JP3729101B2 - 二重リング型データ伝送方法及び伝送システム - Google Patents

二重リング型データ伝送方法及び伝送システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のノードを二つの伝送路によってそれぞれリング状に接続し、一方の伝送路を運用系、他方の伝送路を待機系の伝送路として使用して各ノード間でのデータ伝送を行う二重リング型データ伝送方法及び伝送システムに関し、特に、各ノード間におけるデータ伝送時間の遅延を検知し、伝送されるデータの内容に応じて運用系と待機系の伝送路を切り替えることにより、伝送路の混雑や異常等が発生しても、伝送遅延やパケットロスを生じさせることなくデータ伝送が行える、音声や画像等の伝送のリアルタイム性が要求されるデータに好適な二重リング型データ伝送方法及び伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、企業内等で複数の情報処理装置や周辺機器等を接続するLAN(構内ネットワーク)システムにおいては、ネットワーク上に備えられる各端末や他のLANを、リング状に形成された二つの伝送路によってそれぞれ接続する二重リング型のデータ伝送システムが採用されている。
この種の二重リング型データ伝送システムは、各端末やLANが接続される複数のノードを、二つの伝送路によってそれぞれリング状に接続するもので、一方の伝送路を運用系、他方の伝送路を待機系(予備系)の伝送路として使用することにより、運用系伝送路に障害が発生した場合でも、待機系伝送路によってデータ伝送が継続されるようにしたものである。
【0003】
以下、図4及び図5を参照して、従来の一般的な二重リング型データ伝送システムについて、その概略を説明する。
図4は、従来の一般的な二重リング型データ伝送システムを模式的に表した説明図であり、(a)は通常時、(b)は障害発生時を示している。
図5は、従来の二重リング型データ伝送方法で用いられる伝送フレームを示す説明図である。
【0004】
図4に示すように、二重リング型データ伝送システムは、ネットワーク上に配設される複数のノード120a,120b,120c...,120nが、二つの伝送路(伝送路L110a,伝送路R110b)によって、それぞれリング状(環状)に接続されている。
各ノード120a,120b,120c...,120nには、図示しない情報処理装置や周辺機器等の端末や他のLANが接続されるようになっている。
【0005】
二つの伝送路L110a,伝送路R110bは、互いに逆方向にデータを伝送するようになっており、図4に示す例では、伝送路L110aが左回り(反時計回り)方向に、伝送路R110bが右回り(時計回り)方向に、それぞれデータを伝送するようになっている。
この二つの伝送路は、通常状態(障害のない状態)では、一方の伝送路(図4では左回りの伝送路L110a)のみが、運用系伝送路として各ノード間におけるデータ伝送に使用され、もう一方の伝送路(図4では右回りの伝送路R110b)は、待機系伝送路として使用されない待機状態となっている。
【0006】
この伝送路で伝送されるパケットの伝送フレームは、例えば、図5に示すようになっている。
この伝送フレーム150は、フレーム内の情報として、パケットの伝送先を示す宛先アドレス151、送信元を示す送信元アドレス152、当該フレームに使用するプロトコル情報を示すタグプロトコル表示153、優先情報等を示すタグ制御情報154及びデータ155を備えている。
伝送フレーム150に優先情報等のタグ制御情報154を備えることにより、例えば、データの受信側で、優先情報に基づいてバッファを制御し、優先順位の高いデータからパケットを組み立ててデータを出力する優先制御処理を行うことができるようになっている。
【0007】
そして、このような従来の二重リング型データ伝送システムでは、運用系伝送路である伝送路L110aに故障,切断等の障害が発生すると(図4(b)に示す×印)、その障害箇所をネットワーク上から切り離し、待機系伝送路である伝送路R110bに伝送データを折り返すようにしてあり、これによって、データ伝送が継続して行われるようになっている。
このように、従来の二重リング型のデータ伝送システムでは、通常は、一方の伝送路のみを運用系として使用してデータ伝送を行い、運用系の伝送路に障害が発生した場合には、障害部分をネットワークから切り離し、待機系伝送路を使用して折返し伝送を行うことで、障害に対して信頼性の高いネットワークシステムを実現するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の二重リング型のデータ伝送システムでは、伝送路の障害に対して待機系を使用した折返し伝送を行うのみで、伝送路の混雑によるデータ伝送の遅延という問題については特に考慮されていなかった。
近年は、インターネット等の急速な普及や、情報処理装置等の端末機器の高性能化,高速化,低下価格化等の進展が著しく、従来の文字や数字のみからなるデータだけでなく、音声や画像等の多量の情報量を有するデータが伝送されるようになっており、ネットワーク上のトラフィックの増大による伝送遅延の問題が発生している。
特に、このような伝送遅延は、例えば、TV会議やインターネット電話等のように、音声や画像等のデータを、端末間でリアルタイムに送受信を繰り返す場合、データ伝送のリアルタイム性が損なわれるという深刻な問題となっていた。
