JP3747230B2 - 動画解析システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオ映像などの動画を解析する動画解析システムに係り、とりわけ、動画中での物体の動きを解析する動画解析システム、動画解析方法および動画解析プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、ビデオ映像などの動画は、離散的な時間間隔(撮影間隔)で撮影された複数の静止画の集まりである。従来において、このような動画中での物体の動きを解析する際には、異なる離散時刻に撮影された静止画の画像同士を比較することにより、時間的に変化のある画素を抽出する手法が一般的にとられている。
【0003】
しかしながら、このような従来の手法では、連続的な物体の動きを離散的な撮影間隔で捉えているので、物体の動きが速くなるにつれて、時間的に隣り合う静止画の画像同士を比較しても対応関係にある画素を見つけにくくなり、動画中での物体の動きを解析することが困難になる。
【0004】
このような問題を解消するための方法としては、従来から、(1)物体の速い動きを捉えることができる程度に撮影間隔を短くする方法や、時間的に隣り合う離散データとしての静止画の画像間のデータをソフトウェアによって補間する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記(1)の方法では、撮影間隔を短くするために撮影機器の構成を根本的に見直す必要があるので、コスト的に現実的でない場合が多いという問題がある。また、上記(2)の方法では、ソフトウェアによる補間処理に多大な計算時間が必要となるので、速度の速い解析を実現することが困難であるという問題がある。
【0006】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、撮影される物体の動きが速い場合でも、動画中での物体の動きを簡易な構成で精度良くかつ高速に解析することができる、動画解析システム、動画解析方法および動画解析プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の解決手段として、離散的な時間間隔で撮影された複数の静止画の集まりからなる動画を解析する動画解析システムにおいて、解析対象となる動画に含まれる個々の離散時刻の静止画の画像を時間的に順次加算することにより、異なる離散時刻の静止画の画像を異なる割合で含む第1加算画像および第2加算画像を生成する加算画像生成モジュールと、前記加算画像生成モジュールにより生成された前記第1加算画像および前記第2加算画像を比較することにより、解析対象となる動画の動き成分を検出する動き成分検出モジュールとを備え、前記加算画像生成モジュールは、前記第1加算画像および前記第2加算画像をそれぞれ保持するための第1メモリおよび第2メモリを有し、取り込まれた入力画像と前記第1メモリに保持されている現在の第1加算画像とを第1の割合で加算することで、前記第1メモリに保持されるべき新たな第1加算画像を生成するとともに、取り込まれた前記入力画像と前記第2メモリに保持されている現在の第2加算画像とを前記第1の割合とは異なる第2の割合で加算することで、前記第2メモリに保持されるべき新たな第2加算画像を生成することを特徴とする動画解析システムを提供する。
【0009】
また、上述した第1の解決手段において、前記動き成分検出モジュールは、前記第1加算画像および前記第2加算画像の対応する画素同士を比較して動き成分を出力する比較器を有することが好ましい。
【0010】
さらに、上述した第1の解決手段においては、前記加算画像生成モジュールにより生成された前記第1加算画像の中から所定の領域に位置する第1画素群を取り出す第1マトリクス展開モジュールと、前記加算画像生成モジュールにより生成された前記第2加算画像の中から前記所定の領域に対応する領域に位置する第2画素群を取り出す第2マトリクス展開モジュールとをさらに備え、前記動き成分検出モジュールの前記比較器は、前記第1マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第1画素群と前記第2マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第2画素群とを比較して動き成分を出力することが好ましい。
【0011】
さらに、上述した第1の解決手段において、前記動き成分検出モジュールは、前記比較器により出力された動き成分を計数して動画の動き量を算出する計数器をさらに有することが好ましい。
【0012】
さらに、上述した第1の解決手段においては、前記第1マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第1画素群と前記第2マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第2画素群とを空間的にずらしながら比較することにより、解析対象となる動画の動きの方向を検出する動き方向検出モジュールをさらに備えることが好ましい。
【0013】
