JP3760856B2 - トルク検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はトルク検出装置に係り、特に把持部に作用する操作力の傾きによる誤差を解消するように構成したトルク検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は従来のトルク検出装置を示す図であり、(A)は斜視図、(B)はトルク検出値を示す指示機構の平面図である。
【0003】
図1(A)(B)に示されるように、例えば、ボルトあるいはナットなどの締め付けトルクを測定する従来のトルク検出装置としては、操作者が把持する把持部10を有する棒状のフレーム12と、フレーム12の先端部に設けられボルトあるいはナットなどに係合する工具が装着される係合部14と、フレーム12の内部空間に設けられたトルク指示機構16と、から構成されている。
【0004】
トルク指示機構16は、係合部14の軸と一体に結合され、フレーム12の内部空間に沿って延在形成されたダイアルバー18と、ダイアルバー18の先端に連結されたT字状ギヤ20と、T字状ギヤ20に噛合する小径ギヤ22と、小径ギヤ22の軸24の端部に支持された指示針26とから構成されている。
【0005】
操作者が把持部10を締め付け方向へ回動操作することにより、ダイアルバー18が角度θ撓むと、ダイアルバー18の先端に連結されたT字状ギヤ20が角度α回動する。そして、T字状ギヤ20に噛合する小径ギヤ22が回転駆動されて指示針26が角度β回動する。
【0006】
操作者は、指示針26の先端が指す目盛りを読むことで係合部14に作用したトルクTを読み取ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のトルク検出装置では、操作者が把持部10を把持してフレーム12を締め付け方向に回動させるとき、把持部10を把持した位置によって把持部10を回動操作する際に把持部10の根元付近を中心とする回転モーメントが作用してしまい、この回転モーメントが係合部14を締め付け方向に回動させるトルクに加算された値がトルクの検出値になってしまうという問題があった。
【0008】
従って、従来は、把持部10をフレーム12の中間部分を支点として回動させるような操作力を付与した場合、あるいは操作者の把持する位置が異なる場合には、係合部14にトルクを作用させない状態であるのに、指示針26が回動してしまうため、操作力の作用位置あるいは作用方向によってトルク検出値に誤差が生じることになる。
【0009】
また、ねじの取付位置によっては、狭くて操作しにくかったり、あるいは他の部材と干渉しないように把持部10を操作する必要があり、係合部14にトルクが伝達されるように把持部10を操作することが難しい場合もある。
【0010】
そこで、本発明は上記課題を解決したトルク検出装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、以下のような特徴を有する。
上記請求項1記載の発明は、被回転部に係合する係合部を有する第1アームと、第1アームに作用するトルクに応じた歪を検出する第1の歪検出部と、操作力が付与される把持部を有する第2アームと、第2アームに作用する操作力の作用方向に応じた歪を検出する第2の歪検出部と、一端に第1のアームが支持され、他端に第2のアームが支持された支持ベースと、第1の歪検出部で検出された検出値と第2の歪検出部で検出された検出値との差に基づいて被回転部に作用するトルクのみを指示する指示部と、を備えており、操作力の作用方向のばらつきに拘らず被回転部に作用するトルクのみを正確に検出することが可能になる。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、第1の歪検出部は、第1のアームの係合部と一体に設けられ、第2のアーム側へ延在形成された第1の指示部であり、第2の歪検出部は、第2のアームの把持部と一体に設けられ、第1のアーム側へ延在形成された第2の指示部であり、指示部は、第1の指示部の端部と第2の指示部の端部との相対変位により被回転部に作用するトルクのみを指示するものであり、操作力の作用方向のばらつきに拘らず被回転部に作用するトルクのみを正確に検出することが可能になる。
【0013】
