JP3725147B2 - 血管網類似構造体を有する細胞培養用モジュール - Google Patents

血管網類似構造体を有する細胞培養用モジュール Download PDF

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Description

本発明は動物細胞を用いた有用物質生産、或いはハイブリッド型(もしくはバイオ型)人工臓器に応用可能な細胞組織体形成法及びそれを組み込んだモジュールに関する。より詳しくは、本発明は、細胞の本来の機能を損なうことなく長期間維持することが可能な細胞組織体を形成する方法としての、遠心力を用いた培養細胞の組織体形成誘導技術、及び中空糸膜を用いて生体内の血管網類似構造を再現した細胞培養用モジュール、並びに該モジュールと上述の組織体誘導技術とを組み合わせた細胞培養法に関するものである。
さらに、本発明は、該細胞組織体の培養に適した培地及び該培地を用いた該細胞組織体の培養方法に関する。
従来より、動物細胞を有用物質生産、或いはハイブリッド型人工臓器の要素として利用するための培養装置が知られている。公知のこの培養装置は細胞の高密度培養を行うためにマイクロキャリアーを用いた攪拌槽培養(例えば、非特許文献1参照)や多孔質担体を用いた流動床・固定床培養(例えば、特許文献1参照)、また多孔性の中空糸膜を利用し、その内腔或いは外部に細胞を充填する培養(例えば、非特許文献2参照)が行われていた。なかでも、中空糸膜を用いた培養は、細胞が中空糸膜によって流動培地から隔離されるために剪断応力からの保護、漏洩の防止の点で優れており、また培養装置も多数の中空糸を束ねて内蔵している既存の透析装置や血漿分離装置がそのまま流用可能であり広く使用されている。しかしながら、これらの中空糸型の培養装置では培養タンク(モジュール)内に中空糸が均一に存在しておらず、そのため中空糸外部に細胞を充填する場合、膜表面からの物質移動距離がモジュール各部位で異なり、細胞の生存・増殖に極在化が生じてしまうという問題があった。
さらに、細胞の培養法として、壁付着性の動物細胞の培養法としては従来より二次元的な単層培養法が主流であったが、培養細胞が急速にその機能を消失することが問題となっている。例えば、高度に分化した初代肝細胞は単層培養条件下では数日の培養期間中にその機能を消失してしまう。これに対し、高度な分化機能の発現、維持のために細胞の集塊培養(組織体培養)の開発も行われており、例えば、多孔性のポリウレタンフォーム(PUF)を用いた培養細胞の球状組織体(スフェロイド)培養などが例えば高機能発現が要求されるハイブリッド型人工肝臓の開発に利用されている(例えば、非特許文献3参照)。
モジュール内にこの様に組織体を組み込んだ場合、細胞集塊(組織体)内では細胞密度が非常に高い状態となるため、細胞の高密度培養が可能となり、モジュールのコンパクト化が達成できる利点もある。しかしながら、モジュール内での酸素・栄養分の消費も著しい。特に初代肝細胞の様な酸素消費量の著しい細胞を培養する場合、従来の装置では高密度に充填しても物質の供給が不十分で組織体内部の細胞が壊死し、装置としての性能が低下するという問題から、1×107 cells/cm3程度の細胞密度が限界であった。このような問題によって、高密度培養条件下において細胞が本来の機能を損うことなく長期間生存することは困難であった。
一方、初代肝細胞の機能維持には、培養形態とともに培養培地の組成が重要であるとされ、これまでにも種々の添加因子を含む培養培地の例が報告されている。例えば、L−アラニンを高濃度で添加した培養培地による肝細胞の生存率の向上(例えば、特許文献2参照)や、アスコルビン酸を添加した培養培地による肝細胞のアルブミン分泌の維持(例えば、特許文献3参照)、ウィリアムのE培地(WEM)にデキサメサゾン、グルカゴン、インスリン、上皮増殖因子(EGF)を添加した培養培地を用いたスフェロイド培養肝細胞における60日程度のアルブミン分泌の維持(例えば、非特許文献4参照)、ダルベッコの改変イーグル培地にプロリン、インスリン、グルカゴン、ヒドロコルチゾン、EGFを添加した培養培地を用いたコラーゲンサンドイッチ培養肝細胞における1ヶ月程度のアルブミン分泌能の維持(例えば、非特許文献5参照)等が報告されている。
