JP3766500B2 - バッテリ・パック及びバッテリ・パックを備えたコンピュータ・システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、着脱可能な電力用バッテリ・パックを用いるコンピュータ・システムに関し、更に詳細には、効率的に1つのバッテリ・パックをマスタ・バッテリ・パックとして指定する回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータは、従来の交流電力が入手できない場所でもしばしば必要とされることがあり、通常、再充電可能なバッテリが代替用の電源として用いられる。その例には、ニッケルを基本としたバッテリ、およびリチウム・イオン・バッテリが含まれる。これらのバッテリは、携帯用コンピュータ・システムに数時間の間電力を供給することができる。バッテリ・セルはバッテリ・パック内に内蔵され、通常、バッテリ・セルは直列に配列されている。なお、場合によっては、各バッテリ・パックが2つ以上のセルを並列に含むこともある。通常、バッテリ・パックは、外部充電器において、またはホスト・コンピュータ・システムの電源によって、再充電される。
【0003】
リチウム・イオン・バッテリの基本的要件の1つに、これらバッテリの充電および放電がある制御下で行われる、ということがある。この要件は主に、不適切に充電または放電が行われると、リチウム・バッテリには爆発する潜在的可能性があるからである。バッテリ・パック製造者は一般に、電池の充電および放電を阻止することができる1対の電界効果トランジスタ(FET)を備えさせることによって、安全層(layer of safety)を追加している。
【0004】
さらに加えて、バッテリ・パックの中にセンサ回路を一体化し、各リチウム・イオン・セルの電圧を監視し、燃料(fuel)調節を行う場合もある。燃料調節は、有用な電荷がバッテリ内にどれだけ残っているかを判定するプロセスであり、通常クーロン計数(Coulomb counting)によって行われる。端子セル電圧は、少なくとも4つの異なるセル状態を示す。1つの状態では、セルは適正に充電されており、コンピュータ・システムに電力を供給可能である。他の1つの状態では、セルは過剰に放電されている。ニッケルを基本とするセルまたはリチウム・イオン・セルが過剰に放電されると、端子セル電圧は過剰放電最小電圧に低下し、セルは再充電が不可能で通常廃棄する必要があることを示している。セルの更に他の状態は、過剰放電最小電圧よりも僅かに高い電圧であって、セルが放電されているが再充電可能であることを示す。セルの第4の状態は、端子電圧が最大電圧を超過するときに生じ、過充電セルを示す。
【0005】
「インテリジェント」バッテリ・パックとして知られているものにおいては、パック内のセンサ回路が、セル電圧情報をバッテリ・マイクロコントローラに提供する。一方、マイクロコントローラはバッテリ・パックを充電する必要があるか、放電可能か、または破棄する必要があるか、について判定を行う。このタイプのバッテリ・パックは、充電スイッチおよび放電スイッチも含む。これらはマイクロコントローラによって制御され、セルの状態に応じて、バッテリ・パックの充電および放電を許可または禁止する。
【0006】
再充電可能バッテリは、限られた耐用サイクル時間を有し、かつ放電サイクル時間は通常、日単位ではなく時間単位で測定される。この問題に対処するために、コンピュータ製造者は、携帯用コンピュータ・システムに多数のバッテリ・パックを内蔵し始めている。多数のバッテリ・パックを用いることにより、ユーザはより長い時間、携帯移動する環境に留まることができるようになる。また、多数のバッテリ・パックは、ある量の電源冗長度も提供する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多数のバッテリ・パックの使用には、設計上の問題が存在する。2つ以上のパックを同時にアクティブ状態(活性状態)とする場合、これらパック間の充電レベルの相違によって、一方のパックから他方に電流が流れる可能性がある。このような「バック充電(back charging)」は、バッテリ・パックに悪影響を及ぼすものである。この問題およびその他の問題を解決するために、いずれの時間においても一方のバッテリ(「マスタ・バッテリ・パック」)のみがシステムに電力を供給することを保証する回路を、ホスト・コンピュータまたはバッテリ・パック自体のいずれかに内蔵しなければならない。このためのバッテリ・パック「調停」回路(battery pack arbiration circuitry)により、不所望の構成要素コストおよびサイズをコンピュータ・システムに付加することになる。コストおよびサイズは双方共、携帯用コンピュータ市場では、特に関心が高い領域である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、端的に言えば、多数のバッテリ・パックを内蔵可能なコンピュータ・システムに電力を供給するマスタ・バッテリ・パックを選択する回路に関する。即ち、双方向マスタ・バッテリ信号を、各実装バッテリ・パックのマイクロコントローラ、およびホスト・システム内に内蔵されている調停回路に供給する。この信号を用いて、システム内のどのバッテリが電力を供給しているのか、即ち、マスタ・バッテリなのかを示す。マスタとして選択されたバッテリ・パックはマスタ・バッテリ信号をアサートし、一方、他の全バッテリは、この信号を監視し、デアサートされるのを待つ。マスタ・バッテリ信号のデアサートは、マスタ・バッテリ・パックが除去されたことを示す。
【0009】
マスタ・バッテリ信号は、コンピュータ・システム内の各バッテリ・パック間の直列バス・インターフェースと共に動作する。好適実施例では、この直列バスは標準I2C−バス仕様に準拠している。実装されている各バッテリ・パックの充電状態およびその他の情報は、各バッテリ・パックのマイクロコントローラから、ホスト・システムに内蔵されているマスタ・バッテリ選択回路に伝達される。以前のバッテリ・パックの場合のように、バッテリ状態(ステータス)情報は、バッテリ・セルおよび各パックのマイクロコントローラに結合されているセンサ回路によって供給される。センサ回路は、不足電圧、過剰電圧、過剰電流、および過剰放電電流状態について、バッテリを監視する。バッテリのマイクロコントローラは、制御論理回路を通じて、充電および放電スイッチの制御端子に結合され、これによって、マイクロコントローラは、バッテリ・パックに充電される電荷またはバッテリ・パックから放電される電荷を制御することができる。
【0010】
本発明の一実施例では、システム内で他にバッテリ・パックがマスタ・バッテリ・パックとして現在選択されていないときに、バッテリ・パックが新たに実装されると、マスタ・バッテリ信号がデアサートされる。マスタ・バッテリ信号のデアサートにより、内部バッテリ放電スイッチが閉じ、バッテリがコンピュータ・システムに電力を供給できるようになると共に、バッテリ・パックのマイクロコントローラに割り込みが発生する。バッテリ・パックの充電状態および他の基準に基づいて、このバッテリがシステムに電力を現在供給している給元であると判断した場合、直列バス・インターフェースを通じてメッセージを返し、新たに実装されたバッテリ・パックが今では新しいマスタであることを知らせる。次に、このバッテリ・パックはマスタ・バッテリ信号をアサートする。マスタ・バッテリ信号がアサートされると、他のすべてのバッテリ・パック内の放電スイッチが開放される。次に、マスタ・バッテリ・パックはそれ自体の充電スイッチを閉じ、より効率的にコンピュータ・システムに電力を供給できるようにする。
【0011】
マスタとして選択されているバッテリ・パックがシステムから除去された場合、または供給源電流(sourcing current)以外の電流を受け始めた場合、マスタ・バッテリ信号はデアサートされる。マスタ・バッテリ信号のデアサートにより、残りのバッテリ・パックはすべて、放電スイッチが閉成されることになる。次に、ホスト・コンピュータは、残りのいずれかのバッテリ・パックのどれがマスタ・バッテリ・ラインの指揮を取るべきかを決定し、選択したパックに、マスタ・バッテリ信号をアサートし、マスタ・バッテリとなるように命令する。マスタ・バッテリ信号および直列インターフェースの使用により、バッテリ・パックの安全用FETを調停プロセスの一部とすることができる。したがって、本発明は、マスタ・バッテリ・パックを選択するために必要な回路量の減少、および必要とされるメッセージの受け渡し量の減少を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
これより図面を参照する。図1は、ホスト・コンピュータ・システムCに挿入されたバッテリ・パックBのブロック図である。ここに開示する実施例では、ホスト・コンピュータCは、バッテリ・パックBからの電力を受けることも、これに電力を供給することも可能である。VBATT+およびVBATT−端子は、それぞれバッテリ・パックBの正端子および負端子であり、これらを通じて、ホスト・コンピュータ・システムCに電力を供給し、ホスト・コンピュータ・システムCから電力を受け取る。図1には1対の実装バッテリ・パックB,B’を示すが、本発明の好適実施例は、同様のまたは同一の回路を内蔵したバッテリ・パックの実装数の拡大にも対応する能力を有している。
【0013】
まず、バッテリ・パックBに言及すると、該バッテリ・パックはバッテリ・マイクロコントローラ100を含んでおり、これによりバッテリ・セル102の充電および放電を制御する管理機能を提供する。CHARG_EQ信号、TRICKLE_EQ信号、DISCHG_EN信号、およびDISCHG_EG信号が、バッテリ・マイクロコントローラ100によって制御論理回路ブロック104に供給される。これらの信号は、切替回路106(図5)の様々な要素に制御信号を発生する際に、制御論理回路ブロック104(図2に詳細を示す)によって用いられる。即ち、制御論理回路ブロック104は、CHARGE信号、TRICKLE信号、およびDISCHARGE信号を、切替回路106に供給する。制御論理回路ブロック104および切替回路106は、バッテリ・セル102への電荷の充電及びバッテリ・セルからの電荷の放電を禁止または許可する回路を構成する。CHARGE信号、TRICKLE信号、およびDISCHARGE信号は、バッテリ・セル102の充電、バッテリ・セル102の細流充電(trickle charging)、およびバッテリ・セル102の放電をそれぞれ制御する。これら3つの制御信号の1つをアサートすることにより、その機能を実行可能にする。他の信号および回路は、明確化のために省略してある。
【0014】
切替回路106は、バッテリ・セル102の正端子「+」に接続されている。好適実施例では、バッテリ・パックBのバッテリ・セル102は、2つの並列なリチウム・イオン・セルからなる4つの直列バンクで構成されているが、他の様々な構成も考えられる。図5に関連して以下で述べるが、切替回路ブロック106内の種々のトランジスタが、バッテリ・セル102の充電および放電を制御する。
【0015】
切替回路106は、バッテリ・セル102が供給する電圧VBATT+、およびバッテリ・パックBに対して流入および流出する電流を制御するために用いられる。好適実施例では、VBATT+およびVBATT−接点は双方とも、4アンペアの連続負荷を供給することができる。加えて、充電電圧または充電電流が制御線を通じての有効なハンドシェーキングが行われずに印加されているとバッテリ・パックが判断した場合、これら2つの電力接点は使用が禁止される。また、切替回路106は、電圧レギュレータ120の未調整電圧入力INにも接続されている。電圧レギュレータ120の出力は、+5ボルトの供給電圧を供給する。
【0016】
図1には監視回路108も示されており、バッテリ・セル102の「+」端子および「−」端子に接続されている。監視回路は、バッテリ・セル102の状態(ステータス)に関する情報をバッテリ・マイクロコントローラ100に提供する。監視回路108によって与えられる機能は、バッテリ・セルの過剰電圧の監視、セルの不足電圧の監視、過剰放電電流の監視、および過剰充電電流の監視を含むが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0017】
