JP3753096B2 - 車両用乗員検知装置およびエアバッグ展開制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の座席に着座する乗員の体格を判別するような車両用乗員検知装置およびエアバッグ展開制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアバッグ、プリテンショナ等の乗員保護装置の作動・不作動を制御するために、車両のシート座面に作用する荷重に基づいて、乗員の体格に応じたクラス分けを行なうものは、多く知られている。
【0003】
また、特開2001−74541号公報には、斯るクラス分けを正確に行なうために、2つの閾値を設けて判別する方法、所定期間における検出荷重の平均値を求めて判別する方法などが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、車両走行中の乗員の乗車状態・乗車姿勢は、大きく変化する場合があり、かかる乗員の乗車状態・乗車姿勢に伴ってシート座面にかかる荷重は大きく変動する場合がある。
【0005】
このような場合、従来の乗員判別方法では誤った乗員判別が成される可能性が高く、車両衝突時にエアバッグ等の誤作動の要因となる。
【0006】
上述の乗員保護装置の誤作動とは、例えば、本来はエアバッグの充分な展開が必要な大人が乗車しているにも拘らずエアバッグが展開しない場合、または、エアバッグを高圧で展開させると却って危険が生ずる子供が乗車しているにも拘らず必要以上の高圧でエアバッグが展開してしまう場合、または、エアバッグを展開させる必要のないチャイルドシート上に乳幼児が乗車しているにも拘らずエアバッグが展開してしまう場合などがあり、不都合が生ずる。
【0007】
また、誤った乗員判定を防止するために、荷重検知手段以外にも種々のセンサを設けることは可能であるが、装置がさらに複雑化し、装置コストが高くなる問題点があった。
【0008】
そこで、本願発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、乗員が車両に乗り込む態様・姿勢は、如何なる乗員であっても略同一で、シートに付勢される着座初期の荷重はその乗員の体格に正確に対応した荷重であることに着目し、車両のシート座面の荷重を検知することにより、車両に乗り込む僅かな時間で、早期に判定をすることができ、特に、乗員の車両への乗り込みから最初の荷重の極大値までの時間を積分演算する時間に設定し、積分演算の結果に乗員の荷重による特徴をより大きく反映することができ、正確な乗員判定を行なうことができる車両用乗員検知装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願発明の車両用乗員検知装置は、車両座席にかかる荷重(付勢される荷重)を検出する荷重検出手段と、荷重を演算する演算手段と、乗員の荷重領域を判定する荷重領域判定手段とを備え、上記荷重検出手段によって検出した荷重を、上記演算手段で演算し、上記荷重領域判定手段で演算の結果の値と乗員の荷重領域を判定するために設定した比較設定値との比較によって乗員の荷重領域を判定する車両用乗員検知装置であって、乗員が乗車してから最初の荷重の極大値および、その時点を検出する極大検出手段を備え、前記演算手段により積分演算する時間を、任意の時点から荷重が上記極大値となる時点までの時間に設定した車両用乗員検知装置であることを特徴とする。
【0010】
さらに、請求項2に記載する如く、この発明の車両用乗員検知装置は、荷重が所定の演算閾値を越えたこと、および、該演算閾値を下回ったことを検出する演算閾値検出手段を備え、前記演算手段により積分演算する時間を、該演算閾値を越えてから下回るまでの時間に設定することができる。
【0011】
また、請求項3に記載する如く、この発明の車両用乗員検知装置は、前記演算手段により積分演算する荷重を、前記所定の演算閾値を越えている部分の荷重に設定することができる。
【0013】
さらに、請求項4に記載する如く、この発明の車両用乗員検知装置は、荷重が所定の演算閾値を越えたことを検出する演算閾値検出手段を備え、前記演算手段により積分演算する時間を、荷重が前記演算閾値を越えてから前記極大値となる時点までの時間に設定し、前記演算手段により積分演算する荷重を、前記所定の演算閾値を越えている部分の荷重に設定することができる。
【0014】
この発明の車両用乗員検知装置は、また、請求項5に記載する如く、車両座席にかかる荷重を検出する荷重検出手段と、荷重の極大値および、その時点を検出する極大検出手段と、時間を計時する計時手段と、乗員の荷重領域を判定する荷重領域判定手段とを備え、上記荷重検出手段によって検出した荷重に基づいて、上記極大検出手段で乗員が乗車してから最初の荷重の極大値を検出し、上記計時手段で任意の時点から荷重が該極大値となる時点までの時間を計時し、上記荷重領域判定手段で乗員の荷重領域を判定する装置であって、乗員の荷重領域を判定するための判定基準情報を設定し、上記荷重領域判定手段により、上記極大値および上記時間に基づいて、上記判定基準情報に照らして、乗員の荷重領域を判定することを特徴とする。
【0015】
この発明の車両用乗員検知装置は、さらに、請求項6に記載する如く、車両座席にかかる荷重を検出する荷重検出手段と、
荷重を演算する演算手段と、荷重の極大値およびその時点を検出する極大検出手段と、時間を計時する計時手段と、乗員の荷重領域を判定する第1の荷重領域判定手段および、第2の荷重領域判定手段とを備え、上記荷重検出手段によって検出した荷重を、上記演算手段により任意の時間内の荷重を積分演算し、上記第1の荷重領域判定手段で演算の結果の値と乗員の荷重領域を判定するために設定した比較設定値との比較によって乗員の荷重領域を判定すると共に、上記荷重検出手段によって検出した荷重に基づいて、上記極大検出手段で乗員が乗車してから最初の荷重の極大値を検出し、上記計時手段で任意の時点から荷重が該極大値となる時点までの時間を計時し、乗員の荷重領域を判定するための判定基準情報を設定し、上記第2の荷重領域判定手段で上記極大値および上記時間に基づいて、上記判定基準情報に照らして、乗員の荷重領域を判定する装置であって、該両方の判定結果に基づいて乗員の荷重領域を判定することを特徴とする。
【0016】