しかしながら、肝細胞はアルブミン等の蛋白質合成能の他に、生体外異物や体内で生成されるアンモニアや薬物等を解毒する解毒機能も有しているが、その維持は難しく、例えばアンモニア代謝能は、従来の培養では培養2週間程度しか維持できないという問題があった。
特公平7−46988号公報 特開平5−336959号公報 特開平7−274952号公報 W.R.Tolbertら、Ann. Rep. Ferment. Proc., 第6巻、第35頁(1983) 仲ら、人工臓器,第28巻、第1号、第68〜73頁(1999) 松下ら、人工臓器,第21巻、第3号、第1050〜1054頁(1992) J.Z. Tongら,Exp. Cell Res., 第189巻,第87〜92頁,1990年 J. Leeら,Biotech. Bioeng., 第40巻,第298〜305頁,1992年
本発明の目的は、種々の動物細胞が本来の機能を損なわずに長期間生存することができる組織体を形成する方法を提供することであり、かつそのような組織体を高密度に組み込み、有用物質生産やハイブリッド型人工臓器に応用可能なモジュールを提供することである。
また、本発明の別の目的は、人工肝臓において、初代肝細胞が有する種々の生理機能、特にアルブミン分泌能に加えて、少なくともアンモニア代謝能を長期間維持させるのに適した培養培地を提供することであり、当該培地を用いて、ハイブリッド型人工肝臓や動物実験代替法(動物愛護の観点から動物に代えて細胞を用いて薬物等の安全性試験を行う方法)等に長期にわたって利用できる培養技術を提供することである。
上記のような目的を達成するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、中空糸の内腔、外腔部或いはその他の培養担体内に遠心力を利用して細胞を強制的に充填し細胞間の接触頻度を高めることにより、高機能を有する細胞組織体の形成を誘導することが可能なことと、規則的に小孔の配置されたスペーサーを2枚以上用い、スペーサーの各小孔に半透膜から形成される中空糸を通すことで中空糸を微小間隔で規則的に配管した構造体、すなわち生体内の毛細血管網を模倣した血管網類似構造体を組み込んだモジュールを用いて、該血管網類似構造体を構成する中空糸外腔或いは内腔に細胞を高密度に充填し、中空糸膜を介して細胞の生存に必要な酸素・栄養分の供給を行うことにより、該細胞が組織様構造体を構築することが可能であることを見出した。
また、本発明者らは、肝細胞組織体の培養において、アミノ酸、ビタミン類及びエネルギー源が豊富なDMEM、或いは約60〜約90%のDMEMと約10〜約40%の他の培地からなる混合培地に、追加成分としてプロリン、EGF、インスリン、ヒドロコルチゾン、亜セレン酸、リノール酸、硫酸銅及び硫酸亜鉛を含む培養培地を使用することによって、アンモニア代謝能を含む初代肝細胞の代表的な機能の維持が飛躍的に延長されることを見出した。さらに、この培地を上記モジュール及び細胞組織体形成方法と組み合わせることにより、アンモニア代謝能を含む初代肝細胞の代表的な機能が少なくとも4ヶ月間にわたって維持される人工肝臓を作製することに成功して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、2枚以上の規則的に小孔が配置されたスペーサーの各小孔に中空糸を通した、微小間隔で規則的に配管された構造体を有することを特徴とする細胞培養用モジュールを提供する。このような構造体は生体内の毛細血管網に類似した構造を有し、中空糸の外腔および/または内腔に充填された細胞に中空糸膜を介して細胞の生存に必要な酸素や栄養分を効率よく供給することにより、高い生理機能を発揮する細胞組織体の形成を促進するとともに、該細胞組織体における種々の生理機能の維持に寄与する。
