JP3744699B2 - Coagulation precipitation method and apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理水中の懸濁物(SS)を凝集沈澱させる方法及び装置に係わり、詳しくは、被処理水に砂等の高密度の粒子と化学的処理剤を加えて、懸濁物を高い沈降速度を有する凝集物として沈澱させる効率のよいSSの除去方法及び装置に関する。
【0002】
【従来技術】
被処理水中の微細な懸濁物(SS)を除去する凝集沈澱法として、SSの凝集、フロック成長をさせることにより、迅速に沈降・沈澱分離させる方法、装置が、例えば、フランス特許第1411792号、フランス特許第1501912号(1969年9月28日出願)、フランス特許第2071027号(1969年12月16日出願)、我国の特許2634230号公報、特開平8−47606号公報等によって提案されている。
【0003】
この方法は、原液中の自然沈降では高速の分離ができない微細な懸濁状態の粒子を、不溶性でかつ高密度な砂等の粒子(以下「砂」で総称する)と化学的処理剤とを利用して、SSを含んだ凝集体(フロック)に成長させ、砂を取り込んだ沈降容易な高密度の凝集物(フロック)にして被処理水中から分離することを内容としている。
【0004】
この方法によれば、一般的な凝集沈澱法で沈降分離する場合のフロックが1.01〜1.02程度と密度が小さく沈降速度が遅いために高流速での処理ができないのに比べ、フロック中に密度2.7程度の砂を含むために大きな沈降速度が得られ、被処理水を高流速で流しながらフロックを速みやかに沈降分離させることができ、したがって、従来法よりも単位時間当たりの処理流速を大きくできる利点や、同じ処理水量であれば、装置規模を小型にできる点で有利と考えられている。
【0005】
この方法を実施する装置の原理的構成は例えば、原水に無機凝集剤,高分子凝集剤を添加して攪拌する凝集槽、この凝集槽で凝集して小さな粒子となったフロックを大きなフロックに成長させるフロック形成槽、このフロック形成槽で成長した砂を含む沈降速度の大きなフロックを槽底に沈降沈澱させ、処理水は上澄水として槽上部から溢流させて分離する沈澱槽、の各槽を順に設けた一パス流通方式の処理槽設備として構成される。そしてこの処理槽設備に流される原水(被処理水)には、それぞれ凝集,フロック形成,沈澱の各槽での処理に適した攪拌状態,流速が与えられる(図5参照)。
【0006】
しかし、実際には同方法の技術は広く普及していない。これは、実際の工業的規模の装置に適用して実施するにはいくつかの重要な問題が未だ解決されていないためである。
【0007】
この問題の一つは、前記方法に限らず凝集沈澱法でSSを凝集沈澱除去しようとする場合にみられることでもあるが、フロックが一様な大きさ、一様な密度のものとして生成され難く、むしろ砂を添加するために沈降速度の大きなものが生成される結果、フロックの沈降速度の分布が大きく広がる傾向が避けられない点にある。
【0008】
すなわち、フロックの成長は、被処理水の水質の変動、添加される種々の化学的処理剤の種類,添加量、砂等の分散状態、SSの存在状態、局部的な流速の変化などの様々な変動要因の影響を受けるため、生成・成長する個々のフロックの沈降速度の分布が広がることが避けられない。つまり、マクロ(巨視的)にみれば同じ条件下で生成されるフロックであっても、ミクロ(微視的)にみれば、生成した多数のフロックの中には、径が1〜4mm程度と大きくかつ砂を大量に巻き込んでいるために沈降速度が15〜1000m/hに達するものが存在する一方で、径が100〜200μm程度と小さくかつ砂と結合していないかあるいは少量の砂としか結合していないために0.5〜2m/h程度の極く遅い沈降速度の微フロックも存在することになり、一パスで各槽を通過する被処理水中に微フロックが多数含まれて沈澱分離の槽に多く流入する。
【0009】
そこでこのような微フロックの流出防止対策として、例えば上述の特許第2634230号公報に記載の方法では、図5に示したように、フロック沈澱槽の上部に分離板を設けて、そのままでは処理水に含まれて溢流する微フロックを分離板で捕捉する提案をしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記分離板設置の方式は、溢流する処理水(上澄水)中に含まれる微フロックを少なくできる点で有効であるが、一方、分離板が必要になるという設置設備面での不利がある。またこれに加え、目詰まりが避けられない分離板の保守・点検のための負担が大きく、ランニングコストの増大、分離板の目詰まりを復旧するために装置を一時的に停止させる際の対策、特に連続運転が求められる設備における装置停止時の処理水(あるいは原水)の一時的な貯溜等が必要になるなどの難がある。
【0011】
ところで、形成フロックができるだけ砂を巻き込んで粒径が大きく密度の大きなものとするためには、図5の例でも示しているように、フロック形成槽から沈澱槽への移行を越流板の上部を越えて行うことがよい。これは、フロック形成槽の下部に沈澱槽への移行口を設けると,砂を巻き込んだ密度の大きなフロックはすばやく沈澱槽に移行し、比較的密度の軽いフロックのみがフロック形成槽内に残留し、フロック形成に必要な反応時間が長くなるという問題を招くからである。前記越流板の上部を越えて移行させる方式によれば、フロック形成槽でフロック濃度が高く維持され、無機凝集剤の凝集によって生成した微フロックを吸合する接触機会を大きくし、沈降速度の大きなフロックを成長させ、フロック形成に必要な反応時間を短くすることができ、フロック形成槽を小型化できる。
【0012】
しかし、越流板の上部を越えてフロックを沈澱槽に移行させる方式のものでは、特に粒径が大きく重いフロックや、フロックに吸合されなかった砂がフロック形成槽の底部に沈降してしまうという難がある。この問題は、図6,図7で示されるように一つにはフロック形成槽の底部に大きな粒径のフロックが次第に堆積する結果を招き、他には、通常この種の設備では、沈澱槽で回収した汚泥から砂を分離し、再び凝集槽に添加するように循環再利用するが、この再利用する砂の量が不足することになって、目的とする密度のフロックが形成されずに、密度の軽いフロックの形成を招き、沈澱槽でフロックが処理水にリークして処理水の悪化となる難点を招くという問題として説明される。なおこの砂が不足する問題は外部から砂の不足分を追加することで解消できるとも考えられるが、このようにすると、砂の添加設備や運転コストの増大を招くことになり、また、原水流量や水温の変化により流動状態が変動したときに、堆積していたフロックや砂が流動してフロック形成槽の循環流動に戻ることになり、系内を循環する砂量のバランスが変化し、更に、流路の縮小によるショートパス等による反応性の悪化、堆積したフロックの腐敗等の問題を生ずる虞もあって安定した運転ができない結果になる。
【0013】
また上記越流方式でフロック形成槽内に重いフロックが堆積するという問題をなくすために、フロック形成槽内で強い攪拌を行うことも考えられるが、このようにすると、強い攪拌によってフロックの破壊を招き、フロックの粒径の縮小、沈降速度の低下を生じ、沈澱槽での上向流を高い流速に設定できないという問題につながる。これらのことから、フロック形成槽内ではフロックの沈降,堆積を防ぎつつ、フロックの破壊は極力これを避ける必要があるという、二律背反的な要求を満足しなければならないが、このような対処は容易でない。例えば、フロック形成槽と沈澱槽の間に中間槽を設けて、フロック形成槽では比較的強い攪拌で砂や密度の大きなフロックの沈降を防止し、中間槽での弱い攪拌でフロックを成長させてから沈澱槽に移行させることも考えられが、しかしこの方式は、槽数の増大、攪拌機の増加による設備費の増大、運転費用の増大、設置面積の増大等があるため、工業的な設備としては有利でない。
【0014】
本発明者は、以上のような従来技術の種々の問題点を解消すべく、鋭意検討を進めた際に知見した事実に基づいて本発明をなすに至ったものである。
【0015】
すなわち本発明は、原水中の懸濁物質(SS)を除去するため、SSと砂を結合させて高密度なフロックを成長させることを基本とした技術において、一般的には必ずしも一様(大きさ,密度等による沈降速度)に平均化したフロックが生成されないという問題をできるだけ軽減することをその目的の一つとするものである。
【0016】
また本発明の別の目的は、砂を含むフロックの生成により処理流速を高速にできる方法を、できるだけ簡易で小型の設備で実現可能とし、これにより上記技術を工業的な規模の設備として広く普及できるようにした原水中のSSの凝集沈澱除去法、及び装置を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本願の特許請求の範囲に記載した各請求項の発明により達成される。
【0018】
すなわち、本発明者が上記の種々の問題を解決すべく鋭意検討したところによれば、フロック形成槽内において密度の大きい大フロックや砂を円滑かつ十分に循環流動させること、及び上記した越流式で該フロック形成槽内から沈澱槽に被処理水を移行させることが重要であることを見出すに至った。すなわち、前者の構成によって、重い大フロックのフロック形成槽内底部での沈降堆積を防止した流動循環をさせることで、微フロックを該循環流動する大フロックに吸合させる機会を増大することができて、沈澱槽に移行する微フロックを減少させることに効果があり、また、後者の越流式の移行方式を合わせ採用することで、大フロックだけが沈澱槽に速やかに移行して微フロックが取り残されてフロック形成に必要な反応時間が長くなってしまうという不具合を防ぐことができるのである。かかる観点から、本願の各請求項の発明は、フロック形成槽内において大フロックを沈降堆積させることのないように巻き上げながら循環流動させるのに適した流動促進作用を発揮することができる構成を採用したことを特徴とする。
【0019】
請求項1の懸濁物の凝集沈澱方法の発明は、懸濁物(SS)を含みかつフロック形成に必要な化学的処理剤及び比重の大きな不溶性微粒子を添加した被処理水を槽内で循環流動させながら不溶性微粒子を含んだフロックを成長させるフロック形成処理と、前記処理により不溶性微粒子を含んで大きな沈降速度を有するように成長したフロックを水から沈澱分離させる沈澱処理とを、前記フロック形成処理の槽からフロック沈澱分離の槽を区画する越流板の上を被処理水が連続的に越流移行するようにして前記各処理を順次に行わせる凝集沈澱方法であって、前記フロック形成処理を行なう槽内における被処理水の流れは、該フロック形成槽の底部から被処理水を上向流で流入させることで該底部に沈降するフロックを該上向流により巻き上げて流動させるようにしたことを特徴とする。
【0020】
上記構成において、比重の大きな「不溶性微粒子」としては通常は砂(比重約2.7)が用いられ、限定されるものではないが一般的には粒径10〜200μm程度、好ましくは50〜200μm程度のものが好ましい。なお以下の説明では、この不溶性微粒子を砂で代表して説明する。
【0021】
砂等の粒子の流体中での沈降速度vは、下記ストークスの式
v=g(ρs−ρ)d2 /μ/18
(ここでρs:粒子の密度、ρ:水の密度、d:粒子径、μ:水の粘性係数、g :重力加速度)
から計算され、あまり大きな比重,粒径のものを用いるとフロック形成処理の槽内で砂がフロックに吸合せずに沈降してしまう割合が多くなるので、上記粒径範囲の砂が適している。
【0022】
