JP3746697B2 - 棒状食品生地の切断方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばアン等のごとき内包材をパン生地等の外皮材によって被覆した態様の棒状の食品生地を、外皮材でもって内包材を包んだ形態の食品に切断(包被切断)する切断方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に係る先行例として、例えば特開平5−219874号公報、特許第2897006号公報等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平5−219874号公報(先行例1)においては、搬入コンベアによって水平に搬送され、上記搬入コンベアの下流端側から垂直下方向に送り出された棒状食品を、上記下流端に対応して上下動自在に設けたシャッタ装置によって包被切断する構成である。
【0004】
上記構成においては、搬入コンベアに対してシャッタ装置を上下動する構成であるから、前記シャッタ装置が最下降したときには、前記搬入コンベアの下流端とシャッタ装置との間の高さ寸法が大きく、棒状食品の落差が大きくなり、棒状食品の自重による伸びにより包被切断後の製品の重量が不安定になることがあるという問題がある。
【0005】
特許第2897006号公報(先行例2)においては、棒状食品を水平に搬送する搬入コンベアと切断後の製品を搬出する搬出コンベアとを対向した態様に水平に配置し、上記搬入コンベアと搬出コンベアとの間に、棒状食品を垂直面内において包被切断するシャッタ装置を配置した構成である。
【0006】
そして、包被切断する場合には、開いた状態のシャッタ装置内へ前記搬入コンベアの下流端側を挿通して前記搬出コンベアの上流端側と接続して棒状食品の受け渡しを行い、前記搬入コンベアの下流端側がシャッタ装置から後退すると同時にシャッタ装置を閉じて棒状食品の包被切断を行うものである。
【0007】
したがって、先行例2においては、搬入コンベアの下流端側を開いた状態のシャッタ装置に挿通する構成であることにより、シャッタ装置が大型になり、また棒状食品から包被切断される製品は、先行例1のように棒状食品が伸びて包被切断後の製品重量が不安定になることはないものの、シャッタ装置における垂直な切断面と平行な面でもって前記搬出コンベアに支持されるものではなく、前記搬出コンベアは前記切断面と直交する水平面で前記製品を支持するものであるから、製品形状の安定性に問題がある。つまり、搬入、搬出コンベアに載っている棒状食品は、コンベア上で偏平化し易く、包被切断で球形に切断することが困難となる。また製品の切断部が搬送方向の前後に位置することにより、次工程において種々の工程を付加しようとする場合に問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、棒状食品を水平方向へ搬送して包被切断する場合の前述のごとき従来の問題点に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発明は、棒状食品生地を搬送する搬入コンベアの下側に配置したシャッタ装置と前記搬入コンベアの下流端との高さ位置関係を一定に保持して前記シャッタ装置を上記搬入コンベアの下流端側と一体的に前記搬送方向へ移動しながら、前記搬入コンベアの下流端から前記シャッタ装置内に垂直に搬入された棒状食品生地を切断する棒状食品生地の切断方法である。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の棒状食品生地の切断方法において、前記シャッタ装置による棒状食品生地の切断時に、シャッタ装置の下側に上下動可能に配置した搬出コンベアによって切断される製品を下側から支持する棒状食品生地の切断方法である。
【0010】
請求項3に係る発明は、棒状食品生地を下流側へ搬送しかつ少なくとも下流端側を搬送方向へ移動自在の搬入コンベアと、前記搬入コンベアの下流端側と対応して上記下流端側の下側に配置され、上記下流端側に対して一定の高さ位置を保持して上記下流端側と一体的に搬送方向に移動自在かつ前記搬入コンベアから垂直下方向へ搬入流下される棒状食品生地を切断自在のシャッタ装置と、前記シャッタ装置によって切断される製品を下側から支持自在かつ上下動自在の搬出コンベアと、を備えた構成である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明の実施の形態について説明するに、図1は本発明に係る切断装置の構成、作用を概念的に説明する概念作用説明図である。