加えて、より早期に、複雑な演算・照合を行なうことなく上記課題を解決するために、この発明の車両用乗員検知装置は、請求項7に記載する如く、荷重が所定の乗車閾値を越えたことを検出する乗車閾値検出手段と、該乗車閾値よりも大きい所定の重荷重閾値を越えたことを検出する重荷重閾値検出手段とを備え、該乗車閾値を越えてから所定時間以内に、該重荷重閾値に達しない時には、乗員が軽い荷重領域であると判定するように成すことができる。
【0017】
請求項7に記載の発明と同様、請求項8に記載の車両用乗員検知装置も、より早期に、複雑な演算・照合を行なうことなく上記課題を解決するために、荷重が所定の重荷重閾値を越えたこと、および下回ったことを検出する重荷重閾値検出手段を備え、荷重が該重荷重閾値を越えてから所定時間以内に、該重荷重閾値を下回らない時には、乗員が重い荷重領域であると判定するように成すことができる。
【0018】
また、一旦乗員の荷重領域を判定した後は、みだりに判定を覆さないよう、請求項9に記載の車両用乗員検知装置は、荷重が所定の再判定閾値を下回ったことを検出する再判定閾値検出手段を備え、一旦判定を下した後には、荷重が該再判定閾値を下回るまで、前記判定結果の更新を禁止するように成すことができる。
【0019】
請求項10に記載の車両用乗員検知装置も、みだりに判定を覆さないよう、荷重が所定の荷重帯に安定したことを検出する安定検出手段を備え、荷重が安定した状態から安定した別の荷重帯に移行するまで、前記判定結果の更新を禁止するように成すことができる。
【0020】
上記の車両用乗員検知装置を用いて、この発明はさらに、車両衝突時に前記乗員の荷重領域の判定結果に基づいて、エアバッグの作動態様を選択する請求項1乃至10の何れか1つに記載の車両用乗員検知装置を備えたエアバッグ展開制御装置とすることができる。
【0021】
また、この発明の上記エアバッグ展開制御装置は、車両衝突時に前記乗員の荷重領域の判定結果に基づいて、エアバッグの作動圧力を選択するように成すことができる。
【0022】
【発明の作用・効果】
請求項1に記載の発明によれば、乗員の体格に正確に対応する乗員が乗り込む時のシート座面にかかる荷重(付勢される荷重)を用いることで、乗員が車両に乗り込む僅かな時間で、正確な乗員の荷重領域を判定することができ、これにより、エアバッグ、プリテンショナ等の乗員保護装置の誤作動を防止することができる。
しかも、乗員の正確な荷重領域と密接な関係を有する乗員の車両への乗り込みから最初の荷重の極大値までの時間を積分演算する時間にすることができるため、積分演算の結果に乗員の荷重による特徴をより大きく反映することができ、さらに正確な乗員判定を行なうことができる。
【0023】
また、荷重検知手段以外に種々のセンサを設けることなく、装置を単純、簡単で、かつ低コストのまま、早期に、かつ正確な乗員判定を実現することができる。
【0024】
請求項2に記載の発明によれば、乗員の正確な荷重領域と密接な関係を有する所定の閾値を越えてから下回るまでの時間を積分演算する時間にすることができるため、積分演算の結果に乗員の荷重による特徴をより大きく反映することができ、さらに正確な乗員判定を行なうことができる。
【0025】
請求項3に記載の発明によれば、乗員の正確な荷重領域を、より明確に示す荷重のみを積分演算することができるため、積分演算の結果に乗員の荷重による特徴をより大きく反映することができ、さらに正確な乗員判定を行なうことができる。
【0027】
請求項4に記載の発明によれば、乗員の正確な荷重領域をより明確に示す荷重のみを積分演算することができるため、積分演算の結果に乗員の荷重による特徴をより大きく反映することができ、さらに正確な乗員判定を行なうことができる。
【0028】
請求項5に記載の発明によれば、乗員の体格に正確に対応する乗員が乗り込む時のシート座面にかかる荷重を用いることで、乗員が車両に乗り込む僅かな時間で、正確な乗員の荷重領域を判定することができ、これにより、エアバッグ、プリテンショナ等の乗員保護装置の誤作動を防止することができる。
【0029】
また、請求項1に記載の発明と同様、荷重検知手段以外に種々のセンサを設けることなく、装置を単純、簡単で、かつ低コストのまま、早期に、かつ、正確な乗員判定を実現することができる。
【0030】
しかも、判定基準情報を設定しておくことで、乗員が車両に乗り込んでから最初の荷重の極大値を検出するだけで、経験に基づく正確な乗員判定を行なうことができる。
【0031】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明による乗員の荷重領域判定の結果と、請求項5に記載の発明による乗員の荷重領域判定の結果との両者に基づいて、さらに正確な乗員の荷重領域判定を行なうことができる。
【0032】
請求項7および8に記載の発明によれば、上記積分演算や、極大検出をするまでもなく、明らかに軽い乗員、または重い乗員に対しては、早期に、かつ、簡単に、正確な荷重領域判定を行なうことができる。
【0033】
請求項9に記載の発明によれば、上記の乗員の荷重領域判定を行なった後には、かかる乗員が降車する、つまり、荷重が荷重検出手段の誤差の程度に非常に小さくなるまでは、同じ乗員が着座していると考えられることから、最初に判定した結果を正確なものとして、乗員が降車したと判断されるまで、判定結果を更新しないことにより、乗員の乗車状態・乗車姿勢に左右されずに、正確な判定結果を維持することができる。
【0034】
請求項10に記載の発明によれば、上記の乗員の荷重領域判定を行なった後には、同じ乗員が着座しているものと考えられることから、最初に判定した結果を正確なものとして、乗員の荷重が安定した別の荷重帯に移行するまで、判定結果を更新しないことにより、乗員の一時の乗車状態・乗車姿勢に左右されずに、正確な判定結果を保持することができると共に、判定結果が誤っていた場合には、速やかに正しい乗員の荷重領域判定をやり直すことができる。
【0035】
請求項11および12に記載の発明によれば、エアバッグ展開制御装置とすることで、車両用乗員検知装置による正確な乗員の荷重領域判定の結果を、エアバッグ装置に適用することができ、乗員の有無、または乗員の荷重に対応させて、エアバッグの展開作動の許可・不許可、および展開圧力の調節を、正確に行なうことができる。
【0036】
これにより、必要な時にエアバッグが作動しないという不都合を防止することができると共に、エアバッグ展開圧力の判断の誤りにより、不充分な保護、または、過剰な展開により乗員を傷付けるという不都合をも防止することができる。
【0037】