フロック形成に必要な「化学的処理剤」としては、一般的には、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、塩化第二鉄、硫酸第二鉄等の無機凝集剤と、アニオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等の高分子凝集剤が併用される。無機凝集剤は被処理水中の懸濁物(SS)や砂を凝集させるために用いられ、高分子凝集剤はこれらの凝集物を大きなフロックに成長させるために用いられる。
【0023】
これらの砂及び凝集剤を添加する方法は、フロック形成処理の槽に添加することで行われるが、無機凝集剤は被処理水の導入配管の途中で添加することもできる。またフロック形成処理の槽の前段に、無機凝集剤を添加する強攪拌の凝集処理の槽を設けてもよい。
【0024】
フロック形成処理の槽において懸濁物の凝集とフロック成長を行わせる懸濁状態は、比重の大きな砂が沈澱しない程度に例えば旋回羽根装置や攪拌機で循環流動を生じさせることにより与えられる。
【0025】
砂を含むフロックを沈降させて水と分離するフロック沈澱分離の槽は、フロック形成処理の槽から越流板の上部を越える流れで被処理水を移行するように構成される。沈澱分離の槽に導入された被処理水中に含まれるフロックは、粒径が大きく密度が大きいために迅速に該沈降槽の底部に沈降する。これにより被処理水中に含まれる大部分の懸濁物(SS)は沈降するフロックに含まれて水と分離される。一方、水は該沈降槽の上部から、例えば溢流形式で外部に排出される。この際、沈降槽の上部側に設けた充填材充填層等を通るようにすることで、沈降せずに水と共に沈降槽の上部側に流れる微フロックを捕捉するようにしてもよい。本発明において充填剤充填層を用いても、フロック形成処理の槽で被処理水の循環流動の流れに乗ってフロック等が循環流動しながら微フロックが吸合されて成長するので、沈澱分離の槽に流入する微フロックが少なく目詰りの負担が少ない。このような充填材充填層としては、例えば多数の充填材(接触材)がランダムに集積することで上向流を部分的に制約して充填材の流れの裏側によどみを形成し、このよどみ部分で微フロックを滞留させて微フロックの成長、沈降凝集というろ過の作用を行うものが好ましく採用される。このような充填材充填層は、例えば直径4〜12mm程度で長さが15〜20mm程度のプラスチック製の短尺チューブ型小片を充填材として、これをランダムに集積させることで形成することができるが、特にこれに限定されるものではなく、内部中空の球体の球面に多数の孔を穿った充填材、あるいはテラレットパッキン等を用いることもできる。なお、この充填材充填層は、高流速の上向流を通す通水路として機能する必要があるから、層全体としてできるだけ高い空隙率を有していながら、上向流に対してよどみ部分を形成するために大きな表面積をもつことができる大きさ、形状の充填材が好ましく選択して使用される。
【0026】
沈澱槽の底部に沈澱したフロックは、汚泥引抜きポンプ等の引抜き手段で装置外に排出され、必要に応じて、上述した特許2634230号公報、特開平9847606号公報、特開平9−141006号公報に記載されているように、引抜いた汚泥からサイクロン等の分離器を用いて砂を分離し再利用できる。
【0027】
この発明における最も大きな特徴は、フロック形成処理の槽に導入する被処理水を、該槽の底部から上向流で流入させて循環流動をこの槽内に生じさせるようにしたところにある。これにより、該底部に沈降するフロックを循環流動で巻き上げ、高い流速を維持しながら、被処理水中に含まれる懸濁物(SS)と添加した砂とを吸合し粒径の大きなフロックに成長させて沈澱分離の槽に流入する微フロックの量を少なくできる。
【0028】
本発明によれば、例えば50〜150m/hという高流速での被処理水の通水を行いながら、被処理水中の大部分の懸濁物(SS)は、粒径が大きく沈降速度が大きいフロックとなって沈澱槽で迅速に沈降させることができる。
【0029】
請求項2の懸濁物の凝集沈澱方法の発明は、請求項1のフロック形成処理の槽の底部に沈降するフロックを巻き上げる循環流動を生じさせるのに、槽の底部から被処理水を上向流で流入させることに代えて、上記フロック形成処理の槽内の隔壁により区画された流路に沿って被処理水の循環流動流が一方向に流れるように設定すると共に、槽底においては下向流から上向流に上記循環流動流が転向して流れるようにして、該槽の底部に沈降するフロックを巻き上げるようにしたことを特徴とする。
【0030】
上記構成において、隔壁で形成される通路内を一方向に流れる循環流動は、例えば一または複数の旋回羽根装置等を用いて生じさせることができる。
【0031】
この発明によれば、フロック形成処理の槽内に、槽底部から内向きあるいは外向きで上昇する上向流を含む循還回流を生じさせて底部に沈降するフロックを巻き上げることができ、フロック形成処理の槽内にフロックの沈降堆積を招くことなく、かつSS及び砂を吸合してフロックを大きく成長させることができるので、例えば50〜150m/hという高流速での被処理水の通水を行いながら、微フロックの沈澱分離の槽からの流出を抑制した処理を行うことができる。
【0032】
請求項3の発明は、上記の各方法を併有することを特徴とし、この発明によれば、槽底部からの上向流での被処理水の導入による循環流動の促進作用と、槽内に設置した隔壁による循環流動の整流と旋回羽根装置等による促進作用が相俟って、フロック形成処理の槽内における循環流動がより一層安定し、粒径が大きく沈降速度が大きいフロックが良好に成長し、微フロックが沈澱分離の槽に移行する量を低減することができる。
【0033】
請求項5の発明は、上記の各発明において、フロック形成処理の槽の底部に与えられる流動循環流の上向流流速が50m/h以上、好ましくは200m/h以上であることを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、従来に比べて高流速での凝集沈澱処理が行え、小規模の設備で大量の原水(被処理水)処理をすることができる。
【0035】
請求項6の懸濁物の凝集沈澱装置の発明は、懸濁物(SS)を含みかつフロック形成に必要な化学的処理剤及び比重の大きな不溶性微粒子を添加した被処理水を槽内で循環流動させながら不溶性微粒子を含んだフロックを成長させるフロック形成槽と、前記処理により不溶性微粒子を含んで大きな沈降速度を有するように成長したフロックを槽底部に沈澱させかつ分離した水を槽上部から排出するフロック沈澱槽と、前記フロック形成槽からフロック沈澱槽への被処理水の移行を、両槽を区画するように設けた越流板の上部を越えて流すようにした越流式流路とを備えた凝集沈澱装置であって、前記フロック形成槽には、被処理水を上向流で流入させる被処理水導入管を該槽の底部に接続したことを特徴とする。
【0036】
上記構成において、フロック形成槽は、水平断面が円筒形,矩形,曲線と直線が組み合わされた異形(例えば半円形と矩形の組合せなど)等々、種々の形式のものを用いることができるが、該フロック形成槽内での被処理水の流速、越流式流路での流路断面積により決まる越流水の流速等々から、その構造を決めることができる。
【0037】
また、沈澱槽の上部から排出する方式は、限定されるものではないが、通常は溢流堰を有する樋装置を用いた溢流式とするのが構造が簡単であるので好ましい場合が多い。
【0038】
この発明によれば、フロック形成槽内において流動循環する被処理水の流れを原水の導入によって与えることができ、しかも底部に沈積し易い大フロックを導入水で巻き上げるので、該槽の底部にフロックが沈積する虞が大幅に軽減ないし解消される。
【0039】
請求項7の懸濁物の凝集沈澱装置の発明は、懸濁物(SS)を含みかつフロック形成に必要な化学的処理剤及び比重の大きな不溶性微粒子を添加した被処理水を槽内で循環流動させながら不溶性微粒子を含んだフロックを成長させるフロック形成槽と、前記処理により不溶性微粒子を含んで大きな沈降速度を有するように成長したフロックを槽底部に沈澱させかつ分離した水を槽上部から排出するフロック沈澱槽と、前記フロック形成槽からフロック沈澱槽への被処理水の移行を、両槽を区画するように設けた越流板の上部を越えて流すようにした越流式流路とを備えた凝集沈澱装置であって、上記フロック形成槽内には、該槽内の上向流のための縦方向流路と下向流のための縦方向流路を区画する略垂直方向に延設した流路設定隔壁を設けると共に、前記いずれか一方の縦方向流路から他方の縦方向流路に被処理水を循環流動させる流動促進手段を設け、かつ前記隔壁下部の下向きから上向きの流れを転向させる被処理水循環流転向部を、該槽底部に近接して設けたことを特徴とする。
【0040】
上記の構成において、上向流と下向流を区画する流路設定隔壁は、一般的には略垂直な板により形成されるが、この垂直な板だけに限定されるものではなく、フロックの循環に適するように傾斜板等と組合せて設けることもできる。
【0041】
流動促進手段は、旋回羽根装置や攪拌機等を用いて構成することができる。
【0042】
この発明によれば、上向流と下向流の縦方向流路が、流路設定隔壁により区画されるので、流動促進手段により促進されるこれらの各流路を流れる循還流動流が整流されてフロックの破壊を招く虞を軽減させ、SS,砂あるいは微フロックの吸合が良好に行われるという作用が奏される。
【0043】
請求項8の発明は、上記流路設定隔壁を設けた装置において、越流式流路は、越流板と、沈澱槽に設けられて越流水を該沈澱槽に下向に導入案内するガイド壁を有することを特徴とする。
【0044】
この発明によれば、越流板を越えて沈澱槽に移行・流入する被処理水の流れの方向を下向きに案内するので、フロックの沈降・沈澱する傾向を高めると共に、同時に小フロックが溢流装置側に流れる傾向を抑制する作用が得られる。
【0045】
請求項9の発明は、上記流路設定隔壁を設けた装置において、越流板と、該越流板両側のフロック形成槽及び沈澱槽に夫々に設けられた越流水流通ガイド壁とにより上下蛇行状に入り組んだ流路として構成され、フロック形成槽側の越流水流通ガイド壁は水面上から水中に垂下されて、前記フロック形成槽の上下方向の中段位置に該フロック形成槽に臨む被処理水流入開口を形成するように設けられていることを特徴とする。
【0046】
上記の構成は、代表的には、水面上から水中に垂下された両槽を仕切る隔壁(越流水流通ガイド壁)の間に、水面から一定深さ以下に位置する越流板を設けた構成のものを例示することができ、このようにすることで隔壁が上下蛇行状(ラビリンス様)に入り組み、上向き−越流−下向き(沈澱槽内に流入)という大フロックの円滑・迅速な沈降促進と、微フロックの水面側への移行傾向の低減化の作用が得られる。
【0047】
請求項10の発明は、上記の流路設定隔壁を設けた装置において、該フロック形成槽内に設けた流路設定隔壁は、該フロック形成槽内に設置した上下開放の筒状壁であり、この筒状壁内部に前記循環流動を促進させる流動促進手段が設置されていることを特徴とする。
【0048】
この発明によれば、略二重円筒型のフロック形成槽の内部に、内筒内側の流路と、内筒と外筒の間の流路の間で上下反対向きの流れを循環させ、この流れを旋回羽根装置等の流動促進手段で促進することができて、全体として整流化した流れを形成できて、フロックの巻き上げとフロックの成長を良好に得ることができる。
【0049】
請求項11の発明は、上記の流路設定隔壁を設けた装置において、フロック形成槽は、流路設定隔壁によって設定された垂直方向に長い上向流のための第一の縦方向流路と、該第一の縦方向流路の上部側に偏しかつ流路設定隔壁により区画された垂直方向に短い下向流のための第二の縦方向流路とを有し、この第二の縦方向流路から越流式流路を介して沈澱槽に連なっていると共に、該第二の縦方向流路の下部は第一の縦方向流路にフロックを戻し循環できるように連通されていることを特徴とする。
