JP3764699B2 - Processing apparatus and processing method for adhesion structure of used metal and rubber - Google Patents

Processing apparatus and processing method for adhesion structure of used metal and rubber Download PDF

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彰 武井
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Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済みの金属とゴムとの接着構造体からカーボンブラックを製造する使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置と処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
図３は、使用済みの金属とゴムとの接着構造体としてのゴムクローラ３５の説明図である。符号３５ａはゴムクローラ本体であって天然ゴム等の加硫ゴムにより形成され、３６は芯金であって焼き入れ及び焼き戻し等の熱処理を施した鋳鋼品や鍛造品等が使用される。３７はスチールコードであって、図に示すように、ゴムクローラ本体３５ａの内部に多数の芯金３６とスチールコード３７が埋設されている。
ゴムクローラは、ラグや接地側のゴム質が摩滅して内部のスチールコードが露出するようになって、スチールコードの配列が乱れたり切断したりすると使用不能となって廃棄物となるのであり、この状態では使用前のゴムクローラにおけるゴム質の３０％〜４０％が滅失しているのであって、ゴムクローラ廃棄物におけるゴム質、芯金及びスチールコードの重量比は略３２対６４対４の割合となり、その処理方法は細かく切断して埋め立て処分するか、もしくは焼却した後に残渣を埋め立て処分している。
【０００３】
ところで芯金は本来、高い安全率で設計され、且つ焼き入れ及び焼き戻し等の熱処理が施されているために高い強度及び耐摩耗性を有しているのであり、このためスプロケットや転輪と当接する部分が少し摩滅するのみで殆ど損傷がなく、再利用が充分可能な状態でゴムクローラ廃棄物中に残存しているのであるが、従来はゴムクローラ廃棄物の発生量がさほどでもなく、また芯金を回収する方法が充分研究されていなかったため、まとめて廃棄されていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにゴムクローラ廃棄物の処理方法としては埋め立てもしくは焼却処理であり、埋め立て処理は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」によると最大径おおむね１５ｃｍ以下に切断するものとされている。ところで、ゴムクローラ廃棄物を切断するには芯金がない箇所のスチールコードを切断するのであるが、スチールコードは本来切断し難いものである上に、ゴム質で被覆されているため更に切断し難いものとなっているのであり、このため上記寸法に切断することはかなり厄介で費用のかかる作業となっているのである。
【０００５】
一方焼却処分は、ゴム質を燃焼するため多量のばいじんが発生すること、燃焼炉の炉壁の損傷が甚だしいこと等の他、ゴムクローラ廃棄物中の大部分が鉄材であって焼却後に多量の残渣を生じるため、焼却及び埋め立ての両方にかなりの費用を要するのである。この場合芯金は高温でばい焼されているため、くず鉄としての価値しかないのである。
【０００６】
ところでゴムクローラは鉄クローラに比して、舗装道路を損傷しないこと、走行中の騒音や振動が小さいこと等のため次第に使用量が増加しているが、一方、寿命がやや短いために廃棄物の発生量が多いのであり、このためゴムクロ一ラ廃棄物の有利な処理方法の開発が急務とされている。
【０００７】
これらはゴムクローラだけに限られる問題ではなく、芯金とゴムの接着構造体にはいずれも同様の問題があった。芯金とゴムの接着構造体としては、他にゴムパッド、ソリッドタイヤなどがある。例えばゴムクローラは一例として特開2000-313371号公報、特許3009342号、実用新案登録第2523838号、特許3009342号実用新案登録第2601477号に、ゴムパッドは一例として特開平11-286284号公報に開示されている。
【０００８】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、ゴムクローラなどの使用済みの金属とゴムとの接着構造体を経済的に処理することができる使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置及び処理方法を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
請求項１に記載の発明は、使用済みの金属とゴムとの接着構造体が収容される炭化ボックスと、該炭化ボックスを内部に収容する乾留用燃焼炉とを備え、該乾留用燃焼炉内において炭化ボックスを外部から加熱して炭化ボックス内の該接着構造体から乾留ガスを発生させ、さらに、前記乾留用燃焼炉の外には前記乾留ガスが導入される二次燃焼炉が設けられ、該二次燃焼炉において前記乾留ガスからカーボンブラックが製造される使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記二次燃焼炉の下流に、該二次燃焼炉から吐出したカーボンブラックを含むガスに水を噴霧する減温装置が設けられ、該減温装置から排出された水蒸気の少なくとも一部が前記炭化ボックス内に導入されるとともに、前記減温装置から前記炭化ボックスに導入される水蒸気と前記乾留ガスとの間で熱交換が行われることを特徴とする。
【００１０】
この発明においては、使用済みの金属とゴムとの接着構造体から発生した高温の乾留ガスを原料とし、二次燃焼炉においてカーボンブラックを製造する。二次燃焼炉に導入される乾留ガスは非常に高温であるから、二次燃焼炉で用いる燃料量は少なくてよい。
また、減温装置において生じる水蒸気を炭化ボックスに導入する。水蒸気が炭化ボックスに導入されることにより、炭化ボックスから生じる乾留ガスの経路上にタールが付着することが防止される。
さらに、減温装置から吐出される水蒸気の温度が足りない場合に、高温の乾留ガスにより加熱して十分な温度とした後に炭化ボックス内に導入することができる。
【００１１】
請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の前記乾留用燃焼炉内において前記炭化ボックスを外部から加熱して前記炭化ボックス内の前記接着構造体から乾留ガスを発生させて前記金属を回収することを特徴とする。
【００１２】
この発明においては、使用済みの金属とゴムとの接着構造体からカーボンブラックを製造するに加えて金属を回収し再利用することができる。
【００１３】
請求項３に記載の発明は、請求項１または２に記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記炭化ボックスから吐出した前記乾留ガスの一部が前記乾留用燃焼炉内で燃焼されることを特徴とする。
【００１４】
この発明においては、炭化ボックスから吐出した乾留ガスを再び乾留用燃焼炉に戻して炭化ボックスを加熱するための燃料として使用することができる。
【００１５】
請求項４に記載の発明は、請求項３に記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記炭化ボックス内の温度を検出する温度センサが設けられ、該温度センサの検出結果に基づいて前記炭化ボックスから吐出した前記乾留ガスの、前記乾留用燃焼炉への供給量が決められることを特徴とする。
【００１６】
この発明においては、炭化ボックス内の温度が適切な範囲となるように、乾留用燃焼炉にて燃焼される乾留ガス量を制御することができる。
【００１７】
請求項５に記載の発明は、請求項１から４いずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記炭化ボックス内には、前記接着構造体としてゴムクローラまたはゴムパッドまたはソリッドタイヤが収容されることを特徴とする。
【００１８】
この発明においては、乾留用燃焼炉においてはゴムクローラまたはゴムパッドまたはソリッドタイヤから金属（芯金）を取り出すことができ、二次燃焼炉においてはゴムクローラまたはゴムパッドまたはソリッドタイヤから発生した乾留ガスからカーボンブラックを製造しあるいは金属を回収することができる。
【００２１】
請求項６に記載の発明は、請求項１から５のいずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記炭化ボックスで発生する乾留ガスの量に基づいて前記炭化ボックス内に導入される水蒸気量を制御する制御部が設けられていることを特徴とする。
【００２２】
この発明においては、乾留ガスの量と炭化ボックスに導入される水蒸気量とを、タール発生を防止するために適切なモル比とすることができる。
