JP3748526B2 - 入力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人物の動作などを非接触に獲得する技術であって、特にその検出をより安定的に行わせるために対象人物が保持したり装着したりする入力装置および入力装置に用いる発光ターゲット装置、入力装置に用いる画像獲得装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人物の動作をその人物と非接触で獲得するための技術は古くより行われており、特に画像センサ(カメラ)の入力を解析することにより、その中に映っている人物の動作を獲得する技術は長く研究・開発が行われてきている。しかし、画像の持つ情報の多さ、複雑さゆえに、安定して動作情報を取り出すのは難しい。
【0003】
その現状に対し、特開平10−177449号公報において、アクティブに光を発光し、その物体反射光を画像センサで撮像することにより、背景などが除去され、対象物体のみの画像を得る手法が公開されている。これは遠い背景からの反射光の強さは、近くにある対象物体からの反射光にくらべ極めて小さくなるため、画像にほとんど映らなくなることを利用している。
【0004】
また、特開平9−243325号公報によれば、発光体を身に付け、それをCCDカメラで取得することで、光源の位置が特定でき、体の動作を取得することが出来ることが示されている。しかし、ここでは通常のカメラで動作を取得しているため、背景に窓など明るい部分が映ってしまい、検出に支障をきたす恐れがあった。また、映った光源の大きさによって距離が求められることには言及しているが、それ以外の幾何学的特徴量の取得に関しては言及されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−177449に示される装置を用いた場合、対象物体の距離範囲を伸ばそうとすると問題が発生する。すなわち、対象物体の距離が遠くなると、対象物体と背景との距離の比がだんだん小さくなってくる。物体からの反射光の強さは実際には距離だけでなく、物体表面の反射率などにも依存するため、それらの条件によっては、背景と対象物体との分離が難しくなる場合がある。
【0006】
基本的には、反射光の強さは物体距離の2乗に反比例するため、例えば30cmのものと60cmのものは強度が4倍違うため、その分離が容易である。しかし、1mと1m30cmの場合(同じ距離の差は30cmであるが)、強度比が1:0。6程度になるため、距離が離れるに従い背景と物体の分離が難しくなってくる。
【0007】
本願発明は、このような状況においても容易に動作を検出できるように、対象物体(この場合、多くにおいては人物)が装着したり保持したりする、補助的な発光ターゲット装置を提案するものである。またこれらの補助的な装置と連動するための画像獲得装置についても述べ、それらを組み合わせた入力装置を提案するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明はタイミング信号を光または無線により発信するタイミング信号発信手段と、前記タイミング信号発信手段にて発信された前記タイミング信号を受信するタイミング信号受信手段と、前記タイミング信号受信手段にて受信したタイミング信号に対応するタイミングで発光する発光手段と、前記発光手段によって発光される光を、特定形状で拡散発光させる光拡散手段と、前記光拡散手段を介して拡散された前記発光手段による光を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする。
【0009】
また、タイミング信号を光または無線により発信するタイミング信号発信手段と、前記タイミング信号発信手段にて発信された前記タイミング信号を受信するタイミング信号受信手段と、前記タイミング信号受信手段にて受信したタイミング信号に対応するタイミングで発光する発光手段と、前記発光手段によって発光される光を、特定形状で拡散発光させる光拡散手段と、前記発光手段の発光するタイミングに関連付けられた特定の時間に発せられた光のみを撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする。
【0010】