【0009】
ところが、上述したように、従来の二重リング型のデータ伝送システムは、運用系伝送路に障害が発生した場合に、その障害部分をネットワークから切り離して待機系伝送路を使用するというのみで、データが送られる伝送路自体は原則として一つであった。
このため、従来の伝送システムのみでは、トラフィックの増大による伝送遅延が生じた場合、画像や音声等をリアルタイムに伝送することは不可能であった。
【0010】
ここで、上述のように、従来の二重リング型のデータ伝送方法においては、伝送されるパケットの伝送フレームに備えられる優先情報に基づいて、受信側のバッファを制御して優先的にパケットの組立て処理を行う優先制御処理が行われることがある。
しかし、このような優先制御処理は、あくまでも受信されたデータの中から優先順位をつけてパケットの組立て,出力を行うものであって、トラフィックの増加によって受信自体が遅延又は不能となる場合には実効性がない。
このため、このような優先制御処理によって、上述した伝送遅延の問題を解消することはできず、リアルタイム性が要求されるデータ伝送に対応することは困難であった。
【0011】
なお、特開平3−276937号公報には、二重の伝送路について、各伝送路に障害がない場合に、双方の伝送路を同時に使用することにより、二つの伝送路を効率的に活用しようとする「2重ループ式データ伝送方法」が提案されている。
このデータ伝送方法では、二つの伝送路の双方を同時に使用することから、伝送路全体としては伝送できるデータ量を二倍にすることが可能であった。
しかしながら、全てのデータを、その内容を問わず一律に二つの伝送路で伝送するため、大量のデータが伝送された場合、二つの伝送路の双方で混雑が生じる結果となり、上述した従来方法と同様、混雑による伝送遅延とリアルタイム性の問題を解消することは困難であった。
【0012】
また、特許第2970304号公報には、伝送路に障害が発生した場合に、伝送状況に応じて、伝送フレームに同期データと非同期データの領域を制御,確保する「ループバック形成時の伝送フレーム構成方法」が提案されている。
しかし、この方法は、同期データと非同期データを同時に伝送する際に、障害発生の有無等の伝送状況に応じて、運用系と待機系の双方の伝送路に対し、同期データと非同期データを振り分けて伝送しようとするもので、ネットワーク上のトラフィックの増大による伝送路の混雑とそれに伴う伝送遅延やリアルタイム性の問題を解決する手段とは関連性がなかった。
【0013】
本発明は、このような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、各ノード間におけるデータ伝送時間の遅延を検知し、伝送されるデータの内容に応じて運用系と待機系の伝送路を切り替えることにより、伝送路の混雑や異常等が発生しても、伝送遅延やパケットロスを生じさせることなくデータ伝送が行える、特に、音声や画像等のリアルタイム性が要求されるデータ伝送に好適な二重リング型データ伝送方法及び伝送システムの提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載の二重リング型データ伝送方法は、複数のノードを、第一及び第二の伝送路によってそれぞれリング状に接続し、一方の伝送路を運用系、他方の伝送路を待機系の伝送路として使用して各ノード間でのデータ伝送を行う二重リング型データ伝送方法であって、前記複数の各ノード間におけるパケットの基準伝送時間を設定するとともに、各ノードから送信されたパケットの伝送時間を当該パケットが有する送信時刻情報と、当該パケットの受信時刻情報に基づいて算出し、この伝送時間が前記基準伝送時間を超える場合に、当該パケットの送信側及び受信側ノード間の伝送路を、前記運用系から待機系の伝送路に切り替える方法としてある。
【0015】
このような方法からなる本発明の二重リング型データ伝送方法によれば、伝送路を介してリング状に接続される各ノード間において、受信されたパケットの伝送時間を、予め閾値として設定した基準伝送時間と比較することにより、各ノード間におけるデータ伝送時間の遅延を検知することができる。
そして、伝送時間が閾値(基準伝送時間)を超えるノード間について、伝送路を運用系伝送路から待機系伝送に切り替えるようにしてある。
【0016】
これにより、特定のノード間について、混雑の生じていない待機系伝送路を使用してデータ伝送することができ、運用系の伝送路に混雑や異常等が発生している場合でも、待機系伝送路で伝送されるパケットは、伝送遅延やパケットロスが生じることなくデータ伝送を行うことができる。
例えば、TV会議やインターネット電話等のような、音声や画像等のリアルタイム性が要求されるデータについても、待機系伝送路を使用して確実なリアルタイム伝送を行うことが可能となる。
【0017】
また、請求項2記載の二重リング型データ伝送方法では、前記伝送路を運用系から待機系に切り替えられたノードにおいて、前記運用系伝送路を介して受信される他のノードからのパケットの伝送時間を算出し、この伝送時間が前記基準伝送時間を超えないときに、前記運用系から待機系に切り替えられたノード間の伝送路を、運用系伝送路に復帰させる方法としてある。
【0018】
このような方法からなる本発明の二重リング型データ伝送方法によれば、運用系伝送路に混雑等が生じて、特定のノード間について伝送路を待機系に切り替えられたノードに対し、その他のノードから運用系伝送路を介して送信されるパケットの伝送時間を監視することにより、運用系伝送路の混雑等の状況を常時判定することが可能となる。
