JP3749659B2 - ブラシレス直流モーターの平衡片固定構造 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレス直流モーターの平衡片固定構造に関するものであり、より詳細には、小型ブラシレス直流モーターの平衡片が簡単に固定されることにより、平衡片は金属軸管と磁極片との間には一つの隙間が保たれて磁気を伝導しない效果を有するブラシレス直流モーターの平衡片固定構造に係るものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来この種のものにあっては、下記のようなものになっている。
【０００３】
従来のブラシレス直流モーターの平衡片の構造について、図１２に示す本発明の出願人が以前にアメリカで出願して登録された特許番号第６,０５０,７８５号「小型放熱扇風機の構造」において、その小型ブラシレス直流モーターには平衡片９０が設けられ、平衡片９０は固定孔によりケース本体９の軸管座９１に嵌入するため、平衡片９０は固定されてステータ９２の軸管９３とは磁気を伝導しないように形成され、さらに、平衡片９０がローター９４の内周壁に装着された永久磁石９５と生じた平衡な吸引力により、ローター９４をステータ９２において平衡かつ安定に回転させることができるように構成されている。
【０００４】
また、図１３に示す前述のアメリカ特許の「小型放熱扇風機の構造」のもう一つの実施例において、平衡片９０には回路板９６の定位溝９６１に対応した二個の対称の定位溝９０１が設けられ、二個の定位溝９０１はステータ９２に設けられた定位桿９２１の鈎部９２２により回路板９６の定位溝９６１に係止するのに用いられることができるため、平衡片９０はより一層の固定效果を得ることができる。
【０００５】
また、図１４に示す前述のアメリカ特許の「小型放熱扇風機の構造」のもう一つの実施例において、平衡片９０にはステータの定位桿９２３が貫穿するための二個の定位孔９０２が穿設され、さらに、定位桿９２３の末端は熱押圧により鈎部９２４に形成されるため、回路板９６および平衡片９０をステータ９２に結合させて脱落することはない。
【０００６】
また、図１５に示す前述のアメリカ特許の「小型放熱扇風機の構造」のもう一つの実施例において、回路板９６、平衡片９０およびステータ９２にはそれぞれ二個の定位孔９６２、９０３、９２５が穿設され、二個の定位孔９６２、９０３、９２５はケース本体９の定位桿９７が貫穿するのに用いられるため、回路板９６、平衡片９０およびステータ９２を簡単に組立てて固定することができる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
前述したアメリカで出願して登録された特許番号第６,０５０,７８５号「小型放熱扇風機の構造」に掲示されたものは、平衡片がローターの内周壁に装着された永久磁石と生じた平衡な吸引力により、ローターをステータにおいて安定に回転させることができる。しかし、平衡片を固定させるための手段、また、平衡片がステータの磁極片および軸管との間に磁気誘導の問題点を生じさせないための手段は、製造上において比較的面倒で、不便であるという問題点があった。
【０００８】
本発明は、このような問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、その平衡片は簡単に組立てられて固定されることができると共に、ステータの磁極片および軸管との間には磁気誘導の問題を生じさせないブラシレス直流モーターの平衡片固定構造を提供しようとするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるブラシレス直流モーターの平衡片固定構造は、下記のようになるものである。
すなわち、本発明のブラシレス直流モーターの平衡片固定構造は、ケース本体、ステータ、ローター、回路板、平衡片および非導磁リングにより構成される。ケース本体には軸孔座が突設され、ステータは軸管によりケース本体の軸孔座に結合される。ローターは軸桿によりステータの軸管の内部に回転するように枢着され、ローターの内周壁に永久磁石が装着される。回路板にはホール誘導器などの電子素子が設けられ、ホール誘導器はローターの永久磁石の磁極性の変化を検出することができる。平衡片にはステータの軸管に嵌入するための中心孔が穿設され、中心孔と軸管の間に隙間が形成される。平衡片は磁性材料により製造されてローターの永久磁石との間に吸引しあう吸引力が生じる。非導磁リングは非磁性材料により製造され、平面リングによりステータの最下端の磁極片と平衡片の間は接触しないように隔離され、非導磁リングには環状鍔が突設され、環状鍔は中心孔と軸管の間の隙間に介在するように形成される。
【００１０】
また、本発明のブラシレス直流モーターの平衡片固定構造は、下記のように構成することもできる。
１．ケース本体の軸孔座は突出した管からなるように形成される。
２．平衡片には中心孔を中心に同じ角度で分布された切欠部が形成される。
３．平衡片は非導磁リングの平面リングを経てステータを固定する力により、回路板と一緒にケース本体に圧着されて固定するように構成される。
４．ケース本体、ステータ、ローター、回路板、平衡片および非導磁体により構成される。ケース本体には軸孔座が突設され、ステータは軸管によりケース本体の軸孔座に結合される。ローターは軸桿によりステータの軸管の内部に回転するように枢着され、ローターの内周壁に永久磁石が装着される。回路板にはホール誘導器などの電子素子が設けられ、ホール誘導器はローターの永久磁石の磁極性の変化を検出することができる。平衡片にはステータの軸管に嵌入するための中心孔が穿設され、中心孔と軸管の間に隙間が形成される。平衡片は磁性材料により製造されてローターの永久磁石との間に吸引しあう吸引力が生じる。非導磁体は非磁性材料により製造され、非導磁体はステータと平衡片の間に設置されるため、ステータと平衡片は接触しないように隔離される。
５．ケース本体の軸孔座は突出した管からなるように形成される。
６．平衡片には中心孔を中心に同じ角度で分布された切欠部が形成される。
７．ステータには突出片が突設され、突出片により非導磁体を圧着するため、平衡片と回路板はケース本体に圧着されて固定するように構成される。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、以下、図面を参照して説明する。
【００１２】
【実施例１】
図１は本発明による実施例１の分解斜視図で、本発明におけるブラシレス直流モーターは、ケース本体１１、回路板１２、平衡片１３、ステータ１４、ローター１５および非導磁リング１６などの部材により構成される。
