JP3676209B2 - Coagulation sedimentation processing equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被処理液に凝集剤や凝集助剤等を添加して凝集フロックを生成し、その凝集フロックを重力沈降分離する凝集沈殿処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
古くからの凝集沈殿法は、手法及び装置の開発や工夫、並びに凝集剤の高性能化などにより、被処理液に含まれた懸濁粒子群(コロイド粒子を含む微細粒子群)を、かなり効率よく分離できるが、その殆どは被処理液中の懸濁粒子群と凝集剤とを混和させフロックを形成し、この凝集フロックを自然重力沈降によって分離するため、処理速度(分離速度)には限度があった。
【0003】
そこで最近は、被処理液に凝集剤を添加した混和液に、凝集助剤である高分子凝集剤や砂等の不溶性微粒物質(沈降促進材)を添加することにより、混和液に含まれた懸濁粒子群の凝集を促進させ、これによって形成されるフロックを重量化することで、該凝集フロックの沈降速度を速くして高速分離できるようにした凝集沈殿処理装置が開発されている。
【0004】
図8は従来の高速凝集沈殿処理装置を示す概略的な断面図である。同図において、1は原水導入管、2はその原水導入管1から被処理液を導入して凝集剤と被処理液を急速に混合撹拌する急速撹拌槽、3は急速撹拌槽2内に導入された被処理液に凝集剤を添加する第1の薬注管、4は前記急速撹拌槽2内で被処理液と凝集剤との混和液を急速撹拌する撹拌翼であり、この撹拌翼4はモータ5によって回転駆動される。
【0005】
6は前記急速撹拌槽2から混和液を移流させ、その混和液と凝集助剤と砂を急速に均一混合する注入撹拌槽、7はその注入撹拌槽6に移流する混和液に高分子凝集剤(凝集助剤)を添加する第2の薬注管、8は後述する返送汚泥から砂等の不溶性微粒物質としての沈降促進材を分離する液体サイクロンであり、この液体サイクロン8は、前記返送汚泥から分離した不溶性微粒物質を前記注入撹拌槽6内の混和液に返送添加する砂添加管8aと、前記不溶性微粒物質を分離させた汚泥(分離汚泥)を排出する汚泥排出管8bとを有している。9は前記注入撹拌槽6内に配置された撹拌翼、10はその撹拌翼9を回転駆動するモータである。
【0006】
11は前記注入撹拌槽6から混和液を移流させ、該混和液中の凝集性微細粒子群を凝集させて大きなフロックを形成するフロック形成槽、12はそのフロック形成槽11内に配置され、前記注入撹拌槽6から移流した混和液を撹拌して大きな重量フロックを形成させる撹拌翼であり、この撹拌翼12はモータ13で回転駆動される。
【0007】
14は前記フロック形成槽11から凝集混和液を移流させて該凝集混和液を分離水と凝集汚泥とに固液分離する沈降分離槽、15はその沈降分離槽14の槽内上部に配置され、凝集汚泥の沈降を促進させる傾斜板(沈降促進部材)、16は前記沈降分離槽14の上端部に設けられた集水樋、16aはその集水樋16に接続された分離水導出管、17は前記沈降分離槽14の槽底部に近接配置された汚泥掻寄機、18はその汚泥掻寄機17を回転駆動するモータ、19は前記沈降分離槽14の槽底部に形成された汚泥ピット14aと前記液体サイクロン8とに接続配管された汚泥循環路、20はその汚泥循環路19に設けられた汚泥循環ポンプであり、この汚泥循環ポンプ20は、前記汚泥ピット14aに沈降した不溶性微粒物質を含む汚泥を前記液体サイクロン8に返送するものである。
【0008】
次に動作について説明する。
原水導入管1から急速撹拌槽2内に導入された被処理液に第1の薬注管3から凝集剤が添加され、その被処理液と凝集剤の混和液は、撹拌翼4による急速撹拌でマイクロフロックが形成されて次段の注入撹拌槽6に移流する。注入撹拌槽6内に移流する混和液には、第2の薬注管7から高分子凝集剤が添加されると共に、液体サイクロン8の砂添加管8aから砂等の不溶性微粒物質が添加され、それらが前記注入撹拌槽6内の撹拌翼9で均一に撹拌される。
【0009】
このようにして、被処理液と凝集剤と高分子凝集剤(凝集助剤)と砂等の不溶性微粒物質(沈降促進材)とが混和した混和液は、次のフロック形成槽11に移流し、該フロック形成槽11内の撹拌翼12で撹拌されることにより、前記混和液中のマイクロフロックが不溶性微粒物質に付着して大型で重たい凝集フロックに成長する。その凝集フロックが流動して浮遊する混和液は次の沈降分離槽14に移流する。この沈降分離槽14内では、混和液中にて上述のように大型で重たいフロックに成長した凝集フロックが大きな沈降速度で前記沈降分離槽14の槽底部に速やかに沈降することにより、その凝集フロックが水(処理水)と分離される。
【0010】
しかしながら、前記沈降分離槽14の槽内上部に移流する分離水にはピンフロックが含まれている場合があり、この場合は、そのピンフロックは傾斜板15により沈降除去され、該傾斜板15を上昇通過した分離水が集水樋16内に流入した後、分離水導出管16aから導出される。
【0011】
一方、前記沈降分離槽14の槽底部に沈降した不溶性微粒物質を含む凝集汚泥は、汚泥掻寄機17で汚泥ピット14a内に掻き寄せられ、汚泥循環ポンプ20によって液体サイクロン8に送られる。この液体サイクロン8では、前記凝集汚泥から不溶性微粒物質を分離し、その不溶性微粒物質を添加管8aから注入撹拌槽6内に返送し、且つ前記不溶性微粒物質が分離された汚泥を汚泥排出管8bから排出し、以下、同様の処理サイクルを繰り返す。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の高速凝集沈殿処理装置は以上のように構成されているので、フロック形成槽11内では大きて重たい凝集フロックを形成することができ、その大きくて重たい凝集フロックは、混和液中での沈降速度が大となるために沈降分離槽14での固液分離に有効であるが、前記フロック形成槽11内で沈降堆積する恐れがあり、この傾向は、砂などの凝集助剤を混和液に添加した場合に顕著になるという課題があった。