これにより、運用系伝送路の混雑等が解消されたことを直ちに検知することができ、その場合には、待機系に切り替えられた伝送路を元の運用系に戻し、二重リング型伝送路を本来の状態に復帰させて以後のデータ伝送を行うことができる。
【0019】
また、請求項3記載の二重リング型データ伝送方法では、前記各ノードから送信されるパケットが有する所定の優先情報を参照し、当該パケットの優先度及び伝送時間に基づいて、当該パケットの送信側及び受信側ノード間の伝送路の切替えを決定する方法としてある。
【0020】
このような方法からなる本発明の二重リング型データ伝送方法によれば、送信されるパケットの伝送フレームに備えられる優先情報を参照することによって、データ内容に応じた伝送路の切替えを行うことができる。
これによって、例えば、TV会議やインターネット電話のようなリアルタイム性が必要となるデータ等、待機系伝送路への切替えが必要となるパケットを伝送するノードを、容易かつ正確に特定することができ、伝送されるデータ内容に応じた適切な伝送路の選択、切替え制御が可能となる。
【0021】
例えば、優先情報に基づき、情報量が膨大で、伝送のリアルタイム性が要求される音声や画像データ等であると判定された場合には、混雑の存在しない待機系伝送路に切り替えて伝送することができる。
一方、優先情報に基づき、リアルタイム性が必要とならない文字情報のみからなるデータ等であると判定された場合には、運用系伝送路をそのまま使用して伝送することができる。
【0022】
一方、請求項4記載の二重リング型データ伝送システムは、複数のノードと、この複数のノードをそれぞれリング状に接続する、第一及び第二の伝送路を備え、一方の伝送路が運用系、他方の伝送路が待機系の伝送路として使用される二重リング型伝送システムであって、前記複数の各ノードが、他の各ノード間とパケットの送受信を行う送受信手段と、受信されたパケットの伝送時間を当該パケットが有する送信時刻情報と、当該パケットの受信時刻情報に基づいて算出する算出手段と、他の各ノード間でのパケットの基準伝送時間を記憶する記憶手段と、受信されたパケットについての前記伝送時間と基準伝送時間とを比較する比較手段と、前記比較手段における比較結果に応じて、当該パケットの受信側及び送信側ノードの伝送路を、運用系から待機系又は待機系から運用系の伝送路に切り替える制御手段と、を備える構成としてある。
【0023】
このような構成からなる本発明の二重リング型データ伝送システムによれば、伝送路によってリング状に接続される各ノード間における実際のパケットの伝送時間を算出する算出手段と、パケットの基準伝送時間を記憶する記憶手段、パケットの実際の伝送時間を基準伝送時間と比較する比較手段、及びこの比較手段の判定結果に応じて運用系と待機系の伝送路を切り替える制御手段とによって、本発明にかかる二重リング型データ伝送システムを構成することができる。
これにより、メモリや演算回路,判定回路,CPU等の既存の装置等によって本発明かかる算出手段や記憶手段,比較手段,制御手段を実現することができ、簡易な構成によって本発明にかかるデータ伝送方法を実施することができる。
【0024】
特に、請求項5記載の二重リング型データ伝送システムでは、前記各ノードから送信されるパケットの伝送フレームが、当該パケットの送信時刻を示す前記送信時刻情報としてタイムスタンプ情報を備え、前記算出手段が、このタイムスタンプ情報及び当該パケットの受信時刻に基づいて、当該パケットの伝送時間を算出する構成としてある。
【0025】
このような構成からなる本発明の二重リング型データ伝送システムによれば、送信されるパケットの伝送フレームに、当該パケットの送信時刻を示すタイムスタンプ情報を備えることにより、受信側ノードにおいて、タイムスタンプに示されたパケットの送信時刻と当該パケットの実際の受信時刻から、当該パケットの実際の伝送時間を容易かつ正確に算出することができる。
これによって、複雑な装置や新たなシステム,プログラム等を別途必要とすることなく、タイムスタンプ情報を伝送フレームに付加するのみで、待機系伝送路への切替え対象となるパケットを伝送するノードの特定を、容易かつ正確に行うことができ、本発明にかかるデータ伝送方法を確実に実施することができる。
【0026】
さらに、請求項6記載の二重リング型データ伝送システムは、前記各ノードから送信されるパケットの伝送フレームが、当該パケットのデータ内容に応じた優先情報を備え、前記制御手段が、この優先情報を参照し、当該パケットの優先度及び伝送時間に基づいて、運用系と待機系の伝送路の切替えを行う構成としてある。
【0027】
このような構成からなる本発明の二重リング型データ伝送システムによれば、送信されるパケットの伝送フレームに設定されるデータ内容に応じた優先情報に基づいて、当該パケットが伝送されたノード間について、伝送路の切替えの可否を決定することができる。
これによって、複雑な装置や新たなシステム,プログラム等を別途必要とすることなく、伝送フレームの優先情報を参照するのみで、待機系伝送路への切替えが必要となるパケットを伝送するノードを、容易かつ正確に特定でき、伝送されるデータ内容に応じた適切な伝送路の選択、切替え制御を可能とする本発明のデータ伝送方法を実施することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる二重リング型データ伝送方法及び伝送システムの好ましい一実施形態について、図1〜図3を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる二重リング型データ伝送システムを模式的に示す説明図である。
