JP3730534B2 - 光周波数コム発生器の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、位相変調機能を備えた光共振器を用いた光周波数コム発生器の製造方法に関し、光通信、光CT、光周波数標準機など多波長でコヒーレンス性の高い標準光源、又は、各波長間のコヒーレンス性も利用できる光源を必要とする分野に適用される。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば光周波数を高精度に測定する場合に光周波数コム発生器(Optical Frequency Comb Generator)が使用されている。すなわち、2つのレーザ光をヘテロダイン検波してその差周波数を測定する場合、その帯域は受光素子の帯域で制限され、おおむね数十GHz程度であるので、光周波数コム発生器を用いて広帯域なヘテロダイン検波系を構築するようにしている。光周波数コム発生器は、入射したレーザ光の側帯波を等周波数間隔毎に数百本発生させるもので、発生される側帯波の周波数安定度はもとのレーザ光のそれとほぼ同等である。そこで、この側帯波と被測定レーザ光をヘテロダイン検波することにより、数THzに亘る広帯域なヘテロダイン検波系を構築することができる。
【0003】
図6は、従来のバルク型光周波数コム発生器300の構造を示している。
【0004】
このバルク型光周波数コム発生器300は、光位相変調器311と、この光位相変調器311を介して互いに対向するように設置された反射鏡312,313からなる光共振器310が使用されている。
【0005】
この光共振器310において、反射鏡312を介して僅かな透過率で入射された光Linは、反射鏡312,313間で共振し、その一部の光Lout が反射鏡313を通して出射される。光位相変調器311は、電界を印加することによって屈折率が変化する光位相変調のための光学材料からなり、この光共振器310を通過する光に対して、電極316に印加される交番電源fmの出力に応じた位相変調をかける。
【0006】
この光共振器310に入射された光Linは、反射鏡312,313間で共振しており、光位相変調器311により位相変調を受け、反射鏡313を通して、光周波数コム出力光Lout として出射される。
【0007】
なお、バルク型光周波数コム発生器では、バルク型位相変調器を構成する電気光学結晶基板を空洞マイクロ波共振器に挿入して駆動する構造を採用することにより高効率が得られている。
【0008】
また、図7図(A),(B)は、導波路型光周波数コム発生器400の構造を示している。
【0009】
この導波路型光周波数コム発生器400は、電極401の形成された位相変調素子基板402の部分に光導波路403が作製されている。
【0010】
通常、この種の導波路型光位相変調器による光周波数コム発生器には、電気光学定数が大きく取れる向きに電界の向きを合わせるために、図7(A)の導波路型光周波数コム発生器400の断面図を図7(C)に示すように、中央の電極412の真下に光導波路403が作製されていて、両側の電極411から中央の電極412へ電気力線が入るときに図中で紙面の上下の電界がかかるように結晶方位をあわせる方式(ニオブ酸リチウム基板のときはz板と呼んでいる)のものと、図7(B)の導波路型光周波数コム発生器400の断面図を図7(D)に示すように、光導波路403の両脇上に電極411が作製されていて、紙面の横向きの電界によって位相変調するように結晶方位を合わせる方式(同じくx板、y板)のものがある。
【0011】
これら光導波路403を作製する光学材料基板(例えばニオブ酸リチウム基板)402は通常0.5mm以上あるのに対し、光導波路403を通るの光ビーム自体の直径は高々30μm程度であるので、低電圧駆動を実現するためには、図7(A)や図7(B)のようにせざるを得なかった。
【0012】
一方、図7(E)のように構成することができれば、理想的である(この場合、結晶方位は、ニオブ酸リチウムの場合では、z板が望ましい)が、電極412と電極422の電極間距離を図7(A)や図7(B)の場合に匹敵する間隔にするためには、光学材料基板402自体を非常に薄くしなければならず、プロセス上破損等困難があった。また、光学材料基板402を極めて薄くした場合、その構造を図8(A)に示すとともに、図8(B)に光学材料基板402における屈折率分布を示し、さらに、図8(C)に光導波路401の光量分布を示してあるように、光導波路401を通過する導波光が電極422に触れてしまうことになる。
