JP3756819B2 - 微小流コリオリメータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、並列2本のフローチューブを有する構成にして、かつ駆動または位相差検出手段を鏡像的に配置することにより、外乱振動、熱影響、経年変化等の影響を最小に抑えた微小流コリオリメータに関する。
【0002】
【従来の技術】
被測定流体の流通するフローチューブの一端又は両端を支持し、該支持点回りにフローチューブを該フローチューブの流れ方向と垂直な方向に振動したとき、フローチューブに作用するコリオリの力が質量流量に比例することを利用したコリオリメータは周知である。このコリオリメータにおけるフローチューブとしての形状は、湾曲管、直管等種々のものが知られているが、いずれの形状においても、このフローチューブを1本構成とする以外に、並列2本の構成とするタイプが知られている。
【0003】
従来の1本構成のフローチューブタイプは駆動効率が悪く、振動させるとアンバランスのため、振動漏洩が生じ、配管影響が生じた。またセンサ単体でもチューブ以外の振動要素の剛性を上げ、十分その固有振動数を上げる必要があった。そのため、殆どのコリオリメータでは駆動効率が良く振動漏洩の少ない並列2本構成を採用して、フローチューブを一対の振動管として音叉振動させている。
【0004】
通常のコリオリメータにおいてフローチューブを駆動したり、コリオリ力による位相差を検出するために、磁石、コイル等がフローチューブに付加されることとなるが、一対のフローチューブを対向させ音叉振動させるタイプのセンサの場合、そのフローチューブに付加される質量分布は流体及び機械的振動影響の視点からも、対称的であることが望ましい。
【0005】
このような観点で、本出願人は先に、2本のフローチューブのバランスを保ち、コリオリメータの性能への悪影響を軽減させる技術を提案した(特開平11−337383号公報参照)。駆動装置及び一対のセンサの各コイル及び磁石は、2本のフローチューブ上に相対するように、フローチューブ1とフローチューブ2の間のチューブ軸間に取付具を介して取り付けられるが、2本のフローチューブのバランスは、各コイル及び磁石を、各フローチューブに取り付けられるそれぞれの合計質量が略等しくなるように2本のフローチューブに分散させ、同時に配線による影響を分散させることにより達成する。
【0006】
しかし、微小流量の計測を目的としたコリオリメータの場合は、フローチューブや流体の質量が小さく、そのため、フローチューブに付加される集中質量は流体密度影響となることから、単に2本のフローチューブのバランスを保つのみでは不十分であり、フローチューブに付加される集中質量そのものを低減させることが望まれる。上記したように、取付具を有するコイルと磁石をそれぞれ、フローチューブ上に取り付けることによっては、集中質量を低減することはできない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る問題点を解決して、微小流量の計測を目的としたコリオリメータを構成するために、振動の対称性、通過する流体の対称性の観点から、並列2本の湾曲管タイプのフローチューブ構成を採用する。
【0008】
その上でフローチューブへの付加物の影響を減らすため、ケイ素鋼等の磁性体を直接フローチューブにロー付けする。この磁性体はフレーム或いはケース等に固定された磁石によって磁化し、フレーム或いはケース等に固定されたコイルとの相対位置により、駆動したり(駆動装置)、或いは起電力を発生する(位相差信号検出装置)。
【0009】
このように、本発明は、並列2本のフローチューブ構成にして、かつ駆動または位相差検出手段を鏡像的に配置することにより、外乱振動、熱影響、経年変化等の影響を最小に抑えることを目的としている。
【0010】
また、本発明は、フローチューブに対する付加物を減らすことにより、流体密度が変化した場合のフローチューブの各振動モードの対称性及び固有振動数を可能な限り一致させることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の微小流コリオリメータは、並列2本の湾曲管タイプのフローチューブと、一方のフローチューブを他方のフローチューブに対して互いに反対位相で共振駆動させる駆動装置と、該駆動装置の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置されてコリオリの力に比例した位相差を検出する一対の振動検出センサとを備えている。駆動装置及び一対の振動検出センサはそれぞれ、並列2本のフローチューブのそれぞれに互いに対称的に取り付けられた磁性体と、フレーム或いはケース等の固定構造体上に取り付けられたコイルと磁石とを備えている。磁性体のそれぞれは、細長い形状にして、その中央部でフローチューブに固着される。コイル及び磁石は対称的に配置されて、該磁石による磁束が前記フローチューブに取り付けられた磁性体を通り、かつ前記コイルに鎖交するよう構成される。
