JP3740185B2 - プリントサーバ装置、該プリントサーバ装置を制御する方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、カードが挿入可能な端末装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ローカル・エリア・ネットワーク(以下、LAN)の普及と共に、LANにおいて複数のクライアントでプリンタを共有する方法が一般化している。プリンタをLANにつなぐ方法として、クライアント端末のパーソナルコンピュータ(以下、PC)あるいはワークステーション(以下、WS)のセントロニクスポートにプリンタを接続する方法、ファイルサーバのPCあるいはWSのセントロニクスポートにプリンタを接続する方法がある。また、最近では、LANのインタフェースを備えた小型の専用プリントサーバのセントロニクスポートにプリンタを接続する方法がある。さらに、プリンタに専用のインタフェースのソケットを設け、各種のLANインタフェースカードを挿入して、各種LANに対応したLANプリンタとして直接接続する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では以下のような欠点があった。
【0004】
まず、クライアント端末のPCあるいはWSのセントロニクスポートにプリンタを接続する方法は、PCあるいはWSがプリンタ用に占有されてしまうので、不経済であるという問題点がある。
【0005】
次に、ファイルサーバのPCあるいはWSのセントロニクスポートにプリンタを接続する方法は、プリンタの設置場所が、ファイルサーバ付近に限定され、プリンタを好きな場所に設置できないという問題点がある。
【0006】
また、LANのインタフェースを備えた小型の専用プリントサーバのセントロニクスポートにプリンタを接続する方法は、PCやWSを占有することなく、また、プリンタの設置場所も自由であるが、LANインタフェースが固定であり、昨今のワイヤレス化に象徴されるような様々なLAN形態、すなわち、10BASE−T、10BASE−2等の有線LANのみならず、赤外線LAN、SS(スペクトラム拡散)通信LAN等のワイヤレスLAN等、各種のLANに対応するには、ユーザは、各々のLANインタフェースを備えたプリントサーバを新たに購入する必要があるという問題点がある。
【0007】
さらに、プリンタに専用のインタフェースのソケットを設け、各種のLANインタフェースカードを挿入して、各種LANに対応したLANプリンタとして直接接続する方法は、各種LANに対応するために、ユーザが各種のLANインタフェースカードを新たに購入する必要があるという問題点がある。
【0008】
また、プリンタとの接続インタフェースが専用であるために、各種LANに対応するために、それぞれボードを開発、設計する必要があり、また、この分野の技術開発が日進月歩で進んでいることもあって、プリンタメーカーが必ずしも対処しきれないという問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
例えば、ネットワークインタフェースカードを接続して、外部装置と通信可能なプリントサーバ装置において、ネットワークインタフェースカードが接続された後、所定の通信プロトコル及びプリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアを取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記所定の通信プロトコルを用いて、ネットワークインタフェースカードを駆動するとともに、プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアおよび前記所定の通信プロトコルを用いて、外部装置からの印刷データを受信して印刷装置に転送するプリントサーバが前記所定の通信プロトコルに従う通信機能を有するプリントサーバとして機能するよう制御する制御手段と、前記プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェア、及び、通信プロトコルの少なくともいずれかの変更するよう命令する命令を認識する認識手段と、前記認識された変更命令に従って、前記プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェア、及び、通信プロトコルの少なくともいずれかを変更する変更手段とを備えることを特徴とするプリントサーバ装置、該装置を制御可能な方法が開示される。
【0017】
【実施例】
(実施例1)
本発明の実施例1について、図を使って詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明の実施例1に係るプリントサーバ装置の構成図であり、101は装置全体の制御を司るシステム制御部で、装置全体のシステム制御を行う中央演算装置(CPU)111、装置全体のシステム制御を行うためのソフトウェアを搭載した制御用ROM112、各種ソフトウェアがダウンロードされてデータ処理が行われるワークRAM113とから構成される。
