JP3729919B2 - Brake control device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はブレーキ制御装置に関するものであり、特に、車両停止時の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車を減速、停止させるためのブレーキ制御装置として、特開平5−39008号公報に開示されたもの等がある。
このブレーキ制御装置は、ブレーキ操作部材と、該ブレーキ操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、車輪の回転を抑制するブレーキを有する車輪回転抑制手段と、該車輪回転抑制手段の制動効果を検出する制動効果検出手段と、前記操作量検出手段の検出結果に基づいて決まる目標制動効果と前記制動効果検出手段により検出される実制動効果とが一致するように、前記目標制動効果と前記実制動効果との比に応じて設定される係数値にしたがって前記車輪回転抑制手段を制御する制御手段とを有するもので、ブレーキ操作部材の操作量を検出し、その検出結果に見合った大きさの作動力をブレーキに発生させるようになっている。
上記ブレーキ制御装置は、車両停止中においては、実制動効果が零となってしまうため、操作量検出手段の検出結果に基づいて決まる目標制動効果と制動効果検出手段により検出される実制動効果とを一致させる制御に代えて、ブレーキの作動力がブレーキ操作部材の操作量に対応した大きさとなるように車輪回転抑制手段を制御し、これによりブレーキの作動力が過大となるのを防止するようになっている。
具体的には、車両停止中は実制動効果が零となってしまうことから、制御手段は、目標制動効果と実制動効果との比に応じて設定される係数値を、停止に至るまでの値とは別個の基本値に置き換えて前記車輪回転抑制手段を制御するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように、停止中の係数値を停止に至るまでの値とは別個の基本値に置き換えてしまうと、車輪回転抑制手段の制御特性が停止直前と直後とで変化することになり、例えば坂道で停止する場合において、制御特性がブレーキの作動力が減ってしまう方向に変化した場合、車両が動き出してしまうという問題があった。
したがって、本発明の目的は、坂道での停止時においても車両をその動き出しを防止して確実に停止させることができるブレーキ制御装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、ブレーキ操作部材と、該ブレーキ操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、車輪の回転を抑制するブレーキを有する車輪回転抑制手段と、該車輪回転抑制手段の制動効果を検出する制動効果検出手段と、前記操作量検出手段の検出結果に基づいて決まる目標制動効果と前記制動効果検出手段により検出される実制動効果とが一致するように、前記目標制動効果と前記実制動効果との比に応じて設定される係数値にしたがって前記車輪回転抑制手段を制御する制御手段とを有するブレーキ制御装置において、前記制御手段は、車両停止中において、該車両停止に至った時点の前記係数値を維持し、該係数値にしたがって前記車輪回転抑制手段を制御する車両停止時制御手段を具備することを特徴としている。
これにより、車両停止中においては、該車両停止に至った時点での係数値を維持して車輪回転抑制手段を制御することになるため、停止直前と直後とで、前記係数値すなわちこの係数値で制御される車輪回転抑制手段の制御特性が変化することがなく、坂道で停止する場合においても、車両が動き出してしまうことがない。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。図2において10はブレーキ操作部材としてのブレーキペダルである。ブレーキペダル10はマスタシリンダ12に接続されており、マスタシリンダ12の2個の加圧室にそれぞれ、ブレーキペダル10の踏力に対応する液圧が発生させられる。マスタシリンダ12の一方の加圧室は、液通路14,16および分岐通路18,20により、左右前輪22,24にそれぞれ設けられたブレーキのフロントホイールシリンダ26,28に接続されており、他方の加圧室は、液通路30,32および分岐通路34,36により、左右後輪38,40にそれぞれ設けられたブレーキのリヤホイールシリンダ42,44に接続されている。46は後輪38,40用の液通路32に設けられたプロポーショニングバルブである。
【0006】
上記分岐通路18,20,34,36にはそれぞれ、電磁方向切換弁50,52,54,56が設けられ、液圧制御弁58,60,62,64が接続されている。電磁方向切換弁50〜56のソレノイドは常には消磁されて図に示す原位置にあり、ホイールシリンダ26,28,42,44を液圧制御弁58〜64に連通させているが、ソレノイドが励磁されれば反対側の位置に切り換えられ、ホイールシリンダ26,28,42,44をマスタシリンダ12に連通させる。
【0007】
液圧制御弁58〜64はそれぞれ、アキュムレータ70とリザーバ72とに液通路74,76により接続されており、アキュムレータ70にはリザーバ72の液がポンプ80によって汲み上げられ、一定の範囲で蓄えられる。液圧制御弁58〜64は、ソレノイドの励磁電流の制御により、アキュムレータ70の液圧を車輪の回転を抑制するために必要な高さに制御してホイールシリンダ26,28,42,44に供給し、その液圧に基づいてブレーキが作動し、該ブレーキの作動力で車輪の回転が抑制される。第1の実施の形態においては、ホイールシリンダ26,28,42,44と、これらによって作動させられる図示しないブレーキと、ポンプ80、アキュムレータ70、液圧制御弁58〜64等とが車輪回転抑制手段を構成しているのである。
【0008】
前記マスタシリンダ12とフロントホイールシリンダ26,28とを接続する液通路14と16との間、およびマスタシリンダ12とホイールシリンダ42,44とを接続する液通路30と32の間にはそれぞれ電磁方向切換弁84,86が設けられ、ストロークシュミレータ88,90が接続されている。ストロークシュミレータ88,90は、マスタシリンダ12から排出されるブレーキ液を収容してブレーキペダル10の踏込みを許容するとともに、踏込みストロークに応じた反力をブレーキペダル10に与えるものである。車輪の回転が液圧制御弁58〜64によって制御された液圧に基づいて抑制される状態においては、電磁方向切換弁84,86のソレノイドが消磁されてマスタシリンダ12がストロークシュミレータ88,90に連通させられ、運転者にあたかもホイールシリンダ26,28,42,44に接続されているかのような操作フィーリングを与えるようになされているのである。
【0009】
本ブレーキ制御装置は制御装置(制御手段,車両停止時制御手段)100によって制御される。制御装置100はCPU102、ROM104、RAM106、入力部108、出力部110およびバスを含んでいる。制御装置100の入力部108には、ブレーキペダル10の踏込みを検出するブレーキスイッチ112、ブレーキペダル10の踏込み力を検出する操作量検出手段としての踏力検出装置114、アキュムレータ70の液圧を検出する液圧センサ116、ホイールシリンダ26,28,42,44の液圧を検出する液圧センサ118,120,122,124、左右の前輪22,24および後輪38,40の各回転速度を検出する車輪速センサ126,128,130,132、各輪における車体の高さを検出する車高センサ134,136,138,140および車体の前後方向の減速度を検出する前後Gセンサ144が接続されている。
【0010】
前後Gセンサ144は、軸受により車両の左右方向の軸線まわりに回動可能に支持された扇形の錘を有する。この錘には、その回動軸線を中心とする円弧上に微小間隔を隔てて多数のスリットが形成されるとともに、比較的大きい間隔を隔てた2個の切欠が形成されており、これらスリットおよび切欠が光電的に検出されることによって、錘の原点、回動方向および回動角度を検出し、前後方向の加速度が検出される。
【0011】
出力部110には、液圧制御弁58〜64および電磁方向切換弁50,52,54,56,84,86が接続されている。また、ROM104には、図3にグラフで示すブレーキペダル10の踏込み力と目標減速度Grとの関係を規定するマップおよび図1にフローチャートで示す車輪回転抑制ルーチンが格納されている。以下、このフローチャートに基づいて車輪回転の抑制について説明する。
