JP3756556B2 - 把持鉗子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば把持鉗子のグリップに力覚センサを備え、生体組織を把持したときの力覚センサによる検出情報を術者に提示する機能を有する把持鉗子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、生体の体腔内に挿入する把持鉗子や内視鏡等の医療器具に触覚または力覚情報を検知するセンサを取り付け、生体組織の硬さや、医療器具が生体から受ける力を計測し、これを術者に呈示することが行われている。特に、内視鏡や処置具を搭載したマニピュレータを遠隔操作によって処置を行う場合、術者は、力覚を直接検知できないので、前述のような力覚検知、呈示手段は有効である。
【0003】
例えば、特願平5−354155号は、複数のセンサを備えた分布型センサユニットを体腔内に挿入される医療器具本体の挿入部を設け、このセンサユニットから出力される複数のセンサ出力に基づいて前記医療器具本体を制御するようにしたものである。
【0004】
すなわち、医療器具本体の挿入部の先端部に設けられた把持鉗子にセンサユニットが一体的に設けられ、体腔内に挿入して把持鉗子によって生体組織を把持したときにセンサユニットが生体組織の硬さ等を計測し、そのセンサユニットから出力される複数の検知情報に基づいて医療器具本体を制御するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の技術では、生体組織の硬さや、医療器具が生体から受ける力を計測した後、つまり処置した後、前記医療器具の洗浄・消毒・滅菌を行う場合、医療器具の先端部に固定されているセンサも含めて行わなくてはならないため、センサの高温・高湿環境耐性や、薬品耐性を考慮しなければならず、また、センサの組み込みにより前記医療器具の形状が複雑化するため、効果的な洗浄・消毒・滅菌の手間がかかるという問題があった。
【0006】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、把持鉗子の容易かつ効果的な洗浄・消毒・滅菌を可能とし、力覚センサの耐久性を向上させるとともに、力覚センサの適用範囲を広げることができる把持鉗子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、処置を行う先端部と把持鉗子本体とからなる把持鉗子であって、前記先端部は、把持片と基端部材を有し、前記把持片に配置された力覚センサと、前記先端部に設けられ、前記把持片を前記基端部材に対して着脱可能にする着脱手段と、を具備したことを特徴とする。
把持鉗子を使用後、把持鉗子本体から前記把持片を力覚センサとともに取り外して洗浄・消毒・滅菌を別々に行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は第1の実施形態を示し、図1はセンサユニット、図2は医療器具としての把持鉗子を示す。図3に示す11は鉗子本体であり、この鉗子本体11は柄12の先端部に設けられたグリッパ13と、柄12の基端部に設けられグリッパ13を開閉するハンドル14とから構成されている。
【0009】
15は鉗子本体11を挿通する筒状部材であり、この筒状部材15には軸方向に鉗子本体11の柄12を挿通する鉗子孔16とリード線17を挿通する配線収納孔18が設けられている。そして、リード線17の先端部にはセンサユニット19が接続されている。
【0010】
前記グリッパ13は、図1および図2に示すように開閉自在な一対の把持片20からなり、把持面21には鋸歯状の凹凸が形成されている。また、一対の把持片20のうち一方の把持面21の中央には長手方向に長方形の溝22が設けられている。この溝22の断面形状は台形になっており、溝22の底面23の一部からは孔24が把持片21の背面25に貫通している。
【0011】
前記センサユニット19について説明すると、前記溝22には両端を等角度で下方へ折り曲げられたステンレス等の薄肉の板バネ26が設けられており、この板バネ26は端部26a,26bをバネ力により溝22の両端面に押圧することによって把持片20に固定されている。板バネ26は、その幅が前記溝22の幅より若干狭くなっており、その上面26cが把持片20の把持面21と同レベルの高さになるように形成されている。
【0012】
板バネ26の下面中央には力覚検出手段としての歪ゲージ27が接着固定され、更に歪ゲージ27の補強と防水のため歪ゲージ27の上部にはシリコンゴム系接着剤28等が一様に薄く塗布され被覆されている。歪ゲージ27には前記リード線17が接続され、このリード線17は前記孔24を挿通して背面25に引き出されている。また、リード線17が挿通された孔24にもシリコンゴム系接着剤28が塗布されている。
【0013】
また、図4に力覚検知手段として感圧導電ゴム29を使用した場合の変形例を示す。感圧導電ゴム29は、感圧導電ゴム29の一方の感圧面30が前記板バネ26の下面に接着されてグリッパ13に保持されている。このとき、感圧導電ゴム29の他方の感圧面31は溝22の底面23とほとんど押圧力ゼロで接触するようになっている。
【0014】
次に、本実施形態の作用について説明する。
生体内の処置を行いながら把持力を検出するため、まずリード線17をグリッパ13の把持片20に設けられた孔24に挿通させた後、板バネ26を撓ませて一方の端部26aを溝22の一端面22aに押圧しながら他方の端部26bを溝22の他端面22bに滑り込ませることにより、前記センサユニット19を溝22に装着する。なお、力覚検出手段として感圧導電ゴム29を使用したときも同様である。
【0015】
グリッパ13によって体腔内の生体組織aを把持すると、板バネ26の上面26aが生体組織aに接触して板バネ26の両端部26a,26bを支点として歪ゲージ27の貼り付いている板バネ26の中央部が下方へ撓むことにより、把持力を検出できる。このとき、板バネ26の両端部26a,26bが溝22の両端面22a,22bより反作用の力を内側に受けるため、板バネ26の中央部が若干上方へ撓むことにより、生体組織aを把持する前に既に歪ゲージ27の出力が出ている場合がある。このときは、その時の出力をオフセットとして測定する。また、力覚検出手段として感圧導電ゴム29を使用したときは、板バネ26に貼り付いている感圧面30が生体組織aを把持したときに弾性変形するので把持力を検出できる。
【0016】
一方、生体内の処置が終わった後は、前述の装着手順と逆の手順でセンサユニット19を把持片20から取り外す。取り外し後は、鉗子本体11とセンサユニット19とを別々に滅菌を行う。特に、板バネ26の両端部26a,26bの近傍の折り曲げ部分26dと前記溝22の間隙に詰まった付着物を重点的に洗浄することができる。
【0017】
本実施形態によれば、生体組織aの把持力を感度良く検出でき、センサユニット19と鉗子本体11とを別々に分離して洗浄、滅菌できるので、板バネ26の両端部26a,26bなどの微細部分の洗浄、滅菌が確実にできる。また、センサ自身の寿命も向上する。また、センサが使用途中で壊れたときの交換が容易となる。
【0018】