また、パルス状に光を発する発光手段と、前記発光手段によって発光される光を、特定形状で拡散発光させる光拡散手段と、前記発光手段からの発光のタイミングを検出するためのタイミング検出手段と、前記タイミング検出手段によって検出された発光のタイミングに同期し、前記発光のタイミングあるいは発光のタイミングと関連付けられた特定の時間に発光した光のみを撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする。
【0011】
また、光を発する発光手段と、前記発光手段によって発光される光を、特定形状で反射させる光反射手段と、前記光反射手段から反射された光を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする。
【0012】
また、あるタイミングで発光する発光手段と、前記発光手段によって発光される光を、特定形状で反射させる光反射手段と、前記発光手段の発光するタイミングに関連付けられた特定の時間に発せられた光のみを撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする。
【0013】
また、パルス状に光を発する発光手段と、前記発光手段によって発光される光を、特定形状で反射させる光反射手段と、前記発光手段からの発光のタイミングを検出するためのタイミング検出手段と、前記タイミング検出手段によって検出された発光のタイミングに同期し、前記発光のタイミングあるいは発光のタイミングと関連付けられた特定の時間に発光した光のみを撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする。
【0014】
このような構成を有することにより、取得対象となる物体が遠い距離にあっても対象物体にターゲット装置を装着または保持して動作することで、対象物体の動きを確実に検出できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下において、本願発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0016】
<基本となるシステム> 図1は、本願発明が対象としている、反射光画像獲得装置の基本構成を示している。反射光画像獲得装置の詳細については、特開平10−177449号公報に詳細に記述されているため、ここでは、概要を示すのにとどめる。発光部12はLEDなどの光源により、取得対象物体14を照射する。この場合、近赤外光などを用いると対象が人物である場合に、まぶしさを感じずに済む。次に、発光部12から照射した光が対象物体に反射して戻り、光学系4を経てイメージセンサ1に結像する。
【0017】
このイメージセンサ1は、通常の画像とは異なり、発光した光の物体反射光のみが画像として取得できるような構成になっている。具体的には、短時間にLEDを発光し、発光時と、その前後の非発光時と2度の撮像を行い、その差分を取り出すことで実現する。この機能は、イメージセンサそのもの、もしくはイメージセンサとその周辺回路による制御部11により実現される。
【0018】
<発光ターゲット装置> 図2に、本願発明の第1の実施例に関して述べる。画像獲得装置5は、図1の画像獲得装置の構成とほぼ同じである。
【0019】
画像獲得装置5は発光部2によって、タイミング信号を発光する。発光ターゲット装置6の受光部7は、この光を受光しタイミング制御部8に伝える。タイミング制御部8では、この受光した信号から、タイミング信号を取り出し、そのタイミング信号に関連づけられたしかるべきタイミングで発光部10を発光させる。発光部10によって発光された光は光拡散板9によって特定の形状で拡散される。光拡散板9はこの光を透過させる物体と透過されない物体とから成り、特定の形状に拡散発光するように構成される。
【0020】
発光部2は、図1の発光部12と似ているが、この場合はタイミング信号を発信する手段として機能する。これは光だけではなく、無線や超音波などあらゆる無線電送手段が用いられてもよい。
【0021】
また、従来の反射光画像獲得装置をそのまま用いることもできる。それは、もともとの画像獲得装置の発光部は、広い発光指向特性を持っているため、撮像対象範囲に存在する受光部であればこれを受光することが可能であるからである。この受光するための発光ターゲットは、常に画像獲得装置に正対しているとは限らないため、拡散板などで光が拡散されることは重要である。
