JP3758490B2 - 電気調理器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭及びレストランなどで使用される加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電源位相検知手段と電源スイッチ手段を備えた電気調理器の構成としては、例えば、特願平9−276821号公報に記載されているようなものがあった。図13は、前記公報に記載された従来の電源位相検知手段を有した電気調理器の回路構成を示すもので、図1に、各部の波形を示してある。
【0003】
以下、従来の電気調理器の構成と動作について、図13、14を用いて説明する。図13に、加熱部を2個有する多口電気調理器の回路図を示す。
【0004】
図13において、1は商用電源、2は電源スイッチ手段、3は整流器で整流素子3a、整流素子3b、整流素子3c、整流素子3dから構成されており、4は加熱部で加熱コイル4a、共振コンデンサ4b、平滑コンデンサ4c、スイッチング素子4dから構成されており、加熱部4への電力は電源スイッチ手段2によって供給・遮断される。5は制御部で、主としてスイッチング素子4dをオンオフする信号を出力して加熱動作を制御する。また、制御部5は操作部5a、温度検知部5b、表示部5cを備え、さらに、図には特に記載していないがコンピュータを備えており、前記操作部5a、温度検知部5b、表示部5cは前記マイクロコンピュータに組み込まれたプログラムによって制御され、使用者による命令を操作部5aによって受け付けたり、調理器庫内の温度や調理器が加熱する被加熱物の温度を温度検知部5bによって測定したり、温度測定結果にもとづいて高温注意の表示や火力レベルの表示を表示部5cによって行う。また、制御部5は電源スイッチ手段2よりも電源側のラインに接続されるとともに、電源スイッチ手段12を介して商用電源1に接続され、電力が供給される構成となっている。つまり、電源スイッチ手段2がオフしている場合には、電源スイッチ手段2よりも電源側のラインより必要最小限の電力を供給されるとともに、電源スイッチ手段2がオンしている場合には、加熱部5の制御を行う電力を含めて供給されるように構成されている。
【0005】
6は電源位相検知手段で、電源スイッチ手段2よりも電源側のラインと、電源スイッチ手段2を含まないにラインに接続され、電源電圧が所定値以下であればパルスを制御部に出力する。
【0006】
7は入力電圧検知手段で、整流器3の出力端子間電圧をモニターして電源スイッチ状態検知手段8へと信号を出力しており、電源スイッチ状態検知手段8は、電源位相検知手段6と入力電圧検知手段7との信号によって電源スイッチ手段2のオンオフを判定して制御部5へと判定結果を出力している。
【0007】
同様に、12は電源スイッチ手段で電源スイッチ手段2と連動する構成であり、13は整流器で整流素子13a、整流素子13b、整流素子13c、整流素子13dから構成されており、14は加熱部でスイッチング素子14dなどにより構成されており、加熱部14への電力供給は電源スイッチ手段12によって供給・遮断される。15は制御部で、主としてスイッチング素子14dをオンオフする信号を出力して加熱動作を制御する。また、制御部15は操作部15a、温度検知部15b、表示部15cを備え、それぞれの動作は前記操作部5a、温度検知部5b、表示部5cと概ね同様である。また、制御部15は電源スイッチ手段12よりも電源側のラインに接続されるとともに、電源スイッチ手段12を介して商用電源1に接続され、電力が供給されている。
【0008】
16は電圧位相検知手段で、17は入力電圧検知手段、18は電源スイッチ状態検知手段であり、それぞれの構成と動作もまた、前記電圧位相検知手段6、入力電圧検知手段7、電源スイッチ状態検知手段8と概ね同様の動作を行う。
【0009】
また、制御部5と制御部15は通信手段9を介してシリアル通信を行っており、互いの制御状態を認識した上で加熱部4と加熱部14の火力レベルを制御し、表示部5cと表示部15cによる高温注意といった表示や報知も行う。
【0010】
図1において、(a)は交流電源である商用電源1の電圧波形、(b)は交流電圧を全波整流した波形、(c)は電源スイッチ手段2がオンした時の入力電圧検知手段7の出力波形、(d)は電源スイッチ手段2がオンした時の電源位相検知手段6の出力波形、(e)は電源スイッチ手段2がオフした時の電源位相検知手段6の出力波形である。
【0011】
(a)は商用電源1の電圧波形であり、電源スイッチ手段2のオンオフによる変化はない。(b)は交流電圧を全波整流した波形で、電源スイッチ手段2がオンした時の整流器3から出力される端子間電圧や、電圧位相検知手段6の入力段を構成する整流素子D61のカソード端子の電圧を示している。電源スイッチ手段2がオフした場合は、整流器3から出力される端子間電圧はなくなり、(a)の極性2に対応する位相で整流素子D61の電圧出力はなくなる。
【0012】
(c)に示すように、電源スイッチ手段2がオンの時、入力電圧検知手段7の出力波形は、全波整流した交流電源を整流素子とコンデンサによってピークホールドした波形であり、リップルを含んでいるものの直流に近い波形となる。但し、加熱部4における消費電力に対する平滑コンデンサ4cの容量、及び入力電圧検知手段7の出力段に接続されている抵抗R72に対するコンデンサC71の容量が小さくなればなるほど、リップルは大きくなり(b)に示す全波整流波形に近くなる。なお、電源スイッチ手段2がオフの時、整流器3への電源は断たれ、入力電圧検知手段7の出力信号はコモン電位となる。
【0013】
