JP3747129B2 - Binder resin for toner and method for producing the same - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において、静電荷像または磁気潜像の現像に用いられるトナー用バインダー樹脂およびその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、臭気が少なく、帯電安定性に優れたトナー用バインダー樹脂およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法、静電印刷法による代表的な画像形成工程は、光電導性絶縁層を一様に帯電させ、その絶縁層を露光させた後、露光された部分上の電荷を消散させることによって電気的な潜像を形成し、該潜像に電荷を持った微粉末のトナーを付着させることにより可視化させる現像工程、得られた可視像を転写紙等の転写材に転写させる転写工程、加熱あるいは加圧により永久定着させる定着工程からなる。
【0003】
このような電子写真法あるいは静電印刷法に使用されるトナーおよびトナー用バインダー樹脂としては、上記各工程において様々な性能が要求される。例えば、現像工程においては、電気的な潜像にトナーを付着させるために、トナーおよびトナー用バインダー樹脂は温度、湿度等の周囲の環境に影響されることなくコピー機に適した帯電量を保持しなくてはならない。また、熱ローラー定着方式による定着工程においては、熱ローラーに付着しない非オフセット性、紙への定着性が良好でなくてはならない。さらに、コピー機内での保存中にトナーがブロッキングしない耐ブロッキング性も要求される。
【0004】
また、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等に用いられるコピー機、プリンター、ファクシミリ等では、通常、100〜230℃程度の温度に加熱された加熱ローラーを用いてトナーを紙等に定着している。このような定着工程では、連続して多数枚の紙等に定着されることが多く、加熱ローラー上に非オフセット性に影響のない程度の微量のトナーが蓄積されていく。そして、連続回転と紙等の連続供給のために加熱ローラーの温度が高くなり、加熱ローラー上に蓄積されたトナーが加熱されることによって、トナー中に残存している残存モノマーや残存溶剤が揮発し、臭気を発生する。近年、電子写真法等の応用が進み、コピー機、プリンター、ファクシミリ等が大衆化し、密閉化した一般のオフィスや家庭でも使用されるようになってきている。このため、画像形成や画像定着の際の低臭気性が求められ、また、バインダー樹脂と他の添加剤とをニーダーやルーダー等により混練するトナー製造時においても、低臭気化が強く要求されてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、トナー用バインダー樹脂としては、スチレン−アクリル系共重合体が多用されており、このような臭気の問題は、トナー用バインダー樹脂に含まれる残存モノマーや残存溶剤に起因し、バインダー樹脂の残存モノマーおよび残存溶剤の低減が図られている。
【0006】
バインダー樹脂の残存モノマーおよび残存溶剤の低減については、例えば、特開平1−70765号公報に記載されているように、重合後に得られる樹脂のガラス転移温度以上の温度で加熱して、所定量の水を溜去することによって残存モノマーを低減させ低臭気化を図る方法等が提案されている。また、特開平7−104514号公報や特開平8−41123号公報においても、残存モノマーや残存溶剤等の揮発成分を低減して臭気を抑える方法が提案されている。さらに、特開平3−101745号公報や特開平3−101746号公報に記載されているように、トナー用バインダー樹脂に含まれるベンズアルデヒドを低減させ低臭気化を図る方法が提案されている。
【0007】
しかしながら、特開平1−70765号公報記載の方法では、沸点が150℃未満の揮発成分は効率的に減少できるものの、沸点の高い揮発成分の除去は困難であり、十分な低臭気化を図ることはできなかった。また、所定量の水を溜去する方法では、処理の安定性が極端に悪化する場合があり、得られる樹脂粒子として粒径が1000μmを越えるものが5重量%程度も含有されるこがあり、このためトナーの帯電性の低下を招くという問題点をも有していた。この特開平1−70765号公報や、特開平7−104514号公報、特開平8−41123号公報においては、重合後に樹脂中に残存するモノマーや溶剤を減少させるだけであり、臭気の原因となるその他の揮発成分については特に考慮されておらず、十分な低臭気化を図ることができないものであった。さらに、特開平3−101745号公報や特開平3−101746号公報記載の方法においても、ベンズアルデヒドの低減は図れるものの、その他の揮発成分を十分に除去することはできず、十分な低臭気化を図ることはできなかった。
そこで、本発明の目的は、臭気が少なく、トナ−としての帯電安定性に優れたトナ−用バインダ−樹脂を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、このような状況に鑑み、トナー用バインダー樹脂について鋭意検討した結果、臭気の問題はバインダー樹脂中に含有される残存モノマー、残存溶剤やベンズアルデヒドにのみ起因するものではなく、他の揮発性成分も併せて減少させることによて臭気の少ないトナーが得られ、トナ−としての帯電安定性に優れたトナ−用バインダ−樹脂を得られることを見い出し、本発明に到達したものである。すなわち、本発明のトナー用バインダー樹脂の製造方法は、スチレン−アクリル系共重合体の重合を行った後、反応系を密閉した状態で110℃以上の温度で加圧下において熱処理を行い、反応系の加圧状態を徐々に開放しながら揮発成分を反応系外へ溜去し、除去することを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のトナー用バインダー樹脂は、揮発成分の総含有量を1500ppm以下とすることを特徴とするものである。これは、トナー用バインダー樹脂中に含有される揮発成分の総含有量が1500ppmを越えると、トナー製造において樹脂を種々の添加剤と混練する際、あるいは、コピー機、プリンター、ファクシミリ等でトナーを使用する際の画像形成時や画像定着時の低臭気化を図ることができないためであり、好ましくは1000ppm以下の範囲であり、さらに好ましくは800ppm以下の範囲である。
【0010】
トナーとしての臭気は、トナー用バインダー樹脂に含まれる揮発成分の中でも、ベンゼン環を有する揮発成分が臭気の主な原因であり、揮発成分中でもベンゼン環を有する揮発成分の含有量を1400ppm以下とすることが、低臭気化の点から好ましく、さらに好ましくは1000ppm以下の範囲であり、より好ましくは800ppm以下の範囲である。また、ベンゼン環を有する揮発成分の中でも、特に臭気の原因となるのは沸点が200℃未満の揮発成分であり、本発明においては、沸点が200℃未満のベンゼン環を有する揮発成分の含有量を500ppm以下とすることが好ましく、さらに好ましくは450ppm以下の範囲であり、より好ましくは400ppm以下の範囲である。なお、本発明においては、沸点が200℃未満のベンゼン環を有する揮発成分としては、t−ブトキシベンゼンを含むものである。さらに、最も臭気発現の原因となる沸点が150℃未満のベンゼン環を有する揮発成分の含有量は、300ppm以下の範囲とすることが好ましく、さらに好ましくは250ppm以下、より好ましくは200ppm以下、特に好ましくは100ppm以下の範囲である。
【0011】
本発明において、150℃未満のベンゼン環を有する揮発成分としては、例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、p−キシレン、m−キシレン、o−キシレン、スチレン等が挙げられる。また、沸点が150℃以上200℃未満のベンゼン環を有する揮発成分としては、例えば、クメン、n−プロピルベンゼン、アリルベンゼン、ジエチルベンゼン、α−メチルスチレン、ベンズアルデヒド、スチレンオキサイド、安息香酸メチル、フェノール等が挙げられる。沸点が200℃以上のベンゼン環を有する揮発成分としては、例えば、アセトフェノン、ナフタレン、α−メチルベンジルアルコール、ジベンジル、安息香酸、安息香酸フェニル、ビフェニル等が挙げられる。さらに、ベンゼン環を有しない揮発成分としては、アセトン、t−ブタノール、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、n−ブタノール、酢酸2−エチルヘキシル、2−ヘチルヘキサノール、その他(メタ)アクリル系モノマーやその分解物、重合開始剤の分解物等が挙げられる。
【0012】
本発明のトナー用バインダー樹脂は、スチレン系単量体および他の共重合可能なビニル系単量体からなるスチレン−アクリル系共重合体からなる。本発明において、高分子量重合体成分および低分子量重合体成分の重合のために使用されるスチレン系単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−フェニルスチレン、3,4−ジシクロシルスチレン等が挙げられ、中でも、スチレンが好ましい。これらのスチレン系単量体は、単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0013】
また、他の共重合可能なビニル系単量体としては、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル等の不飽和モノカルボン酸エステル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ブチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル等の不飽和ジカルボン酸ジエステル等が挙げられる。
さらに、アクリル酸、メタクリル酸、ケイヒ酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノブチル等の不飽和モノカルボン酸モノエステル等のカルボン酸含基ビニル単量体を併用することもできる。
【0014】
また、本発明のトナー用バインダー樹脂において、テトラヒドロフラン不溶解成分を形成させるためには、架橋性単量体により架橋構造を付与させたり、金属架橋をさせる等の方法が挙げられるが、架橋性単量体を用いて高分子量重合体成分に架橋構造を導入させることが好ましい。これは、低分子量重合体成分に架橋構造を導入した場合には、導入した架橋構造が脆くなるためトナーとしての非オフセット性が低下する傾向にあるためである。
【0015】
テトラヒドロフラン不溶解成分を形成させるために使用される架橋性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0016】
これらの単量体の共重合比率は特に限定されるものではないが、得られるトナー用バインダー樹脂のガラス転移温度が40℃以上の範囲となるよう選定することが好ましい。これは、トナー用バインダー樹脂のガラス転移温度が40℃未満であると、トナーのブロッキング発生温度が低下し、保存安定性が極端に低下する場合があるためである。また、トナー用バインダー樹脂のガラス転移温度が80℃を超えると軟化温度が高くなりトナーの定着性が低下する傾向にあり、好ましくは45〜80℃の範囲であり、さらに好ましくは50〜65℃の範囲である。
【0017】
本発明のトナー用バインダー樹脂は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によるクロマトグラムにおいて、分子量4000〜50000の領域に少なくとも1つのピークを有することが、トナーの定着性、耐オフセット性や帯電特性の点で好ましく、さらに好ましくは分子量5000〜45000の領域であり、より好ましくは分子量6000〜40000の領域である。
【0018】
さらに、トナーの耐オフセット性の観点から、THF不溶解成分を5〜55重量%の範囲で含有するか、GPCにおける分子量80000〜500000の領域に少なくとも1つのピークを有する高分子量重合体成分を10〜60重量%の範囲で含有させることが好ましい。これは、THF不溶解成分の含有量が5重量%未満であると、トナーの溶融粘度が低くなり十分な耐オフセット性を付与することができない傾向にあるためであり、逆に55重量%を越えると、トナーの溶融粘度が高くなり定着性が低下する傾向にあるとともに、トナーの強度が高くなり粉砕性が低下する傾向にあるためである。一方、高分子量重合体成分の含有量が10重量%未満であると、分子量を高くしたとしても十分な耐オフセット性を付与することができない傾向にあり、逆に60重量%を越えると、トナーの定着性が低下する傾向にあるためである。
【0019】
また、本発明のトナー用バインダー樹脂は、重量平均分子量が70000〜200000の範囲、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜40の範囲、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が10〜300の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは、Mw/Mnが5〜30の範囲、Mz/Mnが15〜250の範囲である。
【0020】
