JP3747476B2 - 自動反復反転するアクセサリ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本案は、装飾アクセサリのイヤリング、ピアスなどの耳飾りに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の耳飾りの飾体には、外観のみならず、動きの滑らかさ,動きの面白さも求められていた。動く飾体としては、金具で揺動自在に吊るした飾体や、チェーンで吊るした飾体があった。しかしそれらの飾体は、揺動はするが、飾体の向きは殆んど変わらないので、人目を引く効果はあまりなかった。
そこで出願人は、揺動しながら回転するアクセサリ飾体を出願していた(特開平5−42012)。その要旨は、飾体を紐で吊るした時に、紐の延長線を回転軸とした飾体の慣性モーメントが偏るように飾体を形成し、アクセサリにその飾体を紐で吊るすものであった。飾体の慣性モーメントを偏らせるには、回転軸の一方には近くて重い質量を位置させ、その反対方向には遠く軽い質量を位置させればよい。しかしその様な飾体を形成すると横長形状に成りがちで、しかも揺らしても自動反復反転しにくいものであった。
【0003】
【解決しようとする課題】
本案の課題は、揺動する耳飾りの飾体を自動反復反転させることである。更に詳しくは、飾体を揺らす力が弱くても自動反復反転し易い耳飾りの飾体を構成することである。
【課題を解決しようとする手段】
懸かる課題解決の為、飾体を紐で吊るすとともに、飾体の左右の各重心点の高低差を大きく異ならせ、かつ飾体を縦長形状にすることを、解決手段とする。
具体的には、揺動する揺動飾体の付いた耳飾りにおいて、耳飾り本体に揺動飾体を周囲と触れぬ様に紐で吊るし、この紐の自由揺動部分の長さは紐が1回転以上ねじれるのに充分な長さとし、この揺動飾体の吊り下げ状態での形状は、縦長形状にするとともに紐の延長線で左右に二分した各重心点の高低差を大きく異ならせた形状とし、この揺動飾体の素材は比重1以上の素材で形成することを、解決手段とする。
【0004】
ここでいう揺動飾体を周囲と触れぬ様に吊るすとは、本案の飾体を耳飾りに取り付け、その耳飾りを使用者が普通の姿勢で装着する状態で、揺動飾体が回転しても周囲に触れないことをいうものとする。例えば使用者が横に寝て耳飾りを傾けたり、倒した状態で揺動飾体が周囲と触れるのは構わないとする。
ここでいう紐とは、押圧力は伝えずに、張力を伝え、かつねじれる部材をいうものとする。具体的には、綿糸,絹糸などの様に繊維体を撚ったもの全般の他、ゴム糸,極細金属線,プラスチック糸,釣り糸,細鎖などを含む。ただし一重のボールチェーンは、ねじれないので、紐ではないとする。
ここでいう紐の自由揺動部分とは、接続部材及び揺動飾体に、巻き付けたり、縛り付けた紐部分を除き、その間の揺れ動く紐部分をいうものとする。
ここでいう紐が1回転以上ねじれるとは、外観が直線状のまま紐がねじれることをいう。1回転ねじった時に、紐が螺旋状のこぶをつくる長さでは不十分である。
【0005】
ここでいう各重心点の高低差を大きく異ならせるとは実施例1から実施例3の様に異ならせることである。
【0006】
【作用】
本案の耳飾りの揺動飾体は、周囲と触れぬ様に紐に吊るす構成なので、揺動飾体が回転するとき、回転動作を周囲に妨げられない作用がある。
本案の飾体に取り付けられた紐の自由揺動部分の長さは、紐が1回転以上ねじれるのに充分な長さなので、揺動飾体の回転を妨げない作用がある。
本案の飾体に取り付けられた紐は、揺動飾体を回転させるとねじれを生じさせながら回転を止める。ねじれるに従い、紐が弾性変形したり、揺動飾体をわずかに上昇させたりする。その後、ねじれを解きながら揺動飾体を逆回転させる。この一連の動きをエネルギで表現すると、揺動飾体の回転運動エネルギが、揺動飾体の位置エネルギと紐のねじれ弾性変形エネルギとなる。そしてまた揺動飾体の回転運動エネルギになるのを繰返す。つまり本案の紐は、揺動飾体の回転を繰り返し反転させる作用をもつ。この動作は、周辺との空気摩擦抵抗などでエネルギ消費してしまうまで繰返させる。
