JP3745241B2 - 外科用処置具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処置部の向きを横向きに屈曲させる機構を備えた外科用処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】
外科手術を行なう外科用処置具としては、例えば、米国特許第5,275,608号に示すものがある。これは、シャフトの先端に処置部が設けられ、シャフトの基端に操作コントロール部が設けられている。処置部には、患部を凝固、または焼灼させる光ファイバーレーザーや湾曲したへら状の電極棒などの部材が設けられている。シャフトには、処置部と操作コントロール部との間を連結する連結部材が設けられている。そして、操作コントロール部をシャフトに対して所定の角度屈曲させると、連結部材が連動してこの角度に応じた距離動き、処置部全体をシャフトに対して所定の角度屈曲される。
【0003】
また、他の外科用処置具としては、例えば、特願2000−128265号に示すものがある。これは、軸状部の先端に、一対の把持部を開閉する開閉機構を備えた処置部と、この処置部の向きを軸状部の軸方向から横向きに屈曲させる屈曲機構とが設けられている。また、この軸状部の基端には、処置部の開閉機構を操作するハンドルを備えた操作部と、屈曲機構を操作する屈曲操作機構とが設けられている。さらに、処置部と操作部との間には、操作部側の操作力を処置部側に伝える進退自在な複数の駆動棒と、これら駆動棒の外側を囲う管状部材とが設けられている。ハンドルの開閉操作によって駆動棒を進退させて処置部を開閉でき、かつ、屈曲操作機構の屈曲操作によって駆動棒を進退させて処置部の向きを横向きに屈曲できるようにしたものである。
【0004】
従って、軸状部全体の向きを変えることなく、ハンドルの開閉操作および屈曲操作機構の操作によって処置部の向きを変えることができ、生体組織を縫合・結紮・切除する操作を行なうことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の外科用処置具では、処置部を屈曲操作する操作力を伝える駆動棒(連結部材)の長さを高精度に調整する必要がある。この調整がなされていないと、操作部(操作コントロール部)と軸状部(連結部材)と処置部とを一直線上に配置することが困難である。また、操作部の屈曲および開閉操作による処置部の屈曲および開閉角度を適切なものにすることが困難である。そのため、従来は、操作部と処置部との間の位置関係を正確に調整するのに、多くの時間を要していた。
【0006】
本発明は、このような事情によりなされ、操作部と処置部との間の位置関係の調整を容易に行なうことができる外科用処置具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る外科用処置具は、細長い軸状部と、前記軸状部の基端部に設けられ、互いに対して開閉可能、および、前記軸状部の基端部に対して屈曲可能な1対のハンドルを有する操作部と、前記軸状部の先端部に設けられ、互いに対して開閉可能、および、前記軸状部の先端部に対して屈曲動作可能な1対の把持部を有する処置部と、前記軸状部の基端部と前記操作部との間に設けられ、前記操作部の操作力が伝達される屈曲操作機構と、前記軸状部の先端部と前記処置部との間に設けられ、前記屈曲操作機構の操作力を前記処置部に伝達する屈曲機構と、前記屈曲操作機構と前記屈曲機構との間に設けられ、前記操作部の開閉操作力を前記屈曲操作機構を通して前記屈曲機構に伝達して前記把持部を開閉させるとともに、前記操作部の屈曲操作力を前記屈曲操作機構を通して前記屈曲機構に伝達して前記処置部を前記把持部の開閉方向と平行な方向に屈曲させるための第1の駆動軸と、前記屈曲操作機構と前記屈曲機構との間に設けられ、前記操作部の屈曲操作を前記屈曲操作機構を通して前記屈曲機構に伝達して前記処置部を前記把持部の開閉方向に対して直交する方向、および、前記第1の駆動軸と協働して前記把持部の開閉方向に平行な方向に屈曲させるための第2および第3の駆動軸とを具備し、前記第1ないし第3の駆動軸のうちの少なくとも2つは、前記処置部と前記操作部との間の位置関係を調整するように前記駆動軸の長さを調整する長さ調整手段を備えていることを特徴とする
【0008】
また、前記長さ調整手段は、前記第1ないし第3の駆動軸のいずれかの駆動軸を調整した位置で固定する固定手段を備えている、ことが好ましい。
また、前記第1ないし第3の駆動軸のうちの少なくとも2つは、互いの端部が対向した少なくとも2つの駆動軸構成部材をそれぞれ備え、前記長さ調整手段は、これら駆動軸構成部材の対向した端部に接続され、かつ、これら端部の間隔を変化させる調整部材を備えている、ことが好ましい。
【0009】
また、前記2つの駆動軸構成部材は、対向した端部にそれぞれ逆向きのねじ部を備え、前記調整部材は、前記2つの駆動軸構成部材の各ねじ部がそれぞれ螺嵌される逆向きのねじ穴部を備え、前記調整部材を前記軸状部の軸回り方向に回転させ、前記2つの端部の間を互いに反対方向に進退させる、ことが好ましい。
さらにまた、前記調整部材は、前記駆動軸構成部材の対向した端部の間隔を互いに対して調整した位置で固定する固定手段を備えている、ことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態について図1ないし図7を用いて説明する。
【0012】
図1および図2に示すように、外科用処置具2は、細長い軸状部4を備えている。この軸状部4は、長尺に形成され、軸状部4の先端には、外科的処置を行なう処置部6が、基端には、操作部8がそれぞれ接続されている。さらに、この軸状部4には、細長い管状部材10が設けられ、この管状部材10の内部には、それぞれ円柱状の第1ないし第3の駆動棒(駆動軸)12,14,16が挿通されている。
【0013】