【0012】
本ブレーキ制御装置による制動は、通常は液圧制御弁58〜64により制御された液圧に基づいて行われるのであって、電磁方向切換弁50〜56,84,86は常には消磁され、ホイールシリンダ26,28,42,44は液圧制御弁58〜64に連通させられ、マスタシリンダ12はストロークシュミレータ88,90に連通させられている。そして、イグニッションスイッチがONにされると同時に図示しないメインルーチンが実行され、その初期設定においてブレーキの摩擦材の摩擦係数μが基本値μBに設定されてRAM106に設けられた摩擦係数記憶エリアに格納される。基本値μBは設計上定められ、あるいは乾燥状態の摩擦材の常温における実測値である。
【0013】
ブレーキペダル10が踏み込まれれば、まず、ステップS1(以下、S1と略称する)が実行され、ブレーキペダル10の踏込み力、車体の減速度G、車輪速度および車高が読み込まれた後、S2において目標減速度Grが演算される。ブレーキペダル10の踏込み力と目標減速度Grとの関係を規定する前記マップから目標減速度Grが演算されるのである。次いでS3が実行され、車輪速度から算出される車体速度が0km/hであるか否かにより、車両が停止しているか否かの判定が行われる。車両が走行中であればS3の判定はNOとなり、S4〜S8が実行され、目標減速度Grと実減速度Gとを一致させるべく、ホイールシリンダの制動液圧を設定するために摩擦材の摩擦係数μが設定される。
【0014】
摩擦係数μは実減速度Gの目標減速度Grに対する割合に応じて設定される。S4においては実減速度Gが目標減速度Grの95%以下であるか否かの判定が行われ、95%以下であればS4の判定結果がYESとなってS7が実行され、摩擦係数μが0.99μに決定されて、それまで摩擦係数記憶エリアに格納されていた摩擦係数μと置き換えられる。また、実減速度Gが目標減速度Grの95%より大きい場合にはS5が実行され、実減速度Gが目標減速度Grの105%以上であるか否かの判定が行われる。目標減速度Grの105%以上であればS5の判定がYESとなってS8が実行され、摩擦係数μが1.01μに決定される。さらに、実減速度Gが目標減速度Grの95%より大きく、105%より小さい場合にはS6が実行され、摩擦係数μはそれまで通りの値に決定される。これによって、実減速度Gが目標減速度Grの95%以下である間は、車輪回転抑制ルーチンの1実行サイクル毎に摩擦係数μが1%ずつ減じられ、105%以上である間は1%ずつ増やされ、95%と105%との間では変更されないこととなる。
【0015】
次いで、S9において左右の前輪22,24および後輪38,40の各車輪荷重が決定される。4輪の各荷重の大きさは車両の構造や制動時に生ずる車両後方から前方への荷重移動によって異なり、同じ制動力では4輪が同時にロックするように車輪の回転を抑制することができないため、各輪毎に適切な制動力が得られるように車輪荷重を決定するのである。左前輪22の荷重FFLは次式に従って決定される。
FFL=WFL+{(H・GX)/2L−(H・RF・GY)/T}−M
ただし、
WFL:停車状態において左前輪22にかかる車両重量
H:車両の重心高さ
GX:前後加速度
L:ホイールベース
RF:前輪のロール剛性配分
GY:横加速度
T:トレッド
M:車両の質量
【0016】
制動時には、前後加速度GXに車両の重心の高さHおよび車両の質量Mを掛けた大きさのモーメント(M・H・GX)が生じ、このモーメントは前輪に地面から加えられる反力FにホイールベースLを掛けたモーメント(F・L)と釣り合うことからF=(M・H・GX)/Lが得られ、さらにこの反力Fは左右の前輪22,24に加えられるのであるから、左前輪22の荷重は(M・H・GX)/2Lだけ増大することとなる。
【0017】
また、車両旋回時には車両の左右方向に荷重移動が生ずる。車両旋回時には横加速度GYに重心高さHを掛けた大きさのモーメント(M・H・GY)が生じ、トレッドTに左の前後輪に地面から加えられる反力Fを掛けたモーメント(F・T)と釣り合うことからF=(M・H・GY)/Tが得られる。この力Fは前輪と後輪とがそのロール剛性配分RF,RRの大きさに応じて分担する。ロール剛性配分は、車両が前後方向の軸線まわりに回動する際に、懸架装置からばね上重量に伝えられる復元モーメントの前輪と後輪との配分比率であり、(M・H・GY)/Tに前輪22,24のロール剛性配分RFを掛けた値が旋回に伴う左前輪22の荷重の変化量である。左旋回時における横加速度GYを正で表すとすれば、左前輪22の場合、車両の左旋回時には荷重移動により荷重が減少するため、上記式において(M・H・RF・Gr)/Τが引かれ、右旋回時にはGYが負の値となり、荷重が増大することとなる。
【0018】
また、右前輪24の荷重FFRは次式によって求められる。
FFR=WFR+{(H・GX)/2L+(H・RF・GY)/T}・M
ただし、
WFR=停車状態において右前輪24にかかる車両重量
右前輪24の場合、車両の左旋回時には横方向の荷重移動により荷重が大きくなり、これを加えることにより荷重FFRが求められ、右旋回時にはGYの値が負になるため、荷重が減少する。
【0019】
さらに、左後輪38および右後輪40の各荷重FRL,FRRは次式によって求められる。
FRL=WRL−{(H・GX)/2L+(H・RR・GY)/T}・M
FRR=WRR−{(H・GX)/2L−(H・RR・GY)/T}・M
ただし、
WRL:停車状態において左後輪38にかかる車両重量
RR:後輪のロール剛性配分
WRR:停車状態において右後輪40にかかる車両重量
制動に伴う前後方向の荷重移動により後輪の荷重は減少するため、(M・H・GX)/2Lを引くのである。また、左右方向の移動荷重は(M・H・GY)/Tに後輪のロール剛性の分担率RRを掛けることにより求められ、この値を左後輪38の場合には引き、右後輪40の場合には加えることとなる。
【0020】
このように左右の前輪22,24および後輪38,40の荷重が求められたならばS10が実行され、荷重の大きさに応じた制動力が得られるように、各輪のホイールシリンダ26,28,42,44に供給される制動液圧PFL,PFR,PRL,PRRが次式により算出される。
PFL=(FFL・Gr)/(μ・bF)
PFR=(FFR・Gr)/(μ・bF)
PRL=(FRL・Gr)/(μ・bR)
PRR=(FRR・Gr)/(μ・bR)
ただし、bFは前輪のブレーキファクタ、bRは後輪のブレーキファクタであり、bF,bRはそれぞれ次式によって表される。
bF=2・AF・(r/R)
bR=2・AR・(r/R)
ただし、
AF:左右前輪22,24のブレーキのピストン断面積
AR:左右後輪38,40のブレーキのピストン断面積
r:ディスクロータの有効半径
R:タイヤの有効半径
【0021】
したがって、実減速度Gが目標減速度Grの95%以下であって摩擦係数μが減少させられれば、同じ目標減速度Gr対する制動液圧Pが高められることとなる。この場合には車輪回転の抑制量が不足しているため、制動液圧Pが高く決定され、車輪回転の抑制量が大きくなるようにされるのである。また、実減速度Gが目標減速度Grの105%以上の場合には、車輪回転の抑制が過大なのであるから、摩擦係数が増大させられて同じ目標減速度Gr対する制動液圧Pが低く決定され、車輪回転の抑制量が小さくされる。
【0022】
そして、S9において、算出された制動液圧が各ホイールシリンダ26,28,42,44に供給されるように液圧制御弁58〜64のソレノイドの励磁電流の大きさが制御される。液圧センサ118〜124によって検出されるホイールシリンダ26,28,42,44に供給される液圧と設定された制動液圧Pとが比較され、制動液圧Pが得られるように電流がフィードバック制御されるのである。
【0023】
このようにブレーキペダル10の踏込み力に対応する目標減速度Grを得るために、実減速度Gの目標減速度Grに対する割合によって制動液圧Pの高さが変えられる。実減速度Gが目標減速度Grの95%以下である間はS7が実行される毎に摩擦係数μが1%ずつ小さくされ、制動液圧Pが増大させられるのであり、実減速度Gが目標減速度Grの105%以上である間はS8が実行される毎に摩擦係数μが1%ずつ大きくされ、制動液圧Pが減少させられる。そして、実減速度Gが目標減速度Grの95%より大きく、105%より小さくなれば摩擦係数μは一定値に保たれ、実減速度Gが目標減速度Grと正確に一致しなくても、その範囲内では制動液圧Pが一定に保たれる。そのため、電磁液圧制御弁58〜64が増圧状態と減圧状態に頻繁に切り換えられることがなく、振動を生ずることなく車輪の回転が抑制される。
