JP3735534B2 - 位置算出方法、位置算出装置及びそのプログラム - Google Patents

位置算出方法、位置算出装置及びそのプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、無線局が送信した信号の伝搬遅延時間に基づいて受信機の位置を測定する方法に関し、特に、移動通信基地局からの信号の伝搬遅延時間に基づいて移動通信端末の位置を精度よく測定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動通信システムにおいて、基地局から送信される信号を利用して端末機の位置を検出する技術が提案されている。例えば、特開平7−181242号公報には、符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)システムにおいて、各基地局の位置と、各基地局から端末機へ送信される信号の伝搬遅延時間とを用いて、各基地局のPN符号の送信時の時間差を得て、端末機の位置を測定する技術が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
基地局から送信される信号を利用した端末機の位置測定に伴う誤差は、各基地局からの信号の伝搬遅延時間の判定値を平均することや、伝搬遅延時間の判定に用いる信号の検出に費やす積分時間を延長することで改善することができる。しかし、平均化に用いるサンプル数の増大や、信号検出に費やす積分時間の延長は、測定誤差を低減する一方で、測定結果を取得するために要する時間を増加させ、端末機の消費電力を増大させる。従って、測位誤差を計算し、誤差の発生状況に応じて効率的に位置の算出をすることが課題となる。
【0004】
本発明は、測位に要する時間や消費電力の増加を抑えつつ、端末機の測位誤差を低減して、正確な位置を測定することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の端末機の位置算出方法は、位置が既知である複数の無線基地局と移動局との間における無線信号の伝搬遅延時間により該移動局の位置を算出する位置算出方法であって、各無線基地局についての伝搬遅延時間を測定して、前記移動局の位置を仮に決定し、前記仮決定された移動局の位置の平面測位誤差を示す楕円を算出し、前記算出された楕円と、前記仮決定された移動局の位置と、前記仮決定された移動局の位置からみた前記各無線基地局の方向とに基づいて、追加的な伝搬遅延時間測定の対象となる前記無線基地局を導出し、前記追加的な伝搬遅延時間測定によって得られた伝搬遅延時間と、前記移動局の位置の仮決定のために測定された各伝搬遅延時間と、前記各無線基地局の位置とに基づいて、前記移動局の位置を算出する。
【0006】
また、本発明の位置算出装置は、位置が既知である複数の無線基地局と移動局との間における無線信号の伝搬遅延時間により該移動局の位置を算出する位置算出装置であって、受信した信号の遅延プロファイルを解析して信号の伝搬遅延時間を測定する信号伝搬遅延時間測定部と、位置算出に必要なデータを蓄積する蓄積部と、前記信号伝搬遅延時間測定部及び前記蓄積部を制御し、位置算出に用いる各種データに処理をして、測位演算を行う処理部とを備え、前記処理部は、前記伝搬遅延時間の測定により生じる測距誤差標準偏差を推定する標準偏差計算手段と、前記各無線基地局の位置と、前記位置算出手段によって計算された前記移動局の仮位置と、前記標準偏差計算手段によって推定された測距誤差標準偏差とにより、前記移動局の平面測位誤差を示す楕円を計算する誤差計算手段と、前記各無線基地局の位置と、前記移動局の仮位置と、前記標準偏差計算手段によって推定された測距誤差標準偏差と、前記誤差計算手段によって計算された平面測位誤差を示す楕円とにより、追加的な伝搬遅延時間測定の対象となる前記無線送信局を導出する導出手段と、当該追加的な測定によって得られた伝搬遅延時間と、前記位置算出装置の仮位置の決定のために測定された各伝搬遅延時間と、前記各無線基地局の位置とに基づいて、位置算出装置の位置を算出する位置算出手段とを備える。
【0007】
【発明の作用および効果】
本発明によれば、測位に要する時間や、消費電力の増大を抑えつつ、端末機の正確な位置を測定することができる。また、本発明による位置情報提供装置及び位置情報提供システムは、測位誤差を認識するのに役立ち、位置算出を継続するか、終了するかの判断に役立てることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
図1は、本発明の第1の実施の形態の位置算出装置の主要な構成を示すブロック図である。
【0010】
受信部1は、処理部5からの制御により基地局(図示省略)からの信号を受信し、ベースバンドフィルタ処理した信号を遅延プロファイル作成部2へ出力する。また、受信部1は雑音電力を測定し処理部5へ出力する。
【0011】
遅延プロファイル作成部2は、受信部1からの信号に基づいて、処理部5から指示された基地局に関する遅延プロファイルを作成し、信号伝搬遅延時間測定部3と、処理部5とに出力する。
【0012】
信号伝搬遅延時間測定部3は、処理部5からの制御により遅延プロファイル作成部2から出力である遅延プロファイルを解析して、基地局からの信号の伝搬遅延時間を判定して、この伝搬遅延時間を処理部5に出力する。
【0013】
蓄積部4は、基地局情報と、SNR−σテーブルとを記憶、蓄積する。蓄積部4に蓄積されているこれらの情報は処理部5によって読み出される。基地局情報は、各基地局の識別番号に対応して、各基地局の位置、各基地局からの信号を受信するために必要な周波数(チャネル)、各基地局の送信タイミング(PN符号)の情報を含む。また、SNR−σテーブルは、信号伝搬遅延時間測定部3において、信号伝搬遅延時間を判定することに伴う測距誤差標準偏差(σ)を、測定に使われる信号の信号対雑音比(SNR:Signal to Noise Ratio)から求めるための、SNRとσとの対応表である。なお、図4に示す位置算出方法では、SNR−σテーブルを一定の値と仮定して測位誤差を算出する。
【0014】
また、蓄積部4は、検出した各基地局の位置(xi,yi)、各基地局に関する信号伝搬遅延時間の判定値(ti)、判定に伴う測距誤差標準偏差の計算値(σ)の逆数(wi)、誤差改善見込みの大きい基地局の順番(ord(i))、推定測位誤差(A、B、θ)とその中間値(ai,bi)および所要再検出回数を示すカウンタ(CNT)を一時的に蓄積する。これら一時的に蓄積されている情報は、処理部5によって読み書きされる。
【0015】
処理部5は、受信部1、遅延プロファイル作成部2、信号伝搬遅延時間測定部3、蓄積部4を制御し、各種パラメタを用いて、測位演算を行う。この処理部5プロセッサとメモリとにより構成され、このメモリに、後述する手順を実行し、後述する手段を機能させるためのプログラムを記憶・保持し、プロセッサはメモリからこのプログラムを読み出して、実行する。
【0016】
図2は、本発明の第1の実施の形態の位置算出方法のフローチャートである。
【0017】
まず、位置算出装置の位置算出演算の実行回数を示すカウンタをリセットする(S101)。このカウンタは、当該位置算出演算(S105〜S112)が無限ループとなることを避けるために設けられるものであり、予め”0”に初期化したカウンタを用意し(S101)、位置算出演算を実行する毎にカウンタを加算し(S108)、位置算出演算が規定回数に達しているか否かを判断して(S107)、位置算出演算を終了させるものである。
【0018】
