JP3748214B2 - 電子ビーム描画装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料上にパターンを描画するための電子ビーム描画装置に係わり、特にビーム成形用の偏向アンプの改良をはかった電子ビーム描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ビーム描画装置において、電子ビームを偏向するための偏向アンプは、偏向位置をデジタル信号で送られ、これをDA変換器(DAC)によりアナログ信号に変換し、アナログアンプにて増幅して偏向電圧を得ている。このとき、ハムノイズやデジタルノイズがアナログ信号に混入することを防止するため、デジタル回路部とアナログ回路部と間にフォトカプラを挿入し、各々の回路部のグランドを電気的に分離している。
【0003】
ところで、電子ビーム描画装置では電子ビームを加速するために高圧電源を使用しているが、この種の高圧電源は不定期に放電を生じる。電子ビーム描画装置の高圧電源は一般に数十kVであり、放電は数kVにも及ぶ。デジタルグランドとアナロググランドを分離させたことにより、この間のインピーダンスが大きくなり、上記の放電はデジタルグランドとアナロググランド間に集中し、ここに数kVのノイズ電圧が発生する。
【0004】
このデジタルグランドとアナロググランド間に発生するノイズは、アナログ回路部のアンプに電流を供給する各電源のケーブルのインダクタンス,浮遊容量,バイパスコンデンサにより初期値を与えられ、インダクタンスと浮遊容量,バイパスコンデンサにより振動する。そして、この振動はアナログアンプの各電源に過渡出力を生じさせ、この電源の過渡出力によりフォトカプラやアナログアンプの破壊を招くことになる。
【0005】
また、電子ビーム描画装置におけるビーム成形偏向器では、第1成形アパーチャの像を第2成形アパーチャで一部カットすることになるので、第2成形アパーチャで反射した電子や二次電子がみの成形偏向器に入射する。ビーム形状を変更する際のブランキング時は、第2成形アパーチャで第1成形アパーチャの像を全てカットすることになるので、上記の反射電子や二次電子は更に多くなる。これらの電子は成形偏向器のコンタミネーションを招き、更にはチャージアップを生じさせて異常放電を招くことがある。そして、この異常放電は、偏向アンプ側に伝わり、アナログ回路部とデジタル回路部との間に接続されたフォトカプラを破壊する原因となる。
【0006】
なお、上記の異常放電は原理的には成形偏向器に限らず各種の偏向器で生じるが、一般に成形偏向器はその形状が複雑であり、またビームをブランキングした場合のアパーチャ(第2成形アパーチャ)に近いために、異常放電は成形偏向器で顕著に認められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来、電子ビーム描画装置の偏向アンプにおいては、高圧電源側の放電がデジタルグランドとアナロググランド間に集中し、ここに数kVのノイズ電圧が発生し、このノイズによって偏向アンプが破壊されるおそれがある。さらに、ビーム成形用の偏向アンプにおいては、ビーム成形偏向器で生じた異常放電によりアナログ回路部とデジタル回路部との間に接続されたフォトカプラが破壊されるおそれがある。
【0008】
本発明は、上記事情を考慮して成されたもので、その目的とするところは、電源側の異常放電や成形偏向器の異常放電による偏向アンプの破壊を防止することができ、装置信頼性の向上をはかり得る電子ビーム描画装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(構成)
上記課題を解決するために本発明は次のような構成を採用している。
【0010】
即ち本発明は、電子銃から放出された電子ビームを所望形状に成形し、成形したビームを試料面上に結像照射して所望パターンを描画する電子ビーム描画装置であって、前記ビームを成形する手段は、ビームの光軸方向に離間して配置されたビーム成形アパーチャと、これらの成形アパーチャ間に配置され、該アパーチャの光学的重なりを可変する成形偏向器と、この成形偏向器を駆動するための偏向アンプとを有してなり、前記ビーム成形用の偏向アンプは、偏向信号としてのデジタル信号が入力されるデジタル回路部と、このデジタル回路部に入力されたデジタル値に応じてアナログの偏向電圧を出力するアナログ回路部と、デジタル回路部及びアナログ回路部にそれぞれ電源を供給する電源回路部と、前記デジタル回路部とアナログ回路部とを光結合するフォトカプラとを備え、各々の回路部のグランドである電源グランド,デジタルグランド,及びアナロググランドを相互に電気的に分離し、且つデジタルグランドとアナロググランドとの間に、逆極性のダイオードを直列接続又は並列接続してなり、所定振幅以上のノイズをバイパスするための保護回路を設けてなることを特徴とする。