本発明はまた、中空糸の内腔部あるいは細胞培養用モジュールにおける中空糸の内腔もしくは外腔部に遠心力を利用して細胞を充填し、該充填された細胞を培養することを特徴とする細胞培養方法を提供する。遠心力を負荷することにより細胞が集合して接触頻度を増し、細胞組織体の形成が促進される。
さらに、本発明は、上記の培養方法、特に肝細胞の培養方法において、DMEMもしくはDMEMと他の培地との混合培地を基礎培地として使用することにより、解毒機能を含む初代肝細胞の代表的機能を長期間維持させ得る培養方法を提供する。また、DMEMもしくはDMEM含有混合培地に加えて、プロリン、EGF、インスリン、ヒドロコルチゾン、亜セレン酸、リノール酸、硫酸銅及び硫酸亜鉛をさらに含有させることにより、当該肝細胞機能をより長期にわたって維持することができる。したがって、本発明は、DMEMに加えて上記追加成分をさらに含む培養培地を提供する。
まず、遠心力を用いた細胞の組織体形成法について具体的に説明する。細胞が分散した細胞懸濁液に適当な遠心力を負荷すると、細胞は遠心力によって沈降し、細胞集合体を形成する。このとき細胞同士は密に接した状態、すなわち細胞同士の接触頻度が非常に高まった状態となる。この様な状態で細胞に適切な酸素、栄養分の供給を行うことで,細胞が高い機能を長期間発現できる組織体を形成することが可能である。例えば、半透膜からなる中空糸の内腔に肝細胞を遠心力によって高密度に充填し、中空糸外部から酸素、栄養分の供給、代謝老廃物の除去を行うことで、細胞は中空糸内腔で円柱状の組織体を形成することが可能である。遠心力による細胞の高密度充填は中空糸内腔のみに適用されるわけではなく、例えば、後述のように中空糸を規則的に配管した場合、中空糸の外腔部に充填することも可能である。いずれの場合においても、細胞が生存できる環境を与えてやることで細胞の組織化が可能である。
遠心力は用いる細胞種によって傷害を受けない範囲で設定すれば良く、例えば初代ラット肝細胞の場合、好ましくは1500×G以下、より好ましくは5×G〜400×Gの遠心力が望ましいが、特に限定されるものではない。遠心時間の選択も遠心力に合わせて設定すればよい。
本発明の遠心力を用いた細胞組織体形成法に使用される中空糸は、半透膜構造を有するものであれば特に制限はないが、その内径が、好ましくは20〜1000μm、より好ましくは50〜500μm、さらに好ましくは50〜150μm程度のものである。また、本発明の遠心力を用いた細胞組織体形成法に使用される細胞培養用モジュールは中空糸膜を有する構造のものであれば特に制限はないが、好ましい態様においては、微小間隔で規則的に配管された構造体を有する後述の細胞培養用モジュールが使用される。
次に、微小間隔で規則的に配管した構造体(以下、血管網類似構造体ともいう)を組み込んだ細胞培養用モジュールについて説明する。ここで、血管網類似構造体とは、毛細血管に見立てた多数の中空糸(好ましくは上記のような内径を有する中空糸)を、数百μm程度の間隔、好ましくは20〜1000μm、より好ましくは50〜500μm、さらに好ましくは50〜150μmの微小間隔で規則的に配管した構造体をいうものであり、シェルサイドに存在する細胞に酸素と栄養を供給し、老廃物を除去することが可能な構造を有するものである。図1,図2,図3は、本発明の細胞培養用モジュールの一例を示すものである。
図1のようなモジュールの作製方法について具体的に説明する。まず、使用するスペーサーを、スペーサー上に配置された小孔が合致するように重ね合わせ、合致した小孔に中空糸を通していく。中空糸を通し終わった後にスペーサーを任意の間隔に広げ、容器1内の任意の場所に固定する。その後、中空糸は封止部4において固定される。このような封止部の形成方法としては、遠心力をもってポッティング剤を封止部に該当する空間に注入し、ポッティング剤硬化後、硬化部を鋭利な刃物等で切断し、中空糸の開口面を露出させる方法が好ましく利用される。
