JP3763647B2 - 画像取り込み用照明方法及び装置ならびに該装置を用いた乱丁検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製本処理の丁合作業の過程で行われる乱丁検査や各種の画像計測に用いて好適な画像取り込み用照明方法及び装置ならびに該装置を用いた乱丁検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製本処理では、印刷機で個別に印刷された折丁が順番に重ね合わされた後に、結束処理が行われて1冊の本が完成する。こうした製本処理の過程で折丁の重ね合わせの順番が狂うことなどによって乱丁が発生する。こうした乱丁の発生を未然に防止するために、乱丁を自動的に検出する乱丁検査装置が開発されている。
【0003】
乱丁検査装置に採用されている乱丁の検出手法としては幾つか考えられるが、その中の一つに画像処理を用いたものがある。この手法では、一定の照明条件の下に印刷物の表面を照射することとし、まず初めに、基準となる印刷物を撮像して複数毎の画像データを取り込んで乱丁検査用の基準画像を予め作成しておく。その後、乱丁検査の対象となる印刷物を撮像して得られた検査画像と先に作成しておいた基準画像とを比較してゆくことにより乱丁を検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、印刷物の色は千差万別であるため、モノクロのテレビカメラ等で印刷物を撮像して得られるモノクロ画像から乱丁を検出しようとした場合、明度同一で色相異差が有るような状況では検査に不的確な画像(言い換えれば、特徴の少ない画像)しか得られず、検査性能に重大な問題が生じることになる。また、モノクロのテレビカメラに代えてカラーのテレビカメラを使用できる場合であっても、印刷物上の印刷パターンやその色は千差万別であるために、従来のような一定の照明条件下での撮影ではモノクロの場合と同じく検査に不的確な画像しか得られないことがあり、検査性能に重大な問題が発生することになる。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、印刷物の色やパターン等に応じた最適な画像が得られ、乱丁検査などに適した画像取り込み用照明方法及び装置ならびに該装置を用いた乱丁検査装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、複数色の光源により被写体を照射する照明手段と、前記被写体を撮影して該被写体のカラー画像を出力する撮像手段と、予め決められた前記光源の各色の発光強度の組み合わせの各々について、前記カラー画像の各色の強度を変化させた処理画像を生成する画像処理手段と、前記各処理画像の自己相関を算出する算出手段と、前記自己相関が最大となる前記各色の発光強度の組み合わせを決定し、前記照明手段に該決定された発光強度で前記被写体を照射させる制御手段とを具備することを特徴としている。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、複数色の光源により被写体を照射する照明手段と、前記被写体を撮影して該被写体のカラー画像を出力する撮像手段と、予め決められた前記光源の各色の発光強度の組み合わせの各々について、前記カラー画像の各色の強度を変化させた画像から特定の領域を抽出した処理画像を生成する画像処理手段と、前記各処理画像の自己相関を算出する算出手段と、前記自己相関が最小となる前記各色の発光強度の組み合わせを決定し、前記照明手段に該決定された発光強度で前記被写体を照射させる制御手段とを具備することを特徴としている。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記照明手段は、複数の色毎に交互に配列された発光素子群と、該発光素子群の発光強度を各色毎に駆動する駆動手段とを具備することを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、基準となる印刷物の撮像により予め作成される基準画像と、検査対象である印刷物の撮像により作成される検査画像とを順次比較して乱丁を検出する乱丁検査装置において、請求項1〜3の何れかの項記載の画像取り込み用照明装置を用い、前記印刷物を前記被写体として前記光源の各色の発光強度を決定し、該決定された各色の発光強度で前記印刷物を照射しながら前記基準画像又は前記検査画像を作成することを特徴としている。
