換部7−1〜7−pのうちで使用可能な光電変換部7−1〜7−pにて電気信号に変換しうる少なくとも1つの光波長を用いて、当該受信側装置3−1〜3−mに対する光信号を生成して送信するとともに、当該受信側装置3−1〜3−mでは、上記ろ波された異なる波長を有するp種類の光信号のうちの少なくとも1波長の光信号を電気信号に変換し、変換された電気信号についてデスクランブル処理を施して、上記自身の装置宛のデータを復元することもできる。
【0024】
さらに、複数の受信側装置3−1〜3−mのうちのいずれかにおいて、少なくとも1つの光電変換部7−1〜7−pが使用不能になった場合には、送信側装置1においては、全ての受信側装置3−1〜3−mに対して送信すべきデータについて、各受信側装置3−1〜3−m毎に固有のスクランブル処理を施し、各受信側装置3−1〜3−m間に対して、互いに異なる少なくとも1つの光波長を用いて光信号を生成し送信するとともに、各受信側装置3−1〜3−mでは、上記少なくとも1つの光波長の光信号をろ波した後に、ろ波された光信号を使用可能な光電変換部7−1〜7−pにて電気信号に変換し、変換された電気信号について固有のデスクランブル処理を施して、上記自身の装置宛のデータを復元することもできる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照することにより本発明の実施の形態について説明する。
(a)第1実施形態の説明
図2は本発明の第1実施形態が適用された光通信システムを示すブロック図であり、この図2に示す光通信システム40において、10は局(光送信装置,送信側装置)であり、この局10は、複数の対向装置としての加入者端末(光受信装置,受信側装置)30−1〜30−m(m;2以上の整数)を宛て先として、時分割多重(TDM;Time Division Multiplexing)または同期転送モード(STM;Synchronous Transfer Mode)の送信データについて波長多重された光信号に変換し、光通信網20を介して送信しうるものである。
【0026】
また、光通信網20は、局10側の光ファイバ21と、各加入者端末30−1〜30−m側の光ファイバ23−1〜23−mとが、光カプラ22を介して接続されてなるもので、これにより、局10では、例えばn種類の光波長の光信号を波長多重された光信号として光ファイバ21を介して送信するとともに、各加入者端末30−1〜30−mでは、カプラ22にて分岐された光ファイバ21からの波長多重光信号を、各光ファイバ23−1〜23−mを介して受信できるようになっている。
【0027】
ここで、各加入者端末30−1〜30−mにおいては、例えば2種類の波長を、受信信号(または送信信号)として使用すべき波長として予め固有に設定されており、これにより、各加入者端末30−1〜30−mでは、これら2種類の波長を有する光信号を受信し、受信された各波長の光信号から受信データを再生するようになっている。
【0028】
換言すれば、各加入者端末30−1〜30−mにおいて受信信号(または送信信号)として使用される波長の組み合わせは、第1実施形態にかかる光通信網20において波長多重伝送しうるn種類の光波長のうちで互いに異なるように設定されるようになっている。
例えば、ある加入者端末30−i(i;1〜mのうちの任意の整数)に、波長λ1 〜λn のうちの任意の2つの波長λi-1 ,λi-2 を割り振っているとすると、他の加入者j(j;iと異なる1〜mのうちの任意の整数)に割り振られている波長λj-1 ,λj-2 は、波長λi-1 ,λi-2 と組み合わせが異なるようにしている。これにより、各加入者端末30−1〜30−mにおいて他の端末宛の光信号の受信を防止することができ、秘話対策を実現することができる。
【0029】
なお、光通信網20において波長多重伝送しうる波長をn種類(波長λ1 ,λ2 ,…,λn )とし、各加入者端末30−1〜30−mにおいて2組の光波長を送受信信号の波長として設定する場合においては、以下に示すように最大の加入者数(加入者端末数)が決定される。
すなわち、ある加入者端末30−iにて選択される2組の波長λi-1 ,λi-2 の組み合わせは、以下に示す式(1)のようになり、この組み合わせの数〔n(n−1)/2〕が、そのまま最大加入者数mに相当する。
【0030】
nC2 =n(n−1)/2 …(1)
ところで、上述の局10は、詳細には図3に示すように、ヘッダ付与部17,セル複製部11,制御部12,分離スイッチ部(DMUX;Demultiplex)13−1,13−2,多重化部(MUX;Multiplex)14−1〜14−n,FIFO(First-In First-Out)メモリ15およびE/O(Electric/Optic)変換部16−1〜16−nをそなえて構成されている。
【0031】
ここで、ヘッダ付与部17は、送信データとして入力される時分割多重データを構成する各セル(またはパケットもしくはフレーム)に対して、宛て先情報を含むヘッダ情報を付与するものであり、詳細には図4に示すように、ヘッダ情報発生部17aおよびヘッダ挿入部17bをそなえて構成されている。
ここで、ヘッダ情報発生部17aは、送信データとしての時分割多重データを構成する各セル(符号d1〜d3参照)に対応した宛て先に相当する情報をヘッダ情報(処理用ヘッダ)として発生するものであり、ヘッダ挿入部17bは、上述の時分割多重データを構成する各セルの先頭部分に、対応するヘッダ情報(符号h1〜h3参照)を挿入するものである。
【0032】
また、セル複製部11は、ヘッダ付与部17にてヘッダ情報が付与された時分割多重データを複製(コピー)し、同一の2つの時分割多重データ(図4の符号D1,D2参照)として出力するものであり、データ複製部として機能するものである。
制御部12は、上述のヘッダ付与部17にて付与されたヘッダ情報から後述の図8に示すテーブル12aを参照し、このテーブル情報に基づいて分離スイッチ部13−1,13−2および多重化部(MUX)14−1〜14−nのルーティング制御を行なうとともに、FIFOメモリ15にて出力する信号のタイミング調整を行なうものであり、主としてプロセッサやメモリ等により構成されている。
【0033】
なお、制御部12においては、図5に示すように、運用の前段においてネットワーク構成から決まる波長多重数nならびに加入者数mの情報に基づいて(ステップA1)、E/O変換部16−1〜16−nの時分割多重送信タイミング(各加入者端末30−1〜30−m宛のデータの送信タイミング)を作成しておくようになっている(ステップA2)。
【0034】
すなわち、制御部12は、このように作成されたタイミング情報に基づいて、後述のごとく分離スイッチ部13−1,13−2,多重化部14−1〜14−nおよびFIFOメモリ15を制御することができるのである(ステップA3〜ステップA5)。
また、上述の時分割多重送信タイミングについては、上述のネットワーク構成から決まる波長多重数nならびに加入者数mの情報から、数種類の組み合わせが導き出される場合には、これらの組み合わせのうちで適当なものを選択し作成する。
【0035】
例えば、波長多重数nを「6」とするとともに、各加入者毎に設定する光波長を2種類と設定すると、各加入者端末30−1〜30−mにて受信される光信号の波長として選択しうる組み合わせの値は、以下の式(2)に示すように、「15」となり、この「15」が、そのまま最大加入者数(=m)に相当することになる。
【0036】
6C2 =6・5/2=15 …(2)
この場合においては、例えば図6(b)に示すように、加入者端末30−1〜30−3に対する送信信号を構成するセルを、波長の異なる2つの光信号を用いて最初のタイミングt1にて送信し、その後、加入者端末30−4〜30−6,加入者端末30−7〜30−9,加入者端末30−10〜30−12および加入者端末30−13〜30−15に対する送信セルを、波長の異なる2種類の光信号を用いて順次送信するようになっている(図6(b)の時点t2〜t5参照)。すなわち、波長多重数が偶数の場合は、全ての加入者に対して1加入者のデータを同一タイムスロット内に割り当てることができることになる。
【0037】
一方、例えば、波長多重数nが「5」の場合には、各加入者端末30−1〜30−mにて受信される光信号の波長として選択しうる組み合わせNの値は、以下の式(3)に示すように「10」となり、最大加入者数mも「10」とすることができる。
5C2 =5・4/2=10 …(3)
なお、この場合(波長多重数nが奇数の場合)には、全ての加入者に対して1加入者のデータを同一タイムスロット内に割り当てないようにしている。
【0038】
例えば、図6(a)に示すように、8つの加入者端末30−1,30−2,30−4,30−5,30−6,30−7,30−9,30−10に対しては送信セルとしての波長の異なった2つの光信号を同一のタイムスロットに割り当てる一方、2つの加入者端末30−3,30−8に対してはお互いに1タイムスロットずれたタイミングに、波長の異なった2つの光信号を割り当てるようになっている。