本発明のトナー用バインダー樹脂は、上記の重合性モノマーの混合物を懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法等の公知の重合法によって製造することができる。中でも、懸濁重合法によって重合したものが、残存溶剤による臭気の問題がないとともに、トナーの保存性、感光体ドラムへのフィルミングや定着ロールへの付着等の原因となる分子量3000未満の超低分子量成分が少なく、発熱の制御の容易であり、分散剤の使用量も少なく耐湿性を損なうこともない点で好ましい。特に、残存モノマーを低減させる点から、半減期温度の異なる2種以上の重合開始剤を併用して懸濁重合を行うことが好ましい。さらに、得られた樹脂中に重合開始剤が残存すると、トナー製造の際の混練時や保存中に重合開始剤が分解して揮発成分を生成する場合があり、重合後に反応系を加圧状態とし、110℃以上、好ましくは120℃以上、さらに好ましくは125°以上の高温加圧下で熱処理を施した後、加圧状態を徐々に開放しながら残存するモノマーや溶剤等とともに重合開始剤やその分解物等の揮発成分を反応系外に溜去させ除去することが好ましい。反応系を加圧状態にするには、反応系内に外部から圧力を付与してもよいし、オートクレーブ等の反応容器を使用して反応系を密閉状態とし、所望の温度まで昇温することによって加圧状態としてもよい。また、加圧高温下での熱処理は、別途に熱処理工程を施すことに限らず、例えば、反応系を密閉状態として所望の温度までの昇温工程等で代替してもよい。
【0021】
懸濁重合に使用される重合開始剤としては、特に限定されるものではなく、通常使用されるラジカル重合性を有する過酸化物やアゾ系化合物等が使用でき、例えば、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、アセチルパーオキシド、イソブチリルパーオキシド、オクタノニルパーオキシド、デカノニルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、m−トルオイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピパレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパオキシライレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカオーボネート、アゾビスイソブチルニトリル、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパ−オキシシクロヘキシル)プロパン、シクロヘキサノンパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、p−メタンハイドロパーオキシド、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル等が挙げられる。これら重合開始剤は、単独または2種以上を組み合わせて使用することができ、単量体100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲で使用することが好ましく、さらに好ましくは0.5〜10重量部の範囲である。
【0022】
懸濁重合は、単量体に対して好ましくは1〜10倍、さらに好ましくは2〜4倍程度の水とともに、分散剤、重合開始剤、必要に応じて分散助剤あるいは連鎖移動剤等を添加して、所定の重合温度まで昇温して、所定の重合率となるまで加温を続けることによって行われる。
【0023】
懸濁重合で使用される分散剤としては、ポリビニルアルコール、(メタ)アクリル酸の単独重合体あるいは共重合体のアルカリ金属塩、カルボキシチルセルロース、ゼラチン、デンプン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム等のが挙げられ、中でも、ポリビニルアルコールが好ましく、特に好ましくは、酢酸基と水酸基がブロック的に存在する部分鹸化ポリビニルアルコールである。これら分散剤は、水100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲で使用することが好ましい。これは、分散剤の使用量が0.01重量部未満であると、懸濁重合の安定性が低下して生成粒子の凝集によって重合体が固化する傾向にあり、逆に5重量部を超えるとトナーの環境依存性、特に耐湿性が低下する傾向にあるためであり、さらに好ましくは0.05〜2重量部の範囲である。また、必要に応じて、これら分散剤とともに、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の分散助剤を併用することもできる。さらに、分子量を調整するために、必要に応じて、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘクシル、α−メチルスチレンダイマー等の連鎖移動剤を使用してもよい。
【0024】
このようにして得られたスチレン−アクリル系共重合体は、平均粒子径が100〜400μmであり、粒子径が1000μm以上の粒子が5重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは平均粒子径が110〜300μmの範囲であり、粒子径が1000μmを越える粒子が2重量%以下の範囲である。これは、平均粒子径が100μm未満であると、トナー製造の際の予備混合や混練時の流動性が低下して、フィーダー部での詰まりが発生しやすくなる傾向にあるとともに、微粒子の飛散がにより作業環境の悪化の原因となる傾向にあるためである。逆に、平均粒子径が400μmを越えると、トナー製造の際の予備混合時に顔料、荷電制御剤等の添加剤との混合性が損なわれ、トナーの画像濃度が低下する傾向にあるためである。また、粒子径が1000μm以上の粒子が5重量%を越えると、トナー製造の際の予備混合時の混合性が極端に低下する傾向にあるためである。
【0025】
本発明において、上記のようなバインダー樹脂は、2成分系トナー、1成分系トナー、磁性トナー、非磁性トナー等の各種トナーのバインダー樹脂として使用することができ、例えば、2成分系トナーとしては、トナー中に88〜97重量%の範囲で含有されることが好ましく、さらに好ましくは90〜95重量%の範囲である。これは、バインダー樹脂の含有量が88重量%未満であると、トナーとしての非オフセット性が低下する傾向にあり、逆に97重量%を超えるとトナーの帯電安定性に劣る傾向にあるためである。
【0026】
本発明のバインダー樹脂は、着色剤、顔料、荷電制御剤、オフセット防止剤、磁性粉等の添加剤とともに、例えば、二軸押出機やミキサー等の混練機を用いて、バインダー樹脂の軟化温度よりも15〜30℃程度高い温度で混練した後、微粉砕、分級を行いトナー化される。得られたトナー粒子は、平均粒径が5〜20μm程度、好ましくは8〜15μm程度であり、粒径が5μm以下の微粒子が3重量%未満であることが好ましい。使用される着色剤、顔料、荷電制御剤、オフセット防止剤、磁性粉は、通常使用されているものでよく、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、ランプ黒、スーダンブラックSM、ネーブルイエロー、ミネラルファーストイエロー、リソールレッド、パーマネントオレンジ4R等の着色剤あるいは顔料、ニグロシン、アルキル基含有アジン系染料、塩基性染料、モノアゾ染料あるいはその金属錯体、サリチル酸あるいはその金属錯体、アルキルサルチル酸あるいはその金属錯体、ナフトエ酸あるいはその金属錯体等の荷電制御剤、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体等のオフセット防止剤、フェライト、マグネタイト等の磁性粉が挙げられる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。
ベンゼン以外の揮発成分の定量
樹脂1gに、3−メトキシ−3−メチルブタノール0.2gをアセトンで100mlに希釈した内部標準液1mlを添加した後、アセトン15mlを添加して39時間静置した。次いで、1時間振とうし、30分間超音波抽出を行った後、6時間振とうして68時間静置し、上澄み液を測定試料としてガスクロマトグラフ(島津製作所社製GC−14B型)を用いて測定した。注入量は0.5μlで、SUPELCO社製SPWAX−10(30m×0.53mm×1.0μm)とSUPELCO社製SPB−5(30m×0.53mm×1.5μm)をカラムとして並列分流した。検出器はFID(水素炎イオン検出器)で、キャリアガスとしてHeを0.3Kg/cm2 の圧力で用いた。注入口温度150℃、検出器温度220℃とし、40℃で3分間保持した後、40℃から200℃まで6℃/分の速度で昇温して、200℃で5分間保持した。
【0028】
ベンゼンの定量
樹脂1gに、3−メトキシ−3−メチルブタノール0.2gをメチルイソブチルケトン(MIBK)で100mlに希釈した後、2mlをMIBKで100mlに希釈した内部標準溶液を10ml添加した。次いで、MIBKを5ml添加して2時間振とうし、65時間静置した。その後、30分間超音波抽出を行い、7時間振とうして41時間静置し、上澄み液を測定試料として、上記条件と同様にしてガスクロマトグラフ(島津製作所社製GC−14B型)を用いて測定した。
【0029】
THF不溶解成分の測定
セライト545(片山化学品社製)を充填したガラスフィルター(1G−3または2G−3)の重量(W1)を秤量した。次いで、ガラスフィルターに0.5g程度の樹脂(W2)に50mlのTHFを添加して、60℃で3時間加熱処理したTHF溶液を吸引濾過した。ガラスフィルター上に残存したTHF不溶解成分をアセトンで完全に洗い流し、セライトを充填したガラスフィルターを80℃で3時間以上真空乾燥した。その後、乾燥させたセライトを充填したガラスフィルターの重量(W3)を秤量し、以下の式により算出した。
【0030】
THF不溶解成分(重量%)={(W3−W1)/W2}×100
ゲルパーミェーションクロマトグラフィーによる分子量分布
THFを溶剤とした0.04重量%の樹脂溶液をPTFE膜(東ソー社製マイショリデイスクH−25−5)で濾過し、3本のカラム(東ソー社製TSKgel/GMHXLカラム)から構成されたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー社製HCL−8020)によって温度38℃で測定し、F2000/F700/F288/F128/F80/F40/F20/F2/A1000(東ソー社製ポリスチレン)およびスチレンモノマーを用いた検量線にて、ポリスチレン換算により求めた。なお、測定温度は38℃、検出器はRIにて行った。
【0031】
ガラス転移温度
サンプルを100℃まで昇温しメルトクエンチした後、DSC法(昇温速度10℃/min)により求めた。
【0032】
軟化温度
1mmφ×10mmのノズルを有するフローテスター(島津製作所社製CFT−500)を用い、荷重30Kgf、昇温速度3℃/minの条件下で、サンプルの1/2が流出した時の温度で示した。
【0033】
定着温度領域
複写機(パナソニック社製GP−1570)により得られた未定着画像を、ローラー温度可変の定着試験機を用いて、定着速度150mm/秒でトナー像の定着を行い、定着されたトナー像を砂消しゴム(JIS512)で9回擦り、その前後の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、濃度の低下が20%未満となる最低温度(定着下限温度)と、ローラーにトナーが移行する最低温度(定着上限温度)として表示した。
【0034】
画像カブリ:
定着温度領域の評価時に得られた画像の白色部を目視により、次の基準で評価した。
○:問題ないレベルのもの。
△:やや問題あるが実用レベルのもの。
×:実用レベルに達していないもの。
【0035】
樹脂の臭気
樹脂を10gを200ccの密閉ガラス容器に入れ、180℃で1時間加熱した後、加熱下で樹脂の臭気を以下の基準で評価した。
○:臭気をほとんど感じない。
△:やや臭気が感じられる。
×:臭気が感じられる。
【0036】
トナーの臭気
複写機(パナソニック社製GP−1570)を32m2 程度の部屋の中央に設置して10枚のベタ印刷を行った後、無作為に選んだ10人で官能試験を行った。官能試験は、全く臭気を感じなかった場合は0点、やや臭気があるが不快ではない場合は1点、臭気があり不快であると感じた場合は2点として、10人の合計点により以下の基準で評価を行った。
○:0〜5点
△:5〜10点
×:11〜20点
樹脂の粒子径
平均粒子径は、目開きが1000μm、710μm、500μm、355μm、250μm、150μm、75μmの篩をこの順に取り付け、サンプル500gを振動機を用いて篩い分けし、粒子径分布の累積50重量%の値で示した。粒子径が1000μm以上の粒子の量は、目開き1000μmの篩上に残った粒子の質量を測定し、そのg数を500で割って求めた。
【0037】
実施例1
4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アクリル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.315重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しながらオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉状態とし85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った後、30分間かけて130℃まで昇温しながら熱処理を行い、反応系の加圧状態を徐々に開放しながらコンデンサーを介して揮発成分の系外溜去を10分間行った。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0038】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0039】
実施例2
4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アクリル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.315重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しながらオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉状態とし85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った後、30分間かけて130℃まで昇温しながら熱処理を行い、反応系の加圧状態を徐々に開放しながらコンデンサーを介して揮発成分の系外溜去を30分間行った。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0040】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0041】
