JP3726697B2

JP3726697B2 - Modified fluororesin

Info

Publication number: JP3726697B2
Application number: JP2001113578A
Authority: JP
Inventors: 正則小林; 康彰山本
Original assignee: Hitachi Cable Ltd
Current assignee: Hitachi Cable Ltd
Priority date: 2001-04-12
Filing date: 2001-04-12
Publication date: 2005-12-14
Anticipated expiration: 2021-04-12
Also published as: JP2002309004A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は改質ふっ素樹脂に関するものである。更に詳述すれば本発明は摺動環境下においても優れた耐摩耗性及び耐クリープ変形防止性を発揮できる改質ふっ素樹脂に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ふっ素樹脂は優れた耐熱性、電気的特性、低摩擦性、耐薬品性、非汚染性（クリーン性）等を有しており、これらの特長を生かして産業分野、民生分野の多方面に広く利用されている。
【０００３】
しかし、ふっ素樹脂は摺動環境下において摩耗劣化及びクリープ変形が大きいという難点があった。
【０００４】
このような訳でふっ素樹脂の摺動環境下における摩耗劣化及びクリープ変形を改善する試みが為されてきた。
【０００５】
従来のふっ素樹脂の摺動環境下における摩耗劣化及びクリープ変形を最小限にする改質方法は、ふっ素樹脂の中へ充填剤を加える方法である。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来のふっ素樹脂の中へ充填剤を加える方法では、ふっ素樹脂が有する優れた耐薬品性、非汚染性（クリーン性）を損なうという難点があった。
【０００７】
本発明はかかる点に立って為されたものであつて、その目的とするところは前記した従来技術の欠点を解消し、ふっ素樹脂が有する耐薬品性、非汚染性（クリーン性）を何等損なうことなく、摺動環境下において優れた耐摩耗性及び耐クリープ変形防止性を発揮できる改質ふっ素樹脂を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨とするところは、原材料ふっ素樹脂に、その融点＋ 10 ℃以上〜融点＋ 30 ℃以下の温度下で、且つ酸素濃度100torr以下の雰囲気中において電離放射線を照射してなる電離放射線架橋物で構成され、且つ該電離放射線架橋物は微粉砕処理によりアスペクト比が２以上の微粉砕粒子で形成されることを特徴とする改質ふっ素樹脂にある。
【０００９】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の改質ふっ素樹脂の実施の形態について説明する。
【００１０】
本実施の形態の原材料ふっ素樹脂としては工業的に生産されているふっ素樹脂ならよく、例えばテトラフルオロエチレン樹脂（以下、PTFEという）、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ（アルキルビニルエーテル）共重合樹脂（以下、PFAという）、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン（以下、FEPという）等がある。
【００１１】
ここにおいて、PTFEにはパーフルオロ（アルキルビニルエーテル）、ヘキサフルオロプロピレン、（パーフルオロアルキル）エチレン、クロロトリフルオロエチレン等の共重合モノマーに基づく重合単位が１モル％以下含有するものも含まれる。
【００１２】
また、PFA、FEPには、他の第３モノマー成分を共重合して得られるものも含まれる。
【００１３】
本実施の形態の改質ふっ素樹脂を形成する微粉砕粒子はアスペクト比が２以上のものと限定したが、これはアスペクト比が２未満のものでは配向効果が不十分であり、その結果改質ふっ素樹脂の成形体の成形安定性や寸法安定性が悪化するからである。
【００１４】
このアスペクト比が２以上の改質ふっ素樹脂粒子は、照射架橋したふっ素樹脂を湿式ジェットミルと乾式ジェットミルとを適宜組み合わせて微粉砕することにより得られる。
【００１５】
本実施の形態の改質ふっ素樹脂が PTFE のときには結晶化熱量が40J/g以下で、且つ融点が325℃以下であることが好ましい。これは、結晶化熱量が40J/g超で、且つ融点が325℃超の改質ふっ素樹脂では摺動環境下における耐摩耗性及び耐クリープ変形防止性の顕著なる改善効果が得られないためである。