【0039】
なお、図6(a),図6(b)中、各波長毎に時系列的に配置された送信セルに付された符号は、それぞれ宛て先となる加入者端末を示すものである。
また、上述の制御部12においては、例えば図8に示すように、ヘッダ付与部17にて付与される宛て先を示すヘッダ情報(例えば“0100100…”)に対応して、各分離スイッチ部13−1,13−2のスイッチング先の多重化部14−1〜14−nの情報とともに、各加入者30−1〜30−mに対する送信セル出力順序情報についてテーブル構成で保持するテーブル12aをそなえることができるようになっている。
【0040】
ところで、図3に示す分離スイッチ部13−1,13−2は、制御部12からの制御を受けて、セル複製部11から入力された時分割多重データとしての送信信号を、宛て先加入者端末30−1〜30−m毎の送信セルに分離し、分離された送信セルを所望の波長で光信号に変換されるようにスイッチングして、後段の多重化部14−1〜14−nへ出力するものである。
【0041】
換言すれば、分離スイッチ部13−1,13−2は、ともに1入力のデータについてm(=nC2)出力(加入者数に対応)の分離データとして出力され、これら各分離スイッチ部−1,13−2からの出力は、後段のn個の各多重化部14−1〜14−nに一本ずつ入力されるようになっている。
すなわち、分離スイッチ部13−1からの送信セルおよび分離スイッチ部13−2からの送信セルは、宛て先毎に出力先の多重化部14−1〜14−nの組み合わせが異なるように設定されている。これにより、送信セルは、後述のごとく宛て先毎に波長の異なる2つの光信号に変換されるが、この2つの光信号の波長の組み合わせが、宛て先毎に異なるように設定されているのである。
【0042】
したがって、分離スイッチ部−1,13−2は、セル複製部11にて2個に複製された複製データのそれぞれについて、加入者端末30−1〜30−m宛のデータ毎に時分割分離するデータ分離部として機能する。また、これら2つの分離スイッチ部13−1,13−2はいずれも、詳細には図7に示すように、ヘッダ認識部13a,バッファ13bおよびセレクタ13cをそなえて構成されている。
【0043】
ここで、ヘッダ認識部13aは、セル複製部11にて複製された2つの時分割多重データ(図4の符号D1,D2参照)のうちの一方とともに、ヘッダ付与部17からのセル先頭パルスまたはヘッダイネーブル情報を入力されて、時分割多重データを構成する送信セルd1〜d3に付されたヘッダ情報h1〜h3を読み取り認識するものであり、認識結果は制御部12に通知されるようになっている。
【0044】
すなわち、上述のヘッダ認識結果を制御部12にて受けると、制御部12では、上述のテーブル12aを参照することにより、宛て先加入者端末30−1〜30−mにて受信信号として使用される光波長情報に基づいて、後述のセレクタ13cを制御することにより、分離スイッチ部13−1,13−2での信号のルーティング制御を行なうことができるようになっている。
【0045】
バッファ13bは、ヘッダ認識部13aにてヘッダ認識されたデータを保持し、1セル長(または1パケット長もしくは1フレーム長)の間隔で入力されるクロック信号に基づいて、後段に出力するものであり、FIFOメモリ等により構成されている。換言すれば、バッファ13bは、ヘッダ認識部13aから入力されるセルデータについて、出力タイミングを調整するものである。
【0046】
セレクタ13cは、制御部12からのテーブル12aに基づく制御信号を受けて、入力されるセルのヘッダ情報の示す宛て先加入者端末30−1〜30−mの情報に応じた波長の光信号に変換されるように、バッファ13bから入力される送信セルをスイッチングするものである。
具体的には、波長多重数nを「4」(使用波長はλ1 〜λ4 )、加入者数を「6」(加入者端末30−1〜30−6に付されたユーザIDをそれぞれ「1」〜「6」とする)とし、図9(a)に示すような順序で各加入者端末に対して送信セルを出力する場合には、制御部12においては図9(b)に示すようなテーブル12a′を参照することにより、分離スイッチ部13−1,13−2それぞれのセレクタ13cのスイッチングを制御するようになっている。
【0047】
この場合においては、例えば加入者端末30−1(ユーザIDは「1」)宛のデータについて、分離スイッチ部13−1のセレクタ13cでは、制御部12からの制御を受けて、多重化部14−1に出力されるようにスイッチングされ、分離スイッチ部13−2のセレクタ13cは、多重化部14−2に出力されるようにスイッチングされる。なお、他の加入者端末30−2〜30−6宛のデータについても、上述の場合と同様、制御部12にてテーブル12a′の内容に基づきスイッチング制御される。
【0048】
多重化部14−k(k;1〜nの整数)は、予め設定された宛て先対応の波長および送信順序に従って光信号に変換すべく、分離スイッチ部13−1,13−2にてスイッチングされた送信セルを多重化して出力するものである。すなわち、多重化部14−kにて多重化されたデータは、対応するE/O変換部16−kにて光信号に変換されるようになっている。
【0049】
したがって、多重化部14−1〜14−nにより、分離スイッチ部13−1,13−2において分離されたデータについて、宛て先に応じた光波長を有する光信号に変換すべきデータを多重する複数の多重部として機能するようになっている。
ここで、多重化部14−kは、詳細には図10に示すように、(n−1)個のバッファ14a−1〜14a−(n−1)およびセレクタ14bをそなえて構成されている。
【0050】
ここで、(n−1)個のバッファ14a−1〜14a−(n−1)は、それぞれ分離スイッチ部13−1(または分離スイッチ部13−2)にてm個に分離された信号のうちの1個の送信セルを入力され、所定数(例えば1つの)のセルが、(自身の多重化部14−k内の)他の全てのバッファ14a−1〜14a−(n−1)に蓄積されるまで、入力された送信セルを保持しておくものであり、例えばFIFOメモリにより構成することができる。
【0051】
具体的には、制御部12では、前段のFIFOメモリ(例えば分離スイッチ13−1,13−2のバッファ13b)に対する読み出し信号をカウントしておき、このカウント値に基づいて後段の各バッファ14a−1〜14a−(n−1)に蓄積された送信セル数をカウントするようになっている。
これにより、所定数の送信セルが全てのバッファ14a−1〜14a−(n−1)にて蓄積されると、各バッファ14a−1〜14a−(n−1)に対して読み出し信号を出力することができるようになっている。
【0052】
また、セレクタ14bは、制御部12からの制御信号を受けて、全ての多重化部14−1〜14−nにおけるバッファ14−1〜14−(n−1)にて所定数の送信セルが蓄積された場合に、蓄積された送信セルを、前述のテーブル12aに登録された送信セル出力順序情報に従って出力するものである。
ここで、前述の図9(a),図9(b)にて示した例と同様に、波長多重数nを「4」とし、加入者数を「6」とするとともに、図9(a)に示すような順序で各加入者端末に対して送信セルを出力する場合においては、多重化部14−1〜14−4では、例えば図11に示すように送信セルが入力されるとともに、後段のFIFOメモリ15に対して送信セルが多重化されて出力されるようになっている。
【0053】
すなわち、多重化部14−1では、分離スイッチ部13−1(または分離スイッチ部13−2)から3つの加入者端末30−1,30−3,30−5宛の送信セルを入力されて、加入者端末30−1宛の送信セルについてはバッファ14a−1に蓄積され、加入者端末30−3宛の送信セルについてはバッファ14a−2に蓄積され、加入者端末30−5宛の送信セルについてはバッファ14a−3に蓄積される。
【0054】
同様に、多重化部14−2のバッファ14a−1〜14a−3ではそれぞれ加入者端末30−1,30−2,30−6宛の送信セルが蓄積され、多重化部14−3のバッファ14a−1〜14a−3ではそれぞれ加入者端末30−2,30−4,30−5宛の送信セルが蓄積され、多重化部14−4のバッファ14a−1〜14a−3ではそれぞれ加入者端末30−2,30−3,30−6宛の送信セルが蓄積されるようになっている。
【0055】
制御部12は、前段の分離スイッチ部13−1,13−2におけるヘッダ認識部13aからのヘッダ認識結果に基づいてテーブル12aを参照することにより、セレクタ14bに対する制御信号を生成するようになっており、これにより、バッファ14a−1〜14a−3にて蓄積されているデータについて、FIFOメモリ15に出力する順序を制御することができる。
【0056】
すなわち、各多重化部14−1〜14−4のセレクタ14bでは、前段のバッファ14a−1〜14a−3において所定数(例えば1つ)の送信セルが蓄積された場合に、これを一まとめにしてバッファ14a−1に蓄積されているデータから送信し、続いてバッファ14a−2に蓄積されているデータを、最後にバッファ14a−3に蓄積されているデータを、順次送信するようになっている。