実施例3
4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アクリル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.315重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しながらオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉状態とし85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った後、30分間かけて130℃まで昇温しながら熱処理を行い、反応系の加圧状態を徐々に開放しながらコンデンサーを介して揮発成分の系外溜去を60分間行った。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0042】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて140℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0043】
実施例4
4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混合溶液を投入した。次いで、スチレン75重量部、アクリル酸n−ブチル25重量とジビニルベンゼン0.3重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド3.5重量部とt−ブチルパーオキシベンゾエート0.5重量部を溶解して、撹拌しながらオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉状態とし85℃まで昇温して2時間の懸濁重合を行った後、30分間かけて130℃まで昇温しながら熱処理を行い、反応系の加圧状態を徐々に開放しながらコンデンサーを介して揮発成分の系外溜去を90分間行った。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0044】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて140℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0045】
実施例5
4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混合溶液を投入した。次いで、スチレン32.5重量部、アクリル酸n−ブチル7.5重量部とジビニルベンゼン0.02重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤として2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン(化薬アクゾ社製パーカドックス12)0.024重量部を溶解して、撹拌しながらオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉状態として130℃まで昇温して2時間の高分子量重合体成分の懸濁重合を行った。さらに、40℃まで冷却した高分子量重合体成分の懸濁液中にスチレン56重量部、アクリル酸n−ブチル4重量部、ベンゾイルパーオキシド6重量部とt−ブチルパーオキシベンゾエート1重量部の混合液を添加し、反応系を密閉状態とし130℃まで昇温して2時間の低分子量重合体成分の懸濁重合を行った。次いで、反応系の加圧状態を徐々に開放しながらコンデンサーを介して揮発成分の系外溜去を60分間行った。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0046】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0047】
実施例6
4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混合溶液を投入した。次いで、スチレン24重量部、アクリル酸n−ブチル6重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤として2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン(化薬アクゾ社製パーカドックス12)0.018重量部を溶解して、撹拌しながらオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉状態とし130℃まで昇温して2時間の高分子量重合体成分の懸濁重合を行った。さらに、40℃まで冷却した高分子量重合体成分の懸濁液中にスチレン65重量部、アクリル酸n−ブチル5重量部、ベンゾイルパーオキシド6重量部とt−ブチルパーオキシベンゾエート1重量部の混合液を添加し、反応系を密閉状態とし130℃まで昇温して2時間の低分子量重合体成分の懸濁重合を行った。次いで、反応系の加圧状態を徐々に開放しながらコンデンサーを介して揮発成分の系外溜去を90分間行った。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0048】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0049】
比較例1
4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アクリル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.315重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しながらオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉状態とし85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0050】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0051】
比較例2
4リットルのオートクレーブに、脱イオン水200重量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アクリル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.315重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しながらオートクレーブ内に投入した。次いで、反応系を密閉状態とし85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った後、130℃まで昇温して120分間保持した。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0052】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0053】
比較例3
4リットルのガラス製フラスコに、脱イオン水300重量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アクリル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.315重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しながらガラス製フラスコ内に投入した。85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った後、103℃まで昇温して120分間コンデンサーを介して重合終了時の水量に対して20重量%の水を系外へ溜去した。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0054】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0055】
比較例4
4リットルのガラス製フラスコに、脱イオン水300重量部と部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部との混合溶液を投入した。次いで、スチレン74重量部、アクリル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.315重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド3重量部を溶解して、撹拌しながらガラス製フラスコ内に投入した。85℃まで昇温して4時間の懸濁重合を行った後、103℃まで昇温して480分間コンデンサーを介して重合終了時の水量に対して50重量%の水を系外へ溜去した。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0056】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0057】
比較例5
スチレン74重量部、アクリル酸n−ブチル26重量とジビニルベンゼン0.315重量部からなる単量体混合物に、重合開始剤としてベンゾイルパーオキシド3重量部を溶解してた後、部分鹸化ポリビニルアルコ−ル(日本合成化学工業社製「ゴ−セノ−ルGH−23」)0.2重量部を溶解した脱イオン水270重量部を添加して懸濁分散液とした。4リットルのガラス製フラスコに、脱イオン水30重量部を投入し、窒素導入管により窒素を導入し、40〜45℃の温度で溶存酸素の濃度が1.3mg/L(日科機社製YSI DOメーターを用いて測定した。)となるように窒素を流した。この状態で、ガラス製フラスコに懸濁分散液を添加して、85℃まで昇温して9時間の懸濁重合を行った後、103℃まで昇温して480分間コンデンサーを介して重合終了時の水量に対して50重量%の水を系外へ溜去した。その後、室温まで冷却し、十分に洗浄、脱水して、乾燥を行い、スチレン−アクリル系共重合体を得た。得られたスチレン−アクリル系共重合体のガラス転移温度、軟化温度、THF不溶解成分量、THF可溶分の分子量分布ピーク、重量平均分子量(Mw)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)の比(Mz/Mn)および粒子径の測定結果、臭気の評価結果を表1に示した。また、揮発成分の測定結果を表2に示した。
【0058】
得られたスチレン−アクリル系共重合体をバインダー樹脂として93重量部に、カーボンブラック(三菱化成社製#40)4重量部、荷電制御剤(オリエント化学工業社製「ボントロンS−34」)1重量部およびポリプロピレンワックス(三洋化成社製660P)2重量部を配合し、2軸押出機を用いて150℃で約5分間溶融混練した。次いで、ジェットミル粉砕機を用いて粉砕し、分級して平均粒子径13μmのトナーを得た。得られたトナーの定着温度領域、画像カブリおよび臭気の評価結果を表3に示した。
【0059】
【表1】

Figure 0003747129
【0060】
【表2】
Figure 0003747129
【0061】
【表3】
Figure 0003747129
【0062】
【発明の効果】
本発明は、バインダー樹脂に含有される揮発成分の含有量、特にベンゼン環を有する揮発成分の含有量を減少させることによって、臭気が少なく、帯電安定性に優れたトナー用バインダー樹脂を提供できるとともに、このようなトナー用バインダー樹脂を効率的に製造できる製造方法を提供できるものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a binder resin for toner used for developing an electrostatic charge image or a magnetic latent image in an electrophotographic method, an electrostatic recording method, an electrostatic printing method, and the like, and a method for producing the same. The present invention relates to a binder resin for toner having a small amount of charge and excellent charging stability and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
A typical image forming process using electrophotography or electrostatic printing is to uniformly charge a photoconductive insulating layer, expose the insulating layer, and then dissipate the charge on the exposed portion. A development step of forming an electrical latent image and visualizing the latent image by attaching a finely charged toner to the latent image; a transfer step of transferring the obtained visible image to a transfer material such as transfer paper; It consists of a fixing step for permanent fixing by heating or pressing.
