JP3755247B2 - Odor sensor - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスセンサの一種であるにおいセンサに関する。本発明のにおいセンサは、食品や香料の品質検査、悪臭公害の定量検知、焦げ臭検知による火災警報機、食品や香料の品質検査、更には、人物の追跡、識別、認証や薬物検査等の犯罪捜査等の、幅広い分野で利用可能である。
【0002】
【従来の技術】
においセンサは、空気(又は供給されたガス)中に含まれるにおい成分がセンサの感応面に付着することにより生ずる該センサの物理的変化を電気的(又は光学的)に測定するものである。
【0003】
上記においセンサとして、従来、感応膜に金属酸化物半導体を用い、その抵抗値変化を利用するものが実用化されている。また、このセンサを複数用いた「電子鼻」と呼ばれるものが、仏国プライムテック社にて商品化されている。この種のにおいセンサでは、感応膜を高温(350℃以上)に加熱し、該膜表面に付着したにおい成分との間で酸化還元反応を生じさせる。この過程で電子の移動が起こり、感応膜中の電子密度や空乏層の厚さが変化して電気抵抗が変化する。
【0004】
従って、金属酸化物半導体の感応膜を利用したにおいセンサでは、酸化還元反応を生じる物質のみしか検出することができず、また、上記温度で熱分解する物質は検出できない等、対象物質が極めて限定されていた。また、分析時にセンサが上記動作温度まで上昇して安定するのを待たなければならず、特に、繰り返し測定時に長い測定時間を要していた。更には、感応膜表面の状態が比較的不安定であるため、経時変化が大きく、信頼性に乏しいという問題もあった。
【0005】
これに対し、例えば特開昭61−147145号公報には、導電性高分子を利用したガスセンサが提案されている。また、感応膜にポリピロールを主体とした導電性高分子を用い、その抵抗値変化を利用するにおいセンサが英国アロマスキャン社及びネオトロニクス社にて商品化されている。このようなセンサでは、感応膜を常温に維持したまま分析を行なうことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のセンサに使用されているポリピロール等の導電性高分子は、主として電解重合法によって感応膜を形成しなければならないため、特に薄膜化する場合の膜厚の制御が難しく、膜の均一性や再現性において難点があった。また、任意の形状の感応膜を作成することも難しかった。更には、生産性も劣っていた。
【0007】
ところで、この種のにおいセンサでは、導電性高分子の種類や同一の導電性高分子であってもドーピングする材料によって検出可能なにおい成分の物質が相違することが知られている。従来のにおいセンサの研究・開発では、そのような観点に基づき、検出可能なにおい成分の物質の範囲を広げることに主眼が置かれていた。しかしながら、においセンサの将来的な応用分野を考えると、微量なにおい成分を確実に検出できるようにするために検出感度を向上させることも重要である。この点で、上記従来のにおいセンサは、十分な検出感度を有しているとは言えなかった。
【0008】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その第一の目的とするところは、感応膜の均一性や再現性が良好であって且つ生産性も高いにおいセンサを提供することにある。また、第二の目的とするところは、検出感度の高いにおいセンサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
上記課題を解決するために成された第一の発明は、絶縁基板上に形成した二個の電極間に感応膜を設け、該感応膜にガス中の対象成分が付着した際の前記電極間の抵抗変化を測定することによりにおいを測定するにおいセンサであって、所定の溶媒に導電性高分子を溶解させた溶液を基板上に塗布することで感応膜を形成し、さらにドーパントを溶媒に溶かし前記感応膜に該溶液を接触させることにより該感応膜にドーパントを添加して導電率を高めたことを特徴としている。
【0010】
すなわち、第一の発明のにおいセンサの感応膜に利用される導電性高分子は、クロロホルム等の溶媒に対し可溶性を有する。このため、従来のように電解重合法に依らず、酸化重合法等により重合したポリマーを溶媒に溶かし、予め電極を形成した基板上に該溶液を塗布し、溶媒を揮発させることにより感応膜を形成することができる。このため、感応膜の膜厚の制御が容易であり、均一性の高い膜が形成でき、また再現性も良好である。
【0011】
上記所定の溶媒としては、例えばクロロホルム、トルエン等の高い揮発性を有する有機溶媒が適当である。また、該溶媒に可溶性の導電性高分子としては、例えば、チオフェンの3位に炭素数が4以上のアルキル基を導入したポリ(3−アルキルチオフェン)を主鎖とするもの、具体的には、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)等を主鎖とする導電性高分子を利用することができる。また、上記アルキル基の代わりにアルコキシル基を導入したポリ(3−アルコキシルチオフェン)を主鎖とする導電性高分子も利用できる。更に、N−メチルピロリドン(NMP)を溶媒に用いることによりポリアニリン等の導電性高分子を利用することもできる。
【0012】
上記導電性高分子は、高分子主鎖にπ電子を取り込んだ共役系高分子であって、適当なドーピングによって導電率を制御できることが知られている。本願発明者らは、上記導電性高分子を感応膜としたにおいセンサに関する実験の過程で、該センサの応答特性が感応膜の導電性高分子の導電率に依存することを見い出した。