【0057】
具体的には、多重化部14−1のセレクタ14bから、加入者端末30−1,30−3,30−5宛の送信データが順次送信され、多重化部14−2のセレクタ14bから、加入者端末30−1,30−2,30−6宛の送信データが順次送信されるようになっている。
同様に、多重化部14−3のセレクタ14bから、加入者端末30−2,30−4,30−5宛の送信データが順次送信され、多重化部14−4のセレクタ14bから、加入者端末30−2,30−3,30−6宛の送信データが順次送信されるようになっている。
【0058】
なお、各多重化部14−1〜14−4から出力されるデータの送信タイミングは、各多重化部14−1〜14−4を構成するセレクタ14bに対する制御信号により同期させている(図11の時点t20参照)。
ところで、図3に示すFIFOメモリ15は、上述の多重化部14−1〜14−nから出力された送信信号について、E/O変換部16−1〜16−nへの入力タイミングを調整するものである。換言すれば、FIFOメモリ15は、各多重化部14−1〜14−nからの出力信号を入力され、これらの信号について、空ビットを埋めるとともに出力タイミングの同期を取ってE/O変換部16−1〜16−nに出力することができるようになっている。
【0059】
例えば、前述の図11に示すように、各多重化部14−1〜14−4からの多重化信号が入力された場合においては、各E/O変換部16−1〜16−4に対してはデータのタイミングを同期させて出力させることができる(時点t21参照)。
したがって、上述のヘッダ付与部17,セル複製部11,分離スイッチ部13−1,13−2,多重化部14−1〜14−nおよびFIFOメモリ15により、各加入者端末30−1〜30−m宛のデータが冗長構成を有する時分割多重送信データを生成できるようになっている。
【0060】
E/O変換部16−1〜16−nはそれぞれ、FIFOメモリ15からの冗長構成を有する時分割多重送信データ(例えばn−1個の送信セル)について、電気信号から互いに異なる波長(λ1 〜λn )を有する光信号に変換するものであり、光変換部としての機能を有している。
したがって、上述の制御部12,多重化部14−1〜14−n,FIFOメモリ15およびE/O変換部16−1〜16−nにより、分離スイッチ部13−1,13−2にて分離されたデータについて、宛て先となる加入者端末30−1〜30−mに応じて互いに組み合わせが異なるように予め設定されたp種類の光波長を有する光信号に変換して出力する信号変換部として機能することになる。
【0061】
換言すれば、上述のヘッダ付与部17,セル複製部11,制御部12,分離スイッチ部13−1,13−2,多重化部14−1〜14−n,FIFOメモリ15およびE/O変換部16−1〜16−nにより、複数の加入者端末30−1〜30−m毎に予め設定された、2種類の光波長の組み合わせを用いることにより、複数の加入者端末30−1〜30−mのそれぞれに対する光信号を生成する光信号生成部として機能する。
【0062】
さらに、光カプラ18は、各E/O変換部16−1〜16−nからの互いに異なる波長(λ1 〜λn )を有する光信号を合波するものであり、合波された光信号としての波長多重光信号は、光通信網20を介して受信側の加入者端末30−1〜30−mに伝送されるようになっている。したがって、光カプラ18は、E/O変換部16−1〜16−nにて生成された光信号を波長多重して送信する波長多重送信部としての機能を有している。
【0063】
なお、図12に示すように、局10を構成するヘッダ付与部17,セル複製部11およびヘッダ認識部13a(符号Aに示す矢印の範囲参照)は、入力データの並走クロックに同期して動作し、FIFOメモリとしてのバッファ13b,14a−1〜14a−(n−1)の読み出し動作やセレクタ13c,14b(符号Bに示す矢印の範囲参照)は、制御部12からの独自のクロックに同期して動作し、FIFOメモリ15(符号Cに示す矢印の範囲参照)は、制御部12からの光モジュールのクロックに同期して読み出されるようになっている。
【0064】
ところで、各加入者端末30−1〜30−mは、上述のごとく光送信網20を介して局10から送信された波長多重光信号を受信して、この波長多重光信号を構成する予め設定された所定の波長の異なる2つの光信号から、受信データを再生するものであり、詳細には図13に示すような構成を有している。
ここで、各加入者端末30−1〜30−mは、この図13に示すように、光カプラ30a,波長フィルタ部30b−1,30b−2,O/E(Optic/Electric)変換部30c−1,30c−2,フリップフロップ(FF)30d,AND回路30eヘッダ検出部30fおよびデータデコード部30gをそなえて構成されている。
【0065】
光カプラ30aは、局10からの波長多重光信号を光通信網20を介して受信し2つの光信号にパワー分岐するものであり、各波長フィルタ部30b−1,30−2は、加入者端末30−1〜30−m毎に予め設定された、受信信号として用いられる2種類の波長(λi-1 ,λi-2 )の光信号をろ波するものである。
例えば、加入者端末30−1において、波長λ1 ,λ2 が受信光信号波長として設定されている場合には、この加入者端末30−1の波長フィルタ部30b−1では波長λ1 の光信号をろ波し、加入者端末30−2の波長フィルタ部30b−1では波長λ2 の光信号をろ波するようになっている。
【0066】
また、O/E変換部(光電変換部)30c−1は、波長フィルタ部30b−1にてろ波された第1の所定波長の光信号を受光して電気信号に変換するものであり、O/E変換部30c−2は、波長フィルタ部30b−2にてろ波された第2の所定波長の光信号を受光して電気信号(ディジタル信号)に変換するものである。
【0067】
さらに、フリップフロップ30dは、各O/E変換部30c−1,30c−2にて電気信号に変換された受信信号について、クロック信号に同期して同時のタイミングでAND回路16に出力するものである。なお、各O/E変換部30c−1,30c−2にて電気信号に変換された受信信号の同期が精度高く取れていれば、このフリップフロップ30dは省略して構成することもできる。
【0068】
また、AND回路30eは、フリップフロップ30dから同時入力される2つの受信信号についてAND演算を施すもので、ヘッダ検出部30fは、AND回路30eからの出力信号から受信セル(またはフレーム)を構成する先頭部分(ヘッダ)を検出するもので、データデコード部30gは、ヘッダ検出部30fにて受信セルの先頭部分が検出された場合に、この先頭部分から受信セルをデコードし、受信データとして再生するものである。
【0069】
これにより、AND回路30eにてAND演算が施された結果を、後段のヘッダ検出部30fおよびデータデコード部30gでのデータ再生に用いているので、光受信装置(受信側装置)としての加入者端末30−1〜30−mでの受信データの再生に際して、局10側で自身の端末宛の送信信号を2つの光波長を用いて同時に送信されていることを受信再生の条件とすることができる。
【0070】
即ち、他の端末宛の光信号が一方の受信光波長に含まれていても、他方の光波長からの受信信号との整合が取れていない場合には、他の加入者宛の受信信号の再生を防止することができ、受信再生に際しての他の加入者端末との間のセキュリティ(即ち秘話性)を確保することができるのである。
なお、上述の図13に示す加入者端末30−1〜30−mは、局10側で2つの波長の光信号を同時に受信できるように設定されている場合の構成について示しているが、例えば前述の図6(a)に示す加入者端末30−3のように、設定されている2つの波長λ1 ,λ5 が、同時に受信できないように設定されている場合には、例えばO/E変換部30c−1の後段に遅延部30hをそなえて構成してもよい。
【0071】
ここで、この遅延部30hは、O/E変換部30c−2にてろ波される波長λ1 の光信号よりも先のタイミングでO/E変換部30c−1にてろ波される波長λ5 の光信号の変換結果としての電気信号(ディジタル信号)について、後段のフリップフロップ15に対して出力するタイミングを所定時間(例えば1タイムスロット分)遅延させるものである。
【0072】
これにより、フリップフロップ30dでは、互いに異なるタイミングで受信される波長λ1 ,λ5 の光信号の変換結果としての2つの電気信号が同時に入力され、AND回路30eに対して2つの電気信号(ディジタル信号)を互いに同期させて出力させることができる。
即ち、加入者端末30−1〜30−mにおいて、互いに異なるタイミングで波長の異なった2つの光信号を受信した場合においても、遅延部30hにおいて受信タイミングのずれを吸収することができるので、後段のヘッダ検出部30fおよびデータデコード部30gにおいて自身の装置宛の受信データのみを再生できようになっている。
【0073】
上述の構成による、本発明の第1実施形態の動作について以下に説明する。