[0003]
The toner and toner binder resin used in such an electrophotographic method or electrostatic printing method are required to have various performances in each of the above steps. For example, in the development process, the toner and the binder resin for toner maintain a charge amount suitable for the copying machine without being affected by the surrounding environment such as temperature and humidity in order to attach the toner to the electric latent image. I have to do it. Further, in the fixing step by the heat roller fixing method, non-offset property that does not adhere to the heat roller and fixability to paper must be good. Furthermore, blocking resistance that prevents toner from blocking during storage in a copier is also required.
[0004]
In addition, in copiers, printers, facsimiles, and the like used for electrophotography, electrostatic recording, electrostatic printing, etc., toner is usually applied to paper using a heating roller heated to a temperature of about 100 to 230 ° C. Has been established. In such a fixing process, fixing is often performed continuously on a large number of sheets of paper or the like, and a very small amount of toner that does not affect the non-offset property is accumulated on the heating roller. Then, the temperature of the heating roller increases due to continuous rotation and continuous supply of paper, etc., and the toner accumulated on the heating roller is heated, so that the residual monomer and residual solvent remaining in the toner are volatilized. And generate odor. In recent years, the application of electrophotographic methods and the like has progressed, and copiers, printers, facsimiles, and the like have become popular and have been used in sealed general offices and homes. For this reason, low odor is required at the time of image formation and image fixing, and low odor has been strongly demanded also in the production of toner in which a binder resin and other additives are kneaded by a kneader or a ruder. ing.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Conventionally, a styrene-acrylic copolymer has been frequently used as a binder resin for toner, and such a problem of odor is caused by residual monomers and residual solvents contained in the binder resin for toner, and the residual binder resin. Monomer and residual solvent are reduced.
[0006]
About reduction of the residual monomer and residual solvent of the binder resin, for example, as described in JP-A-1-70765, heating at a temperature equal to or higher than the glass transition temperature of the resin obtained after polymerization, a predetermined amount of A method has been proposed in which residual monomer is reduced to reduce odor by distilling off water. Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-104514 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-41123 also propose a method of suppressing odor by reducing volatile components such as residual monomer and residual solvent. Furthermore, as described in JP-A-3-101745 and JP-A-3-101746, a method for reducing odor by reducing benzaldehyde contained in a binder resin for toner has been proposed.
[0007]
However, in the method described in JP-A-1-70765, although volatile components having a boiling point of less than 150 ° C. can be efficiently reduced, removal of volatile components having a high boiling point is difficult, and sufficient odor reduction is achieved. I couldn't. Further, in the method of distilling a predetermined amount of water, the stability of the treatment may be extremely deteriorated, and the resin particles obtained may contain as much as 5% by weight with a particle size exceeding 1000 μm. For this reason, there is also a problem that the chargeability of the toner is lowered. In JP-A-1-70765, JP-A-7-104514, and JP-A-8-41123, only the monomer and solvent remaining in the resin after polymerization are reduced, which causes odor. Other volatile components were not particularly taken into consideration, and sufficient odor reduction could not be achieved. Furthermore, in the methods described in JP-A-3-101745 and JP-A-3-101746, benzaldehyde can be reduced, but other volatile components cannot be sufficiently removed, and sufficient odor reduction is achieved. I could n’t.
Accordingly, an object of the present invention is to provide a binder resin for a toner that has a low odor and is excellent in charging stability as a toner.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on the binder resin for toners in view of such circumstances, the present inventors have found that the problem of odor is not caused solely by the residual monomer, residual solvent, or benzaldehyde contained in the binder resin. It has been found that a toner with less odor can be obtained by reducing the volatile component of the toner together, and that a binder resin for toner excellent in charging stability as a toner can be obtained, and the present invention has been achieved. It is. Ie ,Book The method for producing a binder resin for a toner according to the invention comprises polymerizing a styrene-acrylic copolymer, With the reaction system sealed Heat treatment under pressure at a temperature of 110 ° C. or higher, While gradually releasing the pressurized state of the reaction system Volatile components are distilled out of the reaction system and removed.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The binder resin for toner of the present invention is characterized in that the total content of volatile components is 1500 ppm or less. This is because when the total content of the volatile components contained in the binder resin for toner exceeds 1500 ppm, the toner is mixed with various additives in toner production, or in a copier, printer, facsimile, etc. This is because it is not possible to reduce odor during image formation or image fixing during use, and is preferably in the range of 1000 ppm or less, and more preferably in the range of 800 ppm or less.