図1において、容器1内に適宜の本数の中空糸2から構成される血管網類似構造体が設置される。血管網類似構造体を構成する各中空糸はスペーサー3の小孔9を通り、封止部4で固定される。すなわち、各中空糸2は図2に示すように2枚以上設置されたスペーサー3の小孔9の間隔をもって空間部5内に均一に配置された状態となる。
この様な構成のモジュールにおいて中空糸外腔に細胞を配置する場合、細胞10は容器1に1カ所以上設置された細胞導入口6から遠心力によって空間部5内に配管された各中空糸の周囲に高密度に充填される。さらに、培養液は培養液流入口7から血管網類似構造体を構成する各中空糸に分散し、図3に示すように空間部5に充填された細胞10に酸素・栄養分を供給し、細胞の生産物・代謝老廃物を回収した後に培養液流出口8から装置外に排出される。
さらに、規則的に配管した中空糸に培養液供給用、排出用の独立した機能を持たせることも可能である。すなわち培養液供給用の役割を持った中空糸は封止部4の一端においてその端を封じられており、ここを通ってモジュール内に流入した培養培地は強制的に空間部5に流入する。そこで、細胞10と直接接触し、種々の物質交換を行った後に培養液排出用の中空糸を通ってモジュール外に排出される。同様に酸素供給用の独立のパイプラインとして中空糸を配管することも可能である。
このような構成によって、モジュール内には細胞に対し、酸素・栄養分の供給、生産物・代謝老廃物の回収を行う中空糸が微小間隔で配管され,生体内の微小血管網がモジュール内において再現されることになる。さらに、その中空糸の周囲に細胞を遠心力によって高密度に充填し、培養することにより細胞が高機能を有する組織体を形成することが可能である。遠心力を用いて充填される細胞の細胞密度は、細胞種、用いる遠心力によって変化するが、1×107〜1×109 cells/ml程度が望ましい。細胞がこのような高密度状態に置かれた場合、或いは組織体を形成した場合、供給される物質として最も律速因子になりうると考えられるのは酸素であり、中空糸束2の各中空糸の間隔は空間部5に充填された細胞の酸素消費量を考慮して決定することが可能である。これは、スペーサー3に設けられた小孔9の間隔を制御すればよい。具体的には、中空糸の間隔としては、好ましくは20〜1000μm、より好ましくは50〜500μm、さらに好ましくは50〜150μmであるが、この間隔は上述のように細胞の酸素消費量を考慮して決定される値であり、この範囲に限定されるものではない。
スペーサー3に設けられた小孔9の直径は使用する中空糸の径に合わせて適宜設定すればよく、用いる中空糸外径より20〜100μm程度大きな径が望ましいがこれに限定されるものではない。また、スペーサー3は通常中空糸束2の両封止部4に隣接して設置されるが、必要に応じて空間部5内に追加することも可能である。例えば、中空糸の長さが長くなった場合、空間部5にスペーサー3を数枚追加することで中空糸はより規則的に配管される。
一方、中空糸内径よりも小径のシャフトを中空糸内に通すことで中空糸の長さが長くなっても2枚のスペーサーで中空糸をたわませることなく規則的に配管することが可能である。シャフトを用いる場合、シャフトの材質は生体適合性に優れたものであれば特に限定されず、中空糸内面を傷つけないよう滑らかな外面をもち比較的強度のあるものが望ましい。
スペーサー3に設けられた小孔9の配列方式、すなわち中空糸の配管方式は、空間部5に充填された細胞を効率良く培養するために三角配置が望ましいが、条件に応じて四角配置やその他の配置方法も可能である。