【0014】
すなわち、このような構造のにおいセンサでは、感応膜の導電性高分子の導電率が10−1〜10−5〔S/cm〕の範囲内であるとき、におい成分に対する応答特性が良好であって検出感度が高い。更に好ましくは、10−2〜10−4〔S/cm〕の範囲内であるとき顕著な応答特性が得られる。
【0015】
通常、上述のように所定の溶媒に導電性高分子を溶解させた溶液を基板上に塗布することで形成された感応膜を構成する導電性高分子は、そのままでは導電率が10−5〔S/cm〕よりも低いが、ドーパントを溶媒に溶かし前記基板上に形成した感応膜に該溶液を接触させることにより、該感応膜にドーパントを添加して導電率を高めることができる。
【0016】
ドーパントとしては、例えば、プロトン酸類(HNO3、H2SO4、HClO4、HF、HCl、FSO3H、CF3SO4H等)、遷移金属ハライド類(FeCl3、MoCl5、WCl5、SnCl4、MoF5、RuF5、SnI4等)、有機物質(TCNQ、TCNE、クロラニル等)、ポルフェリン類、ポリマー(ポリスチレンスルフォン酸、ポリビニルスルフォン酸等)を利用することができる。
【0017】
このようなドーピングにより、導電性高分子の膜内に比較的自由に移動し電子を運搬するドーパントが導入され、導電率が高くなる。このような方法では、溶液の濃度や浸漬時間を変えることにより添加するドーパント量を制御できるので、導電率を目標値に容易に近付けることができる。
【0018】
また、ドーパントを導入する代わりに、上記導電性高分子が溶けやすい溶媒と、該溶媒よりも極性及び誘電率が高く且つ該導電性高分子が溶けにくい溶媒とを混合した溶媒に該導電性高分子を溶解し、該溶液を前記基板上に塗布して感応膜を形成することで感応膜の導電率を高めるようにしてもよい。すなわち、上記課題を解決するために成された第二の発明は、絶縁基板上に形成した二個の電極間に感応膜を設け、該感応膜にガス中の対象成分が付着した際の前記電極間の抵抗変化を測定することによりにおいを測定するにおいセンサであって、導電性高分子が溶けやすい第1溶媒と、該第1溶媒よりも極性及び誘電率が高く且つ前記導電性高分子が溶けにくい第2溶媒とを混合した溶媒に前記導電性高分子を溶解させた溶液を、基板上に塗布することで前記感応膜を形成したことを特徴としている。ここで使用される溶媒は、例えば、上記のような導電性高分子が可溶である有機溶媒(クロロホルム、トルエン等)と、該導電性高分子が溶けにくい有機溶媒(テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホオキシド、N−メチルピロリドン等)とを組合せたものを用いることができる。
【0019】
このように形成された感応膜は、規則性を有するポリマー構造の一部が変形して(例えば、隣接分子間の距離が変わる等)導電率が上がる。このようなにおいセンサは、ポリマーの構造変化自体が電気伝導に寄与するので、ドーパントの脱落等による導電率の経時変化や不安定さがなく、より安定な状態を長時間維持できる。
【0020】
【実施例】
〔実施例1〕
本発明に係るにおいセンサの第一の実施例(以下「実施例1」という)を説明する。このにおいセンサは、感応膜として、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)に塩化第二鉄をドーパントとして導入したものである。導電性高分子やドーパントとして他のものを利用できることは既述の通りである。図1は、実施例1のにおいセンサ10の構造の一例を示す平面図(a)、該平面図のA部分の拡大図(b)及び断面図(c)である。絶縁体材料であるガラス基板11上に金から成る厚さ約150nmの電極12a、12bが5μm間隔の櫛形状に形成され、該電極12a、12bにリード線13a、13bが接続されている。基板11及び電極12a、12bの材料は上記のものに限定されない。基板11上には、電極12a、12bを被覆してポリ(3−ヘキシルチオフェン)から成る感応膜14が形成されている。この感応膜14には、後記の方法により塩化第二鉄がドーパントとして導入されている。
【0021】
上記においセンサ10の製造方法の一例は次の通りである。まず、ガラス基板11上にリフトオフ法によって電極12a、12bを形成する。一方、チオフェンC44Sの3位をヘキシル基C613に置換した3−ヘキシルチオフェン(東京化成社製)を酸化重合法により重合してポリ(3−ヘキシルチオフェン)を作成し、これをクロロホルムの溶媒に溶解して濃度0.1mol/Lの溶液を作成する。この溶液を上記基板11上にスピンコート法にて塗布し、膜厚300nm程度の膜体を形成する。このような膜体を形成するには、例えば、回転数1500rpmで10秒間スピナーを動作させるとよい。その後、ニトロメタン溶媒に塩化第二鉄FeCl3を溶解して濃度0.1mol/Lの溶液を作成し、その溶液中に上記膜体を形成した基板を10分間浸漬する。これにより、適度な量の塩化第二鉄がポリ(3−ヘキシルチオフェン)膜中にドーパントとして導入され感応膜14ができあがる。なお、リード線13a、13bは感応膜14を形成した後に所定箇所の膜を除去して電極12a、12bに接続してもよいし、予め該所定箇所に膜が形成されないようにしておいてもよい。
【0022】
基板11上にポリ(3−ヘキシルチオフェン)の膜体を形成した状態では、その導電率は10-7〔S/cm〕以下の低い値であるが、上記のようにドーパントを膜中に導入することにより、10-2〜10-4〔S/cm〕の範囲の好ましい導電率にすることができる。
