JP3750206B2 - セラミック触媒コンバータ - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,自動車等の車両用エンジンの排気経路中に配置されるセラミック触媒コンバータに関する。
【0002】
【従来技術】
自動車用エンジンの排気経路中には,排気ガス浄化用のセラミック触媒コンバータが設けてある。
従来,上記セラミック触媒コンバータは,セラミック製触媒担体と,該担体を収納する外筒と,上記セラミック製触媒担体の外周部と上記外筒との間の空隙に配設された膨張シール材とよりなるものが知られている。上記外筒は,軸方向に沿った分割線にて分割された断面半円の2つの半割片より構成され,また,上記分割線に沿って分割端部が形成されている。なお,上記熱膨張シール材はバーミキュライト等の熱膨張物質を含有している。
【0003】
上記セラミック製触媒担体としては低熱膨張係数のコージェライト系セラミック(2MgO・2Al2 3 ・5SiO2 )が使用されており,これには十数年の使用実績がある。
また,上記セラミック製触媒担体の通気セル表面には,自動車エンジンの排気ガス中に含まれるCO,HC及びNOx等の有害成分を無害な気体あるいは水に変換するためのPt,Rh,Pd等の貴金属よりなる触媒層が担持してある。
なお,上記膨張シール材は強度的に脆いセラミック製触媒担体の損傷を防止するために配置してある。
【0004】
次に,上記セラミック触媒コンバータの組立方法について説明する。
まず,上記セラミック製触媒担体を上記熱膨張シール材にて被覆し,被覆体となす。次いで,上記被覆体を上記2つの半割片の内側面にて挟持,ここに収納する。この時,上記半割片の分割端部を互いに突合わせる。
その後,上記分割端部の突合せた部分を溶接し,上記2つの半割片を外筒となす。以上により,上記セラミック触媒コンバータを得る(特開昭58−165516号)。
【0005】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来のセラミック触媒コンバータには以下に示す問題点がある。
上記セラミック製触媒担体の寸法精度は非常に悪く,例えば断面円形,直径70mmのセラミック製触媒担体においてバラツキが略2mmとなることがある。また,断面長円形,短径65mm×直径130mmのセラミック製触媒担体においてバラツキが略4mmとなることもある。
また,上記外筒は殆どの場合,金属板のプレス成形品を使用する。このため,上記外筒も寸法精度が悪く,バラツキが1〜2mmとなることがある。
【0006】
従って,上記従来の組立方法で,許容公差において最大寸法のセラミック製触媒担体と最小寸法の外筒とを組付けた場合,膨張性シール材からセラミック製触媒担体に対して過度の面圧が作用し,上記セラミック製触媒担体が破損することがあった。
【0007】
また,許容公差において最小寸法のセラミック製触媒担体と最大寸法の外筒とを組付けた場合,膨張シール材からセラミック製触媒担体に作用する面圧が最小となり,上記担体の外筒内での確実な保持ができなくなることがあった。
この場合には,エンジンで発生する振動,あるいは自動車の走行時に発生する振動及び衝撃により,上記セラミック製触媒担体が外筒内でがたつき,これが破損することがあった。
【0008】
そこで,特開昭59−208119号において,上記被覆体を上記2つの半割片にて挟持,収納し,その後突き合わせた分割端部を溶接する際,該半割片に一定荷重を加え,溶接を行う組立方法が提案されていた。
しかしながら,上記組立方法においても,上記半割片の分割端部を突き合わせることができず,分割端部間に隙間が発生した場合には,外筒のシール性を確保するための溶接を行なうことは困難であった。
【0009】
本発明は,かかる問題点に鑑み,セラミック製触媒担体および外筒の寸法精度が悪くとも,該外筒内にてセラミック製触媒担体を安定かつ確実に保持することができ,排気ガス漏れが生じ難くシール性に優れたセラミック触媒コンバータを提供しようとするものである。
【0010】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,エンジンの排気経路中に配置され,通気セル表面に触媒層を形成したセラミック製触媒担体と,該セラミック製触媒担体を収納する外筒と,上記外筒と上記セラミック製触媒担体の外周部との間の空隙に配設された保持材とからなるセラミック触媒コンバータにおいて,
上記外筒は軸方向に沿った分割線にて少なくとも一箇所以上分割され,上記分割線に沿って一対の分割端部が形成されており,