図2は、図1に示す本実施形態の二重リング型データ伝送システムにおける、各ノードの構成を模式的に示すブロック図である。
また、図3は、本実施形態にかかる二重リング型データ伝送方法で用いられる伝送フレームを示す説明図である。
【0029】
まず、本実施形態にかかる二重リング型データ伝送システムの構成について説明する。
図1に示す本実施形態にかかる二重リング型データ伝送システムは、企業内等で複数の情報処理装置や周辺機器,他のLAN等(以下「端末」と総称する)を接続するLAN(構内ネットワーク)システムであり、ネットワーク上に備えられる各端末30a〜30nを、リング状に形成された二つの伝送路(伝送路L10a及び伝送路R10b)によってそれぞれ接続する二重リング型のデータ伝送システムとなっている。
【0030】
具体的には、本実施形態にかかる二重リング型データ伝送システムは、図1に示すように、ネットワーク上に配設される複数のノード20a,20b,20c...,20nが、二つの伝送路(伝送路L10a,伝送路R10b)によって、それぞれリング状(環状)に接続されている。
各ノード20a,20b,20c...,20nには、情報処理装置や周辺機器等の端末や他のLAN等からなる端末30a,30b,30c...,30nが、それぞれ接続され、各ノード20を介して、対応する端末30間における伝送データの送受信が行われるようになっている。
【0031】
ここで、本実施形態におけるリング型伝送路におけるデータ伝送は、既存のリング型伝システムと同様に、例えば、トークン・リング方式によって制御される。トークン・リング方式は、リング状に接続されるネットワークの制御方式として広く知られたもので、リング上を巡回するトークンにより、ノード間でパケットを送受信するものである。
ただし、リング型のネットワークにおけるデータ伝送を制御できる限り、どのような制御方式,プロトコルであっても、本実施形態のデータ伝送システムに適用できることは言うまでもない。例えば、FDDI,TPDDI等で採用されるダイムドトークン方式、リング状に接続される各ブリッジ(ノード)間をツリー構造状に接続されるように制御するスパニングツリー方式等を採用することもできる。
【0032】
二つの伝送路L10a,伝送路R10bは、互いに逆方向にデータを伝送する伝送路となっており、図1に示すように、本実施形態では、伝送路L10aが左回り(反時計回り)方向に、伝送路R10bが右回り(時計回り)方向に、それぞれデータを伝送するようになっている(図1に示す矢印参照)。
この二つの伝送路L10a,伝送路R10bは、通常の障害のない状態では、一方の伝送路である左回りの伝送路L10aのみが、運用系伝送路として各ノード20a〜20n間におけるデータ伝送に使用され、もう一方の伝送路である右回りの伝送路R10bは、待機系伝送路として使用されない待機状態となっている(図4(a)参照)。
そして、運用系伝送路である伝送路L10aに故障,切断等の障害が発生すると(図4(b)に示す×印参照)、その障害箇所をネットワーク上から切り離し、待機系伝送路である伝送路R10bに伝送データを折り返すようにしてあり、これによって、データ伝送が継続して行われるようになっている。
【0033】
各ノード20a〜20nは、図2に示すように、伝送データとなるパケットの送受信処理を行う送受信部21(送受信部L21a及び送受信部R21b)と、制御部22,伝送時間算出部23,基準伝送時間記憶部24及び比較部25を備えている。
送受信部21は、二つの伝送路L10a及び伝送路R10bに対応して、それぞれ、送受信部L21a及び送受信部R21bが備えられており、制御部22の制御により選択された一方の送受信部21(送受信部L21a又は送受信部R21b)が、対応する伝送路L10a又は伝送路R10bを介して、各ノード20a〜20n間におけるパケットの送受信を行うようになっている。
本実施形態では、上述したように、伝送路L10aが運用系伝送路として使用されるようになっているので、伝送路に障害のない通常の状態では、伝送路L10aに接続された送受信部L21aが運用系の送受信部として動作し、待機系伝送路となる伝送路R10bに接続された送受信部R21bが待機系の送受信部として待機状態となる。
【0034】
より具体的には、送受信部L21a(又は送受信部R21b)は、まず、ノード20が送信元となる場合、端末30からノード20に入力された送信用の伝送データを、制御部22の制御により、パケットに分割し、伝送路L10a(又は伝送路R10b)にパケットを送信する。
送信されたパケットは受信先のノード20で受信され、同時に、受信先の送受信部L21a(又は送受信部21b)は、受信完了信号を送信する。
この受信完了信号がパケットの送信元の送受信部L21a(又は送受信部21b)で受信され、送信処理は完了する。
【0035】
一方、ノード20が受信側となる場合、送受信部L21a(又は送受信部R21b)は、他のノード20から送信されたパケットを、伝送路L10a(又は伝送路R10b)を介して受信する。