【００１３】
ケース本体１１の収容室１１１には軸孔座１１２が突設され、軸孔座１１２は回路板１２の固定孔１２１が嵌入して固定するのに用いられる。軸孔座１１２の孔の周壁は突出した管からなることもできる。回路板１２にはホール誘導器１２２およびその他の電子素子が設けられる。平衡片１３は磁性材料により製造され、平衡片１３には中心孔１３１が穿設される。中心孔１３１は比較的大きな直径を有するように形成され、平衡片１３をステータ１４の軸管１４１に嵌入した時、中心孔１３１と軸管１４１とは接触しないように、両者の間には適当な隙間が形成される。
【００１４】
ステータ１４は慣用の各種の方法により製造されると共に、ステータ１４には周知の軸管１４１が突設され、軸管１４１はケース本体１１の軸孔座１１２の内周壁に嵌入することができる。ローター１５の内周壁には永久磁石１５１が装着されると共に、ローター１５の中心には軸桿１５２が突設される。軸桿１５２はステータ１４の軸管１４１の内周壁で回転することができる。非導磁リング１６は非磁性材料によりリング状に製造される。非導磁リング１６は平面状の平面リング１６１と下方へ延伸した環状鍔１６２により構成され、環状鍔１６２を平衡片１３と軸管１４１との間に形成された隙間に嵌入させることができ、さらに、平面リング１６１により平衡片１３とステータ１４の磁極片１４２の間を隔離することができる。
【００１５】
図２，３は本発明による実施例１の組立てられた状態を示す平面図とその断面図で、回路板１２は固定孔１２１により軸孔座１１２の外周壁に嵌入され、ステータ１４は軸管１４１により軸孔座１１２の内周壁に嵌入され、そして、軸管１４１の外周壁には平衡片１３が嵌入される。さらに、非導磁リング１６の環状鍔１６２は平衡片１３と軸管１４１の間に充填されると共に、非導磁リング１６の平面リング１６１によりステータ１４の最下端の磁極片１４２と平衡片１３を隔離することができるため、ステータ１４は平衡片１３とは磁気誘導しないように形成される。また、ステータ１４が固定されることにより、平衡片１３も非導磁リング１６により間接的に圧着されて固定するように形成される。このように、平衡片１３は組立上において比較的簡単に取り付けることができると共に、良好な固定效果を得ることができる。また、平衡片１３がローター１５の永久磁石１５１との間に生じた吸引しあう吸引力により、ローター１５に平衡かつ安定した回転を提供することができると共に、平衡片１３とステータ１４との間に磁気誘導の問題は生じなくなる。
【００１６】
【実施例２】
図４は本発明による実施例２の分解斜視図で、本発明の実施例２におけるブラシレス直流モーターは、ケース本体２１、回路板２２、平衡片２３、ステータ２４、ローター２５および非導磁体２６などの部材により構成される。
【００１７】
ケース本体２１の収容室２１１には軸孔座２１２が突設され、軸孔座２１２は回路板２２の固定孔２２１が嵌入して固定するのに用いられる。軸孔座２１２の孔の周壁は突出した管からなることもできる。回路板２２にはホール誘導器２２２およびその他の電子素子が設けられる。平衡片２３は磁性材料により製造され、平衡片２３には中心孔２３１が穿設される。中心孔２３１は比較的大きな直径を有するように形成され、平衡片２３をステータ２４の軸管２４１に嵌入した時、中心孔２３１と軸管２４１とは接触しないように、両者の間には適当な隙間が形成される。
【００１８】
ステータ２４は慣用の各種の方法により製造されると共に、ステータ２４には周知の軸管２４１が突設され、軸管２４１はケース本体２１の軸孔座２１２の内周壁に嵌入することができる。ローター２５の内周壁には永久磁石２５１が装着されると共に、ローター２５の中心には軸桿２５２が突設され、軸桿２５２はステータ２４の軸管２４１の内周壁で回転することができる。非導磁体２６は非磁性材料により板状に製造される。非導磁体２６には孔２６１が穿設され、非導磁体２６は孔２６１によりステータ２４の軸管２４１に嵌入することができる。そして、ステータ２４が軸孔座２１２に結合された時、非導磁体２６はステータ２４の最下端の磁極片２４２により圧着され、非導磁体２６が間接的に平衡片２３と回路板２２を圧着することにより、平衡片２３と回路板２２を固定する目的を達することができるため、平衡片２３はステータ２４の軸管２４１とステータ２４の最下端の磁極片２４２とは接触しないように形成される。
【００１９】
図５，６は本発明による実施例２の組立てられた状態を示す平面図とその断面図で、回路板２２は固定孔２２１により軸孔座２１２の外周壁に嵌入され、ステータ２４は軸管２４１により軸孔座２１２の内周壁に嵌入され、そして、軸管２４１の外周壁には平衡片２３と非導磁体２６が嵌入される。さらに、非導磁体２６によりステータ２４の最下端の磁極片２４２と平衡片２３を隔離することができるため、ステータ２４は平衡片２３とは磁気誘導しないように形成される。また、ステータ２４が固定されることにより、平衡片２３も非導磁体２６により間接的に圧着されて固定するように形成される。このように、平衡片２３は組立上において比較的簡単になると共に、良好な固定效果を得ることができ、また、平衡片２３がローター２５の永久磁石２５１との間に生じた吸引しあう吸引力により、ローター２５に平衡かつ安定した回転を提供することができると共に、平衡片２３とステータ２４との間には磁気誘導の問題は生じなくなる。
【００２０】
【実施例３】
図７は本発明による実施例３の分解斜視図で、本発明の実施例におけるブラシレス直流モーターは、ケース本体３１、回路板３２、平衡片３３、ステータ３４、ローター３５および非導磁体３６などの部材により構成される。
【００２１】
ケース本体３１の収容室３１１には軸孔座３１２が突設され、軸孔座３１２は回路板３２の固定孔３２１が嵌入して固定するのに用いられる。軸孔座３１２の孔の周壁は突出した管からなることもできる。回路板３２にはホール誘導器３２２およびその他の電子素子が設けられる。平衡片３３は磁性材料により製造され、平衡片３３には中心孔３３１が穿設される。中心孔３３１は比較的大きい直径を有するように形成され、平衡片３３をステータ３４の軸管３４１に嵌入した時、中心孔３３１と軸管３４１とは接触しないように、両者の間には適当な隙間が形成される。
【００２２】
平衡片３３とローター３５の永久磁石３５１の間に過大にならないような適当な吸引力を生じさせるため、平衡片３３そのものには中心孔３３１を中心に同じ角度で分布された二個の切欠部３３２が形成される。また、切欠部３３２は回路板３２の上に設置されたホール誘導器３２２が突出するのに用いられることもでき、ホール誘導器３２２はローター３５に装着された永久磁石３５１の磁極の変化を正確に検出することができる。
