JP3764646B2 - 印刷機における色調調整方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新聞用カラー印刷輪転機などにおける色調を印刷中に検査し、インキキーなどの色調制御装置にフィードバックして自動的に色調を制御する印刷機における色調調整方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
枚葉印刷機と異なり、カラー印刷輪転機による印刷においてはカラースケールがなく、そのため、絵柄の色調を一定に保つため、絵柄部分の色調を計測してOKシートとの差を検出し、その値に基づいてインキキーなどの開度を調節し、色調を管理するということがおこなわれている。
【0003】
例えば特開平3−104640号公報には、撮像装置で印刷物の幅方向を撮像し、撮像されたデータから白紙部やベタ部を除き、その画像データをインキ供給量の幅方向の各制御単位に応じてグルーピングメモリに記憶し、さらにその総和を求め、予め求めてある基準総和と比較して不具合があるかどうかを検出する装置が示されている。
【0004】
また特開昭60−110451号公報には、刷版、版下用の写真原稿、OKシートのどれかにより、画像を複数の画素要素に分解して網点面積率を求め、画素要素毎の印刷インキの印刷特性曲線と、フルトーン濃度の反射度変動への網点面積率の関数として反射度の基準値(Rs)を求め、印刷結果を画素要素に分解して実際の反射度(Ri)を求めて基準値(Rs)と比較し、インキ供給量を調節できるようにした装置が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平3−104640号公報に示された装置では、ベタ部と白紙部を除いた画像データを用いているが、こうするとまずベタ部と白紙部を判断するための別情報が必要であり、また、ベタ部を除くとインキの情報量が減って正確な値を求めるのが困難になる。またこの装置においては、単に不具合があるかどうかを検出しているだけで、インキ量の制御は行っていない。
【0006】
また特開昭60−110451号公報に示された装置は、反射度の基準値を計算で求めているため、印刷機の諸特性が変化した場合の対応が困難である。また、制御を行う上で画線率情報が必須であるが、新聞用の輪転機などにおいてはこういった情報を上流からもらうことはまず無理である。
【0007】
そのため本発明においては、印刷中の印刷物の絵柄部分から得られる情報のみでインキキー開度などの色調制御を行うことを可能とし、特開平3−104640号公報の装置ようにベタ部と白紙部を判断する別情報を必要とせず、また、特開昭60−110451号公報に示された装置のように画線率情報が上流から得られない新聞用の輪転機などにおいても正確な色調制御を行うことができる印刷機における色調調整方法及び装置を提供することが課題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明においては、実際の印刷でオペレータが印刷物と見本との色が一致したと判断した印刷物における絵柄部分の各色の反射度を基準とし、その基準反射度と実際に印刷されてゆく印刷物の反射度を比較して差を算出し、その差によってインキキー開度を調節できるようにして色調を制御できるようにした。
【0009】
そして、請求項1は方法発明であって、
印刷が行われた印刷用紙表面に光を当てるアレイ型光電素子により、版胴の回転速度に応じた基準パルスを発生するパルス発生器からの信号を元に前記印刷用紙表面に印刷された各色のインキからの反射率を升目状のブロック単位毎に計測し、オペレータが印刷物と見本との色が一致したと判断したときに計測した各色の前記升目状のブロック単位毎の反射率の信号である基準信号と、一定枚数おきに計測される印刷物の色を前記升目状のブロック単位で計測した反射率の信号である現在信号とを比較した差分により印刷機のインキキーを調整してインキ供給量を制御するようにしたオフセット印刷機における色調調整方法であって、
前記基準信号と現在信号から一定しきい値以上の反射率の低い信号のみを選択し、該選択結果を、前記現在信号と前記基準信号別にインキキーの幅に対応させた制御単位毎に各色毎で積分した後、比較し、該比較結果の各色毎の差分信号が一定量を超えたとき、該差分信号を印刷機に初期設定された各色のインキ供給量に応じた係数と演算して各色のインキキーのインキ供給量を算出し、色調を制御するようにしたことを特徴とする。
【0010】
そしてこの方法発明を実施する装置の発明である請求項3は、
