JP3751975B1 - 靴用殺菌部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な構造で手軽に使用することができ、高い殺菌効果や防臭効果を有する靴用殺菌部材を提供することを目的とする。
【解決手段】 本実施の形態に係る靴用殺菌部材10は、プレート11と、ベース16とから構成される。プレート11は、プラスチック材料にて長方形の短辺両端に半円形を合わせた陸上競技トラックの形状(長円形状、角丸長方形)に成形されたプラスチック基板12と、プラスチック基板12上に紫外線及び赤外線に対して高い反射率を有する金属材料が真空蒸着されて形成された乱反射面(薄膜層)12a、12bとから構成される。プレート11の下面には、スポンジ材料にて直方体形状に一体成形されたベース16が取り付けられる。
【選択図】 図1
【解決手段】 本実施の形態に係る靴用殺菌部材10は、プレート11と、ベース16とから構成される。プレート11は、プラスチック材料にて長方形の短辺両端に半円形を合わせた陸上競技トラックの形状(長円形状、角丸長方形)に成形されたプラスチック基板12と、プラスチック基板12上に紫外線及び赤外線に対して高い反射率を有する金属材料が真空蒸着されて形成された乱反射面(薄膜層)12a、12bとから構成される。プレート11の下面には、スポンジ材料にて直方体形状に一体成形されたベース16が取り付けられる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、革靴、ブーツ、長靴及びシューズ等の靴の内部を殺菌、脱臭、又は、乾燥するための靴用殺菌部材に関する。
革靴、ブーツ、長靴及びシューズ等の靴は、一般に足を挿入する部分のみが開口されて、足を包み込むように袋状に一体に構成されている。したがって、靴内部の通気性は悪く、特に、つま先部分である靴先端部は通気性が悪い。このため、靴を長時間履くと、足からの発汗等により靴の内部が高温多湿となり、靴内部に細菌が繁殖し、悪臭を発生する場合がある。ときには、靴内部に、水虫の原因となる白癬菌が増殖され、水虫等を発症する場合がある。そこで、従来から、このような細菌の増殖や悪臭の発生を防止するためのものが開示されている。
例えば、下記特許文献1及び下記特許文献2には、銀や銅からなるシート状の金属繊維層を靴内部に固定したり、中敷きとして用いたりすることで、靴内部の細菌の増殖や悪臭の発生を防止するものが開示されている。これらは、足から発汗される汗が金属繊維層に接することで、金属繊維層から金属イオンが溶出され、靴内部での殺菌効果を発揮するものである。
特開平9−308506号公報
特開2001−276188号公報
また、下記特許文献3及び下記特許文献4には、紫外線発光装置を用いて、靴内部の細菌の増殖や悪臭の発生を防止するものが開示されている。これらは、紫外線発光装置の発光部を靴内部に挿入し、紫外線を靴内部に照射することにより、紫外線の持つ殺菌効果を利用して、靴内部の細菌を殺菌するものである。
特開2004−248789号公報
特開2004−159723号公報
また、下記特許文献5及び下記特許文献6には、太陽光線を利用して、靴内部の細菌の増殖や悪臭の発生を防止するように構成された靴が開示されている。これらは、靴自体の構造を工夫することで太陽光線を靴内部に導き、太陽光線に含まれる紫外線がもつ殺菌効果によって、靴内部の細菌を殺菌するものである。また、太陽光線に含まれる赤外線がもつ温熱効果によって、靴内部を乾燥させて湿気を取り除くものである。
実用新案登録第3041594号公報
実公平4−11528号公報
しかし、上記特許文献1に記載の靴では、予め、靴内部にシート状の殺菌効果を有する金属繊維層を取り付けなくてはならず、取り付けの手間がかかり、コストも高くなってしまう。また、特許文献2に記載の中敷きでは、靴内部に中敷きを挿入して使用するので、靴を脱いだり、履いたりする際に紛失したり折れ曲がったりすることがある。さらに、長期に亘って殺菌効力を持続するためには、中敷きを定期的に交換する必要があり、経済性に問題があった。
また、上記特許文献3及び特許文献4に記載の装置では、紫外線を発光するための発光部や、発光部から紫外線を発光させるための制御回路等が必要になり、装置製作等の費用がかかってしまう。また、紫外線を発光させるための電源が必要であり、環境的にも問題があった。