【0022】
ここで、画像獲得装置5における、タイミング信号生成タイミングと、イメージセンサの撮像タイミングにはいくつかのバリエーションが考えられる。一番簡単な例は、タイミング信号の発信と同時に撮像することである。つまり、画像獲得装置5はほとんど基本のシステムと同様に動作する。発光ターゲット装置6は、受光部7でタイミングを受け取ると即座に発光を開始する。それにより若干のディレイはあっても、ほぼ発光ターゲット装置の発光部10の発光と、画像獲得装置5による撮像は同期する。これを図3(a)に示す。
【0023】
なお、図3では、タイミング発生パルスと発光ターゲットの発光パルスが同じ幅であるが、単にタイミングを与えるだけであり、発光幅が固定であるならば、必ずしもパルス幅が同じである必要はない。これは以下の他のバリエーションの場合も同じである。
【0024】
図3(a)のタイミングで動作させると、基本のシステムと全く同じ画像獲得装置5を撮像側で用いることができる。しかし、基本のシステムをそのまま用いてしまうと、取得された画像は、画像獲得装置5が発したタイミング光18の反射光と、発光ターゲット装置6による発光19との両方を含んだものになってしまう。対象物体が比較的遠い場合は影響が少ないが、近い場合は、反射光だけでもかなりの光量になってしまうので、対象物体の検出が難しくなってしまう可能性がある。
【0025】
そのような場合には、図3(b)のように、タイミング信号の発光18と、発光ターゲットの発光19をずらせば良い。そうすることにより、反射光とターゲットの発光が混在することは無くなる。また、図3(c)のように、2回の撮像を行うと、タイミング信号の発光による反射光18とターゲットの発光19を別々に取得することも可能になる。
【0026】
また、基本のシステムとは構成を変更し、電波や超音波などを用いれば干渉の心配はないし、タイミング発生側の光18とターゲットの光19の波長を異ならせ、フィルタにより干渉しないように構成してもよい。また、蛍光灯など変動する周囲光の影響を除去するためには、変調光を発光し、受光側で復調することで動作が安定するようになる。
【0027】
発光ターゲット装置6の発光部10はひとつでなくても良い。複数の発光部が同時に発光しても良いし、複数の発光部が順に発光することもあり得る。また、状況に応じて選択された発光部が発光しても良い。
【0028】
図4は発光ターゲット装置の発光部が複数ある例である。例えば、ボクシングのグローブに見立てた発光ターゲット装置に発光部15,16をおのおの埋め込み、タイミング信号に同期して発光させる。このグローブに見立てた発光ターゲット装置を人物17が操作する。ここで、図1の画像獲得装置のように反射光画像のみを用いると、手だけでなく体全体も映るため、その中から手の部分を切り出す必要が生じる。しかしこのようにアクティブにターゲットを発光させることで、グローブの位置だけを正確に取得することができる。
【0029】
また、2つのグローブを明確に分離して取得したければ、ひとつのタイミング信号に対し、各々異なるタイミングで発光し、2回撮像することで実現可能である。その場合のタイミング信号の例を図5に示す(この例は、発光部が3つの場合)。受信したタイミング信号18に対し、3つの発光手段を駆動するためのタイミング信号21、22、23を順次発生させており、それにあわせて3回の撮像を行っている(24)。
【0030】
また、図6のようにタイミング発生側より、タイミングと同時に、コード情報を送り、そのコードにあわせて異なる発光手段を発光させるようにすることもできる。25、28がタイミングと共にコード情報を送っている波形パタンであり、26、29はそれぞれ異なる発光手段に対応する駆動信号である。これにより、モードにより異なる特徴量を取得したい場合などに適用することができる。
【0031】
<スイッチを持った発光ターゲット装置> 発光ターゲット装置にスイッチを付け加え、そのスイッチの状態によって、発光ターゲット装置の状態が変わるように構成するとより応用範囲が広がる。
【0032】
図7はこのスイッチを持った発光ターゲットの構成図を示す。図2のブロック図との構成の違い箇所のみ説明する。図7の発光ターゲット装置の構成は、図2の構成の発光ターゲット装置31にスイッチ部32を付加したものである。これは例えばボタンやスライドレバーなど様々な形態が考えられる。受光部7で受光されたタイミング信号でタイミング制御部8が発光部10を発光させるが、その際にスイッチ手段からの入力によって、異なる状態で発光させる。
