JP3746566B2

JP3746566B2 - Semi-flexible pavement structure, manufacturing method thereof, and cement injection material used therefor

Info

Publication number: JP3746566B2
Application number: JP13192096A
Authority: JP
Inventors: 弘幸榊原; 健治渡辺; 清彦内田
Original assignee: Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Current assignee: Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority date: 1996-05-27
Filing date: 1996-05-27
Publication date: 2006-02-15
Anticipated expiration: 2016-05-27
Also published as: JPH09316807A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高流動性を長時間保持し、かつ材料低分離性であるセメント注入材、並びにその注入材を用いた舗装構造体に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に半たわみ性舗装に用いられている注入材は、材料分離を防止するため注入材の粘度を増加させる必要があり、メチルセルロース等の有機系増粘剤が添加混合されている。
【０００３】
【発明が解決しようする課題】
しかし、メチルセルロース等の有機系増粘剤の添加，混合により注入材の粘度を増加させることは、材料分離性を低下させることにはある程度の効果があるが、注入材の流動性の低下や強度発現性の低下等を招くおそれがある。
【０００４】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、材料低分離性を維持しつつ、注入材の流動性の低下や強度発現性の低下等を防止し、耐久性に優れ、安価な半たわみ性舗装構造体を提供することを課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するために、半たわみ性舗装構造体とその製造方法、及びそれに用いるセメント注入材としてなされたもので、半たわみ性舗装構造体としての特徴は、アスファルトと骨材とを敷設した路盤に、８μｍ以下のセメント微粉末を含むセメント注入材を注入して得られることにある。
【０００６】
また、半たわみ性舗装構造体の製造方法としての特徴は、アスファルトと骨材とを敷設した路盤に、８μｍ以下のセメント微粉末を含むセメント注入材を注入して製造することにある。
【０００７】
この半たわみ性舗装構造体は、従来から半たわみ性舗装に使用されている一般的な空隙率、たとえば20〜25％のアスファルトと骨材を予め混合して敷設した開粒アスファルトコンクリートに、上記の注入材を注入し硬化，一体化させたものである。
【０００８】
さらに、セメント注入材としての特徴は、セメントに、８μｍ以下の粒子の体積比が70％以上であるセメント微粉末を10重量％以上配合してなることにある。
【０００９】
すなわち、公知のセメントに規定粒度範囲のセメント微粉末を所定比率で添加，混合したことを特徴とするものである。
【００１０】
ここでいう公知のセメントとは、ＪＩＳ規格に従った普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント等の他、超速硬セメント等公知のセメントであり、さらにこれら公知のセメントに高炉スラグ粉末、フライアッシュ、珪石粉、シリカフューム、石膏等の混和材を、１種類もしくは２種類以上混合して得られた混合セメントも含む。
【００１１】
ここで添加するセメント微粉末は、上記公知のセメントをたとえば遠心力風力分級機等を用いて製造したものであり、粒度範囲を８μｍ以下の粒子の体積割合が70％以上であるものとし、さらに添加量を10％以上とした。上記範囲外では、半たわみ性舗装用注入材として使用する際、材料分離抵抗性を十分に改善することができず、強度発現性も十分ではないためである。
【００１２】
すなわち、セメント微粉末はきわめて粉末度が高く、かつセメント鉱物であるケイ酸３カルシウム、ケイ酸２カルシウム、アルミン酸３カルシウム及びアルミン酸鉄４カルシウム、石膏が多く含まれている極めて活性の高い粉末であり、通常のモルタルやコンクリートのセメントとして使用する場合には流動性の低下を招くが、比較的高い水／セメント比で使用する場合には、セメント微粉末の細かさと活性の高さが注入材中の固形分（セメント，砂）と水の分離（ブリーディング）及びセメント中の粗粒子部分の沈降を防ぐことに寄与する。また、セメント微粉末は上記のとおり水和活性が極めて高い粉体であり、材齢の初期から上記注入材の強度発現性を向上させる。
【００１３】
さらに、高い流動性を得るためには、通常高性能減水剤を使用するが、その種類は遅延型，標準型，促進型等があり、通常のコンクリートやモルタルに使用する場合同様、目的にあった種類を使用すればよく、その使用量も通常のコンクリートやモルタル同様、目的とする流動性を得られる添加量であればよい。
【００１４】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【００１５】
実施例１
本実施例では、セメント65重量％、セメント微粉末35重量％の配合比からなり、且つそのセメント及びセメント微粉末中において７号珪砂を全体の30重量％を含む既混合注入モルタルを用いた。
【００１６】
この既混合注入モルタル100 重量部に対して、高性能減水剤としてナフタレンスルホン酸高縮合物（商品名：マイテイ100 ，花王（株）社製）を0.75重量％、市販のエチレン酢酸ビニル系再乳化粉末樹脂２重量％を添加し、水／注入モルタル比＝40％の割合でハンドミキサーにより十分に混練して注入材が調製された。さらに、得られた注入材を空隙率23％の開粒アスファルトコンクリートに注入し、半たわみ性舗装構造体を得た。
【００１７】
ここで使用したセメントは普通ポルトランドセメント（８μｍ以下の粒子の体積比が38％、粉末度3200cm²／ｇ）であり、セメント微粉末はその普通ポルトランドセメントを遠心力風力分級機により分級して作製したものであり、粒径８μｍ以下の粒子の体積比92％、粉末度10600cm²／ｇのものを用いた。
【００１８】
実施例２
本実施例では、既混合注入モルタルとして、セメント85重量％、セメント微粉末15重量％の配合比からなり、且つ７号珪砂を全体の30重量％含有したものを用いた。他の配合成分等は上記実施例１と同じであるため、その説明は省略する。
【００１９】
実施例３
本実施例では、既混合注入モルタルとして、セメント90重量％、セメント微粉末10重量％の配合比からなり、且つ７号珪砂を全体の30重量％含有したものを用いた。他の配合成分等は上記実施例１と同じであるため、その説明は省略する。
【００２０】
実施例４
本実施例では、既混合注入モルタルとして、上記実施例３と同じ配合比のものを用いた。ただし、セメント微粉末の粒径８μｍ以下の粒子の体積比は70％とした。他の配合成分等は上記実施例１と同じであるため、その説明は省略する。
【００２１】
比較例１
比較例１として、粒径８μｍ以下の粒子の体積比が50％のセメント微粉末10重量％、セメント90重量％の配合比からなり、且つ７号珪砂を全体の30重量％含有した混合注入モルタルを調製した。
【００２２】
比較例２
比較例２として、粒径８μｍ以下の粒子の体積比が70％のセメント微粉末５重量％、セメント95重量％の配合比からなり、且つ７号珪砂を全体の30重量％含有した混合注入モルタルを調製した。
【００２３】
比較例３
比較例３として、セメント微粉末を配合せず、セメント100 重量％とし、且つ７号珪砂を全体の30重量％、増粘剤を0.2 重量％含有した混合注入モルタルを調製した。
【００２４】
比較例４
比較例４として、セメント微粉末を配合せず、セメント100 重量％とし、７号珪砂を全体の30重量％含有した混合注入モルタルを調製した。
【００２５】
試験例
上記実施例１〜４、及び比較例１〜４について流動性、ブリーディング率、圧縮強度、曲げ強度の試験を行った。
【００２６】
その試験結果は、次表１のとおりである。
【００２７】
【表１】