【００２３】
ステータ３４は慣用の各種の方法により製造されると共に、ステータ３４には周知の軸管３４１が突設され、軸管３４１はケース本体３１の軸孔座３１２の内周壁に嵌入することができる。ステータ３４には下方へ突出した突出片３４３が突設される。突出片３４３は非磁性材料により製造されると共に、非導磁体３６を圧着することができる。ローター３５の内周壁には永久磁石３５１が装着されると共に、ローター３５の中心には軸桿３５２が突設される。軸桿３５２はステータ３４の軸管３４１の内周壁で回転することができる。非導磁体３６は非磁性材料により板状に製造される。非導磁体３６には孔３６１が穿設され、非導磁体３６は孔３６１によりステータ３４の軸管３４１に嵌入することができる。そして、ステータ３４が軸孔座３１２に結合された時、非導磁体３６はステータ３４の突出片３４３により圧着され、非導磁体３６が間接的に平衡片３３と回路板３２を圧着することにより、平衡片３３と回路板３２を固定する目的を達することができるため、平衡片３３はステータ３４の軸管３４１とステータ３４の最下端の磁極片３４２とは接触しないように形成される。また、非導磁体３６には切欠部３６２が凹設され、切欠部３６２は回路板３２の上に設置されたホール誘導器３２２が通過するのに用いられることができる。
【００２４】
図８，９は本発明による実施例３の組立てられた状態を示す平面図とその断面図で、回路板３２は固定孔３２１により軸孔座３１２の外周壁に嵌入され、ステータ３４は軸管３４１により軸孔座３１２の内周壁に嵌入され、そして、軸管３４１の外周壁には平衡片３３と非導磁体３６が嵌入される。さらに、非導磁体３６によりステータ３４の最下端の磁極片３４２と平衡片３３を隔離することができるため、ステータ３４は平衡片３３とは磁気誘導しないように形成される。また、ステータ３４が固定されることにより、平衡片３３も非導磁体３６により間接的に圧着されて固定するように形成される。このように、平衡片３３は組立上において比較的簡単になると共に、良好な固定效果を得ることができる。また、平衡片３３がローター３５の永久磁石３５１と生じた適当な吸引しあう吸引力により、ローター３５に平衡かつ安定した回転を提供することができると共に、平衡片３３とステータ３４との間には磁気誘導の問題は生じなくなる。また更に、平衡片３３に切欠部３３２が凹設されるため、平衡片３３がローター３５の永久磁石３５１と生じた吸引しあう吸引力の大きさは、切欠部３３２の形状の大きさと数量よって設定することができる。
【００２５】
【実施例４】
図１０は本発明による実施例４の分解斜視図で、本発明の実施例におけるブラシレス直流モーターは、ケース本体４１、回路板４２、平衡片４３、ステータ４４、ローター４５および非導磁体４６などの部材により構成される。
【００２６】
ケース本体４１の収容室４１１には軸孔座４１２が突設され、軸孔座４１２は回路板４２の固定孔４２１が嵌入して固定するのに用いられ、軸孔座４１２の孔の周壁は突出した管からなることもできる。回路板４２にはホール誘導器４２２およびその他の電子素子が設けられる。平衡片４３は磁性材料により製造され、平衡片４３には中心孔４３１が穿設される。中心孔４３１は比較的大きな直径を有するように形成され、平衡片４３をステータ４４の軸管４４１に嵌入した時、中心孔４３１と軸管４４１とは接触しないように、両者の間には適当な隙間が形成される。
【００２７】
平衡片４３とローター４５の永久磁石４５１の間に過大にならないような適当な吸引力を生じさせるため、平衡片４３そのものには中心孔３３１を中心に同じ角度で分布された複数個の切欠部４３２が形成される。また、その内の一個の切欠部４３２は回路板４２の上に設置されたホール誘導器４２２が突出するのに用いられることもできる。ホール誘導器４２２はローター４５に装着された永久磁石４５１の磁極の変化を正確に検出することができる。
【００２８】
ステータ４４は慣用の各種の方法により製造されると共に、ステータ４４には周知の軸管４４１が突設される。軸管４４１はケース本体４１の軸孔座４１２の内周壁に嵌入することができる。ローター４５の内周壁には永久磁石４５１が装着されると共に、ローター４５の中心には軸桿４５２が突設され、軸桿４５２はステータ４４の軸管４４１の内周壁で回転することができる。非導磁体４６は非磁性材料により円盤状に製造され、非導磁体４６には孔４６１が穿設され、非導磁体４６は孔４６１によりステータ４４の軸管４４１に嵌入することができる。そして、ステータ４４が軸孔座４１２に結合された時、非導磁体４６はステータ４４の最下端の磁極片４４２により圧着され、非導磁体４６が間接的に平衡片４３と回路板４２を圧着することにより、平衡片４３と回路板４２を固定する目的に達することができるため、平衡片４３はステータ４４の軸管４４１とステータ４４の最下端の磁極片４４２と接触しないように形成される。
【００２９】
図１１は本発明による実施例４の組立てられた状態を示す平面図で、回路板４２は固定孔４２１により軸孔座４１２の外周壁に嵌入され、ステータ４４は軸管４４１により軸孔座４１２の内周壁に嵌入され、そして、軸管４４１の外周壁には平衡片４３と非導磁体４６が嵌入される。さらに、非導磁体４６によりステータ４４の最下端の磁極片４４２と平衡片４３を隔離することができるため（図９に示す如く）、ステータ４４は平衡片４３とは磁気誘導しないように形成される。また、ステータ４４が固定されることにより、平衡片４３も非導磁体４６により間接的に圧着されて固定するように形成される。このように、平衡片４３は組立上において比較的簡単になると共に、良好な固定效果を得ることができる。また、平衡片４３がローター４５の永久磁石４５１と生じた適当な吸引しあう吸引力により、ローター４５に平衡かつ安定した回転を提供することができると共に、平衡片４３とステータ４４との間には磁気誘導の問題は生じなくなる。また、平衡片４３がローター４５の永久磁石４５１と生じた吸引しあう吸引力の大きさは、切欠部４３２の形状の大きさと数量によって設定することができる。
【００３０】
【発明の効果】
本発明の特許請求の範囲の請求項１に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、非導磁リングにより平衡片とステータの軸管とステータの最下端の磁極片を隔離することができるため、平衡片とステータの間には磁気誘導の問題はなくなると同時に、非導磁リングを設置していることにより、回路板、平衡片、ステータとローターの固定および各部材の製造も更に簡単になるという利点がある。
【００３１】