【0033】
構成の仕方は様々あるが、回路をなるべくシンプルなままに維持するには、拡散反射する部分の一部や全部を、スイッチ動作で一時的に覆るような機構にしておき、発光の形状の変化を捉えるようにするのが良い。
【0034】
このような構成の発光ターゲット装置をビデオゲーム用の入力装置として考えると、主にプレイヤーによって操作されて使用されることになる。そして、その入力装置にスイッチが付いており、そのスイッチを押すことによって様々な状態を表せれば、より楽しめるようになる。
【0035】
例えば、拳銃の形をした遊具にこの装置を取り付けるものとする。拳銃を近くに画像獲得装置が設置されているような画面に向けると、拳銃の方向が検出することができる。引き金はスイッチになっており、引き金を引くことで発光ターゲット装置の状態が変わる。例えば、通常は発光していない発光部10が追加で発光したり、発光量が一時的に増減したり、拡散反射させる形状が変化する。そして、画像獲得装置の処理よってこの変化は検出され、拳銃の引き金が引かれたことが検出される。
【0036】
また、ゲームの中で使われるアイテム(道具)としての遊具を作った場合、そこにスイッチがあり、それを押すごとに様々なモードに変わるようになれば、そのアイテムの使用方法に広がりが出てくる。
【0037】
<発光ターゲットがタイミングを主導する形態> 以上の例では、いずれも画像獲得装置側より、発光のタイミングを指定した。次の例では、発光ターゲットが自発的に発光し、画像獲得装置側は、その発光タイミングを検出すると同時に、画像を取得する形態を示す。この場合、発光ターゲット側は、受光部という構成を持たなくて良いため、より単純な回路構成となり、発光ターゲットをより低コストで構成できるメリットがある。
【0038】
この実施例の構成を図8に示す。発光ターゲット35はよりシンプルな構成となり、発光制御部33が発光部34をパルス上に発光させるのみである。光拡散板9はこれまでのものと同様である。画像獲得装置38では、受光部36で光拡散板9を経由した光を受光するが、これは発光のタイミングを検出するために用いられる。受光部36の出力はタイミング検出部37でタイミング信号に変換され、制御部3に送られる。制御部3はこのタイミング信号に従ってイメージセンサ1に撮像させる。撮像のタイミングは、図3(a)のように、発光ターゲットが発光していると判断される時に撮像動作を行う。実際には、それと近接して、非発光時に第2の撮像を行い、差分出力として、発光ターゲットのみの画像を得ることになる。
【0039】
<拡散面の形状> ここで、これまで述べてきた発光ターゲット装置の拡散板9の拡散面の形状について述べる。特に、発光ターゲットの光源の位置取得するのに適している拡散板9の拡散面の形状の幾何学的特徴量について述べる。
【0040】
本願発明のような目的で使われる拡散面形状のうち、もっともシンプルなものは、図9(a)のように周りを黒色で囲まれた、円状の拡散形状である。ここで、検出された画像にこの拡散面からの光のみが映っていれば、その重心などを計算することで、発光ターゲットの光源の位置を容易に求めることが出来る。黒色で周りを囲むのは、仮に周囲に画像に移りこむような光源があったとしても、拡散面の回りは必ず何も映らない領域があるため、そのような外部光源から分離させることが容易になるからである。
【0041】
また、図9(b)のように、黒色の領域は必ずしも円形でなくても四角でも良い。必ずしも黒色である必要はないし、影響を与える外部光源が無い場合には、無くても構わない。単純に位置だけを求めたい場合にはこのような形状が適している。また、ターゲットまでの距離によって、その画像内での大きさが変わるため、面積を計算すれば、距離を求めることが出来る。
【0042】
しかし、拡散面が円である場合は、その面が画像獲得装置の方向からずれると、図9(c)のように形状が楕円に変化する。この場合でも最も長い系を求めれば、距離に換算できるが、面積を用いた場合は、若干小さくなってしまう。そこで、拡散面が球状であれば、図9(d)のように発光ターゲットの向きによらず常に円に見えるため、面積を距離に変換することが可能になる。しかし、一般的には全く球状に拡散面を構成するのはそれほど容易ではない。
