JP3734321B2 - 硬基板塗布装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス基板を用いた液晶表示板などの製造に用いられ、フォトレジストなどの塗布液を硬基板に薄く均一に塗布するための硬基板塗布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶板の製造工程の中には、ガラス基板などの硬基板にフォトレジストなどの塗布液を薄く均一な厚さに塗布する工程がある。例えばカラー液晶板の製造においては、透明電極を予め形成したガラス基板に、フォトレジストの機能を有する赤のカラ−モザイク液を均一に塗布した後、露光して赤に対応するカラ−モザイクを硬化させ、余分の液を除去することにより赤のカラーモザイクを形成している。そしてこれと同様な処理を緑、青、黒、透明などの他の色について繰り返している。このようにフォトレジストとなる塗布液を塗布する場合、この液は均一な厚さ(例えば1μ±3%程度)に厳密に管理して薄く塗布する必要がある。この塗布の厚さが不均一であると、光の透過率のむらが生じ、品質の低下を招くことになるからである。
【0003】
従来はこの塗布のためにスピンコータが用いられていた。このスピンコータは回転させた基板の回転中心付近に塗布液を滴下し、この液を遠心力を利用して飛散させることにより塗布するものである。しかしこのスピンコータを用いる方法では基板の交換に手間取り作業能率が悪くなるばかりでなく、飛散して捨てられる液の量が増えることになる。このためコストアップになるという問題があった。
【0004】
そこで水平に配設された上下一対のローラ間に基板を挟んで塗布する装置を用いることが考えられている。この装置は下のローラとなるマイクロロッドバーの下部を塗布液に浸漬し、このマイクロロッドバーとこの上方に位置するニップローラとの間に基板を挟んで送りながら、マイクロロッドバーにより基板の下面に塗布するものである。
【0005】
ここにマイクロロッドバーは断面円形の金属ロッドの表面に細い金属ワイヤを密着するように巻き付けたもので、金属ワイヤ間の溝による毛細管現象を利用して液を塗布するものである。
【0006】
このような装置では、ニップローラとマイクロロッドバーとの間に基板を均一な圧力で挟む必要がある。この挟む圧力が不均一であると、基板の幅方向(搬送方向に直交する方向)に塗布厚が不均一になるからである。またニップローラとマイクロロッドバーの間隙(クリヤランス)は、塗布厚を一定にするために基板の厚さに対して常に適切に管理する必要がある。
【0007】
そこで従来は所定厚さの厚みゲージ(スキマゲージ、シックネスゲージ)を用いて、ニップローラの高さを手動で調節していた。すなわち両ローラの間に厚みゲージを出し入れしてクリヤランスが両ローラの幅内で均一になるようにニップローラの高さ調節を行うものである。
【0008】
【従来技術の問題点】
このように厚みゲージを用いる方法は、両ローラ間のクリヤランスに厚みゲージを出し入れした時の感覚に依存して適正クリヤランスか否かを判断するものであるため、オペレータの個人差が生じるという問題がある。
【0009】
また厚みゲージを出し入れする際には、厚みゲージがマイクロロッドバーの表面に微細な擦り傷を付けることになる。この傷は塗布面の仕上がり状態に微妙な影響を与え、塗布欠陥を発生させる原因になる、という問題もあった。
【0010】
【発明の目的】
この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、マイクロロッドバーとニップローラとのクリヤランスを個人の感覚に依存することなく測定しかつ管理することができ、マイクロロッドバーに傷を付けて塗布欠陥を発生させるおそれがない硬基板塗布装置を提供することを目的とする。
【0011】
【発明の構成】