また、上記特許文献5及び特許文献6に記載の靴では、太陽光線を靴内部に取り入れるために、靴本体に着脱可能な閉塞片を設けたり、光ファイバを付設したりするといった特別な加工を施す必要があり、加工に手間がかかり、コストが高くなってしまう。また、靴自体にこのような加工を施すと、靴の強度に悪影響を与えるおそれもある。さらには、靴の製造時に最初から加工を施す必要があり、既に所有している靴に適用することはできず、経済性にも問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、簡単な構造で手軽に使用することができ、高い殺菌効果や防臭効果を有する靴用殺菌部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る靴用殺菌部材は、プラスチック材料で成形されたプラスチック基板と、前記プラスチック基板の表面に形成された、金属材料の薄膜層からなるでこぼこの乱反射面と、を備えると共に、靴内部に載置可能な全体形状を有し、靴内部の中敷きの上に載置されることで紫外線を含む外部の光を前記乱反射面で乱反射させて靴内部に導くことを特徴とする。
本発明に係る靴用殺菌部材によれば、簡単な構造で、手軽に靴内部を殺菌、脱臭、乾燥させることが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、靴用殺菌部材10を示す図であり、図1(a)は、平面図、図1(b)は、図1(a)のA−A線拡大断面図、図1(c)は、図1(b)の一部をさらに拡大した図である。図1を参照して、靴用殺菌部材10の構成を詳細に説明する。なお、詳細な使用態様は後述するが、この靴用殺菌部材10は、外部の光を反射して靴内部に導くように、靴内部の中敷きの上に載置して使用される。
図1に示すように、靴用殺菌部材10は、プレート11と、ベース16とから構成される。プレート11は、プラスチック材料にて長方形の短辺両端に半円形を合わせた陸上競技トラックの形状(長円形状、角丸長方形)に成形されたプラスチック基板12と、プラスチック基板12上に紫外線及び赤外線に対して高い反射率を有する金属材料が真空蒸着されて形成された乱反射面(薄膜層)12a、12bとから構成される。
本実施の形態において、プレート11のプラスチック基板12は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂が使用される。また、真空蒸着に使用される蒸着材料は、例えば、アルミニウム、金、プラチナ等の紫外線及び赤外線に対して30%以上の反射率を有する金属材料が使用される。
プレート11の全体形状は、使用者が靴の内部に容易に出し入れできるように、且つ、外部の光を靴内部に効率良く導くことができるように、上記長円形状に成形されている。両端部が半円形状であれば、使用者が靴内部にプレート11を挿入したり、取り出したりする際に、角部が引っかかったりすることなく、スムーズな出し入れが可能になる。
また、プレート11のサイズも、靴のサイズに合わせて適宜決定され、靴内部に入射してくる太陽光線の大部分を乱反射可能な大きさを有している。例えば、長さ190mm(長軸)、幅56mm(短軸)、厚さ0.4mmに成形される(短辺56mm×長辺134mmの長方形の短辺両端部に半径28mmの半円を合わせた形状)。
また、図1に示すように、プレート11の上面には、外部の光を乱反射して靴内部全体に導くように、乱反射面12aが形成されており、具体的には、多数の凸部14が設けられている。各凸部14は、米粒のような形状を有し、長軸方向において約9mm、短軸方向において約4mmのサイズを有する。また、プレート11の上面から0.3mm程度隆起している。また、凸部14は、図中横方向に、約4mm間隔で整列配置され、図中縦方向に、約2mm間隔で整列配置されるが、効率良く数多くの凸部14を配置するため、一列毎にずらして配置されている。このように、複数の凸部14が整列配置されたプレート11を靴内部に配置すれば、靴内部に入射してくる光をあらゆる方向に反射(乱反射)させることができる。
プレート11の下面(乱反射面12b側)には、スポンジ材料にて直方体形状に成形されたベース16a,16bが取り付けられる。このベース16は、太陽光線の照射を受けてプレート11が過熱し過ぎることを防止するために、間隙部材として取り付けられる。ベース16を設けることで、プレート11の下面と靴の中敷きの間に間隙が形成され、太陽光線を受けて温度の上昇したプレート11の熱を効率的に放熱することが可能になる。靴用殺菌部材10は、後述するように、直接太陽光線を浴びる位置に設置することが好ましく、プレート11の表面温度が非常に高くなることも想定されるため、放熱対策はとても重要である。
