JP3724912B2 - タービン最適負荷配分装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電プラント、各種産業プラントの動力系、ユーティリティ系等の複数のタービンを有するプラントにおける各タービンの蒸気負荷の最適配分値を求めるタービン最適負荷配分方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、石油化学プラントや鉄鋼プラント、製紙プラントなどの各種産業プラントにおける動力系、ユーティリティ系、火力発電プラントなど、複数のタービンを有するプラントにおいては、大量の蒸気を扱うため、その効率的な運用による省エネルギー運転が望まれている。例えば図3に示す様な複数のタービンにより発電などを行なうプラントの場合、一般には効率の高いタービンから順番に高負荷になるように蒸気負荷を配分するのが全体として効率の良い運転であるとして、しばしば用いられている。
【0003】
図3において、タービン複合プラントは、燃料を燃焼させて蒸気を供給するボイラ11と、この蒸気をプロセス蒸気として供給する母管12と、母管12より各タービンに主蒸気を供給するために分岐して設けられた主蒸気供給管13a,13bないし13nと、蒸気により回転する第1,第2ないし第nのタービン14a,14bないし14nと、タービン14a,14bないし14nの回転により発電する第1,第2ないし第nの発電機15a,15bないし15nと、前記タービンで使用された蒸気を抽気する抽気管16a,16bないし16nと、これら抽気管16aないし16nの抽気を排出する母管17と、を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第1の課題として、個々のタービンには、弁転特性等の非線形出力特性があり、蒸気負荷帯域により各タービンの運転効率の順番が入れ替わるため、厳密には非線形最適化問題となり単純な線形最適化計算では解けないという問題があった。
【0005】
ここで、弁転特性とは、図4に示すように、タービン4の主蒸気バルブ6や抽気バルブ7及び8が、等価的に複数のバルブ6a,6b,6cを並列に接続したものと同様の構造を持ち、その結果得られるタービン通過蒸気量とタービン出力(例えば発電量)の関係(出力特性曲線)は図5の実線に示すような区分的には下方に凸で、いくつかの効率極大点を持つ非線形関数になる。例えば、2台のタービンに対して合計100[%]の主蒸気を配分する場合、各タービンが図4に示すような弁転特性を有するとすると、
Figure 0003724912
となり、配分の仕方によって全体の発電効率が非線形的に変化していることがわかる。
【0006】
このような問題においては、各タービンの負荷をなるべく効率の良い効率極大点(図5の点a,b,cや図6の点a,b)に近いところに設定することが必要となる。しかしながら、従来は、種々の運転制約条件を考慮しながら、このような最適な蒸気負荷配分をシステマティックに計算する手法がなかった。
【0007】
さらに、第2の課題として、タービン系やボイラ系、発電機系、電力系統、蒸気を消費する生産プロセスなどの運転状態の実時間変動に応じて、蒸気負荷配分の厳密な最適値はしばしば大きく変化する。このため、プラント運転中に時々刻々と変化する運転条件を測定・考慮しながら最適化問題を実時間で、すなわち可能な限り短時間で繰り返し解く必要がある。しかし、上記の非線形最適化問題は通常の繰り返し計算解法では計算時間がかかり、実時間での使用には不向きであった。
【0008】
本発明は、複数のタービンにおける弁転特性等の非線形特性に対しても、線形計画問題の解法を適用することにより、タービンの負荷配分の最適化問題を実時間で迅速に解決することのできるタービン最適負荷配分方法および装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係るタービン最適負荷配分装置は、複数のタービンを有するタービン複合プラントに対して、各タービンの出力状態に基づいて前記タービン複合プラントを制御するタービン最適負荷配分装置において、前記タービン複合プラントを構成する各々のタービンの出力についての出力特性曲線における効率極大点を検出する効率極大点検出手段と、前記効率極大点検出手段により求められた効率極大点を結線することにより得られる区分線形化出力特性関数を特定する区分線形関数特定手段と、前記区分線形関数特定手段により求められた前記区分線形化出力特性関数におけるタービン通過蒸気量とタービン出力との関係が所定の条件を満たしているか否かを演算して判定する条件判定手段と、前記条件判定手段により前記タービンにおける通過蒸気量と出力との関係が前記所定の条件を満たしているものと判定された場合に、前記区分線形出力特性関数に関する所定の制約条件式および評価関数式により定義される区分線形計画問題の解を求める区分線形計画問題演算手段と、前記区分線形計画問題演算手段により求められた解を、前記タービン複合プラントを構成する各々のタービンの運転を最適に制御する最適負荷配分値の近似解として出力する区分線形最適解出力手段とを備えることを特徴としている。