(d)に示すように、電源位相検知手段6の出力は、電源スイッチ手段2がオン時には、商用電源1の極性が反転する時にパルスを出力している。パルスを出力するしくみを、図1の電源位相検知手段6内部の回路図を用いて説明する。抵抗器R61、R62による交流電源の分圧波形を、整流素子D61、整流素子3a、整流素子3dによって全波整流し、抵抗器R63、R64によって抵抗分圧して電圧比較器IC61の負入力に入力する。電圧比較器IC61の正入力には抵抗器R65、R66による基準直流電圧が入力されている。よって、正入力の基準直流電圧値よりも負入力の全波整流された電圧値が低くなると、電圧比較器IC61の出力端子はGNDへのショートからオープンになるため、R67によってプルアップされた電源位相検知手段7の出力端子よりパルスが出力される。
【0014】
よって、制御部5は、電源位相検知手段6の出力が「L」出力から「H」出力に変わったことを認識してパルスの入力を検知して、電源電圧が反転するタイミングであると判断し、繰り返されるパルスの入力の周期を検知することで商用電源1の周波数を検知する。また、商用電源1の周波数と、電源電圧が反転するタイミングを認識することにより、例えば、極性1から極性2に電圧が反転した後に、極性2から極性1に電圧が反転するまで時間を測定することにより、商用電源1の位相を概ね認識することができる。
【0015】
しかし、(e)に示すように、電源位相検知手段6の出力は、電源スイッチ手段2がオフしている場合には、商用電源1の極性が極性2の時に「H」出力を継続する。これは、電源スイッチ手段2のオン時には整流素子D61、整流素子3a、整流素子3dによって全波整流されていたが、電源スイッチ手段2がオフすることにより整流素子D61と整流素子D3aによる半端整流に切り替わるため、極性2においてIC61の出力端子はオープンを継続し、「H」出力を継続する。よって、電源スイッチ手段2のオンオフを電源スイッチ状態検知手段8によって判断し、制御部5はその結果にもとづいて電源位相検知手段6の出力パルスの認識方法を区別していた。
【0016】
つまり、極性1から極性2に反転する位相の検知は、電源位相検知手段6の出力が「L」出力から「H」出力に変わったことを認識することで検知可能であるが、極性2から極性1に反転する位相の検知については同様の方式では検知できず、電源スイッチ手段2のオフ時には極性2から極性1への反転を検知できないことを前提として制御部5のプログラムを構成していた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電源スイッチ状態検知手段8は、電源位相検知手段6と入力電圧検知手段7からの信号によって電源スイッチ手段2のオンオフ判定を行う。よって、極性2の時に電源スイッチ手段2をオフした瞬間、つまり「L」出力から「H」出力に電源位相検知手段6の出力が変化する時点では、電源スイッチ状態検知手段8は電源スイッチ手段2がオンしているという信号を制御部5へ出力しているため、制御部5は電源位相検知手段6の出力変化を電源電圧の極性が反転する位相と誤検知してしまう。この場合、例えば電源位相検知手段6の出力パルスをクロックとして制御部5と制御部15が通信手段9を介してシリアル通信を行っていれば、クロックを誤検知してしまい通信エラーが発生するという課題があった。
【0018】
また、上記の様に従来の構成では、電源スイッチ手段2のオンオフによって、電源位相検知手段6の出力パルスの周期、パルスの幅が不特定になったり、商用電源1の1周期あたりの電源位相検知手段6の出力パルスの数が2個から1個に半減する。
【0019】
電気調理器には温度検知部5bや温度検知部15bによって加熱調理をする周辺や調理器内が高温であることを検知し、表示部5cや表示部15cによって一定周期で点滅して使用者に注意をうながしたり、また、図には特に記載していないが、調理器内に備えられた冷却ファンを調理器内の温度が高い場合には一定時間回す機能など、周期や時間をカウントする機能を有するものが多い。
【0020】
前記周期や前記時間をカウントする方式として、商用電源1の交流周期に同期した電源位相検知手段6の出力パルスの数をカウントする方式がよく用いられる。
【0021】
しかし、電源スイッチ手段2のオンオフによって電源位相検知手段6の出力パルスの周期、パルスの幅、パルスの数が不特定に変化する従来例の構成においては、一定周期で表示部5cや表示部15cを点滅したり、一定時間ファンを回すために、電源スイッチ状態検知手段8の検知結果によって前記パルスの周期、パルスの幅、パルスの数をカウントする方式を変更しなければならず、制御部5ののプログラムが複雑になるという課題があった。
【0022】
また、電源スイッチ手段2のオンオフによって商用電源1に同期した電源位相検知手段6の出力パルスの数が半減した場合、制御部5と制御部15が通信手段9を介して、互いの制御情報の授受について、電源位相検知手段6の出力パルスをクロックとしてシリアル通信により行う場合には、一回の通信に要する時間が2倍必要となるため、通信中に異常が起きる機会が増え、通信エラーが発生しやすいという課題があった。