【0013】
なお図7(E)は、電極の構造を図7(C)や図7(D)と対比するために、一例を示したもので、必ずしもこのような構造である必要はない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来より、マイクロ波共振器を用いることで位相変調を掛ける光周波数コムなどの位相変調素子においては、その構成上、
(1)ニオブ酸リチウムなどの位相変調素子による位相変調を掛けるための電極間距離が長くなるため高い電界を掛けにくい、
(2)(1)により必要な位相変調を掛ける為にはマイクロ波の投入電力が非常に大きくなるため、発生する熱によって動作が不安定になる、
(3)(2)を改良するために光導波路型光周波数コム発生器を用いるものの、進行波型電極構成をとる場合のマイクロ波とファブリペロー共振器中(ニオブ酸リチウム)中を伝搬する光波の位相整合するのが難しい、
(4)(3)をさらに改良するために、Qの高いマイクロ波共振器を用いる方式では10GHzを超えるような超高周波のマイクロ波による変調用の光周波数コムなどを作製するには、構造を小型にしなければならなくなるが、作製精度など多くの困難が発生する、
(5)しかも光導波路型の(3)や(4)においてなおWクラスの電力を要し省電力化には不十分である、
などの問題があった。
【0015】
したがって、従来の光周波数コム発生器では、マイクロ波の投入電力は少なくともWクラス〜数十Wクラスを必要とし、マイクロ波電源が大型化し、冷却など附帯部分に対する負荷が極端に大きかったその一つの原因は、ニオブ酸リチウム結晶は、基本的にマイクロ波にとっては吸収材料であるためで、目的とする光の位相変調のために、必要以上に大型のニオブ酸リチウム結晶を使用せざるを得ないことにある。
【0016】
そこで、本発明の目的は、上述の如き従来の問題点に鑑み、マイクロ波電力が大きいことを改善し、マイクロ波共振器による位相変調部分に低電圧でも高電界がかかるようにできるようにするために、電極間距離を狭くすることができるようにし、マイクロ波と光共振器の位相整合をとることができ、小型化を実現し、数GHz〜数十GHzという超高周波にも対応できるようにした光周波数コム発生器の製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光周波数コム発生器の製造方法は、表面側に光共振を起こさせる光ビームを通す光導波路が形成されるとともに、屈折率の低いバッファ層が成膜された光学材料基板の表面に、上記光学材料基板の表面側に金属電極板を貼り付ける工程と、上記金属電極板を研磨治具を兼ねた補強材として上記光学材料基板の裏面側を研磨する工程と、上記光学材料基板の裏面に該光学材料基板よりも屈折率の低いバッファ層を成膜する工程と、マイクロ波共振器の空洞となる切り込みを上記光導波路に沿って該光導波路の両側に上記光学材料基板の裏面側から入れる工程と、上記光学材料基板の裏面側に金属電極板を貼り付ける工程とを有することを特徴とする。
【0019】
すなわち、本発明では、光共振器を構成する結晶基板を基板厚方向に簡単に電界を掛けられるような構造にするために、
(1)研磨することで、不必要な部分を取り除く。ただし、研磨に必要な金属などによる導電性の補強材を位相変調素子に貼り付け、かつその補強材に研磨治具を取り付け、さらに、研磨終了、光周波数コム発生器構成後は、補強材を電極の一方としても使用する。
(2)位相整合するためには、マイクロ波共振器中のマイクロ波の群屈折率と光の結晶中の群屈折率が同じになる必要があるが、これを実現するためには、マイクロ波の群屈折率が数倍高いため、光共振器周辺に、マイクロ波共振器の群屈折率を下げるための空洞を設ける、すなわち、光共振器の両脇に空洞を作製するために、前記導電性補強材に光共振器の基板材の切り出し時に共振器用の切込も同時に作製することが可能な構造にする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
本発明に係る光周波数コム発生器は、例えば図1に示すように構成される。
【0022】
この図1に示した光周波数コム発生器100は、電界を印加することによって屈折率が変化する光位相変調のための光学材料基板102に、光共振を起こさせる光ビームを通す光導波路101を形成するとともに、相対向する2つの端面に反射膜を設けてなる光共振器110と、2分割された金属筐体121A、121Bにより構成される空洞マイクロ波共振器120を備え、上記空洞マイクロ波共振器120内に上記光共振器110を収納してなる。