また、前記フロック形成槽11内では、形成される大きくて重たい凝集フロックが、前記フロック形成槽11内で沈降堆積するのを防止し、かつ、次段の沈降分離槽14への移行をスムーズにするために、フロック形成槽11内を十分に浮遊懸濁状態とする必要があり、そのためには、沈降速度が小さなフロックを形成する場合よりも撹拌翼12の撹拌強度(撹拌エネルギー)を上げて運転しなければならない。しかし、撹拌強度を上げて運転すると、せっかく形成した大きくて重い凝集フロックが前記撹拌翼12やこれによる撹拌流で破壊されてしまい沈降分離槽14での固液分離に支障をきたすという課題があった。
また、フロック形成槽11内での撹拌エネルギーを大きくする撹拌機は高価であると共に、その撹拌機を用いて運転することによりランニングコストが高くなるなどの課題があった。
【0013】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、フロック形成槽内での撹拌動力を小さくすることができ、その小さな撹拌動力で大きくて重い凝集フロックを形成・成長させることができ、且つ、その凝集フロックを混和液中で常に安定した浮遊状態に維持できてフロック形成槽内で凝集フロックが沈降堆積するのを防止することができ、次段の沈降分離槽への移流および固液分離を効率よく行うことができると共に、省エネおよびランニングコストの低減を図ることができる凝集沈殿処理装置を得ることを目的とする。
【0014】
また、この発明は、フロック形成槽内で水平方向に発生する混和液の旋回流を部分的に鉛直方向の循環流に変換させることができ、これにより、フロック形成槽内を水平方向および鉛直方向に水流を発生させ十分に撹拌混合することができ、また大きくて重い凝集フロックが混和液中に浮遊・流動してフロック形成槽の槽底部に沈降堆積するのを効率よく防止することができる凝集沈殿処理装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る凝集沈殿処理装置は、旋回流形成手段および被処理液と凝集剤とが混和した混和液を導入する混和液導入手段を有するフロック形成槽と、フロック形成槽から流出する凝集混和液を導入する凝集混和液導入手段、凝集混和液から分離した分離水を導出する分離水導出手段、および凝集混和液から分離した凝集スラッジを排出する凝集スラッジ排出手段を有する沈降分離槽とを備えた凝集沈殿処理装置において、旋回流形成手段は、フロック形成槽内に水平方向に周回する旋回流を形成させる放射流型撹拌翼であり、フロック形成槽の底部には、前記旋回流を鉛直方向の上昇流に変換する一枚または二枚以上の案内板が設けられているものである。
【0016】
請求項2記載の発明に係る凝集沈殿処理装置は、旋回流形成手段および被処理液と凝集剤とが混和した混和液を導入する混和液導入手段を有するフロック形成槽と、フロック形成槽から流出する凝集混和液を導入する凝集混和液導入手段、凝集混和液から分離した分離水を導出する分離水導出手段、および凝集混和液から分離した凝集スラッジを排出する凝集スラッジ排出手段を有する沈降分離槽とを備えた凝集沈殿処理装置において、旋回流形成手段は、フロック形成槽内に水平方向に周回する旋回流を形成させる放射流型撹拌翼であり、該放射流型撹拌翼より上方には、前記旋回流を鉛直方向に変換する一枚または二枚以上の案内板および該案内板を支持する多孔整流板が設けられているものである。
【0019】
請求項3記載の発明に係る凝集沈殿処理装置は、混和液に凝集促進用の凝集助剤を添加する添加手段を備える構成としたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による凝集沈殿処理装置を示す概略的な断面図、図2は図1の平面図であり、図8と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。図において、11は円筒状タンク構成のフロック形成槽、21は被処理液と凝集剤とが混和した混和液を前記フロック形成槽11内に導入する混和液導入手段であり、この混和液導入手段21は、図2に示すように前記フロック形成槽11の内周面に沿って水平方向に混和液が導入されるように開口接続された混和液導入通路からなっている。なお、必要に応じて導入管などの管路を採用してもよい。
【0021】
12は前記フロック形成槽11内の上部に配置された旋回流形成手段であり、この旋回流形成手段12は、前記フロック形成槽11内に導入・貯留されて周方向に旋回する混和液の旋回方向にモータ13で回転駆動される放射流型撹拌翼からなっている。この放射流型撹拌翼は、前記フロック形成槽11の内周面に沿って水平方向に周回する混和液の旋回流を維持すべく、その旋回方向に回転駆動される一枚または二枚以上の撹拌羽根を有するものである。かかる放射流型撹拌翼としては、プロペラ,パドル型,ハイドロフォイル型,ディスク付きタービン型などのインペラが適用され、その回転数,周速,吐出量などは、前記フロック形成槽11の内周面に沿って導入される混和液の旋回流速を勘案して凝集フロックを破壊しない程度に可変制御される。
【0022】
22はフロック形成槽11内の混和液に凝集促進用の凝集助剤を添加する添加手段であり、その凝集助剤は、無機系や有機系(高分子系)の凝集剤のほかに、凝集フロックの核となり、凝集フロックを重量化するための砂などの無機系材料であってもよく、また、凝集剤と無機材料の両方を添加してもよい。
