JP3735772B2 - バーコードリーダ用レーザモジュール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光素子と投光レンズとを備え、出射した光線を被照射対象であるバーコードに照射するバーコードリーダ用レーザモジュールに関し、特に、投光レンズを保持するレンズホルダの改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、店舗や工場等の多くでは、デジタル情報を表すバーコードを物品に付し、これを光学的に走査して情報を読み取ることで、商品の販売管理や製品の生産管理等を行っている。一般にこの種のバーコードは、バーコードに光を照射し、その反射光の強弱を光電変換することで、その検出信号の組み合わせから情報を読み取る。
【0003】
このような光学的読み取りを行う装置として、例えば図7に示す機構を要部に備えたバーコードリーダがある。このバーコードリーダは、構成の主要部に、投受光部1と、可動ミラー3とを有する。投受光部1は、レーザモジュール5と、受光モジュール7とを基板9に実装してなる。
【0004】
レーザモジュール5は、さらに、発光素子11と、ハウジング13と、レンズホルダ15とからなる。レンズホルダ15は、円筒体の一端にスリット17を有し、内部に投光レンズ19をリテーナ21によって固定保持している。
また、受光モジュール7は、受光素子23と、ハウジング25と、受光レンズ27と、バンドパスフィルタ(BPF)29とを有している。バンドパスフィルタ29は、読み取り精度向上のため、発光光周波数以外の不要な光の採光を防止するよう作用する。
【0005】
可動ミラー3は、被照射対象である図示しないバーコードの全域に亘って光を照射するため、ミラー33を揺動させる。すなわち、揺動支点35を中心に揺動自在に支持したミラー33には図示しないマグネットを固定し、このマグネットを図示しない駆動コイル内に嵌挿し、駆動コイルに例えば一定周期で正負の電流を流すことで、駆動コイルに対しマグネットを吸着・反発させ、揺動支点35を支軸にしてミラー33を揺動させる。
【0006】
このバーコードリーダでは、発光素子11から出射した光を投光レンズ19で絞り、この光を可動ミラー3のミラー33で反射し、バーコードの全域に亘って照射する。
一方、バーコード面に照射した光は、乱反射しながらもバーコードの白黒による光量変化をもって再びミラー33に戻り、そこで反射された光は受光レンズ27により集光され、受光素子23で光量変化が電気的に変換されて出力される。この出力信号を図示しないコンピュータにより処理することで、バーコード情報の解読を可能にする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レーザモジュールは、光学的な精度を高めるため、発光素子とレンズホルダとを高精度に位置決めすることが必要になる。このため、従来では、予め発光素子をハウジングの一端に固定しておき、レンズホルダをハウジングの他端で中心軸方向に移動させて位置調整を行い、最適位置でレーザ溶接によりレンズホルダとハウジングとを溶接固定していた。このような理由から、レンズホルダには、溶接良好な金属で、且つ耐食性、耐熱性にも優れるオーステナイト系SUS304等を用いていた。
しかしながら、SUS304は、溶接性が良い反面、切削性が悪い。一方でレンズホルダには、図8に示す投光レンズの保持段部15aや投光レンズを通過した光を出射させるための図9に示すスリット17を切削加工によって形成する必要がある。このため、切削性の悪いSUS304を用いたレンズホルダに対して切削加工を施すことから、高精度な加工が困難となった。また、バリ40が生じ易く、レーザモジュール組立後の光路にバリ40が突出したり、或いはこのバリ40が崩落すれば、ビーム特性に悪影響を及ぼし(特にスリット部にバリが存在した場合)、読み取り精度を低下させるなど、品質欠陥となる虞があった。このため、従来のレーザモジュールは、レンズホルダの切削加工後、バリ取り等の二次加工、さらには顕微鏡によるバリ除去確認を全品に対して行わなければならず、量産性が低く、同時に歩留まりも悪いことから製品コストが増大する問題を有していた。