次に、図1のホスト・コンピュータCの部分の説明に移る。多機能携帯超入出力チップMSIO(multi−function mobile superinput/output chip)110が好適実施例では含まれている。MSIO 100は、種々の処理および制御機能を備えており、標準I2C−バスおよびマスタ・バッテリ信号MSTR_BATによって、バッテリ・マイクロコントローラ100と通信を行う。相互集積回路(IC:inter−integrated circuit)バス即ちI2C−バスは、効率的な相互IC制御のための単純な双方向二線バスである。I2C−バスの詳細は、Phillips Semiconductorsが1992年1月に発行した”The I2C−Bus and How to Use It(仕様書を含む)”に開示されている。
【0018】
端的に言えば、I2C−バスは、2本の線、即ち、直列クロック線(SCL)と直列データ線(SDA)とで構成されている。これらの線は各々双方向である。SCL線は、I2C−バスを通じて行われるデータ転送のためにクロック信号を供給する。この信号の論理レベルはVBATT−を基準とする。これは、全実装バッテリ・パックBに共通である。SDA線は、I2C−バスを通じて行われるデータ転送のためのデータ線である。この場合も、この信号の論理レベルはVBATT−を基準とする。第2の実装バッテリ・パックB’によって例示されるように、追加バッテリ・パックがあれば、そのバッテリ・マイクロコントローラ100も、I2C−バスを通じてMSIO 110に結合される。典型的に、高電圧スパイクに対する保護のために、値が小さい直列抵抗(図示せず)が各素子の接続部に設けられる。
【0019】
I2C−バスに接続されている各素子が、いずれかの実装バッテリ・パックBのMSIO 110であるか、あるいはバッテリ・マイクロコントローラ100であるかは、固有のアドレスによって認識される。MSIO 110およびバッテリ・コントローラは双方とも、オンチップ・インターフェースを内蔵しており、これによって、I2C−バスを通じて互いに直接通信が可能となっている。I2C−バスを通じた通信に関するこれ以上の詳細については、図3に関連して以下で説明する。I2C−バスをマスタ・バッテリ信号MSTR_BATと協同して用いることにより、効率的なバッテリ管理に必要なインターフェース信号の数を減らすことができる。”BATTERY PACK WAKEUP”と題し、1995年12月15日に出願された、同時係属中の米国特許出願第08/573,296号は、ニッケルを基本としたバッテリ・パックおよびリチウム・イオン・バッテリ・パック、ならびに直列バスを通じた通信の様々な態様を示している。この出願は、この言及により本願にも含まれているものとする。
【0020】
ホスト・コンピュータCに抵抗116も含まれており、アナログ信号であるPACK_ID信号の発生を助ける。PACK_ID信号は、コンピュータ・システムC内のいずれかの実装バッテリ・パックの物理的位置を定義するために用いられる。コンピュータ・システムC内の各バッテリ・スロットは、この信号を、多少オーム値が異なる抵抗116に結合する(明確にするために、このような抵抗は1つのみを図示する)バッテリ・パックBをホスト・コンピュータCに実装すると、抵抗116の一端は接地基準とされ、他端は抵抗118を介してバッテリ・マイクロコントローラ100に結合される。抵抗116、118は分圧器を形成し、共通ノードに現れる信号(PACK_ID信号)は、2つの抵抗の値によって変化する。抵抗116の値が異なるので、PACK_ID信号の電圧レベルは各実装バッテリ・パック毎に異なる。各電圧レベルは、コンピュータ・システムC内の固有のスロット位置を表わすことになる。
【0021】
PACK_ID信号は監視回路108に供給される。ここに開示する実施例では、バッテリ・マイクロコントローラ100は、監視回路108からのPACK_ID信号の電圧レベルがデジタル表現であることを必要とする。次いで、バッテリ・マイクロコントローラ100は、抵抗116の値を検出し、バッテリ・パックのシステム内における物理的位置およびアドレスを判別することができる。PACK_ID信号は、バッテリ・マイクロコントローラ100への「遷移発生時割り込み」入力に直接結合されている。バッテリ・パックBが実装される前は、PACK_ID信号は大きな抵抗値の抵抗118によって、正の供給電圧にプルアップされている。バッテリ・パックBを最初にコンピュータ・システムCに実装するときには、PACK_ID信号の変化によって、バッテリ・パックBを「起動(wake up)」し、I2C−バスを通じてコンピュータ・システムCに注意信号(attention signal)が送られる。注意信号については、以下でより詳しく説明するが、新たに実装されたバッテリ・パックBをホスト・コンピュータCに報知する。
【0022】
先に示唆したように、好適実施例では、PACK_ID信号には別の有効な使用法がある。例えば、この信号は、安全回路の一部として使用し、バッテリ・パックがコンピュータ・システムに実装されていない場合に、バッテリ・パックBの端子を電子的に使用禁止とすることができる。即ち、バッテリ・パックBが実装されていない場合のように、PACK_ID信号が正の供給電圧に引き上げられている限り、バッテリ・パックの放電および充電FETはオフのまま留まるように構成されている。バッテリ・パックBの偶発的な充電および放電は、これによって回避することができる。
【0023】
本明細書において特に興味深いのは、双方向マスタ・バッテリ信号MSTR_BATが、バッテリ・マイクロコントローラ100、制御論理回路ブロック104、およびMSIO 110間で伝達されることである。好適実施例では、他のすべての実装バッテリ・パックB’(明確化のために1つのみを示す)も、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATを受けて駆動する。この信号は、バッテリ・パックBが実装されている場合、どれがホスト・コンピュータCに電力を供給しているのか、またはホスト・コンピュータCによって充電されているのかを示すために用いられる。マスタ・バッテリ・パックの選択は、実装バッテリ・パックの充電状態、スロットの順序、またはその他の様々な基準に基づいて行うことができる。マスタ・バッテリとして選択されたバッテリ・パックは、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATをアサートし、一方他のすべての実装バッテリおよびMSIO 110は、その信号を監視しデアサートされるのを待つ。マスタ・バッテリ信号MSTR_BATがロー(低レベル)に変化することは、現マスタ・バッテリ・パックが除去されたか、あるいはもはや電力を供給できないことを意味する。
【0024】
バッテリ・パックがホスト・コンピュータCに実装されていない場合、プルダウン抵抗112がマスタ・バッテリ信号MSTR_BAT を論理ロー・レベルに引き下げる。同様に、マスタ・バッテリ・パックとして動作中のバッテリ・パックBがホスト・コンピュータCから除去されたとき、抵抗112はマスタ・バッテリ信号MSTR_BATをローに引き下げる。ロー・レベルへの変化により、他のすべての実装バッテリ・パックの放電FETがオンとなる。マスタ・バッテリ信号MSTR_BATの動作については、以降の図面に関連して更にその詳細について十分に論ずることにする。
【0025】
また、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATは、コンピュータ・システムCがAC線電力の存在を示すためにも使用可能である。AC電力が入手可能な場合、電源(図示せず)はAC検出信号AC_DETECTをアサートする。この信号は、ダイオード114によって、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATとのダイオードOR論理が取られる。したがって、信号AC_DETECTがハイ(高レベル)の場合、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATもハイとなる。AC電力を検出する他の方法も考えられる。例えば、比較回路を用いて、供給電圧がある所定レベルより高い場合を検出することも可能である。本実施例では、所定電圧レベルの設定は、バッテリ・パックBが供給可能な電圧よりも高くすることが理想的である。電源電圧がこの所定レベルより上昇したとき、AC検出信号AC_DETECTがアサートされる。この形式の検出回路を用いる場合、調停プロセスの変更が必要となる。例えば、バッテリ・パックBを充電しているとき、ACアダプタの電圧は、バッテリ・パックBを充電している電圧に引き下げられるので、マスタ・バッテリ信号MASTR_BATを論理ハイ・レベルに駆動しなければならない。すると、これによって、AC電力が入手可能であるにも拘わらず、AC検出信号AC_DETECTがデアサートされる。このような問題を解決するために、バッテリ・パックBは電力方向の変化を監視する。充電サイクル中に、電流がバッテリ・パックに流入するのではなくバッテリ・パックから流出し始めた場合、バッテリ・マイクロコントローラ100は、AC電力がもはやないことを認識することができる。次に、バッテリ・マイクロコントローラ100はその充電FETをオフとし、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATをデアサートして、新たな調停を強制的に行う。
【0026】
ここに開示する実施例のAC電力の検出のための検出方法においては、一旦バッテリ・パックBにコンピュータ・システムCを充電する許可が付与されると、AC電力の存在をもはや判定することができない。したがって、充電の間のAC電力検出に対する責任は、現在充電されつつあるバッテリ・パックBにかかわってくる。一旦充電する許可が付与されたなら、バッテリ・パックBはマスタ・バッテリ信号MSTR_BATをハイに駆動し、充電期間の間、電流がバッテリに流入することが検出されている限り、この状態を維持しなければならない。いずれの充電期間においても、電流のバッテリ・パックBへの流入が検出されない場合、バッテリ・マイクロコントローラ100は、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATのアサートを中止し、異常充電終了信号によって充電を終了し、I2C−バスを通じてコンピュータ・システムCに注意信号ATTNを発生する。加えて、マスタ・バッテリに指定されている間に、バッテリ・パックBが、コンピュータ・システムCへの供給電流以外の電流を受けていることを検出した場合、マスタ・バッテリの状態であることを放棄する。
【0027】
次に、図2には、図1の制御論理回路104の詳細が示されている。この回路は、切替回路106(図5)の電力FET(以後、単に「トランジスタ」と呼ぶ)を制御するために用いられる。既に述べたように、CHRG_EG、TRICKLE_EQ、DISCHG_EN、およびDISCHRG_EQ信号は、バッテリ・コントローラ100によって供給される。CHARGE制御信号は、二入力ANDゲート200の出力によって供給される。二入力ANDゲート200の入力は、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATおよびCHRG_EQ信号である。後者の入力には、プルダウン抵抗202が備えられ、CHRG_EQ信号が駆動されていないとき、充電信号CHARGEをデアサートするように機能する。したがって、CHARGE信号をアサートするためには、CHRG_EQおよびMSTR_BAT信号を双方ともアサートしなければならない。
【0028】
制御信号TRICKLEは、別の二入力ANDゲート204の出力から発生される。このANDゲート204の入力は、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATおよびTRICKLE_EQ信号によって駆動される。プルダウン抵抗206が、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATと接地との間に接続されており、駆動されていない場合、その信号を接地にプルダウンする。同様に、TRICKLE_EQ信号と接地との間にプルダウン抵抗208が接続されている。したがって、TRICKLE_EQおよびMSTR_BAT信号がアサートされると、これによってTRICKLE信号がアサートされる。
【0029】
DISCHARGE信号は、二入力ORゲート220の出力によって駆動される。このORゲート220への入力には、DISCHG_EQ信号が供給される。この信号は、プルダウン抵抗218を介して接地にも接続されている。ORゲート220の第2入力は、二入力ANDゲート210の出力によって駆動される。このANDゲートへの入力は、DISCHG_EN信号と、インバータ212の出力とを含む。インバータ212の入力はマスタ・バッテリ信号MSTR_BATである。プルダウン抵抗214は、DISCHG_EN信号が駆動されていないとき、これを接地に引き下げる。DISCHARGE信号は、DISCHG_EQ信号がアサートされたとき、またはMSTR_BAT信号がデアサートされている間にDISCHG_EN信号がアサートされたときにのみ、アサートされる。