【0012】
このように、本発明は、2本の対向するフローチューブを有するコリオリメータに対して適用したものであり、フローチューブの駆動及び位相差検出のために、フローチューブの天頂(最大振幅位置)の1個所及びツイスト振動の検出に適する位置の2個所に細長い磁性体が固着され、その磁性体をフローチューブとは離れた位置に置かれた磁石で磁化させる。フローチューブに付加される磁性体は必要最小限の質量であり、かつ同じ磁性体を対向して配設しているので対称構造とし易い。磁性体として、ケイ素鋼等の通常の磁性材料を使用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用することのできるコリオリメータの全体構成を示す断面図であり、並列2本の湾曲管タイプのフローチューブを垂直面内に取り付けた場合を想定している。図1(A)は、その正面から見た図であり、図1(B)は、その側面から見た図である。例示したコリオリメータのフローチューブ1、2は、直線状の天頂部両側から左右対称に湾曲させた略三角形状の同一形状の湾曲管であるが、本発明は、湾曲管タイプの並列2本のフローチューブを有するものであれば、どのようなタイプのコリオリメータにも適用可能である。
【0014】
例示したコリオリメータのフローチューブ1、2の両端部はマニフォールド24、25に結合されている。図1のコリオリメータは、左右対称であるが、測定流体は、図1(A)の左側より流入し、右側に流出すると仮定して、以下説明する。即ち、測定流体は、外部流管(図示省略)より流入し、入口側マニフォールド24の内部で2本のフローチューブ1、2に等しく分岐される。そしてフローチューブ1、2の出口側では、マニフォールド25で合流して、外部流管(図示省略)に流出する。
【0015】
両端の接続口と流量計全体を保持しているフレーム30は、図1に示されるように、両側のカバー31と結合されて、マニフォールド部の鍔部26と協同して、内部に略三角形状のフローチューブを含む流量計を収容する密閉空間を形成している。これによって、チューブが万一破損するようなことがあっても、ここを流れている流体が、耐圧容器の外部に流れ出ることはない。
【0016】
フローチューブ1、2の両端近傍には、音叉状に駆動したとき振動の節部を形成させるためのブレースバー27が設けられ、かつこれは、フローチューブ1、2が並列に維持されるように相互固着している。なお、振動支点を構成するためには、この点で、2本のフローチューブ1,2を一体に結合する必要があり、これは、図示した例において、フローチューブの4つの端部を一体に結合する1つのブレースバー27によって行っている。
【0017】
前述のように、測定流体は、流路入口側で入口側マニフォールド24から2本のフローチューブ1、2に等しく分岐され、そして、同様に、マニフォールド25により合流する。この際、例示したマニフォールド24の流路は、その流入口から円弧を描いて滑らかに転向して、フローチューブ1、2との接続部に至る。その際、1つの流入口から、2本のフローチューブ1、2に分岐するよう2つの流路を形成する。同様に、測定流体の流路出口側のマニフォールド25もまた、上記入口側のマニフォールド24の流路及び形状と対称に構成して、2本のフローチューブ1、2から合流して出口流路に連なる。
【0018】
詳細な構成は後述するが、駆動装置15は、このような並列2本の湾曲管から成るフローチューブ1、2の中央部で、2本のフローチューブ1、2を互いに反対位相で共振駆動している。また、詳細な構成は後述するが、一対の振動検出センサ16、17は、駆動装置15の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置され、コリオリの力に比例した位相差を検知している。
【0019】
駆動装置15及び一対の振動検出センサ16、17から外部への配線を必要とするそれぞれのコイルは、後述するように、フローチューブ上には無いので、フレーム30或いはカバー31の内壁面に沿わせて、配線導出入部10の内部を貫通させて、コリオリメータの外部に備えられる端子箱、或いは電気的制御回路に接続される。通常備えられる温度センサへの配線は、また、この配線導出入部10を通して外部に引き出される。その際、この配線導出入部10内に備えられたプラスチック等の密封手段により、電線取り出し口を封じて、内部空間を外部と遮断している。
【0020】