本発明によればこの目的は、下部が塗布液槽に浸漬されたマイクロロッドバーと、このマイクロロッドバーの上方に対向配置されたニップローラとの間に、硬基板を挟んで送ることにより、硬基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布装置において、前記ニップローラの両端の軸受を互いに独立に上下動させる一対の昇降駆動手段と、前記マイクロロッドバーとニップローラとのクリヤランスを通りこのクリヤランスにより上下幅を制限された光ビームの上下幅から前記クリヤランスの大きさを複数箇所で検出するクリヤランス検出手段と、前記クリヤランス検出手段で検出したクリヤランスの大きさに基づいて前記一対の昇降駆動手段の補正量を演算する補正量演算手段とを備え、前記クリヤランス検出手段は、硬基板の搬送面上でマイクロロッドバーの中心軸線に対して斜めにレーザーを射出する複数の投光器と、前記クリヤランスを挟んで両投光器の反対側でかつ硬基板の搬送路の両外側に固定され前記マイクロロッドバーおよびニップローラにより上下幅を絞られて前記クリヤランスを通過したレーザーの上下幅を検出する複数の受光器とをそれぞれ備えることを特徴とする硬基板塗布装置、により達成される。
【0012】
ここにクリヤランス検出手段は、光ビームがクリヤランスを通る時にこのクリヤランスにより上下幅が制限されることから、クリヤランス通過後の光ビームの上下幅を測定することによりクリヤランスの大きさを求める。この場合に、マイクロロッドバーの表面には細いワイヤが巻付けられているから、隣接するワイヤの間にできる溝によりクリヤランス通過光ビームの上下幅は僅かに変化する。
【0013】
そこでこの発明では、ワイヤ間の溝の影響を消すために、光ビームはマイクロロッドバーに対して斜め(好ましくは45°)に通すものである。すなわち溝に対して非平行となるように光ビームを通す。光ビームは平行性、指向性に優れるレーザーを用いる。また受光器はクリヤランスを通過した光ビームを搬送路の外側で検出するように配置するので、基板の搬送中も基板に干渉することはない。従ってこの場合は受光器は昇降させずに固定とすることができる。投光器はクリヤランスの両端付近を通る2本の光ビームを射出するように2個設け、このクリヤランス検出位置とクリヤランスの大きさからニップローラの両端の上下補正量を演算により求めることができる。
【0014】
2個の投光器は搬送路の中央付近で昇降する可動台に取付け、両投光器を搬送面に位置させてクリヤランス検出を行い、基板搬送時には搬送面から下方あるいは上方に退出させるように構成することができる。
【0015】
投光器は、搬送ローラと干渉しなければ搬送路の外側からクリヤランスを斜めに通過するように構成してもよい。この場合は投光器も昇降させる必要が無くなり構成は一層単純になる。受光器は光ビームの上下幅を検出できることが必要であり、たとえばCCDラインセンサを縦に配設した構造のものや、多数のフォトセンサを縦に並べたフォトセンサアレイなどが使用できる。
【0016】
【実施態様】
図1は本発明の一実施例の全体配置図、図2はその塗布部付近の斜視図、図3は同じく平面図、図4は制御系統図、図5はレーザーがクリヤランスを通過する様子を示す図、図6はクリヤランスを通過したレーザーのビーム断面形状を示す図、図7は補正量の演算方法を説明する図である。
【0017】
図1、2において、符号10は液晶板のカラーフィルタに用いるガラス基板であり、硬基板となるものである。このガラス基板10は例えば幅300〜700mm、長さ400〜900mm、厚さ0.7mmのものである。
【0018】
12は塗布液槽、14はマイクロロッドバーである。マイクロロッドバー14は断面円形のロッドの表面に細い金属線(通常直径60〜400μm)を密着するように巻き付けたものであり、金属線間の溝による毛細管現象を利用して液を塗布するものである。マイクロロッドバー14は塗布液槽12の中に設けたバックアップ材16に載った状態でモータ駆動される。
【0019】
塗布液18はマイクロロッドバー14の下部が十分に浸るようにその液面が一定に管理されている。なおマイクロロッドバー14の外径(直径)は約6〜12mmである。20はニップローラであり、マイクロロッドバー14の上方に所定間隙(クリヤランス)を保ちつつ回転自在に保持されている。本発明は、ニップローラ20の高さを補正することによりこのクリヤランスを調節するものであるが、この点は後記する。
【0020】