すなわち、局10から複数の加入者端末30−1〜30−mに対して、波長多重された光信号を光通信網20を介して送信する際に、局10では、複数の加入者端末30−1〜30−m毎に予め設定された2種類の光波長の組み合わせに基づいて、これら加入者端末30−1〜30−mのそれぞれに対する光信号を生成し、生成された光信号を波長多重して送信する。
【0074】
このとき、加入者端末30−1〜30−mのそれぞれに対する2種類の光信号は互いに異なる波長を有しているが、光通信網20にて伝送しうる光波長の波長多重数が偶数の場合には、これらの光信号における同一のタイムスロットにおいては、同一の加入者宛の同一送信データ(複製された送信データ)が変換され、奇数の場合には、同一の加入者宛の送信データが異なるタイムスロットにて変換されているものもある。
【0075】
さらに、上述の加入者端末30−1〜30−mでは、局10から光通信網20を介することにより送信された波長多重光信号のうちで、予め固有に設定された波長の異なる2つの光信号を波長フィルタ部30c−1,30c−2にてろ波し、続いて、上記ろ波された波長の異なる2つの光信号を2個の光電変換部30d−1,30d−2にて電気信号に変換し、さらに、上記変換された電気信号に基づいて、自身の装置宛のデータを復元する。
【0076】
このとき、他の端末宛の光信号が一方の受信光波長に含まれていても、AND回路30eの演算に基づき、他方の光波長からの受信信号との整合が取れていない場合には、他の加入者宛の受信信号の再生を防止することができ、受信データの再生に際しての他の加入者端末との間のセキュリティ(即ち秘話性)を確保している。
【0077】
換言すれば、加入者端末30−1〜30−mでの光信号受信段階で、既にタイムスロットの同期は取られている上に、フリップフロップ15にてビット同期を取って、2系統(波長)の伝送路双方からデータが入ってくるのはこの加入者のみであるので、AND(論理積)をとることで加入者宛のデータのみ復元され、秘話性が実現される。
【0078】
このように、本発明の第1実施形態によれば、局10において、加入者端末30−1〜30−mに対して、波長多重された光信号を光通信網20を介して送信する際に、局10において、複数の加入者端末30−1〜30−m毎に予め設定された2種類の光波長の組み合わせに基づいて、上記複数の加入者端末30−1〜30−mのそれぞれに対する光信号を生成し、上記生成された各光信号を波長多重して送信することができるので、波長多重伝送しうる波長数n以上の加入者数m〔=n・(n−1)/2〕を収容できるような光通信システムを構築することができ、ネットワークの波長多重伝送能力を既存のものを維持しながら、光通信システムの伝送帯域を効率的に使用するとともにネットワークの拡張性を拡げることができる利点がある。
【0079】
さらに、複数の加入者端末30−1〜30−m毎に予め2種類の光波長の組み合わせを設定して、信号を送信することができるので、ある加入者端末30−i宛の送信信号が他の加入者端末30−jに伝送されることを防ぎながら通信精度の向上を図り、秘話対策の実現、すなわち通信セキュリティを向上させることができる利点がある。
【0080】
(a1)第1実施形態の変形例の説明
なお、上述の第1実施形態においては、各加入者端末30−1〜30−mにて受信信号(または送信信号)として使用すべき波長として予め2種類の波長を固有に設定されているが、これに限定されず、2種類以上の多種類の波長を固有に組み合わせて設定してもよく、このようにすれば、上述の第1実施形態の場合と同様の利点があるほか、2種類の光波長を設定する場合に比して、同一条件下の光通信網20において、加入者数を増大させることができるほか、各加入者端末における秘話性の精度の向上を実現させることもできる。
【0081】
この場合においても、局10および各加入者端末30−1〜30−mについては、上述の2種類の波長を設定する場合に準じて構成することができる。
さらに、上述の第1実施形態においては、各加入者に割り当てる波長数を同じにしたが、各加入者に割り当てる波長数を加入者毎によって異なるものとする(2つ以上が前提)こともできる。
【0082】
なお、上述の第1実施形態においては、各加入者端末30−1〜30−mにて受信信号(または送信信号)として使用すべき波長として2種類の波長を、受信(または送信)順序には依存性を持たせずに設定しているが、これに限定されず、2種類の波長の設定に、さらに光信号の送受信順序に依存性を持たせることもできる。
【0083】
換言すれば、E/O変換部16−1〜16−nにおいては、宛て先に応じて多重データを2種類の光信号に変換する際に、上記光信号に変換すべき光波長の順序に依存性を持たせるように構成することもできるのである。
具体的には、例えばある加入者端末30−iにおいて、波長λi ,λj を有する2つの光信号のうちで、先にλi の光信号を受信し、続いてλj の光信号を受信すると、受信データを再生できるように設定する一方、他の加入者端末30−jにおいて先にλj の光信号を受信し、続いてλi の光信号を受信と、受信データを再生できるように設定すれば、一組の波長λi ,λj で、2つの加入者端末30−i,30−jに対する光信号の波長を設定することができる。
【0084】
この場合においては、局10は、分離スイッチ部13において分離された送信セルについて、その宛て先情報とともに、宛て先に応じて変換すべき光信号の波長情報に基づいて、後段のE/O変換部16−1〜16−nにて光信号に変換されるタイミングをずらすように構成される一方、各加入者端末では、AND回路30e(図13参照)の代わりに、2つの光信号の受信順序に応じて図14(a)または図14(b)に示すような論理回路30e−1,30e−2を設けるようになっている。
【0085】
ここで、上述の論理回路30e−1は2つの排他的論理和回路(EXOR回路)31,32により構成され、論理回路30e−2についても2つのEXOR回路33,34により構成されている(論理回路32,34は、2つの入力端に入力される光信号のうちの一方が反転入力されるようになっている)。各論理回路30e−1,30e−2は、入力されるデータの順序に応じて動作が互いに反対動作となるように構成されている。
【0086】
さらに、上述の第1実施形態においては、各分離スイッチ部13−1,13−2では、セル複製部11において複製された同一の送信信号について分離するようになっているが、これに限定されず、例えば図15に示すように、セル複製部11にて複製された同一の送信信号について、さらにビット分離された2種類の異なる送信信号を生成するビット分離回路部19をそなえ、分離スイッチ部13−1,13−2では、このビット分離回路部19からの2種類の送信信号について分離させるように構成してもよい。
【0087】
ここで、この図15に示すビット分離回路部19は、詳細には例えば図16に示すように、送信ビット信号に同期したクロック信号の1/2倍の周波数に変換する分周回路19a,クロック判定回路19bおよび2つのAND回路19c,19dをそなえて構成されている。
これにより、セル複製部11に入力される送信信号は、セル複製部11およびビット分離回路部19により、分離スイッチ部13−1に入力される送信信号と、分離スイッチ部13−2に入力される送信信号とが、1ビット置きに振り分けて分離されるようになっている。
【0088】
したがって、上述のセル複製部11およびビット分離回路部19により、複数の加入者端末30−1〜30−m宛の入力データを時分割多重信号として入力され、上記入力データをビット単位に2つに時分割分離するビット分離部として機能する。
なお、この場合における分離スイッチ部13−1,13−2は、ビット分離回路部19にて上記2個に時分割分離されたデータのそれぞれについて、加入者端末30−1〜30−m宛のデータ毎に時分割分離するものであり、データ分離部として機能する。
【0089】
また、多重化部14−1〜14−n,FIFOメモリ15およびE/O変換部16−1〜16−nは、ビット分離回路部19にて時分割分離されたデータについて、宛て先となる加入者端末30−1〜30−m毎に予め設定された2種類の光波長を有する光信号に変換する信号変換部として機能する。
これにより、光カプラ18においては、信号変換部にて変換された全ての加入者端末30−1〜30−mに対する光信号を波長多重して送信するようになっている。
【0090】
すなわち、各加入者回路30−1〜30−mにて受信される、異なる波長を有する2種類の光信号は、それぞれ、これら1ビット置きに振り分けて分離された2種類のデータがそれぞれ変換されたものとなる。
この場合においては、各加入者端末30−1〜30−mにおいては、AND回路30e(図13参照)の代わりに、OR回路をそなえて構成することにより、後段においてデータを復元できるようになっている。
【0091】
(b)第2実施形態の説明
図17は本発明の第2実施形態にかかる局10Aの要部を示すブロック図であるが、この図17に示す局10Aにおいても、前述の第1実施形態にかかる光通信システム40における局10と同様に適用されるものである。