【００１６】
なお、ふっ素樹脂がPFAのときには結晶化熱量が26J/g以下で、且つ融点が305℃以下であることが好ましい。また、ふっ素樹脂がFEPのときには結晶化熱量が9J/g以下で、且つ融点が275℃以下であることが好ましい。
【００１７】
（１）示差走査熱量計による熱特性値の測定
本実施の形態のふっ素樹脂の下記の熱特性値は示差走査熱量計（DSC）を用いて測定した。
【００１８】
ａ．昇温・降温スピード
示差走査熱量計の50〜360℃の温度範囲の昇温・降温スピードは10℃／minで行い、これら昇温・降温を２サイクル繰り返した。
【００１９】
ｂ．融点
融点は２サイクル目の昇温時のDSC曲線の吸熱ピークを融点とした。
【００２０】
ｃ．結晶化熱量
結晶化熱量は、まず２サイクル目の降温時のDSC曲線の発熱ピークとベースラインに囲まれたピーク面積を求め、次にJIS K7122に準じて結晶化熱量を求めた。
【００２１】
（２）電離性放射線の照射
本実施の形態の電雌性放射線の種類としてはγ線、電子線、Ｘ線、中性子線、高エネルギーイオン線等がある。この電離性放射線の照射量は1kGy〜10MGyの範囲が望ましい。
【００２２】
また、電離性放射線の照射雰囲気は酸素濃度が100torr以下の不活性ガス雰囲気下が望ましい。
【００２３】
なお、原材料ふっ素樹脂へ電離性放射線を照射するときには、その原材料ふっ素樹脂をその融点以上に加熱しておくことが効果的である。これは原材料ふっ素樹脂を加熱することにより分子主鎖の運動を活発化させ、それにより分子間の架橋反応を効率的に行わせるためである。従ってPTFEへ電離性放射線を照射するときには、PTFEの融点327℃より高い温度に加熱した状態で行う。また、PFAへ電雌性放射線を照射するときには、PFAの融点315℃より高い温度に加熱した状態で行う。そしてまた、FEPへ電離性放射線を照射するときには、FEPの融点275℃より高い温度に加熱した状態で行う。
【００２４】
しかし、過度の加熱は原材料ふっ素樹脂の分子主鎖の切断と分解とを招くことになるので、望ましい加熱温度はふっ素樹脂の融点より10〜30℃高い温度範囲である。
【００２５】
本発明において改質ふっ素樹脂の用途としては摺動部品、半導体関連部品、酸化性薬品用容器等がある。
【００２６】
【実施例】
次に、本発明の改質ふっ素樹脂の実施例を従来の比較例の改質ふっ素樹脂と共に説明する。
【００２７】
（比較例１）
原材料ふっ素樹脂として融点が327℃のPTFEを用い、このPTFEの100重量部に充填剤として酸化チタンを25重量部配合して成る比較例１の改質ふっ素樹脂を得た。
【００２８】
（比較例２）
原材料ふっ素樹脂として融点が327℃のPTFEを用い、このPTFEを酸素濃度が100torr以下の不活性ガス雰囲気下で80℃に加熱し、それから電子線を100kGy照射することにより照射PTFEを得た。
【００２９】
次に、ここで得られた照射PTFEを湿式ジェットミルによる粉砕処理と乾式ジェットミルによる粉砕処理とを組み合わせてアスペクト比が1.2の比較例２の改質ふっ素樹脂を得た。
【００３０】
図２はかくして得られた比較例２の改質ふっ素樹脂の粉砕粒子のアスペクト比モデルを示した斜視説明図である。
【００３１】
図２においてａはアスペクト比、Ｈは高さ、Ｄ₀は外径である。
ａ＝Ｈ／Ｄ_0]
【００３２】
即ち、比較例２の改質ふっ素樹脂の粉砕粒子は、高さＨに対して外径Ｄ₀が大きい粒子、つまり偏平な粒子である。
【００３３】
（比較例３）
原材料ふっ素樹脂として融点が327℃のPTFEを用い、このPTFEを酸素濃度が100torr以下の不活性ガス雰囲気下で380℃に加熱し、それから電子線を100kGy照射することにより比較例３の改質ふっ素樹脂を得た。
【００３４】
（実施例１）
原材料ふっ素樹脂として融点が327℃のPTFEを用い、このPTFEを酸素濃度が100torr以下の不活性ガス雰囲気下で337℃に加熱し、それから電子線を100kGy照射することにより照射PTFEを得た。
【００３５】
次に、ここで得られた照射PTFEを湿式ジェットミルによる粉砕処理と乾式ジェットミルによる粉砕処理とを組み合わせてアスペクト比が2.5の実施例１の改質ふっ素樹脂を得た。
【００３６】
図１はかくして得られた実施例１の改質ふっ素樹脂の粉砕粒子のアスペクト比モデルを示した斜視説明図である。
【００３７】
図１においてａはアスペクト比、Ｈは高さ、Ｄ₁は実施例１の改質ふっ素樹脂の粉砕粒子の外径である。
ａ＝Ｈ／Ｄ₁
【００３８】
即ち、実施例１の改質ふっ素樹脂の粉砕粒子は、高さＨに対して外径Ｄ₁が小さい粒子、つまり背高ノッポ粒子である。
【００３９】
（実施例２）
原材料ふっ素樹脂として融点が315℃のPFAを用い、このPFAを酸素濃度が100torr以下の不活性ガス雰囲気下で325℃に加熱し、それから電子線を70kGy照射することにより照射PFAを得た。