印刷が行われた印刷用紙表面に光を当てるアレイ型光電素子により、版胴の回転速度に応じた基準パルスを発生するパルス発生器からの信号を元に前記印刷用紙表面に印刷された各色のインキからの反射率を升目状のブロック単位毎に計測するラインアレイ型計測装置と、オペレータが印刷物と見本との色が一致したと判断したときに計測した各色の前記升目状のブロック単位毎の反射率の信号を基準信号とし、一定枚数おきに計測される印刷物の色を前記升目状のブロック単位で計測した反射率の信号を現在信号として、該現在信号と前記基準信号とを比較し、差分を算出する比較回路とを有し、該比較回路の出力で印刷機のインキ供給量を制御するインキキーを備えた印刷機における色調調整装置であって、
前記基準信号と現在信号から一定しきい値以上の反射率の低い信号のみを選択する選択回路と、該選択回路からの反射率の信号を前記各インキキーの幅に対応させて積分する積分回路とを設け、該積分回路による前記現在信号と前記基準信号の積分結果を前記比較回路で比較して差分を算出し、一定量を超えた各色の差分信号につき、印刷機に初期設定された各色インキ供給量に応じた係数と演算して各色のインキキーのインキ供給量を算出して該算出値に基づいて前記各インキキーのインキ供給量を制御するようにしたことを特徴とする。
【0011】
このように、オペレータが印刷物と見本との色が一致したと判断したときの印刷物と一定枚数毎の印刷物とをそれぞれブロックに分け、そのブロックの各色からの反射強度が一定しきい値以上のものだけを集めて積分して比較することにより、印刷中の印刷物の絵柄部分から得られる情報のみでインキキー開度などの色調制御を行うことが可能となる。そのため前記特開平3−104640号公報の装置ように、ベタ部と白紙部を判断する別情報を必要とせず、またインキ濃度の濃い部分を用いることで情報量が豊富で正確な値を求めることができる。また、特開昭60−110451号公報に示された装置のように、反射度の基準値を計算で求めることをしないから、印刷機の諸特性が変化しても安定して対応が可能であり、また、画線率情報が上流から得られない新聞用の輪転機などにおいても正確な色調制御を行うことができる。
【0012】
そしてこのしきい値は、請求項2、及び4に記載したようにオペレータが設定できるようにしたから、それぞれの印刷物にあった値が設定でき、それによってさらに正確な色調調節が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0014】
図1は、本発明の色調制御装置における第1の実施の形態に係る要部構成を示すブロック図であり、図2は本発明の色調制御方法を説明するための図、図3は色の濃さと許容値の関係を説明するための図、図4は本発明の色調制御方法のフロー図、図5は本発明の色調制御装置における第2の実施の形態に係る要部構成を示すブロック図、図6はこの第2の実施形態における色調制御方法のフロー図である。
【0015】
図中1は刷版を巻き付けた版胴、2はブランケット胴、3は圧胴、4は印刷用紙、5は印刷の行われた印刷用紙の表面に光を当て、印刷に使用している各色毎の反射光を検出するCCDなどを使ったアレイ型光電素子、6はアレイ型光電素子の出力をA/D変換するA/D変換器、7はA/D変換器出力が予め与えられたしきい値8より大きいか小さいかを判断し、大きい信号だけを選択する選択回路、9は選択回路8で選択した検出結果をインキキー16の幅に対応した制御単位毎に積分する積分回路、10は切り替えスイッチ、11はオペレータが印刷物と見本との色が一致したと判断したときの積分値を記憶する基準信号記憶回路、12は実際の印刷が行われているときの積分値を記憶する現在信号記憶回路、13は基準信号記憶回路11と現在信号記憶回路12に記憶されている積分値を比較し、その差が予め与えられた許容値14の範囲に入っているかどうかを判断する比較回路、15は比較回路13からの信号によって印刷機のインキキー16を制御するインキキー制御回路、17はインキキー16の初期値の設定をする初期設定回路、18は版胴1、ブランケット胴2などに取り付け、版胴の回転速度に応じた基準パルスを発生するパルス発生器である。
【0016】
このように構成した色調制御装置において、今例えば図2の(B)に20で示したような絵柄21、22、23、24を持つ印刷物の刷版が版胴1にセットされ、図4のステップ40で初期設定回路17、比較回路13にインキキー16の開度、及び許容値14がセットされると、インキキー制御回路15は設定された値となるようインキキー16の開度を調節し、適当量のインキが版胴1に供給されてステップ41で試し刷りが開始される。この試し刷りは、オペレータが印刷結果と見本を見比べ、両者の色が一致したと判断するまでステップ42のように続けられる。
【0017】
そして試し刷りの結果、オペレータが印刷結果と見本の色が一致したと判断すると、図示していない指令卓などからその旨の指示が出され、ステップ42からステップ43に処理が進むと共に、切り替えスイッチ10が図1に図示したように基準信号記憶回路11側になる。
【0018】
