JP3762570B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調理室の前面開口部を開閉する扉を備えた加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、調理室内に収容した被調理物に対しマグネトロンによるマイクロ波の照射、或いは電熱ヒータにより加熱して調理する加熱調理器において、調理室の前面開口部にはこれを開閉する扉が回動自在に設けられている。
例えば、図5ないし図7に示した一例につき説明すると、図5は加熱調理器1の開扉状態における全体斜視図で、斯かる加熱調理器1は、内部に調理室3及びマグネトロン4等の電装品を備えた機械室5を有する調理器本体2と、前記調理室3の前面開口部を開閉すべく設けられた扉6とを具備してなり、扉6は、調理室3前方の下端部の左右二箇所に突設された本体側ヒンジ7,8に、扉6側の後述するヒンジ軸13,14を介して上下方向に回動可能に設けられ、所謂縦開き形の扉6を構成している。
そして、斯かる扉6の右側端部において、一端が扉6に連結され他端が本体2内方にて引張りコイルバネ9に連結されたアーム10を介して、該扉6を閉鎖方向に付勢支持すると共に、このアーム10はその円弧状下面がローラ11により支持されて、扉6の開閉動作に連動してアーム10がローラ11に案内された軌道で移動する構成としたアーム機構部12を設けている。
【0003】
しかるに、図6及び図7は、開扉状態及び閉扉状態における概略構成を示す左側面図にあって、特には上記したうちの左側の本体側ヒンジ7と扉6との関連構成を示したもので、図6では扉6がヒンジ軸13を中心にして回動し略水平状態(全開位置)に至ると、該扉6の回動基端部たる下端部が本体側ヒンジ7の下端面に当接して、それ以上の回動を阻止する構成の所謂ストッパー手段15を設けている。
【0004】
ところで、扉6には上記したアーム10及び引張りコイルバネ9等からなるアーム機構部12を介して常時閉鎖方向への付勢力が作用しているものの、該扉6の自由端側のA点に作用する力P1 のモーメント(P1 ×L1 )がこれを遥かに上回り容易に開放操作できると共に、例えば扉6の開放角度が約40度を超えると扉6自身による下方向への荷重が急増し、図6の全開位置に至っては扉6の自重によりアーム機構部12に抗して開放状態に保持される。
一方、扉6を閉鎖する場合は、逆に扉6が閉鎖方向への回動に伴い該扉6の自重による下方向へのモーメント荷重は大きく軽減され、従って、同時に引張りコイルバネ9が弛み引張り力が徐々に減じても、この引張り力にて十分に扉6を閉鎖方向に付勢支持できるようにしてあり、図7に示す閉扉状態(全閉位置)を確実に保持する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように縦開き形の扉6を備え、扉6の右側端部には、アーム10及び引張りコイルバネ9等からなるアーム機構部12が連結されていて常に閉扉方向に付勢支持されており、また扉6の回動基端部たる下端部の左右二箇所には本体側ヒンジ7,8に軸支されたヒンジ軸13,14を介して回動自在に設けられている。そのうち、上記したように左側端部のヒンジ7には扉6を全開位置で停止させるべく該扉6の下端部と当接衝止する構成のストッパー手段15を設けているが、右側のヒンジ8との間にはこの種ストッパー手段を設けていない。これは、扉6の右側端部にはアーム機構部12が連結されて該扉6を閉鎖方向に付勢支持しており、それにヒンジ8による回動自在な軸支構成とが加わり、該扉6の支持構造は堅固にできるからである。
【0006】
一方、扉6の左側端部にはアーム10及び引っ張りコイルバネ9等の支持構造はなく下端部におけるヒンジ7とヒンジ軸13との軸支構造のみのため、扉6は撓み易く強度的にも弱いことは否めず、従って、扉6に全開状態から更に開放方向への外力が加わった場合、この弱い左側に応力が集中し易いことから、扉6が必要以上に回動するのを阻止すべく強固なストッパー手段15を設け、該扉6が変形したり軸支部分が破損したりしないようにする必要がある。
【0007】
