JP3728512B2 - ダイオキシン類の除去方法 - Google Patents

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本発明は、排水の浄化処理終了後、浄化装置の外部露出面や配管内部に付着したダイオキシン類を洗浄除去すると共に、浄化装置を形成する機器類はクリーンな状態で外部へ搬出することができるダイオキシン類の除去方法に関するものである。
ダイオキシン類で汚染された排水の浄化処理工事終了後、浄化処理工事に用いた機器類は、クリーンな状態で外部へ搬出する必要がある。特に排水の浄化に使用する浄化装置は、浄化処理終了後、配管内部は勿論のこと、外部露出面にもダイオキシン類が付着している。このうち、浄化装置の外部露出面は多量の洗浄水で洗い流し、発生した洗浄排水は、現場から離れた水処理施設や焼却施設などで処分されている。しかしながら、浄化装置が大きいほど、洗浄排水が大量に発生するため、水処理施設や焼却施設での負荷が増大するという問題がある。
一方、ダイオキシン類で汚染された排水の浄化処理工事は、ダイオキシン類が水に難溶性であり、水中では主に懸濁物質に吸着されて存在しているため、懸濁物質(以下、「SS」とも言う)の除去が有効であり、例えば凝集沈殿法、砂濾過処理法、生物濾過法又は膜分離処理法などが適用されている(特開2000−210663号公報、特開2002−219492号公報)。また、これら凝集沈殿法、砂濾過処理法、生物濾過法又は膜分離処理法などで低減化された処理水(放流水)が排水基準値を下回るダイオキシン類濃度であるか否かを監視する必要がある。
しかしながら、処理水中のダイオキシン類濃度をオンラインで測定することは不可能である。現在、処理水中のダイオキシン類濃度をオンラインで監視する方法としては、ダイオキシン類が懸濁物質に吸着されて移動することから、代替指標として懸濁物質(以下、「SS」とも言う)が用いられている。SSは、水の中に浮遊する水に溶けない浮遊物質と定義され、その浮遊物質の量は通常、昭和46年環境庁告示第59号に規定する方法に従い、1リットルの水を孔径1μmのガラス繊維濾紙を用いて濾過した後、濾紙上に残ったものの質量で表されるものである。このため、その濾過水中のSSがゼロ表示であったとしても、例えば0.1μm以下の超微小懸濁物質に吸着されているダイオキシン類が存在している可能性があり、信頼性に欠けるものであった。
特開2000−210663号公報(請求項1) 特開2002−219492号公報(請求項1)
従って、本発明の目的は、排水の浄化処理終了後、浄化装置の外部露出面や配管内部を洗浄することにより発生した洗浄排水をその場で浄化処理して減容化を図ると共に、排水基準値を下回る処理水を放流でき、また配管やタンク類などの装置はクリーンな状態で外部へ搬出することができるダイオキシン類の除去方法を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、排水の浄化処理終了後、浄化装置の外部露出面や配管内部を洗浄することにより発生した洗浄排水は当該浄化装置の限外濾過膜モジュールで浄化処理することができること、この浄化処理においては、該限外濾過膜モジュールの濃縮水の排水を停止し、該限外濾過膜モジュールの濾過水中の浮遊物質が検出されなくなるまで行えば、ダイオキシン類を限外濾過膜モジュール内に完全に封入でき減容化できると共に、排水基準値を下回る処理水を放流でき、また配管やタンク類などの装置はクリーンな状態で外部へ搬出することができることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ダイオキシン類含有排水を限外濾過膜モジュールを備える浄化装置で浄化処理して排水中のダイオキシン類を基準値以下にして放流する第1浄化処理工程と、該第1浄化処理工程で用いた浄化装置の外部露出面を洗浄水で洗浄する第1洗浄工程と、第1洗浄工程で発生した洗浄排水を該浄化装置で浄化処理して洗浄排水中のダイオキシン類を基準値以下にして放流する第2浄化処理工程と、該第1浄化処理工程で用いた浄化装置の内部通水経路に洗浄水を循環通水して浄化処理する第2洗浄工程を有し、該第2洗浄工程は、該限外濾過膜モジュールの濃縮水の排水を停止し、該限外濾過膜モジュールの被処理水中又は透過水中の浮遊物質が検出されなくなるまで行うダイオキシン類の除去方法を提供するものである。