【0023】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気調理器は、加熱部と、前記加熱部への電力を供給、遮断する電源スイッチ手段と、前記加熱部の加熱動作を制御する制御部と、前記電源スイッチ手段より電源側のラインに接続され入力段に前記電源スイッチ手段のオンオフによって波形が変化しない半波整流構成を有し電源周波数に同期した信号を前記制御部に出力する電源位相検知手段と、前記電源スイッチ手段より電源側のラインに接続された補助スイッチ手段の負荷側端子に接続された第1の整流素子と、前記電源スイッチ手段の負荷側端子に接続された第2の整流素子とを備え、前記制御部と前記電源位相検知手段のコモン電位は加熱部に電気的に接続され、前記電源位相検知手段は、前記補助スイッチ手段と前記第1の整流素子とを介して前記電源ラインに接続され、且つ前記電源スイッチ手段と前記第2の整流素子を介して前記電源ラインに接続され、補助スイッチ手段は前記電源位相検知手段を電源に接続、切断するとともに、制御部への電力を供給、遮断してなることにより制御部5に組み込まれたプログラムを簡素なものとしてプログラムのミスが発生し難い構成とし、さらに電源電圧の極性が反転するタイミングの誤検知を防ぎ、周期や時間をカウントしたり、他の制御部とのシリアル通信用クロックとして容易に使うことを可能とするものである。
【0024】
さらに、本発明の構成によって、電源スイッチ手段2のオンオフに関わらず、商用電源1の周波数に同期して、「L」出力と「H」出力をほぼ半周期ずつ交互に出力する。
【0025】
よって、「L」出力が継続した後に「L」出力から「H」出力へ変わり「H」出力が継続していることを確認することで、ノイズなどの短いパルス幅の「H」出力を検知しても電源電圧の極性が反転するタイミングであると誤検知することなく、同様に「H」出力が継続した後に「H」出力から「L」出力へ変わり「L」出力が継続していることを確認することで、短いパルス幅のノイズによる「L」出力を検知しても電源電圧の極性が反転する位相であると誤検知することなく安定した動作が確保される。
【0026】
また、電源電圧の極性が反転したことを検知した後、電源位相周期の半周期以内に設定された検知禁止期間が経過した後に電源位相検知手段の出力を検知することによって、次の極性反転までの検知禁止期間に発生したノイズを誤検知することなく、安定した動作が確保される。
【0027】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、加熱部と、前記加熱部への電力を供給、遮断する電源スイッチ手段と、前記加熱部の加熱動作を制御する制御部と、前記電源スイッチ手段より電源側のラインに接続され入力段に前記電源スイッチ手段のオンオフによって波形が変化しない半波整流構成を有し電源周波数に同期した信号を前記制御部に出力する電源位相検知手段と、前記電源スイッチ手段より電源側のラインに接続された補助スイッチ手段の負荷側端 子に接続された第1の整流素子と、前記電源スイッチ手段の負荷側端子に接続された第2の整流素子とを備え、前記制御部と前記電源位相検知手段のコモン電位は加熱部に電気的に接続され、前記電源位相検知手段は、前記補助スイッチ手段と前記第1の整流素子とを介して前記電源ラインに接続され、且つ前記電源スイッチ手段と前記第2の整流素子を介して前記電源ラインに接続され、補助スイッチ手段は前記電源位相検知手段を電源に接続、切断するとともに、制御部への電力を供給、遮断してなることにより、前記制御部は、前記電源スイッチ手段のオンオフやノイズといった外来要素による電源位相の誤検知を防ぐことが可能となり、また、前記制御部のプログラムの簡素化によるプログラムミスの防止や、周期や時間のカウントミスの防止や、電源位相検知手段の出力をクロックとするシリアル通信の安定した動作が可能となる。
【0028】
また、補助スイッチ手段が故障等によりオンせずとも、電源スイッチ手段をオンすることで調理器が使用不能となることを防ぐことができるとともに、電源スイッチ手段がオンされた後に前記制御部によって補助スイッチ手段をオンする迄の間、初回の電源スイッチ手段をオンした後のオンオフによって波形が変化しない半波整流構成を形成することができるとともに、電源スイッチ手段がオフを所定時間継続するなど、補助スイッチ手段がオンを継続する必要がないと制御部が判断した時点で補助スイッチ手段をオフすることで、前記電源スイッチ手段のオンオフやノイズといった外来要素による電源位相の誤検知を防ぐことが可能となり、また、制御部のプログラムの簡素化によるプログラムミスの防止や、周期や時間のカウントミスの防止や、電源位相検知手段の出力をクロックとするシリアル通信の安定した動作が可能とするとともに、調理器を使用しない期間の電源位相検知手段による不要な電力消費を防止することができる。
【0029】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
(実施例1)
図1は、本発明の第1の実施例における加熱部を2個有する多口電気調理器の回路図を示すもので、図2は前記図1を構成する各回路ブロックの波形を示すものである。
【0031】
図1において、26は従来例の電源位相検知手段6において全波整流であった入力段を半波整流となる構成に変更した本発明の電源位相検知手段であり、入力端子は電源スイッチ手段2の電源側ラインに、コモン電位は加熱部4のGND1端子に接続され、整流器3内部の整流素子3a、抵抗器R61、抵抗器R62、抵抗器R63の直列からなる入力段は半波整流構成となる。
【0032】
同様に、36は従来例の電源位相検知手段16を構成する入力段を半波整流となる構成に変更した本発明の電源位相検知手段であり、入力端子は電源スイッチ手段12の電源側ラインに、コモン電位は加熱部14のGND2端子に接続され、整流器13内部の整流素子13a、抵抗器R161、抵抗器R162、抵抗器R163の直列からなる入力段は半波整流構成となる。
【0033】
以上のように構成された多口電気調理器についてその動作を説明する。
【0034】