次に、ステップS102〜S104において位置算出装置の概略位置を求める。まず、位置算出装置は、各基地局からの信号を受信(検出)して、送信元の基地局を特定する(S102)。
【0019】
そして、各基地局からの信号の伝搬遅延時間(ti)を判定し、各基地局BSiの位置(xi,yi)を、特定した基地局の識別番号に基づいて蓄積部4から読み出し、伝搬遅延時間判定により生じる測距誤差標準偏差(σ)を計算する(S103)。測距誤差標準偏差(σ)の計算は、例えば、判定される信号の信号対雑音比(SNR)に基づいて行う。具体的には、伝搬遅延時間の判定装置について予め実験で求めたSNRとσの対応表(SNR−σテーブル)を蓄積部4に記憶してこれを用いる。また、SNRとσの関係式を蓄積部4に記憶させて用いてもよい。また、判定装置によっては、SNRが変化してもσが変化しにくい場合もあり、σを一定の値と仮定して測位誤差を算出してもよい(図4参照)。その後、測距誤差標準偏差の逆数wiを算出し、蓄積部4に蓄積する。
【0020】
ステップS102で検出されたn台の基地局を、それぞれBS1、BS2、…、BSnとし、各基地局の位置をそれぞれ(x1,y1)、(x2,y2)、…、(xn,yn)とする。また、各基地局について計算した測距誤差標準偏差の逆数をそれぞれw1、w2、…、wnとし、各基地局からの信号の伝搬遅延時間をt1、t2、…、tnとする。
【0021】
次に、検出した各基地局の位置(xi,yi)と、各基地局からの信号の伝搬遅延時間(ti)とに基づいて、位置算出装置の位置(x0,y0)を算出する(S104)。位置算出装置の位置は、例えば、特開平7−181242号公報に記載された方法を利用して算出できる。
【0022】
ステップS105では、測位誤差(平面測位誤差を示す等確率楕円の特性値:A、B、θ)を計算する。測位誤差の推定値は、例えば、東西方向で東向きを正とするx軸及び南北方向で北向きを正とするy軸に対して、x軸の正方向を基準として反時計回りにθの角度をなすx’軸と、x’軸に直交するy’軸を設定する。このとき、測位誤差の推定値のx’軸方向の成分をA、y’軸方向の成分をBとし、推定誤差をA、B、θで表す。これらA、B、θは、各々数式1、数式2、数式3により求める。
【0023】
【数1】
Figure 0003735534
【0024】
【数2】
Figure 0003735534
【0025】
【数3】
Figure 0003735534
ここで、数式1、数式2で用るDは、
【0026】
【数4】
Figure 0003735534
により与えられ、ai、biは
【0027】
【数5】
Figure 0003735534
により与えられる。また、数式5で用いられるui、viは、
【0028】
【数6】
Figure 0003735534
【0029】
【数7】
Figure 0003735534
により与えられる。
また、数式3で用いられるφは、
【0030】
【数8】
Figure 0003735534
により与えられ、数式8で用いられるαは、
【0031】
【数9】
Figure 0003735534
の解である。これらの演算によりx’軸方向又はy’軸方向が測位誤差が最大となる方向となり、θにより誤差が最大となる方向が与えられる。
【0032】
また、
【0033】
【数10】
Figure 0003735534
は位置算出装置の座標であり、ステップS104にて算出される。また、
【0034】
【数11】
Figure 0003735534
位置算出装置が検出した基地局BSiの座標であり、ステップS103にて蓄積部4から読み出される。さらに、
【0035】
【数12】
Figure 0003735534
は各基地局BSiからの信号の伝搬遅延時間を判定する際に生じる測距誤差標準偏差の逆数であり、ステップS103にてSNR−σテーブルから算出される。また、検出した基地局の台数nはステップS102にて受信できた基地局の数である。
【0036】
ステップS106では位置算出の終了を判定する。ステップS105で算出した推定測位誤差A、Bともに予め定めた閾値以下にあれば(S106で”Yes”)、当該位置算出を終了し、その時点で得られている(x0,y0)を位置算出装置の位置として出力する。
【0037】
一方、A、Bのいずれかが予め定めた閾値を越えている場合には(S106で”No”)、測位演算回数を示すカウンタ値を判断した(S107)後、ステップS108に進む。なお、ステップS106において、測位誤差A、B各々と閾値とを比較するのではなく、A2+B2、もしくは(A2+B2)の平方根と予め定めた閾値とを比較するようにしてもよい。
【0038】
そして、位置算出演算回数を示すカウンタが所定値に達しているかを判定する(S107)。このカウンタは、ステップS105〜S112による位置算出によっても、測位誤差(A、B)が閾値より低下せず、位置算出演算が無限ループとなることを避けるために、当該ステップを予め定めた規定回数実行した場合には、当該位置算出を終了させるために設けられているものである。そして、ステップS108で、当該位置算出演算を1回行う毎に、位置算出演算実行回数を示すカウンタに”1”を加算する。
【0039】
そして ステップS105において計算した測位誤差に対し、誤差改善の見込みの大きい基地局の順番{ord(i)}を導出する(S109)。このステップS109の詳細な動作は図3にて後述する。
【0040】
その後、ステップS109で求めた順番に含まれる各基地局BSord(i)からの信号を再度検出し(S110)、再検出した信号を用いて各基地局からの信号の伝搬遅延時間tord(i)を再判定し、信号を再検出した基地局に関する測距誤差標準偏差を再度計算して、この標準偏差の逆数word(i)を更新する(S111)。
【0041】
当該ステップにおいて信号の再検出の対象となった基地局をBSiとする。直前のステップまでに測定され、取得している該基地局からの信号の伝搬遅延時間をti、上記信号の伝搬遅延時間判定に伴う測距誤差標準偏差の逆数をwi、再検出により測定した信号の伝搬遅延時間をti’、当該信号の伝搬遅延時間の判定に伴う測距誤差標準偏差の逆数をwi’とすれば、
【0042】
【数13】
Figure 0003735534
により、該基地局についての伝搬遅延時間tiを求めて、更新し、
【0043】
【数14】
Figure 0003735534
により、該基地局の再検出に伴う測距誤差標準偏差の逆数をwiを更新する。このti、wiは、ti(数式13)、wi(数式14)の順に更新する。
【0044】
そして、各基地局の座標(xi,yi)と、各基地局からの信号の伝搬遅延時間tiとに基づいて、位置算出装置の位置(x0,y0)を算出し(S112)、ステップS105に戻り、再度測位誤差を算出し(S105)、測位誤差が閾値以下かを判定する(S106)。
【0045】
ステップS110〜S112において、複数測定した伝搬遅延時間判定値の平均化によって、再検出対象となる基地局に関する測距誤差の低減を図ることもできる。一般に、個々の測定が独立事象であれば、M回の測定値のの平均化によって、一回の測定における誤差を繰返回数(M)の平方根の逆数倍に低減することができる。
【0046】
また、受信信号の信号対雑音比(SNR)の改善によっても、再検出対象となる基地局に関する測距誤差の低減を図ることもできる。この具体例として、同相加算の回数増加があげられる。一般にm倍の同相加算によって、SNRをm倍に改善することができる。
【0047】