ここで、第2実施形態にかかる局10Aは、前述の第1実施形態におけるもの(符号10参照)に比して、セル複製部11およびDMUX13−1,13−2の代わりに、スクランブル処理部50をそなえるとともに、このスクランブル処理部50における処理を制御する制御部12Aをそなえて構成されている点が異なり、それ以外の構成については基本的に前述の第1実施形態におけるものと同様である。
【0092】
ここで、制御部12Aは、ヘッダ付与部17にて付与されるヘッダ情報に対応して宛て先情報について保持するテーブルをそなえ、送信セルに付されたヘッダ情報に基づいて宛て先加入者端末30−1〜30−mにて用いられる波長の光信号に変換されるように、スクランブル処理部50,多重化部14−1〜14−nおよびFIFOメモリ15を制御するものである。なお、上述のテーブルとしては、例えば前述の図8に示すようなテーブル12aに準じたものを用いることができる。
【0093】
ところで、スクランブル処理部50は、加入者端末30−1〜30−m宛の入力データを時分割多重信号として入力されて、上記入力データを宛て先に応じてスクランブル処理を施すもので、詳細にはヘッダ認識部51,バッファ52,スクランブラ発生部53,MUX部54およびセレクタ55−1,55−2をそなえて構成されている。
【0094】
ヘッダ認識部51は、ヘッダ付与部17から時分割多重データとしての送信信号とともにセル(またはフレーム)先頭パルスまたはヘッダイネーブル情報を入力され、この時分割多重データを構成する送信セルに付されたヘッダ情報を読み取り認識するものであり、認識結果は制御部12Aに通知されるようになっている。
【0095】
バッファ52は、ヘッダ認識部51にてヘッダ認識されたデータを保持し、制御部12Aからの第1読み出し信号に同期してMUX部54に対して出力するものである。
また、スクランブラ発生部53は、ヘッダ認識部51からのヘッダ認識結果に対応して、このヘッダ情報とスクランブル信号とにより1フレーム信号が構成されるデータを予め保持しておくものであり、このスクランブラ発生部53では、制御部12Aから上述の第1読み出し信号に立ち上がりが同期した第2読み出し信号を入力されて、対応するヘッダ情報を含むフレームがMUX部54に出力されるようになっている。
【0096】
ここで、上述の第1読み出し信号および第2読み出し信号は、図19に示すように立ち上がりが同期する一方、第2読み出し信号の立ち下がりタイミングが、スクランブル信号とともにヘッダ情報(セル先頭分)を読み出す分第1読み出し信号よりも遅れている。これにより、バッファ52からのデータとスクランブラ発生部53からの対応するフレームとが、同期してMUX部54に出力されることになる。
【0097】
MUX部54は、バッファ52からのデータを入力端Aから、スクランブラ発生部53からの対応フレームを入力端Bから、制御部12Aからの制御信号を入力端Cから入力され、この制御信号に応じた出力信号を2つのセレクタ55−1およびセレクタ55−2に出力するものである。
具体的には図18に示すように、MUX部54は、出力端Cからセレクタ55−1に対して、制御部12Aからの制御信号が“1”である場合にはバッファ52からのデータとスクランブラ発生部53からの対応フレームとの排他的論理和(EXOR)の演算結果を、制御部12Aからの制御信号が“0”である場合にはバッファ52からのデータを、それぞれ出力するようになっている。
【0098】
なお、MUX部54は、出力端Dからセレクタ55−2に対し、制御部12Aからの制御信号の状態にかかわらずスクランブラ発生部53からのフレームを出力するようになっている。
セレクタ55−1,55−2は、制御部12Aからのテーブルに基づく制御信号を受けて、入力されるセルのヘッダ情報の示す宛て先加入者端末30−1〜30−mに対応して、所定の波長の光信号に変換されるように、MUX部54から入力される送信セルをスイッチングするものである。
【0099】
なお、制御部12A,多重化部14−1〜14−n,FIFOメモリ15およびE/O変換部16−1〜16−n(図17中においては図示せず)は、上記のスクランブル処理部50にてスクランブル処理の施されたデータとスクランブラパターンとを、宛て先となる対向装置に応じて予め設定された2種類の光波長を有する光信号に変換する信号変換部として機能することになる。
【0100】
これにより、光カプラ18では、E/O変換部16−1〜16−nにて変換された全ての加入者端末30−1〜30−nに対する光信号を波長多重して送信するようになっている。
ところで、第2実施形態にかかる加入者端末30−1〜30−mは、前述の第1実施形態におけるもの(図13参照)に比して、AND回路30eの代わりに、2つの光信号からの受信信号について排他的論理和演算を施すEXOR回路をそなえて構成されている。即ち、このEXOR回路の演算により、送信側でスクランルされたデータが、デスクランブルされるようになっている。
【0101】
この場合、加入者側で、デスクランブラを持つ必要は無い上に、加入者毎にデスクランブラを個別に用意することも可能である。
上述の構成による、本発明の第2実施形態の動作について以下に説明する。
すなわち、局10から複数の加入者端末30−1〜30−mに対して、波長多重された光信号を光通信網20を介して送信する際に、局10では、複数の加入者端末30−1〜30−m毎に予め設定された2種類の光波長の組み合わせを用いて、各加入者端末30−1〜30−mのそれぞれに対するデータ信号およびスクランブル信号を光信号に変換,生成し、生成された光信号を波長多重して送信する。
【0102】
このとき、加入者端末30−1〜30−mのそれぞれに対する2種類の光信号は互いに異なる波長を有しているが、光通信網20にて伝送しうる光波長の波長多重数が偶数の場合には、これら2つの光信号における同一のタイムスロットにおいては、それぞれ同一の加入者宛の主信号系,スクランブル系のデータが変換されるが、奇数の場合には、同一の加入者宛の主信号系,スクランブル系のデータが異なるタイムスロットにて変換されているものもある。
【0103】
さらに、上述の加入者端末30−1〜30−mでは、局10から光通信網20を介することにより送信された波長多重光信号のうちで、予め固有に設定された波長の異なる2つの光信号を波長フィルタ部30c−1,30c−2にてろ波し、続いて、上記ろ波された波長の異なる2つの光信号を2個の光電変換部30d−1,30d−2にて電気信号に変換し、さらに、上記変換された2つの電気信号(主信号系データおよびスクランブル系データ)に基づいて、自身の装置宛のデータを復元する。
【0104】
このとき、他の端末宛の光信号が一方の受信光波長に含まれていても、AND回路30eの演算に基づき、他方の光波長からの受信信号との整合が取れていない場合には、他の加入者宛の受信信号の再生を防止することができ、受信データの再生に際しての他の加入者端末との間のセキュリティ(即ち秘話性)を確保している。
【0105】
このように、本発明の第2実施形態によれば、スクランブル処理部50にてスクランブル処理の施されたデータとスクランブラパターンとを、宛て先となる対向装置に応じて予め設定された2種類の光波長を有する光信号に変換して送信することができるので、波長多重伝送しうる波長数n以上の加入者数m〔=n・(n−1)/2〕を収容できるような光通信システムを構築することができ、ネットワークの波長多重伝送能力を既存のものを維持しながら、光通信システムの伝送帯域を効率的に使用するとともにネットワークの拡張性を拡げることができる利点がある。
【0106】
さらに、前述の第1実施形態の場合と同様に、複数の加入者端末30−1〜30−m毎に予め2種類の光波長の組み合わせを設定して、信号を送信することができるので、ある加入者端末30−i宛の送信信号が他の加入者端末30−jに伝送されることを防ぎながら通信精度の向上を図り、秘話対策の実現、すなわち通信セキュリティを向上させることができる利点がある。
【0107】
(c)第3実施形態の説明
図20は本発明の第3実施形態にかかる局10Bを示すブロック図であるが、この図20に示す局10Bにおいても、前述の第1,第2実施形態の場合と同様、光通信システム40に適用されるものである。
また、第3実施形態にかかる局10Bは、前述の第1,第2実施形態におけるもの(符号10,10A参照)に比して、秘話性の要求されるデータ(秘話性データ)とともに、秘話性の要求されないデータについても、波長多重光信号として伝送できるようになっている点が異なり、それ以外の構成については基本的に同様である。
【0108】
ここで、この図20に示す局10Bは、例えば上述の第1実施形態におけるものと同様の、秘話性データの送信系(符号11,13−1,13−2,14−1〜14−nおよび15参照)をそなえる一方、秘話性の要求されないデータ送信系として、ヘッダ付与部17A,データ複製部11AおよびFIFOメモリ15Aをそなえるとともに、これら秘話性データおよび要求されないデータを時分割多重するMUX56−1〜56−nをそなえて構成されている。
【0109】