【0010】
また、請求項2に係るタービン最適負荷配分装置は、請求項1に記載のタービン最適負荷配分装置において、前記区分線形計画問題演算手段により出力された近似解を初期値とし、前記出力特性関数の効率極大点で区切られた近似解を含む区間を連続微分可能な独立変数定義域として非線形最適化問題を解くと共に、その解を各タービンの最適負荷配分値の最適解として出力する非線形最適解出力手段を、さらに備えることを特徴としている。
【0011】
また、請求項3に係るタービン最適負荷配分装置は、請求項2に記載のタービン最適負荷配分装置において、前記区分線形計画問題演算手段により求められた区分線形計画問題の最適解に対する第1の評価関数値と、前記非線形最適解出力手段により求められた前記非線形最適化問題の途中解に対する第2の評価関数とを表示すると共に、前記第1の評価関数値と前記第2の評価関数値を比較してこれらの値の差が予め設定されたしきい値の範囲内に入るまで非線形最適化計算を続行させて収束判定を行なう収束判定手段をさらに備えることを特徴としている。
【0012】
また、請求項4タービン最適負荷配分装置は、請求項1に記載のタービン最適負荷配分装置において、前記条件判定手段で用いられる前記所定の条件は、前記区分線形関数特定手段で求めた区分線形化出力特性関数が上に凸であるという条件であることを特徴としている。
【0013】
また、請求項5に係るタービン最適負荷配分装置は、請求項1に記載のタービン最適負荷配分装置において、前記区分線形計画問題演算手段で用いられる前記所定の制約条件式は(1)であり、また、前記所定の評価関数式は、下式(2)
【0014】
【数5】
Figure 0003724912
【0015】
【数6】
Figure 0003724912
であることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るタービン最適負荷配分装置の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。具体的な実施形態について説明する前に、本発明は、基本的な原理として、上記課題の項において説明した種々の問題点を解決するために、以下のものを提案するものである。
【0024】
第1の基本原理としては、複数のタービンを有するタービン複合プラントに対し、各タービンの出力特性曲線の効率極大点を検出し、その効率極大点を結ぶことにより得られる区分線形化された出力特性関数を求める手段と、それに対応する区分線形計画問題を解く手段を有し、その解を各タービンの最適負荷配分値の近似解として出力することを特徴とするタービン最適負荷配分装置、および、その演算方法を提案する。
【0025】
ここで、出力特性曲線の効率極大点とは、例えば図5のタービン出力特性曲線においては点a,b,cなどの動作点のことである。これらの点および原点を結ぶことにより、図5の破線で示した区分的に線形な出力特性関数が得られる。この出力特性関数は、各点の蒸気量および出力(例えば発電量)の情報
{(0, 0), (s1, e1), (s2, e2), (s3, e3)} … (3)
により記述される。一般にn台のタービンのうち第iタービンの出力特性曲線がLi 個の効率極大点を持つ場合、その区分線形化された出力特性関数によるタービン通過蒸気量Si と発電量(あるいはタービン出力)Ei の間の関係は、以下の下記の式(1)により表される。
【0026】
【数9】
Figure 0003724912
ただし、sijは第j番目の効率極大点の通過蒸気量、eijはそれに対応するタービン出力(例えば発電量)である。またλi ,i=0,1,2,3は媒介変数である。
【0027】
ここで、区分線形化出力特性関数が上に凸な場合、すなわち図5で言えば、線分(0,a),(a,b),(b,c)の勾配が、
勾配(0,a)≧勾配(a,b)≧勾配(b,c)
の関係にある場合、上記制約条件の式(1)と下記の評価関数の式(2)により記述される線形計画問題により、媒介関数λijは一意に定まり、かつその時の解Si ,i=1,…,nは区分線形化出力特性関数に対するタービン出力総和が最大となる、蒸気量の最適負荷配分値になっている。
【0028】
【数10】
Figure 0003724912