パケットが受信されると、送受信部L21a(又は送受信部R21b)は、パケットを組み立て、制御部22を介して端末30に伝送データが出力される。
同時に、送信先のノード20に対して、受信完了信号が送信され、この受信信号が送信先のノード20で受信され、これによって、受信処理が完了する。
【0036】
そして、本実施形態では、送信先のノード20から送信されたパケットについて、受信側となるノード20の送受信部L21aで、当該パケットの伝送時間を算出し、その伝送時間が後述する基準伝送時間を超える場合に、制御部22の制御により、当該パケットの送信元のノード20との伝送路を、運用系の伝送路L10aから待機系の伝送路R10bに切り替えるようになっている。
【0037】
制御部22は、上述した送受信部21を制御してパケット伝送を行う制御手段であるとともに、図2に示すように、端末30に接続されるとともに、本実施形態におけるノード20の各部を制御している。
本実施形態では、この制御部22の制御により、運用系の伝送路L10aにおける伝送遅延が検知された場合に、運用系の伝送路L10aから待機系の伝送路R10bに切り替えられるとともに、運用系の伝送路L10aの伝送遅延が解消された場合には、切り替えられた待機系の伝送路R10bを運用系の伝送路L10aに戻されるようになっている。
この制御部22による伝送路の伝送遅延の判定と伝送路の切替え方法の詳細については、後述する。
【0038】
伝送時間算出部23は、制御部22の制御により、他のノード20から受信されたパケットの実際の伝送時間を算出する算出手段である。
この伝送時間算出部23は、制御部22を介して、受信されたパケットの伝送フレーム50(図3参照)に備えられるタイムスタンプ情報56が示す当該パケットの送信時刻と、当該パケットが送受信部21で実際に受信された時刻が入力されるようになっている。
伝送時間算出部23では、この送信時刻及び受信時刻の差を演算することにより、パケットの伝送時間を算出するようになっている。
そして、この伝送時間算出部23で算出されたパケットの伝送時間が、制御部22を介して比較部25に入力され、対応する基準伝送時間と比較されるようになっている。
【0039】
基準伝送時間記憶部24は、メモリ等からなる記憶手段であり、各ノード20a〜20n間におけるパケットの基準伝送時間を閾値として記憶してある。
この基準伝送時間は、本伝送システムを構築する初期状態において、各ノード20a〜20n間でパケット転送を行い、その伝送時間を基準伝送時間とし、閾値として記憶したものである。
また、この基準伝送時間記憶部24には、各ノード20a〜20n間で伝送される伝送データがリアルタイム性を要求されるデータである場合に、そのリアルタイム性が損なわれることになる所定の遅延時間を、閾値として設定,記憶してある。このリアルタイム性が損なわれる場合の遅延時間は、通常、基準伝送時間を超え、さらに一定時間を超える時間となる。
そして、この基準伝送時間記憶部24に記憶された閾値データが比較部25に入力され、上述した伝送時間算出部23で算出されるパケットの実際の伝送時間と比較されるようになっている。
【0040】
比較部25は、伝送時間算出部23で算出されたパケットの実際の伝送時間と、基準伝送時間記憶部24に記憶された、対応する閾値(基準伝送時間)とを比較する比較手段である。
この比較部25は、制御部22を介して伝送時間算出部23で算出されたパケットの実際の伝送時間が入力されるとともに、基準伝送時間記憶部24から対応する基準伝送時間が入力されるようになっている。
そして、比較部25では、この実際の伝送時間と、対応する基準伝送時間とを比較し、その比較結果を制御部22に出力する。
これによって、制御部22では、比較部25の比較結果により、実際の伝送時間が基準伝送時間と比較して遅延しているか否かを判定し、判定結果に応じて、当該パケットの送信元となるノード20との伝送路を、運用系の伝送路L10aから待機系の伝送路R10bに切り替える制御を行えるようになっている。
【0041】
次に、本実施形態において伝送されるパケットの伝送フレーム50について、図3を参照しつつ説明する。
同図に示すように、フレーム内の情報として、パケットの伝送先を示す宛先アドレス51、送信元を示す送信元アドレス52、当該フレームに使用するプロトコル情報を示すタグプロトコル表示53、優先情報等を示すタグ制御情報54,データ55及びタイムスタンプ情報56を備えている。
【0042】
本実施形態の伝送フレーム50では、タイムスタンプ情報56を備えている。このタイムスタンプ情報56は、各ノード20の送受信部21から送信されるパケットの送信時刻を示すようになっている。
このタイムスタンプ情報56を備えることにより、上述のように、パケット受信側のノード20の伝送時間算出部23において、タイムスタンプ情報56に示されたパケットの送信時刻と、当該パケットの送受信部21における受信時刻から、当該パケットの実際の伝送時間を正確かつ容易に算出することができるようになっている。
【0043】
また、本実施形態の伝送フレーム50には、データの優先順位を示す優先情報をタグ制御情報54に備えている。
この優先情報に示されるデータの優先順位は、本実施形態では、当該データがリアルタイム性を要求されるデータである場合に、リアルタイム性を必要としないデータよりも優先順位が高くなるように情報が割り付けられるようになっている。
そして、この優先順位情報に基づき、受信側ノード20の制御部22では、データ内容に応じた伝送路の切替えを行うようになっている。
