JP3766963B2 - 採取水生生物の移植方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は主として移植のために土砂とともに採取した水生生物、例えば海中に生息するアマモ、コアマモ、タチアマモ等のアマモ類や、湖沼、湿地、汽水域、に生息するヒシ、ネジレモ等の水草類等の水生植物、あるいは底質並びに底質中に生息する二枚貝、エビ、カニ類、なまこ、餌虫等の水生動物を採取し、一時保管し、運搬して移植する移植方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アマモ等の水生植物の移植には人工栽培、もしくは天然の水生植物を、それが生息している繁殖床の土砂とともにバケット等の機械力によってブロック状に採取し、これを仮置き運搬用の台船上に仮置きして移植地へ運搬し、所定の水底面に設置する方法が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如き移植工程において、繁殖床、即ち、水生植物の根が張っている、あるいは水生動物の生息している水底の土砂とともに採取した水生生物を台船上に仮置きするに際し、移植地が遠い場合には仮置きが長時間となり、水生生物の活力の低下や葉・茎部等の損傷が著しいものとなる。
【0004】
これを防止するため、散水やカバーの取り付け等が考えられているが未だ充分ではなく、またコストの高いものとなる等の問題があった。
【0005】
本発明はこの様な従来の問題にかんがみ、長期間の仮置きであっても採取した水生生物の活力の低下や損傷を来すことなく、しかも仮置き中において、低コストで、活力維持のみならず、更なる成長をも促進させることのできる採取水生生物の仮置き装置を使用した採取水生生物の移植方法の提供を目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項 1 に記載の発明の特徴は、上面に載置可能なデッキを有する水没可能な保管槽と、該保管槽を水面近くに保持するフロートとを有し、前記保管槽の保持高さを調節可能にしてなる採取水生生物の仮置き装置を使用し、前記保管層のデッキを水没させた状態でその上面に、水底の繁殖床土砂とともに採取した採取水生生物を仮置きし、この状態で前記仮置き装置を移植地に曳航し、移植地で前記採取水生生物を前記繁殖床土砂とともに所定の移植水底に沈めて設置する採取水生生物の移植方法にある。
【0007】
また、請求項2に記載の発明の特徴は、前記請求項 1 の構成に加え、前記仮置き装置上への採取水生生物の仮置きは、繁殖床土砂とともにパレット上に載せ又はバケット内に収容した状態で行い、移植地において前記パレット又はバケットを吊り上げて水底に沈め、前記採取水生生物を前記繁殖床土砂とともに所定の移植水底に沈めて設置することにある。
【0008】
更に、請求項3に記載の発明の特徴は、前記請求項 1 又は 2 の構成に加え、前記保管槽はデッキ周辺に立ち上がらせた周壁を有し、該周壁及び/又はデッキの一部もしくは全部を、穴あき板もしくは網材等の透水材をもって構成したことにある。
【0009】
【作用】
本発明方法では、例えば繁殖床をブロック状に切断して採取した繁殖床土砂付きの水生生物を、箱状もしくは皿状等のパレットやバケット内に収容したり、あるいは育苗箱内で栽培したものを、その育苗箱とともにデッキ状に並べて載置する。
【0010】
このような採取水生生物の載置前もしくは載置後に保管槽の高さを、水生生物が水没し通常の生育に必要な水深となるように調整する。これによって仮置きされた水生生物や繁殖床底土に、必要な光や酸素が供給できるとともに、植物の場合には、葉・茎部等の倒れがなくなり活性低下や、葉・茎部等の損傷を来すことなく仮置きでき、かつその状態で曳船等によって所望の移植地へ移動させることができる。
【0011】
【実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面について説明する。
【0012】
図において1は本発明方法に使用する保管槽であり、2,2……は保管槽1を水面部分に保持するフロートである。保管槽1は、水平なデッキ3とその周囲に立ち上がらせた周壁4とから構成され、周壁4には、その一部に金網を張った通水部5が設けられている。
【0013】
この通水部5は図には示してないが、必要に応じて水止板を嵌め込むことにより通水不能に閉鎖できるようになっている。またデッキ3にも同様の通水部6が設けられ、図には示してないがシャッターを閉じることにより通水不能に閉鎖できるようになっている。
【0014】
尚、デッキ3及び周壁4は、共に又はそのいずれかの全体を網材や穴あき板等の透水材をもって構成してもよい。
【0015】
フロート2,2……は保管槽1の周囲を囲む配置に互いに連結した状態で設置され、それぞれの保管槽側面の底部から水平に張り出した保管槽受け7により保管槽1を保持している。そして、これらのフロート2,2……の浮力によって保管槽1を水面位置に浮上させている。
【0016】
各フロート2,2……にはそれぞれ注排水管8が連通されており、ポンプ9によって注排水管を介して各フロート2,2……内に注水もしくは排水できるようになっている。そしてこの注排水によってフロート2,2……の浮力を調節し、保管槽1の保持高さ、即ちデッキ3の上面の水面からの高さを調整できるようになっている。