また、荷重検知手段以外に種々のセンサを設けることなく、装置を単純、簡単で、かつ低コストのまま、正確な乗員の荷重領域判定によるエアバッグ展開制御装置を実現することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例を以下図面に基づいて詳述する。
【0039】
図1は、車両用座席の構造の一例を示している。
【0040】
この車両用座席は、フロアパネル(図示せず)にシートブラケット10、11および、荷重検出手段12L、12R、シートスライドロアーレール13L、13R、シートスライドアッパーレール14L、14Rを介して、座席15を前後スライド可能に配設している。
【0041】
また、この座席15は、シートクッション16、シートバッグ17、ヘッドレスト18を有している。
【0042】
図2は、車両用乗員検知装置および、これを用いたエアバッグ展開制御装置の基本構成 を示すブロック図である。
【0043】
この車両用乗員検知装置は、上述の荷重検出手段12L、12Rが、前方と、後方との荷重をそれぞれ別々に検出できるようになっており、荷重検出手段12Lの前方が荷重検出手段FL20と対応し、後方が荷重検出手段RL21と対応し、荷重検出手段12Rの前方が荷重検出手段FR22と対応し、後方が荷重検出手段RR23と対応しており、一つの座席につき4箇所の荷重を検出して、乗員判定を行なうものである。
【0044】
なお、これらの荷重のうち、全てを用いて判定を行うか、また、少なくとも何れか1つを用いて判定を行うかは、適宜、選択できる。
【0045】
これらの荷重検出手段20、21、22、23によって検出した荷重は、中央処理装置24に送られ、情報一時記憶手段RAM28に記憶される。
【0046】
中央処理装置24では、演算手段29により、RAM28に記憶された任意の時間内の荷重を積分演算し、荷重領域判定手段30により、演算の結果の値と乗員の荷重領域を判定するために設定した比較設定値との比較によって、乗員の荷重領域を判定する。
【0047】
この判定結果は、一時、中央処理装置24内に保存され、車両の衝突など、エアバッグを展開することが必要な場合には、インフレータドライバ25にエアバッグ展開命令信号が発せられ、インフレータドライバ25によりエアバッグ26が展開される。
【0048】
またこの時、後述する低圧、高圧によるエアバッグ展開命令信号に対応して、インフレータドライバ25は、対応する圧力により、エアバッグ26を展開することもできる。
【0049】
また、中央処理装置24は、衝突などの際に乗員を保護するため、プリテンショナ27に命令信号を送り、該プリテンショナ27を作動させる。
【0050】
図8乃至図12は荷重の変化を示すグラフである。
【0051】
時間を横軸に、荷重を縦軸にそれぞれ取って、時間に対応した検出荷重をグラフに示すと、各図に示すようになり、各図の斜線部分の荷重を積分演算して乗員の荷重領域を判定している。
【0052】
図3は、演算閾値検出手段31を備えた車両用乗員検知装置および、これを用いたエアバッグ展開制御装置の基本構成を示すブロック図である。
【0054】
演算閾値検出手段31は、中央処理装置24内のRAM28に記憶された荷重に基づいて、予め設定された演算閾値35を越えた時点および、下回った時点を検出する。
【0055】
この検出結果を演算手段29に送ることにより、演算手段29はかかる時間内の荷重を積分演算して、乗員の荷重領域を判定する。
【0056】
図8は、荷重の変化を示すグラフであり、図中のW2は演算閾値35に対応する。
【0057】
ここで、演算手段29で積分演算する荷重は、上述の時間内の荷重であって、演算閾値35を越えている部分の荷重に設定している。
【0058】
この場合は、特に図9に示したグラフが対応し、演算閾値35であるW2よりも越えている部分の荷重を積分演算する。
【0059】
図4は、本実施例の車両用乗員検知装置および、これを用いたエアバッグ展開制御装置のブロック図である。
【0060】
極大検出手段32は、中央処理装置24内のRAM28に記憶された荷重に基づいて、乗員が乗車してから最初の荷重の荷重極大値Wmaxおよび、その時点を検出する。
【0061】
この検出結果を演算手段29に送ることにより、演算手段29は任意の時点からかかる極大値Wmaxとなる時点までの時間内の荷重を積分演算して、乗員の荷重領域を判定する。
【0062】
ここで、荷重極大値Wmaxとは、荷重の変化を、時間を横軸に、荷重を縦軸にそれぞれ取ってグラフにしたとき、荷重の所定時間当たりの変化量ΔWが、正から負に変化した時点の荷重の値を意味する。
【0063】
図10は、荷重の変化を示すグラフであり、荷重Wが後述する乗車閾値36を越えた時点を荷重検出開始時とし、ここから荷重極大値Wmaxとなる時点までの荷重を積分演算している。
【0064】
他の実施態様として、図11のグラフで示すように、演算手段29により積分演算する時間を、荷重が演算閾値35(図中のW2参照)を越えてから極大値Wmaxとなる時点までの時間に設定することができる。
【0065】
図5は、他の実施例を示す車両用乗員検知装置および、これを用いたエアバッグ展開制御装置のブロック図である。
【0066】
演算閾値検出手段31は、中央処理装置24内のRAM28に記憶された荷重に基づいて、予め設定された演算閾値35を越えた時点および、下回った時点を検出する。
【0067】
また、極大検出手段32は、中央処理装置24内のRAM28に記憶された荷重に基づいて、乗員が乗車してから最初の荷重の極大値Wmaxおよび、その時点を検出する。
【0068】
これらの各検出結果を演算手段29に送ることにより、演算手段29は演算閾値35を越えている部分の荷重であって、かかる演算閾値35を越えてからかかる極大値Wmaxとなる時点までの時間内の荷重を積分演算して、乗員の荷重領域を判定する。
【0069】
図12は、荷重の変化を示すグラフであり、演算手段29により積分演算する時間を、荷重が演算閾値35を越えてから極大値Wmaxとなる時点までの時間に設定し、演算手段29により積分演算する荷重を、演算閾値35を越えている部分の荷重に設定している。
【0070】
図6は、さらに他の実施例を示す車両用乗員検知装置および、これを用いたエアバッグ展開制御装置のブロック図である。
【0071】
各荷重検出手段20、21、22、23によって検出した荷重は、中央処理装置24に送られ、情報一時記憶手段RAM28に記憶される。
【0072】