細胞との間で各種の物質交換を行う中空糸の内径は特に限定されないが、好ましくは20〜1000μm、より好ましくは50〜500μm、さらに好ましくは50〜150μm程度が望ましい。該中空糸の膜厚は10〜200μm程度が好ましい。また中空糸の材質は、細胞、体液に対して有害な作用を行うものでなければ特に限定されるものではないが、例えば、セルロース系素材、ポリスルホン、ポリプロピレン等を挙げることができる。また、多孔性中空糸膜の平均孔径は物質交換性を考慮すると大きな方が望ましく、0.1〜5μm程度が望ましい。しかしながら、孔径はこの範囲に限定されるものではなく、使用目的に合わせて適宜設定することが可能である。例えば、モジュール内に血漿を導入する場合、異種免疫反応を抑制するために分画分子量の小さい膜、すなわち孔径0.1μm未満の小さな膜を選択することも可能である。
以上が中空糸外腔部に細胞を配置する場合のモジュールの構成であるが、中空糸内腔に細胞を遠心力で充填することも可能である。その場合、細胞を遠心力によって中空糸内腔に充填した後、中空糸の両端を閉じる。培養培地は中空糸外腔部を流れ、中空糸膜を介して細胞との間で物質交換を行う。培地流動用に容器1には培養培地流動用のポートを2箇所以上設置する。
モジュールを構成する素材は生体適合性に優れたものを選択すれば特に限定されるものではなく、従来より人工透析器、血漿分離器等で用いられてきたものが応用可能である。また、中空糸を固定し、循環する液体と培養装置内の細胞を分離する封止部4に用いられる接着剤に関しても、同様に従来用いられてきたものが応用可能であり、例えば、ポリウレタン、シリコーン及びエポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明において培養される細胞については、その種類に関して何ら限定されるものではなく、またその由来についても同様であり、ヒト、マウス、ラットその他の動物由来のものに用いることができる。特に、肝細胞を上記のような遠心充填によって、血管網類似構造体を有するモジュールに充填することにより、従来の人工肝臓と比較して、コンパクトで長期間機能を維持することが可能な人工肝臓モジュールを作製することが可能である。
本発明においては、細胞を遠心力によって充填するために、充填時にかかる剪断応力が小さく、良好な生存状態の細胞が三次元的に積層される。さらに、規則的に配管された中空糸(中空糸内腔に細胞を充填する場合は中空糸外腔部)が生体内における毛細血管の役割を果たし、細胞との間で良好な物質交換を行う。中空糸は空間内の全ての細胞との物質交換が可能となるように配管可能であり、そのため、生体組織内に匹敵する細胞密度(1×108〜1×109cells/cm3)条件下において細胞を生体内を模倣した微小空間内に置くことが可能である。このため、遠心力を用いて細胞を高密度に充填した細胞が壊死することなく培養早期において組織体を形成することが可能であり、種々の動物細胞の培養において細胞が本来の機能を損なわず長期間生存可能な中空糸型培養モジュールとして様々な用途に利用可能である。具体的な応用分野としては、人工肝臓、人工膵臓などの培養細胞を利用するハイブリッド型人工臓器、薬物代謝などを解析するための培養細胞を利用する臓器シミュレーター、あるいは培養細胞を利用する有用物質生産用のバイオリアクターなどが挙げられる。
本発明はまた、本発明の細胞培養用モジュール及び細胞組織体形成法を利用した人工肝臓の培養において、DMEMもしくはDMEMと他の培地との混合培地を基礎培地として使用することにより、初代肝細胞の代表的な機能を長期間維持することができる肝細胞培養方法を提供する。ここで「初代肝細胞の代表的な機能」とは、アルブミン分泌能に加えて、少なくともアンモニア代謝能を含む解毒機能を含むことを意味する。