【0023】
図2は、上記においセンサ10のガス応答を調べるための評価装置の構成図である。清浄空気の流路20には、バルブ21、フローセル23、ポンプ24が設けられ、該ポンプ24の吸引によって流路20に清浄空気が流通する。バルブ21にはにおい物質容器22に連なるガス流路が接続されており、バルブ21の操作により清浄空気中に適宜量のにおい成分ガスが混入されるようにしている。フローセル23内には上記においセンサ10が配置され、該センサ10の電極の抵抗変化を抵抗計25にて測定する。
【0024】
まず、乾燥剤(シリカゲル)、活性炭及びモレキュラシーブスを通過した後の清浄空気を200mL/分の流速で10秒間流し、これによりセンサ10の感応膜に付着している不純物を脱離させて除去する。その後、清浄空気ににおい成分として酢酸ブチルを混入させたガスを同じ流速で30秒間流す。そして、最後に再び清浄空気のみを流す。上記手順の間に、センサ10の電極間の抵抗を抵抗計25により連続的に測定する。
【0025】
図3は、本実施例1のにおいセンサ10の応答特性の実測結果を示す図である。図3に示されているように、10秒経過後ににおい成分を含むガスが流れ始めると即座且つ急峻に抵抗値が上昇する。つまり、検出の応答速度は極めて迅速である。また、におい成分の有無に対する抵抗値の差異は大きいので、検出感度も高く、微量のにおい成分の検出にも有効であることがわかる。
【0026】
次に、におい成分に対する応答率と感応膜14の導電率との関係を調べた。ここで、応答率とは、におい成分を与えたときと与えないときとの抵抗の変化率を意味する。導電率の相違する感応膜を有するにおいセンサを作成するには、塩化第二鉄の濃度の相違する複数の溶液を作成し、該溶液にポリ(3−ヘキシルチオフェン)膜を形成した基板をそれぞれ同一時間浸漬することにより、ドーパントの導入を変えた。図4は、このようにして作成した複数のにおいセンサ(形状は同一)の応答率の実測結果を示す図である。図4より、導電率が10-1〜10-5〔S/cm〕の範囲で約10%以上の応答率が得られていることがわかる。更に、導電率が10-2〜10-4〔S/cm〕の範囲において20%以上の高い応答率が得られていることがわかる。上述のような感応膜の形成方法では、このような高い応答率を示す導電率に容易に制御することができる。
【0027】
〔実施例2〕
次に、本発明に係るにおいセンサの他の実施例(以下「実施例2」という)を説明する。上記実施例1は導電率を上げるためにドーピングを用いていたが、本実施例2は、膜体自体の形成方法を変えることにより、規則性を有するポリマー構造の一部を変形させたりポリマー間距離を変化させたりして導電率を上げるものである。
【0028】
本実施例2のにおいセンサ10の製造方法の一例は次の通りである。まず、実施例1と同様に、ガラス基板11上に電極12a、12bを形成する。また、3−ヘキシルチオフェン(東京化成社製)を酸化重合法により重合してポリ(3−ヘキシルチオフェン)を作成し、これをクロロホルムとジメチルスルホキシドの混合溶液(割合は9:1)に濃度0.1mol/Lで溶解させる。そして、この溶液を実施例1と同じ要領にて基板11上にスピンコートし、基板11及び電極12a、12bを被覆する膜体を形成する。実施例2では、この膜体がそのまま感応膜14となる。ポリ(3−ヘキシルチオフェン)に対しクロロホルムは可溶性溶媒であり、ジメチルスルホキシドは不溶性溶媒である。また、後者は前者よりも高い極性及び誘電率を有する。
【0029】
上記方法により形成された感応膜14のポリマー構造は完全に解明されているわけではないが、規則性を有して配列されるポリマーの構造の一部が欠落したりポリマー間の距離が変化したりすることにより、ポリマー内部を電子が移動し易くなって導電率が上がると推定される。
【0030】
図5は、本実施例2のにおいセンサの応答特性の実測結果を示す図である。測定方法は図3の方法と同一である。図5よりわかるように、10秒経過後ににおい成分を含むガスが流れ始めると、即座且つ急峻に抵抗値が上昇している。また、におい成分の有無に対する抵抗値の差異も実施例1と同様に大きいので、高い検出感度が得られる。
【0031】
上記実施例1のにおいセンサでは、主として添加されたドーパントが電気伝導に寄与するため、例えば、時間経過に伴いドーパントが感応膜から脱落してその量が減少すると、導電率が低くなる傾向にある。しかしながら、本実施例2のにおいセンサでは、主としてポリマーの構造変化が電気伝導に寄与するため、時間経過に対してより安定な感応膜14が形成される。図6は、実施例1のセンサと実施例2のセンサとの抵抗安定性の実測結果を示す図である。図6より、実施例2のセンサはより抵抗の経時変化が小さく、より安定であることがわかる。
【0032】
なお、上記実施例において、においセンサの形状や寸法等は適宜に変えることができる。また、製造時の濃度等の各数値も適宜に変えることができる。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明のように、第一の発明に係るにおいセンサでは、導電性高分子を溶解させた溶液を基板上に塗布し乾燥させることにより該導電性高分子から成る感応膜を形成することができる。このため、膜厚の制御が容易であって、均一性や再現性が極めて良好である。また、このにおいセンサは、常温でにおい成分を検出できるので、熱分解し易い成分も検出することができる。
【0034】
また、第二の発明に係るにおいセンサでは、感応膜として利用する導電性高分子の導電率を適正に制御したので、におい成分に対して高い応答特性を得ることができる。