処置部6の先端には、一対の把持部18を備え、これらは、枢支ピン20によって互いに開閉可能に連結されている。また、処置部6の基端には、屈曲機構22が設けられ、この屈曲機構22は、第1ないし第3の駆動棒12,14,16の先端に連結され、処置部6の向きを横向きに屈曲可能としている。
【0014】
操作部8は、姿勢制御ハンドル8a、および開閉ハンドル8bを備えており、これらハンドル8a,8bは、枢軸24で枢支されている。また、操作部8の先端には、屈曲操作機構26が設けられている。この屈曲操作機構26は、駆動棒12,14,16の基端に連結されている。そして、姿勢制御ハンドル8a、および開閉ハンドル8bの開閉操作および屈曲操作による操作力が屈曲操作機構26を介して駆動棒12,14,16に伝達される。
【0015】
軸状部4の管状部材10の内部には、剛性を有する支持部28が設けられている。この支持部28は、長尺で幅広となっている。図1に示すように、第1の駆動棒12は、支持部28の幅広部の上側に沿ってほぼ平行に配設されている。また、図2に示すように、第2および第3の駆動棒14,16は、支持部28の幅広部の下側に沿ってこの幅広部の左右に対称的にほぼ平行に配設されている。これら第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、軸方向に独立して進退自在となっている。
【0016】
図3に示すように、屈曲操作機構26には、支持部28の基端が設けられ、この支持部28の基端には、すり割28aが設けられ、このすり割28aには、上下方向に枢軸30を有する第1の連結部材34のすり割34aが設けられ、この第1の連結部材34は、左右方向に回動可能になっている。
【0017】
第1の連結部材34には、左右方向に枢軸36を有する枢支部38が設けられ、この枢支部38には、姿勢制御ハンドル8aが上下方向に回動可能に設けられている。姿勢制御ハンドル8aには、枢軸24によって開閉ハンドル8bが上下方向に回動自在に設けられている。
【0018】
第1の駆動棒12の基端には、左右方向に枢軸40が設けられ、この枢軸40には、第1の連結軸42が上下方向に回動可能に連結されている。この連結軸42には、上下方向に枢軸44が設けられ、この枢軸44には、第2の連結軸46の一端が左右方向に回動可能に連結されている。この連結軸46の他端は、開閉ハンドル8bに左右方向に設けられた枢軸48に上下方向に回動可能に連結されている。
【0019】
姿勢制御ハンドル8aの枢軸36の下方には、左右方向に枢軸50が設けられ、この枢軸50には、第2の連結部材52の一端が上下方向に回動可能に連結されている。この連結部材52の他端は、左右方向に幅広であり、この幅広部の左右両端部には、上下方向に枢軸54,56が設けられている。そして、枢軸54,56には、第2および第3の駆動棒14,16が連結されている。したがって、軸状部4の基端に設けられた支持部28に対して姿勢制御ハンドル8a,および開閉ハンドル8bが第1の連結部材34を支点として左右方向に回動自在であり、枢支部38を支点として上下方向に回動自在に設けられている。
【0020】
第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0021】
図4に示すように、第1の駆動棒12には、この駆動棒12の長さを調整する長さ調整部材60が設けられている。また、この駆動棒12は、処置部6側の駆動軸構成部材12aと、操作部8側の駆動軸構成部材12bとを備えている。この駆動軸構成部材12aの基端には、左ねじ62が、駆動軸構成部材12bの先端には、右ねじ64がそれぞれ所定の長さ設けられている。さらに、調整部材60の内壁には、ねじ穴部66,68が設けられ、これらねじ穴部66,68は、それぞれ駆動軸構成部材12aの左ねじ62、および駆動軸構成部材12bの右ねじ64に螺嵌する。
【0022】
これら駆動軸構成部材12aの基端と、駆動軸構成部材12bの先端との間には、調整部材60が配設され、これら駆動軸構成部材12a,12bは、この調整部材60で接続されている。
【0023】
この調整部材60を軸状部4の先端に向かって右回り方向に回転させると、左ねじ62、および右ねじ64は、それぞれ緩む方向に進む。このため、駆動軸構成部材12aの基端は前進し、駆動軸構成部材12bの先端は後退する。また、左回り方向に回転させると、左ねじ62、および右ねじ64は、それぞれ締まる方向に進む。このため、駆動軸構成部材12aの基端は後退し、駆動軸構成部材12bの先端は前進する。
【0024】
次に、このような駆動棒12,14,16を配設した外科用処置具2の動作を説明する。第1ないし第3の駆動棒12,14,16にそれぞれ設けられた調整部材60を調整して、外科用処置具2を図1および図2に示すように、真直ぐの状態にする。この外科用処置具2が真直ぐの状態から、図5に示すように、操作部8を上側に所定の角度屈曲させる。この屈曲させた角度に従って、第1の駆動棒12が移動し、処置部6を下側に屈曲させた状態にする。この状態が、所望の角度であったら調整部材60をそのまま保持する。所望の角度でなかったら、再度所望の角度になるように調整部材60を調整して、駆動棒12の長さを変化させる。
【0025】
また、図1および図2に示すように、外科用処置具2が真直ぐの状態から、図6に示すように、操作部8を左側に所定の角度屈曲させる。この屈曲させた角度に従って、第2および第3の駆動棒14,16が移動し、処置部6を右側に屈曲させた状態にする。上記と同様に、この状態が、所望の角度であったら調整部材60をそのまま保持する。所望の角度でなかったら、再度、調整部材60を調整して、駆動棒14,16の長さを変化させる。
【0026】
