JP3761809B2 - Fingerprint sensor, fingerprint image detection method, and program for causing computer to execute the method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、指を載置する検出面の下部に複数の温度センサおよびヒーターを配設し、各ヒーターに電圧パルスを印加して発生した熱が指紋の谷部と山部に伝熱する伝熱特性の差に基づいて指紋画像を検出する指紋センサ、指紋画像検出方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムに関し、特に、指紋の山部と谷部の伝熱特性を利用して指紋画像を検出する場合に、迅速に鮮明な指紋画像を取得することができる指紋センサ、指紋画像検出方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、指紋の谷部と山部の伝熱特性の差に基づいて指紋画像を検出する技術が注目されている。たとえば、特表平11−503347号公報(従来技術1)には、検出部材を熱源で加熱して温度を測定し、各検出部材の温度または温度変化を印加熱量と比較して、該検出部材から熱伝導面への熱損失を測定し、測定した熱損失の変化状態に基づいて画像を形成する指紋検出器が開示されている。
【0003】
この従来技術1では、指紋の山部は皮膚が検出面と接触しているために皮膚への熱損失が大きく、指紋の谷部は検出面と皮膚の間に断熱体をなす空気が介在するため熱損失が小さいという特性を利用して、指紋の山部と谷部を画像として再構成している。
【0004】
ところが、この従来技術1では、熱源をなすヒーターと温度センサとを同一平面上に配設しているので、指紋画像の精度の低下や、ヒーターによる消費電力の増加を招くという問題がある。すなわち、指紋のピッチは通常数百μm程度であるので、複数の温度センサをできるだけ密に配置する必要があるが、かかる温度センサの間にヒーターを配設するとなると温度センサ間の距離が離隔し、測定精度の低下を招く結果となる。
【0005】
特に、温度センサやヒーター自身の大きさを距離に含めて考えると、温度センサとヒーターとの間の距離も離隔することになるので、ヒーターから発した熱が温度センサに到達するまで時間がかかり、測定時間が長くなる。その結果、必然的にヒーターから熱を発する時間を長くせねばならず、ヒーターに係る消費電力が大きくなる。また、かかるヒーターから発した熱は3次元的に広がるので、このヒーターと温度センサが離隔したのでは、加熱した熱の一部しか温度センサに到達しないことになり、熱効率の低下並びに画像の不鮮明を招く結果となる。
【0006】
このため、本件特許出願人は、指紋の山部と谷部の伝熱特性を利用して指紋画像を検出する場合に、指紋画像の精度の向上およびヒーターによる消費電力の低減を図ることができる指紋センサ等を特願2000―164681(従来技術2)で出願している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術2のものは、隣接するヒーターに順次電圧パルスを印加して順次加熱するものであるので、あるヒーターを熱した場合にこの熱が隣接するセンサにも伝播し、結果的に平面的分解能が低下してしまうという問題がある。
【0008】
具体的には、この従来技術2では、ヒーターに電圧パルスを印加した後の温度を検出し、その温度が所定値未満であれば熱が指紋の山部に伝播したとみなして指紋の山部であると判定し、所定値以上であれば熱が伝播しないものとみなして指紋の谷部であると判定するものであるので、各温度センサ周辺の温度が重要な要素となる。ここで、温度センサとヒーターを一体または近接配置し、かつ、行ごとに順次電圧パルスを印加してヒーターを加熱すると、あるヒーターの熱が他の温度センサ周辺に伝播し、結果的に鮮明な指紋画像を得られないおそれがある。
【0009】
また、この従来技術2によれば、順次隣接するヒーターを加熱するものであるので、全てのヒーターを加熱するまでに時間を要するという問題もある。入退出管理などに使用される指紋センサには、円滑な入退出をおこなえる程度の高速処理が要求されるので、加熱から指紋パターンの検出までに要する時間はできるだけ短縮する必要がある。
【0010】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、指紋の山部と谷部の伝熱特性を利用して指紋画像を検出する場合に、迅速に鮮明な指紋画像を取得することができる指紋センサ、指紋パターン検出装置、指紋パターン検出方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明に係る指紋センサは、指を載置する検出面の下部に温度センサとヒーターの役割を有する複数の抵抗素子を配設し、各抵抗素子に電圧パルスを印加して発生した熱が指紋の谷部と山部に伝熱する伝熱特性の差に基づいて指紋画像を検出する指紋センサにおいて、所定数の抵抗素子個数分間隔をあけつつ互いに隣接しない抵抗素子に順次電圧パルスを印加する電圧パルス印加手段と、前記電圧パルス印加手段により電圧パルスを印加した後、前記抵抗素子により温度を検出するよう制御する温度検出制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2の発明に係る指紋センサは、指を載置する検出面の下部に複数の温度センサおよびヒーターを配設し、各ヒーターに電圧パルスを印加して発生した熱が指紋の谷部と山部に伝熱する伝熱特性の差に基づいて指紋画像を検出する指紋センサにおいて、所定数のヒーター個数分間隔をあけつつ互いに隣接しないヒーターに順次電圧パルスを印加する電圧パルス印加手段と、前記電圧パルス印加手段により電圧パルスを印加した後、前記複数の温度センサにより温度を検出するよう制御する温度検出制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項3の発明に係る指紋センサは、請求項1または2の発明において、前記電圧パルス印加手段は、所定数の抵抗素子個数分または所定数のヒーター個数分間隔のあいた複数の抵抗素子または複数のヒーターに対して同時に電圧パルスを印加することを特徴とする。
【0014】
また、請求項4の発明に係る指紋センサは、請求項1、2または3の発明において、前記抵抗素子または前記温度センサおよびヒーターは所定数の行列からなるマトリックス状に配設され、前記電圧パルス印加手段は、所定数の行間隔をあけつつ同時に電圧パルスを印加することを特徴とする。
【0015】
また、請求項5の発明に係る指紋センサは、請求項4の発明において、前記抵抗素子または前記温度センサにより検出された電流をサンプルアンドホールドする検知手段を前記マトリックス状に配設された抵抗素子または温度センサの所定数の列ごとに設け、該所定数の列の抵抗素子または温度センサと前記検知手段を切り替え接続することを特徴とする。
【0016】
また、請求項6の発明に係る指紋センサは、請求項1〜4の発明において、前記抵抗素子またはヒーターは、少なくともダイオード特性を有することを特徴とする。
【0017】
また、請求項7の発明に係る指紋画像検出方法は、指を載置する検出面の下部に温度センサとヒーターの役割を有する複数の抵抗素子を配設し、各抵抗素子に電圧パルスを印加して発生した熱が指紋の谷部と山部に伝熱する伝熱特性の差に基づいて指紋画像を検出する指紋センサの指紋画像検出方法において、所定数の抵抗素子個数分間隔をあけつつ互いに隣接しない抵抗素子に順次電圧パルスを印加する電圧パルス印加工程と、前記電圧パルス印加工程により電圧パルスを印加した後、前記抵抗素子により温度を検出するよう制御する温度検出制御工程とを含んだことを特徴とする。
【0018】
また、請求項8の発明に係る指紋画像検出方法は、指を載置する検出面の下部に複数の温度センサおよびヒーターを配設し、各ヒーターに電圧パルスを印加して発生した熱が指紋の谷部と山部に伝熱する伝熱特性の差に基づいて指紋画像を検出する指紋センサの指紋画像検出方法において、所定数のヒーター個数分間隔をあけつつ互いに隣接しないヒーターに順次電圧パルスを印加する電圧パルス印加工程と、前記電圧パルス印加工程により電圧パルスを印加した後、前記複数の温度センサにより温度を検出するよう制御する温度検出制御工程とを含んだことを特徴とする。
【0019】
また、請求項9の発明に係る指紋画像検出方法は、請求項7または8の発明において、前記電圧パルス印加工程は、所定数の抵抗素子個数分または所定数のヒーター個数分間隔のあいた複数の抵抗素子または複数のヒーターに対して同時に電圧パルスを印加することを特徴とする。
【0020】