【0024】
そして、第1の実施の形態においては、車両が停止すると、S3の判定結果がYESとなり、S6において摩擦係数μはそれまでの値すなわち車両が停止に至った時点での値に決定される。これにより、車両停止中においては、実減速度Gが0であって目標減速度Grの95%以下であるが、車両停止中はS4およびS7が実行されずに、停止中維持される車両停止に至った時点での摩擦係数μと、停止中も変化する目標減速度Grすなわちブレーキペダル10の踏込み力とによって決まる制動液圧がホイールシリンダ26,28,42,44に導入されて車両が制動される。
このように、車両停止中においては、該車両停止に至った時点での摩擦係数μを維持することになるため、ホイールシリンダ26,28,42,44のブレーキの作動力の制御特性、すなわち入力であるブレーキペダル10の踏込み力に対する出力であるブレーキの作動力の出力特性が停止直前と直後とで変化することがなく、坂道で停止する場合においても、車両が動き出してしまうことがない。したがって、坂道での停止時においても、車両をその動き出しを防止して確実に停止させることができる。
しかも、車両停止中はS4およびS7が実行されないため、摩擦係数μが繰り返し減少させられて制動液圧Pが増大させられることはなく、所定の入出力特性にしたがって、ブレーキペダル10の踏込み力により決まる作動力によって車両が制動される。
【0025】
以上の説明から明らかなように、第1の実施の形態においては、前後Gセンサ144が制動効果検出手段を構成し、制御装置100のうち、ROM104のS1〜S10を記憶する部分ならびにCPU102およびRAM106のそれらステップを実行する部分が制御手段に相当し、特にROM104のS3,S6を記憶する部分およびCPU102のそれらステップを実行する部分が車両停止時制御手段に相当しているのである。
【0026】
本発明の第2の実施の形態を図4〜図6を参照して第1の実施の形態との相違部分を中心に以下に説明する。第2の実施の形態は、前後Gセンサ144により検出された実減速度Gを車体の路面に対する傾斜および路面の勾配に基づいて補正するようにしたものである。前後Gセンサ144は、車両の左右方向の軸線まわりに回動する錘の回動角度および方向を検出することにより減速度を検出するセンサであるため、減速度が生じた場合の他、車体が路面に対して傾斜している場合および路面が傾斜している場合にも回動し、出力が得られる。そのため、前後Gセンサ144の出力値には減速度、路面の勾配角度および車体の傾斜角度が含まれ、車体や路面に傾斜がある場合には実際の減速度とは異なる値となり、この出力値をそのまま目標減速度Grと比較して制動液圧を決定すれば、ブレーキペダル10の踏込み力に対応する減速度が得られないため、補正するのである。
【0027】
路面の勾配角度θは、図4に示す路面勾配角度演算用コンピュータ150によって演算される。このコンピュータ150には、車輪速センサ126〜132、車高センサ134〜140、前後Gセンサ144およびピッチレイトセンサ152が接続され、各検出値が入力されるようになっている。ピッチレイトセンサ152は、コリオリ力を利用して車両の垂直軸線まわりの回動角速度を検出するヨーレイトセンサと同様のセンサを、センサ軸が車体の左右方向の軸に平行となる姿勢で使用し、ピッチレイト、すなわち車体のその左右方向の軸線まわりの回動角速度ωを検出するものである。また、コンピュータ150のROMには図6に示す路面勾配角度演算ルーチンが格納されており、このルーチンに基づいて路面勾配角度θが演算され、車輪回転抑制用の前記制御装置100に供給される。
【0028】
路面勾配角度θの演算時には、まず、S121において車輪速、前後G、車高およびピッチレイトの各センサ126〜132,144,134〜140,152の出力値がそれぞれ読み込まれる。次いでS122が実行され、車体速度が一定であるか否かの判定が行われる。前回S122の判定が行われたときの車体速度と、今回S122の判定が行われるときの車体速度とが比較され、今回の車体速度が前回の車体速度に対して設定範囲内にあれば一定であると判定されるのである。
【0029】
車体速度が一定の場合にはS122の判定がYESとなり、S123においてカウンタのカウント値Cが1増加させられた後、S124においてカウント値Cが設定値C0以上であるか否かにより、車速が設定時間以上一定であったか否かが判定される。S124の判定は当初はNOであり、S129が実行され、ピッチレイトセンサ152の出力値に基づいて車体の前後方向の回動角度の変化量Δθが演算される。ピッチレイトセンサ152が検出するのは回動角速度ωであり、路面勾配角度演算ルーチンの1回の実行サイクルタイムΔtを掛けることにより変化量Δθが算出され、S130において路面勾配角度θにΔθが加えられる。このθについては後に説明する。
【0030】
車体速度がC0時間一定であればS124の判定がYESとなり、S125において前後Gセンサ144の出力値から車体の前後方向の傾斜角度θAが算出される。車体速度が一定の場合には減速度は0であり、前後Gセンサ144の出力値は車体の前後方向の傾斜角度θAに対応した値となるため、前後方向傾斜角度θAを算出することができるのであり、この前後方向傾斜角度θAは車体の路面に対する傾斜角度と路面の勾配角度との和である。したがって、次いでS126において車高センサ134〜140の出力に基づいて路面に対する車体の相対傾斜角度θBが算出された後、S127において車体の前後方向傾斜角度θAから車体の相対傾斜角度θBを引くことにより、路面勾配角度θが求められる。
【0031】
車体速度が一定の間はS122〜S127が繰り返し実行され、路面勾配角度θが更新される。車体速度が一定でなくなればS122の判定がNOとなり、S128においてカウント値Cがリセットされた後、S129において車体の前後方向角度の変化量Δθが演算され、S130において路面勾配角度θに加えられ、この値が路面勾配角度θとされる。減速度が生じ、車体速度が一定でなくなれば、前後Gセンサ144の出力値には減速度が含まれることとなるため、S125〜S127の実行によっては路面勾配角度θを演算することはできない。したがって、車体速度が一定でない間は、ピッチレイトセンサ152の検出値に基づいて得られる車体の前後方向の回動角度の変化量Δθが求められ、先に求められている路面勾配角度θに加えられることにより、現在の路面勾配角度θが求められるのである。
【0032】
車体速度が一定でも、一定でなくても、ピッチレイトセンサ152が検出する車体の前後方向の回動角速度ωにより、車体の前後方向の回動角度の変化量Δθを求め、路面勾配角度θを求めることはできるのであるが、ピッチレイトセンサ152の出力値のみに基づいて路面勾配角度θを求めれば、ピッチレイトセンサ152の出力値の誤差が累積して路面勾配角度θに含まれることとなる。それに対し、この第2の実施の形態におけるように車体速度が一定の間は前後Gセンサ144の出力値と車体傾斜角度とに基づいて路面勾配角度θを求め、車体速度が一定でなくなったときにピッチレイトセンサ152の出力値に基づいて路面勾配角度θを求めるようにすれば、ピッチレイトセンサ152の検出誤差の累積が車体速度が一定になる毎に解消されることとなり、路面勾配角度を精度良く求めることができる。
【0033】
このように路面勾配角度演算ルーチンにおいては、車体速度が一定の間はS125〜S127の実行により、一定でない間はS129およびS130の実行により路面勾配角度θが演算されるのであり、その演算結果は制御装置100のコンピュータに出力される。制御装置100のコンピュータのROMには図5に示す車輪回転抑制ルーチンが格納されており、S101においてブレーキペダルの踏込み力、車体の実減速度G、路面勾配角度θおよび車高が読み込まれ、S2において目標減速度Grが演算された後、S102において実減速度Gが路面勾配角度θおよび車体傾斜角度θBに基づいて補正される。路面の勾配および車体の路面に対する傾斜の影響が除去されるのであり、S3〜S10においては真の実減速度Gに基づいてホイールシリンダの制動液圧Pが決定されることとなり、車両は正確にブレーキペダル10の踏力に応じた減速度で制動されることとなる。
【0034】
