JP3738223B2 - 無線通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、時分割双方向通信方式により単一周波数チャネルで送信及び受信の双方向の無線通信を行う無線通信システムにおいて、相互に送受信を行う送受信局間での送受信周波数のオフセットの補償に関し、特に、加入者系無線アクセスシステムに適用され得る。
【0002】
【従来の技術】
加入者伝送方式として、無線を使用すると、線路を敷設する必要がないため、導入コストを低減できる。加入者系無線アクセスシステムはその典型例であり、複数の加入者の比較的近くに基地局を配置し、基地局と各加入者局との間をマイクロ波やミリ波による無線伝送路で接続する。図2は、1つの基地局に対し複数の加入者局が接続される加入者系無線アクセスシステムの模式図である。ここでは基地局2に対し、4つの加入者局4-1〜4-4が接続され、基地局から加入者局への伝送方向を「下り」、加入者局から基地局への伝送方向を「上り」と呼ぶ。
【0003】
この加入者系無線アクセスシステムにはいくつかの方式があるが、その1つに、単一の周波数チャネルを時分割で下りバースト及び上りバーストの双方の伝送に用いる時分割双方向通信方式(Time Division Duplex:TDD)がある。図3は、この時分割双方向通信方式によるバーストの時系列を示す模式図であり、横軸が時間軸であり、例えば、まず下りバースト6が基地局2から送信される。下りバースト6は各加入者局4で受信される。例えば、下りバースト6には、各加入者局4が上りバーストを送信するタイミングが指定され、各加入者局4-1〜4-4はそれぞれ、そのタイミングに従って上りバースト8-1〜8-4を送信する。TDD方式により、単一の周波数チャネル上で上りバーストと下りバーストとを衝突せずに伝送することができる。また、複数の加入者局が、複数の時分割多元接続方式(Time Division Multiple Access:TDMA)によって、1つの基地局に接続される。
【0004】
図4は、従来の加入者系無線アクセスシステムにおける基地局と加入者局との構成を示すブロック図である。加入者局と基地局とは基本的に同じ構成である。加入者局の送信系において、デジタル信号で得られる送信データは、変調回路10にて例えばQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)による変調を施され、I信号、Q信号が生成される。発振器12は所定周波数f1αの副搬送波を発生し、直交変調回路14は、これをI信号、Q信号で直交変調する。直交変調信号は、発振器16が発生する所定周波数f1βの搬送波と混合され、キャリア周波数(f1α+f1β)の信号にアップコンバートされ、増幅後、アンテナ18から基地局へ送信される。
【0005】
一方、加入者局の受信系では、発振器16が発生する周波数f1βの信号と、発振器12が発生する周波数f1αの信号とをそれぞれ基準信号として、アンテナ18にて受信された基地局からの受信信号がベースバンド周波数のI信号、Q信号に変換される。そしてQPSK信号であるI信号、Q信号は復調回路22にて復調され、受信データが出力される。この受信系での受信信号からベースバンド信号への変換において、受信信号のキャリア周波数として周波数が(f1α+f1β)だけダウンコンバートされる。
【0006】
基地局の送信系、受信系においても同様の処理が行われる。ここで、基地局における副搬送波を発生する発振器30の周波数をf2α、搬送波を発生する発振器32の周波数をf2βとすると、基地局から加入者局への送信信号のキャリア周波数は(f2α+f2β)となる。一方、受信信号に対しては、そのキャリア周波数が(f2α+f2β)であるとして、それを検波により除去する処理を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
TDD方式では、単一周波数チャネルで双方向の通信が行われるため、理想的には加入者局側にて送受信処理に用いられるキャリア周波数(f1α+f1β)と基地局側にて送受信処理に用いられるキャリア周波数(f2α+f2β)とは一致する。しかし、実際には、発振器の精度や安定性に起因して、それらキャリア周波数は互いに相違し、両者間に周波数オフセットΔfが生じ得る。この周波数オフセットΔfは、受信処理において残留キャリア周波数、すなわちベースバンド信号からの周波数ずれを生じ、受信データの誤り率特性を劣化させるという問題があった。
【0008】
そこでΔfを例えば、各バーストに含まれるプリアンブル等に基づいて推定し補正することが考えられる。しかし、周波数オフセットが大きい場合、その推定処理の負荷が大きくなる。具体的には、プリアンブルに含まれる情報で推定を行う場合、1バーストで推定を終えるためにはプリアンブル長を大きくすることが必要となり、データ伝送のスループットが低下するという問題がある。一方、プリアンブル長を抑制する場合には、複数のバーストにわたって推定が行われることとなり、推定時間が増大するという問題がある。