【0030】
DISCHG_EN信号は、監視回路108およびバッテリ・マイクロコントローラ100によって判定される、バッテリ・セル102の状態を示すものである。DISCHG_ENは、バッテリ・パックBがコンピュータ・システムCに十分に電力を供給可能であるときに、バッテリ・マイクロコントローラ100によってアサートされる。DISCHG_EN信号を用いることによって、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATが解放され抵抗112(図1)によって引き下げられたときに、図2の回路がDISCHARGE信号をアサートし、放電トランジスタ300(図5)をオンにすることができる。一旦新たなマスタ・バッテリを選択し、MSTR_BATを再度アサートしたなら、バッテリ・マイクロコントローラ100はDISCHG_EQ信号をアサートし、放電トランジスタを導通状態に留まらせることができる。
【0031】
バッテリ・マイクロコントローラ100によって設定されるDISCHG_EQ、CHRG_EQ、およびTRICKLE_EQ信号の論理レベルは、以下の式によって決定される。
充電/放電式
MASTER信号はバッテリ・マイクロコントローラ100内部の信号であり、それが新たなマスタ・バッテリ・パックとして選択されたことを表す指示を、バッテリ・マイクロコントローラ100がコンピュータ・システムCから受けたときに、アサートされる。FAST_CHGおよびSLOW_CHG信号もバッテリ・コントローラ100内部の信号であり、電流がバッテリ・パックBに供給されている間、充電速度を調節可能にするものである。具体的には、これらの信号は、図5の充電トランジスタ302および細流トランジスタ318をオンにするために用いられる。
【0032】
図2の様々な信号間の相互動作の一例を図3に示す。即ち、図3は、現在マスタ・バッテリ・パックを有さないホスト・コンピュータCに、バッテリ・パックBを挿入したことを受けて発生する信号変化を表わした図である。新たに実装されたバッテリ・パックBは、クロックSCL線およびデータSDA線が、ホスト・コンピュータC内のプルアップ抵抗(図示せず)によってハイに駆動されたことを知る。また、図2の論理回路は、バッテリ・パックBのDISCHARGE信号もアサートさせ、これによって放電トランジスタ300をオンにする。バッテリ・マイクロコントローラ100が、I2C−バスがアイドリング状態にあることを確認するためには、クロックSCL線が少なくとも1.0ミリ秒(ms)の間ハイのままとなっているか、あるいはデータSDA線が少なくとも9.0msの間ハイのままになっていなければならない。次に、バッテリ・マイクロコントローラ100は、1.0〜3.0msの間、SDA線をローに引き下げ、バッテリ・パックの1つに注意が必要であることを、コンピュータ・システムCに知らせる。これは、バッテリ・パックBがI2C−バスとして作用するときのみである。次に、コンピュータ・システムCは、1度に1つずつバッテリ・パックをポールし、各バッテリ・パックBに通信する機会を与える。
【0033】
新たに実装したバッテリ・パックBをマスタ・バッテリ・パックとして指定する場合、コンピュータ・システムCはそのバッテリ・マイクロコントローラ100に、DISCHG_EQをアサートするように命令する。上述のように、マスタ・バッテリ・パックの選択は、スロットの順序または最も大きな放電能力等のような多数の要因に基づいて行うことができる。DISCHG_EQ信号がアサートされた後直ちに、バッテリ・マイクロコントローラ100によってMSTR_BAT信号もアサートされる。ここに開示する実施例では、DISCHARGE信号がアサート状態に留まることを保証するためには、まずDISCHG_EQ信号をアサートすることが必要である(即ち、MSTR_BATをアサートすることにより、ANDゲート210の出力を論理ロー・レベルに戻す)。MSTR_BAT信号をアサートすることによって、他のすべての実装バッテリ・パックの放電トランジスタをオフにする。この発生の後十分な時間が経過した時点で、新たなマスタ・バッテリ・パックBのバッテリ・マイクロコントローラ100はそのCHRG_EQ信号をアサートし、CHARGE信号をアサートする。すると、充電トランジスタ302がオンとなる。以下でより詳細に論ずるが、充電トランジスタをオンにすることにより、マスタ・バッテリ・パックはより効率的な電力供給が可能となる。
【0034】
次に図4を参照する。タイミング図は、マスタ・バッテリ・パックAから第2のマスタ・バッテリ・パックBへの移行の間の制御信号の変化を示す。DISCHG_EN信号のアサートによって示されているように、コンピュータ・システムCに電力を供給可能な、新たに実装されたバッテリ・パックBは、最初にI2C−バスを通じて注意信号をコンピュータ・システムCに送出する。図3の例とは異なり、MSTR_BAT信号は別のバッテリ・パックAによってハイに駆動されているので、バッテリ・パックBのDISCHARGE信号はこの時点ではアサートされない。
【0035】
注意信号は、コンピュータ・システムCに、すべての実装バッテリ・パックをポールさせる。しかしながら、実装バッテリ・パックの以前のポーリングから集めた信号をコンピュータ・システムCに記憶することも可能であり、新たに実装したバッテリ・パック以外の全バッテリ・パックをポールする必要性を軽減することも考えられる。図4の例では、バッテリ・パックBは、ポーリングの結果、マスタ・バッテリ・パックとして選択されていない。
【0036】
その後のある時点において、バッテリ・パックAはコンピュータ・システムCから除去されるか、または適切な電力を供給できなくなると、その結果、MSTR_BAT信号の制御を放棄し、MSTR_BAT信号は、図1の抵抗112によってローに引き下げられる。次に、バッテリ・パックBによって注意信号がコンピュータ・システムCに送出され、コンピュータ・システムCに再度すべての実装バッテリ・パックをポールさせて、新たなマスタ・バッテリ・パックを選択する。図4によれば、バッテリ・パックBが次に新マスタとして選択され、MSTR_BAT信号をアサートすることによって、すべての実装バッテリ・パックの放電FETをオフにする。バッテリ・パックBのDISCHG_EQおよびCHRG_EQ信号は、以前の図における場合と同様に機能する。
【0037】
切替回路106の詳細が図5に示されている。この図5には、放電トランジスタ300、充電トランジスタ302、および細流トランジスタ318が示されている。好適実施例では、これらは、非常に低いオン抵抗および非常に低いゲート駆動電圧を有する、P-チャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)である。これらのトランジスタは、バッテリ・パックBの充電および放電を制御する。バッテリ・セル102に対する保護を行うことに加えて、電力トランジスタは一種の「分散選択スイッチ(distributed selector switch)」として概念化することができる。
【0038】
まず、充電トランジスタ302について言及すると、このトランジスタのソースは、バッテリ・セル102の正供給端子「+」に接続されている。充電トランジスタ302のゲートは、N-チャネル・トランジスタ310のドレインに接続されている。このトランジスタ310のゲートは、図2のCHARGE信号によって駆動され、そのソースは接地に接続されている。大きな抵抗値の抵抗312も、トランジスタ310と接地との間に接続されている。この抵抗は、CHARGE信号が駆動されていない場合、トランジスタ310のゲートを導通状態にしないことを保証するためのものである。
【0039】
充電トランジスタ302のソースおよびゲート間に、コンデンサ314が接続されている。CHARGE信号のアサートに続いて、このコンデンサ314は、充電トランジスタ302のゲートがトランジスタ310によってローに引き下げられている場合、このトランジスタ302をオンにするために必要な時間を延長させることによって、供給電圧のリップルおよび望ましくない電磁干渉の可能性を低減させる。充電トランジスタ302のゲートとそのドレインとの間には抵抗316が接続されている。抵抗316を含ませることによって、トランジスタ310が導通していないときに、充電トランジスタのゲートが中間電圧レベルでフローティング状態となるのを防止する。言い換えれば、抵抗316は、充電トランジスタ302が偶発的にオンになるのを防止する。
【0040】
細流トランジスタ318に対する支持回路(support circuitry)は、充電トランジスタ302の支持回路と同様に構成されている。抵抗332を介して、細流トランジスタ318のソースをバッテリ・セル102の正端子「+」を接続する。細流トランジスタ318のゲートは、N−チャネル・トランジスタ324のドレインに接続され、そのゲートは図2のTRICKLE信号によって駆動され、更にそのソースは接地に接続されている。プルダウン抵抗326が、トランジスタ324のゲートを接地に接続し、TRICKLE信号が駆動されていないときに、ゲートがフローティング状態となるのを防止する。第2の抵抗328が、トランジスタ318のゲートとそのドレインとの間に接続され、トランジスタ324がオフ状態のときに、トランジスタ318がオンになるのを防止する。
【0041】
トランジスタ302、318のドレインは、放電トランジスタ300のソースに接続されている。この放電トランジスタ300のゲートは、N-チャネル・トランジスタ304のドレインに接続されている。トランジスタ304のゲートは図2のDISCHARGE信号によって駆動され、そのソースは接地に接続されている。加えて、プルダウン抵抗306が、トランジスタ304のゲートと接地との間に接続され、DISCHARGE信号が駆動されていないときに、ゲートがフローティング状態となるのを防止する。大きな抵抗値の抵抗308が、放電トランジスタ300のゲートをそのソースに接続し、トランジスタ304がオフのときにトランジスタ300をオフにする。
【0042】
放電トランジスタ300のドレインは、バッテリ・パックBのVBATT+に現れる電圧を供給する。ダイオード336のアノードはVBATT+に接続され、一方そのカソードは電圧レギュレータ120の入力INに接続されている。この線形電圧レギュレータ120は、その出力に+5Vの調整済み供給電圧を発生する。供給電圧は、バッテリ・コントローラ100に給電するために用いられる。電圧レギュレータ120の入力と接地との間に接続されたコンデンサ338は、未調整電圧入力を安定化させる機能を果たす。第2コンデンサ340が、+5V出力を接地に接続すると共に、調整済み出力電圧を安定化するように機能する。
【0043】
バッテリ・パックBのコンピュータ・システムCへの電力供給を可能にするためには、図1および図2の回路によってDISCHARGE信号をアサートする。この信号がアサートされると、トランジスタ304がオンとなり、その結果、放電トランジスタ300のゲートを接地に短絡することになる。これによって、十分なゲート/ソース間電圧が発生し、放電トランジスタ300をオンにする。放電トランジスタ300がオンの間、充電トランジスタ302および細流トランジスタ318は非導通状態である場合には、電荷は、バッテリ・セル102からトランジスタ302の寄生ダイオード302aを通過し、更に放電トランジスタ300を通過して、VBATT+端子まで流れることができる。マスタ・バッテリ信号MSTR_BATが論理ロー・レベルにあるとき、通常、放電トランジスタ300はオンとなっており、充電トランジスタ302は通常オフとなっている。この状態は、図に関連して更に詳しく示すことにする。
【0044】
図3に示すように、他のすべてのバッテリ・パックの放電トランジスタを非活性状態にするのに十分な時間を与えた後、新たなマスタ・バッテリ・パックBはそのCHARGE信号をアサートする。CHARGE信号はトランジスタ310をオンにし、これによって充電トランジスタ302のゲートを接地に引き下げる。しかしながら、充電トランジスタ302は、コンデンサ314が十分に放電されるまで、完全にオンにはならない。上述のように、コンデンサ314は充電トランジスタ302がオンになるために必要な時間を延長させ、それにより、供給線上での電圧スパイクの減少を図るものである。充電トランジスタ302をオンにすると、バッテリ・パックBはより効率的に電力をコンピュータ・システムCに供給可能になる。充電トランジスタがオフの間、バッテリ・パックBが供給する電流は、0.5〜0.7ボルトの電圧降下を有している寄生ダイオード302aを通って流れなければならない。この電流路によって不要の電力(電流×電圧)が消費され、バッテリ・セル102の有用な充電寿命を短くしてしまう。充電トランジスタ302が導通状態にあるときは抵抗値が低いため、この素子によって消費される電力は殆どない。