[0010]
The odor as a toner is mainly caused by the volatile component having a benzene ring among the volatile components contained in the binder resin for the toner, and the content of the volatile component having a benzene ring among the volatile components is 1400 ppm or less. Is preferably in the range of 1000 ppm or less, more preferably in the range of 800 ppm or less. Further, among the volatile components having a benzene ring, the odor is particularly caused by a volatile component having a boiling point of less than 200 ° C. In the present invention, the content of the volatile component having a benzene ring having a boiling point of less than 200 ° C. Is preferably 500 ppm or less, more preferably 450 ppm or less, and even more preferably 400 ppm or less. In the present invention, the volatile component having a benzene ring having a boiling point of less than 200 ° C. includes t-butoxybenzene. Further, the content of the volatile component having a benzene ring having a boiling point of less than 150 ° C. that causes the most odor development is preferably in the range of 300 ppm or less, more preferably 250 ppm or less, more preferably 200 ppm or less, particularly preferably. Is in the range of 100 ppm or less.
[0011]
In the present invention, examples of the volatile component having a benzene ring of less than 150 ° C. include benzene, toluene, ethylbenzene, p-xylene, m-xylene, o-xylene, and styrene. Examples of the volatile component having a benzene ring having a boiling point of 150 ° C. or higher and lower than 200 ° C. include cumene, n-propylbenzene, allylbenzene, diethylbenzene, α-methylstyrene, benzaldehyde, styrene oxide, methyl benzoate, phenol and the like. Is mentioned. Examples of the volatile component having a benzene ring having a boiling point of 200 ° C. or higher include acetophenone, naphthalene, α-methylbenzyl alcohol, dibenzyl, benzoic acid, phenyl benzoate, and biphenyl. Furthermore, as volatile components having no benzene ring, acetone, t-butanol, butyl acetate, butyl propionate, n-butanol, 2-ethylhexyl acetate, 2-hexylhexanol, other (meth) acrylic monomers and their decomposition Products, decomposition products of polymerization initiators, and the like.
[0012]
The toner binder resin of the present invention comprises a styrene-acrylic copolymer composed of a styrene monomer and another copolymerizable vinyl monomer. In the present invention, styrene monomers used for the polymerization of the high molecular weight polymer component and the low molecular weight polymer component include styrene, o-methylstyrene, m-methylstyrene, p-methylstyrene, α- Methyl styrene, p-ethyl styrene, 2,4-dimethyl styrene, pn-butyl styrene, p-tert-butyl styrene, pn-hexyl styrene, pn-octyl styrene, pn-nonyl styrene, Examples thereof include pn-decyl styrene, pn-dodecyl styrene, p-phenyl styrene, 3,4-dicyclosyl styrene, among which styrene is preferable. These styrenic monomers can be used alone or in combination of two or more.
[0013]
Other copolymerizable vinyl monomers include ethyl acrylate, methyl acrylate, n-butyl acrylate, isobutyl acrylate, propyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, stearyl acrylate, and methacrylic acid. Unsaturated monocarboxylic acid esters such as ethyl, methyl methacrylate, n-butyl methacrylate, isobutyl methacrylate, propyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, stearyl methacrylate, dimethyl maleate, diethyl maleate, butyl maleate, And unsaturated dicarboxylic acid diesters such as dimethyl fumarate, diethyl fumarate, and dibutyl fumarate.
Furthermore, unsaturated monocarboxylic acids such as acrylic acid, methacrylic acid and cinnamic acid, unsaturated dicarboxylic acids such as maleic acid, fumaric acid and itaconic acid, monomethyl maleate, monoethyl maleate, monobutyl maleate, monomethyl fumarate and fumarate Carboxylic acid-containing vinyl monomers such as unsaturated monocarboxylic acid monoesters such as monoethyl acid and monobutyl fumarate can also be used in combination.
[0014]
In order to form the tetrahydrofuran-insoluble component in the toner binder resin of the present invention, there are methods such as giving a cross-linked structure with a cross-linkable monomer or metal cross-linking. It is preferable to introduce a crosslinked structure into the high molecular weight polymer component using a monomer. This is because when the crosslinked structure is introduced into the low molecular weight polymer component, the introduced crosslinked structure becomes brittle, and the non-offset property as a toner tends to be lowered.
[0015]
Examples of the crosslinkable monomer used to form a tetrahydrofuran insoluble component include divinylbenzene, ethylene glycol di (meth) acrylate, 1,3-butylene glycol di (meth) acrylate, and 1,4-butane. Diol di (meth) acrylate, 1,5-pentanediol di (meth) acrylate, neopentyl di (meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, triethylene glycol di (meth) acrylate, tetraethylene glycol di (meth) acrylate, Polyethylene glycol di (meth) acrylate, dipropylene glycol di (meth) acrylate, polypropylene glycol di (meth) acrylate, pentaerythritol tri (meth) acrylate, trimethylol ether Entry (meth) acrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate.
[0016]
The copolymerization ratio of these monomers is not particularly limited, but is preferably selected so that the glass transition temperature of the obtained binder resin for toner is in the range of 40 ° C. or higher. This is because if the glass transition temperature of the binder resin for toner is less than 40 ° C., the toner blocking temperature is lowered, and the storage stability may be extremely lowered. Further, when the glass transition temperature of the binder resin for toner exceeds 80 ° C., the softening temperature tends to be high and the fixing property of the toner tends to be lowered, preferably 45 to 80 ° C., more preferably 50 to 65 ° C. Range.
[0017]
The toner binder resin of the present invention has at least one peak in a region having a molecular weight of 4,000 to 50,000 in a chromatogram obtained by gel permeation chromatography (GPC) measurement of a tetrahydrofuran (THF) soluble component. In view of the property, offset resistance and charging characteristics, it is more preferably a region having a molecular weight of 5000 to 45000, more preferably a region having a molecular weight of 6000 to 40000.
[0018]
Furthermore, from the viewpoint of offset resistance of the toner, 10 high molecular weight polymer components containing a THF-insoluble component in the range of 5 to 55% by weight or having at least one peak in the molecular weight range of 80000 to 500000 in GPC. It is preferably contained in the range of ˜60% by weight. This is because if the content of the THF-insoluble component is less than 5% by weight, the melt viscosity of the toner tends to be low and sufficient offset resistance cannot be imparted. This is because if it exceeds, the melt viscosity of the toner tends to increase and the fixability tends to decrease, and the strength of the toner tends to increase and the grindability tends to decrease. On the other hand, if the content of the high molecular weight polymer component is less than 10% by weight, even if the molecular weight is increased, sufficient offset resistance tends not to be imparted. This is because the fixability of the toner tends to decrease.
[0019]
Further, the binder resin for toner of the present invention has a weight average molecular weight. 70000-200000 Range, the ratio (Mw / Mn) of the weight average molecular weight (Mw) to the number average molecular weight (Mn) is 3 to 40, the ratio of the Z average molecular weight (Mz) to the number average molecular weight (Mn) (Mz / Mn) is preferably in the range of 10 to 300, more preferably Is Mw / Mn is in the range of 5-30, and Mz / Mn is in the range of 15-250.
[0020]
The binder resin for toner of the present invention can be produced by a known polymerization method such as a suspension polymerization method, a solution polymerization method, an emulsion polymerization method, a bulk polymerization method, etc., from a mixture of the above polymerizable monomers. Among them, those polymerized by the suspension polymerization method have no problem of odor due to the residual solvent, and have a molecular weight of less than 3000, which causes toner storage stability, filming to the photosensitive drum, adhesion to the fixing roll, and the like. The low molecular weight component is small, the heat generation is easily controlled, the amount of the dispersant used is small, and the moisture resistance is not impaired. In particular, from the viewpoint of reducing the residual monomer, it is preferable to perform suspension polymerization using two or more polymerization initiators having different half-life temperatures in combination. Furthermore, if the polymerization initiator remains in the obtained resin, the polymerization initiator may decompose during kneading or storage during toner production and produce volatile components. And 110 ° C. or higher, preferably 120 ° C. or higher, and more preferably 125 ° C. or higher. It is preferable to remove volatile components such as decomposition products by distilling them out of the reaction system. In order to put the reaction system in a pressurized state, pressure may be applied from the outside into the reaction system, or the reaction system is sealed using a reaction vessel such as an autoclave and heated to a desired temperature. May be in a pressurized state. Further, the heat treatment under high pressure and temperature is not limited to a separate heat treatment step, and may be replaced with, for example, a temperature raising step up to a desired temperature with the reaction system sealed.