【0023】
上記光学材料基板102には、光導波路101を挟んで対向する電極104A,104Bが低屈折率バッファ層103A,103Bを介して形成されている。
【0024】
上記バッファ層103A,103Bは、上記光学材料基板102よりも屈折率が低い誘電体低屈折率層であって、光を吸収する金属材料からなる電極104A,104Bと光導波路101を分離するための機能を有する。
【0025】
上記電極104A,104Bは、空洞マイクロ波共振器120を構成する金属筐体121A、121Bと共通としてもよいが、蒸着などによって、予め光学材料基板102の表面に作製した方が、光学材料基板102との密着性が良くなる。したがって、上記電極104A,104Bは、金属筐体121A、121Bに光学材料基板102を貼り付けるまえに、蒸着などによって作成される。
【0026】
上記空洞マイクロ波共振器120は、マイクロ波のための空洞共振器であり、よく知られているように、左右に設ける方が共振器のQを上げやすくかつ、周辺への漏れも少なくなるので、光学材料基板102の両側に空洞122A,122Bが位置するように対称に構成されている。
【0027】
上記金属筐体121Aは、断面がE字状の金属ブロックであり、上記光学材料基板102を介して平板状の金属筐体121Bと突き合わせることにより、空洞マイクロ波共振器120の空洞122A,122Bを形成する。
【0028】
なお、上記空洞マイクロ波共振器120は、上記金属筐体121Aと金属筐体121Bとの隙間を光学材料基板102と同じ構成の基板109A,109Bで埋めることにより、構造上強化されている。
【0029】
この空洞マイクロ波共振器120は、上記金属筐体121Bに設けられたコネクタ107を介してマイクロ波が給電されるようになっている。上記コネクタ107のコネクタピン106は上記金属筐体121Aに接触している。
【0030】
このような構造の光周波数コム発生器100は、図2(A)〜(F)に示すような工程を経て製造される。
【0031】
すなわち、図2(A)は、裏面側の加工を施す前の光学材料基板102である。光導波路101は、通常、光位相変調素子として機能するニオブ酸リチウムなどの光学材料基板102に、チタンなどの金属をドープすることで屈折率を高くし、光をガイドする構成になるが、図2(A)の中央に示したように、上記光学材料基板102の表面側の非常に一部分のみに作製されている。ニオブ酸リチウム基板(厚さは0.5mm)に対し、バッファ層103Aがlμm程度その上に作製される電極104Aは0.1μm、チタンをドープした深さ及び幅は3〜8μm程度であり、そこをガイドされて通る光ビームの太さも10〜30μm程度ということになる。したがって、光導波路101を作製した時点での光学材料基板102の裏面側の大部分は、何も使用していない部分であり、この厚さを通して電圧を掛けても、数十〜数百ボルトという高電圧を掛けなければ光を十分実用に耐える位相変調を行うことができない。
【0032】
そこで、本願発明では、光学材料基板102の両面から電圧をかけるようにする。
【0033】
すなわち、図2(B)に示すように、表面側に光共振を起こさせる光ビームを通す光導波路101が形成されるとともに、屈折率の低いバッファ層103Aが成膜された光学材料基板102の電極104Aの上に、金属電極板151Aを導電的に貼り付ける。
【0034】
次に、図2(C)に示すように、上記金属電極板151Aを研磨治具を兼ねた補強材として上記光学材料基板102の裏面側(図中、矢印側)から研磨する。
【0035】
次に、図2(D)に示すように、上記光学材料基板102の裏面に該光学材料基板102よりも屈折率の低いバッファ層103Bを成膜し、さらに、電極104Bを形成する。
【0036】
次に、図2(E)に示すように、マイクロ波共振器120の空洞122A,122Bとなる切り込みを上記光導波路101に沿って該光導波路101の両側に上記光学材料基板102の裏面側(図中、矢印側)から入れる。
【0037】
さらに、図2(F)に示すように、上記光学材料基板102の裏面側から平板状の金属電極板151Bを貼り付ける。すなわち、上記金属電極板151Aは、切り込みを入れることにより、断面がE字状の金属ブロックとなり、上記マイクロ波共振器120を構成する金属筐体121Aとして用いられ、上記光学材料基板102を介して平板状の金属電極板151B(金属筐体121B)と突き合わせることにより、空洞マイクロ波共振器120の空洞122A,122Bを形成する。そして、上記空洞マイクロ波共振器120の金属筐体121Bを兼ねる金属電極板151Bにコネクタ107を取り付け、上記コネクタ107のコネクタピン106を上記空洞マイクロ波共振器120の金属筐体121Aを兼ねる上記金属電極板151Aに接触させる。