まず、従来例と同様に、1は商用電源、2は電源スイッチ手段、3は整流器で整流素子3a、整流素子3b、整流素子3c、整流素子3dから構成されており、4は加熱部で、加熱コイル4a、共振コンデンサ4b、平滑コンデンサ4c、スイッチング素子4dから構成されている。5は制御部で、主としてスイッチング素子4dをオンオフする信号を出力して加熱動作を制御する。また、制御部5は操作部5a、温度検知部5b、表示部5cを備え、使用者による命令を操作部5aによって受け付けたり、調理器庫内の温度や調理器が加熱する被加熱物の温度を温度検知部5bによって測定したり、温度測定結果にもとづいて高温注意の表示や火力レベルの表示を表示部5cによって行う。また、制御部5は電源スイッチ手段2よりも電源側のラインに接続されるとともに、電源スイッチ手段12を介して商用電源1に接続され、電力が供給される構成となっている。つまり、電源スイッチ手段2がオフして加熱部4への電力が遮断されている場合には、電源スイッチ手段2よりも電源側のラインより、加熱部4を制御する以外の必要最小限の電力が供給され、加熱部4への電力供給はない。また、電源スイッチ手段2がオンして加熱部4へと電力が供給可能な場合には、加熱部4の制御に必要な電力を含めた制御部5への電力が電源スイッチ手段2を介して供給される。
【0035】
26は電源位相検知手段で、電源スイッチ手段2よりも電源側のラインに接続されるとともに、前記電源位相検知手段26のコモン電位は加熱部14内部のスイッチング素子14dのエミッタ端子に接続され、更に前記電源位相検知手段26の入力段は、加熱部14が如何なる動作状態であっても整流素子13aによって半波整流回路を構成している。
【0036】
しかし、電源位相検知手段26のコモン電位がスイッチング素子14dのコレクタ端子に接続された場合には、スイッチング素子14dがオンしている場合には半波整流回路を構成しているが、スイッチング素子14dがオフしている場合には半波整流回路は構成されないため、本発明の構成とは異なる。
【0037】
7は入力電圧検知手段で、従来例と同様に、整流器3の出力端子間電圧をモニターして電源スイッチ状態検知手段8へと信号を出力しており、電源スイッチ状態検知手段8は、電源位相検知手段26と入力電圧検知手段7との信号によって電源スイッチ手段2のオンオフを判定して制御部5へと判定結果を出力している。
【0038】
入力電圧検知手段7の出力は、従来例で示した図1(c)と同様に、電源スイッチ手段2のオン時はリップルを含んだ直流電圧を出力しており、電源スイッチ手段2のオフ時はコモン電位とほぼ同電位が出力されている。
【0039】
電源スイッチ状態検知手段8は、電源位相検知手段26の出力によって電源電圧の位相を認識し、前記電源電圧の位相に応じて入力電圧検知手段7の出力電圧を測定することにより、電源スイッチ手段2のオンオフを検知するものである。
【0040】
同様に、12は電源スイッチ手段で電源スイッチ手段2と連動する構成であり、13は整流器で整流素子13a、整流素子13b、整流素子13c、整流素子13dから構成されており、14は加熱部でスイッチング素子14dなどにより構成されており、加熱部14への電力供給は電源スイッチ手段12によって供給・遮断される。15は制御部で、主としてスイッチング素子14dをオンオフする信号を出力して加熱動作を制御する。また、制御部15は操作部15a、温度検知部15b、表示部15cを備え、それぞれの動作は前記操作部5a、温度検知部5b、表示部5cと概ね同様である。また、制御部15は電源スイッチ手段12よりも電源側のラインに接続されるとともに、電源スイッチ手段12を介して商用電源1に接続され、電力が供給される構成となっている。つまり、電源スイッチ手段12がオフしている場合には、電源スイッチ手段12よりも電源側のラインより必要最小限の電力を供給されるとともに、電源スイッチ手段12がオンしている場合には、加熱部14の制御を行う電力を含めた電力が供給される。
【0041】
36は電源位相検知手段で、電源位相検知手段26と同様に、電源スイッチ手段12よりも電源側のラインに接続されるとともに、前記電源位相検知手段36のコモン電位は加熱部14に接続され、更に前記電源位相検知手段36の入力段は加熱部14の動作状態に関与しない半波整流回路を構成している。
【0042】
17は入力電圧検知手段、18は電源スイッチ状態検知手段であり、それぞれの動作もまた、前記入力電圧検知手段7、電源スイッチ状態検知手段8と概ね同様の動作を行う。
【0043】
また、従来例と同様に、制御部5と制御部15は通信手段9を介してシリアル通信を行っており、互いの制御状態を認識した上で加熱部4と加熱部14の火力レベルを制御し、表示部5cと表示部15cによる高温注意といった表示や報知も行う。
【0044】
図2において、(a)は交流電源である商用電源1の電圧波形、(b)は交流電源を半波整流した波形、(c)は入力電圧検知手段7の出力波形、(e)は電源位相検知手段26の出力波形であり、電源スイッチ手段2がオンからオフに切り替わるときの各波形の変化を示す。
【0045】
(a)は商用電源1の電圧波形であり、電源スイッチ手段2のオンオフによる変化はない。また、(b)は交流電圧を半波整流した波形で、電圧位相検知手段26の入力端子の電圧波形を示しており、抵抗器R61と、抵抗器R63と、抵抗器R64と、整流素子3aより構成される半波整流回路は電源スイッチ手段2を構成要素に含まないため、(a)と同様に、電源スイッチ手段2のオンオフによる変化はない。
【0046】
(c)は入力電圧検知手段7の出力波形であり、前記入力電圧検知手段7は整流器3の出力端子間電圧を検知しており、前記整流器3の入力端子には電源スイッチ手段2が接続されている。よって、前記電源スイッチ手段2がオンオフすることにより、前記入力電圧検知手段7の出力波形である(c)は、リップルを含んだ直流電圧から、コモン電位とほぼ同じ値へと変化する。