この実施例の場合、中央処理装置24では、RAM28に記憶された荷重に基づいて、極大検出手段32は乗員が乗車してから最初の荷重の極大値Wmaxおよび、その時点を検出する。
【0073】
ここで、検出した極大値Wmaxは荷重領域検出手段30に送られ、検出した荷重が極大値Wmaxとなる時点は、計時手段33に送られる。
【0074】
計時手段33は、RAM28に記憶された荷重に基づいて、任意の時点から検出した荷重が極大値Wmaxとなる時点までの時間Tc(図13参照)を計時し、その結果を荷重領域判定手段30に送る。
【0075】
荷重領域判定手段30は、予め乗員の荷重領域を判定するために設定し、記憶していた判定基準情報34に、検出結果である極大値Wmaxと、任意の時点から検出した荷重が極大値Wmaxとなる時点までの時間Tcを照合することによって、乗員の荷重領域を判定する。
【0076】
その後は、図2と同様に、この判定結果を、一時、中央処理装置24内に保存し、車両の衝突など、エアバッグ26を展開することが必要な場合などには、判定結果に基づいてエアバッグ展開命令信号、プリテンショナ作動命令信号などが発せられる。
【0077】
図13は、荷重の変化を示すグラフであり、これにより、極大値Wmaxおよび、荷重が極大値Wmaxとなる時点を検出する。
【0078】
例えば、計時手段33により計時を開始する時点を荷重Wが後述する乗車閾値36を越えた時点として、Tcを図13のように設定すると、例として図14に示すように判定基準情報34に照合することで、×印の点が大人判定領域34Aに含まれることが判別できる。
【0079】
これにより、荷重領域判定手段30は、車両座席に乗車した乗員の荷重領域が、大人であると判定、または、重い荷重領域であると判定する。
【0080】
図7は、さらに他の実施例を示す車両用乗員検知装置および、これを用いたエアバッグ展開制御装置のブロック図である。
【0081】
この車両用乗員検知装置は、請求項1に記載の発明による乗員の荷重領域判定と、請求項5に記載の乗員の荷重領域判定とを並行して行い、両方の結果に基づいて、最終的な乗員の荷重領域判定を行うものである。
【0082】
つまり、第1の荷重領域判定手段30Aによって、積分演算を用いた乗員の荷重領域判定を行い、第2の荷重領域判定手段30Bによって、判定基準情報34を用いた乗員の荷重領域判定を行い、両方の結果を交換することによって、最終的に、より一層正確な乗員の荷重領域判定を行うものである。
【0083】
次に、図17乃至図24のフローチャートに基づいて、車両用乗員検知装置の作用を説明する。
【0084】
まず、図17乃至図21は、図17をメインルーチンとした一連の処理を示し、図8、図15、図16に示したグラフに基づいて説明する。
【0085】
図17中の乗車検出はサブルーチン1として図18に示され、W2到達検出はサブルーチン2として図19に示され、W2降下検出はサブルーチン3として図20に示され、降車検出はサブルーチン4として図21に示される。
【0086】
サブルーチン1である乗車検出(図18)のステップS01では、座席にかかる荷重W(付勢される荷重)を、各荷重検出手段20、21、22、23の検出値に基づいて読込み、上述のRAM28に一時記憶する。
【0087】
ステップS02で、記憶した荷重Wが乗車閾値36であるW1よりも大きいか否かを判断する。この時、記憶した荷重Wが乗車閾値36よりも大きくない場合には、再度、座席にかかる荷重Wを読込み、記憶するステップS01に戻る。W1よりも大きい場合には、次のステップS03に進む。
【0088】
ステップS03は、前回記憶した荷重Wが、乗車閾値36であるW1よりも大きかったか否かを判断する。つまり、これにより、今回記憶したWはW1よりも大きいが、前回はW1よりも小さかったことが判別され、荷重Wが次第に増加していき、初めて乗車閾値36を越えた時点を判別することができる。
【0089】
このW1である乗車閾値36の値は、荷重検出手段20、21、22、23が安定して検出できる最も小さい値に設定することが好ましい。正確に荷重0を測定することは、測定誤差の関係上、難しいからである。
【0090】
このステップS03で、荷重Wが前回も乗車閾値36であるW1よりも大きかった時は、ある乗員が乗車中であり、新たに乗員検知を行なう必要がないため、ステップS01に戻り、座席にかかる荷重Wを読込み、記録して、次の新たな乗員の乗車に備える。
【0091】
これに対し、前回はW1よりも小さく、今回初めてW1を越えたことが判断できた時には、乗車検出(図18)を終了し、W2到達検出(図19)に進む。
【0092】
サブルーチン2であるW2到達検出(図19)の処理は、図15に示したグラフに基づいて説明する。ここで、W2とは、演算閾値35であり、この場合、これを越えた時点から下回った時点までの荷重を、積分演算する荷重の範囲として設定している。W2は、乗車閾値36であるW1よりも、大きいことが必要である。また、W2は重荷重閾値38としても用いる。これらは別々の値であってもいいし、この例のように同値であってもよい。
【0093】
ステップS04では、タイマTaをリセットし、作動させる。つまり、乗車閾値36であるW1を越えた時点からタイマTaを作動させ、後述のステップS07でTa0と比較するためである。
【0094】
次にステップS05では、座席にかかる荷重Wを読込み、記憶する。これにより、演算閾値35、重荷重閾値38であるW2を越えたか否かなどの判断と、後の積分演算のためのデータを蓄積することとなる。
【0095】
次にステップS06で、記憶した荷重Wが演算閾値35、重荷重閾値38であるW2よりも大きいか否かを判断する。ここでまだ、荷重WがW2よりも小さいと判断された時には、ステップS07に進み、W2よりも大きくなったと判断された時には、この時点が演算閾値35、重荷重閾値38であるW2を越えた時点であるとして、この結果を記憶し、次のW2降下検出(図20)に進む。
【0096】
ステップS07では、荷重WがW2よりも小さい現在、タイマTaの値がタイマの上限Ta0よりも大きいか否かを判断する。このタイマの上限Ta0は、乗員が通常の体重であればこの時間内に、荷重Wが重荷重閾値38であるW2を越えると考えられる値であり、乗車閾値36であるW1を越えてから、この時間を経過しても未だ重荷重閾値38であるW2を越えないということは、この先もW2を越えることは予想されないと考えられる値である。
【0097】