【００２８】
このような注入材は、半たわみ性舗装用注入材として開粒アスファルトコンクリートに注入し、隙間なく充填して開粒アスファルトコンクリートと一体化する必要があることから、注入材の流動性としてＰロート流下時間が９〜15秒の間が望ましく、また注入材の３時間でのブリーディング率は３％以下が望ましく、さらには注入材の強度が材齢７日で圧縮強度が150kgf／cm²以上、または曲げ強度が21kgf／cm²以上、若しくは材齢28日で曲げ強度が40kgf／cm²以上であることが好ましい。
【００２９】
また、半たわみ性舗装構造体としては、その曲げ強度が材齢28日で30kgf／cm²以上であることが望ましい。
【００３０】
この点で、上記実施例１〜４はいずれもこれらの条件を満たすものであった。
【００３１】
一方、0.2 ％の増粘剤を含む比較例３では、Ｐロート流下時間が22.7秒と大幅に増加し、実施例１〜４に比べて流動性の低下が認められた。
【００３２】
また、ブリーディング率は比較例１，２，４ではいずれも３％を大幅に超えていた。
【００３３】
その他の実施例
尚、上記実施例では、高性能減水剤やエチレン酢酸ビニル系再乳化粉末樹脂を添加したが、これらを添加することは本発明において条件とはならない。
【００３４】
また、セメントとして上記実施例では普通ポルトランドセメントを用いたが、セメントの種類はこれ限定されるものではなく、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、或いはポルトランドセメント以外に超速硬セメント，高炉セメントやフライアッシュセメント等の混合セメント等を使用することも可能である。
【００３５】
【発明の効果】
叙上のように、本発明によれば、公知のセメントに８μｍ以下の粒子の体積比が70％以上であるセメント微粉末を10重量％以上配合したため、材料分離が少なく、かつ高い流動性を持つ材料低分離性高流動セメント注入材を提供できるという効果を得た。
【００３６】
さらに、本発明の材料低分離性高流動セメント注入材を使用することにより、施工が簡便で且つ耐久性に優れた半たわみ性舗装構造体を提供することができるという実益がある。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cement injection material that retains high fluidity for a long time and has low material separation, and a pavement structure using the injection material.
[0002]
[Prior art]
In general, an injection material used for semi-flexible pavement needs to increase the viscosity of the injection material in order to prevent material separation, and an organic thickener such as methylcellulose is added and mixed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, increasing the viscosity of the injection material by adding and mixing organic thickeners such as methylcellulose has some effect on reducing the material separability, but it reduces the fluidity and strength of the injection material. There is a risk of a decrease in expression.
[0004]
The present invention was made in order to solve such problems, and while maintaining low material separation, it prevents deterioration of fluidity and strength development of the injection material, and has excellent durability. An object is to provide an inexpensive semi-flexible pavement structure.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve such problems, the present invention was made as a semi-flexible pavement structure, a method for producing the same, and a cement injection material used therefor, and the characteristics of the semi-flexible pavement structure are asphalt and It is to be obtained by injecting a cement injection material containing fine cement powder of 8 μm or less into a roadbed laid with aggregates.
[0006]
Moreover, the characteristic as a manufacturing method of a semi-flexible pavement structure exists in inject | pouring the cement injection material containing a cement fine powder of 8 micrometers or less into the roadbed which laid asphalt and an aggregate.
[0007]
This semi-flexible pavement structure is obtained by adding the above-mentioned general porosity used for semi-flexible pavement, such as 20-25% asphalt and aggregate, to the open grain asphalt concrete previously laid. The injection material is injected, cured, and integrated.
[0008]
Further, the cement injection material is characterized in that cement is mixed with 10% by weight or more of fine cement powder having a volume ratio of particles of 8 μm or less of 70% or more.
[0009]
In other words, cement fine powder having a specified particle size range is added to a known cement at a predetermined ratio and mixed.
[0010]
The known cements here are known cements such as ordinary Portland cement, early-strength Portland cement, moderately hot Portland cement, sulfate-resistant Portland cement, etc. according to JIS standards, as well as ultrafast cement, etc. Also included is a mixed cement obtained by mixing one type or two or more types of admixtures such as blast furnace slag powder, fly ash, silica stone powder, silica fume, and gypsum.
[0011]
The cement fine powder added here is produced by using, for example, a centrifugal air classifier or the like, and the volume ratio of particles having a particle size range of 8 μm or less is 70% or more. The amount added was 10% or more. Outside of the above range, when used as an injection material for semi-flexible pavement, the material separation resistance cannot be sufficiently improved, and the strength development is not sufficient.
[0012]
