JP3724818B2 - 縮合複素環化合物、その製造法および剤 - Google Patents

縮合複素環化合物、その製造法および剤 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は優れたアシル−CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(以下”ACAT”と略記する)阻害作用、血中コレステロール低下作用およびタキキニン受容体拮抗作用を有する新規な縮合複素環化合物、その製造法および剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
6員の複素環とベンゼン環との縮合複素環にフェニル基と
【化23】
Figure 0003724818
合物については従来、例えば、
(1)インディアン ジャーナル オブ ケミストリー(Indian Journal of Chemistry)セクションB、26B巻8号、744〜747頁(1987年発行)に記載されている式
【化24】
Figure 0003724818
〔式中、Arはアリール基を示す。〕で表わされる化合物、
(2) ケミカルアブストラクト107巻,175835fに記載されている式
【化25】
Figure 0003724818
〔式中、R1はアルキル、アリールまたはシクロヘキシル基を示す。〕で表わさ れる化合物、
(3) ケミカルアブストラクト114巻,42492qに記載されている式
【化26】
Figure 0003724818
〔式中、Rはベンジルまたは4−メチルフェニルを、R1はメチル、エチル、ナ フチル、ベンジルまたはフェニル基を示す。〕で表わされる化合物、
(4) ケミカルアブストラクト107巻,115463yに記載されている式
【0003】
【化27】
Figure 0003724818
〔式中、Phはフェニル基を、R1は水素原子または臭素を、R2はアルキル、ア リールまたはベンジル基を示す。〕で表わされる化合物、
(5) ケミカルアブストラクト93巻,220536qに記載されている式
【化28】
Figure 0003724818
〔式中、R2はフェニル、o−,m−,p−メチルフェニルまたは4−クロロフェニル基を、R3はフェニル、ベンジル、アリル、エチル、ブチル、イソブチルまたはt−ブチル基を示す〕で表される化合物などが知られていた。
また、前記(1)の文献に記載のピロロ〔2,3−b〕キノリン系の化合物は、抗炎症、抗菌、降圧、解熱、抗痙攣作用およびインターフェロンの誘導活性を有することが報告されている。(2)〜(5)の文献には作用についての記載はなく、化合物の合成法のみが記載されている。
しかし、これらの従来化合物が、ACAT阻害作用、血中コレステロール低下作用、タキキニン受容体拮抗作用を有るのか否かについては、全く報告されていない。
【0004】
また、現在、サブスタンスP受容体拮抗作用を有する化合物としては、
(6)特開平1−287095に式:
1−A−D−Trp(R2)−Phe−R3
〔式中、R1は水素またはアミノ保護基、R2は水素、アミノ保護基、カルバモイル(低級)アルキル基、カルボキシ(低級)アルキル基または保護されたカルボキシ(低級)アルキル基、R3はアル(低級)アルキル基、式:
【化29】
Figure 0003724818
(式中、R4およびR5はそれぞれ水素、アリール基または適当な置換基を有していてもよい低級アルキル基を意味するか、R4とR5は互いに結合してベンゼン縮合低級アルキレン基を形成する)で示される基、または式:
−OR6
(式中、R6は水素、アリール基または適当な置換基を有していてもよい低級アルキル基を意味する)で示される基、Aは単結合または1個または2個のアミノ酸残基をそれぞれ意味し、Aが−D−Trp−のアミノ酸残基1個を意味する場合にはR4は水素ではない〕で表される化合物およびその塩が、
(7)EP−A−436,334に、式
【化30】
Figure 0003724818
で表わされる化合物などが、
(8)EP−A−429,366に、式
【化31】
Figure 0003724818
で表わされる化合物などが、
【0005】
(9)ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(Journal of Medicinal
Chemistry), 34巻,1751頁(1991年発行)に、式
【化32】
Figure 0003724818
で表わされる化合物などが、
(10)WO91/09844に式
【化33】
Figure 0003724818
で表わされる化合物などが、
(11)EP−A−522,808に式
【化34】
Figure 0003724818
で表わされる化合物などが、
(12)WO93/01169に式
【化35】
Figure 0003724818
で表わされる化合物などが、
【0006】
(13)EP−A−532,456に式
【化36】
Figure 0003724818
で表わされる化合物などが記載されている。
また、下記(14),(15),(16)に記載するようなイソキノリン誘導体が知られている。
(14)ファルマコ,エディツィオネ サイエンティフィカ(Farmaco, Edizione
Scientifica),36巻,400−411頁(1981年発行)には式
【化37】
Figure 0003724818
で示す。)で表わされる化合物、
(15)ケミカルアブストラクト107巻,39507(1987年発行)には

【化38】
Figure 0003724818
で表わされる化合物、
【0007】
(16)アルチブ デア ファルマツィー(Archiv der Pharmazie)324巻,809−814頁(1991年発行)

【化39】
Figure 0003724818
(式中、R1は水素原子、メチル、n−ブチル、シクロヘキシル、ベンジル、イソプソプロピル基を、R2は水素原子、10−メチル、11−メチル、10−クロロ、11−クロロ、12−クロロ、12−フルオロ、12−ブロモ基を、R3は水素原子、6−クロロ、7−クロロ、6−ブロモ基を示す。)で表わされる化合物が記載されている。
これら(14)、(15)および(16)記載の化合物の生物活性については、(14)の文献では局所麻酔作用、(15)では抗菌作用、(16)では抗けいれん作用の記載があるが、これらの化合物のACAT阻害作用、血中コレステロール低下作用およびタキキニン受容体またはサブスタンスP受容体に対する作用に関しては全く報告されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況下において、優れたACAT阻害作用を有し、哺乳動物においてコレステロールの腸管からの吸収及び動脈壁でのコレステロールエステルの蓄積を抑制し、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症及びこれらに起因する各種疾患(例、心筋梗塞などの虚血性心疾患及び脳梗塞、脳卒中などの脳血管障害など)の予防、治療薬として有用な化合物の開発が望まれていた。
一方、タキキニンとは一群の神経ペプチドの総称であり、哺乳動物ではサブスタンスP、ニューロキニン−A、ニューロキニン−Bが知られており、これらのペプチドは、生体内に存在するそれぞれの受容体(ニューロキニン−1、ニューロキニン−2、ニューロキニン−3)に結合することによって、様々な生物活性を発揮することが知られている。
その中で、サブスタンスPは神経ペプチドの中でも最も古くから知られており、詳細に研究されているものの1つである。サブスタンスPは、末梢および中枢において情報伝達物質などとして重要な役割を果たしていることが知られており、さらには種々の病態(痛み、炎症、気道疾患、アレルギー、排尿亢進、精神病など)に関与していると考えられている。したがって、上記種々病態の治療薬として、優れたタキキニン受容体拮抗作用、特にサブスタンスP受容体拮抗作用を有し、かつ安全性、持続性などの点でに優れた性質を有している化合物の開発が望まれている。
本発明は、上記した公知の化合物とは化学構造が異なり、優れたACAT阻害作用、血中コレステロール低下作用およびタキキニン受容体拮抗作用などを有する縮合複素環化合物またはその塩を含有する医薬として有用な組成物、およびその工業的に優れた製造法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、下記の新規化合物(I)またはその塩を初めて合成し、得られた化合物(I)またはその塩が予想外にも優れたACAT阻害作用、血中コレステロール低下作用およびタキキニン受容体拮抗作用を有することを見い出し、これらに基づいて本発明を完成した。
【0010】
すなわち本発明は、
(1)一般式
【化40】
Figure 0003724818
〔式中、A環は置換基を有していてもよく;
B環は置換基を有していてもよいベンゼン環;
XおよびYはいずれか一方が、−NR1−(R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいヒドロキシル基または置換基を有していてもよいアミノ基を示す)、−O−または−S−、他方が−CO−、−CS−または−C(R2)R2a−(R2およびR2aはそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)、あるいはいずれか一方が−N=、他方が=CR3−(R3は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有するヒドロキシル基または置換基を有していてもよい炭化水素基で置換されていてもよいメルカプト基を示す);
【化41】
Figure 0003724818
Dはオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよいC1-3アルキレン基、またはDおよびYが一緒になってオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよい5−ないし7−員環を形成していてもよい;
Eは−NR5−(R5は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、またはR5およびYが一緒になってオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよい5−ないし7−員環を形成していてもよい)、−O−または−S(O)n−(nは0、1または2を示す);
Gは結合手またはC1-3アルキレン基;
Arは置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。ただし、(i)−X−Y−が−O−CO−または−CO−O−、Dが−CO−およびEが−NR5−の時、(a)GはC1-3アルキレン基かつArは置換されたアリール基または置換された複素環基、または(b)Gは結合手かつR5は置換基を有していてもよい炭化水素基、および(ii)−X−Y−が−NH−CO−の時、Dは−CO−を示す。〕で表される化合物またはその塩、
(2)A環およびB環が(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、(iii)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、(iv)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、(v)C1-7アシルアミノ基、(vi)C1-3アシルオキシ基、(vii)ヒドロキシル基、(viii)ニトロ基、(ix)シアノ基、(x)アミノ基、(xi)モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、(xii)ピロリジノ基、(xiii)ピペリジノ基、(xiv)モルホリノ基、(xv)カルボキシル基、(xvi)C1-4アルキル−カルボニルアミノ基、(xvii)C1-4アルキルスルホニルアミノ基、(xviii)C1-4アルコキシ−カルボニル基、(xix)C1-6アルキル−カルボニル基、(xx)モノ−またはジ−C1-4アルキルカルバモイル基、(xxi)カルバモイル基および(xxii)C1-6アルキルスルホニル基から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい環である前記(1)記載の化合物、
【0011】
(3)A環およびB環が(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、(iii)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基、(iv)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキルチオ基、(v)C1-3アシルオキシ基、(vi)ヒドロキシル基、(vii)アミノ基、(viii)モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、(ix)カルボキシル基および(x)C1-4アルコキシ−カルボニル基から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい環である前記(1)記載の化合物、
(4)A環およびB環が(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基および(iii)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい環である前記(1)記載の化合物、
(5)A環が無置換である前記(1)記載の化合物、
(6)B環が無置換のベンゼン環である前記(1)記載の化合物、
(7)XおよびYはいずれか一方が、−NR1−または−O−、他方が−CO−、−CS−または−C(R2)R2a−(R1、R2およびR2aはそれぞれ前記(1)と同意義を示す)である前記(1)記載の化合物、
(8)Dがオキソ基で置換されていてもよいC1-3アルキレン基である前記(1)記載の化合物、
(9)Dが−CO−である上記(1)記載の化合物、
(10)Dが−CH2CO−または−CH2CH2CO−である前記(1)記載の化合物、
(11)Dが−CH2−または−CH2CH2−である前記(1)記載の化合物、
(12)Gが結合手である前記(1)記載の化合物、
(13)GがC1-3アルキレン基である前記(1)記載の化合物、
(14)Dが−CO−;Eが−NR5−(R5は前記(1)と同意義を示す)およびGが−CH2−または−CH2CH2−である前記(1)の化合物、
(15)Dが−CO−;Eが−NR5−(R5は前記(1)の同意義を示す)およびGが結合手である前記(1)の化合物、
【0012】
(16)Dが−CH2CO−または−CH2CH2CO−;Eが−NR5−(R5は前記(1)と同意義を示す)およびGが結合手である前記(1)の化合物、
(17)Dが−CH2CO−または−CH2CH2CO−;Eが−NR5−(R5は前記(1)と同意義を示す)およびGが−CH2−または−CH2CH2−で前記(1)の化合物、
(18)Dが−CH2−または−CH2CH2−;Eが−O−およびGが−CH2−または−CH2CH2−である前記(1)の化合物、
(19)Dが−CH2−または−CH2CH2−;Eが−NR5−(R5は前記(1)と同意義を示す)およびGが−CH2−または−CH2CH2−である前記(1)の化合物、
(20)Dが−CH2−または−CH2CH2−;Eが−S−または−SO−;およびGが−CH2−または−CH2CH2−である前記(1)の化合物、
(21)R1が(i)モノ−、ジ−またはトリ−C1-4アルキルアミノ基、(ii)C1-4アルコキシ−カルボニル基、(iii)カルバモイル基および(iv)カルボキシル基から選ばれる1個の置換基で置換されていてもよいC1-4アルキル基である前記(1)の化合物、
(22)R1が水素原子である前記(1)の化合物、
(23)R2およびR2aが共に水素原子である前記(1)の化合物、
(24)R3が水素原子である前記(1)の化合物、
(25)R3が(i)ハロゲン原子、(ii)C1-4アルキル基、(iii)C1-4アルコキシ基、(iv)C1-4アルキルチオ基または(v)モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基である前記(1)の化合物、
(26)R4がC1-4アルキル基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子である前記(1)の化合物、
(27)R4が水素原子である前記(1)の化合物、
(28)R5が水素原子である前記(1)の化合物、
【0013】
(29)R5が(i)ヒドロキシル基、(ii)C1-4アルコキシ基、(iii)アミノ基、(iv)モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、(v)C1-4アルコキシ−カルボニル基、(vi)カルボキシル基および(vii)フェニル基から選ばれる1または2個の置換基で置換されていてもよいC1-4アルキル基である前記(1)の化合物、
(30)Arが(i)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、(ii)ハロゲン原子、(iii)ニトロ基、(iv)ヒドロキシル基、(v)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基、(vi)アミノ基、(vii)モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、(viii)C1-4アルコキシ−カルボニル基、(ix)カルボキシル基および(x)カルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC6-10アリール基である前記(1)の化合物、
(31)Arが(i)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、(ii)ハロゲン原子および(iii)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいフェニル基である前記(1)の化合物、
(32)Arが(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、(iii)C3-6シクロアルキル基、(iv)ヒドロキシル基、(v)C1-4アルコキシ基、(vi)C1-4アルキルチオ基、(vii)アミノ基、(viii)モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、(ix)C1-4アルコキシ−カルボニル基および(x)カルボキシル基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、キノリル、イソキノリル、チアゾリル、チアジアゾリルまたはチオフェニル基である前記(1)の化合物、
【0014】
(33)一般式
【化42】
Figure 0003724818
〔式中、A環は置換基を有していてもよく;
B環は置換基を有していてもよいベンゼン環;
XおよびYはいずれか一方が、−NR1−(R1は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいヒドロキシル基または置換基を有していてもよいアミノ基を示す)、−O−または−S−、他方が−CO−、−CS−または−C(R2)R2a−(R2およびR2aはそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)、あるいはいずれか一方が−N=、他方が=CR3−(R3は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有するヒドロキシル基または置換基を有していてもよい炭化水素基で置換されていてもよいメルカプト基を示す);
【化43】
Figure 0003724818
Dはオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよいC1-3アルキレン基、またはDおよびYは一緒になってオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよい5−ないし7−員環を形成していてもよい;
Eは−NR5−(R5は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、またはR5およびYが一緒になってオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよい5−ないし7−員環を形成していてもよい)、−O−または−S(O)n−(nは0、1または2を示す);
Gは結合手またはC1-3アルキレン基;
Arは置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物またはその塩を含有するアシル−CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤、
(34)血中コレステロール低下剤である前記(33)記載の阻害剤、
(35)タキキニン受容体拮抗剤である前記(33)記載の阻害剤、
(36)サブスタンスP受容体拮抗剤である前記(33)記載の阻害剤、
【0015】
(37)A環が2個のC1-4アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環;
B環がハロゲン原子またはC1-4アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環;
−X−Y−が−CO−NH−または−CO−N(CH3)−;
Zが炭素原子;
【化44】
Figure 0003724818
−D−E−G−が−CONH−CH2−または−CON(CH3)−CH2−;
およびArが1または2個のハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基である前記(1)の化合物、
(38)A環がハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環;
B環がハロゲン原子またはC1-4アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環;
X−Y−が−CO−O−または−O−CO−;
Zが炭素原子;
【化45】
Figure 0003724818
−D−E−G−が−CON(CH3)−CH2−;
およびArが2個のハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基である前記(1)の化合物、
(39)A環およびB環が無置換のベンゼン環;
−X−Y−が−N=CH−、−N=C(Cl)−または−N=C(NHCH3)−;
Zが炭素原子;
【化46】
Figure 0003724818
−D−E−G−が−CON(CH3)−CH2−;
およびArが2個のハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基である前記(1)の化合物、
(40)A環がハロゲン原子またはC1-4アルキル基で1または2個置換されていてもよいベンゼン環;
B環がハロゲン原子、C1-4アルキル基またはC1-4アルコキシ基で1ないし3個置換されていてもよいベンゼン環;
−X−Y−が−CO−O−または−O−CO−;
Zが炭素原子;
【化47】
Figure 0003724818
−D−E−G−が−CON(CH3)−CH2−;
およびArが2個のハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基である前記(1)の化合物、
【0016】
(41)A環がハロゲン原子またはC1-4アルキル基で1または2個置換されていてもよいベンゼン環;
B環がハロゲン原子またはC1-4アルキル基で1ないし3個置換されていてもよいベンゼン環;
−X−Y−が−CO−O−または−O−CO−;
Zが炭素原子;
【化48】
Figure 0003724818
−D−E−G−が−CH2−CONH−;
およびArがハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基またはハロゲン原子で1ないし3個置換されていてもよいフェニル基である前記(1)の化合物、
(42)A環がハロゲン原子またはC1-4アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環;
B環がハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環;
−X−Y−が−N(CH3)−CO−、−N(CH3)−CH2−、−N=CH−または−N=C(OCH3)−;
【化49】
Figure 0003724818
−D−E−G−が−CH2−CONH−;
およびArがハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基またはハロゲン原子で1ないし3個置換されていてもよいフェニル基である前記(1)の化合物、
(43)一般式
【化50】
Figure 0003724818
(44)A'環、B'環およびJ環の置換基が、(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、(iii)C1-6アルコキシ基、(iv)ヒドロキシル基、(v)C1-4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基、または(vi)C1-3アシルオキシ基である前記(43)の化合物、
【0017】
(45)A'環が、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基およびハロゲノ−C1-4アルキル基より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環である前記(43)の化合物、
(46)A'環が、式
【化51】
Figure 0003724818
〔式中、A1a,A2aおよびA3aは同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基またはハロゲノ−C1-4アルキル基を示す。〕で表される置換されていてもよいベンゼン環である前記(43)の化合物、
(47)B'環が、ハロゲン原子、C1-4アルキル基およびC1-4アルコキシ基より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環である前記(43)の化合物、
(48)B'環が、式
【化52】
Figure 0003724818
〔式中、B1b,B2bおよびB3bは同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子、C1-4アルキル基またはC1-4アルコキシ基を示す。〕で表される置換されていてもよいベンゼン環である前記(43)の化合物、
(49)J環が、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、ジ−C1-4アルキルアミノ基、C1-3アシルオキシ基およびヒドロキシル基より選ばれた1ないし4個で置換されていてもよいベンゼン環である前記(43)の化合物、
【0018】
(50)J環が、式
【化53】
Figure 0003724818
〔式中、J1,J2およびJ3は同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基またはジ−C1-4アルキルアミノ基を示す。〕または式
【化54】
Figure 0003724818
〔式中、J4,J5およびJ6は同一または相異なって水素原子、C1-4アルキル基、C1-3アシルオキシ基またはヒドロキシル基を示す。〕で表される置換されていてもよいベ ンゼン環である前記(43)の化合物、
(51)−X'−Y'−が−NR1a−CO−、−NR1a−C(R2)R2a−、−N =CR3−、−O−CO−または−CO−O−(式中の記号は前記(43)と同意義を示す)である前記(43)記載の化合物、
(52)αが1である前記(43)の化合物、
(53)一般式
【化55】
Figure 0003724818
(54)血中コレステロール低下剤である前記(53)の阻害剤、
【0019】
(55)一般式
【化56】
Figure 0003724818
〔式中、A''環およびB''環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
1cは水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基、Qは酸素原子または硫黄原子、
1はオキソまたはチオキソ基で置換されていてもよいC1-3アルキレン基、または、D1はC1-3アルキレン基のときR1cと一緒になってオキソまたはチオキソ基で置換されていてもよい5ないし7員環を形成していてもよく、
2は−NR5a−(R5aは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、またはR5aはR1cと一緒になって、オキソまたはチオキソ基で置換されていてもよい5ないし7員環を形成していてもよい)、−O−または−S−、
3は結合手またはC1-3アルキレン基、
Ar'は置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。ただし、−D1−E2−が−(CH2)β −CONH−(βは0、1または2を示す。)である場合、G3はC1-3アルキレン基を示す。〕である前記(1)の化合物、
(56)A''環およびB''環がハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキルチオ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、カルボキシル基およびC1-4アルコキシ−カルボニル基から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環である前記(55)の化合物、
(57)A環が一般式
【化57】
Figure 0003724818
〔式中、A4a、A5aおよびA6aは同一または異なってハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す。〕で表される前記(55)の化合物、
【0020】
(58)B''環が一般式
【化58】
Figure 0003724818
〔式中、B4b、B5bおよびB6bは同一または異なってハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す。〕で表される前記(55)の化合物、
(59)R1cが(i)水素原子または(ii)ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルコキシ−カルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基およびフェニル基から選ばれる1または2個で置換されていてもよいC1-4アルキル基である前記(55)の化合物、
(60)R1cが水素原子またはC1-4アルキル基である前記(55)の化合物、
(61)R5aが(i)水素原子または(ii)ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルコキシ−カルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基およびフェニル基から選ばれる1または2個で置換されていてもよいC1-4アルキル基である前記(55)の化合物、
(62)R5aが水素原子またはC1-4アルキル基である前記(55)の化合物、
(63)Ar'がハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルコキシ−カルボニル基、カルボキシル基およびカルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6-10アリール基である前記(55)の化合物、
【0021】
(64)Ar'がハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、ハロゲン原子およびC1-4アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル基である前記(55)の化合物、