【0050】
この発明によれば、下向流のための第二の縦方向流路を形成する部分が、沈澱槽への被処理水の移行の前段で中間槽的な役割を示しながら、この部分の流路の底部に沈積する虞のあるフロックは上向流でフロックを巻き上げる作用を有する第一の縦方向流路にフロックを戻すことができるので、フロックの破壊を抑制しながら、該フロックの巻き上げを良好に行うことができる。
【0051】
請求項12の発明は、上記フロック形成槽の底部から被処理水を上向流で流入させる被処理水導入管を接続する構成と、フロック形成槽内に、上記循環流動を槽内で一方向に流す流路設定隔壁とを設けたことを特徴とする。
【0052】
この発明によれば、下向流から上向流に転向する循環流動流をフロック形成槽の底部において円滑に流すことができて、フロックの破壊を抑制しながら、該フロックの巻き上げを良好に行うことができる。
【0053】
請求項13の発明は、上記の各装置発明において、フロック形成槽は、槽底部近傍の形状が上部から底部に向かって水平断面積が小さくなるコーン状に設けられていることを特徴とする。
【0054】
この発明によれば、フロックを巻き上げるフロック形成槽の底部において水平断面積が小さいので流速を高めて巻き上げ力を大きくすることができ、したがってフロックの沈積をより効果的に防ぐことができるという作用が得られる。
【0055】
本発明が対象とする原水(被処理水)としては、例えば、工業用水,河川水,工場廃水等を代表的に挙げることができる。
【0056】
【発明の実施の形態】
実施形態1
図1に示した本例は、フロック形成槽1において、その底部に沈降堆積する密度の大きなフロックを、原水(被処理水)の該槽1への導入流の力で巻き上げるようにした例の装置を示している。
【0057】
図1において、1はフロック形成槽であり、槽本体の外殻をなす槽壁構造は、上部側の縦筒状をなす胴部101と、底部に向かって水平断面径が漸減する下部側のコーン部102と、胴部101の一部を越流水流通ガイド壁として形成した上部隔壁103下方に設けた開口104とを備え、この開口104から、上記隔壁103と次段沈澱槽2の一部側壁として形成した越流壁201の間を通して、越流式で被処理水を沈澱槽2に移行させるように設けられている。なお上記の上部側胴部101は、水平面でみて図の左方側の半円筒形部分と図の右方側の矩形部分が組み合わされて構成されており、その矩形部分に上記の沈澱槽と連通するための開口104、この開口104を形成する上記上部隔壁103を有するように設けられている。
【0058】
またこのフロック形成層1のコーン部102の底部には、原水導入管3が接続されていて、原水が上向きに該槽1内に導入されるように設けられていると共に、該槽1の略中心位置には、循環流促進用の旋回羽根装置4が槽1の上方から吊持されるように設置され、モータ401により回転される旋回羽根402,403により、槽1の中心位置では上向きで槽内壁近傍では下向きとなる循還流の流動を促進させている。なお404は旋回羽根402,403が組み付けられた回転軸である。
【0059】
5は無機凝集剤供給管であり、原水導入管3の途中に接続されて無機凝集剤を原水に添加するようになっている。6は高分子凝集剤供給管であり、フロック形成槽1のコーン部102の側方から該槽1内に高分子凝集剤を添加するようになっている。7は砂の供給装置であり、後述する沈澱槽2の底部からポンプ701で引き抜いた汚泥をサイクロン702に返送し、このサイクロン702でフロックから砂を分離してフロック形成槽1内の被処理水に水面上から添加するように設けられている。なお、サイクロンで分離された砂以外のSS等は汚泥として汚泥排出管703により排出し、所定の処理・処分がされる。
【0060】
以上のような構成のフロック形成槽1を経て、原水中のSSが砂と共に含まれたフロックは、上述したように越流壁201を越流して沈澱槽2内に導入される。この沈澱槽2の槽本体の構造は、上記フロック形成槽1と類似した構造をなしており、上部側の縦筒状の胴部202と、底部に向かって水平断面径が漸減する下部側のコーン部203と、槽上部の周囲に処理水が溢流するための溢流樋204を備えた溢流装置とを有していて、フロックはコーン部203の底部に速やかに沈降沈澱し、上澄水(処理水)は溢流樋204から外部に排出される。なお、205は越流壁201を越えて該沈澱槽2に移行・流入した被処理水の流れの方向を下向きに案内する越流水流通ガイド壁であり、これによって比較的密度の小さいフロックの沈降・沈澱する傾向を高めると共に、同時に該フロックが溢流装置側に流れる傾向を抑制するように作用する。
【0061】
以上のように構成された本例の凝集沈澱装置によって得られる作用を説明すると、フロック形成槽1の底部には、一般的には大きな粒径で密度の高い大フロックが沈降堆積するが、本例の装置では該槽1の底部はコーン部102として形成されていて比較的水平断面積の小さい範囲に局限され、この断面積が局限された槽底部に原水導入管3から該槽内に原水が上向き流で導入されるために、同部分に堆積しあるいは堆積しようとしている大フロックはこの原水の上向き流の流れに乗って巻き上げられる。そして、該槽1のコーン部102の径は上方に向かって漸増するために上記の導入原水流によるフロック巻き上げの力は、そのままであれば小さくなるが、本例ではこれを更に促進させるための上記旋回羽根装置4が設けられているため、該槽1の略中心位置に沿ったフロックの上向き上昇が促進される。
【0062】
そしてこのような槽1の中心線に沿って形成された大フロックを巻き上げる上向き上昇流の力は上部側の水平断面積の大きな円筒状胴部101に至って次第に小さくなり、該槽1内の周壁側に拡散しながら下向きの下降流に転向する。したがってこの流れに乗っている大フロックも、該槽1の底部側から中心線に沿って上昇し、槽1上部側に至るに従って下降流に転向する流れに乗って該槽1内を循環することになり、上述した原水の流入位置(槽底部)及び方向(上向き)と、旋回羽根装置4とによってこの循環が促進される。
【0063】
一方、該槽1への導入前に無機凝集剤が添加された原水中の極めて微細なフロックやSS、更には高分子凝集剤は上記循環流に乗るので、この流れの途中で流れに乗っているフロックに吸合される接触機会が十分に与えられる。更に、該槽1の水面上方から供給する砂も同様に循環しているフロックに吸合される接触機会が十分に与えられる。
【0064】
また、このフロック形成槽1の胴部101の所定位置,高さに設けられた上記越流式流路への開口104から、常時連続的に被処理水が沈澱槽2側に移行するように流れているから、この移行の流れに乗って所定割合の大フロックが沈澱槽2に移行する。
【0065】
したがって、本例装置によれば、原水の流入位置と方向、及び旋回羽根装置4を特定することで、フロック形成槽1内の循環流を促進するので、該フロック形成槽1内で大フロックが沈澱・堆積するという不具合は解消され、またきわめて強い攪拌を与える必要がないのでフロックの破壊の虞も軽減ないし解消される。また、原水中のSSやこれを含む微フロックは、より大きなフロックと接触する機会が循環流動の途中で十分に与えられることになるため、これらの微フロック等がそのまま沈澱槽2に移行する割合は極めて少なく、沈澱槽からの微フロックの漏出(リーク)防止が有効に図られる。また沈澱槽上部に分離板等を設けた場合にも、その閉塞に至る時間は従来例に比べて大幅に長期化するので、これに対処するための保守・点検等の負担軽減に極めて有益である。
【0066】
実施形態2
図2に示した本例は、上述の実施形態1と同様に、フロック形成槽11の底部に沈降堆積する密度の大きな大フロックを原水(被処理水)の該槽11への導入流の力で巻き上げるようにした特徴を有すると共に、これに加えて、フロック形成槽11内で被処理水の循環流動を更に促進させる案内壁(流路設定隔壁)を有する例の装置を示している。
【0067】
本例装置の構造的な特徴はフロック形成槽11の構造にある。すなわち、該槽11の外殻構造をなす槽壁は、狭い水平断面積の底部から上方に向かって径が漸増する下側コーン部113と、このコーン状の下側部の上端から縦筒状に上方に立ち上がった中間胴部112と、この中間胴部から更に上方に連続する上側胴部111とからなっている。そしてこの上側胴部111は、上記実施形態1と略同様に水平面でみて半円筒形部分と矩形部分が組み合わされた構成をなしていると共に、この矩形部分が、沈澱槽2と連通するための後述の開口115及び上部隔壁114の側方で上記中間胴部112の上方の位置に循還流の下向流を案内する流動路空間として第二の縦方向流路を形成できる寸法に設けられている。また、原水導入管3より上向き流で導入された原水を上昇させる上記中間胴部112及びその垂直上方の部分に渡る上向流のための第一の縦方向流路と、下向流を案内する上記第二の縦方向流路とは、該槽11の胴部内を仕切る案内壁116によって、上向き上昇流のための流動路と下向き下降流のための流動路とにそれぞれ狭く限定・区画されているという特徴がある。
【0068】
なお、上記の案内壁116は、上側胴部内をその対向内壁に渡って垂直板により弦状に仕切るように形成されていると共に、その下部は、槽外殻壁とは離間された開口117を有することで中間胴部112に開口されている。
【0069】
そして、上記中間胴部112及びその垂直上方部分に渡る上向き上昇流のための第一の縦方向流路には、上昇流促進用の旋回羽根装置41が槽11の上方から吊持されるように設置され、モータ411により回転される旋回羽根412により上昇流を促進させている。また、下向流のための上記第二の縦方向流路には下降流促進用の第2の旋回羽根装置42が上記と同様の構成で吊持設置され、モータ421により回転される旋回羽根422により下降流を促進させている。
【0070】
また本例の砂の添加位置は、フロック形成槽11のコーン部113の上端部とされている点で実施形態1とは構成が異なるが、その他の構成は実施形態1と同じであり、従って説明の便宜上、必要なものは同じ符号を付して示し、他は省略した。
【0071】
以上のように構成された本例の凝集沈澱装置によって得られる作用を説明すると、フロック形成槽11の底部には、実施形態1の場合と同様に、大きな粒径で密度の高い大フロックが沈降堆積しようとする傾向がある。
【0072】
しかし本例の装置によれば、槽11の底部はコーン部113として形成されていて比較的水平断面積の小さい範囲に局限され、この断面積が局限された槽底部に原水導入管3から該槽11内に原水が上向き流で導入されるために、同部分に堆積しあるいは堆積しようとしている大フロックはこの原水の上向き流の流れに乗って巻き上げられる。そして、本例の槽11では、フロック巻き上げの力を更に促進させるために、上昇流促進用の上記旋回羽根装置41が設けられていると共に、案内壁116が設けられて下降流の流路とは明確に区画されて循環流動流が整流されるので、フロックの上向き上昇が良好に促がされる。
【0073】
そしてこの大フロックを巻き上げる上向き上昇流は、槽上部側で案内壁116を越えて第2旋回羽根装置42が設けられている下降流の流路に流れ、下向きの下降流に転向する。したがってこの流れに乗っている大フロックは該槽1の底部側から旋回羽根装置41に沿って上昇し、槽上部側に至って第2旋回羽根装置42が設けられている下降流の流路側に移行して下降流に転向する。そして所定割合の大フロックは、開口115から次段の沈澱槽2への流れに乗って実施形態1と同様に越流式で沈澱槽2に移行し沈降沈澱分離される。また、残りの大フロックは、案内壁116の下部の開口117から該槽11の底部側に下降し、再び原水の導入流等により巻き上げられて、槽内を循環することになる。