【0011】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては次のものが上げられる。
【0013】
(1) 保護回路は、デジタルグランドとアナロググランドとの間に、逆極性のダイオードを並列接続したものであること。また、並列接続されたダイオードの各々は、複数の同極性のダイオードを直列接続したものであること。
【0014】
(2) ダイオードは、順方向電流が500mA以上のショットキーバリアダイオードであること。
【0015】
(3) デジタル回路部とアナログ回路部は、フォトカプラにより接続されていること。
【0016】
(4) 電源回路部は、DC−DCコンバータ電源からなること。また、電源グランドとアナロググランドとの間に所定振幅以上のノイズをバイパスするための保護回路を設けてなること。
【0017】
(作用)
本発明によれば、デジタルグランドとアナロググランド間に、さらに望ましくは電源グランドとアナロググランド間にも、高速動作の保護回路を挿入する。これにより、ハムノイズやデジタルノイズのような振幅の小さいノイズはフォトカプラにより遮断し、放電等の大きな振幅で高周波を含んだノイズは高速動作の保護回路によりバイパスすることができ、電源の過渡出力を防止し、フォトカプラやアンプを破壊から守ることが可能となる。つまり、電源側の異常放電や成形偏向器の異常放電による偏向アンプの破壊を防止することができ、装置信頼性の向上をはかることができる。
【0018】
一方、アンプ電源の電源ケーブルを短くすることにより電源ケーブルのインダクタンス,浮遊容量を減少させ、ノイズによるインダクタンス、浮遊容量に蓄えられるエネルギーを少なくし、電源の過渡出力を抑えることによりフォトカプラやアンプを破壊から守ることができる。電源ケーブルを短くする具体的な手段としては、DC−DCコンバータを偏向アンプ内部に配置することにより電源ケーブルを短くできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図示の実施形態によって説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係わる電子ビーム描画装置の全体構成を示す図である。
【0021】
図中の11は電子銃であり、この電子銃11から放出された電子ビームは、コンデンサレンズ12,13を介して第1成形アパーチャ16に照射される。第1成形アパーチャ16の像は、投影レンズ17,19を介して第2成形アパーチャ21上に投影される。成形アパーチャ16,21間にはビーム成形偏向器18が配置されており、この偏向器18でビームを偏向することにより、成形アパーチャ16,21の光学的重なりが可変され、所望形状のビームが得られるようになっている。
【0022】
成形アパーチャ16,21及び成形偏向器18等により成形されたビームは、縮小レンズ23及び対物レンズ26を介して、試料ステージ28上に載置された試料27に照射される。ここで、主偏向器25及び副偏向器24によりビームは試料面上で偏向走査される。具体的には、主偏向器25によりビームを偏向することによりサブフィールドが位置決めされ、副偏向器24によりビームを偏向することによりサブフィールド内の描画が行われる。
【0023】
なお、図中の14はブランキング偏向器、15は第1ブランキングアパーチャ、22は第2ブランキングアパーチャを示しており、これらの作用によりビームはブランキングされるようになっている。
【0024】
図2は、ビーム成形偏向器18の具体的構成を示す図である。この偏向器18は8電極構成となっており、光軸を中心に相互に対向する電極対が0度,90度,±45度の関係で4対配置されている。8電極のうち、対向する電極間に偏向電圧が印加される。例えば、0度方向(X方向)に対向する電極の一方にX、他方に−Xの電圧が印加され、90度方向(Y方向)に対向する電極の一方にY、他方に−Yの電圧が印加され、45度方向に対向する電極の一方にX+Y、他方に−(X+Y)の電圧が印加され、−45度方向に対向する電極の一方にX−Y、他方に−(X−Y)の電圧が印加される。