(65)Ar'がハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基、C1-4アルキルチオ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルコキシ−カルボニル基およびカルボキシル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、キノリル、イソキノリル、チアゾリル、チアジアゾリルまたはチオフェニルである前記(55)の化合物、
(66)Ar'がハロゲン原子、C1-4アルキル基およびC1-4アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフリル、チエニルまたはピリジルである前記(55)の化合物、
(67)Qが酸素原子である前記(55)の化合物、
(68)D1が−CO−、−CS−、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CO−または−CH2CH2CO−である前記(55)の化合物、
(69)D1が−CO−または−CH2CO−である前記(55)の化合物、
(70)D1が−CH2−または−CH2CH2−である前記(55)の化合物、
(71)D1が−CO−または−CH2−である前記(55)の化合物、
(72)E2が−NR5c−(R5cは水素原子またはC1-4アルキル基を示す。)である前記(55)の化合物、
(73)E2が−O−である前記(55)の化合物、
(74)G3が−CH2−および−CH2CH2−である前記(55)の化合物、
【0022】
(75)A''環が2個のC1-4アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環、B''環が1個のC1-4アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環、R1cがC1-4アルキル基、D1が−CO−、E2が−NR5c−(式中、R5cは水素原子またはC1-4アルキル基を示す。)、G3が−CH2−、Ar'がハロゲン化されたC1-4アルキル基で置換されているフェニル基である前記(55)の化合物、
(76)一般式
【化59】
Figure 0003724818
〔式中、A''環およびB''環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
1cは水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基、Qは酸素原子または硫黄原子、
1はオキソまたはチオキソ基で置換されていてもよいC1-3アルキレン基、また、D1はC1-3アルキレン基のときR1cと一緒になってオキソまたはチオキソ基で置換されていてもよい5ないし7員環を形成していてもよく、
2は−NR5a−(R5aは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、またはR5aはR1cと一緒になって、オキソまたはチオキソ基で置換されていてもよい5ないし7員環を形成していてもよい)、−O−または−S−、
3は結合手またはC1-3アルキレン基、
Ar'は置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物またはその塩を含有することを特徴とするタキキニン受容体拮抗剤、
【0023】
(77)N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N−エチル−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−5−フルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−エチル−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,1−ジメチル−2−オキソ−3−キノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−N−メチル−3−イソキノリンカルボキサミド、
2−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジオキソ−11−フェニル−6H−ピラジノ〔1,2−b〕イソキノリン、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
【0024】
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−メトキシフェニル)−N−メチル−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−N−メチル−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
【0025】
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,1−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N,2−ジメチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2−クロロ−N−メチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−2−メチルアミノ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミドまたは
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1−クロロ−N−メチル−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミドあるいはその塩である前記(1)の化合物、
(78)N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−4−(2−メトキシフェニル)−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシ−4−フルオロフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセトアミド、
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−3−キノリンアセトアミド、
3,4−トランス−6−クロロ−1−メチル−N−〔2−メチル−6−(1−メチルエチル)フェニル〕−2−オキソ−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−キノリンアセトアミド、
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセトアミド、
【0026】
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセトアミド、
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノキサリンアセトアミド、
N−(2,6−ジメトキシフェニル)−4−(2−メトキシフェニル)−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−N−(2,3,6−トリメトキシフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−N−(2,3,6−トリメチルフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
【0027】
6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシフェニル)−2−オキソ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミドまたは
6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ−4−(2−トリフルオロメトキシフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミドあるいはその塩である前記(1)の化合物、
(79)一般式
【化60】
Figure 0003724818
〔式中、Lは脱離基、その他の各記号は前記(1)と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩と一般式
H−E−G−Ar (III)
〔式中の各記号は前記(1)と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする前記(1)の化合物の製造法、
(80)一般式
【化61】
Figure 0003724818
〔式中の各記号は前記(1)と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩と一般式
L′−G−Ar (V)
〔式中、L′は脱離基、その他の各記号は前記(1)と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする前記(1)の化合物の製造法に関する。
前記式中、A環は置換されていてもよく、その部分構造は、式
【化62】
Figure 0003724818
で表わされ、好ましくは置換されていてもよいベンゼン環が用いられる。
また、B環は置換されていてもよいベンゼン環を示す。
【0028】
A環およびB環の置換基としては、例えばハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいアルキル基、ハロゲン化されていてもよいアルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいアルキルチオ基、C1-7アシルアミノ基(例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、ベンゾイルアミノなど)、C1-3アシルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシなど)、C1-3アシルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシなど)、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、環状アミノ基(例えば、窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を1ないし3個含んでいてもよい5ないし9員の環状アミノ基など、具体的には例えばピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノなど)、C1-4アルキル−カルボニルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノなど)、C1-4アルキルスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニルなど)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-4アルキルカルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイルなど)およびC1-6アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなど)などが用いられる。
【0029】
この様な置換基としてのハロゲン原子としては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが用いられ、好ましくは例えばフッ素、塩素などが用いられる。
ハロゲン化されていてもよいアルキル基としては、例えばC1-6アルキル基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1ないし5個置換したものなどが用いられ、例えばメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、ブチル、4, 4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、4−トリフルオロメチルブチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシル、5−トリフルオロメチルペンチルなどが繁用され、好ましくは例えばメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどのC1-4アルキル基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1ないし3個置換したものが用いられる。
【0030】
ハロゲン化されていてもよいアルコキシ及びハロゲン化されていてもよいアルキルチオ基としては、例えば上記アルキル基またはハロゲン化されたアルキル基と、それぞれ酸素原子及び硫黄原子とが結合してできるハロゲン化されていてもよいアルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいアルキルチオ基などが用いられる。
ハロゲン化されていてもよいアルコキシ基としては、例えばC1-6アルコキシ基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1ないし5個置換したものなどが用いられ、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシなどが繁用され、好ましくは例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシなどのC1-4アルコキシ基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1ないし3個置換したものなどが用いられる。
ハロゲン化されていてもよいアルキルチオ基としては、例えばC1-6アルキルチオ基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1ないし5個置換したものなどが用いられ、例えばメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオなどが繁用され、好ましくは例えばメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオなどのC1-4アルキルチオ基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1ないし3個置換したものなどが用いられる。
【0031】
A環、B環が有していてもよい好ましい置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオなど)、C1-3アシルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシなど)、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、カルボキシル基およびC1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)が挙げられる。
A環およびB環が有していてもよいより好ましい置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシなど)、ヒドロキシル基、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)およびC1-3アシルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシなど)が汎用される。
【0032】
その中でも特に、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなど)およびハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシなど)が汎用される。
A環およびB環の置換基は、環のいずれの位置に置換していてもよく、置換基が2個以上の場合それぞれ同一または異なっていてもよく、その個数は1ないし4個であってもよく、1ないし3個が好ましい。またA環あるいはB環上の隣接した炭素同志が−(CH2)l−(l は3ないし5の整数を示す)で表わされる基と共に連結し5ないし7員環を形成して いてもよく、この様な場合も目的物(I)に含まれる。
【0033】
I) A環およびB環の好ましい例示としては、以下のものが挙げられる。
A環として好ましいものとしては、例えばハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルなど)およびハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロポキシなど)より選ばれた1ないし4個(好ましくは1または2個)の置換基で置換されていてもよいベンゼン環が用いられ、
【化63】
Figure 0003724818
〔式中、A1、A2およびA3は同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)を示す〕で表わされる置換されていてもよいベンゼン環などが用いられる。より好ましくは例えば、前記式〔A〕において、
(1)A1、A2およびA3が共に水素原子、
(2)A1およびA2がともに水素原子であり、A3がハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)、
(3)A1が水素原子であり、A2およびA3が同一または相異なって、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)、または
(4)A2が水素原子であり、A1およびA3が同一または相異なってハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)などが用いられる。
【0034】
A環としてさらに好ましいものとしては、例えば前記式〔A〕において、
(a)A1、A2およびA3が共に水素原子、
(b)A1およびA2がともに水素原子であり、A3が塩素、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシまたはトリフルオロメチル基、
(c)A1が水素原子であり、A2およびA3が共にメチルまたはメトキシ基、または
(d)A2が水素原子であり、A1およびA3が共にメチル基が用いられる。
B環として好ましいものとしては、例えばハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)を示す〕より選ばれた1ないし4個(好ましくは1または2個)の置換基で置換されていてもよいベンゼン環などが用いられ、
【化64】
Figure 0003724818
〔式中、B1、B2およびB3は同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)を示す〕で表わされる置換されていてもよいベンゼン環が用いられる。より好ましくは例えば、前記式〔B〕において、
(1)B1、B2およびB3がともに水素原子、
(2)B1がハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)であり、B2およびB3がともに水素原子、
(3)B1が水素原子であり、B2およびB3が同一または相異なってハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)、または
(4)B1、B2およびB3が同一または相異なってハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)などが用いられる。
B環としてさらに好ましいものとしては、例えば前記式〔B〕において、
(a)B1、B2およびB3がともに水素原子、
(b)B1がフッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチルまたはメトキシ基であり
2およびB3がともに水素原子、
(c)B1が水素原子であり、B2およびB3がともにメトキシ基、または
(d)B1、B2およびB3がともにメトキシ基、などが用いられる。
【0035】
II)また、A環およびB環については、以下のようなものも好ましく用いられる。
【化65】
Figure 0003724818
〔式中、A4は例えばフッ素、塩素などのハロゲン原子、例えばメチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基または例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す〕、
【化66】
Figure 0003724818
〔式中、A5およびA6は同一または相異なって、例えばフッ素、塩素などのハロゲン原子、例えばメチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、または例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す。〕で表わされる基などが用いられる。そしてその中のA4、A5およびA6は、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基の場合が好ましい。
【0036】
A環のより好ましい例示としては、式
【化67】
Figure 0003724818
〔式中、A7およびA8は、同一または異なって、例えばフッ素、塩素などのハロゲン原子、または例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基を示す〕で表わされるベンゼン環などが用いられる。
上記式において、特に好ましいものとして
(1)A4がハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)あるいはハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)、
(2)A5およびA6が同一または異なって、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)あるいはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)、
(3)A7およびA8は同一または異なって、C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピルなど)、
(4)A4がハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、
(5)A5およびA6が同一または異なって、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)などが挙げられる。
【0037】
【化68】
Figure 0003724818
〔式中、B4は例えばフッ素、塩素などのハロゲン原子、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基または例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す〕、
【化69】
Figure 0003724818
〔式中、B5およびB6は同一または相異なって、例えばフッ素、塩素などのハロゲン原子、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基または例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す〕または
【化70】
Figure 0003724818
〔式中、B7,B8およびB9は同一または相異なって、例えばフッ素、塩素など のハロゲン原子、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す〕で表わされる基などが用いられる。
B環に関して、さらに好ましくは、式
【化71】
Figure 0003724818
〔式中、B4,B5およびB6は上記と同意義を示す。〕で表される基などが用いられる。そして、その中のB4、B5およびB6は、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基または例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基の場合が好ましい。
特に、
【化72】
Figure 0003724818
〔式中、B10は、例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基を示す〕が汎用される。
【0038】
上記式中の置換基の中で、特に好ましいものとしては、
(1)B4がハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)、
(2)B5およびB6が同一または異なって、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)、
(3)B4がハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)、
(4)B5およびB6が同一または異なって、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)などが挙げられる。
上記式中、R1は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよいヒドロキシル基または置換されていてもよいアミノ基を示す。
2およびR2aは、それぞれ水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。
3は水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよいアミノ基、置換されたヒドロキシル基または置換されていてもよい炭化水素基で置換されていてもよいメルカプト基を示す。
4は水素原子、ヒドロキシル基または置換されていてもよい炭化水素基を示す。
5は水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す。
【0039】
前記「炭化水素基」の例としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基およびアリール基などが挙げられ、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基およびアリール基、特にアルキル基が汎用される。
アルキル基としては炭素数1から6の直鎖状または分枝状のものが用いられ、好ましくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1から4の直鎖状または分枝状のアルキル基が用いられる。
アルケニル基としては、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニルなどの炭素数2〜6のアルケニル基が用いられ、好 ましくは例えば、エテニル、プロペニル、イソプロペニルなどの炭素数2〜4のアルケニル基が用いられる。
アルキニル基としては、エチニル、プロピニル、イソプロピニル、ブチニル、イソブチニル、sec−ブチニルなどの炭素数2〜6のアルケニル基が用いられ、好ましくは例えば、エチニル、プロピニル、イソプロピニルなどの炭素数2〜4のアルキニル基が用いられる。
シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8シクロアルキル基が用いられ、好ましくは例えばシクロプロピル、シクロブチルなどのC3-6シクロアルキル基が用いられる。
アリール基としては、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどの炭素数6〜14のアリール基が用いられ、好ましくは例えば、フェニル、ナフチルなどの炭素数6〜10のアリール基が用いられる。
【0040】
置換されていてもよい炭化水素基の置換基としては、例えば、(i)ハロゲン原子、(ii)シクロアルキル基、(iii)アリール基、(iv)アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール基を置換基として有していてもよいアミノ基、(v)ヒドロキシル基、(vi)ハロゲン化されていてもよいアルコキシ基、(vii)アシル基、(viii)アシルオキシ基、(ix)シアノ基、(x)保護されていてもよいカルボキシル基、(xi)カルバモイル基、(xii)メルカプト基、(xiii)アルキルチオ基、(xiv)スルホ基、(xv)アルキルスルホニル基などが用いられる。
置換されていてもよい炭化水素基は、これらの置換基により同一または相異なって1ないし4個、好ましくは1または2個置換されていてもよい。
置換されていてもよい炭化水素基の置換基として好ましいものとしては、例えば、(i)ハロゲン原子、(ii)シクロアルキル基、(iii)アリール基、(iv)アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール基を置換基として有していてもよいアミノ基、(v)ヒドロキシル基、(vi)ハロゲン化されていてもよいアルコキシ基、(vii)アシル基、(viii)アシルオキシ基、(ix)シアノ基、(x)保護されていてもよいカルボ キシル基、(xi)カルバモイル基等が用いられ、より好ましくは、例えば(a)シクロアルキル基、(b)アリール基、(c)アルキル基で置換されていてもよいアミノ基、(d)保護されていてもよいカルボキシル基などが用いられる。
【0041】
ここで炭化水素基の置換基について、ハロゲン原子としては例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが用いられ、好ましくはフッ素、塩素などが用いられる。シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロアルキル基が用いられる。アリール基としては、例えばフェニル、ナフチルなどのC6-10アリール基が用いられる。アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール基を置換基として有していてもよいアミノ基において、アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどのC1-4アルキル基が用いられ、アルケニル基としては、例えばエテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルなどのC2-4アルケニル基が用いられ、シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロアルキル基が用いられ、アリール基としては、例えばフェニル、ナフチルなどのC6-10アリール基が用いられ、特にアルキル基が好ましい。該アミノ基の好ましい例としては、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ基などのC1-4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基などが用いられる。ハロゲン化されていてもよいアルコキシ基としては、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシなどのC1-4アルコキシ基またはこれにハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)が1〜3個置換したものなどが用いられる。アシル基としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリルなどのC1-4アシル基が用いられる。アシルオキシ基としては、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ基などのC1-4アシルオキシ基が用いられる。保護されていてもよいカルボキシル基の保護基としては、メチル、エチル、t−ブチル基などのC1-4アルキル基、ベンジル基などのC7-11アラルキル基などが用いられ、特に上記C1-4アルキル基が好ましい。アルキルチオ基としては、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオなどのC1-4アルキルチオ基が用いられる。アルキルスルホニル基としては、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル基などのC1-4アルキルスルホニル基が用いられる。