【００４０】
次に、ここで得られた照射PFAを湿式ジェットミルによる粉砕処理と乾式ジエットミルによる粉砕処理とを組み合わせてアスペクト比が2.8の実施例２の改質ふっ素樹脂を得た。
【００４１】
（実施例３）
原材料ふっ素樹脂として融点が275℃のFEPを用い、このFEPを酸素濃度が100torr以下の不活性ガス雰囲気下で285℃に加熱し、それから電子線を100kGy照射することにより照射FEPを得た。
【００４２】
次に、ここで得られた照射FEPを湿式ジェットミルによる粉砕処理と乾式ジエツトミルによる粉砕処理とを組み合わせてアスペクト比が3.1の実施例３の改質ふっ素樹脂を得た。
【００４３】
（試験方法）
ａ．摺動環境下における非汚染性試験
まず、実施例１〜３及び比較例１〜３の各改質ふっ素樹脂を改質ふっ素樹脂製摺動部品にそれぞれ成形加工した。
【００４４】
次に、その得られた各改質ふっ素樹脂製摺動部品を潤滑油を補給できるモデル摺動試験装置にそれぞれ装着した。
【００４５】
次に、各摺動試験装置を100時間運転した。
【００４６】
次に、その100時間運転した摺動試験装置より各改質ふっ素樹脂製摺動部品をそれぞれ取り出し、油汚れの程度を調べた。
【００４７】
結果は油汚れのないものを○、油汚れのあるものを×で示した。
【００４８】
ｂ．摺動環境下における耐摩耗性
上と同様に、実施例１〜３及び比較例１〜３の各改質ふっ素樹脂を改質ふっ素樹脂製摺動部品にそれぞれ成形加工した。
【００４９】
次に、その得られた各改質ふっ素樹脂製摺動部品を潤滑油を補給できるモデル摺動試験装置にそれぞれ装着した。
【００５０】
次に、各摺動試験装置を100時間運転した。
【００５１】
次に、その100時間運転した摺動試験装置より各改質ふっ素樹脂製摺動部品をそれぞれ取り出し、摩耗の程度を調べた。
【００５２】
結果は摩耗が殆どみられないものを○、摩耗損傷が酷いものを×で示した。
【００５３】
ｃ．摺動環境下における耐クリープ変形防止性
上と同様に、実施例１〜３及び比較例１〜３の各改質ふっ素樹脂を改質ふっ素樹脂製摺動部品にそれぞれ成形加工した。
【００５４】
次に、その得られた各改質ふっ素樹脂製摺動部品を潤滑油を補給できるモデル摺動試験装置にそれぞれ装着した。
【００５５】
次に、各摺動試験装置を100時間運転した。
【００５６】
次に、その100時間運転した摺動試験装置より各改質ふっ素樹脂製摺動部品をそれぞれ取り出し、クリープ変形量の程度を調べた。
【００５７】
結果はクリープ変形量が殆どみられないものを○、クリープ変形量が酷いものを×で示した。
【００５８】
（試験結果）
表１はこれらの試験結果を示したものである。
【００５９】
【表１】

【００６０】
表１から分かるようにPTFEに充填剤として酸化チタンを配合して成る比較例１の改質ふっ素樹脂のものは非汚染性が劣る。
【００６１】
また、原材料ふっ素樹脂として融点が327℃のPTFEを用い、その融点より遥かに低い温度の80℃の加熱下で電子線を照射して成り、且つアスペクト比が1.2の比較例２の改質ふっ素樹脂のものは架橋反応が小さく、その結果耐摩耗性及び耐クリープ変形防止性が共に悪い。
【００６２】
また、原材料ふっ素樹脂として融点が327℃のPTFEを用い、その融点より遥かに高い温度の380℃の加熱下で電子線を照射して成る比較例３の改質ふつ素樹脂のものは、架橋反応より分解反応が多く起こり、その結果耐摩耗性及び耐クリープ変形防止性が著しく悪い。
【００６３】
これらに対して本発明の実施例１〜３の各改質ふっ素樹脂は非汚染性、耐摩耗性、耐クリープ変形防止性がいずれも優れている。
【００６４】
【発明の効果】
本発明の改質ふっ素樹脂は摺動環境下において優れた非汚染性、耐摩耗性、耐クリープ変形防止性を発揮できるものであり、工業上有用である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例１の改質ふっ素樹脂の粉砕粒子のアスペクト比モデルを示した斜視説明図である。
【図２】比較例２の改質ふっ素樹脂の粉砕粒子のアスペクト比モデルを示した斜視説明図である。
【符号の説明】
ａアスペクト比
Ｈ高さ
Ｄ₁ 実施例１の改質ふっ素樹脂の粉砕粒子の外径
Ｄ₀ 比較例２の改質ふっ素樹脂の粉砕粒子の外径[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a modified fluororesin. More specifically, the present invention relates to a modified fluororesin that can exhibit excellent wear resistance and creep deformation resistance even in a sliding environment.