【0007】
本案の揺動飾体の左右に二分した各重心点は大きな高低差があるので、飾体を揺らすと自動的に回転する作用をもつ。
【0008】
本案の揺動飾体の形状は、縦長形状なので、慣性モーメントの値が比較的小さくなり、よって少ない力で回転する作用をもつ。更に揺動飾体の形状が縦長形状であるゆえに、回転時の空気抵抗が少なくて済む作用をもち、周囲とぶつかり難いという作用ももつ。
本案の揺動飾体の素材は比重1以上なので、空気抵抗力よりも慣性力の働きを多く受ける作用をもつ。
【0009】
【実施例】
図1を参照として第1の実施例を説明する。ピン6とキャッチ7からなるピアス8の丸カン9と揺動飾体10を紐11で繋ぎ、耳飾りと成す。揺動飾体10の形状は、正方形タイルを合わせた様な形で、上端の3等分重心点Dと下端の3等分重心点Eを結んだ線DEと垂直線との角度は45°となる。
【0010】
図2は第2の実施例の図である。イヤリング12の金具13の丸カン14と揺動飾体15を紐16で繋ぎ、耳飾りと成す。外観を良くする為に、紐16には金属のパイプ17を通しておく。揺動飾体15は幅2mmのベネチアンチェーンである。
図3は第3の実施例の図である。イヤリング18の金具19の丸カン20と揺動飾体21を、パイプ22で被覆した紐23で繋ぎ、耳飾りと成す。揺動飾体21は幅2mmのベネチアンチェーンと幅1mmのベネチアンチェーンである。この揺動飾体21を揺らして回転させると、チェーン同志が絡まりあったり、ほぐれたり、一緒に回ったりして、より人目を引く効果をもつものである。
【0011】
【0012】
以上の3つの例の他、複数の揺動飾体を併設した形態にすることが出来る。また揺動飾体に複数の色を着けると揺動飾体が回転した時に、それらの色が混ざり合って見え、美しいものとなる。
【効果】
本案の揺動飾体は、飾体を揺らす自動的に回転する作用,少ない力で回転する作用をもち、紐は揺動飾体の回転を繰り返し反転させる作用があるので、本案の揺動飾体は耳飾り使用者の動作による僅かな揺れでもよく自動反復反転し、飾体として人目を引く効果がある。
また本案の揺動飾体は、回転時の空気抵抗が少なくて済む作用,周囲とぶつかり難いという作用をもつので、繰り返し反転が長く続くという効果がある。
本案の耳飾りの揺動飾体は、僅かな揺れでも良く自動反復反転し、そして繰返し反転が長く続くという効果があるので、飾体として人目を引く効果が増加し、耳飾りの価値を高めるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例の斜視図である。
【図2】 第2の実施例の斜視図である。
【図3】 第3の実施例の斜視図である。
【符号の説明】
6.ピン、 7.キャッチ、 8.ピアス、 9.丸カン、
10.揺動飾体、 11.紐、 12.イヤリング、13.金具、
14.丸カン、 15.揺動飾体、 16.紐、 17.パイプ、
18.イヤリング、19.金具、 20.丸カン、 21.揺動飾体、
22.パイプ、 23.金具、
D.3等分重心点(上端)、E.3等分重心点(下端)。

Claims (1)

  1. 揺動する揺動飾体の付いた耳飾りにおいて、耳飾り本体に揺動飾体を周囲と触れぬ様に紐で吊るし、この紐の自由揺動部分の長さは紐が1回転以上ねじれるのに充分な長さとし、この揺動飾体の吊り下げ状態での形状は、縦長形状にするとともに紐の延長線で左右に二分した各重心点の高低差を大きく異ならせた形状であり、この揺動飾体の素材は比重1以上の素材からなる、自動反復反転する耳飾り
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