【0042】
更に、前記「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、例えばC1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基またはC3-6シクロアルキル−C1-4アルキル基なども用いられる。C1-6アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが用いられ、好ましくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどのC1-4アルキル基などが用いられる。C3-6シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルなどが用いられる。C3-6シクロアルキル−C1-4アルキル基としては、例えばシクロプロピルメチル、シクロプロピルエチルなどが用いられる。
前記炭化水素基の好ましい基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルなどのC1-4アルキル基が汎用される。
【0043】
該炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨー素など)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシなど)、C1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオなど)、アミノ基、モノ−、ジ−またはトリ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、トリエチルアミノなど)、環状アミノ基(例えば、窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を1ないし3個含んでいてもよい5ないし9員の環状アミノ基など、具体的には例えばピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノなど)、C1-4アルキル−カルボニルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノなど)、C1-4アルキルスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニルなど)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-4アルキルカルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイルなど)、C1-6アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなど)、C1-3アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)で置換されていてもよいフェニル基(例えば、フェニル、メトキシフェニル、エトキシフェニルなど)などから選ばれた1ないし5個、好ましくは1または2個が用いられる。
前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基の好ましいものとしては、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)、カルボキシル基、カルバモイル基、フェニル基などが挙げられ、特にカルボキシル基、カルバモイル基などが汎用される。
【0044】
前記「置換されていてもよいヒドロキシル基」としては、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシなど)、C6-10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシなど)、C1-4アルキル−カルボニルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシなど)およびC6-10アリール−カルボニルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ、ナフチルオキシなど)などが挙げられ、好ましくはヒドロキシル基およびC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなど)が汎用される。
これらの基が有していてもよい置換基としては、上記「置換されていてもよい炭化水素基」の置換基と同様のものが用いられ、特に、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)などが汎用される。
前記「置換されたヒドロキシル基」としては、上記「置換されていてもよいヒドロキシル基」の例示の中のヒドロキシル基以外の基と同様のものが用いられる。
前記「ハロゲン原子」としては例えば、フッ素、塩素、臭素などが挙げられる。
【0045】
前記「置換基を有していてもよいアミノ基」としては、(i)C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、(ii)C1-4アルキル−カルボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、(iii)C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)、(iv)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、(v)フェニル基、(vi)C1-4アルキル−フェニル基(例えば、4−メチルフェニル、3−メチルフェニル、2−メチルフェニルなど)、(vii)ハロゲン化フェニル基(例えば、4−クロロフェニル、3−クロロフェニル、2−クロロフェニルなど)および(viii)C1-4アルコキシ−フェニル基(例えば、4−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、2−メトキシフェニルなど)から選ばれた1ないし3個の置換基で置換されていてもよいアミノ基などが挙げられ、特にアミノ基およびモノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)などが汎用される。
前記「置換されていてもよい炭化水素基で置換されていてもよいメルカプト基」の置換されていてもよい炭化水素基としては、上記「置換されていてもよい炭化水素基」と同様のものが用いられる。置換されていてもよい炭化水素基で置換されていてもよいメルカプト基の好ましい例としては、C1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオなど)などが汎用される。
【0046】
前記R1の好ましいものとしては、(i)水素原子および
(ii)(a)モノ−、ジ−またはトリ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、トリメチルアミノなど)、(b)C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)、(c)カルバモイル基または(d)カルボキシル基で置換されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)が挙げられ、特に、C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)が汎用される。
前記R2およびR2aの好ましいものとしては、水素原子が挙げられる。
前記R3の好ましいものとしては、(i)水素原子、
(ii)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、C1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオなど)およびモノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、特にハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)およびモノ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノなど)などが汎用される。
前記R4の好ましいものとしては、(i)水素原子および
(ii)C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、ヒドロキシル基およびハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)などが挙げられる。
前記R5の好ましいものとしては、(i)水素原子および
(ii)C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)などが挙げられる。
【0047】
前記式中、XおよびYのいずれか一方は、−NR1−(式中の記号は前記と同意義を示す)、−O−または−S−を、他方は−CO−、−CS−または−C(R2)R2a−(式中の記号は前記と同意義を示す)を示すか、またはいずれか一方は−N=を、他方は=CR3−(式中の記号は前記と同意義を示す)を示す。
XおよびY(−X−Y−)の好ましいものとしては、
(i)XおよびYのいずれか一方は、−NR1−または−O−、他方は−CO−、−CS−または−C(R2)R2a−(R1,R2およびR2aはそれぞれ前記と同意義を示す)、
(ii)XおよびYのいずれか一方は−N=、他方は=CR3−(R3は前記と同意義を示す)、
(iii)−NR1−CO−、−NR1−CH2−、−CONR1−、−O−CO−、−CO−O−、−N=CR3−および−CR3=N−(R1およびR3はそれぞれ前記と同意義を示す)、
(iv)−N(CH3)−CO−、−N(C25)−CO−、−N(CH3)−CH2−、−N(C25)−CH2−、−CO−N(CH3)−、−CO−N(C25)−、−O−CO−、−CO−O−、−N=CH−、−N=C(CH3)−、−N=C(OCH3)−、−N=CCl−、−N=C(NHCH3)−、−CH=N−、−C(Cl)=N−、−C(OCH3)=N−および−C(NHCH3)=C−、
(v)−CONR1−および−NR1−CO−(R1は前記と同意義を示す)、
(vi)−O−CO−、
(vii)−CO−O−、
(viii)−NR1−C(R2)R2a−および−C(R2)R2a−NR1−(R1,R2およびR2aはそれぞれ前記と同意義を示す)、
(ix)−N=CR3−(R3は前記と同意義を示す)および
(x)−CS−NR1−(R1は前記と同意義を示す)などが挙げられる。
【化73】
Figure 0003724818
【0048】
前記式中、Dはオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよいC1-3アルキレン基、またはDとYが一緒になってオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよい5−ないし7−員環を示す。
前記C1-3アルキレン基の例としては、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−および−CH(CH3)−CH2−などが挙げられ、好ましくは−CH2−および−CH2CH2−が汎用される。
前記Dとしては、−CO−、−CS−、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CO−、−CH2CS−、−CH2CH2CO−および−CH2CH2CS−などが挙げられ、好ましくは、
(i)オキソ基で置換されていてもよいC1-3アルキレン基、
(ii)−CH2−、−CH2CH2−、−CO−、−CH2CO−および−CH2CH2CO−、
(iii)−CO−、
(iv)−CH2CO−および−CH2CH2CO−、および
(v)−CH2−および−CH2CH2−などが汎用される。
DおよびYが一緒になって5−ないし7−員環を形成するときの化合物(I)および(I')は式、
【化74】
Figure 0003724818
〔式中、Ka環はオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよく;hは3ないし5の整数;その他の記号は前記と同意義を示す〕、好ましくは式
【化75】
Figure 0003724818
〔式中、Kb環はオキソ基で置換されていてもよく;その他の記号は前記と同意義を示す〕が汎用される。
前記式中、Eは−NR5−(R5は前記と同意義を示す)、−O−または−S(O)n− (nは0、1または2)、またはR5およびYが一緒になってオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよい5−ないし7−員環を示す。
【0049】
5およびYが一緒になって5−ないし7−員環を形成するときの化合物(I)および(I')は式、
【化76】
Figure 0003724818
〔式中、Kc環はオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよく;iは1ないし3の整数、ただし、Eと−(CH2)i−の炭素数の合計は3ないし5;その他の記号は前記と同意義を示す〕、好ましくは式
【化77】
Figure 0003724818
〔式中、EaおよびMは−CH2−または−CO−;その他の記号は上記と同意義を示す〕が汎用される。
Eの好ましいものとしては、−NR5−(R5は前記と同意義を示す)および−O−、特に−NR5−(R5は前記と同意義を示す)が汎用される。
Gの好ましいものとしては、(i)結合手および(ii)メチレン、エチレン、プロピレンなどのC1-3アルキレン基が汎用される。
D、EおよびGの好ましいものとしては、
(i) Dが−CO−;Eが−NR5−(R5は前記と同意義を示す);Gが−CH2 −または−CH2CH2−、
(ii)Dが−CO−;Eが−NR5−(R5は前記と同意義を示す);Gが結合手、
(iii)Dが−CH2CO−または−CH2CH2CO−;Eが−NR5−(R5は前記と同意義を示す);Gが結合手、
(iv)Dが−CH2CO−または−CH2CH2CO−;Eが−NR5−(R5は前記と同意義を示す);Gが−CH2−または−CH2CH2−、
(v) Dが−CH2−または−CH2CH2−;Eが−O−;Gが−CH2−または−CH2CH2−、
(vi)Dが−CH2−または−CH2CH2−;Eが−NR5−(R5は前記と同意義を示す);Gが−CH2−または−CH2CH2−、および
(vii)Dが−CH2−または−CH2CH2−;Eが−S−または−SO−;Gが−CH2−または−CH2CH2−、などが汎用される。
【0050】
前記式中、Arは置換基を有していてもよいアリール(aryl)基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。Arで示される「置換基を有していてもよいアリール基」の「アリール基」としては、例えばフェニル、ナフチルなどのC6-10アリール基などが好ましく、特に、例えばフェニル基などが好ましい。前記Arで示されるアリール基は同一または相異なる置換基を1ないし5個有していてもよく、好ましくは1ないし3個有していてもよい。また、それらは環のいずれの位置に置換していてもよい。かかる置換基としては、例えばハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、イソプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、ブチルなど)、アミノ基で置換されたC1-4アルキル基(例えば、アミノメチル、2−アミノエチルなど)、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基で置換されたC1-4アルキル基(例えば、メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、2−ジメチルアミノエチルなど)、カルボキシル基で置換されたC1-4アルキル基(例えば、カルボキシメチル、カルボキシエチルなど)、C1-4アルコキシカルボニル基で置換されたC1-4アルキル基(例えば、メトキシカルボニルエチル、エトキシカルボニルエチルなど)、ヒドロキシル基で置換されたC1-4アルキル基(例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチルなど)、C1-4アルコキシカルボニル基で置換されたC1-4アルキル基(例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチルなど)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシルなど)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨー素など)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロピロキシ、ブトキシ、イソプロピロキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、環状アミノ基(例えば、窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を1ないし3個含んでいてもよい5ないし9員の環状アミノ基など、具体的には例えばピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノなど)、C1-4アルキル−カルボニルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノなど)、アミノカルボニルオキシ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基(例えば、メチルアミノカルボニルオキシ、エチルアミノカルボニルオキシ、ジメチルアミノカルボニルオキシ、ジエチルアミノカルボニルオキシなど)、C1-4アルキルスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニルなど)、ベンジルオキシカルボニル基、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ブチルカルボニルなど)、C3-6シクロアルキル−カルボニル(例えば、シクロヘキシルカルボニルなど)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-4アルキルカルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、ブチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジブチルカルバモイルなど)およびC1-6アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなど)など、さらには後述するようなArで表わされる「置換基を有していてもよい複素環基」が該アリール基の置換基としてそのまま用いられる。この置換基を有していてもよい複素環基としては、例えばハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、イソプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、ブチルなど)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨー素など)、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、イソプロピルオキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ,トリフルオロメチルチオ,エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニルなど)、カルボキシル基およびC1-6アルキル−カルボニル基(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ブチルカルボニルなど)などの1ないし3個で置換されていてもよい5または6員の芳香族単環式複素環基(例えば、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなど)などが挙げられる。
【0051】
これらの置換基の好ましいものとしは、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、イソプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピルなど)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ニトロ基、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基で置換されたC1-4アルキル基(例えば、メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、2−ジメチルアミノエチルなど)、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、カルボキシル基およびカルバモイル基などが挙げられ、特にハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、プロピル、イソプロピルなど)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)およびハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロポキシなど)が汎用される。
【0052】
Arで表わされる「置換基を有していてもよい複素環基」の「複素環基」としては、例えば炭素原子以外に、例えば窒素、酸素、硫黄原子などのヘテロ原子を1ないし4個、好ましくは1ないし2個含んでいてもよい5ないし9員、好ましくは5または6員の芳香族複素環基が用いられる。
前記芳香族複素環基としては、例えばフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルなどの芳香族単環式複素環基、または例えばベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジニルなどの芳香族縮合複素環基などが用いられる。
【0053】
前記複素環基の中でも、5または6員複素環基が好ましく、例えば、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、キノリル、イソキノリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チオフェニルなどが用いられる。特に、例えばフリル、チエニル、ピリジルなどが好ましい。
Arで表わされる「置換基を有していてもよい複素環基」の「置換基」としては、例えば、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2,2−ジブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、イソプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル,ブチルなど)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨー素など)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、イソプロピルオキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、環状アミノ基(例えば、窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を1ないし3個含んでいてもよい5ないし9員の環状アミノ基など、具体的には例えばピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノなど)、C1-4アルキル−カルボニルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノなど)、アミノカルボニルオキシ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノカルボニルオキシ基(例えば、メチルアミノカルボニルオキシ、エチルアミノカルボニルオキシ、ジメチルアミノカルボニルオキシ、ジエチルアミノカルボニルオキシなど)、C1-4アルキルスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニルなど)、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、ブチルカルボニルなど)、C3-6シクロアルキル−カルボニル基(例えば、シクロヘキシルカルボニルなど)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-4アルキルカルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル、ブチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジブチルカルバモイルなど)、C1-6アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなど)、C3-6シクロアルキルスルホニル(例えば、シクロペンチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニルなど)、フェニル、ナフチル、フェノキシ、ベンゾイル、フェノキシカルボニル、フェニル−C1-4アルキルカルバモイル、フェニルカルバモイル、フェニル−C1-4アルキル−カルボニルアミノ、ベンゾイルアミノ、フェニル−C1-4アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、フェニル−C1-4アルキルスルフィニル、フェニル−C1-4アルキルスルホニルアミノまたはフェニルスルホニルアミノ基(それぞれのフェニル基またはナフチル基における置換基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピルなどのC1-4アルキル基、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、n−ブチルオキシなどのC1-4アルコキシ基、例えばクロロ、ブロモ、ヨードなどのハロゲン原子、ヒドロキシル基、ベンジルオキシ基、アミノ基、上記のごときモノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基、ニトロ基、上記のごときC1-6アルキルカルボニル基などから選ばれた1ないし3個が用いられる。)などが用いられる。
【0054】
これらの置換基として好ましいものとしは、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチルなど)、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)およびカルボキシル基などが挙げられ、特に、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロなど)、C1-4アルキル(例えば、メチル、エチルなど)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチルなど)、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)およびカルボキシル基などが好ましい。
【0055】
Arとしては、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、イソプロピルなど)およびハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなど)などから選ばれた1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル基が好ましい。また1個のハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチルなど)、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、またはC3-6シクロアルキル(例えば、シクロプロピルなど)で置換されていてもよい例えば炭素原子以外に1ないし3個のヘテロ原子(例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子など)を含んでいる5または6員の複素環基(例えば、フリル、ピリジル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリルなど)なども好ましい。
【0056】
Arの好ましいものとしては、例えばハロゲン原子(例えば塩素、フッ素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)、ジ−C1-4アルキルアミノ基(例えばジメチルアミノなど)、C1-3アシルオキシ基(例えばアセトキシなど)およびヒドロキシル基より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいフェニル基が用いられ、
【化78】
Figure 0003724818
〔式中、J1、J2およびJ3は同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、トリフルオロメトキシなど)または、ジ−C1-4アルキルアミノ基(例えばN,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノなど)を示す〕、または
【化79】
Figure 0003724818
〔式中、J4、J5およびJ6は同一または相異なって水素原子、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチルなど)、C1-3アシルオキシ基(例えばアセトキシ等)またはヒドロキシル基を示す〕で表わされる置換されていてもよいベンゼン環が用いられる。より好ましくは例えば、前記式(Ja)、(Jb)において、
(1)J1、J2およびJ3が同一または相異なって、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基、
(2)J1およびJ2が同一または相異なって、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基であり、J3が水素原子、
(3)J1およびJ3が同一または相異なってハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基であり、J2が水素原子、
(4)J1およびJ3が水素原子であり、J2がハロゲン原子、
(5)J4がジ−C1-4アルキルアミノ基であり、J5およびJ6が水素原子、
(6)J4およびJ6が水素原子であり、J5がジ−C1-4アルキルアミノ基、または(7)J4およびJ6が同一または相異なってハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基であり、J5がC1-3アシルオキシ基またはヒドロキシル基
である置換フェニル基が用いられる。
【0057】