【0010】
また、請求項5記載の発明は、複数色の光源の各色の発光強度を可変させながら該光源で被写体を照射し、前記各色の発光強度の各々について、前記被写体を撮影して得られる該被写体の画像を取り込んで該画像の自己相関を算出したのち、算出されたこれら自己相関のうちの最大の自己相関を選択し、以後は、該選択された自己相関を与える各色の発光強度を前記光源の各色の発光強度に設定して前記被写体を照射することを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記被写体の画像を取り込む期間においてのみ、前記複数色の光源で前記被写体を照射することを特徴としている。
【0011】
また、請求項7記載の発明は、複数色の光源で被写体を照射し、前記被写体を撮影して得られる該被写体のカラー画像を取り込み、予め決められた前記光源の各色の発光強度の組み合わせの各々について、前記カラー画像の各色の強度を変化させた処理画像を生成し、これら各処理画像の自己相関をそれぞれ算出し、算出されたこれら自己相関のうちの最大の自己相関を選択し、以後は、該選択された自己相関を与える各色の発光強度を前記光源の各色の発光強度に設定して前記被写体を照射することを特徴としている。
【0012】
また、請求項8記載の発明は、複数色の光源で被写体を照射し、前記被写体を撮影して得られる該被写体のカラー画像を取り込み、予め決められた前記光源の各色の発光強度の組み合わせの各々について、前記カラー画像の各色の強度を変化させた画像を生成し、これら各画像からそれぞれ特定の領域を抽出して処理画像を生成し、これら各処理画像の自己相関をそれぞれ算出し、算出されたこれら自己相関のうちの最小の自己相関を選択し、以後は、該選択された自己相関を与える各色の発光強度を前記光源の各色の発光強度に設定して前記被写体を照射することを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本実施形態による画像取り込み用照明装置の構成を示すブロック図であり、図中、被写体1は例えば乱丁検査における印刷物であって、照明用光源2は照明用光源制御器3から送られる照明条件に従って被写体1を照射する。
【0014】
また、テレビカメラ4は照明用光源2によって照射される被写体1を撮像してその画像データを載せた映像信号を出力する。ここで、本実施形態におけるテレビカメラ4はモノクロ用のものが用いられる。画像処理器5は照明用光源制御器3の制御を行うとともに、テレビカメラ4から取り込んだ画像データを図示しない乱丁検査装置に転送して上述した基準画像の作成等の処理を行わせるほか、被写体1の画像をモニタ6上に表示させる。なお、本発明に係る画像処理器5のその他の機能は動作の説明において明らかにする。
【0015】
ここで、図2(a)は照明用光源2の一態様を示したものである。この図に示す照明用光源2は、一枚の平板10上にLED(発光ダイオード)を千鳥状に取り付けて構成される。LEDはn(nは2以上の自然数)色のものを用意することとして、図示したように各色のLEDを交互に並べている。つまり、a色,b色,c色の3色のLED11a,11b,11cを用いて、平板10上の第1行目にはその左端からa色,b色,c色,a色,b色,... のごとくLEDを配し、第2行目にはその左端からc色,a色,b色,c色,a色,... のようにLEDを配置してある。なお、これ以降の奇数行のLEDの配置は第1行目と同じであり、偶数行のLEDの配置は第2行目と同じである。
【0016】
これらa色,b色,c色を例えば発光の3原色である赤(R),緑(G),青(B)とすれば、色空間上の広範な領域にわたって合成色が表現できることになる。もっとも、LEDの色数は3色である必然性は全くなく、構成を簡単化するために2色で構成しても良い。また、赤外領域の色を任意に加えても良く、さらには、4色以上にして色表現精度を上げるようにしても良い。
【0017】
一方、図2(b)は照明用光源2の別の態様を示したものである。この態様では、LEDの取り付け面を図2(a)のような平板ではなく凹状の球面板12で構成してあり、LED11a,11b,11cが発光する光を集光させるようにしている。これらLEDは図示したように格子状に整列させて配置しても良く、また、図2(a)のように千鳥状に配置しても良い。