That is, the cement fine powder has a very high degree of fineness, and is a highly active powder containing a large amount of cement minerals such as 3 calcium silicate, 2 calcium silicate, 3 calcium aluminate and 4 calcium aluminate, and gypsum. When it is used as a normal mortar or concrete cement, the fluidity is lowered. However, when it is used at a relatively high water / cement ratio, the fineness of the cement fine powder and the high activity are injected. It contributes to preventing solid content (cement, sand) and water from separating (bleeding) and sedimentation of coarse particles in cement. Moreover, the cement fine powder is a powder having a very high hydration activity as described above, and improves the strength development property of the injection material from the early age.
[0013]
Furthermore, in order to obtain high fluidity, a high-performance water reducing agent is usually used, but there are types such as a delay type, a standard type, and an acceleration type, which are suitable for the purpose as in the case of normal concrete and mortar. The amount used may be an added amount that can obtain the desired fluidity as in the case of ordinary concrete and mortar.
[0014]
【Example】
Examples of the present invention will be described below.
[0015]
Example 1
In this example, a pre-mixed injection mortar composed of 65% by weight of cement and 35% by weight of cement fine powder and containing 30% by weight of No. 7 silica sand in the cement and cement fine powder was used.
[0016]
Based on 100 parts by weight of this premixed mortar, 0.75% by weight of Naphthalenesulfonic acid high condensate (product name: Mighty 100, manufactured by Kao Corporation) as a high-performance water reducing agent, commercially available ethylene vinyl acetate re-emulsified An injection material was prepared by adding 2% by weight of a powdered resin and kneading sufficiently with a hand mixer at a ratio of water / injection mortar ratio = 40%. Furthermore, the obtained injecting material was injected into an open-grain asphalt concrete having a porosity of 23% to obtain a semi-flexible pavement structure.
[0017]
The cement used here is ordinary Portland cement (volume ratio of particles of 8 μm or less is 38%, fineness 3200 cm ² / g), and fine cement powder is produced by classifying ordinary Portland cement using a centrifugal air classifier. The volume ratio of particles having a particle size of 8 μm or less was 92% and the fineness was 10600 cm ² / g.
[0018]
Example 2
In this example, a pre-mixed mortar having a mixing ratio of 85% by weight of cement and 15% by weight of cement fine powder and containing 30% by weight of No. 7 silica sand was used. Since other compounding components and the like are the same as those in Example 1, description thereof is omitted.
[0019]
Example 3
In this example, as the pre-mixed mortar, a mixture containing 90% by weight of cement and 10% by weight of cement fine powder and containing 30% by weight of No. 7 silica sand was used. Since other compounding components and the like are the same as those in Example 1, description thereof is omitted.
[0020]
Example 4
In this example, a premixed mortar having the same blending ratio as in Example 3 was used. However, the volume ratio of particles having a particle size of 8 μm or less in the fine cement powder was 70%. Since other compounding components and the like are the same as those in Example 1, description thereof is omitted.
[0021]
Comparative Example 1
As Comparative Example 1, a mixed-injection mortar comprising a blending ratio of 10% by weight of cement fine powder having a volume ratio of particles of 8 μm or less and 50% by weight and 90% by weight of cement, and containing 30% by weight of No. 7 silica sand Was prepared.
[0022]
Comparative Example 2
As Comparative Example 2, a mixed-injection mortar comprising a blending ratio of 5% by weight of cement fine powder having a particle size of 8 μm or less and 70% by volume and 95% by weight of cement, and containing 30% by weight of No. 7 silica sand Was prepared.
[0023]
Comparative Example 3
As Comparative Example 3, a mixed-injection mortar containing 100% by weight of cement, containing 30% by weight of No. 7 silica sand and 0.2% by weight of thickener was prepared without blending cement fine powder.
[0024]
Comparative Example 4
As Comparative Example 4, a mixed injection mortar containing 100% by weight of cement and containing 30% by weight of No. 7 silica sand was prepared without blending cement fine powder.
[0025]
Test Examples The fluidity, bleeding rate, compressive strength, and bending strength were tested for Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 4.
[0026]
The test results are shown in Table 1 below.
[0027]
[Table 1]