この第2の実施の形態においても、車両が停止すると、S3の判定結果がYESとなり、S4およびS7が実行されずに、S6において摩擦係数μはそれまでの値すなわち車両が停止に至った時点での値に決定され維持される。これにより、停止中維持される車両停止に至った時点での摩擦係数μと、停止中も変化する目標減速度Grすなわちブレーキペダル10の踏込み力とによって決まる制動液圧がホイールシリンダ26,28,42,44に導入されて車両が制動される。このように、第2の実施の形態においても、車両停止中においては、該車両停止に至った時点での摩擦係数μを維持することになるため、ホイールシリンダ26,28,42,44のブレーキの作動力の制御特性、すなわち入力であるブレーキペダル10の踏込み力に対する出力であるブレーキの作動力の出力特性が停止直前と直後とで変化することがなく、坂道での停止時においても、車両をその動き出しを防止して確実に停止させることができる。
【0035】
本発明の第3の実施の形態を図7を参照して第1の実施の形態との相違部分を中心に以下に説明する。第3の実施の形態は、前後Gセンサ144を用いるのではなく、車輪速センサ126,128,130,132を用いて車両の実減速度Gを検出するようになっており、これらが制動効果検出手段を構成している。
すなわち、制御装置100に格納された車輪回転抑制ルーチンにおいて、第1の実施の形態のS1の代りに該S1から車体減速度の読込みを削除したS201を実行し、該S201とS2との間に、車輪速センサ126,128,130,132で検出される車輪速度をもとにして車両の実減速度Gを演算するS202を追加している。
【0036】
このS202の演算方法としては、4つの車輪速センサ126,128,130,132で検出された車輪速度の最大値の所定時間間隔(100ms〜500msで、好ましくは200ms〜300ms)の変化量をその時間間隔で除した値をもって実減速度Gとする方法、あるいは所定速度変化(1km/h〜5km/hで好ましくは3km/h程度)毎にそれをその間の時間で除した値をもって実減速度Gとする方法、さらには、アンチロックブレーキシステムあるいはトラクションコントロールシステムで用いられているいわゆる模擬車体速度の傾斜をもって実減速度Gとする方法が採用される。
この第3の実施の形態においても、実減速度Gの求め方が異なるのみであるため、車両停止時においては、第1の実施の形態と全く同様に、S3の判定結果がYESとなり、S6において摩擦係数μはそれまでの値すなわち車両が停止に至った時点での値に決定されることになり、よって、第1の実施の形態と同様の効果を発揮することができる。
それに加えて、第3の実施の形態は、前後Gセンサおよび傾斜を補正するためのセンサを設ける必要がなくなるため、大幅なコストダウンが図れることになる。
【0037】
本発明の第4の実施の形態を図8および図9を参照して第3の実施の形態との相違部分を中心に以下に説明する。第4の実施の形態は、図2に示される車輪個々にブレーキ液圧を変調できる液圧制御弁58,60,62,64の代りに、出力が変調可能なブースタ160を用いた点が主たる相違点である。
すなわち、第4の実施の形態のブレーキ制御装置は、ブレーキペダル10とマスタシリンダ12との間に介在されて、マスタシリンダ12の2個の加圧室にそれぞれ、ブレーキペダル10の踏込み力に対応する液圧を、ブレーキペダル10の踏込み力を助勢しつつ発生させるブースタ160を有しており、該ブースタ160は、上記したようにその出力を制御装置100からの信号で変調することにより、マスタシリンダ12から発生させる液圧を変調させるようになっている(このブースタ160については実開昭60−134067号公報、実開昭60−134068号公報および実開昭60−134069号公報参照)。
【0038】
マスタシリンダ12の一方の加圧室は、左前輪22(図8においては図示略)に設けられたブレーキのフロントホイールシリンダ26と右後輪40(図8においては図示略)に設けられたブレーキのリヤホイールシリンダ44に接続されており、他方の加圧室は、右前輪24(図8においては図示略)に設けられたブレーキのフロントホイールシリンダ28と左後輪38(図8においては図示略)に設けられたブレーキのリヤホイールシリンダ42に接続されている。後輪38,40用の液通路にはプロポーショニングバルブ46がそれぞれ設けられている。なお、符号162は、マスタシリンダ12からホイールシリンダ26,28,42,44への液圧を必要に応じて遮断しつつホイールシリンダ26,28,42,44の液圧を減圧および増圧等させるABS用アクチュエータである。また、第3の実施の形態と同様、ブレーキペダル10の踏込み力を検出する操作量検出手段としての踏力検出装置114、左右の前輪22,24および後輪38,40の各回転速度を検出する車輪速センサ126,128,130,132(図8においては図示略)等が設けられている。
なお、第4の実施の形態においては、ホイールシリンダ26,28,42,44と、これらそれぞれで作動させられる図示しないブレーキと、ブースタ160等とが車輪回転抑制手段を構成している。
【0039】
第4の実施の形態のブレーキ制御装置は、第3の実施の形態に対して、上記ブースタ160を用いる点が主に相違しているため、制御装置100に格納された車輪回転抑制ルーチンにおいて、目標減速度Grと実減速度Gとの比に応じてブースタ160の出力を変更し、ホイールシリンダ26,28,42,44に供給される制動液圧を制御するようになっており、また、S9の車輪荷重の決定およびS10の制動液圧のフィードバック制御は廃止され、これによりS201の代りに該S201から車高の読込みを削除したS301を実行するようになっている。ここで、第4の実施の形態においては、各目標減速度Grすなわちブレーキペダル10の各踏込み力に一対一で対応するブースタ160の基準の出力特性があらかじめ初期設定されマップとして制御装置100に記憶されている。
【0040】
車輪回転抑制ルーチンのS4において、実減速度Gが目標減速度Grの95%以下であるか否かの判定が行われ、95%以下であればS4の判定結果がYESとなってS307が実行され、ブースタ160の基準の出力特性に対する実際の出力特性の係数値がその直前の値に対し1%増加され、結果として、ブースタ160の実際の出力特性がその直前の出力特性に対し1%増加されるようにブースタ160が制御される。
なお、上記したブースタ160の出力特性とは、入力に対するブースタ160の出力特性のことであり、Sにおいては、ブレーキペダル10からの各入力に一対一で対応する出力(同じ入力に対し得られる出力)が、その直前のものに対し、すべて1%ずつ増やされるように出力特性を全体として変化させるよう、制御装置100がブースタ160を制御するのである。
【0041】
実減速度Gが目標減速度Grの95%より大きい場合にはS5が実行され、実減速度Gが目標減速度Grの105%以上であるか否かの判定が行われる。目標減速度Grの105%以上であればS5の判定がYESとなってS308が実行され、ブースタ160の基準の出力特性に対する実際の出力特性の係数値がその直前の値に対し1%減少され、結果として、ブースタ160の実際の出力特性がその直前の出力特性に対し1%減少するように、言い換えればブレーキペダル10からの各入力に一対一で対応する出力が、その直前のものに対し、すべて1%ずつ減らされように出力特性を全体として変化させるようブースタ160が制御される。
【0042】
実減速度Gが目標減速度Grの95%より大きく、105%より小さい場合にはS306が実行され、ブースタ160の基準の出力特性に対する実際の出力特性の係数値がその直前の値に維持され、結果としてブースタ160の出力特性はその直前の状態が維持される。
これによって、実減速度Gが目標減速度Grの95%以下である間は、車輪回転抑制ルーチンの1実行サイクル毎にブースタ160の出力特性が1%ずつ増やされ、よって同じブレーキペダルの踏込み力に対しより大きい制動液圧がホイールシリンダ26,28,42,44に伝達されることになり、105%以上である間は出力特性が1%ずつ減らされ、よって同じブレーキペダルの踏込み力に対しより小さい制動液圧がホイールシリンダ26,28,42,44に伝達されることになり、95%と105%との間では変更されず、よって同じブレーキペダルの踏込み力に対し同じだけの制動液圧がホイールシリンダ26,28,42,44に伝達される。
【0043】
また、ブレーキペダル10の踏込み力が零になると、制御装置100はブースタ160の出力特性を基準の出力特性に初期化する。
そして、第4の実施の形態においても、車両停止時には、S3の判定結果がYESとなり、S306において、ブースタ160の基準の出力に対する実際の出力の係数値がそれまでの値すなわち車両が停止に至った時点での係数値に決定されブースタ160の出力特性が車両が停止に至った時点での出力特性に維持されることになり、また、前後Gセンサおよび傾斜を補正するためのセンサも不要となるため、第3の実施の形態と同様の効果を発揮することができ、その上、車高センサが不要となって、さらなる低コスト化が図れる。