なお、図20中、図3と同一の符号は、同様の部分を示している。
ここで、秘話性の要求されないデータ送信系を構成するヘッダ付与部17Aは、ブロードバンド系データ(例えばCATV;Cable Television等)のごとき秘話性の要求されないデータを構成するセル(フレーム)の先頭部分にヘッダ情報を付与するものである。このヘッダ情報には秘話性の要求されないデータである旨の情報を含むものとする。
【0110】
さらに、複製部11Aは、ヘッダ付与部17Aにてヘッダ情報の付与されたブロードバンド系データをn個に複製してパラレル出力するものであり、FIFOメモリ15Aは、複製部11Aにおいてn個(系列)に複製されたブロードバンド系データをパラレル入力されて、このn系列のブロードバンド系データを各MUX56−1〜56−nに対して同期して出力するものである。
【0111】
また、各MUX56−1〜56−nは、各FIFOメモリ15からの秘話性データとともにFIFOメモリ15Aからの秘話性の要求されないデータを入力されて、これらのデータを制御部12Bからのセレクト信号に基づいて選択的に出力するものであり、出力されたデータは後段のE/O変換部16−kにて光信号に変換されるようになっている。
【0112】
具体的には、図21に示すように、MUX56−k(k;1〜nの任意の整数)には、秘話性データ〔データ長は(n−1)セル分に相当している〕を、多重化部14−kからFIFOメモリ15を介して入力される一方、ブロードバンド系データが任意のデータ長〔X(X;0以上の整数)セル分に相当するデータ長〕で入力される。
【0113】
ここで、制御部12Bでは、FIFOメモリ15,FIFOメモリ15Aに対して、それぞれ図22(a),図22(b)に示すようなセレクト信号を出力するようになっており、これにより、MUX56−kでは、図22(c)に示すように、各FIFOメモリ15,FIFOメモリ15Aからのデータのいずれかが後段のE/O変換部16−kにて所定波長の光信号に変換されるようになっている。
【0114】
すなわち、FIFOメモリ15からの、(n−1)セル分に相当するデータ長を有する秘話性データと、Xセル分に相当するデータ長のブロードバンド系データとにより、全体として1周期分の送信データを構成することになる。
なお、制御部12Bにおいては、例えば図23に示すようなテーブル12bを参照することにより、MUX56−kからE/O変換部16−kにデータが出力されるタイミングを制御するようになっている。
【0115】
ここで、この図23に示すテーブル12bは、ヘッダ情報(例えば“0100100…”)に対応して、秘話性データにおける前述の図8に示すテーブル12aと同様の情報とともに、MUX56−1〜56−nにおける信号読み出し順序情報とを保持するとともに、ブロードバンド系データにおけるテーブル情報保持するようになっている。
【0116】
すなわち、テーブル12bを構成するブロードバンド系データのテーブル情報としては、ブロードバンド系データに付与されるヘッダ情報(例えば“1111010…”)に対応して、各加入者30−1〜30−mに対する送信セル出力順序情報を保持するようになっている(この場合においては、送信セル出力順序情報として、タイミング長が「1」以上の整数セル分である旨が規定されている)。
【0117】
したがって、制御部12B,多重化部14−1〜14−n(図20においては図示せず),FIFOメモリ15,15A,ヘッダ付与部17A,複製部11A,MUX56−1〜56−nおよびE/O変換部16−1〜16−nにより信号変換部が構成されて、宛て先となる加入者端末30−1〜30−m以外において送信情報が受信されることを防止すべき秘話性情報とともに、上記秘話性を有せずに複数の宛て先に対して送信すべき複数宛先送信情報を含んだデータについても光信号として変換するようになっている。
【0118】
上述の構成による、本発明の第3実施形態の動作について以下に説明する。
すなわち、秘話性データについては前述の第1実施形態の場合と同様、多重化部14−1〜14−nからFIFOメモリ15にn入力〔各入力データ長は(n−1)セル長に相当する〕されるとともに、ブロードバンド系データについては、ヘッダ付与部17Aにてヘッダ情報が付与されるとともに、このヘッダ情報野付与されたブロードバンド系データが複製部11AからFIFOメモリ15Aに対してn出力される。
【0119】
FIFOメモリ15,15AからMUX56−1〜56−nに対するデータ出力タイミングは、制御部12Bにてテーブル12bを参照することによりセレクト信号を出力することを通じて制御される。
具体的には、制御部12Bでは、FIFOメモリ15からの(n−1)セル長の秘話性データと、Xセル長のブロードバンド系データとが全体として1周期分の送信データが構成されるように、各FIFOメモリ15,15Aに対してセレクト信号を出力している。
【0120】
なお、FIFOメモリ15Aに送信すべきブロードバンド系データが蓄積されていない場合においても、制御部12Bでは、少なくとも1セル長以上のセレクト信号を出力しているので、この場合には、ブロードバンド系データとして1セル長の空データが秘話性データの間に挿入されることになる。
このように、本発明の第3実施形態によれば、利点がある。
【0121】
すなわち、各加入者端末30−1〜30−m宛のデータについても、秘話性データと同様に、各加入者端末30−1〜30−m宛のデータ単位に複数の波長を用いて伝送することもできるが、FIFOメモリ15AおよびMUX56−1〜56−nを設けることにより、伝送路の使用帯域の効率化を実現することができる。
【0122】
なお、上述の第3実施形態にかかる局10Bにおいては、全ての加入者端末30−1〜30−mに対して秘話性の要求されないデータを送信するようになっているが、これに限定されず、任意の加入者端末30−1〜30−mとマルチキャスト接続して、この秘話性の要求されないデータをマルチバンド系データとして送信するように設定してもよく、このようにすれば、光通信網20のリソースの有効利用を図ることができ、伝送効率を向上させることができる。
【0123】
換言すれば、信号変換部を構成する制御部12B,多重化部14−1〜14−n(図20においては図示せず),FIFOメモリ15,15A,ヘッダ付与部17A,複製部11A,MUX56−1〜56−nおよびE/O変換部16−1〜16−nにより、複数宛先送信情報について、宛て先の加入者端末30−1〜30−m毎に設定された光波長を用いて光信号に変換するようになっている。
【0124】
例えば、前述の図9(a)の場合と同様に、波長多重数nを「4」(使用波長はλ1 〜λ4 )、加入者数を「6」(加入者端末30−1〜30−6に付されたユーザIDをそれぞれ「1」〜「6」とする)とした場合には、制御部12Bでは例えば図24に示すようなテーブル12b′を参照することにより、各加入者端末30−1〜30−6に対する秘話性データを送信する。
【0125】
一方、マルチバンド系データについては、制御部12Bにおいて図25に示すような制御を行なうことにより、マルチキャスト接続された加入者端末30−1〜30−6に対してマルチバンド系データを送信することができるのである。
すなわち、制御部12Bでは、予めROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)に記憶されたマルチキャスト接続をすべきユーザIDに基づいて、テーブル12bを参照することにより、DMUX13−1,13−2出力先としての多重化部14−1〜14−4の情報(選択すべき波長の種類に相当)を抽出する(ステップB1)。
この場合においては、例えばテーブル12b′上にマルチキャスト接続をすべき端末(ユーザ)である旨の識別情報が付されるようになっており、これにより、制御部12Bではマルチキャスト接続すべき加入者端末30−1,30−4,30−5を識別できるようになっている(図24に示すテーブル12b′中において、ユーザID情報が丸で囲まれているものについて、マルチキャストを行なうべき識別情報が付されている)。
【0126】
ここで、制御部13Bでは、加入者端末30−1,30−4,30−5が秘話性データを送信する際に選択すべき光波長を用いてマルチバンド系データを送信すべく、FIFOメモリ15Aに対するセレクト信号が出力される。
具体的には、制御部13Bでは、テーブル12b′を参照することにより、宛て先加入者端末30−1,30−4,30−5に対応したDMUX13−1,13−2の出力先としては、多重化部14−1〜14−3が登録されており、この登録情報を抽出することにより、出力先のE/O変換部が、E/O変換部16−1〜16−3(波長はλ1 〜λ3 )である旨を認識する(ステップB1)。
【0127】
ここで、抽出された光波長情報に基づいて、選択すべき光波長λ1 〜λ3 でマルチバンド系データが変換される一方、選択されていない光波長λ4 では、マルチバンド系データが変換されないように、FIFOメモリ15Aに対してセレクト信号を生成するようになっている(ステップB2〜ステップB4)。