本発明の特許請求の範囲の請求項１に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、非導磁リングにより平衡片とステータの軸管およびステータの最下端の磁極片を隔離することができるため、平衡片とステータの間には磁気誘導の問題がなくなると同時に、非導磁リングの設置により、回路板、平衡片、ステータとローターの固定および各部材の製造も更に簡単になるという利点がある。
【００３２】
本発明の特許請求の範囲の請求項５に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、非導磁リングにより平衡片をしっかりと固定することができると共に、平衡片とステータの軸管および最下端の磁極片を接触しないように確保することができるため、平衡片とステータの間には磁気誘導の問題はなくなると同時に、非導磁リングの設置により、回路板、平衡片、ステータとローターの固定および各部材の製造も更に簡単になるという利点がある。
【００３３】
本発明の特許請求の範囲の請求項２，６に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、ステータは軸管によりケース本体の管に結合されることができるため、ステータは更に強固にケース本体に結合されることができるという利点がある。
【００３４】
本発明の特許請求の範囲の請求項３，７に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、本発明の各実施例に掲示された技術から分かるように、平衡片の切欠部はローターの永久磁石との必要とする吸引しあう吸引力の大きさにより、切欠部の数量と形状の大きさを設計することができるという利点がある。
【００３５】
本発明の特許請求の範囲の請求項４，８に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、平衡片と回路板をケース本体に圧着させて固定することができるため、平衡片とローターの永久磁石の間には均一な吸引しあう吸引力が生じられると同時に、ローターに更に安定した回転を与えることができるという利点がある。
【００３６】
本発明は、その主旨及び必須の特徴事項から逸脱することなく他のやり方で実施することができる。従って、本明細書に記載した好ましい実施例は例示的なものであり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明による実施例１の分解斜視図である。
【図２】 本発明による実施例１の組立てられた状態を示す平面図である。
【図３】 図２の３−３線に沿った断面図である。
【図４】 本発明による実施例２の分解斜視図である。
【図５】 本発明による実施例２の組立てられた状態を示す平面図である。
【図６】 図５の６−６線に沿った断面図である。
【図７】 本発明の実施例３による分解斜視図である。
【図８】 本発明による実施例３の組立てられた状態を示す平面図である。
【図９】 図８の９−９線に沿った断面図である。
【図１０】 本発明の実施例４による分解斜視図である。
【図１１】 本発明による実施例４の組立てられた状態を示す平面図である。
【図１２】 従来の構造の実施例１による局部の断面図である。
【図１３】 従来の構造の実施例２による局部の断面図である。
【図１４】 従来の構造の実施例３による局部の断面図である。
【図１５】 従来の構造の実施例４による局部の断面図である。
【符号の説明】
１１ ケース本体 １１１ 収容室
１１２ 軸孔座 １２ 回路板
１２１ 固定孔 １２２ ホール誘導器
１３ 平衡片 １３１ 中心孔
１４ ステータ １４１ 軸管
１４２ 磁極片 １５ ローター
１５１ 永久磁石 １５２ 軸桿
１６ 非導磁リング １６１ 平面リング
１６２ 環状鍔
２１ ケース本体 ２１１ 収容室
２１２ 軸孔座 ２２ 回路板
２２１ 固定孔 ２２２ ホール誘導器
２３ 平衡片 ２３１ 中心孔
２４ ステータ ２４１ 軸管
２４２ 磁極片 ２５ ローター
２５１ 永久磁石 ２５２ 軸桿
２６ 非導磁体 ２６１ 孔
３１ ケース本体 ３１１ 収容室
３１２ 軸孔座 ３２ 回路板
３２１ 固定孔 ３２２ ホール誘導器
３３ 平衡片 ３３１ 中心孔
３３２ 切欠部 ３４ ステータ
３４１ 軸管 ３４２ 磁極片
３４３ 突出片 ３５ ローター
３５１ 永久磁石 ３５２ 軸桿
３６ 非導磁体 ３６１ 孔
３６２ 切欠部
４１ ケース本体 ４１１ 収容室
４１２ 軸孔座 ４２ 回路板
４２１ 固定孔 ４２２ ホール誘導器
４３ 平衡片 ４３１ 中心孔
４３２ 切欠部 ４４ ステータ
４４１ 軸管 ４４２ 磁極片
４５ ローター ４５１ 永久磁石
４６ 非導磁体 ４６１ 孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラシレス直流モーターの平衡片固定構造に関するものであり、より詳細には、小型ブラシレス直流モーターの平衡片が簡単に固定されることにより、平衡片は金属軸管と磁極片との間には一つの隙間が保たれて磁気を伝導しない效果を有するブラシレス直流モーターの平衡片固定構造に係るものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来この種のものにあっては、下記のようなものになっている。
【０００３】
従来のブラシレス直流モーターの平衡片の構造について、図１２に示す本発明の出願人が以前にアメリカで出願して登録された特許番号第６,０５０,７８５号「小型放熱扇風機の構造」において、その小型ブラシレス直流モーターには平衡片９０が設けられ、平衡片９０は固定孔によりケース本体９の軸管座９１に嵌入するため、平衡片９０は固定されてステータ９２の軸管９３とは磁気を伝導しないように形成され、さらに、平衡片９０がローター９４の内周壁に装着された永久磁石９５と生じた平衡な吸引力により、ローター９４をステータ９２において平衡かつ安定に回転させることができるように構成されている。
【０００４】
また、図１３に示す前述のアメリカ特許の「小型放熱扇風機の構造」のもう一つの実施例において、平衡片９０には回路板９６の定位溝９６１に対応した二個の対称の定位溝９０１が設けられ、二個の定位溝９０１はステータ９２に設けられた定位桿９２１の鈎部９２２により回路板９６の定位溝９６１に係止するのに用いられることができるため、平衡片９０はより一層の固定效果を得ることができる。
【０００５】
また、図１４に示す前述のアメリカ特許の「小型放熱扇風機の構造」のもう一つの実施例において、平衡片９０にはステータの定位桿９２３が貫穿するための二個の定位孔９０２が穿設され、さらに、定位桿９２３の末端は熱押圧により鈎部９２４に形成されるため、回路板９６および平衡片９０をステータ９２に結合させて脱落することはない。