さらに、上述した第1の解決手段において、前記動き方向検出モジュールは、前記第1画素群に含まれる第1基準画素と前記第2画素群に含まれる第2基準画素とを比較して動き成分を出力する動き成分出力用比較器と、前記第1画素群のうち前記第1基準画素から少なくとも4方向にずれた箇所に位置する複数の画素と前記第2画素群の前記第2基準画素とをそれぞれ比較して前記各方向に対応する方向成分を出力する複数の方向成分出力用比較器と、前記動き成分出力用比較器により出力された動き成分を、前記各方向成分出力用比較器により出力された前記各方向に対応する方向成分に応じて選択的に出力することにより、前記各方向に対応する動き方向成分を出力する複数のマスク器とを有することが好ましい。
【0014】
なお、上述した第1の解決手段において、前記各マスク器は、前記各方向に対応する方向成分が所定の閾値より大きいときに、前記動き成分を出力することが好ましい。また、前記各マスク器は、前記各方向に対応する方向成分と所定の閾値とを比較した結果と、前記各方向に対応する方向成分と一定の関係にある方向成分と所定の閾値とを比較した結果とが、論理演算上における排他的な関係にあるときに、前記動き成分を出力することが好ましい。
【0015】
また、上述した第1の解決手段において、前記動き方向検出モジュールは、前記各マスク器により出力された動き方向成分を計数して前記各方向に対応する動き方向量を算出する計数器をさらに有することが好ましい。
【0016】
本発明は、第2の解決手段として、離散的な時間間隔で撮影された複数の静止画の集まりからなる動画を解析する動画解析システムにおいて、解析対象となる動画に含まれる個々の離散時刻の静止画の画像を時間的に順次加算することにより、異なる離散時刻の静止画の画像を異なる割合で含む第1加算画像および第2加算画像を生成する加算画像生成モジュールと、前記加算画像生成モジュールにより生成された前記第1加算画像の中から所定の領域に位置する第1画素群を取り出す第1マトリクス展開モジュールと、前記加算画像生成モジュールにより生成された前記第2加算画像の中から前記所定の領域に対応する領域に位置する第2画素群を取り出す第2マトリクス展開モジュールと、前記第1マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第1画素群と前記第2マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第2画素群とを空間的にずらしながら比較することにより、解析対象となる動画の動きの方向を検出する動き方向検出モジュールとを備えたことを特徴とする動画解析システムを提供する。
【0017】
なお、上述した第2の解決手段において、前記加算画像生成モジュールは、前記第1加算画像および前記第2加算画像をそれぞれ保持するための第1メモリおよび第2メモリを有し、取り込まれた入力画像と前記第1メモリに保持されている現在の第1加算画像とを第1の割合で加算することで、前記第1メモリに保持されるべき新たな第1加算画像を生成するとともに、取り込まれた前記入力画像と前記第2メモリに保持されている現在の第2加算画像とを前記第1の割合とは異なる第2の割合で加算することで、前記第2メモリに保持されるべき新たな第2加算画像を生成することが好ましい。
【0018】
また、上述した第2の解決手段において、前記動き方向検出モジュールは、前記第1画素群に含まれる第1基準画素と前記第2画素群に含まれる第2基準画素とを比較して動き成分を出力する動き成分出力用比較器と、前記第1画素群のうち前記第1基準画素から少なくとも4方向にずれた箇所に位置する複数の画素と前記第2画素群の前記第2基準画素とをそれぞれ比較して前記各方向に対応する方向成分を出力する複数の方向成分出力用比較器と、前記動き成分出力用比較器により出力された動き成分を、前記各方向成分出力用比較器により出力された前記各方向に対応する方向成分に応じて選択的に出力することにより、前記各方向に対応する動き方向成分を出力する複数のマスク器とを有することが好ましい。
【0019】
さらに、上述した第2の解決手段において、前記各マスク器は、前記各方向に対応する方向成分が所定の閾値より大きいときに、前記動き成分を出力することが好ましい。また、前記各マスク器は、前記各方向に対応する方向成分と所定の閾値とを比較した結果と、前記各方向に対応する方向成分と一定の関係にある方向成分と所定の閾値とを比較した結果とが、論理演算上における排他的な関係にあるときに、前記動き成分を出力することが好ましい。
【0020】
さらに、上述した第2の解決手段において、前記動き方向検出モジュールは、前記各マスク器により出力された動き方向成分を計数して動画の動き方向量を算出する計数器をさらに有することが好ましい。
【0025】
本発明によれば、解析対象となる動画に含まれる個々の離散時刻の静止画の画像を時間的に順次加算することにより2種類の画像(異なる離散時刻の静止画の画像を異なる割合で含む第1加算画像および第2加算画像)を生成した後、このようにして生成された2種類の画像を比較することにより、解析対象となる動画の動き成分を検出する。ここで、比較の対象となる2種類の画像はいずれも、異なる離散時刻に起きた事象を含むので、静止画の撮影間隔が離散的であるにもかかわらず、第1加算画像および第2加算画像の比較によって得られる結果は離散的にはならない。このため、撮影される物体の動きが速い場合でも、動画の動き成分を簡易な構成で精度良くかつ高速に解析することができる。特に、このような処理を実現する回路はハードウェア化が容易であり、また、比較の対象となる2種類の画像がいずれも、複数の画像を時間的に加算したものであるので、時間的な平均化の効果により、時間分解能を犠牲にすることなく耐ノイズ性能を向上させることができる。
【0026】