なお、これら図2(a)や図2(b)の態様はあくまで一例であって、LED取り付け面の形状や取り付け面上のLEDの配置はこれら以外にも種々のものであって良い。
【0018】
次に、図3は照明用光源2及び照明用光源制御器3の電気的な構成例を示したものであり、同図では赤,緑,青の3色のLEDを用いた場合についてのものである。図中、符号21R,21G,21Bはそれぞれ赤色,緑色,青色のLEDであり、ドライバ22R,22G,22Bは各々LED21R,21G,21Bに駆動電流を供給してこれらLEDを発光させる駆動回路である。
【0019】
ドライバ制御部23は、ドライバ22R,22G,22Bがそれぞれ対応するLED21R,21G,21Bに対して供給する駆動電流の値を制御する。すなわち、ドライバ制御部23は、後述する色信号自動発生部25からの色信号C2もしくは画像処理器5からの色信号C3に基づいてR,G,B各色の強度を決定して、画像処理器5からのタイミング信号TMに従ってドライバ22R,22G,22Bが各LEDに供給する駆動電流を制御する。もっとも、本実施形態において、タイミング信号TMは各LEDを常時駆動するように制御されており、各LEDは被写体1を常に照射している。なお、図3から明らかなように、色数が3色以外の場合にはLEDとこれに対応するドライバを色数に応じて増減させれば良い。
【0020】
色信号記憶部24には、図4に示す閉曲線CV上の各点に関する色信号の情報が格納されている。また、色信号自動発生部25は色信号記憶部24上に記憶されている閉曲線CV上の点を順次発生させる。さらに詳細には、色信号自動発生部25は、画像処理器5から送られる色信号C1で指定される点を起点に、閉曲線CV上を一巡するまで当該閉曲線上の各点の色信号を色信号C2として順次発生させる。例えば色信号C1で点Q1 が指定されている場合、色信号自動発生部25はQ1→Q2→Q3→...→Qm→...→Qn の順に各点に対応する色信号を発生させてゆく。
【0021】
ここで、図4はXYZ表色系(X,Y,Zは光源色の3刺激値)によるCIE(国際照明委員会)標準色度図を示したものであり、図中のx,yは色度座標である。周知のように、実在する色の色度は全て同図の馬蹄形の閉曲線CLの中に入る。なお、閉曲線CL上の数字は単色色の波長(単位:nm)を示している。
いま、LED21R,21G,21Bの発光色が図4の点A,B,Cにそれぞれ位置するとすれば、これら3点で定まる三角形TRの内側の領域が合成発光色の表現範囲となる。したがって、図3のLED21R,21G,21Bの駆動電流を変えて各色の発光強度を調整することによって、三角形TR内部の任意の点Pを合成発光色とすることができる。なお、閉曲線CVのルートは固定されたものでなく、これ以外の様々なルートを任意に設定することができ、また、閉曲線CV上の各点の取り方も任意に設定することができる。
【0022】
次に、上記構成による画像取り込み用照明装置の動作を説明する。ここで、図4に示す閉曲線CV上の各点(Q1,Q2,Q3,...,Qm,...,Qn )を任意に決定して、図示しない入力部を用いて、これら各点に対応する色信号の情報を予め色信号記憶部24に格納しておく。
まず、画像処理器5は最初の発光色として図4の点Q1 を設定して、これに対応する色信号を色信号C1として色信号自動発生部25に出力する。すると、色信号自動発生部25は、指定された点Q1 に対応する色信号C1をそのまま色信号C2として発生させる。
【0023】
これにより、ドライバ制御部23は指定された色信号C2に基づいてR,G,B各色の強度を決定し、これに対応する駆動電流をドライバ22R,22G,22BからLED21R,21G,21Bにそれぞれ供給する。このとき、テレビカメラ4は照明用光源2によって照射された被写体1を常時撮影しているので、画像処理器5はテレビカメラ4からモノクロの画像データを取り込み、続いて、当該画像の平均パワーを表す画像の自己相関を周知の手法により算出してその結果を内部に記憶する。
【0024】
これ以後、色信号自動発生部25は、色信号記憶部24の記憶内容を参照しながら、最初の点Q1 に一巡するまで点Q2,Q3,...,Qm,...,Qnに対応する色信号C2を順次発生させてゆく。したがって、色信号C2の変化に応じてR,G,B各色の強度が変化してゆく。これに伴い、画像処理器5はテレビカメラ4から取り込んだ画像の自己相関を順次算出すると共に、その結果を内部に蓄積してゆく。