【0009】
さらに、基地局に複数の加入者局が接続される一対多方向方式(Point-to-Multi Point:P−MP)の通信では、各加入者局毎に周波数オフセットが異なり得るため、基地局では、各加入者局毎に周波数オフセットの推定処理を行わなければならず、また、上りバースト毎に周波数オフセットに対する補正量を切り替えることが必要となる。つまり、基地局における周波数オフセットの推定及び補正処理の負荷が加入者局数の増加と共に増大するという問題があった。
【0010】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、周波数オフセットの推定及び補正処理の負荷が軽減されるTDD方式の無線通信システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る無線通信システムは、分割双方向通信方式により単一周波数チャネルでデジタル変復調された無線通信を行う第1送受信局と、第2送受信局と、を含む無線通信システムにおいて、前記第1送受信局、前記第2送受信局から受信し、アナログ−デジタル変換の後段で取得した受信複素ベースバンドデジタル信号に基づいて、前記第2送受信局のキャリア周波数に対する周波数オフセットを推定する周波数オフセット推定手段と、推定された周波数オフセットに応じて、当該第1送受信局における受信複素ベースバンドディジタル信号を補正する第1の周波数補正手段と、前記周波数オフセットに応じて、デジタル−アナログ変換の前段で当該第1送受信局における送信複素ベースバンドディジタル信号を補正することで、前記第2送受信局の送受信のキャリア周波数に適合させる第2の周波数補正手段と、を有するものである。
【0012】
本発明によれば、例えば、加入者系無線アクセスシステムにおける基地局及び加入者局のいずれか一方が第1送受信局に、また他方が第2送受信局に相当する。第1送受信局が第2送受信局から受信した受信信号のキャリア周波数は第2送受信局の送受信のキャリア周波数f、つまり第2送受信局におけるベースバンド信号から送信信号への周波数のアップコンバート量及び受信信号からベースバンド信号への周波数のダウンコンバート量に相当する。一方、第1送受信局のベースバンド信号から送信信号への周波数のアップコンバート量(送信系のキャリア周波数)及び受信信号からベースバンド信号への周波数のダウンコンバート量(受信系のキャリア周波数)をfとする。第1送受信局の周波数オフセット推定手段は、自局での受信系のキャリア周波数fに対するfのずれ量を周波数オフセットΔfとして推定する。第1送受信局の周波数補正手段は、推定されたΔfを用いて、受信系のキャリア周波数fを第2送受信局の送信系のキャリア周波数fに適合するように補正する。また、当該周波数補正手段は、推定されたΔfを用いて、送信系のキャリア周波数fを第2送受信局の受信系のキャリア周波数fに適合するように補正する。例えば、Δf≡f−fとする場合には、現在のfからΔfだけ増加した周波数を新たなfとすることにより、新たなfはfに一致する。このように、第2送受信局の送信系に適合するように、第1送受信局の受信系にて周波数の補正を行うことにより、第1送受信局での検波後の受信データにおける残留キャリア周波数を0にすることができる。また、第2送受信局の受信系に適合するように、第1送受信局の送信系にて周波数の補正を行うことにより、第2送受信局の受信系では周波数オフセットの推定及び補正を行う必要がない。すなわち、本発明によれば、周波数オフセットの推定及び補正処理は第1送受信局においてのみ行われ、第2送受信局ではその送信系及び受信系のいずれについてもそれら処理は不要となるので、システム全体として周波数オフセットの推定及び補正処理の負荷が軽減される。
【0013】
他の本発明に係る無線通信システムにおいて、2種類の周波数オフセット推定手段を含む。第1の周波数オフセット推定手段は、前記第2の送受信局にて生成される受信複素ベースバンド信号の振幅値が一定となる推定区間で、前記受信複素ベースバンドデジタル信号の位相差を用いて推定区間内での平均化を行い、周波数オフセットを推定する。第2の前記周波数オフセット推定手段は、前記第2の送受信局からの過去の到来バーストでの周波数オフセット推定値を用い、前記周波数オフセット推定値に前回周波数オフセット推定値による補償後に残留する周波数オフセット推定値を重み付け加算することで、前記周波数オフセットを推定する。さらに、前記第2送受信局、複数の前記第1送受信局と時分割多元接続方式により送受信を行う。
【0014】