また、本発明によれば、生成された第1加算画像の中から所定の領域に位置する第1画素群を取り出すとともに、第2加算画像の中から前記所定の領域に対応する領域に位置する第2画素群を取り出した後、取り出された第1画素群と第2画素群とを空間的にずらしながら比較することにより、解析対象となる動画の動きの方向を検出するようにしているので、動画の動きの方向を簡易な構成で解析することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0028】
まず、図1により、本発明の一実施の形態に係る動画解析システムの全体構成について説明する。
【0029】
図1に示すように、動画解析システム1は、加算画像生成モジュール10、マトリクス展開モジュール21,22、動き成分検出モジュール30および動き方向検出モジュール40を備えている。
【0030】
このうち、加算画像生成モジュール10は、解析対象となる動画に含まれる個々の離散時刻の静止画の画像(入力画像)を時間的に順次加算することにより、異なる離散時刻の静止画の画像を異なる割合で含む2種類の加算画像(画像Aおよび画像B)を生成するものである。
【0031】
マトリクス展開モジュール21,22は、加算画像生成モジュール10により生成された画像Aおよび画像Bの中から所定の領域(例えば3×3の大きさの領域)に位置する画素群(第1画素群a(i,j)および第2画素群b(i,j))をそれぞれ取り出すものである。
【0032】
動き成分検出モジュール30は、マトリクス展開モジュール21,22により取り出された第1画素群a(i,j)および第2画素群b(i,j)を比較することにより、解析対象となる動画の動き成分を検出するものである。
【0033】
動き方向検出モジュール40は、マトリクス展開モジュール21,22により取り出された第1画素群a(i,j)および第2画素群b(i,j)を空間的にずらしながら比較することにより、解析対象となる動画の動きの方向を検出するものである。
【0034】
以下、図2乃至図10により、図1に示す加算画像生成モジュール10、マトリクス展開モジュール21,22、動き成分検出モジュール30および動き方向検出モジュール40の詳細について説明する。
【0035】
<加算画像生成モジュール>
まず、図2により、加算画像生成モジュール10の詳細について説明する。
【0036】
図2に示すように、加算画像生成モジュール10は、それぞれが1枚分の静止画の画像を保持することができる容量を持つ2つのメモリ14,18を有している。
【0037】
ここで、加算画像生成モジュール10は、入力画像を(1/n)倍する乗算器11と、メモリ14に保持されている画像を(1/m)倍する乗算器12と、乗算器11および乗算器12から出力された結果を加算する加算器13とを有する。これにより、加算画像生成モジュール10においては、取り込まれた入力画像とメモリ14に保持されている現在の画像とが第1の割合((1/n)対(1/m))で加算され、このようにして得られた新たな画像は、画素ごとに再びメモリ14の同じ番地に格納されるとともに、画像Aとして出力される。なお、メモリ14の初期値は、加算を開始する直前の入力画像または任意の固定値とすることが好ましい。
【0038】
また、加算画像生成モジュール10は、入力画像を(1/n′)倍する乗算器15と、メモリ18に保持されている画像を(1/m′)倍する乗算器16と、乗算器15および乗算器16から出力された結果を加算する加算器17とを有する。これにより、加算画像生成モジュール10においては、取り込まれた入力画像とメモリ18に保持されている現在の画像とが第2の割合((1/n′)対(1/m′))で加算され、このようにして得られた新たな画像は、画素ごとに再びメモリ18の同じ番地に格納されるとともに、画像Bとして出力される。なお、メモリ18の初期値は、加算を開始する直前の画像または任意の固定値とすることが好ましい。
【0039】
ここで、上述した第1の割合および第2の割合は、1/n+1/m=1で、かつ1/n′+1/m′=1という関係を満たす必要がある。また、このような第1の割合および第2の割合は互いに異なるようにする必要があり、例えば、画像Aの方を(1/2)対(1/2)とし、画像Bの方を(1/4)対(3/4)とする。
【0040】
これにより、メモリ14,18に保持されている画像Aおよび画像Bは、異なる離散時刻の静止画の画像を足し合わせたものとなり、n<n′とした場合には、画像Aの方が画像Bよりも現在に近い事象をより多く含むことになる。すなわち、画像Aおよび画像Bは、入力画像とメモリ14,18に保持されている現在の画像とが加算される割合の違いにより、一方の画像(例えば画像A)がより最新の事象を反映した画像となり、もう一方の画像(例えば画像B)がより過去の事象を反映した画像となる。このため、このような画像Aと画像Bとを比較することにより、動画の動き成分を検出することができる。
【0041】
図3は、以上のようにして得られる画像Aおよび画像Bの一例を示す概念図である。図3において、画像Aおよび画像Bはいずれも、明るさが時間的に一定の楕円状の物体が左側から右側へ移動した場合に得られる画像である(図3では、明るいほど色が黒く表示されている)。なお、画像Aおよび画像Bにおいて、上述した第1の割合および第2の割合はn<n′の関係にあり、画像Aの方が画像Bよりも現在に近い事象をより多く含む。
【0042】