上記一対の分割端部の少なくとも一方には,他方の分割端部と接触し,溶接されるための変形可能な変形機構が設けてあり,
かつ,上記変形機構は上記外筒の一部を薄肉構造とすることにより構成されていることを特徴とするセラミック触媒コンバータにある。
【0011】
上記外筒としては,例えば断面が円形,長円形等の筒状体であって,プレス成形等により成形されたものを用いることができる。
そして,例えば,その側面に1本の分割線を有してなり,側面の一部が開口状態となり,この開口した部分に一対の分割端部を有するものを用いることができる。
また,側面の二箇所に分割線を有してなり,該分割線にて2つの半割片に分離可能な形状を有し,二対の分割端部を有するものを用いることができる(実施形態例1参照)。
また,上述以外の形状の外筒を用いることもできる(実施形態例4参照)。
【0012】
なお,上記保持材としては,例えば,アルミナ・シリカ系のセラミック繊維材料を使用することができる。また,上記保持材に対し,加熱膨張物質であるマイカ,バーミキュライトを添加し,熱膨張性を付与することもできる。
また,後述するごとく,加熱膨張物質を含有しない保持材を使用することもできる。
【0013】
次に,上記セラミック触媒コンバータは,以下に示すごとく組立てることができる。
例えば,セラミック製触媒担体に対し,保持材を巻回し,被覆体となす。その後,上記被覆体に対し外筒を組付け,上記保持材が一定の保持面圧を発生するまで,上記外筒を外部より押圧する。その後,変形機構を設けた分割端部を他方の分割端部に対し押しつけ,両者を溶接する(実施形態例1)。
この組立て方法によれば,上記一対の分割端部を確実に溶接することができる。また,分割端部のシール性を高めることができる。
【0014】
本発明の作用につき,以下に説明する。
本発明のセラミック触媒コンバータにおいては,上記1対の分割端部の少なくとも一方に,他方の分割端部と接触し溶接されるための変形可能な変形機構が設けてある。
そのため,上記変形機構の変形により,上記セラミック製触媒担体及び外筒の大きさのバラツキを吸収することができる。
【0015】
よって,許容公差において最大寸法のセラミック製触媒担体と最小寸法の外筒とを組み合わせた場合には,上記変形機構の変形により若干外筒の径が大となり,該外筒内に組付けたセラミック製触媒担体が過度に押圧されることを防止することができる。
【0016】
また,許容公差において最小寸法のセラミック製触媒担体と最大寸法の外筒とを組み合わせた場合にも,上記変形機構の変形により若干外筒の径が小となり,該外筒内に組付けたセラミック製触媒担体の揺動,がたつきを防止することができる。従って,エンジンで発生する振動,あるいは自動車の走行時に発生する振動及び衝撃による,上記セラミック製触媒担体の破損を防止することができる。
【0017】
さらに,外筒の寸法精度が悪く,溶接の際に上記分割端部の間に隙間が発生してしまうような状況下においても,適宜外力を加え,上記変形機構を変形させることにより,上記隙間をなくして溶接することができる。従って,排気ガス漏れのない,シール性に優れたセラミック触媒コンバータを得ることができる。
【0018】
以上のように,本発明によれば,セラミック製触媒担体および外筒の寸法精度が悪くとも,該外筒内にてセラミック製触媒担体を安定かつ確実に保持することができ,排気ガス漏れが生じ難くシール性に優れたセラミック触媒コンバータを提供することができる。
【0019】
次に,上記変形機構は上記外筒の径方向に変形可能な板バネ構造より構成されていることが好ましい。
これにより,外筒と変形機構とを容易に一体的に作製することができる。また,上記変形機構を設けた分割端部を外筒の径方向に押圧することにより,確実に分割端部を接触させつつ,ここを溶接することができる。従って,排気ガス漏れのない,シール性に優れたセラミック触媒コンバータを得ることができる(実施形態例1参照)。
【0020】
なお,上記変形機構の一例としては,例えば,外方に向かって突出した断面半円状の突出部と該突出部より延びた弾発片とよりなる構造のものを挙げることができる(実施形態例1参照)。
【0021】
次に,上記請求項1において,上記変形機構は上記外筒の一部を薄肉構造とすることにより構成する
これにより,外筒と変形機構とを容易に一体的に作製することができる。また,小さな押圧力で変形可能な変形機構を得ることができる(実施形態例2参照)。
【0022】