本発明のダイオキシン類の除去方法は、排水の浄化処理終了後、浄化装置の外部露出面や配管内部を洗浄することにより発生した洗浄排水は当該浄化装置の限外濾過膜モジュールで浄化処理することができる。また、この浄化処理においては、該限外濾過膜モジュールの濃縮水の排水を停止し、該限外濾過膜モジュールの透過水中の浮遊物質が検出されなくなるまで行うため、ダイオキシン類を限外濾過膜モジュールに完全に封入でき減容化できると共に、排水基準値を下回る処理水を放流でき、また配管やタンク類などの装置はクリーンな状態で外部へ搬出することができる。
本発明のダイオキシン類の除去方法を実施する浄化装置を図1を参照して説明する。図1はその浄化装置の模式図である。図1中、浄化装置10は、原水供給管101から供給されるダイオキシン類を含む排水を貯留するタンク11と、タンク11に貯留された排水を浄化処理する限外濾過膜モジュール13と、限外濾過膜モジュール13の被処理水中又は濾過水中の浮遊物質の量又は浮遊物質の粒子径を検出する浮遊物質検出器14と、濾過水流出配管103とタンク11を接続する戻り配管108を備える。符号、102、104〜107は配管、12はポンプである。
本発明において、第1浄化処理工程は、ダイオキシン類含有排水を限外濾過膜モジュール13を備える浄化装置10で浄化処理して排水中のダイオキシン類を基準値以下にして放流する工程である。
ダイオキシン類含有排水としては、特に制限されず、ダイオキシン類に汚染された底質や土壌を脱水、減量化する袋詰脱水処理工法の脱水過程で発生する排水、一般的なダイオキシン類汚染土壌対策現場から発生する前処理された排水などが挙げられる。前処理としては、例えばダイオキシン類を含有する原水をプレフィルター及び精密フィルターで順次濾過処理した処理水が挙げられる。なお、ダイオキシン類を含有する原水や排水は、通常浄化処理対象物として一次(原水)タンクに貯留されており、当該一次(原水)タンクに貯留された原水の浄化処理が完了した時点で浄化処理終了となる。
限外濾過膜モジュール13としては、前記ダイオキシン類含有排水を並列接続された膜孔径の異なる複数の限外濾過膜モジュールに通水して、膜孔径と濾過水中のダイオキシン類濃度、又は浮遊物質の量と濾過水中のダイオキシン類濃度との関係を求め、該関係から濾過水中のダイオキシン類濃度を排水基準値以下にする事前実験により選定されたものが挙げられる。濾過水中のダイオキシン類濃度の測定方法は公知の方法が適用され、その表示は毒性等価係数(WHO−1997−TEF)を用いた等価毒性量(pg-TEQ/L)で示される。
膜孔径と濾過水中のダイオキシン類濃度、又は浮遊物質の量と濾過水中のダイオキシン類濃度は通常、関係式により表すことができる。当該関係式にダイオキシン類濃度に係る排水基準値を適用し、該排水基準値以下で該排水基準値に最も近い限外濾過膜モジュールを選定する。膜孔径は分画分子量に対応する分離対象物質の大きさ(μm)であり、通常限外濾過膜モジュールのメーカーから提示されている。また、浮遊物質の量は、後述する浮遊物質検出器14から求められる。このように、事前の実験室的選定方法により確認された限外濾過膜モジュールを実際の浄化装置の限外濾過膜モジュールとして用いれば、濾過水のダイオキシン類濃度は排水基準値以下になると共に、選定された限外濾過膜モジュールは、過剰品質にはならず経済的である。また、選定された限外濾過膜モジュールに対応する浮遊物質の量と膜孔径(浮遊物質の粒子径)は、排水基準値又は排水基準値以下の値であり、後述する浮遊物質検出器14に水質管理値として入力しておき、異常を監視する指標とされる。
モジュールとは工業的に利用可能な型式に限外濾過膜を収納した装置を言い、一般的には限外濾過膜と支持構造物から構成される。限外濾過膜モジュール(Ultrafiltration)としては、中空糸型限外濾過膜モジュールが、濾過速度が高く、且つ省スペース化が図れる点で好ましい。また、限外濾過膜モジュールはカートリッジ式限外濾過膜モジュールが、減容化、処分工程における取外し容易性及び焼却容易性の点で好適である。カートリッジ式とは、浄化装置の当該組み込む部分にワンタッチで脱着可能な小型のものを言う。