第2送受信局と第1送受信局との周波数オフセットは、各第1送受信局毎に異なり得る。本発明によれば、複数の第1送受信局それぞれと通信を行う第2送受信局における周波数オフセットの推定及び補正処理が不要であるので、第2送受信局の負荷が著しく軽減される。加入者系無線アクセスシステムにおいては、基地局が第2送受信局に相当する。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係るTDMA/TDD方式の加入者系無線アクセスシステムの構成を示す概略のブロック図であり、基地局50及びこれに接続される1つの加入者局52の構成を示すブロック図である。本加入者系無線アクセスシステムは、図2に示したように、1つの加入者局に複数の加入者局がTDMA接続されるが、図1においては1つの加入者局のみ示している。以下の説明において、加入者局52と基地局50とで同じ機能を果たす構成要素の符号は、同じ数字と両局の識別のための文字“a”、“b”との組み合わせで表現する。例えば、基地局50の変調回路“60b”は、後述する加入者局52の変調回路“60a”と同様の機能を有するものであり、このように加入者局の説明において説明したものと同様の基地局の構成要素については説明を省略し、明細書の記載の簡潔化を図る。
【0017】
加入者局52の送信系において、デジタル信号で得られる送信データは、変調回路60aにて例えばQPSK変調を施され、I信号、Q信号が生成される。変調回路60aにて生成されたI信号及びQ信号はΔf補正回路62にて、後述する周波数補正処理を施された後、それぞれD/A(Digital-to-Analog)変換器64a,65aによりアナログ信号に変換される。アナログ信号に変換されたI信号及びQ信号はそれぞれLPF(Low-Pass Filter)66a,67aにて標本化雑音等の高周波成分を除去された後、直交変調回路68aに入力される。
【0018】
直交変調回路68aには発振器70aが接続される。発振器70aは所定周波数f1αの副搬送波を発生し、直交変調回路68aは、これをI信号、Q信号で直交変調する。
【0019】
直交変調信号は、BPF(Band-Pass Filter)72aを通過した後、混合器74aに入力される。混合器74aには発振器76aが接続される。発振器76aは所定周波数f1βの搬送波を発生し、混合器74aはこの搬送波と直交変調信号とを混合する。混合器74aの出力信号に含まれる、キャリア周波数(f1α+f1β)にアップコンバートされた信号成分がBPF78aにより送信信号として取り出される。ちなみに、このキャリア周波数(f1α+f1β)は基地局50と各加入者局52とを接続する単一周波数チャネルの帯域内に含まれる。
【0020】
この送信信号は、増幅器80aで増幅された後、送受切換器82aを介して、アンテナ84aから基地局へ送信される。
【0021】
一方、加入者局52の受信系では、アンテナ84aで受信された信号のうち基地局50からの受信信号(キャリア周波数fとする)は増幅器100aで増幅された後、基地局50との間の単一周波数チャネルの帯域に対応したBPF102aにより取り出される。BPF102aにより取り出された受信信号は混合器104aに入力される。混合器104aは発振器76aに接続され、発振器76aからの周波数f1βの搬送波と受信信号とを混合する。混合器104aの出力信号に含まれる、キャリア周波数(f−f1β)にダウンコンバートされた信号成分がBPF106aにより取り出され、これが直交検波回路108aに入力される。
【0022】
直交検波回路108aには発振器70aが接続される。直交検波回路108aは、発振器70aが出力する周波数f1αの搬送波を検波用基準信号として用いて、直交検波を行い、ベースバンド帯域のI信号、Q信号を再生する。
【0023】
再生されたI信号及びQ信号はそれぞれLPF110a,111aを通過した後、それぞれA/D(Analog-to-Digital)変換器112a,113aによりデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換されたI信号及びQ信号は、Δf補正回路116に入力され、その後Δf推定回路114へ入力される。Δf推定回路114及びΔf補正回路116については後述する。
【0024】
Δf補正回路116にて後述する周波数補正処理を施された後、I信号及びQ信号は、復調回路118aに入力される。復調回路118aは、I信号及びQ信号から受信データを復調し出力する。
【0025】