【００２５】
請求項７に記載の発明は、請求項１から６のいずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記二次燃焼炉から吐出したカーボンブラックを含むガスからカーボンブラックを取り出した後の排気ガスの脱硫を行う脱硫装置が設けられていることを特徴とする。
【００２６】
この発明においては、脱硫することにより排気を清浄化することができる。
【００２７】
請求項８に記載の発明は、使用済みの金属とゴムとの接着構造体を乾留させることにより乾留ガスを発生させ、この乾留ガスを原料として用いてカーボンブラックを製造する使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、乾留ガスからカーボンブラックを取り出す過程において、カーボンブラックを含むガスに水を噴霧して減温させ、噴霧された水は水蒸気となり、少なくとも該水蒸気の一部を前記接着構造体が収容されて乾留される炭化ボックス内に導入するとともに、前記炭化ボックス内に導入される水蒸気と、前記乾留ガスとの間で熱交換を行うことを特徴とする。
【００２８】
この発明においては、使用済みの金属とゴムとの接着構造体から発生した高温の乾留ガスを原料としてカーボンブラックを製造する。乾留ガスは非常に高温であるから、乾留ガスからカーボンブラックを製造する際に用いる燃料量は少なくてよい。
また、減温の際に生じる水蒸気を炭化ボックスに導入する。水蒸気が炭化ボックスに導入されることにより、炭化ボックスから生じる乾留ガスの経路上にタールが付着することが防止される。
さらに、炭化ボックスに導入される水蒸気の温度が足りない場合に、高温の乾留ガスにより加熱して十分な温度とした後に炭化ボックス内に導入することができる。
【００２９】
請求項９に記載の発明は、請求項８に記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、前記乾留ガスを燃焼させることにより前記接着構造体を乾留して乾留ガスを取り出すことを特徴とする。
【００３０】
この発明においては、乾留における加熱源として、使用済みの金属とゴムとの接着構造体から発生した乾留ガス自体を使用することで、使用する燃料量を抑えることができる。
【００３１】
請求項１０に記載の発明は、請求項９に記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、前記接着構造体の乾留温度を測定し、乾留の熱源として燃焼させる前記乾留ガスの量を前記温度に基づいて制御することを特徴とする。
【００３２】
この発明においては、乾留温度が所定の温度範囲となるように、燃焼される乾留ガス量を制御することができる。
【００３３】
請求項１１に記載の発明は、請求項８から１０のいずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、前記接着構造体としてゴムクローラまたはゴムパッドまたはソリッドタイヤを乾留することを特徴とする。
【００３４】
この発明においては、ゴムクローラまたはゴムパッドまたはソリッドタイヤを乾留することにより金属（芯金）を取り出すことができ、乾留ガスからはカーボンブラックを製造することができる。
【００３７】
請求項１２に記載の発明は、請求項８から１１のいずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、前記炭化ボックスで発生する乾留ガスの量に基づいて前記炭化ボックス内に導入される水蒸気量を制御することを特徴とする。
【００３８】
この発明においては、乾留ガスの量と炭化ボックスに導入される水蒸気量とを、タール発生を防止するために適切なモル比とすることができる。
【００４１】
請求項１３に記載の発明は、請求項８から１２のいずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、カーボンブラックを製造する際に発生する排ガスを脱硫した後に排気することを特徴とする。
【００４２】
この発明においては、脱硫することにより排気を清浄化することができる。
【００４３】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図１に示したものは本発明の一実施形態として示した使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置である。
使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置は、使用済みの金属とゴムとの接着構造体の一例としてのゴムクローラ１が収容される炭化ボックス２と、該炭化ボックス２を内部に収容する乾留用燃焼炉３とを備えている。接着構造体はゴムクローラ１の他にゴムパッドまたはソリッドタイヤあるいはラジアルタイヤのような金属にゴムを接着した他の接着構造体も使用できる。乾留用燃焼炉３の下部は燃焼室３ａであり、外部から空気と、補助用燃料としてＬＰＧ（液化石油ガス）が供給されるようになっており、さらに後述の乾留ガスも導入されるようになっている。燃焼室３ａにおいて燃焼を行うことで、炭化ボックス２を外部から加熱して炭化ボックス２内のゴムクローラ１からエチレンガス等を含む乾留ガスを発生させるようになっている。
乾留用燃焼炉３の下流には、炭化ボックス２で発生した乾留ガスが導入される二次燃焼炉５が設けられている。具体的には、炭化ボックス２で発生した乾留ガスは、燃焼室３ａにつながる流路６と、二次燃焼炉５につながる流路７に分岐する。なお、燃焼室３ａ内で燃焼した後の排ガスは、流路７に合流して二次燃焼炉５に導入されるようになっている。
それぞれの流路６，７には各々ダンパ８，９が設けられており、流量を調整することができるようになっている。ダンパ８，９の開度は、炭化ボックス２内に設けられた温度センサ１０により検出された温度に基づいて制御部１１によって制御されるようになっている。
【００４４】
二次燃焼炉５は、既知の製造方法を用い、水・空気・燃料（ＬＰＧ）の供給を受けて乾留ガスからカーボンブラックを製造する装置であり、乾留ガス（例えばエチレンＣ2Ｈ4）を高温（たとえば１５００℃）で熱分解し、カーボンブラック（Ｃ）を取り出すようになっている。
二次燃焼炉５の下流には、減温装置１２が設けられている。この減温装置１２は、二次燃焼炉５から吐出したカーボンブラックを含むガスを水により減温させる装置である。減温装置１２内に噴霧された水は、水蒸気となって一部は炭化ボックス２の内部に導入され、一部は下流に設けられたバグフィルタ１５に導入される。バグフィルタ１５は減温装置１２から導入されたカーボンブラックを含むガスからカーボンブラックＣを取り出す装置である。残りのガスは、さらに下流に設けられた脱硫装置１７により脱硫されてその後排気される。
【００４５】
このように構成された使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置は、まず、炭化ボックス２にゴムクローラ１を入れ、乾留用燃焼炉３に空気とＬＰＧを導入して燃焼室３ａにて燃焼を行う。燃焼熱によって炭化ボックス２が加熱され、ゴムクローラ１が乾留されて乾留ガスが発生する。乾留ガスは流路６を介して燃焼室３ａに導入され、燃焼に用いられる。ＬＰＧによる加熱が十分に行われた後は、ゴムクローラ１から発生した乾留ガス自体によって炭化ボックス２の加熱が行われるため、ＬＰＧの供給は停止する。
このとき、炭化ボックス２内の温度が適切な範囲となるように、温度が温度センサ１０により検出されて、制御部１１が適宜ダンパ８，９を制御し、必要な量の乾留ガスだけが燃焼室３ａに導入されるようにし、余分な乾留ガスは流路７を介して二次燃焼炉５に導入される。なお、燃焼室３内の排気ガスも流路７と合流して二次燃焼炉５に導入される。
【００４６】
二次燃焼炉５においては、乾留ガスを原料とし、水、空気、燃料としてのＬＰＧが用いられてカーボンブラックが製造される。なお、乾留ガスは非常に高温であるため、燃料としてのＬＰＧの量は通常のカーボンブラック製造装置と比較して少ない量で足りる。
【００４７】
二次燃焼炉５から吐出されたカーボンブラックを含むガスは、減温装置１２に導入される。ここで水を噴霧されて減温され、水は水蒸気となる。そしてカーボンブラック及び水蒸気を含むガスの一部は炭化ボックス２に導入され、残りの大部分はバグフィルタ１５でカーボンブラックが取り出される。減温装置１２から炭化ボックス２に水蒸気が導入されることにより、特開平９−２０８９６８号に記載されている技術のようにタールの発生を防止することができる。ここで、送られる水蒸気の量は、流量調整弁１３により制御される。この流量調整弁１３は制御部１１により制御される。また、炭化ボックス２で発生する乾留ガスの量を検出する流量計１４が設けられ、この流量計１４の検出結果に基づき、制御部１１は水蒸気の供給量が適切な範囲となるように流量調整弁１３を制御する。水蒸気の供給量は、特開平９−２０８９６８号に記載されている技術により定めることができる。すなわち、制御部１１は、流量計１４により検出された乾留ガス量に基づき、水蒸気と乾留ガス中の炭素とのモル比Ｈ2Ｏ／Ｃが１〜１０となるように水蒸気量を算出し、流量調整弁１３を制御する。このように、炭化ボックス２に適切なモル比の水蒸気が導入されることで、流路６，７にタールが付着することが防止される。また、バグフィルタ１５でカーボンブラックが取り出された残りのガスは脱硫装置１７で脱硫された後排気される。