【0023】
23はフロック形成槽11の槽底部に設けられた鉛直流形成手段であり、この鉛直流形成手段23はフロック形成槽11内に生じる混和液旋回流の一部を鉛直方向の流れ(竜巻上昇流)に変換するもので、一枚または二枚以上の案内板からなっている。24は前記フロック形成槽11から流出する凝集混和液を次段の沈降分離槽14に導入する凝集混和液導入手段であり、この凝集混和液導入手段24は、フロック形成槽11から凝集混和液を溢流させて沈降分離槽14に流入させる溢流通路からなっている。なお、必要に応じて移流管などの管路を採用してもよい。
【0024】
15は沈降分離槽14の槽内上部に配置され、該槽内を上昇する分離水中の微細懸濁粒子群を捕捉・沈降させる分離水清澄促進部材(以下、清澄促進部材という)であり、図3(a)から図3(e)にその様々な応用例を示す。
図3(a)に示す清澄促進部材15は一定の平行間隔で傾斜配置されたパラレルプレートからなり、図3(b)の清澄促進部材15は同様に配置されたコルゲートプレートからなり、図3(c)の清澄促進部材15は、内部が平行する複数の通水路に仕切られた角型沈降管からなり、図3(d)の清澄促進部材15は、複数の丸パイプのユニットからなり、図3(e)の清澄促進部材15は、ラシヒリング等の充填物を通水性部材でパックしたものからなり、そのいずれかの清澄促進部材15を選択して沈降分離槽14の槽内上部に収納配置するものである。なお、前記清澄促進部材15は、図3(a)から図3(e)に示すものに特定されるものではない。また、沈降分離槽14の槽内上部に充填材支持枠を設け、この充填材支持枠に、短管、れき石、粒状担体などの充填材を充填支持させればよい。
【0025】
16は沈降分離槽14の上端部に設けられた集水樋、16aはその集水樋16に接続された分離水導出管であり、これらの集水樋16および分離水導出管16aは、前記沈降分離槽14から溢流する分離水を導出するための分離水導出手段となるものである。17は沈降分離槽14の槽底部に近接配置された汚泥掻寄機、18はその汚泥掻寄機17を回転駆動するモータ、19は沈降分離槽14の槽底部に接続されたスラッジ排出管、20はそのスラッジ排出管19が接続されたスラッジ排出ポンプであり、前記スラッジ排出管19およびスラッジ排出ポンプ20は、前記沈降分離槽14内で凝集混和液から分離した凝集スラッジを排出するための凝集スラッジ排出手段となるものである。
【0026】
次に動作について説明する。図4は図1中のフロック形成槽11内での混和液の流動状態を示す動作説明図である。
フロック形成槽11内には、槽底部側の混和液導入通路21から被処理液と凝集剤との混和液が前記フロック形成槽11の内周面に沿って水平方向に導入される。従って、フロック形成槽11内では水平方向の混和液旋回流が発生し、この状態の混和液には凝集助剤注入手段22から凝集助剤(砂などの不溶性微粒物質や高分子薬剤等)が注入添加される。そして、前記混和液の旋回方向に撹拌翼12が回転駆動されることにより、前記フロック形成槽11内では混和液の旋回流が強化され、これにより、速い流れの旋回流が安定して維持される。
【0027】
この旋回流を含むフロック形成槽11内の水平方向の流れは、フロック形成槽11底部に鉛直流形成手段として設けられた案内板23によって、フロック形成槽11の中心部流域では竜巻上昇流に変換され、前記フロック形成槽11の槽内中心部には混和液の上昇流域が発生し、その上昇流により、混和液中の不溶性微粒物質を含むフロック粒子が巻き上げられてフロック形成槽11内を循環する。これにより、フロック粒子の凝集が素早く進行し、形成・成長する凝集フロックは、混和液中で浮遊状態に安定保持されるため、フロック形成槽11内の槽底部に堆積することを防止することができる。
【0028】
ここで、前記撹拌翼12は、上述のように前記フロック形成槽11内に生じる混和液の旋回流と同一方向に回転駆動されることにより、前記撹拌翼12と混和液との相対速度差が小さくなる。このため、前記撹拌翼12による混和液の撹拌によって、該混和液中の凝集フロックが破壊され難くなる。従って、フロック形成槽11内では、大きくて重たい凝集フロックが短時間で多数、安定して形成される。
【0029】
このようにして、フロック形成槽11内で大きくて重く成長した凝集フロックは、混和液と共に凝集混和液導入手段(凝集混和液導入通路)24から次の沈降分離槽14内に流入し、該沈降分離槽14内では、前記混和液中の大きくて重たい前記凝集フロックが速やかに重力沈降することにより、固液分離が効率よく速やかに行われる。そして、沈降分離槽14の槽底部に沈降した凝集フロックは、汚泥掻寄機17で槽底部の中央に掻き寄せられ、スラッジ排出ポンプ20で引き抜かれる。
【0030】
一方、前記沈降分離槽14内で上述のように凝集フロックが沈降分離された分離水は、前記沈降分離槽14内を上昇して清澄促進部材15を通過するが、その通過時において、前記分離水に残存する微細粒子群(ピンフロック)が前記傾斜板15によって除去され、その清澄促進部材15を上昇通過した清澄な分離水が集水樋16に流入した後、分離水導出管16aから導出される。
【0031】
ここで、上記実施の形態1のように、砂などの不溶性微粒物質を混和液に添加して機械的撹拌により重量化フロックを形成する凝集操作については、一般に以下の操作条件が必要であると考えられる。
▲1▼混和液中の砂などの不溶性微粒物質を含んだ微細粒子同士を衝突させて凝集フロックを形成するために必要な撹拌エネルギーを与えること。
▲2▼形成された凝集フロック群を破壊するような強い撹拌力を与えないこと。