上記ステップS103又はステップS111において、伝搬遅延時間ti、tord(i)を判定する際の基準時間は絶対的に正確な時間でなくても、相対的に正確な時間であればよい。ただし、ステップS103及びステップS111では同一の基準時間を使用しなければならない。例えば、ステップS103において特定した基地局の一つが送信するパイロット信号を基準時間に用いると、基準とした基地局をステップS111において再検出の対象に含め、この基地局から送信されるパイロット信号を基準に用いる必要がある。
【0048】
誤差改善見込みの大きい基地局は、図3において説明する方法により、測位誤差の最も大きい方向に最も近い方向にある基地局又は近い方向から上位の数局の基地局を選択することにより求める。
【0049】
図3は、図2に示す位置算出方法における、改善見込みの大きい基地局を求める方法を示すフローチャートである。
【0050】
まず、最近検出したn台の基地局BS1、BS2、…、BSnの添字(サフィックス)からなる集合をN={1,2,…,n}とする(S121)。Nの任意の要素iと予め定めた値sup_wに対し、wi<sup_wを満たすようなiからなる集合をMとする(S122)。ここで、wiは各基地局について計算した測距誤差標準偏差の逆数であり、sup_wは測距誤差標準偏差の逆数に対する閾値である。ステップS122で作成した集合Mは、検出した全基地局のうち、測距誤差標準偏差が所定の閾値より大きい(測距誤差標準偏差の逆数が所定の閾値より小さい)基地局について得られる基地局の添字の集合である。なお、計算した測距誤差標準偏差に閾値を設ける必要がない場合には、M=Nとしてもよい。
【0051】
そして、Mに含まれる要素の数と、予め定めた再測する基地局の最大数(sup_ord)との小さい値をmとする(S123)。
【0052】
その後、x’軸方向の推定誤差Aと、y’軸方向の推定誤差Bとを比較する。A≧Bならば(S124で”Yes”)、集合Mに含まれる要素iに対応するx’軸方向の誤差からなる集合{ai}から、aiの絶対値の大きい順にm個取り出してaord(1),aord(2),…,aord(m)とする(S125)。一方、A<Bならば(S124で”No”)、集合Mに含まれる要素iに対応するy’軸方向の誤差からなる集合{bi}から絶対値の大きい順にm個取り出してbord(1)、bord(2)、…、bord(m)とする(S126)。このとき、ord(1)、ord(2)、…、ord(m)が誤差改善見込みの大きい基地局の順番を示すので、基地局BSord(1)はBSord(2)よりも誤差改善見込みが大きい。なお、上記{ai}もしくは{bi}から絶対値の大きい順にm個取り出すときに、要素j(j<m)に対応するx’軸方向の誤差aord(j)を1番目の要素に対応するx’軸方向の誤差aord(1)で除した値の絶対値|aord(j)/aord(1)|と、要素jに対応するy’軸方向の誤差bord(j)を1番目の要素に対応するy’軸方向の誤差bord(1)で除した値の絶対値|bord(j)/bord(1)|の双方が予め定めた値sup_r以下であれば、j番目以後の基地局による改善見込みは小さいと判定し、改善見込みのある基地局数を示すmを、m=j−1に更新して、当該順番づけを中止することもできる。そうすると、このmを用いて、図2に示す位置算出方法で再測する基地局の数はj−1個になる。
【0053】
次に、前述した位置算出装置(図1)において、この位置算出方法を実行させたときの動作について説明する。
【0054】
処理部5は、蓄積部4から基地局情報を読み出し、基地局からの信号を受信するよう受信部1を制御する。処理部5は、蓄積部4に蓄積された基地局情報に含まれるタイミング情報に基づいて、各基地局の遅延プロファイルを作成するよう遅延プロファイル作成部2を制御する。処理部5は、遅延プロファイル作成部2が出力する各基地局の遅延プロファイルの信号電力に基づいて、それぞれの基地局からの信号が検出できたかを判定して、基地局BSiを特定する(S102)。
【0055】
信号が検出できた基地局BSiについて、処理部5は、上記基地局の遅延プロファイルと、基準時間と、各基地局の送信タイミングの情報とに基づいて、信号伝搬遅延時間を判定するよう信号伝搬遅延時間測定部3を制御する。また、処理部5は、基地局BSiについて、基地局の位置(xi,yi)を蓄積部4に一時的に蓄積する。そして、信号伝搬遅延時間測定部3により測定された伝搬遅延時間判定値をtiとして蓄積部4に一時的に蓄積する。さらに、受信部1からの雑音電力と、遅延プロファイル作成部2からの信号電力とから、蓄積部4に蓄積されたSNR−σテーブルに基づいて測距誤差標準偏差σを求め、その逆数のwiを求めて蓄積部4に一時的に蓄積する(S103)。
【0056】
続いて、処理部5は、検出したすべての基地局の位置{(xi,yi)}と信号伝搬遅延時間の判定値{ti}とに基づいて当該位置算出装置の位置(x0,y0)を算出し、蓄積部4に一時的に蓄積する(S104)。
【0057】
そして、処理部5は、蓄積部4に蓄積された位置算出装置の位置(x0,y0)と、基地局の位置{(xi,yi)}と、測距誤差標準偏差の逆数{wi}とに基づいてA、B、θ、{ai}、{bi}を求めて蓄積部4に一時的に蓄積する(S105)。
【0058】
さらに、処理部5は、蓄積部4に蓄積されたA、Bと、蓄積部4に蓄積(又は外部から入力)された閾値とを比較して、ステップS107、S108に移るか、あるいはこの処理を終了するかを決定する(S106)。終了する場合には、蓄積部4に現在蓄積されている(x0,y0)を当該位置算出装置の位置として、位置算出装置から出力する。さらに、測位誤差(A、B、θ)を位置算出装置から出力するように構成することもできる。
【0059】
処理部5は、蓄積部4からA、B、{ai}、{bi}を読み出し、蓄積部4に蓄積(又は外部から入力)された再検出する基地局の最大数(sup_ord)とに基づいて、誤差改善見込みの大きい基地局の順番である{ord(i)}を求め、蓄積部4に一時的に記憶する(S109)。
【0060】
さらに、処理部5は、蓄積部4に蓄積された{ord(i)}に基づき、上述したステップS102における処理部5の動作と同様に、誤差改善見込みの大きい基地局{BSord(i)}について、各基地局からの信号を再検出して、遅延プロファイル作成部2が遅延プロファイルを作成する(S110)。
【0061】
そして、信号伝搬遅延時間測定部3からの各伝搬遅延時間判定値と、蓄積部4に蓄積された{word(i)}、{tord(i)}とから{tord(i)}を更新し、蓄積部4に一時的に蓄積する(S111)。また、受信部1からの雑音電力と、遅延プロファイル作成部2からの各信号電力と、蓄積部4に一時的に蓄積した{wi}と、SNR−σテーブルとに基づいて{word(i)}に更新し、蓄積部4に一時的に蓄積する(S111)。
【0062】
そして、蓄積部4に蓄積された{(xi,yi)}と{tord(i)}とに基づいて当該位置算出装置の位置(x0,y0)を算出し、蓄積部4に一時的に蓄積する(S112)。
【0063】
図4は、本発明の第1の実施の形態の異なる位置算出方法のフローチャートである。
【0064】
検出した基地局に関する測距誤差標準偏差を一定と仮定する場合には、予め設定した誤差以下となるような基地局の組み合わせとそれぞれの所要再検出回数を計算してから、基地局からの信号を再検出すると効率がよい。この図4に示す位置算出方法は、前述した位置算出方法(図2)と比較して、所要再検出回数CNTを用いたステップS143、ステップS149及びステップS151に特徴がある。
【0065】
まず、ステップS141〜S144において位置算出装置の概略位置を求める。位置算出装置は、各基地局からの信号を受信(検出)して、送信元の基地局(BSi)を特定する(S141)。
【0066】