【0043】
また、他の形状として、図10(a)のような形状が考えられる。この場合、複数の光源40〜43が画像として映り、それらの中心距離をターゲットまでの距離に換算することが出来る。この場合は、発光部を複数持つ場合もあるし、ひとつの発光部を、拡散板の形状で複数に分ける場合もある。この場合、 発光ターゲットの向きによって四角形がゆがむため、それらの計算より、面の向きを求めることができる。
【0044】
また、図10(b)のような形状にすると、向きをより精度良く求めることができる。ここでは、発光部44が他の4つの発光部が位置する平面より前に飛び出している。画像撮像装置にまっすぐ向いている場合は、発光部44の位置と他の4つの発光部の位置の真ん中が同じになるが、ずれている場合は一致しない。このような形状の拡散板を拳銃のような遊具の先に取り付けると、照準が合っているかどうかを効率的に検出できる。
【0045】
また、発光ターゲットの向きを効率よく求めたい場合は、さらに異なる形状の拡散面を使用するとよい。例えば、図11(a),(b)のような拡散面を用いれば、ターゲットが画像獲得装置の方向に向いた状態での回転(傾き)を検出できる。この形状では、大きな発光面45の横に小さな発光面46がある。大きな発光面の中心に対して、小さな発光面がどの位置(上下左右)にあるかを見れば、回転方向の位置が分かる。
【0046】
図11(c)の場合は、左右反転した場合は見分けがつかないが、両側にある分、発光ターゲットの向きを検出する精度が上がる。つまり、図11(c)のような発光ターゲットを用いた場合、図12に示すような様々な向きを検出できる。
【0047】
図12(a)のように、まっすぐ向いている場合は、中央の大きな発光面は円であり、その中心を求めることで、ターゲット位置が分かる。また、図12(b),(c)のように傾いた場合は、その円のひずみかたで向きが分かる。例えば、中央の大きな発光面45は楕円状に見えるが、その長径の方向を軸に傾いていることがわかり、傾きの度合いは、長径と短径の比で分かる。また、図12(d)のように回転している場合は、小さな発光面を結んだ直線の傾きで検出できる。
【0048】
また、図13のように棒状の遊具に、何ヶ所かの発光部47〜49を設けて、その棒の向きなどを検出することが出来る。これは剣を持って戦うようなゲームに適している。複数の発光部の中心を通る線から、剣の長手方向が分かり、その長手方向に垂直な方向の幅を見れば、その発光面の距離が分かる。
【0049】
拡散形状はこれ以外にも様々考えられるが、特定の幾何学的特徴量を効率的に検出するために形作られた拡散形状はすべて本特許の範囲内にある。
【0050】
<反射率の異なる物体で構成された反射ターゲット> これまでの実施例はいずれも、発光ターゲットが光を発光して、画像獲得装置によってその幾何学的情報が捉えやすくするものであった。次に、発光部は使わずに、かつ画像獲得装置による動作検出を補助する装置を説明する。この装置は、反射光画像獲得装置の発光部が発光する光を、よく反射する物体と、逆に反射しない(吸収する)物体を、取得したい幾何学的情報を適切に取り出せるように工夫された形状、配置で構成されたものである。
【0051】
図14は発光部を用いない反射ターゲットを用いた入力装置の構成である。この場合、図1に記載の、基本となる反射光画像獲得装置と共に用いられる。つまり、画像獲得装置の発光部12からの光を反射ターゲット50にて反射する。反射ターゲット50は上述したように、反射する物体と、逆に反射しない(吸収する)物体を、取得したい幾何学的情報を適切に取り出せるように工夫された形状、配置で構成する。そして、反射率の高い形状の部分による反射光を光学系4を介してイメージセンサ1にて受光する。イメージセンサ1の撮像のタイミングや発光部12の発光のタイミングは、図1や図2の構成と同様に制御部11にて制御する。
【0052】
なお、反射率の高い部分の形状は、発光ターゲットと同様に、特定の特徴量を求めるのに適した形状をしていることが特徴となる。
【0053】
また、発光ターゲットと同様に、スイッチ手段を持って、そのスイッチの状態によって反射ターゲットの形状が変わるようにするのも効果的である。
【0054】