【0044】
本発明の第5の実施の形態を図10および図11を参照して第4の実施の形態との相違部分を中心に以下に説明する。第5の実施の形態は、第4の実施の形態に対し制御内容が一部異なるものである。
この第5の実施の形態においては、図11に示すように、各目標減速度Grすなわちブレーキペダル10の各踏込み力に一対一で対応する基準の制動液圧の出力特性があらかじめ初期設定されマップとして制御装置100に記憶されている。また、各制動液圧に一対一で対応するブースタ160の出力特性もあらかじめ初期設定されマップとして制御装置100に記憶されている。
【0045】
そして、これに基づいて、車輪回転抑制ルーチンのS4においては実減速度Gが目標減速度Grの95%以下であるか否かの判定が行われ、95%以下であればS4の判定結果がYESとなってS407が実行され、基準の制動液圧の出力特性に対する実際の制動液圧の出力特性の係数値がその直前の値に対し1%増加され、結果として、実際の制動液圧の出力特性がその直前の制動液圧の出力特性に対し1%増加されるようにブースタ160が制御される。
なお、上記した制動液圧の出力特性とは、入力に対する制動液圧の出力特性のことで、S407においては、ブレーキペダル10からの各入力に一対一で対応する制動液圧の出力特性(同じ入力に対し得られる出力)が、その直前のものに対し、すべて1%ずつ増やされるように制動液圧の出力特性を全体として変化させるよう、制御装置100がブースタ160を制御するのである。
【0046】
実減速度力Gが目標減速度Grの95%より大きい場合にはS5が実行され、実減速度Gが目標減速度Grの105%以上であるか否かの判定が行われる。目標減速度Grの105%以上であればS5の判定がYESとなってS408が実行され、基準の制動液圧の出力特性に対する実際の制動液圧の出力特性の係数値がその直前の値に対し1%減少され、結果として、実際の制動液圧の出力特性がその直前の制動液圧の出力特性に対し1%減少されるように、言い換えればブレーキペダル10からの各入力に一対一で対応する制動液圧が、その直前のものに対し、すべて1%ずつ減らされように制動液圧の出力特性を全体として変化させるようブースタ160が制御される。
【0047】
実減速度Gが目標減速度Grの95%より大きく、105%より小さい場合にはS406が実行され、基準の制動液圧の出力特性に対する実際の制動液圧の出力特性の係数値がその直前の値に維持され、結果として制動液圧の出力特性すなわちブースタ160の出力特性はその直前と同じ状態に維持される。
これによって、実減速度Gが目標減速度Grの95%以下である間は、車輪回転抑制ルーチンの1実行サイクル毎に基準の制動液圧の出力特性に対する実際の制動液圧の出力特性の係数値が1%ずつ増やされ、105%以上である間は係数値が1%ずつ減らされ、95%と105%との間では変更されないこととなる。
【0048】
そして、S410において、S406〜S408で決定された実際の制動液圧の出力特性から得られる液圧が各ホイールシリンダ26,28,42,44に供給されるようにブースタ160が制御される。液圧センサ118〜124によって検出されるホイールシリンダ26,28,42,44に供給される液圧と、この液圧を発生させるべく目標減速度Grすなわちブレーキペダル10の踏込み力に応じて設定された前記制動液圧とが比較され、設定された液圧が得られるようにブースタ160がフィードバック制御される。
【0049】
また、ブレーキペダル10の踏込み力が零になると、目標減速度Grすなわちブレーキペダル10の踏込み力に対する制動液圧の出力特性は基準の制動液圧の出力特性に初期化される。
そして、第5の実施の形態においても、車両停止時には、S3の判定結果がYESとなり、S406において、基準の制動液圧の出力特性に対する実際の制動液圧の出力特性の係数値がそれまでの値すなわち車両が停止に至った時点での係数値に決定され、車両が停止に至った時点での制動液圧の出力特性が維持されることになり、また、前後Gセンサ、傾斜を補正するためのセンサおよび車高センサも不要となるため、第4の実施の形態と同様の効果を発揮することができる。なお、この第5の実施の形態の制御内容を、第1の実施の形態の液圧制御弁58,60,62,64を有するブレーキ制御装置に適用することも可能である。この場合は、第5の実施の形態のブースタ160を制御する部分を液圧制御弁58,60,62,64の制御に置き換えればよい。
【0050】
ここで、上記各実施の形態においては、ブレーキペダル10の操作量として、ブレーキペダル10の踏込み力を検出する場合を例にとり説明したが、ブレーキペダル10の踏込み量を検出してもよい。この場合、図12に示すように、ブレーキペダル10の踏込み量に対する目標減速度の関係をあらかじめマップとして設定しておくことになる。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のブレーキ制御装置によれば、車両停止中においては、該車両停止に至った時点での係数値を維持して車輪回転抑制手段を制御することになるため、停止直前と直後とで、前記係数値すなわちこの係数値で制御される車輪回転抑制手段のブレーキの作動力が変化することがなく、坂道で停止する場合においても、車両が動き出してしまうことがない。
したがって、坂道での停止時においても、車両をその動き出しを防止して確実に停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレーキ制御装置の第1の実施の形態の制御装置に格納された車輪回転抑制ルーチンを示すフローチャートである。
【図2】本発明のブレーキ制御装置の第1の実施の形態の構成図である。
【図3】本発明のブレーキ制御装置の第1の実施の形態の制御装置に格納されたブレーキペダルの踏込み力と目標減速度との関係を示すグラフである。
【図4】本発明のブレーキ制御装置の第2の実施の形態の路面勾配角度演算用コンピュータを車輪回転抑制用の制御装置と共に示す図である。
【図5】本発明のブレーキ制御装置の第2の実施の形態の制御装置に格納された車輪回転抑制ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】本発明のブレーキ制御装置の第2の実施の形態の路面勾配角度演算用コンピュータに格納された路面勾配角度演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】本発明のブレーキ制御装置の第3の実施の形態の制御装置に格納された車輪回転抑制ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】本発明のブレーキ制御装置の第4の実施の形態の構成図である。
【図9】本発明のブレーキ制御装置の第4の実施の形態の制御装置に格納された車輪回転抑制ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】本発明のブレーキ制御装置の第5の実施の形態の制御装置に格納された車輪回転抑制ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】本発明のブレーキ制御装置の第5の実施の形態の制御装置に格納されたブレーキペダルの踏込み力と制動液圧との関係を示すグラフである。
【図12】本発明のブレーキ制御装置に適用可能なブレーキペダルの踏込み量と目標減速度との関係を示すグラフである
【符号の説明】
10 ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)
26,28 フロントホイールシリンダ(車輪回転抑制手段)
42,44 リヤホイールシリンダ(車輪回転抑制手段)
58,60,62,64 液圧制御弁(車輪回転抑制手段)
70 アキュムレータ(車輪回転抑制手段)
80 ポンプ(車輪回転抑制手段)
100 制御装置(制御手段,車両停止時制御手段)
126,128,130,132 車輪速センサ(制動効果検出手段)
144 前後Gセンサ(制動効果検出手段)[0001]
[Technical field to which the invention belongs]
The present invention relates to a brake control device, and more particularly to control when a vehicle is stopped.