【0045】
バッテリ・パックBは、AC電源または他の実装バッテリ・パックのいずれかによって充電が可能である。しずれかの充電モードの間、放電トランジスタ300は通常、非道通状態になる。このため、充電電流は放電トランジスタ300の寄生ダイオード300aを通過しなければならない。このようにして、バッテリ・セル10を過剰充電電流から保護することができる。
2つの充電モード、即ち、高速充電および低速充電モード(細流)モードが考えられる。バッテリ・パックBを高速充電モードで充電するためには、充電トランジスタ302は導通状態になければならない。これがオフの場合、寄生ダイオード302aがバッテリ・セル102内への電流流入を阻止する。
【0046】
低速充電モードの間、TRICKLE信号をアサートし、CHARGE信号をデアサートする。TRICKLE信号をアサートすることによって、トランジスタ324がオンとなり、これにより細流トランジスタ318を導通状態とする。低速充電モードが利用されるのは、バッテリ・セル102が所定の比較的低い電圧にある場合である。この状態では、過剰な充電電流はバッテリ・セル102を損傷する可能性がある。したがって、バッテリ・マイクロコントローラ100は、バッテリ・セル102に流れ込む充電電流が、寄生ダイオード300a、細流トランジスタ318、そして最後に電流制限抵抗322を通過するように制御する。こうして、バッテリ・セル102は、枯渇状態にある場合に保護されるようになっている。
【0047】
次に図6および図7に移ると、新たなバッテリ・パックBの挿入に続いての、マスタ・バッテリ・パックの選択について示されている。これらの図(および図8)において進められるステップは、全体的なシステム・レベルのプロセスを表わすものであり、いずれか1つの特定システム構成要素の動作を表わすことを意図するのではない。選択プロセスはステップ400において開始され、これは、新たなバッテリ・パックがコンピュータ・システムCに追加されたときである。次に制御はステップ402に移り、APビット、即ち通知存在ビットがバッテリ・マイクロコントローラ100内でセットされる。APビットは、バッテリ・パックBが要求している注意のタイプを示すために、バッテリ・マイクロコントローラによってセット可能な数個のビット・フラグの1つである。好適実施例におけるビット・フラグの他の例には、充電要求ビット、充電状態ビット、充電電圧/電流設定要求ビット、低バッテリ警告ビット、永久障害ビット、電流方向ビット、検査モード・ビット、アンペア時読み取りビット、マスタ・バッテリ・ビット、低速充電モード・ビット、一時的障害ビット、および正常、異常、または破壊的充電終了を示す種々の充電終了ビットが含まれる。
【0048】
次に制御はステップ404に移り、新たに実装されたバッテリ・パックがMSTR_BAT信号の状態(ステータス)を判定する。MSTR_BAT信号がアサートされている場合、コンピュータ・システムCは既にマスタ・バッテリ・パックBを有し(即ち、AC電力がある)ており、新たに実装されたバッテリ・パックBの放電および充電トランジスタ300、302はオフのままとなる。この動作はステップ406によって示されている。ステップ404における判定でMSTR_BAT信号が論理ロー・レベルにある場合、制御はステップ408に移り、そして、バッテリ・パックのマイクロコントローラ100がDISCHG_EN信号をアサートしてあり、バッテリ・パックがコンピュータ・システムCに電力を供給可能であることを示すならば、バッテリ・パックBの放電トランジスタ300をオンにする。この機能は、図2のハードウエアによって実施される。次に制御はステップ410に移り、バッテリ・パックのマイクロコントローラ100に割り込みを送信する。次に制御はステップ412に移り、割り込みにより、バッテリ・マイクロコントローラ100が注意信号をMSIO 110に送出する。図3に示すように、注意信号を得るには、I2C−バス・データ線SDAをローに引き下げ、次いで1.0〜3.0ms後に、それを解放する。
【0049】
次に制御はステップ414に移り、バッテリ・マイクロコントローラ100はI2C−バスを監視し、注意信号を送ってから4秒以内に、MSIO 110がバッテリ・パックBをポールしたか否かについて判定を行う。ポールしない場合、制御はステップ416に移って、注意信号を再度送出し、制御はステップ414に戻る。バッテリ・パックBがポールされた場合、制御はステップ418に移り、APビットをクリアする。次に制御はステップ420に移り、バッテリ・マイクロコントローラ100は、MSIO 110が新たに実装されたパックを新たなマスタ・バッテリとして欲しているか否かについて判定を行う。これはI2C−バスを通じて伝達される処理コードによって表される。選択されない場合、制御はステップ422に移り、MSTR_BAT信号は、マスタとして選択された他のバッテリ・パックBによってハイに駆動されるか、あるいはマスタ・バッテリ・パックBが選択されない場合は論理ロー・レベルに留まる。次に制御はステップ424に移り、新たに実装されたバッテリ・パックBの放電トランジスタ300をオフにする。次に制御はステップ426に移り、調停プロセスを終了する。
【0050】
ステップ420における判定で新たに実装されたバッテリ・パックBをマスタとして選択する場合(即ち、MSIO 102が適正な処理コードを新たなバッテリ・パックのアドレスに送った場合)、制御はステップ428に移り、バッテリ・マイクロコントローラ100はその内部マスタ・バッテリ・ビットMBをセットする。次に制御は図7のステップ430に移り、新たなバッテリ・パックはMSTR_BAT信号をアサートする。制御はステップ432に移り、MSTR_BAT信号によって、他のあらゆる実装バッテリ・パックの放電トランジスタ300をオフにする。新たなマスタ・バッテリ・パックのバッテリ・マイクロコントローラ100は、ステップ434において、そのCHARGE_EQ信号をアサートし、その充電トランジスタ302をオンにする。次に制御はステップ436に移り、新たなマスタ・バッテリ・パックは、それがもはや電流を供給しなくなるまで、コンピュータ・システムCに電力を供給し続ける。電流方向の変化は、例えば、システム内にAC電力が存在することを示すか、またはバッテリ・パック102に単に有用な電荷が枯渇していることを示すかのいずれの可能性がある。
【0051】
この時点において、制御はステップ438に移り、バッテリ・マイクロコントローラ100はその内部電流方向ビットCDをセットし、電流がもはや供給されていないことを示す。次に制御はステップ440に移り、バッテリ・マイクロコントローラ100はMSTR_BAT信号の制御を放棄し、その充電終了ビットをセットして、異常充電終了を指示する。一旦駆動されなくなると、MSTR_BAT信号はレジスタ112によってローに引き下げられる。制御はステップ442に移り、再びI2C−バスを通じて注意信号がMSIO 110に送られる。最後に、制御はステップ444に移り、MSIO 110が新たなマスタ・バッテリ・パックBを選択し、調停プロセスはステップ446において終了する。
【0052】
次に図8に移り、本発明によるコンピュータ・システムCからのマスタ・バッテリ・パックBの除去を示す。ステップ500におけるマスタ・バッテリ・パックBの排除に続いて、制御はステップ502に移り、抵抗112(図1)によってMSTR_BAT信号をローに引き下げる。次に制御はステップ504に移り、残りのバッテリ・パック全ての放電トランジスタ300をオンにする。制御はステップ506に移り、MSIO 110は、残りのバッテリ・パックがある場合に、その内のどれを新たなマスタ・バッテリ・パックBとするかについて判定を行う。次に制御はステップ508に移り、新たなマスタ・バッテリ・パックBがMSTR_BAT信号をハイに駆動する。制御はステップ510に移り、残りのバッテリ・パック全ての放電トランジスタ300をオフにする。次いで、ステップ512において調停プロセスを終了する。
【0053】
以上のように、多数のバッテリ・パックを内蔵可能なコンピュータ・システムにおいて、マスタ・バッテリ・パックを選択する回路について説明した。双方向マスタ・バッテリ信号を、それぞれの実装バッテリ・パックのマイクロコントローラおよびホスト・システムに内蔵されている調停回路に供給する。マスタ・バッテリ信号は、コンピュータ・システム内の各バッテリ・パック間の直列バス・インターフェースと共に動作し、どのバッテリ・パックがコンピュータ・システムに電力を供給するのかについて判定を行う。マスタとして選択されたバッテリ・パックはマスタ・バッテリ信号をアサートし、他の全バッテリはこの信号を監視し、デアサートされるのを待つ。他のバッテリ・パックは、マスタ・バッテリ信号を利用してそれら自体の充電および放電回路を制御する。マスタ・バッテリ信号のデアサートは、マスタ・バッテリ・パックが除去され、新たなマスタ・バッテリ・パックBが選択されることを指示する。このようにマスタ・バッテリ信号を利用することによって、マスタ・バッテリ・パックを選択し指定するために必要な回路を減らすことができる。
【0054】
本発明のこれまでの開示および記載はその一例を説明するためのものであり、サイズ、形状、材料、構成要素、回路素子、配線接続および接点、ならびに図示した回路および構成の詳細および動作方法において、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】既知のホスト・コンピュータ・システムに挿入された本発明によるバッテリ・パックを示すブロック図である。
【図2】図1の制御論理回路の詳細を提供する模式図である。
【図3】現マスタ・バッテリ・パックを有さないホスト・コンピュータ・システムにバッテリ・パックを挿入した際に、それに続く制御信号の変化を示すタイミング図である。
【図4】1つのマスタ・バッテリ・パックから次のマスタ・バッテリ・パックへの移行の間における制御信号変化を示すタイミング図である。
【図5】図1の切替回路の模式図である。
【図6】新たなバッテリ・パックをシステムに追加したときの、マスタ・バッテリ・パックの選択を表わすフロー・チャートの一部を示す図である。
【図7】新たなバッテリ・パックをシステムに追加したときの、マスタ・バッテリ・パックの選択を表わすフロー・チャートの一部を示す図である。
【図8】バッテリ・パックを除去する際に本発明によるシステムによって進められるステップを示すフロー・チャートである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、着脱可能な電力用バッテリ・パックを用いるコンピュータ・システムに関し、更に詳細には、効率的に1つのバッテリ・パックをマスタ・バッテリ・パックとして指定する回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータは、従来の交流電力が入手できない場所でもしばしば必要とされることがあり、通常、再充電可能なバッテリが代替用の電源として用いられる。その例には、ニッケルを基本としたバッテリ、およびリチウム・イオン・バッテリが含まれる。これらのバッテリは、携帯用コンピュータ・システムに数時間の間電力を供給することができる。バッテリ・セルはバッテリ・パック内に内蔵され、通常、バッテリ・セルは直列に配列されている。なお、場合によっては、各バッテリ・パックが2つ以上のセルを並列に含むこともある。通常、バッテリ・パックは、外部充電器において、またはホスト・コンピュータ・システムの電源によって、再充電される。
【0003】
リチウム・イオン・バッテリの基本的要件の1つに、これらバッテリの充電および放電がある制御下で行われる、ということがある。この要件は主に、不適切に充電または放電が行われると、リチウム・バッテリには爆発する潜在的可能性があるからである。バッテリ・パック製造者は一般に、電池の充電および放電を阻止することができる1対の電界効果トランジスタ(FET)を備えさせることによって、安全層(layer of safety)を追加している。
【0004】