つまり、図15に実線で示すグラフのように、W1を越えてから、一定の時間内にW2を越えないということは、乗員は確かに乗車しているが、この乗員の荷重は絶対的に小さく、軽い荷重領域、例えば、子供の荷重領域であると、判定することができるものである。
【0098】
したがって、現在のタイマTaの値が、タイマの上限Ta0よりも大きい時には、ステップS08に進み、軽い荷重領域である判定、ここでは例えば、子供判定を結果として出力し、判定結果を記憶する。
【0099】
未だ、タイマTa0よりも小さい時には、さらに荷重Wが増加していく可能性があり、判定を下すには情報が足りないと判断して、ステップS05に戻り、座席にかかる荷重Wを読込み、記憶を繰り返す。
【0100】
このように、積分演算をするまでもなく、明らかに軽い乗員に対しては、速やかに、かつ、簡易に、正確な乗員の荷重領域判定をすることができる。
【0101】
ステップS08で判定をした後は、サブルーチン4である降車検出(図21)に進む。この降車検出の処理は、一旦、軽い荷重領域、例えば子供判定などのように判定を下した後であって、乗員が降車したと判断できない場合には、先に下した判定結果が正しいものであるとして、判定結果の更新を禁止するものである。
【0102】
まず、ステップS18では、座席にかかる荷重Wを読込み、記憶する。次のステップS19では、この荷重Wが再判定閾値37であるW1よりも小さい、または、同値であるかを判断する。つまり、荷重Wが再判定閾値37であるW1よりも小さいということは、今まで乗っていた乗員が降車したと考えられ、先にした乗員の荷重領域判定は更新しなければならないと云えるからである。
【0103】
ここで、再判定閾値37は荷重検出手段20、21、22、23が安定して検出できる最も小さい値に設定することが好ましい。正確に荷重0を測定することは、測定誤差の関係上、難しいからである。
【0104】
また、再判定閾値37をW1として、乗車閾値36と同値としているが、これらは別々の値であってもいいし、この例のように同値であってもよい。
【0105】
ステップS19で降車が判断された時には、この車両用乗員検知装置の処理は一旦終了した後、再度開始され、次の新たな乗員の乗車に備える。
【0106】
ステップS06(図19参照)で、タイマTa0の時間内に演算閾値35を越えたと判断された場合について説明する。
【0107】
サブルーチン3であるW2降下検出(図20)の処理は、図16に示したグラフに基づいて説明する。ここで、W2とは、演算閾値35であり、この場合、これを越えた時点から下回った時点までの荷重を、積分演算する荷重の範囲として設定している。W2は、乗車閾値36であるW1よりも、大きいことが必要である。
【0108】
W2降下検出(図20)に進むと、ステップS09でタイマTbをリセットし、作動させる。つまり、重荷重閾値38であるW2を越えた時点からタイマTbを作動させ、後述のステップS12でTb0と比較するためである。
【0109】
次にステップS10では、座席にかかる荷重Wを読込み、記憶する。これにより、演算閾値35、重荷重閾値38であるW2を下回ったか否かなどの判断と、後の積分演算のためのデータを蓄積することとなる。
【0110】
次にステップS11では、記憶した荷重Wが演算閾値35、重荷重閾値38であるW2よりも小さい、または、同値であるか否かを判断する。ここでまだ、荷重WがW2よりも大きいと判断された時には、ステップS12に進み、W2よりも小さい、または、同値である判断された時には、この時点が演算閾値35、重荷重閾値38であるW2を下回った時点であるとして、この結果を記憶し、図17に戻り、次の面積Sa計算に進む(ステップS14)。
【0111】
ステップS12では、荷重WがW2よりも大きい現在、タイマTbの値がタイマの上限Tb0よりも大きいか否かを判断する。このタイマの上限Tb0は、乗員が通常の体重であればこの時間内に、荷重Wが重荷重閾値38であるW2を下回ると考えられる値であり、重荷重閾値38であるW2を越えてから、この時間を過ぎても未だW2を下回らないということは、この先もW2を下回ることは予想されないと考えられる値である。
【0112】
つまり、図16に実線で示すグラフのように、W2を越えてから、一定の時間内にW2を下回らないということは、乗車している乗員の荷重は絶対的に大きく、重い荷重領域、例えば、大人の荷重領域であると、判定することができる。
【0113】
したがって、現在のタイマTbの値が、タイマの上限Tb0よりも大きい時には、ステップS13に進み、重い荷重領域である判定、ここでは例えば、大人判定を結果として出力し、判定結果を記憶する。
【0114】
未だ、タイマTb0よりも小さい時には、さらに荷重Wが減少していく可能性があり、判定を下すには情報が足りないと判断して、ステップS10に戻り、座席にかかる荷重Wを読込み、記憶を繰り返す。
【0115】
このように、積分演算をするまでもなく、明らかに重い乗員に対しては、速やかに、かつ、簡易に、正確な乗員の荷重領域判定をすることができる。
【0116】
ステップS13で判定をした後は、降車検出(図21)に進む。この降車検知の処理については前述の通りである。
【0117】
演算閾値35であるW2を下回ったと判断した時には、図17のステップS14の面積Sa計算に進む。ここでは、図8に示すグラフのように、演算閾値35であるW2を越えた時点からW2を下回った時点までの荷重を積分演算するため、斜線で示した部分の面積Saを計算することを意味するが、図9に示すグラフのように、演算閾値35であるW2を越えた部分の荷重を積分計算するように設定することもできる。
【0118】
図17で示すフローチャートのステップS15で、この計算結果であるSaが、乗員の荷重領域を判定するために設定した比較設定値Sa0よりも大きいか否かの比較を行う。
【0119】
この比較設定値Sa0よりも大きい場合には、ステップS16に進み、乗員が重い荷重領域、例えば、大人の荷重領域であると判定し、そうでない場合にはステップS17に進み、乗員が軽い荷重領域、例えば、子供の荷重領域であると判定する。
【0120】
これにより、如何なる乗員であっても、乗員が車両に乗り込む時の状態・姿勢は略同一であり、かかる際にシート座面にかかる荷重は、乗員の体格に正確に対応した荷重であることに着目し、乗員が車両に乗り込む僅かな時間で、正確な乗員の荷重領域を判定することができる。
【0121】