また、請求項10の発明に係る指紋画像検出方法は、請求項7、8または9の発明において、前記抵抗素子または前記温度センサおよびヒーターは所定数の行列からなるマトリックス状に配設され、前記電圧パルス印加工程は、所定数の行間隔をあけつつ同時に電圧パルスを印加することを特徴とする。
【0021】
また、請求項11の発明に係るプログラムは、請求項7〜10のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させることで、そのプログラムを機械読み取り可能となり、これによって、請求項7〜10のいずれか一つの動作をコンピュータによって実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る指紋センサ、指紋画像検出方法およびプログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態1では、同一の抵抗素子でヒーターと温度センサを兼用する1層式の指紋センサを用いた場合について説明し、実施の形態2では、ヒーターと温度センサの抵抗素子を異なるものとする2層式の指紋センサを用いた場合について説明することとする。
【0023】
(実施の形態1)
まず、本実施の形態1で用いる1層式の指紋センサについて説明する。図1は、本実施の形態1に係る指紋センサの外観構成を示す図である。同図に示すように、この指紋センサ1は、指紋画像を検出する指紋検出部10と、信号処理をおこなう信号処理部20とからなる。ここで、この指紋センサ1は、熱伝導方式によって指紋画像を取得する指紋センサであり、指紋検出部10の検出面の下部にヒーターと温度センサを兼用する複数の抵抗素子をマトリックス状に作り込み、ラインごとに順次加熱して、その直後の温度上昇を複数の抵抗素子すなわち温度センサで検出して指紋画像を得るようにしたものである。
【0024】
次に、図1に示した指紋センサ1の構造についてさらに具体的に説明する。図2は、図1に示した指紋検出部10の断面構造を示す図である。図2に示すように、この指紋センサ1は、基板100上に抵抗素子111を配設し、この抵抗素子111と接するように配線を設け、その上部を絶縁膜112で覆うことにより基板100上にヒーター兼センサ層110を配設することになる。ここでは説明の便宜上、図2に示す基板100上に4つの抵抗素子111のみを設けた場合を示したが、実際にはこの基板100上にたとえば256×256個(合計65536個)の抵抗素子111をマトリクス状に形成することになる。
【0025】
同図に示す基板100は、石英、ガラス、ポリイミド、アルミナ、表面を絶縁化したSiなどが用いられる。ただし、これに限定されるものではなくその他の絶縁性材料を用いることもできる。
【0026】
抵抗素子111は、検出面11を加熱するヒーターと、温度を検出する温度センサとしての役割を果たしているので、この抵抗素子111には、発熱素子としての特性と抵抗変化型の温度センサとしての特性が求められる。かかる抵抗素子111の材料としては、たとえばポリシリコン、アモルファスシリコンまたはITOなどの抵抗素子材料がある。
【0027】
そして、かかる温度の検出は、この抵抗素子111に所定の電圧を印加しその時流れる電流の大きさを検出することによっておこなう(抵抗変化型温度検出素子)。なお、ここでは温度を検出する役割のみを果たす温度検出素子は設けていないので、指紋検出部10の内部構造が単純化され、検出面11の表面状態(凹凸)を所望の状態とすることが容易となる。
【0028】
また、ここでは指紋のピッチが数百μm程度であることを考慮して抵抗素子111の配列ピッチを50〜100μm程度にするとともに、抵抗素子111の厚さを0.1〜1μm程度にしている。
【0029】
絶縁膜112は、検出面11を形成する層であり、抵抗素子111および配線などを保護する。この絶縁膜112は、その特性上できるだけ薄くすることが求められるが、ここでは絶縁膜112自体の厚さを0.5〜2μm程度としている。なお、この絶縁膜112の材料としては、たとえば、SiO2、Si3N4、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン、Ta2O5、Al2O3などの絶縁性材料があげられる。
【0030】
次に、図1に示した指紋検出部10内に設けられるヒーター/センサ回路41および信号処理部20内に設けられる検知回路42の回路構成並びにこのヒーター/センサ回路41に対する電圧パルスの印加タイミングについて説明する。図3は、図1に示した指紋検出部10内に設けられるヒーター/センサ回路41および信号処理部20内に設けられる検知回路42の回路構成並びにこのヒーター/センサ回路41に対する電圧パルスの印加タイミングの一例を示す図である。
【0031】
ヒーター/センサ回路41は、ヒーターおよび温度センサの役割を果たす抵抗素子111をたとえば256×256個マトリックス状に配置し、各抵抗素子111を水平方向(行)および垂直方向(列)にそれぞれ配設した256本の配線113で接続したものである。
【0032】
検知回路42は、マトリックス状に配置した各抵抗素子111から温度に係るデータを受け取って温度を検知する回路である。具体的には、各抵抗素子111をつなぐ水平方向および垂直方向の配線113を介して温度に係るデータを受け取る。なお、図中に示すIVアンプおよび作動アンプなどの回路は、温度信号を変換、増幅、ラッチする回路部分である。
【0033】
そして、加熱および温度検出は、信号処理部20によっていずれかの行を選択し、この選択した行の抵抗素子111に所定の定電圧パルスを印加することでおこなう。また、この選択する行を順次切り替え走査してゆくことで、すべての抵抗素子111について同様の加熱、温度検出をおこなうことができる。
【0034】
ここで、この信号処理部20では、行を単に順々にずらしながらヒーター/センサ回路41へ電圧パルスを印加しているのではなく、行間隔をあけながら各行に順次電圧パルスを印加している。行間隔をあけることとした理由は、隣接した抵抗素子111を順次加熱することにより生ずる平面的分解能の低下を防ぐためである。
【0035】
たとえば、抵抗素子111を発熱させるべくヒーター/センサ回路41の端子T1に電圧パルスP1を印加するとともに、引き続きこの端子T1に隣接する端子T2に電圧パルスP2を印加した場合には、最初の電圧パルスP1により本来熱したい抵抗素子R1の周囲だけではなく抵抗素子R2の周囲にも熱が伝播することになるので、その後に抵抗素子R2の温度を検出するための電圧パルスを端子T2に印加したとしても、この抵抗素子R2の周囲は熱を保持していることとなり、結果的に平面的分解能が低下する。
【0036】
このため、ここでは図3に示すように端子T1に電圧パルスP1を印加したならば、次に行間隔をあけて端子T3に電圧パルスP2を印加するよう制御して、抵抗素子R1による発熱の抵抗素子R3に対する影響を低減し、もって平面的分解能を高めるとともに検出時間を短縮化している。なお、たとえば1行目、33行目、65行目、97行目、129行目、…というよう32行間隔をあけつつこれらの行に同時に電圧パルスを印加することもできる。この場合には、次回はたとえば3行目、35行目、67行目、99行目、131行目、…について同時に電圧パルスが印加される。
【0037】
また、図3に示すように、ヒーター/センサ回路41の列配線113と検知回路42のIVアンプは、それぞれ数列ごとにスイッチSWにより切り替え接続される。かかるスイッチSWを設けた理由は、隣接した列が同時に加熱されないようにするためである。また、各抵抗素子111には、ダイオードが設けられる。スイッチSWにより端子が解放された列に電流が流れ込まないようにするためである。
【0038】
次に、上記抵抗素子111に電圧パルスを印加してヒーターとして加熱するタイミングとこの抵抗素子111により温度を検出するタイミングとの関係について説明する。図4は、図3に示した抵抗素子111に電圧パルスを印加してヒーターとして加熱するタイミングとこの抵抗素子111により温度を検出するタイミングとの関係を説明するための説明図である。
【0039】
同図(a)に示すように、指が検出面11に載置された後、指紋を検出する為の電圧を印加した時刻tsから所定時間後の時刻teに電圧の印加を終了すると、同図(b)に示すように、時刻tsから抵抗素子111の周囲の温度が上昇を開始し、時刻teから抵抗素子111の周囲の温度が低下する。ここで、指紋の谷部と山部の温度上昇特性は図示したように異なるため、この温度上昇特性の違いを利用して指紋の山部と谷部を検出することになる。
【0040】
