JP3764635B2 - 廃棄物焼却炉 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は都市ごみ等の廃棄物を焼却するストーカ式廃棄物焼却炉の改良に関するものであり、焼却灰中のダイオキシン類や重金属類の含有量及び焼却灰の熱灼減量値を大幅に低減できるようにしたストーカ式廃棄物焼却炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、都市ごみ等の廃棄物は焼却することにより減量させ、発生した焼却灰を埋立地へ投棄したり、資源として再利用することにより処理されている。また、この種廃棄物の焼却には、従前から運転の安定性、経済性及び焼却処理性能等の点で多くの優れた効用を有するストーカ式廃棄物焼却炉が広く用いられている。
【0003】
図4は、従前のストーカ式廃棄物焼却炉の構成を示す断面概要図であり、図4に於いて1は乾燥ストーカ、2は燃焼ストーカ、3は後燃焼ストーカ、4は燃焼室、5は廃熱回収ボイラ、6は廃棄物供給ホッパ、7は廃棄物供給装置、8は燃焼用空気供給装置、9は空気予熱器、10は焼却灰排出口である。尚、ストーカ式廃棄物焼却炉の構成やその作動については公知であるため、ここではその説明を省略する。
【0004】
前記乾燥用ストーカ1及び燃焼ストーカ2へは、通常炉内へ供給される廃棄物Wの物性に応じて20℃〜200℃の空気A1 、A2 が供給されている。また、後燃焼ストーカ3へは、排出する焼却灰W0 内の可燃性未燃物量を減らしてその熱灼減量値を下げるため、空気予熱器9で昇温した加熱空気A5 が供給されている。
【0005】
その結果、燃焼ストーカ2上に於ける被燃焼物W1 の温度は約500℃〜700℃位いになっている。また、燃焼ストーカ2から移送されてきた燃焼残渣W2 は、後燃焼ストーカ3上で所謂おき燃焼され、燃焼残渣W2 内に残存する未燃物が後燃焼ストーカ3の後半部分をおき燃焼完結点Pとして、ゆっくりとおき燃焼される。
【0006】
尚、後燃焼ストーカ3上に於ける実際のおき燃焼に於いては、燃焼残渣W2 から部分的に炎が断続的に立上っているものの、全体的には、おき燃焼中の燃焼残渣W2 が供給された加熱空気A5 によって冷却される状態になっている。
【0007】
ところで、前記後燃焼ストーカ3から排出されてきた焼却灰W0 内に存在するダイオキシン類の発生源としては、ごみW内に含まれていて、分解されずに排出されてきたもの、ごみW内の所謂前駆物質が燃焼ストーカ2上で反応をしてダイオキシン類となったもの及び後燃焼ストーカ3上の燃焼残渣W2 内の有機性前駆物質が、その冷却過程でダイオキシン類に変換(再合成)されたもの等が想定される。
【0008】
これに対して、ストーカ式廃棄物焼却炉の燃焼ストーカ2上に於ける被燃焼物W1 の温度は、前記の通り約500℃〜700℃であって比較的低温度であるため、廃棄物W内に含まれているダイオキシンを完全に分解することは困難である。
また、後燃焼ストーカ3上の燃焼残渣W2 は、その冷却過程で約300℃〜400℃の温域を時間をかけて通過するため、所謂ダイオキシン類の再合成が行なわれることになり、ダイオキシン類の再合成を完全に防止することは困難である。
更に、廃棄物W内に含まれていた鉛や亜鉛等の重金属類は、前記500℃〜700℃の温度下では十分に揮散せず、焼却灰W0 内に残存することになる。
【0009】
その結果、ストーカ式廃棄物焼却炉から排出されてくる焼却灰W0 中には、焼却対象である廃棄物Wの種類によっても異るが、通常50〜300pg−TEQ/g程度のダイオキシン類が含まれており、また鉛や亜鉛等の有害な重金属類も多量に含まれることになる。
【0010】
従って、焼却灰W0 を埋立地へ直接投棄する場合には、含有するダイオキシン類や重金属類による環境汚損の防止を厳重に図る必要があり、投棄のためのコストが上昇するだけでなく、投棄する焼却灰W0 中の有害物の含有量が法律により規制されているため、焼却灰W0 の埋立処理そのものが出来なくなると云う問題がある。