図5は第2の実施形態を示し、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。センサユニット32は、板バネ33と、この板バネ33の下面中央部に接着された歪ゲージ27とから構成されている。グリッパ13の把持片34は磁性体で形成されており、この把持片34に把持面35には溝36が設けられている。溝36の長手方向の両端縁には浅い溝37が形成されており、歪ゲージ27の接着された板バネ33の両端部33a,33bが浅い溝37に磁力により吸着されている。なお、力覚検出手段として感圧導電ゴム29を使用したときも同様である。
【0019】
次に、本実施形態の作用について説明する。
生体組織aを把持すると、歪ゲージ27、感圧導電ゴム29等の力覚検出手段が貼り付いている板バネ33の中央部が下方へ撓むので把持力を検出できる。処置が終わった後は、板バネ33をピンセット等で挟みそのまま上方へ軽く引き上げることで鉗子本体11とセンサユニット32とを分離できる。
【0020】
本実施形態によれば、第1の実施形態の効果の他に、生体組織aの把持前は板バネ33が変形していないので、歪ゲージ27のオフセットが不要であるため、より正確な把持力の検出、測定が可能になる。また、鉗子本体11とセンサユニット32との着脱がより容易となる。
【0021】
図6は第3の実施形態を示し、第1,2の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。グリッパ13を構成する把持片34の把持面35には第2の実施形態と同様に溝36が設けられており、この溝36の長手方向の両端縁には浅い溝37が形成されている。浅い溝37には複数の吸気孔38が穿設され、この吸気孔38には吸気用チューブ39が接続されている。
【0022】
吸気用チューブ39は把持片34の背面側へ導出され、筒状部材15を通って鉗子本体11のハンドル14まで導かれており、この吸気用チューブ39は図示しない吸気ポンプに接続されている。一方、センサユニット32は板バネ33の両端部33a,33bが吸気孔38からの吸引力によって浅い溝37に吸着され、グリッパ13に保持されている。
【0023】
次に、本実施形態の作用について説明する。
センサユニット32のセッティングは板バネ33を溝36の両端部33a,33bを浅い溝37に位置決めセットし、吸気孔38に板バネ33の両端部33a,33bが置かれていることを確認してから吸気ポンプの電源を投入すると、吸気用チューブ39を介して吸気孔38から吸気され、その吸引力によって板バネ33の両端部33a,33bが浅い溝37に吸着される。
【0024】
処置後は、吸気ポンプの電源を切ってから、ピンセット等で板バネ33を上方に軽く引き上げることによって鉗子本体11とセンサユニット32とを分離できる。したがって、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0025】
図7は第4の実施形態を示し、40はセンサユニットである。このセンサユニット40は円筒状に形成されたステンレス等の金属であり、その断面形状は内視鏡先端硬質部41の形状よりやや曲率の大きい肉厚部分42と、それと直交して更に肉厚が薄くなるように溝を設けた肉薄部分43の2つの部分とからなっている。そして、肉薄部分43の底面44には歪みゲージ45が張り付けられ、この歪みゲージ45は第1の実施形態と同様にシリコンゴム系の接着剤46で薄く一様に被覆されている。
【0026】
このセンサユニット40は医療用の内視鏡先端硬質部41にバネ力により嵌合されて保持されている。また、このセンサユニット40の材質は金属に限らず、プラスチックであってもよく、センサユニット40は内視鏡に限らず、細径プローブやカテーテル等に装着してもよい。
【0027】
次に、本実施形態の作用について説明する。
センサユニット40内の肉薄部分43の部分の2箇所を内側へ押圧し、曲率の大きい肉厚部分42の曲率を内視鏡先端硬質部41の形状と同じにして観察面47の前方よりセンサユニット40を挿入して内視鏡先端硬質部41へ嵌合して装着する。
【0028】
内視鏡挿入時は、内視鏡先端硬質部41に装着されたセンサユニット40の肉薄部分43の外表面が生体組織に接触すると、この肉薄部分43の肉厚は非常に薄くなっているために内側へ撓みを生じ、歪みゲージ45から生体組織との接触力を検出できる。
【0029】
観察・処置後は、センサユニット40の肉薄部分43と内視鏡先端硬質部41の表面との間隙にピンセットの先端部を挿入し、センサユニット40の薄肉部分43を外側へ押圧しながら肉厚部分42と内視鏡先端硬質部41との間隙にピンセットの先端部を滑り込ませ、そのままピンセットを内視鏡先端方向へ引き寄せることにより、センサユニット40が内視鏡先端硬質部41から分離できる。したがって、第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0030】
図8および図9は第5の実施形態を示し、47はセンサグリッパユニットである。このセンサグリッパユニット47は鉗子本体48のグリッパ49と歪ゲージ50とから構成されている。
【0031】
鉗子本体48のグリッパ49を構成する把持片51の背面52には溝53が設けられている。この溝53は長さ方向では把持片51の中央部に、幅方向では把持片51の幅方向全体に亘って設けられており、溝53の底面には力覚検出手段としての前記歪ゲージ50が接着されている。歪ゲージ50の上面には防湿、機械的保護のためのシリコンゴム系の接着剤54等によって薄く一様に被覆されている。
【0032】
また、把持片51の根元側で、把持面55の凹凸の終端部の端面には細角柱状の2本の着脱棒56が一体的に突設されており、着脱棒56の先端には板バネやプラスチック板等からなるコ字状で、先端が拡開している嵌合バネ57が接着固定されている。
【0033】
一方、把持片51の基端部材58には着脱棒56が挿入可能な2つの角穴59が設けられており、この角穴59の根元側の終端部は、角穴59に比べやや左右幅の大きなスペース60が形成されている。
【0034】
次に、本実施形態の作用について説明する。
着脱棒56の端部に設けられた嵌合バネ57の先端部の開きを両手でピンセット等で狭めながら嵌合バネ57と着脱棒56を角穴59に挿入していくと、嵌合バネ57がスペース60に係合してセンサグリッパユニット47と鉗子本体48とが結合される。この状態では、センサグリッパユニット47にグリッパ49の先端側へ多少のズレ力が生じてもセンサグリッパユニット47と鉗子本体48とは分離しない。
【0035】
本実施形態のグリッパ49で生体組織aを把持したときの動作を説明すると、グリッパ49の把持片51は溝53によって肉薄になっているため、グリッパ49の開方向への撓みが大きく生じる。この撓みの部分に歪ゲージ50が接着されているため把持力を検出できる。また、把持だけでなく、複数の組織間の癒着等、剥離したい部位があるときには、逆にグリッパ49に閉方向の撓みが生じるため、剥離鉗子等にも同様の構造を設ければ剥離力の検出も併せて行うことができる。
【0036】
処置後は、グリッパ49を強く先端側へ引き寄せると、嵌合バネ57の折り曲げ部57aがスペース60の当接面60aから角穴59の内面へと滑り込むため、センサグリッパユニット47は鉗子本体48から分離され、それぞれ別々に洗浄、滅菌を行うことができる。
【0037】
本実施形態によれば、第1の実施形態の効果の他に、グリッパ49の把持面55の凹凸面積が大きいので、より確実に把持することができる。また、把持力だけでなく、剥離力も検出することができる。