一般のタービンでは、通常蒸気量が増加するほどエネルギー効率は飽和してくる傾向にあり、上述の区分線形化した出力特性関数はほとんどの場合上に凸な関数になる。従って、本手法は一般的なタービンにおける固有の特性を利用した最適化手法になっている。
【0029】
上記の式(1),(2)による区分線形計画問題の解は、他の付加的な制約条件が許す限り、必ず効率極大点に存在している。これは、線形計画法の解がいくつかの制約条件により決定される凸可能解領域の端点上に位置するという一般的性質によるものである。したがって、タービン出力特性の最適配分値を求めるに当たりこれらの効率極大点を結んで区分線形化した問題を解くことにより、可能な限り効率極大点に近似した近似解が得られることになる。これは、もとの非線形タービン出力特性に対してもかなり優良な近似解である確率が高い。また、区分線形化することにより、計算量の少ない通常の線形計画法が適用できるので、極めて短時間で近似解を得ることができ、実時間での負荷配分最適化計算にも利用できる。
【0030】
第2の基本原理としては、前述の第1の基本原理において得た近似解を初期値とし、初期値を含み、出力特性関数の効率極大点で区切られ連続微分可能な領域を独立変数定義域として、非線形最適化問題を解く手段を有し、その解を各タービンの最適負荷配分値の近似解として出力することを特徴とする、タービン最適負荷配分方法および装置を提案するものである。
【0031】
前述のように、第1の基本原理により得られた近似解は、効率極大点に積極的に近似させていることから優良な近似解である確率が高いばかりでなく、もとの非線形最適化問題に対する大域的な最適解がその近似解の近傍に存在する確率も高いことになる。そこで、近似解を初期値とし、探索領域を近似解近傍の連続微分可能な領域に限定した上で、もとの非線形タービン出力特性に対する非線形計画問題を解くことにより、大域的最適解を高い確率でしかも短時間で得られることになる。また、近似解を含むセクション、例えば、図5において近似解Si が「s1 ≦Si ≦s2 」の関係にある場合は閉領域〔s1 ,s2 〕を独立変数(すなわち各タービン通常蒸気量)の定義域に設定することにより、この領域ではタービン出力特性は一般に滑らかに変化するので、微分係数を利用した勾配法などの非線形最適化手法が容易に適用できるという利点がある。
【0032】
第3の基本原理として、前記第1および第2の基本原理に加えて、第1の基本原理で用いた区分線形計画問題の最適解に対する評価関数値J1 と、第2の基本原理で用いた非線形最適化問題の途中解に対する評価関数値J2 とを表示する手段を有し、あるいはそれらを比較し、J1 とJ2 の差が設定されたしきい値以内に入るまで非線形最適化計算を続行する収束判定手段を有することを特徴とするタービン最適負荷配分方法および装置を提案するものである。
【0033】
第1の基本原理においては、タービン出力特性の非線形関数を効率極大点を結ぶことにより区分線形化した出力特性関数は、もとの非線形出力特性関数よりもその値が大きくなる。したがって、区分線形計画問題の最適解は非線形出力特性関数に対する最適解より評価関数値が大きくなる。その結果、区分線形計画問題の解である近似解によって理論上の大域的最適解の上限値がわかる。この近似解と非線形最適解の比較により、現状の解の大域的最適解からの最悪ケースでの低下分がわかり、非線形計画法の収束判定に用いることができる。したがって、非線形最適化計算が実用上十分な精度に達したことが判明した時点で計算を打ち切れるので、最適化計算の高速化が図れ、運転条件変動に追従した実時間最適化計算に適している。
【0034】
以下、前述の各基本原理を具体化した本発明の実施形態を詳細に説明する。まず、図1を用いて本発明の第1実施形態によるタービン最適負荷配分方法について説明する。図1において、複数のタービンを有するタービン複合プラントに対して、各タービンの出力状態に基づいてそのプラントの最も効率的な運転を制御するタービン最適負荷配分方法は、前記タービン複合プラントを構成する各々のタービンの非線形特性を含む出力特性曲線における効率極大点を求める第1のステップST1と、前記第1ステップST1により求められた効率極大点を用いることにより得られる区分線形化された出力特性関数を求める第2のステップST2と、前記第2のステップST2により求められた区分線形化出力特性関数において、タービン通過蒸気量とタービン出力との関係が所定の条件を満たしているか否かを演算して判定する第3のステップST3と、前記第3のステップST3により前記タービンにおける通過蒸気量と出力との関係が所定の条件を満たしているものと判定された場合に、前記区分線形化出力関数を所定の制約条件式と評価関数式により定義される区分線形計画問題として解を求める第4のステップST4と、前記第4のステップST4により求められた解を、前記タービン複合プラントを構成する各々のタービンの運転を最適に制御する最適負荷配分値の近似解として出力する第5のステップST5と、を備えている。