そして、各基地局からの信号の伝搬遅延時間(ti)を判定し、各基地局BSiの位置(xi,yi)を、特定した基地局の識別番号に基づいて蓄積部4から読み出し、伝搬遅延時間判定により生じる測距誤差標準偏差の計算値の逆数(wi)を予め定めた一定値(prm_w)とし、このprm_wをwiに入力する(S142)。すなわち、ステップS141で検出されたn台の基地局をそれぞれBS1、BS2、…、BSnとし、各基地局の位置をそれぞれ(x1,y1)、(x2,y2)、…、(xn,yn)とし、各基地局について計算した測距誤差標準偏差の逆数のそれぞれw1、w2、…、wnをprm_wとし、各基地局からの信号の伝搬遅延時間をt1、t2、…、tnとする。
【0067】
また、検出したn台の基地局について、所要再検出回数を示すカウンタをCNT1、CNT2、…、CNTnとし、カウンタ値を0に初期化する(S143)。
【0068】
次に、検出した各基地局の位置(xi,yi)と、各基地局からの信号の伝搬遅延時間(ti)とに基づいて、位置算出装置の位置(x0,y0)を算出する(S144)。位置算出装置の位置は、例えば、特開平7−181242号公報に記載された方法を利用して算出できる。
【0069】
さらに、測位誤差(A、B、θ)を、図2において説明した位置算出方法のステップS105と同様の方法で計算する(S145)。この測位誤差Aは、x軸の正方向を基準として反時計回りにθの角度をなすx’軸方向の誤差の成分であり、Bはx’軸に直交するy’軸方向の誤差の成分である。
【0070】
S146では、基地局の組み合わせと各基地局の所要再検出回数との計算の終了を判定する。ステップS145で算出した推定測位誤差A、Bともに予め定めた閾値以下にあれば(S146で”Yes”)、ステップS151に移る。
【0071】
一方、A、Bのいずれかが予め定めた閾値を越えている場合には(S146で”No”)、所要再検出回数CNTord(i)を判断した(S147)後、ステップS148に進む。
【0072】
なお、ステップS146において、測位誤差A、B各々と閾値とを比較するのではなく、A2+B2、もしくは(A2+B2)の平方根と予め定めた閾値とを比較するように構成してもよい。
【0073】
そして、所要再検出回数CNTord(i)が所定値に達しているかを判定する(S147)。この所要再検出回数の判定は、ステップS145〜S150により所要再検出回数を増加させても測位誤差(A、B)が閾値より低下せず、所要再検出回数の算出が無限ループとなることを避けるために、当該ステップを予め定めた規定回数実行した場合には、当該所要再検出回数の算出を終了するために設けられているものである。
【0074】
そして ステップS145において計算した測位誤差に対し、誤差改善の見込みの大きい基地局の順番{ord(i)}を導出する(S148)。この{ord(i)}は、図3において説明した手順で導出される。
【0075】
そして、誤差改善見込みの大きい各基地局について、所要再検出回数(CNT)に、数式15に示すように予め定めた再検出回数の増分値(prm_step)を加算する(S149)。
【0076】
【数15】
Figure 0003735534
また、数式16に示すように、測距誤差標準偏差の逆数wiを更新する(S150)。
【0077】
【数16】
Figure 0003735534
そして、ステップS145に戻り、再度測位誤差(A、B、θ)を算出し(S145)、測位誤差が閾値以下かを判定する(S146)。
【0078】
例えば、sup_ord=1で、prm_step=1とした場合には数式15は、
【0079】
【数17】
Figure 0003735534
となり、数式16は、
【0080】
【数18】
Figure 0003735534
となる。
【0081】
ステップS146、S147にてカウンタCNTの算出(S149)を終了させると判断したら、ステップS151に移る。基地局BSi(i=1、2、…、n)からの信号をそれぞれCNTi回、再検出し(S151)、再検出した信号を用いて各基地局からの信号の伝搬遅延時間tiをCNTi回判定して、それぞれの結果をti(1)、ti(2)、… 、ti(CNTi)とする(S151)。続いて、信号を再度検出した基地局に関し、基地局BSiからの信号の伝搬遅延時間の判定結果を、これらの測定結果とステップS142で得た結果を含めた平均値とする。すなわち、ti={ti+ti(1)+…+ti(CNTi)}/{1+CNTi}と更新する(S152)。
【0082】
そして、各基地局の座標(xi,yi)と、各基地局からの信号の伝搬遅延時間tiとに基づいて、位置算出装置の位置(x0,y0)を算出して(S153)、位置算出装置の位置として出力する。さらに、測位誤差(A、B、θ)を位置算出装置から出力するように構成することもできる。
【0083】
次に、前述した位置算出装置(図1)において、図4で説明した位置算出方法を実行させたときの動作について説明する。
【0084】
ステップS141〜S144において、処理部5は、図2で説明した位置算出方法のステップS102〜S104における処理部5の動作と同様に、{(xi,yi)}、{ti}、{wi}、(x0,y0)を求めて、蓄積部4に一時的に蓄積する(S142、S144)。また、{CNTi}を全て0に初期化して蓄積部4に一時的に蓄積する(S143)。
【0085】
ステップS145において、処理部5は、図2で説明した位置算出方法のステップS105と同様の動作をする。
【0086】
さらに、処理部5は、蓄積部4に蓄積されたA、Bと、蓄積部4に蓄積(又は外部から入力)された閾値とを比較して、ステップS147、S148に移るか、あるいはステップS151に移るかを決定する(S146)。
【0087】
ステップS148において、処理部5は、図2で説明した位置算出方法のステップS109と同様の動作をする。
【0088】
さらに、処理部5は、蓄積部4に蓄積された{ord(i)}、{CNTi}、{wi}、prm_wおよびprm_stepを読み出し、これらの値に基づいて、{CNTi}、{wi}を更新し、蓄積部4に一時的に蓄積する(S149〜S150)。
【0089】
ステップS151〜S153において、処理部5は、蓄積部4に蓄積された{CNTi}に基づき、図2で説明した位置算出方法のステップS102〜S104と同様の動作をする。すなわち、{BSi}についてそれぞれ遅延プロファイルを作成し、信号の再検出をそれぞれ{CNTi}回行う(S151)。また、信号伝搬遅延時間測定部3からの各伝搬遅延時間判定値と、蓄積部4に蓄積された{ti}および{CNTi}とから、{ti}を更新する(S152)。また、これら{ti}と蓄積部4に蓄積された{(xi,yi)}とに基づいて当該位置算出装置の位置(x0,y0)を算出し、位置算出装置から出力する(S153)。さらに、処理部5が蓄積部4に蓄積されたA、B、θを位置算出装置から出力するように構成することもできる。
【0090】
このように、第1の実施の形態の位置算出装置は、基地局からの信号を受信する受信部1と、基地局からの信号の遅延プロファイルを作成する遅延プロファイル作成部2と、遅延プロファイルを解析して信号の伝搬遅延時間を判定する信号伝搬遅延時間測定部3と、位置算出装置の位置算出に必要なデータを蓄積する蓄積部4と、受信部1、遅延プロファイル作成部2、信号伝搬遅延時間測定部3及び蓄積部4を制御し、位置算出に用いる各種データに処理をして、測位演算を行う処理部5とを有し;