▲3▼重量化した凝集フロックをフロック形成槽内で堆積させないで、混和液中に浮遊状態に保つこと。
【0032】
上記三つの操作条件において、上記▲3▼の条件では、重量化した凝集フロックを混和液中で浮遊状態に保たなければならないために、沈降速度の小さな軽いフロックを同じ浮遊状態に保つより大きな撹拌エネルギーを必要とし、これは、表1の数値をみれば明らかである。
【0033】
【表1】
【0034】
表1は、砂などの不溶性微粒物質を添加しない混和液の懸濁粒子群を凝集する一般的な凝集法と、砂などの不溶性微粒物質を混和液に添加してマイクロフロックを凝集・重量化する重量化フロックの凝集法とを比較した撹拌エネルギー値(G値)を示すものである。表1から重量化フロックの凝集法は、一般的な凝集法に比して大きなエネルギーが必要となり、そのため高出力の撹拌機が必要であることがわかる。
【0035】
そこで、重量化フロックの凝集法は、できるだけ撹拌機の消費エネルギーが少なく、しかも、上記▲1▼〜▲3▼の条件を満足させることが好ましく、上記実施の形態1によれば、それを達成できる。
【0036】
また、上記実施の形態1による凝集沈殿処理装置のフロック形成槽11に適用する撹拌機の撹拌翼12は、その種類によって撹拌効果が異なることは既に知られており、本発明(鉛直流形成手段+4枚フラットパドル:竜巻型)と、その他の翼種(鉛直流形成手段なし)との撹拌効果の比較例を表2(化学工業会 第59年会発表)に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
表2において、竜巻型(本発明)は、槽内に旋回流を発生させ、鉛直流形成手段で強い竜巻上昇流を起こして槽内を循環することにより、他の撹拌翼に比して効率よく十分に混合することができ、次の二つの条件を満たすことができる。
(a)槽内に、できるだけ少ない撹拌エネルギーでスムーズに旋回流を発生させること。
(b)旋回流を有効に竜巻上昇流に変化させ槽内を上下方向にも撹拌できること。
【0039】
そこで、次のような装置上の配慮が必要である。
[1]上記(a)の条件を満たすために、
(1)旋回流がスムーズに発生し、その旋回流を持続できるようにフロック形成槽の形状は、その水平断面が円形、あるいは正八角形や正六角形等の点対称に近い形状の筒状であること。
(2)被処理液は、フロック形成槽内で旋回流を妨げず、また旋回流の形成・維持に寄与するように該フロック形成槽の内周面に沿って水平方向に流入させること。
(3)撹拌翼は、少ないエネルギーで旋回流のみを起こす放射流型が好ましいこと。
[2]上記(b)の条件を満たすために、
(1)フロック形成槽の形状は、その水平断面が円形に近い点対称形状の筒状が好ましいこと。
(2)フロック形成槽内の旋回流を有効に竜巻上昇流に変える流動変換用の案内手段を槽内に設けること。
(3)撹拌翼の設置位置は、前記案内手段に対向離間する位置として竜巻流が発生しやすくすること。
【0040】
上記実施の形態1による凝集沈殿処理装置は、上記[1]及び[2]の(1)〜(3)の全ての条件を備える構成となっているものである。
すなわち、上述した実施の形態1によれば、被処理液と凝集剤とが混和した混和液をフロック形成槽11内に、該フロック形成槽11の内周面に沿って水平方向に導入させることにより、フロック形成槽11内では混和液の旋回流をスムーズに発生させることができ、その混和液を撹拌する撹拌翼12は混和液の旋回流を強化するだけでよく、その強化のためには撹拌翼12を混和液の旋回方向に回転させるだけでよいので、撹拌翼12の動力は小さくてすみ、また、混和液の旋回方向に回転駆動される撹拌翼12と前記混和液との相対速度差も小さいので、凝集フロックが破壊され難くなり、フロック形成上の省エネが図れ、ランニングコストも安価で、且つ、撹拌機のモータも安価なものでよく、凝集剤の低減をも図ることができるなどの効果がある。
【0041】
なお、上記実施の形態1では、主に旋回流形成手段として撹拌翼12を用いて説明してきたが、これに限るものではない。例えば、水平方向に吐出流を形成する噴流装置(サーキュレーター)を用いてもよい。また、混和液をフロック形成槽11の内周面に沿って水平方向に導入することでフロック形成槽11内に十分な旋回流を形成させることができるのであれば、これが旋回流形成手段に成り得るわけで、他の装置類を特に要しない。要はフロック形成槽11内に水平方向に周回する旋回流を形成できるものであればよい。さらに、必要に応じて各種の旋回流形成手段を組み合わせて設置してもよい。
【0042】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による凝集沈殿処理装置のフロック形成槽を示す断面図であり、図1から図4と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。図において、25はフロック形成槽11の槽内上部寄りに配置された多孔整流板であり、この多孔整流板25は中心部に無孔部25aを有しており、その無孔部25aの下面に循環流形成手段としての案内板23が取り付けられている。従って、前記多孔整流板25は、前記案内板23の支持部材を兼ねるものである。なお、前記多孔整流板25の孔部は、フロック形成槽11内で形成された凝集フロックが前記多孔整流板25上部の槽内に上昇通過可能な孔径のものである。かかる多孔整流板25は、多孔板のほか、金網、エキスパンドメタル、スクリーンなど、要するに混和液中の凝集フロックを上昇通過させることが可能で且つ案内板23を支持可能な部材であればよい。
【0043】