【００４８】
以上の説明のように、本実施形態の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置においては、ゴムクローラ１の芯金は炭化ボックス２内に残り、ゴム分はカーボンブラックとして取り出すことができる。
乾留用燃焼炉２においてはＬＰＧは燃焼の開始時に用いられるだけであり、その後はゴムクローラ１から発生する乾留ガス自体を燃料として用いることができるため、経済性が高い。また、ゴムクローラ１から発生する乾留ガスは非常に高温であるため、二次燃焼炉５にて用いられる燃焼用のＬＰＧの量は少なくてよく、経済的である。さらに減温装置１２にて発生する水蒸気を適切なモル比で炭化ボックス２に導入することにより、乾留用燃焼炉２におけるタール発生を防止することができる。この水蒸気もカーボンブラックを製造する過程において発生するものであるから、非常に経済性よくタール発生を防止することができる。また水蒸気を発生させるためのボイラなど別個の装置を設ける必要もないため、コストが安いと共に設置スペースも抑えることができる。
【００４９】
また、高温で燃焼が行われるため、ゴムクローラ１からのダイオキシンの発生も防止することができる。また、単にゴムクローラ１のゴム成分を燃焼させると大量の二酸化炭素が発生するが、本実施形態においては炭素をカーボンブラックとして取り出されるため、排出二酸化炭素量が少なくなるという効果を有する。以上のように、ゴムクローラ１から、芯金とカーボンブラックを経済的に取り出すことができる。
【００５０】
なお、変形例として、図２に示したように構成してもよい。図２においては、減温装置１２から前記炭化ボックス２に導入される水蒸気と乾留用燃焼炉３から二次燃焼炉５に導入される乾留ガスとの間で熱交換を行うための熱交換器２０が設けられている。
この場合においては、減温装置１２から吐出される水蒸気の温度が足りない場合に、高温の乾留ガスにより加熱して十分な温度とした後に炭化ボックス２内に導入することができる。
なお、この場合の熱交換器２０や上記実施形態における脱硫装置１７は、必ずしも必要ではなく、条件によっては設けなくてもよい。
【００５１】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては以下の効果を得ることができる。
請求項１に記載の発明によれば、使用済みの金属とゴムとの接着構造体からカーボンブラックを製造することができる。また、二次燃焼炉に導入される乾留ガスは非常に高温であるから、二次燃焼炉で用いる燃料量は少ない量で足りるという効果を有する。
また、水蒸気が炭化ボックスに導入されることにより、炭化ボックスから生じる乾留ガスの経路上にタールが付着することを防止することができる。
さらに、減温装置から吐出される水蒸気の温度が足りない場合に、高温の乾留ガスにより加熱して十分な温度とした後に炭化ボックス内に導入することができる。
請求項２に記載の発明によれば、使用済みの金属とゴムとの接着構造体からカーボンブラックを製造するに加えて金属を回収し再利用することができる。したがって廃却処理する金属の再利用による資源の有効利用と製作に要するエネルギー等の有効利用ができる。
【００５２】
請求項３に記載の発明によれば、炭化ボックスから吐出した乾留ガスを再び乾留用燃焼炉に戻して炭化ボックスを加熱するための燃料として使用することができる。したがって乾留を行うために供給する燃料量は少ない量で足りるという効果を有する。
【００５３】
請求項４に記載の発明によれば、乾留用燃焼炉にて燃焼される乾留ガス量を制御することで炭化ボックス内の温度が適切な範囲となるように温度制御を行うことができる。
請求項５に記載の発明によれば、乾留用燃焼炉においてはゴムクローラまたはゴムパッドまたはソリッドタイヤから金属（芯金）を取り出すことができ、二次燃焼炉においてはゴムクローラまたはゴムパッドまたはソリッドタイヤから発生した乾留ガスからカーボンブラックを製造することができる。
【００５４】
請求項６に記載の発明によれば、乾留ガスの量と炭化ボックスに導入される水蒸気量とを、タール発生を防止するために適切なモル比とすることができる。
【００５５】
請求項７に記載の発明によれば、脱硫することにより排気を清浄化することができる。
【００５６】
請求項８に記載の発明によれば、使用済みの金属とゴムとの接着構造体からカーボンブラックを製造することができる。また、カーボンブラックの原料としての乾留ガスは非常に高温であるから、乾留ガスからカーボンブラックを製造する際に用いる燃料量は少ない量で足りるという効果を有する。
また、水蒸気を炭化ボックスに導入することにより、炭化ボックスから生じる乾留ガスの経路上にタールが付着することを防止することができる。
さらに、炭化ボックスに導入される水蒸気の温度が足りない場合に、高温の乾留ガスにより加熱して十分な温度とした後に炭化ボックス内に導入することができる。
請求項９に記載の発明によれば、乾留における加熱源として、使用済みの金属とゴムとの接着構造体から発生した乾留ガス自体を使用することで、使用する燃料量を抑えることができる。
【００５７】
請求項１０に記載の発明によれば、乾留ガス量を制御することで乾留温度が適切な温度となるように制御することができる。
請求項１１に記載の発明によれば、ゴムクローラまたはゴムパッドまたはソリッドタイヤを乾留することにより金属（芯金）を取り出すことができ、乾留ガスからはカーボンブラックを製造することができる。
【００５８】
請求項１２に記載の発明によれば、乾留ガスの量と炭化ボックスに導入される水蒸気量とを、タール発生を防止するために適切なモル比とすることができる。
【００５９】
請求項１３に記載の発明によれば、脱硫することにより排気を清浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施形態として示した使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置の構成を示した図である。
【図２】 同使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置の変形例に用いられる熱交換器を示した図である。
【図３】 ゴムクローラを示した図である。
【符号の説明】
１ ゴムクローラ
２ 炭化ボックス
３ 乾留用燃焼炉
５ 二次燃焼炉
１１ 制御部
１２ 減温装置
１５ バグフィルタ
１７ 脱硫装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a processing apparatus and a processing method for a used metal-rubber bonded structure for producing carbon black from a used metal-rubber bonded structure.
[0002]
[Prior art]
FIG. 3 is an explanatory diagram of a rubber crawler 35 as a bonded structure of used metal and rubber. Reference numeral 35a denotes a rubber crawler body formed of vulcanized rubber such as natural rubber, and 36 denotes a cored bar which is a cast steel product or a forged product that has been subjected to heat treatment such as quenching and tempering. Reference numeral 37 denotes a steel cord. As shown in the drawing, a large number of core bars 36 and steel cords 37 are embedded in the rubber crawler main body 35a.
The rubber crawler becomes unusable and waste if the lug and rubber on the ground side wear out and the steel cord inside is exposed, and if the arrangement of the steel cord is disturbed or cut, In this state, 30% to 40% of the rubber material in the rubber crawler before use is lost, and the weight ratio of the rubber material, the core metal, and the steel cord in the rubber crawler waste is about 32: 64: 4. The treatment method is finely cut and landfilled, or the residue is landfilled after incineration.