【0011】
また、焼却灰W0 を各種の資材源として再利用する場合には、可能な限りダイオキシン類や重金属類の含有量を減らして安全性を高める必要があり、そのために焼却灰W0 を溶融処理すること等が行なわれている。
しかし、焼却灰W0 を溶融処理するには、溶融炉や溶融のためのエネルギー源が別に必要となるため、廃棄物処理コストが上昇する等様々な問題を起生する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従前のストーカ式廃棄物焼却炉に於ける上述の如き問題、即ち▲1▼排出される焼却灰W0 のダイオキシン類や重金属類の含有量が高かく、これを直接埋立処理したり、資源として再利用することが困難なこと、▲2▼ダイオキシン類等を除去するために焼却灰W0 を溶融処理する場合には、処理コストの大幅な上昇を招くこと等の問題を解決せんとするものであり、ストーカ式廃棄物焼却炉の後燃焼ストーカ上に於ける燃焼残渣の燃焼温度の高温化並びにおき燃焼完結点を通過した後の燃焼残渣の冷却時間の短縮を図ることにより、焼却残渣内のダイオキシン類の熱分解を促進させると共に燃焼残渣内に於けるダイオキシン類の再合成を防止し、もって焼却灰中のダイオキシン類及び重金属類の含有量を大幅に低減させると共に、その熱灼減量値の引下げを可能としたストーカ式廃棄物焼却炉を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本件請求項1の発明は、乾燥ストーカと燃焼ストーカと後燃焼ストーカとを備えたストーカ式廃棄物焼却炉において、前記後燃焼ストーカ3を、酸素富化空気A3 が供給される上流側後燃焼ストーカ3aと低温空気A4 が供給される下流側後燃焼ストーカ3bとを備えた水冷構造の後燃焼ストーカ3とし、前記上流側後燃焼ストーカ3aへ供給する酸素富化空気A3 の酸素濃度の調整により上流側燃焼ストーカ3a上の燃焼残渣W3 の温度を700℃〜900℃とすると共に、前記低温空気A4 の供給により下流側後燃焼ストーカ3b上の燃焼残渣W4 を冷却するようにしたことを発明の基本構成とするものである。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明に於いて非接触式温度計13により上流側燃焼ストーカ3a上の燃焼残渣W3 の温度を検出すると共に、当該温度検出信号により酸素供給量調整弁12の開度を制御し、酸素富化空気A3 の酸素濃度を調整するようにしたものである。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1の発明に於いて、酸素富化空気A3 の酸素濃度を25〜30%に調整すると共に酸素富化空気A3 の供給量及び冷却水Cの供給量を調整することにより、上流側燃焼ストーカ3a上の燃焼残渣W3 の温度を700℃〜900℃とするようにしたものである。
【0016】
請求項4の発明は、請求項1の発明に於いて、低温空気A4 の供給量及び冷却水Cの供給量を調整することにより、下流側後燃焼ストーカ3b上の燃焼残渣W4 を冷却するようにしたものである。
【0017】
請求項5の発明は、請求項1又は請求項4の発明に於いて、下流側後燃焼ストーカ3b上の燃焼残渣W4 を焼却灰排出口10へ排出する焼却灰W0 の温度が少なくとも200℃以下になるように冷却する構成としたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明に係るストーカ式廃棄物焼却炉の断面概要図であり、前記図4の場合と同じ部位・部材には、図4の場合と同じ参照番号が使用されている。尚、図1に於いて1は乾燥ストーカ、2は燃焼ストーカ、3は後燃焼ストーカ、3aは上流側後燃焼ストーカ、3bは下流側後燃焼ストーカ、4は燃焼室、5は廃熱回収装置、6は廃棄物供給ホッパ、7は廃棄物供給装置、8は燃焼用空気供給装置、9は空気予熱器、10は焼却灰排出口、11は酸素供給装置、12は酸素供給量調整弁、13は非接触型温度計、14は温度コントローラ、Wは廃棄物(ごみ)、W1 は燃焼ストーカ上の被燃焼物、W3 は上流側後燃焼ストーカ上の燃焼残渣、W4 は下流側後燃焼ストーカ上の燃焼残渣、Dはダンパ、Pは燃え切り点である。