浮遊物質検出器14としては、限外濾過膜モジュール13の濾過水中の浮遊物質の量又は浮遊物質の粒子径を検出するものであれば特に制限されず、例えば、浮遊物質の量を検出するレーザー光散乱方式の検出器、浮遊物質の粒子径を検出するレーザー光遮断方式の検出器等が挙げられる。すなわち、レーザー光を試料水中の微粒子に照射すると、散乱光が発生する。この散乱光の強度を演算処理し浮遊物質の量を求める。また、試料液を一定強度のレーザー光を照射させた微小セルに流し、セル内を浮遊物質の粒子が通過することで光が遮られると受光部ではマイナス方向のパルス信号が検出されるため、この信号の大小から浮遊物質の粒子径を求めるものである。この浮遊物質検出器14は市販のものを使用することができる。また、浮遊物質検出器は、上記検出器以外に浮遊物質の粒子径を検出するレーザー光ドップラー法による検出器を用いることもできる。なお、浮遊物質検出器14は、前述の水質管理値が入力され、該入力値を超える浮遊物質の量又は浮遊物質の粒子径を検出した場合、放流することなく、戻り配管108から処理水をタンク11に戻し、逆に、該水質管理値を下回る浮遊物質の量又は浮遊物質の粒子径を検出した場合、戻り配管108への流れを停止して配管104から放流する信号をバルブに送る制御部を備える(不図示)。なお、水質管理値としては、該水質管理値以外の値で且つ排水基準値を下回る浮遊物質の量又は浮遊物質の粒子径を示す値を用いることもできる。
ダイオキシン類含有排水を浄化装置10で浄化処理するには、先ずダイオキシン類含有排水は原水供給管101からタンク11に供給される。次いで、タンク11に貯留された排水はポンプ12により配管102を通して限外濾過膜モジュール13に供給される。限外濾過膜モジュール13で浄化処理された濾過水は配管103及び配管104を通して放流される。この時戻り配管のバルブ(不図示)は閉である。
限外濾過膜モジュール13の濾過水は配管103の分岐管106からその一部が浮遊物質検出器14に供給され、濾過水中の浮遊物質を連続的又は定期、不定期で間欠的に測定している。すなわち、浮遊物質検出器14は、限外濾過膜モジュール13の濾過水中の浮遊物質の量又は浮遊物質の粒子径を常時検出し、入力された排水基準値又は該排水基準値以下の値で定められる水質管理値を超える浮遊物質を検出した場合、不図示の制御部により濾過水の放流が停止されると共に、濾過水は戻り配管108を通してタンク11に返送される。
濾過水が戻り配管108を通してタンク11に返送される間、浮遊物質検出器14は、限外濾過膜モジュール13の濾過水中の浮遊物質の量又は浮遊物質の粒子径を測定し続ける。この間、入力された排水基準値又は該排水基準値以下の値で定められる水質管理値を下回る浮遊物質を検出した場合、不図示の制御部により限外濾過膜モジュール13の正常が確認された濾過水は放流される。なお、浮遊物質検出器14で水質管理値を下回る浮遊物質を検出した場合、これが定常状態であることを確認する所定の時間を保持することが、より確実に排水基準を下回る濾過水を放流することができる点で好ましい。
第1洗浄工程は、前記第1浄化処理工程で用いた浄化装置10の外部露出面を洗浄水で洗浄する工程である。すなわち、第1洗浄工程は、浄化処理終了後、ダイオキシン類など有害物質を外部に搬出させないようにするため、当該処理現場で使用された装置類の外部露出面を先ず洗浄するものである。従って、浄化装置10の外部露出面としては、浄化装置10を構成する配管101〜108の外装表面、タンクの外装表面、ポンプ12の外装表面、限外濾過膜モジュールの外装表面、浮遊物質検出器14の外装表面、その他の装置、計器類の外装表面及び浄化装置10の前処理装置の外装表面などが挙げられる。
第1洗浄工程で使用する洗浄水としては、特に制限されず、水道水、工業用水及び前記第1洗浄処理工程において処理された濾過水などが挙げられる。前記第1浄化処理工程において処理された濾過水は、ダイオキシン類濃度が排水基準値以下である精製水であり、別途付設されたタンクに貯留しておけば、当該第1洗浄工程の洗浄水として使用できる。洗浄方法としては、特に制限されず、例えば上方からシャワー水で洗浄する方法、及び高圧水のジェット噴流で洗浄する方法などが挙げられる。また、洗浄された排水は地中などに流入させることなく回収する。回収方法としては、浄化装置10を洗浄排水が回収できる設置台などに載置させ、該設置台の集水部から回収する方法が挙げられる。回収された洗浄排水は、別途付設されたタンクに送り込まれ貯留される。