本実施の形態においては、2個のベース16a,16bが、プレート11の下面に、接着剤や両面テープ等によって所定の間隔で取り付けられる。ベース16aは、長さ10mm(図1(b)左右方向)、幅40mm(図1(b)の紙面に垂直な方向)、厚さ10mm(図1(b)の上下方向)に成形される。また、16bは、長さ10mm(図1(b)左右方向)、幅40mm(図1(b)の紙面に垂直な方向)、厚さ15mm(図1(b)の上下方向)に成形される。靴用殺菌部材10は、ベース16aが靴20のつま先側になるように開口22から靴20の内部に挿入して、靴内部の中敷きの上に載置される際に、ベース16a側を低くすることにより、プレート11の上面(乱反射面12a)を傾斜した状態とするためである。これにより、太陽光線の大部分を靴内部のつま先側に屈折させることができるので、太陽光線を靴内部のつま先側先端部に照射することができる。
以上、本実施の形態に係る靴用殺菌部材10の構成について説明したが、靴用殺菌部材10を構成するプレート11は、プラスチック基板12の両面に上述した紫外線及び赤外線に対する高い反射率を有する金属材料を蒸着して乱反射面12a,bを形成した後に、プラスチック基板12を長円形状に切断し、凸部14をプレス加工により成形して製作することができる。図1(c)に示されているプレート11の凸部14及び下面の凹部は、プレス加工により形成されたものである。もちろん、プラスチック基板12を長円形状に切断した後に、金属材料(薄膜層)を蒸着しても良い。
なお、プレート11のプラスチック基板12の材料は、上記熱可塑性樹脂に限定されるものではなく、例えば、他のプラスチック材料である、フェノール樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリイソプレン、ブタジエン等の合成ゴム、及びナイロン、ビニロン、アクリル繊維、レーヨン等の合成繊維により成形されても良い。
また、プレート11の凸部14の加工方法は、上記方法に限定されるものではない。例えば、プラスチック材料の場合、射出成形、圧縮成形等により、凸部14を備えたプラスチック基板12が一体成形されても良い。この場合、その後に、乱反射面12a,bを形成する金属材料が蒸着されることになる。
また、プレート11の乱反射面12a、12bの製造方法は、上記方法に限定されるものではなく、プラスチック基盤12の表面に、紫外線及び赤外線に対する反射率の高い金属によるメッキ処理を行うことで、プラスチック基板12の表面に高い反射率を持たせるように構成しても良い。メッキ処理としては、電気メッキ、化学メッキ、蒸着メッキ、溶融メッキ、拡散浸透メッキ、金属溶射等、何れのメッキ処理であっても良い。
また、プレート11のプラスチック基盤12の表面に、金色又は銀色等の金属粉顔料(紫外線及び赤外線に対する反射率の高い金属材料)を成分とする金属光沢の輝きを発する塗料を塗装することで、プラスチック基板12の表面に紫外線及び赤外線に対して高い反射率の反射率を持たせるように構成しても良い。この場合の塗装方法としては、塗装機械等による吹き付けでも良いし、スプレー缶による手作業での吹き付け又は刷毛等による手作業での塗装でも良い。
また、プラスチック基板12の少なくとも一方の面に、紫外線及び赤外線に対して高い反射率を有する乱反射面が形成された構成としても良い。この場合、金属材料による層が形成された面を上側にして靴内部に挿入することにより使用される。
ここで、本実施の形態において、紫外線及び赤外線に対する反射率が高いとは、紫外線及び赤外線に対する反射率が30%以上であることを意味している。30%以上の反射率であれば、太陽光線等の外部の光に含まれる紫外線及び赤外線を、靴内部に効率良く導くことができ、十分な殺菌作用、加熱作用を得ることが可能である。
下記表1は、各種金属(Ag,Al,Au,Cu,Ni,Pt,Rh,Sn)の紫外線(波長λ=280nm)、可視光線・紫色(λ=400nm)、可視光線・赤色(λ=700nm)及び赤外線(λ=1000nm)に対する反射率を示す。表1によれば、アルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、白金及びロジウムが、紫外線及び赤外線に対して、30%以上の反射率を有している。
表1によれば、アルミニウム、ロジウムは、紫外線に対して60%以上の高い反射率を有している。このように、紫外線に対して60%以上の反射率を有する材料を、乱反射面を形成する材料としてプラスチック材料の表面に蒸着すれば、より効率的に紫外線を乱反射させて、高い殺菌作用を持たせることが可能である。
また、赤外線に対する反射率は、全ての金属で70%以上であり、このように、赤外線に対して70%以上の反射率を有する材料を、乱反射面を形成する材料としてプラスチック材料の表面に蒸着すれば、より効率的に赤外線を乱反射させて、高い加熱作用を持たせることが可能である。