さらに加えて、バッテリ・パックの中にセンサ回路を一体化し、各リチウム・イオン・セルの電圧を監視し、燃料(fuel)調節を行う場合もある。燃料調節は、有用な電荷がバッテリ内にどれだけ残っているかを判定するプロセスであり、通常クーロン計数(Coulomb counting)によって行われる。端子セル電圧は、少なくとも4つの異なるセル状態を示す。1つの状態では、セルは適正に充電されており、コンピュータ・システムに電力を供給可能である。他の1つの状態では、セルは過剰に放電されている。ニッケルを基本とするセルまたはリチウム・イオン・セルが過剰に放電されると、端子セル電圧は過剰放電最小電圧に低下し、セルは再充電が不可能で通常廃棄する必要があることを示している。セルの更に他の状態は、過剰放電最小電圧よりも僅かに高い電圧であって、セルが放電されているが再充電可能であることを示す。セルの第4の状態は、端子電圧が最大電圧を超過するときに生じ、過充電セルを示す。
【0005】
「インテリジェント」バッテリ・パックとして知られているものにおいては、パック内のセンサ回路が、セル電圧情報をバッテリ・マイクロコントローラに提供する。一方、マイクロコントローラはバッテリ・パックを充電する必要があるか、放電可能か、または破棄する必要があるか、について判定を行う。このタイプのバッテリ・パックは、充電スイッチおよび放電スイッチも含む。これらはマイクロコントローラによって制御され、セルの状態に応じて、バッテリ・パックの充電および放電を許可または禁止する。
【0006】
再充電可能バッテリは、限られた耐用サイクル時間を有し、かつ放電サイクル時間は通常、日単位ではなく時間単位で測定される。この問題に対処するために、コンピュータ製造者は、携帯用コンピュータ・システムに多数のバッテリ・パックを内蔵し始めている。多数のバッテリ・パックを用いることにより、ユーザはより長い時間、携帯移動する環境に留まることができるようになる。また、多数のバッテリ・パックは、ある量の電源冗長度も提供する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多数のバッテリ・パックの使用には、設計上の問題が存在する。2つ以上のパックを同時にアクティブ状態(活性状態)とする場合、これらパック間の充電レベルの相違によって、一方のパックから他方に電流が流れる可能性がある。このような「バック充電(back charging)」は、バッテリ・パックに悪影響を及ぼすものである。この問題およびその他の問題を解決するために、いずれの時間においても一方のバッテリ(「マスタ・バッテリ・パック」)のみがシステムに電力を供給することを保証する回路を、ホスト・コンピュータまたはバッテリ・パック自体のいずれかに内蔵しなければならない。このためのバッテリ・パック「調停」回路(battery pack arbiration circuitry)により、不所望の構成要素コストおよびサイズをコンピュータ・システムに付加することになる。コストおよびサイズは双方共、携帯用コンピュータ市場では、特に関心が高い領域である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、端的に言えば、多数のバッテリ・パックを内蔵可能なコンピュータ・システムに電力を供給するマスタ・バッテリ・パックを選択する回路に関する。即ち、双方向マスタ・バッテリ信号を、各実装バッテリ・パックのマイクロコントローラ、およびホスト・システム内に内蔵されている調停回路に供給する。この信号を用いて、システム内のどのバッテリが電力を供給しているのか、即ち、マスタ・バッテリなのかを示す。マスタとして選択されたバッテリ・パックはマスタ・バッテリ信号をアサートし、一方、他の全バッテリは、この信号を監視し、デアサートされるのを待つ。マスタ・バッテリ信号のデアサートは、マスタ・バッテリ・パックが除去されたことを示す。
【0009】
マスタ・バッテリ信号は、コンピュータ・システム内の各バッテリ・パック間の直列バス・インターフェースと共に動作する。好適実施例では、この直列バスは標準I2C−バス仕様に準拠している。実装されている各バッテリ・パックの充電状態およびその他の情報は、各バッテリ・パックのマイクロコントローラから、ホスト・システムに内蔵されているマスタ・バッテリ選択回路に伝達される。以前のバッテリ・パックの場合のように、バッテリ状態(ステータス)情報は、バッテリ・セルおよび各パックのマイクロコントローラに結合されているセンサ回路によって供給される。センサ回路は、不足電圧、過剰電圧、過剰電流、および過剰放電電流状態について、バッテリを監視する。バッテリのマイクロコントローラは、制御論理回路を通じて、充電および放電スイッチの制御端子に結合され、これによって、マイクロコントローラは、バッテリ・パックに充電される電荷またはバッテリ・パックから放電される電荷を制御することができる。
【0010】
本発明の一実施例では、システム内で他にバッテリ・パックがマスタ・バッテリ・パックとして現在選択されていないときに、バッテリ・パックが新たに実装されると、マスタ・バッテリ信号がデアサートされる。マスタ・バッテリ信号のデアサートにより、内部バッテリ放電スイッチが閉じ、バッテリがコンピュータ・システムに電力を供給できるようになると共に、バッテリ・パックのマイクロコントローラに割り込みが発生する。バッテリ・パックの充電状態および他の基準に基づいて、このバッテリがシステムに電力を現在供給している給元であると判断した場合、直列バス・インターフェースを通じてメッセージを返し、新たに実装されたバッテリ・パックが今では新しいマスタであることを知らせる。次に、このバッテリ・パックはマスタ・バッテリ信号をアサートする。マスタ・バッテリ信号がアサートされると、他のすべてのバッテリ・パック内の放電スイッチが開放される。次に、マスタ・バッテリ・パックはそれ自体の充電スイッチを閉じ、より効率的にコンピュータ・システムに電力を供給できるようにする。
【0011】
マスタとして選択されているバッテリ・パックがシステムから除去された場合、または供給源電流(sourcing current)以外の電流を受け始めた場合、マスタ・バッテリ信号はデアサートされる。マスタ・バッテリ信号のデアサートにより、残りのバッテリ・パックはすべて、放電スイッチが閉成されることになる。次に、ホスト・コンピュータは、残りのいずれかのバッテリ・パックのどれがマスタ・バッテリ・ラインの指揮を取るべきかを決定し、選択したパックに、マスタ・バッテリ信号をアサートし、マスタ・バッテリとなるように命令する。マスタ・バッテリ信号および直列インターフェースの使用により、バッテリ・パックの安全用FETを調停プロセスの一部とすることができる。したがって、本発明は、マスタ・バッテリ・パックを選択するために必要な回路量の減少、および必要とされるメッセージの受け渡し量の減少を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
これより図面を参照する。図1は、ホスト・コンピュータ・システムCに挿入されたバッテリ・パックBのブロック図である。ここに開示する実施例では、ホスト・コンピュータCは、バッテリ・パックBからの電力を受けることも、これに電力を供給することも可能である。VBATT+およびVBATT−端子は、それぞれバッテリ・パックBの正端子および負端子であり、これらを通じて、ホスト・コンピュータ・システムCに電力を供給し、ホスト・コンピュータ・システムCから電力を受け取る。図1には1対の実装バッテリ・パックB,B’を示すが、本発明の好適実施例は、同様のまたは同一の回路を内蔵したバッテリ・パックの実装数の拡大にも対応する能力を有している。
【0013】
まず、バッテリ・パックBに言及すると、該バッテリ・パックはバッテリ・マイクロコントローラ100を含んでおり、これによりバッテリ・セル102の充電および放電を制御する管理機能を提供する。CHARG_EQ信号、TRICKLE_EQ信号、DISCHG_EN信号、およびDISCHG_EG信号が、バッテリ・マイクロコントローラ100によって制御論理回路ブロック104に供給される。これらの信号は、切替回路106(図5)の様々な要素に制御信号を発生する際に、制御論理回路ブロック104(図2に詳細を示す)によって用いられる。即ち、制御論理回路ブロック104は、CHARGE信号、TRICKLE信号、およびDISCHARGE信号を、切替回路106に供給する。制御論理回路ブロック104および切替回路106は、バッテリ・セル102への電荷の充電及びバッテリ・セルからの電荷の放電を禁止または許可する回路を構成する。CHARGE信号、TRICKLE信号、およびDISCHARGE信号は、バッテリ・セル102の充電、バッテリ・セル102の細流充電(trickle charging)、およびバッテリ・セル102の放電をそれぞれ制御する。これら3つの制御信号の1つをアサートすることにより、その機能を実行可能にする。他の信号および回路は、明確化のために省略してある。
【0014】
切替回路106は、バッテリ・セル102の正端子「+」に接続されている。好適実施例では、バッテリ・パックBのバッテリ・セル102は、2つの並列なリチウム・イオン・セルからなる4つの直列バンクで構成されているが、他の様々な構成も考えられる。図5に関連して以下で述べるが、切替回路ブロック106内の種々のトランジスタが、バッテリ・セル102の充電および放電を制御する。
【0015】
切替回路106は、バッテリ・セル102が供給する電圧VBATT+、およびバッテリ・パックBに対して流入および流出する電流を制御するために用いられる。好適実施例では、VBATT+およびVBATT−接点は双方とも、4アンペアの連続負荷を供給することができる。加えて、充電電圧または充電電流が制御線を通じての有効なハンドシェーキングが行われずに印加されているとバッテリ・パックが判断した場合、これら2つの電力接点は使用が禁止される。また、切替回路106は、電圧レギュレータ120の未調整電圧入力INにも接続されている。電圧レギュレータ120の出力は、+5ボルトの供給電圧を供給する。
【0016】
図1には監視回路108も示されており、バッテリ・セル102の「+」端子および「−」端子に接続されている。監視回路は、バッテリ・セル102の状態(ステータス)に関する情報をバッテリ・マイクロコントローラ100に提供する。監視回路108によって与えられる機能は、バッテリ・セルの過剰電圧の監視、セルの不足電圧の監視、過剰放電電流の監視、および過剰充電電流の監視を含むが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0017】
次に、図1のホスト・コンピュータCの部分の説明に移る。多機能携帯超入出力チップMSIO(multi−function mobile superinput/output chip)110が好適実施例では含まれている。MSIO 100は、種々の処理および制御機能を備えており、標準I2C−バスおよびマスタ・バッテリ信号MSTR_BATによって、バッテリ・マイクロコントローラ100と通信を行う。相互集積回路(IC:inter−integrated circuit)バス即ちI2C−バスは、効率的な相互IC制御のための単純な双方向二線バスである。I2C−バスの詳細は、Phillips Semiconductorsが1992年1月に発行した”The I2C−Bus and How to Use It(仕様書を含む)”に開示されている。
【0018】
端的に言えば、I2C−バスは、2本の線、即ち、直列クロック線(SCL)と直列データ線(SDA)とで構成されている。これらの線は各々双方向である。SCL線は、I2C−バスを通じて行われるデータ転送のためにクロック信号を供給する。この信号の論理レベルはVBATT−を基準とする。これは、全実装バッテリ・パックBに共通である。SDA線は、I2C−バスを通じて行われるデータ転送のためのデータ線である。この場合も、この信号の論理レベルはVBATT−を基準とする。第2の実装バッテリ・パックB’によって例示されるように、追加バッテリ・パックがあれば、そのバッテリ・マイクロコントローラ100も、I2C−バスを通じてMSIO 110に結合される。典型的に、高電圧スパイクに対する保護のために、値が小さい直列抵抗(図示せず)が各素子の接続部に設けられる。
【0019】