[0003]
By the way, the core metal is originally designed with a high safety factor and is subjected to heat treatment such as quenching and tempering, so it has high strength and wear resistance. Although the abutting part is a little worn away, there is almost no damage, and it remains in the rubber crawler waste in a state that it can be reused sufficiently, but conventionally the amount of rubber crawler waste generated is not so much, In addition, since the method of recovering the core metal has not been sufficiently studied, it has been discarded together.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the rubber crawler waste disposal method is landfill or incineration, and the landfill treatment is cut to a maximum diameter of approximately 15 cm or less according to the “law on waste disposal and cleaning”. By the way, in order to cut the rubber crawler waste, the steel cord where there is no core is cut. However, the steel cord is originally difficult to cut and further cut because it is covered with rubber. This makes it difficult to cut to the above dimensions, which is a rather cumbersome and expensive task.
[0005]
Incineration, on the other hand, generates a large amount of dust because the rubber is burned and the furnace wall of the combustion furnace is severely damaged, and most of the rubber crawler waste is made of iron. Because it produces a residue, both incineration and landfilling are costly. In this case, the cored bar is roasted at a high temperature, so it has only value as scrap metal.
[0006]
By the way, rubber crawlers are used more gradually than iron crawlers because they do not damage paved roads, and noise and vibration during travel are low. Therefore, there is an urgent need to develop an advantageous method for treating rubber waste.
[0007]
These problems are not limited only to rubber crawlers, and the same problem exists in both the core metal and rubber adhesive structures. Other examples of the bonded structure of the core metal and rubber include a rubber pad and a solid tire. For example, a rubber crawler is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-313371, Japanese Patent No. 3009342, utility model registration No. 2523838, Japanese Patent No. 3009342, utility model registration No. 2601477, and rubber pad is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-286284 as an example. ing.
[0008]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and a bonded structure of used metal and rubber capable of economically processing a bonded structure of used metal and rubber such as a rubber crawler. An object of the present invention is to provide a processing apparatus and a processing method.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 includes a carbonization box in which a bonded structure of used metal and rubber is accommodated, and a combustion furnace for dry distillation in which the carbonization box is accommodated, and the inside of the combustion furnace for dry distillation The carbonization box is heated from outside to generate dry distillation gas from the bonded structure in the carbonization box, and further, a secondary combustion furnace into which the dry distillation gas is introduced is provided outside the combustion furnace for dry distillation, In the processing apparatus for a used metal / rubber bonded structure in which carbon black is produced from the carbonized gas in the secondary combustion furnace, carbon discharged from the secondary combustion furnace downstream of the secondary combustion furnace A temperature reducing device for spraying water on a gas containing black is provided, and at least a part of the water vapor discharged from the temperature reducing device is introduced into the carbonization box, and the carbonization box is supplied from the temperature reducing device. Characterized in that heat is exchanged between the carbonization gas and steam to be introduced into.