【0035】
また、ドーパントを溶媒に溶かし基板上に形成した感応膜に該溶液を接触させることにより感応膜の導電率を高めるようにすれば、高い応答特性を示すセンサを得ることができる。
【0036】
更には、導電性高分子が溶けやすい溶媒と、該溶媒よりも極性及び誘電率が高く且つ該導電性高分子が溶けにくい溶媒とを混合した溶媒に該導電性高分子を溶解させた溶液を基板上に塗布して感応膜を形成することにより導電率を高めるようにすれば、高い応答特性を示すと共に経時変化の少ない安定したセンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるにおいセンサの構成図。
【図2】 においセンサの評価装置の構成図。
【図3】 実施例1のにおいセンサの応答特性を示す図。
【図4】 導電率の相違によるにおいセンサの応答率の相違を示す図。
【図5】 実施例2のにおいセンサの応答特性を示す図。
【図6】 実施例2のにおいセンサの抵抗の経時変化を示す図。
【符号の説明】
11…基板
12a、12b…電極
13a、13b…リード線
14…感応膜
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an odor sensor which is a kind of gas sensor. The odor sensor of the present invention is used for quality inspection of foods and fragrances, quantitative detection of bad odor pollution, fire alarm by detection of burnt odor, quality inspection of foods and fragrances, and further, tracking, identification, authentication, drug inspection, etc. It can be used in a wide range of fields such as criminal investigations.
[0002]
[Prior art]
The odor sensor electrically (or optically) measures a physical change of an odor component contained in air (or supplied gas) caused by adhering to a sensitive surface of the sensor.
[0003]
As the odor sensor, a sensor using a metal oxide semiconductor as a sensitive film and utilizing the change in resistance value has been put into practical use. A so-called “electronic nose” using a plurality of sensors is commercialized by Prime Tech, France. In this type of odor sensor, the sensitive film is heated to a high temperature (350 ° C. or higher) to cause an oxidation-reduction reaction with the odor component adhering to the film surface. In this process, movement of electrons occurs, and the electric density changes as the electron density in the sensitive film and the thickness of the depletion layer change.
[0004]
Therefore, an odor sensor using a metal oxide semiconductor sensitive film can only detect a substance that causes a redox reaction, and cannot detect a substance that thermally decomposes at the above temperature. It had been. Further, it is necessary to wait for the sensor to rise to the operating temperature and stabilize at the time of analysis, and in particular, a long measurement time is required for repeated measurement. Furthermore, since the surface state of the sensitive film is relatively unstable, there is a problem that the change with time is large and the reliability is poor.