[0002]
[Prior art]
Fluoropolymers have excellent heat resistance, electrical properties, low friction, chemical resistance, non-contamination (cleanness), etc., making use of these features widely in various fields of industrial and consumer fields. It's being used.
[0003]
However, the fluororesin has a problem in that the wear deterioration and creep deformation are large in a sliding environment.
[0004]
For this reason, attempts have been made to improve wear deterioration and creep deformation under the sliding environment of fluororesin.
[0005]
A conventional modification method that minimizes wear deterioration and creep deformation in a sliding environment of a fluorine resin is a method of adding a filler into the fluorine resin.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional method of adding a filler to a fluororesin has a drawback that the excellent chemical resistance and non-contamination property (cleanness) of the fluororesin are impaired.
[0007]
The present invention has been made in view of this point, and its object is to eliminate the drawbacks of the prior art described above and to impair the chemical resistance and non-contamination (cleanness) of the fluororesin. It is another object of the present invention to provide a modified fluororesin that can exhibit excellent wear resistance and creep deformation resistance in a sliding environment.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
It is an aspect of the present invention, the raw material fluorine resin, at a temperature of its melting point + 10 ° C. or more and a melting point + 30 ° C. or less, and formed by irradiating ionizing radiation in an oxygen concentration 100torr in the following atmosphere ionizing radiation crosslinking It consists of objects, and the ionizing radiation-crosslinked product is in the modified fluoropolymer, characterized in Rukoto aspect ratio is formed by two or more finely divided particles by pulverization treatment.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, an embodiment of the modified fluororesin of the present invention will be described.