【0047】
(e)は電源位相検知手段26の出力波形であり、前記電源位相検知手段26は波形(b)を入力段の抵抗器R61、抵抗器R63、抵抗器R64によって分圧して電源位相を検知する構成であるため、(b)と同様に、電源スイッチ手段2のオンオフによる変化はない。また、商用電源1の極性が反転する際に(e)の電源位相検知手段26の出力波形が変化するので、制御部5は前記電源位相検知手段26からの入力波形の変化によって極性が反転する電源位相のタイミングを検知することが可能であり、また、同じ出力波形変化を捉えることで商用電源1の周波数を認識することが可能である。
【0048】
以上のように、本実施例においては、制御部5と前記電源位相検知手段26のコモン電位は加熱部4に電気的に接続され、電源位相検知手段26は、入力段に前記電源スイッチ手段2のオンオフによって波形が変化しない半波整流構成を有し、電源周波数に同期した信号を前記制御部5に出力することによって、電源スイッチ手段2のオンオフによる電源位相の誤検知を防ぐことが可能となり、また、制御部のプログラムが簡素なものとなりプログラムミスが防止できるとともに、周期や時間のカウントミスについても防止でき、電源位相検知手段26の出力をクロックとするシリアル通信についても安定した動作を実現することができる。
【0049】
さらに、電源位相検知手段26の出力変化は周期的であるため、次の出力変化が発生するタイミングを推測することができ、通常発生しないタイミングで出力変化が発生した場合でもノイズとして処理するなど、外来要素により不特定周期で出力の変化が発生した場合の誤検知を防ぐことが可能となる。
【0050】
参考例1)
次に、図3を参照して本発明の参考を説明する。
【0051】
図3は、本発明の第参考例における前記図1を構成する各回路ブロックの波形を示すものである。
【0052】
図3において、(a)は交流電源である商用電源1の電圧波形、(b)は交流電源を半波整流した波形、(e)は電源位相検知手段26と、電源位相検知手段36の出力波形であり、ノイズといった外来要素によって、「L」出力から「H」出力に変化する際に、不特定周期で通常より短いパルス幅の出力変化が発生している。
【0053】
制御部5は、電源位相検知手段26からの出力電圧レベルを測定する際に、商用電源1の電圧が極性2の期間に出力される「H」出力電圧レベルと、商用電源1の電圧が極性1の期間に出力される「L」出力電圧レベルとの概ね中間の電位を所定値とし、複数の測定結果が概ね一致すると「H」出力、もしくは「L」出力と判定している。
【0054】
つまり、「L」出力が継続していることを2回以上測定し、測定結果が概ね一致すると電圧レベルが所定値より低くなる極性1であると判断される。その後、「H」出力が継続していることを2回以上測定し、測定結果が概ね一致すると電圧レベルが所定値より高くなる極性2に反転したと判断される。さらに、再び「L」出力が継続していることを2回以上測定し、測定結果が概ね一致すると電圧レベルが所定値より低くなる極性1に反転したと判断する一連の動作を繰り返す。
【0055】
しかしながら、図3に示すような短いパルス幅が発生している場合は、「L」出力、「H」出力ともに測定結果が不一致となり、出力が継続していないと判断される。前記測定結果が不一致となる場合、再度2回以上測定して、測定結果が概ね一致した場合には電源電圧の極性が反転するタイミングであると判断するため、ノイズによる極性が反転するタイミングの誤検知や通信異常を防ぐことが可能な加熱調理器を実現することができる。
【0056】
参考
次に、図4、5を参照して本発明の参考を説明する。
【0057】
図4は、本発明の第参考例における多口電気調理器の片側加熱部周辺の回路図を示すもので、図5は前記図4を構成する各回路ブロックの波形を示すものである。
【0058】
図4において、46は前記図1記載の電源位相検知手段26について構成を簡素化した電源位相検知手段であり、整流素子3aによって半波整流された交流波形を、抵抗器R61と抵抗器R64とで分圧して商用電源1の電源周波数に同期した信号を制御部5へ出力する。この時、制御部5内部の制御用電源電圧であるVcc以上の信号を出力しないように、電源位相検知手段26内部の整流素子D62でクランプしている。抵抗器R61に対する抵抗器R64の抵抗比によっては、図5(e)に示す出力波形も可能であり、前記抵抗比を下げることによって図5(f)に示す出力波形も可能となる。
【0059】
制御部5は前記出力波形を電圧測定可能な最小周期で測定し、得られた複数の測定値とあらかじめ設定された所定値とを比較する。前記複数の測定値が、前記あらかじめ設定された所定値より高ければ極性1であると判断され、低ければ極性2であると判断するとともに、極性1から極性2への極性反転と、極性2から極性1への極性反転とを認識することが可能となる。
【0060】
図5(e)の波形は、抵抗器R61と抵抗器R64がほぼ同じ抵抗値である電源位相検知手段46の出力波形であり、あらかじめ設定された所定値は前記電源位相検知手段46の出力電圧である方形波の平均値に設定されている。制御部5は、前記電源位相検知手段46の出力について、あらかじめ平均値に設定された所定値よりも高い電圧であるか低い電圧であるかを測定し、複数の測定結果が一致すると「H」出力であるか「L」出力であるかを判定するとともに、電源極性の反転を検知する。しかしながら、図3(e)に示すような短いパルス幅が発生している場合は、「L」出力、「H」出力とも複数の測定結果が一致せず、ノイズとして処理されるため、極性が反転するタイミングの誤検知や通信異常を防ぐことが可能な加熱調理器を実現することができる。
【0061】