なお、図2に示す加算画像生成モジュール10においては、入力画像を(1/n)倍または(1/n′)倍し、メモリ14,18に保持されている画像を(1/m)倍または(1/m′)倍した後に、両者を加算するようにしているが、これに限らず、図4に示す加算画像生成モジュール60のように、入力画像をn倍またはn′倍し、メモリ14,18に保持されている画像をm倍またはm′倍した後に、両者を加算し、加算後に(1/(n+m))倍または(1/(n′+m′))倍するようにしてもよい。
【0043】
すなわち、図4に示すように、加算画像生成モジュール60は、1枚分の静止画の画像を保持することができる容量を持つメモリ65と、入力画像をn倍する乗算器61と、メモリ65に保持されている画像をm倍する乗算器62と、乗算器61および乗算器62から出力された結果を加算する加算器63と、加算器63から出力された結果を(1/(n+m))倍する乗算器64とを有する。これにより、加算画像生成モジュール60においては、取り込まれた入力画像とメモリ65に保持されている現在の画像とが第1の割合((1/n)対(1/m))で加算され、このようにして得られた新たな画像は、画素ごとに再びメモリ65の同じ番地に格納されるとともに、画像Aとして出力される。
【0044】
また、加算画像生成モジュール60は、1枚分の静止画の画像を保持することができる容量を持つメモリ70と、入力画像をn′倍する乗算器66と、メモリ70に保持されている画像をm′倍する乗算器67と、乗算器66および乗算器67から出力された結果を加算する加算器68と、加算器68から出力された結果を(1/(n′+m′))倍する乗算器69とを有する。これにより、加算画像生成モジュール60においては、取り込まれた入力画像とメモリ70に保持されている現在の画像とが第2の割合((1/n′)対(1/m′))で加算され、このようにして得られた新たな画像は、画素ごとに再びメモリ70の同じ番地に格納されるとともに、画像Bとして出力される。
【0045】
図4に示す加算画像生成モジュール60においては、加算器63,68におけるビット幅を十分にとる必要があるが、最初に割り算することによるビット落ちの問題がないので、より精密な結果を出力することができる。
【0046】
ここで、入力画像および現在の画像を加算することで得られる画像Aおよび画像Bの特性について、より一般的な記述をすると、次のとおりとなる。
【0047】
画像中の画素位置(x,y)における時刻tでの画素の情報をY(x,y,t)と表記すると、メモリに保持される画像は、次式(1)の漸化式に従う。
【0048】
【数1】
【0049】
なお、上式(1)において、n=0,1,2,3,4,…,t、k:正の実数、l:正の実数である。また、時刻t=0における初期値Y(x,y,t=0)は、加算を開始する直前の入力画像または固定値とする。
【0050】
上式(1)に従って、2種類の画像(平均画像)をYf(x,y,t)、Ys(x,y,t)と表記すると、メモリに保持される画像は、下式(2)(3)のとおりとなる。
【0051】
【数2】
【0052】
一般的に、lf≠ls、kf≠ksのいずれかが成り立っていなければならず、両方が成り立っていてもかまわない。例えば、lf<lsで、かつkf=ksである場合、Yf(x,y,t)はYs(x,y,t)よりも現在に近い事象を多く含むものとなる。また、lf=lsで、かつkf<ksである場合も同様である。
【0053】
このため、このような2種類の画像を比較することにより、動画の動き成分を容易に検出することができる。
【0054】
また、このような2種類の画像を空間的にずらして比較する、すなわちYf(x+Δx,y+Δy,t)とYs(x,y,t)とを比較することにより、動画の動きの方向を検出することができる。
【0055】
なお、上述した説明においては、加算画像生成モジュール10および60において、入力画像とメモリ14,18およびメモリ65,70に保持されている現在の画像とが加算される割合を変えることにより、2種類の画像(画像Aおよび画像B)が異なる離散時刻の静止画の画像を異なる割合で含むようにしているが、これに限らず、入力画像とメモリ14,18および65,70に保持されている現在の画像とが加算されるフレームを変えることにより、2種類の画像(画像Aおよび画像B)が異なる離散時刻の静止画の画像を異なる割合で含むようにしてもよい。この後者の場合、上式(1)においては、k≠0となり、上式(2)(3)において、kf≠0、ks≠0となる。
【0056】
<マトリクス展開モジュール>
次に、図5により、マトリクス展開モジュール21,22の詳細について説明する。なおここでは、画像中から3×3の大きさの領域(ウィンドウ領域)に位置する画素群を取り出す場合を例に挙げて説明する。
【0057】
図5に示すように、マトリクス展開モジュール21,22は、水平方向のラインメモリ23,24と、1画素分の情報を保持する11個のメモリ25,26,27とを有している。このようなマトリクス展開モジュール21,22において、加算画像生成モジュール10から1画素単位で入力される情報は、ラインメモリ23,24およびメモリ25,26に順次蓄積されながら、9×9のメモリ(画素メモリ)27にライン別に順次出力される。これにより、9個の画素メモリ27には常に、画像中の任意の領域にある3×3の画素の情報が蓄積されることとなり、3×3の行列O(i,j)(第1画素群a(i,j)または第2画素群b(i,j))として出力される。
【0058】
なお、マトリクス展開モジュール21,22により取り出された第1画素群a(i,j)および第2画素群b(i,j)は、動き成分検出モジュール30および動き方向検出モジュール40に入力される。
【0059】