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、レンズホルダの溶接性を維持し且つ切削性を向上させることができるレーザモジュールを提供し、もって、バリ発生を防止して、光学的精度の向上、バーコード読み取り精度の向上、生産性の向上、製品コストの低減を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載のバーコードリーダ用レーザモジュールは、発光素子と投光レンズとを備えたパッケージ化構造を有し、前記発光素子から出射した光線を前記投光レンズで集束して被照射対象に照射するバーコードリーダ用レーザモジュールであって、両端が開口し前記発光素子を一端側の開口内部に嵌着する筒状のハウジングと、内部に前記投光レンズを保持し該ハウジングの他端側の開口内部に嵌着する筒状のレンズホルダとを具備し、該レンズホルダが、内部に前記投光レンズを保持する切削性良好な金属で形成した内筒部と、該内筒部の外周に嵌着して該内筒部と一体となり外周部を前記ハウジングに溶着する溶接性良好な金属で形成した外筒部とからなることを特徴とする。
【0009】
このバーコードリーダ用レーザモジュールでは、レンズホルダが切削性良好な内筒部と、この内筒部の外周に嵌着する溶接性良好な外筒部とからなることで、レンズホルダの溶接性を維持し且つ切削性を向上させることが可能となる。これにより、高精度な切削加工が可能になり、発光素子とハウジング、及びハウジングと投光レンズを高精度に位置決めできるようになり、光学的精度を向上させることができる。また、バリが生じなくなるので、光路内へのバリ侵入による品質欠陥や、ビーム特性にバリが悪影響を及ぼすことによるバーコード読み取り精度の低下を防止できる。さらに、バリ除去の二次加工が不要になるので量産性が高まり、同時に歩留まりも改善するので製品コストが安価になる。
【0010】
請求項2記載のバーコードリーダ用レーザモジュールは、前記切削性良好な金属が黄銅であり、前記溶接性良好な金属がステンレス鋼であることを特徴とする。
【0011】
このバーコードリーダ用レーザモジュールでは、内筒部が黄銅からなり、良好な切削性が得られ、バリが発生せず、発光素子嵌着部、投光レンズ保持部、ビーム出射部(例えばスリット)の高精度な切削加工が可能になる。また、外筒部がステンレス鋼からなり、良好な溶接性が維持され、ハウジングとレンズホルダとが溶着によって高精度に位置決め可能となる。さらに、黄銅、ステンレス鋼は、共に耐食性に優れることから腐食による位置精度の低下や、錆びによる悪影響が防止できる。
【0012】
請求項3記載のバーコードリーダ用レーザモジュールは、前記外筒部の一部分を外側から局所的に加圧して該外筒部の一部分を前記内筒部の肉厚の範囲内で突出させた突起部を有することを特徴とする。
【0013】
このバーコードリーダ用レーザモジュールでは、外筒部の一部分を外側から局所的に加圧することで、この外筒部の一部分が、突起部となって内筒部の素材中に突出する。つまり、外筒部から突出した突起部が内筒部に埋入した状態となる。これにより、嵌着した内筒部と外筒部とが、構造的にも中心軸方向及び円周方向に相対移動しなくなり、内筒部と外筒部との嵌着強度がさらに高まる。
【0014】
請求項4記載のバーコードリーダ用レーザモジュールは、発光素子と投光レンズとを備えたパッケージ化構造を有し、前記発光素子から出射した光線を前記投光レンズで集束して被照射対象に照射するバーコードリーダ用レーザモジュールであって、両端が開口し前記発光素子を一端側の開口内部に嵌着する筒状のハウジングと、内部に前記投光レンズを保持し該ハウジングの他端側の開口内部に嵌着する筒状のレンズホルダとを具備し、該レンズホルダが、内部に前記投光レンズを保持する切削性良好な金属で形成した内筒部と、該内筒部の外周に被着し前記ハウジングへの溶接性を促進する金属皮膜とからなることを特徴とする。
【0015】
このバーコードリーダ用レーザモジュールでは、レンズホルダが切削性良好な内筒部と、この内筒部の外周に被着し溶接性を促進する金属皮膜とからなることで、レンズホルダの溶接性を維持し且つ切削性を向上させることが可能となる。これにより、高精度な切削加工が可能になり、発光素子とハウジング、及びハウジングと投光レンズを高精度に位置決めできるようになり、光学的精度を向上させることができる。また、バリが生じなくなるので、光路内へのバリ侵入による品質欠陥や、ビーム特性にバリが悪影響を及ぼすことによるバーコード読み取り精度の低下を防止できる。さらに、バリ除去の二次加工が不要になるので量産性が高まり、同時に歩留まりも改善するので製品コストが安価になる。