【０００６】
また、図１５に示す前述のアメリカ特許の「小型放熱扇風機の構造」のもう一つの実施例において、回路板９６、平衡片９０およびステータ９２にはそれぞれ二個の定位孔９６２、９０３、９２５が穿設され、二個の定位孔９６２、９０３、９２５はケース本体９の定位桿９７が貫穿するのに用いられるため、回路板９６、平衡片９０およびステータ９２を簡単に組立てて固定することができる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
前述したアメリカで出願して登録された特許番号第６,０５０,７８５号「小型放熱扇風機の構造」に掲示されたものは、平衡片がローターの内周壁に装着された永久磁石と生じた平衡な吸引力により、ローターをステータにおいて安定に回転させることができる。しかし、平衡片を固定させるための手段、また、平衡片がステータの磁極片および軸管との間に磁気誘導の問題点を生じさせないための手段は、製造上において比較的面倒で、不便であるという問題点があった。
【０００８】
本発明は、このような問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、その平衡片は簡単に組立てられて固定されることができると共に、ステータの磁極片および軸管との間には磁気誘導の問題を生じさせないブラシレス直流モーターの平衡片固定構造を提供しようとするものである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるブラシレス直流モーターの平衡片固定構造は、下記のようになるものである。
すなわち、本発明のブラシレス直流モーターの平衡片固定構造は、ケース本体、ステータ、ローター、回路板、平衡片および非導磁リングにより構成される。ケース本体には軸孔座が突設され、ステータは軸管によりケース本体の軸孔座に結合される。ローターは軸桿によりステータの軸管の内部に回転するように枢着され、ローターの内周壁に永久磁石が装着される。回路板にはホール誘導器などの電子素子が設けられ、ホール誘導器はローターの永久磁石の磁極性の変化を検出することができる。平衡片にはステータの軸管に嵌入するための中心孔が穿設され、中心孔と軸管の間に隙間が形成される。平衡片は磁性材料により製造されてローターの永久磁石との間に吸引しあう吸引力が生じる。非導磁リングは非磁性材料により製造され、平面リングによりステータの最下端の磁極片と平衡片の間は接触しないように隔離され、非導磁リングには環状鍔が突設され、環状鍔は中心孔と軸管の間の隙間に介在するように形成される。
【００１０】
また、本発明のブラシレス直流モーターの平衡片固定構造は、下記のように構成することもできる。
１．ケース本体の軸孔座は突出した管からなるように形成される。
２．平衡片には中心孔を中心に同じ角度で分布された切欠部が形成される。
３．平衡片は非導磁リングの平面リングを経てステータを固定する力により、回路板と一緒にケース本体に圧着されて固定するように構成される。
４．ケース本体、ステータ、ローター、回路板、平衡片および非導磁体により構成される。ケース本体には軸孔座が突設され、ステータは軸管によりケース本体の軸孔座に結合される。ローターは軸桿によりステータの軸管の内部に回転するように枢着され、ローターの内周壁に永久磁石が装着される。回路板にはホール誘導器などの電子素子が設けられ、ホール誘導器はローターの永久磁石の磁極性の変化を検出することができる。平衡片にはステータの軸管に嵌入するための中心孔が穿設され、中心孔と軸管の間に隙間が形成される。平衡片は磁性材料により製造されてローターの永久磁石との間に吸引しあう吸引力が生じる。非導磁体は非磁性材料により製造され、非導磁体はステータと平衡片の間に設置されるため、ステータと平衡片は接触しないように隔離される。
５．ケース本体の軸孔座は突出した管からなるように形成される。
６．平衡片には中心孔を中心に同じ角度で分布された切欠部が形成される。
７．ステータには突出片が突設され、突出片により非導磁体を圧着するため、平衡片と回路板はケース本体に圧着されて固定するように構成される。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、以下、図面を参照して説明する。
【００１２】
【実施例１】
図１は本発明による実施例１の分解斜視図で、本発明におけるブラシレス直流モーターは、ケース本体１１、回路板１２、平衡片１３、ステータ１４、ローター１５および非導磁リング１６などの部材により構成される。
【００１３】
ケース本体１１の収容室１１１には軸孔座１１２が突設され、軸孔座１１２は回路板１２の固定孔１２１が嵌入して固定するのに用いられる。軸孔座１１２の孔の周壁は突出した管からなることもできる。回路板１２にはホール誘導器１２２およびその他の電子素子が設けられる。平衡片１３は磁性材料により製造され、平衡片１３には中心孔１３１が穿設される。中心孔１３１は比較的大きな直径を有するように形成され、平衡片１３をステータ１４の軸管１４１に嵌入した時、中心孔１３１と軸管１４１とは接触しないように、両者の間には適当な隙間が形成される。
【００１４】
ステータ１４は慣用の各種の方法により製造されると共に、ステータ１４には周知の軸管１４１が突設され、軸管１４１はケース本体１１の軸孔座１１２の内周壁に嵌入することができる。ローター１５の内周壁には永久磁石１５１が装着されると共に、ローター１５の中心には軸桿１５２が突設される。軸桿１５２はステータ１４の軸管１４１の内周壁で回転することができる。非導磁リング１６は非磁性材料によりリング状に製造される。非導磁リング１６は平面状の平面リング１６１と下方へ延伸した環状鍔１６２により構成され、環状鍔１６２を平衡片１３と軸管１４１との間に形成された隙間に嵌入させることができ、さらに、平面リング１６１により平衡片１３とステータ１４の磁極片１４２の間を隔離することができる。
【００１５】
図２，３は本発明による実施例１の組立てられた状態を示す平面図とその断面図で、回路板１２は固定孔１２１により軸孔座１１２の外周壁に嵌入され、ステータ１４は軸管１４１により軸孔座１１２の内周壁に嵌入され、そして、軸管１４１の外周壁には平衡片１３が嵌入される。さらに、非導磁リング１６の環状鍔１６２は平衡片１３と軸管１４１の間に充填されると共に、非導磁リング１６の平面リング１６１によりステータ１４の最下端の磁極片１４２と平衡片１３を隔離することができるため、ステータ１４は平衡片１３とは磁気誘導しないように形成される。また、ステータ１４が固定されることにより、平衡片１３も非導磁リング１６により間接的に圧着されて固定するように形成される。このように、平衡片１３は組立上において比較的簡単に取り付けることができると共に、良好な固定效果を得ることができる。また、平衡片１３がローター１５の永久磁石１５１との間に生じた吸引しあう吸引力により、ローター１５に平衡かつ安定した回転を提供することができると共に、平衡片１３とステータ１４との間に磁気誘導の問題は生じなくなる。