例えば、情報量が膨大で、伝送のリアルタイム性が要求される音声や画像データ等は、優先順位が高いので、制御部22では、混雑の存在しない待機系の伝送路R10bへの切替え制御を行う。
一方、リアルタイム性を必要としない文字情報のみからなるデータ等については、優先順位が低いので、制御部22は、運用系の伝送路L10aをそのまま使用する制御を行う。
【0044】
これによって、待機系の伝送路R10bへの切替えが必要となるパケットを、容易かつ正確に特定することができ、伝送されるデータ内容に応じた適切な伝送路の選択、切替え制御が可能となる。
なお、この優先情報を参照することにより、従来のデータ伝送方法と同様、例えば、データの受信側のノード20で、優先情報に基づいてバッファを制御し、優先順位の高いデータからパケットを組み立ててデータを出力する優先制御処理を行うことができる。
【0045】
次に、以上のような構成からなる本実施形態にかかる二重リング型データ伝送システムを用いたデータ伝送方法について、図1に示すノード20aとノード20c間においてデータ伝送を行う場合を例にとって説明する。
本システムにおいてデータ伝送を行う場合、通常の状態では、運用系の伝送路L10aが使用される。
まず、送信側となる端末30aからノード20aに送信データが入力されると、当該データが送受信部L21aでパケットに分割され、この分割されたパケットが、運用系の伝送路L10aを介して送信されて、受信側のノード20cの送受信部L21aで受信される。
パケットが受信されると、受信側ノード20cから送信元のノード20aに対して受信完了信号が送信される。
また、受信されたパケットは、制御部22の制御により組み立てられ、伝送データとして受信側の端末30cに出力される。
【0046】
そして、受信側となるノード20cでは、送受信部L21aで受信されたパケットの伝送フレームのタイムスタンプ情報56及び当該パケットの受信時刻が、制御部22を介して伝送時間算出部23に入力される。
伝送時間算出部23では、入力されたタイムスタンプ情報56が示す当該パケットの送信時刻と、当該パケットが送受信部L21aで実際に受信された時刻の差を演算し、当該パケットの実際の伝送時間を算出する。
算出されたパケットの伝送時間は、制御部22を介して比較部25に入力される。
【0047】
比較部25では、伝送時間算出部23で算出されたパケットの実際の伝送時間が、制御部22を介して入力されるとともに、対応する基準伝送時間が基準伝送時間記憶部24から入力される。
そして、この実際の伝送時間と対応する基準伝送時間とが比較され、その比較結果が制御部22に入力される。
制御部22では、比較部25の比較結果に基づき、実際の伝送時間が基準伝送時間より遅延しているか否かが判定され、その判定結果に応じて、伝送路を運用系の伝送路L10aから待機系の伝送路R10bに切り替える制御が行われる。
【0048】
具体的には、以下のようにして伝送遅延の判定及び伝送路の切替え制御が行われる。
運用系の伝送路L10aに他の伝送データが流れておらず、混雑が生じていない場合には、ノード20aからノード20cに送られるパケットの実際の伝送時間は、対応する閾値(基準伝送時間)を超えないので、制御部22では、伝送遅延がないと判定され、運用系の伝送路L10aがそのまま伝送路として使用される。
すなわち、この場合には、伝送路の切替え制御は行われず、ノード20aとノード20cとの間では、他の各ノード20b,...20nと同様、運用系の伝送路L10aを介して、以後のデータ伝送が行われることになる。
【0049】
一方、運用系の伝送路L10aに他のパケットが大量に流れている場合、ノード20aからノード20cに送られるパケットの実際の伝送時間は、伝送路L10aの混雑により、対応する閾値(基準伝送時間)を超えることになる。
この場合、制御部22では、伝送遅延が生じていると判定される。
ここで、制御部22における伝送遅延の判定は、例えば、一回の受信で実際の伝送時間が基準伝送時間を超える場合に、直ちに伝送遅延と判定することもでき、また、受信されるパケットの伝送時間が基準伝送時間を超え、その状態が何回か連続して発生した場合に、伝送遅延が発生していると判定するようにしてもよい。
また、このとき、実際の伝送時間が基準伝送時間を超えていても、リアルタイム性が損なわれる範囲を超えない場合には、伝送遅延でないと判定することもできる。
このリアルタイム性が損なわれる遅延時間は、上述したように、予め基準伝送時間記憶部に閾値として設定しておくことができる。
【0050】
伝送遅延と判定された場合、制御部22では、受信されたパケットの伝送フレームのタグ制御情報54に含まれる優先情報を参照する。
そして、この優先情報に基づき、制御部22では、データ内容に応じた伝送路の切替え制御が行われる。
すなわち、優先情報により、伝送データが、リアルタイム性を要求される音声や画像データ等であると判定された場合には、制御部22は、ノード20a及びノード20c間の伝送路を、混雑の存在していない待機系の伝送路R10bに切り替える。
【0051】
一方、優先情報により、リアルタイム性が必要とならない文字情報のみからなるデータ等と判定された場合には、ノード20aとノード20cの伝送路として、運用系の伝送路L10aをそのまま使用するように制御する。