【0074】
一方、該槽11への導入前に無機凝集剤が添加された原水中の極めて微細なフロックやSS、更には高分子凝集剤は、上記循環流に乗ってこの流れの途中で他のフロックに吸合される接触機会が十分に与えられる。更に、該槽11に供給される砂も同様に循環し、フロックに吸合される接触機会が十分に与えられる。
【0075】
以上のように、本例装置によれば、フロック形成槽11内の循環流を、原水の上向き流での導入と、旋回羽根装置41,42とによって促進し、更に実施形態1に比べて、案内壁116を設けることで循環流動する流れの上昇・下降の流動路を区画するのでその促進効果が一層良好に与えられる。
【0076】
したがって、該フロック形成槽1内で大フロックが沈澱・堆積するという不具合は軽減・解消され、またきわめて強い攪拌を与える必要がないのでフロックの破壊の虞も軽減され、原水中のSSやこれを含む微フロックは、より大きなフロックと接触する機会が循環の途中で十分に与えられることになって、これらの微フロック等がそのまま沈澱槽2に移行する割合は極めて少なく、沈澱槽からの微フロックの漏出(リーク)防止が有効に図られる。
【0077】
実施形態3
図3に示した本例は、フロック形成槽12の底部に沈降堆積する密度の大きな大フロックを原水(被処理水)の該槽12への導入流の力で巻き上げるようにした例を示すものであり、フロック形成槽12内で被処理水の循環流動を更に促進させる案内壁を有するという構成を採用している点では上述した実施形態2と同じであるが、本例装置の案内壁が、原水導入流により巻き上げられた大フロックを含む上昇流を促進させる旋回羽根装置4の周囲を区画して囲む上下方向の案内円筒126として設けられ、流動循環流をより一層整流化された上昇流に乗せることができるようにしたところにある。なお、実施形態1と同じ構成部分については同じ符号を付して説明は省略したが、符号6の高分子凝集剤の添加位置は図示では案内円筒126の壁面位置として示しているが、これは図の煩雑を避けるためであり、実際には該案内円筒126の中央位置まで管を延長して添加するようにしている。
【0078】
この構成によれば、上述実施形態1におけるフロック形成槽の底部に沈降堆積する密度の大きなフロックを原水(被処理水)の該槽12への導入流の力で巻き上げることができるという効果に加え、上記案内円筒126により流動循環流の上昇流,下降流の流動路を明瞭に区画することができるので、フロック形成槽12内で大フロックが沈澱・堆積するという不具合は解消され、またきわめて強い攪拌を与える必要がないのでフロックの破壊の虞も軽減される。又更に、原水中のSSやこれを含む微フロックは、より大きなフロックと接触する機会が循環の途中で十分に与えられることになって、これらの微フロック等がそのまま沈澱槽2に移行する割合は極めて少なく、沈澱槽からの微フロックの漏出(リーク)防止が有効に図られる。
【0079】
実施形態4
図4に示す本例は、上記実施形態3に比べて、フロック形成槽13に対する原水の導入(供給)の位置と導入方向が異なる例を示したものであり、他の構成については、次段沈澱槽2への被処理水の移行流路を形成する構造が若干異なる他は実施形態3と同じであるので、説明上必要な部分については同じ符号を付して示して説明は省略する。なお、第4図においては原水供給管3を単に案内円筒136の壁面に接続する形式で図示しているが、本例における実際の原水の供給は、案内円筒136の略中心部において下向き(又は上向き)に原水を導入するようにして行われる。なお、旋回羽根装置4により促進される被処理水の循環方向は案内円筒136内では下向きであるが、これは旋回羽根装置4と共に反対向き(上向き)としてもよい。
【0080】
本例の装置によれば、実施形態3の装置に比べて、原水導入流が上向きでないこと及び該槽13内部で流動循環する被処理水の流れの方向が反対であることの点で異なっているが、フロック形成槽13内でその底部に沈降・堆積しあるいは堆積しようとするフロックを巻き上げる循環流の流動性は、上昇流のための流動路と下降流のための流動路を案内円筒136によって明瞭に区画していることと、旋回羽根装置4によってフロック形成槽底部に中心部から周壁部に向かって転向する循環流動する流れが促進され、しかも、フロック形成槽13の槽壁に沿って上昇流が形成されるので、大フロックを越流式に沈澱槽2に移行させる構造を該フロック形成槽13に近接して設けることができて、本例装置の全体規模を実施形態3に比べて小さく設計することができるという利点がある。
【0081】
【実施例】
実施例1,比較例1
図3の装置を簡略化した図8の試験装置を構成し、下記の条件により試験を行ってその結果を下記表1,2に示した。また比較のために、図5の従来装置を簡略化した図9の試験装置を構成して同様に試験を行い結果を下記表1,2に示した。なお、比較のために特徴的な部分を除いて構成をできるだけ共通化するように図8の装置には比較例1と同じ傾斜板を付設した。
< 装置仕様>
(実施例1)
フロック形成槽:角筒型の槽、有効容量36リットル、200mm×1150mmH(底部60゜コーン,内筒125mmφ×300mmH)
沈澱槽 :角筒型の槽、有効容量87リットル、200mm×2500mmH(底部60゜コーン,上部傾斜板付き)
(比較例1)
フロック形成槽:角筒型の槽、有効容量36リットル、200mm×1000mmH
沈澱槽 :角筒型の槽、有効容量87リットル、200mm×2500mmH(底部60゜コーン,上部傾斜板付き)
< 試験条件>
流量 :1.6〜2.4m3 /h
沈澱槽LV :40〜60m/h
無機凝集剤 :ポリ塩化アルミニウム 15ppm
高分子凝集剤 :ポリアクリルアミド系アニオン性高分子凝集剤 1ppm
砂投入量 :750g及び2000g
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
この表1の結果から分かるように、比較例1では実施例1よりもフロック形成槽中の砂濃度が低く、これは砂がフロック形成槽の下部に沈降したことによることが認められた。また、砂の投入量が多い場合はフロックがより重くなることから、沈降量が更に増加することが認められた。
【0084】
また表2の結果から分かるように、フロック形成槽での砂の沈降が多い比較例の場合の処理水の濁度は悪く、その傾向は砂投入量が750gのときより2000gのときの方が顕著に現れた。
【0085】
更に、表1の比較例1における砂投入量2000gのときのフロック形成槽中の砂濃度は、実施例1における砂投入量750gのときの同砂濃度よりも高いにもかかわらず、処理水の水質は比較例1の場合の方が悪く、沈澱槽LVを高くするほど水質が悪くなる傾向が大きくなった。
【0086】
これらのことから、本発明の方法、装置が凝集沈澱処理に有効であることが確認された。
【0087】
【発明の効果】
本願の各請求項の発明によれば、以下の効果が奏される。
【0088】
請求項1の発明によれば、フロック形成処理の槽に導入する被処理水を槽底部から上向流で流入させて循環流動をこの槽内に生じさせるので、フロック形成槽の底部に沈積するフロックを循環流動で巻き上げることができ、高い流速を維持しながら、被処理水中に含まれる懸濁物(SS)と添加した砂とを吸合し粒径の大きなフロックに成長させることができる。これによって、沈澱分離の槽に流入する微フロックの量を少なくできて、例えば50〜150m/hという高流速を保持しながら、大部分の懸濁物(SS)を粒径が大きく沈降速度が大きいフロックとして沈澱槽で迅速に沈降分離することができ、水質の優れた処理水を得ることができるという効果が奏される。
【0089】
請求項2の発明によれば、フロック形成処理の槽内に、槽底部から上向流を含む循還回流を生じさせて底部に沈降するフロックを巻き上げることができるので、フロック形成処理の際にフロックの沈積を招くことがなく、SS及び砂を吸合したフロックを大きく成長できるので、例えば50〜150m/hという高流速での被処理水の通水を行いながら、微フロックの沈澱分離の槽からの流出を抑制した処理を行うことができるという効果が奏される。
【0090】
請求項3の発明によれば、原水(被処理水)のフロック形成槽への導入を上向流で行うことと、該槽内での被処理水の循環流動を整流化することを同時に行うことによって、循環流動流の促進作用と、槽内に設置した隔壁による循環流動の整流と旋回羽根装置等による促進作用が相俟って、フロック形成処理の槽内における被処理水の流動がより一層安定し、沈降速度が大きい大フロックが良好に成長し、微フロックが沈澱分離の槽に移行する量を低減することができる。従って、処理水の水質向上に効果がある。
【0091】
請求項5の発明によれば、従来に比べて高流速での凝集沈澱処理が行え、あるいは小規模の設備で大量の原水(被処理水)処理をすることができる。
【0092】
請求項6の発明によれば、フロック形成槽内における被処理水の流れを原水の導入によって与え、底部に沈積し易い大フロックをこの導入水で巻き上げるので該槽の底部にフロックが沈積する虞を軽減ないし解消でき、しかもそのための構成が比較的簡易な構造で実現できる。
【0093】
請求項7の発明によれば、上向流と下向流の縦方向流路が流路設定隔壁により区画されるので、流動促進手段により促進されるこれらの各流路を流れる循還流動流が整流されてフロックの破壊を招く虞を軽減させ、SS,砂あるいは微フロックの吸合が良好に行われる。
【0094】
請求項8の発明によれば、越流板を越えて沈澱槽に移行・流入する被処理水の流れの方向を下向きに案内するので、フロックの沈降・沈澱する傾向を高めると共に、同時に小フロックが溢流装置側に流れる傾向を抑制することができる。
【0095】
請求項9の発明によれば、隔壁が上下蛇行状に入り組み、上向き−越流−下向き(沈澱槽内に流入)という大フロックの円滑・迅速な沈降促進と、微フロックの水面側への移行傾向の低減化という効果が奏される。
【0096】
請求項10の発明によれば、略二重円筒型のフロック形成槽の内筒内外に上下反対向きの流れを循環させ、この流れを旋回羽根装置等の流動促進手段で促進することで全体として整流化した流れを形成でき、フロックの巻き上げとフロックの成長を良好に得ることができる。
【0097】
請求項11の発明によれば、下向流のための第二の縦方向流路を形成する部分が、沈澱槽への被処理水の移行の前段で中間槽的な役割を示しながら、この部分の流路の底部に沈積する虞のあるフロックは上向流でフロックを巻き上げる作用を有する第一の縦方向流路にフロックを戻すことができるので、フロックの破壊を抑制しながら、該フロックの巻き上げを良好に行うことができる。
【0098】
請求項12の発明によれば、下向流から上向流に転向する循環流動流をフロック形成槽の底部において円滑に流すことができて、フロックの破壊を抑制しながらフロックの巻き上げを良好に行うことができる。
【0099】
請求項13の発明によれば、フロックを巻き上げるフロック形成槽の底部において水平断面積が小さいので流速を高めて巻き上げ力を大きくすることができ、したがってフロックの沈積をより効果的に防ぐことができるという作用が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の装置の構成概要を示した図。
【図2】 本発明の実施形態2の装置の構成概要を示した図。
【図3】 本発明の実施形態3の装置の構成概要を示した図。
【図4】 本発明の実施形態4の装置の構成概要を示した図。
【図5】 従来の凝集沈澱装置の一例を示した図。
【図6】 フロック形成槽から沈澱槽にフロックを越流式で移行させる場合の問題を図解的に示した図。