次に、本発明の特徴とする構成を有する駆動装置及び振動検出センサについて、図2及び図5に示す比較例、及び図3,図4,図6,図7に示す実施例を参照して説明する。以下に説明するいずれの構成も、コイル、磁性体、磁石の組合せから構成されて、駆動装置15或いは振動検出センサ16,17のそれぞれに用いうるものである。
【0021】
図2は、駆動装置或いは振動検出センサの比較例1を示す図である。フローチューブ1,2には対称にそれぞれ、細長い形状の磁性体がその長手方向を一直線にして固着されている。磁性体は、ケイ素鋼等の通常の磁性材料により形成することができる。なお、棒状の磁性体を例示したが、磁性体は細長い形状であれば、図8に示すように、角柱、円柱、板状等にすることができる。図8(A)は、板状磁性体の中央に穴をあけてそこにフローチューブを挿入することにより取り付けるものである。(B)は、板状磁性体に代えて、角柱状磁性体を用いて同様に取り付けたものである。(C)は、角柱状磁性体に穴ではなく、半円形凹部を設けて、そこにフローチューブを取り付けたものである。(D)及び(E)は、フローチューブに、円柱状磁性体或いは板状磁性体をワイヤを用いて固定したものである。(F)は、板状磁性体のフローチューブ取付部を、フローチューブ外形に一致するように変形させて取り付けたものである。
【0022】
図2に示した磁性体は、チューブの振動方向に対し磁性体の長手方向が一致する様に配置されて、振動時に回転運動が生じ難い様に、その中央でフローチューブにロー付け等により固着されている。例示した磁石は、磁性体に対してフローチューブと反対側で、かつコイルの半径方向外側において、コイルの外周面に一方の磁極を対向させるようにして、2つの磁石が備えられる。磁石の極性は、一方の磁石がN極をコイル外周面に対向させるとき、他方の磁石はS極を対向させるが、図示の場合とは逆に配置しても、全く同様の機能を果たすことができる。
【0023】
また、2つのコイルは、2つの磁性体の長手方向の相対する外側においてそれぞれ、コイルの軸を磁性体の長手方向にほぼ一致させるようにして配置して、フローチューブの振動時には磁性体の先端がコイルの軸線上を通過する様にする。
【0024】
磁石からの磁束は、図中において点線で示すように、一方の磁石のN極から、一部は同じ磁石のS極に戻るものの、残りの磁束は一方のコイルに鎖交した後、フローチューブに取り付けた磁性体のそれぞれを順次通って、他方のコイルに鎖交した後、他方の磁石のS極に至る。このように、磁石による磁束が、フローチューブに取り付けた磁性体を通ると共に、コイルに鎖交するよう配置されているので、コイルに電流を流すことにより駆動装置としてフローチューブを駆動することができ、また、振動検出装置として、フローチューブの振動に基づいてコイルに流れる電流を検出することが可能となる。
【0025】
コイル及び磁石はいずれも、フローチューブ上ではなく、フレーム或いはケース等の剛性の高い部位(固定構造体)に、合成樹脂等の非磁性材料により構成した取付具(図示省略)により固着されている。このようにして、2本のフローチューブの間でバランスを保つだけでなく、フローチューブに付加される集中質量そのものを磁性体のみにして、低減させることが可能となる。
【0026】
図3は、駆動装置或いは振動検出センサのそれぞれに用いうる第1の実施例を示す図である。磁石、磁性体、コイルは、図2と同様に配置されるが、磁石の極性が相違する。磁石の極性は、2つの磁石が同じ極性をコイル外周面に対向させる。磁石からの磁束は、図中において点線で示すように、2つの磁石のいずれのS極からも、一部は同じ磁石のN極に直ちに戻るものの、残りの磁束は対応するコイルに鎖交し、さらには、フローチューブに取り付けた対応する磁性体を順次通って、同じ磁石のN極に戻る。磁石による磁束が、フローチューブに取り付けた磁性体を通ると共に、コイルに鎖交するよう配置されていると共に、コイル及び磁石がいずれも、フローチューブ上ではなく、フレーム或いはケース等剛性の高い部位に固着されているのは、先の例と同じである。
【0027】
図4は、駆動装置或いは振動検出センサのそれぞれに用いうる第2の実施例を示す図である。例示した磁石は、円筒形状にして、その内周側と外周側を異なる極性NとSに磁化したものである。この磁極N、Sは、図示の場合とは逆に配置しても同様の機能を奏することができる。このような磁石が1つのみ、2つのフローチューブに取り付けた磁性体の中央に、かつ、2つの磁性体の長手方向と磁石の軸をほぼ一致させるようにして配置される。
【0028】
また、磁石とは反対側の磁性体の先端側においてそれぞれ、コイルが、磁性体の長手方向とコイルの軸をほぼ一致させるようにして備えられる。フローチューブの振動時には磁性体の先端がコイルの軸線上を通過する様にする。コイル及び磁石がいずれも、フローチューブ上ではなく、フレーム或いはケース等剛性の高い部位に固着されているのは、先の例と同じである。
【0029】