【0035】
なお、第3ステップの所定の条件としては、少なくとも前記区分線形化出力関数が上に凸であるという条件を含んでいる。これは、第4ステップで区分線形計画問題が解を有するための必要条件であるためである。
【0036】
また、この第1実施形態に係るタービン最適負荷配分方法は、上記構成に加えて、前記第5のステップST5により出力された近似解を初期値とし、前記非線形の出力特性関数の効率極大点で区切られ、初期値を含む連続微分可能な領域を独立変数定義域として非線形最適化問題を解くと共に、その解を各タービンの最適負荷配分値の近似解として出力する第6のステップST6をさらに備えていても良い。
【0037】
また、この第1実施形態に係るタービン最適負荷配分方法は、上記構成に加えて、前記第5のステップST5により求められた区分線形計画問題の最適解に対する第1の評価関数値と、前記第6のステップST6により求められた非線形最適化問題の途中解に対する第2の評価関数値とを表示すると共に、前記第1の評価関数値と第2の評価関数値を比較して、これらの値の差が予め設定されたしきい値の範囲内に入るまで非線形最適化計算を続行させて収束判定を行なう第7のステップST7をさらに備えていても良い。
【0038】
次に、図2を参照しながら、本発明の第2実施形態に係るタービン最適負荷配分装置の構成について説明する。図2において、複数のタービンを有するタービン複合プラント10に対して各タービンの出力状態に基づいてそのプラントの最も効率的な運転を制御するタービン最適負荷配分装置は、タービン複合プラント10を構成する各々のタービンの非線形特性を含む出力特性曲線における効率極大点を検出する効率極大点検出手段21と、効率極大点検出手段21により求められた効率極大点を用いることで得られる区分線形化された出力特性関数を特定する区分線形関数特定手段22と、区分線形関数特定手段22により求められた区分線形化出力特性関数が、タービン通過蒸気量とタービン出力との関係が所定の条件を満たしているか否かを判定する条件判定手段23と、条件判定手段23によりタービンにおける通過蒸気量と出力との関係が所定の条件を満たしているものと判定された場合に、記憶している区分線形化出力関数に対する所定の制約条件式(1)と評価関数式(2)を出力する記憶手段24と、前記制約条件式(1)および評価関数式(2)により定義される区分線形計画問題の解を求める区分線形計画問題演算手段25と、区分線形計画問題演算手段25により求められた解を前記プラント10における個々のタービンの運転を最適に制御する最適負荷配分値の近似解として出力する群線形最適解出力手段26と、を備えている。
【0039】
なお、条件判定手段23が判定する所定の条件としては、少なくとも前記区分線形化出力関数が上に凸であるという条件を含んでいる。これは区分線形計画問題演算手段25が演算する区分線形計画問題が解を有するための必要条件であるためである。
【0040】
また、この第2実施形態に係るタービン最適負荷配分装置は、上記の構成に加えて、前記区分線形最適解出力手段26により出力された近似解を初期値として含み、前記非線形の出力特性関数の効率極大点で区切られた初期値を含む連続微分可能な領域を独立変数定義域として非線形最適化問題を解くと共に、その解を各タービンの最適負荷配分値の近似解として出力する非線形最適解出力手段27をさらに備えるようにしても良い。
【0041】
また、この第2実施形態に係るタービン最適負荷配分装置は、上記構成に加えて、区分線形計画問題演算手段25により求められた区分線形計画問題の最適解に対する第1の評価関数値と、非線形最適解出力手段27により求められた非線形最適化問題の途中解に対する第2の評価関数値とを表示すると共に、前記第1の評価関数値と第2の評価関数値を比較して、これらの値の差が予め設定されたしきい値の範囲内に入るまで非線形最適化計算を続行させる収束判定手段28をさらに備えるようにしても良い。
【0042】
次に、本発明のさらに詳細な構成例としての第3実施形態に係るタービン最適負荷配分装置について説明する。まず、本実施形態は、図3に示すように、n台のタービンを有する複合タービン系10を対象としている。一般に、タービン系は、図7(a)に示すように、複雑な蒸気ネットワーク系を構成している。しかし、個々のタービンを抽気の数に応じて仮想的な等価タービンに分割することにより、図7(b)のような複雑な単独タービンによる複合タービン系に等価変換でき、これを対象プラントとみなすことにする。また、第iタービンの通過蒸気流量をsi 、その出力(例えば発電出力)をei 、あるいは通過蒸気量の関数でei (si )と表現することにする。