【0025】
図3は、成形偏向器18を駆動するための成形偏向アンプの回路構成を示すブロック図である。
【0026】
この偏向アンプは、偏向信号としてのデジタル信号が入力されるデジタル回路部30と、このデジタル回路部30に入力されたデジタル値に応じてアナログの偏向電圧を出力するアナログ回路部40と、デジタル回路部30及びアナログ回路部40にそれぞれ電源を供給する電源回路部50とから構成され、各々の回路部のグランドである電源グランド,デジタルグランド,及びアナロググランドは相互に電気的に分離されている。そして、デジタルグランドとアナロググランドとの間に所定振幅以上のノイズをバイパスするための保護回路60が挿入され、電源グランドとアナロググランドとの間に所定振幅以上のノイズをバイパスするための保護回路70が挿入されている。
【0027】
デジタル回路部30とアナログ回路部40とはフォトカプラ31により光結合され、デジタル入力とENBはフォトカプラ31に入力される。そして、このフォトカプラ31により、アナロググランドにデジタルグランドのノイズが混入するのが防止される。フォトカプラ31に入力されたデジタル入力とENBは、アナログ回路部40内のDAC(デジタル・アナログ変換器)41に入力されて、アナログ電圧に変換される。そして、この電圧がアナログアンプ42により増幅され、偏向アンプ出力としてビーム成形偏向器18の電極に供給され、これにより電子ビームが偏向される。
【0028】
アンプ42とDAC41の+電圧電源51、アンプ42とDAC41の−電圧電源52、フォトカプラ31のアナログ側電源53、フォトカプラ31のデジタル側電源54はそれぞれ、入出力を分離されたDCDCコンバータからなり、各々の電源51〜54には共通の直流電圧が入力される。これらのDCDCコンバータ電源51〜54は、電源側の電源グランドから混入するノイズがアナロググランド側に伝わるのを防止するようになっている。
【0029】
このように、電源グランドとデジタルグランドをアナロググランドから分離することにより、電子ビームを偏向するための電圧を出力するアナログアンプ42の出力電圧は、デジタルノイズや電源ノイズを遮断したものとなる。
【0030】
デジタル側からアナログ側(又はアナログ側からデジタル側)に放電などの大きなノイズが混入するとき、保護回路60が働き、混入ノイズの振幅をリミットする。ノイズ振幅のリミット値としては、フォトカプラ31,DAC41,及びアンプ42の電源電圧制限以内の値を選ぶ(電源電圧制限以内:最大電源電圧仕様値)。同様に、電源側からアナログ側にノイズが混入するとき、保護回路70が働き、DCDCコンバータ電源51〜54の変動により、フォトカプラ31,DAC41,及びアンプ42が破壊されないようにノイズ振幅をリミットする。
【0031】
保護回路60,70は、カソード(又はアノード)を接続した2つのダイオード(61,62及び71,72)からなり、ノイズ振幅のリミット値はおおよそダイオードのブレークダウン電圧(ノイズがプラス時にはダイオード61の順方向ドロップ電圧とダイオード62のブレークダウン電圧の和、同様にノイズがマイナス時にはダイオード61のブレークダウン電圧とダイオード62の順方向ドロップ電圧の和)になる。これらのダイオード61,62,71,72には、接合容量が小さく高速スイッチングが可能で、ブレークダウン電圧が数〜十数V、瞬間順方向電流の大きい(500mA以上が望ましい)もの、例えばショットキーバリアダイオードを使用する。
【0032】
保護回路60,70を構成する使うダイオード(61,62及び71,72)には、放電のような高周波を含んだノイズに応答し、このノイズをクランプできる高速スイッチングが可能である高速ダイオードを使用する。もし、この保護回路60,70にツェーナーダイオードのような低速ダイオードを使用すると、放電のような高周波を含んだノイズに応答できず、ノイズをクランプすることができない。この場合、ノイズはそのままアナロググランドに侵入し、フォトカプラ31,DAC41,及びアンプ42の各電源51〜54を振動させ、フォトカプラ31,DAC41,及びアンプ42を破壊することになる。
【0033】