次に,請求項の発明のように,上記外筒は軸方向に沿った分割線にて少なくとも二箇所以上分割されていることが好ましい(実施形態例4参照)。
このように上記外筒を多数個に分割することにより,変形機構の数を増やすことができ,従って寸法精度のバラツキの吸収をより容易に行うことができる。また,より大きな寸法精度のバラツキを吸収することができる。
【0023】
次に,請求項の発明のように,上記外筒は上記変形機構とは別に変形可能な変形部を有しており,上記変形機構及び上記変形部は共に上記外筒を周方向に均等分割する位置に設けてあることが好ましい(実施形態例3参照)。
【0024】
これにより,変形可能な箇所を増やすことができ,寸法精度のバラツキをより容易に吸収することができる。また,変形可能な箇所が周方向に均等に配置されることとなるため,セラミック製触媒担体に作用する力が均一化され,より安定にセラミック製触媒担体を保持することができる。
なお,外筒の外周長さを正確に均等分割した位置と比較して+−で10%程度,分割端部と変形機構,また変形部を設ける位置がずれてもよい。
【0025】
次に,請求項の発明のように,上記保持材は加熱膨張物質を含まず,かつ排気浄化時におけるセラミック製触媒担体の外周部の外周温度において相変態しないことが好ましい。
これにより,上記保持材からセラミック製触媒担体に作用する保持面圧を一定とすることができる。従って,低温から高温まで使用可能なセラミック触媒コンバータを得ることができる。
【0026】
また,そのため,上記セラミック触媒コンバータをエンジンの排気経路中のより上流部に配置することができ,エンジン始動後,担体中に担持された触媒をエンジン始動後早期に昇温活性させることができる。よってエンジン始動直後の排気ガスの浄化率を大きく高めることができる。
なお,このような保持材としては,例えば,Al2 3 72重量%,SiO2 28重量%よりなるアルミナ繊維を使用することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
実施形態例1
参考例にかかるセラミック触媒コンバータにつき,図1〜図6を用いて説明する。
図1〜図3に示すごとく,本例のセラミック触媒コンバータ1は,エンジン85の排気経路中に配置され,通気セル129の表面に触媒層を形成したセラミック製触媒担体12と,該セラミック製触媒担体12を収納する外筒2と,該外筒2と上記セラミック製触媒担体12の外周部120との間の空隙に配設された保持材11とよりなる。
また,図2に示すごとく,上記外筒2の両端には,上記排気経路に設置する際に使用するためのフランジ151,152が設けてある。
【0028】
図1に示すごとく,上記外筒2は軸方向に沿った分割線20にて二箇所で分割され,上記分割線20に沿って一対の分割端部211,221及び212,222という二組が形成されている。
そして,上記分割端部211,212には,分割端部221,222と接触し,溶接されるための変形可能な変形機構23が設けてある。
また,上記変形機構23は上記外筒2の径方向に変形可能な板バネ構造よりなり,外方に向かって突出した半円状の突出部と,該突出部より延びた弾発片より構成されている。
なお,同図において符号13は溶接痕である。
【0029】
次に,上記セラミック触媒コンバータ1につき詳細に説明する。
上記セラミック製触媒担体12は,直径71mm,長さ60mmの円柱形状であり,内部にはハニカム状の多数の通気セル129が形成され,またその壁厚は0.08〜0.13mmである。
また,上記セラミック製触媒担体12は,低熱膨張係数のコージェライト系セラミック(2MgO・2Al2 3 ・5SiO2 )よりなる薄肉セラミックにより構成されている。
【0030】
また,上記セラミック製触媒担体12の通気セル129には,排気ガス中の有害成分を浄化させるための白金触媒が担持されている。
なお,上記触媒の担持は以下に示すごとく行う。
上記セラミック製触媒担体12をγ−Al2 3 含有スラリー中に含浸,その後これを焼成,焼成体となす。その後,Ptを溶解した水溶液中に上記焼成体を含浸,その後これを再度焼成する。
【0031】
上記保持材11は,Al2 3 72重量%,SiO2 28重量%よりなるアルミナ繊維で,保持材11の耐熱性を低下させる原因となる加熱膨張物質は含まれていない。
また,上記保持材11の耐熱温度は1800℃である。従って,排気浄化時におけるセラミック製触媒担体12の外周部120の外周温度(略900℃)において相変態しない。
また,上記保持材11の各繊維1本の繊維径は2〜4μmである。また,上記保持材11の組付け前の厚さは15mm,かさ密度は0.08g/cm3 である。