【0019】
廃棄物供給ホッパ6内の廃棄物Wは、廃棄物供給装置7により順次炉内へ供給され、乾燥ストーカ1上で乾燥されたあと燃焼ストーカ2上で燃焼されること、及び乾燥ストーカ1と燃焼ストーカ2へは、燃焼用空気供給装置8及び空気予熱器9を通して廃棄物Wの供給量やその発熱量に応じた温度(20℃〜200℃)及び流量の空気A1 、A2 が供給されること等は、前記図4に示した従前のストーカ式廃棄物焼却炉の場合と同様である。
また、廃熱回収ボイラ5で熱回収をされた排ガスが、ガス浄化処理装置(図示省略)を通して清浄化されたあと、大気中へ放散されること及び焼却灰排出口10から排出された焼却灰W0 が、スラグ冷却水槽等(図示省略)を介して外部へ搬出されること等は、公知のストーカ式廃棄物焼却炉の場合と同様である。
従って、ここではその詳細な説明は省略する。
【0020】
本発明に於いては、前記後燃焼ストーカ3が後述するように所謂水冷式構造となっており、且つ上流側後燃焼ストーカ3aと下流側後燃焼ストーカ3bの二つに分割されており、各ストーカ3a、3bへは、下方のホッパを介して空気A3 、A4 が夫々独立に供給される構成となっている。
尚、図1の実施形態では後燃焼ストーカ3を二分割型の構成としているが、これを三分割型の構成としてもよいことは勿論である。
【0021】
前記上流側後燃焼ストーカ3a及び下流側後燃焼ストーカ3bは、図2に示すような固定火格子15と可動火格子16を階段状に複数段組み合せることにより形成されており、可動火格子16を矢印方向へ往復動させることにより、火格子上の燃焼残渣(図示省略)が順次下方へ移送されて行く。
【0022】
前記固定火格子15及び可動火格子16には、図2に示すように後燃焼ストーカ3の横幅方向に複数個の冷却水通過孔17が平行状に貫通されており、所謂水冷式構造の火格子15、16に形成されている。
即ち、上流側後燃焼ストーカ3a及び下流側後燃焼ストーカ3bへは、図3に示すように入口ヘッダ18、連結チューブ19・20、出口ヘッダ21、水冷却装置(図示省略)及び冷却水循環ポンプ(図示省略)を通して冷却水Cが循環流動されており、これによって後述するように、各ストーカ3a・3b上の燃焼残渣W3 ・W4 の温度を調整する構成となっている。
【0023】
尚、図1乃至図3の実施形態では、上流側後燃焼ストーカ3aと下流側後燃焼ストーカ3bの両方を水冷式構造としているが、下流側後燃焼ストーカ3bのみを水冷式構造として、後述するように上流側後燃焼ストーカ3a上の燃焼残渣W3 の温度は、供給する酸素富化空気A3 の酸素濃度又は酸素濃度とその供給量を調整することにより、所定の温度に保持するようにしてもよい。
【0024】
前記上流側後燃焼ストーカ3a及び下流側後燃焼ストーカ3bの下方へ供給された空気A3 、A4 は、図2に示すように固定火格子15と可動火格子16間の隙間G又は別途に各火格子15・16に配設した空気噴出ノズル(図示省略)から、燃焼残渣W3 、W4 内へ供給されて行く。
【0025】
前記上流側後燃焼ストーカ3aへ供給される空気A3 は、空気予熱器9からの高温空気に酸素供給装置11からの酸素O2 を注入することにより、酸素濃度を約25〜30%にした所謂酸素富化空気A3 である。
当該酸素富化空気A3 の供給により、上流側後燃焼ストーカ3a上における燃焼残渣W3 のおき燃焼が、従前のストーカ炉の場合よりも高温度下で行なわれると共に、おき燃焼が完結して(もえ切り点P)、燃焼残渣W3 が下流側後燃焼ストーカ3b上へ移動するまで、前記高温状態が維持される。
【0026】