I2C−バスに接続されている各素子が、いずれかの実装バッテリ・パックBのMSIO 110であるか、あるいはバッテリ・マイクロコントローラ100であるかは、固有のアドレスによって認識される。MSIO 110およびバッテリ・コントローラは双方とも、オンチップ・インターフェースを内蔵しており、これによって、I2C−バスを通じて互いに直接通信が可能となっている。I2C−バスを通じた通信に関するこれ以上の詳細については、図3に関連して以下で説明する。I2C−バスをマスタ・バッテリ信号MSTR_BATと協同して用いることにより、効率的なバッテリ管理に必要なインターフェース信号の数を減らすことができる。”BATTERY PACK WAKEUP”と題し、1995年12月15日に出願された、同時係属中の米国特許出願第08/573,296号は、ニッケルを基本としたバッテリ・パックおよびリチウム・イオン・バッテリ・パック、ならびに直列バスを通じた通信の様々な態様を示している。この出願は、この言及により本願にも含まれているものとする。
【0020】
ホスト・コンピュータCに抵抗116も含まれており、アナログ信号であるPACK_ID信号の発生を助ける。PACK_ID信号は、コンピュータ・システムC内のいずれかの実装バッテリ・パックの物理的位置を定義するために用いられる。コンピュータ・システムC内の各バッテリ・スロットは、この信号を、多少オーム値が異なる抵抗116に結合する(明確にするために、このような抵抗は1つのみを図示する)バッテリ・パックBをホスト・コンピュータCに実装すると、抵抗116の一端は接地基準とされ、他端は抵抗118を介してバッテリ・マイクロコントローラ100に結合される。抵抗116、118は分圧器を形成し、共通ノードに現れる信号(PACK_ID信号)は、2つの抵抗の値によって変化する。抵抗116の値が異なるので、PACK_ID信号の電圧レベルは各実装バッテリ・パック毎に異なる。各電圧レベルは、コンピュータ・システムC内の固有のスロット位置を表わすことになる。
【0021】
PACK_ID信号は監視回路108に供給される。ここに開示する実施例では、バッテリ・マイクロコントローラ100は、監視回路108からのPACK_ID信号の電圧レベルがデジタル表現であることを必要とする。次いで、バッテリ・マイクロコントローラ100は、抵抗116の値を検出し、バッテリ・パックのシステム内における物理的位置およびアドレスを判別することができる。PACK_ID信号は、バッテリ・マイクロコントローラ100への「遷移発生時割り込み」入力に直接結合されている。バッテリ・パックBが実装される前は、PACK_ID信号は大きな抵抗値の抵抗118によって、正の供給電圧にプルアップされている。バッテリ・パックBを最初にコンピュータ・システムCに実装するときには、PACK_ID信号の変化によって、バッテリ・パックBを「起動(wake up)」し、I2C−バスを通じてコンピュータ・システムCに注意信号(attention signal)が送られる。注意信号については、以下でより詳しく説明するが、新たに実装されたバッテリ・パックBをホスト・コンピュータCに報知する。
【0022】
先に示唆したように、好適実施例では、PACK_ID信号には別の有効な使用法がある。例えば、この信号は、安全回路の一部として使用し、バッテリ・パックがコンピュータ・システムに実装されていない場合に、バッテリ・パックBの端子を電子的に使用禁止とすることができる。即ち、バッテリ・パックBが実装されていない場合のように、PACK_ID信号が正の供給電圧に引き上げられている限り、バッテリ・パックの放電および充電FETはオフのまま留まるように構成されている。バッテリ・パックBの偶発的な充電および放電は、これによって回避することができる。
【0023】
本明細書において特に興味深いのは、双方向マスタ・バッテリ信号MSTR_BATが、バッテリ・マイクロコントローラ100、制御論理回路ブロック104、およびMSIO 110間で伝達されることである。好適実施例では、他のすべての実装バッテリ・パックB’(明確化のために1つのみを示す)も、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATを受けて駆動する。この信号は、バッテリ・パックBが実装されている場合、どれがホスト・コンピュータCに電力を供給しているのか、またはホスト・コンピュータCによって充電されているのかを示すために用いられる。マスタ・バッテリ・パックの選択は、実装バッテリ・パックの充電状態、スロットの順序、またはその他の様々な基準に基づいて行うことができる。マスタ・バッテリとして選択されたバッテリ・パックは、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATをアサートし、一方他のすべての実装バッテリおよびMSIO 110は、その信号を監視しデアサートされるのを待つ。マスタ・バッテリ信号MSTR_BATがロー(低レベル)に変化することは、現マスタ・バッテリ・パックが除去されたか、あるいはもはや電力を供給できないことを意味する。
【0024】
バッテリ・パックがホスト・コンピュータCに実装されていない場合、プルダウン抵抗112がマスタ・バッテリ信号MSTR_BAT を論理ロー・レベルに引き下げる。同様に、マスタ・バッテリ・パックとして動作中のバッテリ・パックBがホスト・コンピュータCから除去されたとき、抵抗112はマスタ・バッテリ信号MSTR_BATをローに引き下げる。ロー・レベルへの変化により、他のすべての実装バッテリ・パックの放電FETがオンとなる。マスタ・バッテリ信号MSTR_BATの動作については、以降の図面に関連して更にその詳細について十分に論ずることにする。
【0025】
また、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATは、コンピュータ・システムCがAC線電力の存在を示すためにも使用可能である。AC電力が入手可能な場合、電源(図示せず)はAC検出信号AC_DETECTをアサートする。この信号は、ダイオード114によって、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATとのダイオードOR論理が取られる。したがって、信号AC_DETECTがハイ(高レベル)の場合、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATもハイとなる。AC電力を検出する他の方法も考えられる。例えば、比較回路を用いて、供給電圧がある所定レベルより高い場合を検出することも可能である。本実施例では、所定電圧レベルの設定は、バッテリ・パックBが供給可能な電圧よりも高くすることが理想的である。電源電圧がこの所定レベルより上昇したとき、AC検出信号AC_DETECTがアサートされる。この形式の検出回路を用いる場合、調停プロセスの変更が必要となる。例えば、バッテリ・パックBを充電しているとき、ACアダプタの電圧は、バッテリ・パックBを充電している電圧に引き下げられるので、マスタ・バッテリ信号MASTR_BATを論理ハイ・レベルに駆動しなければならない。すると、これによって、AC電力が入手可能であるにも拘わらず、AC検出信号AC_DETECTがデアサートされる。このような問題を解決するために、バッテリ・パックBは電力方向の変化を監視する。充電サイクル中に、電流がバッテリ・パックに流入するのではなくバッテリ・パックから流出し始めた場合、バッテリ・マイクロコントローラ100は、AC電力がもはやないことを認識することができる。次に、バッテリ・マイクロコントローラ100はその充電FETをオフとし、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATをデアサートして、新たな調停を強制的に行う。
【0026】
ここに開示する実施例のAC電力の検出のための検出方法においては、一旦バッテリ・パックBにコンピュータ・システムCを充電する許可が付与されると、AC電力の存在をもはや判定することができない。したがって、充電の間のAC電力検出に対する責任は、現在充電されつつあるバッテリ・パックBにかかわってくる。一旦充電する許可が付与されたなら、バッテリ・パックBはマスタ・バッテリ信号MSTR_BATをハイに駆動し、充電期間の間、電流がバッテリに流入することが検出されている限り、この状態を維持しなければならない。いずれの充電期間においても、電流のバッテリ・パックBへの流入が検出されない場合、バッテリ・マイクロコントローラ100は、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATのアサートを中止し、異常充電終了信号によって充電を終了し、I2C−バスを通じてコンピュータ・システムCに注意信号ATTNを発生する。加えて、マスタ・バッテリに指定されている間に、バッテリ・パックBが、コンピュータ・システムCへの供給電流以外の電流を受けていることを検出した場合、マスタ・バッテリの状態であることを放棄する。
【0027】
次に、図2には、図1の制御論理回路104の詳細が示されている。この回路は、切替回路106(図5)の電力FET(以後、単に「トランジスタ」と呼ぶ)を制御するために用いられる。既に述べたように、CHRG_EG、TRICKLE_EQ、DISCHG_EN、およびDISCHRG_EQ信号は、バッテリ・コントローラ100によって供給される。CHARGE制御信号は、二入力ANDゲート200の出力によって供給される。二入力ANDゲート200の入力は、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATおよびCHRG_EQ信号である。後者の入力には、プルダウン抵抗202が備えられ、CHRG_EQ信号が駆動されていないとき、充電信号CHARGEをデアサートするように機能する。したがって、CHARGE信号をアサートするためには、CHRG_EQおよびMSTR_BAT信号を双方ともアサートしなければならない。
【0028】
制御信号TRICKLEは、別の二入力ANDゲート204の出力から発生される。このANDゲート204の入力は、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATおよびTRICKLE_EQ信号によって駆動される。プルダウン抵抗206が、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATと接地との間に接続されており、駆動されていない場合、その信号を接地にプルダウンする。同様に、TRICKLE_EQ信号と接地との間にプルダウン抵抗208が接続されている。したがって、TRICKLE_EQおよびMSTR_BAT信号がアサートされると、これによってTRICKLE信号がアサートされる。
【0029】
DISCHARGE信号は、二入力ORゲート220の出力によって駆動される。このORゲート220への入力には、DISCHG_EQ信号が供給される。この信号は、プルダウン抵抗218を介して接地にも接続されている。ORゲート220の第2入力は、二入力ANDゲート210の出力によって駆動される。このANDゲートへの入力は、DISCHG_EN信号と、インバータ212の出力とを含む。インバータ212の入力はマスタ・バッテリ信号MSTR_BATである。プルダウン抵抗214は、DISCHG_EN信号が駆動されていないとき、これを接地に引き下げる。DISCHARGE信号は、DISCHG_EQ信号がアサートされたとき、またはMSTR_BAT信号がデアサートされている間にDISCHG_EN信号がアサートされたときにのみ、アサートされる。
【0030】
DISCHG_EN信号は、監視回路108およびバッテリ・マイクロコントローラ100によって判定される、バッテリ・セル102の状態を示すものである。DISCHG_ENは、バッテリ・パックBがコンピュータ・システムCに十分に電力を供給可能であるときに、バッテリ・マイクロコントローラ100によってアサートされる。DISCHG_EN信号を用いることによって、マスタ・バッテリ信号MSTR_BATが解放され抵抗112(図1)によって引き下げられたときに、図2の回路がDISCHARGE信号をアサートし、放電トランジスタ300(図5)をオンにすることができる。一旦新たなマスタ・バッテリを選択し、MSTR_BATを再度アサートしたなら、バッテリ・マイクロコントローラ100はDISCHG_EQ信号をアサートし、放電トランジスタを導通状態に留まらせることができる。
【0031】
バッテリ・マイクロコントローラ100によって設定されるDISCHG_EQ、CHRG_EQ、およびTRICKLE_EQ信号の論理レベルは、以下の式によって決定される。
充電/放電式
MASTER信号はバッテリ・マイクロコントローラ100内部の信号であり、それが新たなマスタ・バッテリ・パックとして選択されたことを表す指示を、バッテリ・マイクロコントローラ100がコンピュータ・システムCから受けたときに、アサートされる。FAST_CHGおよびSLOW_CHG信号もバッテリ・コントローラ100内部の信号であり、電流がバッテリ・パックBに供給されている間、充電速度を調節可能にするものである。具体的には、これらの信号は、図5の充電トランジスタ302および細流トランジスタ318をオンにするために用いられる。