図5(f)の波形は、抵抗器R61よりも十分低い値に設定された抵抗器R64を備えた電源位相検知手段46の出力波形であり、あらかじめ設定された所定値は前記電源位相検知手段46の出力最大値の1割に設定されている。制御部5は、前記電源位相検知手段46の出力について、あらかじめ設定された所定値よりも高い電圧であるか低い電圧であるかを測定し、複数の測定結果が一致すると「H」出力であるか「L」出力であるかを判定するとともに、電源極性の反転を検知する。さらに、極性1については、電源波形を詳細にモニターすることができるため、電源電圧が低下する等の電源異常も検知することが可能であると同時に、パルス状のノイズか制御部5に入力されても電源波形と異なるため除外することが可能となる。よって、図5(e)の波形を制御部5に入力する場合と同様に、図3(e)に示すような短いパルス幅が発生している場合は、「L」出力、「H」出力とも複数の測定結果が一致せず、ノイズとして処理されるため、極性が反転するタイミングの誤検知や通信異常を防ぐことが可能な加熱調理器を実現することができる。
【0062】
参考
次に、図6を参照して本発明の参考を説明する。
【0063】
図6は、本発明の第参考例における前記図4を構成する各回路ブロックの波形を示すものである。
【0064】
図6において、(a)は交流電源である商用電源1の電圧波形、(b)は交流電源を半波整流した波形、(e)は電源位相検知手段46内部の抵抗器R61と抵抗器R64の抵抗値がほぼ同じ場合の電源位相検知手段46の出力波形であり、ノイズといった外来要素によって、「L」出力から「H」出力に変化する際に、不特定周期で通常より短いパルス幅の出力変化が発生している。
【0065】
制御部5は電源位相を検知する際に、商用電源1の電圧が極性2から極性1に反転するタイミングで発生する電源位相検知手段46の立ち上がりエッジを検知した後、立ち上がった後の出力が「H」出力を継続していることを確認して、また、商用電源1の電圧が極性1から極性2に反転するタイミングで発生する電源位相検知手段46の立ち下がりエッジを検知した後、立ち下がった後の出力が「L」出力を継続していることを確認して、電源の極性が反転する位相であると判定している。
【0066】
よって、図6(e)に示すような不特定周期で短いパルス幅の出力変化が発生しても、立ち上がりエッジを検出した後の「H」出力が継続しないので、ノイズとして処理される。その後、次の立ち上がりエッジを検出した後の「H」出力の継続によって、電源の極性が反転する位相であると判定されるため、極性が反転するタイミングの誤検知や通信異常を防ぐことが可能な加熱調理器を実現することができる。
【0067】
参考
次に、図7を参照して本発明の参考を説明する。
【0068】
図7は、本発明の第参考例における前記図4を構成する各回路ブロックの波形を示すものである。
【0069】
図7において、(a)は交流電源である商用電源1の電圧波形、(b)は交流電源を半波整流した波形、(e)は電源位相検知手段46内部の抵抗器R61と抵抗器R64の抵抗値がほぼ同じ場合の電源位相検知手段46の出力波形であり、ノイズといった外来要素によって、通常「L」出力が継続している期間に、不特定周期で通常より短いパルス幅の出力変化が発生している。
【0070】
制御部5は電源位相検知手段46の出力を検知するとともに、電源位相周期の半周期以内に設定された検知禁止期間を備え、前記電源位相検知手段46からの出力を検知して電源位相の極性反転と判定した後、前記検知禁止期間は電源位相検知手段46の出力を検知せず、前記検知禁止期間が経過した後に電源位相検知手段46の出力を検知して、電源の極性が反転する位相を判定する。
【0071】
よって、図7(e)に示すような不特定周期で短いパルス幅の出力変化が発生しても、検知禁止期間であれば検知しないので、ノイズとして処理される。その後、次の立ち上がりエッジを検出した後の「H」出力の継続によって、電源の極性が反転する位相であると判定されるため、極性が反転するタイミングの誤検知や通信異常を防ぐことが可能な加熱調理器を実現することができる。
【0072】
参考
次に、図8を参照して本発明の参考を説明する。
【0073】
図8は、本発明の第参考例における前記図4を構成する各回路ブロックの波形を示すものである。
【0074】
図8において、(a)は交流電源である商用電源1の電圧波形、(b)は交流電源を半波整流した波形、(e)は電源位相検知手段46内部の抵抗器R61と抵抗器R64の抵抗値がほぼ同じ場合の電源位相検知手段46の出力波形であり、ノイズといった外来要素によって、「L」出力から「H」出力に変化する際に、不特定周期で通常より短いパルス幅の出力変化が発生している。
【0075】
制御部5は電源位相を検知する際に、参考と同様に、商用電源1の電圧が極性2から極性1に反転するタイミングで発生する電源位相検知手段46の立ち上がりエッジを検知した後、立ち上がった後の出力が「H」出力を継続していることを確認して、また、商用電源1の電圧が極性1から極性2に反転するタイミングで発生する電源位相検知手段46の立ち下がりエッジを検知した後、立ち下がった後の出力が「L」出力を継続していることを確認して、電源の極性が反転する位相であると判定している。
【0076】
ここで、図8(e)に示すような不特定周期で短いパルス幅の出力変化が発生した場合に、立ち上がりエッジを検出した後の「H」出力が継続しないので、ノイズとして処理されるが、次の立ち下がりエッジを検出して「L」出力が継続すると、極性1から極性2への反転タイミングであると誤検知してしまう恐れがある。
【0077】