【0019】
102はファイル保存用フラッシュ・メモリであり、出荷時等のデフォルトとして、PCMCIA通信カード用のドライバソフト、LANプリントサーバ・アプリケーション、そしてその通信プロトコル等のソフトウェアが搭載されていて、PCMCIA通信カードの変更等があると、他のPCMCIA通信カード用のドライバソフト、他のLANプリントサーバ・アプリケーション、そして他の通信プロトコルに置き換えられる。なお、本実施例では、PCMCIA通信カード用のドライバソフトとして10BASE−T対応のLANイーサネットカードのドライバソフトが、LANプリントサーバ・アプリケーションとしてNetwareプリントサーバが、そしてその通信プロトコルとしてIPX/SPXが、それぞれ出荷時等のデフォルトとして、このファイル保存用フラッシュ・メモリ102に搭載されている。
【0020】
103はPCMCIA規格に準拠したLANカードであるPCMCIA通信カードであり、本プリントサーバ装置では、出荷時等のデフォルトとして、前述のように10BASE−T対応のLANイーサネットカードが使用されるように設定されている。また、104は複数種のPCMCIA通信カードのドライバソフトを搭載したPCMCIAメモリカードである。そして、105、106はPCMCIA・インタフェース(以下、I/F)ソケットであり、PCMCIA通信カード103、PCMCIAメモリカード104が挿入される。なお、この2つのPCMCIA・I/Fソケット105、106はどちらにどのPCMCIAカードを挿入してもかまわない。
【0021】
107はPCMCIAコントローラであり、2つのPCMCIA・I/Fソケット105、106を通してPCMCIA通信カード103やPCMCIAメモリカード104等のPCMCIAカードの認識、制御を行う。108はプリンタとの接続インタフェースを行うセントロニクスI/Fであり、PCMCIA通信カード103にて接続されるLANにおいて、クライアント端末からファイルサーバを経由して送られてきたプリントデータを本装置と接続されたプリンタに送る。109は本装置の状況を示す表示部で、本実施例ではLEDとする。110はCPU111がこれらの各要素を制御するためのシステムバスである。
【0022】
また、図1で示したPCMCIA通信カード103、PCMCIAメモリカード104等のPCMCIAカードは、CIS(Card Information Structure、カード属性情報)という情報を持っている。図2に示したように、このCISは、「タプル」と呼ばれる情報ブロックによって構成され、PCMCIA規格のカードの仕様を規定する。そして、マニュファクチャIDタプル201のような基本互換タプルの中には、カードの種類、メーカーの名前、カード名称等の情報が入っている。カードを挿入する際に、カードからシステムにこれらの情報が通知される。
【0023】
次に、このPCMCIAカードを利用可能とするためのソフトウェアの構成を、図3を使って詳細に説明する。これらのソフトウェアはファイル保存用フラッシュ・メモリ102に格納されているものとする。
【0024】
301のソケット・サービスはカード・サービス302からの要求を受けて、直接PCMCIAコントローラ107のハードウェア制御を行い、主に以下の動作を行う。
【0025】
・カードの抜き差し等のカードの状態変化を検知し、カードの挿入されたPCMCIA・I/Fソケットの特定や、また何が起きたかという情報の取得をPCMCIAコントローラ107を通して行う。
【0026】
・PCMCIAカードが挿入された際、CISから、そのカードの種類、メーカ名、カードの名称等をPCMCIAコントローラ107によって読み出し、そのドライバソフトの特定を可能にする。また、PCMCIAカードが必要とするメモリのサイズ、I/O領域、割り込み等のリソースをCISより読み出し、カード・サービス302に渡し、また、カード・サービス302からのPCMCIAカードやPCMCIAコントローラ107に対するコンフィギュレーション情報を、各々に渡す。
【0027】
302のカード・サービスは、挿入されているPCMCIAカード用のドライバソフト303からの要求を受け、ソケット・サービス301を通してPCMCIAコントローラ107の制御を行う。或いは、ソケット・サービス301からの情報を、挿入されているPCMCIAカード用のドライバソフト303へ伝えるもので、主に以下の動作 を行う。
【0028】
・ソケット・サービス301から受け取った現在挿入されているPCMCIAカードのCISに基づいて、各種ドライバソフトへ問い合わせをして、そのPCMCIAカード用のドライバソフト303を特定することを可能にする。
【0029】