【図7】 フロック形成槽から沈澱槽にフロックを越流式で移行させる場合の問題を図解的に示したもう一つの図。
【図8】 本発明の処理試験(実施例)を行うために図3に示した実施形態3の装置を簡略化した凝集沈澱装置を示した図。
【図9】 図8の装置を用いた処理試験と対比する比較例を行うために図5の従来装置を簡略化した凝集沈澱装置を示した図。
【符号の説明】
1,11,12,13・・・フロック形成槽
101,111,121,131・・・胴部
112・・・中間胴部
102,113,122,132・・・コーン部
103,114,123・・・上部隔壁
104,115,124・・・開口
116・・・流路設定隔壁( 案内壁)
117・・・開口
2・・・沈澱槽
201・・・越流壁
202・・・胴部
203・・・コーン部
204・・・溢流樋
205・・・越流水流通ガイド壁
3・・・原水(被処理水)導入管
4,41,42・・・旋回羽根装置
401,411,421・・・モータ
402,403・・・旋回羽根
404・・・回転軸
5・・・無機凝集剤供給管
6・・・高分子凝集剤供給管
7・・・砂供給装置
701・・・ポンプ
702・・・サイクロン
703・・・汚泥排出管[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method and apparatus for agglomerating and precipitating a suspension (SS) in water to be treated, and more specifically, by adding high-density particles such as sand and a chemical treatment agent to the water to be treated, The present invention relates to an efficient SS removal method and apparatus for precipitating as agglomerates having a high sedimentation rate.
[0002]
[Prior art]
As a coagulation precipitation method for removing fine suspensions (SS) in water to be treated, a method and an apparatus for rapidly sedimentation and precipitation separation by coagulation and flock growth of SS are disclosed in, for example, French Patent No. 1411792. French Patent No. 1501912 (filed on Sep. 28, 1969), French Patent No. 2071027 (filed on Dec. 16, 1969), Japanese Patent No. 2634230, Japanese Patent Laid-Open No. 8-47606, etc. Yes.
[0003]
In this method, fine suspended particles that cannot be separated at high speed by natural sedimentation in a stock solution are mixed with insoluble and high-density particles such as sand (hereinafter collectively referred to as “sand”) and a chemical treatment agent. Utilizing it, it is grown into agglomerates (floc) containing SS, and is made into a high-density agglomerate (floc) that easily incorporates sand and is separated from the water to be treated.
[0004]
According to this method, the floc in the case of sedimentation by a general coagulation sedimentation method is about 1.01 to 1.02, and the density is small and the sedimentation speed is slow. Because it contains sand with a density of about 2.7, a large sedimentation speed can be obtained, and floc can be settled and separated quickly while flowing the water to be treated at a high flow rate. It is thought that it is advantageous in that the scale of the apparatus can be reduced if the per unit treatment flow rate is increased and the amount of treated water is the same.
[0005]
The principle configuration of the apparatus for carrying out this method is, for example, a coagulation tank in which an inorganic coagulant and a polymer coagulant are added to raw water and agitated, and flocs aggregated into small particles in this coagulation tank are grown into large flocs. The floc forming tank, the floc having a large sedimentation speed including the sand grown in this floc forming tank is settled and settled on the bottom of the tank, and the treated water overflows from the upper part of the tank as the supernatant water and is separated from each tank. It is configured as a one-pass distribution type processing tank facility provided in order. And the raw water (treated)Water) Is provided with a stirring state and a flow rate suitable for the treatment in the respective tanks for agglomeration, floc formation and precipitation (see FIG. 5).
[0006]
However, in reality, the technology of this method is not widely used. This is because some important problems have not been solved yet when applied to an actual industrial scale apparatus.
[0007]
One of the problems is not limited to the above method, but is also observed when SS is removed by agglomeration and precipitation. However, flocs are produced with a uniform size and a uniform density. Rather, it is difficult to avoid the tendency that the distribution of the sedimentation rate of flocs spreads greatly as a result of the generation of a material having a large sedimentation rate due to the addition of sand.
[0008]
In other words, the growth of flocs varies depending on the quality of the water to be treated, the types and amounts of various chemical treatment agents added, the state of dispersion of sand, the presence of SS, local changes in flow velocity, etc. Therefore, it is inevitable that the distribution of the sedimentation velocity of the individual flocs that are generated / growth widens. In other words, even if the flocs are generated under the same conditions as seen in the macro (macroscopic), the diameters are about 1 to 4 mm among the generated many flocs when viewed in the micro (microscopic). Some of them are large and contain a large amount of sand, so that the sedimentation speed reaches 15 to 1000 m / h. On the other hand, the diameter is as small as about 100 to 200 μm and is not combined with sand or only a small amount of sand. Since they are not bonded, there will be micro flocs with a very slow sedimentation speed of about 0.5-2 m / h, and there will be many micro flocs in the water to be treated that pass through each tank in one pass. A large amount flows into the separation tank.