具体的には、検知回路42のIVアンプの出力である検出電流は同図(c)のようになるので、抵抗素子に電圧を印加したと同時(時刻ts)または電圧を印加した直後(時刻ts+α;ただしαは定数)の温度が上がっていない状態での電流値をホールドする。また、同図(d)に示すように、時刻ts+β後(時刻te)の差動信号すなわち温度変動を検出し、ΔV(山部)とΔV(谷部)の電圧差を利用して指紋の山部と谷部を検出する。具体的には、時刻tsまたはts+α時点での温度に対応する電流値と、電圧パルスの立ち下がり時点である時刻teでの電流値との差動信号を検出し、この検出値に基づいて指紋の山部と谷部を検出する。この際、電圧パルスの印加時間を固定すれば、時刻teは時刻tsまたはts+αから所定時間後になるので、電圧パルスの立ち下がりを意識しなくとも温度の検出タイミングを容易に把握することができる。
【0041】
なお、ホールドのタイミングや作動出力のタイミングは、図示しないタイミング信号制御回路からのタイミング信号に基づいて各々行われている。また、検出面11へ指が圧着された場合の検知は、図示しない方法により、例えば、検出面に生体検知センサを設けて指が置かれたときの静電容量の変化により検知したり、別途押圧検知センサにより検出面に所定の圧力が加わったことを検知したりして行う。
【0042】
ここで、本実施の形態1では、指を検出面11に載置した後、指紋の検出を開始するために電圧を印加した時刻tsまたは電圧を印加した直後の時刻ts+αでの電流値をホールドしている点が重要である。すなわち、指を検出面11に載置する前の定常状態での電流値をホールドすることとすると、環境温度による検出精度への影響が大きくなり、たとえば検出面11の温度が体温より低くなれば、ΔV(山部)の値が大きくなり、かかる山部が谷部とみなされる可能性が生ずるからである。
【0043】
次に、図1に示した指紋センサを用いた指紋照合装置について説明する。図5は、図1に示した指紋センサを用いた指紋照合装置の構成を示す機能ブロック図である。
【0044】
同図に示すように、この指紋照合装置は、指紋センサ1(指紋検出部10および信号処理部20)と、指紋照合部30とからなる。信号処理部20は、指紋検出部10によって検出された温度信号に基づいて指紋画像を生成する処理部であり、この信号処理部20は、制御部21、電圧パルス出力部22、検知部23、コントラスト判定部24、しきい値記憶部25および画像データ出力部26からなる。これら各部は制御部21による制御の下、以下のように動作する。
【0045】
検出面11へ指が圧着された場合、制御部21は図示しない方法によりこれを検知し(例えば、検出面に生体検知センサを設けて指が置かれたときの静電容量の変化により検知したり、別途押圧検知センサにより検出面に所定の圧力が加わったことを検知する)、この指の指紋画像を検出すべく、電圧パルス出力部22に測定開始の指示を送る。これを受けた電圧パルス出力部22は、指紋検出部10の各行へ定電圧パルスを印加することによって、加熱、温度検出をおこなう。
【0046】
すなわち、この電圧パルス出力部22は、指紋検出部10のいずれかの行を選択し、この選択した行に加熱用の定電圧パルスを出力する。具体的には、この行の選択は、すでに説明したように行間をあけつつおこなう。これによって、選択された行の抵抗素子111が発熱し検出面11上に温度分布が生じる。
【0047】
そして、所定時間経過後に、信号処理部20の検知部23が電流を検出する。すなわち、抵抗素子111の抵抗値はその温度によって変化するため、抵抗素子111には温度に応じた大きさの電流が流れるため、この電流を検出する。その結果、選択された抵抗素子111それぞれの温度に応じた信号(温度信号)が制御部21に出力される。以上述べた加熱、温度測定動作をすべての行について順次おこなう。
【0048】
その後、この温度信号を得た制御部21は、該温度信号(温度分布)に基づいて指紋画像を形成し、コントラスト判定部24が入力された指紋画像のコントラストをしきい値記憶部25に記憶したしきい値と比較し、コントラストがしきい値を越える場合には指紋画像が良好なものであると判定し、画像データ出力部26から指紋画像を出力する。なお、コントラスト判定については後述する。
【0049】
指紋照合部30は、信号処理部20から入力された指紋画像を、あらかじめ登録した参照指紋画像と比較して、両者が一致するか否かを照合する処理部である。この指紋照合部30は、画像入力部31、参照画像記憶部32および照合処理部33からなる。
【0050】
画像入力部31は、信号処理部20から入力された指紋画像を受け付けて、これを照合処理部33へ出力する処理部であり、参照画像記憶部32には、あらかじめ、入力指紋画像の比較の対象となる指紋画像が記憶されている。照合処理部33は、画像入力部31から入力された指紋画像を、参照画像記憶部32に記憶されている参照指紋画像と照合する。つまり、両者を比較してその一致性を判定して、その照合結果を出力する。
【0051】
かかる構成を有する指紋照合装置を用いることにより、本発明に係る1層式の指紋検出部を用いて精度良く指紋画像を取得し、この指紋画像を参照画像と照合して照合結果を出力することができる。
【0052】
次に、抵抗素子111に対する電圧パルスの印加電圧を変化させた場合における加熱終了時の温度上昇と温度上昇比の関係について説明する。図6は、抵抗素子111に対する電圧パルスの印加量を変化させた場合における加熱終了時の温度上昇と温度上昇比の関係を示す図である。この温度上昇比とは、指紋の谷部の温度上昇に対する山部の温度上昇の比であり、温度上昇比=山の温度上昇/谷の温度上昇として表される。従って、温度上昇比が小さくなればなるほど、山部の温度上昇と谷部の温度上昇の差が大きくなり、得られた指紋画像は高コントラストになる。
【0053】
同図に示すように、当初の間は印加する電圧パルスの印加電圧を高くすればするほど温度上昇比が小さくなり、高コントラストな画像が得られることになるが、印加電圧がある程度を過ぎるとかかる温度上昇比が一定となる。
【0054】
電圧パルスの印加電圧を高くするということは、消費電力も大きくなることから、むやみに印加電圧を高くすべきではない。このため、信号処理部20は、コントラストに応じて段階的に抵抗素子111へ印加する電圧パルスの印加電圧を上昇させつつも、温度上昇比が一定となる印加電圧以上は印加電圧を上昇させないこととしている。
【0055】
次に、図5に示した指紋照合装置による指紋画像の取得手順について説明する。図7は、図5に示した指紋照合装置による指紋画像の取得手順を示すフローチャートである。なお、ここでは説明の便宜上、電圧パルスの印加電圧を3段階とした場合を示すこととする。
【0056】
同図に示すように、まず最初に印加電圧v1の電圧パルスを抵抗素子111に印加して該抵抗素子111を加熱し、その際にこの抵抗素子111で検知する温度信号に基づいて指紋画像を取得し(ステップS701)、該指紋画像のコントラストが良好であるか否かを確認する(ステップS702)。
【0057】
その結果、指紋画像のコントラストが良好であれば(ステップS702肯定)、該指紋画像に基づいて照合処理や認識処理を実行する(ステップS706)。これに対して、指紋画像のコントラストが良好でない場合には(ステップS702否定)、抵抗素子111へ印加する電圧パルスの印加電圧をv2(v1<v2)として指紋画像を取得し(ステップS703)、該指紋画像のコントラストが良好であるか否かを確認する(ステップS704)。
【0058】
その結果、指紋画像のコントラストが良好であれば(ステップS704肯定)、該指紋画像に基づいて照合処理や認識処理を実行する(ステップS706)。これに対して、指紋画像のコントラストが良好でない場合には(ステップS704否定)、抵抗素子111へ印加する電圧パルスの印加電圧をv3(v2<v3)にして指紋画像を取得した後(ステップS705)、該指紋画像に基づいて照合処理や認識処理を実行する(ステップS706)。
【0059】
上記一連の処理をおこなうことにより、通常の人が有する指紋に対しては測定時間が短く、消費電力も少ない条件で高コントラストな指紋画像を取得し、たとえば指が乾燥している場合のように高コントラストな指紋画像が得られなければ抵抗素子111へ印加する電圧パルスの印加電圧を上昇させて再測定することができる。したがって、常に抵抗素子111に印加電圧が一定の電圧パルスを印加する場合よりも消費電力を低減しつつ、高コントラストな指紋画像を取得することができる。
【0060】
なお、ここでは抵抗素子111に印加する電圧パルスの印加電圧を変更する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、電圧パルス数を逐次増やすよう構成することもできる。
【0061】
また、画像のコントラストとしては、たとえば、得られた画像データから(最大温度上昇値−最小温度上昇値)/(最大温度上昇値+最小温度上昇値)を計算し、この値があらかじめ設定されたしきい値より小さいときはコントラストが低いものと判定し、しきい値より大きいときはコントラストが高いものと判定することができる。
【0062】