(1)〜(7)において、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基は例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど;ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基は例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロポキシなど;ハロゲン原子は例えば、フッ素、塩素、臭素など;ジ−C1-4アルキルアミノ基は例えば、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ;C1-3アシルオキシ基は例えば、ホルミルオキシ、アセトキシなどを示す。
Arのさらに好ましいものとしては、例えば上記式(Ja)および(Jb)において、
(a)J1、J2およびJ3がともにフッ素、メチルまたはメトキシ基、
(b)J1およびJ2がともに塩素、フッ素、イソプロピルまたはメトキシ基でJ3が水素原子、
(c)J1およびJ3がともに塩素、フッ素、メチル、エチル、イソプロピルまたはメトキシ基でJ2が水素原子、
(d)J1がイソプロピル基、J2が水素原子でJ3がメチル基、
(e)J1およびJ3が水素原子でJ2が塩素、
(f)J4がN,N−ジメチルアミノ基でJ5およびJ6が水素原子、
(g)J4およびJ6が水素原子でJ5がN,N−ジメチルアミノ基、
(h)J4およびJ6がともにメチルまたはイソプロピル基でJ5がアセトキシ基、
または
(i)J4およびJ6がともにメチル、イソプロピルまたはt−ブチル基でJ5がヒドロキシル基、
である置換されていてもよいフェニル基が用いられる。
【0058】
【化80】
Figure 0003724818
結合であり、Zが窒素原子である場合は3位の絶対配置の相違に基づく2種類の異性体が存在する。本発明はそれらの各異性体、およびそれらの混合物の双方を包含する。ここで縮合環の3位は側鎖が結合している炭素原子の位置を示し、4位はZの位置を示す。
化合物(I)および(I')の好ましいものとしては、式
【化81】
Figure 0003724818
で表される化合物またはその塩。
そして、化合物(VI)が一般式
【化82】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩あるいはその反応性誘導体と一般式
【化83】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表わされる化合物またはその塩とを反応させることにより製造される。さらに下記化合物(IX)は式
【化84】
Figure 0003724818
〔式中、X''、Y''のいずれか一方は、−NR1b−(R1bは水素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す)、−O−または−S−を、他方は、−CO−、−CS−または−C(R2)R2a−(R2およびR2aは前記と同意義)を示すか、またはいずれか一方は−N=を、他方は=CR3a−(R3aは前記と同意義)を他の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩が強力なACAT阻害作用を示し、安全な血中コレステロール低下剤、動脈硬化治療薬として有用であり、またタキキニン受容体拮抗剤としても有用である。
【0059】
前記式中の好ましいものとしては、
(1)A'環、B'環およびJ環の置換基が、(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、(iii)C1-6アルコキシ基、(iv) ヒドロキシル基、(v)C1-4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基、または(vi)C1-3アシルオキシ基、
(2)A'環が、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基およびハロゲノ−C1-4アルキル基より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、
(3)A'環が、式
【化85】
Figure 0003724818
〔式中、A1a,A2aおよびA3aは同一または相異なって水素、ハロゲン、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基またはハロゲノ−C1-4アルキル基を示す。〕で表される置換されていてもよいベンゼン環、
(4)B'環が、ハロゲン、C1-4アルキル基およびC1-4アルコキシ基より選ばれた1ないし4の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、
【0060】
(5)B'環が、式
【化86】
Figure 0003724818
〔式中、B1b,B2bおよびB3bは同一または相異なって水素、ハロゲン、C1-4アルキル基またはC1-4アルコキシ基を示す。〕で表される置換されていてもよいベンゼン環、
(6)J環が、ハロゲン、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、ジ−C1-4アルキルアミノ基、C1-3アシルオキシ基およびヒドロキシル基より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、
(7)J環が、式
【化87】
Figure 0003724818
〔式中、J1a,J2aおよびJ3aは同一または相異なって水素、ハロゲン、C1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基またはジ−C1-4アルキルアミノ基を示す。〕または式
【化88】
Figure 0003724818
〔式中、J4a,J5aおよびJ6aは同一または相異なって水素、C1-4アルキル基、C1-3アシルオキシ基またはヒドロキシル基を示す。〕で表される置換されていてもよいベンゼン環、
【0061】
(8)−X'−Y'−が式−NR1a−CO−、−NR1a−C(R2)R2a−、−N=CR3a−、−O−CO−または−CO−O−(式中の記号は前記の記載と同意義を示す)、
(9)αが1、
前記(1)〜(9)において、ハロゲン原子は例えば、フッ素、塩素、臭素など;ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基は例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど;C1-6アルコキシ基は例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど;1または2個のC1-4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基は例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノなど;C1-3アシルオキシ基は例えば、ホルミルオキシ、アセトキシなど;C1-4アルキル基は例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど;C1-4アルコキシ基は例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど;ハロゲノ−C1-4アルキル基は例えば、トリフルオロメチルなど;ジ−C1-4アルキルアミノ基は例えば、N,N−ジメチルアミノなどを示す。
【0062】
前記式中、A'環、B'環およびJ環はそれぞれ置換基を有していてもよいベンゼン環を表す。このような置換基としてはたとえばハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など、好ましくは、例えば塩素、フッ素など)、ハロゲン化されていてもよいアルキル基、ハロゲン化されていてもよいアルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいアルキルチオ基、C1-7アシルアミノ基(例えば ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、ベンゾイルアミノ基など)、1または2個のC1-4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基(例えばアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、メチルプロピルアミノ基など)、C1-3アシルオキシ基(例えばホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ基など)、ヒドロキシル基、シアノ基およびカルボキシル基などが用いられる。
前記したハロゲンで置換されていてもよいアルキル基としては、たとえば炭素数1〜6の直鎖状または分枝状のアルキル基またはこれにハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素など、好ましくは例えば塩素、臭素など)が1〜5個置換したものなどが用いられ、例えばメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、4−トリフルオロメチルブチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシル、5−トリフルオロメチルペンチル等が汎用され、好ましくは例えばメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、2−トリフルオロメチルエチル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの炭素数1〜 4の直鎖状または分枝状のアルキル基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1〜3個置換したものが用いられる。
【0063】
ハロゲンで置換されていてもよいアルコキシ基及びハロゲンで置換されていてもよいアルキルチオ基としては、たとえば上記アルキル基またはハロゲンで置換されたアルキル基と、それぞれ酸素原子及び硫黄原子とが結合してできるハロゲンで置換されていてもよいアルコキシ基、ハロゲンで置換されていてもよいアルキルチオ基などが用いられる。
ハロゲンで置換されていてもよいアルコキシ基としては、たとえば炭素数1〜6の直鎖状または分枝状のアルコキシ基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1〜5個置換したものなどが用いられ、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシなどが繁用され、好ましくは 例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2, 2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシなどの炭素数1〜4の直鎖状または分枝状のアルコキシ基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1〜3個置換したものなどが用いられる。
ハロゲンで置換されていてもよいアルキルチオ基としては、たとえば炭素数1〜6の直鎖状または分枝状のアルキルチオ基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1〜5個置換したものなどが用いられ、例えばメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等が繁用され、好ましくはたとえばメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオなどの炭素数1〜4の直鎖状または分枝状のアルキルチオ基またはこれに上記のごときハロゲン原子が1〜3個置換したものなどが用いられる。
【0064】
A'環、B'環またはJ環の置換基として好ましいものとしては、(i)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、(ii)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、(iii)C1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、(iv)ヒドロキシル基、(v)1または2個のC1-4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基(例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノなど)、または(vi)C1-3アシルオキシ基(例えば、ホルミルオキシ、アセトキシなど)などが用いられる。
A'環、B'環およびJ環の置換基は、環のいずれの位置に置換していてもよく、置換基が2個以上の場合それぞれ同一または異なっていてもよく、その個数は1〜4個、好ましくは1〜3個であってもよい。
A'環として好ましいものとしては、例えばハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチルなど)およびC1-4アルコキシ基(例えばメトキシなど)より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環が用いられ、
【0065】
【化89】
Figure 0003724818
〔式中、A1a、A2aおよびA3aは同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、C1-4アルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピルなど)、C1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシなど)、またはハロゲノ−C1-4アルキル基(例えばトリフルオロメチルル)を示す〕で表わされる置換されていてもよいベンゼン環などが用いられる。より好ましくは例えば、前記式〔A〕において、
(1)A1a、A2aおよびA3aがともに水素原子、
(2)A1aおよびA2aがともに水素原子であり、A3aがハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)またはC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)、
(3)A1aが水素原子であり、A2aおよびA3aが同一または相異なって、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピルなど)またはC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)、または
(4)A2aが水素原子であり、A1aおよびA3aが同一または相異なってC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)である置換されていてもよいベンゼン環などが用いられる。
A'環としてさらに好ましいものとしては、例えば前記式〔A〕において、
(a)A1a、A2aおよびA3aがともに水素原子、
(b)A1aおよびA2aがともに水素原子であり、A3aが塩素、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシまたはトリフルオロメチル基、
(c)A1aが水素原子であり、A2aおよびA3aが共にメチルまたはメトキシ基、または
(d)A2aが水素原子であり、A1aおよびA3aが共にメチル基
である置換されていてもよいベンゼン環などが用いられる。
【0066】
B'環として好ましいものとしては、例えばハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)またはC1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシなど)を示す〕より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環などが用いられ、
【化90】
Figure 0003724818
〔式中、B1b、B2bおよびB3bは同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチルなど)またはC1-4アルコキシ基(例えばメトキシなど)を示す〕で表わされる置換されていてもよいベンゼン環が用いられる。より好ましくは例えば、前記式〔B〕において、
(1)B1b、B2bおよびB3bがともに水素原子、
(2)B1bがハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)またはC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキ
シなど)であり、B2bおよびB3bがともに水素原子、
(3)B1bが水素原子であり、B2bおよびB3bが同一または相異なってC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)、または
(4)B1b、B2bおよびB3bが同一または相異なってC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)
である置換されていてもよいベンゼン環などが用いられる。
B'環としてさらに好ましいものとしては、例えば前記式〔B〕において、
(a)B1b、B2bおよびB3bがともに水素原子、
(b)B1bが塩素、フッ素、メチル、トリフルオロメチルまたはメトキシ基でありB2bおよびB3bがともに水素原子、
(c)B1bが水素原子であり、B2bおよびB3bがともにメトキシ基、または
(d)B1b、B2bおよびB3bがともにメトキシ基、
である置換されていてもよいベンゼン環などが用いられる。
【0067】
J環の好ましいものとしては、例えばハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)、C1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシなど)、ジ−C1-4アルキルアミノ基(例えばN,N−ジメチルアミノなど)、C1-3アシルオキシ基(例えばアセトキシなど)およびヒドロキシル基より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環が用いられ、
【化91】
Figure 0003724818
〔式中、J1a、J2aおよびJ3aは同一または相異なって水素、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチルなど)、C1-4アルコキシ基(例えばメトキシなど)または、ジ−C1-4アルキルアミノ基(例えばジメチルアミノなど)を示す〕、または
式〔J'〕:
【化92】
Figure 0003724818
〔式中、J4a、J5aおよびJ6aは同一または相異なって水素原子、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えばメチル、トリフルオロメチル、イソプロピル、t−ブチルなど)、C1-3アシルオキシ基(例えばアセトキシ等)またはヒドロキシル基を示す〕で表わされる置換されていてもよいベンゼン環が用いられる。より好ましくは例えば、前記式〔J〕、〔J'〕において、
(1)J1a、J2aおよびJ3aが同一または相異なって、ハロゲン原子、C1-4アルキル基(例えば、メチル、イソプロピル、t−ブチルなど)またはC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ,エトキシなど)、
(2)J1aおよびJ2aが同一または相異なって、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)、C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチルなど)またはC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)であり、J3aが水素原子、
(3)J1aおよびJ3aが同一または相異なってハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチルなど)またはC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)であり、J2aが水素原子、
(4)J1aおよびJ3aが水素原子であり、J2aがハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、
(5)J4aがジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、N,N−ジメチルアミノなど)であり、J5aおよびJ6aが水素原子、
(6)J4aおよびJ6aが水素原子であり、J5aがジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、N,N−ジメチルアミノなど)、または
(7)J4aおよびJ6aが同一または相異なってC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチルなど)またはC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)であり、J5aがC1-3アシルオキシ基(例えば、アセトキシなど)またはヒドロキシル基、
である置換ベンゼン環が用いられる。
【0068】
J環のさらに好ましいものとしては、例えば前記式〔J〕および〔J'〕において、
(a)J1a、J2aおよびJ3aがともにフッ素、メチルまたはメトキシ基、
(b)J1aおよびJ2aがともに塩素、フッ素、イソプロピルまたはメトキシ基でJ3aが水素原子、
(c)J1aおよびJ3aがともに塩素、フッ素、メチル、エチル、イソプロピルまたはメトキシ基でJ2aが水素原子、
(d)J1aがイソプロピル基、J2aが水素原子でJ3aがメチル基、
(e)J1aおよびJ3aが水素原子でJ2aが塩素、
(f)J4aがN,N−ジメチルアミノ基でJ5aおよびJ6aが水素原子、
(g)J4aおよびJ6aが水素原子でJ5aがN,N−ジメチルアミノ基、
(h)J4aおよびJ6aがともにメチルまたはイソプロピル基でJ5aがアセトキシ基、または
(i)J4aおよびJ6aがともにメチル、イソプロピルまたはt−ブチル基でJ5aがヒドロキシル基、
である置換されていてもよいベンゼン環が用いられる。
【0069】
前記式中、R1aおよびRはそれぞれ置換されていてもよい炭化水素基を、R1b、R2、R2a、R3aおよびR4aはそれぞれ水素原子もしくは置換されていてもよい炭化水素基を示す。このような炭化水素基としては、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基などが用いられ、特にアルキル基が汎用される。
アルキル基としては炭素数1から6の直鎖状または分枝状のものが用いられ、好ましくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の炭素数1から4の直鎖状または分枝状のア ルキル基が用いられる。
アルケニル基としては、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec−ブテニル等の炭素数2〜6のアルケニル基が用いられ、好 ましくは例えば、エテニル、プロペニル、イソプロペニルなどの炭素数2〜4のアルケニル基が用いられる。
アルキニル基としては、エチニル、プロピニル、イソプロピニル、ブチニル、イソブチニル、sec−ブチニル等の炭素数2〜6のアルケニル基が用いられ、好 ましくは例えば、エチニル、プロピニル、イソプロピニル等の炭素数2〜4のアルキニル基が用いられる。
シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8シクロアルキル基が用いられ、好ましくは例 えばシクロプロピル、シクロブチル等のC3-6シクロアルキル基が用いられる。
アリール基としては、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリルなどの炭素数6〜14のアリール基が用いられ、好ましくは例えば、フェニル、ナフチルなどの炭素数6〜10のアリール基が用いられる。
【0070】
置換されていてもよい炭化水素基の置換基としては、例えば、(i)ハロゲン、(ii)シクロアルキル基、(iii)アリール基、(iv)アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール基を置換基として有していてもよいアミノ基、(v)ヒドロキシル基、(vi)ハロゲンで置換されていてもよいアルコキシ基、(vii)アシル基、(viii)アシルオキシ基、(ix)シアノ基、(x)保護されていてもよいカルボキシル基、(xi)カル バモイル基、(xii)メルカプト基、(xiii)アルキルチオ基、(xiv)スルホ基および(xv)アルキルスルホニル基などが用いられる。
置換されていてもよい炭化水素基の置換基として好ましいものとしては、例えば、(i)ハロゲン、(ii)シクロアルキル基、(iii)アリール基、(iv)アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール基を置換基として有していてもよいアミノ基、(v)ヒドロキシル基、(vi)ハロゲンで置換されていてもよいアルコキシ基、(vii)アシル基、(viii)アシルオキシ基、(ix)シアノ基、(x)保護されていてもよいカルボ キシル基、(xi)カルバモイル基などが用いられ、より好ましくは、例えば(a)C3-6シクロアルキル基、(b)C6-10アリール基、(c)C1-4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基、(d)C1-4アルキル基で置換されていてもよいカルボキシル基などが用いられる。
置換されていてもよい炭化水素基は、これらの置換基により同一または相異なって1ないし4個、好ましくは1または2個置換されていてもよい。
ここで炭化水素基の置換基について、ハロゲン原子としては例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが用いられ、好ましくはフッ素、塩素などが用いられる。シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロアルキル基が用いられる。アリール基として は、例えばフェニル、ナフチルなどのC6-10アリール基が用いられる。アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール基を置換基として有していてもよいアミノ基において、アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル等のC1-4アルキル基が用いられ、アルケニル基としては、例えばエテニ ル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルなどのC2-4アルケニル基が用いられ、シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロアルキル基が用いられ、アリール基としては、例えばフェニル、ナフチルなどのC6-10アリール基が用いられる。該アミノ基の好ましい例としては、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ基などのC1-4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基などが用いられる。ハロゲンで置換されていてもよいアルコキシ基としては、例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシなどのC1-4アルコキシ基またはこれにハロゲン原子(例えばフッ素、塩素など)が1〜3個置換したものなどが用いられる。アシル基としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル等のC1-4アシル基が用いられる。アシルオキシ基としては、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ基などのC1-4アシルオキシ基が用いられる。保護されていてもよいカ ルボキシル基の保護基としては、メチル、エチル、t−ブチル基などのC1-4アルキル基、ベンジルなどのC7-11アラルキル基などが用いられる。アルキルチオ基としては、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ等のC1-4アルキルチオ基が用いられる。アルキルスルホニル基としては、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル基などのC1-4アルキルスルホニル基が用いられる。
【0071】
1a、R1bおよび−ORのRとして好ましいものとしては、例えば(i)C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピルなど)、(ii)C6-10アリール基(例えば、フェニルなど)、(iii)1または2個のC1-4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基(例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノなど)、(iv)ヒドロキシル基、(v)保護されていてもよいカルボキシル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルなどのC1-6アルコキシ−カルボニル基など)などで置換されていてもよいC1-6アルキル基またはC3-8シクロアルキル基が用いられ、より好ましくは、例えばメチル、エチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,シクロプロピル,シクロプロピルメチル,ベンジ ル,2,2−ジメチルアミノエチル,2,2−ジエチルアミノエチル,2−ヒドロキシエチル,カルボキシメチル、メトキシカルボニルメチル,エトキシカルボニルメチル,t−ブトキシカルボニルメチルなどが用いられる。またR1bとしては、水素原子も好ましい。
2、R2a、R3aおよびR4aとして好ましいものとしては、例えば水素原子、C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)などが用いられ、より好ましくは水素原子、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基などが用いられる。
【0072】
前記式中αは0、1または2を示す。特にαが1の場合が好ましい。
【化93】
Figure 0003724818
前記式中、X',Y'のいずれか一方は、−NR1a−(式中の記号は前記と同意義を示す)、−O−または−S−を、他方は−CO−、−CS−または−C(R2) R2a−(式中の記号は前記と同意義を示す)を示すか、またはいずれか一方は−N=を、他方は=CR3a−(式中の記号は前記と同意義を示す)を示す。−X'− Y'−として好ましいものとしては、例えば−NR1a−CO−、−NR1a−CH2−、−CO−NR1a−、−O−CO−、−CO−O−または−N=CR3a−(式中の記号は前記と同意義を示す)等が用いられ、また、X'',Y''のいずれか一方は、−NR1b−(式中の記号は前記と同意義を示す)、−O−または−S−を、他方は−CO−、−CS−または−C(R2) R2a−(式中の記号は前記と同意義を示す)を示すか、またはいずれか一方は−N=を、他方は=CR3a−(式中の記号は前記と同意義を示す)を示す。−X''− Y''−として好ましいものとしては、例えば−NR1−CO−、−NR1−CH2−、−CO−NR1−、−O−CO−、−CO−O−または−N=CR3−(式中の記号は前記と同意義を示す)等が用いられ、−X'−Y'−および−X''−Y''−のより好ましいものとしては、例えば−N(CH3) −CO−、−N(C25)−CO−、−N(CH3)−CH2−、−N(C25)−CH2−、−CO−N(CH3)−、−CO−N(C25)−、−O−CO−、−CO−O−、−N=CH−、−N=C(CH3)−、−N=C(OCH3)−、−N=C(OC25)−などが汎用される。