また、請求項3記載の発明は、第1の歪検出部及び第2の歪検出部は、第1のアーム及び第2のアームの起歪部に貼り付けられた歪ゲージからなり、指示部は、歪ゲージから得られた信号の比較により被回転部に作用するトルクのみを指示することを特徴とするものであり、操作力の作用方向のばらつきに拘らず被回転部に作用するトルクのみを正確に検出することが可能になる。
【0014】
また、請求項4記載の発明は、被回転部に係合する係合部と、係合部に作用するトルクに応じた歪を検出する第1の歪検出部と、一端に係合部の端部が挿入される取付孔が設けられた支持ベースと、支持ベースの他端に設けられ、操作力が付与される把持部と、把持部に作用する操作力の作用方向に応じた歪を検出する第2の歪検出部と、第1の歪検出部で検出された検出値と第2の歪検出部で検出された検出値との差に基づいて被回転部に作用するトルクのみを指示する指示部と、を備えており、操作力の作用方向のばらつきに拘らず被回転部に作用するトルクのみを正確に検出することが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の一実施例について説明する。
図2は本発明になるトルク検出装置の第1実施例を示す平面図である。図3はトルク検出装置の第1実施例の側面図である。
図2及び図3に示されるように、トルク検出装置30は、ナットまたはボルトなどの被回転部に係合する係合部32を有する第1アーム34と、第1アーム34に作用するトルクに応じた歪を検出する第1の歪検出部36と、操作力が付与される把持部38を有する第2アーム40と、第2アーム40に作用する操作力の作用方向に応じた歪を検出する第2の歪検出部42と、一端に第1のアーム34が支持され、他端に第2のアーム40が支持された支持ベース44と、第1の歪検出部36で検出された検出値と第2の歪検出部42で検出された検出値との差に基づいて被回転部に作用するトルクから操作力の作用方向の傾きによる歪を除いたトルクを示す指示部46とから構成されている。
【0016】
また、第1の歪検出部36は、第1のアーム34の係合部32と一体に設けられ、第2のアーム40側へ延在形成された指示針(第1の指示部)48を有する。この指示針48は、第1のアーム34の撓み量を基端から先端48aまでの長さL1により拡大する。尚、指示針48の長さL1を係合部32の長さL3よりも十分に大きくとることでトルク検出精度が高まる(L1>L3)。
【0017】
また、第2の歪検出部42は、第2のアーム40の把持部38と一体に設けられ、第1のアーム42側へ延在形成された目盛り部(第2の指示部)50を有する。目盛り部50は、扇形状に形成された目盛り板50aと、目盛り板50aを指示する腕部50bとを有する。この目盛り板50aは、腕部50bの延在長さL2により第2のアーム40の撓み量を拡大する。
【0018】
指示部46は、指示針48と目盛り部50との相対変位により係合部32に作用するトルクから操作力の作用方向の傾きまたは作用位置のずれによる歪を除いたトルクが指示される。そのため、トルク検出装置30では、操作力の作用方向のばらつきに拘らず係合部32に作用するトルクのみを正確に検出することが可能になる。
【0019】
第1のアーム34は、支持ベース44の延在方向に延在する向きに配置されており、両端近傍には、係止ピン52,54が挿通される係止孔34a,34bが設けられている。また、係止ピン52,54は、支持ベース44に設けられたねじ孔44a,44bに螺入される。また、第1のアーム34は、係止孔34aと34bの間に延在する起歪部34cが細く括れているため、後述するように締め付けトルクの作用により撓みやすい形状となっている。そして、第1のアーム34と一体に設けられた指示針48は、第1のアーム34の撓み量に応じて係止ピン52を中心に回動する。
【0020】
係合部32は、先端に六角形状のナットまたはボルトに係合される係合凹部32aを有し、係止ピン52よりも先端側に突出しており、係止ピン52を支点として揺動することができる。係合部32は、第1のアーム34と一体に設けられているため、支持ベース44に回転方向(A方向またはB方向)の操作力が伝達されると、係止ピン52を支点として回動すると共に、第1のアーム34が係止ピン52,54間で湾曲するように撓む。
【0021】
そして、係合部32が係止ピン52を支点として回動するのに伴って、係合部32と一体に設けられた指示針48は、係止ピン52を支点として回動するため、支持ベース44の中心線に対して第1のアーム34の撓み量に応じた角度だけ回動する。これにより、指示針48の先端48aは、目盛り部50に対して変位する。