処理部5は、信号伝搬遅延時間測定部3により測定された伝搬遅延時間により位置算出装置の位置を求める位置算出手段と、伝搬遅延時間の判定により生じる測距誤差標準偏差を計算する標準偏差計算手段と、検出した各基地局の位置と、位置算出手段で計算した位置算出装置の位置と、標準偏差計算手段で計算した測距誤差標準偏差とにより位置算出装置の測位誤差を計算する誤差計算手段と、誤差計算手段で計算した測位誤差により測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局を導出する導出手段とを備え、位置算出手段は、再検出された測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局からの信号により位置算出装置の位置を再度算出する。
【0091】
よって、各基地局からの信号を検出して(S102)、各基地局からの信号の伝搬遅延時間を判定して、位置算出装置の位置及び伝搬遅延時間の判定により生じる測距誤差標準偏差を計算し(S103)、各基地局の位置と、位置算出装置の位置及び測距誤差標準偏差とにより位置算出装置の測位誤差を計算し(S104、S105)、計算した位置算出装置の測位誤差に基づき、測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局を導出し(S109)、導出した測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局からの信号を再検出して(S110)、位置算出装置の位置を再度算出することから(S112)、測位に要する時間や、消費電力の増大を抑えつつ、位置算出装置の正確な位置を測定することができる。
【0092】
さらに、計算した位置算出装置の測位誤差と予め定めた値とを比較した結果に基づいて位置算出の終了を判定するので(S106)、測位誤差が一定値以下の位置測定結果を得ることができる。
【0093】
さらに、導出した測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局の各々からの信号を再検出(S110)して測定した各伝搬遅延時間と、該伝搬遅延時間の判定により生じる各測距誤差標準偏差と、当該再検出以前に判定された基地局の伝搬遅延時間判定値と、当該再検出以前に計算された測距誤差標準偏差と、各基地局の位置とに基づいて、位置算出装置の位置を算出するとともに、導出した測位誤差改善見込みが大きい基地局の各々について伝搬遅延時間判定値と、測距誤差標準偏差の計算値とを更新して(S111)、位置算出装置の位置を再度算出することから、少ない演算で位置算出装置の測位誤差を低減することができる(S112)。
【0094】
さらに、計算した位置算出装置の測位誤差が大きい方向を算出して(S105)、当該方向から信号を送信している基地局を測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局として導出する。すなわち、計算した測位誤差と、各々の基地局に関して、位置算出装置に対する方向余弦の測距誤差標準偏差による商と、に基づいて、測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局の順番を導出するので(S109)、少ない演算で位置算出装置の測位誤差の低減に寄与が大きい基地局を選択することができる。
【0095】
また、図4において説明した位置算出方法では、各基地局からの信号を検出して(S141)、各基地局からの信号の伝搬遅延時間を判定して、位置算出装置の位置及び伝搬遅延時間の判定により生じる測距誤差標準偏差を計算し(S142)、各基地局の位置と、位置算出装置の位置及び測距誤差標準偏差とにより、位置算出装置の測位誤差を計算し(S145)、計算した位置算出装置の測位誤差に基づき、測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局を導出し(S148)、測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局について、該基地局からの信号を再検出したときの測距誤差を計算して、基地局からの信号を再検出する所要再検出回数を計算し(S149、S150、S146)、各基地局からの信号を、所要再検出回数、再検出して測定した各伝搬遅延時間と、該伝搬遅延時間の測定により生じる各測距誤差標準偏差と、当該再検出以前に測定された基地局の伝搬遅延時間と、当該再検出以前に計算された測距誤差標準偏差と、各無線送信局の位置とに基づいて、前記位置算出装置の位置を再度算出する(S151〜S153)するので、基地局からの信号の検出回数による測位誤差の減少を試算してから、基地局からの信号を再検出して、受信機の位置を再度算出することから、無駄な演算を省いて、位置算出装置の正確な位置を測定することができる。
【0096】
さらに、計算した位置算出装置の測位誤差が大きい方向を算出して、当該方向から信号を送信している基地局を測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局として導出する(S148)。すなわち、計算した測位誤差と、各々の基地局に関して、位置算出装置に対する方向余弦の測距誤差標準偏差による商と、に基づいて、測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局の順番を導出するので(S148)、少ない演算で位置算出装置の測位誤差の低減に寄与が大きい基地局を選択することができる。
【0097】
図5は、本発明の第2の実施の形態の位置算出装置の主要な構成を示すブロック図である。第2の実施の形態の位置算出装置は、第1の実施の形態(図1)の位置算出装置と比べて、表示部6を備える点を特徴とする。なお、第1の実施の形態(図1)と同じ符号を付した構成は、同じ動作をするので、その詳細な説明は省略する。処理部5’は、位置算出装置の位置(x0,y0)を出力する際に、蓄積部4に蓄積された測位誤差(A、B、θ)より測位誤差を示す楕円Eを求め、出力する。この楕円Eは数式19により表される。
【0098】
【数19】
Figure 0003735534
そして、表示部6はx−y平面上に位置算出装置の位置(x0,y0)と誤差楕円Eとを表示し、すなわち、第2の実施の形態の位置表示装置は、どの方向に誤差が大きいかを表示する測位誤差表示装置として機能する。
【0099】
なお、楕円は相似形に拡大又は縮小して表示することもできる。例えば、
【0100】
【数20】
Figure 0003735534
により表示する。ここで、Pは測位誤差の累積確率であり、測位結果が数式20により示される楕円Eの中に含まれる確率がPとなる。このとき、表示部6に確率Pを表示するように構成することもできる。
【0101】
図6は、本発明の第3の実施の形態の位置算出装置の主要な構成を示すブロック図である。
【0102】
第3の実施の形態の位置算出装置は、第2の実施の形態(図5)の位置算出装置と比べて、地図データベース7を備える点で特徴がある。なお、なお、第1の実施の形態(図1)又は第2の実施の形態(図5)と同じ符号を付した構成は、同じ動作をするので、その詳細な説明は省略する。
【0103】
処理部5”は、位置算出装置の位置(x0,y0)に基づいて地図データベース7より地図データを読み出し、測位の推定誤差を示す楕円Eとともに、表示部6’へ出力する。すなわち、地図データベース7から読み出した地図データに誤差楕円Eを重ねた地図データを作成し、出力しする。表示部6’は、上記地図データと誤差楕円Eとを表示して、位置算出装置を誤差を表示する測位誤差表示装置として機能させる。さらに、地図情報と誤差楕円Eを重ねて表示することで、自分が存在する場所を容易に特定することもできる。例えば、図6において、誤差楕円の長径は北北西(南南東)の方向となっており、誤差楕円の付近に北北西から南南東の方向に道路が存在するので、この道路上にいる可能性が大きいことが分かる。