【0073】
化合物(I)および(I')については、式
【化94】
Figure 0003724818
〔式中、A''環およびB''環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
1cは水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基、Qは酸素原子または硫黄原子、
1はオキソまたはチオキソ基で置換されていてもよいC1-3アルキレン基、また、D1がC1-3アルキレン基のときR1cと一緒になって、オキソまたはチオキソ基で置換されていてもよい5ないし7員環を形成していてもよく、
2は−NR5a−(式中、R5aは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、またはR5aはR1cと一緒になって、オキソまたはチオキソ基で置換されていてもよい5ないし7員環を形成していてもよい)、−O−または−S−、
3は結合手またはC1-3アルキレン基、
Ar'は置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。ただし、−D1−E2−が−(CH2)β −CONH−(式中、βは0、1または2を示す。)である場合、G3はC1-3アルキレン基を示す。〕で表される化合物またはその塩の場合も好ましく用いられる。
そして、化合物(X)は一般式
【化95】
Figure 0003724818
で表される化合物またはその塩と一般式
H−E2−E3−Ar' (XII)
で表される化合物〔前記式中、Lは脱離基、その他の記号は前記と同意義を示す〕またはその塩とを反応させることにより製造でき、さらに、一般式
【化96】
Figure 0003724818
で表される化合物またはその塩と一般式
L′−G3−Ar' (XIV)
で表される化合物またはその塩とを反応させることにもっても製造できる。
【0074】
前記記号の好ましい例としては、
(1)A''環およびB''環がハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキルチオ基(例えば、メルカプト、メチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノなど)、カルボキシル基およびC1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、
(2)A''環が一般式
【化97】
Figure 0003724818
〔式中、A4a、A5aよびA6aは同一または異なってハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、ブトキシ、プロポキシなど)を示す。〕、
(3)B''環が一般式
【化98】
Figure 0003724818
〔式中、B4b、B5bよびB6bは同一または異なってハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)またはハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、ブトキシ、プロポキシなど)を示す。〕、
【0075】
(4)R1cが水素原子または、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、カルボキシル基、カルバモイル基およびフェニル基から選ばれる1ないし2個の置換基で置換されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、
(5)R1cが水素原子またはC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、
(6)R5aが水素原子または、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、カルボキシル基、カルバモイル基およびフェニル基から選ばれる1ないし2個の置換基で置換されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、
(7)R5aが水素原子またはC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、
(8)Ar'で表される置換基を有していてもよいアリール基がハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ニトロ基、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、カルボキシル基およびカルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6-10アリール基(例えば、フェニル、ナフチルなど)、
【0076】
(9)Ar'で表される置換基を有していてもよいアリール基がハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)およびC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル基、
(10)Ar'で表される置換基を有していてもよい複素環基がハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピルなど)、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)、C1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)およびカルボキシル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、キノリル、イソキノリル、チアゾリル、チアジアゾリルおよびチオフェニル、
(11)Ar'で表される置換基を有していてもよい複素環基がハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)およびC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフリル、チエニルおよびピリジル、
(12)Qが酸素原子、
(13)D1が−CO−、−CS−、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CO−または−CH2CH2CO−、
【0077】
(14)D1が−CO−または−CH2CO−、
(15)D1が−CH2−または−CH2CH2−、
(16)D1が−CO−または−CH2−、
(17)E2が−NR5c−(式中、R5cは水素原子またはC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)を示す。)、
(18)E2が−O−、
(19)G3が−CH2−および−CH2CH2−、
(20)A''環は2個のC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)で置換されていてもよいベンゼン環、B''環は1個のC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)で置換されていてもよいベンゼン環、R1cはC1-4アルキル基、R5aは水素原子またはC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、D1は−CO−、E2は−NR5c−(式中、R5cは水素原子またはC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)を示す。)、G3は−CH2−、Ar'はハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチル、イソプロピルなど)で置換されているフェニル基、
【0078】
A''環、B''環が有していてもよい好ましい置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、イソプロピルなど)、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノなど)、カルボキシル基、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)が挙げられる。
A''環、B''環が有していてもよい置換基のより好ましいものとしては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、イソプロピルなど)、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシなど)、アミノ基およびモノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノなど)が挙げられる。
A''環、B''環が有していてもよい特に好ましい置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピルなど)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシなど)などが挙げられる。
【0079】
A''環およびB''環の置換基は、環のいずれの位置に置換していてもよく、置換基が2個以上の場合それぞれ同一または異なっていてもよく、その個数は1ないし4個であってもよく、1ないし3個が好ましい。
【化99】
Figure 0003724818
〔式中、A4aは例えばフッ素、塩素などのハロゲン原子、例えばメチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基または例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す〕、
【化100】
Figure 0003724818
〔式中、A5aおよびA6aは同一または相異なって、例えばフッ素、塩素などのハロゲン原子、例えばメチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基または例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す。〕で表わされる基などが用いられる。そしてその中のA1、A2およびA3は、例えばメチル、エチルなどのC1-4アルキル基の場合が好ましい。
【0080】
【化101】
Figure 0003724818
〔式中、B4bは例えばフッ素、塩素などのハロゲン原子、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基または例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す〕、
【化102】
Figure 0003724818
〔式中、B5bおよびB6bは同一または相異なって、例えばフッ素、塩素などのハロゲン原子、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基または例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す〕または
【化103】
Figure 0003724818
〔式中、B7b,B8bおよびB9bは同一または相異なって、例えばフッ素、塩素などのハロゲン原子、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチルなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基、例えばメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなどのハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基を示す〕で表わされる基などが用いられる。
B''環に関して、さらに好ましくは、式
【化104】
Figure 0003724818
〔式中、B4b,B5bおよびB6bは上記と同意義を示す。〕で表される基などが用いられる。そして、その中のB4b、B5bおよびB6bは、例えばメチル、エチルなどのC1-4アルキル基、例えば、メトキシ、エトキシなどのC1-4アルコキシ基の場合が好ましい。
【0081】
前記式中、R1cは水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基を示す。R1cで表わされる「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」としては、例えばC1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基またはC3-6シクロアルキル−C1-4アルキル基などが用いられる。C1-6アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが用いられ、好ましくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどのC1-4アルキル基などが用いられる。C3-6シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルなどが用いられる。C3-6シクロアルキル−C1-4アルキル基としては、例えばシクロプロピルメチル、シクロプロピルエチルなどが用いられる。
前記炭化水素基の好ましい基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルなどのC1-4アルキル基が汎用される。
【0082】
該炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨー素など)、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシなど)、C1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、環状アミノ基(例えば、窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を1ないし3個含んでいてもよい5ないし9員の環状アミノ基など、具体的には例えばピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノなど)、C1-4アルキル−カルボニルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピ オニルアミノ、ブチリルアミノなど)、C1-4アルキルスルホニルアミノ基(例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)、カルボキシル基、C1-6アルキル−カルボニル基(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニルなど)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-4アルキルカルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイルなど)、C1-6アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニルなど)、C1-3アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)で置換されていてもよいフェニル基などから選ばれた1ないし5個、好ましくは1または2個が用いられる。
1cで表される炭化水素基が有していてもよい置換基の好ましいものとしては、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)、カルボキシル基、カルバモイル基、フェニル基などが挙げられ、特にカルボキシル基、カルバモイル基などが汎用される。
1cとしては、水素原子またはC1-4アルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルなど)などが好ましく、特にC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピルなど)などが好ましい。
【0083】
1cで表わされる「置換基を有していてもよいアルコキシ基」の「アルコキシ基」としては、例えばC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、t−ブチルオキシなど)などが用いられる。該アルコキシ基が有していてもよい置換基としては、前記R1cの置換基を有していてもよい炭化水素基が有していてもよい置換基と同様な基および個数が用いられ、
1cで表わされる「置換基を有していてもよいアミノ基」の置換基としては、(i)C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)、(ii)C1-4アルキル−カルボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリルなど)、(iii)C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなど)、(iv)ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)または(v)C1-4アルキル基(例えば、メチル、エチルなど)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)またはC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)で置換されていてもよいフェニル基(例えば、フェニル,4−クロロフェニル,3−クロロフェニル,2−クロロフェニル,4−メチルフェニル,3−メチルフェニル,2−メチルフェニル,4−メトキシフェニル,3−メトキシフェニル,2−メトキシフェニルなど)などが用いられる。「置換基を有していてもよいアミノ基」は、前記置換基を1ないし2個有していてもよい。
【0084】
Qは酸素原子または硫黄原子を示し、酸素原子の場合が繁用される。
前記式中、D1はオキソまたはチオオキソ基で置換されていてもよいC1-3アルキレン基を示す。
該C1-3アルキレン基としては例えば、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−および−CH(CH3)−CH2−などが挙げられる。D1としては、−CO−、−CS−、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CO−、−CH2CS−、−CH2CH2CO−および−CH2CH2CS−が好ましく、より好ましくは−CO−、−CH2−、−CH2CH2−および−CH2CO−が汎用され、特に−CO−および−CH2−の場合が好ましい。
1がC1-3アルキレン基の時、その炭素原子がR1cと一緒になってオキソまたはチオキソ基で置換されていてもよい5ないし7員環を形成していてもよく、具体的には
【化105】
Figure 0003724818
〔式中、K'環はオキソまたはチオキソ基で置換されていてもよい5ないし7員環、hは3ないし5の整数、その他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩を示す。好ましくは
【化106】
Figure 0003724818
〔式中の各記号は前記と同意義を示す。〕が汎用される。
【0085】
前記式中、E2は−NR5a−〔式中、R5aは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。〕、−O−または−S−を示す。R5aで表される炭化水素基としてはC1-6アルキル基、C3-6シクロアルキル基またはC3-6シクロアルキル−C1-4アルキル基などが好ましい。C1-6アルキル基としては例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどが用いられ、好ましくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなどのC1-4アルキル基が用いられる。C3-6シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルなどが用いられる。C3-6シクロアルキル−C1-4アルキル基としては、例えばシクロプロピルメチル、シクロプロピルエチルなどが用いられる。R5aとしては水素原子およびC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルなど)が好ましく、特にC1-4アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなど)が好ましい。該アルキル基が有していてもよい置換基としては、R1cで表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」で表される「置換基」と同様の基が用いられる。R5aで表される炭化水素基の置換基の好ましいものとしては、R1cで表される炭化水素基の置換基の好ましい例示と同様のものが挙げられ、特に、C1-3アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシなど)、モノ−またはジ−C1-2アルキルアミノ基(例えば、ジメチルアミノなど)、カルバモイル基、カルボキシル基などが汎用される。置換基の数としては1ないし2個が好ましい。
【0086】
また、R5aとR1cが一緒になってオキソまたはチオキソ基で置換されていもよい5ないし7員環を形成していてもよく、具体的には、一般式
【化107】
Figure 0003724818
〔式中、K''環はオキソまたはチオキソ基で置換されていてもよい5ないし7員環、iは1ないし3の整数、ただし、D1と(CH2iの合計炭素数は3ないし5とし、その他の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩を示す。好ましくは
【化108】
Figure 0003724818
〔式中、DaおよびMは−CH2−または−CO−、その他の記号は前記と同意義を示す。〕が汎用される。
前記式中、Ar'は置換基を有していてもよいアリール(aryl)基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。Arで示される「置換基を有していてもよいアリール基」および「置換基を有していてもよい複素環基」と同様のものが用いられる。
【0087】
Ar'環の置換基の好ましいものとしは、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、イソプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピルなど)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ニトロ基、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、カルボキシル基、カルバモイル基などが挙げられ、特にハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチルなど)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)が汎用される。
【0088】
Ar'で表わされる「置換基を有していてもよい複素環基」の「複素環基」としては、例えば炭素原子以外に、例えば窒素、酸素、硫黄原子などのヘテロ原子を1ないし4個、好ましくは1ないし2個含んでいてもよい5ないし9員、好ましくは5または6員の芳香族複素環基が用いられる。
前記芳香族複素環基およびこれらが有していてもよい置換基としては、Arと同様のものが用いられる。
Ar'で表される複素環基の中でも、5または6員複素環基が好ましく、例えば、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、キノリル、イソキノリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チオフェニルなどが用いられる。特に、例えばフリル、チエニル、ピリジルなどが好ましい。
【0089】
Ar’が有していてもよい置換基として好ましいものとしは、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチルなど)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチルなど)、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシなど)、C1-4アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオなど)、アミノ基、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、C1-4アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなど)、カルボキシル基などが挙げられ、特に、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロなど)、C1-4アルキル(例えば、メチル、エチルなど)、C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチルなど)、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシなど)、カルボキシル基などが好ましい。
【0090】
Ar'としては、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素など)、ハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、プロピル、イソプロピルなど)およびハロゲン化されていてもよいC1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなど)などから選ばれた1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル基が好ましい。またハロゲン化されていてもよいC1-4アルキル基(例えば、メチル、トリフルオロメチル、エチルなど)、C1-4アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、またはC3-6シクロアルキル(例えば、シクロプロピルなど)などから選ばれる1個の置換基で置換されていてもよい例えば炭素原子以外に1ないし3個のヘテロ原子(例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子など)を含んでいる5または6員の複素環基(例えば、フリル、ピリジル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリルなど)なども好ましい。
【0091】
3は結合手またはC1-3アルキレン基を示し、C1-3アルキレン基としては、例えば、−CH2−,−CH2CH2−,−CH2CH2CH2−および−CH(CH3)CH2−が挙げられる。Zとしては、−CH2−および−CH2CH2−が好ましく、特に−CH2−の場合が汎用される。
前記式中、Lは脱離基を示す。例えば、ヒドロキシル,ハロゲン原子(塩素,臭素,ヨウ素など),置換スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ,p−トルエンスルホニルオキシ基など),アシルオキシ基(アセトキシ,ベンゾイルオキシ基など),ヘテロ環あるいはアリール基(コハク酸イミド、ベンゾトリアゾール、キノリン、4−ニトロフェニル基など)で置換されたオキシ基などが用いられる。
前記式中、L′およびL″は脱離基を示す。本脱離基としては上記Lで例示された脱離基のうち、ハロゲン原子、置換スルホニルオキシ基などが用いられる。
【0092】
この発明の化合物(I)および(I')が、アミノ基あるいは置換アミノ基などの塩基性基を有する場合、化合物(I)および(I')は、生理学的に許容される酸付加塩を形成していてもよい。この様な塩としては、例えば無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩酸、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが用いられる。さらにこの発明の化合物(I)および(I')が−COOHなどの酸性基を有している場合、化合物(I)および(I')は、無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどのア ルカリ金属またはアルカリ土類金属など、アンモニア)または有機塩基(例えばトリエチルアミンなどのトリ−C1-3アルキルアミンなど)と塩を形成してもよい。
【0093】
次に、本発明の化合物(I)および(I')またはその塩の製造法について説明する。
本発明の化合物(I)および(I')またはその塩は、例えば次の▲1▼および▲2▼の方法で製造す ることができる。すなわち、
▲1▼一般式(II)で表わされる脱離基Lを有する縮合複素環誘導体またはその塩と一般式(III)で表わされる化合物またはその塩とを反応させるか、あるいは
▲2▼一般式(IV)で表わされる縮合複素環誘導体またはその塩と一般式(V)で表わされる化合物またはその塩とを反応させることにより化合物(I)および(I')またはその塩を製造する。
以下に▲1▼,▲2▼の方法について詳細に説明する。
方法▲1▼:本方法は化合物(II)のXがi)オキソ基またはチオキソ基である場合のアシル化反応,ii)アルキレン基である場合のアルキル化反応に大別される。i)アシル化反応:化合物(II)の脱離基Lがヒドロキシル基の場合、通常適宜の縮合剤を用いるか、または脱離基であるヒドロキシル基を適宜、他の脱離基(例えば、前記したアシルオキシ基、ヘテロ環あるいはアリール基で置換されたオキシ基)へ変換して、化合物(III)またはその塩と反応させることが好ましい。かかる縮合剤としては例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、シアノリン酸ジエチル(DEPC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)などが用いられる。これら縮合剤を用いるときは、通常溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどのエーテル類、エステル類、炭化水素類、アミド類、スルホキシド類など)中で行うのがよい。本反応は塩基の存在下に反応を促進させてもよく、約−10℃ないし100℃,好ましくは約0℃ないし60℃で反応は行われる。反応時間は通常1ないし96時間、好ましくは0.5ないし72時間である。化合物(III)またはその塩及び縮合剤の使用量は化合物(II)またはその塩1モルに対しそれぞれ1ないし5モル当量、好ましくは1ないし3モル当量である。塩基としては例えばトリエチルアミンなどのアルキルアミン類、N−メチルモルホリン、ピリジンなどの環状アミン類などが用いられ、その使用量は化合物(II)またはその塩1モルに対し1ないし5モル当量、好ましくは1ないし3モル当量である。
【0094】