【0032】
図2の様々な信号間の相互動作の一例を図3に示す。即ち、図3は、現在マスタ・バッテリ・パックを有さないホスト・コンピュータCに、バッテリ・パックBを挿入したことを受けて発生する信号変化を表わした図である。新たに実装されたバッテリ・パックBは、クロックSCL線およびデータSDA線が、ホスト・コンピュータC内のプルアップ抵抗(図示せず)によってハイに駆動されたことを知る。また、図2の論理回路は、バッテリ・パックBのDISCHARGE信号もアサートさせ、これによって放電トランジスタ300をオンにする。バッテリ・マイクロコントローラ100が、I2C−バスがアイドリング状態にあることを確認するためには、クロックSCL線が少なくとも1.0ミリ秒(ms)の間ハイのままとなっているか、あるいはデータSDA線が少なくとも9.0msの間ハイのままになっていなければならない。次に、バッテリ・マイクロコントローラ100は、1.0〜3.0msの間、SDA線をローに引き下げ、バッテリ・パックの1つに注意が必要であることを、コンピュータ・システムCに知らせる。これは、バッテリ・パックBがI2C−バスとして作用するときのみである。次に、コンピュータ・システムCは、1度に1つずつバッテリ・パックをポールし、各バッテリ・パックBに通信する機会を与える。
【0033】
新たに実装したバッテリ・パックBをマスタ・バッテリ・パックとして指定する場合、コンピュータ・システムCはそのバッテリ・マイクロコントローラ100に、DISCHG_EQをアサートするように命令する。上述のように、マスタ・バッテリ・パックの選択は、スロットの順序または最も大きな放電能力等のような多数の要因に基づいて行うことができる。DISCHG_EQ信号がアサートされた後直ちに、バッテリ・マイクロコントローラ100によってMSTR_BAT信号もアサートされる。ここに開示する実施例では、DISCHARGE信号がアサート状態に留まることを保証するためには、まずDISCHG_EQ信号をアサートすることが必要である(即ち、MSTR_BATをアサートすることにより、ANDゲート210の出力を論理ロー・レベルに戻す)。MSTR_BAT信号をアサートすることによって、他のすべての実装バッテリ・パックの放電トランジスタをオフにする。この発生の後十分な時間が経過した時点で、新たなマスタ・バッテリ・パックBのバッテリ・マイクロコントローラ100はそのCHRG_EQ信号をアサートし、CHARGE信号をアサートする。すると、充電トランジスタ302がオンとなる。以下でより詳細に論ずるが、充電トランジスタをオンにすることにより、マスタ・バッテリ・パックはより効率的な電力供給が可能となる。
【0034】
次に図4を参照する。タイミング図は、マスタ・バッテリ・パックAから第2のマスタ・バッテリ・パックBへの移行の間の制御信号の変化を示す。DISCHG_EN信号のアサートによって示されているように、コンピュータ・システムCに電力を供給可能な、新たに実装されたバッテリ・パックBは、最初にI2C−バスを通じて注意信号をコンピュータ・システムCに送出する。図3の例とは異なり、MSTR_BAT信号は別のバッテリ・パックAによってハイに駆動されているので、バッテリ・パックBのDISCHARGE信号はこの時点ではアサートされない。
【0035】
注意信号は、コンピュータ・システムCに、すべての実装バッテリ・パックをポールさせる。しかしながら、実装バッテリ・パックの以前のポーリングから集めた信号をコンピュータ・システムCに記憶することも可能であり、新たに実装したバッテリ・パック以外の全バッテリ・パックをポールする必要性を軽減することも考えられる。図4の例では、バッテリ・パックBは、ポーリングの結果、マスタ・バッテリ・パックとして選択されていない。
【0036】
その後のある時点において、バッテリ・パックAはコンピュータ・システムCから除去されるか、または適切な電力を供給できなくなると、その結果、MSTR_BAT信号の制御を放棄し、MSTR_BAT信号は、図1の抵抗112によってローに引き下げられる。次に、バッテリ・パックBによって注意信号がコンピュータ・システムCに送出され、コンピュータ・システムCに再度すべての実装バッテリ・パックをポールさせて、新たなマスタ・バッテリ・パックを選択する。図4によれば、バッテリ・パックBが次に新マスタとして選択され、MSTR_BAT信号をアサートすることによって、すべての実装バッテリ・パックの放電FETをオフにする。バッテリ・パックBのDISCHG_EQおよびCHRG_EQ信号は、以前の図における場合と同様に機能する。
【0037】
切替回路106の詳細が図5に示されている。この図5には、放電トランジスタ300、充電トランジスタ302、および細流トランジスタ318が示されている。好適実施例では、これらは、非常に低いオン抵抗および非常に低いゲート駆動電圧を有する、P-チャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)である。これらのトランジスタは、バッテリ・パックBの充電および放電を制御する。バッテリ・セル102に対する保護を行うことに加えて、電力トランジスタは一種の「分散選択スイッチ(distributed selector switch)」として概念化することができる。
【0038】
まず、充電トランジスタ302について言及すると、このトランジスタのソースは、バッテリ・セル102の正供給端子「+」に接続されている。充電トランジスタ302のゲートは、N-チャネル・トランジスタ310のドレインに接続されている。このトランジスタ310のゲートは、図2のCHARGE信号によって駆動され、そのソースは接地に接続されている。大きな抵抗値の抵抗312も、トランジスタ310と接地との間に接続されている。この抵抗は、CHARGE信号が駆動されていない場合、トランジスタ310のゲートを導通状態にしないことを保証するためのものである。
【0039】
充電トランジスタ302のソースおよびゲート間に、コンデンサ314が接続されている。CHARGE信号のアサートに続いて、このコンデンサ314は、充電トランジスタ302のゲートがトランジスタ310によってローに引き下げられている場合、このトランジスタ302をオンにするために必要な時間を延長させることによって、供給電圧のリップルおよび望ましくない電磁干渉の可能性を低減させる。充電トランジスタ302のゲートとそのドレインとの間には抵抗316が接続されている。抵抗316を含ませることによって、トランジスタ310が導通していないときに、充電トランジスタのゲートが中間電圧レベルでフローティング状態となるのを防止する。言い換えれば、抵抗316は、充電トランジスタ302が偶発的にオンになるのを防止する。
【0040】
細流トランジスタ318に対する支持回路(support circuitry)は、充電トランジスタ302の支持回路と同様に構成されている。抵抗332を介して、細流トランジスタ318のソースをバッテリ・セル102の正端子「+」を接続する。細流トランジスタ318のゲートは、N−チャネル・トランジスタ324のドレインに接続され、そのゲートは図2のTRICKLE信号によって駆動され、更にそのソースは接地に接続されている。プルダウン抵抗326が、トランジスタ324のゲートを接地に接続し、TRICKLE信号が駆動されていないときに、ゲートがフローティング状態となるのを防止する。第2の抵抗328が、トランジスタ318のゲートとそのドレインとの間に接続され、トランジスタ324がオフ状態のときに、トランジスタ318がオンになるのを防止する。
【0041】
トランジスタ302、318のドレインは、放電トランジスタ300のソースに接続されている。この放電トランジスタ300のゲートは、N-チャネル・トランジスタ304のドレインに接続されている。トランジスタ304のゲートは図2のDISCHARGE信号によって駆動され、そのソースは接地に接続されている。加えて、プルダウン抵抗306が、トランジスタ304のゲートと接地との間に接続され、DISCHARGE信号が駆動されていないときに、ゲートがフローティング状態となるのを防止する。大きな抵抗値の抵抗308が、放電トランジスタ300のゲートをそのソースに接続し、トランジスタ304がオフのときにトランジスタ300をオフにする。
【0042】
放電トランジスタ300のドレインは、バッテリ・パックBのVBATT+に現れる電圧を供給する。ダイオード336のアノードはVBATT+に接続され、一方そのカソードは電圧レギュレータ120の入力INに接続されている。この線形電圧レギュレータ120は、その出力に+5Vの調整済み供給電圧を発生する。供給電圧は、バッテリ・コントローラ100に給電するために用いられる。電圧レギュレータ120の入力と接地との間に接続されたコンデンサ338は、未調整電圧入力を安定化させる機能を果たす。第2コンデンサ340が、+5V出力を接地に接続すると共に、調整済み出力電圧を安定化するように機能する。
【0043】
バッテリ・パックBのコンピュータ・システムCへの電力供給を可能にするためには、図1および図2の回路によってDISCHARGE信号をアサートする。この信号がアサートされると、トランジスタ304がオンとなり、その結果、放電トランジスタ300のゲートを接地に短絡することになる。これによって、十分なゲート/ソース間電圧が発生し、放電トランジスタ300をオンにする。放電トランジスタ300がオンの間、充電トランジスタ302および細流トランジスタ318は非導通状態である場合には、電荷は、バッテリ・セル102からトランジスタ302の寄生ダイオード302aを通過し、更に放電トランジスタ300を通過して、VBATT+端子まで流れることができる。マスタ・バッテリ信号MSTR_BATが論理ロー・レベルにあるとき、通常、放電トランジスタ300はオンとなっており、充電トランジスタ302は通常オフとなっている。この状態は、図に関連して更に詳しく示すことにする。
【0044】
図3に示すように、他のすべてのバッテリ・パックの放電トランジスタを非活性状態にするのに十分な時間を与えた後、新たなマスタ・バッテリ・パックBはそのCHARGE信号をアサートする。CHARGE信号はトランジスタ310をオンにし、これによって充電トランジスタ302のゲートを接地に引き下げる。しかしながら、充電トランジスタ302は、コンデンサ314が十分に放電されるまで、完全にオンにはならない。上述のように、コンデンサ314は充電トランジスタ302がオンになるために必要な時間を延長させ、それにより、供給線上での電圧スパイクの減少を図るものである。充電トランジスタ302をオンにすると、バッテリ・パックBはより効率的に電力をコンピュータ・システムCに供給可能になる。充電トランジスタがオフの間、バッテリ・パックBが供給する電流は、0.5〜0.7ボルトの電圧降下を有している寄生ダイオード302aを通って流れなければならない。この電流路によって不要の電力(電流×電圧)が消費され、バッテリ・セル102の有用な充電寿命を短くしてしまう。充電トランジスタ302が導通状態にあるときは抵抗値が低いため、この素子によって消費される電力は殆どない。
【0045】
バッテリ・パックBは、AC電源または他の実装バッテリ・パックのいずれかによって充電が可能である。しずれかの充電モードの間、放電トランジスタ300は通常、非道通状態になる。このため、充電電流は放電トランジスタ300の寄生ダイオード300aを通過しなければならない。このようにして、バッテリ・セル10を過剰充電電流から保護することができる。
2つの充電モード、即ち、高速充電および低速充電モード(細流)モードが考えられる。バッテリ・パックBを高速充電モードで充電するためには、充電トランジスタ302は導通状態になければならない。これがオフの場合、寄生ダイオード302aがバッテリ・セル102内への電流流入を阻止する。
【0046】
低速充電モードの間、TRICKLE信号をアサートし、CHARGE信号をデアサートする。TRICKLE信号をアサートすることによって、トランジスタ324がオンとなり、これにより細流トランジスタ318を導通状態とする。低速充電モードが利用されるのは、バッテリ・セル102が所定の比較的低い電圧にある場合である。この状態では、過剰な充電電流はバッテリ・セル102を損傷する可能性がある。したがって、バッテリ・マイクロコントローラ100は、バッテリ・セル102に流れ込む充電電流が、寄生ダイオード300a、細流トランジスタ318、そして最後に電流制限抵抗322を通過するように制御する。こうして、バッテリ・セル102は、枯渇状態にある場合に保護されるようになっている。