<動き成分検出モジュール>
図1に示すように、動き成分検出モジュール30は、画像Aおよび画像Bの対応する画素同士を比較して動き成分を出力する比較器31を有している。
【0060】
ここで、比較器31としては、図6に示すように、マトリクス展開モジュール21,22により取り出された第1画素群a(i,j)および第2画素群b(i,j)のうちの任意の画素同士を比較するものを用いることができる。
【0061】
図6に示すように、比較器31は、入力されたスカラー量a,bの差をとる減算器33と、減算器33から出力された結果の絶対値をとる絶対値化器34とを有する。これにより、比較器31においては、スカラー量a,bとして入力された画素の情報(例えば、第1画素群a(i,j)および第2画素群b(i,j)の中央に位置するa(2,2)およびb(2,2))の差がとられ、その絶対値が比較結果として出力される。
【0062】
なお、このようにして比較器31から出力された比較結果は、画像Aおよび画像Bの対応する画素の時間的な変化(動き成分)を表しているので、このような比較結果に基づいて、動画の動き成分のみを抽出した画像(動き成分画像)を得ることができる。
【0063】
ここで、図6に示す比較器31では、第1画素群a(i,j)および第2画素群b(i,j)のうちの任意の画素の情報(例えば、画素群の中央に位置するa(2,2)およびb(2,2))に基づいて比較結果を出力しているが、これに限らず、図7に示す比較器35のように、3×3のウィンドウ領域に位置する第1画素群a(i,j)および第2画素群b(i,j)の全ての画素の情報に基づいて比較結果を出力するようにしてもよい。
【0064】
すなわち、図7に示すように、比較器35は、入力された3×3のマトリクス量a(i,j)およびb(i,j)に含まれる対応する要素(添え字が同一の要素)同士の差をとる9つのスカラー量比較器36と、スカラー量比較器36から出力された結果の和をとる加算器35とを有する。なお、スカラー量比較器36としては、図6に示す比較器31を用いることができる。これにより、比較器35においては、添え字が同一の9つの要素(a(i,j)およびb(i,j))の差がとられ、その絶対値の和が比較結果として出力される。なお、図7に示す比較器35では、単純にa(i,j)およびb(i,j)の差を求めているが、これに限らず、既存の任意の手法によりa(i,j)およびb(i,j)間の相関を求めるようにしてもよい。
【0065】
なお、動き成分検出モジュール30には、比較器31により出力された出力結果(動き成分)を計数するカウンタ(計数器)32が設けられており、各画素の時間的な変化(動き成分)を画像の一部または全体にわたって集計することにより、動画の局所的または全体的な動き量を得ることができる。
【0066】
<動き方向検出モジュール>
図1に示すように、動き方向検出モジュール40は、第1画素群a(i,j)の中央に位置するa(2,2)と第2画素群b(i,j)の中央に位置するb(2,2)とを比較して動き成分(M)を出力する動き成分出力用比較器41aと、第1画素群a(i,j)のうちa(2,2)から(+x,+y,−x,−y)の4方向にずれた箇所に位置する複数の画素(a(2,3),a(1,2),a(2,1),a(3,2))と第2画素群b(i,j)のb(2,2)とをそれぞれ比較して各方向に対応する方向成分(D)を出力する複数の方向成分出力用比較器41bとを有している。
【0067】
また、動き方向検出モジュール40は、動き成分出力用比較器41aにより出力された動き成分(M)を、各方向成分出力用比較器41bにより出力された各方向に対応する方向成分(D)に応じて選択的に出力することにより、各方向(+x,+y,−x,−y)に対応する動き方向成分を出力する複数のマスク器42とを有している。
【0068】
図8はこのようなマスク器42を示す図である。図8に示すように、各マスク器42は、方向成分(D)と閾値(T)との大小を比較し、D>Tのときに“1”、D≦Tのときに“0”を出力する大小比較器44と、動き成分(M)と大小比較器44の出力結果との論理積をとるAND回路45とを有する。これにより、各マスク器42においては、各方向に対応する方向成分(D)が所定の閾値(T)より大きいときに、動き成分(M)が出力され、それ以外では“0”が出力される。なお、このようにして各マスク器42から出力された結果は、(+x,+y,−x,−y)のいずれかの方向にのみ動く画素の動き成分(動き方向成分)を表しているので、このような結果に基づいて、特定の方向にのみ動く動画の動き成分を抽出した画像(動き方向画像)を得ることができる。
【0069】
ここで、図8に示すマスク器42は、1つの方向成分(D)のみに基づいて動き成分(M)を選択的に出力しているが、これに限らず、図9に示すマスク器46のように、2つ以上の方向成分(D,D′)に基づいて動き成分(M)を選択的に出力してもよい。
【0070】
すなわち、図9に示すように、各マスク器46は、方向成分(D)と閾値(T)との大小を比較し、D>Tのときに“1”、D≦Tのときに“0”を出力する大小比較器47と、方向成分(D)の方向から90°ずれた方向の方向成分(D′)と閾値(T)との大小を比較し、D′<Tのときに“1”、D′≧Tのときに“0”を出力する大小比較器47と、大小比較器47の出力結果と大小比較器48の出力結果との論理積をとるAND回路49と、動き成分48とAND回路49の出力結果との論理積をとるAND回路50とを有する。これにより、各マスク器46においては、各方向(例えば+x)に対応する方向成分(D)とそれと一定の関係(90°ずれた方向(例えば+y))にある方向成分(D′)とが排他的な関係にあるときに、動き成分(M)が出力され、それ以外では0が出力される。