この実施の形態2において、撹拌翼12はフロック形成槽11内における槽底部近傍に配置されるものである。すなわち、この実施の形態2では、上記実施の形態1における撹拌翼12と案内板23を上下逆にしてフロック形成槽11内に配置し、前記案内板23をフロック形成槽11の槽内上部で支持するための支持部材を兼ねた多孔整流板24を設けるように構成したものである。、
【0044】
かかる構成の実施の形態2によれば、案内板23がフロック形成槽11の槽内上部に配置され、且つその槽底部側に撹拌翼12が配置されていることにより、フロック形成槽11内で発生する混和液の旋回流は、前記槽内上部の案内板23によって下向きの竜巻流に変換される。これにより、槽底部付近は撹拌翼12により十分に撹拌混合され凝集フロックの沈降堆積を防止でき、槽上部では案内板23により下向きの鉛直流が形成され上下方向にも撹拌されるため、槽内全域にわたって十分に撹拌混合することができる。
【0045】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3による凝集沈殿処理装置を示す概略的な断面図、図7は図6の平面図であり、図1から図5および図8と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。図において、2Aはフロック形成槽11の前段に設けられ、原水導入管1から被処理液を導入する急速混合槽であり、この急速混合槽2A内には、図示しない薬注ポンプや薬注タンク等の凝集剤供給手段から第1の薬注管3を介して無機凝集剤が添加されるようになっている。さらに、前記原水導入管1および/または前記急速混合槽2AにはPH調整剤が注入されるようになっている。また、前記急速混合槽2Aおよび/またはフロック形成槽11には、液体サイクロン8から砂などの不溶性微粒物質が沈降促進材として添加されるようになっている。
【0046】
また、この実施の形態3では、上記実施の形態1(図1および図2)におけるスラッジ排出管19を前記液体サイクロン8に対する循環路とし、且つスラッジ排出ポンプ20を循環ポンプとして構成している。
ここで、前記液体サイクロン8は、フロック形成槽11に流入前の混和液に凝集促進用の不溶性微粒物質を添加する添加管(添加手段)8aと、沈降分離槽14から排出される凝集フロックを循環路19から導入し、その凝集フロックを遠心力によって汚泥と不溶性微粒物質とに分離する分離手段とを有し、この分離手段で分離された不溶性微粒物質を前記添加管8aから前記急速混合槽2Aに返送し、且つ前記分離手段で分離された汚泥を系外に排出する汚泥排出管8bを備えた構成となっている。
【0047】
次に動作について説明する。
図6及び図7において、原水導入管1から急速混合槽2Aに流入した被処理液には、薬注管3から無機凝集剤が添加され、且つ必要に応じてPH調整剤が添加され、また、液体サイクロン8の添加管8aから砂などの不溶性微粒物質が添加され、その混和液が前記急速混合槽2A内の撹拌翼4で急速撹拌される。なお、前記無機凝集剤及びPH調整剤は、前記急速混合槽2Aに流入前の被処理液に注入添加してもよいものである。
【0048】
そして、前記撹拌翼4で急速撹拌された混和液は、前記急速混合槽2A底部の通路21を通ってフロック形成槽11の槽底部に、該フロック形成槽11の内周面に沿って水平方向に流入する。これにより、フロック形成槽11内に流入した混和液には旋回流が発生し、その混和液には、凝集助剤注入手段22から凝集助剤が注入添加される。この状態で前記フロック形成槽11内の撹拌翼12が前記旋回流と同一方向に回転駆動されることにより、上記実施の形態1の場合と同様に、フロック形成槽11内では混和液の旋回流が強化され、これにより、速い流れの旋回流が安定して維持される。
【0049】
この旋回流を含むフロック形成槽11内の水平方向の流れは、フロック形成槽11の槽底部の案内板23によって、前記フロック形成槽11の槽内中心部では竜巻上昇流に変換され、その上昇流により、混和液中の不溶性微粒物質を含むフロック粒子が巻き上げられてフロック形成槽11内を循環する。これにより、フロック粒子の凝集が素早く進行し、形成・成長する凝集フロックは、混和液中で浮遊状態に安定保持されるため、フロック形成槽11内の槽底部に堆積することを防止することができる。
【0050】
そして、フロック形成槽11内で形成され、大きくて重い凝集フロックは、次の沈降分離槽14内に流入して沈降分離される。沈降分離槽14内で沈降した凝集フロックは、汚泥掻寄機17で槽底部の中央に掻き寄せられ、汚泥循環ポンプ20により引き抜かれることで、循環路19を通って液体サイクロン8に送られる。この液体サイクロン8では、前記循環路19から送られた凝集フロックを、遠心力によって汚泥と不溶性微粒物質とに分離し、その不溶性微粒物質は添加管8aから急速混合槽2Aおよび/またはフロック形成槽11内に返送されて再使用され、分離汚泥は汚泥排出管8bから排出される。なお、前記沈降分離槽14内で上述のように凝集フロックが沈降分離された分離水は、上記実施の形態1の場合と同様に清澄促進部材15を上昇通過して集水樋16に流入した後、分離水導出管16aから導出される。
【0051】
以上説明した実施の形態3によれば、砂などの不溶性微粒物質を急速混合槽2A等に添加する液体サイクロン8を備え、沈降分離槽14で分離された凝集フロックを前記液体サイクロン8に返送し、該液体サイクロン8で前記凝集フロックを汚泥と不溶性微粒物質とに分離し、その不溶性微粒物質を添加管8aから急速混合槽2A内に返送添加し、且つ分離汚泥を系外に排出するように構成したので、沈降分離槽14から排出される凝集フロックに含まれた不溶性微粒物質を急速混合槽2A等に返送添加して再使用することができるという効果がある。
【0052】
実施の形態4.