[0010]
In the present invention, carbon black is produced in a secondary combustion furnace using a high temperature dry distillation gas generated from a bonded structure of used metal and rubber as a raw material. Since the dry distillation gas introduced into the secondary combustion furnace is very hot, the amount of fuel used in the secondary combustion furnace may be small.
Further, water vapor generated in the temperature reducing device is introduced into the carbonization box. The introduction of water vapor into the carbonization box prevents tar from adhering to the dry distillation gas path generated from the carbonization box.
Furthermore, when the temperature of the water vapor discharged from the temperature reducing device is insufficient, the water vapor can be introduced into the carbonization box after being heated to a sufficient temperature by a hot dry distillation gas.
[0011]
According to a second aspect of the present invention, in the dry distillation combustion furnace according to the first aspect, the carbonization box is heated from the outside to generate a dry distillation gas from the adhesion structure in the carbonization box, thereby generating the metal. It collects.
[0012]
In the present invention, in addition to producing carbon black from a bonded structure of used metal and rubber, the metal can be recovered and reused.
[0013]
According to a third aspect of the present invention, in the processing apparatus for a used metal / rubber bonded structure according to the first or second aspect, a part of the dry distillation gas discharged from the carbonization box is the combustion for dry distillation. It is characterized in that it is burned in a furnace.
[0014]
In the present invention, the dry distillation gas discharged from the carbonization box can be returned to the dry distillation combustion furnace and used as a fuel for heating the carbonization box.
[0015]
According to a fourth aspect of the present invention, in the treatment apparatus for a used metal / rubber bonded structure according to the third aspect, a temperature sensor for detecting a temperature in the carbonization box is provided, and the temperature sensor A supply amount of the dry distillation gas discharged from the carbonization box to the combustion furnace for dry distillation is determined based on a detection result.
[0016]
In the present invention, the amount of dry distillation gas burned in the dry distillation combustion furnace can be controlled so that the temperature in the carbonization box falls within an appropriate range.
[0017]
According to a fifth aspect of the present invention, in the apparatus for treating a used metal / rubber bonded structure according to any one of the first to fourth aspects, the carbonized box has a rubber crawler or an adhesive structure as the bonded structure. A rubber pad or a solid tire is accommodated.
[0018]
In the present invention, in the combustion furnace for dry distillation, metal (core metal) can be taken out from the rubber crawler, rubber pad or solid tire, and in the secondary combustion furnace, carbon from carbonization gas generated from the rubber crawler, rubber pad or solid tire can be obtained. Black can be produced or metal can be recovered.
[0021]
A sixth aspect of the present invention is the treatment apparatus for a used metal / rubber bonded structure according to any one of the first to fifth aspects of the present invention, based on the amount of dry distillation gas generated in the carbonization box. A control unit for controlling the amount of water vapor introduced into the carbonization box is provided.
[0022]
In the present invention, the amount of dry distillation gas and the amount of water vapor introduced into the carbonization box can be set to an appropriate molar ratio in order to prevent tar generation.
[0025]
A seventh aspect of the present invention is a treatment apparatus for a used metal / rubber bonded structure according to any one of the first to sixth aspects of the present invention, from a gas containing carbon black discharged from the secondary combustion furnace. A desulfurization apparatus for desulfurizing exhaust gas after carbon black is taken out is provided.
[0026]
In the present invention, exhaust can be purified by desulfurization.
[0027]
The invention according to claim 8 is a method for producing a carbon black by using a carbonization gas as a raw material by generating carbonization gas by dry distillation of a bonded structure of used metal and rubber. In the process of removing the carbon black from the carbonization gas, the temperature of the gas containing carbon black is reduced by spraying water, and the sprayed water becomes water vapor, and at least a part of the water vapor is treated. While introducing into the carbonization box in which the said adhesion | attachment structure is accommodated and dry-distilled, heat exchange is performed between the water vapor | steam introduced in the said carbonization box, and the said carbonization gas.
[0028]
In the present invention, carbon black is produced using a high-temperature dry distillation gas generated from a used metal / rubber bonded structure as a raw material. Since the carbonization gas is very hot, the amount of fuel used when producing carbon black from the carbonization gas may be small.
In addition, water vapor generated during temperature reduction is introduced into the carbonization box. The introduction of water vapor into the carbonization box prevents tar from adhering to the dry distillation gas path generated from the carbonization box.
Furthermore, when the temperature of the water vapor introduced into the carbonization box is insufficient, the steam can be introduced into the carbonization box after being heated to a sufficient temperature by a high-temperature dry distillation gas.
[0029]
The invention according to claim 9 is the method for treating a bonded structure of used metal and rubber according to claim 8 , wherein the bonded structure is dry-distilled by burning the dry-distilled gas and the dry-distilled gas is discharged. It is characterized by taking out.
[0030]
In this invention, the amount of fuel to be used can be suppressed by using the dry distillation gas itself generated from the bonded structure of used metal and rubber as a heating source in dry distillation.
[0031]
A tenth aspect of the present invention is the method of treating a bonded structure of used metal and rubber according to the ninth aspect , wherein the dry distillation temperature of the bonded structure is measured and burned as a heat source for dry distillation. The amount of gas is controlled based on the temperature.
[0032]
In this invention, the amount of dry distillation gas combusted can be controlled so that the dry distillation temperature falls within a predetermined temperature range.
[0033]
An eleventh aspect of the present invention is the method for treating a used metal / rubber bonded structure according to any one of the eighth to tenth aspects, wherein a rubber crawler, a rubber pad, or a solid tire is dry-distilled as the bonded structure. It is characterized by doing.
[0034]
In the present invention, the metal (core metal) can be taken out by dry distillation of a rubber crawler, rubber pad or solid tire, and carbon black can be produced from the dry distillation gas.
[0037]
The invention according to a twelfth aspect is the treatment method for a bonded metal-rubber structure used in any one of the eighth to eleventh aspects, based on the amount of dry distillation gas generated in the carbonization box. The amount of water vapor introduced into the carbonization box is controlled.
[0038]
In the present invention, the amount of dry distillation gas and the amount of water vapor introduced into the carbonization box can be set to an appropriate molar ratio in order to prevent tar generation.