これにより、燃焼残渣W3 内に含まれていたダイオキシン類は、その大部分が高温度下で分解されると共に、燃焼残渣W3 内の鉛等の低融点重金属類は揮散される。尚、排ガス内へ移行した重金属類は、排ガス処理装置(図示省略)側に於いて回収除去される。
【0027】
具体的には、上流側後燃焼ストーカ3a上の燃焼残渣W3 の燃焼部分の温度は、燃焼残渣W3 の溶融又は焼結を生ぜず且つ鉛等の重金属類の揮散が可能な約700℃〜900℃の温度に、▲1▼酸素富化空気A3 内の酸素濃度の調整、▲2▼酸素濃度と酸素富化空気A3 の供給量の調整、▲3▼酸素濃度と冷却水量の調整、▲4▼酸素富化空気A3 の供給量と冷却水量の調整又は▲5▼酸素濃度と酸素富化空気の供給量と冷却水量の調整の何れかの方式により制御されている。
【0028】
尚、前記酸素濃度(即ち酸素供給量)の調整は、非接触型温度計(放射温度計)13からの温度検出信号により、温度コントローラ14を介して酸素供給量調整弁12の開度を制御することにより行なわれており、また、酸素供給装置11にはPSA酸素供給装置又は容器貯留型酸素供給装置が用いられている。
尚、上記酸素供給量の調整方式や酸素供給装置11の種類は、如何なるものであっても良いことは勿論である。
【0029】
前記下流側後燃焼ストーカ3bへは燃焼用空気供給装置8から約20℃の低温空気(冷却用空気)A4 が供給されており、当該低温空気A4 と前記ストーカ3bの火格子15・16内を流通する冷却水Cにより、燃焼残渣W4 の冷却が行なわれる。
具体的には、上流側後燃焼ストーカ3a上の末端部Pでおき燃焼を完結した燃焼残渣W3 は、下流側後燃焼ストーカ3b上へ移送されることにより、低温空気A4 による空冷と冷却水Cによる水冷によって急冷却され、下流側後燃焼ストーカ3bから燃焼灰排出口10内へ排出される焼却灰Cの温度が、約300℃以下の温度となるように冷却される。
【0030】
これにより、下流側後燃焼ストーカ3b上の燃焼残渣W4 は、短時間内にダイオキシンの所謂再合成温度領域(300℃〜400℃)を通過して約300℃以下の温度にまで到達し、250℃〜300℃以下の焼却灰W0 となって焼却灰排出口10から炉外へ排出される。そのため、ダイオキシンの再合成が有効に防止され、結果として焼却灰W0 内のダイオキシン類の含有量が減少する。
【0031】
【実施例】
廃棄物焼却量300T/Dの従前のストーカ式廃棄物焼却炉を用い、その後燃焼ストーカ3を2分割して上流側後燃焼ストーカ(長さ約1200mm、横幅4380mm)3aと下流側後燃焼ストーカ(長さ約1200mm)3bとすると共に、各ストーカ3a・3bを形成する各火格子15・16に夫々3本の冷却水通水孔17を平行に設け、これに冷却水C(入口温度約25℃)を流通させるようにした。
【0032】
廃棄物を都市ごみとして、300T/Dの焼却運転状態下で、上流側後燃焼ストーカ3aへ供給する酸素富化空気A3 の供給流量を所定値に設定し、そのO2 濃度を調整することによりストーカ3a上の燃焼残渣W3 の平均温度を約800℃〜850℃に保持すると共に、下流側後燃焼ストーカ3bへの低温空気(約20℃)A4 の供給流量及び下流側後燃焼ストーカ3bへ流す冷却水(入口温度約25℃)Cの供給流量を調整することにより、焼却灰排出口10へ排出される焼却灰W0 の温度が約150℃〜200℃となるようにした。
【0033】
試験の結果、排出されてくる焼却灰W0 中のダイオキシン類の含有量は40pg−TEQ/g以下に、また重金属類の溶出量は0.01mg/l以下(鉛)に、夫々低減されていることが判明した。
従前の同容量のストーカ式廃棄物焼却炉を用いた場合に、排出される焼却灰W0 中のダイオキシン類含有量が、50〜100pg−TEQ/g及び重金属類溶出量が0.1〜0.3mg/l(鉛)程度であるのに比較して、本発明ではダイオキシン類の含有量及び重金属類の溶出量が大幅に減少する。
【0034】
【発明の効果】