このような構成により、発光部を用いるよりは、検出は楽では無いが、反射率の高いものを用いれば、体などに装着しても、体自体よりも十分明るい反射光を得ることが出来るので、検出は比較的容易になる。またこの場合は、反射率の高い物体の周りを反射率の低い物体で囲むのが重要になる。そうすることで、比較的反射率の高いものが近くに存在しても、十分弁別できる。この場合、逆に反射率の低い物体の周りを高い物体で囲んでも同様の効果がある。
【0055】
以上のような、本願発明の実施形態によれば次のような作用効果が得られる。つまり、従来でも発光手段によって対象物体を照射し、その物体反射光のみを画像として撮像する手段を用いると、近くの対象物体を背景から分離して検出することができ、その動きなどの情報を容易に取り出せることが出来た。
【0056】
しかし、遠くの対象物体を取得しようとすると、次第に背景との輝度差が少なくなり、検出が容易でなくなってくる。また体全体を捉えた場合、そこから手だけの位置を検出するような場合は、ある程度の画像解析が必要であった。本発明はそのような状況に用いることができ、遠い距離にあってもその装置を装着または保持して動作することで、その動きを確実に検出できる。
【0057】
一方、ビデオゲームのようなアプリケーションにこれらを適用する場合の効果を考えてみる。からだの動作を使ってゲームを楽しむことが出来るのは非常にその楽しみを増大させるものである。しかし場合によっては、何か「もの」を持って動作をするほうがよりリアルである場合がある。例えば、射撃をするゲームであれば、手で拳銃の形を作るのも良いが、やはり拳銃の形をした遊具を持って、遊ぶのがよりリアルであり楽しい。また剣術を使うゲームであれば、剣に相当する棒状の遊具を持って振り回すほうがより楽しい。
【0058】
その場合にその遊具を効率的に検出できる装置があれば、非常に効果的である。遊具を色でマーキングしておき、ビデオカメラで撮影して色情報を元に検出するという方法もあるが、複雑な背景から同じ色を拾ってしまったり、まわりの照明条件で色が変わって見えたりするなど、十分な精度で検出することは非常に難しい。本発明に依れば、検出は非常に容易となる。
【0059】
現在でも、ゲームをするための様々な遊具はある。例えば加速度センサを内蔵していて、その動きを検出するようなものもある。しかし、正確な位置を求めるのは比較的難しく、またそれ専用の装置を作るにはそれなりのコストがかかる。本発明では、画像獲得装置は比較的複雑なシステムであるが、発光ターゲットや反射ターゲットは非常に簡単な装置であり非常に廉価に製造できる。画像獲得装置さえはじめに購入すれば、あとは比較的安価な遊具を購入するだけでさまざまな遊び方が出来るようになる。
【0060】
【発明の効果】
以上、説明したように本願発明よれば、取得対象となる物体が遠い距離にあっても対象物体にターゲット装置を装着または保持して動作することで、対象物体の動きを確実に検出できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例の基本となる反射光撮像装置
【図2】本願発明の一実施例である発光ターゲット装置と画像獲得装置
【図3】本願発明の一実施例である発光ターゲットと画像獲得装置の動作タイミングを示す図
【図4】本願発明の一実施例である複数の発光ターゲットを用いた例
【図5】本願発明の一実施例である発光ターゲットと画像獲得装置の動作タイミングを示す図
【図6】本願発明の一実施例である発光ターゲットと画像獲得装置の動作タイミングを示す図
【図7】本願発明の一実施例であるスイッチ部を持つ発光ターゲットの例
【図8】本願発明の一実施例であるタイミング信号を受信しない発光ターゲットの例
【図9】本願発明の一実施例である発光ターゲットの拡散面の形状の例
【図10】本願発明の一実施例である発光ターゲットの拡散面の形状の例
【図11】本願発明の一実施例である発光ターゲットの拡散面の形状の例
【図12】本願発明の一実施例である発光ターゲットの拡散面の形状の例
【図13】本願発明の一実施例である発光ターゲットの拡散面の形状の例
【図14】本願発明の一実施例である反射ターゲットの例
【符号の説明】
1 イメージセンサ
2 発光部
3 制御部
4 光学系
5 画像獲得装置
6 発光ターゲット装置
7 受光部
8 タイミング制御部
9 光拡散板
10 発光部
Claims (13)
- タイミング信号を光または無線により発信するタイミング信号発信手段と、