さらに、図1および図2に示すように、外科用処置具2が真直ぐの状態から、図7に示すように、操作部8を上側および左側に所定の角度屈曲させる。この屈曲させた角度に従って、第1ないし第3の駆動棒12,14,16が移動し、処置部6を下側および右側に屈曲させた状態にする。上記と同様に、この状態が、所望の角度であったら調整部材60をそのまま保持する。所望の角度でなかったら、再度、駆動棒12,14,16の長さを変化させる。
【0027】
したがって、本実施の形態では、調整部材60を回転操作することにより、駆動軸構成部材12aの基端と、駆動軸構成部材12bの先端との間の間隔を調整することができる。このため、第1の駆動棒12を任意の長さに調整することができる。また、第2および第3の駆動棒14,16もまた同様である。そして、第1ないし第3の駆動棒12,14,16を適正に調整することにより、操作部8の操作を正確に伝達し、屈曲機構22を高精度に操作することができる。さらに、この外科用処置具2の組立後にも、調整部材60の回転操作によって、第1ないし第3の駆動棒12,14,16の長さを容易に調整することができる。
【0028】
なお、本実施の形態では、駆動軸構成部材12aの基端には、左ねじ62が、駆動軸構成部材12bの基端には、右ねじ64がそれぞれ設けられているが、駆動軸構成部材12aの基端には、右ねじが、駆動軸構成部材12bの基端には、左ねじがそれぞれ設けられ、調整部材60の内壁にもこれらねじ部と螺嵌するねじ穴部が設けられていてもよい。
【0029】
本実施の形態では、第1ないし第3の駆動棒12,14,16にそれぞれ調整部材60を設けたが、これら駆動棒12,14,16のうち、少なくとも2本の駆動棒に調整部材60が設けられていることが好ましい。
【0030】
また、上述のように、処置部6の先端に開閉可能な把持部18が設けられているが、本実施の形態では、このような把持部に限定されることはなく、例えば、注射針や高周波処置具などが設けられていてもよい。また、外科用処置具2の構造は、上述したものに限ることはない。
【0031】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図8を用いて説明する。
【0032】
本実施の形態は、第1の実施の形態の調整部材60の第1の変形例であり、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0033】
図8の(a)に示すように、第1の駆動棒12は、処置部6側の駆動軸構成部材12cと、操作部8側の駆動軸構成部材12dとを備えている。また、これら駆動軸構成部材12cの基端と、駆動軸構成部材12dの先端との間には、管状の調整部材70が配設され、これら駆動軸構成部材12c,12dは、この調整部材70で接続されている。
【0034】
図8の(b)に示すように、この駆動軸構成部材12cの基端、および駆動軸構成部材12dの先端には、それぞれ円柱状の係合部72,74が設けられている。また、調整部材70は、周方向に沿って2つの分割片70a,70bを備えている。これら分割片70a,70bは、図示しない嵌合部を備えて互いに嵌合され、一体の調整部材70に再構成することができる。また、これら分割片70a,70bの内壁には、係合部72,74が係合される複数の溝部76が並設されている。
【0035】
駆動軸構成部材12cの基端、および駆動軸構成部材12dの先端に設けられた係合部72,74を任意の溝部76に係合し、調整部材70を一体に再構成する。
【0036】
したがって、係合部72,74が、溝部76に係合される場所を移動して、駆動軸構成部材12cと駆動軸構成部材12dとの間の間隔を調整することができる。このため、第1の駆動棒12を任意の長さに調整することができる。また、第2および第3の駆動棒14,16もまた同様である。さらに、この外科用処置具2は、組立後にも駆動棒の長さを容易に調整することができる。
【0037】
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について図9を用いて説明する。
【0038】
本実施の形態は、第1の実施の形態の調整部材60の第2の変形例であり、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0039】
図9の(a)に示すように、第1の駆動棒12は、処置部6側の駆動軸構成部材12eと、操作部8側の駆動軸構成部材12fとを備えている。また、これら駆動軸構成部材12eの基端と、駆動軸構成部材12fの先端との間には、直方体形状で中空の調整部材80が配設され、これら駆動軸構成部材12e,12fは、この調整部材80で接続されている。
【0040】
図9の(b)に示すように、この駆動軸構成部材12eの基端、および駆動軸構成部材12fの先端は、それぞれ平板状に加工された平板部82,84を備えている。これら平板部82,84には、それぞれ複数の貫通孔86,88が形成されている。また、調整部材80の中空の断面は、平板部82,84が挿入される矩形状に加工されている。さらに、この調整部材80には、側部に複数のピン穴90,92が設けられ、これらピン穴90,92には、ピン94が挿入され、貫通孔86,88を係止して、平板部82,84を留める。
【0041】
したがって、駆動軸構成部材12eの基端と、駆動軸構成部材12fの先端との間の間隔を調整することができる。このため、第1の駆動棒12を任意の長さに調整することができる。また、第2および第3の駆動棒14,16もまた同様である。さらに、この外科用処置具2の組立後にも、ピン94の位置を変えることによって、駆動棒の長さを容易に調整することができる。
【0042】
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について図10を用いて説明する。
【0043】
本実施の形態は、第1の実施の形態の調整部材60の第3の変形例であり、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0044】