また、荷重検知手段以外にも種々のセンサを設けることなく、装置を単純、簡単で、かつ低コストのまま、早期に、且つ正確な乗員判定を実現することができる。
【0122】
さらに、乗員の正確な荷重領域と密接な関係を有する所定の閾値を越えてから下回るまでの時間を積分演算する時間に設定することができるため、積分演算の結果に乗員の荷重による特徴をより大きく反映することができ、さらに正確な乗員判定を行なうことができる。
【0123】
ステップS16、S17で荷重領域の判定を行った後は、サブルーチン4である降車検出(図21)に進み、上述のように、一旦、荷重領域の判定を下した後であって、乗員が降車したと判断できない場合には、先に下した判定結果が正しいものであるとして、判定結果の更新を禁止し、乗員が降車したと判断した場合には、新たな乗員が乗車することが考えられるため、先にした乗員の荷重領域判定は更新しなければならない。
【0124】
次に、図22のメインルーチン、および図23のサブルーチンを参照して車両用乗員検知装置の作用について説明する。なお、グラフは図10、図11、図12を参照する。
【0125】
図22中の乗車検出はサブルーチン1として既に図18で示し、極大検出はサブルーチン5として図23に示し、降車検出はサブルーチン4として既に図21に示している。
【0126】
サブルーチン1である乗車検出(図18)の処理は、上述と同様である。
【0127】
次にサブルーチン5である極大検出(図23)のステップS20では、タイマTcをリセットし、作動させる。つまり、乗車閾値36であるW1を越えた時点からタイマTcを作動させ、計時手段33で時間を計時するためである。
【0128】
次にステップS21では、座席にかかる荷重Wを読込み、記憶する。
【0129】
ステップS22では、記憶してある荷重Wのうち、最も新しいものと、所定時間前のもの、例えば、読込み一回分前の荷重Wとを比較して、所定時間当たりの荷重Wの変化量ΔWを計算する。
【0130】
ステップS23では、ステップS22で計算した荷重変化量ΔWが正であるか否かを判断する。つまり、荷重変化量ΔWが正であるということは、荷重Wが現在も尚、増加を続けていることを意味しており、前回の判断まで荷重変化量ΔWが正であったにもかかわらず、今回の荷重変化量ΔWが負になった場合には、荷重Wは極大を迎えたことを意味している。
【0131】
したがって、この時の荷重Wの値が荷重極大値Wmaxである。よって、極大を検出した時には、ステップS24に進み、この時のタイマTcの値を記憶し、未だ、荷重Wが増加し続けている時には、ステップS21にリターンし、更に極大値の検出に努める。
【0132】
図22のステップS25に進むと、任意の時点から荷重Wが荷重極大値Wmaxとなった時点までの荷重を、積分計算する。これは、図10に示すグラフのように、斜線部分の面積Sbを計算することを意味する。
【0133】
荷重の積分を開始する任意の時点は、この実施例では、乗車閾値36であるW1を越えた時点としているが、これは、任意に決められるものであり、例えば、乗車検出と、極大検出との間に、W2到達検出を加えて、演算閾値35を越えた時点としてもよい(図11)し、その他の時点であってもよい。
【0134】
また、他の実施例として、図12に示すグラフのように、演算閾値35であるW2を越えた部分の荷重を積分計算するように設定することもできる。
【0135】
ステップS26で、この計算結果であるSbが、乗員の荷重領域を判定するために設定した比較設定値Sb0よりも大きいか否かの比較を行う。
【0136】
この比較設定値Sb0よりも大きい場合には、ステップS27に進み、乗員が重い荷重領域、例えば、大人の荷重領域であると判定し、そうでない場合にはステップS28に進み、乗員が軽い荷重領域、例えば、子供の荷重領域であると判定する。
【0137】
これにより、乗員の正確な荷重領域と密接な関係を有する、任意の時点から最初の荷重が極大値となる時点までの時間を積分演算する時間に設定することができるため、積分演算の結果に乗員の荷重による特徴をより大きく反映することができ、さらに正確な乗員判定を行なうことができる。
【0138】
また、図12に示すグラフのように、演算閾値35を越えた部分の荷重のみを積分演算することにより、乗員の荷重領域を明確に現す荷重のみを積分演算することができるため、積分演算の結果に乗員の荷重による特徴をより大きく反映することができ、さらに正確な乗員判定を行なうことができる。
【0139】
ステップS27、S28で荷重領域の判定を行った後は、サブルーチン4である降車検出(図21)に進み、上述のように、一旦、荷重領域の判定を下した後であって、乗員が降車したと判断できない場合には、先に下した判定結果が正しいものであるとして、判定結果の更新を禁止し、乗員が降車したと判断した場合には、新たな乗員が乗車することが考えられるため、先にした乗員の荷重領域判定は更新しなければならない。
【0140】
次に、図24に示すフローチャートを参照して車両用乗員検知装置の他の実施例の作用について説明する。なお、グラフは図13、図14を参照する。
【0141】
図24中の乗車検出はサブルーチン1として既に図18に示し、極大検出はサブルーチン5として既に図23に示し、降車検出はサブルーチン4として既に図21に示している。
【0142】
サブルーチン1である乗車検出(図18)の処理は、上述と同様である。
【0143】
次にサブルーチン5である極大検出(図23)の処理も、上述と同様であり、荷重Wが乗車閾値36であるW1を越えてから、荷重Wが荷重極大値Wmaxとなった時のタイマTcの値を記憶する。
【0144】
次のステップS29で、荷重極大値Wmaxを記憶して、ステップS30に進む。
【0145】
このステップS30では、荷重極大値Wmaxと、荷重極大時間とした記憶してあるTcの値とを用いて、例えば判定基準情報34である図14のようなグラフ情報と照合する。
【0146】
この時、例えば図14に示すように、WmaxとTcをとると、×印の領域は、大人判定領域34Aであるため、ステップS31において、この乗員は重い荷重領域、例えば、大人の荷重領域であると判定し、もし、×印が子供判定領域34Bに属している場合には、ステップS32において、この乗員は軽い荷重領域、例えば、子供の荷重領域であると判定する。
【0147】
この判定基準情報34の形状は、様々なものが考えられ、経験則からその車両に最も適した判定基準情報34を適用することができる。
【0148】