するとステップ43でアレイ型光電素子5は、版胴の回転速度に応じた基準パルスを発生するパルス発生器18からの信号を元に、図2(B)に升目で示したようなブロック25単位に印刷で使われている各色のインキからの反射光を検出し、その検出信号をA/D変換器6に送る。そしてA/D変換器6は、この検出信号をアナログ/デジタル変換し、選択回路7に送ってステップ44で、図2(A)に8で示したようなユーザがあらかじめ与えたしきい値8と比較し、このしきい値8より大きい値のブロック25、すなわちインキ濃度の高いブロック25からの信号のみを選択する。これは、インキ濃度が低くなるとインキの情報量が減って正確な値を求めるのが困難になるからで、このようにして選択されたブロック25の測定結果は積分回路9に送られる。
【0019】
この積分回路9は、アレイ型光電素子5で検出して選択回路7で選択した各色の信号を、図2(B)に26で示した各インキキー16の幅に対応した制御単位毎の値とするためのもので、ステップ45で、図2(B)に20で示した印刷物の図上縦方向に相当する数のブロックを、(C)で示したように制御単位26毎に積分する。そしてステップ46で、この積分結果が基準信号かどうかを判断するが、前記したように現在はオペレータが印刷結果と見本を見比べ、両者の色が一致したと判断したときでこの積分結果は基準信号であり、そのためステップ47で切り替えスイッチ10を経由して基準信号記憶回路11に送られ記憶される。
【0020】
こうして基準信号となる積分結果が基準信号記憶回路11に記憶されると、ステップ48で現在信号かどうかが判断され、前記したように今基準信号が記憶されたばかりなので処理はステップ43に戻り、切り替えスイッチ10が現在信号記憶回路12側に切り替えられ、ここから通常の印刷が開始される。
【0021】
まず前記したのと同様にステップ43でアレイ型光電素子5は、版胴の回転速度に応じた基準パルスを発生するパルス発生器18からの信号を元に、図2(B)に升目で示したようなブロック25単位に印刷で使われている各色のインキからの反射光を検出し、その検出信号をA/D変換器6に送る。そしてA/D変換器6はこの検出信号をアナログ/デジタル変換し、選択回路7に送ってステップ44でしきい値8と比較して、このしきい値8より大きい値のブロック25、すなわちインキ濃度の高いブロック25からの信号のみを選択し、積分回路9に送る。
【0022】
そしてステップ45でこの積分回路9により、図2(B)に20で示した印刷物の図上縦方向に相当する数のブロックを、(C)で示したように制御単位26毎に積分する。そしてステップ46で基準信号かどうかを判断するが、現在は前記したように通常の印刷のため基準信号ではなく、そのため処理がステップ48に進んでさらに現在信号と判断され、ステップ49に進んで積分結果が現在信号記憶回路12に記憶される。そしてステップ50に進み、比較回路13が基準信号記憶回路11に記憶された基準となる印刷物の色の積分値(基準信号)と現在信号記憶回路12に記憶された実際に印刷された印刷物の色の積分値(現在信号)とを比較する。
【0023】
この比較回路13には、前記したように予め図3に示したような基準信号に対する積分値の変動の許容値14が入力されており、比較回路13は、ステップ51で基準信号記憶回路11に記憶された基準となる印刷物の色の積分値と、現在信号記憶回路12に記憶された実際に印刷された印刷物の色の積分値とを比較して差分を出し、その差分がこの許容値14の範囲内か否かを判断する。
【0024】
そしてこの差分が許容範囲内の場合は処理がステップ43に戻ってそのまま印刷が続行され、許容範囲を外れた場合はステップ52に進んでその差分がインキキー制御回路15に送られ、初期設定回路17に設定されているインキキーの初期値のうち、許容範囲を外れた制御単位26に対応した初期値のインキ供給量に応じた係数との演算が行われ、その結果によってステップ53で対応するインキキー16が調節されてインキの供給量、すなわち色調が調節される。
【0025】
こうしてインキキー16が調節されると処理がステップ54に進み、印刷終了かどうかが判断されて、続行する場合はステップ43に戻り、同じような処理が続けられる。
【0026】
このように印刷機における色調調整方法及び装置を構成することにより、印刷中の印刷物の絵柄部分から得られる情報のみでインキキー開度などの色調制御を行うことが可能となり、特開平3−104640号公報の装置ようにベタ部と白紙部を判断する別情報を必要とせず、また、特開昭60−110451号公報に示された装置のように画線率情報が上流から得られない新聞用の輪転機などにおいても正確な色調制御を行うことができる。
【0027】
図5は、本発明おける第2の実施の形態に係る要部構成を示すブロック図であり、図6はそのフロー図で、図1と同様な構成要素には同一番号を付した。図1に示した第1の実施形態においては、アレイ型光電素子5の検出結果を選択回路7で選択して積分回路9で積分し、その後基準信号記憶回路11、現在信号記憶回路12に記憶させたが、この第2の実施の形態においては、アレイ型光電素子5の検出結果をまず基準信号記憶回路11、現在信号記憶回路12に記憶させ、その後選択と積分を行って比較するようにしたものである。