反応性誘導体としての化合物(II)は例えば酸ハライド(例えば、クロリド,ブロミドなど)、酸無水物、混合酸無水物(例えば、メチル炭酸との無水物,エチル炭酸との無水物、イソブチル炭酸との無水物など)、活性エステル(例えば、ヒドロキシコハク酸イミドとのエステル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールとのエステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとのエステル、p−ニトロフェノールとのエステル、8−オキシキノリンとのエステルなど)などが用いられ、とりわけ酸ハライドが好ましい。化合物(III)またはその塩と化合物(II)とを反応させる場合は、通常溶媒(例えば、クロロホルム、ジクロルメタン、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミドなどのハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、炭化水素類、芳香族アミン類、アミド類など)中で行われる。本反応は塩基の存在下反応を促進させてもよい。反応温度は通常約−10℃ないし120℃,好ましくは約0℃ないし100℃である。反応時間は通常5分ないし48時間好ましくは0.5ないし24時間である。化合物(III)の使用量は化合物(II)またはその塩1モルに対して1ないし5モル当量、好ましくは1ないし3モル当量である。塩基としては例えばトリエチルアミンなどのアルキルアミン類、N−メチルモルホリン、ピリジンなどの環状アミン類、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリンなどの芳香族アミン類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属の炭酸水素塩などが用いられ、その使用量は化合物(III)またはその塩1モルに対して1ないし5モル当量、好ましくは1ないし3モル当量である。また、本反応において水と混和しない溶媒を用いる場合、反応系に水を加え2相系で反応させてもよい。
【0095】
ii)アルキル化反応:化合物(II)の脱離基Lとしては前記したハロゲン原子、置換スルホニルオキシ基が化合物(III)との反応で好んで用いられる。
化合物(III)は遊離のままで用いてもよいが、塩たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのようなアルカリ金属塩などとして反応に供してもよい。化合物(II)1モルに対し化合物(III)またはその塩1〜10モル好ましくは1〜5モルを反応させる。通常、反応は溶媒中で行われる。溶媒としては、たとえばジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロアミド等が好んで用いられる。塩基の添加は、反応を有利に進める。このような塩基としては、たとえば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどが好適である。また、本反応では塩基を使用する代りに化合物(III)をたとえば前記のごときアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などに変換し、これを化合物(II)と反応させてもよい。また化合物(III)のEが−NR5−(R5は上記と同意義を示す)である場合、上記のような塩基を使用する代わりに、化合物(III)自体を塩基として用いてもよい。用いられる塩基の量は、用いられる化合物(II)、(III)および溶媒の種類、その他の反応条件により異なるが、通常化合物(III)1モルに対し1〜10モル好ましくは1〜5である。反応温度は約−50℃から200℃、好ましくは−20℃〜150℃の範囲で行われる。反応時間は化合物(II)の種類、化合物(III)またはその塩の種類、反応温度などによって異なるが、1から72時間好ましくは1から24時間である。
【0096】
方法▲2▼:本方法は方法▲1▼のii)で説明したアルキル化反応と同様の方法により実施される。すなわち、ii)における化合物(II)の代わりに化合物(V)を用い、化合物(III)またはその塩の代わりに化合物(IV)またはその塩を用いてii)で記載した方法と同様の方法によって実施される。
一般式(Ia)
【化109】
Figure 0003724818
〔式中、Xa、Yaはいずれか一方が−NR1a−(R1aは前記と同意義を示す)または−O−を、他方は−CO−を示し、他の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩を還元反応に付して一般式(Ib
【化110】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩を製造する。
【0097】
方法▲2▼:一般式(Ia)で表されるアミド化合物を還元反応に付して二重結合を一重結合に変換する反応である。本反応は種々の方法により実施されるが、たとえば接触還元用金属触媒の存在下に還元する方法が好んで用いられる。この接触還元による方法で使用される触媒としては、たとえば白金黒、酸化白金、白金炭素などの白金触媒、パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム硫酸バリウム、パラジウム炭素などのパラジウム触媒、還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケル、漆原ニッケルなどのニッケル触媒などが挙げられる。本反応は通常溶媒中で行なわれ、ぎ酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸を溶媒として用いるか、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチルなどのエステル類が、上記有機酸、あるいはリン酸、硫酸、塩酸などの無機酸と共存下に溶媒として使用される。反応温度は0℃ないし200℃、好ましくは20℃ないし110℃で行なわれる。反応時間は通常0.5〜48時間、好ましくは1〜16時間である。反応は通常常圧下に行なわれるが必要により加圧下(3−10気圧)に行なわれる。触媒の使用量は触媒の種類により異なるが通常(Ia)に対して0.1−10%(w/w)である。
一般式(Ic)
【化111】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩を式 R1−L〔R1は前記と同意義を、Lは脱離基を示す。〕で表されるアルキル化剤と反応させ一般式(Id)
【化112】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩を製造し、次いで(Id)またはその塩を還元反応に付して一般式(Ie
【化113】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩を製造する。
【0098】
一般式(Ic)で表されるキノリンアミド化合物をR1−Lで表されるアルキル化剤と反応させて四級塩(Id)とし、次いで還元反応に付して一般式(Ie)で表される化合物を製造する方法である。式(Ic)から(Id)への変換で用いられるアルキル化剤R1−Lとしてはアルカンのハライド(例えばクロリド、ブロミド、ヨーダイドなど)、硫酸エステル、またはスルホン酸エステル(例えばメタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネートなど)などが用いられ、特にアルキルハライド類は好んで用いられる。アルキル化剤の使用量は化合物(Ic)1モルに対して1ないし100当量、好ましくは1ないし30当量が用いられる。本反応は通常、溶媒中で行なわれる。溶媒としてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチルなどのエステル類、ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタンなどのハロゲン化炭化水素類などが用いられるが、溶媒としてアルキル化剤自体を用いてもよい。反応温度は10℃ないし200℃、好ましくは20℃ないし110℃で行なわれる。反応時間は通常0.5〜24時間、好ましくは1〜16時間である。
【0099】
かくして得られる四級塩(Id)の(Ie)への還元反応は通常、不活性溶媒中で金属水素化物が用いて行われる。たとえば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素亜鉛、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素リチウムなどを用いて行なうことができる。好ましくは水素化ホウ素ナトリウムが用いられる。反応溶媒としてはメタノール、エタノールのような低級アルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、あるいはベンゼン、トルエンなどの炭化水素類を単独、または混合物として用いることができる。反応温度は通常約−100℃から40℃、好ましくは約−80℃から25℃で行なわれる。反応時間は通常5分間〜10時間、好ましくは10分間〜5時間である。還元剤の使用量は化合物(II)に対し通常1〜2当量である。
また、式(I)および(I')で表わされる化合物のうち、一般式
【化114】
Figure 0003724818
〔式中、D′はC1-3アルキレン基を、他の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩は、一般式
【化115】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩と一般式
Ar−G′−CHO (XVI)
〔式中、G′は結合手またはC1-2アルキレン基を、他の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物と還元剤の存在下に反応させることによっても製造することができる。本反応は種々の方法によって実施されるが、例えば、ボルチ(R. F. Borch)ら、ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイアティー(Journal of American Chemical Soceity),93巻,2897〜2904頁(1971年発行)に記載の還元反応あるいはそれに準じた方法が好んで用いられる。さらに、一般式(I)および(I′)のうちDがC1-3アルキレン基で、Eが−NH−である化合物を用いて、一般式
【化116】
Figure 0003724818
〔式中、R1pおよびR1qは同一または異って水素または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。〕で表わされるカルボニル化合物と還元剤の存在下、例えば、前記のボルチらの文献記載の方法あるいはそれに準じた方法により反応させ一般式
【化117】
Figure 0003724818
〔式中、R1dは置換基を有していてもよい炭化水素基を、他の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩を製造できる。
【0100】
前記の目的化合物の一つである三環性の構造を有する一般式(I-B)の化合物は、例えば、下記のa),b)の方法などにより製造できる。
a)一般式
【化118】
Figure 0003724818
〔式中、jは0ないし2の整数、その他の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物、その塩またはそのカルボキシル基における反応性誘導体(本発明の目的化合物に含まれる化合物であり、前記の方法▲1▼または▲2▼などの方法によって製造される。)を分子内アミド化反応により閉環させ、一般式
【化119】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩を製造する。
【0101】
b)一般式
【化120】
Figure 0003724818
〔式中、D″は−CH2−または−CO−を、kは1ないし3の整数を、他の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩(本発明の目的化合物に含まれる化合物であり、前記の方法▲1▼または▲2▼などの方法によって製造される。)を分子内アルキル化反応により閉環させ、一般式
【化121】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる化合物またはその塩を製造する。
上記の方法a)はアミド結合の形成反応であり、種々の方法により実施される。例えば、前記の方法▲1▼のi)で用いられた方法と同様の方法が用いられる。方法b)はアルキル化であり、例えば、前記の方法▲1▼のii)あるいは方法▲2▼と同様の方法により実施される。
また、式(I)および(I')のうちEが−NH−である化合物を、式R5e−L″〔式中、R5eは置換基を有していてもよいアルキル基をL″は脱離基を示す。〕で表わされるアルキル化剤を用いて方法▲1▼のii)で記載した方法と同様の方法によってアルキル化し、式(I)のEが−NR5e−〔記号は前記と同意義を示す。〕である化合物を製造することもできる。
【0102】
iii)式(I)および(I')で表される化合物のうち、一般式(If)
【化122】
Figure 0003724818
で表されるキノリンまたはイソキノリン化合物〔式中−Xb−Yb−は−N=CR3−または−CR3=N−(R3は前記と同意義を示す)、E'は−NR5f−(R5fは置換していてもよい炭化水素基を示す)、−O−または−S(O)n−(nは0、1または2を示す)を、他の記号は前記と同意義を示す〕は一般式(Ig)
【化123】
Figure 0003724818
で表されるキノロンまたはイソキノロン化合物〔式中−Xc−Yc−は−NH−CO−または−CO−NH−を、他の記号は前記と同意義を示す〕から製造できる。この反応では、好ましくは(Ig)のアミド部分をイミノハライド基に変換することにより行われ、まずR3がハロゲン原子(例えば、塩素、臭素など)である化合物(If)を製造する。反応では反応試薬として、例えば、オキシ塩化リン、五塩化リンのようなハロゲン化リン化合物、塩化チオニル、臭化チオニルのようなハロゲン化チオニルなどが用いられる。試薬の使用量は化合物(Ig)に対して、1〜100モルが用いられる。反応は、通常、反応に支障のない溶媒中(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類など)で行われるが、試薬自体を溶媒として用いてもよい。反応温度は、通常、約20℃〜200℃、好ましくは50℃〜150℃で行われる。反応時間は、用いられる原料化合物の種類、試薬、溶媒、温度などによって異なるが、通常、30分間から12時間である。このようにして製造されるイミノハライド体は種々のR3置換基、すなわち、水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有するヒドロキシル基、あるいは置換基を有していてもよい炭化水素基、置換されたメルカプト基、を有する化合物に変換できる。R3が水素原子である化合物(If)はR3がハロゲンである化合物を接触還元反応に付して製造できる。還元反応は化合物(Ib)から(Ia)への変換に用いられた方法と同様な方法で行われる。R3が置換基を有していてもよいアミノ基である化合物(If)はR3がハロゲンである化合物と置換基を有していてもよいアミノ類とを(XI)と(XII)の反応(方法1−ii)で用いられた条件と同様な条件で反応させて製造できる。同様にして、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有するヒドロキシル基、あるいは置換基を有していてもよい炭化水素基で置換されたメルカプト基を有する化合物(If)は、各々グリニヤール試薬(例、MeMgBr,EtMgBr)、アルコール類(例、メタノール、エタノール)のアルカリ金属(例、リチウム、ナトリウム、カリウム)塩、あるいはチオール類(例、メタンチオール、エタンチオール)のアルカリ金属(例、リチウム、ナトリウム、カリウム)塩と、化合物R3がハロゲンである化合物とを方法1−iiと同様な条件で反応させて製造できる。
【0103】
本発明の化合物(I)および(I')のうち、XまたはYが−CS−および/またはDにチオキソ基を含む化合物は、XまたはYが−CO−および/またはDにオキソ基を含む化合物を適当な硫化物と反応させることにより製造できる。この反応で用いられる硫化物としては例えば五硫化リン、ローソン(Lowesson)試薬などが用いられる。この反応は、通常無水条件下、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエンなどの溶媒中で行われる。用いられる硫化物の量は、当モル以上好ましくは2〜5モルであり、反応温度は20℃から120℃の範囲で行われる。反応時間は原料化合物あるいは硫化物の種類、反応温度などによって異なるが通常1〜8時間である。
【0104】
前記の方法で製造される化合物(I)および(I')またはその塩がA環、B環、Arで示される基中のベンゼン環に低級(C1-6)アルコキシ基を含む場合、必要によりこれを例えば三臭化ホウ素などと反応させることにより、ヒドロキシル基に変換することもできる。本反応は通常溶媒(例えば、ジクロルメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ベンゼン、トルエンなどのハロゲン化炭化水素類、炭化水素類など)中で約−20℃ないし80℃、好ましくは約0℃ないし30℃で行われ、三臭化ホウ素の使用量は低級アルコキシ基1個に対し、約1ないし10モル当量好ましくは約1ないし5モル当量である。反応時間は通常15分間ないし24時間、好ましくは30分間ないし12時間である。また、前記の方法で製造される化合物(I)および(I')またはその塩がA環、B環、Arで示される基中のベンゼン環にヒドロキシル基を含む場合、必要によりこれをアルキル化またはアシル化反応を行うことにより、それぞれアルコキシまたはアシルオキシ基に変換することができる。アルキル化反応は、溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類など)中、塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ピコリン、N,N−ジメチルアニリンなどの有機塩基、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどの無機塩基)の存在下に、置換基を有していてもよいアルカンのハライド(例えば、クロリド、ブロミド、ヨーダイドなど)、硫酸エステルまたはスルホン酸エステル(例えば、メタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネートなど)などのアルキル化剤を反応させることにより行われる。反応温度は通常−10℃ないし100℃、好ましくは約0℃ないし80℃である。これらアルキル化剤の使用量は原料フェノール性誘導体1モルに対し約1ないし5モル当量、好ましくは1ないし3モル当量である。反応時間は通常15分間ないし24時間、好ましくは30分間ないし12時間である。
【0105】
アシル化反応は所望のカルボン酸またはその反応性誘導体を反応させることにより行われる。本反応はアシル化剤の種類、原料フェノール性誘導体の種類によっても異なるが、通常溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロルメタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジンなどの炭化水素類、エーテル類、エステル類、ハロゲン化炭化水素類、アミド類、芳香族アミン類など)中で行われ、反応促進のため適宜の塩基(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、酢酸ナトリウムなどの酢酸塩、トリエチルアミンなどの3級アミン類、ピリジンなどの芳香族アミン類など)を与えることもできる。カルボン酸の反応性誘導体としては、酸無水物、混合酸無水物、酸ハライド(例えば、クロリド、ブロミド)などが用いられる。これらアシル化剤の使用量は原料フェノール性誘導体1モルに対して1ないし5モル当量、好ましくは1ないし3モル当量である。反応温度は通常0℃ないし150℃、好ましくは約10℃ないし100℃である。反応時間は通常15分間ないし12時間、好ましくは30分間ないし6時間である。
【0106】
アシル化反応は所望のカルボン酸またはその反応性誘導体を反応させることにより行われる。本反応はアシル化剤の種類、原料フェノール性誘導体の種類によっても異なるが、通常溶媒(例えばベンゼン、トルエン、エチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロルメタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジンなどの炭化水素類、エーテル類、エステ ル類、ハロゲン化炭化水素類、アミド類、芳香族アミン類など)中で行われ、反応促進のため適宜の塩基(例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの炭酸水素塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、酢酸ナトリウムなどの酢酸塩、トリエチルアミンなどの3級アミン類、ピリジンなどの芳香族アミン類など)を与えることもできる。カルボン酸の反応性誘導体としては、酸無水物、混合酸無水物、酸ハライド(例えばクロリド、ブロミド等)などが用いられる。これらアシル化剤の使用量は原料フェノール性誘導体1モルに対して1〜5モル当量、好ましくは1〜3モル当量である。塩基の使用量は約1〜3モル当量である。反応温度は通常約0℃〜150℃、好ましくは約10℃〜100℃である。反応時間は通常15分間〜12時間、好ましくは30分間〜6時間である。
また、式(I)および(I')に含まれる公知のアミド化合物は、例えば(1)インディアン ジャーナル オブ ケミストリー(Indian Journal of Chemistry),セクション B,26B巻8号,744〜747頁(1987年発行),(2)ケミカルアブストラクト107巻,175835f,(3)ケミカルアブストラクト114巻,42492q,(4)ケミカルアブストラクト107巻,115463y,(5)ケミカルアブストラクト93巻,220536qに記載の方法またはそれに準じる方法、または前記した式(I)で表わされるアミド化合物の製法またはそれに準ずる方法により合成できる。
【0107】
以上の方法で化合物(I)および(I')が遊離の状態で得られる時は、常法に従って、たとえば無機酸(例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸など)、有機酸(例えばメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸、フマール酸、マレイン酸、酒石酸など)、無機塩基(例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウムまたはアンモニウム等)または有機塩基(例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミンまたはN,N'−ジベンジルエチレンジアミン等)などとの塩とすることもでき、化合物(I)および(I')が塩の形で得られる時は、常法に従って、遊離形または他の塩に変換することもできる。
以上の方法で得られる目的化合物(I)および(I')またはその塩は、それ自体公知の分離精製手段(例えば濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶など)を用いることにより精製、採取することができる。
【0108】
本発明化合物(I)および(I')またはその塩を製造するために用いられる原料(VII)またはその塩は、例えば以下の、1)〜10)の方法あるいはそれらに準じた方法で工業的に有利に製造することができる。
1) 一般式
【化124】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
で表わされる化合物あるいはそれらのエステルは、たとえば、ヨーロッパ公開番号第421456号(1991年4月11日公開)、ヨーロッパ公開番号第354994号(1990年2月21日公開)、ヨーロッパ公開番号第481383号(1992年4月22日公開)、PCT国際公開番号WO9112249号(1991年8月22日公開)およびボレチノ ケミコ ファルマスウティコ(Bolletino Chimico Farmaceutico),125巻,437−440頁(1986年発行)に記載の方法またはそれに準ずる方法により合成できる。
また(VII−3)のアミド化合物(W=−CONH2)は、ウンベルフェルス(K. Unverferth)らのアルチブ デア ファルマツイー(Archiv der Pharmazie),324巻,809−814頁(1991年発行)に記載の方法それに準じた方法により製造される。本アミド化合物は例えばジアゾ化反応の条件下(例えば、酢酸、塩酸などの酸性溶媒中で亜硝酸ナトリウムと約0℃から50℃で反応)に反応させることにより化合物(VII−3)が製造できる。
【0109】
2) 一般式
【化125】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
で表される化合物は、例えば下記の方法2−A),2−B)あるいはそれらに準じた方法により製造できる。
2−A):一般にアルント−アイステルト(Arndt-Eistert)反応と知られている反応〔アルント(F. Arndt)ら、ケミッシュ ベリヒテ(Chemische Berichte)、68巻、200頁、(1935年発行)〕により、(VII−1)〜(VII−5)のカルボキシ基をジアゾメタンを用いて1炭素増加させて、各々(VII−6)〜(VII−10)とする方法である。たとえば、(VII−5)のA環が無置換であり,B環が無置換かまたは前記式においてR3がメチルである化合物を対応する置換基を有する(VII−10)へ変換させる方法が公知〔シャテルジャ(I. N. Chatterjea)ら、リービ ッヒ アンナレン シェミー(Liebigs Ann. Chem.)、1974、1126頁)〕であり、この方法またはそれに準じた方法により、(VII−6)〜(VII−10)を製造することができる。本方法ではカルボン酸のエステル体(メチルエステル,エチルエステルなど)として単離される場合もあるが、それらのエステル体は加水分解反応により、カルボン酸へ変換される。本加水分解反応は通常溶媒(メタノール,エタノール,プロパノールなどのアルコール,酢酸などの有機酸など)中で鉱酸(塩酸,臭化水素酸,硫酸など)あるいは金属の水酸化物(水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなど)の水溶液存在下に約15℃から130℃の温度で処理して行われる。
【0110】
2−B):一般式
【化126】
Figure 0003724818
で示される方法により、(VII−1)から(VII−5)のカルボキシル基を1炭素増加させる方法である。本方法では、まずカルボキシル基を還元してアルコール体とする。本還元は、カルボキシル基をその反応性誘導体(酸ハライド,混合酸無水物,活性エステル,エステルなど)に変換し、還元剤(水素化ホウ素ナトリウム,水素化リチウムアルミニウムなど)と溶媒(テトラヒドロフラン,ジメトキシエタンなどのエーテル類など)中で、約0℃から100℃の反応温度で処理して行なわれる。このようにして得られるアルコール体のヒドロキシル基を脱離基に変換(−OH→−L)する。脱離基Lとしてはハロゲン(塩素,臭素,ヨー素など),C1-4アルカンスルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ基,エタンスルホニル オキシ基など),C6-10アリールスルホニルオキシ基(ベンゼンスルホニルオキシ基,p−トルエンスルホニルオキシ基など)などが好んで用いられる。該変換反応は通常溶媒(ベンゼン,トルエン,ジクロロメタン,1,2−ジクロロエタン,クロロホルム,テトラヒドロフラン,酢酸エチルなど)中で行なわれ、たとえば塩化チオニル,臭化チオニル,塩化メタンスルホニル,塩化ベンゼンスルホニルなどと約0℃から100℃の温度で処理して行われる。次いで、該化合物の脱離基は、ニトリル基に変換(−L→−CN)される。本反応は通常溶媒(ジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミド,アセトンなど)中でシアン化ナトリウム,シアン化カリウム,シアン化銅などのシアン化合物と0℃から100℃の温度で処理して行われる。このニトリル化合物を加水分解して(VII−6)〜(VII−10)のカルボン酸を製造する。本加水分解反応は通常溶媒(メタノール,エタノール,プロパノールなどのアルコール,酢酸など)中で鉱酸(塩酸,臭化水素酸,硫酸など)あるいは金属の水酸化物(水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなど)の水溶液の存在下、約15℃から130℃の温度で処理して行われる。
さらに、(VII−6)および(VII−7)はコール(H. Kohl)ら、ジャーナル オブ ファーマシューティカル サイエンス(Journal of Pharmaceutical Sciences)、62巻、2028頁(1973年発行)に記載の方法またはそれに準じた方法によっても製造できる。
【0111】
3) 一般式
【化127】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
で表される化合物は、前記の化合物(VII−1),(VII−3),(VII−4),(VII−5)あるいはそれらのエステルから、それらの3位および4位の二重結合を還元して一重結合とする方法により、各々製造できる。本方法はたとえば、前記(Ia)から(Ib)への変換で用いられたような方法あるいはそれに準じた方法により実施できる。出発化合物としてエステルを用いた場合は、(VII−11)〜(VII−14)のエステル体が製造されるが、これらは2−A)で記載したような加水分解反応に付すことにより、カルボン酸とすることができる。化合物(VII−11)あるいはそのエステルは、化合物(VII−1)あるいはそのエステルを水素化アルミニウムリチウムのような還元剤を用いても製造できる。本反応は溶媒(テトラヒドロフラン,ジオキサン,ジメトキシエタンなどのエーテル類)中で約0℃から100℃の温度で行われる。
【0112】
4) 一般式
【化128】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
で表される化合物は、たとえば化合物(VII−2A)から下式の方法により製造でき る。本方法ではまず(VII−2A)の1位,4位
【化129】
Figure 0003724818
〔式中、R′は低級アルキル基を、他の記号は前記と同意義を示す。〕
を還元し、1,4−ジヒドロ体とする。本還元反応はたとえば、水素化ホウ素ナ トリウム,シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を用いて行われる。反応は通常溶媒(メタノール,エタノール,プロパノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン,ジオキサン,ジメトキシエタンなどのエーテル類など)中で、約15℃から100℃の温度で行われる。次いでこの1,4−ジヒドロ体の1位 を、一般式R'−L〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で示されるアルキル 化剤と反応させ、アルキル化する。アルキル化反応は通常溶媒(テトラヒドロフラン,ジオキサン,ジオキサンなどのエーテル類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類など)中で行われ、塩基(水素化ナトリウム,水素化カリウム,ナトリウムメチラート,ナトリウムエチラート,ナトリウムアミド,カリウム,t−ブトキシドなど)の存在下に反応させることが好ましい。通常約−10℃から100℃の温度で行うことができる。このようにして得られる1−アルキル−1,4 −ジヒドロ体は還元反応に付し、1,2,3,4−テトラヒドロ体(VII−15)に変換される。本還元反応はたとえばシアノ水素化ホウ素ナトリウム,水素化ホウ素ナトリウム,水素化アルミニウムリチウムなどの還元剤を用いて行われる。反応は通常溶媒中、約0℃から100℃の温度で行なわれる。該溶媒は使用する還元剤、基質の種類によって異なるが、前記、(VII−2A)の1,4−ジヒドロ体への還元反応に用いられたような溶媒を用いることができる。(VII−15A)から(VII−15)への変換は前記〔2−A)〕したような加水分解反応により行われる。
【0113】
5) 一般式
【化130】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