【００１６】
【実施例２】
図４は本発明による実施例２の分解斜視図で、本発明の実施例２におけるブラシレス直流モーターは、ケース本体２１、回路板２２、平衡片２３、ステータ２４、ローター２５および非導磁体２６などの部材により構成される。
【００１７】
ケース本体２１の収容室２１１には軸孔座２１２が突設され、軸孔座２１２は回路板２２の固定孔２２１が嵌入して固定するのに用いられる。軸孔座２１２の孔の周壁は突出した管からなることもできる。回路板２２にはホール誘導器２２２およびその他の電子素子が設けられる。平衡片２３は磁性材料により製造され、平衡片２３には中心孔２３１が穿設される。中心孔２３１は比較的大きな直径を有するように形成され、平衡片２３をステータ２４の軸管２４１に嵌入した時、中心孔２３１と軸管２４１とは接触しないように、両者の間には適当な隙間が形成される。
【００１８】
ステータ２４は慣用の各種の方法により製造されると共に、ステータ２４には周知の軸管２４１が突設され、軸管２４１はケース本体２１の軸孔座２１２の内周壁に嵌入することができる。ローター２５の内周壁には永久磁石２５１が装着されると共に、ローター２５の中心には軸桿２５２が突設され、軸桿２５２はステータ２４の軸管２４１の内周壁で回転することができる。非導磁体２６は非磁性材料により板状に製造される。非導磁体２６には孔２６１が穿設され、非導磁体２６は孔２６１によりステータ２４の軸管２４１に嵌入することができる。そして、ステータ２４が軸孔座２１２に結合された時、非導磁体２６はステータ２４の最下端の磁極片２４２により圧着され、非導磁体２６が間接的に平衡片２３と回路板２２を圧着することにより、平衡片２３と回路板２２を固定する目的を達することができるため、平衡片２３はステータ２４の軸管２４１とステータ２４の最下端の磁極片２４２とは接触しないように形成される。
【００１９】
図５，６は本発明による実施例２の組立てられた状態を示す平面図とその断面図で、回路板２２は固定孔２２１により軸孔座２１２の外周壁に嵌入され、ステータ２４は軸管２４１により軸孔座２１２の内周壁に嵌入され、そして、軸管２４１の外周壁には平衡片２３と非導磁体２６が嵌入される。さらに、非導磁体２６によりステータ２４の最下端の磁極片２４２と平衡片２３を隔離することができるため、ステータ２４は平衡片２３とは磁気誘導しないように形成される。また、ステータ２４が固定されることにより、平衡片２３も非導磁体２６により間接的に圧着されて固定するように形成される。このように、平衡片２３は組立上において比較的簡単になると共に、良好な固定效果を得ることができ、また、平衡片２３がローター２５の永久磁石２５１との間に生じた吸引しあう吸引力により、ローター２５に平衡かつ安定した回転を提供することができると共に、平衡片２３とステータ２４との間には磁気誘導の問題は生じなくなる。
【００２０】
【実施例３】
図７は本発明による実施例３の分解斜視図で、本発明の実施例におけるブラシレス直流モーターは、ケース本体３１、回路板３２、平衡片３３、ステータ３４、ローター３５および非導磁体３６などの部材により構成される。
【００２１】
ケース本体３１の収容室３１１には軸孔座３１２が突設され、軸孔座３１２は回路板３２の固定孔３２１が嵌入して固定するのに用いられる。軸孔座３１２の孔の周壁は突出した管からなることもできる。回路板３２にはホール誘導器３２２およびその他の電子素子が設けられる。平衡片３３は磁性材料により製造され、平衡片３３には中心孔３３１が穿設される。中心孔３３１は比較的大きい直径を有するように形成され、平衡片３３をステータ３４の軸管３４１に嵌入した時、中心孔３３１と軸管３４１とは接触しないように、両者の間には適当な隙間が形成される。
【００２２】
平衡片３３とローター３５の永久磁石３５１の間に過大にならないような適当な吸引力を生じさせるため、平衡片３３そのものには中心孔３３１を中心に同じ角度で分布された二個の切欠部３３２が形成される。また、切欠部３３２は回路板３２の上に設置されたホール誘導器３２２が突出するのに用いられることもでき、ホール誘導器３２２はローター３５に装着された永久磁石３５１の磁極の変化を正確に検出することができる。
【００２３】
ステータ３４は慣用の各種の方法により製造されると共に、ステータ３４には周知の軸管３４１が突設され、軸管３４１はケース本体３１の軸孔座３１２の内周壁に嵌入することができる。ステータ３４には下方へ突出した突出片３４３が突設される。突出片３４３は非磁性材料により製造されると共に、非導磁体３６を圧着することができる。ローター３５の内周壁には永久磁石３５１が装着されると共に、ローター３５の中心には軸桿３５２が突設される。軸桿３５２はステータ３４の軸管３４１の内周壁で回転することができる。非導磁体３６は非磁性材料により板状に製造される。非導磁体３６には孔３６１が穿設され、非導磁体３６は孔３６１によりステータ３４の軸管３４１に嵌入することができる。そして、ステータ３４が軸孔座３１２に結合された時、非導磁体３６はステータ３４の突出片３４３により圧着され、非導磁体３６が間接的に平衡片３３と回路板３２を圧着することにより、平衡片３３と回路板３２を固定する目的を達することができるため、平衡片３３はステータ３４の軸管３４１とステータ３４の最下端の磁極片３４２とは接触しないように形成される。また、非導磁体３６には切欠部３６２が凹設され、切欠部３６２は回路板３２の上に設置されたホール誘導器３２２が通過するのに用いられることができる。
【００２４】
図８，９は本発明による実施例３の組立てられた状態を示す平面図とその断面図で、回路板３２は固定孔３２１により軸孔座３１２の外周壁に嵌入され、ステータ３４は軸管３４１により軸孔座３１２の内周壁に嵌入され、そして、軸管３４１の外周壁には平衡片３３と非導磁体３６が嵌入される。さらに、非導磁体３６によりステータ３４の最下端の磁極片３４２と平衡片３３を隔離することができるため、ステータ３４は平衡片３３とは磁気誘導しないように形成される。また、ステータ３４が固定されることにより、平衡片３３も非導磁体３６により間接的に圧着されて固定するように形成される。このように、平衡片３３は組立上において比較的簡単になると共に、良好な固定效果を得ることができる。また、平衡片３３がローター３５の永久磁石３５１と生じた適当な吸引しあう吸引力により、ローター３５に平衡かつ安定した回転を提供することができると共に、平衡片３３とステータ３４との間には磁気誘導の問題は生じなくなる。また更に、平衡片３３に切欠部３３２が凹設されるため、平衡片３３がローター３５の永久磁石３５１と生じた吸引しあう吸引力の大きさは、切欠部３３２の形状の大きさと数量よって設定することができる。