本発明においてDMEMと混合される「他の培地」とは、従来より自体基礎培地として動物細胞の培養に使用されている培地であって、DMEMの上記初代肝細胞機能の長期維持効果を阻害しないか、もしくは増大させ得るものであれば特に制限はないが、例えば、ハムのF−10培地、F−12培地、ウィリアムズE培地、MCDB153培地、RPMI−1640培地、199培地、L−15培地等が挙げられる。好ましくは、ハムのF−12培地、ウィリアムズE培地、MCDB153培地、RPMI1640培地等である。DMEMと他の培地との混合比も上記DMEMの効果を阻害しないか、もしくは増大させ得る範囲で適宜選択することができるが、約60〜約90%のDMEMと約10〜約40%の他の培地からなる混合培地が、本発明の基礎培地として好ましく例示される。
上記の肝細胞培養方法において使用される培地は、DMEMもしくは上記DMEM含有混合培地の他にいかなる追加成分を含んでもよいが、好ましくは、追加成分としてプロリン、EGF、インスリン、ヒドロコルチゾン、亜セレン酸、リノール酸、硫酸銅および硫酸亜鉛をさらに含むものが挙げられる。したがって、本発明はまた、DMEMを基礎培地とし、追加成分としてプロリン、EGF、インスリン、ヒドロコルチゾン、亜セレン酸、リノール酸、硫酸銅および硫酸亜鉛をさらに含むことを特徴とする培地を提供する。当該培地は、本発明の細胞培養用モジュール及び細胞組織体形成法を組み合わせた肝細胞培養法において最適に使用し得ることは云うまでもないが、従来の肝細胞培養法をはじめとして、一般に動物細胞または組織の培養において使用することができる。
本発明の培養培地において、プロリン、EGF、インスリン、ヒドロコルチゾン、亜セレン酸、リノール酸、硫酸銅および硫酸亜鉛の濃度は、本発明の肝細胞培養法におけるDMEMの効果を妨げない限り特に制限はないが、好ましくは本発明の肝細胞培養法におけるDMEMの効果を有意に向上させ得る濃度である。ここで「DMEMの効果」とは、アルブミン分泌能に加えて、少なくともアンモニア代謝能を含む肝細胞の解毒機能を長期間維持させる作用を意味する。例えば、各追加成分の好ましい濃度として、プロリンは0.1〜1000mg/L、EGFは1〜1×106ng/L、インスリンは1〜1×109ng/L、ヒドロコルチゾンは1〜1×105μg/L、亜セレン酸は0.1〜1×105nM、リノール酸は0.1〜1×106μg/L、硫酸銅は1〜1×106nM、硫酸亜鉛は0.1〜1×109pMが挙げられる。
本発明の培養培地は、本発明の肝細胞培養法におけるDMEMの効果を妨げない限り、上記追加成分に加えてさらに他の培地成分を含んでいてもよい。そのような他の培地成分は、従来公知の添加因子から適宜選択することができる。
以下、実施例を用いて、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は実施例により特に制限されるものではない。
<実施例1>
セルローストリアセテート製の血漿分離用中空糸(東洋紡績製AP250N15タイプ;内径285μm,外径387μm)内腔にコラゲナーゼ消化法により調製した初代ラット肝細胞5×105個を60×G、90秒の遠心によって充填した。このとき、中空糸内腔での肝細胞の密度は4.5×107cells/cm3であった。肝細胞を封入した長さ3cmの中空糸5本を直径35mmの培養ディッシュ(岩城硝子製)に収め、William's E medium(WEM;シグマ製)10.8g/Lに、50ng/ml EGF(フナコシ製)、10mg/L インシュリン(シグマ製)、0.1μM 硫酸銅・5水和物(和光純薬工業製)、3μg/L 亜セレン酸(和光純薬工業製)、50pM 硫酸亜鉛・7水和物(和光純薬工業製)、50μg/L リノール酸(シグマ製)、58.8mg/L ペニシリン(明治製菓製)、100mg/L ストレプトマイシン(明治製菓製)、1.05g/L 炭酸水素ナトリウム(和光純薬工業製)、1.19g/L HEPES(同仁化学製)を添加した無血清培地(Hormonally defined medium;HDM)を2ml添加して、5%炭酸ガス,95%大気の雰囲気下、震盪器上で45rpmで旋回培養を行った。細胞の機能評価として培養培地に1mMの濃度でアンモニアを負荷し、経時的な濃度変化を定量することでその代謝活性を測定した。また、培地中に分泌されるアルブミン濃度を定量することでアルブミン分泌活性を測定した。