【0022】
一方、第2のアーム40は、支持ベース44の延在方向に延在する向きに配置されており、両端近傍には、係止ピン56,58が挿通される係止孔40a,40bが設けられている。また、係止ピン56,58は、支持ベース44に設けられたねじ孔44c,44dに螺入される。また、第2のアーム40は、係止孔40aと40bの間に延在する起歪部40cが細く括れているため、後述するように締め付けトルクの作用により撓みやすい形状となっている。そして、第2のアーム40と一体に設けられた目盛り部50は、第2のアーム40の撓み量に応じて係止ピン58を中心に回動する。
【0023】
把持部38は、支持ベース44の他端側より突出しており、係止ピン58を回動支点として揺動可能に設けられている。また、目盛り部50は、把持部38と一体に設けられているので、把持部38に回転方向(C方向またはD方向)の操作力が付与されると、係止ピン58を支点として回動すると共に、第2のアーム40が係止ピン56,58間で湾曲するように撓む。
【0024】
そして、把持部38が係止ピン58を支点として回動するのに伴って、把持部38と一体に設けられた目盛り部50は、係止ピン58を支点として回動するため、支持ベース44の中心線に対して第2のアーム40の撓み量に応じた角度だけ回動する。これにより、目盛り部50の目盛り板50aは、指示針48に対して変位する。尚、指示針48の回動方向と目盛り部50の回動方向は、互いに逆方向となる。
【0025】
図4はトルク検出装置30の力の作用について説明するための図である。
図4に示されるように、トルク検出装置30において、係合部32に係合するナットまたはボルトの回転中心Oから係合部32の回動中心P(係止ピン52)までの距離をx、回転中心Oから把持部38の回動中心P(係止ピン58)までの距離をx2、回転中心Oから操作力の作用点までの距離をLとすると、回動中心Pの回転モーメントy、回動中心Pの回転モーメントyは、次式のように表せる。
=ax+b…(1)
=ax+b…(2)
そして、上記2式より、
a=(y−y)/(x−x)…(3)
b=(y+y−ax−ax)/2 …(4)
が得られる。この(3)(4)式より、締め付けトルクTの演算式は、
T=(y−y)/(x−x)…(5)
となる。従って、トルク検出装置30を用いた場合の締め付けトルクTは、操作力の作用点の位置(Lの値)に拘らず、求めることが可能になる。すなわち、操作者は、把持部38を把持する位置や把持部38を押圧操作するときの押圧方向に神経を使わずに操作しても正確な締め付けトルクTが測定される。
【0026】
また、上記実施例の第1のアーム34と第2のアーム40との剛性が同じになるように製作した場合、上記(5)式から、図2,図4に示す長さ比をL1:L2=x:xとすることにより、指示針48と目盛り部50との相対変位による補正が可能になる。
【0027】
ここで、上記のように構成されたトルク検出装置30を用いたトルク検出動作について説明する。
【0028】
図5はトルク検出装置30のトルク検出動作を説明するための平面図である。尚、図5においては、トルク検出装置30を用いてナット60を所定の締め付けトルクで締める場合について説明する。
図5に示されるように、トルク検出装置30は、係合部32の係合凹部32aに六角形状のナット(被回転部)60に係合されて、把持部38をD方向へ回動操作することで、操作力Fが締め付けトルクTとなってナット60に作用させる。ナット60を締め付ける締め付けトルクTは、係合部32と一体に形成された第1のアーム34の撓み量によって検出される。すなわち、第1のアーム34と一体に設けられた指示針48は、相対的に第1のアーム34の側方にずれ、第1のアーム34の撓み量に応じた角度αだけずれる。よって、指示針48は、先端48aが目盛り部50に対して反時計方向に角度α回動変位する。
【0029】
また、操作者は、把持部38を把持する際の持ち方によって支持ベース44を回動させる方向(支持ベース44の延在方向と直交する方向)以外の方向に操作力を付与してしまう場合がある。このような操作力の作用方向が把持部38の延在方向と直交する方向以外の方向に作用させた場合には、第2のアーム40が撓む。この第2のアーム40の撓み量は、第2のアーム40に対する目盛り部50の回動角度βとなる。
【0030】