以上が加入者局52の構成である。基地局50は、Δf推定回路114及びΔf補正回路62,116を有さない点以外は、加入者局52と同様の構成である。すなわち、基地局50の送信系は、変調回路60b、D/A変換器64b,65b、LPF66b,67b、直交変調回路68b、発振周波数f2αを有する発振器70b、BPF72b、混合器74b、発振周波数f2βを有する発振器76b、BPF78b及び増幅器80bから構成され、これにより送信データから生成された送信信号が、送受切換器82b及びアンテナ84bを介して送信される。また、基地局50の受信系には、アンテナ84b及び送受切換器82bを介して受信信号が入力される。その受信系は、増幅器100b、BPF102b、混合器104b、BPF106b、直交検波回路108b、LPF110b,111b、A/D変換器112b,113b及び復調回路118bから構成され、入力された受信信号から受信データを生成し出力する。
【0026】
次に、加入者局52に設けられるΔf推定回路114及びΔf補正回路62,116の機能について説明する。まず周波数オフセットΔfとは、基地局50のキャリア周波数f(≡f2α+f2β)と加入者局52のキャリア周波数f(≡f1α+f1β)との差、すなわちΔf≡f−fである。本システムは原理的には単一周波数の無線伝送路を用いてTDD方式で双方向の通信を行うものであり、理想的にはfとfとは等しくΔf=0である。しかしながら、実際には、発振器70a,70b,76a,76bの発振周波数を設計値通りとすることは難しく、また環境や経時変化によって発振周波数は変動する。そのため、Δfが0にならず、受信性能が劣化する。
【0027】
混合器104a及び直交検波回路108aにてそれぞれ周波数f1β,f1αだけダウンコンバートされた結果、A/D変換器112a,113aの出力におけるキャリア周波数の残留分は、f−f1α−f1β、すなわちΔfである。Δf推定回路114は、A/D変換器112a,113aの出力であるI信号及びQ信号に基づいて、そのΔfを推定する。ここで、A/D変換器112a,113aではサンプル周期Tでそれぞれ1シンボル当たりN個のサンプルが生成される。I信号のサンプルをRI(n)、Q信号のサンプルをRQ(n)と表すと、受信複素ベースバンド信号R(n)は次のように表される。
【0028】
【数1】
Figure 0003738223
ここで、S(nT)は基地局にて生成される送信複素ベースバンド信号、φは送受信の初期位相差、ν(nT)は加法性ガウス雑音である。このように、周波数オフセットΔfは、ベースバンド信号においてIチャネル及びQチャネルの受信信号の位相回転として現れる。
【0029】
例えば、下りバーストのプリアンブルにΔf推定区間として、S(nT)の振幅値|S|がnに依存しない一定値(例えばCW:無変調信号)となる区間を設ける。このΔf推定区間においては、
【数2】
E〔R(n)・R(n+K)〕= |S|・exp(2πjKTΔf) ………(2)
となる。ここで、E〔 〕はΔf推定区間内での平均化演算、Kは遅延時間、( )は複素共役を表す。Δf推定回路114は、A/D変換器112a,113aから出力されるRI(n),RQ(n)のうちΔf推定区間に属するものを用い、(2)式に基づいてΔfの推定値を算出する。
【0030】
なお、Δf推定区間を長く設定し、平均処理の標本数を増やすことで、Δfの推定精度が向上する。
【0031】
また、基地局からの過去の到来バーストでのΔfの推定結果を用いてΔfの推定値を更新することが可能であり、これによれば、各到来バーストのΔf推定区間を短くしても高精度の推定が実現される。例えば、過去の到来バーストの推定結果を次式のように平均化することで、順次、推定精度の向上したΔfの推定値を得ることができる。
【0032】
【数3】
Δf(k)=(1/k)・δf(k)+Δf(k−1) ………(3)
但し、kは平均化の対象となる到来バースト数、Δf(k)はk個の到来バーストについて平均化した周波数オフセットの推定値である。またδf(k)は(k−1)個の到来バーストに基づいたΔf(k−1)の補償後に残留する周波数オフセットの推定値であり、k番目の到来バーストに対して(2)式に基づいて得られるΔfに相当する。
【0033】
例えば、加入者局の電源投入後、数フレームのトレーニング期間を設けて周波数オフセットの推定のため平均化を行い、その後、実質的なデータ通信を開始するように構成することができる。
【0034】
Δf補正回路116は、Δf推定回路114にて得られたΔf推定値を用いて、例えば次式に基づく処理により、受信データに対するΔfの補償を行う。ここで、R(n),R'(n)はそれぞれ補償前と補償後の受信複素ベースバンド信号である。復調回路118aは、R'(n)に基づいて復調処理を行うので、良好な受信特性が得られる。
【0035】
【数4】
R'(n) = R(n)・exp(−2πjnTΔf) ………(4)
Δf補正回路62は、Δf推定回路114にて得られたΔf推定値を用いて、例えば次式に基づく処理により、送信データに対するΔfの補償を行う。ここで、S(n),S'(n)はそれぞれ補償前と補償後の加入者局からの送信複素ベースバンド信号である。