で表される化合物は、前記(VII−11)〜(VII−15)から、1炭素増加させる方法により製造できる。本方法は前記の2−A)または2−B)の方法あるいはそれに準じた方法により実施できる。(VII−16)および(VII−19)は下式方法
【化131】
Figure 0003724818
〔式中、X0は−NR1a−あるいは−O−を、R″およびR'''はカルボキシル基における保護基を、他の記号は前記と同意義を示す。〕
により製造することもできる。上式においてカルボキシル基の保護基R″およびR'''としては、たとえばメチル、エチル、メトキシメチル、メトキシエトキシ メチル、ベンジルオキシメチル、tert−ブチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジル、o−ニトロベンジル、ベンズヒドリル、トリチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、アリルなどエステルを形成するタイプの保護基;例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、ジメチルフェニルシリルなどシリルエステルを形成するタイプの保護基などが挙げられる。上式方法ではまず(VII−11A)あるいは(VII−13A)の3位を一般式R'''OCOCH2−L〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表されるアルキル化剤でアルキル化する。本反応は、前記〔4)〕の1位のアルキル化反応と同様の反応条件により実施できる。該アルキル体は保護基R″を除去し、脱炭酸反応に付すと(VII −16A)あるいは(VII−19A)に変換される。保護基R″の除去方法は用いる保護基の種類によって異なるが、たとえばR″がメチル,エチルなどの低級アルキル基の場合、前記〔2−A)〕したような方法で加水分解することによって脱保護することができる。この際、R'''が同様にメチル,エチルなどの低級アルキル基の場合にはR'''も除去されてジカルボン酸として単離される場合もある。R″が除去されたカルボン酸は加熱により、脱炭酸反応が進み、化合物(VII−16A)あるいは(VII−19A)が得られる。この際、R″およびR'''が共に除去されたジカルボン酸である場合には本脱炭酸により、一挙に(VII−16)あるいは(VII−19)が得られる。本脱炭酸反応は通常溶媒(ピリジン,ピコリン,ベンゼン,トルエン,ジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミド,酢酸など)中で約40℃から200℃の温度で行われる。このようにして得られる化合物(VII−16A),(VII−19A)のR'''は、その種類に応じた脱保護反応により除去され、化合物(VII−16),(VII−19)へ変換できる。
【0114】
6) 一般式
【化132】
Figure 0003724818
で表される化合物は、一般式
【化133】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物を前記〔5)〕で用い た一般式R'''OCOCH2−Lで表されるアルキル化剤を用いてアルキル化し、次いで保護基R'''を除去することにより製造される。該アルキル化反応および 脱保護反応は前記と同様の条件下で行うことができる。
【0115】
7) 一般式
【化134】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
で表される化合物のうちXdが−NR1a−であり、R2およびR2aの少くとも一方が水素である化合物(VII'−23)および(VII'−24)は下式方法
【化135】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
により製造することができる。上式方法ではまず(VII−2A)あるいは(VII−7A)を、アルキル化して四級塩とし、次いで還元して1,2−ジヒドロ体(VII−23A),(VII−24A)に変換する。本変換反応は前記、化合物(Ic)→(Id)→(Ie)の変換反応(方法▲3▼)と同様の方法により行うことができる。このようにして得られる化合物(VII−23A),(VII−24A)は、前記〔2−A)〕のような方法によりR'を除去し、各々(VII−23),(VII−24)を製造することができる。
別法として、(VII−23)は一般式
【化136】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
で示される方法により製造される。本法ではベンゾフェノン誘導体を出発原料として用い、例えば一般式
【化137】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す〕で表わされるプロピオン酸誘導体を反応させ、置換ベンゾフェノン体に変換する。本化合物を脱水反応に付すと、閉環体(VII−23A)を得ることができる。(VII−23A)は前記〔2−A)〕のような方 法によりR'を除去し、(VII−23)を製造することができる。
(VII−23)を前記〔2−A)〕あるいは〔2−B)〕の方法と同様の方法により、一炭素増加すると、(VII−24)が製造される。
【0116】
8)一般式
【化138】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
で表わされる化合物のうちXdがSであり、R2、R2aが共に水素であり、βが0である化合物の一部は公知であり、たとえば、夏苅ら、ヨーロッパ公開番号第481383号(1992年4月22日公開)にその合成中間体として合成法が記載されている。β=0である他の化合物(VII−25)もその方法に準じた方 法により製造できる。(VII−25)を前記〔2−A)〕あるいは〔2−B)〕の方法と同様の方法により一炭素増加すると、(VII−26)が製造される。
9) 一般式
【化139】
Figure 0003724818
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕
で表される化合物は、たとえば一般式(VII−6)〜(VII−10),(VII−16)〜(VII −22)、(VII−24)および(VII−26)から、前記の〔2−A)〕あるいは〔2−B)〕の1炭素増加反応を用いて製造することができる。
10)上記1)〜3)、5)および9)に準じた方法により、一般式(VII)の−X'−Y'−において、X'、Y'の一方がSであり、他方が−CO−である化合物を製造することができる。さらに一般式(VII)のX'、Y'の一方が−CO−である化合物は、五硫化リンなどを用いるチオキソ化反応により−CS−である化合物に変換できる。
【0117】
11)一般式
【化140】
Figure 0003724818
〔式中、αは1ないし3の整数、その他の記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物は、方法2B)に記載されるような還元反応によって相当するカルボン酸から製造される。
12)一般式
【化141】
Figure 0003724818
〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物は、方法2B)に記載される変換(OH→L)によって、相当するヒドロキシル化合物(XIV)から製造される。
13)一般式
【化142】
Figure 0003724818
〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合物は、R5−NH2(R5は前記と同意義を示す)で表されるアミンと反応させることによって化合物(XV)から製造される。この反応は化合物(II)と(III)のアルキル化反応(方法▲1▼−ii))に記載されるのと同様の条件を用いることによって製造される。
これらの化合物の置換基中に官能基を含む場合は公知の種々の方法により、所望の他の官能基へ変換できる。例えば、置換基がカルボキシル基あるいはそのエステルなどを含む基である場合、例えばアミン類と反応させてアミド基へ変換あるいは還元反応に付してヒドロキシメチル基などへ変換し、化合物(I)および(I′)の合成原料とすることができる。
【0118】
化合物(I−A)またはその塩を製造するための原料化合物としては例えば、式(S−1)、(S−2)で表わされる化合物が用いられる。これらの化合物は例えば以下の反応図1に示す方法あるいはそれに準じた方法で製造することができる。
(反応図1)
【化143】
Figure 0003724818
〔式中、P1およびP2はカルボキシル基における保護基を、tは2ないし4の整数を他の記号は前記と同意義を示す。〕
上式においてカルボキシル基の保護基P1およびP2としては例えば、メチル、エチル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、ベンジルオキシメチル、tert−ブチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジル、o−ニトロベンジル、ベンズヒドリル、トリチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、アリルなどのエステルを形成するタイプの保護基;例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、イソプロピルジメチルシリルなどのシリルエステルを形成するタイプの保護基などが用いられる。
【0119】
本方法ではまず化合物(S−a)を分子内閉環させて化合物(S−b)とする。本閉環反応は一般にディークマン反応(Dieckmann Condensation)として知られている反応〔シェーファー(J. P. Schaefer)ら、オーガニック リアクションズ,15巻,1〜203頁(1967年発行)〕により、塩基(例えば、水素化ナトリウム、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムアミド、カリウム、tert−ブトキシドなど)の存在下に反応に不活性な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンなど)中で行われる。用いられる塩基の量は(S−a)1モルに対して当モル以上、好ましくは1.5〜3モルであり、反応温度は約0℃から130℃の範囲で行われる。反応時間は原料化合物の種類、反応温度などによって異なるが、通常約0.5〜5時間である。
化合物(S−b)の保護されたカルボキシル基を除去反応に付してケトン化合物(S−c)を製造する。本反応は用いる保護基P1の種類によって種々の反応条件で行われるが、例えばP1がメチル,エチルなどの低級アルキル基の場合、酸性またはアルカリ性条件下の加水分解反応条件が好んで用いられ、通常P1の除去と同時に脱炭酸反応が進行し、化合物(S−c)を製造できる。本反応は例えば、溶媒(例えば、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタンなどのエーテル類、あるいはこれらの混合溶媒など)中、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化バリウムなどのアルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物を用いるアルカリ性条件下、あるいは塩酸,臭酸,硫酸などの無機酸またはギ酸、酢酸などの有機酸あるいはこれら酸類の混合物などを用いる酸性条件下に行われる。反応温度は通常約0℃〜150℃、好ましくは約15℃〜110℃であり、反応時間は約0.5〜24時間、好ましくは約1時間〜10時間である。
【0120】
化合物(S−c)からアミノ化合物(S−1)への変換はオキシム誘導体を還元する方法が好んで用いられる。本方法では化合物(S−c)をまず常法により、ヒドロキシルアミンと反応(例、エタノール中、ヒドロキシルアミン・塩酸塩と酢酸ナトリウム存在下、20℃〜70℃で反応)させてオキシム化合物とし、次いで還元反応に付して化合物(S−1)を製造する。本還元反応は、例えば、ビユーラー(C. A. Buehler)ら、サーベイ オブ オーガニック シンセシス(Survey of Organic Syntheses),423〜424頁(1970年,ウィリー−インターサイエンス社発行)に記載されている方法に記載されている方法により実施される。例えば、酸性(例えば、酢酸溶媒中)、あるいは塩基性(例えば、エタノールおよびアンモニア水の混合溶媒中、酢酸アンモニウム存在下)の条件下に亜鉛末による還元反応が用いられる。
ヒドロキシル化合物(S−2)は化合物(S−c)を還元反応に付して製造される。本還元反応は例えばシアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤が好んで用いられる。反応は溶媒(例えば、メタノール,エタノール,テトラヒドロフラン,ジオキサン,ジメトキシエタンなど)中で約0℃から50℃の温度で行われ、反応時間は約15分から5時間である。
原料化合物として製造される上記化合物は塩を形成していてもよく、これらの塩としては、例えば無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが用いられる。さらにこれらの化合物が−COOHなどの酸性基を有している場合、無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネ シウムなどのアル カリ金属またはアルカリ土類金属など、アンモニア)または有機塩基(例えばトリエチルアミンなどのトリ−C1-3アルキルアミンなど)と塩を形成してもよい。
上記の方法により得られる化合物は、自体公知の精製手段例えば濃縮,液性変換,転溶,溶媒抽出,カラムクロマトグラフィー,結晶化,再結晶などにより精製,採取してもよいし、混合物のまま各々次反応に使用してもよい。
【0121】
また、上記各反応において、原料化合物は、置換基としてアミノ基,カルボキシル基,ヒドロキシル基を有する場合、これらの基にペプチド化学などで一般的に用いられるような保護基が導入されたものであってもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
アミノ基の保護基としては、例えば置換基を有していてもよいC1-6アルキル カルボニル(例えば、ホルミル、メチルカルボニル、エチルカルボニルなど)、フェニルカルボニル、C1-6アルキル−オキシカルボニル(例えば、メトキシカ ルボニル、エトキシカルボニルなど)、フェニルオキシカルボニル(例えば、ベンズオキシカルボニルなど)、C7-10アラルキル−カルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、トリチル、フタロイルなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードなど)、C1-6アルキル−カルボニル(例えば、メチルカルボニル、エチルカルボ ニル、ブチルカルボニルなど)、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
【0122】
カルボキシル基の保護基としては、例えば置換基を有していてもよいC1-6ア ルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、トリチル、シリルなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードなど)、C1-6アルキルカルボニル(例えば、ホルミル、メチルカルボニル、エチ ルカルボニル、ブチルカルボニルなど)、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし3個程度である。
ヒドロキシル基の保護基としては、例えば置換基を有していてもよいC1-6ア ルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチルなど)、フェニル、C7-10アラルキル(例えば、ベンジルなど)、C1-6アルキルカルボニル(例えば、ホルミル、メチルカルボニル、エチルカル ボニルナド)、フェニルオキシカルボニル(例えば、ベンズオキシカルボニルなど)、C7-10アラルキル−カルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど)、ピラニル、フラニル、シリルなどが用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードなど)、C1-6アル キル、フェニル、C7-10アラルキル、ニトロ基などが用いられ、置換基の数は1ないし4個程度である。
また、保護基の除去方法としては、それ自体公知またはそれに準じる方法が用いられるが、例えば酸、塩基、還元、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウムなどで処理する方法が用いられる。
以上の方法によって得られる化合物(I)および(I')は、たとえば再結晶、蒸留,クロマトグラフィーなどの通常の分離手段により単離、精製することができる。かくして得られる化合物(I)および(I')が遊離体で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法(例えば、中和等)によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法により、遊離体または他の塩に変換することができる。
化合物(I)および(I')が光学活性体である場合は、通常の光学分割手段により、d体、l体に分離することができる。
【0123】
化合物(I)および(I')またはその薬学的に許容しうる塩(例えば前記した無機または有機塩基との塩、または無機または有機酸との塩など)は優れたアシル−CoA :コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)の阻害作用を有し、かつ急性毒性(LD50:マウスに対して経口投与で300mg以上)、連続投与による毒性ともに弱く医薬として安全である。ACATは細胞内でのコレステロールの高級脂肪酸エステル化に関わる酵素で、コレステロールのエステルとして吸収、および末梢各臓器、細胞(例えば、動脈壁、マクロファージなど)などにおけるコレステロールのエステルとしての蓄積に重要な役割を果たしていることが知られている。従ってACAT阻害作用物質は食餌性コレステロールの腸管からの吸収を阻害し、血中コレステロール値の上昇を抑制するとともに、動脈硬化巣における細胞内コレステロールエステルの蓄積を抑え、粥状硬化の進展を妨げることができる。よって、優れたACAT阻害作用を有する本発明化合物(I)および(I')またはその塩は、哺乳動物(例えばマウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒトなど) における高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、及びこれらに起因する疾患(例えば心筋梗塞などの虚血性心疾患および脳梗塞・脳卒中などの脳血管障害など)に対する安全な予防・治療剤として有用である。
【0124】
また化合物(I)および(I')またはその薬学的に許容し得る塩の中には過酸化脂質の生成抑制作用(抗酸化作用) を示すものが含まれる(例えば、前記式(I)および(I')においてA環、B環およびJ環のうち少くともひとつがC1-4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基または水酸基で置換されたベンゼン環である化合物)。生体における脂質の過酸化は、動脈硬化症や脳及び心臓血管系における虚血性疾患の発症と深い関わりのあることが知られている。従ってACAT阻害作用と抗酸化作用を併せ持つ化合物(I)および(I')またはその塩は、血中コレステロール及び過酸化脂質の両面から、これらに起因する種々の血管病変を予防・治療することができるので医薬品としての有用性が高い。
一般式(I)および(I')で表わされる化合物またはその薬学的に許容しうる塩を上記の医薬品として用いる場合、適宜の薬理学的に許容され得る担体、賦形剤(例えばデンプン、乳糖、白糖、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなど)、結合剤(例えば、デンプン、アラビヤゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなど)、滑沢剤(例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムタルクなど)、崩壊剤(例えばカルボキシメチルセルロースカルシウム、タルクなど)、希釈剤(例えば生理食塩水など)等と混合し、常法により散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤または注射剤などの形態で経口的または非経口的に投与することができるが、コレステロールの吸収阻害の目的に使用するときは経口的に投与することがより好ましい。投与量は化合物(I)および(I')またはその 塩の種類、投与ルート、症状、患者の年令などによっても異なるが、例えば成人の 高コレステロール血症患者に経口的に投与する場合、1日量は体重1kgあたり約0.005〜 50mg、好ましくは約0.05〜10mg、さらに好ましくは約0.2〜4mgで、この量を1日1〜3回に分割投与するのが好ましい。
【0125】
【作用】
この発明の化合物(I)および(I')またはその塩は優れたACAT阻害作用、血中コレステロール低下作用および/またはタキキニン受容体拮抗作用を有するが、以降にその薬理試験の結果を示す。
(1) アシル−CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害作用
〔実験法〕
酵素標本ACATはハイデル〔Heider〕らのジャーナル オブ リピッド リサーチ〔Journal of Lipid Research〕、24巻、1127頁(1982年)に記載の方法に従って、20時間絶食させた6週齢雄性スプレイグ−ドウリイ〔Sprague−Dawley 〕ラットの小腸粘膜ミクロゾーム画分から調製した。
ACAT活性はヘルゲルート〔Helgerud〕らの方法(ジャーナル オブ リピッド リサーチ、22巻、271頁、1981年)に従って、〔1−14C〕オレオイル−CoAと内因性コレステロールからのラベル化コレステロールエステル の生成量を測定することによって算出した。
〔結果〕
〔表1〕には被験化合物(下記実施例で得られた化合物のうち代 表的化合物)を10-6M添加したときのラベル化コレステロールエステル生成阻 害率(%)をACAT阻害作用の指標として示す。
【0126】
【表1】
Figure 0003724818
〔表1〕により化合物(I)および(I')またはその塩が優れたACAT阻害作用を持つことが示される。
【0127】
(2)血中高コレステロール低下作用
(コレステロール低下作用)
〔実験法〕
1群6匹のICRマウス(3匹ずつ2群に分ける)に7日間高コレステロール−コール酸含有飼料を摂取させ高コレステロール血とした。最後の2日間に被験化合物を経口投与し、全投与量の半量を6日目に、残りの半量を7日目に投与した。一夜(最後の投与後16時間)絶食後、動物を屠殺し、2群各々の動物の血清を集め、各々コレステロール量とヘパリン沈殿リポ蛋白(HPL)量を測定した。コレステロールとHPL量は共に自動分析計を用いて測定し、前者は酵素法によるCHOD−PAP法で、後者は比濁法(Shurr らの方法)〔C. E. Dau 編,Atherosclerosis Drug Discovery, Plenum Publishing, New York, 215−229頁 & 231−249頁,1976年発行〕によって測定した。
〔表2〕にコレステロールとHPLのコントロール群に比しての低下率(%)を示す。
〔結果〕
【表2】
Figure 0003724818
〔表2〕から化合物(I)および(I')またはその塩が優れた血中高コントロール低下作用を示すことは明らかである。(po は経口投与を示す)
【0128】
また、本発明の化合物(I)および(I')またはその塩は優れたタキキニン受容体拮抗作用、特にサブスタンスP(以下SPと省略する場合がある)受容体拮抗作用を有し、かつ毒性は弱く医薬として安全である。
サブスタンスP(SP)は、1931年ウマ腸管抽出物中に存在が確認され、1971年構造決定されたアミノ酸11個からなる神経ペプチドである。SPは中枢および末梢の神経系に広く分布しており、一次知覚ニューロンの伝達物質としての機能の他、血管拡張作用,血管透過性亢進作用,平滑筋収縮作用,神経細胞興奮作用,唾液分泌作用,利尿亢進作用,免疫作用などの生理活性を有する。特に、痛みインパルスにより脊髄後角の終末から遊離されたSPが2次ニューロンに痛み情報を伝えること、末梢終末より遊離されたSPがその受容野に炎症反応を惹起することが知られている。また、SPはアルツハイマー型痴呆にも関与していると考えられている。従って、優れたSP受容体拮抗作用を有する本発明の化合物(I)および(I')またはその塩は、哺乳 動物(例えば、マウス,ラット,ハムスター,ウサギ,ネコ,イヌ,ウシ,ヒツジ,サル,ヒトなど)に対する安全な疼痛、炎症、アレルギー、喘息、咳などの気道疾患、排尿障害(頻尿、失禁など)および痴呆などの予防・治療剤として有用である。
【0129】
(3)〔ラジオ・リガンド レセプター結合阻害活性〕
ヒトリンパ芽球細胞(IM−9)からの受容体を用いた結合阻害活性
マーガレト(A. Margaret)モレキュラー ファーマコロジー(Molecular Pharmacology 42巻,458頁(1992年発行))らの方法を改変して用いた。受容体はヒトリンパ芽球細胞(IM−9)より調製した。IM−9細胞(2×105 cells/ml)を接種後3日間培養(1リットル)した後、500xgで5分間遠心を行い細胞ペレットを得た。得られたペレットをリン酸緩衝液(フローラボラトリー社,CAT.No.28−103−05)を用いて1回洗浄後、30mlの120mM塩化ナトリウム、5mM塩化カリウム、2ug/mlキモスタチン、40ug/mlバシトラシン、5ug/mlホスホラミドン、0.5mMフェニルメチルスルホニルフルオライド、1mMエチレンジアミン四酢酸を含む50mMトリス・塩酸緩衝液(pH7.4)中でポリトロン・ホモゲナイザー〔キネマチカ(Kinematika)社製、ドイツ〕を用いて破砕し、40,000xgで20分間遠心した。沈さを30mlの上記緩衝液で2回洗浄した後、受容体標品として凍結(−80℃)保存した。
【0130】
この標品を0.5mg/mlのタンパク濃度になるように反応緩衝液〔50mMトリス・塩酸緩衝液(pH7.4)、0.02%牛血清アルブミン、1mMフェニルメチルスルホニルフルオライド、2μg/mlキモスタチン、40μg/mlバシトラシン、3mM塩化マンガン〕に懸濁し、100μl容量を反応に使用した。サンプル、125I−BHSP(0.46KBq)をも加え、0.2mlの反応緩衝液中で25℃、30分反応させた。非特異的結合量は2×10-6Mに成るようにサブスタンスPを添加して求めた。反応後、セルハーベスター〔290PHD、ケンブリッジ・テクノロジー・インコーポレーション(Cambridge Technology, Inc.)社製、米国〕を用いて、グラスフィルター〔GF/B,ワットマン(Whatman)社製、米国〕上に急速濾過して反応を停止し、250μlの0.02%牛血清アルブミンを含む50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)で3回洗浄し、フィルター上に残った放射活性をガンマ・カウンターで測定した。フィルターは使用前に0.1%ポリエチレンイミンに一昼夜浸せき後風乾したものを用いた。薬剤の拮抗活性は上記の条件下で、50%阻害を示すに必要な薬剤濃度(IC50値)としてnMで表示した〔表3〕〔表4〕。
【0131】
【表3】
Figure 0003724818
【0132】
【表4】
Figure 0003724818
〔表3〕〔表4〕より、本発明化合物(I)および(I')またはその塩が優れたサブスタンスP受容体拮抗作用を有することがわかる。
【0133】
【実施例】
本発明は、さらに下記の参考例、実施例で詳しく説明されるが、これらの例は単なる実例であって本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
参考例、実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出は、特記しない場合はTLC(Thin Layer Chromatography、薄層クロマトグラフィー)による観察下に行われた。TLC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Merck) 社製の60F254を、展開溶媒としてカラムクロマトグラフィーで溶出溶媒とし て用いられた溶媒を、検出法としてUV検出器を採用した。カラムクロマトグラフィー用のシリカゲルはメルク社製のシリカゲル60(70−230メッシュ)を用いた。室温とあるのは通常約10℃から35℃を意味する。
抽出液の乾燥には硫酸ナトリウムまたは硫酸マグネシウムを用いた。
実施例、参考例中の略号は以下を意味する。
DMF:ジメチルホルムアミド,THF:テトラヒドロフラン,DMSO:ジメチルスルホキシド,Hz:ヘルツ,J :カップリング定数,m:マルチプレット,q:クワルテット,t:トリプレット,d:ダブレット,s:シングレット,b:ブロード,like:近似
【0134】
実施例1
6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−4−フェニ ル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
(A法)
6−クロロ−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸(450mg)のジクロロメタン(20ml)溶液に塩化オキザリル(0.2 2ml)およびDMF(1滴)を室温で加え、1時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物を無水THF(20ml)に溶解し、2,4−ジフルオロアニリン(0.30ml)およびトリエチルアミン(0.27ml)の無水THF溶液を加え、室温で1.5時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加え、水,希塩酸,水,炭酸水素ナトリウム水,および水で順次洗浄、乾燥後溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(520mg)として得られた。
(B法)
6−クロロ−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸(300mg)の1,2−ジクロロエタン(10ml)溶液に1−ヒドロキシ ベンゾトリアゾール(135mg)および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミ ド(220mg)を加えて室温で0.5時間かきまぜた。この混合物に2,4−ジフルオロアニリン(0.20ml)を加えて室温で16時間かきまぜた。反応液を濃 縮し、残留物に酢酸エチルを加えて析出結晶をろ別した。ろ液を希塩酸、水,炭酸カリウム水、および水で順次洗浄、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(350mg)として得られた。
融点 189−191℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:6.70-6.93(2H,m), 7.08(1H,d,J=2.2Hz), 7.24-7.63(6H,m), 8.10(1H,m), 8.39(1H,d,J=8.6Hz), 8.68(1H,b)
元素分析値 C2212NO3ClF2として
計算値 C,64.17; H,2.94; N,3.40
実測値 C,63.91; H,2.84; N,3.44
以下の実施例2〜97においては、具体的方法を特記しない場合、各々の実施例化合物に対応するカルボン酸およびアニリンを出発原料として用い、実施例1の(A法)あるいは(B法)と実質的に同様な方法を用いて目的化合物を得た。各実施例化合物の合成方法(A法またはB法)は実施例の化合物名の後に(A)または(B)で示した。