【0038】
このようにして製造される光周波数コム発生器100では、光学材料基板102の両面から低電圧で高電界を光導波路101部分に掛けることが可能になる。しかも、光学材料基板102の切り出しに使用するダイシングソーなどの機能を使うことで、高精度で小型化にも容易に対応できるようになる。
【0039】
ここで、上記光周波数コム発生器100に実装される光学材料基板102は、図3(A)に示すように、光導波路101を作製した光学材料基板102の少なくとも表面側には低屈折率のバッファ層103Aが設けられている必要がある。これは、光導波路101を作製した光学材料基板102の表面側は導波光が直接金属(電極104A)に触れることで、導波損失にならないためで、本発明の構成では、避けられない。このような構造の光学材料基板102における屈折率分布を図3(B)に示すとともに、光導波路101の光量分布を図3(C)に示してある。
【0040】
さらに、図4(A)に示すように、光学材料基板102の裏面を光学研磨し、光導波路101を作製した面と同様に、SiO2などの低屈折率バッファ層103Bを1μm程度設けるならば、光学材料基板102の研磨後の厚さをビームサイズぎりぎりまで研磨してかつS波損失を十分減らすことも可能になる。このような構造の光学材料基板102における屈折率分布を図4(B)に示すとともに、光導波路101の光量分布を図4(C)に示してある。
【0041】
また、バッファ層103A,103Bの上に金属電極104A,104Bを蒸着などにより形成してことにより、光学材料基板102に掛かる電圧を均一にしやすくなる。その場合は、ほぼビームサイズに匹敵するところまで研磨することも可能になる。したがって、10μmのビームに対し、10数μm程度の厚さの基板に対して、両側から電圧をかけることが可能になり、同じパワーの光であれば、小さいビームの場合、バルク型光周波数コム発生器のビーム径約1mmの場合に比べて電気光学効果を大きく得ることが可能であり、一段と低電圧での位相変調が可能になる。
【0042】
ここで、上記光周波数コム発生器100に実装される光学材料基板102は、現実的な光導波路101の導波光のサイズが、シングルモードにおいて10〜30μm程度(パワーで1/e2の幅として)になり、周辺の金属などによる損失に影響しないためには、2倍から数倍程度は基板材のサイズを見込まなければならないため、僅かな損失を見込んで、10μmに対し少なくとも20μm以上、できれば30μm以上が望ましく、30μm程度のビームサイズに対しては、少なくとも60μm、望ましくは100μm以上のサイズを必要とする。いずれの場合にしても、現状の500μmの基板厚を通して電圧を掛ける場合より、低電圧での駆動が可能になる。光学材料基板102の構造としては、縦横比1対1くらいの形状が望ましいが、ビーム径が楕円状である場合は、それにあわせて、長方形を取る場合もあり得る。これに対し、上記空洞マイクロ波共振器120の空洞122A,122Bのサイズは、マイクロ波の共振周波数によって異なるが、断面サイズが1cm角程度から小さい方では数十μm程度で、このときの共振周波数は数GHz〜数十GHzとなる。
【0043】
ここで、上記光周波数コム発生器100の仕様の一例を示す。
【0044】
使用光波長 1.55μm
使用マイクロ波周波数 10〜20GHz
光導波路伝搬ビーム径 縦12μm 幅18μm
光導波路基板断面サイズ 縦45μm 幅40μm
(研磨前ニオブ酸リチウム基板厚さは500μm)
光導波路バッファ層厚さ 約1μm
空洞共振器 縦 200μm 幅 3mm
光導波路長さ 5〜40mm(ファブリペロー共振器長によって設定)
コネクタピンサイズ 直径0.7mm 長さ5.5mm
【0045】
次に、図5に示す光周波数コム発生器200について説明する。この光周波数コム発生器200は、図1に示した光周波数コム発生器100における空洞マイクロ波共振器120部分を改良したものであり、対応する構成要素については、200番台の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0046】
空洞マイクロ波共振器220は、光導波路201の両側の小さい空洞共振器222A1,222A2と、その外側に設けられた大きな空洞共振器222B1,222B2とからなる。