ガラス基板10はその左右両縁を搬送ローラに載せた状態で図8の左側から搬送され、その前縁がマイクロロッドバー14とニップローラ20の間に進入する。そしてそれ以後はニップローラ20とマイクロロッドバー14の回転により右側へ一定速度で送られ、その間にマイクロロッドバー14よってガラス基板10の下面に液が塗布されるものである。
【0021】
図1、2において符号22は搬送ローラであり、ガラス基板10の左右両縁部の下面だけに接触する。搬送ローラ22は図2に示すケース24に収容された駆動機構により駆動され、ガラス基板10を一定速度で搬送する。
【0022】
マイクロロッドバー14はその上部が液から露出するように水平に保持されている。またマイクロロッドバー14の中間部分は図2に示したバックアップ部材16により下方から支持されている。このバックアップ部材16は、摺動性に優れた硬質の合成樹脂で作られ、その上面に長手方向に沿って形成された半円形の溝がマイクロロッドバー14に下方から当接してマイクロロッドバー14のたわみを防止するものである。
【0023】
マイクロロッドバー14の一端(図1における奥側の端)は塗布液槽12より後方へ突出し、この突出端は着脱自在な継手によって電動モータ(図示せず)に接続されている。この電動モータの回転は搬送ローラ22にも伝えられガラス基板10の送り速度が搬送ローラ22の搬送速度と等速になるようにされる。前記ニップローラ20の表面は導電性ゴムで作られ、マイクロロッドバー14との間にガラス基板10を挟んだ状態でガラス基板10に所定の挟圧力を付与するように保持されている。
【0024】
次にクリヤランスを調節するための機構を説明する。このクリヤランスの調節は、塗布液槽12に塗布液を供給する前に行う。マイクロロッドバー14に塗布液が付着すると、クリヤランスの測定が不正確になるからである。
【0025】
図2〜4において符号30はクリヤランス検出手段であり、2つの投光器32(32a、32b)と、2つの受光器34(34a、34b)とを持つ。2つの投光器32は、塗布液槽12の基板排出側であって搬送路の幅方向中央付近に位置する。すなわち昇降可能な可動台36にこれら投光器32は固定されている。
【0026】
可動台36は塗布液槽12に向かって開く平面視略コ字状の板であり、その下面に垂直に固定された支持板38は、図4に示すように、固定台40にリニアベアリング(図示せず)によって上下動自在に保持されている。またこの支持台38はエアシリンダ42により上下に移動される。
【0027】
前記投光器32はコ字状の可動台36の両端に固定され、可動台36の上昇位置では、基板10の搬送面上に位置する。この位置でそれぞれの投光器32a、32bは、マイクロロッドバー14の中心軸線CL(平面視ではニップローラ20の中心軸線に一致する)に対して約45°の角度θ(図3)をもって搬送路の外側へレーザーLを射出する。
【0028】
ここに用いる投光器32は半導体レーザ素子であり、図5に示すようにマイクロロッドバー14とニップローラ20とのクリヤランスより上下幅が十分に広い平行光であるレーザーLを射出する。従ってこのレーザーLはクリヤランスを通過する際にその上下幅がニップローラ20とマイクロロッドバー14とに制限され、通過光L1はこのクリヤランスに等しい上下幅を持つことになる。
【0029】
ここにレーザーLを、マイクロロッドバー14に対して斜め(45°)に入射させるのは次の理由からである。マイクロロッドバー14の表面にはワイヤ14aが巻付けられているから、隣接するワイヤ14aの間に周方向の溝14bができる(図6参照)。この溝14bは厳密には螺旋状になるが、ワイヤ14aの径は芯となるロッドの径に比べて著しく小さいから、溝14bはマイクロロッドバー14の中心軸線CLに対しほぼ直交する。
【0030】
従って図6の(A)に示すように、この溝14bと平行にレーザーLが入射すると、クリヤランスを通過したレーザーL1の光束の断面形状は同図(A)にL2で示すようになる。すなわち溝14bの形状がこの光束L2に表れる。この光束L2の上下幅を受光器34で検出する場合に、この受光器34の検出範囲が光束L2より幅が狭い範囲Dであると、検出結果は溝14bの影響を受けて変動することになる。
【0031】