次に、このように構成された靴用殺菌部材10の使用態様を、図2を参照して詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る靴用殺菌部材10の使用状態を示す断面図である。本実施の形態に係る靴用殺菌部材10は、太陽光線Pに含まれる紫外線がもつ殺菌効果及び赤外線がもつ温熱効果を利用して、靴20の内部を殺菌、脱臭、乾燥させるものである。
図2に示すように、靴用殺菌部材10は、プレート11の上面側に形成された凸部14を有する乱反射面12aを上にし、ベース16aが靴20のつま先側になるように、開口22から靴20の内部に挿入して、靴底24の内面24a(中敷き)上に載置される。本実施の形態において、靴用殺菌部材10は、靴20の内部の踵側に載置しても良く、又はつま先側に載置しても良いが、太陽光線Pを乱反射して、靴内部全体に効率的に照射できるような位置に載置するのが好ましい。
次に、靴20の位置や方向、角度を調整し、太陽光線Pが、靴20の開口22からプレート11の上面に対し、所定の入射角αで入射するように調整する。なお、入射角αは、太陽光線Pがプレート11の凸部14を有する乱反射面12aに当たった際に、太陽光線Pを靴内部全体に効率良く乱反射させることができる角度であり、靴の形状に合わせて適宜設定される角度である。図2に示す形状の靴であれば、α≒60°となる。
次に、台26を使用して、靴20を上記の位置で固定する。具体的には、靴底24の外面24bのつま先側に台26を置いて、靴20を固定する。靴20の位置を固定する方法としては、もちろん台26を用いる方法に限定されず、例えば、空き箱やダンボール等の材料を利用して固定したり、靴20を壁に立てかけたりしても良い。また、靴用殺菌部材10は、前述したように、プレート11の下面に取り付けられたベース16aの厚さが、ベース16bの厚さより短く成形されているので、靴内部の中敷きの上に載置して使用した際、ベース16a側が低くなり、プレート11の上面が傾斜した状態とすることができるので、台26を使用しない場合にも、十分に太陽光線Pを靴内部全体に効率良く乱反射させることができる。
これにより、紫外線及び赤外線を含む太陽光線Pは、靴用殺菌部材10のプレート11の上面に形成された乱反射面12aに入射される。そして、入射された太陽光線Pは、でこぼこした乱反射面の凸部14等に当たってあらゆる方向に乱反射され、靴20の内部全体に照射される。
以上、詳細に説明した本実施の形態に係る靴用殺菌部材10によれば、使用者が靴の中敷きの上にこの靴用殺菌部材10を載せて、プレート11の表面に対して太陽光線が当たるような位置に靴を置くという簡単な作業で、靴内部の殺菌や防臭、乾燥を効率的に手軽に行うことができる。特に、プレート11の表面が、太陽光線を乱反射するように、でこぼこした乱反射面に形成されているので、靴内部のプレート11の表面に入射した太陽光線は、つま先部分も含めて靴内部のあらゆる方向に反射し、靴内部全体に対して、紫外線が有する殺菌作用、赤外線が有する加熱作用を発揮する。
また、靴用殺菌部材10は、プレート11の基材として質量の軽いプラスチック材料を用いて作成されるため、ステンレス等の金属材料を用いてプレートを成形する場合に比べ、軽量化できる。また、金属材料と比較して、プラスチックは材料費も安く、非常に低コストで殺菌部材を製造可能である。また、本実施形態に係る靴用殺菌部材10であれば、靴に対して特別な加工を施す必要がなく、既に所有している普通の靴に対して手軽に使用することが可能である。
なお、本実施の形態においては、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施の形態では、殺菌作用のある紫外線及び加熱作用のある赤外線に対して反射率の高い材料をプレートの乱反射面に用いているが、靴内部の細菌を殺すことで悪臭や水虫等の原因となる細菌の繁殖を防止することが最も重要であるから、少なくとも紫外線に対して反射率の高い物質を用いれば、簡単な構造で手軽に使用することができ、高い殺菌効果や防臭効果を有する靴用殺菌部材を提供する、という本発明の課題を解決することができる。
そして、本実施の形態のように、紫外線に対する高い反射率に加えて、さらに赤外線に対しても高い反射率を有する物質であれば、赤外線の温熱効果により、靴内部を早く乾燥させることができるという効果をさらに奏することになる。
また、本実施の形態においては、靴用殺菌部材10には、プレート11の上面の全面に複数の凸部14を設けたが、その個数、配置位置は適宜変更可能である。要するに、太陽光線を効率的に、靴内部全体に乱反射できる形状であれば、プレート11の乱反射面を任意の形状に形成できる。したがって、プレート11の上面に複数の凹部を設けたり、凹部と凸部の双方を設けたりすることで乱反射面を形成しても良く、規則的な配置だけでなく、不規則な配置であっても良い。