【0036】
【数5】
S'(n) = S(n)・exp(2πjnTΔf) ………(5)
このS'(n)に基づいて加入者局52から基地局50への送信信号が生成される。基地局50の復調回路118bの入力における受信複素ベースバンド信号は、加入者局52にて行われた周波数オフセットの補償を反映したものである。すなわち、加入者局52の送信系にて発振器70a,76aにより与えられるキャリア周波数(f1α+f1β)と基地局50の受信系にて発振器70b,76bにより与えられるキャリア周波数(f2α+f2β)との差Δfは、加入者局52のΔf補正回路62にて予め補償されているので、基地局50ではその補償を行う必要がない。加入者局は1つの基地局に対して複数存在するが、各加入者局52が受信系でのΔfの補償を行うだけでなくΔf補正回路62により送信系に対してもΔfの補償を行うことにより、基地局50は各加入者局52毎に異なるΔfの補償をいずれの加入者局52に対しても行う必要がない。
【0037】
【発明の効果】
本発明のTDD方式の無線通信システムによれば、通信を行う2つの送受信局間での周波数オフセットの推定及び補償をいずれか一方の送受信局のみで行うので、他方の送受信局の処理負荷が軽減され、また構成が簡素化される。さらに、システム全体として、データ伝送のスループットの低下を抑制しつつ受信特性が改善される。また推定時間が短縮されるので、良好な受信特性での通信が速やかに実現される。
【0038】
特に、加入者系無線アクセスシステムでは、加入者局にて周波数オフセットの推定及び補償を行い、基地局では行わないように構成することにより、基地局の負荷が著しく軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るTDMA/TDD方式の加入者系無線アクセスシステムの構成を示す概略のブロック図である。
【図2】 1つの基地局に対し複数の加入者局が接続される加入者系無線アクセスシステムの模式図である。
【図3】 TDD方式によるバーストの時系列を示す模式図である。
【図4】 従来の加入者系無線アクセスシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
50 基地局、52 加入者局、60a,60b 変調回路、62,116 Δf補正回路、68a,68b 直交変調回路、70a,70b,76a,76b 発振器、74a,74b,104a,104b 混合器、108a,108b 直交検波回路、114 Δf推定回路、118a,118b 復調回路。

Claims (4)

  1. 分割双方向通信方式により単一周波数チャネルでデジタル変復調された無線通信を行う第1送受信局と、第2送受信局と、を含む無線通信システムにおいて、
    前記第1送受信局は、
    前記第2送受信局から受信し、アナログ−デジタル変換の後段で取得した受信複素ベースバンドデジタル信号に基づいて、前記第2送受信局のキャリア周波数に対する周波数オフセットを推定する周波数オフセット推定手段と、
    推定された周波数オフセットに応じて、当該第1送受信局における受信複素ベースバンドディジタル信号を補正する第1の周波数補正手段と、
    前記周波数オフセットに応じて、デジタル−アナログ変換の前段で当該第1送受信局における送信複素ベースバンドディジタル信号を補正することで、前記第2送受信局の送受信のキャリア周波数に適合させる第2の周波数補正手段と、
    を有することを特徴とする無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記周波数オフセット推定手段は、
    前記第2の送受信局にて生成される受信複素ベースバンド信号の振幅値が一定となる推定区間で、前記受信複素ベースバンドデジタル信号の位相差を用いて推定区間内での平均化を行い、周波数オフセットを推定することを特徴とする無線通信システム。
  3. 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
    前記周波数オフセット推定手段は、
    前記第2の送受信局からの過去の到来バーストでの周波数オフセット推定値を用い、前記周波数オフセット推定値に前回周波数オフセット推定値による補償後に残留する周波数オフセット推定値を重み付け加算することで、前記周波数オフセットを推定することを特徴とする無線通信システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の無線通信システムにおいて、
    前記第2送受信局は、
    複数の前記第1送受信局と時分割多元接続方式により送受信を行うことを特徴とする無線通信システム。
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