【0016】
請求項5記載のバーコードリーダ用レーザモジュールは、前記金属皮膜がニッケルめっきであることを特徴とする。
【0017】
このバーコードリーダ用レーザモジュールでは、ハウジングと内筒部とが異種金属同士であり、内筒部に使用した金属がレーザ溶接のビーム吸収率の低い金属であっても、この内筒部の外周にニッケルめっきを被着することで、内筒部のビーム吸収率を高めて(内筒部のビーム吸収率をハウジングのビーム吸収率に近づけて)、双方の金属のビーム吸収率の差を小さくすることができる。これにより、ハウジングと内筒部とがビーム吸収率の異なる異種金属であっても、溶接性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るバーコードリーダ用レーザモジュール(以下、単に「レーザモジュール」と称す)の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係るレーザモジュールの要部断面図、図2はレーザモジュールの外観図、図3は図2のB−B矢視図、図4はレーザモジュールの分解側面図、図5はレンズホルダの断面図である。
【0019】
図2、図3に示すように、本実施の形態によるレーザモジュール41は、本体部が円柱状のパッケージとなり、一端である後端(図2の左端)から発光素子43のリード45を導出し、他端である先端(図2の右端)に発光素子43からのビームを出射するためのスリット47を穿設している。このレーザモジュール41は、図4に示すように、発光素子43と、ハウジング49と、レンズホルダ51とを同軸上に組み付けて本体部を構成している。なお、本実施の形態では、発光素子43からのビームを出射するための開口として円柱状のパッケージの先端面に、直径方向の切り込み溝である上記スリット47を穿設する場合を例に説明するが、ビームを出射するための開口は、この他、パッケージ先端面の中心に同心円状に穿設した丸穴であってもよい。
【0020】
発光素子43は、大径円板状の基台43aと、この基台43aに同軸状に連設した小径円柱状の基部43bとからなる。発光素子43は、基部43bの先端面に図示しないレーザ光の出射部を有する。素子内部の各電極に接続した複数のリード45は、基台43aを貫通して後端面から突出している。発光素子43は、基部43bの外径がハウジング49の内径と略一致している。発光素子43は、基部43bをハウジング49の後端から装着し、基台43aをハウジング49の後端面に当接することで、出射部をハウジング49の中心軸上で且つ中心軸方向の所定の位置で位置決めしている。なお、発光素子43とハウジング49との固定は、発光素子43を樹脂パッケージとした場合には接着剤を用いて行う。
【0021】
ハウジング49は、両端の開口した円筒状となっている。このハウジング49は、レンズホルダ51と溶接によって接合するため、溶接性良好な金属からなることが好ましい。また、バーコードリーダに内蔵するため耐食性、耐熱性、耐衝撃性に優れ、光学的精度を維持するためにも高強度であることが好ましい。ハウジング49の材質は、これらの条件を満足し、且つレンズホルダ51との溶接適合性も考慮して選定する必要があり、後述するように種々の組み合わせが考えられる。その中でも本実施の形態では、比較的入手の容易なステンレス鋼(SUS304)を用いる場合を例に説明する。
【0022】
後端に発光素子43を嵌着したハウジング49の先端には、レンズホルダ51を嵌着する。レンズホルダ51は、図5に示すように、内部に投光レンズ53を挿入し、リテーナ55を嵌入することで、投光レンズ53をレンズホルダ51の中心軸上で且つ中心軸方向の所定の位置で位置決め固定している。
【0023】
このレンズホルダ51は、図1に示すように、円筒状の内筒部57の外周に、円筒状の外筒部59を嵌着した一体の二重管構造となっている。内筒部57と外筒部59とは、発光素子駆動時或いはハウジング49との溶接時の熱的な相対変形やバーコードリーダ使用時の物理的外力(衝撃等)によっても剥離することのない強度で嵌着している。
【0024】