さらに、このコントラストを判定するために統計的な分散を用いることもできる。この場合には、得られた画像データの分散を計算し、この分散があらかじめ設定されたしきい値より小さいときはコントラストが低いものと判定し、しきい値より大きいときはコントラストが高いものと判定することになる。
【0063】
上述してきたように、本実施の形態1では、ヒーター/センサ回路41に電圧パルスを印加する際に、行間隔をあけつつ抵抗素子111に順次電圧パルスを印加し、この電圧パルスを印加した後、各抵抗素子111により温度を検出するよう制御するよう構成したので、隣り合う抵抗素子111の熱が周囲の抵抗素子111周辺に伝播する悪影響を低減し、もって鮮明な指紋画像を取得することができる。
【0064】
また、行間隔をあけつつ複数の抵抗素子111に同時に電圧パルスを印加するよう構成したので、並列処理によって迅速に鮮明な指紋画像を取得することができる。
【0065】
(実施の形態2)
ところで、上記実施の形態1では、ヒーターと温度センサを兼用する抵抗素子111を用いた1層式の指紋センサを採用した場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ヒーターと温度センサを別個にした2層式の指紋センサを用いた場合にも適用することができる。そこで、以下ではヒーターと温度センサを別個にした2層式の指紋センサを用いた場合について説明する。なお、上記実施の形態1と共通する外観構成などの詳細な説明については省略する。
【0066】
図8は、本実施の形態2に係る2層式の指紋センサの断面構造を示す図である。同図に示すように、この指紋センサでは、センサ層とヒーター層とを別層にしており、具体的には、この指紋センサの指紋検出部80は、基板200上にヒーター211を配設して絶縁膜230で覆い、ヒーター211の上部にセンサ221を配設し、その上部を絶縁膜230で覆っている。
【0067】
この指紋検出部80を構成するヒーター層210およびセンサ層220は、薄膜技術を用いて形成され、それぞれの厚みは数千Åから数μm程度となる。また、熱源となるヒーター211は、ポリシリコン、アモルファスシリコンまたはITOなどの抵抗体材料によって作られる。
【0068】
また、センサ221は、ポリシリコン、アモルファスシリコン、ITO、Pt、Ni、Cuなどの抵抗変化型温度検出素子により作られる。なお、このセンサ221としては、抵抗変化型の温度検出素子以外に、焦電型の温度検出素子や熱電対などを用いることもできる。
【0069】
また、図中に示す絶縁膜には、SiO2、Si3N4、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン、Ta2O5、Al2O3などの絶縁性材料が用いられ、基板200には、石英、ガラス、ポリイミド、アルミナ、表面を絶縁化したSiなどが用いられる。ただし、この絶縁膜および基板200には、その他の絶縁性材料を用いることもできる。
【0070】
そして、熱源であるヒーター211と温度を検知するセンサ221はそれぞれ別層にして絶縁膜230を介して基板200上に積層されている。具体的には、このヒーター211とセンサ221は、それぞれ略同じ形状のものを水平面上の同じ座標位置に配設するよう構成している。これにより、ヒーター211とセンサ221の距離は、最大でも数μm程度まで接近させることができ、また指面(被検出部)を含めた場合でも数μm程度以内に接近させることができるので、測定時間の短縮化および消費電力の低減を実現することができる。
【0071】
また、ヒーター211とセンサ221の水平方向の一辺の長さは、数十μm程度となるので、垂直方向の長さが水平方向の長さよりも十分小さくなる。このため、不必要に加熱時間を長くしない限り、熱の流れは垂直方向のみと考えることができる。言い換えると、ヒーター211から発生する熱量のうち該ヒーター211の下側に流れる熱量を除いたすべての熱量が信号の検出に利用されるので、熱効率に優れ、鮮明な画像が得られることになる。
【0072】
なお、ここではヒーター211とセンサ221を略同一形状としたが、配線の引き出し部や引き回しなどで形状が異なる場合でも、ヒーター211からの熱がセンサ221に短時間に効率的に到達しさえすれば、鮮明な画像が得ることができる。また、積層方向の位置ずれが生じたとしても、画像さえ鮮明に得られれば特に問題とはならない。
【0073】
次に、図8に示した指紋センサのヒーター回路および検知回路の回路構成について説明する。図9は、図8に示した指紋センサのヒーター回路および検知回路の回路構成の一例を示す図である。
【0074】
このようにセンサ層とヒーター層を分ける場合には、同図(a)に示すヒーター回路81と、同図(b)に示すセンサ回路82が基板上に重畳して配設され、このセンサ回路82に検知回路83が接続されることになる。
【0075】
そして、加熱および温度検出は、信号処理部20によっていずれかの行を選択し、この選択した行のヒーター211およびセンサ221に所定の定電圧パルスを印加することでおこなう。すなわち、上記実施の形態1によれば、一つの電圧パルスにより加熱および温度検出をおこなっていたわけであるが、本実施の形態2によれば、ヒーター回路81およびセンサ回路82にそれぞれ電圧パルスを印加する必要が生ずる。
【0076】
ここで、この信号処理部では、行を単に順々にずらしながらヒーター/センサ回路へ電圧パルスを印加しているのではなく、上記実施の形態1と同様に行間隔をあけながら各行に順次電圧パルスを印加している。行間隔をあけることとした理由は、隣接したヒーター211を同時に加熱することにより生ずる平面的分解能の低下を防ぐためである。
【0077】
また、図3と同様に、センサ回路82の列配線と検知回路83のIVアンプは、それぞれ数列ごとにスイッチSWにより切り替え接続される。かかるスイッチSWを設けた理由は、隣接した列が同時に加熱されないようにするためである。
【0078】
次に、ヒーター211に電圧パルスを印加して加熱するタイミングとセンサ221に電圧パルスを印加して温度を検出するタイミングとの関係について説明する。図10は、ヒーター211に電圧パルスを印加して加熱するタイミングとセンサ221に電圧パルスを印加して温度を検出するタイミングとの関係を説明するための説明図である。
【0079】
すでに説明したように、1層式の指紋センサの場合には、加熱タイミングと温度検出タイミングを一つの電圧パルスによって制御するため、抵抗素子に電圧を印加したと同時(時刻ts)または電圧を印加した直後(時刻ts+α;ただしαは定数)の温度が上がっていない状態での電流値をホールドすることになる。これに対して、2層式の場合には、加熱タイミングと温度検出タイミングを別個の電圧パルスによって制御するため、時刻tsの直前(時刻ts−α)の電流値をホールドすることができる。ただし、この時刻ts−αが時刻tsよりもかなり早いようだと環境温度の影響を受ける結果となる。
【0080】
次に、ヒーター層とセンサ層を別層した2層式の指紋センサを採用した指紋照合装置の構成について説明する。図11は、ヒーター層とセンサ層を別層した2層式の指紋センサを採用した指紋照合装置の構成を示す機能ブロック図である。なお、図5に示した1層式と同様の機能部には同一の符号を付している。
【0081】
同図に示すように、この指紋照合装置は、指紋センサ(指紋検出部80および信号処理部20)と、指紋照合部30とからなる。ここで、信号処理部20および指紋照合部30は、図5に示すものとほぼ同様のものとなるが、電圧パルス出力部22は、ヒーター回路81に加熱用の電圧パルスを印加するとともにセンサ回路82に対して温度検出用の電圧パルスを印加する。なお、両電圧パルスの印加タイミングは、図10を用いて説明した通りである。
【0082】
上述してきたように、本実施の形態2では、ヒーター回路81に電圧パルスを印加する際に、行間隔をあけつつヒーター211に順次電圧パルスを印加し、この電圧パルスを印加した後センサ回路82に電圧パルスを印加して、センサ221により温度を検出するよう制御するよう構成したので、隣り合うヒーター211の熱が周囲のセンサ221周辺に伝播する悪影響を低減し、もって鮮明な指紋画像を取得することができる。
【0083】
また、行間隔をあけつつ複数のヒーター211に同時に電圧パルスを印加するよう構成したので、並列処理によって迅速に鮮明な指紋画像を取得することができる。
【0084】
なお、本実施の形態2では、ヒーター層210の上部にセンサ層220を積層することとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ヒーター層210の下部にセンサ層220度を設けることもできる。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、所定数の抵抗素子個数分間隔をあけつつ互いに隣接しない抵抗素子に順次電圧パルスを印加し、この電圧パルスを印加した後、抵抗素子により温度を検出するよう制御するよう制御するよう構成したので、隣り合う抵抗素子の熱が本来の温度センサ以外の温度センサの周辺に伝播する悪影響を低減し、もって鮮明な指紋画像を取得することが可能な指紋センサが得られるという効果を奏する。