対照として、3.0×106個の肝細胞を25mm×25mm×1mmのポリウレタンフォーム(PUF)シートに播種し、直径35mmの培養ディッシュで培養したスフェロイド培養、および2.5×105個の肝細胞を直径35mmのコラーゲンコートディッシュ(岩城硝子製)に播種し、培養した単層培養を行い、その機能の比較を行った。図4に細胞数当たりのアンモニア代謝速度の経時変化を示す。
これらの結果から、遠心力を用いて充填することで組織体を形成した肝細胞は従来の培養法に比べ、高いアンモニア代謝活性を培養後2週間維持することが示された。また、図5に細胞数当たりのアルブミン分泌速度の経時変化を示す。この結果、遠心によって誘導された肝細胞組織体は、従来の培養法に比べより長期に渡りアルブミン分泌活性を維持することが示され、遠心によって誘導された肝細胞組織体が高い肝機能を長期間維持することが示された。
<実施例2>
内径9mm、長さ27mmのモジュール内に直径500μmの小孔をピッチ600μmの三角配置で配置したスペーサー2枚を用い、実施例1で用いた中空糸187本を規則的に配管したモジュールを作製した。このモジュールの中空糸外腔部に初代ラット肝細胞を60×G、3分の遠心によって充填し、中空糸内腔に培養培地HDMを30ml/minの流量で灌流し培養を行った。このときモジュール単位体積当たりの細胞密度は3×107cells/cm3であった。
モジュールの機能評価として、培養培地に1mMの濃度でアンモニアを負荷し、アンモニア濃度変化の定量、尿素合成量の定量を行うことにより、アンモニア代謝活性,尿素合成活性の評価を行った。図6にモジュール単位体積当たりのアンモニア代謝速度の経時変化を示す。対照として多孔質担体にスフェロイドが充填されたモジュールの活性を示す。本発明のモジュールは同じ肝細胞組織体を組み込んだモジュールであるスフェロイド型モジュールと比較して高密度培養が達成されていることから、モジュール当たりのアンモニア代謝能はスフェロイド型モジュールの最大4倍程度の高い活性を示した。
<実施例3>
培養培地として、Dulbecco's modified eagle medium(DMEM;ギブコ製)13.5g/Lに、60mg/L プロリン、50ng/ml EGF(フナコシ製)、10mg/L インシュリン(シグマ製)、7.5mg/L ヒドロコルチゾン(和光純薬工業製)、0.1μM 硫酸銅・5水和物(和光純薬工業製)、3μg/L 亜セレン酸(和光純薬工業製)、50pM 硫酸亜鉛・7水和物(和光純薬工業製)、50μg/L リノール酸(シグマ製)、58.8mg/L ペニシリン(明治製菓製)、100mg/L ストレプトマイシン(明治製菓製)、1.05g/L 炭酸水素ナトリウム(和光純薬工業製)、1.19g/L HEPES(同仁化学製)を添加した無血清培地(培地A)を用いる以外は、実施例1と同様にしてラット肝細胞を培養し、アンモニア代謝能、尿素合成能、アルブミン分泌能を経時的に測定した。具体的には、培養培地に1mMの濃度でアンモニアを負荷して24時間反応させ、反応時間中に代謝されるアンモニア量、合成される尿素量を定量してそれぞれの活性を測定した。同様に、培地中に分泌されるアルブミン量を定量することによりアルブミン分泌活性を測定した。
実施例1と同じWEMを基礎培地とするHDM(培地B)を用いて培養した肝細胞についても同様に活性測定を行い、両者における肝細胞機能の長期持続性を比較した。
細胞あたりのアンモニア代謝速度、尿素合成速度及びアルブミン分泌速度の経時変化をそれぞれ図7、8及び9に示す。培地Bを用いた場合、肝細胞のアンモニア代謝能、尿素合成能及びアルブミン分泌能は培養の経過に伴って急激に低下し、培養4〜5週目にはいずれも消失したのに対し、培地Aを用いた場合、肝細胞はいずれの機能においても、初期活性からの低下は見られるものの、培養23週目においてもなお良好な活性を維持していることが示された。