【0038】
図10は第6の実施形態を示し、61はセンサグリッパユニットである。このセンサグリッパユニット61のグリッパ62と鉗子本体48との着脱部分の構造は第5の実施形態と同様であり、同一構成部分に同一番号を付して説明を省略する。グリッパ62を構成する把持片64の中央部にはスリット65が把持片64の幅方向全体に亘って設けられており、この部分の把持片64は上下肉厚が薄肉構造となっている。
【0039】
また、把持片64の把持面66に近いスリット65の内面65aの中央部には力覚検出手段である歪ゲージ67が接着固定されており、そのリード線68は把持片64の把持面66から遠い方の内面65bの一部から把持片64の背面69へと貫通している孔70に挿通されている。また、機械的保護、防湿の目的で、スリット65の両側の窓71には例えばポリパラキシリレン薄膜等の防湿コート72が施されている。
【0040】
次に本実施形態の作用について説明する。
グリッパ62によって生体組織を把持した時にはスリット65によって薄肉となっている把持片64の内面65aが撓むことにより、内面65aに接着固定されている歪ゲージ67から把持力が検出される。また、剥離力を検出するときには対面の内面65bに歪ゲージ73(図10(b)参照)を接着して剥離を行うと、内面65bが上方へ歪むため、同様に剥離力が検出される。また、図10(b)のように歪ゲージ67,73の両方に貼ることにより、把持力と剥離力が同時に検出できる。
【0041】
また、処置後は、第5の実施形態と同様な方法により、グリッパ62と鉗子本体48とが分離され、それぞれ別々に洗浄、滅菌が行える。
本実施形態によれば、第5の実施形態の効果の他に、把持片64の把持面66および剥離面に歪ゲージが現れないのでセンサの耐久性がより向上する。
【0042】
前述した実施形態によれば、次のような構成が得られる。
(付記1)先端部に力覚センサを備え、この力覚センサによる検出情報を術者に提示する機能を有する医療器具において、前記力覚センサと、この力覚センサが接着固定された構造物と、この構造物を着脱自在に保持する先端部とを有し、該構造物自身が生体組織との接触状態に応じて歪曲することを特徴とする医療器具。 (付記2)前記力覚センサが歪検出手段である付記1記載の医療器具。
(付記3)前記歪み検出手段が歪ゲージである付記2記載の医療器具。
(付記4)前記力覚センサが変位検出手段である付記1記載の医療器具。
(付記5)前記変位検出手段が感圧導電ゴムである付記4記載の医療器具。
【0043】
(付記6)前記構造物が弾性部材で構成されていることを特徴とする付記1記載の医療器具。
(付記7)前記弾性部材は平板であることを特徴とする付記6記載の医療器具。
(付記8)前記平板は金属材料からなることを特徴とする付記7記載の医療器具。
(付記9)前記平板はプラスチック材料からなることを特徴とする付記7記載の医療器具。
(付記10)前記弾性部材は円筒状部材であることを特徴とする付記6記載の医療器具。
【0044】
(付記11)前記医療器具が把持鉗子であることを特徴とする付記1記載の医療器具。
(付記12)前記医療器具が内視鏡であることを特徴とする付記1記載の医療器具。
(付記13)前記医療器具が電動器具であることを特徴とする付記1記載の医療器具。
【0045】
(付記14)先端部に力覚センサを備え、前記力覚センサによる検出情報を術者に提示する機能を有する医療器具において、前記先端部に前記力覚センサが接着固定され、前記先端部が前記医療器具本体と着脱自在な保持手段を有するとともに該先端部が生体組織との接触状態に応じて歪曲することを特徴とする医療器具。
(付記15)前記先端部は、薄肉構造となっていることを特徴とする付記14記載の医療器具。
【0046】
(付記16)前記薄肉構造は、前記先端部の背面に設けられている溝によって構成されていることを特徴とする付記15記載の医療器具。
(付記17)前記薄肉構造は、前記先端部の中空構造により構成されていることを特徴とする付記15記載の医療器具。
(付記18)前記中空構造は、前記先端部の側面に設けたスリットよりなっていることを特徴とする付記17記載の医療器具。
【0047】
(付記19)前記保持手段は弾性部材により構成されることを特徴とする付記14記載の医療器具。
(付記20)前記弾性部材は板バネであることを特徴とする付記19記載の医療器具。
(付記21)前記保持手段は磁力であることを特徴とする付記14記載の医療器具。
(付記22)前記保持手段は吸着力であることを特徴とする付記14記載の医療器具。
【0048】
(付記23)前記医療器具は把持鉗子であることを特徴とする付記14記載の医療器具。
(付記24)前記医療器具は剥離鉗子であることを特徴とする付記14記載の医療器具。
(付記25)前記医療器具が電動器具であることを特徴とする付記14記載の医療器具。
【0049】
前記第1〜第6の実施形態によれば、医療器具が生体組織から受ける触覚・力覚情報を検出する力覚センサと医療器具本体との着脱を可能とすることにより、両者の洗浄、滅菌を別々に行うことができるため、医療器具の先端細部の洗浄、滅菌を簡単かつ確実に行うことができる。また、医療器具本体と力覚センサとは異なる条件で、洗浄・滅菌できるため、力覚センサの耐久性を向上させることができる。
【0050】
また、従来、体腔内手術用マニピュレータとして特願平7−33884号に示すように、スレーブマニピュレータ側で検出した処置対象組織からの反力に応じてマスターマニピュレータ側に設けられた反力提示手段を駆動し、操作者に組織の処置状態をフィードバックするものが知られている。
【0051】
これは、組織に印加される力量が安全領域にあるかどうかは操作者の判断によるため、安全に処置を行うためには熟練が必要であった。また、誤操作によりスレーブマニピュレータが組織に無理な力を与える可能性があった。
【0052】
以下は、体腔内手術用マニピュレータにおいて、装置に慣れていない操作者が操作した場合や、誤操作した場合でも、処置対象組織に無理な力を与えることのないようにしたものである。
【0053】
図11〜図13は、第7の実施形態を示し、図11は体腔内手術用マニピュレータを示す。スレーブマニピュレータ101は手術器械102を支持するロボットアーム103を備えている。手術器械102は患者の体壁xに形成した挿入孔yを通じて体腔zの内部に挿入されて配置される。また、手術器械102は立体観察式のスコープ104と一対の処置具105a,105bとからなり、スコープ104の左右位置に前記処置具105a,105bが配設されている。
【0054】
処置具105a,105bは湾曲部を有し、その先端処置部の位置や姿勢は自由に選択可能なものであり、これらは後述する手段により操作されるようになっている。また、処置具105a,105bの先端部に設けられているグリッパ106a,106bには組織処置時の力量検出のための力覚センサとして、例えば歪ゲージ107がそれぞれ貼られている。
【0055】
前記スコープ104はその先端部に湾曲部108が形成されており、この湾曲部108を後述する手段によって湾曲させることによって視野方向を選択可能である。このスコープ104の湾曲部108と前記一対の処置具105a,105bの操作は手術器械102の後端に組み込まれた操作機構によって行われる。スレーブマニピュレータ101を操作する操作手段であるマスターマニピュレータ109は、移動用マスターアーム110とその先端に設けられたHMD(ヘッドマウントディスプレイ)用アーム111及び左右一対の処置操作手段用アーム112a,112bによって構成されている。