ところが、図6に示すように、扉6の自由端側であるA点に作用する力P1 によるモーメントは、ヒンジ軸13までの距離をL1 として、P1 ×L1 であるのに対し、その反対側のストッパー手段15における当接点Bには、P2 ×L2 の応力が加わり、モーメントの偶力によりP1 ×L1 =P2 ×L2 であり、当然L1 >L2 であるからB点には大きな力P2 が作用することになる。
【0008】
従って、ストッパー手段15を構成する本体側ヒンジ7並びにこれに当接する扉6の下端部の周辺域Cの補強を十分に施す必要があるが、特に扉6側の当接端部は樹脂製の扉サッシ部分であるため補強するにも限度があって、扉6の頻繁な開閉動作に伴う繰り返し荷重を受けて、これらが破損或いは塑性変形して扉6が完全に閉鎖できなくなったり、扉6の開閉動作に関連してオン・オフ動作するスイッチ(図示しない)が不安定動作したり、延いては扉6の密閉度が悪くなり調理室3から電波漏洩を生ずることにもなりかねない。
また、上記構成のストッパー手段15では、ヒンジ7と扉6下端部との当接部位が外部に露呈しているため、これに手指や小物を挟むおそれがあって安全性が危惧されるばかりか、外観的にも良好とは言えない。
【0009】
その対策として、B点に作用する力P2 を小さくするため、例えば距離L2 を大きくすることが考えられるが、これではヒンジ7の突出寸法を大きくする必要があり、これに併せて扉6全体の厚さTが大きくなって、結果的に加熱調理器1の奥行き寸法Dが大きくなり、据付け面積も大きくなるなどの不具合を有する。
或いは別の対策として、前記したアーム機構部12を扉6の両側端部に設けて、該扉6を堅固に支持する構成としても良いが、これでは部品点数,組立工数が多くなりコストアップとなるばかりか、本体2内方にその設置スペースが必要となり、しかも扉6の全開位置ではアーム10が調理室3の両側部から前方に突出状態となるため調理作業するに邪魔になるなどして好ましくない。
【0010】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、扉の所定開放位置における回動停止を、簡単な構成でありながら堅固で確実に行うことができるストッパー手段を備えた加熱調理器を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の加熱調理器は、内部に前面を開口した調理室を有する調理器本体と、前記調理室の前面開口部を開閉する縦開き形の扉と、この扉の回動基端側の両側端部の下端部において該扉を回動自在に軸支するヒンジ機構部と、前記扉の下端部のうちの一側端側に連結され該扉を閉鎖方向に付勢支持するアーム機構部とを備えたものにおいて、前記扉の下端部のうちの他側端側における前記ヒンジ機構部を、該扉側に設けたヒンジ部材を前記本体側から前方に突出して設けた本体側ヒンジ部材に回動自在に軸支すると共に、これらヒンジ部材は扉の所定開放位置の略水平状態で互いに当接してその回動を停止するストッパー手段を構成し、且つこのストッパー手段は前記本体側ヒンジ部材の突出方向に対向して扉側ヒンジ部材が当接する構成としたことを特徴とする(請求項1の発明)。
斯かる構成によれば、ストッパー手段は、本体側ヒンジ部材の前方への突出方向に対向して、回動する扉側ヒンジ部材が当接する構成としたので、突出した本体側ヒンジ部材は当接方向に対し大きな機械的強度を保有でき、斯かるヒンジ機構部に特別な補強工夫を施すことなく簡単な構成でありながら堅固で、しかも安価に提供できる。特に、縦開き形の扉は上下方向に回動するため、略水平状態の全開後の扉に必要以上に下方向への外力が加担され易いが、このような縦開き形の扉に対して簡単な構成にて、且つ頻度の多い扉開閉動作に対し十分に実使用に耐え得るストッパー手段を提供できる。
【0013】
そして、請求項1記載のものにおいて、本体側ヒンジ部材にはその突出端部に軸孔を有し、この軸孔に扉側ヒンジ部材に設けた軸を挿通して扉を回動自在に軸支すると共に、この軸支近傍にストッパー手段を配した構成を特徴とする(請求項の発明)。
斯かる構成によれば、当接方向に対し本体側ヒンジ部材は強度的に優れ、従って、斯かるヒンジ部材の突出端部に軸孔を配して扉側ヒンジ部材の軸を軸支してなる簡易な構成のヒンジ機構部を提供できると共に、この軸支近傍に各ヒンジ部材が当接する構成のストッパー手段を設けることができるので、大形化することなくコンパクトに形成できる。