目盛り部50は、第2のアーム40の撓み量に応じて時計方向に角度β回動変位するため、指示針48の動作方向(反時計方向)に対して逆方向に回動変位する。これにより、指示部46は、指示針48と目盛り部50との相対変位により把持部38に対する操作力の作用方向または作用位置のばらつきによるトルク変動の影響を受けずにナット60に作用した締め付けトルクTのみを正確に測定することが可能になる。
【0031】
尚、把持部38をC方向に回動操作する場合も指示部46は、上記と動作同様に指示針48と目盛り部50との相対変位により把持部38に対する操作力の作用方向のばらつきによるトルク変動の影響を受けずに締め付けトルクTのみを正確に測定することが可能になる。
【0032】
図6はトルク検出装置の第2実施例を示す平面図である。図7はトルク検出装置の第2実施例の側面図である。
図6及び図7に示されるように、トルク検出装置70は、ナットまたはボルトなどの被回転部に係合する係合部72を有する第1アーム74と、第1アーム74に作用するトルクに応じた歪を検出する第1の歪検出部76と、操作力が付与される把持部78を有する第2アーム80と、第2アーム80に作用する操作力の作用方向に応じた歪を検出する第2の歪検出部82と、一端に第1のアーム74が支持され、他端に第2のアーム80が支持された支持ベース84と、第1の歪検出部76で検出された検出値と第2の歪検出部82で検出された検出値との差に基づいて被回転部に作用するトルクから操作力の作用方向の傾きによる歪を除いたトルクを示す指示部86とから構成されている。
【0033】
第1の歪検出部76は、第1のアーム74の起歪部74cの両面に貼り付けられた歪ゲージGa1〜Ga4から構成されている。また、第2の歪検出部82は、第2のアーム80の起歪部80cの両面に貼り付けられた歪ゲージGb1〜Gb4から構成されている。
【0034】
指示部86は、歪ゲージGa1〜Ga4、Gb1〜Gb4から得られた信号の比較により被回転部に作用するトルクから操作力の作用方向の傾きによる歪を除いたトルクを得るための検出回路を有する。
【0035】
また、支持ベース84は、断面がコ字状に形成された上カバー84Aと下カバー84Bを上下方向から結合させた構成であり、上カバー84Aと下カバー84Bとの間に中空部84aを有する。中空部84aには、第1アーム74及び第2アーム80が収納されている。また、第1アーム74と第2アーム80との間には、指示部86が配置されており、指示部86の上面に設けられたトルク表示部90が支持ベース84の中央に設けられた窓84bに対向している。
【0036】
第1のアーム74は、支持ベース84の延在方向に延在する向きに配置されており、両端近傍には、係止ピン92,94が挿通される係止孔74a,74bが設けられている。また、係止ピン92,94は、係止孔74a,74bを貫通して支持ベース84の小孔に挿通されている。
【0037】
また、第1のアーム74は、係止孔74aと74bの間に延在する起歪部74cが細く括れているため、後述するように締め付けトルクの作用により撓みやすい形状となっている。そして、係止ピン92の近傍に位置する第1のアーム74の起歪部74cには、歪ゲージGa1〜Ga4が貼り付けられている。
【0038】
係合部72は、先端に六角形状のナットまたはボルトに係合される係合凹部72aを有し、係止ピン92よりも先端側に突出しており、係止ピン92を支点として揺動することができる。係合部72は、第1のアーム74と一体に設けられているため、支持ベース84に回転方向(A方向またはB方向)の操作力が伝達されると、係止ピン92を支点として回動すると共に、第1のアーム74が係止ピン92,94間で湾曲するように撓む。
【0039】
一方、第2のアーム80は、支持ベース84の延在方向に延在する向きに配置されており、両端近傍には、係止ピン96,98が挿通される係止孔80a,80bが設けられている。また、係止ピン96,98は、係止孔80a,80bを貫通して、支持ベース84の小孔に挿通される。第2のアーム80は、係止孔80aと80bの間に延在する起歪部80cが細く括れているため、後述するように締め付けトルクの作用により撓みやすい形状となっている。
【0040】
把持部78は、支持ベース84の他端側より突出しており、係止ピン98を回動支点として揺動可能に設けられている。また、把持部78に回転方向(C方向またはD方向)の操作力が付与されると、係止ピン98を支点として回動すると共に、第2のアーム80が係止ピン96,98間で湾曲するように撓む。
【0041】
図8は第2実施例のトルク検出回路を示す回路図である。