【0086】
また、請求項2の発明によれば、所定数のヒーター個数分間隔をあけつつ互いに隣接しないヒーターに順次電圧パルスを印加し、この電圧パルスを印加した後、複数の温度センサにより温度を検出するよう制御するよう構成したので、隣り合うヒーターの熱が本来の温度センサ以外の温度センサの周辺に伝播する悪影響を低減し、もって鮮明な指紋画像を取得することが可能な指紋センサが得られるという効果を奏する。
【0087】
また、請求項3の発明によれば、所定数の抵抗素子個数分または所定数のヒーター個数分間隔のあいた複数の抵抗素子または複数のヒーターに対して同時に電圧パルスを印加するよう構成したので、並列処理によって迅速に鮮明な指紋画像を取得することが可能な指紋センサが得られるという効果を奏する。
【0088】
また、請求項4の発明によれば、抵抗素子または温度センサおよびヒーターが所定数の行列からなるマトリックス状に配設され、所定数の行間隔をあけつつ同時に電圧パルスを印加するよう構成したので、行単位での簡単な電圧パルス制御により迅速に鮮明な指紋画像を取得することが可能な指紋センサが得られるという効果を奏する。
【0089】
また、請求項5の発明によれば、抵抗素子または温度センサにより検出された電流をサンプルアンドホールドする検知手段をマトリックス状に配設された抵抗素子または温度センサの所定数の列ごとに設け、該所定数の列の抵抗素子または温度センサと検知手段を切り替え接続するよう構成したので、列方向に隣接する抵抗素子間またはヒーターからの温度センサへの伝熱による悪影響を防止し、もって鮮明な指紋画像を取得することが可能な指紋センサが得られるという効果を奏する。
【0090】
また、請求項6の発明によれば、抵抗素子またはヒーターは少なくともダイオード特性を有するよう構成したので、切り替え時の端末解放による電流の回り込みを防止することが可能な指紋センサが得られるという効果を奏する。
【0091】
また、請求項7の発明によれば、所定数の抵抗素子個数分間隔をあけつつ互いに隣接しない抵抗素子に順次電圧パルスを印加し、この電圧パルスを印加した後、抵抗素子により温度を検出するよう制御するよう制御するよう構成したので、隣り合う抵抗素子の熱が本来の温度センサ以外の温度センサの周辺に伝播する悪影響を低減し、もって鮮明な指紋画像を取得することが可能な指紋画像検出方法が得られるという効果を奏する。
【0092】
また、請求項8の発明によれば、所定数のヒーター個数分間隔をあけつつ互いに隣接しないヒーターに順次電圧パルスを印加し、この電圧パルスを印加した後、複数の温度センサにより温度を検出するよう制御するよう構成したので、隣り合うヒーターの熱が本来の温度センサ以外の温度センサの周辺に伝播する悪影響を低減し、もって鮮明な指紋画像を取得することが可能な指紋画像検出方法が得られるという効果を奏する。
【0093】
また、請求項9の発明によれば、所定数の抵抗素子個数分または所定数のヒーター個数分間隔のあいた複数の抵抗素子または複数のヒーターに対して同時に電圧パルスを印加するよう構成したので、並列処理によって迅速に鮮明な指紋画像を取得することが可能な指紋画像検出方法が得られるという効果を奏する。
【0094】
また、請求項10の発明によれば、抵抗素子または温度センサおよびヒーターが所定数の行列からなるマトリックス状に配設され、所定数の行間隔をあけつつ同時に電圧パルスを印加するよう構成したので、行単位での簡単な電圧パルス制御により迅速に鮮明な指紋画像を取得することが可能な指紋画像検出方法が得られるという効果を奏する。
【0095】
また、請求項11の発明によれば、請求項7〜10のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させることで、そのプログラムを機械読み取り可能となり、これによって、請求項7〜10のいずれか一つの動作をコンピュータによって実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る指紋センサの外観構成を示す図である。
【図2】図1に示した指紋検出部の断面構造を示す図である。
【図3】図1に示した指紋検出部内に設けられるヒーター/センサ回路および信号処理部内に設けられる検知回路の回路構成並びにこのヒーター/センサ回路に対する電圧パルスの印加タイミングの一例を示す図である。
【図4】図3に示した抵抗素子に電圧パルスを印加してヒーターとして加熱するタイミングとこの抵抗素子により温度を検出するタイミングとの関係を説明するための説明図である。
【図5】図1に示した指紋センサを用いた指紋照合装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図6】抵抗素子に対する電圧パルスの印加量を変化させた場合における加熱終了時の温度上昇と温度上昇比の関係を示す図である。
【図7】図5に示した指紋照合装置による指紋画像の取得手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態2に係る2層式の指紋センサの断面構造を示す図である。
【図9】図2に示した指紋センサのヒーター回路および検知回路の回路構成の一例を示す図である。
【図10】ヒーターに電圧パルスを印加して加熱するタイミングとセンサに電圧パルスを印加して温度を検出するタイミングとの関係を説明するための説明図である。
【図11】ヒーター層とセンサ層を別層した2層式の指紋センサを採用した指紋照合装置の構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1 指紋センサ
10 指紋検出部
11 検出面
20 信号処理部
21 制御部
22 電圧パルス出力部
23 検知部
24 コントラスト判定部
25 しきい値記憶部
26 画像データ出力部
30 指紋照合部
31 画像入力部
32 参照画像記憶部
33 照合処理部
41 ヒーター/センサ回路
42 検知回路
80 指紋検出部
81 ヒーター回路
82 センサ回路
83 検知回路
100 基板
110 ヒータ兼センサ層
111 抵抗素子
112 絶縁膜
200 基板
210 ヒーター層
220 センサ層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In the present invention, a plurality of temperature sensors and heaters are arranged below the detection surface on which a finger is placed, and heat generated by applying a voltage pulse to each heater is transferred to the valley and peak portions of the fingerprint. BACKGROUND OF THE
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a technique for detecting a fingerprint image based on a difference in heat transfer characteristics between a valley portion and a peak portion of a fingerprint has attracted attention. For example, in Japanese Patent Publication No. 11-503347 (prior art 1), the temperature of each detection member is measured by heating the detection member with a heat source, and the temperature or temperature change of each detection member is compared with the amount of applied heat. A fingerprint detector is disclosed that measures heat loss from a heat transfer surface to a heat conducting surface and forms an image based on the measured change state of the heat loss.