図10の(a)に示すように、第1の駆動棒12は、処置部6側の駆動軸構成部材12gと、操作部8側の駆動軸構成部材12hとを備えている。また、これら駆動軸構成部材12gの基端と、駆動軸構成部材12hの先端との間には、管状の調整部材100が配設され、これら駆動軸構成部材12g,12hは、この調整部材100で接続されている。
【0045】
図10の(b)に示すように、この駆動軸構成部材12gの基端、および駆動軸構成部材12hの先端は、それぞれU字型のすり割102,104を備えている。これらすり割102,104の先端の外方には、突起部106,108が突出されている。また、すり割102,104は、これらすり割102,104の内方に向かって変形可能である。さらに、これら突起部106,108を有するすり割102,104は、調整部材100の内部に挿入することができる。
【0046】
調整部材100の側面には、突起部106,108が係止される複数の係止孔110がそれぞれ対向して設けられ、駆動軸構成部材12g,12hの突起部106,108が所望の係止孔110に係止される。
【0047】
したがって、駆動軸構成部材12gの基端と、駆動軸構成部材12hの先端との間の間隔を調整することができる。このため、第1の駆動棒12を任意の長さに調整することができる。また、第2および第3の駆動棒14,16もまた同様である。
【0048】
[第5の実施の形態]
次に、第5の実施の形態について図11を用いて説明する。
【0049】
本実施の形態は、第1の実施の形態の調整部材60の第4の変形例であり、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0050】
図11の(a)に示すように、第1の駆動棒12は、処置部6側の駆動軸構成部材12iと、操作部8側の駆動軸構成部材12jとを備えている。また、これら駆動軸構成部材12iの基端と、駆動軸構成部材12jの先端との間には、管状の調整部材120が配設され、これら駆動軸構成部材12i,12jは、この調整部材120で接続されている。
【0051】
調整部材120の内径と、駆動軸構成部材12iの基端、および駆動軸構成部材12jの先端の外径とは、ほぼ等しく、調整部材120の内部には、これら駆動軸構成部材12iの先端、および駆動軸構成部材12jの基端をそれぞれ挿入することができる。
【0052】
さらに、この調整部材120の外側には、第1のカシメ治具122と、第2のカシメ治具124とが設けられる。この第2のカシメ治具には、突起126が設けられている。
【0053】
これら駆動軸構成部材12i,12jが調整部材120を用いて接続される工程について説明する。
【0054】
まず、図11の(b)に示すように、駆動軸構成部材12i、調整部材120、駆動軸構成部材12jが分離した状態から、図11の(a)に示すように、駆動軸構成部材12iの基端と、駆動軸構成部材12jの先端とをそれぞれ調整部材120の先端および基端に挿入する。この状態で、これら駆動軸構成部材12i,12j間の距離を調整し、これら駆動軸構成部材12i,12jを調整部材120で仮固定する。
【0055】
次に、この調整部材120の外側から第1のカシメ治具122と、第2のカシメ治具124とを組み合わせる。これら第1および第2のカシメ治具122,124に力を加え、突起126で調整部材120を変形させる。このため、調整部材120と、駆動軸構成部材12i,12jとがカシメられ、これら駆動軸構成部材12i,12j間が調整した距離で固定される。
【0056】
したがって、駆動軸構成部材12iの基端と、駆動軸構成部材12jの先端との間の間隔を調整することができる。このため、第1の駆動棒12を任意の長さに調整することができる。また、第2および第3の駆動棒14,16もまた同様である。
【0057】
[第6の実施の形態]
次に、第6の実施の形態について図12を用いて説明する。
【0058】
本実施の形態は、第1の実施の形態の調整部材60の第5の変形例であり、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0059】
図12に示すように、第1の駆動棒12は、処置部6側の駆動軸構成部材12kと、操作部8側の図示しない駆動軸とを備えている。また、これら駆動軸構成部材12kの基端と、図示しない駆動軸の先端との間には、管状の調整部材130が配設され、これら駆動軸構成部材12kと、図示しない駆動軸とは、この調整部材130で接続されている。
【0060】
調整部材130の内径と、駆動軸構成部材12kの基端、および図示しない駆動軸の先端の外径とは、ほぼ等しく、調整部材130の内部には、これら駆動軸構成部材12kの先端、および図示しない駆動軸の基端をそれぞれ挿入することができる。また、この調整部材130には、環状に薄肉部132が設けられている。
【0061】
これら駆動軸構成部材12kと図示しない駆動軸とが調整部材130を用いて接続される工程について説明する。
【0062】
まず、駆動軸構成部材12kおよび図示しない駆動軸を調整部材130の内部に挿入する。この状態で、これら駆動軸構成部材12k、および図示しない駆動軸間の距離を調整し、これら駆動軸構成部材12k、および図示しない駆動軸を調整部材130で仮固定する。以下、処置部6側と操作部8側とは、調整部材130に対して同様に配設されるので、処置部6側についてのみ記述する。
【0063】
調整部材130の薄肉部132にレーザを照射して、調整部材130と駆動軸構成部材12kとをレーザ溶接する。さらに、このレーザ溶接を環状の薄肉部132に順に行なって、調整部材と駆動軸構成部材12kとを確実に固着させることができる。同様に、図示しない駆動軸も調整部材130に確実に固着させることができる。
【0064】
したがって、駆動軸構成部材12kの基端と、図示しない駆動軸の先端との間の間隔を調整することができる。このため、第1の駆動棒12を任意の長さに調整することができる。また、第2および第3の駆動棒14,16もまた同様である。