・システムのハードウェア資源のデータベースを持ち、メモリのサイズ、I/O領域、割り込み等のリソースをPCMCIAカードに自動的に最適に割り当てる。
【0030】
・PCMCIAカードの抜き差し等のイベントを、そのPCMCIAカード用のドライバソフト303に通知する。
【0031】
要するに、ソケット・サービス301、カード・サービス302は、ドライバソフトと共にPCMCIAカードの自動的な初期化、起動を可能とするものであり、ソケット・サービス301は、PCMCIAコントローラ107のハードウェア制御を直接に行うものであり、従ってPCMCIAコントローラ107に依存するものである。
【0032】
また、カード・サービス302は、PCMCIAコントローラ107を、ソケット・サービス301を通して制御しながらシステムのリソース管理を行うものである。
【0033】
なお、PCMCIA規格に準拠した、いずれのカードを挿入した場合でも、規格に準拠したソケット・サービス301またはカード・サービス302によって対応可能である。
【0034】
303は、挿入されているPCMCIAカード用のドライバソフトである。このドライバソフトはアプリケーションソフト305がPCMCIAカードの機能を使うために必要なソフトウェアである。
【0035】
304は通信プロトコルであり、TCP/IPやIPX/SPX等が主に使用されている。一般に通信プロトコル304には、NetwareであればIPX/ステップSPXが使用され、UNIX・LANプリントサーバであればTCP/IPが使用される。なお、本実施例では、通信プロトコル304にはIPX/SPXを使用している。
【0036】
305はPCMCIA カードを利用するアプリケーションソフトであり、本実施例ではNetwareプリントサーバである。
【0037】
次に、図4の本発明の実施例に係るプリントサーバ装置の起動動作を説明するフローチャートを用いて、本装置のプリントサーバとしての起動時の動作を説明する。
【0038】
この動作は、システム制御部101の制御用ROM112に搭載されたシステム制御ソフトウェアによって、システム制御部101のCPU111が制御する。なお、本シーケンスが開始される状況には以下のものがある。まず、電源投入前にPCMCIAカードが挿入されている場合では、電源投入後に本シーケンスが開始される。また、電源が投入されている状態では、カードが抜き差しされる度に、本シーケンスが行われる。本実施例ではソケット・サービス301、カード・サービス302は、あらかじめファイル保存用フラッシュメモリ102に保存されており、電源投入時等のリセット時毎に、システム制御部101のワークRAM113にダウンロードされるものとする。
【0039】
まず、ステップS401において、PCMCIAコントローラ107はPCMCIA・I/Fソケット105または106に挿入されたPCMCIAカードのCISをソケット・サービス301、カード・サービス302によって読みとって、PCMCIAカードの種類、名称、メーカー名を認識する。
【0040】
次にステップS402において認識したPCMCIAカードがドライバソフト保存用のPCMCIAメモリカード104かどうかをチェックし、もし、そうであれば、ステップS411に進み、このPCMCIAメモリカード104の初期化を行って、このプリントサーバ起動シーケンスを終了し、PCMCIA通信カード103が挿入されるのを待つ。そして、それが挿入された時点で、本シーケンスが再度実行される。なお、ドライバソフト保存用のPCMCIAメモリカード104用のドライバソフトは本装置の例えば、ファイル保存用フラッシュメモリ102にあらかじめ搭載されており、これがワークRAM113に転送され、制御用ROM112内の制御ソフトに基づいて、CPU111が初期化を行う。そして、認識したカードがドライバソフト保存用PCMCIAメモリカード104でなければ、このカードを何かしらのPCMCIA通信カードとみなし、ステップS403に進む。
【0041】
ステップS403では、このカードのドライバソフトがすでにファイル保存用フラッシュメモリ102に存在するかどうかをチェックする。これは本装置で本シーケンスにて、すでに初期化起動されていたPCMCIA通信カード103を挿したまま、電源をオフし、その後PCMCIA通信カード103を挿したまま、電源を再投入した場合や、PCMCIA通信カード103をいったん抜いた後、再び、同じカードを挿入した場合などが当てはまる。もし、すでにこのカードのドライバソフトがすでにファイル保存用フラッシュメモリ102に存在する場合、ステップS409に進み、そうでなければ違うPCMCIA通信カード103が挿入されたと判断し、ステップS404に進む。
【0042】