【００２５】
【実施例４】
図１０は本発明による実施例４の分解斜視図で、本発明の実施例におけるブラシレス直流モーターは、ケース本体４１、回路板４２、平衡片４３、ステータ４４、ローター４５および非導磁体４６などの部材により構成される。
【００２６】
ケース本体４１の収容室４１１には軸孔座４１２が突設され、軸孔座４１２は回路板４２の固定孔４２１が嵌入して固定するのに用いられ、軸孔座４１２の孔の周壁は突出した管からなることもできる。回路板４２にはホール誘導器４２２およびその他の電子素子が設けられる。平衡片４３は磁性材料により製造され、平衡片４３には中心孔４３１が穿設される。中心孔４３１は比較的大きな直径を有するように形成され、平衡片４３をステータ４４の軸管４４１に嵌入した時、中心孔４３１と軸管４４１とは接触しないように、両者の間には適当な隙間が形成される。
【００２７】
平衡片４３とローター４５の永久磁石４５１の間に過大にならないような適当な吸引力を生じさせるため、平衡片４３そのものには中心孔３３１を中心に同じ角度で分布された複数個の切欠部４３２が形成される。また、その内の一個の切欠部４３２は回路板４２の上に設置されたホール誘導器４２２が突出するのに用いられることもできる。ホール誘導器４２２はローター４５に装着された永久磁石４５１の磁極の変化を正確に検出することができる。
【００２８】
ステータ４４は慣用の各種の方法により製造されると共に、ステータ４４には周知の軸管４４１が突設される。軸管４４１はケース本体４１の軸孔座４１２の内周壁に嵌入することができる。ローター４５の内周壁には永久磁石４５１が装着されると共に、ローター４５の中心には軸桿４５２が突設され、軸桿４５２はステータ４４の軸管４４１の内周壁で回転することができる。非導磁体４６は非磁性材料により円盤状に製造され、非導磁体４６には孔４６１が穿設され、非導磁体４６は孔４６１によりステータ４４の軸管４４１に嵌入することができる。そして、ステータ４４が軸孔座４１２に結合された時、非導磁体４６はステータ４４の最下端の磁極片４４２により圧着され、非導磁体４６が間接的に平衡片４３と回路板４２を圧着することにより、平衡片４３と回路板４２を固定する目的に達することができるため、平衡片４３はステータ４４の軸管４４１とステータ４４の最下端の磁極片４４２と接触しないように形成される。
【００２９】
図１１は本発明による実施例４の組立てられた状態を示す平面図で、回路板４２は固定孔４２１により軸孔座４１２の外周壁に嵌入され、ステータ４４は軸管４４１により軸孔座４１２の内周壁に嵌入され、そして、軸管４４１の外周壁には平衡片４３と非導磁体４６が嵌入される。さらに、非導磁体４６によりステータ４４の最下端の磁極片４４２と平衡片４３を隔離することができるため（図９に示す如く）、ステータ４４は平衡片４３とは磁気誘導しないように形成される。また、ステータ４４が固定されることにより、平衡片４３も非導磁体４６により間接的に圧着されて固定するように形成される。このように、平衡片４３は組立上において比較的簡単になると共に、良好な固定效果を得ることができる。また、平衡片４３がローター４５の永久磁石４５１と生じた適当な吸引しあう吸引力により、ローター４５に平衡かつ安定した回転を提供することができると共に、平衡片４３とステータ４４との間には磁気誘導の問題は生じなくなる。また、平衡片４３がローター４５の永久磁石４５１と生じた吸引しあう吸引力の大きさは、切欠部４３２の形状の大きさと数量によって設定することができる。
【００３０】
【発明の効果】
本発明の特許請求の範囲の請求項１に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、非導磁リングにより平衡片とステータの軸管とステータの最下端の磁極片を隔離することができるため、平衡片とステータの間には磁気誘導の問題はなくなると同時に、非導磁リングを設置していることにより、回路板、平衡片、ステータとローターの固定および各部材の製造も更に簡単になるという利点がある。
【００３１】
本発明の特許請求の範囲の請求項１に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、非導磁リングにより平衡片とステータの軸管およびステータの最下端の磁極片を隔離することができるため、平衡片とステータの間には磁気誘導の問題がなくなると同時に、非導磁リングの設置により、回路板、平衡片、ステータとローターの固定および各部材の製造も更に簡単になるという利点がある。
【００３２】
本発明の特許請求の範囲の請求項５に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、非導磁リングにより平衡片をしっかりと固定することができると共に、平衡片とステータの軸管および最下端の磁極片を接触しないように確保することができるため、平衡片とステータの間には磁気誘導の問題はなくなると同時に、非導磁リングの設置により、回路板、平衡片、ステータとローターの固定および各部材の製造も更に簡単になるという利点がある。
【００３３】
本発明の特許請求の範囲の請求項２，６に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、ステータは軸管によりケース本体の管に結合されることができるため、ステータは更に強固にケース本体に結合されることができるという利点がある。
【００３４】
本発明の特許請求の範囲の請求項３，７に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、本発明の各実施例に掲示された技術から分かるように、平衡片の切欠部はローターの永久磁石との必要とする吸引しあう吸引力の大きさにより、切欠部の数量と形状の大きさを設計することができるという利点がある。
【００３５】
本発明の特許請求の範囲の請求項４，８に記載されたブラシレス直流モーターの平衡片固定構造によれば、平衡片と回路板をケース本体に圧着させて固定することができるため、平衡片とローターの永久磁石の間には均一な吸引しあう吸引力が生じられると同時に、ローターに更に安定した回転を与えることができるという利点がある。
【００３６】