上記実施の形態1から実施の形態3では、フロック形成槽11が上端開放の円筒状タンク構成の場合であるが、フロック形成槽11が密閉型タンク構成の場合であってもよく、密閉タンク構成の場合、その天井壁に案内板23を設けた構成としてもよく、この場合も上記実施の形態1および実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、被処理液と凝集剤とが混和した混和液を導入し、該混和液中の凝集性微細粒子群を凝集させて大型で重たい凝集フロックに成長させるフロック形成槽に、前記混和液を水平方向に周回させる旋回流を発生させる放射流型撹拌翼と、前記混和液の旋回流を鉛直方向の流れに変換させる案内板とを設け、前記フロック形成槽から流出する凝集混和液を沈降分離槽に導入するように構成したので、前記フロック形成槽内では混和液が放射流型撹拌翼による旋回流で緩やかに撹拌されることにより、凝集フロックの破壊を防ぎ、沈降速度の大きな安定した凝集フロックを形成・成長させることができると共に、前記案内板で変換された鉛直方向の流れにより上下方向の撹拌もできるため、フロック形成槽内で凝集フロックが沈降堆積することを回避でき、次段の沈降分離槽での固液分離を効率よく行うことができ、省エネおよびランニングコストの低減が図れるという効果がある。
【0054】
また、この発明によれば、フロック形成槽の槽内において、旋回流形成手段よりも上方に鉛直流形成手段を配置するように構成したので、前記フロック形成槽内を十分に撹拌混合することができるという効果がある。
【0055】
さらに、この発明によれば、フロック形成槽の槽内において、撹拌羽根を有する放射流型撹拌翼を旋回流形成手段として構成したので、フロック形成槽を水平方向に周回する混和液の旋回流を効率よく発生させることができるという効果がある。
【0056】
さらに、この発明によれば、フロック形成槽の槽内において、旋回流を含むフロック形成槽内の水平方向の流れを鉛直方向の流れに変換させるための案内板を鉛直流形成手段として構成したので、構成が簡単でありながら、また、旋回流を鉛直方向の流れに容易かつスムーズに変換させることができ、これにより、フロック形成槽内を水平方向および鉛直方向に効率よく撹拌することができ、混和液中の大きくて重い凝集フロックを常に安定した浮遊状態に維持できると共に、槽底部の沈降堆積を防ぐことができるという効果がある。
【0057】
さらに、この発明によれば、混和液に凝集促進用の凝集助剤を添加する添加手段を備える構成としたので、フロック形成槽内で大きくて重い凝集フロックを短時間に効率よく形成・成長させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による凝集沈殿処理装置を示す概略的な断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1中の分離水清澄促進部材の様々な変形例を示す斜視図である。
【図4】図1中のフロック形成槽11内での混和液の流動状態を示す動作説明図である。
【図5】この発明の実施の形態2による凝集沈殿処理装置を示す概略的な断面図である。
【図6】この発明の実施の形態3による凝集沈殿処理装置を示す概略的な断面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】従来の凝集沈殿処理装置を示す概略的な断面図である。
【符号の説明】
1 原水導入管
2A 急速混合槽
3 薬注管
4 撹拌翼
5 モータ
8 液体サイクロン(分離手段)
8a 添加管(添加手段)
11 フロック形成槽
12 撹拌翼
13 モータ
14 沈降分離槽
15 傾斜板
16 集水樋
16a 分離水導出管
17 汚泥掻寄機
18 モータ
19 汚泥循環路
20 汚泥循環ポンプ
21 混和液導入手段(混和液導入通路)
22 凝集助剤注入手段
23 案内板
24 凝集混和液導入手段
25 多孔整流板
25a 無孔部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a coagulation sedimentation processing apparatus that adds a flocculant, a coagulant auxiliary agent, or the like to a liquid to be treated to generate agglomeration floc, and that separates the aggregation floc by gravity sedimentation.
[0002]
[Prior art]
The old coagulation-precipitation method is quite efficient for the suspension particles (fine particles including colloidal particles) contained in the liquid to be treated, due to the development and ingenuity of methods and equipment, and the high performance of coagulants. Although it can be separated well, most of them are mixed with suspended particles in the liquid to be treated and flocculants to form flocs, and these flocs are separated by natural gravity sedimentation, so the processing speed (separation speed) is limited. was there.
[0003]
Therefore, recently, by adding a coagulant that is a coagulant, such as a polymer coagulant or sand or other insoluble fine particles (precipitation promoter), to the liquid to be treated was added to the liquid mixture. A coagulation-precipitation treatment apparatus has been developed that promotes the aggregation of suspended particles and weights the flocs formed thereby, thereby increasing the sedimentation speed of the aggregated flocs so as to enable high-speed separation.
[0004]
FIG. 8 is a schematic cross-sectional view showing a conventional high-speed coagulation sedimentation processing apparatus. In the figure, 1 is a raw water introduction pipe, 2 is a rapid stirring tank that introduces a liquid to be treated from the raw
[0005]
6 is an injection stirring tank for transferring the admixture from the
[0006]
11 is a floc forming tank in which the mixed liquid is transferred from the
[0007]
14 is a settling separation tank for transferring the coagulated admixture from the floc-forming
[0008]
Next, the operation will be described.
The flocculant is added from the first
[0009]
In this way, the mixed liquid in which the liquid to be treated, the coagulant, the polymer coagulant (aggregation aid), and the insoluble fine substance (precipitation accelerator) such as sand are mixed is transferred to the next
[0010]
However, in some cases, the separation water transferred to the upper part of the
[0011]
On the other hand, the agglomerated sludge containing insoluble fine particles settled at the bottom of the
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
Since the conventional high-speed coagulation sedimentation processing apparatus is configured as described above, a large and heavy coagulation floc can be formed in the
Further, in the
In addition, the stirrer that increases the stirring energy in the
[0013]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and can reduce the stirring power in the floc forming tank, and can form and grow a large and heavy aggregated floc with the small stirring power. And the aggregated floc can be maintained in a stable floating state in the mixed liquid at all times, and the aggregated floc can be prevented from being settled and deposited in the floc-forming tank. It is an object of the present invention to provide a coagulation sedimentation treatment apparatus that can efficiently perform solid-liquid separation and can save energy and reduce running costs.
[0014]
In addition, the present invention can partially convert the swirling flow of the admixture generated in the horizontal direction in the floc forming tank into a vertical circulation flow, thereby allowing the horizontal and vertical directions in the flock forming tank to be changed. Agglomerates that can be sufficiently stirred and mixed, and can efficiently prevent large and heavy agglomerated flocs from floating and flowing in the liquid mixture and sedimenting and depositing on the bottom of the floc forming tank. The object is to obtain a precipitation treatment device.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The coagulation sedimentation processing apparatus according to the first aspect of the present invention includes a floc forming tank having swirl flow forming means and a mixed liquid introducing means for introducing a mixed liquid in which the liquid to be treated and the coagulant are mixed, and the floc forming tank flows out of the floc forming tank. A sedimentation separation tank having a coagulation admixture introduction means for introducing the coagulation admixture to be separated, a separation water extraction means for deriving the separated water separated from the coagulation admixture, and a coagulation sludge discharge means for discharging the coagulation sludge separated from the coagulation admixture When In the coagulation sedimentation processing apparatus, the swirl flow forming means is a radial flow type stirring blade that forms a swirl flow that circulates in the horizontal direction in the flock formation tank, and the swirl flow is provided at the bottom of the flock formation tank. One or more guide plates are provided to convert the vertical upward flow Is.