【0056】
左右一対の処置操作手段用アーム112a,112bは前述した左右の処置具105a,105bに対応している。また、処置操作手段用アーム112,112bにはグリッパ106a,106bに加わる力量を術者にフィードバックするための、後述する力覚呈示用アクチュエータが備えられている。HMD用アーム111の先端にはHMD113が取り付けられている。このHMD113は術者の頭に装着されて前記立体観察式のスコープ104で撮像された3次元画像が映し出され、術者はHMD113を介して体腔z内の画像を立体的に観察することができる。
【0057】
マスターマニピュレータ109の各アーム連結部分はそれぞれ特定の向きに回動する回転構造となっており、その回転部分には回転を検出する図示しないエンコーダが組み込まれている。そして各エンコーダによって得られる情報を制御装置114に送り、HMD用アーム111及び左右一対の処置操作手段用アーム112a,112bの動きを判別する。
【0058】
左右一対の処置操作手段用アーム112a,112bは前述した左右の処置具105a,105bに対して個別に対応しており、処置操作手段用アーム112a,112bを動かすと、これに対応した左右の処置具105a,105bがその動きに追従した動くように制御される。またHMD113を動かすと、スコープ104の先端位置と向きが変わり、スコープ104の観察視野とHMD113の観察視野とが追従一致するように制御される。このため、スレーブマニピュレータ101及びマスターマニピュレータ109はいずれも制御装置114に接続されている。
【0059】
そして、マスターマニピュレータ101の先端位置がスコープ104の挿入部先端位置に対応し、またHMD113の回転部の位置と姿勢がスコープ104の挿入部先端の偏向角に対応し、更に処置操作手段用アーム112a,112bが前記処置具105a,105bの位置に対応するべく動作するように制御される。また、処置具105a,105bの先端部のグリッパ106a,106bに貼られている歪ゲージ107の出力は制御装置114に接続されている。
【0060】
図12は、マスターマニピュレータ109の処置操作手段用アーム112a,112bの先端部の構成を示す。一対の指掛けリング115と把持部材116を備え、この一対の指掛けリング115は把持部材116の上端に支軸117を介して開閉されるように枢着されている。一対の指掛けリング115の開閉量は前記把持部材116の内部に組み込まれた位置(角度)検出手段としてのエンコーダやポテンションメータ等の位置センサによって検出され、この検出信号は制御装置114に送られる。
【0061】
また、各指掛けリング115はそれぞれパンタグラフを構成するリンク部材118を介して同じシリンダ連結バー119に連結されている。シリンダ連結バー119は力覚呈示用アクチュエータである空気圧シリンダ120に接続されている。
【0062】
また、処置操作手段用アーム112a,112bの内部にはシリンダ連結バー119の動作を固定するためのブレーキ手段、例えばドラムブレーキ121が設けられている。
【0063】
図13は、力量呈示制御のブロック図を示す。グリッパ106a,106bに取り付けられた歪ゲージ107の出力は制御装置114に接続され、安全力量判定部122に入力される。安全力量判定部122は入力された電気量と空気量が比例する電空比例弁123と、ブレーキ駆動回路124に接続されている。電空比例弁123は、空気圧シリンダ120とエアコンプレッサ125の間に接続され、空気圧シリンダ120で発生する力量を制御する。
【0064】
次に、本実施形態の作用について説明する。スレーブマニピュレータ101に設けられた図示しない操作入力手段によってスレーブマニピュレータ101を動かし体壁xに形成された挿入孔yの位置まで手術器械102を持っていき、体腔z内部へ挿入する。この状態で術者が頭部の位置を変えると、HMD用アーム111に内蔵のエンコーダがその位置の変化を検知し、スコープ104の先端位置が術者の頭部の位置に追従するようにスレーブマニピュレータ101を駆動する。
【0065】
また、術者が頭部の姿勢を変えた場合は、同様にHMD用アーム111に内蔵のエンコーダがその姿勢の変化を検知し、スコープ104の湾曲部108を頭部の向きに追従させるように駆動する。また、術者が左右の処置操作手段用アーム112a,112bの位置を変えたり、指掛けリング115を開閉させた場合は、その動きを処置操作手段用アーム112a,112bに内蔵のエンコーダにより検知し、手術器械102の処置具105a,105b、その先端部に設けられたグリッパ106a,106bを処置操作手段用アーム112a,112bの動きに対応して動作させる。
【0066】
すなわち、術者が頭を動かすと、その動きに対応した視野変換を行うことができ、腕を動かすと処置具105a,105bの動作を制御し、組織の処置が行える。この組織の処置を行っている場合、グリッパ106a,106bに加わる力量は歪ゲージ107により検出され、制御装置114に送られる。制御装置114では検出された力量に基づいて電空比例弁123を制御し、空気圧シリンダ120で発生する力量を制御する。これにより術者はあらかじめ直接手術器具を用いて処置を行っている感覚を得ることができる。
【0067】
ここで、術者のミスにより組織に過大な力量がかかるような操作を行った場合、例えばグリッパ106a,106bで組織を把持している状態でマスター側の指掛けリング115を全閉した場合は、そのままでは組織が挫滅してしまうが、グリッパ106a,106bにかかる力量を検出する歪ゲージ107の出力を制御装置114内の安全力量判定部122でモニターし、検出した力量が安全領域を逸脱した場合はブレーキを駆動するための制御信号を出力し、処置操作手段用アーム112a,112b内のシリンダ連結バー119の動きを固定する。
【0068】
すなわち、組織に対して過大な力量が加わった場合は、術者がグリッパ106a,106bの動きを制御するためのマスター側の指掛けリング115を固定するため、組織にそれ以上力量が加わらない。ブレーキは一定時間経った後解除され、同時にスレーブ側のグリッパ106a,106bも組織に加わり力量が解除される方向に駆動される。
【0069】
なお、空気圧シリンダ120の代わりにリニアモーターやボールネジと回転駆動用モーターを組み合わせて得られる直動式駆動手段を用いてアクチュエータを構成してもよい。また、歪ゲージ107の代わりに、感圧導電ゴムや光学式力覚センサを用いてもよい。
【0070】
また、ドラムブレーキ121の代わりに、ソレノイド式や磁気式のチャックによりシリンダ連結バー119の動きを固定してもよい。
また、マスター側の指掛けリング115に術者の操作力量を検出するための力覚センサを設け、バイラテラル制御を行ってもよい。その場合は、マスターの操作により組織に安全領域を逸脱する力量が加わってブレーキが作用した場合、指掛けリング115に組織に対する力量が緩和される方向に力を掛けることで、力を掛けた方向にグリッパ106a,106bを動作させることができ、処置を続行できる。
【0071】
前記実施形態によれば、次のような構成が得られる。