[0003]
In this
[0004]
However, in this
[0005]
In particular, considering the size of the temperature sensor and the heater itself in the distance, the distance between the temperature sensor and the heater is also separated, so it takes time for the heat generated from the heater to reach the temperature sensor. , The measurement time becomes longer. As a result, it is necessary to increase the time for generating heat from the heater, and the power consumption of the heater increases. Further, since the heat generated from the heater spreads three-dimensionally, if the heater and the temperature sensor are separated from each other, only a part of the heated heat reaches the temperature sensor, resulting in a decrease in thermal efficiency and a blurred image. Result.
[0006]
For this reason, the present applicant can improve the accuracy of the fingerprint image and reduce the power consumption by the heater when detecting the fingerprint image using the heat transfer characteristics of the crest and trough of the fingerprint. An application for a fingerprint sensor or the like has been filed in Japanese Patent Application No. 2000-164681 (prior art 2).
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the
[0008]
Specifically, in this
[0009]
Further, according to this
[0010]
The present invention has been made to solve the above-described problems caused by the prior art, and when a fingerprint image is detected using the heat transfer characteristics of the crests and troughs of a fingerprint, the fingerprint can be quickly and clearly formed. An object of the present invention is to provide a fingerprint sensor, a fingerprint pattern detection device, a fingerprint pattern detection method, and a program that can acquire an image.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems and achieve the object, the fingerprint sensor according to the invention of
[0012]
Further, the fingerprint sensor according to the invention of
[0013]
According to a third aspect of the present invention, there is provided the fingerprint sensor according to the first or second aspect, wherein the voltage pulse applying means includes a plurality of resistance elements spaced by a predetermined number of resistance elements or a predetermined number of heaters. Alternatively, voltage pulses are simultaneously applied to a plurality of heaters.
[0014]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided the fingerprint sensor according to the first, second, or third aspect, wherein the resistance element or the temperature sensor and the heater are arranged in a matrix formed of a predetermined number of matrices, and the voltage pulse The applying means applies a voltage pulse simultaneously with a predetermined number of row intervals.
[0015]
According to a fifth aspect of the present invention, there is provided the fingerprint sensor according to the fourth aspect of the present invention, wherein the detection element that samples and holds the current detected by the resistance element or the temperature sensor is arranged in the matrix shape. Alternatively, it is provided for each predetermined number of columns of temperature sensors, and the detection element is switched and connected to the resistance elements or temperature sensors of the predetermined number of columns.
[0016]
According to a sixth aspect of the present invention, in the fingerprint sensor according to the first to fourth aspects of the present invention, the resistance element or the heater has at least a diode characteristic.
[0017]
According to the fingerprint image detecting method of the present invention, a plurality of resistance elements having the role of a temperature sensor and a heater are disposed below the detection surface on which the finger is placed, and a voltage pulse is applied to each resistance element. In a fingerprint image detection method of a fingerprint sensor for detecting a fingerprint image based on a difference in heat transfer characteristics in which heat generated by the heat is transferred to a valley portion and a peak portion of a fingerprint, a predetermined number of resistance elements are spaced apart. A voltage pulse applying step of sequentially applying a voltage pulse to resistance elements that are not adjacent to each other; and a temperature detection control step of controlling the resistance element to detect the temperature after applying the voltage pulse by the voltage pulse applying step. It is characterized by that.
[0018]
In the fingerprint image detecting method according to the eighth aspect of the present invention, a plurality of temperature sensors and heaters are disposed below the detection surface on which the finger is placed, and heat generated by applying voltage pulses to each heater is generated by the fingerprint. In a fingerprint image detection method of a fingerprint sensor for detecting a fingerprint image based on a difference in heat transfer characteristics of heat transfer between a valley portion and a mountain portion, voltage pulses are sequentially applied to heaters that are not adjacent to each other while being spaced by a predetermined number of heaters. And a temperature detection control step of controlling the plurality of temperature sensors to detect the temperature after applying the voltage pulse in the voltage pulse application step.
[0019]
According to a ninth aspect of the present invention, there is provided the fingerprint image detecting method according to the seventh or eighth aspect, wherein the voltage pulse applying step includes a plurality of resistance elements or a predetermined number of heaters spaced at intervals of a predetermined number. A voltage pulse is simultaneously applied to the resistance element or the plurality of heaters.
[0020]
According to a tenth aspect of the present invention, there is provided the fingerprint image detecting method according to the seventh, eighth or ninth aspect, wherein the resistance element or the temperature sensor and the heater are arranged in a matrix composed of a predetermined number of matrices. The voltage pulse applying step is characterized in that a voltage pulse is applied simultaneously with a predetermined number of row intervals.
[0021]
In addition, the program according to the invention of claim 11 is machine-readable by causing a computer to execute the method described in any one of claims 7 to 10, thereby enabling the program to be read. Any one of the operations can be realized by a computer.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Exemplary embodiments of a fingerprint sensor, a fingerprint image detection method, and a program according to the present invention will be explained below in detail with reference to the accompanying drawings. In the first embodiment, a case where a single-layer fingerprint sensor that uses both the heater and the temperature sensor with the same resistance element is described. In the second embodiment, the heater and the temperature sensor have different resistance elements. A case where a two-layer fingerprint sensor is used will be described.
[0023]
(Embodiment 1)
First, a one-layer fingerprint sensor used in the first embodiment will be described. FIG. 1 is a diagram showing an external configuration of a fingerprint sensor according to the first embodiment. As shown in the figure, the
[0024]
Next, the structure of the
[0025]
As the substrate 100 shown in the figure, quartz, glass, polyimide, alumina, Si having an insulated surface, or the like is used. However, the present invention is not limited to this, and other insulating materials can be used.
[0026]
Since the
[0027]
The temperature is detected by applying a predetermined voltage to the
[0028]
Here, considering that the fingerprint pitch is about several hundreds of micrometers, the arrangement pitch of the
[0029]
The insulating film 112 is a layer that forms the detection surface 11 and protects the
[0030]
Next, the circuit configuration of the heater / sensor circuit 41 provided in the
[0031]
In the heater / sensor circuit 41, for example, 256 × 256
[0032]
The
[0033]
Heating and temperature detection are performed by selecting one of the rows by the
[0034]
Here, the
[0035]
For example, when the voltage pulse P1 is applied to the terminal T1 of the heater / sensor circuit 41 to cause the
[0036]
Therefore, here, if a voltage pulse P1 is applied to the terminal T1 as shown in FIG. 3, then control is performed so that the voltage pulse P2 is applied to the terminal T3 with a row interval, and the heat generated by the resistance element R1 is generated. The influence on the resistance element R3 is reduced, thereby increasing the planar resolution and shortening the detection time. It is also possible to apply a voltage pulse to these rows at the same time, with an interval of 32 rows such as the first row, the 33rd row, the 65th row, the 97th row, the 129th row, and so on. In this case, next time, voltage pulses are simultaneously applied to the third, 35th, 67th, 99th, 131st,.
[0037]
Further, as shown in FIG. 3, the
[0038]
Next, the relationship between the timing at which a voltage pulse is applied to the
[0039]
As shown in FIG. 5A, after the finger is placed on the detection surface 11, when the voltage application is finished at a time te after a predetermined time from the time ts when the voltage for detecting the fingerprint is applied, As shown in FIG. 2B, the temperature around the
[0040]
Specifically, since the detection current that is the output of the IV amplifier of the
[0041]
The hold timing and the operation output timing are performed based on a timing signal from a timing signal control circuit (not shown). The detection when the finger is pressed against the detection surface 11 is detected by a method (not shown), for example, by detecting a change in capacitance when the finger is placed with a living body detection sensor on the detection surface, or separately. This is performed by detecting that a predetermined pressure is applied to the detection surface by the press detection sensor.
[0042]
Here, in the first embodiment, after the finger is placed on the detection surface 11, the current value at the time ts at which the voltage is applied or the time ts + α immediately after the voltage is applied in order to start the fingerprint detection is held. This is important. That is, if the current value in the steady state before placing the finger on the detection surface 11 is held, the influence of the environmental temperature on the detection accuracy becomes large. For example, if the temperature of the detection surface 11 becomes lower than the body temperature. This is because the value of ΔV (mountain portion) increases, and such a peak portion may be regarded as a valley portion.