【0104】
また、処理部5”が、誤差楕円を特徴づけるパラメータA、B、Pに基づいて、表示部6’に楕円が適切に表示されるように、表示する地図の縮尺を制御するように構成することもできる。
【0105】
さらに、楕円Eを数式20を用いて求め、確率Pを表示部6’に表示するように構成することもできる。
【0106】
図7は、本発明の第2又は第3の実施の形態の位置算出装置による、位置算出方法のフローチャートである。
【0107】
図7の位置算出方法は、第1の実施の形態の位置算出方法(図2)と比べて、ステップS166、S167に特徴がある。なお、図2の位置算出方法と同じ処理をするステップの説明は省略する。
【0108】
この位置算出方法の最初に、終了フラグをOFFに設定しておく(S161)。測位誤差表示装置は、測位誤差(A、B、θ)を算出すると(S165)、その測位誤差に対応した楕円Eの表示を更新する(S166)。その後、終了フラグがONであると判定すると(S167)、位置算出計算を終了する。
【0109】
ユーザーは、S165〜S171における位置算出計算の繰り返しによって、表示部6’に表示される、徐々に縮小していく楕円Eによって測位誤差の推定値を確認して、満足する誤差に達したら、処理部5”に対して入力されるパラメタである終了フラグをONに設定し、位置算出計算を終了させる。入力パラメタの設定には、例えばキーボードを利用すればよい。
【0110】
このように、第2の実施の形態の位置算出装置は、基地局からの信号を受信する受信部1と、基地局からの信号の遅延プロファイルを作成する遅延プロファイル作成部2と、遅延プロファイルを解析して信号の伝搬遅延時間を判定する信号伝搬遅延時間測定部3と、位置算出装置の位置算出に必要なデータを蓄積する蓄積部4と、位置算出結果を表示する表示部6と、受信部1、遅延プロファイル作成部2、信号伝搬遅延時間測定部3、蓄積部4及び表示部6を制御し、位置算出に用いる各種データに処理をして、測位演算を行う処理部5とを有し、
処理部5は位置算出装置の位置と測位誤差とを算出するとともに、この測位誤差から誤差範囲を表す楕円を算出し、表示部6は位置算出装置の位置とともに誤差範囲を楕円にて表示するので、位置算出装置の正確な位置を測定することができるとともに、測位誤差を認識させることができ、位置算出の継続や終了の判断に役立てることができる。
【0111】
また、第3の実施の形態の位置算出装置は、基地局からの信号を受信する受信部1と、基地局からの信号の遅延プロファイルを作成する遅延プロファイル作成部2と、遅延プロファイルを解析して信号の伝搬遅延時間を判定する信号伝搬遅延時間測定部3と、位置算出装置の位置算出に必要なデータを蓄積する蓄積部4と、位置算出結果を表示する表示部6’と、地図情報が読み出される地図データベース7と、受信部1、遅延プロファイル作成部2、信号伝搬遅延時間測定部3、蓄積部4、表示部6’及び地図データベース7を制御し、位置算出に用いる各種データに処理をして、測位演算を行う処理部5”とを有し、
処理部5”は位置算出装置の位置と測位誤差とを算出するとともに、この測位誤差から誤差範囲を表す楕円を算出し、誤差楕円が含まれる範囲の地図情報を地図データベース7から選択して、表示部6’は位置算出装置の位置、誤差楕円とともに地図情報を表示するので、位置算出装置の正確な位置や誤差を測定することができるとともに、測位誤差を認識させることができ、位置算出の継続や終了の判断に役立てることができる。
【0112】
また、表示部に誤差楕円に位置算出装置の位置が含まれる確率を表示するので、算出された位置の精度を容易に認識することができる。
【0113】
図8は、本発明の第4の実施の形態の位置情報提供システムの主要な構成を示すブロック図である。
【0114】
推定測位誤差の算出と表示は、一つの装置のみで行う必要はなく、利用者の用途に応じて、システム上に分散して構成してもよい。第4の実施の形態の位置情報提供システムは第1〜3の実施の形態に係る位置検出方法を用いた位置情報提供システムである。
【0115】
第4の実施の形態の位置情報提供システムにおいて、位置検出端末10は、第1の実施の形態に係る位置算出装置12と、通信ネットワークを介してサーバ装置20と通信する通信制御部11とを備えている。表示端末20は、通信ネットワークを介してサーバ装置20と通信する通信制御部21と、位置検出端末10の位置及び誤差楕円Eが表示された地図を表示する表示部22とを備えている。
【0116】
サーバ装置30は、図9に示すように、通信ネットワークを介して他の端末と通信する通信制御部31と、位置検出端末10の識別情報に基づいて認証及び課金を行うための認証・課金部32と、地図データベース34と、位置及び誤差楕円Eとに基づいて、地図データベース34より当該誤差楕円Eに対応する地図データを選択して、該地図に誤差楕円Eを追記するための地図作成部33とを備える。
【0117】
なお、位置算出装置12は第1の実施の形態に係るものを用いたが、第2又は第3の実施の形態に係る位置算出装置を用いてもよい、その場合、サーバ装置30から位置検出端末10と表示端末20の両方に地図データを送信するように構成すると、位置検出端末10に地図データを備える必要がない。
【0118】
次に、第4の実施の形態の位置情報提供システムの動作について説明する。
【0119】
図10は、第4の実施の形態の位置情報提供システムの動作を示すフローチャートである。
【0120】
まず、位置検出端末10において、位置検出端末10の位置(x0,y0)とその推定誤差を示す楕円Eのパラメータ(A、B、θ)とを算出する(S181)。そして、位置情報の発信元である位置検出端末10の識別情報(端末ID)と、宛先となる表示端末20の識別情報(電話番号、電子メールアドレス等)と、算出した位置(x0,y0)と、楕円Eのパラメータ(A、B、θ)とを含むメッセージをサーバ装置30に送付する(S182)。
【0121】
次に、サーバ装置30は、メッセージに含まれる位置検出端末10の識別情報に基づいて認証処理を行い(S183)、必要に応じて課金処理をする(S184)。続いて、同メッセージに含まれる位置(x0,y0)と、誤差楕円Eとに基づいて、地図データベース34より誤差楕円Eを含む地図データを選択して、該地図上に誤差楕円Eを記載する(S185)。そして、発信元の位置検出端末10の識別情報(端末ID)と、宛先となる表示端末20の識別情報(電話番号等)と、誤差楕円Eを含む地図データとを、宛先となる表示端末20へ転送する(S186)。
【0122】
そして、表示端末20は、誤差楕円Eが記載された地図を表示部22に表示する(S187)。
【0123】
このように、第4の実施の形態の位置情報提供システムは、複数の基地局からの信号の伝搬遅延時間により位置を算出する位置算出装置12を備える位置検出端末10と、地図情報を提供するサーバ装置30と、位置検出端末が検出した位置情報を使用者が視認可能な形態で提供する表示端末20と、位置検出端末10、サーバ装置30及び表示端末20を通信可能に接続する通信ネットワークとを有する位置情報提供システムであって;位置算出装置12は、測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局を導出する導出手段と、導出した測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局からの信号を再検出して位置検出端末10の位置を再度算出する位置算出手段とを備え;サーバ装置30は、位置算出装置12の位置に基づいて、この位置に対応する地図情報を選択して出力する地図情報出力手段を備え;表示装置20は、位置算出装置12の位置と地図情報とを使用者が認識可能な情報として出力する。よって、位置算出装置12は、測位誤差の大きい方向に近い方向にある基地局を導出し、導出した基地局からの信号を再検出して位置検出端末10の位置を再度算出し、該算出した位置情報を通信ネットワークに向けて出力し、表示端末20は、位置算出装置12にから通信ネットワークを介して受信した測位結果とサーバ装置30が出力したこの測位結果に対応する地図情報とを関連させて表示部22に表示するので、表示端末20の所持者が、別の場所に位置する位置検出端末10の実際の位置を探索することができる。また、地図データベースをサーバ装置30で一元的に管理できるので、当該位置情報提供システムが複数の位置検出端末10や表示端末20を含む場合でも、地図データベースの保守が容易となる。