[0028]
Such an injection material must be injected into the open grain asphalt concrete as a semi-flexible pavement injection material, filled without gaps and integrated with the open grain asphalt concrete. The flow time is preferably between 9 and 15 seconds, the bleeding rate of the injected material in 3 hours is preferably 3% or less, and the strength of the injected material is 7 days old and the compressive strength is 150 kgf / cm ² or more. or bending strength 21 kgf / cm ² or more, or flexural strength age of 28 days is preferably 40 kgf / cm ² or more.
[0029]
Moreover, as a semi-flexible pavement structure, it is desirable that the bending strength is 30 kgf / cm ² or more at a material age of 28 days.
[0030]
In this respect, all of Examples 1 to 4 described above satisfied these conditions.
[0031]
On the other hand, in Comparative Example 3 containing 0.2% thickener, the P funnel flow time was significantly increased to 22.7 seconds, indicating a decrease in fluidity compared to Examples 1-4.
[0032]
Further, the bleeding rate was significantly higher than 3% in Comparative Examples 1, 2, and 4.
[0033]
Other Examples In the above examples, a high-performance water reducing agent and an ethylene vinyl acetate re-emulsified powder resin were added, but the addition of these is not a condition in the present invention.
[0034]
In the above examples, normal Portland cement was used as the cement, but the type of cement is not limited to this. It is also possible to use mixed cement such as hard cement, blast furnace cement and fly ash cement.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, 10% by weight or more of cement fine powder having a volume ratio of particles of 8 μm or less of 70% or more is blended with a known cement, so that there is little material separation and high fluidity. The material has the effect of being able to provide a low-separability, high-fluidity cement injection material.
[0036]
Furthermore, there is an actual advantage that a semi-flexible pavement structure that is easy to construct and excellent in durability can be provided by using the low-separability high-fluidity cement injection material of the present invention.

Claims

A semi-flexible pavement structure obtained by injecting cement injection material containing fine cement powder of 8 μm or less into a roadbed laid with asphalt and aggregate.

A cement injecting material comprising 10% by weight or more of cement fine powder in which a volume ratio of particles of 8 μm or less is 70% or more.

A method for producing a semi-flexible pavement structure, which is produced by injecting a cement injection material containing cement fine powder of 8 μm or less into a roadbed in which asphalt and aggregate are laid.