【0014】
更に、請求項1または2記載のものにおいて、ストッパー手段は、本体側ヒンジ部材の突出端部を垂直平板状となし、その先端面に当接する扉側ヒンジ部材の当接面を水平方向に長くした構成であることを特徴とする(請求項の発明)。
斯かる構成によれば、垂直平板状の本体側ヒンジ部材と水平方向に長い当接面を有する扉側ヒンジ部材とが、言わば直交する形態で当接する。従って、軸支された扉が軸方向たる水平方向に若干移動しても、当接不能となることはなく確実にストッパー手段の機能を発揮できて、厳格な組立精度を必要とせず且つ設計的自由度が増すなどの点で有利である。
【0015】
そして、請求項1ないしのいずれかに記載のものにおいて、ストッパー手段を構成する本体側ヒンジ部材と扉側ヒンジ部材との当接面は、扉内部に隠蔽された配置構成であることを特徴とする(請求項の発明)。
斯かる構成によれば、扉の開閉動作に伴ってストッパー手段の当接面に手指とか小物を挟むおそれがなく安全であると共に、外部に突出したり露呈することもないので外観意匠も良好にできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の加熱調理器の一実施例を示す図1ないし図4を参照して説明する。
まず図2は、加熱調理器21の開扉状態における全体斜視図で、該調理器21の外殻を構成する調理器本体22内には、被調理物を収容し加熱調理するための調理室23を形成すると共に、その前方たる本体22の前面板24には開口部25を形成し、該開口部25の前面にはこれを開閉すべく扉26が設けられている。この扉26は、本実施例では回動基端部である下端部の左右二箇所において後述するヒンジ機構部35,36にて軸支され、上下方向に回動可能な所謂縦開き形の扉26を構成している。
【0017】
そして、前記本体22内の前記調理室23の右側に隣接してマグネトロン27,冷却ファン28や扉26の開閉動作に応答するスイッチ類(図示しない)を装備した機械室29を形成していて、この機械室29内に配設されたアーム機構部30により、これに連結された前記扉26は閉鎖方向に付勢支持される。
即ち、このアーム機構部30は、先端が扉26の一側端側である右側端部に連結され後端が機械室29内に張設された引張りコイルバネ31及び捩じりコイルバネ32に連結された弧状のアーム33と、このアーム33の下面に摺接して転動自在なローラ34とを具備してなり、またアーム33には扉26の所定開放位置たる全開位置でそれ以上の回動を阻止すべく本体22の前面板24内面に衝止するストッパー部33aを突設しており、以って扉26は斯かるアーム機構部30を介して常に閉鎖方向に付勢支持される。従って、扉26は、その右側端部においてはヒンジ機構部36による軸支とアーム機構部30とによる二点で支持され、一方、他側端側である左側端部においては下端部のヒンジ機構部35の軸支のみにて開閉動作する構成としている。
【0018】
しかるに、前述のヒンジ機構部35,36につき述べるに、まず左側端部のヒンジ機構部35は、本体22の内方底部にネジにより固着され先端部を前方に突出した金属板製の本体側ヒンジ部材37と、扉26内方に設けられた金属板製の扉側ヒンジ部材38とからなり、特に図1及び図3にその具体的構成を示す。◎即ち、図1は開扉状態における一部破断して示す要部の拡大斜視図で、図3はヒンジ機構部35を構成する本体側ヒンジ部材37と扉側ヒンジ部材38の二部材を抽出して示した平面図にあって、これらに示すように本体側ヒンジ部材37の前方へ突出した先端部は、垂直平板状に突出して端部に水平方向に開口する軸孔39を有し、一方、扉側ヒンジ部材38は、略L字状の水平板部38aを扉26の金属製基枠26aにスポット溶接(図中、×印で示す)等により接合し、その垂直平板部38bから内方に水平方向に突設した軸40を有し、この軸40を軸孔39に挿通して回動自在に軸支することで扉26の左側におけるヒンジ機構部35を構成している。
【0019】