ステップS404では、ドライバソフト保存用PCMCIAメモリカード104が、PCMCIA通信カード103が挿入されるPCMCIA・I/Fソケットでないもう一つのPCMCIA・I/Fソケットにすでに挿入され、初期化済みかを判断し、そうであればステップS408に進む。そうでなければステップS405に進み、ドライバソフト保存用PCMCIAメモリカード104を挿入することを要求する表示を表示部109行う。本実施例ではLEDの点灯によってこれを行う。そしてステップS406にて、ドライバソフト保存用PCMCIAメモリカード104が挿入されるのを待ち、挿入されたら、ステップS407にてドライバソフト保存用PCMCIAメモリカード104の初期化を行う。
【0043】
ステップS408では、読みとったPCMCIA通信カード103の種類等に基づいて、ドライバソフト保存用PCMCIAメモリカード104に保存された複数のドライバソフトから、挿入されているPCMCIAカード用のドライバソフトを特定し、これをファイル保存用フラッシュメモリ102に転送する。
【0044】
なお、ドライバソフトの特定方法は、ドライバソフト保存用PCMCIAメモリカード104内に、各種ドライバソフトとPCMCIAカードの種類を対応させたテーブルを持ち、これを参照することによって行う。
【0045】
次にステップS409において、特定されたドライバは、ファイル保存用フラッシュメモリ102からワークRAM113に転送され、前記のソケット・サービス301、カード・サービス302と共にPCMCIAカードを初期化、起動する。
【0046】
最後にステップS410において、CPU111はファイル保存用フラッシュメモリ102から、所定の通信プロトコル304、およびアプリケーションソフト305をワークRAM113に転送し、本装置をプリントサーバとして起動する。
【0047】
これにより、PCMCIA通信カード103を挿入するだけで、本装置内に存在しない、対応するドライバソフトが選択され、所定の通信プロトコル304、アプリケーションソフト305にて自動的に起動する。例えば、通信プロトコル304はIPX/SPXを用いたNetwareプリントサーバで、PCMCIAカードは10BASE−T等の有線LANカード、赤外線やSS(スペクトラム拡散)通信等の無線LANカード等自由に差し替えるだけで、自動的にそのドライバソフトが他のPCMCIA・I/Fソケットに挿入されたPCMCIAメモリカードからダウンロードされ、PCMCIAカードの初期化、起動が行われ、有線LANおよび赤外線やSS通信を伝送方式とするNetwareプリントサーバとしての設定が自動的に行われる。
【0048】
本実施例1では、デフォルト設定が10BASE−TのLAN対応であり、そのカードを挿す限りは、ドライバソフトは内蔵されているが、例えばSS通信LANカードに差し替える際は、他のPCMCIA・I/Fソケットにそのドライバソフトを含むドライバソフト保存用のPCMCIAメモリカード104を挿すだけで、装置がSS通信LANカードに差し替えられていることを自動認識し、自動的にそのドライバソフトをダウンロードして、初期化、起動し、プリントサーバを起動するものである。
【0049】
また、通信プロトコル304、アプリケーションソフト305を入れ換えるように、現状のプリントサーバシステムの状態で、LANで接続されたクライアント端末から、本装置に対して、所定の通信プロトコル304、アプリケーションソフト305をPCMCIAメモリカード104から、本装置内のファイル保存用フラッシュメモリ102にダウンロードする指示を与えるようにしてもよい。
【0050】
また、通信プロトコル304、アプリケーションソフト305をも、PCMCIAメモリカード104に搭載し、その対応するPCMCIA通信カード103を対応させ、PCMCIA通信カード103が挿入されたら、3つとも選択されダウンロードされるようにしてもよい。
【0051】
この様に初期化、起動が行われLANプリントサーバとして起動された後は、LANを経由してクライアント端末から送られてくるプリントデータをPCMCIAカードで受信し、セントロニクスI/F108で接続されたプリンタに送ることによって、クライアント端末からプリンタを共有することを可能とするプリントサーバの機能を実現する。
【0052】
なお、本実施例1は本発明をそれに限定するものではなく、例えば、プリンタへの転送のためのインタフェースは、セントロニクス規格に限ったものではなく、RS232C等のシリアルI/Fや、あるいは接続されるプリント装置専用のインタフェースであってもかまわない。
【0053】
また、本実施例1ではLANプリントサーバであるが、例えばFAXモデムのPCMCIAカード等を使用して、公衆回線からデータを受信してそれをプリントするFAX受信装置とすることも可能で、その機能を限定するものではない。
【0054】
(実施例2)
本発明の実施例2について、図を使って詳細に説明する。
【0055】
図5は本発明の実施例2に係るプリントサーバ装置の構成図であり、101は装置全体の制御を司るシステム制御部で、装置全体のシステム制御を行う中央演算装置(CPU)111、装置全体のシステム制御を行うためのソフトウェアを搭載した制御用ROM112、各種ソフトウェアがダウンロードされてデータ処理が行われるワークRAM113とから構成される。