[0041]
A thirteenth aspect of the present invention is the method for treating a used metal / rubber bonded structure according to any one of the eighth to twelfth aspects of the present invention, after desulfurizing exhaust gas generated when producing carbon black. It is characterized by exhausting.
[0042]
In the present invention, exhaust can be purified by desulfurization.
[0043]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a processing apparatus for a used metal / rubber bonded structure shown as an embodiment of the present invention.
A processing apparatus for a used metal / rubber bonded structure includes a carbonized box 2 in which a rubber crawler 1 as an example of a used metal / rubber bonded structure is accommodated, and the carbonized box 2 therein. And a dry distillation combustion furnace 3. In addition to the rubber crawler 1, other adhesive structures in which rubber is bonded to a metal such as a rubber pad or a solid tire or a radial tire can be used as the adhesive structure. The lower part of the combustion furnace 3 for dry distillation is a combustion chamber 3a, from which air and LPG (liquefied petroleum gas) are supplied from the outside as auxiliary fuel, and the dry distillation gas described later is also introduced. It has become. By performing combustion in the combustion chamber 3a, the carbonization box 2 is heated from the outside to generate dry distillation gas containing ethylene gas or the like from the rubber crawler 1 in the carbonization box 2.
A secondary combustion furnace 5 into which dry distillation gas generated in the carbonization box 2 is introduced is provided downstream of the dry distillation combustion furnace 3. Specifically, the dry distillation gas generated in the carbonization box 2 branches into a flow path 6 connected to the combustion chamber 3 a and a flow path 7 connected to the secondary combustion furnace 5. The exhaust gas after burning in the combustion chamber 3 a joins the flow path 7 and is introduced into the secondary combustion furnace 5.
The respective flow paths 6 and 7 are provided with dampers 8 and 9, respectively, so that the flow rate can be adjusted. The opening degree of the dampers 8 and 9 is controlled by the control unit 11 based on the temperature detected by the temperature sensor 10 provided in the carbonization box 2.
[0044]
The secondary combustion furnace 5 is a device for producing carbon black from dry distillation gas by receiving a supply of water, air, and fuel (LPG) using a known production method, and producing a dry distillation gas (for example, ethylene C 2 H 4 ). Carbon black (C) is taken out by thermal decomposition at a high temperature (for example, 1500 ° C.).
A temperature reducing device 12 is provided downstream of the secondary combustion furnace 5. The temperature reducing device 12 is a device for reducing the temperature of the gas containing carbon black discharged from the secondary combustion furnace 5 with water. The water sprayed into the temperature reducing device 12 is converted into water vapor, a part thereof is introduced into the carbonization box 2, and a part thereof is introduced into the bag filter 15 provided downstream. The bag filter 15 is a device that extracts carbon black C from a gas containing carbon black introduced from the temperature reducing device 12. The remaining gas is desulfurized by a desulfurization device 17 provided further downstream and then exhausted.
[0045]
In the treatment apparatus for a used metal / rubber bonded structure configured as described above, first, the rubber crawler 1 is placed in the carbonization box 2, and air and LPG are introduced into the combustion furnace 3 for dry distillation, and the combustion chamber 3a. Burn in. The carbonization box 2 is heated by the combustion heat, the rubber crawler 1 is dry-distilled, and dry-distilling gas is generated. The dry distillation gas is introduced into the combustion chamber 3a through the flow path 6 and used for combustion. After the heating by the LPG is sufficiently performed, the carbonization box 2 is heated by the dry distillation gas itself generated from the rubber crawler 1, so that the supply of LPG is stopped.
At this time, the temperature is detected by the temperature sensor 10 so that the temperature in the carbonization box 2 falls within an appropriate range, and the control unit 11 appropriately controls the dampers 8 and 9 so that only a necessary amount of dry distillation gas is burned. The excess dry distillation gas is introduced into the chamber 3 a and introduced into the secondary combustion furnace 5 through the flow path 7. The exhaust gas in the combustion chamber 3 also joins with the flow path 7 and is introduced into the secondary combustion furnace 5.
[0046]
In the secondary combustion furnace 5, carbon black is produced using dry distillation gas as a raw material and water, air, and LPG as fuel. In addition, since the dry distillation gas is very high temperature, the amount of LPG as a fuel is sufficient as compared with a normal carbon black production apparatus.
[0047]
The gas containing carbon black discharged from the secondary combustion furnace 5 is introduced into the temperature reducing device 12. Here, water is sprayed to reduce the temperature, and the water becomes water vapor. A part of the gas containing carbon black and water vapor is introduced into the carbonization box 2, and most of the remainder is taken out by the bag filter 15. By introducing water vapor into the carbonization box 2 from the temperature reducing device 12, tar generation can be prevented as in the technique described in JP-A-9-208968. Here, the amount of water vapor sent is controlled by the flow rate adjustment valve 13. The flow rate adjusting valve 13 is controlled by the control unit 11. Further, a flow meter 14 for detecting the amount of dry distillation gas generated in the carbonization box 2 is provided, and based on the detection result of the flow meter 14, the control unit 11 adjusts the flow rate so that the supply amount of water vapor is in an appropriate range. The valve 13 is controlled. The supply amount of water vapor can be determined by the technique described in JP-A-9-208968. That is, the control unit 11 calculates the water vapor amount based on the dry distillation gas amount detected by the flow meter 14 so that the molar ratio H 2 O / C between the water vapor and carbon in the dry distillation gas is 1 to 10, The flow control valve 13 is controlled. In this way, the introduction of water vapor having an appropriate molar ratio into the carbonization box 2 prevents tar from adhering to the flow paths 6 and 7. The remaining gas from which the carbon black has been taken out by the bag filter 15 is desulfurized by the desulfurizer 17 and then exhausted.
[0048]
As described above, in the processing apparatus for a used metal / rubber bonded structure according to this embodiment, the core bar of the rubber crawler 1 remains in the carbonization box 2 and the rubber component is taken out as carbon black. Can do.
In the combustion furnace 2 for dry distillation, LPG is only used at the start of combustion, and thereafter, the dry distillation gas itself generated from the rubber crawler 1 can be used as fuel, which is highly economical. Further, since the dry distillation gas generated from the rubber crawler 1 is very high temperature, the amount of LPG for combustion used in the secondary combustion furnace 5 may be small and economical. Furthermore, by introducing water vapor generated by the temperature reducing device 12 to the carbonization box 2 at an appropriate molar ratio, tar generation in the dry distillation combustion furnace 2 can be prevented. Since this water vapor is also generated in the process of producing carbon black, tar generation can be prevented very economically. Moreover, since it is not necessary to provide a separate device such as a boiler for generating water vapor, the cost is low and the installation space can be reduced.