[0002]
[Prior art]
As a brake control device for decelerating and stopping an automobile, there is one disclosed in JP-A-5-39008.
The brake control device includes a brake operation member, an operation amount detection unit that detects an operation amount of the brake operation member, a wheel rotation suppression unit that includes a brake that suppresses rotation of the wheel, and a braking effect of the wheel rotation suppression unit. The target braking effect and the target braking effect and the actual braking effect detected by the braking effect detecting unit coincide with the target braking effect determined based on the detection result of the operation amount detecting unit. Control means for controlling the wheel rotation suppression means according to a coefficient value set in accordance with a ratio to the actual braking effect, and detecting the operation amount of the brake operation member, and a size corresponding to the detection result The actuating force is generated in the brake.
Since the actual braking effect becomes zero when the vehicle is stopped, the brake control device has a target braking effect determined based on the detection result of the operation amount detecting means and an actual braking effect detected by the braking effect detecting means. In place of the control for making the brakes coincide with each other, the wheel rotation suppression means is controlled so that the brake operation force has a magnitude corresponding to the operation amount of the brake operation member, thereby preventing the brake operation force from becoming excessive. It has become.
Specifically, since the actual braking effect becomes zero while the vehicle is stopped, the control means sets the coefficient value set according to the ratio between the target braking effect and the actual braking effect until the vehicle stops. The wheel rotation suppression means is controlled by replacing the value with a basic value separate from the value.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, as described above, if the coefficient value during the stop is replaced with a basic value that is different from the value until the stop, the control characteristics of the wheel rotation suppression means change between immediately before and after the stop. For example, when stopping on a slope, there is a problem that the vehicle starts to move when the control characteristic changes in a direction in which the brake operating force decreases.
Accordingly, an object of the present invention is to provide a brake control device capable of reliably stopping a vehicle while preventing the vehicle from starting even when stopped on a slope.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above object, the present invention provides a brake operation member, an operation amount detection means for detecting an operation amount of the brake operation member, a wheel rotation suppression means having a brake for suppressing the rotation of the wheel, and the wheel rotation. The braking effect detecting means for detecting the braking effect of the suppressing means, the target braking effect determined based on the detection result of the operation amount detecting means, and the actual braking effect detected by the braking effect detecting means match. And a control unit that controls the wheel rotation suppression unit according to a coefficient value set in accordance with a ratio between a target braking effect and the actual braking effect. Characterized in that it comprises a vehicle stop control means for maintaining the coefficient value at the time when the vehicle is stopped and controlling the wheel rotation suppression means in accordance with the coefficient value. There.
As a result, when the vehicle is stopped, the coefficient value at the time when the vehicle is stopped is maintained to control the wheel rotation suppression means. Therefore, the coefficient value, that is, the coefficient value, is set immediately before and after the stop. The control characteristic of the wheel rotation suppression means controlled by the vehicle does not change, and the vehicle does not start to move even when stopping on a slope.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a first embodiment of the present invention will be described in detail with reference to FIGS. In FIG. 2, 10 is a brake pedal as a brake operation member. The
[0006]
The
[0007]
The hydraulic
[0008]
Electromagnetic directions are provided between the
[0009]
This brake control device is controlled by a control device (control means, vehicle stop time control means) 100. The
[0010]
The front /
[0011]
Hydraulic
[0012]
The braking by this brake control device is normally performed based on the hydraulic pressure controlled by the hydraulic
[0013]
If the
[0014]
The friction coefficient μ is the target deceleration G of the actual deceleration G r It is set according to the ratio to. In S4, the actual deceleration G is the target deceleration G. r Is determined to be 95% or less, and if it is 95% or less, the determination result in S4 is YES and S7 is executed, and the friction coefficient μ is determined to be 0.99μ. It is replaced with the friction coefficient μ stored in the coefficient storage area. In addition, the actual deceleration G is the target deceleration G r Is greater than 95%, S5 is executed, and the actual deceleration G becomes the target deceleration G. r It is determined whether or not it is 105% or more. Target deceleration G r Is 105% or more, the determination in S5 is YES, S8 is executed, and the friction coefficient μ is determined to be 1.01μ. Furthermore, the actual deceleration G becomes the target deceleration G r If it is larger than 95% and smaller than 105%, S6 is executed, and the friction coefficient μ is determined to the same value as before. As a result, the actual deceleration G becomes the target deceleration G. r Is 95% or less, the friction coefficient μ is decreased by 1% for each execution cycle of the wheel rotation suppression routine, and when it is 105% or more, it is increased by 1% and between 95% and 105%. It will not be changed.