[0021]
The polymerization initiator used in the suspension polymerization is not particularly limited, and a generally used radical polymerizable peroxide or azo compound can be used. Oxide, t-butylcumyl peroxide, dicumyl peroxide, acetyl peroxide, isobutyryl peroxide, octanonyl peroxide, decanonyl peroxide, lauroyl peroxide, 3,5,5-trimethylhexanoyl peroxide, benzoyl Peroxide, m-toluoyl peroxide, t-butyl peroxyacetate, t-butyl peroxyisobutyrate, t-butyl peroxypiparate, t-butyl peroxyneodecanoate, cumylperoxyneodecano Ate, t-butylperoxy 2-ethylhexanoate t-butyl peroxy 3,5,5-trimethylhexanoate, t-butyl peroxy lylate, t-butyl peroxybenzoate, t-butyl peroxyisopropyl carbonate, azobisisobutyl nitrile, 2,2-azobis- ( 2,4-dimethylvaleronitrile), 2,2-bis (4,4-di-t-butylperoxycyclohexyl) propane, cyclohexanone peroxide, diisopropylbenzene hydroperoxide, di-t-butyl peroxide, p- Methane hydroperoxide, 2- (carbamoylazo) isobutyronitrile, 2,2-azobis (2,4,4-trimethylpentane), 2-phenylazo-2,4-dimethyl-4-methoxyvaleronitrile, etc. It is done. These polymerization initiators can be used singly or in combination of two or more, and are preferably used in the range of 0.1 to 10 parts by weight, more preferably 0. It is in the range of 5 to 10 parts by weight.
[0022]
Suspension polymerization is preferably 1 to 10 times, more preferably about 2 to 4 times the amount of water, with a dispersant, a polymerization initiator, and a dispersion aid or chain transfer agent as necessary. It is carried out by adding, raising the temperature to a predetermined polymerization temperature, and continuing the heating until a predetermined polymerization rate is reached.
[0023]
Dispersants used in suspension polymerization include polyvinyl alcohol, alkali metal salts of (meth) acrylic acid homopolymer or copolymer, carboxytyl cellulose, gelatin, starch, barium sulfate, calcium sulfate, calcium carbonate, Examples thereof include magnesium carbonate, calcium phosphate, etc. Among them, polyvinyl alcohol is preferable, and particularly preferable is partially saponified polyvinyl alcohol in which an acetate group and a hydroxyl group exist in a block form. These dispersants are preferably used in the range of 0.01 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of water. This is because when the amount of the dispersant used is less than 0.01 parts by weight, the stability of the suspension polymerization is lowered and the polymer tends to solidify due to agglomeration of the generated particles, and conversely, it exceeds 5 parts by weight. This is because the environmental dependency of the toner, in particular, the moisture resistance tends to decrease, and is more preferably in the range of 0.05 to 2 parts by weight. If necessary, a dispersing aid such as sodium chloride, potassium chloride, sodium sulfate, potassium sulfate and the like can be used in combination with these dispersing agents. Furthermore, in order to adjust the molecular weight, a chain transfer agent such as n-octyl mercaptan, n-dodecyl mercaptan, t-dodecyl mercaptan, 2-ethylhexyl thioglycolate, α-methylstyrene dimer is used as necessary. Also good.
[0024]
The styrene-acrylic copolymer thus obtained has an average particle diameter of 100 to 400 μm, and particles having a particle diameter of 1000 μm or more are preferably 5% by weight or less, more preferably the average particle diameter. Is in the range of 110 to 300 μm, and particles having a particle diameter exceeding 1000 μm are in the range of 2% by weight or less. This is because when the average particle size is less than 100 μm, fluidity during premixing and kneading during toner production tends to be reduced, and clogging in the feeder portion tends to occur, and fine particles are scattered. This is because the work environment tends to deteriorate. On the contrary, if the average particle diameter exceeds 400 μm, the miscibility with additives such as pigments and charge control agents during premixing during toner production tends to be impaired, and the toner image density tends to decrease. . Further, when the particle diameter is more than 1000 μm, the mixing property at the time of premixing during toner production tends to be extremely lowered.
[0025]
In the present invention, the binder resin as described above can be used as a binder resin for various toners such as a two-component toner, a one-component toner, a magnetic toner, and a non-magnetic toner. The toner content is preferably 88 to 97% by weight, more preferably 90 to 95% by weight. This is because if the binder resin content is less than 88% by weight, the non-offset property of the toner tends to decrease, and conversely if it exceeds 97% by weight, the charge stability of the toner tends to be inferior. is there.
[0026]
The binder resin of the present invention is used together with additives such as a colorant, a pigment, a charge control agent, an anti-offset agent, and magnetic powder, for example, from a softening temperature of the binder resin using a kneader such as a twin screw extruder or a mixer. After kneading at a temperature as high as about 15 to 30 ° C., it is finely pulverized and classified to form a toner. The obtained toner particles have an average particle size of about 5 to 20 μm, preferably about 8 to 15 μm, and fine particles having a particle size of 5 μm or less are preferably less than 3% by weight. The colorants, pigments, charge control agents, anti-offset agents, and magnetic powders used may be those commonly used. For example, carbon black, nigrosine dye, lamp black, Sudan black SM, navel yellow, mineral first yellow , Colorants or pigments such as Risor Red, Permanent Orange 4R, nigrosine, alkyl group-containing azine dyes, basic dyes, monoazo dyes or metal complexes thereof, salicylic acid or metal complexes thereof, alkylsalicylic acid or metal complexes thereof, naphthoic acid Alternatively, charge control agents such as metal complexes thereof, offset preventive agents such as polyethylene, polypropylene, and ethylene-polypropylene copolymers, and magnetic powders such as ferrite and magnetite can be used.
[0027]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples.
Determination of volatile components other than benzene :
To 1 g of resin, 1 ml of an internal standard solution obtained by diluting 0.2 g of 3-methoxy-3-methylbutanol to 100 ml with acetone was added, then 15 ml of acetone was added, and the mixture was allowed to stand for 39 hours. Next, after shaking for 1 hour and performing ultrasonic extraction for 30 minutes, shaking for 6 hours and allowing to stand for 68 hours, a gas chromatograph (GC-14B manufactured by Shimadzu Corp.) was used as a measurement sample. Measured. The injection volume was 0.5 μl, and SPWAX-10 (30 m × 0.53 mm × 1.0 μm) manufactured by SUPELCO and SPB-5 (30 m × 0.53 mm × 1.5 μm) manufactured by SUPELCO were split in parallel. The detector is an FID (hydrogen flame ion detector), and He is 0.3 kg / cm as a carrier gas. 2 The pressure was used. The inlet temperature was 150 ° C. and the detector temperature was 220 ° C., held at 40 ° C. for 3 minutes, then heated from 40 ° C. to 200 ° C. at a rate of 6 ° C./minute and held at 200 ° C. for 5 minutes.
[0028]
Determination of benzene :
To 1 g of resin, 0.2 g of 3-methoxy-3-methylbutanol was diluted to 100 ml with methyl isobutyl ketone (MIBK), and then 10 ml of an internal standard solution in which 2 ml was diluted to 100 ml with MIBK was added. Next, 5 ml of MIBK was added, shaken for 2 hours, and allowed to stand for 65 hours. Thereafter, ultrasonic extraction is performed for 30 minutes, the mixture is shaken for 7 hours and left to stand for 41 hours. Using the supernatant as a measurement sample, a gas chromatograph (GC-14B manufactured by Shimadzu Corporation) is used in the same manner as described above. It was measured.
[0029]
Measurement of THF insoluble components :
The weight (W1) of the glass filter (1G-3 or 2G-3) filled with Celite 545 (manufactured by Katayama Chemicals) was weighed. Next, 50 ml of THF was added to about 0.5 g of resin (W2) to the glass filter, and the THF solution heated at 60 ° C. for 3 hours was suction filtered. The THF-insoluble component remaining on the glass filter was completely washed away with acetone, and the glass filter filled with Celite was vacuum-dried at 80 ° C. for 3 hours or more. Thereafter, the weight (W3) of the glass filter filled with dried celite was weighed and calculated by the following formula.