本発明は、その主旨及び必須の特徴事項から逸脱することなく他のやり方で実施することができる。従って、本明細書に記載した好ましい実施例は例示的なものであり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明による実施例１の分解斜視図である。
【図２】 本発明による実施例１の組立てられた状態を示す平面図である。
【図３】 図２の３−３線に沿った断面図である。
【図４】 本発明による実施例２の分解斜視図である。
【図５】 本発明による実施例２の組立てられた状態を示す平面図である。
【図６】 図５の６−６線に沿った断面図である。
【図７】 本発明の実施例３による分解斜視図である。
【図８】 本発明による実施例３の組立てられた状態を示す平面図である。
【図９】 図８の９−９線に沿った断面図である。
【図１０】 本発明の実施例４による分解斜視図である。
【図１１】 本発明による実施例４の組立てられた状態を示す平面図である。
【図１２】 従来の構造の実施例１による局部の断面図である。
【図１３】 従来の構造の実施例２による局部の断面図である。
【図１４】 従来の構造の実施例３による局部の断面図である。
【図１５】 従来の構造の実施例４による局部の断面図である。
【符号の説明】
１１ ケース本体 １１１ 収容室
１１２ 軸孔座 １２ 回路板
１２１ 固定孔 １２２ ホール誘導器
１３ 平衡片 １３１ 中心孔
１４ ステータ １４１ 軸管
１４２ 磁極片 １５ ローター
１５１ 永久磁石 １５２ 軸桿
１６ 非導磁リング １６１ 平面リング
１６２ 環状鍔
２１ ケース本体 ２１１ 収容室
２１２ 軸孔座 ２２ 回路板
２２１ 固定孔 ２２２ ホール誘導器
２３ 平衡片 ２３１ 中心孔
２４ ステータ ２４１ 軸管
２４２ 磁極片 ２５ ローター
２５１ 永久磁石 ２５２ 軸桿
２６ 非導磁体 ２６１ 孔
３１ ケース本体 ３１１ 収容室
３１２ 軸孔座 ３２ 回路板
３２１ 固定孔 ３２２ ホール誘導器
３３ 平衡片 ３３１ 中心孔
３３２ 切欠部 ３４ ステータ
３４１ 軸管 ３４２ 磁極片
３４３ 突出片 ３５ ローター
３５１ 永久磁石 ３５２ 軸桿
３６ 非導磁体 ３６１ 孔
３６２ 切欠部
４１ ケース本体 ４１１ 収容室
４１２ 軸孔座 ４２ 回路板
４２１ 固定孔 ４２２ ホール誘導器
４３ 平衡片 ４３１ 中心孔
４３２ 切欠部 ４４ ステータ
４４１ 軸管 ４４２ 磁極片
４５ ローター ４５１ 永久磁石
４６ 非導磁体 ４６１ 孔
Claims (5)
- ケース本体（１１）、ステータ（１４）、ローター（１５）、回路板（１２）、平衡片（１３）および非導磁リング（１６）により構成されるブラシレス直流モーターの平衡片固定構造であって、ケース本体（１１）の底面から軸孔座（１１２）が管状に突出し、ステータ（１４）は軸管（１４１）によりケース本体（１１）の軸孔座（１１２）に結合され、ローター（１５）は軸桿（１５２）によりステータ（１４）の軸管（１４１）の内部に回転するように枢着され、ローター（１５）の内周壁には永久磁石（１５１）が装着され、回路板（１２）にはホール誘導器（１２２）などの電子素子が設けられ、ホール誘導器（１２２）はローター（１５）の永久磁石（１５１）の磁極性の変化を検出することができ、平衡片（１３）にはステータ（１４）の軸管（１４１）に嵌入するための中心孔（１３１）が穿設され、中心孔（１３１）と軸管（１４１）との間には隙間が形成され、磁性材料からなる平衡片（１３）とローター（１５）の永久磁石（１５１）との間に相互吸引力が発生し、非磁性材料からなる非導磁リング（１６）の平面リング（１６１）がステータ（１４）の最下端の磁極片（１４２）と平衡片（１３）とを接触させないように軸方向に隔離し、非導磁リング（１６）に突設された環状鍔（１６２）が平衡片（１３）の中心孔（１３１）と軸管（１４１）との間の隙間に介在してステータ（１４）の軸管（１４１）と平衡片（１３）の中心孔（１３１）の内壁とを半径方向に隔離し、平衡片（１３）が非導磁リング（１６）の平面リング（１６１）を介してステータ（１４）を固定する力により回路板（１２）と一緒にケース本体（１１）に圧着固定されることを特徴とするブラシレス直流モーターの平衡片固定構造。
- 平衡片（３３、４３）には中心孔（３３１、４３１）を中心に同じ角度で分布された切欠部（３３２、４３２）が形成されることを特徴とする請求項１記載のブラシレス直流モーターの平衡片固定構造。
- ケース本体（３１）、ステータ（３４）、ローター（３５）、回路板（３２）、平衡片（３３）および非導磁体（３６）により構成されるブラシレス直流モーターの平衡片固定構造であって、ケース本体（３１）の底面から軸孔座（３１２）が管状に突出し、非磁性材料からなる突出片（３４３）がステータ（３４）の裏面から下方に突出し、ステータ（３４）は軸管（３４１）によりケース本体（３１）の軸孔座（３１２）に結合され、ローター（３５）は軸桿（３５２）によりステータ（３４）の軸管（３４１）の内部に回転するように枢着され、ローター（３５）の内周壁には永久磁石（３５１）が装着され、回路板（３２）にはホール誘導器（３２２）などの電子素子が設けられ、ホール誘導器（３２２）はローター（３５）の永久磁石（３５１）の磁極性の変化を検出することができ、平衡片（３３）にはステータ（３４）の軸管（３４１）に嵌入するための中心孔（３３１）が穿設され、中心孔（３３１）と軸管（３４１）との間には隙間が形成され、磁性材料からなる平衡片（３３）とローター（３５）の永久磁石（３５１）との間に相互吸引力が発生し、非磁性材料からなる非導磁体（３６）にはステータ（３４）の軸管（３４１）に嵌入するための中心孔（３６１）が穿設され、非導磁体（３６）がステータ（３４）と平衡片（３３）との間に設置されてステータ（３４）と平衡片（３３）とを接触させないように隔離し、ステータ（３４）の突出片（３４３）が非導磁体（３６）を圧着するため、ステータ（３４）を固定する力により平衡片（３３）と回路板（３２）とはケース本体（３１）に圧着固定されることを特徴とするブラシレス直流モーターの平衡片固定構造。
- 平衡片（３３、４３）には中心孔（３３１、４３１）を中心に同じ角度で分布された切欠部（３３２、４３２）が形成されることを特徴とする請求項３記載のブラシレス直流モーターの平衡片固定構造。
- ステータ（３４）には突出片（３４３）が突設され、突出片（３４３）により非導磁体（３６）を圧着するため、平衡片（３３）と回路板（３２）はケース本体（３１）に圧着されて固定するように構成されることを特徴とする請求項３記載のブラシレス直流モーターの平衡片固定構造。
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