なお、この場合においては、選択されていない波長λ4 の光信号に変換される系のデータ(MUX56−4に出力されるFIFOメモリ15Aの蓄積データについては、空データを蓄積するように構成することができ、これにより、秘話性データを送信する際の冗長光信号の同期を確保しながら、マルチキャスト接続された加入者端末30−1,30−4,30−5に対するマルチバンド系データを送信することができるのである。
【0128】
このように、本発明の第3実施形態によれば、宛て先となる加入者端末30−1〜30−m以外において送信情報が受信されることを防止すべき秘話性情報とともに、上記秘話性を有せずに複数の宛て先に対して送信すべき複数宛先送信情報を含んだデータについても光信号として変換することができるので、前述の各実施形態と同様の利点があるほか、送信すべきデータ系の性質に応じて波長を選択しながら、波長多重伝送を行なうことができ、光通信システムの利便性を向上させて、伝送路における使用帯域の効率化を飛躍的に図ることができる。
【0129】
(d)その他
上述の各実施形態にかかる光通信システムにおいて、ブロードバンド型データのみの伝送を行なう場合には、各局10,10A,10Bが、制御部12,12A,12Bによる設定により、宛て先としての加入者端末30−1〜30−m毎に予め設定されたp種類の光波長の組み合わせを用いずに、光信号を生成するように構成することもできる。
【0130】
また、上述の各実施形態にかかる加入者端末30−1〜30−mにおいては、2個のO/E変換部30c−1,30c−2のいずれかが使用不能となった場合に、AND回路30eとしての機能をOR回路として機能に切り換えることにより、残りの使用可能なO/E変換部30c−1,30c−2にて変換された電気信号に基づいて、上記データを復元するように構成することもできる。
【0131】
また、上述の各実施形態において、複数の加入者端末30−1〜30−mのうちのいずれかにおいて、少なくとも1つのO/E変換部30c−1,30c−2が使用不能になった場合には、局10,10A,10Bにおいては、当該加入者端末30−1〜30−mに対して送信すべきデータについてスクランブル処理を施した後に、2個のO/E変換部30c−1,30c−2のうちで使用可能な光電変換部にて電気信号に変換しうる少なくとも1つの光波長を用いて、当該加入者端末30−1〜30−mに対する光信号を生成して送信するとともに、当該加入者端末30−1〜30−mでは、上記ろ波された異なる波長を有する2種類の光信号のうちの少なくとも1波長の光信号を電気信号に変換し、変換された電気信号についてデスクランブル処理を施して、自身の装置宛のデータを復元してもよい。
【0132】
さらに、複数の加入者端末30−1〜30−mのうちのいずれかにおいて、少なくとも1つのO/E変換部30c−1,30c−2が使用不能になった場合には、局10,10A,10Bにおいては、全ての加入者端末30−1〜30−mに対して送信すべきデータについて、各加入者端末30−1〜30−m毎に固有のスクランブル処理を施し、各加入者端末30−1〜30−m間に対して、互いに異なる少なくとも1つの光波長を用いて光信号を生成し送信するとともに、加入者端末30−1〜30−mでは、上記少なくとも1つの光波長の光信号をろ波した後に、ろ波された光信号を使用可能な光電変換部にて電気信号に変換し、変換された電気信号について固有のデスクランブル処理を施して、上記自身の装置宛のデータを復元してもよい。
【0133】
また、前述の第1実施形態の変形例として詳述した内容を、必要に応じて第2実施形態または第3実施形態に適用しても差し支えない。
【0134】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、光送信装置(送信側装置)の光信号生成部により、複数の対向装置(光受信装置,受信側装置)毎に予め設定された、p種類の光波長の組み合わせを用いることにより、上記複数の対向装置のそれぞれに対する光信号を生成し、波長多重送信部から波長多重された光信号を光通信網を介して送信することができるので、波長多重伝送しうる波長数n以上の加入者数mを収容できるような光通信システムを構築することができ、ネットワークの波長多重伝送能力を既存のものを維持しながら、光通信システムの伝送帯域を効率的に使用するとともにネットワークの拡張性を拡げることができる利点がある。
【0135】
さらに、複数の対向装置(光受信装置,受信側装置)毎に予めp種類の波長の組み合わせを設定して、信号を送信することができるので、ある対向装置(光受信装置,受信側装置)宛の送信信号が他の対向装置(光受信装置,受信側装置)に伝送されることを防ぎながら通信精度の向上を図り、秘話対策の実現、すなわち通信セキュリティを向上させることができる利点がある。
【0136】
さらに、本発明によれば、宛て先となる対向装置(光受信装置,受信側装置)以外において送信情報が受信されることを防止すべき秘話性情報とともに、上記秘話性を有せずに複数の宛て先に対して送信すべき複数宛先送信情報を含んだデータについても光信号として変換することができるので、送信すべきデータ系の性質に応じて波長を選択しながら、波長多重伝送を行なうことができ、特に光通信システムの利便性を向上させて、伝送路における使用帯域の効率化を飛躍的に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態が適用された光通信システムを示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態における局を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態における局の要部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態における局の制御部の制御態様を説明するための図である。
【図6】(a),(b)はともに本発明の第1実施形態にかかる波長設定態様とともに信号送信態様を説明するためのタイムチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態における局の要部構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第1実施形態における局の制御部にて参照すべきテーブルの構成を示す図である。
【図9】(a)は第1実施形態にかかる波長設定態様とともに信号送信態様を説明するためのタイムチャート、(b)は第1実施形態における局の制御部にて参照すべきテーブルの構成を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態における局の要部構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第1実施形態における局の動作を説明するための図である。
【図12】本発明の第1実施形態にかかる局内における動作クロックの設定を説明するための図である。
【図13】本発明の第1実施形態における加入者端末を示すブロック図である。
【図14】(a),(b)はともに本発明の第1実施形態の変形例を説明するための図である。
【図15】本発明の第1実施形態の変形例を示すブロック図である。
【図16】本発明の第1実施形態の変形例の動作を説明するための図である。
【図17】本発明の第2実施形態における局を示すブロック図である。
【図18】本発明の第2実施形態における局の動作を説明するための図である。
【図19】本発明の第2実施形態における局の動作を説明するための図である。
【図20】本発明の第3実施形態における局を示すブロック図である。
【図21】本発明の第3実施形態における局の動作を説明するための図である。
【図22】(a)〜(c)はいずれも本発明の第3実施形態における局の動作を説明するための図である。
【図23】本発明の第3実施形態における局の制御部にて参照すべきテーブルの構成を示す図である。
【図24】本発明の第3実施形態の変形例における局の制御部にて参照すべきテーブルの構成を示す図である。
【図25】本発明の第3実施形態の変形例にかかる局の動作を説明するためのフローチャートである。
【図26】マルチメディアサービスを提供するための光通信システムの一例を示すブロック図である。
【図27】波長多重方式に時分割多重方式を組み合わせた光通信システムを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 光信号生成部
2 光通信網
3−1〜3−m 光受信装置
4 光信号生成部
5 波長多重送信部
6 波長フィルタ部
7−1〜7−p 光電変換部
8 データ復元部
10,10A,10B 局
11,11A セル複製部(光信号生成部)
12,12A,12B 制御部(光信号生成部)
12a,12a′,12b,12b′ テーブル
13 分離スイッチ部(光信号生成部)
13a ヘッダ認識部
13b バッファ
13c セレクタ
14−1〜14−n 多重化部(光信号生成部)