[0010]
The raw material fluororesin of the present embodiment may be an industrially produced fluororesin, such as tetrafluoroethylene resin (hereinafter referred to as PTFE), tetrafluoroethylene-perfluoro (alkyl vinyl ether) copolymer resin (hereinafter referred to as PTFE). PFA), tetrafluoroethylene-hexafluoropropylene (hereinafter referred to as FEP), and the like.
[0011]
Here, PTFE includes those containing 1 mol% or less of polymerized units based on copolymerized monomers such as perfluoro (alkyl vinyl ether), hexafluoropropylene, (perfluoroalkyl) ethylene, and chlorotrifluoroethylene.
[0012]
PFA and FEP also include those obtained by copolymerizing other third monomer components.
[0013]
The finely pulverized particles forming the modified fluororesin of the present embodiment are limited to those having an aspect ratio of 2 or more. However, when the aspect ratio is less than 2, the orientation effect is insufficient. This is because the molding stability and dimensional stability of the fluororesin molding are deteriorated.
[0014]
The modified fluoropolymer particles having an aspect ratio of the 2 or more can be obtained by the irradiation cross-linked fluorine resin in combination with a wet jet mill and a dry jet mill suitably pulverized.
[0015]
When the modified fluororesin of the present embodiment is PTFE , it is preferable that the heat of crystallization is 40 J / g or less and the melting point is 325 ° C. or less . This is because a modified fluororesin having a crystallization heat amount of more than 40 J / g and a melting point of more than 325 ° C. does not provide a remarkable improvement effect in wear resistance and creep deformation resistance in a sliding environment. is there.
[0016]
When the fluororesin is PFA, the heat of crystallization is preferably 26 J / g or less and the melting point is preferably 305 ° C. or less. Further, when the fluororesin is FEP, it is preferable that the heat of crystallization is 9 J / g or less and the melting point is 275 ° C. or less.
[0017]
(1) Measurement of thermal characteristic value by differential scanning calorimeter The following thermal characteristic value of the fluororesin of this embodiment was measured using a differential scanning calorimeter (DSC).
[0018]
a. Temperature rising / falling speed The differential scanning calorimeter was operated at a temperature rising / falling speed of 10 ° C./min in the temperature range of 50 to 360 ° C. These temperature raising / falling temperatures were repeated two cycles.
[0019]
b. Melting point The melting point was defined as the endothermic peak of the DSC curve when the temperature was raised in the second cycle.
[0020]
c. The amount of crystallization heat was obtained by first obtaining the exothermic peak and the peak area surrounded by the baseline of the DSC curve at the time of temperature reduction in the second cycle, and then obtaining the crystallization heat amount according to JIS K7122.
[0021]
(2) Irradiation of ionizing radiation Examples of the type of ionizing radiation in the present embodiment include γ-rays, electron beams, X-rays, neutron beams, and high-energy ion beams. The ionizing radiation dose is preferably in the range of 1 kGy to 10 MGy.
[0022]
The irradiation atmosphere of ionizing radiation is preferably an inert gas atmosphere having an oxygen concentration of 100 torr or less.
[0023]
When irradiating ionizing radiation to the raw material fluororesin, it is effective to heat the raw material fluororesin to the melting point or higher. It is activated the movement of the molecular main chain by the this heating the raw material fluororesin is for thereby efficiently perform the crosslinking reaction between molecules. Therefore, when the ionizing radiation is irradiated to PTFE, it is performed in a state of being heated to a temperature higher than the melting point 327 ° C. of PTFE. In addition, when PFA is irradiated with hermetic radiation, the PFA is heated to a temperature higher than the melting point 315 ° C. of PFA. Moreover, when the ionizing radiation is irradiated to the FEP, it is performed in a state of being heated to a temperature higher than the melting point 275 ° C. of the FEP.
[0024]
However, since excessive heating leads to the cleavage and decomposition of the molecular main chain of the raw material fluororesin, the desirable heating temperature is in the range of 10 to 30 ° C. higher than the melting point of the fluororesin.
[0025]
In the present invention, the use of the modified fluororesin includes sliding parts, semiconductor-related parts, containers for oxidizing chemicals, and the like.
[0026]
【Example】
Next, examples of the modified fluororesin of the present invention will be described together with the modified fluororesin of the conventional comparative example.