【0065】
[第7の実施の形態]
次に、第7の実施の形態について図13を用いて説明する。
【0066】
本実施の形態は、第1の実施の形態の調整部材60の第6の変形例であり、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0067】
図13に示すように、第1の駆動棒12は、処置部6側の駆動軸構成部材12kと、操作部8側の図示しない駆動軸とを備えている。また、これら駆動軸構成部材12kの基端と、図示しない駆動軸の先端との間には、管状の調整部材140が配設され、これら駆動軸構成部材12kと、図示しない駆動軸とは、この調整部材140で接続されている。
【0068】
調整部材140の内径と、駆動軸構成部材12kの基端、および図示しない駆動軸の先端の外径とは、ほぼ等しく、調整部材140の内部には、これら駆動軸構成部材12kの先端、および図示しない駆動軸の基端をそれぞれ挿入することができる。また、この調整部材140には、両端部に直交した側部に貫通孔142が設けられ、この貫通孔142は、後述するねじ部144と螺嵌するねじ穴部146を有する。
【0069】
これら駆動軸構成部材12kと図示しない駆動軸とが調整部材140を用いて接続される工程について説明する。
【0070】
まず、駆動軸構成部材12kおよび図示しない駆動軸を調整部材140の内部に挿入する。この状態で、これら駆動軸構成部材12k、および図示しない駆動軸間の距離を調整し、これら駆動軸構成部材12k、および図示しない駆動軸を調整部材140で仮固定する。以下、処置部6側と操作部8側とは、調整部材140に対して対称的に配設されるので、処置部6側についてのみ記述する。
【0071】
調整部材140の貫通孔142にねじ部144を挿入し、貫通孔142のねじ穴部146と螺嵌させる。このねじ部144を螺嵌させると、ねじ部144の先端が駆動軸構成部材12kの側部に当接し、この駆動軸構成部材12kを固定することができる。同様に、図示しない駆動軸も調整部材140に確実に固定することができる。
【0072】
したがって、駆動軸構成部材12kの基端と、図示しない駆動軸の先端との間の間隔を調整することができる。このため、第1の駆動棒12を任意の長さに調整することができる。また、第2および第3の駆動棒14,16もまた同様である。
【0073】
[第8の実施の形態]
次に、第8の実施の形態について図14を用いて説明する。
【0074】
本実施の形態は、第1の実施の形態の調整部材60の第7の変形例であり、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0075】
図14の(a)および(b)に示すように、第1の駆動棒12は、処置部6側の駆動軸構成部材12mと、操作部8側の図示しない駆動軸とを備えている。また、これら駆動軸構成部材12mの基端と、図示しない駆動軸の先端との間には、管状の調整部材150が配設され、これら駆動軸構成部材12mと、図示しない駆動軸とは、この調整部材150で接続されている。
【0076】
調整部材150の内径と、駆動軸構成部材12mの基端、および図示しない駆動軸の先端の外径とは、ほぼ等しく、調整部材150の内部には、これら駆動軸構成部材12mの先端、および図示しない駆動軸の基端をそれぞれ挿入することができる。また、この駆動軸構成部材12mには、貫通孔152が設けられ、この貫通孔152の壁面には、後述するねじ部154が螺嵌されるねじ穴部155が設けられている。さらに、調整部材150には、側面に矩形状の窓部156が設けられている。
【0077】
これら駆動軸構成部材12mと図示しない駆動軸とが調整部材150を用いて接続される工程について説明する。
【0078】
まず、駆動軸構成部材12mを調整部材150の内部に挿入する。この状態で、これら駆動軸構成部材12m、および図示しない駆動軸間の距離を調整し、これら駆動軸構成部材12m、および図示しない駆動軸を調整部材150で仮固定する。以下、処置部6側と操作部8側とは、調整部材150に対して対称的に配設されるので、処置部6側についてのみ記述する。
【0079】
調整部材150の窓部156にねじ部154を挿入し、貫通孔152の壁面に設けられたねじ穴部155と螺嵌させる。このねじ部154を螺嵌させると、ねじ部154の頭部154aが窓部156の周縁部位に当接し、この駆動軸構成部材12mを固定することができる。同様に、図示しない駆動軸も調整部材150に確実に固定することができる。
【0080】
したがって、駆動軸構成部材12mの基端と、図示しない駆動軸の先端との間の間隔を調整することができる。このため、第1の駆動棒12を任意の長さに調整することができる。また、第2および第3の駆動棒14,16もまた同様である。
【0081】
[第9の実施の形態]
次に、第9の実施の形態について図15を用いて説明する。
【0082】
本実施の形態は、第1の実施の形態の調整部材60の第8の変形例であり、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0083】
図15の(a)に示すように、第1の駆動棒12は、処置部6側の駆動軸構成部材12nと、操作部8側の図示しない駆動軸とを備えている。この処置部6側の駆動軸構成部材12nは、少なくとも基端の断面が矩形状を有している。また、これら駆動軸構成部材12nの基端と、図示しない駆動軸の先端との間には、管状の調整部材160が配設され、これら駆動軸構成部材12nと、図示しない駆動軸とは、この調整部材160で接続されている。
【0084】
図15の(b)に示すように、この調整部材160は、先端が二股の脚部162,164に分割されている。これら脚部162,164の先端には、ピン穴168,170がそれぞれ設けられている。また、これらピン穴168,170は、調整部材160の軸方向にそれぞれ異なる位置に配置されている。これらピン穴168,170のいずれか一方には、ピン166が選択的に挿入されるとともに、このピン166が係止される。