[0015]
Next, in S9, the wheel loads of the left and right
F FL = W FL + {(H ・ G X ) / 2L- (H ・ R F ・ G Y ) / T} -M
However,
W FL : Vehicle weight applied to the left front wheel 22 in a stopped state
H: Height of the center of gravity of the vehicle
G X : Longitudinal acceleration
L: Wheel base
R F : Roll rigidity distribution of front wheels
G Y : Lateral acceleration
T: Tread
M: Vehicle mass
[0016]
Longitudinal acceleration G during braking X Multiplied by the height H of the center of gravity of the vehicle and the mass M of the vehicle (M, H, G X This moment is balanced with the moment (F · L) obtained by multiplying the reaction force F applied from the ground to the front wheel by the wheelbase L, so that F = (M · H · G X ) / L, and this reaction force F is applied to the left and right
[0017]
Further, when the vehicle turns, load movement occurs in the left-right direction of the vehicle. Lateral acceleration G when turning Y Moment of magnitude (M ・ H ・ G) multiplied by height H of the center of gravity Y ) And the moment (F · T), which is the tread T multiplied by the reaction force F applied from the ground to the left front and rear wheels, is balanced with F = (M · H · G) Y ) / T. This force F is applied to the roll stiffness distribution R between the front and rear wheels. F , R R Share according to the size of the. The roll stiffness distribution is the distribution ratio between the front wheels and the rear wheels of the restoring moment transmitted from the suspension device to the sprung weight when the vehicle rotates about the longitudinal axis. Y ) / T roll rigidity distribution R of
[0018]
Further, the load F of the
F FR = W FR + {(H ・ G X ) / 2L + (H ・ R F ・ G Y ) / T} ・ M
However,
W FR = Vehicle weight applied to the
In the case of the
[0019]
Furthermore, each load F of the left
F RL = W RL -{(H ・ G X ) / 2L + (H ・ R R ・ G Y ) / T} ・ M
F RR = W RR -{(H ・ G X ) / 2L- (H ・ R R ・ G Y ) / T} ・ M
However,
W RL : Vehicle weight applied to the left
R R : Rear wheel roll stiffness distribution
W RR : Vehicle weight applied to the right
Since the load on the rear wheels decreases due to the load movement in the front-rear direction accompanying braking, (M, H, G X ) / 2L. Also, the moving load in the left-right direction is (M, H, G Y ) / T and the rear wheel roll stiffness sharing ratio R R This value is subtracted for the left
[0020]
If the loads on the left and right
P FL = (F FL ・ G r ) / (Μ · b F )
P FR = (F FR ・ G r ) / (Μ · b F )
P RL = (F RL ・ G r ) / (Μ · b R )
P RR = (F RR ・ G r ) / (Μ · b R )
Where b F Is the front wheel brake factor, b R Is the rear wheel brake factor, b F , B R Is represented by the following equations.
b F = 2 ・ A F ・ (R / R)
b R = 2 ・ A R ・ (R / R)
However,
A F : Cross-sectional area of brake piston of left and right
A R : Cross-sectional area of the brake piston of the left and right rear wheels
r: Effective radius of the disc rotor
R: Effective tire radius
[0021]
Therefore, the actual deceleration G becomes the target deceleration G r If the friction coefficient μ is reduced to 95% or less of the same, the same target deceleration G r In contrast, the braking fluid pressure P is increased. In this case, since the amount of wheel rotation suppression is insufficient, the brake fluid pressure P is determined to be high, and the amount of wheel rotation suppression is increased. In addition, the actual deceleration G is the target deceleration G r In the case of 105% or more, since the wheel rotation is excessively suppressed, the friction coefficient is increased and the same target deceleration G r In contrast, the brake fluid pressure P is determined to be low, and the amount of wheel rotation suppression is reduced.
[0022]
In S9, the magnitude of the excitation current of the solenoids of the
[0023]
Thus, the target deceleration G corresponding to the depression force of the
[0024]
In the first embodiment, when the vehicle stops, the determination result in S3 is YES, and in S6, the friction coefficient μ is determined to a value up to that point, that is, a value at the time when the vehicle stops. As a result, when the vehicle is stopped, the actual deceleration G is 0 and is equal to or less than 95% of the target deceleration Gr. However, while the vehicle is stopped, S4 and S7 are not executed, and the vehicle is maintained while the vehicle is stopped. The coefficient of friction μ at the point of time and the target deceleration G that changes even when stopped r That is, the brake fluid pressure determined by the depression force of the
As described above, when the vehicle is stopped, the friction coefficient μ at the time when the vehicle is stopped is maintained. Therefore, the control characteristics of the braking force of the
In addition, since S4 and S7 are not executed while the vehicle is stopped, the friction coefficient μ is not repeatedly reduced and the brake hydraulic pressure P is not increased, and the
[0025]
As is clear from the above description, in the first embodiment, the front /
[0026]
A second embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. 4 to 6 focusing on differences from the first embodiment. In the second embodiment, the actual deceleration G detected by the
[0027]
The road surface gradient angle θ is calculated by a road surface gradient
[0028]
When calculating the road surface gradient angle θ, first, in S121, the output values of the wheel speed, front-rear G, vehicle height, and
[0029]
If the vehicle body speed is constant, the determination in S122 is YES, and after the count value C of the counter is incremented by 1 in S123, the count value C is set to the set value C in S124. 0 It is determined whether or not the vehicle speed has been constant for a set time or more depending on whether or not it is above. The determination in S124 is initially NO, S129 is executed, and the amount of change Δθ in the rotation angle in the longitudinal direction of the vehicle body is calculated based on the output value of the
[0030]
Body speed is C 0 If the time is constant, the determination in S124 is YES, and the inclination angle θ in the longitudinal direction of the vehicle body is determined from the output value of the
[0031]
While the vehicle body speed is constant, S122 to S127 are repeatedly executed, and the road surface gradient angle θ is updated. If the vehicle body speed is not constant, the determination in S122 is NO, and after the count value C is reset in S128, the amount of change Δθ in the longitudinal angle of the vehicle body is calculated in S129, and is added to the road surface gradient angle θ in S130. This value is the road surface gradient angle θ. If deceleration occurs and the vehicle body speed becomes non-constant, the output value of the front /
[0032]
Regardless of whether the vehicle body speed is constant or not, the vehicle body longitudinal angular velocity ω detected by the
[0033]
Thus, in the road gradient angle calculation routine, the road gradient angle θ is calculated by executing S125 to S127 while the vehicle body speed is constant, and by executing S129 and S130 while the vehicle speed is not constant. It is output to the computer of the
[0034]
Also in the second embodiment, when the vehicle stops, the determination result in S3 is YES, S4 and S7 are not executed, and the friction coefficient μ is the previous value in S6, that is, when the vehicle has stopped. The value at is determined and maintained. As a result, the friction coefficient μ at the time of stopping the vehicle maintained during the stop and the target deceleration G that changes even during the stop. r That is, the brake fluid pressure determined by the depression force of the
[0035]
A third embodiment of the present invention will be described below with reference to FIG. 7, focusing on the differences from the first embodiment. In the third embodiment, the actual deceleration G of the vehicle is detected using the
That is, in the wheel rotation suppression routine stored in the
[0036]
As the calculation method of S202, the amount of change in the predetermined time interval (100 ms to 500 ms, preferably 200 ms to 300 ms) of the maximum value of the wheel speed detected by the four
Also in the third embodiment, since only the method of obtaining the actual deceleration G is different, when the vehicle is stopped, the determination result of S3 is YES, just as in the first embodiment, and S6 In this case, the friction coefficient μ is determined to a value up to that point, that is, a value at the time when the vehicle stops, and therefore, the same effect as that of the first embodiment can be exhibited.
In addition, in the third embodiment, it is not necessary to provide a front-rear G sensor and a sensor for correcting the inclination, so that the cost can be significantly reduced.