【0047】
次に図6および図7に移ると、新たなバッテリ・パックBの挿入に続いての、マスタ・バッテリ・パックの選択について示されている。これらの図(および図8)において進められるステップは、全体的なシステム・レベルのプロセスを表わすものであり、いずれか1つの特定システム構成要素の動作を表わすことを意図するのではない。選択プロセスはステップ400において開始され、これは、新たなバッテリ・パックがコンピュータ・システムCに追加されたときである。次に制御はステップ402に移り、APビット、即ち通知存在ビットがバッテリ・マイクロコントローラ100内でセットされる。APビットは、バッテリ・パックBが要求している注意のタイプを示すために、バッテリ・マイクロコントローラによってセット可能な数個のビット・フラグの1つである。好適実施例におけるビット・フラグの他の例には、充電要求ビット、充電状態ビット、充電電圧/電流設定要求ビット、低バッテリ警告ビット、永久障害ビット、電流方向ビット、検査モード・ビット、アンペア時読み取りビット、マスタ・バッテリ・ビット、低速充電モード・ビット、一時的障害ビット、および正常、異常、または破壊的充電終了を示す種々の充電終了ビットが含まれる。
【0048】
次に制御はステップ404に移り、新たに実装されたバッテリ・パックがMSTR_BAT信号の状態(ステータス)を判定する。MSTR_BAT信号がアサートされている場合、コンピュータ・システムCは既にマスタ・バッテリ・パックBを有し(即ち、AC電力がある)ており、新たに実装されたバッテリ・パックBの放電および充電トランジスタ300、302はオフのままとなる。この動作はステップ406によって示されている。ステップ404における判定でMSTR_BAT信号が論理ロー・レベルにある場合、制御はステップ408に移り、そして、バッテリ・パックのマイクロコントローラ100がDISCHG_EN信号をアサートしてあり、バッテリ・パックがコンピュータ・システムCに電力を供給可能であることを示すならば、バッテリ・パックBの放電トランジスタ300をオンにする。この機能は、図2のハードウエアによって実施される。次に制御はステップ410に移り、バッテリ・パックのマイクロコントローラ100に割り込みを送信する。次に制御はステップ412に移り、割り込みにより、バッテリ・マイクロコントローラ100が注意信号をMSIO 110に送出する。図3に示すように、注意信号を得るには、I2C−バス・データ線SDAをローに引き下げ、次いで1.0〜3.0ms後に、それを解放する。
【0049】
次に制御はステップ414に移り、バッテリ・マイクロコントローラ100はI2C−バスを監視し、注意信号を送ってから4秒以内に、MSIO 110がバッテリ・パックBをポールしたか否かについて判定を行う。ポールしない場合、制御はステップ416に移って、注意信号を再度送出し、制御はステップ414に戻る。バッテリ・パックBがポールされた場合、制御はステップ418に移り、APビットをクリアする。次に制御はステップ420に移り、バッテリ・マイクロコントローラ100は、MSIO 110が新たに実装されたパックを新たなマスタ・バッテリとして欲しているか否かについて判定を行う。これはI2C−バスを通じて伝達される処理コードによって表される。選択されない場合、制御はステップ422に移り、MSTR_BAT信号は、マスタとして選択された他のバッテリ・パックBによってハイに駆動されるか、あるいはマスタ・バッテリ・パックBが選択されない場合は論理ロー・レベルに留まる。次に制御はステップ424に移り、新たに実装されたバッテリ・パックBの放電トランジスタ300をオフにする。次に制御はステップ426に移り、調停プロセスを終了する。
【0050】
ステップ420における判定で新たに実装されたバッテリ・パックBをマスタとして選択する場合(即ち、MSIO 102が適正な処理コードを新たなバッテリ・パックのアドレスに送った場合)、制御はステップ428に移り、バッテリ・マイクロコントローラ100はその内部マスタ・バッテリ・ビットMBをセットする。次に制御は図7のステップ430に移り、新たなバッテリ・パックはMSTR_BAT信号をアサートする。制御はステップ432に移り、MSTR_BAT信号によって、他のあらゆる実装バッテリ・パックの放電トランジスタ300をオフにする。新たなマスタ・バッテリ・パックのバッテリ・マイクロコントローラ100は、ステップ434において、そのCHARGE_EQ信号をアサートし、その充電トランジスタ302をオンにする。次に制御はステップ436に移り、新たなマスタ・バッテリ・パックは、それがもはや電流を供給しなくなるまで、コンピュータ・システムCに電力を供給し続ける。電流方向の変化は、例えば、システム内にAC電力が存在することを示すか、またはバッテリ・パック102に単に有用な電荷が枯渇していることを示すかのいずれの可能性がある。
【0051】
この時点において、制御はステップ438に移り、バッテリ・マイクロコントローラ100はその内部電流方向ビットCDをセットし、電流がもはや供給されていないことを示す。次に制御はステップ440に移り、バッテリ・マイクロコントローラ100はMSTR_BAT信号の制御を放棄し、その充電終了ビットをセットして、異常充電終了を指示する。一旦駆動されなくなると、MSTR_BAT信号はレジスタ112によってローに引き下げられる。制御はステップ442に移り、再びI2C−バスを通じて注意信号がMSIO 110に送られる。最後に、制御はステップ444に移り、MSIO 110が新たなマスタ・バッテリ・パックBを選択し、調停プロセスはステップ446において終了する。
【0052】
次に図8に移り、本発明によるコンピュータ・システムCからのマスタ・バッテリ・パックBの除去を示す。ステップ500におけるマスタ・バッテリ・パックBの排除に続いて、制御はステップ502に移り、抵抗112(図1)によってMSTR_BAT信号をローに引き下げる。次に制御はステップ504に移り、残りのバッテリ・パック全ての放電トランジスタ300をオンにする。制御はステップ506に移り、MSIO 110は、残りのバッテリ・パックがある場合に、その内のどれを新たなマスタ・バッテリ・パックBとするかについて判定を行う。次に制御はステップ508に移り、新たなマスタ・バッテリ・パックBがMSTR_BAT信号をハイに駆動する。制御はステップ510に移り、残りのバッテリ・パック全ての放電トランジスタ300をオフにする。次いで、ステップ512において調停プロセスを終了する。
【0053】
以上のように、多数のバッテリ・パックを内蔵可能なコンピュータ・システムにおいて、マスタ・バッテリ・パックを選択する回路について説明した。双方向マスタ・バッテリ信号を、それぞれの実装バッテリ・パックのマイクロコントローラおよびホスト・システムに内蔵されている調停回路に供給する。マスタ・バッテリ信号は、コンピュータ・システム内の各バッテリ・パック間の直列バス・インターフェースと共に動作し、どのバッテリ・パックがコンピュータ・システムに電力を供給するのかについて判定を行う。マスタとして選択されたバッテリ・パックはマスタ・バッテリ信号をアサートし、他の全バッテリはこの信号を監視し、デアサートされるのを待つ。他のバッテリ・パックは、マスタ・バッテリ信号を利用してそれら自体の充電および放電回路を制御する。マスタ・バッテリ信号のデアサートは、マスタ・バッテリ・パックが除去され、新たなマスタ・バッテリ・パックBが選択されることを指示する。このようにマスタ・バッテリ信号を利用することによって、マスタ・バッテリ・パックを選択し指定するために必要な回路を減らすことができる。
【0054】
本発明のこれまでの開示および記載はその一例を説明するためのものであり、サイズ、形状、材料、構成要素、回路素子、配線接続および接点、ならびに図示した回路および構成の詳細および動作方法において、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】既知のホスト・コンピュータ・システムに挿入された本発明によるバッテリ・パックを示すブロック図である。
【図2】図1の制御論理回路の詳細を提供する模式図である。
【図3】現マスタ・バッテリ・パックを有さないホスト・コンピュータ・システムにバッテリ・パックを挿入した際に、それに続く制御信号の変化を示すタイミング図である。
【図4】1つのマスタ・バッテリ・パックから次のマスタ・バッテリ・パックへの移行の間における制御信号変化を示すタイミング図である。
【図5】図1の切替回路の模式図である。
【図6】新たなバッテリ・パックをシステムに追加したときの、マスタ・バッテリ・パックの選択を表わすフロー・チャートの一部を示す図である。
【図7】新たなバッテリ・パックをシステムに追加したときの、マスタ・バッテリ・パックの選択を表わすフロー・チャートの一部を示す図である。
【図8】バッテリ・パックを除去する際に本発明によるシステムによって進められるステップを示すフロー・チャートである。
Claims (3)
- バッテリ・パック調停回路を備えたホスト・コンピュータ・システムに電力を供給するためのバッテリ・パックにおいて、
複数のバッテリ・パック端子と、
複数のバッテリ・セルと、
バッテリ・パック端子及びバッテリ・セルに接続され、イネーブルされた場合にバッテリ・パック端子を介してバッテリ・セルの放電を可能にし、それ以外の場合にバッテリ・セルの放電を阻止する放電許可回路と、
放電許可回路に接続されたデータ処理回路であって、
ホスト・コンピュータ・システムのバッテリ・パック調停回路にバッテリ状態情報を伝達し、該バッテリ・パック調停回路から選択コマンドを受け取る直列バス・インターフェースと、
マスタ・バッテリ信号を伝達するマスタ・バッテリ信号線インターフェースと、
受け取ったマスタ・バッテリ信号及び選択コマンドに応答して、放電許可回路を制御する論理回路と、
受け取った選択コマンドに応答して、マスタ・バッテリ信号を選択的に提供する論理回路と
からなるデータ処理回路と
を備えていることを特徴とするバッテリ・パック。 - バッテリ・パックから電力が供給されるコンピュータ・システムにおいて、
少なくとも1つのバッテリ・パック・インターフェースと、
バッテリ・パック・インターフェースに接続されたバッテリ・パック調停回路と、
バッテリ・パック・インターフェースからのバッテリ・パック状態信号をバッテリ・パック調停回路に伝達するとともに、バッテリ・パック調停回路からのコマンドをバッテリ・パック・インターフェースに伝達して、バッテリ・パック・インターフェースに接続されているバッテリ・パックを選択するための直列バスと、
バッテリ・パック・インターフェースからバッテリ・パック調停回路に、バッテリ・パックがコンピュータ・システムに電力を供給しているマスタ・バッテリ・パックとして機能しているかどうかを示すマスタ・バッテリ信号を伝達するマスタ・バッテリ信号線と
を備えていることを特徴とするコンピュータ・システム。 - ホスト・コンピュータ・システムと、該ホスト・コンピュータ・システム内に実装される少なくとも1つのバッテリ・パックとの組み合わせからなるシステムにおいて、
バッテリ・パックがホスト・コンピュータ・システムに電力を供給しているかどうかを示すマスタ・バッテリ信号を伝達するマスタ・バッテリ信号線と、
直列バスと
を備え、
ホスト・コンピュータ・システムは、バッテリ・パック調停回路を備え、
バッテリ・パック調停回路は、直列バスに接続されて、バッテリ・パック状態信号を受け取るとともにマスタ・バッテリ・パックを選択するためのコマンドを伝達し、かつ、マスタ・バッテリ信号線に接続されて、マスタ・バッテリ信号を受け取るよう構成され、
バッテリ・パックは、
複数のバッテリ・パック端子と、
複数のバッテリ・セルと、
バッテリ・パック端子及びバッテリ・セルに接続され、イネーブルされた場合にバッテリ・パック端子を介してバッテリ・セルの放電を可能にし、それ以外の場合にバッテリ・セルの放電を阻止する放電許可回路と、
放電許可回路、マスタ・バッテリ信号線及び直列バスに接続されたデータ処理回路であって、マスタ・バッテリ信号線を介して受け取ったマスタ・バッテリ信号及び直列バスを介して受け取った選択コマンドに応答して、放電許可回路を制御する論理回路と、直列バスを介して受け取った選択コマンドに応答して、マスタ・バッテリ信号を選択的に提供する論理回路とを含むデータ処理回路と
を備えていることを特徴とするシステム。
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