【0028】
図中30、31は、前記図1における7で示したものと同じ選択回路、32、33は同じく積分回路である。このように構成した色調制御装置において、前記図4に示したフロー図におけるステップ40からステップ42までは全く同じであり、ステップ40で初期設定回路17、比較回路13にインキキー16の開度、及び許容値14をセットし、ステップ41で試し刷りを開始して、オペレータが印刷結果と見本を見比べて両者の色が一致したと判断するまでステップ42のようこの試し刷りを継続する。
【0029】
そして試し刷りの結果、オペレータが印刷結果と見本の色が一致したと判断すると、図示していない指令卓などからその旨の指示が出され、ステップ42から図6のステップ60に処理が進むと共に、切り替えスイッチ10が図5に示したように基準信号記憶回路11側になる。そして、前記と同様アレイ型光電素子5が、版胴の回転速度に応じた基準パルスを発生するパルス発生器18からの信号を元に、図2(B)に升目で示したようなブロック25単位に印刷で使われている各色のインキからの反射光を検出し、その検出信号をA/D変換器6に送る。そしてA/D変換器6は、この検出信号をアナログ/デジタル変換し、基準信号記憶回路11に記憶させる。
【0030】
そしてその信号は選択回路30に送られ、ステップ61で図2(A)に8で示したようなユーザがあらかじめ与えたしきい値8と比較され、このしきい値8より大きい値のブロック25、すなわちインキ濃度の高いブロック25からの信号のみが選択されて積分回路32に送られる。そしてステップ62で、図2(B)に20で示した印刷物の図上縦方向に相当する数のブロックを、(C)で示したように制御単位26毎に積分する。
【0031】
こうして、図2(B)に20で示した印刷物のそれぞれの制御単位における積分値が得られると、ステップ63で切り替えスイッチ10が現在信号記憶回路12側に切り替えられ、ここから通常の印刷が開始される。
【0032】
そして前記と同様、ステップ64でアレイ型光電素子5の検出信号がA/D変換器6に送られ、アナログ/デジタル変換されて現在信号記憶回路12に記憶される。そしてこれも前記と同様、選択回路31がステップ65でこの現在信号記憶回路12に記憶された各ブロック25の値をしきい値8と比較し、このしきい値8より大きい値のブロック25、すなわちインキ濃度の高いブロック25の信号のみを選択して積分回路33に送り、ステップ66で制御単位26別に積分する。
【0033】
こうして現在信号の積分が終わると、今度はステップ50で先に積分した基準信号の積分値と今積分の終わった現在信号が比較回路13で比較される。この比較回路13には、前記したように予め図3に示したような積分値の変動の許容値14が入力されており、比較回路13は、ステップ51で基準信号記憶回路11に記憶された基準となる印刷物の色の積分値と、現在信号記憶回路12に記憶された実際に印刷された印刷物の色の積分値とを比較して差分を出し、その差分がこの許容値14の範囲内か否かを判断する。
【0034】
そしてこの差分が許容範囲内の場合は処理がステップ64に戻ってそのまま印刷が続行され、許容範囲を外れた場合はステップ52に進んでその差分がインキキー制御回路15に送られ、初期設定回路17に設定されているインキキーの初期値のうち、許容範囲を外れた制御単位26に対応した初期値のインキ供給量に応じた係数との演算が行われ、その結果によってステップ53で対応するインキキー16が調節されてインキの供給量、すなわち色調が調節される。
【0035】
こうしてインキキー16が調節されると処理がステップ54に進み、印刷が終わりかどうかが判断されて、続行する場合はステップ64に戻り、同じような処理が続けられる。
【0036】
このようにすることにより、前記図1に示した第1の実施形態においては、比較回路13で比較する基準信号と現在信号は選択回路7で選択された値であり、そのため例えば印刷の結果しきい値8を変更したいという場合は基準信号から取り直す必要があったが、この図5に示した第2の実施形態においては、最初に全てのブロック25からの信号が記憶されるから、例え途中でしきい値を変更しても何ら問題なく印刷を継続することができる。
【0037】