[0005]
In contrast, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 61-147145 proposes a gas sensor using a conductive polymer. Further, an odor sensor using a conductive polymer mainly composed of polypyrrole as a sensitive film and utilizing a change in the resistance value thereof is commercialized by Aromascan and Neotronics, UK. With such a sensor, analysis can be performed while the sensitive film is maintained at room temperature.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conductive polymer such as polypyrrole used in the above conventional sensor must form a sensitive film mainly by an electrolytic polymerization method. Therefore, it is difficult to control the film thickness especially when the film is thinned. There were difficulties in uniformity and reproducibility. It was also difficult to create a sensitive film of any shape. Furthermore, productivity was also inferior.
[0007]
By the way, in this kind of odor sensor, it is known that the substance of the odor component that can be detected differs depending on the kind of the conductive polymer and the material to be doped even if it is the same conductive polymer. In research and development of conventional odor sensors, the main focus has been on expanding the range of substances of odor components that can be detected based on such a viewpoint. However, considering the future application field of odor sensors, it is also important to improve detection sensitivity in order to reliably detect a small amount of odor components. In this respect, the conventional odor sensor cannot be said to have sufficient detection sensitivity.
[0008]
The present invention has been made to solve the above-mentioned problems, and a first object thereof is to provide an odor sensor in which the uniformity and reproducibility of the sensitive film are good and the productivity is high. There is. A second object is to provide an odor sensor with high detection sensitivity.
[0009]
Means for Solving the Problem and Embodiment of the Invention
A first invention made to solve the above-mentioned problem is that a sensitive film is provided between two electrodes formed on an insulating substrate, and a target component in a gas adheres to the sensitive film between the electrodes. This is an odor sensor that measures odor by measuring the resistance change in which a sensitive film is formed by applying a solution obtained by dissolving a conductive polymer in a predetermined solvent on a substrate, and further using a dopant as a solvent. It is characterized in that the conductivity is increased by adding a dopant to the sensitive film by dissolving and bringing the solution into contact with the sensitive film.
[0010]
That is, the conductive polymer used for the sensitive film of the odor sensor of the first invention is soluble in a solvent such as chloroform. For this reason, a sensitive film is formed by dissolving a polymer polymerized by an oxidative polymerization method or the like in a solvent and applying the solution onto a substrate on which an electrode has been previously formed, and volatilizing the solvent. Can be formed. Therefore, the thickness of the sensitive film can be easily controlled, a highly uniform film can be formed, and the reproducibility is also good.
[0011]
As the predetermined solvent, an organic solvent having high volatility such as chloroform and toluene is suitable. Examples of the conductive polymer soluble in the solvent include poly (3-alkylthiophene) having a main chain of poly (3-alkylthiophene) in which an alkyl group having 4 or more carbon atoms is introduced at the 3-position of thiophene, specifically, , Poly (3-butylthiophene), poly (3-hexylthiophene), poly (3-octylthiophene), poly (3-decylthiophene), poly (3-dodecylthiophene), etc. Can be used. In addition, a conductive polymer having a main chain of poly (3-alkoxylthiophene) into which an alkoxyl group is introduced instead of the alkyl group can also be used. Furthermore, conductive polymers such as polyaniline can be used by using N-methylpyrrolidone (NMP) as a solvent.
[0012]
The conductive polymer is a conjugated polymer in which π electrons are incorporated into the polymer main chain, and it is known that the conductivity can be controlled by appropriate doping. The inventors of the present application have found that the response characteristics of the sensor depend on the conductivity of the conductive polymer of the sensitive film in the course of the experiment on the odor sensor using the conductive polymer as the sensitive film.
[0014]
That is, in the odor sensor having such a structure, when the conductivity of the conductive polymer of the sensitive film is in the range of 10 −1 to 10 −5 [S / cm], the response characteristic to the odor component is good. Detection sensitivity is high. More preferably, a remarkable response characteristic is obtained when it is in the range of 10 −2 to 10 −4 [S / cm].
[0015]
Usually, the conductive polymer constituting the sensitive film formed by applying a solution obtained by dissolving the conductive polymer in a predetermined solvent on the substrate as described above has a conductivity of 10 −5 [ S / cm], the dopant can be added to the sensitive film to increase the conductivity by dissolving the dopant in a solvent and bringing the solution into contact with the sensitive film formed on the substrate.