[0043]
Next, a fingerprint collation apparatus using the fingerprint sensor shown in FIG. 1 will be described. FIG. 5 is a functional block diagram showing the configuration of the fingerprint collation apparatus using the fingerprint sensor shown in FIG.
[0044]
As shown in the figure, the fingerprint collation apparatus includes a fingerprint sensor 1 (
[0045]
When a finger is pressed against the detection surface 11, the
[0046]
That is, the voltage
[0047]
And after predetermined time progress, the detection part 23 of the
[0048]
After that, the
[0049]
The
[0050]
The
[0051]
By using the fingerprint collation apparatus having such a configuration, a fingerprint image is accurately obtained using the one-layer fingerprint detection unit according to the present invention, and the fingerprint image is collated with a reference image and a collation result is output. Can do.
[0052]
Next, the relationship between the temperature rise at the end of heating and the temperature rise ratio when the voltage pulse application voltage to the
[0053]
As shown in the figure, during the initial period, the higher the applied voltage of the applied voltage pulse, the smaller the temperature rise ratio and the higher the contrast image can be obtained. This temperature rise ratio becomes constant.
[0054]
Increasing the applied voltage of the voltage pulse also increases power consumption, so the applied voltage should not be increased unnecessarily. For this reason, the
[0055]
Next, a procedure for acquiring a fingerprint image by the fingerprint collation apparatus shown in FIG. 5 will be described. FIG. 7 is a flowchart showing a procedure for acquiring a fingerprint image by the fingerprint collation apparatus shown in FIG. Here, for the sake of convenience of explanation, the case where the applied voltage of the voltage pulse is set to three stages is shown.
[0056]
As shown in the figure, first, a voltage pulse of the applied voltage v1 is applied to the
[0057]
As a result, if the contrast of the fingerprint image is good (Yes at step S702), collation processing and recognition processing are executed based on the fingerprint image (step S706). On the other hand, when the contrast of the fingerprint image is not good (No at Step S702), the fingerprint image is acquired with the applied voltage of the voltage pulse applied to the
[0058]
As a result, if the fingerprint image has good contrast (Yes at step S704), collation processing and recognition processing are executed based on the fingerprint image (step S706). On the other hand, when the contrast of the fingerprint image is not good (No at step S704), the fingerprint image is acquired after setting the applied voltage of the voltage pulse applied to the
[0059]
By performing the above series of processing, a fingerprint image of a normal person is obtained with a high contrast fingerprint image under conditions where the measurement time is short and the power consumption is low. For example, as in the case where the finger is dry If a high-contrast fingerprint image is not obtained, the voltage applied to the
[0060]
Although the case where the applied voltage of the voltage pulse applied to the
[0061]
As the image contrast, for example, (maximum temperature rise value−minimum temperature rise value) / (maximum temperature rise value + minimum temperature rise value) is calculated from the obtained image data, and this value is preset. When it is smaller than the threshold value, it can be determined that the contrast is low, and when it is larger than the threshold value, it can be determined that the contrast is high.
[0062]
Furthermore, statistical variance can be used to determine this contrast. In this case, the variance of the obtained image data is calculated, and when the variance is smaller than a preset threshold value, it is determined that the contrast is low, and when the variance is larger than the threshold value, the contrast is high. It will be judged.
[0063]
As described above, in the first embodiment, when a voltage pulse is applied to the heater / sensor circuit 41, the voltage pulse is sequentially applied to the
[0064]
In addition, since the voltage pulse is applied to the plurality of
[0065]
(Embodiment 2)
By the way, in the first embodiment, the case where the one-layer fingerprint sensor using the
[0066]
FIG. 8 is a diagram showing a cross-sectional structure of a two-layer fingerprint sensor according to the second embodiment. As shown in the figure, in this fingerprint sensor, the sensor layer and the heater layer are separated from each other. Specifically, the
[0067]
The heater layer 210 and the sensor layer 220 constituting the
[0068]
The
[0069]
In addition, the insulating film shown in FIG. 2 , Si Three N Four , Diamond, diamond-like carbon, Ta 2 O Five , Al 2 O Three The substrate 200 is made of quartz, glass, polyimide, alumina, Si whose surface is insulated, or the like. However, other insulating materials can be used for the insulating film and the substrate 200.
[0070]
The
[0071]
In addition, since the length of one side in the horizontal direction of the
[0072]
Here, the
[0073]
Next, the circuit configuration of the heater circuit and detection circuit of the fingerprint sensor shown in FIG. 8 will be described. FIG. 9 is a diagram showing an example of the circuit configuration of the heater circuit and the detection circuit of the fingerprint sensor shown in FIG.
[0074]
When the sensor layer and the heater layer are separated as described above, the
[0075]
Heating and temperature detection are performed by selecting one of the rows by the
[0076]
Here, in this signal processing unit, the voltage pulse is not applied to the heater / sensor circuit while simply shifting the rows in order, but the voltage is sequentially applied to each row while keeping the row interval as in the first embodiment. A pulse is being applied. The reason why the line spacing is increased is to prevent a reduction in planar resolution caused by heating
[0077]
Similarly to FIG. 3, the column wiring of the
[0078]
Next, the relationship between the timing of applying a voltage pulse to the
[0079]
As already described, in the case of a one-layer fingerprint sensor, the heating timing and the temperature detection timing are controlled by one voltage pulse, so the voltage is applied simultaneously (time ts) or when the voltage is applied to the resistance element. The current value in the state where the temperature has not risen immediately after (time ts + α; α is a constant) is held. On the other hand, in the case of the two-layer system, since the heating timing and the temperature detection timing are controlled by separate voltage pulses, the current value immediately before time ts (time ts-α) can be held. However, if the time ts-α seems to be much earlier than the time ts, the result is influenced by the environmental temperature.
[0080]
Next, the configuration of a fingerprint collation apparatus that employs a two-layer fingerprint sensor in which a heater layer and a sensor layer are separated will be described. FIG. 11 is a functional block diagram showing a configuration of a fingerprint collation apparatus employing a two-layer fingerprint sensor in which a heater layer and a sensor layer are separated. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the function part similar to the 1 layer type shown in FIG.
[0081]
As shown in the figure, this fingerprint collation apparatus includes a fingerprint sensor (
[0082]
As described above, in the second embodiment, when a voltage pulse is applied to the
[0083]
In addition, since the voltage pulses are simultaneously applied to the plurality of
[0084]
In the second embodiment, the sensor layer 220 is stacked on the heater layer 210. However, the present invention is not limited to this, and the sensor layer 220 degrees is provided below the heater layer 210. You can also.
[0085]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, the voltage pulses are sequentially applied to the resistance elements that are not adjacent to each other while being spaced by the predetermined number of resistance elements, and after the voltage pulses are applied, Since the control is performed so as to detect the temperature, it is possible to reduce the adverse effect of the heat of the adjacent resistance element propagating around the temperature sensor other than the original temperature sensor, thereby obtaining a clear fingerprint image. There is an effect that a possible fingerprint sensor is obtained.
[0086]
According to the invention of
[0087]
According to the invention of
[0088]
According to the fourth aspect of the present invention, the resistor element, the temperature sensor, and the heater are arranged in a matrix form of a predetermined number of matrixes, and voltage pulses are applied simultaneously with a predetermined number of row intervals. As a result, it is possible to obtain a fingerprint sensor capable of quickly acquiring a clear fingerprint image by simple voltage pulse control in units of rows.
[0089]
Further, according to the invention of claim 5, the detection means for sampling and holding the current detected by the resistance element or the temperature sensor is provided for each predetermined number of columns of the resistance element or the temperature sensor arranged in a matrix. Since the predetermined number of rows of resistance elements or temperature sensors and the detection means are configured to be switched and connected, the adverse effect due to heat transfer from the heaters to the temperature sensors between adjacent resistance elements in the row direction or from the heater is prevented. There is an effect that a fingerprint sensor capable of acquiring a fingerprint image is obtained.