[0009]
Therefore, as a measure for preventing the outflow of such fine flocks, for example, in the method described in the above-mentioned Japanese Patent No. 2634230, as shown in FIG. It is proposed to capture the overflowing fine floc contained in the separator.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The separation plate installation method is effective in that the amount of fine floc contained in the overflowing treated water (supernatant water) can be reduced, but on the other hand, there is a disadvantage in terms of installation equipment that a separation plate is required. . In addition to this, the burden for maintenance and inspection of the separation plate where clogging is unavoidable is large, the running cost increases, measures to temporarily stop the device to recover clogging of the separation plate, In particular, it is difficult to temporarily store treated water (or raw water) when the equipment is stopped in equipment that requires continuous operation.
[0011]
By the way, in order to make the formation flock as much sand as possible so that the particle size is large and the density is large, the transition from the flock formation tank to the settling tank is performed as shown in the example of FIG. It is better to go beyond. This is because if a transition port to the sedimentation tank is provided at the lower part of the floc formation tank, the high density flocs with sand are transferred to the sedimentation tank quickly, and only relatively light flocs remain in the floc formation tank. This is because the reaction time required for floc formation becomes longer. According to the method of moving over the upper part of the overflow plate, the floc concentration is maintained high in the floc forming tank, the contact opportunity for sucking fine flocs generated by the aggregation of the inorganic flocculant is increased, and the sedimentation rate is increased. Large flocs can be grown, the reaction time required for floc formation can be shortened, and the floc formation tank can be miniaturized.
[0012]
However, in the system in which the floc is transferred to the sedimentation tank beyond the upper part of the overflow plate, flocs having a large particle size and heavy, and sand that has not been sucked into the flocs sink to the bottom of the floc formation tank. There is a difficulty. This problem has resulted in the fact that large flocs of flocs gradually accumulate at the bottom of the floc forming tank, as shown in FIGS. 6 and 7, and in other cases, this type of equipment usually has a sedimentation tank. The sand is separated from the sludge collected in
[0013]
In addition, in order to eliminate the problem of heavy flocs accumulating in the floc forming tank by the overflow method, it is conceivable to perform strong stirring in the floc forming tank. Invited, the floc particle size is reduced and the sedimentation rate is lowered, leading to the problem that the upward flow in the sedimentation tank cannot be set at a high flow rate. For these reasons, it is necessary to satisfy the trade-off requirement that it is necessary to prevent the floc from breaking down and avoiding it as much as possible in the floc forming tank. Not. For example, an intermediate tank is provided between the floc-forming tank and the sedimentation tank. In the floc-forming tank, sedimentation of sand and large flocs is prevented with relatively strong stirring, and flocs are grown with weak stirring in the intermediate tank. However, since this method involves an increase in the number of tanks, an increase in equipment costs due to an increase in the number of agitators, an increase in operating costs, an increase in the installation area, etc., this is an industrial facility. Is not advantageous.
[0014]
The present inventor has made the present invention on the basis of the facts found when diligent study was advanced in order to solve the various problems of the prior art as described above.
[0015]
That is, the present invention is generally not necessarily uniform (large) in the technology based on growing SS and sand to grow high-density floc in order to remove suspended matter (SS) in raw water. One of the purposes is to reduce as much as possible the problem that flocs averaged in the sedimentation velocity due to density, etc. are not generated.
[0016]
Another object of the present invention is to make it possible to realize a method capable of increasing the processing flow rate by generating flocs containing sand with as simple and compact equipment as possible, thereby widely spreading the above technology as industrial scale equipment. It is an object of the present invention to provide a method and apparatus for removing agglomeration precipitates from SS in raw water.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
The above object can be achieved by the inventions of the respective claims described in the claims of the present application.
[0018]
That is, according to the present inventor's earnest study to solve the various problems described above, it is possible to smoothly and sufficiently circulate and flow large flocs and sand having a high density in the floc forming tank, and the above overflow. The water to be treated is transferred from the floc formation tank to the sedimentation tank by the formulaTogaI found it important. That is, with the former configuration, by causing the fluid circulation to prevent sedimentation and accumulation at the bottom of the floc formation tank of the heavy large flocs, it is possible to increase the opportunity to absorb the fine flocs to the circulating large flocs. This is effective in reducing the fine flocs transferred to the settling tank, and by adopting the latter overflow type transfer method, only the large flocs move quickly to the settling tank and the fine flocs It is possible to prevent the problem that the reaction time required for floc formation is prolonged and left behind. From this point of view, the invention of each claim of the present application adopts a configuration capable of exhibiting a flow promoting action suitable for circulating and flowing while preventing large flocs from settling in the floc forming tank. It is characterized by that.
[0019]
The invention of the suspension coagulation precipitation method according to
[0020]
In the above configuration, sand (specific gravity of about 2.7) is usually used as the “insoluble fine particles” having a large specific gravity, and is not limited, but generally has a particle size of about 10 to 200 μm, preferably 50 to 200 μm. A degree is preferred. In the following description, the insoluble fine particles will be described using sand as a representative.
[0021]
The sedimentation velocity v in the fluid of particles such as sand is expressed by the following Stokes equation.
v = g (ρs−ρ) d2 / Μ / 18
(Where ρs: particle density, ρ: water density, d: particle diameter, μ: water viscosity coefficient, g: gravity acceleration)
If a sand having a very large specific gravity and particle size is used, the rate of sand settling in the floc forming tank without adsorbing to the floc increases, so sand with the above particle size range is suitable. .
[0022]
As a “chemical treatment agent” necessary for floc formation, generally, inorganic flocculants such as polyaluminum chloride (PAC), ferric chloride, ferric sulfate, anionic polymer flocculants, amphoteric A polymer flocculant such as a polymer flocculant is used in combination. Inorganic flocculants are used to agglomerate suspensions (SS) and sand in the water to be treated, and polymer flocculants are used to grow these agglomerates into large flocs.
[0023]
Although the method of adding these sand and flocculant is performed by adding to the tank of a flock formation process, an inorganic flocculant can also be added in the middle of the introduction pipe | tube of to-be-processed water. Moreover, you may provide the tank of the strong stirring aggregation process which adds an inorganic flocculant in the front | former stage of the tank of a flock formation process.
[0024]
The suspension state in which the suspension aggregates and flocs grow in the floc-forming tank is provided by causing a circulation flow with, for example, a swirl blade device or a stirrer to such an extent that sand having a large specific gravity does not settle.
[0025]
The floc sedimentation tank that sediments flocs containing sand and separates them from water is configured to transfer the water to be treated from the floc forming tank over the upper part of the overflow plate. The floc contained in the water to be treated introduced into the tank for precipitation separation has a large particle size and a high density, so that it quickly settles at the bottom of the settling tank. As a result, most of the suspension (SS) contained in the water to be treated is contained in the sedimented floc and separated from the water. On the other hand, water is discharged from the upper part of the settling tank to the outside, for example, in the form of overflow. At this time, fine flocs that flow to the upper side of the settling tank together with water without being settled may be captured by passing through a filler packed bed provided on the upper side of the settling tank. Even in the case of using the filler packed bed in the present invention, since the flocs and the like are circulated and flowed on the flow of the water to be treated in the floc forming tank, the fine flocs are absorbed and grow. There are few fine flocks flowing into the tank and there is little burden of clogging. As such a filler-filled layer, for example, a large number of fillers (contact materials) are randomly accumulated to partially restrict the upward flow to form stagnation on the back side of the filler flow. It is preferable to use one that retains the fine flocs at the portion and performs the filtration action of the fine floc growth and sedimentation. Such a filler-filled layer can be formed by, for example, using plastic short tube-shaped pieces having a diameter of about 4 to 12 mm and a length of about 15 to 20 mm as a filler, and randomly collecting them. However, the present invention is not particularly limited to this, and it is also possible to use a filler in which a large number of holes are formed in the spherical surface of an inner hollow sphere, or terralet packing. In addition, this packed material packed bed needs to function as a water flow path for the upward flow of the high flow rate, so that the entire layer has a porosity as high as possible, but forms a stagnation part with respect to the upward flow. Therefore, a filler having a size and shape that can have a large surface area is preferably selected and used.
[0026]
The floc that has settled at the bottom of the settling tank is discharged out of the apparatus by a drawing means such as a sludge drawing pump, and if necessary, in the above-mentioned Japanese Patent No. 2634230, Japanese Patent Laid-Open No. 9847606, Japanese Patent Laid-Open No. 9-141006. As described, sand can be separated from the extracted sludge using a separator such as a cyclone and reused.
[0027]
The most significant feature of the present invention is that the water to be treated introduced into the tank for the flock formation treatment is caused to flow in an upward flow from the bottom of the tank so as to generate a circulating flow in the tank. As a result, the floc that settles at the bottom is wound up by circulation flow, and while maintaining a high flow rate, the suspension (SS) contained in the water to be treated and the added sand are absorbed to grow into a floc having a large particle size. Thus, the amount of fine floc flowing into the precipitation separation tank can be reduced.
[0028]
According to the present invention, for example, most of the suspension (SS) in the water to be treated has a large particle size and a high sedimentation speed while passing the water to be treated at a high flow rate of 50 to 150 m / h. It becomes a floc and can be quickly settled in a settling tank.
[0029]
In the invention of the method for coagulating sedimentation of the suspension of
[0030]
In the above configuration, the circulating flow flowing in one direction in the passage formed by the partition walls can be generated using, for example, one or a plurality of swirl blade devices.
[0031]
According to the present invention, the floc that is settling to the bottom can be wound up in the floc forming tank by generating a circulating circulation including an upward flow rising inward or outward from the bottom of the tank. Since the flocs can grow greatly by inhaling SS and sand without causing sedimentation of flocs in the treatment tank, for example, water to be treated is passed at a high flow rate of 50 to 150 m / h. While carrying out the treatment, it is possible to carry out a treatment that suppresses the outflow of the fine floc from the precipitation separation tank.