【0043】
図8は、この第3実施形態に係るタービン最適負荷配分装置の機能構成を示しており、図8において、タービン出力特性データベース31には、図5に示すように、対象とするタービン系の個々のタービンに対する非線形の出力特性曲線のデータが格納されている。区分線形化出力特性算出手段32は、この非線形出力特性曲線を以下のステップにより区分線形近似する。
【0044】
まず、ステップ1において、非線形出力特性曲線のいくつかの効率極大点
{si0,si1,...,si Li },i=1,…,n (4)
を検出し(第iタービンに対し、全部でLi 個とする)、通過蒸気量の動作領域全体を複数(Li 個)のセクションに分割する。
【0045】
次に、ステップ2において、各々の効率極大点を結んだ区分線形化出力特性関数を得る。
【0046】
実際には、各セクション両端での出力(たとえば発電量)に関するデータ列
{ei0,ei1,...,ei Li },i=1,…,n,eij=ei (sij)…(5)
を求めておけばよい。
【0047】
さらに、ステップ3において、区分線形化出力特性関数が上に凸であるか否かをチェックする。関数が上に凸であれば正常な状態として終了し、関数が上に凸でなければ本発明により提案されている手法が適用できないものとしてエラーメッセージを出力し、異常な状態として動作を終了する。
【0048】
区分線形計画問題計算手段33は、第iタービン(i=1,…,n)の区分線形化出力特性に関するデータとして、蒸気量sij、発電量eijを区分線形化出力特性算出機能32から受け、下式(6)の3式による線形計画問題を解く。
【0049】
【数11】
Figure 0003724912
ここで、上記式(6)中の第1式は全体の総発電量の最大化を意味し、制約条件の下の2式はそれぞれ個々のタービンの通過蒸気量、発電量の上下限制約式に相当する。Si は第iタービンの通過蒸気量、Simin,Simaxはその上下限制約値、Ei は第iタービンの発電量、Eimin,Eimaxはその上下限制約値である。また、母管制約や等価変換前のタービンに対する主蒸気制約式(7)、抽気制約式(8)、発電制約式(9)、母管蒸気の制約式(10)を同様の制約式として追加することも可能である。
【0050】
以下、例として図7(a)のタービンT1 に対して上記各制約式を適用した場合を説明する。まず、主蒸気による制約については、下式(7)の主蒸気制約式を用いる。
1min≦S11’≦S1max … (7)
ここで、式(7)において、S11’は、図7(b)のタービンT11の通過蒸気量、S1min,S1maxは、それぞれタービンT1 の主蒸気量上下限制約値である。
【0051】
次に、抽気制約については下式(8)の抽気制約式を適用する。
S11min≦S11’−S12’≦SS11max …(8)
ここで、SS11min,SS11maxは、図7(a)のタービンT1 の第1抽気量S11のそれぞれ上下限制約値、S11’,S12’は図7(b)のタービンT11,T12の通過蒸気量である。
【0052】
また、発電制約については、下式(9)の発電制約式を適用する。
1min≦E11+ ’E12’≦E1max … (9)
ここで、E11’,E12’は、図7(b)のタービンT11,T12のそれぞれに伴なう発電機の発電量、E1min,E1maxは、図7(a)のタービンT1 のそれぞれ発電量上下限制約値である。
【0053】
また、母管蒸気の収支制約については、式(10)を適用する。
11’=S12’+S21’+Sload1 … (10)
ここで、S11’,S12’,S21’は、図7(b)のタービンT11,T12,T21の通過蒸気量、Sload1 は母管から引き抜かれる第一プロセス蒸気量である。
【0054】
上記式(7)(8)(9)(10)等の種々の制約式を追加することにより、それぞれの運転制約条件を考慮した蒸気の配分を制御することができる。
【0055】
このようにして、線形計画法により上記問題を解いた結果の各タービンの蒸気負荷配分Si ,i=1,…,nを近似最適解として出力し、またその時の評価関数値をJ1 として出力する。
【0056】
非線形最適化計算手段34は、前述の区分線形計画問題計算機能13の出力した近似最適解を初期値とし、タービン特性データベースに格納された、各タービンの非線形出力特性を考慮し、以下の式(11)に示されるような非線形最適化問題が解かれることになる。
【0057】
【数12】
Figure 0003724912