よって、制御部5は立ち下がりエッジを検出して極性反転を判定した後、立ち上がりエッジを検出して極性反転を判定するまでは、次の立ち下がりエッジを検出しないため、極性が反転するタイミングの誤検知や通信異常を防ぐことが可能な加熱調理器を実現することができる。
【0078】
参考
次に、図9、10を参照して本発明の参考を説明する。
【0079】
図9は、本発明の第参考例における多口電気調理器の片側加熱部周辺の回路図を示すもので、図10は前記図9を構成する各回路ブロックの波形を示すものである。
【0080】
図9において、56は電源位相検知手段で、前記図4記載の電源位相検知手段46について、入力端子を電源スイッチ手段2より電源側のラインに接続する際に、補助スイッチ手段10を介して接続する構成である。よって、補助スイッチ手段10がオンしている場合、整流素子3aによって半波整流された交流波形を、抵抗器R61と抵抗器R64とで分圧して商用電源1の電源周波数に同期した信号を制御部5へ出力する。
【0081】
補助スイッチ手段10がオフ時に電源スイッチ手段2がオンされると、制御部5へと電力が供給されると同時に、加熱部4への電力供給が可能となる。制御部5は必要に応じて補助スイッチ手段10をオンすると、電源位相検知手段56からの出力により電源位相を検知することができるとともに、電源スイッチ手段2がオフされても補助スイッチ手段10を介して制御部5へと電力が供給される。
【0082】
図10において、(a)は交流電源である商用電源1の電圧波形、(b)は交流電源を半波整流した波形、(c)は入力電圧検知手段7の出力波形、(e)は電源位相検知手段56内部の抵抗器R61と抵抗器R64の抵抗値がほぼ同じ場合の電源位相検知手段56の出力波形であり、電源スイッチ手段2がオンした後に補助スイッチ手段10がオンした場合の各部の波形を示している。
【0083】
電源スイッチ手段2をオンした時、整流器3から全波整流された電圧が入力される入力電圧検知手段7の出力波形は(c)に示すように立ち上がり、その後、補助スイッチ手段をオンすることによる出力波形(c)の変化はない。
【0084】
電源位相検知手段56の出力波形(d)は、電源スイッチ手段2がオンすることでは変化しないが、補助スイッチ手段10がオンする場合、電源電圧が極性1の時に接点が閉じると電源電圧の極性が反転するタイミング以外で「L」出力から「H」出力に変化する。その後、補助スイッチ手段がオンを継続することにより、初回の出力変化以降は電源電圧の極性が反転するタイミングで出力変化が発生するので、参考と同様に、極性が反転するタイミングの誤検知や通信異常を防ぐことが可能な加熱調理器を実現することができる。また、電源スイッチ手段2オフ後に、制御部5が補助スイッチ手段10はオンする必要がないと判断した場合にオフすることで、電源位相検知手段56と制御部5とで消費される電力を削減することが可能な加熱調理器を実現することができる。
【0085】
(実施例
次に、図11、12を参照して本発明の実施例を説明する。
【0086】
図11は、本発明の第の実施例における多口電気調理器の片側加熱部周辺の回路図を示すもので、図12は前記図11を構成する各回路ブロックの波形を示すものである。
【0087】
図11において、66は電源位相検知手段で、前記図9記載の電源位相検知手段56について、入力端子を電源スイッチ手段2より電源側のラインに接続する際に、補助スイッチ手段10と第1の整流素子21を介して接続するとともに、前記入力端子を第2の整流素子22を介して電源スイッチ手段2の負荷側端子に接続する構成である。よって、電源スイッチ手段2、もしくは補助スイッチ手段10のどちらかがオンしている場合、第1の整流素子21、もしくは第2の整流素子22と整流素子3aによって半波整流された交流波形を、抵抗器R61と抵抗器R64とで分圧して商用電源1の電源周波数に同期した信号を制御部5へ出力する。
【0088】
補助スイッチ手段10がオフ時に電源スイッチ手段2がオンされると、制御部5へと電力が供給されると同時に、加熱部4への電力供給が可能となり、入力電圧検知手段7に整流器3の出力が入力され、電源スイッチ状態検知手段8へと信号が出力される。さらに、電源位相検知手段66の入力端子にも第2の整流素子22を介して半波整流された交流波形が入力され、電源スイッチ状態検知手段8へと信号が出力され、電源スイッチ状態検知手段8は電源スイッチ手段がオンされた信号を制御部5へと出力する。制御部5は、電源スイッチ手段2がオンされたと検知するとすぐに補助スイッチ手段10をオンするため、電源スイッチ手段2がオフされても、電源位相検知手段66の入力端子には補助スイッチ手段10と第1の整流素子21を介して半波整流された交流波形が入力され、補助スイッチ手段10を介して制御部5へと電力が供給される。
【0089】
図12において、(a)は交流電源である商用電源1の電圧波形、(b)は交流電源を半波整流した波形、(c)は入力電圧検知手段7の出力波形、(e)は電源位相検知手段66内部の抵抗器R61と抵抗器R64の抵抗値がほぼ同じ場合の電源位相検知手段66の出力波形であり、電源スイッチ手段2がオンされるとすぐに制御部5が補助スイッチ手段10をオンした場合の各部の波形を示している。
【0090】
電源スイッチ手段2をオンした時、整流器3から全波整流された電圧が入力される入力電圧検知手段7の出力波形は(c)に示すように立ち上がり、その後、補助スイッチ手段をオンすることによる出力波形(c)の変化はない。
【0091】
電源位相検知手段66の出力波形は、電源電圧が極性1の時に電源スイッチ手段2をオンすることによって、電源電圧の極性が反転するタイミングでなくとも「L」出力から「H」出力に変化する。その後、すぐに制御部5が補助スイッチ手段10をオンし、オン状態を電源スイッチ手段2のオンオフに関わらず継続することによって、初回の出力変化以降は電源電圧の極性が反転するタイミングで出力変化が発生する。