これにより、判定基準情報34を設定しておくことで、乗員が車両に乗り込んでから最初の荷重の荷重極大値Wmaxを検出するだけで、経験に基づく正確な乗員判定を、迅速に、かつ簡易に行なうことができる。
【0149】
また、請求項6に記載した発明のように、上記請求項1に記載の発明による乗員の荷重領域判定と、請求項5に記載の乗員の荷重領域判定とを並行して行い、両方の結果に基づいて、最終的な乗員の荷重領域判定を行うようにすることができる。
【0150】
つまり、両方の乗員の荷重領域判定の結果を交換することによって、最終的に更に正確な乗員の荷重領域判定を行うことができる。
【0151】
ステップS31、S32で荷重領域の判定を行った後は、サブルーチン4である降車検出(図21)に進み、上述のように、一旦、荷重領域の判定を下した後であって、乗員が降車したと判断できない場合には、先に下した判定結果が正しいものであるとして、判定結果の更新を禁止し、乗員が降車したと判断した場合には、新たな乗員が乗車することが考えられるため、先にした乗員の荷重領域判定は更新しなければならない。
【0152】
次に、図25、図26に基づいて、車両用乗員検知装置を備えたエアバッグ展開制御装置の作用について説明する。
【0153】
まず、車両運転開始に伴う、装置への処理開始命令により処理が開始される。
【0154】
そしてすぐに、ステップQ01で、記憶された乗員の荷重領域判定結果の読込みが実行される。
【0155】
例えば、この図で示すエアバッグ展開制御装置の場合は、乗員の荷重領域が、エアバッグの展開作動を許可する重い荷重領域、例えば大人の荷重領域と判定しているか、展開作動を許可しない軽い荷重領域または不在であること、例えば子供の荷重領域と判定しているか、または不在と判定しているかという結果を読込む。
【0156】
次に、ステップQ02は、車両が衝突などをして、エアバッグを展開作動する必要があるか否かを判断する。
【0157】
この時、衝突などが起っていない場合には、ステップQ01に戻り、乗員の荷重領域の判定結果の読込みを行い、衝突などが起らない限り、これを繰返し行う。
【0158】
衝突などのエアバッグ展開作動の要請があった場合には、ステップQ03に進み、読込んでいる乗員の判定結果に基づいて、判断が行われる。
【0159】
ここで、例えば大人の荷重領域という判定を読込んでいる場合には、ステップQ04に進み、エアバッグ展開命令信号をインフレータドライバ25に発信し、終了する。
【0160】
また、子供の荷重領域、または不在という判定を読込んでいる場合には、ステップQ05に進み、エアバッグ不展開命令信号を、インフレータドライバ25に発信、または何の信号をも発信せずに終了する。
【0161】
他の例として、図26に示すフローチャートのように、エアバッグ展開に高圧作動と低圧作動という複数の作動態様を設けることができる(Q08、Q09)。
【0162】
例えば、重い荷重領域、つまり、大人の荷重領域と判定されている乗員である場合には(Q08)、エアバッグ26を高圧で作動させ(Q10)、軽い荷重領域、つまり、重い荷重領域には満たないが、乗車検知(図18)を受け乗員が乗車しているという判断があり、不在と判断できない体格の小さい大人、または子供などが乗員である軽い荷重領域の場合には(Q09)、エアバッグ26を低圧で作動させることができる(Q11)。
【0163】
軽い荷重領域にも満たない場合(Q09)、つまり、乗車検知(図18)を受けていない場合には、誰も乗車していないとして、エアバッグ26を作動させない(Q12)ものとすることができる。
【0164】
これにより、車両用乗員検知装置による正確な乗員の荷重領域判定の結果を、エアバッグ装置に適用することができ、乗員の有無、または乗員の荷重に対応させて、エアバッグの展開作動の許可・不許可、および展開圧力の調節を、正確に行なうことができる。
【0165】
したがって、必要時にエアバッグが作動しないという不都合を防止することができると共に、エアバッグ展開圧力の判断の誤りにより、不充分な保護、または、過剰な展開により乗員を傷付けるという不都合をも防止することができる。
【0166】
また、荷重検知手段以外にも種々のセンサを設けることなく、装置を単純、簡単で、かつ低コストのまま、正確な乗員の荷重領域判定によるエアバッグ展開制御装置を実現することができる。
【0167】
なお、この発明は、上記実施例の構成に限定されるものではなく、可能な限りの組み合わせによって、多くの実施態様を得ることができる。
【0168】
また、ここで説明した閾値検出手段31は、検出すべき閾値に応じて、演算閾値35を検出するときは演算閾値検出手段、乗車閾値36を検出するときは乗車閾値検出手段、再判定閾値37を検出するときは再判定閾値検出手段、重荷重閾値38を検出するときは再判定閾値検出手段として機能させるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車両用乗員検知装置が適用される車両座席の構造を示す斜視説明図。
【図2】 車両用乗員検知装置、およびエアバッグ展開制御装置の基本構成を示すブロック図。
【図3】 演算閾値検出手段を有する車両用乗員検知装置、およびエアバッグ展開制御装置の基本構成を示すブロック図。
【図4】 車両用乗員検知装置、およびエアバッグ展開制御装置の実施例を示すブロック図。
【図5】 他の実施例を示すブロック図。
【図6】 さらに他の実施例を示すブロック図。
【図7】 さらに他の実施例を示すブロック図。
【図8】 乗員が車両に乗車するときに座席にかかる荷重Wの変化と、積分演算領域を示すグラフ説明図。
【図9】 乗員が車両に乗車するときに座席にかかる荷重Wの変化と、積分演算領域を示すグラフ説明図。
【図10】 乗員が車両に乗車するときに座席にかかる荷重Wの変化と、積分演算領域を示すグラフ説明図。
【図11】 乗員が車両に乗車するときに座席にかかる荷重Wの変化と、積分演算領域を示すグラフ説明図。
【図12】 乗員が車両に乗車するときに座席にかかる荷重Wの変化と、積分演算領域を示すグラフ説明図。
【図13】 乗員が車両に乗車するときに座席にかかる荷重Wの変化と、荷重極大値WmaxとTcを示すグラフ説明図。
【図14】 荷重極大値WmaxとTcを照合するための判定基準情報を示すグラフ説明図。
【図15】 乗員が車両に乗車するときに座席にかかる様々な荷重Wの変化と、タイマTa0を示すグラフ説明図。
【図16】 乗員が車両に乗車するときに座席にかかる荷重Wの様々な変化と、タイマTb0を示すグラフ説明図。