【0012】
本発明の実施の形態に係る棒状食品生地の切断装置1は、例えばアン等のごとき内包材をパン生地等の外皮材によって被覆した態様の棒状の食品生地3を下流方向(図1において右方向)へ搬送するための搬入コンベア5を備えている。この搬入コンベア5は制御モータ等のごとき適宜のモータによって回転されるもので、この搬入コンベア5の下流端5Eは、例えばエアシリンダ等のごとき適宜のアクチュエータでもって搬送方向(図1において左右方向)へ往復動自在に設けられている。
【0013】
上記搬入コンベア5の下流端5Eの下側には、搬入コンベア5の下流端5Eから垂直下方向へ流下供給される前記棒状食品生地3を包被切断するためのシャッタ装置7が配置されている。なお、このシャッタ装置7が食品生地3を包被切断するための構成は公知であるから、このシャッタ装置7の詳細な構成、作用の説明は省略する。
【0014】
前記シャッタ装置7の高さ位置は前記搬入コンベア5の下流端5Eと常に一定の高さ位置関係にあり、かつ前記搬入コンベア5の下流端5Eと一体的に搬送方向へ移動するように構成してある。前記搬入コンベア5の下流端5Eとシャッタ装置7とを搬送方向へ一体的に移動する構成としては、例えば搬入コンベア5の下流端5Eを支持して搬送方向へ移動自在の可動支持部材でもってシャッタ装置7を支持する構成とするなど適宜の構成とすることができる。また、前記下流端5Eとシャッタ装置7とを別個のアクチュエータでもって搬送方向へ移動する構成とした場合には上記別個のアクチュエータを同期して作動する構成としても良いものである。すなわち、前記下流端5Eとシャッタ装置7とを搬送方向へ一体的に移動する構成としては、種々の構成を採用することができる。
【0015】
前記シャッタ装置7の下方位置には、シャッタ装置7によって切断されて製品3Pとなる部分を下側から支持自在の搬出コンベア9が設けられている。この搬出コンベア9は適宜のモータによって回転されるもので、本実施の態様においては、前記搬出コンベア9の上流端9Eを上下動自在かつ搬送方向へ移動自在に構成してある。
【0016】
前記搬送コンベア9の上流端9Eを上下動しかつ搬送方向へ往復動する構成としては、例えば上流端9E側を上下動自在に支持した端部支持部材をエアシリンダ等のごとき適宜のアクチュエータによって上下動する構成とすると共に前記端部支持部材を適宜アクチュエータでもって搬送方向へ往復動する構成とすれば良いものであり、端部が上下動しかつ搬送する方向へ移動自在のコンベアは公知であるから、搬送コンベア9についてのより詳細な説明は省略する。
【0017】
さて、以上のごとき構成において、図1(A)に示すように、搬入コンベア5の下流端5E及びシャッタ装置7が、上記下流端5の搬送方向への移動範囲における前進端付近(図1において右端付近)に位置し、かつ前記搬出コンベア9の上流端9Eが下降した状態にあるときに、前記搬入コンベア5によって棒状の食品生地3の搬入を行う。
【0018】
そして、上記食品生地3の先端部が適宜位置に達したときに、前記搬入コンベア5による食品生地3の搬入(搬送)を継続し乍ら、図1(B)に示すように、前記搬入コンベア5の下流端5E及びシャッタ装置7を搬送方向の後退端付近(図1において左端付近)に移動すると、前記食品生地3は搬入コンベア5の下流端5Eから垂直に流下し、開いた状態のシャッタ装置7内に挿通される。
【0019】
開いた状態の上記シャッタ装置7内を通過した食品生地3の先端部は後退端付近に移動しかつ上昇した状態にある搬送コンベア9の上流端9E側によって下側から支持される。
【0020】
その後、前記搬入コンベア5による食品生地3の搬送を継続し乍ら搬入コンベア5の下流端5E及びシャッタ装置7並びに搬出コンベア9の上流端9Eを前記前進端側へ移動すると共にシャッタ装置7によって食品生地3の包被切断を行う(図1(C)、(D)参照)。この際、搬入コンベア5による食品生地3の搬送速度と搬入コンベア5の下流端5Eの前進速度は制御装置(図示省略)によってほぼ等しく制御してあるので、前記搬入コンベア5の下流端5Eからの食品生地3の流下量(突出量)は一定に保持されているものである。
【0021】