【0071】
ここで、特定の方向(例えば+x方向)にのみ動く画素の動き成分(動き方向成分)を抽出する場合を例に挙げると、図8に示すマスク器42では、図10(a)に示すように、画像A′(画像AをΔxだけずらした画像)と画像Bとの差に対応する部分81(斜線部分)を選択出力部分(マスク対応部分)とし、この部分にある動き成分(M)のみを選択的に出力する。これに対し、図9に示すマスク器46では、図10(b)に示すように、画像A′(画像AをΔxだけずらした画像)と画像Bとの差に対応する部分(斜線部分)から、画像A1″または画像A2″(画像AをΔyまたは−Δyだけずらした画像)と画像Bとの差に対応する部分(網点部分)を除いた部分82(クロスハッチ部分)を、選択出力部分(マスク対応部分)とし、この部分にある動き成分(M)のみを選択的に出力する。
【0072】
一般に、物体の形状(外形)に斜め方向成分が含まれている場合には、物体が実際には+x方向にのみ動いている場合にも±y方向への移動成分が現れる。すなわち、図10(b)において、画像AをΔxだけずらした画像A′と画像Bとの差に対応する部分(斜線部分)のうち、画像AをΔy(または−Δy)だけずらした画像A1″(または画像A2″)と画像Bとの差に対応する部分(網点部分)と重なる部分(符号81,82参照)では、物体が+x方向に動く場合にも±y方向に動く場合にも動き成分(M)が現れる。しかしながら、図9に示すマスク器46では、このような部分を選択出力部分(マスク対応部分)から外すことができるので、物体の形状にかかわらず、特定の方向(例えば+x方向)にのみ動く画素の動き成分(動き方向成分)を精度良く確実に抽出することができる。
【0073】
なお、動き方向検出モジュール40には、各マスク器42により出力された出力結果(動き方向成分)を各方向(+x,+y,−x,−y)ごとに計数する複数のカウンタ(計数器)43が設けられており、各画素の動き方向成分を各方向(+x,+y,−x,−y)ごとに画像の一部または全体にわたって集計することにより、動画の各方向(+x,+y,−x,−y)に対応する局所的または全体的な動き方向量を得ることができる。
【0074】
ここで、このような4方向(+x,+y,−x,−y)の動き方向量を用いることにより、動画の動きの方向を任意の方向で捉えることが可能である。すなわち、+xの動き方向量および−xの動き方向量のいずれか絶対値の大きい方をXとし、同様に、+yの動き方向成分および−yの動き方向量のいずれか絶対値の大きい方をYとし、ベクトル(X,Y)をつくると、動画の動きの方向を表す角度Θは、
Θ=tan−1(Y/X)
と表される。
【0075】
このように本実施の形態によれば、加算画像生成モジュール10により、解析対象となる動画に含まれる個々の離散時刻の静止画の画像を時間的に順次加算することにより2種類の画像(異なる離散時刻の静止画の画像を異なる割合で含む画像Aおよび画像B)を生成した後、動き成分検出モジュール30により、このようにして生成された2種類の画像(画像Aおよび画像B)を比較することにより、解析対象となる動画の動き成分を検出する。ここで、比較の対象となる2種類の画像(画像Aおよび画像B)はいずれも、異なる離散時刻に起きた事象を含むので、静止画の撮影間隔が離散的であるにもかかわらず、画像Aおよび画像Bの比較によって得られる結果は離散的にはならない。このため、撮影される物体の動きが速い場合でも、動画の動き成分を簡易な構成で精度良くかつ高速に解析することができる。特に、このような処理を実現する回路はハードウェア化が容易であり、また、比較の対象となる2種類の画像(画像Aおよび画像B)がいずれも、複数の画像を時間的に加算したものであるので、時間的な平均化の効果により、時間分解能を犠牲にすることなく耐ノイズ性能を向上させることができる。
【0076】
また、本実施の形態によれば、マトリクス展開モジュール21,22により、加算画像生成モジュール10により生成された画像Aの中から3×3のウィンドウ領域に位置する第1画素群a(i,j)を取り出すとともに、画像Bの中から前記ウィンドウ領域に対応する領域に位置する第2画素群b(i,j)を取り出した後、動き方向検出モジュール40により、取り出された第1画素群a(i,j)と第2画素群b(i,j)とを空間的にずらしながら比較することにより、解析対象となる動画の動きの方向を検出するようにしているので、動画の動きの方向を簡易な構成で解析することができる。
【0077】
なお、以上のようにして得られた動画の動き成分等はロボット等の各種の制御系で用いることが可能である。は、ロボット等の各種の制御系で用いることが可能である。
【0078】
なお、上述した実施の形態においては、動き成分検出モジュール30の比較器31において、マトリクス展開モジュール21,22により取り出された第1画素群a(i,j)および第2画素群b(i,j)を比較することにより、解析対象となる動画の動き成分を検出するようにしているが、第1画素群a(i,j)および第2画素群b(i,j)のうちの任意の画素同士を比較する場合には、マトリクス展開モジュール21,22を介することなく、加算画像生成モジュール10から出力された画像Aおよび画像Bの対応する画素同士を直接比較するようにしてもよい。
【0079】