[0049]
Moreover, since combustion is performed at a high temperature, generation of dioxins from the rubber crawler 1 can be prevented. Further, when the rubber component of the rubber crawler 1 is simply burned, a large amount of carbon dioxide is generated. However, in this embodiment, since carbon is extracted as carbon black, the amount of discharged carbon dioxide is reduced. As described above, the metal core and carbon black can be economically taken out from the rubber crawler 1.
[0050]
As a modification, the configuration may be as shown in FIG. In FIG. 2, a heat exchanger for exchanging heat between the steam introduced from the temperature reducing device 12 into the carbonization box 2 and the dry distillation gas introduced from the dry distillation combustion furnace 3 into the secondary combustion furnace 5. 20 is provided.
In this case, when the temperature of the water vapor discharged from the temperature reducing device 12 is insufficient, the water vapor can be introduced into the carbonization box 2 after being heated to a sufficient temperature by hot distillation gas.
In addition, the heat exchanger 20 in this case and the desulfurization apparatus 17 in the said embodiment are not necessarily required, and may not be provided depending on conditions.
[0051]
【The invention's effect】
As described above, the following effects can be obtained in the present invention.
According to invention of Claim 1, carbon black can be manufactured from the adhesion structure body of used metal and rubber. In addition, since the dry distillation gas introduced into the secondary combustion furnace is very high temperature, the amount of fuel used in the secondary combustion furnace is small.
Moreover, by introducing water vapor into the carbonization box, tar can be prevented from adhering to the path of the dry distillation gas generated from the carbonization box.
Furthermore, when the temperature of the water vapor discharged from the temperature reducing device is insufficient, the water vapor can be introduced into the carbonization box after being heated to a sufficient temperature by a hot dry distillation gas.
According to the invention described in claim 2, in addition to producing carbon black from a bonded structure of used metal and rubber, the metal can be recovered and reused. Accordingly, it is possible to effectively use resources by reusing metals to be disposed of and to effectively use energy required for production.
[0052]
According to the invention described in claim 3, the dry distillation gas discharged from the carbonization box can be returned to the dry distillation combustion furnace and used as a fuel for heating the carbonization box. Therefore, there is an effect that a small amount of fuel is sufficient to perform dry distillation.
[0053]
According to invention of Claim 4, temperature control can be performed so that the temperature in a carbonization box may become an appropriate range by controlling the amount of dry distillation gas combusted in the combustion furnace for dry distillation.
According to the fifth aspect of the present invention, metal (core metal) can be taken out from the rubber crawler, rubber pad, or solid tire in the dry distillation combustion furnace, and from the rubber crawler, rubber pad, or solid tire in the secondary combustion furnace. Carbon black can be produced from the generated carbonization gas.
[0054]
According to the sixth aspect of the present invention, the amount of dry distillation gas and the amount of water vapor introduced into the carbonization box can be set to an appropriate molar ratio in order to prevent tar generation.
[0055]
According to the invention described in claim 7 , exhaust gas can be purified by desulfurization.
[0056]
According to invention of Claim 8 , carbon black can be manufactured from the adhesion structure body of a used metal and rubber. In addition, since the carbonization gas as a raw material for carbon black is very high temperature, the amount of fuel used when producing carbon black from the carbonization gas is small.
Moreover, by introducing water vapor into the carbonization box, it is possible to prevent tar from adhering to the path of the dry distillation gas generated from the carbonization box.
Furthermore, when the temperature of the water vapor introduced into the carbonization box is insufficient, the steam can be introduced into the carbonization box after being heated to a sufficient temperature by a high-temperature dry distillation gas.
According to the ninth aspect of the present invention, the amount of fuel to be used can be suppressed by using the dry distillation gas itself generated from the bonded structure of used metal and rubber as a heating source in dry distillation.
[0057]
According to the invention described in claim 10 , it is possible to control the dry distillation temperature to be an appropriate temperature by controlling the amount of dry distillation gas.
According to the eleventh aspect of the present invention, the metal (core metal) can be taken out by dry distillation of the rubber crawler, the rubber pad, or the solid tire, and carbon black can be produced from the dry distillation gas.
[0058]
According to the twelfth aspect of the present invention, the amount of dry distillation gas and the amount of water vapor introduced into the carbonization box can be set to an appropriate molar ratio in order to prevent tar generation.
[0059]
According to the thirteenth aspect of the present invention, exhaust gas can be purified by desulfurization.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a processing apparatus for a used metal / rubber bonded structure shown as an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a view showing a heat exchanger used in a modification of the processing apparatus for the used metal / rubber bonded structure.