[0032]
The invention of
[0033]
The invention of
[0034]
According to this invention, it is possible to perform a coagulation sedimentation process at a higher flow rate than in the past, and to process a large amount of raw water (treated water) with a small-scale facility.
[0035]
The invention of the suspension coagulation sedimentation apparatus according to
[0036]
In the above-described configuration, the floc forming tank can be of various types such as a horizontal section having a cylindrical shape, a rectangular shape, a deformed shape in which a curve and a straight line are combined (for example, a combination of a semicircular shape and a rectangular shape), etc. The structure can be determined from the flow rate of the water to be treated in the flock formation tank, the flow rate of the overflow water determined by the cross-sectional area of the overflow channel, and the like.
[0037]
Further, the method of discharging from the upper part of the settling tank is not limited, but it is usually preferable to use an overflow type using a dredging device having an overflow weir because the structure is simple.
[0038]
According to the present invention, the flow of water to be treated that circulates in the floc forming tank can be provided by introducing raw water, and a large floc that easily deposits at the bottom is wound up with the introduced water. The risk of sedimentation is greatly reduced or eliminated.
[0039]
In the invention of the apparatus for coagulating and precipitating a suspension according to claim 7, water to be treated is circulated in a tank containing a suspension (SS) and added with a chemical treatment agent necessary for floc formation and insoluble fine particles having a large specific gravity. A floc-forming tank that grows flocs containing insoluble fine particles while flowing, and flocs that have been grown to have a large sedimentation speed by containing the insoluble fine particles are precipitated at the bottom of the tank and the separated water is discharged from the upper part of the tank. A floc sedimentation tank, and an overflow channel for allowing the water to be treated to flow from the floc formation tank to the floc sedimentation tank over the upper part of the overflow plate provided to partition both tanks; In the floc-forming tank, the floc formation tank includes a vertical flow path for the upward flow and a vertical flow path for the downward flow in the vertical direction. An extended channel setting partition is provided. In addition, a flow promoting means for circulating and flowing the water to be treated from any one of the vertical flow paths to the other vertical flow path and turning the flow of the water to be treated to turn the downward flow upward from the lower part of the partition wall The portion is provided close to the bottom of the tank.
[0040]
In the above configuration, the flow path setting partition wall that divides the upward flow and the downward flow is generally formed by a substantially vertical plate, but is not limited to this vertical plate. It can also be provided in combination with an inclined plate or the like so as to be suitable for circulation.
[0041]
The flow promoting means can be configured using a swirl blade device, a stirrer, or the like.
[0042]
According to the present invention, the vertical flow path of the upward flow and the downward flow is partitioned by the flow path setting partition wall, so that the circulating recirculation dynamic flow flowing through each of the flow paths promoted by the flow promoting means is rectified. Thus, there is an effect that the possibility of causing breakage of the floc is reduced, and the SS, sand, or fine floc is satisfactorily absorbed.
[0043]
According to an eighth aspect of the present invention, in the apparatus provided with the flow path setting partition wall, the overflow channel is provided in the overflow plate and the settling tank, and guides for introducing and guiding the overflow water downward into the settling tank. It has a wall.
[0044]
According to the present invention, since the direction of the flow of the water to be treated that flows into and flows into the settling tank beyond the overflow plate is guided downward, the tendency of the floc to settle and settle is increased, and at the same time, the small floc overflows. The effect | action which suppresses the tendency which flows into the apparatus side is acquired.
[0045]
The invention of claim 9 is an apparatus provided with the flow path setting partition wall, wherein the overflow plate meanders vertically by the overflow plate and the overflow water distribution guide walls respectively provided in the floc forming tank and the sedimentation tank on both sides of the overflow plate. The overflow water distribution guide wall on the flock formation tank side is suspended from the water surface into the water, and the water to be treated that faces the flock formation tank at the middle position in the vertical direction of the flock formation tank It is provided so that an inflow opening may be formed.
[0046]
The above configuration is typically a configuration in which an overflow plate located below a certain depth from the water surface is provided between the partition walls (overflow water distribution guide walls) that divide both tanks suspended from above the water surface. In this way, the bulkhead enters the upper and lower meandering (labyrinth-like), and the smooth and quick settling of the large flock of upward-overflow-downward (inflow into the settling tank) The effect of promoting and reducing the tendency of the fine floc to move to the water surface can be obtained.
[0047]
The invention of claim 10 is an apparatus provided with the above-mentioned flow path setting partition wall, wherein the flow path setting partition wall provided in the flock formation tank is a vertically-opened cylindrical wall installed in the flock formation tank, A flow promoting means for promoting the circulation flow is installed inside the cylindrical wall.
[0048]
According to this invention, the flow in the upside down direction is circulated between the flow path inside the inner cylinder and the flow path between the inner cylinder and the outer cylinder inside the substantially double-cylindrical floc forming tank. The flow can be promoted by a flow promoting means such as a swirl blade device, so that a rectified flow can be formed as a whole, and the floc winding and the floc growth can be obtained well.
[0049]
The invention according to
[0050]
According to the present invention, the portion that forms the second longitudinal flow path for the downward flow has a role as an intermediate tank in the previous stage of the transfer of the water to be treated to the settling tank, and the flow of this part is The flocs that may be deposited at the bottom of the road can be returned to the first longitudinal flow path that has the effect of winding up the flocs in the upward flow, so that the flocs can be wound up while suppressing the breakage of the flocs. It can be done well.
[0051]
The invention according to
[0052]
According to the present invention, the circulating flow that turns from the downward flow to the upward flow can smoothly flow at the bottom of the flock formation tank, and the floc is wound up well while suppressing the breakage of the flock. be able to.
[0053]
According to a thirteenth aspect of the present invention, in each of the above-described device inventions, the floc-forming tank is characterized in that the shape near the bottom of the tank is provided in a cone shape in which the horizontal cross-sectional area decreases from the top toward the bottom.
[0054]
According to the present invention, since the horizontal cross-sectional area is small at the bottom of the flock forming tank that winds up the flock, the flow rate can be increased and the winding force can be increased, so that the flocs can be more effectively prevented from being deposited. can get.
[0055]
Examples of raw water (treated water) targeted by the present invention include industrial water, river water, factory waste water, and the like.
[0056]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present example shown in FIG. 1 is an example in which in the
[0057]
In FIG. 1,
[0058]
A raw
[0059]
An inorganic
[0060]
The floc containing the SS in the raw water together with the sand passes through the
[0061]
The operation obtained by the coagulating sedimentation apparatus of the present example configured as described above will be described. Generally, a large floc having a large particle size and a high density is deposited and deposited on the bottom of the
[0062]
And the force of the upward upward flow which winds up the large floc formed along the centerline of such a
[0063]
On the other hand, since very fine flocs and SS in the raw water to which the inorganic flocculant has been added before introduction into the
[0064]
Further, the water to be treated is continuously transferred to the
[0065]
Therefore, according to this apparatus, since the inflow position and direction of the raw water and the
[0066]
This example shown in FIG.ofSimilar to the first embodiment, a large density floc that settles and accumulates on the bottom of the
[0067]
The structural feature of this example apparatus is the structure of the
[0068]
The
[0069]
And aboveIn the middleA
[0070]
Moreover, although the addition position of the sand of this example is different from the first embodiment in that it is the upper end portion of the
[0071]
The operation obtained by the coagulation sedimentation apparatus of the present example configured as described above will be described. As in the case of the first embodiment, a large floc having a large particle size and a high density is settled at the bottom of the
[0072]
However, according to the apparatus of this example, the bottom of the
[0073]
Then, the upward upward flow that winds up the large floc flows over the
[0074]
On the other hand, very fine flocs and SS in the raw water to which the inorganic flocculant has been added before introduction into the
[0075]
As described above, according to the present apparatus, the circulation flow in the
[0076]
Therefore, the problem that large flocs settle and accumulate in the
[0077]
This example shown in FIG. 3 shows an example in which a large-density large floc that settles and accumulates at the bottom of the
[0078]
According to this configuration, in addition to the effect that the dense flock that settles and accumulates at the bottom of the floc forming tank in the first embodiment can be rolled up by the force of the flow of raw water (treated water) into the
[0079]
This example shown in FIG. 4 is compared with the
[0080]
According to the apparatus of this example, it differs from the apparatus of
[0081]
【Example】
Example 1, Comparative Example 1
The test apparatus of FIG. 8 which simplified the apparatus of FIG. 3 was comprised, the test was performed on the following conditions, and the result was shown to following Table 1,2. For comparison, the test apparatus of FIG. 9 which is a simplified version of the conventional apparatus of FIG. 5 is configured and tested in the same manner, and the results are shown in Tables 1 and 2 below. For comparison, the apparatus shown in FIG. 8 has the same inclination as that of Comparative Example 1 so that the configuration is shared as much as possible except for characteristic portions.BoardWas attached.
<Device specifications>
(Example 1)
Flock formation tank: Square tube tank, effective capacity 36 liters, 200 mm x 1150 mmH (bottom 60 ° cone, inner cylinder 125 mmφ x 300 mmH)
Precipitation tank: Square tube tank, effective capacity 87 liters, 200 mm x 2500 mmH (bottom 60 ° cone, top slope)BoardWith)
(Comparative Example 1)
Flock formation tank: square tube tank, effective capacity 36 liters, 200mm x 1000mmH
Precipitation tank: Square tube tank, effective capacity 87 liters, 200 mm x 2500 mmH (bottom 60 ° cone, top slope)BoardWith)
<Test conditions>
Flow rate: 1.6-2.4mThree / H
Precipitation tank LV: 40-60 m / h
Inorganic flocculant: Polyaluminum chloride 15ppm
Polymer flocculant: Polyacrylamide anionic polymer flocculant 1ppm
Sand input amount: 750 g and 2000 g
[0082]
[Table 1]
[0083]
[Table 2]
As can be seen from the results of Table 1, in Comparative Example 1, the sand concentration in the floc-forming tank was lower than that in Example 1, and it was recognized that this was due to the sediment of the sand in the lower part of the floc-forming tank. In addition, when the amount of sand input was large, the flocs became heavier, so that the amount of sedimentation was further increased.