また、内筒部57と外筒部59とは、異種金属からなる。すなわち、内筒部57は、切削性良好な金属からなり、外筒部59は、溶接性良好な金属からなっている。これは内筒部57が、内部に投光レンズ保持用の段部58、先端面に、スリット47を切削加工する必要があるためであり、外筒部59が外周をハウジング49と溶接する必要があるためである。
【0025】
本実施の形態において、内筒部57には切削性良好な金属として黄銅(C3604)を用いている。黄銅は、電気・熱伝導性が高く、耐食性、塑性加工(延展性、切削性)も良い。この他、切削性の良好な黄銅としては、特に快削黄銅であるC3560、C3561、C3710、C3717等を好適に用いることができる。
【0026】
一方、外筒部59には溶接性良好な金属としてステンレス鋼(SUS304)を用いている。ステンレス鋼は、鉄(Fe)を主成分としてこれに約12%以上のクロム(Cr)を含みさらに必要に応じてニッケル(Ni)やその他の元素を配合添加して作る。ステンレス鋼は、美観、強度、耐食性、耐熱性、耐衝撃性等の点でFeより優れた特性を有する。
【0027】
ステンレス鋼は、マルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト系、二相系(フェライト+オーステナイト)に大別できる。
代表的なマルテンサイト系ステンレス鋼は、SUS410(<0.15%C,11.5〜13%Cr)である。マルテンサイト系ステンレス鋼の溶接部はマルテンサイト変態により硬化するので低温割れが発生し易い。フェライト系ステンレス鋼は、Alを添加した低Cr系(11〜14%Cr)、中Cr系(14〜19%Cr)及び高Cr系(19%Cr以上)のステンレス鋼に大別できる。本系のステンレス鋼は、Cr含有量の増加にともなって、475°C(748K)ぜい化やσ相ぜい化が生じやすくなる。
【0028】
オーステナイト系ステンレス鋼の代表例は上記したSUS304(18%Cr,8%Ni)である。SUS304の溶接熱影響部では、973〜1173Kに加熱された領域で、M236形のCr系炭化物の粒界析出にともなう若干の耐食性の劣化が懸念される。このため、より好ましくはSUS304の炭素含有量を低減させた、SUS304L(<0.03%C)や、SUS304にTiやNbを添加して、炭素をそれぞれの炭化物として固定したSUS321(5×C%Ti)並びにSUS347(10×C%Nb+Ta)が好適となる。その他、SUS309S(22〜24%Cr,12〜15%Ni,<0.08%C)、310S(24〜26%Cr,19〜22%Ni,<0.08%C)、316(16〜18%Cr,10〜14%Ni,2〜3%Mo,<0.08%C)なども本系ステンレス鋼の範ちゅうに入り、外筒部59として好適に用いることができる。また、耐応力腐食割れ性、耐酸化性を改善したSUSXM15J1(17〜20%Cr,11.5〜15%Ni,3〜5%Si,<0.08%C)や耐孔食性の改善を図ったSUS304N1(18%Cr,8%Ni,0.2%N)、317J1(16〜19%Cr,15〜17%Ni,4〜6%Mo,<0.04%C)なども好適に用いることができる。
【0029】
外筒部59は、その外周を、ハウジング49の先端面エッジ部61とレーザ溶接により溶着固定する。レーザ溶接のレーザビームは、金属表面に当たると一部が反射し、一部が吸収されるが、吸収されたレーザビームと金属原子との相互作用の結果発熱し熱源となる。レーザビームを金属表面にレンズで集光することで、高いエネルギー密度(10E3〜10E13w/cm2)を得ることができる。このようにレーザ溶接は、高エネルギー密度のレーザービームを集中熱源とすることから、溶接時の材料に熱影響が少なく、変形も少ない。すなわち、ハウジング49と外筒部59とを高精度に且つ瞬時に固定することができる。
【0030】
ハウジング49及び外筒部59には、この他の金属を使用することも考えられる。その例としては、例えばタングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、ベリリウム(Be)、鉄(Fe)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)、スズ(Sn)などの金属又はこれらを主材とした合金を挙げることができる。
【0031】