【0056】
103はPCMCIA規格に準拠したLANカードであるPCMCIA通信カードであり、本プリントサーバ装置では、出荷時等のデフォルトとして、前述のように10BASE−T対応のLANイーサネットカードが使用されるように設定されている。また、105はPCMCIA・I/Fソケットであり、PCMCIA通信カード103が挿入される。
【0057】
107はPCMCIAコントローラであり、PCMCIA・I/Fソケット105を通してPCMCIA通信カード103の認識、制御を行う。108はプリンタとの接続インタフェースを行うセントロニクスI/Fであり、PCMCIA通信カード103にて接続されるLANにおいて、クライアント端末からファイルサーバを経由して送られてきたプリントデータを本装置と接続されたプリンタに送る。110はCPU111がこれらの各要素を制御するためのシステムバスである。
【0058】
501はファイル保存用ROMであり、PCMCIAカード用のドライバソフトや、Netwareプリントサーバ、UNIXプリントサーバ等のLANプリントサーバ・アプリケーションや、IPX/SPX、TCP/IP等の通信プロトコルなどのファイルが格納されている。なお、本実施例では、PCMCIA通信カード用のドライバソフトとして10BASE−T対応のLANイーサネットカードのドライバソフトが、LANプリントサーバ・アプリケーションとしてNetwareプリントサーバが、そしてその通信プロトコルとしてIPX/SPXが、このファイル保存用ROM501に搭載されている。
【0059】
次に、図6の本発明の実施例2に係るプリントサーバ装置の起動動作を説明するフローチャートを用いて、本装置のプリントサーバとしての起動時の動作を説明する。
【0060】
この動作は、システム制御部101の制御用ROM112に搭載されたシステム制御ソフトウェアによって、システム制御部101のCPU111が制御する。本実施例2ではソケットサービス301、カードサービス302は、あらかじめファイル保存用ROM501に保存されており、電源投入時等のリセット時毎に、システム制御部101のワークRAM113にダウンロードされるものとする。
【0061】
まず、ステップS601においてPCMCIAコントローラ107は前記PCMCIA・I/Fソケット105に挿入されたPCMCIAカードのCISをソケットサービス301、カードサービス302によって読みとって、PCMCIAカードの種類、名称、メーカ名を認識する。
【0062】
次にステップS602において、読みとったPCMCIAカードの種類等に基づいて、ファイル保存用ROM501に保存された複数のドライバソフトから、挿入されているPCMCIAカード用のドライバソフトを特定し、これをシステム制御部101のワークRAM113に転送する。なお、ドライバソフトの特定方法は、ファイル保存用ROM501内に、各種ドライバソフトとPCMCIAカードの種類を対応させたテーブルを持ち、これを参照することによって行う。
【0063】
次にステップS603において、特定されたドライバは、前記のソケットサービス301、カードサービス302と共にPCMCIAカードを初期化、起動する。
【0064】
最後にステップS604において、CPU111はファイル保存用ROM501から、所定の通信プロトコル304、およびアプリケーションソフト305をワークRAM113に転送し、本装置をプリントサーバとして起動する。この、通信プロトコル304、およびアプリケーションソフト305に関して、本装置では、挿入したPCMCIAカードと通信プロトコル304、アプリケーションソフト305とを対応させたテーブルを持つものとする。これにより、PCMCIAカードを挿入するだけで、対応するドライバソフト303、通信プロトコル304、アプリケーションソフト305が自動的に起動する。
【0065】
なお、本シーケンスが開始される状況は以下のものがある。まず、電源投入前にPCMCIAカードが挿入されている場合で、電源投入後に本シーケンスが開始される。また、電源が投入されている状態では、カードが抜き差しされる度に、本シーケンスは行われる。
【0066】
なお、通信プロトコル304、アプリケーションソフト305は、各々1種類しか必要のない装置ならば、ファイル保存用ROM501から電源投入時にダウンロードしてもよいし、システム制御部101の制御用ROM112に搭載されたシステム制御ソフトウェアに組み込んでもよい。この場合、例えば、通信プロトコル304はIPX/SPXを用いたNetwareプリントサーバで、PCMCIAカードは10BASE−T等の有線LANカード、赤外線やSS(スペクトラム拡散)通信等の無線LANカード等自由に差し替えるだけで、自動的にそのドライバソフトがダウンロードされ、PCMCIAカードの初期化、起動が行われ、赤外線やSS通信を伝送方式とするNetwareプリントサーバとしての設定が自動的に行われる。