[0030]
THF-insoluble component (% by weight) = {(W3-W1) / W2} × 100
Molecular weight distribution by gel permeation chromatography :
A 0.04% by weight resin solution using THF as a solvent was filtered through a PTFE membrane (Tosho's Mysholy disk H-25-5), and three columns (Tosoh's TSKgel / GMH were used). XL Column) was measured at a temperature of 38 ° C. by gel permeation chromatography (HCL-8020, manufactured by Tosoh Corporation), and F2000 / F700 / F288 / F128 / F80 / F40 / F20 / F2 / A1000 (polystyrene manufactured by Tosoh Corporation). It was determined in terms of polystyrene by a calibration curve using styrene monomer. The measurement temperature was 38 ° C. and the detector was RI.
[0031]
Glass-transition temperature :
The sample was heated to 100 ° C. and melt-quenched, and then determined by DSC method (temperature increase rate: 10 ° C./min).
[0032]
Softening temperature :
Using a flow tester (CFT-500, manufactured by Shimadzu Corporation) having a nozzle of 1 mmφ × 10 mm, the temperature when 1/2 of the sample flows out under the conditions of a load of 30 kgf and a temperature increase rate of 3 ° C./min is shown. .
[0033]
Fixing temperature range :
An unfixed image obtained by a copying machine (GP-1570 manufactured by Panasonic Corporation) is fixed to a toner image at a fixing speed of 150 mm / second using a fixing tester with variable roller temperature, and the fixed toner image is sanded. Rub 9 times with an eraser (JIS 512) and measure the image density before and after that with a Macbeth densitometer. The lowest temperature at which the density drop is less than 20% (fixing lower limit temperature) and the lowest temperature at which toner moves to the roller (fixing) Upper limit temperature).
[0034]
Image fog:
The white part of the image obtained during the evaluation of the fixing temperature region was visually evaluated according to the following criteria.
○: No problem level.
Δ: Slightly problematic but practical level.
X: The thing which has not reached the practical use level.
[0035]
Resin odor :
10 g of the resin was put in a 200 cc sealed glass container and heated at 180 ° C. for 1 hour, and then the odor of the resin was evaluated according to the following criteria under heating.
○: Almost no odor is felt.
Δ: Slight odor is felt.
X: Odor is felt.
[0036]
Toner odor :
Copy machine (Panasonic GP-1570) 32m 2 After ten solid prints were installed in the center of the room, a sensory test was conducted with 10 randomly selected people. The sensory test is 0 points if no odor is felt, 1 point if there is a little odor but not uncomfortable, and 2 points if it feels unpleasant and uncomfortable. Evaluation was performed according to the criteria.
○: 0 to 5 points
Δ: 5 to 10 points
×: 11-20 points
Resin particle size :
The average particle size is a value of 50% by weight of the cumulative particle size distribution by attaching sieves having a mesh size of 1000 μm, 710 μm, 500 μm, 355 μm, 250 μm, 150 μm, and 75 μm in this order, and screening 500 g of the sample using a vibrator. It showed in. The amount of particles having a particle diameter of 1000 μm or more was determined by measuring the mass of particles remaining on a sieve having an opening of 1000 μm and dividing the number of grams by 500.
[0037]
Example 1
A mixed solution of 200 parts by weight of deionized water and 0.2 parts by weight of partially saponified polyvinyl alcohol (“Gosenol GH-23” manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.) was charged into a 4 liter autoclave. Next, 3 parts by weight of benzoyl peroxide as a polymerization initiator was dissolved in a monomer mixture consisting of 74 parts by weight of styrene, 26 parts by weight of n-butyl acrylate and 0.315 parts by weight of divinylbenzene, and the mixture was stirred in the autoclave. It was thrown into. Next, after the reaction system is sealed and heated to 85 ° C. and subjected to suspension polymerization for 4 hours, heat treatment is performed while raising the temperature to 130 ° C. over 30 minutes, and the pressure state of the reaction system is gradually increased. While being opened, volatile components were distilled off from the system through a condenser for 10 minutes. Then, it cooled to room temperature, fully wash | cleaned, spin-dry | dehydrated, performed drying, and obtained the styrene-acrylic-type copolymer. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0038]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd.) were blended and melt kneaded at 150 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0039]
Example 2
A 4 liter autoclave was charged with a mixed solution of 200 parts by weight of deionized water and 0.2 parts by weight of partially saponified polyvinyl alcohol (“Gosenol GH-23” manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.). Next, 3 parts by weight of benzoyl peroxide as a polymerization initiator was dissolved in a monomer mixture consisting of 74 parts by weight of styrene, 26 parts by weight of n-butyl acrylate and 0.315 parts by weight of divinylbenzene, and the mixture was stirred in the autoclave. It was thrown into. Next, after the reaction system is sealed and heated to 85 ° C. and subjected to suspension polymerization for 4 hours, heat treatment is performed while raising the temperature to 130 ° C. over 30 minutes, and the pressure state of the reaction system is gradually increased. While being opened, volatile components were distilled off from the system through a condenser for 30 minutes. Then, it cooled to room temperature, fully wash | cleaned, spin-dry | dehydrated, performed drying, and obtained the styrene-acrylic-type copolymer. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0040]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd.) were blended and melt kneaded at 150 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0041]
Example 3
A mixed solution of 200 parts by weight of deionized water and 0.2 parts by weight of partially saponified polyvinyl alcohol (“Gosenol GH-23” manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.) was charged into a 4 liter autoclave. Next, 3 parts by weight of benzoyl peroxide as a polymerization initiator was dissolved in a monomer mixture consisting of 74 parts by weight of styrene, 26 parts by weight of n-butyl acrylate and 0.315 parts by weight of divinylbenzene, and the mixture was stirred in the autoclave. It was thrown into. Next, after the reaction system is sealed and heated to 85 ° C. and subjected to suspension polymerization for 4 hours, heat treatment is performed while raising the temperature to 130 ° C. over 30 minutes, and the pressure state of the reaction system is gradually increased. While being opened, volatile components were distilled off from the system through a condenser for 60 minutes. Then, it cooled to room temperature, fully wash | cleaned, spin-dry | dehydrated, performed drying, and obtained the styrene-acrylic-type copolymer. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0042]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Chemical Co., Ltd.) were blended and melt-kneaded at 140 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0043]
Example 4
A 4 liter autoclave was charged with a mixed solution of 200 parts by weight of deionized water and 0.2 parts by weight of partially saponified polyvinyl alcohol (“Gosenol GH-23” manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.). Next, a monomer mixture consisting of 75 parts by weight of styrene, 25 parts by weight of n-butyl acrylate and 0.3 parts by weight of divinylbenzene was added to 3.5 parts by weight of benzoyl peroxide as a polymerization initiator and 0% of t-butyl peroxybenzoate. .5 parts by weight was dissolved and charged into the autoclave while stirring. Next, after the reaction system is sealed and heated to 85 ° C. and subjected to suspension polymerization for 2 hours, heat treatment is performed while increasing the temperature to 130 ° C. over 30 minutes, and the pressure state of the reaction system is gradually increased. While being opened, volatile components were distilled out of the system through a condenser for 90 minutes. Then, it cooled to room temperature, fully wash | cleaned, spin-dry | dehydrated, performed drying, and obtained the styrene-acrylic-type copolymer. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0044]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Chemical Co., Ltd.) were blended and melt-kneaded at 140 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0045]
Example 5
A 4 liter autoclave was charged with a mixed solution of 200 parts by weight of deionized water and 0.2 parts by weight of partially saponified polyvinyl alcohol (“Gosenol GH-23” manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.). Next, a monomer mixture consisting of 32.5 parts by weight of styrene, 7.5 parts by weight of n-butyl acrylate, and 0.02 parts by weight of divinylbenzene was added to 2,2-bis (4,4-diethyl) as a polymerization initiator. -T-Butylperoxycyclohexyl) propane (Perkadox 12 manufactured by Kayaku Akzo Co., Ltd.) (0.024 parts by weight) was dissolved and charged into the autoclave while stirring. Next, the reaction system was sealed, and the temperature was raised to 130 ° C. to carry out suspension polymerization of the high molecular weight polymer component for 2 hours. Furthermore, mixing of 56 parts by weight of styrene, 4 parts by weight of n-butyl acrylate, 6 parts by weight of benzoyl peroxide and 1 part by weight of t-butyl peroxybenzoate in the suspension of the high molecular weight polymer component cooled to 40 ° C. The liquid was added, the reaction system was sealed, the temperature was raised to 130 ° C., and suspension polymerization of the low molecular weight polymer component was performed for 2 hours. Next, volatile components were distilled off from the system for 60 minutes through a condenser while gradually releasing the pressure of the reaction system. Then, it cooled to room temperature, fully wash | cleaned, spin-dry | dehydrated, performed drying, and obtained the styrene-acrylic-type copolymer. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0046]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd.) were blended and melt kneaded at 150 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0047]