そして、斯かる構成のヒンジ機構部35には、扉26が所定の開放位置である全開位置で停止するようストッパー手段41を設けていて、これは本体側ヒンジ部材37の垂直平板状の当接面としての先端面37aに、扉26が所定の全開位置まで回動した時に扉側ヒンジ部材38の水平板部38aの当接面としての水平方向に延びる板厚端面38cが直交状態に当接して、それ以上の回動を阻止することでストッパー手段41を構成してなり、従って、本体側ヒンジ部材37の突出方向に対向して回動する扉側ヒンジ部材38が当接し、該扉26はその開放位置で回動停止するようにしている。
尚、図1中において本体側ヒンジ部材37の中間部に上方に突設して曲成した平坦面37bは、該ヒンジ部材37の本体22への取着時に前面板24内面に宛がい位置決め用に形成したものであり、また、扉26の基枠26aの外周囲には樹脂製のサッシ26bが取り付けられていて、該扉26の外観意匠を美麗に仕上げると共に、上記したストッパー手段41を扉26の内部たる基枠26aとサッシ26bとの空間内に隠蔽している。そして、扉26の回動基端部には切欠部26cが形成されており、これは扉26が回動した際に本体側ヒンジ部材37の突出端部が衝突しないように所謂逃げ部を構成している。
【0020】
これに対し、図2に示すアーム機構部30を有する扉26の右側端部におけるヒンジ機構部36は、本体22の内方たる機械室29底部に上述の左側端部と同一形状の本体側ヒンジ部材37が固着され、一方、扉26側には上記ストッパー手段41を具備しない扉側ヒンジ部材42を設けた構成にあって、このヒンジ部材42は略L字状をなす水平板部42aを基枠26aに溶接し、その垂直板部42bからは外方に水平方向に突設した軸43によって、本体側ヒンジ部材37に回動自在に軸支してなる構成にある。また、この扉側ヒンジ部材42の垂直板部42bには、前記したアーム33の先端部が回動可能に連結され、アーム機構部30は扉26と連動する構成にある。
尚、この図2中において、機械室29の前方には操作パネル44が設けられ、これには調理メニューの選択や調理開始を操作するための図示しない制御スイッチ等を装備している。
【0021】
このように扉26は、回動基端部の左右二箇所においてヒンジ機構部35及び36にて回動自在に軸支され、また右側端部においてアーム機構部30にて連結支持された構成をなすと共に、前記した如く左側端部のヒンジ機構部35にはストッパー手段41を有していて、扉26を全開位置で停止する構成にある。
尚、この扉26の中央部には調理室23内部が視認できる透視窓45を設けており、また上端部には回動操作用の手掛部26d(図2のみに示す)を形成している。そして透視窓45は、内面側に設けられたガラス板からなる内バリヤ45aと、後述する図4に示す外面側に設けられたガラス板からなる外バリヤ45bと、これらバリヤ45a,45b間に介在され基枠26aと一体的に設けられたパンチングメタル部(図示しない)とから構成されている。
【0022】
しかして、上記した図4は、扉26の左側端部に設けられたストッパー手段41を有するヒンジ機構部35において、扉26の開閉動作との関係を段階的に説明するため、一部破断して示す左側面図にあって、図中、扉26のサッシ部26bの下端部には前記切欠部26cに連続する切欠部26eを形成しており、また本体22の底下面には4本(1本のみ図示)の支持脚46を備えている。
【0023】
上記のように構成された加熱調理器21において、加熱調理するには、閉鎖状態にある扉26を開放して図示しない被調理物を調理室23内に収容した後、再び扉26を閉じる。そして、操作パネル44にて所望の調理メニュー等を選択して調理開始操作することにより、マグネトロン27による加熱調理が自動的に行われる。
このような扉26の開閉動作に関して、まず扉26の左側端部のヒンジ機構部35において、図4(a)に示す閉扉状態から扉26を開放動作する場合につき述べると、上端部の手掛部26dを利用して開放操作し回動して行くに伴い扉26自身による下方への荷重が大きくなり、同図(b)に示す如き開放角度が約40度を過ぎる時点から大きなモーメントとして作用し、該扉26は急速に回動しようとする。
【0024】
しかしながら、これと連動するアーム機構部30の引張りコイルバネ31及び捩じりコイルバネ32により、逆に閉扉方向への張力が効果的に大きく作用するため、扉26の急激な回動は緩和されつつ、同図(c)に示す全開位置に至りストッパー手段41により停止されるまで略等速度でスムースに回動する。