【0067】
また、通信プロトコル304、アプリケーションソフト305を入れ換える際、現状のプリントサーバシステムの状態で、LANで接続されたクライアント端末から、本装置に対して、所定の通信プロトコル303、アプリケーションソフト305をファイル保存用ROM501から、システム制御部101のワークRAM113にダウンロードする指示を与えるようにしてもよい。
【0068】
この様に初期化、起動が行われLANプリントサーバとして起動された後は、LANを経由してクライアント端末から送られてくるプリントデータをPCMCIAカードで受信し、セントロニクスI/F108で接続されたプリンタに送ることによって、クライアント端末からプリンタを共有することを可能とするプリントサーバの機能を実現する。
【0069】
なお、本実施例2は本発明をそれに限定するものではなく、例えば、プリンタへの転送のためのインタフェースは、セントロニクス規格に限ったものではなく、RS232C等のシリアルI/Fや、あるいは接続されるプリント装置専用のインタフェースであってもかまわない。
【0070】
また、本実施例2ではLANプリントサーバであるが、例えばFAXモデムのPCMCIAカード等を使用して、公衆回線からデータを受信してそれをプリントするFAX受信装置とすることも可能で、その機能を限定するものではない。
【0071】
以上説明したように、本実施例1及び2によれば、PC用に、日進月歩の技術開発の中で、競い合って、各社が開発しているPCMCIAカードを利用しているため、ユーザは必要な、かつ最先端の通信形態のPCMCIAカードを本実施例1及び2のPCMCIAプリントサーバに挿入するだけで、所望の通信インタフェースを有するプリンタサーバを実現できる。
【0072】
すなわち、通信インタフェースが固定化されたプリントサーバと異なり、通信インタフェースを変更したいとき、例えば10BASE−Tの有線LANでNetwareプリントサーバとして使用している際、赤外線やSS(スペクトラム拡散)等の無線LANに変更したいとき、プリントサーバ全体を交換するのでなく、PCMCIAカードを10BASE−T用のカードから、赤外線やSS通信のカードに交換するだけですみ、低コストでシステムの変更ができ、経済的である。しかも、PCMCIAカードを変更する際、自動的にカードのドライバソフトが変更され、また、簡単な指示によって、通信プロトコルや、プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアをが自動的に変更することも可能なので、通信I/Fの変更が誰でも簡単に出来る。
【0073】
また、セントロニクス規格のインタフェースでプリンタと接続するので、どんなプリンタでもLANプリンタとして活用できる。もちろん、クライアント端末のPCやWSを占有することもなければ、ファイルサーバ付近に設置場所も限定されることはない。プリンタをLANプリンタにシステム化するメーカサイドから見ても、様々な通信形態に対応する部分はPCMCIAカードにまかすことができるので、いちいち新たなカードを開発する必要がない。これはプリンタに専用ソケットを設け、これにオプションカードを挿入してLANプリンタとして対応するメーカーにも同様に言えることである。
【0074】
さらに、PCMCIA通信カードのドライバソフトは、同じくPCMCIA準拠のメモリカードを、空いているPCMCIA・I/Fソケットに挿すだけで、本装置がすでに挿入されているPCMCIA通信カードの種類、名称、メーカー名を認識してPCMCIAメモリカードから、本装置内に自動的にダウンロードするので、誰にでも簡単に、新たなPCMCIA通信カードの設定を可能とするのはもちろん、今後次々に発売されるPCMCIA通信カードにも、設定用のPCMCIAメモリカードを準備することで、すべて対応が可能である。
【0075】
【発明の効果】
いままで接続方法が限られ、かつ、特定の用途にしか利用することができなかったプリントサーバ装置を、ネットワークインタフェースカードを接続して、外部装置と通信可能なプリントサーバ装置において、ネットワークインタフェースカードが接続された後、所定の通信プロトコル及びプリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアを取得し、取得した前記所定の通信プロトコルを用いて、ネットワークインタフェースカードを駆動するとともに、プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアおよび前記所定の通信プロトコルを用いて、外部装置からの印刷データを受信して印刷装置に転送するプリントサーバが前記所定の通信プロトコルに従う通信機能を有するプリントサーバであって、かつ、通信プロトコル又はプリントサーバ機能を容易に変更可能なプリントサーバとして機能するよう制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るプリントサーバ装置の構成図である。