(付記26)術者の操作するマスターマニピュレータと、手術器械を保持し前記マスターマニピュレータの操作に追従した動きを行うスレーブマニピュレータとを有する医療用マニピュレータにおいて、前記手術器械に作用する力量を検出する力量検出手段と、前記力量検出手段により検出された力量に応じ操作者に力量を呈示するために、前記マスターマニピュレータに設けられた力量呈示手段と、前記力量検出手段により検出された力量に応じ、前記マスターマニピュレータの動きを固定する固定手段とを備えることを特徴とした体腔内手術用マニピュレータ。
【0072】
(付記27)前記手術器械は、組織の処置を行うためのグリップ手段と、体腔内の観察を行う内視鏡を備える付記26記載の体腔内手術用マニピュレータ。
(付記28)前記力量検出手段は、前記グリップ手段に設けられた力覚センサである付記27記載の体腔内手術用マニピュレータ。
(付記29)前記力覚センサは、歪ゲージである付記26記載の体腔内手術用マニピュレータ。
(付記30)前記力覚センサは、感圧導電ゴムである付記26記載の体腔内手術用マニピュレータ。
【0073】
(付記31)前記力覚センサは、光学式力センサである付記26記載の体腔内手術用マニピュレータ。
(付記32)前記力量呈示手段は、力量を発生するアクチュエータである付記26記載の体腔内手術用マニピュレータ。
(付記33)前記アクチュエータは、空気圧シリンダである付記32記載の体腔内手術用マニピュレータ。
(付記34)前記アクチュエータは、リニアモーターである付記32記載の体腔内手術用マニピュレータ。
【0074】
(付記35)前記アクチュエータは、ボールネジと回転モータで構成される付記32記載の体腔内手術用マニピュレータ。
(付記36)前記固定手段は、ドラムブレーキである付記26記載の体腔内手術用マニピュレータ。
(付記37)前記固定手段は、電動チャックである付記26記載の体腔内手術用マニピュレータ。
【0075】
前記実施形態によれば、体腔内で処置を行う処置具の先端部のグリッパが処置対象組織に加わる力量を検出し、安全領域を逸脱した場合には、グリッパの制御を行うマスターマニピュレータの動きを固定することにより、不慣れな術者が操作する場合や誤操作をした場合でも処置対象組織に無理な力量が加わることを防止でき、安全な処置を行うことができる。
【0076】
また、従来、米国特許第5217003号明細書に開示されているように、腹腔等の体壁に挿入孔を開け、この挿入孔を通じて内視鏡や処置具を経皮的に体腔内に挿入することにより、体腔内で様々な処置を行う内視鏡下外科手術が行われている。こうした術式は、大きな切開を要しない低侵襲なものとして胆嚢摘出術や肺の一部を摘出除去する手術等で広く行われている。
【0077】
しかしながら、遠隔位置においては、患者の体腔内に処置具を挿入した場合、臓器を把持した時に、臓器をどの位の力で把持しているのかがわからないという問題がある。
【0078】
以下は、患者への安全を確保し、かつ、処置具をどの位で把持しているかを明かにすることで、処置作業の作業性向上を行うことができる内視鏡下外科手術システムを示し、処置具の把持部に力覚センサを設けることによって、体腔内の臓器把持情報を操作者に伝えることができるようにしたものである。
【0079】
図14〜図16は第8の実施形態を示し、図14は手術用マニピュレータシステムを示す。図14において、131は患者の観察・処置を行うための手術台であり、132は患者である。手術台131の両側にはベッドサイドレール133が設けられている。このベッドサイドレール133には患者132の体腔内において処置を行うための処置具134および観察用の内視鏡135を位置決めするための処置用アーム135および観察用アーム137が着脱自在に取り付けられている。なお、処置具134および内視鏡136は、患者132の体壁に開けられた挿入孔132aから体腔内に挿入される。
【0080】
処置用アーム135と処置具134との接続および観察用アーム137と内視鏡136との接続は複数の自由度を有する関節部であるフリー関節機構139によって行われている。これは、患者132が例えば術中に動いて挿入孔132aの位置がずれるようなことがあっても、挿入孔132aに無理な力が加わらないようにするためである。
【0081】
処置用アーム135および観察用アーム137は、上下動作(図14中に示すb方向)、旋回動作(図14中に示すc方向)、伸縮動作(図14中に示すd方向)を機構的に行うことが可能なように構成されている。このような動きを実現するために、アーム内にはアクチュエータ(図示しない)が配置されている。なお、このアクチュエータとしては、ロボットの位置決めに多く利用されているサーボモータを使用している。
【0082】
図15に示すように、処置用アーム135の先端に取り付けられている処置具134の挿入部134aと観察用アーム137の先端に取り付けられている内視鏡136の挿入部136aは、それぞれ、その先端部が図15に示すe方向およびf方向に湾曲駆動できるようになっている。このような湾曲駆動は、処置具134のサーボモータ収納部134bおよび内視鏡136のサーボモータ収納部136b内にそれぞれ設けられたサーボモータ(図示しない)を駆動させて挿入部134a内に挿通配置されたワイヤー(図示しない)を牽引することによって行われる。
【0083】
また、処置具134と内視鏡136は、図15に示すg方向に回転駆動できるようになっている。このような回転駆動はフリー関節アームジョイント部134c,136c内に設けられたサーボモータ134d,136dを駆動させて図示しない回転機構を作動させることにより行われる。
【0084】
特に、処置具134の先端鉗子部134eには、この鉗子部134eを開閉させる開閉機構が設けられており、この開閉機構は、サーボモータ収納部134b内に設けられたサーボモータ(図示しない)を駆動させて挿入部134a内に挿通配置されたロボットもしくはワイヤ部材を押し引き操作することにより作動される。
【0085】
図16は処置具134の鉗子把持部を示す。図16において、140は処置具本体であり、処置具本体140の先端部には把持手段としてのグリッパ141が設けられている。142はグリッパ141を機構的に開閉動作を行わすためのパンタグラフ構造を有するリンク機構である。
【0086】
グリッパ141の内面鋸歯状の把持部141aには把持力を検知するための圧力センサ143が取り付けられている。圧力センサ143で検出された圧力は信号ケーブル144を介して後述する圧力検出装置に送られる。
【0087】
前記圧力センサ143は、静電容量変化型のものを使用しており、圧力のかかり具合のみの1次元の情報を検知しているだけであるが、図17に示すような、圧力分布型センサ145を用いることによって、どこにどれくらいの力がかかっているのかという多次元的な情報を検知することも可能になる。
【0088】
すなわち、図17(a)において、A層およびB層は、可撓性の高い導電体材料、S層は、感圧導電性ゴムである。感圧導電性ゴムはゴムの中にカーボンを混ぜたものであり、圧力分布に応じて厚み方向の単位面積あたりの抵抗値が変化する。図17(b)は、感圧センサ145の全体図で、S1,S3では電極(A層)を抵抗Rを通して正電圧V0に接続し、S2,S4では、電極(B層)を抵抗Rを介して負電圧V0に接続してある。この構成によれば、電極(A層)の電圧および電極(B層)の電圧をパラメータとした関数から、A層からB層へ流れる電流が求められ、感圧センサ145にかかる圧力分布および各位置における圧力が求められるという仕組みである。