また、上述した実施の形態においては、動き方向検出モジュール40において、空間的にずらした画像Aと画像Bとの差の絶対値をとることで得られた方向成分(D)を各マスク器42で用いるようにしているが、これに限らず、方向成分(D)に適当な演算を行ったものを各マスク器42で用いるようにしてもよい。
【0080】
さらに、上述した実施の形態においては、動き方向検出モジュール40において、動き成分(M)を選択的に出力するための手段として、各方向成分出力用比較器41bに加えて、動き成分出力用比較器41aおよびマスク器42を用いているが、動き方向量や動きを表す角度Θを求めるだけであれば、各方向に対応する方向成分(D)を出力する方向成分出力用比較器41bがあればよく、この場合には、動き成分出力用比較器41aおよびマスク器42は必要とされない。
【0081】
なお、上述した実施の形態において、加算画像生成モジュール10、マトリクス展開モジュール21,22、動き成分検出モジュール30および動き方向検出モジュール40はいずれも、コンピュータ上で稼働するプログラムとして実現することができる。このようなプログラムは、コンピュータ上のメモリやハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM等のようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納され、コンピュータ上のCPU(中央演算処理装置)から逐次読み出されて実行されることにより上述したような機能を実現することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、撮影される物体の動きが速い場合でも、動画中での物体の動きを簡易な構成で精度良くかつ高速に解析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る動画解析システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】図1に示す動画解析システムの加算画像生成モジュールの一例を示すブロック図。
【図3】図1に示す動画解析システムの加算画像生成モジュールにより生成される加算画像(画像Aおよび画像B)の一例を示す概念図。
【図4】図1に示す動画解析システムの加算画像生成モジュールの他の例を示すブロック図。
【図5】図1に示す動画解析システムのマトリクス展開モジュールの一例を示すブロック図。
【図6】図1に示す動画解析システムの動き成分検出モジュールに含まれる比較器の一例を示すブロック図。
【図7】図1に示す動画解析システムの動き成分検出モジュールに含まれる比較器の他の例を示すブロック図。
【図8】図1に示す動画解析システムの動き方向検出モジュールに含まれるマスク器の一例を示すブロック図。
【図9】図1に示す動画解析システムの動き方向検出モジュールに含まれるマスク器の他の例を示すブロック図。
【図10】図8および図9に示すマスク器の機能を説明するための概念図。
【符号の説明】
1 動画解析システム
10,60 加算画像生成モジュール
14,18,65,70 メモリ
21,22 マトリクス展開モジュール
30 動き成分検出モジュール
31,35 比較器
32 カウンタ(計数器)
40 動き方向検出モジュール
41 比較器
42,46 マスク器
43 カウンタ(計数器)
Claims (15)
- 離散的な時間間隔で撮影された複数の静止画の集まりからなる動画を解析する動画解析システムにおいて、
解析対象となる動画に含まれる個々の離散時刻の静止画の画像を時間的に順次加算することにより、異なる離散時刻の静止画の画像を異なる割合で含む第1加算画像および第2加算画像を生成する加算画像生成モジュールと、
前記加算画像生成モジュールにより生成された前記第1加算画像および前記第2加算画像を比較することにより、解析対象となる動画の動き成分を検出する動き成分検出モジュールとを備え、
前記加算画像生成モジュールは、前記第1加算画像および前記第2加算画像をそれぞれ保持するための第1メモリおよび第2メモリを有し、取り込まれた入力画像と前記第1メモリに保持されている現在の第1加算画像とを第1の割合で加算することで、前記第1メモリに保持されるべき新たな第1加算画像を生成するとともに、取り込まれた前記入力画像と前記第2メモリに保持されている現在の第2加算画像とを前記第1の割合とは異なる第2の割合で加算することで、前記第2メモリに保持されるべき新たな第2加算画像を生成することを特徴とする動画解析システム。 - 前記動き成分検出モジュールは、前記第1加算画像および前記第2加算画像の対応する画素同士を比較して動き成分を出力する比較器を有することを特徴とする、請求項1に記載の動画解析システム。
- 前記加算画像生成モジュールにより生成された前記第1加算画像の中から所定の領域に位置する第1画素群を取り出す第1マトリクス展開モジュールと、
前記加算画像生成モジュールにより生成された前記第2加算画像の中から前記所定の領域に対応する領域に位置する第2画素群を取り出す第2マトリクス展開モジュールとをさらに備え、
前記動き成分検出モジュールの前記比較器は、前記第1マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第1画素群と前記第2マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第2画素群とを比較して動き成分を出力することを特徴とする、請求項2に記載の動画解析システム。 - 前記動き成分検出モジュールは、前記比較器により出力された動き成分を計数して動画の動き量を算出する計数器をさらに有することを特徴とする、請求項2または3に記載の動画解析システム。