【図2】PCMCIA規格に準拠したCISのタプル構成図の一例である。
【図3】PCMCIA規格のカードを利用可能とするためのソフトウェア構成図である。
【図4】本発明の実施例1に係るプリントサーバ装置の起動動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施例2に係るプリントサーバ装置の構成図である。
【図6】本発明の実施例2に係るプリントサーバ装置の起動動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
101 システム制御部
102 ファイル保存用フラッシュ・メモリ
103 PCMCIA通信カード
104 PCMCIAメモリカード
105、106 PCMCIA・I/Fソケット
107 PCMCIAコントローラ
108 セントロニクスI/F
109 表示部
110 システムバス
111 CPU
112 制御用ROM
113 ワークRAM
201 マニュファクチャIDタプル
301 ソケット・サービス
302 カード・サービス
303 PCMCIAカード用ドライバソフト
304 通信プロトコル
305 アプリケーションソフト
501 ファイル保存用ROM
Claims (4)
- ネットワークインタフェースカードを接続して、外部装置と通信可能なプリントサーバ装置において、
ネットワークインタフェースカードが接続された後、所定の通信プロトコル及びプリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアをネットワークインタフェースカードから取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記所定の通信プロトコルを用いて、ネットワークインタフェースカードを駆動するとともに、プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアおよび前記所定の通信プロトコルを用いて、外部装置からの印刷データを受信して印刷装置に転送するプリントサーバが前記所定の通信プロトコルに従う通信機能を有するプリントサーバとして機能するよう制御する制御手段と、
前記プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェア、及び、通信プロトコルの少なくともいずれかの変更をするよう命令する命令を認識する認識手段と、
前記認識された変更の命令に従って、前記プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェア、及び、通信プロトコルの少なくともいずれかを変更する変更手段とを備えることを特徴とするプリントサーバ装置。 - 前記取得手段は、前記プリントサーバ装置内の所定の記憶手段から所定の通信プロトコル及びプリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアを取得することを特徴とする請求項1記載のプリントサーバ装置。
- ネットワークインタフェースカードを接続して、外部装置と通信可能なプリントサーバ装置における方法おいて、
ネットワークインタフェースカードが接続された後、所定の通信プロトコル及びプリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアをネットワークインタフェースカードから取得する取得工程と、
前記取得工程が取得した前記所定の通信プロトコルを用いて、ネットワークインタフェースカードを駆動するとともに、プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアおよび前記所定の通信プロトコルを用いて、外部装置からの印刷データを受信して印刷装置に転送するプリントサーバが前記所定の通信プロトコルに従う通信機能を有するプリントサーバとして機能するよう制御する制御工程と、
前記プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェア、及び、通信プロトコルの少なくともいずれかの変更をするよう命令する命令を認識する認識工程と、
前記認識された変更の命令に従って、前記プリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェア、及び、通信プロトコルの少なくともいずれかを変更する変更工程とを備えることを特徴とする情報処理方法。 - 前記取得工程は、前記プリントサーバ装置内の所定の記憶工程から所定の通信プロトコル及びプリントサーバ・アプリケーション・ソフトウェアを取得することを特徴とする請求項3に記載の情報処理方法。
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