前記タイミング信号発信手段にて発信された前記タイミング信号を受信するタイミング信号受信手段と、
前記タイミング信号受信手段にて受信したタイミング信号に対応するタイミングで発光する発光手段と、
前記発光手段によって発光される光を、特定形状で拡散発光させる光拡散手段と、
前記光拡散手段を介して拡散された前記発光手段による光を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする入力装置。 - タイミング信号を光または無線により発信するタイミング信号発信手段と、
前記タイミング信号発信手段にて発信された前記タイミング信号を受信するタイミング信号受信手段と、
前記タイミング信号受信手段にて受信したタイミング信号に対応するタイミングで発光する発光手段と、
前記発光手段によって発光される光を、特定形状で拡散発光させる光拡散手段と、
前記発光手段の発光するタイミングに関連付けられた特定の時間に発せられた光のみを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする入力装置。 - 更に、前記発光手段によって発光される光の状態を制御するための発光状態制御スイッチ手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載の入力装置。
- 前記発光手段は複数個で構成され、前記スイッチ手段にて発光させる発光手段を選択させることで、発光の状態を制御することを特徴とする請求項3記載の入力装置。
- 前記スイッチ手段にて前記発光手段の発光の強さを変化させることで発光の状態を制御することを特徴とする請求項3記載の入力装置。
- 更に、前記光拡散手段による光の拡散形状を制御するための拡散形状制御スイッチ手段を具備することを特徴とする請求項1または請求項2記載の入力装置。
- パルス状に光を発する発光手段と、
前記発光手段によって発光される光を、特定形状で拡散発光させる光拡散手段と、
前記発光手段からの発光のタイミングを検出するためのタイミング検出手段と、
前記タイミング検出手段によって検出された発光のタイミングに同期し、前記発光のタイミングあるいは発光のタイミングと関連付けられた特定の時間に発光した光のみを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする入力装置。 - 前記発光手段は、発光のタイミングを変調光で送信し、撮像するためのパルス光を発光することを特徴とする請求項7に記載の入力装置。
- 前記光拡散手段は、前記発光手段により発光する光を透過させる透過部と、透過させない不透過部とからなり、特定形状の透過部から透過した光により拡散発光させることを特徴とする請求項1乃至請求項8記載の入力装置。
- 光を発する発光手段と、
前記発光手段によって発光される光を、特定形状で反射させる光反射手段と、
前記光反射手段から反射された光を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする入力装置。 - あるタイミングで発光する発光手段と、
前記発光手段によって発光される光を、特定形状で反射させる光反射手段と、
前記発光手段の発光するタイミングに関連付けられた特定の時間に発せられた光のみを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする入力装置。 - パルス状に光を発する発光手段と、
前記発光手段によって発光される光を、特定形状で反射させる光反射手段と、
前記発光手段からの発光のタイミングを検出するためのタイミング検出手段と、
前記タイミング検出手段によって検出された発光のタイミングに同期し、前記発光のタイミングあるいは発光のタイミングと関連付けられた特定の時間に発光した光のみを撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された光の形状から幾何学的特徴を検出する幾何学的特徴検出手段を具備することを特徴とする入力装置。 - 前記光反射手段は、反射率の高い部分と、反射率の低い部分とからなり、特定形状の反射率の高い部分から光を反射させることを特徴とする請求項10乃至請求項12記載の入力装置。
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