【0017】
尚、保管槽1の高さ調節は上述のフロートの浮力調整によるほか、図には示してないがフロート2,2……から張り出した保管槽受け7を機械的手段によって上下させてもよく、また保管槽1をフロート2からウィンチを介して吊り下げておき、そのウィンチ操作によって吊り高さを調節することとしてもよい。
【0018】
このように構成される仮置き装置の使用に際しては、図1に示すように装置全体をシンカーもしくはアンカー11に係留ワイヤーを介して固定しておき、デッキ3上に例えば、図3に示すように吊り用パレット12上に塊状の繁殖床土砂13に生やしたままの採取水生生物14を載せた状態で載置する。
【0019】
このパレット12は四隅に吊り用金具15,15……を突設した平板状のものを使用し、仮置き時には繁殖床土砂13の周囲を囲む土止め枠16を予めパレット12上に置き、その中に繁殖床土砂13部分を落し込んで載置する。
【0020】
このようにして所望の量の採取水生生物をデッキ3上に並べて仮置きした状態で曳船により曳航し、所望の移植地へ移送する
尚、この仮置き時には図3に示すように採取水生生物14の高さに応じ、葉・茎部が直立する深さに沈むように保管槽1の高さ、即ちデッキ3の水面からの深さを調節する。
【0021】
移植地においては図3に示す土止め枠16を外した状態でクレーンによりパレット12を吊り上げ、図4に示すように所定の移植水底に沈め、パレット12を傾け、繁殖床底土13とともに採取水生生物14を水底に設置する。
【0022】
尚、上述の実施形態では仮置き時に平板状のパレットを使用しているが、この他、図5に示すように採取の際に使用する箱型のバケット17に収容した状態で仮置きし、図6に示すように水底で底部シャッター18を開いて設置するようにしてもよい。
【0023】
【発明の効果】
上述したように本発明に係る採取水生生物の移植方法おいては、上面に載置可能なデッキを有する水没可能な保管槽と、該保管槽を水面近くに保持するフロートとを有し、前記保管槽の保持高さを調節可能にしてなる採取水生生物の仮置き装置を使用し、前記保管層のデッキを水没させた状態でその上面に、水底の繁殖床土砂とともに採取した採取水生生物を仮置きし、この状態で前記仮置き装置を移植地に曳航し、移植地で前記採取水生生物を前記繁殖床土砂とともに所定の移植水底に沈めて設置するようにしたことにより、デッキ上に仮置きされた繁殖床土砂付きの水生生物をその生息に適した水深に保つことができ、海草のような背の高い水生生物であっても、葉・茎部等の折れ等の損傷を少なくした状態で移植することができる。
【0024】
またデッキの水深を適正に保つことにより採取した繁殖床土砂に酸素や光を充分に供給することが自然に行われることとなり、仮置きした水生生物の活性を低下させることがなく、かつ、土砂内部や表面の生物が健康な状態で生息し仮置き中にも成長が促進される。
【0025】
更に、デッキ上に仮置きした繁殖床土砂付きの水生生物及びそれらの中に生息する生物は、採取前の生息状態に近い浅い水深で充分な酸素及び採光のある水中に保持されるため、これらの生物の生命維持のためのエアレーションや強制的な給水が不要になり、仮置き中の経費が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法に使用する装置の全体の概略を示す断面図である。
【図2】 同上の平面図である。
【図3】 仮置き状態の一例の断面図である。
【図4】 同上の仮置き後、移植地への設置工程を示す側面図である。
【図5】 他の仮置き状態の断面図である。
【図6】 同上の仮置き後、移植地への設置工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 保管槽
2 フロート
3 デッキ
4 周壁
5,6 通水部
7 保管槽受け
8 注排水管
9 ポンプ
11 アンカー
12 パレット
13 繁殖床土砂
14 採取水生生物
15 吊り用金具
16 土止め枠
17 バケット
18 シャッター
Claims (3)
- 上面に載置可能なデッキを有する水没可能な保管槽と、該保管槽を水面近くに保持するフロートとを有し、前記保管槽の保持高さを調節可能にしてなる採取水生生物の仮置き装置を使用し、前記保管層のデッキを水没させた状態でその上面に、水底の繁殖床土砂とともに採取した採取水生生物を仮置きし、この状態で前記仮置き装置を移植地に曳航し、移植地で前記採取水生生物を前記繁殖床土砂とともに所定の移植水底に沈めて設置することを特徴としてなる採取水生生物の移植方法。
- 前記仮置き装置上への採取水生生物の仮置きは、繁殖床土砂とともにパレット上に載せ又はバケット内に収容した状態で行い、移植地において前記パレット又はバケットを吊り上げて水底に沈め、前記採取水生生物を前記繁殖床土砂とともに所定の移植水底に沈めて設置する請求項1に記載の採取水生生物の移植方法。
- 前記保管槽はデッキ周辺に立ち上がらせた周壁を有し、該周壁及び/又はデッキの一部もしくは全部を、穴あき板もしくは網材等の透水材をもって構成してなる請求項1又は2に記載の採取水生生物の移植方法。
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