そして、本体側ヒンジ部材37の突出先端面37aに、回動してきた扉側ヒンジ部材38の水平板部38aの板厚端面38cが当接する。この場合、ストッパー手段41を構成する本体側ヒンジ部材37の突出先端面37aは、垂直平板状であるのに対し、これに当接する扉側ヒンジ部材38の板厚端面38cは水平方向に延びた水平板部38aの端面であるから、これらは言わば直交状態で当接し合うことになる。
【0025】
このことは、本体22と、この前面に取着された扉26との間で若干の組立誤差を生じてもストッパー手段41が有効に機能する余裕をもたらす。例えば、扉26はヒンジ機構部35,36により回動自在に軸支されており、また右側端部にはアーム機構部30による偏奇力も作用していることから、該扉26をスムースに回動させるには水平方向たる軸(40,43)方向に設計的な遊びを設けて若干の移動を許容しているが、この水平方向の移動に対して同方向に延びる板厚端面38cが長い当接面を形成することとなり、従って、斯かる板厚端面38cは本体側ヒンジ部材37の先端面37aと確実に当接可能とするストッパー手段41を構成できる。
【0026】
しかも、扉側ヒンジ部材38の板厚端面38cの当接方向は、本体側ヒンジ部材37の前方への突出方向に対向しているので、該本体側ヒンジ部材37は当接方向に対する機械的強度が高く、従って、全開状態の扉26の左側端部に大きな外力が作用しても強度的に十分なストッパー手段41により受け止められ、ヒンジ機構部35が変形破損するおそれはない。
特に本実施例のように、扉26の一側端側たる右側端部の片方のみにアーム機構部30を連結した構成にあっては、他側端側の左側端部に比して扉26を堅固に支持できるため、該扉26が開放方向への外力を受けた場合、アーム機構部30を有しない左側端部のヒンジ機構部35側に集中し易くなるが、上記したように本体側ヒンジ部材37は、当接方向に対する強度が高いため、斯かるヒンジ部材37を大きく突出したり特別な補強手段を講ずる必要がない。のみならず、強度的に優れた本体側ヒンジ部材37には、その突出端部に軸孔39を形成しても強度的に何ら問題なく、従って、相手方の扉側ヒンジ部材38に軸40を一体的に設けて、この軸40を軸孔39に回動自在に挿通してなるヒンジ機構部35を最もシンプルで簡易な構成にて安価に提供できる。
【0027】
更には、ストッパー手段41を構成する本体側ヒンジ部材37の当接面たる先端面37aは、軸40の軸支近傍に設けることができ、従って、これに当接する扉側ヒンジ部材38の当接面たる板厚端面38cの回動軌跡も軸支近傍の小円軌道で済むことから、斯かる構成からなるストッパー手段41は極めてコンパクトに構成できると共に、図4の(a),(b),(c)に夫々示す扉26の各態様のいずれにおいてもストッパー手段41の当接部位が扉26より外方に突出したり露呈することなく設けることができ、以って扉26の開閉動作に伴いこの当接部間に手指とか小物を挟んだりする危険性及び不具合を解消できる。
【0028】
一方、扉26の右側端部におけるヒンジ機構部36には、ストッパー手段41は設けていないが前述の如く同端部側にはアーム機構部30を連結支持しているため、該扉26の支持構造は堅固なものとなり、しかもアーム33には、扉26の開放方向への回動に対して本体22の前面板24内面に衝止するストッパー部33aを形成しているので、この右側端部に大きな外力が集中作用しても扉26は必要以上の開放回動は確実に阻止され、従って、斯かるヒンジ機構部36にストッパー手段41を設けることなく簡易な軸支構成をもって実用に供し得る。
【0029】
次に、上記した扉26の開放状態から閉鎖動作する場合につき述べると、手掛部26dを利用して扉26の自由端側を持ち上げるように回動操作することにより、上記開放時とは逆に図4に示す(c),(b),(a)の順に沿って回動し、調理室23の前面開口部25を閉鎖する。特にアーム機構部30の引張りコイルバネ31及び捩じりコイルバネ32により扉26は閉鎖方向に付勢支持されているので、僅かな操作力で扉26は容易に回動し、そして前面板24に当接した閉鎖状態に確実に支持される。
【0030】