[0016]
Examples of the dopant include proton acids (HNO 3 , H 2 SO 4 , HClO 4 , HF, HCl, FSO 3 H, CF 3 SO 4 H, etc.), transition metal halides (FeCl 3 , MoCl 5 , WCl 5 , SnCl 4 , MoF 5 , RuF 5 , SnI 4, etc.), organic substances (TCNQ, TCNE, chloranil, etc.), porferins, polymers (polystyrene sulfonic acid, polyvinyl sulfonic acid, etc.) can be used.
[0017]
Such doping introduces a dopant that moves relatively freely into the conductive polymer film and carries electrons, thereby increasing the conductivity. In such a method, the amount of dopant to be added can be controlled by changing the concentration of the solution and the immersion time, so that the conductivity can be easily brought close to the target value.
[0018]
Further, instead of introducing a dopant, the conductive high polymer is added to a solvent in which a solvent in which the conductive polymer is easily soluble and a solvent having a higher polarity and dielectric constant than the solvent and in which the conductive polymer is difficult to dissolve. The conductivity of the sensitive film may be increased by dissolving the molecules and applying the solution onto the substrate to form a sensitive film. That is, the second invention made in order to solve the above-described problem is that a sensitive film is provided between two electrodes formed on an insulating substrate, and the target component in the gas adheres to the sensitive film. An odor sensor for measuring odor by measuring a change in resistance between electrodes, a first solvent in which a conductive polymer is easily soluble, a polarity and a dielectric constant higher than that of the first solvent, and the conductive polymer The sensitive film is formed by applying a solution in which the conductive polymer is dissolved in a solvent mixed with a second solvent that is difficult to dissolve, on the substrate. Examples of the solvent used here include an organic solvent in which the above-described conductive polymer is soluble (chloroform, toluene, etc.) and an organic solvent in which the conductive polymer is difficult to dissolve (tetrahydrofuran, dimethylformamide, dimethyl). A combination of sulfooxide, N-methylpyrrolidone, etc.) can be used.
[0019]
In the sensitive film formed in this way, a part of the polymer structure having regularity is deformed (for example, the distance between adjacent molecules is changed) and the conductivity is increased. In such an odor sensor, the structural change of the polymer itself contributes to electric conduction, so that there is no change with time and instability of the conductivity due to dropping off of the dopant and the like, and a more stable state can be maintained for a long time.
[0020]
【Example】
[Example 1]
A first embodiment (hereinafter referred to as “embodiment 1”) of an odor sensor according to the present invention will be described. This odor sensor is obtained by introducing ferric chloride as a dopant into poly (3-hexylthiophene) as a sensitive film. As described above, other conductive polymers and dopants can be used. FIG. 1 is a plan view (a) showing an example of the structure of the odor sensor 10 of the first embodiment, an enlarged view (b) and a sectional view (c) of a portion A of the plan view. Electrodes 12a and 12b made of gold and having a thickness of about 150 nm are formed in a comb shape at intervals of 5 μm on a glass substrate 11 that is an insulating material, and lead wires 13a and 13b are connected to the electrodes 12a and 12b. The materials of the substrate 11 and the electrodes 12a and 12b are not limited to those described above. On the substrate 11, a sensitive film 14 made of poly (3-hexylthiophene) is formed so as to cover the electrodes 12a and 12b. Ferric chloride is introduced into the sensitive film 14 as a dopant by the method described later.
[0021]
An example of the manufacturing method of the odor sensor 10 is as follows. First, the electrodes 12a and 12b are formed on the glass substrate 11 by a lift-off method. On the other hand, 3-hexylthiophene (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) in which 3-position of thiophene C 4 H 4 S is substituted with hexyl group C 6 H 13 is polymerized by oxidative polymerization to produce poly (3-hexylthiophene). This is dissolved in a chloroform solvent to prepare a solution having a concentration of 0.1 mol / L. This solution is applied onto the substrate 11 by spin coating to form a film body having a thickness of about 300 nm. In order to form such a film body, for example, a spinner may be operated at a rotation speed of 1500 rpm for 10 seconds. Thereafter, ferric chloride FeCl 3 is dissolved in a nitromethane solvent to prepare a solution having a concentration of 0.1 mol / L, and the substrate on which the film body is formed is immersed in the solution for 10 minutes. Thereby, an appropriate amount of ferric chloride is introduced as a dopant into the poly (3-hexylthiophene) film, and the sensitive film 14 is completed. The lead wires 13a and 13b may be connected to the electrodes 12a and 12b by removing the film at a predetermined position after the formation of the sensitive film 14, or the film may not be formed at the predetermined position in advance. Good.
[0022]
In the state where the poly (3-hexylthiophene) film is formed on the substrate 11, the conductivity is a low value of 10 −7 [S / cm] or less, but the dopant is introduced into the film as described above. By doing so, it is possible to obtain a preferable conductivity in the range of 10 −2 to 10 −4 [S / cm].