【図17】 乗員の荷重領域判定を示すフローチャート。
【図18】 乗員が車両に乗車したことを検出する処理を示すフローチャート(サブルーチン)。
【図19】 座席にかかる荷重Wが演算閾値35または、重荷重閾値38に到達したことを検出する処理を示すフローチャート(サブルーチン)。
【図20】 座席にかかる荷重Wが演算閾値35または、重荷重閾値38を下回ったことを検出する処理を示したフローチャート(サブルーチン)。
【図21】 乗員が車両から降車したことを検出する処理を示すフローチャート(サブルーチン)。
【図22】 乗員の荷重領域判定の処理を示すフローチャート。
【図23】 座席にかかる荷重Wが荷重極大値Wmaxとなったことを検出する処理を示すフローチャート(サブルーチン)。
【図24】 乗員の荷重領域判定の処理を示すフローチャート。
【図25】 エアバッグ展開処理を示すフローチャート。
【図26】 エアバッグ展開処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
12L、12R…荷重検出手段
20…荷重検出手段FL
21…荷重検出手段RL
22…荷重検出手段FR
23…荷重検出手段RR
26…エアバッグ
29…演算手段
30…荷重領域判定手段
30A…第1の荷重領域判定手段
30B…第2の荷重領域判定手段
31…閾値検出手段
32…極大検出手段
33…計時手段
34…判定基準情報
34A…重い荷重領域(大人判定領域)
34B…軽い荷重領域(子供判定領域)
35…演算閾値
36…乗車閾値
37…再判定閾値
38…重荷重閾値
Claims (12)
- 車両座席にかかる荷重を検出する荷重検出手段と、
荷重を演算する演算手段と、
乗員の荷重領域を判定する荷重領域判定手段とを備え、
上記荷重検出手段によって検出した荷重を、上記演算手段で演算し、上記荷重領域判定手段で演算の結果の値と乗員の荷重領域を判定するために設定した比較設定値との比較によって乗員の荷重領域を判定する車両用乗員検知装置であって、
乗員が乗車してから最初の荷重の極大値および、その時点を検出する極大検出手段を備え、
前記演算手段により積分演算する時間を、任意の時点から荷重が上記極大値となる時点までの時間に設定した
車両用乗員検知装置。 - 荷重が所定の演算閾値を越えたこと、および、該演算閾値を下回ったことを検出する演算閾値検出手段を備え、
前記演算手段により積分演算する時間を、該演算閾値を越えてから下回るまでの時間に設定した
請求項1に記載の車両用乗員検知装置。 - 前記演算手段により積分演算する荷重を、前記所定の演算閾値を越えている部分の荷重に設定した
請求項2に記載の車両用乗員検知装置。 - 荷重が所定の演算閾値を越えたことを検出する演算閾値検出手段を備え、
前記演算手段により積分演算する時間を、荷重が前記演算閾値を越えてから前記極大値となる時点までの時間に設定し、
前記演算手段により積分演算する荷重を、前記所定の演算閾値を越えている部分の荷重に設定した
請求項1に記載の車両用乗員検知装置。 - 車両座席にかかる荷重を検出する荷重検出手段と、
荷重の極大値およびその時点を検出する極大検出手段と、
時間を計時する計時手段と、
乗員の荷重領域を判定する荷重領域判定手段とを備え、
上記荷重検出手段によって検出した荷重に基づいて、上記極大検出手段で乗員が乗車してから最初の荷重の極大値を検出し、上記計時手段で任意の時点から荷重が該極大値となる時点までの時間を計時し、上記荷重領域判定手段で乗員の荷重領域を判定する装置であって、
乗員の荷重領域を判定するための判定基準情報を設定し、
上記荷重領域判定手段により、上記極大値および上記時間に基づいて、上記判定基準情報に照らして、乗員の荷重領域を判定する
車両用乗員検知装置。 - 車両座席にかかる荷重を検出する荷重検出手段と、
荷重を演算する演算手段と、
荷重の極大値およびその時点を検出する極大検出手段と、
時間を計時する計時手段と、
乗員の荷重領域を判定する第1の荷重領域判定手段および、第2の荷重領域判定手段とを備え、
上記荷重検出手段によって検出した荷重を、上記演算手段により任意の時間内の荷重を積分演算し、上記第1の荷重領域判定手段で演算の結果の値と乗員の荷重領域を判定するために設定した比較設定値との比較によって乗員の荷重領域を判定すると共に、
上記荷重検出手段によって検出した荷重に基づいて、上記極大検出手段で乗員が乗車してから最初の荷重の極大値を検出し、上記計時手段で任意の時点から荷重が該極大値となる時点までの時間を計時し、乗員の荷重領域を判定するための判定基準情報を設定し、上記第2の荷重領域判定手段で上記極大値及び上記時間に基づいて、上記判定基準情報に照らして、乗員の荷重領域を判定する装置であって、
該両方の判定結果に基づいて乗員の荷重領域を判定する
車両用乗員検知装置。 - 荷重が所定の乗車閾値を越えたことを検出する乗車閾値検出手段と、
該乗車閾値よりも大きい所定の重荷重閾値を越えたことを検出する重荷重閾値検出手段とを備え、
該乗車閾値を越えてから所定時間以内に、該重荷重閾値に達しないときには、乗員が軽い荷重領域であると判定する
請求項1〜6の何れか1に記載の車両用乗員検知装置。 - 荷重が所定の重荷重閾値を越えたこと、および下回ったことを検出する重荷重閾値検出手段を備え、
荷重が該重荷重閾値を越えてから所定時間以内に、該重荷重閾値を下回らないときには、乗員が重い荷重領域であると判定する
請求項1〜7の何れか1に記載の車両用乗員検知装置。 - 荷重が所定の再判定閾値を下回ったことを検出する再判定閾値検出手段を備え、
一旦判定を下した後には、荷重が該再判定閾値を下回るまで、前記判定結果の更新を禁止する
請求項1〜8の何れか1に記載の車両用乗員検知装置。 - 荷重が所定の荷重帯に安定したことを検出する安定検出手段を備え、
荷重が安定した状態から安定した別の荷重帯に移行するまで、前記判定結果の更新を禁止する
請求項1〜9の何れか1に記載の車両用乗員検知装置。 - 車両衝突時に前記乗員の荷重領域の判定結果に基づいて、エアバッグの作動態様を選択する
請求項1〜10の何れか1に記載の車両用乗員検知装置を備えた
エアバッグ展開制御装置。 - 車両衝突時に前記乗員の荷重領域の判定結果に基づいて、エアバッグの作動圧力を選択する
請求項1〜10の何れか1に記載の車両用乗員検知装置を備えた
エアバッグ展開制御装置。
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