図4は、保護回路の別の回路構成である。図3中の保護回路60,70はカソード同士をつないで直列に接続したが、図4ではダイオード81〜84を直列につなぎ、極性を逆にしてダイオード85〜88を直列に接続し、ダイオード81のアノードとダイオード85のカソードを接続し、ダイオード84のカソードとダイオード88のアノードを接続する。ノイズ振幅リミット値はダイオード順方向電圧×4、接合容量はダイオード81(ダイオード81〜88は同一規格)の1/2倍になる。
【0034】
図5に、保護回路におけるダイオードの個数の選定例を示す。デジタルノイズのピーク−ピーク電圧(Vpp)をダイオードの順方向ドロップ電圧Vdで除算し、個数を選出する。一般的に、デジタルノイズのVppは数V(2V以下が多い)で、ショットキーバリア・ダイオードで、1mA電流が流れた場合、約Vd=0.25Vである。この場合のダイオードの個数は2/0.25=8個となり、従って図5(a)のように構成すればよい。この場合の静電容量は1/4になる。
【0035】
ノイズ電圧が±2V時の等価回路は図5(b)に示す通りであり、この場合はダイオード電流が1mA流れ、等価抵抗は2kΩで、ダイオードの接合容量が120pFの場合、等価容量は30pFになる。ノイズ電圧が±3.2V時の等価回路は図5(c)に示す通りであり、この場合はダイオード電流が100mA流れ、等価抵抗は32Ωになる。つまり、ノイズ電圧が2Vの場合に比して、等価抵抗を0.016倍に減少させることができる。
【0036】
図3のフォトカプラ電源53から2m(DC−DCコンバータを使用すればケーブルは数十cmであるが、効果を確かめるために2mとした)のケーブルによりフォトカプラ31に+5Vを供給し、デジタルグランドとアナロググランド間に擬似ノイズを入力し、フォトカプラ31での電源変動を観測した縛果を図6から図8に示す。
【0037】
図6はデジタルグランドとアナロググランド間の擬似ノイズ波形、図7は図6の擬似ノイズ波形によりフォトカプラ31(アナログ側)の5V電源が変動する波形を示す。図7から分かるように、振動周波数fは約1MHzである。ここで、ケーブル2mのインダクタンスL(実測値1μH)とフォトカプラ31のバイパスコンデンサC2(公称値0.022μF)により決まる周波数fは(正確にはケーブルの浮遊容量も計算に入れる必要があるが、浮遊容量は無視する)、
f=1/{2π(L×C2)1/2 }
から1.07MHzとなり、これは実測値とよく合う。
【0038】
図8は、デジタルグランドとアナロググランド間に保護回路を設けた後のアナログ側の5V電源変動波形を示す。ノイズを注入しても、電源の変動は±1V程度、振動周波数は50MHz程度であり、保護回路の効果を確認できる。
【0039】
また、フォトカプラ31に対する電源ケーブル長を短くすることにより、電源の出力インピーダンスにより上記振動を吸収させ、電源の変動を少なくすることができる。例えば、DC−DCコンバータを電源にすることにより、電源ケーブル長を短くし、振動周波数fを高周波にし、高周波時の電源出力インピーダンス(高周波になると出力インピーダンスは大きくなる)により、ケーブルのインダクタンスによる振動がなくなる(高周波で選択度ωL/rが下がり、振動しなくなる。r:電源出力インピーダンス)。フォトカプラ電源以外の電源についても同様である。
【0040】
上記では、デジタル側からアナログ側へのノイズの混入防止を説明しているが、本実施形態ではデジタルグランドとアナロググランド間に保護回路60を設けたことにより、デジタル側からアナログ側へのノイズの混入防止と同様に、アナログ側からデジタル側へのノイズの混入防止をはかることができる。従って、図1に示す装置のビーム成形偏向器18で異常放電が生じても、この放電によるノイズによって成形偏向アンプ内のフォトカプラ31が破壊されるのを未然に防止することができる。
【0041】
このように本実施形態によれば、デジタルグランドとアナロググランド間、更には電源グランドとアナロググランド間に、保護回路60,70を設けることにより、デジタルグランドとアナロググランド間に混入したノイズより電源が変動し、フォトカプラ31やDAC41、アンプ42を破壊から防止することができる。また、電源ケーブルを短くし、そのインダクタンスを少なくすることによって、インダクタンスに蓄えられるエネルギーを小さくし、保護回路60,70のダイオードの負担を軽くし、フォトカプラ31やDAC41,アンプ42に対する破壊防止の信頼性をより高めることができる。