14a−1〜14a−(n−1) バッファ
14b セレクタ
15,15A FIFOメモリ(光信号生成部)
16 E/O変換部(光信号生成部)
17,17A ヘッダ付与部(光信号生成部)
17a ヘッダ情報発生部
17b ヘッダ挿入部
18 光カプラ(波長多重送信部)
19 ビット分離回路部
19a 分周回路
19b クロック判定回路
19c,19d AND回路
20 光通信網
21,23−1〜23−m 光ファイバ
22 光カプラ
30−1〜30−m 加入者端末(光受信装置,受信側装置,対向装置)
30a 光カプラ
30b−1,30b−2 波長フィルタ部
30c−1,30c−2 O/E変換部
30d フリップフロップ
30e AND回路
30e−1,30e−2 論理回路
30f ヘッダ検出部
30g データデコード部
31〜34 EXOR回路
40 光通信システム
50 スクランブル処理部
51 ヘッダ認識部
52 バッファ
53 スクランブラ発生部
54 MUX
55−1,55−2 セレクタ
56−1〜56−n MUX
100,100A 光通信システム
101 局
102 光カプラ
103,103−1〜103−n 光ファイバ
104−1〜104−n 加入者端末
Claims (15)
- 複数の対向装置を宛て先として、n種類の光波長の光信号を波長多重された光信号を光通信網を介して送信しうる光送信装置であって、
上記複数の対向装置毎に予め設定された、上記n種類の光波長のうちで互いに異なるp種類(p;2以上の整数)の光波長の組み合わせを用いるとともに、上記光波長の組み合わせに従って、上記複数の対向装置ごとに割り当てられたタイムスロットを用いることにより、上記複数の対向装置のそれぞれに対する光信号を生成する光信号生成部と、
該光信号生成部にて生成された光信号を波長多重して送信する波長多重送信部とをそなえて構成されたことを特徴とする、光送信装置。 - 該光信号生成部が、
複数の対向装置宛の入力データを時分割多重信号として入力され、上記入力データをp個に複製して出力するデータ複製部と、
該データ複製部にて上記p個に複製された複製データのそれぞれについて、上記対向装置宛のデータ毎に時分割分離するデータ分離部と、
該データ分離部にて分離されたデータについて、宛て先となる対向装置に応じて予め設定されたp種類の光波長を有する光信号に変換して出力する信号変換部とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項1記載の光送信装置。 - 該信号変換部が、
該データ分離部において分離されたデータについて、宛て先に応じた光波長を有する光信号に変換すべきデータを多重する複数の多重部と、
該複数の多重部からの複数の多重データについて、互いに異なる種類の光波長を有する光信号に変換しうる複数の光変換部とをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項2記載の光送信装置。 - 上記p種類の波長の組み合わせが、上記対向装置毎に異なるように設定されたことを特徴とする、請求項3記載の光送信装置。
- 該信号変換部が、上記宛て先に応じて上記多重データをp種類の光信号に変換する際に、上記光信号に変換すべき光波長の順序に依存性を持たせるように構成されたことを特徴とする、請求項3記載の光送信装置。
- 該光信号生成部が、
複数の対向装置宛の入力データを時分割多重信号として入力され、上記入力データをビット単位にp個(p;2以上の整数)に時分割分離するビット分離部と、
該データ分離部にて上記p個に時分割分離されたデータのそれぞれについて、上記対向装置宛のデータ毎に時分割分離するデータ分離部と、
該ビット分離部にて時分割分離されたデータについて、宛て先となる対向装置毎に予め設定されたp種類の光波長を有する光信号に変換する信号変換部とをそなえ、
該波長多重送信部が、該信号変換部にて変換された全ての対向装置に対する光信号を波長多重して送信するように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の光送信装置。 - 該光信号生成部が、
複数の対向装置宛の入力データを時分割多重信号として入力されて、上記入力データを宛て先に応じてスクランブル処理を施すスクランブル処理部と、
上記のスクランブル処理部にてスクランブル処理の施されたデータとスクランブラパターンとを、宛て先となる対向装置に応じて予め設定されたp種類の光波長を有する光信号に変換する信号変換部とをそなえ、
該波長多重送信部が、該信号変換部にて変換された全ての対向装置に対する光信号を波長多重して送信するように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の光送信装置。 - 該信号変換部においては、宛て先となる対向装置以外において送信情報が受信されることを防止すべき秘話性情報とともに、上記秘話性を有せずに複数の宛て先に対して送信すべき複数宛先送信情報を含んだデータについても上記光信号に変換すべく構成されたことを特徴とする、請求項2記載の光送信装置。
- 該信号変換部が、上記複数宛先送信情報について、上記宛て先の対向装置毎に設定された光波長を用いて光信号に変換するように構成されたことを特徴とする、請求項8記載の光送信装置。
- ブロードバンド型データのみの伝送を行なう場合には、該光信号生成部が、上記宛て先としての対向装置毎に予め設定されたp種類の光波長の組み合わせを用いずに、光信号を生成するように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の光送信装置。
- 送信側装置から光通信網を介することにより送信されたn種類の光波長の波長多重光信号について、上記n種類の光波長のうちで予め装置毎に設定されたp種類(p;2以上の整数)の光波長の信号をろ波する波長フィルタ部と、
該波長フィルタ部にてろ波された上記p種類の光波長の信号を電気信号に変換するp個の光電変換部と、
該光電変換部にて変換されたp種類の電気信号についてビット同期による整合をとることにより、上記自身の装置宛のデータを復元するデータ復元部とをそなえて構成されたことを
特徴とする、光受信装置。 - 該データ復元部が、該p個の光電変換部のいずれかが使用不能となった場合に、残りの使用可能な光電変換部にて変換された電気信号に基づいて、上記データを復元するように構成されたことを特徴とする、請求項11記載の光受信装置。
- 送信側装置から、該送信側装置に対向する複数の受信側装置に対して、n種類の光波長の光信号を波長多重された光信号を光通信網を介して送信する際に、
該送信側装置においては、
該複数の受信側装置毎に予め設定された、上記n種類の光波長のうちで互いに異なるp種類(p;2以上の整数)の光波長の組み合わせを用いるとともに、上記光波長の組み合わせに従って、上記複数の受信側装置ごとに割り当てられたタイムスロットを用いることにより、上記複数の受信側装置のそれぞれに対する光信号を生成し、上記生成された各光信号を波長多重して送信するとともに、
該受信側装置においては、
上記の送信側装置から光通信網を介することにより送信されたn種類の光波長の波長多重光信号について、上記n種類の光波長のうちで予め該光受信側装置毎に固有に設定された異なる波長を有するp種類の光信号をろ波し、続いて、上記ろ波された異なる波長を有するp種類の光信号をp個の光電変換部にて電気信号に変換し、さらに、上記変換されたp種類の電気信号についてビット同期による整合をとることにより、自身の装置宛のデータを復元することを特徴とする、光通信方法。 - 該複数の受信側装置のうちのいずれかにおいて、少なくとも1つの光電変換部が使用不能になった場合には、
該送信側装置においては、当該受信側装置に対して送信すべきデータについてスクランブル処理を施した後に、該p個の光電変換部のうちで使用可能な光電変換部にて電気信号に変換しうる少なくとも1つの光波長を用いて、当該受信側装置に対する光信号を生成して送信するとともに、
当該受信側装置では、上記ろ波された異なる波長を有するp種類の光信号のうちの少なくとも1波長の光信号を電気信号に変換し、変換された電気信号についてデスクランブル処理を施して、上記自身の装置宛のデータを復元することを特徴とする、請求項13記載の光通信方法。 - 該複数の受信側装置のうちのいずれかにおいて、少なくとも1つの光電変換部が使用不能になった場合には、
該送信側装置においては、全ての受信側装置に対して送信すべきデータについて、各受信側装置毎に固有のスクランブル処理を施し、各受信側装置間に対して、互いに異なる少なくとも1つの光波長を用いて光信号を生成し送信するとともに、
各受信側装置では、上記少なくとも1つの光波長の光信号をろ波した後に、ろ波された光信号を使用可能な光電変換部にて電気信号に変換し、変換された電気信号について固有のデスクランブル処理を施して、上記自身の装置宛のデータを復元することを特徴とする、請求項13記載の光通信方法。
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