以上のように、遠心充填によって形成させた肝細胞組織体を、DMEMにプロリン、EGF、ヒドロコルチゾン、亜セレン酸、リノール酸、硫酸銅及び硫酸亜鉛を添加した培養培地で培養することにより、少なくとも5ヶ月以上の長期にわたって高い肝機能が維持されることが分かった。
上述したように、本発明のように、遠心力を利用することにより培養担体に細胞を充填された培養細胞の組織体誘導技術は、従来の培養法に比べて、高い機能を長期間維持することが可能な組織体の形成が可能である。また、本発明のように、中空糸を規則的に配管した血管網類似構造体を有するモジュールの利用と組み合わせることによって、従来の細胞培養用モジュールと比べて飛躍的な高密度培養が可能である。さらに、本発明のモジュールに本発明の組織体誘導技術を用いて調製した人工肝臓モジュールにおいて、DMEMを基礎培地とする培養培地を用いてモジュール内の肝細胞を培養することにより、蛋白質合成能だけでなくアンモニア代謝能をはじめとする解毒機能をも長期間維持する人工肝臓を提供することが可能となる。したがって、本発明はこれまで困難であった有用物質生産やハイブリッド型人工臓器として利用可能な高性能、コンパクトな細胞培養用モジュールの開発を可能とするものである。
本発明の中空糸型モジュールの一例を示す図である。 図1におけるスペーサー近傍の拡大図(a)及び当該モジュールの半径方向に沿って破断した模式的な断面図(b)である。 図1において細胞を中空糸外腔部に充填した場合の概略図である。 本発明の遠心誘導型肝細胞組織体における単位細胞数当たりのアンモニア代謝活性を示した図である。 本発明の遠心誘導型肝細胞組織体における単位細胞数当たりのアルブミン分泌活性を示した図である。 本発明の組織体を組み込んだ中空糸型モジュールのモジュール単位体積当たりのアンモニア代謝活性を示した図である。 本発明の遠心誘導型肝細胞組織体における単位細胞数当たりのアンモニア代謝活性の持続性に及ぼす培地組成の効果を示した図である。 本発明の遠心誘導型肝細胞組織体における単位細胞数当たりの尿素合成活性の持続性に及ぼす培地組成の効果を示した図である。 本発明の遠心誘導型肝細胞組織体における単位細胞数当たりのアルブミン分泌活性の持続性に及ぼす培地組成の効果を示した図である。
符号の説明
1 容器
2 中空糸
3 スペーサー
4 封止部
5 空間部
6 細胞導入口
7 培地流入口
8 培地流出口
9 スペーサーに設けられた小孔
10 細胞

Claims (6)

  1. 中空糸の内腔部あるいは細胞培養用モジュールにおける中空糸の内腔もしくは外腔部に遠心力を利用して細胞を充填し、該充填された細胞を培養することを特徴とする細胞培養方法。
  2. 細胞培養用モジュールが、2枚以上の規則的に小孔が配置されたスペーサーの各小孔に中空糸を通した、微小間隔で規則的に配管された構造体を有するものであることを特徴とする請求項1記載の細胞培養方法。
  3. 細胞が肝細胞である請求項1記載の細胞培養方法。
  4. ダルベッコの改変イーグル培地を基礎培地とする培養培地を用いる請求項1記載の細胞培養方法。
  5. ダルベッコの改変イーグル培地を基礎培地とし、プロリン、上皮増殖因子、インスリン、ヒドロコルチゾン、亜セレン酸、リノール酸、硫酸銅および硫酸亜鉛をさらに含む培地を用いる請求項1記載の細胞培養方法。
  6. ダルベッコの改変イーグル培地と他の培地との混合培地を基礎培地とし、プロリン、上皮増殖因子、インスリン、ヒドロコルチゾン、亜セレン酸、リノール酸、硫酸銅および硫酸亜鉛をさらに含む培地を用いる請求項1記載の細胞培養方法。
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