[0023]
FIG. 2 is a configuration diagram of an evaluation apparatus for examining the gas response of the odor sensor 10. The clean air flow path 20 is provided with a valve 21, a flow cell 23, and a pump 24, and clean air flows through the flow path 20 by suction of the pump 24. A gas flow path connected to the odor substance container 22 is connected to the valve 21 so that an appropriate amount of odor component gas is mixed into clean air by the operation of the valve 21. The odor sensor 10 is disposed in the flow cell 23, and the resistance change of the electrode of the sensor 10 is measured by an ohmmeter 25.
[0024]
First, clean air that has passed through a desiccant (silica gel), activated carbon, and molecular sieves is allowed to flow at a flow rate of 200 mL / min for 10 seconds, thereby desorbing and removing impurities adhering to the sensitive film of the sensor 10. . Thereafter, a gas mixed with butyl acetate as an odor component in clean air is allowed to flow at the same flow rate for 30 seconds. Finally, only clean air is flowed again. During the above procedure, the resistance between the electrodes of the sensor 10 is continuously measured by the resistance meter 25.
[0025]
FIG. 3 is a diagram illustrating an actual measurement result of response characteristics of the odor sensor 10 according to the first embodiment. As shown in FIG. 3, when a gas containing an odor component starts to flow after 10 seconds, the resistance value increases immediately and steeply. That is, the detection response speed is extremely rapid. Moreover, since the difference in resistance value with respect to the presence or absence of an odor component is large, it can be seen that the detection sensitivity is high and it is effective for detecting a small amount of an odor component.
[0026]
Next, the relationship between the response rate to the odor component and the conductivity of the sensitive film 14 was examined. Here, the response rate means the rate of change in resistance between when the odor component is given and when it is not given. In order to create an odor sensor having a sensitive film having different conductivity, a plurality of solutions having different ferric chloride concentrations are prepared, and a substrate on which a poly (3-hexylthiophene) film is formed is formed on each solution. The introduction of the dopant was changed by immersion for the same time. FIG. 4 is a diagram showing actual measurement results of response rates of a plurality of odor sensors (having the same shape) created as described above. FIG. 4 shows that a response rate of about 10% or more is obtained when the conductivity is in the range of 10 −1 to 10 −5 [S / cm]. Furthermore, it can be seen that a high response rate of 20% or more is obtained in the range of conductivity of 10 −2 to 10 −4 [S / cm]. In the method for forming a sensitive film as described above, it is possible to easily control the conductivity to show such a high response rate.
[0027]
[Example 2]
Next, another example of the odor sensor according to the present invention (hereinafter referred to as “Example 2”) will be described. In Example 1 described above, doping was used to increase the electrical conductivity. However, in Example 2, a part of the polymer structure having regularity was deformed by changing the formation method of the film body itself, or between the polymers. The conductivity is increased by changing the distance.
[0028]
An example of the manufacturing method of the odor sensor 10 of the second embodiment is as follows. First, similarly to Example 1, electrodes 12a and 12b are formed on a glass substrate 11. Further, 3-hexylthiophene (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) is polymerized by an oxidative polymerization method to prepare poly (3-hexylthiophene), which is mixed into a mixed solution of chloroform and dimethyl sulfoxide (ratio is 9: 1) with a concentration of 0. Dissolve at 1 mol / L. Then, this solution is spin-coated on the substrate 11 in the same manner as in Example 1 to form a film body that covers the substrate 11 and the electrodes 12a and 12b. In Example 2, this film body becomes the sensitive film 14 as it is. Chloroform is a soluble solvent and dimethyl sulfoxide is an insoluble solvent for poly (3-hexylthiophene). The latter also has a higher polarity and dielectric constant than the former.
[0029]
Although the polymer structure of the sensitive film 14 formed by the above method is not completely elucidated, a part of the polymer structure arranged with regularity is missing or the distance between the polymers changes. It is presumed that the conductivity of the polymer increases because the electrons easily move inside the polymer.
[0030]
FIG. 5 is a diagram illustrating an actual measurement result of the response characteristic of the odor sensor according to the second embodiment. The measuring method is the same as the method of FIG. As can be seen from FIG. 5, when the gas containing the odor component starts flowing after 10 seconds, the resistance value increases immediately and steeply. Further, since the difference in resistance value with respect to the presence or absence of an odor component is also large as in the first embodiment, high detection sensitivity can be obtained.