そこでこの実施態様では、レーザーLを中心軸線CLに対し斜め(45°)に入射させるものである。この状態は図6の(B)に示されている。すなわちレーザーLがこの角度に入射されると、クリヤランスを通過したレーザーL1の光束の断面は、L2で示すように溝14bの影響を受けなくなる。
【0032】
この光束L2の上下幅を検出する受光器34は、CCDラインセンサが適する。この場合ラインセンサは垂直に配置し、その長さはクリヤランスの大きさよりも十分に大きくする必要があるのは勿論である。受光器34は多数のフォトセンサを上下に並べたフォトセンサアレイであってもよい。
【0033】
このようにしてクリヤランスの大きさが受光器34で検出されると、その結果がインターフェース(図示せず)によりデジタル化されてCPU50に入力される。CPU50では受光器34a、34bの出力から、クリヤランスの大きさをそれぞれ別々に演算する。この演算はクリヤランス演算部52a、52bで行われる。なおCPU50はソフトウェアで作動するのでこのようなクリヤランス演算部54a、54bは実際には無いが、図4ではCPU50の機能をブロックで示した。
【0034】
今受光器34aが図1における正面図上で手前側(前面側)にあり、受光器34bが後側(後面側)にあるものとする。後側の受光器34bが検出したクリヤランスの大きさをbとし、これを基準として前側の受光器34aが検出したクリヤランスの大きさを(b±a)とする。この結果であるbおよび(b±a)は補正量演算部54に入力される。ここでは、ニップローラ20の後端および前端の高さの補正量β、αを演算により求める。
【0035】
なおニップローラ20の両端は自動調芯ベアリング56a、56b(図4)により軸支され、これらのベアリング56a、56bはそれぞれボールねじからなる昇降駆動手段58a、58bにより上下に移動可能である。ボールねじのシャフト部60a、60bの下端はベアリング56a、56bの外ケースに固定され、このシャフト部60a、60bに螺合するナット部62a、62bはそれぞれ上下移動が規制されていて、かつモータ64a、64bにより回転可能である。
【0036】
補正量演算部54の演算結果である補正量α、βはインターフェース(図示せず)を介しモータドライバ66a、66bに入力され、モータ64a、64bが制御される。この結果ベアリング56a、56bの高さがそれぞれα、β補正される。
【0037】
次にこの補正量α、βを演算する方法の一例を図7を用いて説明する。ニップローラ20のベアリング56aの中心から、装置前面側のクリヤランス測定ポイント(すなわち投光器32aのレーザーLがクリヤランスを通る位置)までの距離をBとする。同様にベアリング56bの中心から、装置後側のクリヤランス測定ポイント(投光器32bのレーザーLがクリヤランスを通る位置)までの距離をAとする。また両ベアリング56a、56bの中心間隔をCとする。
【0038】
この条件の下で後側の測定ポイントのクリヤランスがbの時に、前側の測定ポイントのクリヤランスが(b−a)であるとすれば、相似三角形の簡単の比例関係から、ベアリング56aの補正量αは、α=(a−b)(C−A)/(C−A−B)により求められる。同様にベアリング56bの補正量βはβ=(a−b)・A/(C−A−B)により求められる。
【0039】
このようにベアリング56aを補正量αだけ上方へ、ベアリング56bを補正量βだけ上方へそれぞれ移動させれば、クリヤランスは一定値bになる。従ってクリヤランスをbからxだけ変化させるためには、前記した補正量α、βにこの変化量xを加算した量を新しい補正量とすればよく、この時クリヤランスは(d+x)にできる。なおこのクリヤランス(d+x)は、外部から入力されるクリヤランスの設定値Dに一致させる。
【0040】
なお図4において68は投光器制御部であり、投光器32をオン・オフ制御する。また70はエアシリンダ42を作動させて可動台36すなわち投光器32を昇降させる昇降制御部である。CPU50はクリヤランス測定を行う際に、まず昇降機制御部70により投光器32を上昇させて基板10の搬送面上に位置させる。その後投光器制御部68により投光器32を作動させてレーザーLを射出させる。そして前記のようにクリヤランスの調節を行った後、塗布液槽12に塗布液を所定レベルまで供給し、硬基板10を搬送して塗布を開始すればよい。
【0041】