また、プレート11のでこぼこの乱反射面12a、12b上に、光に対する透過率の高いプラスチックやガラス等によるコーティングを施しても良い。このようなコーティングを施せば、プレートの上面をでこぼこでなく平面に形成できるので、デザイン的に優れた物になる。
また、プレート11の形状も、陸上競技トラックの形状に限らず、長方形や楕円形の形状であっても良い。但し、靴内部に配置された際に、外部から入射されてくる光の大部分を、乱反射面によって靴内部へと導ける程度の大きさである必要がある。例えば、プレート11の長軸方向の及び短軸方向の長さが、靴のつま先から踵までの長さ及び幅方向長さに対して、何れも半分以上となるようなサイズが好ましい。
また、図3に示すように、プレート11を途中で折り曲げる等して、互いに所定の角度で交差する複数の乱反射面、すなわち同一平面上にない複数の乱反射面を備えた靴用殺菌部材としても良い。この場合には、靴内部への載置状体を考慮して、2つのベース16の形状を、同図に示すようにそれぞれ異なる形状とすることが好ましい。このように、太陽光線Pに対して、異なる角度で設置される複数の乱反射面12aを設ければ、さらに太陽光線を拡散させて乱反射させることが可能である。
また、本実施の形態においては、靴用殺菌部材10のプレート11の下面(乱反射面12b側)に、スポンジ材料で一体成形されたベース16を設けたが、ベース16の素材としては、合成樹脂やゴム等、適宜他の素材を用いることができる。また、ベース16の形状も、直方体に限らず、任意の形状とすることができる。また、本実施の形態においては、靴用殺菌部材10のプレート11の下面に、2個のベース16を取り付けたが、必要に応じて任意の数のベース14を設けても良いし、設けなくても良い。
但し、靴用殺菌部材10が靴内部に載置された際に、プレート11と靴内部表面(中敷き表面)との間に、放熱のための十分な隙間ができるように、ベース16の素材、形状、個数等を選択する必要がある。
また、本実施の形態においては、靴用殺菌部材10を靴20の開口22から内部に挿入し、靴底24の内面24a上(中敷き上)に載置して使用したが、このような使用方法に限定されるものではなく、太陽光線を靴内部全体に導くことができるように、使用者は、適宜独自の方法で使用することができる。
例えば、図4に示すように、靴用殺菌部材10のプレート11の一端を、プレート11の上面側に形成された凸部14を有する乱反射面12aが上になるように、靴20の踵上部28に載せる。次に、靴用殺菌部材10の他端を、靴底24の内面24aに載せ、傾斜した状態で使用されても良い。この使用態様であれば、つま先部分に対して重点的に太陽光線を照射することが可能である。
また、本実施の形態においては、紫外線及び赤外線を含む光として、太陽光線を利用しているが、光源としては、太陽に限定されるものではなく、少なくとも紫外線を含む光を発光する光源を適宜用いることができる。例えば、蛍光灯や紫外線LED等を用いることができ、さらに赤外線も同時に発光する光源であれば、なお好ましい。
このように、太陽以外の光源を用いる場合には、光源を用意するためのコストはかかるが、光源の位置を適宜変更することが可能であるから、紫外線を含む光線が靴用殺菌部材によって効率良く靴内部に乱反射するように、光源、靴用殺菌部材及び靴の位置を適宜設定することができる。
10 靴用殺菌部材
11 プレート
12 プラスチック基板
12a,b 乱反射面
14 凸部
16 ベース
20 靴
22 開口
24 靴底
26 台
11 プレート
12 プラスチック基板
12a,b 乱反射面
14 凸部
16 ベース
20 靴
22 開口
24 靴底
26 台
Claims (2)
- プラスチック材料で成形されたプラスチック基板と、
前記プラスチック基板の表面に形成された、金属材料の薄膜層からなるでこぼこの乱反射面と、を備えると共に、
靴内部に載置可能な全体形状を有し、靴内部の中敷きの上に載置されることで紫外線を含む外部の光を前記乱反射面で乱反射させて靴内部に導くことを特徴とする靴用殺菌部材。 - 靴内部に載置される際に靴用殺菌部材と靴内部表面との間に間隙を作るために、靴用殺菌部材の前記乱反射面と対向する裏面に取り付けられた間隙部材と、をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の靴用殺菌部材。
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