【0047】
この光周波数コム発生器200では、光導波路201を通過する導波光に位相変調を掛けるために、光導波路201の両側の小さい空洞共振器221A1,221A2の部分による共振マイクロ波を使うが、その外側に、使用するマイクロ波の共振条件より十分低い周波数の大きな空洞共振器222B1,222B2を設けることにより、両サイド壁面金属による損失を小さくし、かつ、小さい空洞共振器221A1,221A2部分で共振しているマイクロ波を、光導波路201中を伝搬する光ビームの伝搬速度と位相整合をとるようにしたものである。
【0048】
なお、上記空洞マイクロ波共振器220は、3分割した金属筐体221A1,221A2,221Bにより構成されている。金属筐体221A1は、ニッケルクロムめっきを施した真鍮からなる。金属筐体221A2は、内壁に金めっきを施した銅からなる。さらに、金属筐体221Bは、内壁に金めっきを施した厚さ5mmの銅からなる。
【0049】
この空洞マイクロ波共振器220は、紙面垂直方向へ伝搬するTEモードを励振するようにしている。
【0050】
なお、金属筐体221A1にニッケルクロムめっきを施すのは、空洞共振器220Bにおいて、共振に関係のないマイクロ波を吸収するためである。可能であれば、大きな空洞共振器222B1,222B2の周辺に、高抵抗導電材料などで構成するかめっきを施すとよい。不必要なモードを外部へ出すことにより性能を向上させることができるからである。又は、誘電体材料を使用して、不必要なモードを外部へ放射させてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る光周波数コム発生器の製造方法では、光導波路を作製した光学材料基板の表裏に低電圧をかけることで位相変調かけられるような構成を、高い加工精度で加工することができる。特に、ニオブ酸リチウム基板においては、光導波路の形状を円形に近い形でチタンを拡散させやすい特長をもつz板を容易に用いることができ、さらに、最もポッケルス定数が大きい表裏の方向の電界を、狭い電極間隔で掛けることができるので低電圧駆動可能な光周波数コム発生器を製造することができる。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光導波路光周波数コム発生器の基本的な構成を模式的に示す正面図である。
【図2】上記光周波数コム発生器の製造工程を示す図である。
【図3】上記光周波数コム発生器に実装される光学材料基板の基本的な構造を示す図である。
【図4】上記光周波数コム発生器に実装される光学材料基板の実用的な構造を示す図である。
【図5】本発明に係る光導波路光周波数コム発生器の他の構成例を模式的に示す正面図である。
【図6】従来のバルク型光周波数コム発生器の構造を模式的に示す図である。
【図7】従来の導波路型光周波数コム発生器の構造を模式的に示す図である。
【図8】従来の導波路型光周波数コム発生器における光学材料基板の構造を示す図である。
【符号の説明】
100,200 光周波数コム発生器、101,201 光導波路、102,202 光学材料基板、103A,103B,203A,203B 低屈折率バッファ層、104A,104B,204A,204B 電極、106,206 コネクタピン、107,207 コネクタ、109A,109B,209A,209B 基板、110,210 光共振器、120,220 空洞マイクロ波共振器、121A,121B,221A1,221A2,221B 金属筐体、122A,122B 空洞、222A1,222A2,222B1,222B2 空洞共振器、151A,151B 金属電極板
Claims (1)
- 表面側に光共振を起こさせる光ビームを通す光導波路が形成されるとともに、屈折率の低いバッファ層が成膜された光学材料基板の表面に、上記光学材料基板の表面側に金属電極板を貼り付ける工程と、
上記金属電極板を研磨治具を兼ねた補強材として上記光学材料基板の裏面側を研磨する工程と、
上記光学材料基板の裏面に該光学材料基板よりも屈折率の低いバッファ層を成膜する工程と、
マイクロ波共振器の空洞となる切り込みを上記光導波路に沿って該光導波路の両側に上記光学材料基板の裏面側から入れる工程と、
上記光学材料基板の裏面側に金属電極板を貼り付ける工程とを有することを特徴とする光周波数コム発生器の製造方法。
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