ここで、独立変数である各タービンの通過蒸気量si の上下限値Simin,Simaxは、初期値である近似解Si を含むタービン通過蒸気量セクションの両端に設定する。その結果、この非線形最適化問題の独立変数定義域は、評価関数値が連続微分可能になり、勾配法などの一般的非線形最適化手法で容易に最適解が求められる。もしSi が2つのセクションの境界に位置する場合は、両セクションを合わせた領域の両端に設定する。すなわち、例えば図5において、近似解Si が「s1 <Si <s2 」の関係にあるときは、Simin=s1 ,Simax=s2 とし、近似解が「Si =s2 」のときは、Simin=s1 ,Simax=s3 とする。
【0058】
非線形最適化計算手段は、逐次、計算途中の解である各タービンの蒸気負荷配分値si (i=1,…,n)を出力すると共に、評価関数値をJ2 として出力している。
【0059】
収束判定手段35は、区分線形計画問題計算機能33から出力された評価関数値J1 と非線形最適化計算機能14から逐次出力される評価関数値J2 を比較して、判定しきい値ε>0に対し、
J1 −J2 ≦ε … (12)
となれば、十分良い解に収束したと見なして、非線形最適化計算機能に計算終了指令を発信し、その時の解である各タービンの蒸気負荷配分値si を最適解として出力する。
【0060】
表示装置36には、上述の評価関数値J1 ,J2 および近似解、最適解の計算途中結果と最終値が逐次、画面に表示される。
【0061】
切替スイッチ37は、非線形最適化計算部14が正常終了した場合はその解を、計算回数オーバー、計算時間オーバーなどの異常終了をした場合は、近似解を選択し、タービン制御装置38に送信する。
【0062】
タービン制御装置38では、受信した各タービンの通過蒸気量の最適負荷配分値を各主蒸気流量、抽気量の司令値として用い、ローカル制御系で各蒸気の流量制御を行なう。
【0063】
最後に図3のタービン構成でタービンが5台の場合の本手法による負荷配分最適化計算の数値例を示す。図9に個々のタービンの出力特性として、通過蒸気量(規格化した値)[%]に対する発電量(規格化した値)[%]の特性曲線が示されている。全蒸気量が0[%]から500[%]まで50[%]ずつ変化した時の近似解(上段)と、近似解を初期値とした局所非線形最適化(勾配法)による解(中段)と、全探索法による大域的最適解(下段)と、が図10の図表に示されている。図10において、図表中の各値は5台のタービンの蒸気負荷配分の最適値[%]を表している。表中で()印の部分は近似解と大域的最適解が不一致であるが、いずれもタービン出力特性が連続微分可能な同一セクション内に配置している。また、非線形最適化計算の結果がいずれも大域的最適解に収束している。これらの結果から、
(1)区分線形化問題の最適解である近似解が大域的最適解の近傍に位置する確率は極めて高いこと、
(2)近似解を初期値とし、同一セクション内で局所的非線形最適化計算を行なうことにより、大域的最適解が得られる確率が極めて高いこと、
が数値例に基づき実証されている。
【0064】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、複数タービンの出力特性を効率極大点に注目して区分線形化近似することにより、最適解に十分近い優良な近似解を短時間で得ることができる。また、もとの非線形最適化問題の大域的最適解の近傍にこの近似解が存在する確率が高いので、近似解を初期値にし、探索領域を近似解近傍にが限定した非線形計画法で、短時間に大域的最適解が高い確率で得られる。
【0065】
さらに、タービン出力特性の非線形関数を効率極大点を結ぶことにより区分線形化した出力特性関数は、もとの非線形出力特性関数より値が大きくなる。したがって区分線形計画問題の最適解は非線形出力特性関数に対する最適解より評価関数値が大きくなる。その結果、区分線形計画問題の解である近似解によって理論上の大域的最適解の上限値がわかる。それと非線形最適解の比較により、現状の解の大域的最適解からの最悪ケースでの低下分がわかり、非線形計画法の収束判定および解の評価に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るタービン最適負荷配分方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の第2実施形態に係るタービン最適負荷配分装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係るタービン最適負荷配分方法および装置における複数のタービンによるプラントの構成例を示す説明図である。
【図4】第3実施形態における弁転特性を有するタービンの等価的構造を示す説明図である。