このような磁石によって、2つの磁性体は、左右対称に磁化される。2個のコイルは、直列に接続することにより、外乱による振動影響を相殺することが可能であるが、図示したように、2つの磁性体の極性が左右対称の場合、2つのコイルは逆方向に結線される。なお、先の図2に示したように、極性が非対称である場合は正方向に結線することとなる。
【0030】
図5は、駆動装置或いは振動検出センサの比較例2を示す図である。図示の例において、1つのコイルが、2つのフローチューブの中央に、かつ、2つの磁性体の長手方向とコイルの軸をほぼ一致させるようにして配置される。また、コイルとは反対側の磁性体の先端側においてそれぞれ、磁石が、磁性体の長手方向端部に相対するように、一方の磁極を対向させて備えられる。この両側の併せて2つの磁石は互いに非対称に磁化されている。
【0031】
図6は、駆動装置或いは振動検出センサのそれぞれに用いうる第3の実施例を示す図である。図5と同様な配置であるが、両側の2つの磁石は互いに対称に磁化されている。
【0032】
図7は、駆動装置或いは振動検出センサのそれぞれに用いうる第4の実施例を示す図である。例示した磁石は、円筒形状のものを1つ、2つの磁性体の中央に配置して、その内周側と外周側を異なる極性NとSに磁化したものである。1つのコイルが、この磁石内部の中空部に同軸にして配置され、さらに、そのコイル軸を磁性体の長手方向とほぼ一致させるようにして備えられる。
【0033】
以上のようないずれの例によっても、磁石からの磁束が、磁性体を通るように配置すると共に、この磁性体を通る磁束に鎖交するようにコイルが配置される。これによって、コイルを通過する磁束密度を高くして、かつ、磁束の方向がコイルの半径方向に通過するように構成することが可能となる。また、フローチューブには静的に磁力による応力が生じてしまうが、このような応力は、駆動振幅を含めた弾性範囲内であれば問題はない。
【0034】
なお、以上に例示した構成は、駆動装置と振動検出センサのいずれにも用いうるものであるが、両者に同一タイプのものを用いる必要性は必ずしも無い。例えば、図2に例示した構成を駆動装置に用いる一方、振動検出センサには図3に例示したような構成を用いることは可能である。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、ケイ素鋼等の磁性体のみをフローチューブに固着することにより、フローチューブへの付加物の影響を減らすことができ、これによって、流体密度が変化した場合のフローチューブの各振動モードのたわみ量の変化を最少とすることが可能となり、各振動モード間の振幅倍率の関係がほぼ一定となって、器差(測定誤差)を生じる密度影響が少なくなる。
【0036】
また、本発明は、並列2本のフローチューブ構成にして、かつ駆動または位相差検出手段を鏡像的に配置することにより各振動モードの対称性及び固有振動数が一致し、外乱振動、熱影響、経年変化等の影響を最小に抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用することのできるコリオリメータの全体構成を示す断面図であり、(A)はその正面から見た図であり、(B)はその側面から見た図である。
【図2】 駆動装置或いは振動検出センサの比較例1を示す図である。
【図3】 駆動装置或いは振動検出センサのそれぞれに用いうる第1の実施例を示す図である。
【図4】 駆動装置或いは振動検出センサのそれぞれに用いうる第2の実施例を示す図である。
【図5】 駆動装置或いは振動検出センサの比較例2を示す図である。
【図6】 駆動装置或いは振動検出センサのそれぞれに用いうる第3の実施例を示す図である。
【図7】 駆動装置或いは振動検出センサのそれぞれに用いうる第4の実施例を示す図である。
【図8】 種々の形状を有する磁性体のフローチューブへの固着方法を例示する図である。

Claims (4)

  1. 並列2本の湾曲管タイプのフローチューブと、一方のフローチューブを他方のフローチューブに対して互いに反対位相で共振駆動させる駆動装置と、該駆動装置の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置されてコリオリの力に比例した位相差を検出する一対の振動検出センサとを備える微小流コリオリメータにおいて、
    前記駆動装置及び一対の振動検出センサはそれぞれ、並列2本のフローチューブのそれぞれに互いに対称的に取り付けられた磁性体と、フレーム或いはケース等の固定構造体上に取り付けられたコイルと磁石とを備え、
    前記磁性体のそれぞれは、細長い形状にして、その中央部でフローチューブに固着され、
    前記コイル及び磁石は対称的に配置されて、該磁石による磁束が前記フローチューブに取り付けられた磁性体を通り、かつ前記コイルに鎖交するよう構成され、