【0085】
また、処置部6側の駆動軸構成部材12nは、先端に貫通孔172を備え、この駆動軸構成部材12nは、脚部162,164の間に挿入可能である。ところで、図示しない駆動軸の先端は、駆動軸構成部材12nの基端と好ましくは同一構造を有する。
【0086】
これら駆動軸構成部材12nと図示しない駆動軸とが調整部材160を用いて接続される工程について説明する。
【0087】
まず、駆動軸構成部材12nを調整部材160の脚部162,164の間に挿入する。この状態で、これら駆動軸構成部材12nの貫通孔172を調整部材160の先端のピン穴168,170のどちらか一方と同一軸上に配置する。この軸にピン166を挿入し、このピン166を係止する。同様に、図示しない駆動軸も調整部材160に確実に固着することができる。
【0088】
したがって、駆動軸構成部材12nの基端と、図示しない駆動軸の先端との間の間隔を調整することができる。このため、第1の駆動棒12を任意の長さに調整することができる。また、第2および第3の駆動棒14,16もまた同様である。
【0089】
[第10の実施の形態]
次に、第10の実施の形態について図16を用いて説明する。
【0090】
本実施の形態は、第1の実施の形態の調整部材60の第9の変形例であり、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0091】
図16に示すように、第1の駆動棒12は、処置部6側の駆動軸構成部材12pと、操作部8側の駆動軸構成部材12qとを備えている。また、これら駆動軸構成部材12pの基端と、駆動軸構成部材12qの先端との間には、調整部材180が配設され、これら駆動軸構成部材12p,12qは、この調整部材180で接続されている。
【0092】
この調整部材180は、駆動軸構成部材12pの基端にボール受部182を備え、駆動軸構成部材12qの先端にボール受部182に嵌まるボール部184を備えている。この調整部材180は、ボール受部182とボール部184とを嵌合して、ボールジョイントを形成する。
【0093】
ところで、ボール受部182は弾性変形してボール部184を受け入れることができるが、駆動軸構成部材12p,12qを作用させる通常の力量では、外すことができない。しかし、所定の力量を加えると、簡単に処置部6側の駆動軸構成部材12p、および操作部8側の駆動軸構成部材12qに分解することができる。
【0094】
また、この外科用処置具2は、図示しない分割機構を備え、この分割機構は、外科用処置具2を分割することができる。
【0095】
したがって、外科用処置具2の使用後、ボール受部182と、ボール部184とを外すことにより、外科用処置具2を簡単に分解して洗浄することができる。
【0096】
[第11の実施の形態]
次に、第11の実施の形態について図17を用いて説明する。
【0097】
本実施の形態は、第1の実施の形態の調整部材60の第10の変形例であり、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16は、それぞれ同一構造となっているので、以下より第1の駆動棒12についてのみ説明する。
【0098】
図17の(a)および(b)に示すように、軸状部4には、管状部材190が設けられている。図17の(b)に示すように、この管状部材190には、複数の開口部192が設けられている。また、これら開口部192を塞ぐ管状のスライド部194が設けられている。
【0099】
図17の(c)に示すように、スライド部194の両端部には、気密保持部196がそれぞれ設けられている。これら気密保持部196は、スライド部194で開口部192を覆った時には、管状部材190の内部は、気密が保持される。
【0100】
また、図17の(b)に示すように、スライド部194をスライドさせ、開口部192を解放した時には、開口部192から図示しない洗浄液を入れることによって、管状部材190の内部と、第1ないし第3の駆動棒12,14,16を洗浄することができる。また、第1ないし第3の駆動棒12,14,16が破損していないかどうかなどの状態を確認することができる。
【0101】
[第12の実施の形態]
次に、第12の実施の形態について図18を用いて説明する。
【0102】
本実施の形態における外科用処置具2は、第1ないし第9の実施の形態で示されたものと同一の構造を備え、同一の部材については同一の参照符号を用い、詳しい説明は省略する。
【0103】
図18に示すように、本実施の形態は、外科用処置具2の調整用の治具200を設けたものである。
【0104】
この治具200は、処置部回転テーブル202および操作部回転テーブル204を備えている。処置部回転テーブル202および操作部回転テーブル204は、それぞれ図示しない部材に取り付けられ、独立して回転可能である。処置部回転テーブル202には、処置部保持部206が設けられ、操作部回転テーブル204には、操作部保持部208が設けられている。処置部保持部206は、処置部6を保持し、操作部保持部208は、操作部8を保持する。また、軸状部4には、軸状部保持部210が設けられている。
【0105】
また、図示しない第1ないし第3の駆動棒12,14,16には、第1ないし第9の実施の形態に記述した駆動棒12,14,16の調整部材が設けられている。
【0106】
次に、これら部材を用いて外科用処置具2の軸状部4に対する処置部6および操作部8の角度、並びに位置を調整する場合について説明する。
【0107】
まず、軸状部4を軸状部保持部210で保持する。次に、処置部6および操作部8をそれぞれ処置部保持部206および操作部保持部208で保持する。そして、処置部回転テーブル202を固定して、操作部回転テーブル204を回転させる。第1ないし第9の実施の形態で示したような手段を用いて、駆動棒12,14,16の長さを調整し、外科用処置具2の軸状部4、処置部6、および操作部8を一直線上に調整することができる。