【0032】
次に,上記外筒2はフェライト系耐熱ステンレス鋼よりなり,内径80mm,幅75mm,板厚1.5mmである。そして,プレス加工により成形した断面半円形の2つの半割片21,22よりなる。
また,上記フランジ151はフェライト系耐熱ステンレス鋼よりなり,内径67mm,外径94mm,板厚8mmである。
一方,フランジ152はフェライト系耐熱ステンレス鋼よりなり,内径67mm,外径94mm,板厚が6mmである。
なお,上記フェライト系耐熱ステンレス鋼はすべてSUS430である。
【0033】
次に,図3に示すごとく,本例のセラミック触媒コンバータ1は,自動車用エンジン85の排気経路中に設置された排気ガス浄化用の触媒コンバータとして使用するものである。
上記セラミック触媒コンバータ1は,エキゾストマニホルド861,862の取付フランジ841とスタートキャタリスト81の取付フランジ842との間に,図示されていないガスケットを介しボルトにより連結固定される。
上記エンジン85は排気量4000ccであり,該エンジン85より導出される8本のマニホルド86は,4本ずつ集合し,2本のエキゾストマニホルド861,862となる。
【0034】
そして,上記エキゾストマニホルド861,862において,それぞれセラミック触媒コンバータ1が,さらにその下流に1300ccの容量を有するスタートキャタリスト81がそれぞれ配置されている。
なお,上記セラミック触媒コンバータ1は,エキゾストマニホルド861,862の直下に配置されている。
【0035】
上記スタートキャタリスト81は,該スタートキャタリスト81用の外筒811内にワイヤネットあるいはセラミックファイバマットを介して保持固定されてある。上記外筒811の下流側フランジ843は,排気管821,822に設けたフランジ844に対し,連結固定されてある。
また,上記排気管821,822は,上記スタートキャタリスト81よりも更に下流側において合流し,図示しない1000ccのキャタリストに接続されている。
【0036】
上記の構成にて,本例のセラミック触媒コンバータ1は,エンジン85の始動より約10〜15秒後(エンジン85はアイドリング状態)には,エンジン85より排出される排気ガスの熱により400℃〜500℃に昇温される。
これにより,エンジン始動後まもなくセラミック製触媒担体12に担持された触媒層が活性化され,排気ガスの浄化を行うことができる。
【0037】
次に,上記セラミック触媒コンバータ1の組立方法について説明する。
まず,上記保持材11にバインダ(例えばフェノール樹脂あるいはエボキシ樹脂等)を含浸させる。
次いで,図4に示すごとく,上記保持材11をセラミック製触媒担体12の形状に合わせた凹部110を設けて成形する。また,上記凹部110に接着物質111(例えば市販の両面テープ等)を設ける。
そして,上記セラミック製触媒担体12に,保持材11の両端を略5mm突出した伏態において1周巻回し,上記接着物質111とセラミック製触媒担体12の外周部120とを接着,保持材11にて被覆,被覆体となす。
【0038】
次に,保持材11により覆われた上記セラミック製触媒担体12に半割片21,22を被せる。
次いで,図5に示すごとく,上記セラミック製触媒担体12に作用する圧力が所定の値(例えば,1.5kgf/cm2 )になるまでプレス機7と固定台71を用いて,これを図5の矢線A方向より圧縮する。なお,上記プレス機7には荷重検出器75が備わっており,これが上記セラミック製触媒担体12に作用する圧力を検知する。
【0039】
続いて,図6に示すごとく,上記半割片21,22における一対の分割端部211及び221,また分割端部212及び222とを,それぞれ小型プレス機72にて,図6の矢線B方向より押圧する。そして,この押圧の間に両者を溶接接合する。
なお,図8における,符号79は溶接機である。
【0040】
次に,フランジ151,152を外筒2の両端にはめ込み溶接する。なお,上記フランジ151,152を外筒2との間の排気ガス洩れを防ぐために,全周溶接する。
また,図1における符号13は,溶接痕である。
【0041】
次に,本例における作用効果につき説明する。
本例のセラミック触媒コンバータ1においては,上記分割端部211,212に,分割端部221,222と接触し溶接されるための変形可能な変形機構23が設けてある。
よって,許容公差において最大寸法のセラミック製触媒担体12と最小寸法の外筒2とを組み合わせた場合には,上記変形機構23の変形により若干外筒2の径が大となり,該外筒2内に組付けたセラミック製触媒担体12を過度に押圧することを防止することができる。