【0089】
前記把持力検知手段として、圧力検知手段を用いているが、歪センサのような位置変位センサを用いることによっても、把持力検知が実現される。
図18に、歪ゲージ146を処置具134のグリッパ141に設けたものを示す。歪ゲージ146はグリッパ141の背面に配置されている。この歪ゲージ146は、グリッパ141にかかる応力の変化情報を信号ケーブル144を介して制御装置側に送られる。この構成によっても、処置具134の把持力を検知することが可能となる。
【0090】
さて、処置具134と処置用アーム135とを組み合わせたものを処置用スレーブマニピュレータと称し、内視鏡136と観察用アーム137とを組み合わせたものを観察用スレーブマニピュレータと称することにする。
【0091】
処置用スレーブマニピュレータの入力手段であるマスターアーム138と、観察用スレーブマニピュレータの入力手段であるヘッドマウントディスプレイ139(以下、HMDという。)とが図14に示されている。
【0092】
マスターアーム138は、複数のリンク機構で構成されている。リンク機構を構成する各リンクには、位置検知用のエンコーダ(図示しない)が設けられている。このエンコーダによって、各リンクの動作を検知することで、マスターアーム138の移動量を検知できる。
【0093】
また、操作者がマスターアーム138から手を離した場合にマスターアーム138がその自重によって勝手に動作しないように、マスターアーム138の各アームリンクには電磁クラッチ(図示しない)が取り付けられている。つまり、マスターアーム138は、この電磁クラッチによって、必要以外の時には動かないようにその動作が制限される。
【0094】
また、マスタースレーブモードで実際に処置用スレーブマニピュレータを動かす際、電磁クラッチは、フットスイッチ152を踏む動作によって、その作動が制御される。つまり、マスターアーム138の動作のロックおよびこのロック状態の解除がフットスイッチ152によって行えるようになっている。ここで、マスタースレーブモードとは、入力手段であるマスターアーム138の動きが処置用スレーブマニピュレータに伝達され得るモード、すなわち、処置用スレーブマニピュレータがマスターアーム138の動きに追従できるモードをいう。
【0095】
一方、HMD139は、内視鏡136によって観察された映像を表示するディスプレイ(図示しない)を備えている。このディスプレイは、HMD139を術者の頭部に装着した際に、術者の目の位置にセットされるように設けられている。また、HMD139は、術者の頭がどのように動いても、内視鏡136の先端でとらえた映像を前記ディスプレイによって常時観察できるような構成になっている。このような構成のHMD139によれば、従来のように処置中に術者が手術室に設置されたTVモニターの方に視線を移すといった煩わしい動作を行わなくて済むため、操作性が向上する。また、患部から視線を外すことなく常に患者の映像を明確に観察することができるため、安全な手術を行うことができる。
【0096】
術者の頭部の空間的な移動量は、磁気センサ150によって検知される。磁気センサ150は、一様な磁場を発生する磁気センサソース部150bと、磁気センサセンス部150aとからなる。このうち磁気センサセンス部150aがHMD139のほぼ中央に取り付けられている。
【0097】
術者の頭の動きは、こうした磁気センサ150によって検知されるが、その検知方法を簡単に説明すると、HMD139以外の所定の場所にセットされた磁気センサソース部150bから発生される一様な磁場を磁気センサセンス部150aで検知し、頭の動きに伴う磁場の変化分の情報を処理することによって、ソース部150bとセンス部150aとの空間的絶対移動量およびセンス部150aの傾斜であるオイラー角(ロール、ピッチ、ヨー)を求めて、術者の頭の移動量および傾き量を検知するというものである。
【0098】
次に、処置用スレーブマニピュレータと観察用マニピュレータの動作を制御する制御装置151について説明する。
図14に示すように、制御装置151は、前記各スレーブマニピュレータを動作させるために必要ないくつかの機能モジュールを具備している。
【0099】
すなわち、図中151aは、制御装置151の機能モジュールを統括制御する上位CPUであるマイクロコントローラである。151eは、マスターアーム138に設けられた前記エンコーダの動作量を保持しておくためのアップダウンカウンタである。当然、アップダウンカウンタ151eは、マスターアーム138に取り付けられたエンコーダ分の入力ポートを有している。また、このアップダウンカウンタ151eは、具体的には、マスターアーム138のエンコーダからの相対的移動量に対して初期設定時(制御装置151の電源を立ち上げた時)に予め設定したカウント値の増減を行わすものである。
【0100】
151dは、HMD139に取り付けられた磁気センサ部150aからの情報を検知するための磁気センサデータインターフェイス回路である。この磁気センサインターフェイス回路151dには磁気センサ150の絶対位置情報とオイラー角の情報とが磁気センサセンス部150aから入力される。
【0101】
151fは、キーボード153から入力された情報を受け取るためのキーボードインターフェイス部である。151iは、本実施形態におけるマニピュレータシステムの動作情報をフロッピィディスクに記憶するためのフロッピィディスクドライブである。151hは、フロッピィディスクドライブ151iをコントロールするためのフロッピィディスクコントローラである。なお、フロッピィディスクに保存される情報としては、観察用・処置用スレーブマニピュレータの動作教示データが挙げられる。
【0102】
151gは、フットスイッチ152の入力情報を検知するためのフットスイッチインターフェイス部である。この部分で、フットスイッチ152が押されているか否かを判断する。
【0103】
次に、各機能モジュールのインターフェイスについて説明する。
制御装置151内に示されている151mはデータバスラインである。このデータバスライン151mは、マイクロコントローラ151aから制御指令インターフェイス151bに位置データを送ったり、スレーブアーム側のサーボ部エンコーダフィードバック情報を読みとったり、アップダウンカウンタ151e、磁気センサ移動量インターフェイス151d、キーボードインターフェイス部151f、フットスイッチインターフェイス部151g、フロッピィディスクインターフェイス部151h、力覚検知回路151vのそれぞれからのデータをマイクロコントローラ151aに取り込んだりするラインである。
【0104】
151kは、遠隔位置への位置指令データを送る信号ラインであり、154a,154bの送信信号カップリング回路であり、フォトカプラを利用している。154cは、遠隔位置へデータを送るための信号伝送ラインであり、RS422規格のラインドライバ方式を採用している。155aは、制御装置151からきた位置指令データ(どこまで動けという指令)を読みとり位置制御を行うためのDSPである。155bは、DSP155aで得られた制御演算結果をサーボドライバ155cに送るためのアナログ指令ラインおよびサーボ部フィードバックエンコーダラインである。155dは、処置具134の先端に装着された力覚センサからの情報を制御装置151におくるための力覚センサインターフェイス回路である。