【0092】
よって、参考と同様に、極性が反転するタイミングの誤検知や通信異常を防ぐことが可能な、また、電源スイッチ手段2オフ後に、制御部5が補助スイッチ手段10はオンする必要がないと判断した場合にオフすることで、電源位相検知手段56と制御部5とで消費される電力を削減することが可能な加熱調理器を実現することができる。
【0093】
尚、本実施例においては、電源スイッチ手段2がオフの場合、制御部5への電源は電源スイッチ手段2よりも電源側のラインから電力が供給されるように構成しているが、これに限るものではなく、電源スイッチ手段2を介して得られた電力を二次電池といった蓄電素子にバックアップする構成や、一次電池を備えた構成としても、電源スイッチ手段2のオンオフによって電源位相を検知する電源位相検知手段の出力波形が変化せず、電源位相の誤検知や通信異常を防ぐことが可能な電気調理器を実現することができる。
【0094】
また、電源スイッチ状態検知手段8は電源位相検知手段と入力電圧検知手段7との信号によって電源スイッチ手段2のオンオフを判定しているが、電源位相検知手段からの信号は判定要素とせず、入力電圧検知手段7からの信号だけで電源スイッチ手段2のオンオフを判定する構成としても、概ね同等の効果が得られる。
【0095】
また、電源スイッチ状態検知手段8は制御部5とは別の回路ブロックとなっているが、制御部5を構成する例えばマイクロコンピュータなどによって機能を果たしても、概ね同等の効果が得られる。
【0096】
また、操作部5a、温度検知部5b、表示部5cは制御部5に備えられた構成要素としているが、これに限るものではなく、例えば通信手段9を介して別のマイクロコンピュータや電源によって動作する独立した操作部、温度検知部、表示部であっても概ね同等の効果が得られる。
【0097】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、請求項1に記載の発明は、電源スイッチ手段のオンオフによって出力波形が変化しない半波整流構成を入力段に有した電源位相検知手段を備えることにより、電源電圧の極性が反転するタイミングの誤検知を防ぎ、周期や時間をカウントしたり、他の制御部とのシリアル通信用クロックとして容易に使うことを可能とし、さらに、制御部5を制御するマイクロコンピュータに組み込まれたプログラムを簡素なものとしてプログラムのミスが発生し難く安定した動作が確保されるという効果が得られる。
【0098】
また、請求項1に記載の制御部が電源位相検知手段の出力を検知するにあたり、ノイズによる誤検知を防ぎ、電源電圧の極性が反転するタイミングの検知や、周期や時間をカウントしたり、他の制御部とのシリアル通信について、安定した動作が確保されるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における多口電気調理器の回路図
【図2】 図1を構成する各回路ブロックの波形を示す図
【図3】 本発明の参考における図1を構成する各回路ブロックの波形を示す図
【図4】 本発明の参考における多口電気調理器の片側加熱部周辺の回路図
【図5】 図4を構成する各回路ブロックの波形を示す図
【図6】 本発明の参考における図4を構成する各回路ブロックの波形を示す図
【図7】 本発明の参考における図4を構成する各回路ブロックの波形を示す図
【図8】 本発明の参考における図4を構成する各回路ブロックの波形を示す図
【図9】 本発明の参考における多口電気調理器の片側加熱部周辺の回路図
【図10】 図9を構成する各回路ブロックの波形を示す図
【図11】 本発明の実施例における多口電気調理器の片側加熱部周辺の回路図
【図12】 図11を構成する各回路ブロックの波形を示す図
【図13】 従来の加熱部を2個有する多口電気調理器の回路図
【図14】 図13を構成する各回路ブロックの波形を示す図
【符号の説明】
1 商用電源
2、12 電源スイッチ手段
3、13 整流器
3a、3b、3c、3d、13a、13b、13c、13d 整流素子
4、14 加熱部
4a 加熱コイル
4b 共振コンデンサ
4c 平滑コンデンサ
4d、14d スイッチング素子
5、15 制御部
5a、15a 操作部
5b、15b 温度検知部
5c、15c 表示部
6、16、26、36、46、56、66 電源位相検知手段
7、17 入力電圧検知手段
8、18 電源スイッチ状態検知手段
9 通信手段
9a、9b フォトカプラ

Claims (1)

  1. 加熱部と、前記加熱部への電力を供給、遮断する電源スイッチ手段と、前記加熱部の加熱動作を制御する制御部と、前記電源スイッチ手段より電源側のラインに接続され入力段に前記電源スイッチ手段のオンオフによって波形が変化しない半波整流構成を有し電源周波数に同期した信号を前記制御部に出力する電源位相検知手段と、前記電源スイッチ手段より電源側のラインに接続された補助スイッチ手段の負荷側端子に接続された第1の整流素子と、前記電源スイッチ手段の負荷側端子に接続された第2の整流素子を備え、前記制御部と前記電源位相検知手段のコモン電位は加熱部に電気的に接続され、前記電源位相検知手段は前記補助スイッチ手段と前記第1の整流素子とを介して前記電源側ラインに接続され、且つ前記電源スイッチ手段と前記第2の整流素子を介して前記電源側ラインに接続され、補助スイッチ手段は前記電源位相検知手段を電源に接続、切断するとともに、制御部への電力を供給、遮断してなる電気調理器。
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