【0042】
また,許容公差において最小寸法のセラミック製触媒担体12と最大寸法の外筒2とを組み合わせた場合にも,上記変形機構23の変形により若干外筒2の径が小となり,該外筒2内に組付けたセラミック製触媒担体12の揺動,がたつきを防止することができる。
従って,エンジン85からの振動の伝播,あるいは自動車の走行時に発生する振動及び衝撃による,上記セラミック製触媒担体12の破損を防止することができる。
【0043】
さらに,外筒2の寸法精度が大変悪く,上記一対の分割端部211,221の間に隙間が発生してしまうような状況においても,組立ての際に,プレス機7,72とを用い外力を加え,上記変形機構23を変形させ,隙間をなくすことができる。従って,排気ガス漏れのない,シール性に優れたセラミック触媒コンバータ1を得ることができる。
【0044】
また,上記保持材11は上述したアルミナ繊維より構成されている。
上記アルミナ繊維は,温度1800℃以下においては相変態しない,安定した物質である。しかも,上記保持材11には,上記アルミナ繊維より耐熱性の劣る加熱膨張物質が一切含まれていない。
これにより,エンジン85からの排気ガスにより加熱された程度では上記アルミナ繊維の体積の減少,面圧の低下は発生しない。従って,常にセラミック製触媒担体12を外筒2内にて確実に保持することができる。
【0045】
また,上記セラミック触媒コンバータ1は,エキゾストマニホルド861,862の直下に配置されており,特に,従来の床下に配置される触媒コンバータと比較し,排気ガスの持つエネルギーを多く受け取ることができる。そして,上記セラミック触媒コンバータ1におけるセラミック製触媒担体12は,薄肉セラミックより構成されているため,比較的熱容量が小さい。
以上の理由により,本例のセラミック触媒コンバータ1は,エンジン85の始動後,短時間で昇温され,担持した触媒を活性化状態とすることができる。つまり,エンジン85の始動直後における高い排気浄化率を有する。
【0046】
また,本例のセラミック触媒コンバータ1においては,上記外筒2の変形機構23は径方向に変形可能な板バネ構造より構成されている。
これにより,外筒2と変形機構23とを容易に一体的に作製することができる。また,上記変形機構23を設けた分割端部211,212を外筒2の径方向に押圧することにより,確実に分割端部211と221,また分割端部212と222とを接触させつつ,溶接することができる。
従って,排気ガス漏れのない,シール性に優れたセラミック触媒コンバータ1を得ることができる。
【0047】
実施形態例2
本例は,本発明における変形機構を外筒の一部を薄肉構造とすることにより構成したセラミック触媒コンバータである。
図7に示すごとく,本例のセラミック触媒コンバータ1においては,上記外筒2が軸方向の分割線20にて2個の分割片21,22に分割され,この分割片21の分割端部211,212は,他方の分割片22の分割端部221,222と接触し,溶接されるための変形可能な変形機構23が設けてある。
そして,上記変形機構23は,外筒21の一部を薄肉とした薄肉構造により構成されている。
その他は実施形態例1と同様である。
本例のセラミック触媒コンバータ1においては,外筒2と変形機構23の一体化されている。更に,より小さな荷重で変形機構23を変形させることができる。
その他は実施形態例1と同様である。
【0048】
実施形態例3
本例は,図8に示すごとく,変形機構とは別に変形可能な変形部を外筒が有しており,該変形部は上記外筒を周方向に均等分割する位置に設けたセラミック触媒コンバータである。
図8に示すごとく,本例のセラミック触媒コンバータ1においては,上記外筒2は軸方向に沿った分割線20にて二箇所で分割された分割片21,22より構成されている。
【0049】
そして,上記分割片21の分割端部211,212には変形機構23が設けてある。上記分割片21,22の周方向中央には断面半円状の突出部が設けてあり,これが変形部24となる。
上記変形機構23及び変形部24は外筒2を周方向に略四等分した位置に設けてある。
その他は実施形態例1と同様である。
【0050】
本例のセラミック触媒コンバータ1においては,変形可能な箇所,即ち変形機構23,変形部24が合計4つ設けてあるため,寸法精度のバラツキをより容易に吸収することができる。