【0105】
151uは、フロッピィディスクドライブ151iとフロッピィディスクドライブコントローラ151hとの間でのデータのやり取りを行うためのデータラインである。151tは、フットスイッチ152とフットスイッチインターフェイス部151gとの間でのインターフェイスである。151sは、キーボード153とキーボードインターフェイス部151fとの通信を行うためのデータラインである。
【0106】
なお、前記インターフェイスにおいては、データの受け渡しを行うデータバスライン151mしか示さなかったが、前記各機能モジュールを選択するためのアドレスバスやコントロールライン等が付加されていることは言うまでもない。
【0107】
151vは、前記処置具134の先端把持部134eに取り付けられた圧力センサ143の情報を151wの信号ラインを介して圧力情報を取り込み、圧力情報を制御装置151内での演算用のためにデータを加工するための力覚検出回路である。
【0108】
次に、制御装置151内のデータの流れについて説明する。
基本的には、マスターアーム138あるいはHMD139の動作に追従して観察用スレーブマニピュレータあるいは処置用スレーブマニピュレータが動作するのが、マスタースレーブモードである。データの流れは、観察用も処置用も基本的には同じであるので、ここでは、処置用におけるマスタースレーブモードの制御装置151内のデータの流れについてだけ説明する。
【0109】
まず、マスターアーム138に設けられたエンコーダの情報は、アップダウンカウンタ151eで読み取られる。このアップダウンカウンタ151eでは、初めにアップダウンカウンタ151eに設定されたデータに対して移動量を増減させるので、絶対的な移動量(マスターアーム138の移動量)が検知できる。このアップダウンカウンタ151e内に保持されているデータは、サンプリング毎にマイクロコントローラ151a内にデータバス151mを介して取り込まれる。マイクロコントローラ151a内では、前記移動量に対して処置用スレーブマニピュレータの各軸をどのように動作させるかを決定するための座標変換処理が行われる。
【0110】
ここで、観察用の場合は、逆座標変換(磁気センサ150の絶対位置と傾きとから、観察用スレーブマニピュレータの各駆動部へ出力する各リンクパラメータの関節変数を求める変換作業)のみを行えば良いが、処置用の場合には、マスターアーム138が複数のリンクからなるため逆座標変換を行う前に、順座標変換(マスターアーム138の先端の位置、姿勢を求める座標変換作業)を行うことが必要になってくる。なお、マスターアーム138と処置用スレーブマニピュレータとの動作の対応については、後述する。
【0111】
座標変換処理が行われ、処置用スレーブマニピュレータの各アーム部への移動量が算出されたら、この移動量の指令値がマイクロコントローラ151aからデータバス151mを介してサーボ指令インターフェイス回路151bに送られる。サーボ指令インターフェイス回路151bからの信号は、信号ライン154cを介して遠隔位置にあるDSP155aに送られる。このDSP155a内での処理は、ある決められた制御則(例えば、PID制御のような簡単なアルゴリズムを用いる)に基づいて行われる。DSP155aで得られた制御演算結果は、アナログ指令値として、アナログ指令ライン155bを介してサーボドライバ155cに出力される。このアナログ指令値は、サーボドライバ155cにより増幅され、この増幅された出力がサーボドライバ155cから処置用スレーブマニピュレータおよび観察用マニピュレータのモータに出力される。これによって、処置用スレーブマニピュレータおよび観察用マニピュレータ内に配置されたモータがスレーブ側の機構を駆動させて、処置用スレーブマニピュレータが動作する。
【0112】
実際に、操作者がマスターアーム138を動かし、患者132の体腔内にある対象部位を処置する時には、マスターアーム138の動作による処置具134の先端把持部134eの開閉動作が行われ、患部を掴んだ時に、患部が圧力センサー143に力を加えるようになる。これによって、制御装置内151の圧力検知回路151vによって、現在どの位の力が処置具134の把持部に加わっているかを演算し、演算結果を、術者が装着しているHMD139の画面に表示をさせるようになっている。
【0113】
さて、本実施形態においては、処置具134の先端把持部134eにかかる力を視覚的にHMD139に表示させているが、マスターアーム138の操作者が把持する部分に空圧機器を設けて、把持力に比例した分空圧機器を膨張させることによって、操作者にあたかも実際の処置感覚を与えることも可能である。ここでは、バイラテラル方式による処置具把持力検知方法について述べる。
【0114】
図19はこの発明の第9の実施形態である、バイラテラル方式による処置具把持力検知方法の原理図を示す。
図19(a)の図中160は、処置具本体であり、グリッパの先端に力覚センサ161が設けられている。162のマスターアーム操作者把持部は、図のように空圧機器を採用したマスターアクチュエータ163が内蔵されている。このアクチュエータ163は、電空比例弁164を介してエアーコンプレッサ165と配管166によって接続されている。
【0115】
空圧機器は、図19(b)に示すように制御信号により電空比例弁164の開閉を行うことにより、マスターアクチュエータ163内の空気圧を変化させ、操作者把持部162にかかる力を制御するようにしてある。制御信号は、操作者が開閉動作を行わそうとする時に、操作者把持部162に配置されたエンコーダ(図示しない)からの位置指令情報が処置用スレーブアーム側に出され、その時の力覚センサ161の情報に比例した出力を電空比例弁164に出力するようにしてある。ここでは、比例出力であるが、ある決められた関数を用いて制御信号を出力することによって、操作者にさまざまな感覚で把持力を与えることも可能である。
【0116】
次に具体的な動作について、説明する。
マスタースレーブモードにおいて、術者が図20(a)に示すように、マスターアーム138の先端に設定された座標系のZ軸を点線方向に移動させると、スレーブ(処置用)アーム135も図20(b)に示すように、そのZ軸が点線上に沿って移動するようになっている。要するに、マスターアーム138の先端のベクトルMの動きに追従してスレーブアーム135のベクトルSが同じ動きをする。
【0117】
こうした動作を可能ならしめるために、マイクロコントローラ151a側で前述した座標変換が行われる。これによって、例えば、マスターアーム138の方向を図20(a)の中のY方向に移動させた場合には、処置具134が図20(b)中のY方向に向き、かつ、マスターアーム138の移動量と同じ移動量となるように処置具134の先端部が湾曲し、かつ、スレーブ(処置用)アーム135が移動する。
【0118】
処置用マニピュレータにおける前述した動作と同様に、観察用マニピュレータにおいても、頭部に取り付けたHMD139の動作に追従して観察用アーム137と内視鏡136とが動作する。例えば、HMD139を図20(c)に示すPの地点から点線に沿ってQの地点まで動かした場合(この動作は、術者が前方に向けて前進する場合に相当する)、スレーブ側の内視鏡136は、図20(d)に示すS地点から点線に沿ってT地点まで移動する。
【0119】