上述の通り、本発明ではストーカ式廃棄物焼却炉の前記後燃焼ストーカ3を、酸素富化空気A3 が供給される上流側後燃焼ストーカ3aと低温空気A4 が供給される下流側後燃焼ストーカ3bとを備えた水冷構造の後燃焼ストーカ3とし、前記上流側後燃焼ストーカ3aへ供給する酸素富化空気A3 の酸素濃度の調整により上流側燃焼ストーカ3a上の燃焼残渣W3 の温度を700℃〜900℃とすると共に、低温空気A4 の供給により下流側後燃焼ストーカ3b上の燃焼残渣W4 を冷却する構成としている。
その結果、廃棄物W内に含まれていたダイオキシン類が高温の上流側後燃焼ストーカ3a上でほぼ完全に分解されると共に、廃棄物Wに含まれていた重金属類も揮散され、燃焼ガス内へ移行して排ガス処理装置側で回収されることになる。また、下流側後燃焼ストーカ3b上の燃焼残渣W4 内に於けるダイオキシン類の再合成も有効に防止されることになる。
更に、高温の上流側後燃焼ストーカ3a上で燃焼残渣W3 内の未燃物が燃焼されることにより、焼却灰W0 の熱灼減量の値が低下する。
本発明は上述の通り、焼却灰W0 内の重金属類やダイオキシン類を大幅に減少させることが出来るうえ、焼却灰の熱灼減量値も大幅に低下し、優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るストーカ式廃棄物焼却炉の構成を示す断面概要図である。
【図2】後燃焼ストーカを形成する火格子の概要を示す斜面図である。
【図3】後燃焼ストーカの冷却方式を示す斜面図である。
【図4】従前のストーカ式廃棄物焼却炉の構成を示す断面概要図である。
【符号の説明】
Wは廃棄物(ごみ)、W1 は燃焼ストーカ上の被燃焼物、W3 は上流側後燃焼ストーカ上の燃焼残渣、W4 は下流側後燃焼ストーカ上の燃焼残渣、W0 は焼却灰、A1 は乾燥ストーカへの空気、A2 は燃焼ストーカへの空気、A3 は酸素富化空気、A4 は低温空気、O2 は酸素、Dはダンパ、Pはおき燃焼完結点、Cは冷却水、1は乾燥ストーカ、2は燃焼ストーカ、3は後燃焼ストーカ、3aは上流側後燃焼ストーカ、3bは下流側後燃焼ストーカ、4は燃焼室、5は廃熱回収ボイラ、6は廃棄物供給ホッパ、7は廃棄物供給装置、8は燃焼用空気供給装置、9は空気予熱器、10は焼却灰排出口、11は酸素供給装置、12は酸素供給量調整弁、13は非接触型温度計、14は温度コントローラ、15は固定火格子、16は可動火格子、17は冷却水通過孔、18は入口ヘッダ、19は連結チューブ、20は連結チューブ、21は出口ヘッダ。
Claims (5)
- 乾燥ストーカと燃焼ストーカと後燃焼ストーカとを備えたストーカ式廃棄物焼却炉において、前記後燃焼ストーカを、酸素富化空気が供給される上流側後燃焼ストーカと低温空気が供給される下流側後燃焼ストーカとを備えた水冷構造の後燃焼ストーカとし、前記上流側後燃焼ストーカへ供給する酸素富化空気の酸素濃度の調整により上流側燃焼ストーカ上の燃焼残渣の温度を700℃〜900℃とすると共に、低温空気の供給により下流側後燃焼ストーカ上の燃焼残渣を冷却する構成としたことを特徴とするストーカ式廃棄物焼却炉。
- 非接触式温度計により上流側燃焼ストーカ上の燃焼残渣の温度を検出すると共に、当該温度検出信号により酸素供給量調整弁の開度を制御し、酸素富化空気の酸素濃度を調整するようにした請求項1に記載のストーカ式廃棄物焼却炉。
- 酸素富化空気の酸素濃度を25〜30%に調整すると共に酸素富化空気の供給量及び冷却水の供給量を調整することにより、上流側燃焼ストーカ上の燃焼残渣の温度を700℃〜900℃とするようにした請求項1に記載のストーカ式廃棄物焼却炉。
- 低温空気の供給量及び冷却水の供給量を調整することにより、下流側後燃焼ストーカ上の燃焼残渣を冷却するようにした請求項1に記載のストーカ式廃棄物焼却炉。
- 下流側後燃焼ストーカ上の燃焼残渣を焼却灰排出口へ排出する焼却灰の温度が少なくとも200℃以下になるように冷却する構成とした請求項1又は請求項4に記載のストーカ式廃棄物焼却炉。
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