【0042】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。実施形態では、デジタルグランドとアナロググランドの間、及び電源グランドとアナロググランドの間に保護回路をそれぞれ設けたが、最も問題となるのはフォトカプラが存在するデジタルグランドとアナロググランド間であるので、保護回路をデジタルグランドとアナロググランド間のみに設けるようにしてもよい。また、保護回路を構成するダイオードの種類や接続数等の条件は、仕様に応じて適宜変更可能である。
【0043】
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、電子ビーム描画装置に用いるビーム成形用の偏向アンプにおいて、偏向信号としてのデジタル信号が入力されるデジタル回路部と、このデジタル回路部に入力されたデジタル値に応じてアナログの偏向電圧を出力するアナログ回路部と、デジタル回路部及びアナログ回路部にそれぞれ電源を供給する電源回路部とを、各々の回路部のグランドである電源グランド,デジタルグランド,及びアナロググランドが相互に電気的に分離するように設け、且つデジタルグランドとアナロググランドとの間に、所定振幅以上のノイズをバイパスするための保護回路を設けることによって、電源側の異常放電や成形偏向器の異常放電による偏向アンプの破壊を防止することができ、装置信頼性の向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる電子ビーム描画装置の全体構成を示す図。
【図2】図1の電子ビーム描画装置に用いたビーム成形偏向器の具体的構成を示す図。
【図3】ビーム成形偏向器を駆動するための成形偏向アンプの構成を示すブロック図。
【図4】保護回路の別の回路構成例を示す図。
【図5】保護回路におけるダイオードの個数の選定例を示す図。
【図6】デジタルグランドとアナロググランド間の擬似ノイズ波形を示す図。
【図7】図6の擬似ノイズ波形によりフォトカプラ(アナログ側)の5V電源が変動する波形を示す図。
【図8】デジタルグランドとアナロググランド間に保護回路をつけた後のアナログ側の5V電源変動波形を示す図。
【符号の説明】
11…電子銃
12,13…コンデンサレンズ
14…ブランキング偏向器
15,22…ブランキングアパーチャ
16,21…ビーム成形アパーチャ
17,19…投影レンズ
18…ビーム成形偏向器
23…縮小レンズ
24…副偏向器
25…主偏向器
26…対物レンズ
27…試料
28…試料ステージ
30…デジタル回路部
31…フォトカプラ
40…アナログ回路部
41…DAC
42…アナログアンプ4
50…電源回路部
51…+側電源
52…−側電源
53…フォトカプラ電源(アナログ側)
54…フォトカプラ電源(デジタル側)
60,70…保護回路
61,52,71,72,81〜88…ダイオード
Claims (3)
- 電子銃から放出された電子ビームを所望形状に成形し、成形したビームを試料面上に結像照射して所望パターンを描画する電子ビーム描画装置であって、前記ビームを成形する手段は、ビームの光軸方向に離間して配置されたビーム成形アパーチャと、これらの成形アパーチャ間に配置され、該アパーチャの光学的重なりを可変する成形偏向器と、この成形偏向器を駆動するための偏向アンプとを有してなり、前記ビーム成形用の偏向アンプは、偏向信号としてのデジタル信号が入力されるデジタル回路部と、このデジタル回路部に入力されたデジタル値に応じてアナログの偏向電圧を出力するアナログ回路部と、デジタル回路部及びアナログ回路部にそれぞれ電源を供給する電源回路部と、前記デジタル回路部とアナログ回路部とを光結合するフォトカプラとを備え、各々の回路部のグランドである電源グランド,デジタルグランド,及びアナロググランドを相互に電気的に分離し、且つデジタルグランドとアナロググランドとの間に、逆極性のダイオードを直列接続又は並列接続してなり、所定振幅以上のノイズをバイパスするための保護回路を設けてなることを特徴とする電子ビーム描画装置。
- 前記ダイオードは、順方向電流が500mA以上のショットキーバリアダイオードであることを特徴とする請求項1記載の電子ビーム描画装置。
- 前記電源回路部は、DC−DCコンバータ電源からなり、電源グランドとアナロググランドとの間に所定振幅以上のノイズをバイパスするための保護回路を設けてなることを特徴とする請求項1記載の電子ビーム描画装置。
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