これによって、運用系の伝送路L10aに伝送遅延が生じ、かつ、受信されたパケットが、リアルタイム性の要求されるデータの場合に、以後使用される伝送路が、待機系の伝送路R10bへ切り替えられることになる。
【0052】
すなわち、この場合には、ノード20aとノード20cとは、他の各ノード20b,...20nと異なり、待機系の伝送路R10bを介して接続されることになり、以後のノード20a及びノード20c間のデータ伝送は、待機系の伝送路R10bを介して行われる。
従って、ノード20aとノード20cにおけるデータ伝送は、他の伝送データが存在しない待機系の伝送路R10bで行われることになるので、リアルタイム性が損なわれることなく、伝送遅延やパケットロス等のない良好なデータ伝送が保証される。
なお、ノード20a又はノード20cと、他の各ノード20b,...20nとのデータ伝送は、通常のまま、運用系の伝送路L10aを介して行われる。
【0053】
さらに、ノード20a及びノード20c間の伝送路が待機系の伝送路R10bに切り替えられた後においても、運用系の伝送路L10aの混雑状況が常時監視されることになる。
伝送路が待機系の伝送路R10bに切り替えられたノード20aとノード20cは、他のノード20b,...20nとの間では、運用系の伝送路L10aを介してパケットの送受信が行われる。
そして、本実施形態では、ノード20a及びノード20cに対して、これら他のノード20b,...20nから送信されるパケットについては、上述の方法と同様にして、制御部22の制御により、伝送時間が監視されるようになっている。
【0054】
すなわち、ノード20a又はノード20cにおいて、他のノード20b,...20nから受信されたパケットは、伝送時間算出部23で伝送時間が算出されるとともに、この伝送時間が対応する基準伝送時間と比較部25で比較される。そして、伝送時間が対応する基準伝送時間を超えないときには、制御部22において、運用系の伝送路L10aの混雑が解消されたものと判定され、運用系から待機系に切り替えられたノード20a及び20c間の伝送路が、運用系の伝送路L10aに戻されるようになっている。
【0055】
これにより、運用系の伝送路L10aの混雑等が解消された場合には、待機系の伝送路R10bに切り替えられていた伝送路を元の運用系に戻すことができ、二重リング型伝送路を本来の状態に戻してデータ伝送を行うことができる。
なお、運用系の伝送路L10aに故障,切断等の障害が発生した場合には、制御部22の制御により、既存のリング型伝送システムと同様、待機系の伝送路R10bに伝送データを折り返すことにより、データ伝送が継続して行われるようになっている。
【0056】
以上説明したように、本実施形態にかかる二重リング型データ伝送方法及び伝送システムによれば、二つの伝送路L10a,伝送路R10bを介してリング状に接続される各ノード20a〜20n間におけるパケットの伝送時間を、送信側の各ノード20の比較部25において、予め基準伝送時間記憶部24に閾値として設定した基準伝送時間と比較することにより、各ノード間におけるデータ伝送時間の遅延を判定することができる。
そして、伝送時間が閾値(基準伝送時間)を超える場合には、制御部22の制御により、当該パケットの送信側と受信側のノード間の伝送路を、運用系の伝送路L10aから待機系の伝送路R10bに切り替えることができる。
【0057】
これにより、特定のノード間について、混雑の生じていない待機系の伝送路R10bを使用してデータ伝送することができ、運用系の伝送路L10aに混雑や異常等が発生している場合でも、待機系の伝送路R10bで伝送されるパケットは、伝送遅延やパケットロスが生じることなくデータ伝送を行うことができ、例えば、音声や画像などの伝送のリアルタイム性が要求されるデータも、混雑の存在しない待機系の伝送路R10bを使用して確実に伝送することが可能となる。
【0058】
特に、本実施形態では、送信されるパケットの伝送フレーム50に送信時刻情報となるタイムスタンプ情報56を設定することで、このタイムスタンプ情報56によって、当該パケットの伝送時間を正確に把握することができる。
これによって、待機系の伝送路R10bへの切替え対象となるノードを、容易かつ正確に特定することができ、混雑等のない待機系の伝送路R10bを使用して確実なデータ伝送を行うことができる。
【0059】
また、本実施形態では、送信されるパケットの伝送フレーム50のタグ制御情報54にデータ内容に応じた優先情報を設定してあるので、この優先情報によって、当該パケットの伝送路の切替えの可否を決定することができる。
これによって、待機系の伝送路R10bへの切替えが必要となるノードを、容易かつ正確に特定することができ、伝送されるデータ内容に応じた伝送路の切替え制御が可能となる。
例えば、情報量が膨大なデータや、伝送のリアルタイム性が要求される音声と画像データ等は、混雑等のない待機系の伝送路R10bに切り替えて伝送するとともに、情報量が少ないデータや、リアルタイム性が必要とならない文字情報のみからなるデータ等については、運用系の伝送路L10aをそのまま使用するというように、伝送されるデータ内容に応じた適切な伝送路の選択,切替えが行える。
【0060】
さらに、本実施形態では、二つの伝送路L10a,伝送路R10bによってリング状に接続される各ノード20a〜20nに備えられる、本データ伝送システムを構成する伝送時間算出部23,基準伝送時間記憶部24,比較部25,制御部22の各部は、メモリや演算回路,判定回路,CPU等の既存の装置等によって実現することができる。