特に、操作者がマスターアーム138を動かし、患者132の体腔内にある対象部位を処置する時には、マスターアーム138の動作による処置具134の先端把持部134eの開閉動作が行われ、患部を掴んだ時に、患部が圧力センサ143に力を加えるようになる。その結果、操作者はHMD139の両面に表示された処置具134の把持圧力を見ながら処置を行うことができる。これによって、術中に患者132の患部の臓器を掴みすぎるということがなくなる。同時に、処置具134に把持検知手段が装着されているので、触診も可能である。
【0120】
なお、本実施形態においては、遠隔操作における触覚提示手段が具備された手術用マニピュレータシステムとして示してあるが、図21に示すように図14のDSP155a,アナログ指令ライン155b,サーボドライバ155cおよび力覚センサインターフェイス回路155dの機能を、各々制御指令インターフェイス151b,アナログ指令ライン151j,サーボドライバ151cおよび力覚検知回路111vというようにし、制御装置151内に装備させ、患者近傍での観察・処置を行わすことも可能である。
【0121】
前記実施形態によれば、次のような構成が得られる。
(付記38)生体内組織部位の観察と処置の少なくとも一方を行う手術用マニピュレータと、この手術用マニピュレータを操作するための操作手段と、前記各操作手段からの制御情報に基づいて、手術用マニピュレータの動作を制御する制御手段と、前記生体内組織部位の処置を行うための手術用マニピュレータに具備された生体組織と手術用マニピュレータとの間にかかる力を検知するための力検知手段を設けたことを特徴とする手術用マニピュレータシステム。
【0122】
(付記39)前記力検知手段は、圧力センサであることを特徴とする付記38記載の手術用マニピュレータシステム。
(付記40)前記圧力センサは、静電容量検知方式であることを特徴とする付記39記載の手術用マニピュレータシステム。
(付記41)前記圧力センサは、抵抗検知方式であることを特徴とする付記39記載の手術用マニピュレータシステム。
(付記42)前記圧力センサは、圧力分布型センサであることを特徴とする付記39記載の手術用マニピュレータシステム。
【0123】
(付記43)前記力検知手段は、歪ゲージであることを特徴とする付記38記載の手術用マニピュレータシステム。
(付記44)前記観察用マニピュレータは、内視鏡であることを特徴とする付記38記載の手術用マニピュレータシステム。
(付記45)前記内視鏡の画像を出力するための画像表示装置を設けたことを特徴とする付記44記載の手術用マニピュレータシステム。
【0124】
(付記46)前記画像表示装置は、操作者頭部に装着可能な表示装置であることを特徴とする付記45記載の手術用マニピュレータシステム。
(付記47)前記画像表示装置に、力検知手段からの情報を、視覚的に表示することを特徴とする付記46記載の手術用マニピュレータシステム。
【0125】
以上説明したように、遠隔操作型マスタースレーブマニピュレータによる観察・処置を行う際に、処置具の力覚情報が検知できるので、把持をしすぎるといった動作を回避することができるようになり、従来のマスタースレーブマニピュレータシステムのものよりより安全を確保でき、また、臓器の触診も可能であるため、安全性を保ち、かつ、従来通りの環境のように操作者の観察・処置作業が行われることが可能となる。
【0126】
また、マスタースレーブマニピュレータを利用した内視鏡下外科手術システムにおいて、患者には、処置具挿入のための穴を体壁に少なくとも1つだけあけることで処置が可能となるため、患者に対する侵襲を低減することが実現される。
【0127】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、把持鉗子が生体組織から受ける触覚・力覚情報を検出する力覚センサと把持鉗子本体との着脱を可能とすることにより、洗浄・滅菌を別々に行うことができるため、把持鉗子の先端細部の洗浄・滅菌を簡単かつ確実に行うことができる。また、把持鉗子本体と力覚センサとは異なる条件で、洗浄・滅菌できるため、力覚センサの耐久性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の医療器具のセンサユニットを示し、(a)は側面図、(b)はグリッパに取り付けた状態の縦断側面図。
【図2】同実施形態を示し、(a)はグリッパの一部を示す斜視図、(b)はグリッパの作用を説明するための斜視図。
【図3】同実施形態を示し、(a)は医療器具の全体の側面図、(b)は筒状部材の断面図。
【図4】同実施形態の変形例を示し、(a)は感圧導電ゴムの斜視図、(b)はグリッパの作用を説明するための斜視図。
【図5】この発明の第2の実施形態の医療器具を示し、(a)はグリッパの一部の斜視図、(b)はグリッパの縦断側面図。
【図6】この発明の第3の実施形態の医療器具を示し、(a)はグリッパの一部の斜視図、(b)はグリッパの縦断側面図。
【図7】この発明の第4の実施形態を示し、(a)は医療器具のセンサユニットの正面図、(b)は内視鏡先端硬質部に取り付けた状態の斜視図。
【図8】この発明の第5の実施形態のグリッパを示し、(a)は側面図、(b)は平面図。
【図9】同実施形態のグリッパを示し、(a)は斜視図、(b)はグリッパの作用を説明するための側面図。
【図10】この発明の第6の実施形態のグリッパを示し、(a)(b)は縦断側面図、(c)は斜視図。
【図11】この発明の第7の実施形態の体腔内手術用マニピュレータシステムの全体構成図。
【図12】同実施形態のマスターマニピュレータの操作部の斜視図。
【図13】同実施形態のブロック図。
【図14】この発明の第8の実施形態の手術用マニピュレータシステムの全体構成図。
【図15】同実施形態の処置具と内視鏡の側面図。
【図16】同実施形態のグリッパを示し、(a)は使用状態の側面図、(b)はグリッパの側面図、(c)はグリッパの斜視図。
【図17】同実施形態の変形例を示し、(a)は圧力分布型センサの断面図、(b)は全体の斜視図。
【図18】同実施形態の変形例を示し、鉗子把持部の斜視図。
【図19】この発明の第9の実施形態のバイラテラル方式の処置具把持力検知方法の原理図。
【図20】同実施形態のマスタースレーブの作用説明図。
【図21】同実施形態の手術用マニピュレータシステムの全体構成図。
【符号の説明】
11…処置具本体
13…グリッパ
26…板バネ
27…歪ゲージ
Claims (5)
- 処置を行う先端部と把持鉗子本体とからなる把持鉗子であって、
前記先端部は、把持片と基端部材を有し、前記把持片に配置された力覚センサと、前記先端部に設けられ、前記把持片を前記基端部材に対して着脱可能にする着脱手段と、を具備したことを特徴とする把持鉗子。 - 前記力覚センサは、前記把持片に固定され、前記把持片に受ける撓みを検出することを特徴とする請求項1に記載の把持鉗子。
- 前記力覚センサは、前記把持片の把持面の裏側に位置する背面に固定されることを特徴とする請求項1に記載の把持鉗子。
- 前記把持片の背面に溝を形成し、前記力覚センサは、前記溝内に配置され、前記把持片に固定されることを特徴とする請求項1に記載の把持鉗子。
- 前記把持片は、中空構造に構成され、前記力覚センサは、前記中空部内に配置され、前記把持片に固定されることを特徴とする請求項1に記載の把持鉗子。
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