このように印刷機における色調調整方法及び装置を構成することにより、印刷中の印刷物の絵柄部分から得られる情報のみでインキキー開度などの色調制御を行うことが可能となり、特開平3−104640号公報の装置ようにベタ部と白紙部を判断する別情報を必要とせず、また、特開昭60−110451号公報に示された装置のように画線率情報が上流から得られない新聞用の輪転機などにおいても正確な色調制御を行うことができる。また本発明は色調制御だけでなく、印刷結果の検査装置としても使用が可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上記載の如く本発明によれば、オペレータが印刷物と見本との色が一致したと判断したときの印刷物と一定枚数毎の印刷物とをそれぞれブロックに分け、そのブロックの各色からの反射強度が一定しきい値以上のものだけを集めて積分して比較することにより、印刷中の印刷物の絵柄部分から得られる情報のみでインキキー開度などの色調制御を行うことが可能となる。そのため前記特開平3−104640号公報の装置のように、ベタ部と白紙部を判断する別情報を必要とせず、またインキ濃度の濃い部分を用いることで情報量が豊富で正確な値を求めることができる。また、特開昭60−110451号公報に示された装置のように、反射度の基準値を計算で求めることをしないから、印刷機の諸特性が変化しても安定した対応が可能であり、また、画線率情報が上流から得られない新聞用の輪転機などにおいても正確な色調制御を行うことができる。そのため、実際の印刷物以外のものを必要とせず、高速で安定した印刷機における色調調整方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る要部構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の色調制御方法を説明するための図である。
【図3】 色の濃さと許容値の関係を説明するための図である。
【図4】 本発明の色調制御方法のフロー図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態に係る要部構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態における色調制御方法のフロー図である。
【符号の説明】
1 版胴
2 ブランケット胴
3 圧胴
4 印刷用紙
5 アレイ型光電素子
6 A/D変換器
7 選択回路
8 しきい値
9 積分回路
10 切り替えスイッチ
11 基準信号記憶回路
12 現在信号記憶回路
13 比較回路
14 許容値
15 インキキー制御回路
16 インキキー
17 初期設定回路
18 パルス発生器
Claims (3)
- 印刷が行われた印刷用紙表面に光を当てるアレイ型光電素子により、版胴の回転速度に応じた基準パルスを発生するパルス発生器からの信号を元に前記印刷用紙表面に印刷された各色のインキからの反射率を升目状のブロック単位毎に計測し、オペレータが印刷物と見本との色が一致したと判断したときに計測した各色の前記升目状のブロック単位毎の反射率の信号である基準信号と、一定枚数おきに計測される印刷物の色を前記升目状のブロック単位で計測した反射率の信号である現在信号とを比較した差分により印刷機のインキキーを調整してインキ供給量を制御するようにしたオフセット印刷機における色調調整方法であって、
前記基準信号と現在信号から一定しきい値以上の反射率の低い信号のみを選択し、該選択結果を、前記現在信号と前記基準信号別にインキキーの幅に対応させた制御単位毎に各色毎で積分した後、比較し、該比較結果の各色毎の差分信号が一定量を超えたとき、該差分信号を印刷機に初期設定された各色のインキ供給量に応じた係数と演算して各色のインキキーのインキ供給量を算出し、色調を制御するようにしたことを特徴とする印刷機における色調調整方法。 - 前記しきい値は、オペレータが設定することを特徴とする請求項1に記載した印刷機における色調調整方法。
- 印刷が行われた印刷用紙表面に光を当てるアレイ型光電素子により、版胴の回転速度に応じた基準パルスを発生するパルス発生器からの信号を元に前記印刷用紙表面に印刷された各色のインキからの反射率を升目状のブロック単位毎に計測するラインアレイ型計測装置と、オペレータが印刷物と見本との色が一致したと判断したときに計測した各色の前記升目状のブロック単位毎の反射率の信号を基準信号とし、一定枚数おきに計測される印刷物の色を前記升目状のブロック単位で計測した反射率の信号を現在信号として、該現在信号と前記基準信号とを比較し、差分を算出する比較回路とを有し、該比較回路の出力で印刷機のインキ供給量を制御するインキキーを備えた印刷機における色調調整装置であって、
前記基準信号と現在信号から一定しきい値以上の反射率の低い信号のみを選択する選択回路と、該選択回路からの反射率の信号を前記各インキキーの幅に対応させて積分する積分回路とを設け、該積分回路による前記現在信号と前記基準信号の積分結果を前記比較回路で比較して差分を算出し、一定量を超えた各色の差分信号につき、印刷機に初期設定された各色インキ供給量に応じた係数と演算して各色のインキキーのインキ供給量を算出して該算出値に基づいて前記各インキキーのインキ供給量を制御するようにしたことを特徴とする印刷機における色調調整装置。
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