- 前記第1マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第1画素群と前記第2マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第2画素群とを空間的にずらしながら比較することにより、解析対象となる動画の動きの方向を検出する動き方向検出モジュールをさらに備えたことを特徴とする、請求項3に記載の動画解析システム。
- 前記動き方向検出モジュールは、前記第1画素群に含まれる第1基準画素と前記第2画素群に含まれる第2基準画素とを比較して動き成分を出力する動き成分出力用比較器と、前記第1画素群のうち前記第1基準画素から少なくとも4方向にずれた箇所に位置する複数の画素と前記第2画素群の前記第2基準画素とをそれぞれ比較して前記各方向に対応する方向成分を出力する複数の方向成分出力用比較器と、前記動き成分出力用比較器により出力された動き成分を、前記各方向成分出力用比較器により出力された前記各方向に対応する方向成分に応じて選択的に出力することにより、前記各方向に対応する動き方向成分を出力する複数のマスク器とを有することを特徴とする、請求項5に記載の動画解析システム。
- 前記各マスク器は、前記各方向に対応する方向成分が所定の閾値より大きいときに、前記動き成分を出力することを特徴とする、請求項6に記載の動画解析システム。
- 前記各マスク器は、前記各方向に対応する方向成分と所定の閾値とを比較した結果と、前記各方向に対応する方向成分と一定の関係にある方向成分と所定の閾値とを比較した結果とが、論理演算上における排他的な関係にあるときに、前記動き成分を出力することを特徴とする、請求項6に記載の動画解析システム。
- 前記動き方向検出モジュールは、前記各マスク器により出力された動き方向成分を計数して前記各方向に対応する動き方向量を算出する計数器をさらに有することを特徴とする、請求項6乃至8のいずれかに記載の動画解析システム。
- 離散的な時間間隔で撮影された複数の静止画の集まりからなる動画を解析する動画解析システムにおいて、
解析対象となる動画に含まれる個々の離散時刻の静止画の画像を時間的に順次加算することにより、異なる離散時刻の静止画の画像を異なる割合で含む第1加算画像および第2加算画像を生成する加算画像生成モジュールと、
前記加算画像生成モジュールにより生成された前記第1加算画像の中から所定の領域に位置する第1画素群を取り出す第1マトリクス展開モジュールと、
前記加算画像生成モジュールにより生成された前記第2加算画像の中から前記所定の領域に対応する領域に位置する第2画素群を取り出す第2マトリクス展開モジュールと、
前記第1マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第1画素群と前記第2マトリクス展開モジュールにより取り出された前記第2画素群とを空間的にずらしながら比較することにより、解析対象となる動画の動きの方向を検出する動き方向検出モジュールとを備えたことを特徴とする動画解析システム。 - 前記加算画像生成モジュールは、前記第1加算画像および前記第2加算画像をそれぞれ保持するための第1メモリおよび第2メモリを有し、取り込まれた入力画像と前記第1メモリに保持されている現在の第1加算画像とを第1の割合で加算することで、前記第1メモリに保持されるべき新たな第1加算画像を生成するとともに、取り込まれた前記入力画像と前記第2メモリに保持されている現在の第2加算画像とを前記第1の割合とは異なる第2の割合で加算することで、前記第2メモリに保持されるべき新たな第2加算画像を生成することを特徴とする、請求項10に記載の動画解析システム。
- 前記動き方向検出モジュールは、前記第1画素群に含まれる第1基準画素と前記第2画素群に含まれる第2基準画素とを比較して動き成分を出力する動き成分出力用比較器と、前記第1画素群のうち前記第1基準画素から少なくとも4方向にずれた箇所に位置する複数の画素と前記第2画素群の前記第2基準画素とをそれぞれ比較して前記各方向に対応する方向成分を出力する複数の方向成分出力用比較器と、前記動き成分出力用比較器により出力された動き成分を、前記各方向成分出力用比較器により出力された前記各方向に対応する方向成分に応じて選択的に出力することにより、前記各方向に対応する動き方向成分を出力する複数のマスク器とを有することを特徴とする、請求項10または11に記載の動画解析システム。
- 前記各マスク器は、前記各方向に対応する方向成分が所定の閾値より大きいときに、前記動き成分を出力することを特徴とする、請求項12に記載の動画解析システム。
- 前記各マスク器は、前記各方向に対応する方向成分と所定の閾値とを比較した結果と、前記各方向に対応する方向成分と一定の関係にある方向成分と所定の閾値とを比較した結 果とが、論理演算上における排他的な関係にあるときに、前記動き成分を出力することを特徴とする、請求項12に記載の動画解析システム。
- 前記動き方向検出モジュールは、前記各マスク器により出力された動き方向成分を計数して動画の動き方向量を算出する計数器をさらに有することを特徴とする、請求項12乃至14のいずれかに記載の動画解析システム。
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