【0124】
さらに、位置算出装置12は位置検出端末10の位置とともに測位誤差を出力し、サーバ装置30(地図情報出力手段)は測位誤差に基づいて算出された楕円が含まれる範囲の地図情報を選択して出力し、表示装置20は位置検出端末の位置10、誤差楕円及び地図情報を表示部22に表示するので、位置検出端末10の正確な位置を測定できるとともに、測位誤差を認識させることができ、位置算出の継続や終了の判断に役立てることができる。
【0125】
また、第4の実施の形態の位置情報提供システムに用いられるサーバ装置30は、複数の基地局からの信号の伝搬遅延時間を用いて、測位誤差の大きい方向に近い方向にある無線送信局を導出し、前記導出した測位誤差の大きい方向に近い方向にある無線送信局からの信号を再検出して、自装置の位置を算出する算出する位置算出装置12を備える位置検出端末10と、位置検出端末10が検出した位置情報を使用者に提供する表示端末20と、位置検出端末10及び表示端末20と通信ネットワークを介して通信可能に接続されるサーバ装置30であって、通信ネットワークを介して他の端末と通信する通信制御部31と、地図データベース34から地図情報を読み出して提供する地図作成部33とを有し、地図作成部33は、位置算出装置12により算出された位置検出端末10の測位誤差(位置情報)に基づいて、この測位誤差に対応する地図情報を選択し、通信制御部31は、表示端末20に対し、該地図情報を出力するので、表示端末20の所持者が、別の場所に位置する位置検出端末10の位置を探索して、位置検出端末の位置、測位誤差を地図上で認識することができる。
【0126】
さらに、サーバ装置は、位置検出端末の識別情報に基づいて認証および課金を行うための認証・課金部32を有し、認証・課金部32は地図情報の利用状況に基づいて課金データを作成するので、地図利用に係る料金を確実に課金することができる。
【0127】
次に、本発明による位置算出方法の効果を計算機シミュレーションにより示す。
【0128】
目標測位精度として、測位誤差の累積分布の67%値を50m以下とする。これは、1999年9月15日にFCC(Federal Communications Commission)が報知したEnhanced 911(E911)PhaseII requirementsに記載されている条件である。
【0129】
シミュレーション条件として、以下を仮定する。ただし距離の単位はmである。
・位置検出端末の真の位置 (x0,y0)=(1500,130)
・第一のステップで検出した基地局 BS1、BS2、BS3
Figure 0003735534
・各基地局について測距誤差標準偏差の逆数 w1=w2=w3=1/42
また、位置検出端末10において信号検出の際に判定する各基地局についての伝搬遅延時間は、位置検出端末10から基地局までの距離を光速で割った値に、基地局毎にそれぞれ独立したノイズを加えた値とする。ただし、このノイズは平均0、標準偏差0.14μ秒の正規分布に従うものとする。よって、位置検出端末10と基地局との距離は、この値で正規分布をする。
【0130】
図11は、第1の実施の形態の位置算出方法により、位置検出端末10位置を算出する途中の状態を示す誤差分布であり、図2のステップS104により算出された位置検出端末10の測位結果の誤差分布を示す。図11において横軸をx軸、縦軸をy軸とし、サンプル数は5000である。この場合、測位誤差の累積分布の67%値は55mとなり、上記目標精度を満たさない。
【0131】
図2のステップS105及びステップS109を実行すると、上記の各測位結果いずれにおいても、BS3が誤差改善見込みが最も大きい基地局となる。例えば、測位結果が(x0,y0)=(1500,130)のとき、A=30m、B=44m、θ=2.7度、b1=−0.0032、b2=−0.0049、b3=0.024となる。この楕円パラメータと、位置検出端末10と各基地局との相対位置から、この楕円の長径Bの方向にある基地局はBS3であることがわかる。
【0132】
続いて、図2のステップS110〜S112を実行する。すなわち、誤差改善見込みが最も大きい基地局と判断したBS3について信号を再検出して伝搬遅延時間を判定し、該基地局からの伝搬遅延時間を再判定して、位置検出端末10位置を測位する。この測位結果の誤差の分布を図12に示す。この場合、測位誤差の累積分布の67%値は48mとなり、上記目標精度を満たす。
【0133】
一方、誤差改善の見込みをつけずに、再測位した場合の誤差分布を図13及び図14に示す。図13は基地局BS1について、図14は基地局BS2について、前述したBS3の場合と同様に再測位した結果の誤差の分布を示す。これらの場合、測位誤差の累積分布の67%値はいずれも51mとなり、上記目標精度は満たされない。
【0134】
上記と同様に、全ての基地局について信号を再検出して再測位した結果の誤差の分布の様子を図15に示す。この場合、測位誤差の累積分布の67%値は39mとなる。上記目標精度を十分に満たすが、測位結果を得るまでの処理のほとんどは遅延プロファイルの作成に費やされる。そのため、全ての基地局(上記の場合、3局)について信号を再検出して再測位する場合には、一つの基地局について信号を再検出して再測位する場合に比べて約3倍の量の計算をしなければならない。その分、位置検出の処理時間が長くなり、消費電力が増大して、位置算出の効率が劣化してしまう。
【0135】
本発明によれば、予め誤差改善見込みの大きい基地局を計算して、その基地局からの信号の受信タイミングを再度測定して測位精度を向上させるので、位置算出に要する時間、消費電力の増加を抑制しつつ、測位精度を向上させることができる。
【0136】
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
【0138】
請求項に記載の位置算出方法において、前記移動局の測位誤差から誤差範囲を表す楕円を算出し、前記楕円が含まれる範囲の地図情報を地図データベースから選択することを特徴とする位置算出方法。
【0139】
さらに、前記誤差範囲を表す楕円に、前記受信機の位置が含まれる確率を算出することを特徴とする位置算出方法。
【0140】
複数の無線送信局からの信号の伝搬遅延時間により位置を算出する算出する位置算出装置を備える位置検出端末と、地図情報を提供するサーバ装置と、前記位置検出端末が検出した位置情報を使用者が認識可能な形態で提供する位置情報認識装置とを有する位置情報提供システムであって、
前記位置検出端末、前記サーバ装置及び前記位置情報認識装置は通信ネットワークを介して通信可能に接続されており、
前記位置算出装置は、測位誤差の大きい方向に近い方向にある無線送信局を導出する導出手段と、前記導出した測位誤差の大きい方向に近い方向にある無線送信局からの信号を再検出して前記位置検出端末の位置を再度算出する位置算出手段とを備え、