[0027]
(Comparative Example 1)
PTFE having a melting point of 327 ° C. was used as a raw material fluororesin, and a modified fluororesin of Comparative Example 1 comprising 100 parts by weight of this PTFE and 25 parts by weight of titanium oxide as a filler was obtained.
[0028]
(Comparative Example 2)
PTFE having a melting point of 327 ° C. was used as a raw material fluororesin, and this PTFE was heated to 80 ° C. in an inert gas atmosphere having an oxygen concentration of 100 torr or less, and then irradiated with 100 kGy of electron beam to obtain irradiated PTFE.
[0029]
Next, the modified PTFE resin of Comparative Example 2 having an aspect ratio of 1.2 was obtained by combining the irradiated PTFE obtained here with a pulverization treatment by a wet jet mill and a pulverization treatment by a dry jet mill.
[0030]
FIG. 2 is an explanatory perspective view showing an aspect ratio model of the pulverized particles of the modified fluororesin of Comparative Example 2 thus obtained.
[0031]
In FIG. 2, a is the aspect ratio, H is the height, and D ₀ is the outer diameter.
a = H / D _0]
[0032]
That is, the pulverized particles of the modified fluororesin of Comparative Example 2 are particles having a large outer diameter D ₀ with respect to the height H, that is, flat particles.
[0033]
(Comparative Example 3)
Using PTFE having a melting point of 327 ° C. as a raw material fluororesin, modified of Comparative Example 3 By the PTFE oxygen concentration was heated to 380 ° C. under less inert gas atmosphere 100 torr, to 100kGy irradiated with an electron beam from Re its A quality fluororesin was obtained.
[0034]
(Example 1)
PTFE having a melting point of 327 ° C. was used as a raw material fluororesin, and this PTFE was heated to 337 ° C. in an inert gas atmosphere having an oxygen concentration of 100 torr or less, and then irradiated with 100 kGy of electron beam to obtain irradiated PTFE.
[0035]
Next, the modified PTFE resin of Example 1 having an aspect ratio of 2.5 was obtained by combining the irradiated PTFE obtained here with a pulverization treatment by a wet jet mill and a pulverization treatment by a dry jet mill.
[0036]
FIG. 1 is an explanatory perspective view showing an aspect ratio model of the pulverized particles of the modified fluororesin of Example 1 obtained in this way.
[0037]
In FIG. 1, a is the aspect ratio, H is the height, and D ₁ is the outer diameter of the pulverized particles of the modified fluororesin of Example 1.
a = H / D ₁
[0038]
That is, the pulverized particles of the modified fluororesin of Example 1 are particles having an outer diameter D ₁ smaller than the height H, that is, tall noppo particles.
[0039]
(Example 2)
PFA having a melting point of 315 ° C. was used as a raw material fluororesin, and this PFA was heated to 325 ° C. in an inert gas atmosphere having an oxygen concentration of 100 torr or less, and then irradiated with an electron beam at 70 kGy to obtain an irradiated PFA.
[0040]
Next, the irradiated PFA obtained here was combined with a pulverization process using a wet jet mill and a pulverization process using a dry jet mill to obtain a modified fluororesin of Example 2 having an aspect ratio of 2.8.
[0041]
(Example 3)
An FEP having a melting point of 275 ° C. was used as a raw material fluororesin, and this FEP was heated to 285 ° C. in an inert gas atmosphere having an oxygen concentration of 100 torr or less, and then irradiated with an electron beam at 100 kGy to obtain an irradiated FEP.
[0042]
Next, the irradiated FEP obtained here was combined with a pulverization process using a wet jet mill and a pulverization process using a dry jet mill to obtain a modified fluororesin of Example 3 having an aspect ratio of 3.1.
[0043]
(Test method)
a. First non-staining test under the sliding environment, and molding each respective modified fluoropolymer of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 3 in the reformed fluororesin sliding part.
[0044]
Next, each attached to a model sliding test apparatus that obtained the modified fluoropolymer-made sliding element is capable replenishing lubricating oil.