[0016]
The coagulation sedimentation processing apparatus according to the second aspect of the present invention is a floc forming tank having swirl flow forming means and a mixed liquid introducing means for introducing a mixed liquid in which the liquid to be treated and the coagulant are mixed, and the floc forming tank A sedimentation separation tank having a coagulation admixture introduction means for introducing the coagulation admixture to be separated, a separation water extraction means for deriving the separated water separated from the coagulation admixture, and a coagulation sludge discharge means for discharging the coagulation sludge separated from the coagulation admixture When In the coagulation sedimentation processing apparatus, the swirling flow forming means is a radial flow type stirring blade that forms a swirling flow that circulates in the horizontal direction in the floc forming tank, and above the radial flow type stirring blade, One or more guide plates for converting the swirl flow into the vertical direction and a porous rectifying plate for supporting the guide plates are provided. Is.
[0019]
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described below.
1 is a schematic cross-sectional view showing a coagulation sedimentation processing apparatus according to
[0021]
[0022]
22 is an addition means for adding an agglomeration aid for promoting aggregation to the mixed solution in the
[0023]
[0024]
15 is a separation water clarification accelerating member (hereinafter referred to as a clarification accelerating member) which is disposed in the upper part of the
The
[0025]
16 is a water collection tank provided at the upper end of the settling
[0026]
Next, the operation will be described. FIG. 4 is an operation explanatory view showing the flow state of the mixed liquid in the
In the
[0027]
The horizontal flow in the
[0028]
Here, the stirring
[0029]
In this way, the aggregated flocs that have grown large and heavy in the
[0030]
On the other hand, the separated water from which the flocculated floc has been settled and separated in the
[0031]
Here, as in the first embodiment, an agglomeration operation in which an insoluble fine particle material such as sand is added to a mixed solution to form a weighted floc by mechanical stirring generally requires the following operation conditions. Conceivable.
(1) Giving the stirring energy necessary for colliding fine particles containing insoluble fine particles such as sand in the mixed solution to form an agglomerated floc.
(2) Do not give a strong stirring force to destroy the formed floc group.
(3) Do not allow the weighted aggregated floc to accumulate in the floc forming tank, but keep it floating in the mixture.
[0032]
In the above three operating conditions, in the above condition (3), the weighted aggregated flocs must be kept floating in the mixed solution. Stirring energy is required, which is apparent from the numerical values in Table 1.
[0033]
[Table 1]
[0034]
Table 1 shows the general agglomeration method for agglomerating suspended particles in an admixture without addition of insoluble fine particles such as sand, and the addition of insoluble fine particles such as sand to the admixture to agglomerate and weight micro flocs. The agitation energy value (G value) is compared with the weighted floc agglomeration method. It can be seen from Table 1 that the weighted floc coagulation method requires larger energy than the general coagulation method, and therefore requires a high-power stirrer.
[0035]
Therefore, it is preferable that the weighted floc agglomeration method consumes as little energy as possible in the stirrer and satisfies the above conditions (1) to (3). According to the first embodiment, this is achieved. it can.
[0036]
Further, it is already known that the stirring
[0037]
[Table 2]
[0038]
In Table 2, the tornado type (invention) generates a swirling flow in the tank, causes a strong tornado upflow by the vertical flow forming means, and circulates in the tank, thereby improving efficiency compared to other stirring blades. It is possible to mix well and meet the following two conditions.
(A) Generate a swirl flow smoothly in the tank with as little agitation energy as possible.
(B) The swirl flow can be effectively changed to a tornado rising flow and the tank can be stirred in the vertical direction.
[0039]
Therefore, the following device considerations are necessary.
[1] In order to satisfy the condition (a) above,
(1) The shape of the flock-forming tank is a cylindrical shape with a horizontal cross section that is circular or close to point symmetry such as a regular octagon or a regular hexagon so that a swirling flow can be smoothly generated and maintained. about.
(2) The liquid to be treated is allowed to flow in the horizontal direction along the inner peripheral surface of the flock forming tank so as not to disturb the swirling flow in the flock forming tank and to contribute to the formation and maintenance of the swirling flow.
(3) The stirring blade is preferably a radial flow type that generates only a swirl flow with a small amount of energy.
[2] In order to satisfy the condition (b) above,
(1) The shape of the flock forming tank is preferably a point-symmetric cylindrical shape whose horizontal cross section is nearly circular.
(2) A flow converting guide means for effectively changing the swirling flow in the flock-forming tank into a tornado ascending flow is provided in the tank.
(3) The installation position of the stirring blade should be a position that faces and separates from the guide means so that a tornado flow is easily generated.
[0040]
The coagulation sedimentation processing apparatus according to the first embodiment is configured to have all the conditions (1) to (3) of [1] and [2].
That is, according to the first embodiment described above, the mixed liquid in which the liquid to be treated and the flocculant are mixed is introduced into the
[0041]
In the first embodiment, the description has been given mainly using the
[0042]
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a floc forming tank of a coagulation sedimentation processing apparatus according to
[0043]
In the second embodiment, the stirring
[0044]
According to the second embodiment having such a configuration, the
[0045]
6 is a schematic cross-sectional view showing a coagulation sedimentation processing apparatus according to
[0046]
In the third embodiment, the
Here, the
[0047]
Next, the operation will be described.