FIG. 3 is a view showing a rubber crawler.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Rubber crawler 2 Carbonization box 3 Carbonization combustion furnace 5 Secondary combustion furnace 11 Control part 12 Temperature reduction apparatus 15 Bag filter 17 Desulfurization apparatus

Claims (13)

使用済みの金属とゴムとの接着構造体が収容される炭化ボックスと、該炭化ボックスを内部に収容する乾留用燃焼炉とを備え、該乾留用燃焼炉内において炭化ボックスを外部から加熱して炭化ボックス内の該接着構造体から乾留ガスを発生させ、さらに、前記乾留用燃焼炉の外には前記乾留ガスが導入される二次燃焼炉が設けられ、該二次燃焼炉において前記乾留ガスからカーボンブラックが製造される使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記二次燃焼炉の下流に、該二次燃焼炉から吐出したカーボンブラックを含むガスに水を噴霧する減温装置が設けられ、該減温装置から排出された水蒸気の少なくとも一部が前記炭化ボックス内に導入されるとともに、前記減温装置から前記炭化ボックスに導入される水蒸気と前記乾留ガスとの間で熱交換が行われることを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置。A carbonization box in which a bonded structure of used metal and rubber is accommodated; and a combustion furnace for dry distillation in which the carbonization box is accommodated; and the carbonization box is heated from outside in the combustion furnace for dry distillation. A carbonization gas is generated from the adhesion structure in the carbonization box, and a secondary combustion furnace is provided outside the carbonization combustion furnace, and the carbonization gas is introduced into the carbonization box. In an apparatus for treating a used metal / rubber bonded structure for producing carbon black from water, water is sprayed on a gas containing carbon black discharged from the secondary combustion furnace downstream of the secondary combustion furnace. A temperature reducing device is provided, and at least a part of the steam discharged from the temperature reducing device is introduced into the carbonization box, and the steam introduced from the temperature reducing device into the carbonization box Processor of the adhesive structure and the used metal and rubber, characterized in that the heat exchange is performed between the carbonization gas. 請求項１に記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記乾留用燃焼炉内において前記炭化ボックスを外部から加熱して前記炭化ボックス内の前記接着構造体から乾留ガスを発生させて前記金属を回収することを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置。  2. The processing apparatus for a bonded structure of used metal and rubber according to claim 1, wherein the carbonization box is heated from outside in the combustion furnace for dry distillation to dry carbonized gas from the bonded structure in the carbonization box. Is used to collect the metal, and a used metal / rubber bonded structure processing apparatus. 請求項１または２に記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記炭化ボックスから吐出した前記乾留ガスの一部が前記乾留用燃焼炉内で燃焼されることを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置。  3. The processing apparatus for a used metal / rubber bonded structure according to claim 1 or 2, wherein a part of the dry distillation gas discharged from the carbonization box is combusted in the dry distillation combustion furnace. An apparatus for processing a bonded structure of used metal and rubber. 請求項３に記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記炭化ボックス内の温度を検出する温度センサが設けられ、該温度センサの検出結果に基づいて前記炭化ボックスから吐出した前記乾留ガスの、前記乾留用燃焼炉への供給量が決められることを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置。  In the processing apparatus of the adhesion structure of the used metal and rubber of Claim 3, the temperature sensor which detects the temperature in the said carbonization box is provided, Based on the detection result of this temperature sensor, from the said carbonization box An apparatus for processing a bonded structure of used metal and rubber, wherein a supply amount of the discharged carbonization gas to the combustion furnace for carbonization is determined. 請求項１から４いずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記炭化ボックス内には、前記接着構造体としてゴムクローラまたはゴムパッドまたはソリッドタイヤが収容されることを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置。  5. The processing apparatus for a bonded structure of used metal and rubber according to claim 1, wherein a rubber crawler, a rubber pad, or a solid tire is accommodated in the carbonization box as the bonded structure. An apparatus for processing a bonded structure of used metal and rubber, characterized by 請求項１から５のいずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記炭化ボックスで発生する乾留ガスの量に基づいて前記炭化ボックス内に導入される水蒸気量を制御する制御部が設けられていることを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置。The amount of water vapor introduced into the carbonization box based on the amount of dry distillation gas generated in the carbonization box in the apparatus for treating a used metal / rubber bonded structure according to any one of claims 1 to 5. An apparatus for processing a bonded structure of used metal and rubber, characterized in that a control unit for controlling the above is provided. 請求項１から６のいずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置において、前記二次燃焼炉から吐出したカーボンブラックを含むガスからカーボンブラックを取り出した後の排気ガスの脱硫を行う脱硫装置が設けられていることを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理装置。The exhaust gas after carbon black is taken out from the gas containing carbon black discharged from the secondary combustion furnace in the processing apparatus for a bonded structure of used metal and rubber according to any one of claims 1 to 6. An apparatus for treating a used metal / rubber bonded structure, wherein a desulfurization apparatus for desulfurization of a used metal is provided. 使用済みの金属とゴムとの接着構造体を乾留させることにより乾留ガスを発生させ、この乾留ガスを原料として用いてカーボンブラックを製造する使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、乾留ガスからカーボンブラックを取り出す過程において、カーボンブラックを含むガスに水を噴霧して減温させ、噴霧された水は水蒸気となり、少なくとも該水蒸気の一部を前記接着構造体が収容されて乾留される炭化ボックス内に導入するとともに、前記炭化ボックス内に導入される水蒸気と、前記乾留ガスとの間で熱交換を行うことを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法。 In the processing method of the adhesion structure of used metal and rubber, carbonization gas is generated using the carbonization gas as a raw material by generating carbonization gas by dry distillation of the adhesion structure of used metal and rubber. In the process of extracting carbon black from the dry distillation gas, water is sprayed on the gas containing carbon black to reduce the temperature, and the sprayed water becomes water vapor, and at least a part of the water vapor is stored in the adhesive structure and dry distillation. Treatment of an adhesive structure of used metal and rubber, which is introduced into the carbonization box and heat exchange is performed between the water vapor introduced into the carbonization box and the dry distillation gas. Method. 請求項８に記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、前記乾留ガスを燃焼させることにより前記接着構造体を乾留して乾留ガスを取り出すことを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法。The used metal-rubber bonded structure processing method according to claim 8 , wherein the bonded structure is subjected to dry distillation by burning the dry distillation gas, and the dry distillation gas is taken out. A method for treating a bonded structure of metal and rubber. 請求項９に記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、前記接着構造体の乾留温度を測定し、乾留の熱源として燃焼させる前記乾留ガスの量を前記温度に基づいて制御することを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法。The processing method of the adhesion structure of the used metal and rubber according to claim 9 , wherein the carbonization temperature of the adhesion structure is measured, and the amount of the carbonization gas burned as a heat source of carbonization is based on the temperature. A method of treating a bonded structure of used metal and rubber, characterized by controlling. 請求項８から１０のいずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、前記接着構造体としてゴムクローラまたはゴムパッドまたはソリッドタイヤを乾留することを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法。The method for treating a used metal / rubber bonded structure according to any one of claims 8 to 10 , wherein a rubber crawler, a rubber pad, or a solid tire is dry-distilled as the bonded structure. A method for treating a bonded structure of metal and rubber. 請求項８から１１のいずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、前記炭化ボックスで発生する乾留ガスの量に基づいて前記炭化ボックス内に導入される水蒸気量を制御することを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法。The amount of water vapor introduced into the carbonization box based on the amount of dry distillation gas generated in the carbonization box in the processing method for a bonded structure of used metal and rubber according to any one of claims 8 to 11. A method for treating a used metal / rubber bonded structure, characterized by controlling 請求項８から１２いずれかに記載の使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法において、カーボンブラックを製造する際に発生する排ガスを脱硫した後に排気することを特徴とする使用済みの金属とゴムとの接着構造体の処理方法。13. The method for treating a used metal / rubber bonded structure according to claim 8, wherein exhaust gas generated when producing carbon black is desulfurized and then exhausted. A method for treating a bonded structure of metal and rubber.
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