[0045]
Next, each sliding test apparatus was operated for 100 hours.
[0046]
Then removed respectively from each modified fluoropolymer-made sliding element sliding test apparatus was operated the 100 hours to examine the extent of oil stains.
[0047]
The results are indicated by ○ when there is no oil stain and by × when there is oil stain.
[0048]
b. As above wear resistance in a sliding environment, and molding each respective modified fluoropolymer of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 3 in the reformed fluororesin sliding part.
[0049]
Next, each attached to a model sliding test apparatus that obtained the modified fluoropolymer-made sliding element is capable replenishing lubricating oil.
[0050]
Next, each sliding test apparatus was operated for 100 hours.
[0051]
Then removed respectively from each modified fluoropolymer-made sliding element sliding test apparatus was operated the 100 hours to examine the degree of wear.
[0052]
As a result, the case where the wear was hardly observed was indicated by ○, and the case where the wear damage was severe was indicated by ×.
[0053]
c. As above anti-creep deformation under sliding environment, and molding each respective modified fluoropolymer of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 to 3 in the reformed fluororesin sliding part.
[0054]
Next, each attached to a model sliding test apparatus that obtained the modified fluoropolymer-made sliding element is capable replenishing lubricating oil.
[0055]
Next, each sliding test apparatus was operated for 100 hours.
[0056]
Then removed respectively from each modified fluoropolymer-made sliding element sliding test apparatus was operated the 100 hours to examine the degree of creep deformation amount.
[0057]
Results what amount creep deformation is not observed almost ○, amount creep deformation is indicated by × a cruel casting.
[0058]
(Test results)
Table 1 shows the results of these tests.
[0059]
[Table 1]

[0060]
As can be seen from Table 1, the modified fluororesin of Comparative Example 1 comprising PTFE and titanium oxide as a filler is inferior in non-staining properties.
[0061]
In addition, PTFE having a melting point of 327 ° C. is used as a raw material fluororesin, irradiated with an electron beam under heating at 80 ° C., which is much lower than the melting point, and the modified fluorine of Comparative Example 2 having an aspect ratio of 1.2 Resin materials have a small cross-linking reaction, and as a result, both wear resistance and creep deformation resistance are poor.
[0062]
The modified fluororesin resin of Comparative Example 3, which is made of PTFE having a melting point of 327 ° C. as a raw material fluororesin and irradiated with an electron beam under heating at 380 ° C., which is much higher than the melting point, is crosslinked. Decomposition occurs more than reaction, and as a result, the wear resistance and creep deformation resistance are remarkably poor.
[0063]
Each modified fluoropolymer of Examples 1 to 3 of the present invention to these non-fouling, wear resistance, creep deformation preventing property is excellent both.
[0064]
【The invention's effect】
The modified fluororesin of the present invention can exhibit excellent non-contamination, wear resistance, and creep deformation resistance in a sliding environment and is industrially useful.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory perspective view showing an aspect ratio model of pulverized particles of a modified fluororesin according to Example 1 of the present invention.
2 is an explanatory perspective view showing an aspect ratio model of pulverized particles of a modified fluororesin of Comparative Example 2. FIG.
[Explanation of symbols]
a Aspect ratio H Height D ₁ Outer diameter of modified fluororesin crushed particles of Example 1 D ₀ Outer diameter of modified fluororesin crushed particles of Comparative Example 2

Claims

Raw materials fluororesin, a temperature of its melting point + 10 ° C. or more and a melting point + 30 ° C. or less, is composed of and the oxygen concentration 100torr formed by irradiating ionizing radiation in a following atmosphere ionizing radiation crosslinked product, and ionizing radiation crosslinking was modified fluoropolymer, characterized in Rukoto aspect ratio is formed by two or more finely divided particles by pulverization treatment.

Ingredients fluororesin is tetrafluoroethylene resin, tetrafluoroethylene - perfluoro (alkyl vinyl ether) copolymer resins, tetrafluoroethylene - one selected from hexafluoropropylene, or one selected from these 2. The modified fluororesin according to claim 1, which contains 1 mol% or less of a different fluoromonomer.