この場合、ハウジング49と外筒部59に用いる金属同士は、溶接性が良好に確保できる異種金属である必要がある。図6はこれら異種金属同士の溶接性の優劣を表している。図中、Eはexcellent(優)、Gはgood(良)、Fはfair(可)、Pはpoor(劣)、−はno data available(不可)を表す。すなわち、溶接性の観点ではハウジング49と外筒部59とに用いる異種金属材料の組み合わせは、「E」「G」「F」となる異種金属を選定することが好ましく、「E」「G」となる異種金属を選定することがより好ましい。なお、これら金属の同種同士をハウジング49と外筒部59との金属材料に用いることは勿論可能であり、一般的に同種金属同士の溶接性は良好となる。
【0032】
このように本実施の形態において、レンズホルダ51は、内筒部57と外筒部59とが、黄銅とステンレス鋼との異種金属からなる二重管構造を有する。上記したように、これら内筒部57と外筒部59とは、溶接時の熱的な相対変形や物理的外力(衝撃等)によっても剥離することのない強度で嵌着している必要がある。本実施の形態では、これら内筒部57と外筒部59とを引き抜き加工により一体に嵌着している。なお、本実施の形態においては、外筒部59の素材となる管体に、両端の開口した管体を用い、内筒部57の素材となる管体に、一端を閉塞した管体(つまり筒体)を用いる。
【0033】
引き抜き加工では、所定の穴形状を有するダイスに、予め内筒部57外周に外筒部59を挿入した二重管を通して引き抜くことにより行う。このような二重管を予め加工材料として作製しておき、それを用いてスリット47、段部58等の切削を行うことで、生産性を高めることができる。なお、本実施の形態におけるレンズホルダ51は、外筒部59に溶接性良好な金属を用い、内筒部57に切削性良好な金属を用いることを要件とするものであり、切削加工済みの内筒部57と外筒部59とを嵌着するものであってもよい。
【0034】
また、レンズホルダ51は、外筒部59の一部分を外側から局所的に加圧し、この外筒部59の一部分を内筒部57の肉厚の範囲内で、内筒部57の素材中に突出させた図示しない突起部を有するものであることが好ましい。この突起部は、例えば内筒部57の内径を変形させない程度で、外筒部59の外側から行うポンチングなどによって形成することができる。
このような突起部を設けることにより、嵌着した内筒部57と外筒部59とが、構造的にも中心軸方向及び円周方向に相対移動しなくなり、内筒部57と外筒部59との嵌着強度をより向上させることができる。
【0035】
したがって、このレーザモジュール41によれば、レンズホルダ51が切削性良好な内筒部57と、この内筒部57の外周に嵌着する溶接性良好な外筒部59とからなることで、レンズホルダ51の溶接性を維持し且つ切削性を向上させることができる。これにより、高精度な切削加工が可能になり、発光素子43とハウジング49、及びハウジング49と投光レンズ53を高精度に位置決めできるようになり、光学的精度を向上させることができる。また、スリット47や段部58の切削加工時にバリが生じなくなるので、光路内へのバリ侵入による品質欠陥や、ビーム特性にバリが悪影響を及ぼすことによるバーコード読み取り精度の低下を防止できる。さらに、バリ除去の二次加工が不要になるので量産性が高まり、同時に歩留まりも改善するので製品コストを安価にすることができる。
【0036】
その具体例として、内筒部57の良好な切削性、外筒部59の良好な溶接性は、黄銅、ステンレス鋼を用いることにより実現できる。この場合、黄銅、ステンレス鋼は、共に耐食性に優れることから腐食による位置精度の低下や、錆びによる光学精度への悪影響も防止することができる。
【0037】
なお、上記の実施の形態では、内筒部57の外周にステンレス鋼からなる外筒部59を嵌着することにより、良好な溶接性を確保したが、本発明に係るレーザモジュールは、内筒部57の外周に、溶接性を促進する金属皮膜を被着するものであってもよい。すなわち、金属皮膜を被着することにより、レンズホルダ外周面に対するレーザ溶接のビーム吸収率を高め、溶接性を向上させることができる。
【0038】
この場合の金属皮膜としては、耐食性、耐薬性に優れ、浴の種類の多いニッケルめっき等を好適に用いることができる。特にニッケルめっきの場合、その浴の種類によって無光沢、つや消し、半光沢、黒ニッケル、複合めっき(分散めっき)が可能となるのでレーザ溶接ビームの吸収率を高めるのに好適となる。
