JP3731694B2 - 燃焼装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯機又は給湯機付風呂釜等に用いる燃焼装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来用いられてきた燃焼装置を、図３に示す給湯機を用いて説明すると、給湯機の外装１２内には、その上方に熱交換器１０を配置し、下方にバーナ１を配置している。バーナ１を中心とする燃焼装置部分を詳細に述べると、バーナ１の全長は、略炎口部２の長さに等しく、前記バーナ１に燃料ガスを導入するための燃料ガス入口３は、バーナ１の下端部を一部切欠き、炎口部２の直下となるようになっている。バーナ１は複数本平行に並べられ、各バーナ１に対応するように、複数本の燃料ガス用ノズル４が設けられている。前記バーナ１及び燃料ガス用ノズル４は燃焼室ケース５の内部に設置され、該燃焼室ケース５の下方には、燃焼用空気を供給するファン６を取り付けている。また、燃料ガス用ノズル４の上流側にあたるガス流路７には、前記各バーナ１に対応したガス電磁弁８及びガス比例弁９が設けられている。
【０００３】
加熱するための水は、熱交換器１０を通過する際に、該熱交換器１０下方に位置するバーナ１によって加温され、湯となった後に外装１２より排出される。熱交換に用いられ後の排気は、排気室１１を介して外装１２の外に排出する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図３に示した給湯機は、ファン６、燃焼室ケース５、熱交換器１０及び排気室１１が鉛直方向に積み上げあれたものであり、高さ方向に大きな制約があった。具体的には、壁貫通型の給湯機等に使用される燃焼装置には、浴室内の浴槽との兼ね合いから、横幅方向の制約よりも高さ方向の制約が大きく、図３に示す燃焼装置を使用することができない。そのため、給湯機の高さ方向の値が、所定値より低い給湯機を製作する場合には、バーナ１の形状を変更し、図４に示す形状とする必要性があった。
【０００５】
図４に示すバーナ１は、燃料ガス入口３を炎口部２の直下とすることなく、側方に突出させた形状であり、その高さは、図３に示すバーナ１より低くなっている。このような図４に示すバーナ１を使用することにより、給湯機全体としては、その高さを低くすることが可能であるが、低くできる高さは全体の１割にも満たず、通常使用している図３に示すバーナ１以外に図４に示すバーナを開発する必要があり、その労力が大きな負荷となる課題があった。
【０００６】
本発明は、前述した課題に鑑みなされたものであり、従来使用していた図３に示すバーナ１を用いながら、給湯機全体の高さを大幅に縮小可能であり、壁貫通型給湯機にも適用可能な燃焼装置を提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、図１に示すように、バーナ１の全長が略炎口部２の長さに等しく、且つ、燃料ガス入口３が前記炎口部２の直下にある複数本のバーナ１と、前記各バーナ１に対応する複数の燃料ガス用ノズル４と、前記バーナ１及び燃料ガス用ノズル４を収納する燃焼室ケース５と、該燃焼室ケース５側壁に設けられたガス電磁弁８及びガス比例弁９と、燃焼用空気供給用のファン６と、からなる燃焼装置において、前記燃料ガス用ノズル４とバーナ１の間に、各バーナに対応すると共に両端を開放したパイプ状のガス導入管１３を配置し、且つ、前記ファン６をガス導入管１３の直上に設けたことを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるガス導入管１３は、各バーナに対応する複数本を一括固定したものでも、１本ずつ独立したものでも適宜選択できる。ガス導入管１３の両端は、燃料ガス入口３又は燃料ガス用ノズル４に挿入するようにしてもよいが、連結接続を行ってはならない。少なくとも、ガス導入管１３と燃料ガス入口３又は燃料ガス用ノズル４との間から空気が流入する必要がある。また、ガス導入管１３の断面形状は、円形に限るものではなく、角形又は多角形等であってもよい。
【０００９】
図１を用いて燃料ガスの流れを説明すると、燃料ガス用ノズル４から噴出された燃料ガスは、燃料ガス用ノズル４及びガス導入管１３との間からエゼクタ効果により空気を取り込み、ガス導入管１３内にて混合され、燃料ガス入口３へと導かれる。燃料ガス入口３にて、燃料ガス入口３及びガス導入管１３との間から更に空気を供給された燃料ガスは、バーナ１内部にて混合され、炎口部２から噴出し、炎口を形成する。
【００１０】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。図１は本発明の実施例を示す燃焼装置の断面図であり、バーナ１及び燃料ガス用ノズル４との間に断面円形のガス導入管１３を設けている。更に、ファン６をガス導入管１３の直上に設け、そこから空気を下降流にて空気室１５に供給させている。空気室１５のバーナ１側には、仕切り板１４を設け、ファン６からバーナ１の下方に設けた整流部１６を通過することなく炎口部２へ空気を供給できないようにしている。
【００１１】
本発明の燃焼装置を組み込んだ給湯機を示す図２を用いて、空気の流れを説明すると、ファン６から供給される空気は、空気室１５に送風され、その一部は、燃料ガス用ノズル４及びガス導入管１３との間からと、燃料ガス入口３及びガス導入管１３との間からバーナ１内部へ燃料ガスと混合した状態で供給される。
【００１２】
空気室１５を通過した空気は、バーナ１底部に設けられた整流部１６を経て、バーナ１同士の隙間から上方に向けて噴出され、燃焼用空気として使用するために燃焼室１７へ供給される。
【００１３】
燃焼にて発生した高温の空気は、熱交換器１０にて熱交換を行い、前記熱交換器１０を通過した後は、排ガスとして排気室１１を通り、外装１２の外部へ排出される。
【００１４】
【発明の効果】
本発明においては、ガス導入管を用いたことにより、ファンをバーナの下方側からガス導入管の上方側へ移動可能となった為に、既存のバーナを用いた燃焼装置であっても、高さを縮めることを可能とならしめ、結果として本発明の燃焼装置を用いた給湯機等の高さをも縮めることが可能となった。また、新規のバーナを開発する必要もないために、開発期間の大幅な短縮が図れ、使用者に対しては安価な燃焼装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例を示す燃焼装置の断面図である。
【図２】本発明の燃焼装置を組み込んだ給湯機の実施例を示す断面図である。
【図３】従来例を示す燃焼装置を組み込んだ給湯機の断面図である。
【図４】従来例を示すバーナの側面図である。
【符号の説明】
１．バーナ ２．炎口部 ３．燃料ガス入口 ４．燃料ガス用ノズル ５．燃焼室ケース ６．ファン ７．ガス流路 ８．ガス電磁弁 ９．ガス比例弁 １０．熱交換器 １１．排気室 １２．外装 １３．ガス導入管 １４．仕切り板 １５．空気室 １６．整流部 １７．燃焼室

Claims (1)

1. バーナの全長が略炎口部の長さに等しく、且つ、燃料ガス入口が前記炎口部の直下にある複数本のバーナと、前記各バーナに対応する複数の燃料ガス用ノズルと、前記バーナ及び燃料ガス用ノズルを収納する燃焼室ケースと、該燃焼室ケース側壁に設けられたガス電磁弁及びガス比例弁と、燃焼用空気供給用のファンと、からなる燃焼装置において、前記燃料ガス用ノズルとバーナの間に、各バーナに対応すると共に両端を開放したパイプ状のガス導入管を配置し、且つ、前記ファンをガス導入管の直上に設けたことを特徴とする燃焼装置。

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