[0084]
Further, as can be seen from the results in Table 2, the turbidity of the treated water in the comparative example in which the sedimentation of the sand in the floc forming tank is large is poor, and the tendency is more when the sand input is 2000 g than when the sand input is 750 g. Remarkably appeared.
[0085]
Furthermore, the sand concentration in the floc-forming tank when the sand input amount is 2000 g in Comparative Example 1 of Table 1 is higher than the sand concentration when the sand input amount is 750 g in Example 1, but the treated water. The water quality was worse in the case of Comparative Example 1, and the tendency for the water quality to deteriorate as the precipitation tank LV increased was increased.
[0086]
From these results, it was confirmed that the method and apparatus of the present invention are effective for the coagulation precipitation treatment.
[0087]
【The invention's effect】
According to the invention of each claim of the present application, the following effects are produced.
[0088]
According to invention of
[0089]
According to the second aspect of the present invention, a floc that forms a circulating circulation including an upward flow from the bottom of the tank and winds down on the bottom can be wound up in the tank of the flock formation process. Since flocs that have absorbed SS and sand can be grown without incurring flocs sedimentation, for example, while passing water to be treated at a high flow rate of 50 to 150 m / h, fine flocs can be separated. The effect that the process which suppressed the outflow from a tank can be performed is show | played.
[0090]
According to the invention of
[0091]
According to the fifth aspect of the present invention, the coagulation sedimentation treatment can be performed at a higher flow rate than in the prior art, or a large amount of raw water (treated water) can be treated with a small-scale facility.
[0092]
According to the sixth aspect of the present invention, the flow of water to be treated in the floc forming tank is given by introduction of raw water, and a large floc that is likely to be deposited at the bottom is wound up by this introduced water, so that the floc may be deposited at the bottom of the tank. Can be reduced or eliminated, and the configuration therefor can be realized with a relatively simple structure.
[0093]
According to the seventh aspect of the present invention, since the vertical flow path of the upward flow and the downward flow is partitioned by the flow path setting partition wall, the circulating and circulating flow flowing through each of the flow paths promoted by the flow promoting means Is reduced and the possibility of destroying the flocs is reduced, and the SS, sand or fine flocs are satisfactorily absorbed.
[0094]
According to the eighth aspect of the present invention, since the direction of the flow of the water to be treated that moves and flows into the sedimentation tank beyond the overflow plate is guided downward, the tendency of the floc to settle and settle is increased, and at the same time, the small floc Can be suppressed from flowing toward the overflow device.
[0095]
According to the ninth aspect of the present invention, the bulkheads are arranged in a meandering manner so that the large flocs are smoothly and rapidly settling upward, overflow, and downward (inflow into the settling tank), and the fine flocs move toward the water surface. The effect of reducing the transition tendency is achieved.
[0096]
According to the invention of claim 10, the flow in the opposite direction is circulated in and out of the inner cylinder of the substantially double-cylindrical floc forming tank, and this flow is promoted by the flow promoting means such as the swirl blade device as a whole. A rectified flow can be formed, and floc winding and floc growth can be obtained well.
[0097]
According to the eleventh aspect of the invention, the portion forming the second longitudinal flow path for the downward flow has an intermediate tank role before the transition of the water to be treated to the settling tank. The floc that may be deposited on the bottom of the partial flow path can be returned to the first vertical flow path that has the action of winding the floc in an upward flow. Can be wound up satisfactorily.
[0098]
According to the twelfth aspect of the present invention, it is possible to smoothly flow the circulating flow that turns from the downward flow to the upward flow at the bottom of the floc forming tank, and to improve the floc winding while suppressing the breakage of the floc. It can be carried out.
[0099]
According to the invention of
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a schematic configuration of an apparatus according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a schematic configuration of an apparatus according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a schematic configuration of an apparatus according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 4 is an embodiment of the present invention.4The figure which showed the structure outline | summary of the apparatus of.
FIG. 5 is a diagram showing an example of a conventional coagulation precipitation apparatus.
FIG. 6 is a diagram schematically showing a problem in a case where the floc is transferred from the floc forming tank to the sedimentation tank by an overflow type.
FIG. 7 is another view schematically showing a problem in the case where the floc is transferred from the floc forming tank to the sedimentation tank by an overflow type.
8 is a view showing a coagulating sedimentation apparatus obtained by simplifying the apparatus of the third embodiment shown in FIG. 3 in order to perform a processing test (Example) of the present invention.
9 is a view showing a coagulating sedimentation apparatus in which the conventional apparatus of FIG. 5 is simplified in order to perform a comparative example in comparison with a processing test using the apparatus of FIG.
[Explanation of symbols]
1,11,12,13 ... Flock forming tank
101, 111, 121, 131 ... trunk
112 ... Intermediate trunk
102, 113, 122, 132 ... cone part
103, 114, 123 ... upper partition
104, 115, 124 ... opening
116: Channel setting partition( Guide wall)
117 ... opening
2 ... Precipitation tank
201 ... Overflow wall
202 ... trunk
203 ... cone part
204 ... overflow
205 ...Overflow water distributionGuide wall
3 ... Raw water (treated water) introduction pipe
4, 41, 42 ... swirl blade device
401, 411, 421 ... motor
402,403 ... swirl vanes
404 ... Rotating shaft
5 ... InorganicAgglomerationAgent supply pipe
6 ... Polymer flocculant supply pipe
7 ... SandSupplyapparatus
701 ... Pump
702 Cyclone
703: Sludge discharge pipe
Claims (13)
前記フロック形成処理を行なう槽内における被処理水の流れは、該フロック形成槽の底部から被処理水を上向流で流入させることで該底部に沈降するフロックを該上向流により巻き上げて流動させるようにしたことを特徴とする懸濁物の凝集沈澱方法。A floc-forming treatment in which flocs containing insoluble fine particles are grown while circulating the water to be treated containing a suspension (SS) and a chemical treatment agent necessary for floc formation and to which insoluble fine particles having a large specific gravity are added. And a precipitating treatment for precipitating and separating flocs containing insoluble fine particles and having a large sedimentation rate from water by the treatment, and an overflow plate for partitioning the floc precipitation separating tank from the floc-forming treatment tank. A coagulation sedimentation method in which the above treatments are sequentially performed in such a manner that the water to be treated is continuously overflowed on the top,
The flow of the water to be treated in the tank for performing the floc forming treatment is caused by flowing the water to be treated in an upward flow from the bottom of the floc forming tank, so that the floc that sinks to the bottom flows up by the upward flow. A method for coagulating and precipitating a suspension, characterized in that:
前記フロック形成処理の槽内の隔壁により区画された流路に沿って被処理水の上向流に前記循環流動流が転向して流れるようにして、該槽の底部に沈降するフロックを巻き上げるようにしたことを特徴とする懸濁物の凝集沈澱方法。A floc-forming treatment in which flocs containing insoluble fine particles are grown while circulating the water to be treated containing a suspension (SS) and a chemical treatment agent necessary for floc formation and to which insoluble fine particles having a large specific gravity are added. And a precipitating treatment for precipitating and separating flocs grown to have a large sedimentation rate and containing insoluble fine particles by the treatment from water, and an overflow plate for partitioning the floc precipitation separating tank from the floc-forming treatment tank. A coagulation precipitation method in which the treatment is sequentially performed so that the water to be treated overflows continuously at the upper part,
The circulating flow is turned to flow upward in the water to be treated along a flow path partitioned by a partition in the floc forming tank so as to wind up the floc that settles at the bottom of the tank. A method for coagulating and precipitating a suspension.
前記フロック形成槽には、被処理水を上向流で流入させる被処理水導入管を該槽の底部に接続したことを特徴とする懸濁物の凝集沈澱装置。A floc forming tank in which flocs containing insoluble fine particles are grown while circulating the water to be treated which contains a suspension (SS) and a chemical treatment agent necessary for floc formation and to which insoluble fine particles having a large specific gravity are added. And a floc sedimentation tank for precipitating flocs grown to have a large sedimentation rate containing insoluble fine particles by the treatment at the bottom of the tank and discharging the separated water from the upper part of the tank, and from the floc formation tank to the floc precipitation tank A coagulation sedimentation apparatus comprising an overflow channel that allows the treated water to flow over the upper part of the overflow plate provided to partition both tanks,
An apparatus for coagulating and precipitating a suspension, characterized in that a to-be-treated water introduction pipe for allowing the to-be-treated water to flow into the floc-forming tank is connected to the bottom of the tank.
前記フロック形成槽内には、該槽内の上向流のための縦方向流路と下向流のための縦方向流路を区画する略垂直方向に延設した流路設定隔壁を設けると共に、前記いずれか一方の縦方向流路から他方の縦方向流路に被処理水を循環流動させる流動促進手段を設け、かつ前記隔壁下部の下向きから上向きの流れを転向させる被処理水循環流転向部を、該槽底部に近接して設けたことを特徴とする懸濁物の凝集沈澱装置。A floc forming tank in which flocs containing insoluble fine particles are grown while circulating the water to be treated which contains a suspension (SS) and a chemical treatment agent necessary for floc formation and to which insoluble fine particles having a large specific gravity are added. And a floc sedimentation tank for precipitating flocs grown to have a large sedimentation rate containing insoluble fine particles by the treatment at the bottom of the tank and discharging the separated water from the upper part of the tank, and from the floc formation tank to the floc precipitation tank A coagulation sedimentation apparatus comprising an overflow channel that allows the treated water to flow over the upper part of the overflow plate provided to partition both tanks,
In the flock forming tank, there is provided a flow path setting partition wall extending in a substantially vertical direction for defining a vertical flow path for upward flow and a vertical flow path for downward flow in the tank. And a treated water circulation flow turning section for providing flow promoting means for circulating and flowing the treated water from any one of the vertical flow paths to the other vertical flow path, and for turning a downward flow upward from the lower part of the partition wall. Is provided in the vicinity of the bottom of the tank.
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