Example 6
A 4 liter autoclave was charged with a mixed solution of 200 parts by weight of deionized water and 0.2 parts by weight of partially saponified polyvinyl alcohol (“Gosenol GH-23” manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.). Subsequently, 2,2-bis (4,4-di-t-butylperoxycyclohexyl) propane (chemical agent) as a polymerization initiator was added to a monomer mixture composed of 24 parts by weight of styrene and 6 parts by weight of n-butyl acrylate. AKZO Parkadox 12) 0.018 part by weight was dissolved and stirred into an autoclave. Next, the reaction system was sealed, and the temperature was raised to 130 ° C. to carry out suspension polymerization of the high molecular weight polymer component for 2 hours. Further, 65 parts by weight of styrene, 5 parts by weight of n-butyl acrylate, 6 parts by weight of benzoyl peroxide and 1 part by weight of t-butyl peroxybenzoate were mixed in the suspension of the high molecular weight polymer component cooled to 40 ° C. The liquid was added, the reaction system was sealed, the temperature was raised to 130 ° C., and suspension polymerization of the low molecular weight polymer component was performed for 2 hours. Next, volatile components were distilled off from the system for 90 minutes through a condenser while gradually releasing the pressure of the reaction system. Then, it cooled to room temperature, fully wash | cleaned, spin-dry | dehydrated, performed drying, and obtained the styrene-acrylic-type copolymer. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0048]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd.) were blended and melt kneaded at 150 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0049]
Comparative Example 1
A 4 liter autoclave was charged with a mixed solution of 200 parts by weight of deionized water and 0.2 parts by weight of partially saponified polyvinyl alcohol (“Gosenol GH-23” manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.). Next, 3 parts by weight of benzoyl peroxide as a polymerization initiator was dissolved in a monomer mixture consisting of 74 parts by weight of styrene, 26 parts by weight of n-butyl acrylate and 0.315 parts by weight of divinylbenzene, and the mixture was stirred in the autoclave. It was thrown into. Next, the reaction system was sealed and the temperature was raised to 85 ° C. and subjected to suspension polymerization for 4 hours, then cooled to room temperature, sufficiently washed, dehydrated, dried, and a styrene-acrylic copolymer. Got. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0050]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd.) were blended and melt kneaded at 150 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0051]
Comparative Example 2
A mixed solution of 200 parts by weight of deionized water and 0.2 parts by weight of partially saponified polyvinyl alcohol (“Gosenol GH-23” manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.) was charged into a 4 liter autoclave. Next, 3 parts by weight of benzoyl peroxide as a polymerization initiator was dissolved in a monomer mixture consisting of 74 parts by weight of styrene, 26 parts by weight of n-butyl acrylate and 0.315 parts by weight of divinylbenzene, and the mixture was stirred in the autoclave. It was thrown into. Next, the reaction system was sealed, heated to 85 ° C. and subjected to suspension polymerization for 4 hours, then heated to 130 ° C. and held for 120 minutes. Then, it cooled to room temperature, fully wash | cleaned, spin-dry | dehydrated, performed drying, and obtained the styrene-acrylic-type copolymer. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0052]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd.) were blended and melt kneaded at 150 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0053]
Comparative Example 3
A mixed solution of 300 parts by weight of deionized water and 0.2 parts by weight of partially saponified polyvinyl alcohol (“Gosenol GH-23” manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.) is charged into a 4 liter glass flask. did. Next, 3 parts by weight of benzoyl peroxide as a polymerization initiator is dissolved in a monomer mixture consisting of 74 parts by weight of styrene, 26 parts by weight of n-butyl acrylate and 0.315 parts by weight of divinylbenzene, and is made of glass while stirring. It put into the flask. After the temperature was raised to 85 ° C. and the suspension polymerization was carried out for 4 hours, the temperature was raised to 103 ° C., and 20% by weight of water was distilled out of the system through a condenser for 120 minutes. did. Then, it cooled to room temperature, fully wash | cleaned, spin-dry | dehydrated, performed drying, and obtained the styrene-acrylic-type copolymer. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0054]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd.) were blended and melt kneaded at 150 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0055]
Comparative Example 4
A mixed solution of 300 parts by weight of deionized water and 0.2 parts by weight of partially saponified polyvinyl alcohol (“Gosenol GH-23” manufactured by Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd.) is charged into a 4 liter glass flask. did. Next, 3 parts by weight of benzoyl peroxide as a polymerization initiator is dissolved in a monomer mixture consisting of 74 parts by weight of styrene, 26 parts by weight of n-butyl acrylate and 0.315 parts by weight of divinylbenzene, and is made of glass while stirring. It put into the flask. After the temperature was raised to 85 ° C. and suspension polymerization was carried out for 4 hours, the temperature was raised to 103 ° C., and 480 minutes, 50% by weight of water was distilled out of the system through the condenser at the end of the polymerization. did. Then, it cooled to room temperature, fully wash | cleaned, spin-dry | dehydrated, performed drying, and obtained the styrene-acrylic-type copolymer. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0056]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd.) were blended and melt kneaded at 150 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0057]
Comparative Example 5
After dissolving 3 parts by weight of benzoyl peroxide as a polymerization initiator in a monomer mixture comprising 74 parts by weight of styrene, 26 parts by weight of n-butyl acrylate and 0.315 parts by weight of divinylbenzene, partially saponified polyvinyl alcohol 270 parts by weight of deionized water in which 0.2 part by weight of Ru (Nippon Synthetic Chemical Industry "GO-SENOL GH-23") was dissolved was added to prepare a suspension dispersion. A 4-liter glass flask was charged with 30 parts by weight of deionized water, nitrogen was introduced through a nitrogen introduction tube, and the concentration of dissolved oxygen was 1.3 mg / L at a temperature of 40 to 45 ° C. (manufactured by Nikka Kisha). Nitrogen was flowed so that it was measured using a YSI DO meter. In this state, the suspension dispersion was added to the glass flask, heated to 85 ° C. and subjected to suspension polymerization for 9 hours, then heated to 103 ° C. and completed for 480 minutes through a condenser. 50% by weight of water was distilled out of the system. Then, it cooled to room temperature, fully wash | cleaned, spin-dry | dehydrated, performed drying, and obtained the styrene-acrylic-type copolymer. Glass transition temperature, softening temperature, THF-insoluble component amount, THF-soluble molecular weight distribution peak, weight-average molecular weight (Mw), weight-average molecular weight (Mw) and number-average molecular weight of the obtained styrene-acrylic copolymer Table 1 shows (Mw) ratio (Mw / Mn), Z average molecular weight (Mz) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mz / Mn), particle diameter measurement results, and odor evaluation results. In addition, Table 2 shows the measurement results of the volatile components.
[0058]
93 parts by weight of the resulting styrene-acrylic copolymer as a binder resin, 4 parts by weight of carbon black (Mitsubishi Kasei # 40), charge control agent ("Bontron S-34" manufactured by Orient Chemical Industries) 1 Part by weight and 2 parts by weight of polypropylene wax (660P manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd.) were blended and melt kneaded at 150 ° C. for about 5 minutes using a twin screw extruder. Subsequently, it was pulverized using a jet mill pulverizer and classified to obtain a toner having an average particle diameter of 13 μm. Table 3 shows the fixing temperature region, image fogging and odor evaluation results of the obtained toner.
[0059]
[Table 1]
Figure 0003747129
[0060]
[Table 2]
Figure 0003747129
[0061]
[Table 3]
Figure 0003747129
[0062]
【The invention's effect】
The present invention can provide a binder resin for a toner with low odor and excellent charging stability by reducing the content of volatile components contained in the binder resin, particularly the content of volatile components having a benzene ring. Thus, a production method capable of efficiently producing such a binder resin for toner can be provided.

Claims (1)

スチレン−アクリル系共重合体の重合を行った後、反応系を密閉した状態で110℃以上の温度で加圧下において熱処理を行い、反応系の加圧状態を徐々に開放しながら揮発成分を反応系外へ溜去し、除去することを特徴とするトナー用バインダー樹脂の製造方法。  After polymerizing the styrene-acrylic copolymer, heat treatment is performed under pressure at a temperature of 110 ° C. or higher with the reaction system sealed, and the volatile components are reacted while gradually releasing the pressure state of the reaction system. A method for producing a binder resin for a toner, wherein the binder resin is removed from the system and removed.
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