図8に示されるように、トルク検出回路100は、歪ゲージGa1〜Ga4、Gb1〜Gb4からなるホイストンブリッジ回路102と、ホイストンブリッジ回路102のA,B間の電位差を検出する差動増幅器104と、差動増幅器104から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ106と、A/Dコンバータ106からの出力に基づいて締め付けトルクTの数値を表示する表示部90とから構成されている。
【0042】
ホイストンブリッジ回路102は、歪ゲージGa1とGb3、歪ゲージGb2とGa3、歪ゲージGa2とGb4、歪ゲージGa4とGb1がひし形の各辺をつなぐように配置されている。従って、ホイストンブリッジ回路102は、起歪部74cの歪ゲージGa1〜Ga4の何れかと起歪部80cの歪ゲージGb1〜Gb4の何れかとが直列となるように設けられている。
【0043】
そして、歪ゲージGa1〜Ga4、Gb1〜Gb4は、引っ張り荷重あるいは圧縮荷重によってその抵抗値が変化するため、起歪部74c,80cに撓みが生じると、第1のアーム74の撓み量と第2のアーム80の撓み量とが相殺されて第2のアーム80の撓み量を差し引いた係合部72の締め付けトルクTのみが表示部90に表示される。
【0044】
ここで、上記係止ピン92の回りの歪ゲージGa1〜Ga4の出力感度と、係止ピン98の回りの歪ゲージGb1〜Gb4の出力感度とが同じになるように製作した場合、前述した(5)式から、歪ゲージGa1〜Ga4と歪ゲージGb1〜Gb4との出力比をGa:Gb=x:xとなるように、例えば、歪ゲージGb1〜Gb4に並列に可変抵抗を設けてこれを調整することにより、第2のアーム80に生じた撓みによる誤差の補正が可能になる。
【0045】
ここで、上記のように構成されたトルク検出装置70を用いたトルク検出動作について説明する。
【0046】
図9はトルク検出装置70のトルク検出動作を説明するための平面図である。尚、図9においては、トルク検出装置70を用いてナット60を所定の締め付けトルクで締める場合について説明する。
図9に示されるように、トルク検出装置70は、係合部72の係合凹部72aに六角形状のナット(被回転部)60に係合されて、把持部78をD方向へ回動操作することで、操作力Fが締め付けトルクTとなってナット60に作用させる。ナット60を締め付ける締め付けトルクTは、係合部72と一体に形成された第1のアーム74の撓み量によって検出される。すなわち、第1のアーム74の起歪部74cに貼り付けられた歪ゲージGa1〜Ga4により第1のアーム74の撓み量に応じた抵抗値として得られる。
【0047】
また、操作者は、把持部78を把持する際の持ち方によって支持ベース84を回動させる方向(支持ベース84の延在方向と直交する方向)以外の方向に操作力を付与してしまう場合がある。このような操作力の作用方向が把持部78の延在方向と直交する方向以外の方向に作用させた場合には、第2のアーム80が撓む。この第2のアーム80の撓み量は、起歪部80cに貼り付けられた歪ゲージGb1〜Gb4により第2のアーム80の撓み量に応じた抵抗値として得られる。
【0048】
これにより、指示部86は、上記ホイストンブリッジ回路102により把持部78に対する操作力Fの作用方向あるいは作用位置のばらつきによるトルク変動の影響を受けずにナット60に作用した締め付けトルクTのみを正確に測定することが可能になる。
【0049】
図10はトルク検出装置の第3実施例を示す平面図である。図11はトルク検出装置の第3実施例の側面図である。
図10及び図11に示されるように、トルク検出装置110は、被回転部に係合する係合部112と、係合部112に作用するトルクに応じた歪を検出する第1の歪検出部114と、一端に係合部112の端部が挿入される取付孔116が設けられた支持ベース118と、支持ベース118の他端に設けられ、操作力が付与される把持部120と、把持部120に作用する操作力の作用方向に応じた歪を検出する第2の歪検出部122とを備えてなる。
【0050】
トルク検出装置110では、支持ベース118と把持部120とが一体形成されており、係合部112が着脱自在に取付孔116に装着される。
【0051】
また、トルク検出装置110は、支持ベース118の上面に指示部124が設けられている。この指示部124は、第1の歪検出部114で検出された検出値と第2の歪検出部122で検出された検出値との差に基づいて被回転部に作用するトルクを求め、その値を表示部126に表示する。