【0108】
また、任意の角度操作部8を屈曲させて処置部6を屈曲させた状態にする。そして、処置部回転テーブル202を固定して、操作部回転テーブル204を回転させる。第1ないし第9の実施の形態で示したような手段を用いて駆動棒12,14,16の長さを調整し、軸状部4に対する処置部6の角度に対応する操作部8の角度を調整することができる。
【0109】
さらに、軸状部保持部210と、処置部保持部206と、操作部保持部208との水平面上の角度を調整することによって、左右方向の角度を調整することができる。
【0110】
したがって、本実施の形態の治具200を用いると、軸状部4に対する処置部6および操作部8の位置の調整を容易に行なうことができる。
【0111】
本実施の形態では、処置部保持部206で処置部6を固定して操作部8を所望の位置になるようにしたが、操作部保持部208で操作部8を固定して処置部6を所望の位置になるようにしてもよい。
【0112】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0113】
上記説明によれば、下記の事項の発明が得られる。また、各項の組み合わせも可能である。
【0114】
[付記]
(付記1) 細長い軸状部の先端に外科的処置を行なう処置部と、この処置部の向きを横向きに屈曲させる屈曲機構とが配設され、
前記軸状部の基端に配設された手元側の操作部に前記処置部を操作するハンドルと、このハンドルを前記軸状部の軸方向に対して略直交する方向に屈曲させて前記屈曲機構を操作する屈曲操作機構とが配設され、
この操作部の操作による操作力を前記処置部に伝達する駆動軸が前記軸状部に配設された外科用処置具において、
前記駆動軸の長さを調整して、前記操作部と前記処置部との間の位置関係を調整する調整手段を設けたことを特徴とする外科用処置具。
【0115】
(付記2) 前記駆動軸は、少なくとも2つの駆動軸構成部材を備え、前記調整手段は、これら駆動軸構成部材の対向した端部を接続し、かつ、これら端部の間隔を変化させる調整部材を具備したことを特徴とする付記項1に記載の外科用処置具。
【0116】
(付記3) 前記2つの駆動軸構成部材は、対向した端部にそれぞれ逆向きのねじ部を備え、
前記調整部材は、前記2つの駆動軸構成部材の各ねじ部がそれぞれ螺嵌される逆向きのねじ穴部が設けられ、
この調整部材を前記軸状部の軸回り方向に回転させ、前記2つの端部の間を互いに反対方向に進退させることを特徴とする付記項2に記載の外科用処置具。
【0117】
(付記4) 前記調整部材は、中空の部材を備え、前記端部を前記部材の内部に挿入して前記駆動軸の長さを調整し、
この調整部材は、外側からカシメられて前記駆動軸構成部材を固定したことを特徴とする付記項1もしくは2に記載の外科用処置具。
【0118】
(付記5) 前記調整部材は、管状の部材を備え、この部材の端部近傍には、環状に薄肉部が設けられ、前記端部を前記部材の内部に挿入して前記駆動軸の長さを調整し、
この部材は、レーザ溶接で前記調整部材と前記駆動軸構成部材とを固着したことを特徴とする付記項1もしくは2に記載の外科用処置具。
【0119】
(付記6) 前記調整部材は、前記端部間を接続する内部が中空の部材を備え、この部材の両端に対して略直交した側壁には、それぞれ複数の溝もしくは孔が並設され、
前記駆動軸構成部材の対向した端部は、それぞれ前記溝もしくは孔にそれぞれ嵌合される形状に形成され、
前記端部を前記並設されたいずれかの溝もしくは孔に嵌合したことを特徴とする付記項1もしくは2に記載の外科用処置具。
【0120】
(付記7) 前記孔は、ねじ穴部を備え、このねじ穴部にねじ部を螺嵌して、所望の位置で前記駆動軸構成部材を留めることを特徴とする付記項6に記載の外科用処置具。
【0121】
(付記8) 前記駆動軸構成部材の対向した端部は、円柱状に形成され、前記溝は、半円柱状に形成され、これら端部がそれぞれ所望の溝に係合されることを特徴とする付記項6に記載の外科用処置具。
【0122】
(付記9) 前記駆動軸構成部材の対向した端部は、貫通孔を備え、この貫通孔は、ねじ穴部を備え、かつ、前記孔は、矩形状に形成され、
前記孔を介して前記貫通孔にねじ部を螺嵌して、所望の位置で前記駆動軸構成部材を留めることを特徴とする付記項6に記載の外科用処置具。
【0123】
(付記10) 前記処置部は、この処置部を屈曲可能に保持するテーブルと、前記操作部は、この操作部を屈曲可能に保持するテーブルとを備え、
前記駆動軸の長さを調整して、前記処置部および前記操作部を所望の位置に調整可能としたことを特徴とする付記項1ないし9のいずれか1に記載の外科用処置具。
【0124】
(付記11) 細長い軸状部の先端に外科的処置を行なう処置部と、この処置部の向きを横向きに屈曲させる屈曲機構とが配設され、
前記軸状部の基端に配設された手元側の操作部に前記処置部を操作するハンドルと、このハンドルを前記軸状部の軸方向に対して略直交する方向に屈曲させて前記屈曲機構を操作する屈曲操作機構とが配設され、
この操作部の操作による操作力を前記処置部に伝達する駆動軸が前記軸状部に配設された外科用処置具において、
前記駆動軸構成部材の対向した端部は、ユニバーサルジョイントで接続されていることを特徴とする外科用処置具。
【0125】
(付記12) 前記駆動軸は、管状部材の内部に配設され、この管状部材は、複数の開口部を備え、