第2浄化処理工程は、第1洗浄工程で発生した洗浄排水を浄化装置10で浄化処理して洗浄排水中のダイオキシン類を基準値以下にして放流する工程である。すなわち、第2浄化処理工程は、第1浄化処理工程のダイオキシン類含有排水に代えて、第1洗浄工程で発生した洗浄排水を用いた以外、同様の方法を行う工程である。第1洗浄工程においてタンク11に貯留された洗浄排水(第2浄化処理工程の原水)はそのまま使用できる。第2浄化処理工程で用いる第1洗浄工程で発生した洗浄排水は、第1浄化処理工程のダイオキシン類含有排水に比べて、ダイオキシン類濃度は少ないことが多く、通常浄化処理時間は短い。また、第2浄化処理工程の濾過水は放流することなく、別途付設されたタンクに貯留され、第2洗浄工程で使用するようにしてもよい。
第2洗浄工程は、該第1浄化処理工程で用いた浄化装置の内部通水経路に洗浄水を循環通水して浄化処理する工程である。すなわち本例では図1の浄化装置10の内部通水経路に洗浄水を循環通水して浄化処理する。使用する洗浄水としては、第2浄化処理工程の濾過水で、別途付設されたタンクに貯留されたものが好適である。浄化装置の内部通水経路は、限外濾過膜モジュールの濾過水が放流されることなく、戻り配管108で循環される以外は、第1浄化処理工程と同じダイオキシン類含有排水が流れた経路と同じである。なお、浄化装置10の前処理装置がある場合、戻り配管108を更に前処理装置の貯留タンクに接続して前処理装置を含めて循環洗浄を行うことが、ダイオキシン類濃度を確実に低減できる点で好適である。
また、第2洗浄工程は、限外濾過膜モジュール13の濃縮水の排水を停止し、限外濾過膜モジュール13の被処理水中又は透過水中の浮遊物質が検出されなくなるまで行う。すなわち、配管105に付設される不図示のバルブは閉とする。濃縮水は通常、原水タンクに戻し循環されることが多い。この場合には、濃縮水の排水の停止とは濃縮水の循環停止を意味する。また、限外濾過膜モジュール13の被処理水及び濾過水は分岐管107、分岐管106からその一部が浮遊物質検出器14に供給され、被処理水中又は濾過水中の浮遊物質が連続的又は定期、不定期で間欠的に測定される。
すなわち、タンク11に貯留された洗浄水は、配管102、ポンプ12、限外濾過膜モジュール13、配管103、104及び108で形成される循環系を流れる。この場合、必要に応じて配管108、前処理装置及び配管101で形成される他の循環系(不図示)にも流してもよい。限外濾過膜モジュール13の被処理水中又は透過水中の浮遊物質が検出されなくなるとは、例えば浮遊物質検出器14における当該測定値が水質管理値以下であることを言う。
循環は浮遊物質検出器14が限外濾過膜モジュール13の被処理水中、又は濾過水中の浮遊物質の量又は浮遊物質の粒子径が、水質管理値以下となった時点で停止する。これにより、循環水系に含まれる極々微量のダイオキシン類は限外濾過膜モジュール内にほとんど完全に封じ込まれる。
処分工程は、第2洗浄工程終了後、浄化装置の運転を停止し、限外濾過膜モジュール13の出入り口のバルブを閉め、ダイオキシン類を封じ込めた限外濾過膜モジュール13を取り外して廃棄物とする工程である。限外濾過膜モジュール13が、カートリッジ式限外濾過膜モジュールであれば、浄化装置10からワンタッチで取り外しができると共に、該カートリッジ式限外濾過膜モジュールのみ焼却処分にすればよいから経済的である。また、浄化装置10及び前処理装置を構成する機器類は必要に応じて分解され、ダイオキシン類の付着は全くない状態であるため、同様に当該処理現場から搬出され、再利用又は廃棄処分される。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(第1浄化処理工程)
農薬工場に起因するダイオキシン類で汚染された河川の底質の処理処分において発生する排水A(ダイオキシン類濃度23pg-TEQ/L)を採取し、これを原水として図1に示すフローを有する室内に設置された浄化装置を用いて浄化処理を行い、濾過水は全量、別途のタンクに貯留した。なお、管理値は浮遊物質量0.002mg/lとし、限外濾過膜モジュール、浮遊物質検出器は下記仕様のものを用いた。その結果、濾過水のダイオキシン類濃度は0.82pg-TEQ/Lで、排水基準値10pg-TEQ/L以下であった。なお、濾過水の浮遊物質量は0.0018mg/lであった。