【0052】
さらに、指示部124には、各種の入力操作を行うための操作スイッチ128が複数設けられている。また、支持ベース118の側面には、測定データを外部機器へ転送するケーブルを接続するためのコネクタ129が取り付けられている。
【0053】
係合部112は、一端に六角形状のナットまたはボルトに係合する係合凹部112aを有し、他端に支持ベース118の取付孔116に挿入される第1の歪検出部114を有する。第1の歪検出部114は、取付孔116の内径よりも小径に括れた起歪部130の側面に歪ゲージGa1〜Ga4が貼り付けられている。
【0054】
また、第1の歪検出部114は、起歪部130の付け根部に取付孔116の入り口との隙間をシールするOリング132が装着され、起歪部130の先端側には取付孔116に嵌合する丸棒状の嵌合部134を有する。
【0055】
さらに、取付孔116に挿入された嵌合部134は、支持ベース118の下面に設けられたねじ孔136に螺入されたねじ138により締結される。そして、係合部112を交換するときは、ねじ138を緩めて締結を解除する。従って、係合部112及び第1の歪検出部114を容易に交換することができ、被回転部の形状や取り付け位置などに対応した形状の係合部を用意しておくことにより、トルク測定対象を広げることができる。
【0056】
また、係合部112を複数種用意することで、例えば、係合凹部112aから第1の歪検出部114までの距離を小さく設定したものと交換することも可能になり、これにより、トルクの測定感度を高めることができる。
【0057】
また、第2の歪検出部122は、把持部120の付け根部分の両側面に貼り付けられた歪ゲージGb1〜Gb4により構成されている。そして、係合部112の起歪部130に取り付けられた歪ゲージGa1〜Ga4と、把持部120に取り付けられた歪ゲージGb1〜Gb4とは、前述した第2実施例と同様にホイストンブリッジ回路102(図8参照)を構成する。
【0058】
このように構成されたトルク検出装置110では、前述した第2実施例と同様に、上記ホイストンブリッジ回路102により把持部120に対する操作力Fの作用方向あるいは作用位置のばらつきによるトルク変動の影響を受けずにナット60に作用した締め付けトルクTのみを正確に測定することが可能になる。
【0059】
尚、上記実施例では、ナットまたはボルトを締め付けるトルクを測定する場合を一例として挙げたが、これに限らず、他の被回転部に作用するトルクを検出するのにも適用できるのは勿論である。
【0060】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、被回転部に係合する係合部を有する第1アームと、第1アームに作用するトルクに応じた歪を検出する第1の歪検出部と、操作力が付与される把持部を有する第2アームと、第2アームに作用する操作力の作用方向に応じた歪を検出する第2の歪検出部と、一端に第1のアームが支持され、他端に第2のアームが支持された支持ベースと、第1の歪検出部で検出された検出値と第2の歪検出部で検出された検出値との差に基づいて被回転部に作用するトルクのみを指示する指示部と、を備えてなるため、操作力の作用方向のばらつきに拘らず被回転部に作用するトルクのみを正確に検出することが可能になる。
【0061】
また、請求項2記載の発明によれば、第1の歪検出部は、第1のアームの係合部と一体に設けられ、第2のアーム側へ延在形成された第1の指示部であり、第2の歪検出部は、第2のアームの把持部と一体に設けられ、第1のアーム側へ延在形成された第2の指示部であり、指示部は、第1の指示部の端部と第2の指示部の端部との相対変位により被回転部に作用するトルクのみを指示するものであるため、操作力の作用方向のばらつきに拘らず被回転部に作用するトルクのみを正確に検出することが可能になる。
【0062】
また、請求項3記載の発明によれば、第1の歪検出部及び第2の歪検出部は、第1のアーム及び第2のアームの起歪部に貼り付けられた歪ゲージからなり、指示部は、歪ゲージから得られた信号の比較により被回転部に作用するトルクのみを指示するため、操作力の作用方向のばらつきに拘らず被回転部に作用するトルクのみを正確に検出することが可能になる。
【0063】