また,変形可能な箇所が周方向に均等に配置されているため,セラミック製触媒担体12に作用する力が均一化され,より安定にセラミック製触媒担体12を保持することができる。
その他は実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【0051】
実施形態例4
本例は,図9に示すごとく,軸方向に沿った3本の分割線30にて分割された外筒を有するセラミック触媒コンバータである。
図9に示すごとく,本例のセラミック触媒コンバータ1において,上記外筒3は軸方向に沿った3本の分割線30により分割された分割片31,32,33より構成され,また上記3本の分割線30は上記外筒3を周方向に三等分する位置に設けてある。
【0052】
そして,上記分割片31には分割端部311,312,分割片3には分割端部321,322,分割片32には分割端部331,332とを有する。
上記分割端部311,321,331に変形機構34が設けてあり,また,上記分割端部311及び332,分割端部321及び312,分割端部331及び322との間がそれぞれ溶接されてある。
その他は実施形態例1と同様である。
【0053】
本例のセラミック触媒コンバータ1においては,外筒3が三箇所にて分割されている。これにより,寸法精度のバラツキを吸収することがより容易となる。
更に,実施形態例1と同様に一対の分割端部311,312等を径方向から押圧して溶接することにより外筒3を組み付けた場合には,該外筒3の押圧方向を180度以下に分散することができる。
このため,保持材11からの保持面圧が均一化し,より安定にセラミック製触媒担体12を外筒3の内部に保持することができる。
その他は実施形態例1と同様の作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態例1(参考例)における,セラミック触媒コンバータの斜視断面図。
【図2】 実施形態例1(参考例)における,セラミック触媒コンバータの一部切欠き軸方向断面説明図。
【図3】 実施形態例1(参考例)における,自動車用エンジンの排気経路中におけるセラミック触媒コンバータの配置説明図。
【図4】 実施形態例1(参考例)における,保持材とセラミック製触媒担体の組付けを示す説明図。
【図5】 実施形態例1(参考例)における,セラミック触媒コンバータの外筒組付け説明図。
【図6】 実施形態例1(参考例)における,セラミック触媒コンバータの変形機構の溶接説明図。
【図7】 実施形態例2における,変形機構が薄肉構造より構成されたセラミック触媒コンバータの断面説明図。
【図8】 実施形態例3における,変形機構及び変形部を均等間隔にて設けたセラミック触媒コンバータの断面説明図。
【図9】 実施形態例4における,3本の分割線にて外筒が分割されたセラミック触媒コンバータの断面説明図。
【符号の説明】
1...セラミック触媒コンバータ,
11...保持材,
12...セラミック製触媒担体,
2,3...外筒,
20...分割線,
23...変形機構,
24...変形部,
211,212,221,222...分割端部,

Claims (4)

  1. エンジンの排気経路中に配置され,通気セル表面に触媒層を形成したセラミック製触媒担体と,該セラミック製触媒担体を収納する外筒と,上記外筒と上記セラミック製触媒担体の外周部との間の空隙に配設された保持材とからなるセラミック触媒コンバータにおいて,
    上記外筒は軸方向に沿った分割線にて少なくとも一箇所以上分割され,上記分割線に沿って一対の分割端部が形成されており,
    上記一対の分割端部の少なくとも一方には,他方の分割端部と接触し,溶接されるための変形可能な変形機構が設けてあり,
    かつ,上記変形機構は上記外筒の一部を薄肉構造とすることにより構成されていることを特徴とするセラミック触媒コンバータ。
  2. 請求項1において,上記外筒は軸方向に沿った分割線にて少なくとも二箇所以上分割されていることを特徴とするセラミック触媒コンバータ。
  3. 請求項1又は2のいずれか一項において,上記外筒は上記変形機構とは別に変形可能な変形部を有しており,上記変形機構及び上記変形部は共に上記外筒を周方向に均等分割する位置に設けてあることを特徴とするセラミック触媒コンバータ。
  4. 請求項1〜のいずれか一項において,上記保持材は加熱膨張物質を含まず,かつ排気浄化時におけるセラミック製触媒担体の外周部の外周温度において相変態しないことを特徴とするセラミック触媒コンバータ。
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