従って、本実施例に示した加熱調理器21によれば、縦開き形の扉26を備え、扉26の右側端部の片方のみに、アーム33及び引張りコイルバネ31等からなるアーム機構部30を設けてなる構成にあっても、扉26の開閉動作はスムースに行え、且つストッパー手段41も扉26の左側端部のヒンジ機構部35側のみに設けた簡易な構成にて提供でき、設計製造的にもコスト的にも有利な実用的効果を奏するものである。
【0031】
尚、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されるものではなく、例えば、扉側ヒンジ部材38に軸40を一体的に設けた構成としたが、逆にこの軸40を本体側ヒンジ部材37に設け、扉側ヒンジ部材38に軸孔39を設ける逆配置構成とすることも可能である。
その他、アーム機構部30は、上記実施例とは逆に扉26の左側端部に連結した構成としても良く、この場合、ストッパー手段41も反対側の右側端部のヒンジ機構部38に設ければ良いなど、その具体的構成も含め実施に際して本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて適宜変更して実施できるものである。
【0032】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通り、扉を閉鎖方向に付勢支持するアーム機構部を、扉の一側端部に設けた構成にあっても、該扉を所定の開放位置にて回動停止させるストッパー手段を、簡易な構成でありながら強度的に優れ、しかもコンパクトな構成にて提供でき、コスト的にも有利な加熱調理器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部破断した要部の斜視図
【図2】開扉状態の全体斜視図
【図3】本体側ヒンジ部材と扉側ヒンジ部材を抽出して示す平面図
【図4】扉の回動状態を段階的に示す一部破断した左側面図
【図5】従来例を示す図2相当図
【図6】開扉状態の左側面図
【図7】閉扉状態の図6相当図
【符号の説明】
21は加熱調理器、22は本体、23は調理室、24は前面板、25は開口部、26は扉、26aは基枠、26bはサッシ部、29は機械室、30はアーム機構部、35,36はヒンジ機構部、37は本体側ヒンジ部材、37aは先端面(当接面)、38,42は扉側ヒンジ部材、38cは板厚端面(当接面)、39は軸孔、40は軸、及び41はストッパー手段を示す。

Claims (4)

  1. 内部に前面を開口した調理室を有する調理器本体と、前記調理室の前面開口部を開閉する縦開き形の扉と、この扉の回動基端側の両側端部の下端部において該扉を回動自在に軸支するヒンジ機構部と、前記扉の下端部のうちの一側端側に連結され該扉を閉鎖方向に付勢支持するアーム機構部とを備えたものにおいて、前記扉の下端部のうちの他側端側における前記ヒンジ機構部を、該扉側に設けたヒンジ部材を前記本体側から前方に突出して設けた本体側ヒンジ部材に回動自在に軸支すると共に、これらヒンジ部材は扉の所定開放位置の略水平状態で互いに当接してその回動を停止するストッパー手段を構成し、且つこのストッパー手段は前記本体側ヒンジ部材の突出方向に対向して扉側ヒンジ部材が当接する構成としたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 本体側ヒンジ部材にはその突出端部に軸孔を有し、この軸孔に扉側ヒンジ部材に設けた軸を挿通して扉を回動自在に軸支すると共に、この軸支近傍にストッパー手段を配した構成を特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. ストッパー手段は、本体側ヒンジ部材の突出端部を垂直平板状となし、その先端面に当接する扉側ヒンジ部材の当接面を水平方向に長くした構成であることを特徴とする請求項1または2記載の加熱調理器。
  4. ストッパー手段を構成する本体側ヒンジ部材と扉側ヒンジ部材との当接面は、扉内部に隠蔽された配置構成であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の加熱調理器。
JP14633899A 1999-05-26 1999-05-26 加熱調理器 Expired - Fee Related JP3762570B2 (ja)

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