    前記駆動装置及び一対の振動検出センサの少なくとも一方において、前記コイルが、2つの磁性体の長手方向の相対する外側においてそれぞれ、該コイルの軸を磁性体の長手方向にほぼ一致させるようにして併せて2つ配置されると共に、前記磁石が、それぞれのコイルの半径方向外側において、コイルの外周面に一方の磁極を対向させるようにして、併せて2つ備えられ、
    前記2つの磁石はそれぞれ、同じ極性をコイル外周面に対向させたことから成る微小流コリオリメータ。
  2. 並列2本の湾曲管タイプのフローチューブと、一方のフローチューブを他方のフローチューブに対して互いに反対位相で共振駆動させる駆動装置と、該駆動装置の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置されてコリオリの力に比例した位相差を検出する一対の振動検出センサとを備える微小流コリオリメータにおいて、
    前記駆動装置及び一対の振動検出センサはそれぞれ、並列2本のフローチューブのそれぞれに互いに対称的に取り付けられた磁性体と、フレーム或いはケース等の固定構造体上に取り付けられたコイルと磁石とを備え、
    前記磁性体のそれぞれは、細長い形状にして、その中央部でフローチューブに固着され、
    前記コイル及び磁石は対称的に配置されて、該磁石による磁束が前記フローチューブに取り付けられた磁性体を通り、かつ前記コイルに鎖交するよう構成され、
    前記駆動装置及び一対の振動検出センサの少なくとも一方において、前記コイルが、2つの磁性体の長手方向の相対する外側においてそれぞれ、該コイルの軸を磁性体の長手方向にほぼ一致させるようにして併せて2つ配置されると共に、前記磁石は、円筒形状の1つの磁石を2つの磁性体の中央に配置して、その内周側と外周側を異なる極性NとSに磁化したことから成る微小流コリオリメータ。
  3. 並列2本の湾曲管タイプのフローチューブと、一方のフローチューブを他方のフローチューブに対して互いに反対位相で共振駆動させる駆動装置と、該駆動装置の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置されてコリオリの力に比例した位相差を検出する一対の振動検出センサとを備える微小流コリオリメータにおいて、
    前記駆動装置及び一対の振動検出センサはそれぞれ、並列2本のフローチューブのそれぞれに互いに対称的に取り付けられた磁性体と、フレーム或いはケース等の固定構造体上に取り付けられたコイルと磁石とを備え、
    前記磁性体のそれぞれは、細長い形状にして、その中央部でフローチューブに固着され、
    前記コイル及び磁石は対称的に配置されて、該磁石による磁束が前記フローチューブに取り付けられた磁性体を通り、かつ前記コイルに鎖交するよう構成され、
    前記駆動装置及び一対の振動検出センサの少なくとも一方において、前記コイルは、2つのフローチューブの中央に、かつ、2つの磁性体の長手方向とコイルの軸をほぼ一致させるようにして1つ配置すると共に、前記磁石が、該コイルとは反対側の磁性体の先端側においてそれぞれ、磁性体の長手方向端部に相対するように、一方の磁極を対向させて併 せて2つ備えられ、
    前記2つの磁石は互いに同一磁極を磁性体に対向させるように対称に磁化されることから成る微小流コリオリメータ。
  4. 並列2本の湾曲管タイプのフローチューブと、一方のフローチューブを他方のフローチューブに対して互いに反対位相で共振駆動させる駆動装置と、該駆動装置の取付位置に対して左右両側の対称位置に設置されてコリオリの力に比例した位相差を検出する一対の振動検出センサとを備える微小流コリオリメータにおいて、
    前記駆動装置及び一対の振動検出センサはそれぞれ、並列2本のフローチューブのそれぞれに互いに対称的に取り付けられた磁性体と、フレーム或いはケース等の固定構造体上に取り付けられたコイルと磁石とを備え、
    前記磁性体のそれぞれは、細長い形状にして、その中央部でフローチューブに固着され、
    前記コイル及び磁石は対称的に配置されて、該磁石による磁束が前記フローチューブに取り付けられた磁性体を通り、かつ前記コイルに鎖交するよう構成され、
    前記駆動装置及び一対の振動検出センサの少なくとも一方において、前記磁石は、円筒形状の1つの磁石を前記2つの磁性体の中央に配置して、その内周側と外周側を異なる極性NとSに磁化すると共に、前記コイルは、前記磁石内部の中空部に同軸にして、かつそのコイル軸を磁性体の長手方向とほぼ一致させるようにして1つ備えられることから成る微小流コリオリメータ。
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