・ カートリッジ式限外濾過膜モジュール;膜孔径0.01μm(FUS-1582)
・ 浮遊物質検出器;レーザ散乱方式超高感度濁度計Dr.M(マイクロテック社製)
(第1洗浄工程)
図1に示す浄化装置10は室内に設置されたものであるため、今回の実験では当該第1洗浄工程は省略した。
(第2浄化処理工程)
排水Aに代えて、水道水を用いたこと及び限外濾過膜モジュールの濾過水を放流することなく、タンクに貯留した以外は、第1浄化処理工程と同様の方法で行った。その結果、濾過水の浮遊物質量は0.0018mg/lであった。
(第2洗浄工程)
図1の浄化装置において、限外濾過膜モジュールの濃縮水の流出を停止し、洗浄水として第2浄化処理工程の濾過水を使用する以外は、第2浄化処理工程と同様の方法で行った。その結果、限外濾過膜モジュールの被処理水中に管理値以上の浮遊物質は検出されなかった。
(処分工程)
浄化装置の運転を停止し、限外濾過膜モジュールの出入り口のプラスチック製バルブを閉め、ダイオキシン類が封じ込まれた限外濾過膜モジュールを浄化装置から取り外し、封印してこの限外濾過膜モジュールを保管した。
実施例2
(第1浄化処理工程)
焼却施設の飛灰に含まれるダイオキシン類で汚染された土壌の処理処分において発生する排水B(ダイオキシン類濃度3800pg-TEQ/L)を採取し、これを原水として図1に示すフローを有する室内に設置された浄化装置を用いて浄化処理を行い、濾過水は全量、別途のタンクに貯留した。なお、管理値、限外濾過膜モジュール、浮遊物質検出器は下記仕様のものを用いた。その結果、濾過水のダイオキシン類濃度は3.7pg-TEQ/Lで、排水基準値10pg-TEQ/L以下であった。また、濾過水の浮遊物質量は0.0017mg/lであった。
(第1洗浄工程)
図1に示す浄化装置10は室内に設置されたものであるため、今回の実験では当該第1洗浄工程は省略した。
(第2浄化処理工程)
排水Bに代えて、水道水を用いたこと及び限外濾過膜モジュールの濾過水を放流することなく、タンクに貯留した以外は、第1浄化処理工程と同様の方法で行った。その結果、濾過水の浮遊物質量は0.0008mg/lであった。
(第2洗浄工程)
図1の浄化装置において、限外濾過膜モジュールの濃縮水の流出を停止し、洗浄水として第2浄化処理工程の濾過水を使用する以外は、第2浄化処理工程と同様の方法で行った。その結果、限外濾過膜モジュールの被処理水中に管理値以上の浮遊物質は検出されなかった。
(処分工程)
浄化装置の運転を停止し、限外濾過膜モジュールの出入り口のプラスチック製バルブを閉め、ダイオキシン類が封じ込まれた限外濾過膜モジュールを浄化装置から取り外し、封印してこの限外濾過膜モジュールを保管した。
本発明のダイオキシン類の除去方法で用いる浄化装置の一例の模式図である。
符号の説明
10 浄化装置
11 タンク
12 ポンプ
13 限外濾過膜モジュール
14 浮遊物質検出器
101 原水供給管
102〜107 配管
108 戻り配管

Claims (3)

  1. ダイオキシン類含有排水を限外濾過膜モジュールを備える浄化装置で浄化処理して排水中のダイオキシン類を基準値以下にして放流する第1浄化処理工程と、該第1浄化処理工程で用いた浄化装置の外部露出面を洗浄水で洗浄する第1洗浄工程と、第1洗浄工程で発生した洗浄排水を該浄化装置で浄化処理して洗浄排水中のダイオキシン類を基準値以下にして放流する第2浄化処理工程と、該第1浄化処理工程で用いた浄化装置の内部通水経路に洗浄水を循環通水して浄化処理する第2洗浄工程を有し、該第2洗浄工程は、該限外濾過膜モジュールの濃縮水の排水を停止し、該限外濾過膜モジュールの被処理水中又は透過水中の浮遊物質が検出されなくなるまで行うことを特徴とするダイオキシン類の除去方法。
  2. 前記第2洗浄工程終了後、該限外濾過膜モジュールの出入り口のバルブを閉め、ダイオキシン類を封じ込めた該限外濾過膜モジュールを取り外して廃棄物とする処分工程を更に有すること特徴とする請求項1記載のダイオキシン類の除去方法。
  3. 前記限外濾過膜モジュールは、カートリッジ式限外濾過膜モジュールであることを特徴とする請求項1又は2記載のダイオキシン類の除去方法。
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