【0025】
その後、閉曲線CV上の各点に関する自己相関を全て算出した時点で、画像処理器5は最大の自己相関が得られた点を探し出し、この点に対応した色信号を色信号C3としてドライバ制御部23に送出する。これにより、以後は自己相関を最大とする発光強度による発光色で被写体1が照射される。そこで、画像処理器5はこの状態のままでテレビカメラ4から画像を取り込み、取り込んだ画像を図示しない乱丁検査装置に転送して、従前と同様に基準画像の作成処理や作成された基準画像に基づく乱丁検出処理を行わせる。その際、一枚分の被写体1の処理が終了して次の被写体1を処理する必要が生じた場合には、画像取り込み用照明装置側で上述した動作を繰り返して、新たな被写体1を撮像して得られる画像の自己相関が最大となるような発光強度を新たに設定し直すようにする。
以上のように、本実施形態によれば、テレビカメラ4から取り込まれる画像の自己相関が最大となるように、照明用光源2の各色の発光強度を動的に設定できるため、被写体1をモノクロのテレビカメラで単純に撮像しただけでは得られないような明確な画像が撮像される。
【0026】
〔第2実施形態〕
第1実施形態では、画像処理器5からドライバ制御部23(図3参照)に対してタイミング信号TMを常時与えるようにしていた。一方、本実施形態では、ドライバ22R,22G,22Bをそれぞれパルス状に駆動してLED21R,21G,21Bをパルス点灯させるために、フラッシュ生成用のタイミング信号TMを与えるようにする。換言すれば、画像処理器5は、テレビカメラ4からモノクロ画像データを取り込む期間においてのみタイミング信号TMにパルスが発生するように制御している。こうすることで、照明用光源2の照明が高速ストロボ化されるため、照明そのものが人間の目に感じにくくなり、作業者に対して不快感を与えずに済む。
【0027】
〔第3実施形態〕
第1乃至第2実施形態では、テレビカメラ4をモノクロ用のもので構成しているため、発光色を図4に示す閉曲線CV上で順次変更してゆく必要があった。一方、本実施形態ではテレビカメラ4をカラー用のもので構成することとして、これら実施形態で必要となった発光点の変更を不要としている。
【0028】
ここで、本実施形態ではテレビカメラ4から取り込んだ画像データにおけるR,G,B各色の強度を”0〜1”の係数で表すことにする。このうち、係数”1”の強度が最も強く、係数”0”の強度が最も弱いものとする。そして、本実施形態においては、画像処理器5の内部にR,G,B各色の発光波長の強度の組み合わせが予め所定数だけ格納されている。
【0029】
まず、画像処理器5はテレビカメラ4によって撮像された被写体1の単発カラー画像を取り込んでその内部に保持する。次に、画像処理器5はR,G,B各色の強度を表す係数を最初は全て”1”に設定するようにする。そのため、画像処理器5は、取り込まれた単発カラー画像をそのままモノクロ2値表示の画像へ変換した後、得られたモノクロ画像の自己相関を計算してその結果を内部に記憶する。
【0030】
これ以後、画像処理器5は上述したように予め設定されている発光波長の強度の組み合わせに従って、先に取り込まれた単発カラー画像に対してR,G,B各色の強度を適宜変更する画像処理を施す。次いで、画像処理器5は発光波長の強度の組み合わせの各々について、画像処理の施されたカラー画像をモノクロ表示に変換した後、変換後のモノクロ画像の自己相関を求めてその結果を逐次記憶してゆく。
【0031】
そして、発光波長の強度の組み合わせを所定数全てについて処理した段階で、画像処理器5は、最大の自己相関が得られた発光波長の強度の組み合わせを探し出す。次いで、画像処理器5は決定された各色の強度の組み合わせに適合した色信号C3を生成し、これをドライバ制御部23へ送出して各色のLED発光量を最適撮像条件のものに変更する。この後は、上記実施形態と同様に、図示しない乱丁検査装置により基準画像が作成されると共に乱丁の検査が行われる。
以上のように、本実施形態の如くテレビカメラ4をカラー化した場合は、単発撮像されたカラー画像に対して所定の画像処理を施すことで、必要とされる発光スペクトルの組み合わせが得られることになる。
【0032】
〔第4実施形態〕