【他の実施態様】
図8は他の実施態様を示す平面図である。この実施態様は投光器32a、32bを保持する可動板36を搬送方向すなわちマイクロロッドバー14に直交する方向に移動可能に設けたものである。また受光器34a、34bを搬送ローラ22と塗布液槽12との間でこれらに干渉しないように搬送路の幅方向外側に配置した。
【0042】
そして投光器32が射出するレーザーLを反射ミラー35(35a、35b)によって受光器34に導くようにした。なおこの反射ミラー35は可動板36の位置に対応してマイクロロッドバー14と平行に移動させるのは勿論である。また投光器32および反射ミラー35は塗布時にはガラス基板10と干渉しない位置に退避させることも勿論である。
【0043】
この実施態様はガラス基板10の幅の変更に対応できるようにしたものである。すなわちガラス基板10の幅は通常350〜650mmの範囲で変わるので、これに対応して搬送ローラ22の左右間隔も変える必要があり、この時に搬送ローラ22やこれを保持する側板23が受光器34に干渉しないようにしたものである。
【0044】
【他の実施態様】
図9はさらに他の実施態様を示す平面図である。この実施態様は、投光器32と受光器34の配置を前記図8に示した実施態様の配置と逆にすると共に、受光器34をマイクロロッドバー14と平行に移動可能にしたものである。
【0045】
この実施態様によれば、クリヤランスと受光器34との距離が常に一定になるから、クリヤランスを通過する際のレーザーLとクリヤランスとの干渉(回折)による影響を受けることなく正確な測定が可能になる。すなわちクリヤランスが小さくなると光の干渉の影響により測定結果とクリヤランスとのリニアな関係(直線的な比例関係)が崩れてしまうので、この干渉の影響をできるだけ小さくするために、クリヤランス通過後のレーザーLの受光部34までの距離をできるだけ短くしかつ一定にするものである。
【0046】
前記図8に示した実施態様のように、クリヤランスを通過したレーザーLを反射ミラー35によって受光器34に導くものでは、クリヤランス通過後の受光器34までの距離が必然的に長くなる。このため干渉の影響を受け易くなり、約1mm以下のクリヤランスでは測定精度が低下することが解った。図9に示すこの実施態様では投光器32と受光器34の配置を逆にしてクリヤランス通過後の受光器34までの距離を短くしかつ一定にしたものである。この結果0.3mm程度のクリヤランスまで精度良く測定できることが解った。
【0047】
【他の実施態様】
図8、9に示した実施態様では、投光器32または受光器34と、反射ミラー35とを移動可能としたが、これらは位置を固定しておいてもよい。すなわち最も幅が狭いガラス板10(例えば幅300mm)に対応させた位置に固定しておくものである。なおこの時も投光器32または受光器34や反射ミラー35は、塗布時にはガラス基板10の搬送平面外へ退避させるのは勿論である。
【0048】
またクリヤランスが小さい場合は前記したように光の干渉により測定精度が低下し、特に前記図8の実施態様ではこの影響が大きいことはすでに説明した。そこで光の干渉の影響を受けない十分に大きなクリヤランス(例えば1mm以上)を予め決めておき、この一定寸法のクリヤランスを測定してこの位置にニップローラ20を置き、この位置を基準位置とする。そして必要なクリヤランスにするために必要なニップローラのこの基準位置からの移動量を正確に計算しこの計算した移動量だけモータ64(図4参照)により移動させるものである。
【0049】
ニップローラ20の移動距離は機械的に極めて精度良く制御することができるから、この方法によれば再現性良く、精度良く極めて小さいクリヤランスの設定が可能になる。
【0050】
【発明の効果】
請求項1の発明は以上のように、マイクロロッドバーとニップローラとのクリヤランスの大きさを、このクリヤランスを複数の箇所で通過する光ビームの上下幅から大きさを検出し、この検出結果を用いてニップローラの両端を独立に昇降させる昇降駆動手段による補正量を演算して、クリヤランスを調整するものであるから、自動でクリヤランスの調整ができ、オペレータの感覚に依存することなく正確に管理できる。
【0051】