また、請求項4記載の発明によれば、被回転部に係合する係合部と、係合部に作用するトルクに応じた歪を検出する第1の歪検出部と、一端に係合部の端部が挿入される取付孔が設けられた支持ベースと、支持ベースの他端に設けられ、操作力が付与される把持部と、把持部に作用する操作力の作用方向に応じた歪を検出する第2の歪検出部と、第1の歪検出部で検出された検出値と第2の歪検出部で検出された検出値との差に基づいて被回転部に作用するトルクのみを指示する指示部と、を備えてなるため、操作力の作用方向のばらつきに拘らず被回転部に作用するトルクのみを正確に検出することが可能になる。また、係合部及び第1の歪検出部を容易に交換することができ、被回転部の形状や取り付け位置などに対応した形状の係合部を用意しておくことにより、トルク測定対象を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のトルク検出装置を示す図であり、(A)は斜視図、(B)はトルク検出値を示す指示機構の平面図である。
【図2】本発明になるトルク検出装置の第1実施例を示す平面図である。
【図3】トルク検出装置の第1実施例の側面図である。
【図4】トルク検出装置30の力の作用について説明するための図である。
【図5】トルク検出装置30のトルク検出動作を説明するための平面図である。
【図6】トルク検出装置の第2実施例を示す平面図である。
【図7】トルク検出装置の第2実施例の側面図である。
【図8】第2実施例のトルク検出回路を示す回路図である。
【図9】トルク検出装置70のトルク検出動作を説明するための平面図である。
【図10】トルク検出装置の第3実施例を示す平面図である。
【図11】トルク検出装置の第3実施例の側面図である。
【符号の説明】
30,70,110 トルク検出装置
32,72,112 係合部
34,74,114 第1アーム
34c,74c,74c,80c 起歪部
36,76,114 第1の歪検出部
38,78,120 把持部
40,80 第2アーム
42,82,122 第2の歪検出部
44,84,118 支持ベース
46,86,124 指示部
48 指示針
50 目盛り部
52,54,56,58,92,94,96,98 係止ピン
60 ナット
90,126 表示部
100 トルク検出回路
102 ホイストンブリッジ回路
116 取付孔
130 起歪部
132 Oリング
134 嵌合部

Claims (4)

  1. 被回転部に係合する係合部を有する第1アームと、
    該第1アームに作用するトルクに応じた歪を検出する第1の歪検出部と、
    操作力が付与される把持部を有する第2アームと、
    該第2アームに作用する操作力の作用方向に応じた歪を検出する第2の歪検出部と、
    一端に前記第1のアームが支持され、他端に前記第2のアームが支持された支持ベースと、
    前記第1の歪検出部で検出された検出値と前記第2の歪検出部で検出された検出値との差に基づいて前記被回転部に作用するトルクを示す指示部と、
    を備えてなることを特徴とするトルク検出装置。
  2. 前記第1の歪検出部は、前記第1のアームの係合部と一体に設けられ、前記第2のアーム側へ延在形成された第1の指示部であり、
    前記第2の歪検出部は、前記第2のアームの把持部と一体に設けられ、前記第1のアーム側へ延在形成された第2の指示部であり、
    前記指示部は、前記第1の指示部の端部と前記第2の指示部の端部との相対変位により前記被回転部に作用するトルクのみを指示することを特徴とする請求項1記載のトルク検出装置。
  3. 前記第1の歪検出部及び第2の歪検出部は、前記第1のアーム及び前記第2のアームの起歪部に貼り付けられた歪ゲージからなり、
    前記指示部は、前記歪ゲージから得られた信号の比較により前記被回転部に作用するトルクのみ指示することを特徴とする請求項1記載のトルク検出装置。
  4. 被回転部に係合する係合部と、
    該係合部に作用するトルクに応じた歪を検出する第1の歪検出部と、
    一端に前記係合部の端部が挿入される取付孔が設けられた支持ベースと、
    該支持ベースの他端に設けられ、操作力が付与される把持部と、
    該把持部に作用する操作力の作用方向に応じた歪を検出する第2の歪検出部と、
    前記第1の歪検出部で検出された検出値と前記第2の歪検出部で検出された検出値との差に基づいて前記被回転部に作用するトルクのみを指示する指示部と、
    を備えてなることを特徴とするトルク検出装置。
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