[0037]
A fourth embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. 8 and 9 focusing on differences from the third embodiment. In the fourth embodiment, a
That is, the brake control device according to the fourth embodiment is interposed between the
[0038]
One pressurizing chamber of the
In the fourth embodiment, the
[0039]
Since the brake control device of the fourth embodiment is mainly different from the third embodiment in that the
[0040]
In S4 of the wheel rotation suppression routine, the actual deceleration G is changed to the target deceleration G. r If it is 95% or less, the determination result in S4 is YES and S307 is executed, and the coefficient value of the actual output characteristic with respect to the standard output characteristic of the
The output characteristic of the
[0041]
Actual deceleration G is the target deceleration G r Is greater than 95%, S5 is executed, and the actual deceleration G becomes the target deceleration G. r It is determined whether or not it is 105% or more. Target deceleration G r If it is 105% or more, the determination in S5 is YES and S308 is executed, and the coefficient value of the actual output characteristic with respect to the reference output characteristic of the
[0042]
Actual deceleration G is the target deceleration G r If it is larger than 95% and smaller than 105%, S306 is executed, and the coefficient value of the actual output characteristic with respect to the standard output characteristic of the
As a result, the actual deceleration G becomes the target deceleration G. r Is 95% or less, the output characteristic of the
[0043]
Further, when the depression force of the
Also in the fourth embodiment, when the vehicle is stopped, the determination result in S3 is YES, and in S306, the actual output coefficient value with respect to the reference output of the
[0044]
The fifth embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. 10 and 11 focusing on the differences from the fourth embodiment. The fifth embodiment is partially different from the fourth embodiment in control content.
In the fifth embodiment, as shown in FIG. 11, each target deceleration G r That is, reference braking fluid pressure output characteristics corresponding to each depression force of the
[0045]
Based on this, in S4 of the wheel rotation suppression routine, the actual deceleration G becomes the target deceleration G. r If it is 95% or less, the determination result in S4 is YES and S407 is executed, and the actual braking fluid pressure with respect to the output characteristics of the reference braking fluid pressure is determined. The
The brake fluid pressure output characteristics described above are the brake fluid pressure output characteristics with respect to the input. In S407, the brake fluid pressure output characteristics corresponding to each input from the
[0046]
The actual deceleration force G is the target deceleration G r Is greater than 95%, S5 is executed, and the actual deceleration G becomes the target deceleration G. r It is determined whether or not it is 105% or more. Target deceleration G r If it is 105% or more, the determination in S5 is YES and S408 is executed, and the coefficient value of the actual braking hydraulic pressure output characteristic with respect to the reference braking hydraulic pressure output characteristic is reduced by 1% from the immediately preceding value. As a result, the actual braking fluid pressure output characteristic is reduced by 1% with respect to the immediately preceding braking fluid pressure output characteristic, in other words, the braking fluid corresponding to each input from the
[0047]
Actual deceleration G is the target deceleration G r If it is larger than 95% and smaller than 105%, S406 is executed, and the coefficient value of the actual braking fluid pressure output characteristic with respect to the reference braking fluid pressure output characteristic is maintained at the immediately preceding value, resulting in braking. The output characteristic of the hydraulic pressure, that is, the output characteristic of the
As a result, the actual deceleration G becomes the target deceleration G. r Is 95% or less, the coefficient value of the actual braking fluid pressure output characteristic with respect to the reference braking fluid pressure output characteristic is increased by 1% for each execution cycle of the wheel rotation suppression routine. During this period, the coefficient value is decreased by 1% and is not changed between 95% and 105%.
[0048]
In S410, the
[0049]
Further, when the depression force of the
Also in the fifth embodiment, when the vehicle is stopped, the determination result in S3 is YES, and in S406, the coefficient value of the actual braking fluid pressure output characteristic with respect to the reference braking fluid pressure output characteristic is the previous value. The value, that is, the coefficient value at the time when the vehicle stops, is determined so that the output characteristic of the brake fluid pressure at the time when the vehicle stops is maintained, and the front-rear G sensor and the inclination are corrected. Therefore, the sensor and the vehicle height sensor are also unnecessary, and the same effect as that of the fourth embodiment can be exhibited. The control content of the fifth embodiment can also be applied to a brake control device having the
[0050]
Here, in each of the above embodiments, the case where the depression force of the
[0051]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the brake control device of the present invention, while the vehicle is stopped, the wheel rotation suppression means is controlled while maintaining the coefficient value at the time when the vehicle is stopped. The coefficient value, that is, the brake operating force of the wheel rotation suppression means controlled by this coefficient value does not change immediately before and after the stop, and the vehicle does not start moving even when stopping on a slope. .
Therefore, even when the vehicle stops on a slope, the vehicle can be prevented from starting to move reliably.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart showing a wheel rotation suppression routine stored in a control device according to a first embodiment of a brake control device of the present invention.
FIG. 2 is a configuration diagram of a first embodiment of a brake control device of the present invention.
FIG. 3 is a graph showing a relationship between a depression force of a brake pedal and a target deceleration stored in the control device according to the first embodiment of the brake control device of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing a road surface gradient angle computing computer according to a second embodiment of the brake control device of the present invention, together with a wheel rotation suppression control device.
FIG. 5 is a flowchart showing a wheel rotation suppression routine stored in the control device according to the second embodiment of the brake control device of the present invention;
FIG. 6 is a flowchart showing a road gradient angle calculation routine stored in a road gradient angle calculation computer according to a second embodiment of the brake control apparatus of the present invention.
FIG. 7 is a flowchart showing a wheel rotation suppression routine stored in the control device according to the third embodiment of the brake control device of the present invention.
FIG. 8 is a configuration diagram of a fourth embodiment of a brake control device according to the present invention.
FIG. 9 is a flowchart showing a wheel rotation suppression routine stored in the control device according to the fourth embodiment of the brake control device of the present invention;
FIG. 10 is a flowchart showing a wheel rotation suppression routine stored in the control device according to the fifth embodiment of the brake control device of the present invention;
FIG. 11 is a graph showing the relationship between the brake pedal depression force and the brake fluid pressure stored in the control device of the fifth embodiment of the brake control device of the present invention.
FIG. 12 is a graph showing the relationship between the brake pedal depression amount and the target deceleration applicable to the brake control device of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 Brake pedal (brake operating member)
26, 28 Front wheel cylinder (wheel rotation suppression means)
42,44 Rear wheel cylinder (wheel rotation suppression means)
58, 60, 62, 64 Hydraulic control valve (wheel rotation suppression means)
70 Accumulator (wheel rotation suppression means)
80 Pump (wheel rotation suppression means)
100 control device (control means, vehicle stop time control means)
126, 128, 130, 132 Wheel speed sensor (braking effect detecting means)
144 Front / rear G sensor (braking effect detection means)
Claims (1)
該ブレーキ操作部材の操作量を検出する操作量検出手段と、
車輪の回転を抑制するブレーキを有する車輪回転抑制手段と、
該車輪回転抑制手段の制動効果を検出する制動効果検出手段と、
前記操作量検出手段の検出結果に基づいて決まる目標制動効果と前記制動効果検出手段により検出される実制動効果とが一致するように、前記目標制動効果と前記実制動効果との比に応じて設定される係数値にしたがって前記車輪回転抑制手段を制御する制御手段とを有するブレーキ制御装置において、
前記制御手段は、車両停止中において、該車両停止に至った時点の前記係数値を維持し、該係数値にしたがって前記車輪回転抑制手段を制御する車両停止時制御手段を具備することを特徴とするブレーキ制御装置。A brake operating member;
An operation amount detection means for detecting an operation amount of the brake operation member;
Wheel rotation suppression means having a brake for suppressing wheel rotation;
Braking effect detection means for detecting the braking effect of the wheel rotation suppression means;
Depending on the ratio between the target braking effect and the actual braking effect so that the target braking effect determined based on the detection result of the operation amount detecting means matches the actual braking effect detected by the braking effect detecting means. In a brake control device having control means for controlling the wheel rotation suppression means according to a set coefficient value,
The control means includes a vehicle stop time control means for maintaining the coefficient value at the time when the vehicle is stopped while the vehicle is stopped and controlling the wheel rotation suppression means according to the coefficient value. Brake control device.
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