前記サーバ装置は、前記位置算出装置により算出された位置検出端末の位置に基づいて、この位置に対応する地図情報を選択して出力する地図情報出力手段を備え、
前記位置情報認識装置は、前記位置算出装置の位置と前記地図情報とを使用者が認識可能な情報として出力することを特徴とする位置情報提供システム。
【0141】
さらに、前記位置算出装置は、前記位置検出端末の位置とともに、測位誤差を出力し、
前記地図情報出力手段は、前記測位誤差に基づいて算出された楕円が含まれる範囲の地図情報を選択して出力し、
前記位置情報認識装置は、前記位置検出端末の位置、前記測位誤差及び前記地図情報を表示することにより出力することを特徴とする位置情報提供システム。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の位置算出装置のブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の位置算出方法のフローチャートである。
【図3】 第1の実施の形態における、改善見込みの大きい基地局を求める方法のフローチャートである。
【図4】 本発明の第1の実施の形態の異なる位置算出方法のフローチャートである。
【図5】 本発明の第2の実施の形態の位置算出装置のブロック図である。
【図6】 本発明の測位誤差表示装置の別の実施例を示す図である。
【図7】 本発明の別の位置算出方法のフローチャートである。
【図8】 本発明の第4の実施の形態の位置情報提供システムのブロック図である。
【図9】 図8に示す位置情報提供システムに用いられるサーバ装置のブロック図である。
【図10】 図8に示す位置情報提供システムの動作フローチャートである。
【図11】 本発明によらない位置算出方法の測位誤差分布図である。
【図12】 本発明による位置算出方法の測位誤差分布図である。
【図13】 本発明によらない位置算出方法の測位誤差分布図である。
【図14】 本発明によらない位置算出方法の測位誤差分布図である。
【図15】 全ての基地局について再測位した誤差分布図である。
【符号の説明】
1 受信部
2 遅延プロファイル作成
3 信号伝搬遅延時間測定部
4 蓄積部
5、5’、5” 処理部
6、6’ 表示部
7、34 地図データベース
10 位置検出端末
11、21、31通信制御部
12 位置算出装置
20 表示端末
22 表示部
30 サーバ装置
32 認証課金部
33 地図作成部、
x0,y0 算出した端末(位置算出装置)の位置
BSi 検出した基地局(無線送信局)
n 検出した基地局の台数
xi,yi 基地局BSiの位置、
ti 基地局BSiからの信号の伝搬遅延時間の判定値、
wi 基地局BSiからの測距誤差標準偏差の計算値の逆数
A、B、θ 推定測位誤差
ai、bi 推定測位誤差を算出するための中間結果
ord(j)推定測誤差に対し誤差改善見込みの大きい基地局の順番、
CNTi 基地局BSiに関する所要再検出回数

Claims (8)

  1. 位置が既知である複数の無線基地局と移動局との間における無線信号の伝搬遅延時間により該移動局の位置を算出する位置算出方法であって、
    無線基地局についての伝搬遅延時間を測定して、前記移動局の位置を仮に決定し、前記仮決定された移動局の位置の平面測位誤差を示す楕円を算出し
    前記算出された楕円と、前記仮決定された移動局の位置と、前記仮決定された移動局の位置からみた前記各無線基地局の方向とに基づいて、追加的な伝搬遅延時間測定の対象となる前記無線基地局を導出
    前記追加的な伝搬遅延時間測定によって得られた伝搬遅延時間と、前記移動局の位置の仮決定のために測定された伝搬遅延時間と、前記各無線基地局の位置とに基づいて、前記移動局の位置を算出することを特徴とする位置算出方法。
  2. 前記伝搬遅延時間の測定誤差の標準偏差の各推定値に基づいて、前記平面測位誤差を示す楕円を算出し、前記追加的な伝搬遅延時間測定の対象となる無線送信局を導出することを特徴とする請求項1に記載の位置算出方法。
  3. 前記無線基地局の位置に関し前記移動局の仮位置に対する方向余弦成分の、前記各測距誤差の標準偏差の推定値による各々の商の降順に基づいて、前記追加的な伝搬遅延時間測定の対象となる無線基地局の順番を導出することを特徴とする請求項に記載の位置算出方法。
  4. 前記算出された平面測位誤差を示す楕円の長軸方向を利用して、前記追加的な伝搬遅延時間測定の対象となる無線基地局の順番を導出することを特徴とする請求項1に記載の位置算出方法。
  5. 位置が既知である複数の無線基地局と移動局との間における無線信号の伝搬遅延時間により該移動局の位置を算出する位置算出装置であって、
    受信した信号の遅延プロファイルを解析して信号の伝搬遅延時間を測定する信号伝搬遅延時間測定部と、
    置算出に必要なデータを蓄積する蓄積部と、
    記信号伝搬遅延時間測定部及び前記蓄積部を制御し、位置算出に用いる各種データに処理をして、測位演算を行う処理部とを備え
    前記処理部は、
    前記伝搬遅延時間の測定により生じる測距誤差標準偏差を推定する標準偏差計算手段と、
    前記各無線基地局の位置と、前記位置算出手段によって計算された前記移動局の仮位置と、前記標準偏差計算手段によって推定された測距誤差標準偏差とにより、前記移動局の平面測位誤差を示す楕円を計算する誤差計算手段と
    前記各無線基地局の位置と、前記移動局の仮位置と、前記標準偏差計算手段によって推定された測距誤差標準偏差と、前記誤差計算手段によって計算された平面測位誤差を示す楕円とにより、追加的な伝搬遅延時間測定の対象となる前記無線送信局を導出する導出手段と、
    当該追加的な測定によって得られた伝搬遅延時間と、前記位置算出装置の仮位置の決定のために測定された各伝搬遅延時間と、前記各無線基地局の位置とに基づいて、位置算出装置の位置を算出する位置算出手段とを備えることを特徴とする位置算出装置。
  6. 前記導出手段は、前記無線基地局の位置に関し前記位置算出装置の仮位置に対する方向余弦成分の、前記各測距誤差の標準偏差の推定値による各々商の降順に基づいて、前記追加的な伝搬遅延時間測定の対象となる無線基地局の順番を導出することを特徴とする請求 項5に記載の位置算出装置。
  7. 前記誤差計算手段によって計算された平面測位誤差を示す楕円を表示する表示部を備え
    前記処理部は、追加的な伝搬遅延時間測定の終了の指示を入力パラメタとして受け付けることを特徴とする請求項に記載の位置算出装置。
  8. 位置が既知である複数の無線基地局と移動局との間における無線信号の伝搬遅延時間により該移動局の位置を算出する位置算出方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記移動局の位置を仮に決定し、前記仮決定された移動局の位置の平面測位誤差を示す楕円を算出する第1の手順と、
    前記算出された楕円と、前記仮決定された移動局の位置と、前記各無線基地局の位置と、前記伝搬遅延時間の測距誤差の標準偏差の推定値とに基づいて追加的な伝搬遅延時間測定の対象をとなる前記無線基地局を決定する第2の手順と、
    さらに、前記追加的な測定を行い、当該追加的な測定によって得られた伝搬遅延時間と、前記仮決定の際に測定された各伝搬遅延時間と、前記各無線基地局の位置とによって、前記移動局の位置を決定する第3の手順とを、コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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