6 and 7, an inorganic flocculant is added from the
[0048]
Then, the mixed liquid rapidly stirred by the
[0049]
The horizontal flow in the
[0050]
The large and heavy aggregated floc formed in the
[0051]
According to the third embodiment described above, the
[0052]
In the first to third embodiments, the
[0053]
【The invention's effect】
As above this According to the invention, the admixture in which the liquid to be treated and the flocculant are mixed is introduced, and the admixture is added to the flock formation tank in which the agglomerated fine particles in the admixture are aggregated to grow into a large and heavy aggregate floc Generates a swirling flow that circulates in the horizontal direction. Radial flow type impeller And converting the swirl flow of the admixture into a vertical flow information And configured to introduce the coagulation admixture flowing out of the floc-forming tank into the sedimentation separation tank, In the flock formation tank, the admixture is gently stirred by a swirling flow by a radial flow type stirring blade, Cohesive floc of Destruction Prevent Can form and grow stable flocs with high sedimentation speed In addition, since the vertical flow converted by the guide plate can also be stirred up and down, Agglomerated floc settles and deposits in the floc forming tank Can be avoided, Efficient solid-liquid separation in the next sedimentation tank The There is an effect that energy saving and running cost can be reduced.
[0054]
Also this According to the invention, because the vertical flow forming means is arranged above the swirl flow forming means in the flock forming tank, Said There is an effect that the inside of the flock forming tank can be sufficiently stirred and mixed.
[0055]
In addition, this According to the invention, since the radial flow type stirring blade having the stirring blades is configured as the swirl flow forming means in the floc forming tank, the swirl flow of the mixed liquid circulating around the flock forming tank in the horizontal direction can be efficiently performed. There is an effect that it can be generated.
[0056]
In addition, this According to the invention, the guide plate for converting the horizontal flow in the flock forming tank including the swirling flow into the vertical flow is configured as the vertical flow forming means in the flock forming tank. In addition, the swirl flow can be easily and smoothly converted into a vertical flow, and the inside of the floc forming tank can be efficiently stirred in the horizontal and vertical directions. The large and heavy agglomerated flocs therein can be maintained in a stable floating state at the same time, and sedimentation and accumulation at the bottom of the tank can be prevented.
[0057]
Furthermore, according to the present invention, Since an addition means for adding an agglomeration aid for promoting aggregation to the mixed solution is provided, there is an effect that large and heavy aggregated flocs can be efficiently formed and grown in a short time in the floc forming tank.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a coagulation sedimentation processing apparatus according to
2 is a plan view of FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a perspective view showing various modified examples of the separated water clarification promoting member in FIG.
FIG. 4 is an operation explanatory view showing the flow state of the mixed liquid in the
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view showing a coagulation sedimentation processing apparatus according to
FIG. 6 is a schematic cross-sectional view showing a coagulation sedimentation processing apparatus according to
7 is a plan view of FIG. 6. FIG.
FIG. 8 is a schematic cross-sectional view showing a conventional coagulation sedimentation processing apparatus.
[Explanation of symbols]
1 Raw water introduction pipe
2A rapid mixing tank
3. Drug injection tube
4 Stirring blade
5 Motor
8 Hydrocyclone (separation means)
8a Addition tube (addition means)
11 Flock formation tank
12 Stirring blade
13 Motor
14 Sedimentation separation tank
15 Inclined plate
16 Catchment
16a Separation water outlet pipe
17 Sludge scraper
18 Motor
19 Sludge circuit
20 Sludge circulation pump
21 Admixture introduction means (mixture introduction passage)
22 Aggregation aid injection means
23 Information board
24 Aggregation admixture introduction means
25 Porous current plate
25a Non-hole part
Claims (3)
フロック形成槽から流出する凝集混和液を導入する凝集混和液導入手段、凝集混和液から分離した分離水を導出する分離水導出手段、および凝集混和液から分離した凝集スラッジを排出する凝集スラッジ排出手段を有する沈降分離槽とを備えた凝集沈殿処理装置において、
旋回流形成手段は、フロック形成槽内に水平方向に周回する旋回流を形成させる放射流型撹拌翼であり、
フロック形成槽の底部には、前記旋回流を鉛直方向の上昇流に変換する一枚または二枚以上の案内板が設けられていることを特徴とする凝集沈殿処理装置。A floc forming tank having swirl flow forming means and mixed liquid introducing means for introducing a mixed liquid in which the liquid to be treated and the flocculant are mixed;
An agglomerated admixture introducing means for introducing the agglomerated admixture flowing out of the floc forming tank, a separated water eliciting means for deriving the separated water separated from the agglomerated admixture, and an agglomerated sludge discharging means for discharging the agglomerated sludge separated from the agglomerated admixture. In a coagulation sedimentation processing apparatus comprising a sedimentation separation tank having
The swirl flow forming means is a radial flow type stirring blade that forms a swirl flow that circulates in the horizontal direction in the flock forming tank,
One or two or more guide plates for converting the swirling flow into an upward flow in the vertical direction are provided at the bottom of the flock forming tank .
フロック形成槽から流出する凝集混和液を導入する凝集混和液導入手段、凝集混和液から分離した分離水を導出する分離水導出手段、および凝集混和液から分離した凝集スラッジを排出する凝集スラッジ排出手段を有する沈降分離槽とを備えた凝集沈殿処理装置において、
旋回流形成手段は、フロック形成槽内に水平方向に周回する旋回流を形成させる放射流型撹拌翼であり、該放射流型撹拌翼より上方には、前記旋回流を鉛直方向に変換する一枚または二枚以上の案内板および該案内板を支持する多孔整流板が設けられていることを特徴とする凝集沈殿処理装置。A floc forming tank having swirl flow forming means and mixed liquid introducing means for introducing a mixed liquid in which the liquid to be treated and the flocculant are mixed;
An agglomerated admixture introducing means for introducing the agglomerated admixture flowing out of the floc forming tank, a separated water eliciting means for deriving the separated water separated from the agglomerated admixture, and an agglomerated sludge discharging means for discharging the agglomerated sludge separated from the agglomerated admixture. In a coagulation sedimentation processing apparatus comprising a sedimentation separation tank having
The swirling flow forming means is a radial flow type stirring blade that forms a swirling flow that circulates in the horizontal direction in the flock forming tank, and is arranged above the radial flow type stirring blade to convert the swirling flow into a vertical direction. A coagulation sedimentation processing apparatus, comprising one or more guide plates and a porous rectifying plate for supporting the guide plates .
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