[0090]
Further, according to the invention of claim 6, since the resistance element or the heater is configured to have at least a diode characteristic, it is possible to obtain a fingerprint sensor capable of preventing current wraparound due to terminal release at the time of switching. Play.
[0091]
According to the seventh aspect of the invention, voltage pulses are sequentially applied to resistance elements that are not adjacent to each other while being spaced by a predetermined number of resistance elements, and after the voltage pulses are applied, the temperature is detected by the resistance elements. Since the control is configured so that the heat of the adjacent resistance element is propagated to the periphery of the temperature sensor other than the original temperature sensor, it is possible to obtain a clear fingerprint image. There is an effect that a detection method can be obtained.
[0092]
According to the eighth aspect of the present invention, voltage pulses are sequentially applied to heaters that are not adjacent to each other with a predetermined number of heaters apart, and the temperature is detected by a plurality of temperature sensors after the voltage pulses are applied. Thus, a fingerprint image detection method capable of reducing the adverse effect of propagation of heat from adjacent heaters around temperature sensors other than the original temperature sensor and obtaining a clear fingerprint image is obtained. There is an effect that is.
[0093]
Further, according to the invention of claim 9, since the voltage pulse is simultaneously applied to a plurality of resistance elements or a plurality of heaters spaced by a predetermined number of resistance elements or a predetermined number of heaters, There is an effect that a fingerprint image detection method capable of quickly acquiring a clear fingerprint image by parallel processing is obtained.
[0094]
According to the tenth aspect of the present invention, the resistor element, the temperature sensor, and the heater are arranged in a matrix form of a predetermined number of matrixes, and voltage pulses are applied simultaneously with a predetermined number of row intervals. There is an effect that a fingerprint image detecting method capable of quickly acquiring a clear fingerprint image by simple voltage pulse control in units of rows can be obtained.
[0095]
Further, according to the invention of claim 11, by causing a computer to execute the method according to any one of claims 7 to 10, the program can be read by a machine. Any one of the operations can be realized by a computer.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an external configuration of a fingerprint sensor according to
FIG. 2 is a diagram showing a cross-sectional structure of a fingerprint detection unit shown in FIG.
3 is a diagram showing an example of a circuit configuration of a heater / sensor circuit provided in the fingerprint detection unit and a detection circuit provided in a signal processing unit shown in FIG. 1, and an application timing of a voltage pulse to the heater / sensor circuit. FIG. .
4 is an explanatory diagram for explaining a relationship between a timing at which a voltage pulse is applied to the resistance element shown in FIG. 3 to heat it as a heater and a timing at which a temperature is detected by this resistance element. FIG.
FIG. 5 is a functional block diagram showing a configuration of a fingerprint collation apparatus using the fingerprint sensor shown in FIG. 1;
FIG. 6 is a diagram showing the relationship between the temperature rise at the end of heating and the temperature rise ratio when the amount of voltage pulse applied to the resistance element is changed.
7 is a flowchart showing a fingerprint image acquisition procedure by the fingerprint collation apparatus shown in FIG. 5;
FIG. 8 is a diagram showing a cross-sectional structure of a two-layer fingerprint sensor according to a second embodiment.
9 is a diagram showing an example of a circuit configuration of a heater circuit and a detection circuit of the fingerprint sensor shown in FIG. 2. FIG.
FIG. 10 is an explanatory diagram for explaining a relationship between a timing at which a voltage pulse is applied to a heater and heating and a timing at which a temperature is detected by applying a voltage pulse to a sensor.
FIG. 11 is a functional block diagram showing a configuration of a fingerprint collation apparatus employing a two-layer fingerprint sensor in which a heater layer and a sensor layer are separated.
[Explanation of symbols]
1 Fingerprint sensor
10 Fingerprint detector
11 Detection surface
20 Signal processor
21 Control unit
22 Voltage pulse output section
23 Detector
24 Contrast judgment unit
25 Threshold storage unit
26 Image data output unit
30 Fingerprint verification part
31 Image input section
32 Reference image storage unit
33 Verification processing part
41 Heater / sensor circuit
42 Detection circuit
80 Fingerprint detector
81 Heater circuit
82 Sensor circuit
83 Detection circuit
100 substrates
110 Heater and sensor layer
111 Resistance element
112 Insulating film
200 substrates
210 Heater layer
220 Sensor layer
Claims (11)
所定数の抵抗素子個数分間隔をあけつつ互いに隣接しない抵抗素子に順次電圧パルスを印加する電圧パルス印加手段と、
前記電圧パルス印加手段により電圧パルスを印加した後、前記抵抗素子により温度を検出するよう制御する温度検出制御手段と
を備えたことを特徴とする指紋センサ。A plurality of resistance elements acting as temperature sensors and heaters are arranged below the detection surface on which the finger is placed, and heat generated by applying a voltage pulse to each resistance element is transmitted to the valley and peak portions of the fingerprint. In a fingerprint sensor that detects a fingerprint image based on the difference in heat transfer characteristics that heat,
Voltage pulse applying means for sequentially applying voltage pulses to resistance elements that are not adjacent to each other while being spaced by a predetermined number of resistance elements; and
A fingerprint sensor comprising: a temperature detection control unit configured to control the temperature to be detected by the resistance element after a voltage pulse is applied by the voltage pulse application unit.
所定数のヒーター個数分間隔をあけつつ互いに隣接しないヒーターに順次電圧パルスを印加する電圧パルス印加手段と、
前記電圧パルス印加手段により電圧パルスを印加した後、前記複数の温度センサにより温度を検出するよう制御する温度検出制御手段と
を備えたことを特徴とする指紋センサ。Multiple temperature sensors and heaters are placed below the detection surface on which the finger is placed, and the difference in heat transfer characteristics between the heat generated by applying voltage pulses to each heater is transferred to the valley and peak of the fingerprint. In a fingerprint sensor that detects a fingerprint image based on
Voltage pulse applying means for sequentially applying voltage pulses to heaters that are not adjacent to each other while being spaced by a predetermined number of heaters;
A fingerprint sensor comprising: a temperature detection control unit configured to control the temperature detection by the plurality of temperature sensors after the voltage pulse is applied by the voltage pulse application unit.
所定数の抵抗素子個数分間隔をあけつつ互いに隣接しない抵抗素子に順次電圧パルスを印加する電圧パルス印加工程と、
前記電圧パルス印加工程により電圧パルスを印加した後、前記抵抗素子により温度を検出するよう制御する温度検出制御工程と
を含んだことを特徴とする指紋画像検出方法。A plurality of resistance elements acting as temperature sensors and heaters are arranged below the detection surface on which the finger is placed, and heat generated by applying a voltage pulse to each resistance element is transmitted to the valley and peak portions of the fingerprint. In a fingerprint image detection method of a fingerprint sensor that detects a fingerprint image based on a difference in heat transfer characteristics to be heated,
A voltage pulse applying step of sequentially applying a voltage pulse to the resistance elements that are not adjacent to each other while being spaced by a predetermined number of resistance elements; and
A fingerprint image detection method comprising: a temperature detection control step of controlling to detect a temperature with the resistance element after applying a voltage pulse in the voltage pulse application step.
所定数のヒーター個数分間隔をあけつつ互いに隣接しないヒーターに順次電圧パルスを印加する電圧パルス印加工程と、
前記電圧パルス印加工程により電圧パルスを印加した後、前記複数の温度センサにより温度を検出するよう制御する温度検出制御工程と
を含んだことを特徴とする指紋画像検出方法。Multiple temperature sensors and heaters are placed below the detection surface on which the finger is placed, and the difference in heat transfer characteristics between the heat generated by applying voltage pulses to each heater is transferred to the valley and peak of the fingerprint. In a fingerprint image detection method of a fingerprint sensor for detecting a fingerprint image based on
A voltage pulse applying step of sequentially applying a voltage pulse to heaters that are not adjacent to each other while being spaced by a predetermined number of heaters;
A fingerprint image detection method comprising: a temperature detection control step of controlling to detect temperatures by the plurality of temperature sensors after applying a voltage pulse in the voltage pulse application step.
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