しかも、各ノード20a〜20nから送信されるパケットの伝送フレーム50に送信時刻を示すタイムスタンプ情報56と、データ内容に応じた優先情報を含むタグ制御情報54を付加するのみで、本実施形態にかかるデータ伝送システムを実現することができる。
これにより、複雑な装置や新たなシステム,プログラム等を別途必要とすることなく、既存の設備等を活用して、簡易な構成のみによって、本実施形態にかかる二重リング型データ伝送システムを実現することができる。
【0061】
なお、以上説明した本発明の二重リング型データ伝送方法及び伝送システムは、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の二重リング型データ伝送方法及び伝送システムによれば、各ノード間におけるデータ伝送時間の遅延を判定することにより、一定時間以上の遅延が発生した場合には、伝送されるデータの内容に応じて運用系と待機系の伝送路を切り替えてデータを伝送することができる。
これにより、伝送路の混雑や異常等が発生しても、伝送遅延やパケットロスを生じさせることなくデータ伝送を行うことが可能となり、特に、音声や画像等のリアルタイム性が要求されるデータ伝送に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる二重リング型データ伝送システムを模式的に示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる二重リング型データ伝送システムにおける、各ノードの構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる二重リング型データ伝送方法で用いられる伝送フレームを示す説明図である。
【図4】従来の二重リング型データ伝送システムを模式的に表した説明図であり、(a)は通常時、(b)は障害発生時を示している。
【図5】従来の二重リング型データ伝送方法で用いられる伝送フレームを示す説明図である。
【符号の説明】
10 二重伝送路
10a 伝送路L
10b 伝送路R
20 ノード
21 送受信部
22 制御部
23 伝送時間算出部
24 基準伝送時間記憶部
25 比較部
30 端末
50 伝送フレーム
54 タグ制御情報
56 タイムスタンプ情報

Claims (6)

  1. 複数のノードを、第一及び第二の伝送路によってそれぞれリング状に接続し、一方の伝送路を運用系、他方の伝送路を待機系の伝送路として使用して各ノード間でのデータ伝送を行う二重リング型データ伝送方法であって、
    前記複数の各ノード間におけるパケットの基準伝送時間を設定するとともに、各ノードから送信されたパケットの伝送時間を当該パケットが有する送信時刻情報と、当該パケットの受信時刻情報に基づいて算出し、この伝送時間が前記基準伝送時間を超える場合に、当該パケットの送信側及び受信側ノード間の伝送路を、前記運用系から待機系の伝送路に切り替えることを特徴とする二重リング型データ伝送方法。
  2. 前記伝送路を運用系から待機系に切り替えられたノードにおいて、前記運用系伝送路を介して受信される他のノードからのパケットの伝送時間を算出し、この伝送時間が前記基準伝送時間を超えないときに、前記運用系から待機系に切り替えられたノード間の伝送路を、運用系伝送路に復帰させる請求項1記載の二重リング型データ伝送方法。
  3. 前記各ノードから送信されるパケットが有する所定の優先情報を参照し、当該パケットの優先度及び伝送時間に基づいて、当該パケットの送信側及び受信側ノード間の伝送路の切替えを決定する請求項1又は2記載の二重リング型データ伝送方法。
  4. 複数のノードと、この複数のノードをそれぞれリング状に接続する、第一及び第二の伝送路を備え、一方の伝送路が運用系、他方の伝送路が待機系の伝送路として使用される二重リング型伝送システムであって、
    前記複数の各ノードが、
    他の各ノード間とパケットの送受信を行う送受信手段と、
    受信されたパケットの伝送時間を当該パケットが有する送信時刻情報と、当該パケットの受信時刻情報に基づいて算出する算出手段と、
    他の各ノード間でのパケットの基準伝送時間を記憶する記憶手段と、
    受信されたパケットについての前記伝送時間と基準伝送時間とを比較する比較手段と、
    前記比較手段における比較結果に応じて、当該パケットの受信側及び送信側ノードの伝送路を、運用系から待機系又は待機系から運用系の伝送路に切り替える制御手段と、を備えることを特徴とする二重リング型データ伝送システム。
  5. 前記各ノードから送信されるパケットの伝送フレームが、当該パケットの送信時刻を示す前記送信時刻情報としてタイムスタンプ情報を備え、
    前記算出手段が、このタイムスタンプ情報及び当該パケットの受信時刻に基づいて、当該パケットの伝送時間を算出する請求項4記載の二重リング型データ伝送システム。
  6. 前記各ノードから送信されるパケットの伝送フレームが、当該パケットのデータ内容に応じた優先情報を備え、
    前記制御手段が、この優先情報を参照し、当該パケットの優先度及び伝送時間に基づいて、運用系と待機系の伝送路の切替えを行う請求項4又は5記載の二重リング型データ伝送システム。
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