また厚みゲージを用いることなく非接触でクリヤランス調整ができるから、厚みゲージを用いる場合のようにマイクロロッドバーに傷付けたりするおそれが無く、塗布仕上りの品質を向上させることができる。
【0052】
またクリヤランス検出手段はマイクロロッドバーに対して斜めにレーザーを射出して、クリヤランスを通る際にレーザーがニップローラとマイクロロッドバーに遮光されて上下幅が絞られるようにし、このクリヤランスを通過したレーザーの上下幅を受光器で検出する構成にした。
【0053】
このようにレーザーをマイクロロッドバーに対して斜めに入射することにより、マイクロロッドバーの表面に巻付けたワイヤの溝による影響を除去することができ、検出精度の向上に適する。また受光器はクリヤランスを挟んでこの投光器の反対側であってかつ搬送路の外側に固定したので、受光器は上下に移動させる必要が無くなり、構成が簡単になる。
【0054】
投光器は搬送路の幅方向中央付近からニップローラの両端付近を指向して約45°の角度で射出する2つの投光器を共通の上下動する可動台に取付け、この可動台を塗布時に下降させて硬基板との干渉を防ぐ構造が適する(請求項2)。
【0055】
投光器は搬送路の外側からクリヤランスを通過するように硬基板の搬送面上でマイクロロッドバーの中心軸線に対して斜めにレーザーを射出するものとすれば、投光器も昇降させる必要がなくなり構成は一層単純になる ( 請求項3 ) 受光器は縦長のCCDラインセンサが最適である(請求項4)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様の全体配置を示す正面図
【図2】その塗布部付近の斜視図
【図3】同じく平面図
【図4】制御系統図
【図5】レーザーがクリヤランスを通過する様子を示す図
【図6】クリヤランス通過後のレーザーのビーム断面形状を示す図
【図7】補正量の演算方法の一例を説明する図
【図8】他の実施態様を示す平面図
【図9】他の実施態様を示す平面図
【符号の説明】
10 硬基板
12 塗布液槽
14 マイクロロッドバー
20 ニップローラ
22 搬送ローラ
30 クリヤランス検出手段
32 投光器
34 受光器
35 反射ミラー
36 可動板
42 エアシリンダ
50 CPU
52 クリヤランス演算部
54 補正量演算部
56 ベアリング
58 昇降駆動手段(ボールねじ)
64 モータ

Claims (4)

  1. 下部が塗布液槽に浸漬されたマイクロロッドバーと、このマイクロロッドバーの上方に対向配置されたニップローラとの間に、硬基板を挟んで送ることにより、硬基板の下面に塗布液を塗布する硬基板塗布装置において、前記ニップローラの両端の軸受を互いに独立に上下動させる一対の昇降駆動手段と、前記マイクロロッドバーとニップローラとのクリヤランスを通りこのクリヤランスにより上下幅を制限された光ビームの上下幅から前記クリヤランスの大きさを複数箇所で検出するクリヤランス検出手段と、前記クリヤランス検出手段で検出したクリヤランスの大きさに基づいて前記一対の昇降駆動手段の補正量を演算する補正量演算手段とを備え、前記クリヤランス検出手段は、硬基板の搬送面上でマイクロロッドバーの中心軸線に対して斜めにレーザーを射出する複数の投光器と、前記クリヤランスを挟んで両投光器の反対側でかつ硬基板の搬送路の両外側に固定され前記マイクロロッドバーおよびニップローラにより上下幅を絞られて前記クリヤランスを通過したレーザーの上下幅を検出する複数の受光器とをそれぞれ備えることを特徴とする硬基板塗布装置。
  2. クリヤランス検出手段は、硬基板の搬送路の幅方向中央付近で上下動する可動体に固定されマイクロロッドバーの中心軸線に対し約45°の角度をもってクリヤランスの両端付近にレーザーを射出する2つの投光器を有する請求項1の硬基板塗布装置。
  3. クリヤランス検出手段は、搬送路の外側からクリヤランスを通過するように硬基板の搬送面上でマイクロロッドバーの中心軸線に対して斜めにレーザーを射出する複数の投光器を有する請求項1の硬基板塗布装置。
  4. 受光器は上下方向に長いCCDラインセンサで形成された請求項1〜3のいずれかの硬基板塗布装置。
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