このような、金属皮膜を被着したレーザモジュールによれば、ハウジング49と内筒部57とが異種金属同士であり、内筒部57に使用した金属がレーザ溶接のビーム吸収率の低い金属であっても、この内筒部57の外周にニッケルめっきを被着することで、内筒部57のビーム吸収率を高めて(内筒部57のビーム吸収率をハウジング49のビーム吸収率に近づけて)、双方の金属のビーム吸収率の差を小さくすることができる。これにより、ハウジング49と内筒部57とがビーム吸収率の異なる異種金属であっても、溶接性を向上させることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係るバーコードリーダ用レーザモジュールによれば、レンズホルダが切削性良好な内筒部と、この内筒部の外周に嵌着する溶接性良好な外筒部とからなるので、レンズホルダの溶接性を維持し且つ切削性を向上させることができる。これにより、高精度な切削加工が可能になって、光学的精度を向上させることができる。また、バリが生じなくなるので、光路内へのバリ侵入による品質欠陥や、ビーム特性にバリが悪影響を及ぼすことによるバーコード読み取り精度の低下を防止できるとともに、バリ除去の二次加工が不要になるので量産性を高めることができ、同時に歩留まりも改善することから製品コストを安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザモジュールの要部断面図である。
【図2】レーザモジュールの外観図である。
【図3】図2のB−B矢視図である。
【図4】レーザモジュールの分解側面図である。
【図5】レンズホルダの断面図である。
【図6】異種金属同士の溶接性の優劣を表した説明図である。
【図7】従来のレーザモジュールを備えたバーコードリーダの要部断面図である。
【図8】従来のレーザモジュールに用いられるレンズホルダの断面図である。
【図9】図8のA−A矢視図である。
【符号の説明】
41…バーコードリーダ用レーザモジュール、43…発光素子、49…ハウジング、51…レンズホルダ、53…投光レンズ、57…内筒部、59…外筒部

Claims (5)

  1. 発光素子と投光レンズとを備えたパッケージ化構造を有し、前記発光素子から出射した光線を前記投光レンズで集束して被照射対象に照射するバーコードリーダ用レーザモジュールであって、
    両端が開口し前記発光素子を一端側の開口内部に嵌着する筒状のハウジングと、内部に前記投光レンズを保持し該ハウジングの他端側の開口内部に嵌着する筒状のレンズホルダとを具備し、
    該レンズホルダが、
    内部に前記投光レンズを保持する切削性良好な金属で形成した内筒部と、
    該内筒部の外周に嵌着して該内筒部と一体となり外周部を前記ハウジングに溶着する溶接性良好な金属で形成した外筒部とからなることを特徴とするバーコードリーダ用レーザモジュール。
  2. 前記切削性良好な金属が黄銅であり、前記溶接性良好な金属がステンレス鋼であることを特徴とする請求項1記載のバーコードリーダ用レーザモジュール。
  3. 前記外筒部の一部分を外側から局所的に加圧して該外筒部の一部分を前記内筒部の肉厚の範囲内で突出させた突起部を有することを特徴とする請求項1記載のバーコードリーダ用レーザモジュール。
  4. 発光素子と投光レンズとを備えたパッケージ化構造を有し、前記発光素子から出射した光線を前記投光レンズで集束して被照射対象に照射するバーコードリーダ用レーザモジュールであって、
    両端が開口し前記発光素子を一端側の開口内部に嵌着する筒状のハウジングと、内部に前記投光レンズを保持し該ハウジングの他端側の開口内部に嵌着する筒状のレンズホルダとを具備し、
    該レンズホルダが、
    内部に前記投光レンズを保持する切削性良好な金属で形成した内筒部と、
    該内筒部の外周に被着し前記ハウジングへの溶接性を促進する金属皮膜とからなることを特徴とするバーコードリーダ用レーザモジュール。
  5. 前記金属皮膜がニッケルめっきであることを特徴とする請求項4記載のバーコードリーダ用レーザモジュール。
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