[0031]
In the odor sensor of Example 1, the added dopant mainly contributes to electric conduction. For example, when the amount of the dopant drops off from the sensitive film with time and the amount thereof decreases, the conductivity tends to decrease. . However, in the odor sensor of the second embodiment, since the polymer structural change mainly contributes to electric conduction, the sensitive film 14 that is more stable over time is formed. FIG. 6 is a diagram illustrating a measurement result of resistance stability between the sensor of Example 1 and the sensor of Example 2. FIG. 6 shows that the sensor of Example 2 has a smaller resistance change with time and is more stable.
[0032]
In the above-described embodiment, the shape and size of the odor sensor can be changed as appropriate. Also, each numerical value such as the concentration at the time of manufacture can be appropriately changed.
[0033]
【The invention's effect】
As described above, in the odor sensor according to the first invention, a sensitive film made of a conductive polymer can be formed by applying a solution in which the conductive polymer is dissolved on a substrate and drying it. it can. For this reason, the control of the film thickness is easy, and the uniformity and reproducibility are very good. Moreover, since this odor sensor can detect an odor component at room temperature, it can also detect a component that is easily thermally decomposed.
[0034]
Further, in the odor sensor according to the second invention, since the conductivity of the conductive polymer used as the sensitive film is appropriately controlled, a high response characteristic can be obtained with respect to the odor component.
[0035]
Further, if the conductivity of the sensitive film is increased by dissolving the dopant in a solvent and bringing the solution into contact with the sensitive film formed on the substrate, a sensor having high response characteristics can be obtained.
[0036]
Furthermore, a solution in which the conductive polymer is dissolved in a solvent obtained by mixing a solvent in which the conductive polymer is easily soluble and a solvent having higher polarity and dielectric constant than the solvent and in which the conductive polymer is difficult to dissolve. If the conductivity is increased by forming a sensitive film by coating on a substrate, it is possible to obtain a stable sensor exhibiting high response characteristics and little change with time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of an odor sensor according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a configuration diagram of an odor sensor evaluation apparatus.
3 is a graph showing response characteristics of the odor sensor of Example 1. FIG.
FIG. 4 is a diagram showing a difference in response rate of an odor sensor due to a difference in conductivity.
FIG. 5 is a graph showing response characteristics of the odor sensor of Example 2.
6 is a graph showing the change over time in the resistance of the odor sensor of Example 2. FIG.
[Explanation of symbols]
11 ... Substrate 12a, 12b ... Electrode 13a, 13b ... Lead wire 14 ... Sensitive film

Claims (3)

絶縁基板上に形成した二個の電極間に感応膜を設け、該感応膜にガス中の対象成分が付着した際の前記電極間の抵抗変化を測定することによりにおいを測定するにおいセンサであって、
所定の溶媒に導電性高分子を溶解させた溶液を基板上に塗布することで感応膜を形成し、さらにドーパントを溶媒に溶かし前記感応膜に該溶液を接触させることにより該感応膜にドーパントを添加して導電率を高めたことを特徴とするにおいセンサ。
This is an odor sensor for measuring odor by providing a sensitive film between two electrodes formed on an insulating substrate and measuring a resistance change between the electrodes when a target component in a gas adheres to the sensitive film. And
A sensitive film is formed by applying a solution in which a conductive polymer is dissolved in a predetermined solvent on a substrate, and further the dopant is dissolved in the solvent and the solution is brought into contact with the sensitive film to thereby add the dopant to the sensitive film. An odor sensor characterized by adding conductivity to increase conductivity.
絶縁基板上に形成した二個の電極間に感応膜を設け、該感応膜にガス中の対象成分が付着した際の前記電極間の抵抗変化を測定することによりにおいを測定するにおいセンサであって、
導電性高分子が溶けやすい第1溶媒と、該第1溶媒よりも極性及び誘電率が高く且つ前記導電性高分子が溶けにくい第2溶媒とを混合した溶媒に前記導電性高分子を溶解させた溶液を、基板上に塗布することで感応膜を形成したことを特徴とするにおいセンサ。
This is an odor sensor for measuring odor by providing a sensitive film between two electrodes formed on an insulating substrate and measuring a resistance change between the electrodes when a target component in a gas adheres to the sensitive film. And
The conductive polymer is dissolved in a solvent obtained by mixing a first solvent in which the conductive polymer is easily soluble and a second solvent having higher polarity and dielectric constant than the first solvent and in which the conductive polymer is difficult to dissolve. The odor sensor is characterized in that a sensitive film is formed by applying the solution on a substrate.
前記感応膜は、導電率が10−1〜10−5〔S/cm〕である導電性高分子から成るものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のにおいセンサ。The odor sensor according to claim 1, wherein the sensitive film is made of a conductive polymer having a conductivity of 10 −1 to 10 −5 [S / cm].
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