この管状部材の外側には、管状のスライド部が設けられ、このスライド部の両端には、気密保持部が設けられ、前記スライド部で前記開口部を覆ったときには、前記管状部材の内部を気密に保持することを特徴とする付記項11に記載の外科用処置具。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、操作部と処置部との間の位置関係の調整を容易に行なうことができる外科用処置具を提供することができるので、コストを低く抑えることができるとともに、操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる、外科用処置具の処置部、軸状部、および操作部が真直ぐな状態を示す上方から見た斜視図。
【図2】第1の実施の形態にかかる、外科用処置具の処置部、軸状部、および操作部が真直ぐな状態を示す下方から見た斜視図。
【図3】第1の実施の形態にかかる、軸状部の基端および操作部の先端を示す斜視図。
【図4】第1の実施の形態にかかる、第1の駆動棒の概略的な断面図。
【図5】第1の実施の形態にかかる、操作部を上側に屈曲させて、処置部を下側に屈曲させた状態を示す斜視図。
【図6】第1の実施の形態にかかる、操作部を左側に屈曲させて、処置部を右側に屈曲させた状態を示す斜視図。
【図7】第1の実施の形態にかかる、操作部を上側および左側に屈曲させて、処置部を下側および右側に屈曲させた状態を示す斜視図。
【図8】第2の実施の形態にかかり、(a)は第1の駆動棒の概略的な斜視図、(b)は第1の駆動棒の概略的な分解斜視図。
【図9】第3の実施の形態にかかり、(a)は第1の駆動棒の概略的な斜視図、(b)は第1の駆動棒の概略的な分解斜視図。
【図10】第4の実施の形態にかかり、(a)は第1の駆動棒の概略的な斜視図、(b)は第1の駆動棒の概略的な分解斜視図。
【図11】第5の実施の形態にかかり、(a)は第1の駆動棒の概略的な斜視図、(b)は第1の駆動棒の概略的な分解斜視図、(c)は第1の駆動棒をさらに分解した概略的な分解斜視図。
【図12】第6の実施の形態にかかり、処置部側の駆動軸と調整部材とを示す断面図。
【図13】第7の実施の形態にかかり、処置部側の駆動軸と調整部材とを示す断面図。
【図14】第8の実施の形態にかかり、(a)は処置部側の駆動軸と調整部材とを示す上面図、(b)は処置部側の駆動軸と調整部材とを示す断面図。
【図15】第9の実施の形態にかかり、(a)は第1の駆動棒の概略的な斜視図、(b)は第1の駆動棒の概略的な分解斜視図。
【図16】第10の実施の形態にかかり、(a)は第1の駆動棒の概略的な斜視図、(b)は第1の駆動棒の概略的な分解斜視図。
【図17】第11の実施の形態にかかり、(a)は軸状部の斜視図、(b)は軸状部のスライドを移動させた状態を示す斜視図、(c)はスライドを示す斜視図。
【図18】第12の実施の形態にかかり、軸状部に対して処置部および操作部の角度、並びに位置を変化させる説明図。
【符号の説明】
4…軸状部、6…処置部、8…操作部、8a…姿勢制御ハンドル、8b…開閉ハンドル、10…管状部材、12…第1の駆動棒、12a,12b…駆動軸構成部材、14…第2の駆動棒、16…第3の駆動棒、22…屈曲機構、26…屈曲操作機構、60…調整部材、62…左ねじ、64…右ねじ、66,68…ねじ穴部

Claims (5)

  1. 細長い軸状部と、
    前記軸状部の基端部に設けられ、互いに対して開閉可能、および、前記軸状部の基端部に対して屈曲可能な1対のハンドルを有する操作部と、
    前記軸状部の先端部に設けられ、互いに対して開閉可能、および、前記軸状部の先端部に対して屈曲動作可能な1対の把持部を有する処置部と、
    前記軸状部の基端部と前記操作部との間に設けられ、前記操作部の操作力が伝達される屈曲操作機構と、
    前記軸状部の先端部と前記処置部との間に設けられ、前記屈曲操作機構の操作力を前記処置部に伝達する屈曲機構と、
    前記屈曲操作機構と前記屈曲機構との間に設けられ、前記操作部の開閉操作力を前記屈曲操作機構を通して前記屈曲機構に伝達して前記把持部を開閉させるとともに、前記操作部の屈曲操作力を前記屈曲操作機構を通して前記屈曲機構に伝達して前記処置部を前記把持部の開閉方向と平行な方向に屈曲させるための第1の駆動軸と、
    前記屈曲操作機構と前記屈曲機構との間に設けられ、前記操作部の屈曲操作を前記屈曲操作機構を通して前記屈曲機構に伝達して前記処置部を前記把持部の開閉方向に対して直交する方向、および、前記第1の駆動軸と協働して前記把持部の開閉方向に平行な方向に屈曲させるための第2および第3の駆動軸と
    を具備し、
    前記第1ないし第3の駆動軸のうちの少なくとも2つは、前記処置部と前記操作部との間の位置関係を調整するように前記駆動軸の長さを調整する長さ調整手段を備えていることを特徴とする外科用処置具。
  2. 前記長さ調整手段は、前記第1ないし第3の駆動軸のいずれかの駆動軸を調整した位置で固定する固定手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の外科用処置具。
  3. 前記第1ないし第3の駆動軸のうちの少なくとも2つは、互いの端部が対向した少なくとも2つの駆動軸構成部材をそれぞれ備え、
    前記長さ調整手段は、これら駆動軸構成部材の対向した端部に接続され、かつ、これら端部の間隔を変化させる調整部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載の外科用処置具。
  4. 前記2つの駆動軸構成部材は、対向した端部にそれぞれ逆向きのねじ部を備え、
    前記調整部材は、前記2つの駆動軸構成部材の各ねじ部がそれぞれ螺嵌される逆向きのねじ穴部を備え
    前記調整部材を前記軸状部の軸回り方向に回転させ、前記2つの端部の間を互いに反対方向に進退させることを特徴とする請求項3に記載の外科用処置具。
  5. 前記調整部材は、前記駆動軸構成部材の対向した端部の間隔を互いに対して調整した位置で固定する固定手段を備えていることを特徴とする請求項3もしくは請求項4に記載の外科用処置具。
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