画像計測などを行う場合には、撮像された画像中の特定の柄やパターンだけが必要となり、それ以外の背景部分などが邪魔になることがある。こうした邪魔な部分の画像を抑圧するのに、第3実施形態で説明したような画像取り込み用照明装置を利用できる。例えば、画像上の特定領域(この場合は背景)の反射が最小となるような各LEDの発光色の組み合わせを決定して照明を行うことで、背景部分を除いた特定の柄やパターンだけが強調された画像が得られるようになる。
【0033】
本実施形態によれば、第3実施形態と同様、画像処理器5は初期時点におけるR,G,B各色の強度を表す係数を全て”1”に設定する。次に、画像処理器5は被写体1を単発撮像して得られたカラー画像そのものに対して周知の特徴抽出処理を適用する。これにより、カラー画像中の背景部分を弁別することができるので、画像処理器5は当該背景部分だけをモノクロ2値表示に変換した後、その自己相関を算出して内部に記憶する。
【0034】
その後、画像処理器5は、第3実施形態と同様に予め設定されている発光波長の強度の組み合わせに従って先に取り込んだ単発カラー画像のR,G,B各色の強度を適宜変更し、得られた画像から抽出した背景部分をモノクロ画像に変換し、その自己相関を算出して順次蓄積させてゆく。そして、所定数分の発光波長の強度の組み合わせについて自己相関を算出した時点で、最小の自己相関を与えるような発光波長の強度の組み合わせを求め、これをR,G,B各色の最終的な発光強度に決定して被写体1を照射するようにする。
【0035】
以上のように、本実施形態によれば、画像処理によって抽出された背景部分の自己相関が最小となるような発光波長の強度の組み合わせを求めることで、カラー画像中の背景部分の反射を最小にすることができる。
なお、上述した各実施形態では、画像取り込み用照明装置と乱丁検査装置が独立した装置であるとして説明したが、画像取り込み用照明装置を乱丁検査装置の一部として組み込めるのはもちろんである。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項5記載の発明によれば、複数色の光源の各色の発光強度を可変させながら被写体を照射してその画像を撮影し、得られた画像の自己相関を発光強度の各々について算出して最大のものを求め、以後は、最大の自己相関を与える発光強度に設定された光源で被写体を照射する。これにより、印刷物などの被写体をモノクロ用のテレビカメラで撮影する場合であっても、被写体の色に応じた適切な画像が得られる安価な画像取り込み用照明装置を提供できる。
また、請求項6記載の発明によれば、被写体の画像を取り込む期間においてのみ被写体を光源で照射するので、光源の高速ストロボ化が実現でき、作業者が不快感を抱くのを防止することができる。
【0037】
また、請求項1又は7記載の発明によれば、複数色の光源で被写体を照射してそのカラー画像を撮影し、予め決められた光源の各色の発光強度の組み合わせについてそれぞれカラー画像の各色の強度を変化させ、これにより得られる各画像の自己相関を算出して最大のものを求め、以後は、最大の自己相関を与える発光強度に設定された光源で被写体を照射する。これにより、印刷物等の被写体のパターンや色に応じた適切な画像が得られる。また、被写体の単発カラー画像を取り込んでおけば、あとは当該画像に繰り返し画像処理を施すことで最適な撮像条件が決定されるので、例えば、単発カラー画像の取り込み処理と最適撮像条件の決定処理を並行して行わせることも可能となる。
【0038】
また、請求項2又は8記載の発明によれば、複数色の光源で被写体を照射してそのカラー画像を撮影し、予め決められた光源の各色の発光強度の組み合わせについてそれぞれカラー画像の各色の強度を変化させ、これにより得られる各画像から特定の領域を抽出したのち、それぞれの自己相関を算出して最小のものを求め、以後は、最小の自己相関を与える発光強度に設定された光源で被写体を照射する。これにより、特定の領域を例えば画像中の背景部分とすることで、背景が抑圧されそれ以外の柄やパターンが強調された被写体の画像が得られることから、背景部分を必要としない画像計測を行う際などに都合が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の各実施形態における画像取り込み用照明装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 同装置中の照明用光源2の外観を示す斜視図であって、(a)はLEDを平板10上に配した態様,同図(b)はLEDを球面11上に配した態様である。