そして、前記シャッタ装置7によって食品生地3の包被切断を行うとき、前記搬入コンベア5の下流端5Eとシャッタ装置7との高さ位置は常に一定であるから、食品生地3が自重によって伸びるようなことはないものである。また、切断されて製品3Pとなる部分は搬出コンベア9の上流端9E側によって下流から支持されているので、製品3Pの形状保持が良好である。
【0022】
前記シャッタ装置7によって製品3Pが包被切断されると、図1(E)に示すように、前記搬出コンベア9の上流端9Eが下降し、前記シャッタ装置7から製品3Pを下方向に取り出す態様となる。その後、包被切断された製品3Pは搬出コンベア9によって次工程へ搬出されるものである。
【0023】
既に理解されるように、前記シャッタ装置7により包被切断された製品3Pの切断箇所は製品3Pの上下に位置するものであるから、例えば次工程において製品3Pを上方向から下圧して僅かに偏平化するような場合であっても、何等の問題を生じるようなことはないものである。
【0024】
前述のように、製品3Pの包被切断を行い、搬出コンベア9によって次工程へ搬出すると同時に、搬入コンベア5及びシャッタ装置7を図1(B)に示す状態に復帰して、前述したごとき動作を繰り返すことにより、搬入コンベア5によって水平に搬送される棒状の食品生地3を垂直に流下せしめて、製品3Pを次々に包被切断することができるものである。
【0025】
【発明の効果】
以上のごとき説明より理解されるように、本発明によれば、搬入コンベアによって搬入された食品生地を搬入コンベアの下流端から垂直に流下し、シャッタ装置によって包被切断するとき、前記搬入コンベアの下流端とシャッタ装置との高さ位置関係を一定に保持でき、食品生地が自重によって伸びたりすることを抑制することができる。また、シャッタ装置は食品生地が挿通できれば良いものであって小型化を図ることができるものである。すなわち、本発明によれば、前述したごとき従来の問題を解消し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る食品生地切断装置の概念的な構成、動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1…切断装置
3…棒状の食品生地
3P…製品
5…搬入コンベア
5E…下流端
7…シャッタ装置
9…搬出コンベア
9E…上流端
Claims (3)
- 棒状食品生地を搬送する搬入コンベアの下側に配置したシャッタ装置と前記搬入コンベアの下流端との高さ位置関係を一定に保持して前記シャッタ装置を上記搬入コンベアの下流端側と一体的に前記搬送方向へ移動しながら、前記搬入コンベアの下流端から前記シャッタ装置内に垂直に搬入された棒状食品生地を切断することを特徴とする棒状食品生地の切断方法。
- 請求項1に記載の棒状食品生地の切断方法において、前記シャッタ装置による棒状食品生地の切断時に、シャッタ装置の下側に上下動可能に配置した搬出コンベアによって切断される製品を下側から支持することを特徴とする棒状食品生地の切断方法。
- 棒状食品生地を下流側へ搬送しかつ少なくとも下流端側を搬送方向へ移動自在の搬入コンベアと、前記搬入コンベアの下流端側と対応して上記下流端側の下側に配置され、上記下流端側に対して一定の高さ位置を保持して上記下流端側と一体的に搬送方向に移動自在かつ前記搬入コンベアから垂直下方向へ搬入流下される棒状食品生地を切断自在のシャッタ装置と、前記シャッタ装置によって切断される製品を下側から支持自在かつ上下動自在の搬出コンベアと、を備えていることを特徴とする棒状食品生地の切断装置。
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JP2001276550A JP3746697B2 (ja) | 2001-09-12 | 2001-09-12 | 棒状食品生地の切断方法及び装置 |
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JP2008178391A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-08-07 | Rheon Autom Mach Co Ltd | 包被食品の製造方法及び装置 |
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