【図5】第3実施形態におけるタービンの出力特性を示す特性図である。
【図6】第3実施形態における複数タービンの例として2台のタービンのそれぞれの出力特性を(a)および(b)に示した特性図である。
【図7】第3実施形態における複合タービン系の等価変換の例を(a)変換前(b)変換後で示す説明図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係るタービン最適負荷配分装置の構成を示すブロック図である。
【図9】第3実施形態における5台のタービンによるタービン発電系の個々の発電特性をそれぞれ(a)ないし(e)に示す特性図である。
【図10】本発明の最適負荷配分の計算結果を示す図表である。
【符号の説明】
ST1 第1ステップ(効率極大点探索)
ST2 第2ステップ(出力特性関数特定)
ST3 第3ステップ(条件判定)
ST4 第4ステップ(区分線形計画問題)
ST5 第5ステップ(最適負荷配分値線形近似解出力)
ST6 第6ステップ(非線形最適化問題)
ST7 第7ステップ(収束判定)
ST8 第8ステップ(最適付加配分値非線形解出力)
4、14 タービン
10 タービン複合プラント
21 効率極大点検出手段
22 区分線形関数特定手段
23 条件判定手段
24 制約条件式・評価関数記憶手段
25 区分線形計画問題演算手段
26 区分線形最適解出力手段
27 非線形最適解出力手段
28 収束判定手段
31 タービン出力特性データベース
32 区分線形化出力特性算出手段
33 区分線形計画問題計算手段
34 非線形最適化計算手段
35 収束判定手段
36 表示装置(手段)
38 タービン制御装置

Claims (5)

  1. 複数のタービンを有するタービン複合プラントに対して、各タービンの出力状態に基づいて前記タービン複合プラントを制御するタービン最適負荷配分装置において、
    前記タービン複合プラントを構成する各々のタービンの出力についての出力特性曲線における効率極大点を検出する効率極大点検出手段と、
    前記効率極大点検出手段により求められた効率極大点を結線することにより得られる区分線形化出力特性関数を特定する区分線形関数特定手段と、
    前記区分線形関数特定手段により求められた前記区分線形化出力特性関数におけるタービン通過蒸気量とタービン出力との関係が所定の条件を満たしているか否かを演算して判定する条件判定手段と、
    前記条件判定手段により前記タービンにおける通過蒸気量と出力との関係が前記所定の条件を満たしているものと判定された場合に、前記区分線形出力特性関数に関する所定の制約条件式および評価関数式により定義される区分線形計画問題の解を求める区分線形計画問題演算手段と、
    前記区分線形計画問題演算手段により求められた解を、前記タービン複合プラントを構成する各々のタービンの運転を最適に制御する最適負荷配分値の近似解として出力する区分線形最適解出力手段と、
    を備えることを特徴とするタービン最適負荷配分装置
  2. 前記区分線形計画問題演算手段により出力された近似解を初期値とし、前記出力特性関数の効率極大点で区切られた近似解を含む区間を連続微分可能な独立変数定義域として非線形最適化問題を解くと共に、その解を各タービンの最適負荷配分値の最適解として出力する非線形最適解出力手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のタービン最適負荷配分装置
  3. 前記区分線形計画問題演算手段により求められた区分線形計画問題の最適解に対する第1の評価関数値と、前記非線形最適解出力手段により求められた前記非線形最適化問題の途中解に対する第2の評価関数とを表示すると共に、前記第1の評価関数値と前記第2の評価関数値を比較してこれらの値の差が予め設定されたしきい値の範囲内に入るまで非線形最適化計算を続行させて収束判定を行なう収束判定手段を、さらに備えることを特徴とする請求項2に記載のタービン最適負荷配分装置
  4. 前記区分線形関数特定手段で求めた区分線形化出力特性関数が上に凸であることを前記条件判定手段で用いられる前記所定の条件として用いることを特徴とする請求項1に記載のタービン最適負荷配分装置
  5. 前記区分線形計画問題演算手段で用いられる前記所定の制約条件式は、下式(1)
    Figure 0003724912
    であり、また
    前記区分線形計画問題演算手段で、用いられる前記所定の評価関数式は下式(2)
    Figure 0003724912
    であることを特徴とする請求項1に記載のタービン最適負荷配分装置
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