【図3】 同装置中の照明用光源2及び照明用光源制御器3の電気的構成を示したブロック図である。
【図4】 XYZ表色系によるCIE標準色度図である。
【符号の説明】
1…被写体、2…照明用光源、3…照明用光源制御器、4…テレビカメラ、5…画像処理器、6…モニタ、21R,21G,21B…LED、22R,22G,22B…ドライバ、23…ドライバ制御部、24…色信号記憶部、25…色信号自動発生部
Claims (8)
- 複数色の光源により被写体を照射する照明手段と、
前記被写体を撮影して該被写体のカラー画像を出力する撮像手段と、
予め決められた前記光源の各色の発光強度の組み合わせの各々について、前記カラー画像の各色の強度を変化させた処理画像を生成する画像処理手段と、
前記各処理画像の自己相関を算出する算出手段と、
前記自己相関が最大となる前記各色の発光強度の組み合わせを決定し、前記照明手段に該決定された発光強度で前記被写体を照射させる制御手段と
を具備することを特徴とする画像取り込み用照明装置。 - 複数色の光源により被写体を照射する照明手段と、
前記被写体を撮影して該被写体のカラー画像を出力する撮像手段と、
予め決められた前記光源の各色の発光強度の組み合わせの各々について、前記カラー画像の各色の強度を変化させた画像から特定の領域を抽出した処理画像を生成する画像処理手段と、
前記各処理画像の自己相関を算出する算出手段と、
前記自己相関が最小となる前記各色の発光強度の組み合わせを決定し、前記照明手段に該決定された発光強度で前記被写体を照射させる制御手段と
を具備することを特徴とする画像取り込み用照明装置。 - 前記照明手段は、複数の色毎に交互に配列された発光素子群と、該発光素子群の発光強度を各色毎に駆動する駆動手段とを具備することを特徴とする請求項1又は2記載の画像取り込み用照明装置。
- 基準となる印刷物の撮像により予め作成される基準画像と、検査対象である印刷物の撮像により作成される検査画像とを順次比較して乱丁を検出する乱丁検査装置において、
請求項1〜3の何れかの項記載の画像取り込み用照明装置を用い、前記印刷物を前記被写体として前記光源の各色の発光強度を決定し、該決定された各色の発光強度で前記印刷物を照射しながら前記基準画像又は前記検査画像を作成することを特徴とする乱丁検査装置。 - 複数色の光源の各色の発光強度を可変させながら該光源で被写体を照射し、
前記各色の発光強度の各々について、前記被写体を撮影して得られる該被写体の画像を取り込んで該画像の自己相関を算出したのち、
算出されたこれら自己相関のうちの最大の自己相関を選択し、
以後は、該選択された自己相関を与える各色の発光強度を前記光源の各色の発光強度に設定して前記被写体を照射する
ことを特徴とする画像取り込み用照明方法。 - 前記被写体の画像を取り込む期間においてのみ、前記複数色の光源で前記被写体を照射することを特徴とする請求項5記載の画像取り込み用照明方法。
- 複数色の光源で被写体を照射し、
前記被写体を撮影して得られる該被写体のカラー画像を取り込み、
予め決められた前記光源の各色の発光強度の組み合わせの各々について、前記カラー画像の各色の強度を変化させた処理画像を生成し、
これら各処理画像の自己相関をそれぞれ算出し、
算出されたこれら自己相関のうちの最大の自己相関を選択し、
以後は、該選択された自己相関を与える各色の発光強度を前記光源の各色の発光強度に設定して前記被写体を照射する
ことを特徴とする画像取り込み用照明方法。 - 複数色の光源で被写体を照射し、
前記被写体を撮影して得られる該被写体のカラー画像を取り込み、
予め決められた前記光源の各色の発光強度の組み合わせの各々について、前記カラー画像の各色の強度を変化させた画像を生成し、
これら各画像からそれぞれ特定の領域を抽出して処理画像を生成し、
これら各処理画像の自己相関をそれぞれ算出し、
算出されたこれら自己相関のうちの最小の自己相関を選択し、
以後は、該選択された自己相関を与える各色の発光強度を前記光源の各色の発光強度に設定して前記被写体を照射する
ことを特徴とする画像取り込み用照明方法。
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