【0135】
実施例2
4−(4−フルオロフェニル)−6−メチル−1−オキソ−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド(A)融点 228−229℃(エタノールから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.39(3H,s), 3.76(6H,s), 3.77(3H,s), 6.10(2H,s), 6.88(1H,s), 7.10-7.30(4H,m), 7.44(1H,d,J=8.0Hz), 7.90(1H,s), 8.31(1H, d,J=8.0Hz)
元素分析値 C2622NO6Fとして
計算値 C,67.38; H,4.78; N,3.02
実測値 C,67.21; H,4.92; N,3.13
実施例3
N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−6− (1−メチルエチル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド(A)
融点 175−176℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.17(6H,d,J=7.0Hz), 2.87(1H,m), 6.70-6.90(2H, m), 6.96(1H,d,J=2.0Hz), 7.18-7.57(6H,m), 8.12(1H,m), 9.74(1H,b)
元素分析値 C2518NO33として
計算値 C,68.65; H,4.15; N,3.20
実測値 C,68.68; H,4.00; N,3.14
【0136】
実施例4
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−4−(4−フルオロフ ェニル)−6−(1−メチルエチル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド(A)
融点 220−222℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.11(12H,d,J=6.8Hz), 1.18(6H,d,J=6.8Hz), 2.87(1H,m), 2.97(2H,m), 6.97(1H,d,J=1.4Hz), 7.10-7.55(9H,m), 8.18(1H,b)
元素分析値 C3132NO3Fとして
計算値 C,76.68; H,6.64; N,2.88
実測値 C,76.30; H,6.60; N,2.84
実施例5
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−4−(2−クロロフェ ニル)−6,7−ジメチル−2−(1−メチルエチルオキシ)−3−キノリンカ ルボキサミド(A)
融点 176−178℃(エーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.04(12H,brs), 1.46(3H,d,J=6.4Hz), 1.51(3H,d, J=6.2Hz), 2.26(3H,s), 2.43(3H,s), 2.60-3.80(2H,brs), 5.78(1H,m), 6.82(1H,s), 7.00-7.65(8H,m), 7.67(1H,s)
元素分析値 C333722Clとして
計算値 C,74.91; H,7.05; N,5.29
実測値 C,74.98; H,7.09; N,5.35
【0137】
実施例6
4−〔3,5−ビス−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド(A)
融点 334−338℃(アセトン−メタノールから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.24(12H,d,J=7.0Hz), 1.64(18H,s), 2.35(1H,s), 2.74(1H,m), 3.97(3H,s), 5.59(1H,s), 7.09-7.13(1H,m), 7.29-7.50(5H,m), 7.67-7.73(2H,m), 8.66-8.71(1H,m)
元素分析値 C374623・1/4H2Oとして
計算値 C,77.79; H,8.20; N,4.90
実測値 C,77.75; H,8.22; N,4.75
実施例7
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−4−(2−クロロフェ ニル)−1−エチル−6,7−ジメチル−2−オキソ−3−キノリンカルボキサ ミド(A)
融点 217−222℃(アセトン−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.11(12H,d,J=6.2Hz), 1.50(3H,t,J=7.2Hz), 2.19(3H,s), 2.44(3H,s), 3.10(2H,brs), 4.38-4.68(2H,m), 6.79(1H,s), 7.02-7.50(8H,m), 9.79(1H,s)
元素分析値 C323522Clとして
計算値 C,74.62; H,6.85; N,5.44
実測値 C,74.70; H,7.06; N,5.41
【0138】
実施例8
N−(2,5−ジメトキシフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1− オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド(A)
融点 186−187℃(アセトン−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.72(3H,s), 3.90(3H,s), 6.59(1H,dd,J=12.0,3.0Hz), 6.81(1H,d,J=8.8Hz), 7.10-7.30(5H,m), 7.60-7.72(2H,m), 7.96(1H,d,J=2.8Hz), 8.44(1H,dd,J=7.2,1.0Hz), 9.23(1H,b)
元素分析値 C24185Fとして
計算値 C,68.73; H,4.33; N,3.34
実測値 C,68.66; H,4.37; N,3.47
実施例9
3,4−トランス−4−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチル−N−(3−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド(A)
融点 273−275℃(クロロホルムから再結晶)
NMR(200MHz,DMSO-d6)ppm:2.25(3H,s), 2.88(3H,s), 4.54(1H,s), 4.65(1H,s), 6.83-7.43(11H,m), 7.96-8.00(1H,m)
元素分析値 C242122Fとして
計算値 C,74.21; H,5.45; N,7.21
実測値 C,73.75; H,5.20; N,7.32
【0139】
実施例10
3,4−トランス−4−(2−クロロフェニル)−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6,7−トリメチル−2−オキソ− 3−キノリンカルボキサミド(A)
融点 230−233℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.19(3H,s), 2.29(3H,s), 3.44(3H,s), 4.00(1H,d,J=1.6Hz), 5.30(1H,s like), 6.57-6.65(1H,m), 6.72-6.90(2H,m), 6.89(1H,s), 7.00-7.23(2H,m), 7.01(1H,s), 7.37-7.45(1H,m), 8.11-8.26(1H,m), 8.43(1H,brs)
元素分析値 C252122ClF2として
計算値 C,66.01; H,4.65; N,6.16
実測値 C,65.98; H,4.85; N,6.03
実施例11
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル −3−キノリンカルボキサミド(A)
融点 201−203℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.98(6H,d,J=6.2Hz), 1.08(6H,d,J=6.6Hz), 2.68(2H,m), 3.45(3H,s), 4.02(1H,d,J=4.0Hz), 4.49(1H,d,J=3.6Hz), 6.90-7.50(12H,m)
元素分析値 C293122Clとして
計算値 C,73.33; H,6.58; N,5.90
実測値 C,73.06; H,6.61; N,5.92
【0140】
実施例12
3,4−シス−4−〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキ シフェニル〕−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド実施例6で得た化合物(300mg),酢酸(8ml)および10%パラジウム−炭素(50%含水)(150mg)の混合物を水素雰囲気下で90−100℃で15時間かきまぜた。冷後、混合物をろ過し、ろ液は溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルに溶解し、水,炭酸水素ナトリウム水および水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(160mg)として得られた。
融点 268−270℃(アセトン−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.87(6H,d,J=6.8Hz), 1.00(6H,d,J=6.8Hz), 1.39(18H,s), 2.41(1H,m), 3.41(3H,s), 4.40(1H,d,J=5.6Hz), 4.93(1H,d,J=5.6Hz), 5.22(1H,s), 6.82(1H,s), 7.02-7.53(8H,m), 8.16-8.20(1H,m)
元素分析値 C374823として
計算値 C,78.13; H,8.51; N,4.92
実測値 C,77.94; H,8.60; N,4.83
実施例13
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−4−(4−フルオロフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−(1−メチルエチル)−2 −オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
実施例4で得た化合物を用いて実施例12と実質的に同様の方法で反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 223−225℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.98,1.06(each 6H,d,J=7.0Hz), 1.16,1.17(each 3H,d,J=7.0Hz), 2.65(2H,b), 2.82(1H,m), 3.98(1H,d,J=7.0Hz), 5.00(1H,d,J=7.0Hz), 6.86-7.29(10H,m)
元素分析値 C3134NO3Fとして
計算値 C,76.36; H,7.03; N,2.87
実測値 C,76.06; H,7.14; N,3.08
【0141】
実施例14
N−(2,5−ジメトキシフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−3,4−ジヒドロ−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
実施例8で得た化合物を用いて、実施例12と実質的に同様の方法で反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 133−136℃(アセトン−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.72(3H,s), 3.78(3H,s), 4.83(1H,d,J=3.5Hz), 5.35(1H,d,J=3.5Hz), 6.57(1H,dd,J=12.0,2.8Hz), 6.73(1H,d,J=9.0Hz), 6.83-7. 07(4H,m), 7.31(1H,d,J=7.2Hz), 7.50-7.70(2H,m), 7.86(1H,d,J=2.6Hz). 8.25(1H,d,J=7.6Hz), 8.49(1H,b)
元素分析値 C2420NO5F・1/3H2Oとして
計算値 C,67.94; H,4.91; N,3.30
実測値 C,67.73; H,4.98; N,3.30
実施例15
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6,7−トリメチル −3−キノリンカルボキサミド(A)
融点 145−146℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.06(12H,d like,J=6.6Hz), 2.07(3H,s), 2.24(3H,s), 2.71(2H,m), 3.01(3H,s), 3.11(1H,m), 3.25-3.52(2H,m), 4.90(1H,d,J=3. 2Hz), 6.62(2H,s), 6.80-6.90(1H,m), 7.05-7.30(5H,m), 7.40-7.50(1H,m), 7. 56(1H,bs)
元素分析値 C31372OClとして
計算値 C,76.13; H,7.62; N,5.73
実測値 C,75.95; H,7.74; N,5.80
【0142】
実施例16
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド(トランス:シス=約3:1混合物)(A)
融点 214−216℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.90-1.30,1.17(total 12H,m,d,J=7.0Hz), 2.06,2.35-3.05(total 2H,d,J=5.8Hz,m), 2.90-3.20(2H,m), 3.35-3.70(1H,m), 3.38,3.46,3.51(total 3H,each s), 4.30,4.33,4.41(1H,each d,J=6.2Hz,J=11.0Hz,J=8.0Hz), 6.55-7.60(13H,m)
元素分析値 C303422として
計算値 C,79.26; H,7.54; N,6.16
実測値 C,79.10; H,7.65; N,6.30
実施例17
4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−N −(3−メチルフェニル)−2−オキソ−3−キノリンアセタミド(トランス:シス=約3:1混合物)(A)
融点 161−162℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.25-2.55(1H,m), 2.31(3H,s), 2.60-2.80(1H,m), 3.40-3.65(0.75H,m), 3.47(2.25H,s), 3.50(0.75H,s), 3.70-3.85(0.25H,m), 4.76(0.75H,d,J=13Hz), 5.05(0.25H,d,J=7.0Hz), 6.63(0.75H,d,J=7.8Hz), 6.85-7.50(11.25H,m), 7.85(0.25H,bs), 8.11(0.75H,bs)
元素分析値 C252322Cl・0.2H2Oとして
計算値 C,71.07; H,5.58; N,6.63
実測値 C,71.07; H,5.56; N,6.53
【0143】
実施例18
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−6,7−ジメトキシ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノ リンアセタミド(トランス:シス=約4:1混合物)(A)
融点 205−207℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.85-1.35,1.17(total 12H,m,d,J=6.8Hz), 2.04,2.55-2.80(total 2H,d,J=5.2Hz,m), 3.06(2H,m), 3.30-3.55(1H,m), 3.36,3.42,3.45(total 3H,each s), 3.62,3.65(total 3H,each s), 3.89,3.90,3.94(total 3H,each s), 4.24,4.33(total 1H,each d,J=10Hz,J=11Hz), 6.21,6.30(total 1H, each s), 6.56,6.66(total 1H,each s), 7.00-7.50(9H,m)
元素分析値 C323824として
計算値 C,74.68; H,7.44; N,5.44
実測値 C,74.82; H,7.50; N,5.36
実施例19
N−〔2,6−ビス−(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2, 3,4−テトラヒドロ−1,4−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド(A)
融点 236−237℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.13(12H,d,J=6.6Hz), 1.49(3H,s), 2.01(1H,dd,J=14.4Hz,J=2.0Hz), 2.88(1H,dd,J=14.4Hz,J=9.6Hz), 3.00(2H,m), 3.40,3.45 (total 3H,each s), 3.86(1H,d,J=9.8Hz), 6.53(1H,d,J=2.4Hz), 6.9-7.5(10H, m)
元素分析値 C313522Clとして
計算値 C,74.01; H,7.01; N,5.57
実測値 C,73.71; H,6.89; N,5.87
【0144】
実施例20
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6,7−トリメチル −2−オキソ−3−キノリンアセタミド(A)
融点 213−215℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.95-1.30,1.16(total 12H,m,d,J=6.8Hz), 2.06,2.13(total 3H,each s), 2.24,2.30(total 3H,each s), 2.56(1H,dd,J=15.0,3.8Hz), 2.79(1H,dd,J=15.0,7.8Hz), 3.06(2H,m), 3.39,3.45(total 3H,each s), 3. 40-3.60(1H,m), 4.69,4.85(total 1H,each d,J=10.0Hz,J=13.0Hz), 6.23,6.47 (total 1H,each s), 6.79,6.90(total 1H,each s), 7.00-7.30,7.40-7.55,7.55 (total 8H,m,m,s)
元素分析値 C323722Clとして
計算値 C,74.33; H,7.21; N,5.42
実測値 C,74.13; H,7.09; N,5.83
実施例21
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチ ル−2−オキソ−3−キノリンアセタミド(A)
融点 231−234℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル−エタノールから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.00-1.30,1.16(total 12H,m,d,J=6.8Hz), 2.55(1H,dd,J=15.0,4.0Hz), 2.76(1H,dd,J=15.0,7.4Hz), 3.06(2H,m), 3.39,3.45(total 3H,each s), 3.40-3.70(1H,m), 4.83,4.96(total 1H,each d,J=12.0Hz,J=14.0 Hz), 6.46,6.62(total 1H,each s), 6.90-7.56(10H,m)
元素分析値 C303222Cl2・0.2CH3CO225として
計算値 C,68.37; H,6.26; N,5.18
実測値 C,68.14; H,6.42; N,5.24
【0145】
実施例22
3,4−シス−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−N−〔2−メチル−6−(1−メチルエチル)フェニル〕−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド
6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フ ェニル−3−キノリン酢酸(トランス:シス=約4:1混合物,参考例12記載)(220mg)の無水THF(7ml)溶液に室温で塩化オキザリル(0.11ml)およびDMF(1滴)を加えて0.5時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物を 無水THF(10ml)に溶解し、2−イソプロピル−6−メチルアニリン(0. 135ml)およびトリエチルアミン(0.11ml)の無水THF(5ml)溶液を 加えて、室温で0.5時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加 え、水,希塩酸,水,炭酸水素ナトリウム水および水で順次洗浄、乾燥後、濃縮すると、実施例23の化合物が無色結晶(120mg)として得られた。ろ液は溶媒を留去し、残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:0→3:1で溶出)で分離精製すると、最初の分画に標題化合物が無色結晶(35mg)として得られ、次の分画に下記実施例23の化合物が追加の無色結晶(25mg)として得られた。
融点 162−164℃(イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.17(3H,d,J=7.2Hz), 1.20(3H,d,J=7.2Hz), 2.23(3H,s), 2.37(1H,dd,J=15.1,4.8Hz), 2.91(1H,dd,J=15.1,7.8Hz), 3.09(1H,m), 3.48(3H,s), 3.65(1H,m), 4.25(1H,d,J=6.7Hz), 7.01-7.37(11H,m)
元素分析値 C282922Clとして
計算値 C,72.95; H,6.34; N,6.08
実測値 C,72.64; H,6.57; N,6.19
【0146】
実施例23
3,4−トランス−6−クロロ−1−メチル−N−〔2−メチル−6−(1− メチルエチル)フェニル〕−2−オキソ−4−フェニル−1,2,3,4−テトラ ヒドロ−3−キノリンアセタミド
実施例22記載の方法で実施例22の化合物と共に無色結晶として得られた。
融点 238−240℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3+DMSO−d6)ppm:1.16(3H,d,J=7.0Hz), 1.17(3H,d,J=7.0Hz), 2.21(3H,s), 2.57-2.64(2H,m), 3.10(1H,m), 3.39(3H,s), 3.34-3.50(1H,m), 4.35(1H,d,J=8.8Hz), 6.79(1H,d,J=2.4Hz), 7.01-7.40(10H,m), 8.48(1H,s)
元素分析値 C282922Clとして
計算値 C,72.95; H,6.34; N,6.08
実測値 C,72.64; H,6.40; N,6.15
実施例24−33の化合物は実施例22で用いたカルボン酸および各々対応するアニリンを用いて、実施例22記載の方法と同様に反応して得られた。
実施例24
3,4−シス−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−キノリンアセタミド
融点 160−162℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.20(1H,dd,J=14.4Hz,J=2.0Hz), 3.10(1H,dd,J=14.4Hz,J=9.6Hz), 3.39,3.46(total 3H,each s), 3.81(3H,s), 3.84(6H,s), 4.34(1H,d,J=7.0Hz), 6.17(2H,s), 6.65(1H,s), 6.9-7.3(7H,m)
元素分析値 C272725Clとして
計算値 C,65.52; H,5.50; N,5.66
実測値 C,65.51; H,5.84; N,5.84
【0147】
実施例25
3,4−トランス−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−キノリンアセタミド
融点 157−158℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.58(1H,d,J=6.2Hz), 3.32,3.40(total 3H,each s), 3.66,3.79(total 9H,each s), 4.37(1H,d,J=7.6Hz), 6.14(2H,s), 6.85(1H,d,J=2.4Hz), 6.7-7.4(7H,m)
元素分析値 C272725Clとして
計算値 C,65.52; H,5.50; N,5.66
実測値 C,65.47; H,5.60; N,5.74
実施例26
3,4−シス−6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2,3, 4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド
融点 198−200℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.34(1H,dd,J=15.0Hz,J=4.8Hz), 2.81(1H,dd,J=15.0Hz,J=4.0Hz), 3.47(3H,s), 3.61(1H,m), 4.19(1H,d,J=6.6Hz), 6.8-7.3(9H,m), 7.96(1H,brs), 8.21(1H,m)
元素分析値 C241922ClF2として
計算値 C,65.38; H,4.34; N,6.35
実測値 C,65.32; H,4.41; N,6.37
【0148】
実施例27
3,4−トランス−6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリン アセタミド
融点 165−168℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.55(1H,m), 3.43(3H,s), 3.43(1H,m), 4.18(1H,d,J=13.2Hz), 6.60(1H,m), 6.86(2H,m), 6.97(1H,d,J=8.6Hz), 7.2-7.5(7H,m), 7.8(1H,brs), 8.2(1H,m)
元素分析値 C241922ClF2として
計算値 C,65.38; H,4.34; N,6.35
実測値 C,65.51; H,4.34; N,6.36
実施例28
3,4−シス−6−クロロ−N−(2,6−ジメチルフェニル)−1,2,3,4 −テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド
融点 203−205℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.30(6H,s), 2.37(1H,dd,J=15.2Hz,J=4.8Hz), 2.87(1H,dd,J=15.0Hz,J=8.2Hz), 3.47(3H,s), 3.64(1H,m), 4.24(1H,d,J=6.6Hz), 7.0-7.4(1H,m)
元素分析値 C262522Clとして
計算値 C,72.13; H,5.82; N,6.47
実測値 C,71.75; H,5.84; N,6.55
【0149】
実施例29
3,4−トランス−6−クロロ−N−(2,6−ジメチルフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンア セタミド
融点 201−203℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.20(6H,s), 2.59(2H,m), 3.38(1H,m), 3.43(3H,s), 4.29(1H,d,J=12.0Hz), 6.64(1H,m), 6.9-7.4(10H,m)
元素分析値 C262522Clとして
計算値 C,72.13; H,5.82; N,6.47
実測値 C,71.57; H,5.76; N,6.65
実施例30
3,4−シス−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)−3−キノリンアセタミド
融点 224−227℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.19(6H,s), 2.25(3H,s), 2.35(1H,dd,J=15.2Hz,J=4.8Hz), 2.86(1H,dd,J=15.4Hz,J=7.8Hz), 3.47(3H,s), 3.63(1H,m), 4.24(1H,d,J=6.6Hz), 6.88(1H,s), 7.0-7.3(9H,m)
元素分析値 C272722Clとして
計算値 C,72.55; H,6.09; N,6.27
実測値 C,72.33; H,6.27; N,6.44
【0150】
実施例31
3,4−トランス−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)−3−キノリンアセタミド
融点 191−193℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.16(6H,s), 2.24(3H,s), 2.58(2H,m), 3.4(1H,m), 3.42(3H,s), 4.29(1H,d,J=11.8Hz), 6.65(1H,m), 6.86(2H,s), 6.98(1H,d,J=8.6Hz), 7.1-7.5(6H,m)
元素分析値 C272722Clとして
計算値 C,72.55; H,6.09; N,6.27
実測値 C,72.64; H,6.11; N,6.36
実施例32
3,4−シス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3 −キノリンアセタミド
融点 208−210℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.18(12H,t like,J=6.8Hz), 2.37(1H,dd,J=15.0,5.4Hz), 2.96(1H,dd,J=15.0,7.6Hz), 3.08(2H,m), 3.48(3H,s), 3.55-3.70(1H,m), 4.27(1H,d,J=6.6Hz), 7.00-7.35(12H,m)
元素分析値 C303322Clとして
計算値 C,73.68; H,6.80; N,5.73
実測値 C,73.75; H,6.86; N,5.68
【0151】
実施例33
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル −3−キノリンアセタミド
融点 259−260℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,DMSO−d6)ppm:1.11(12H,d,J=7.0Hz), 1.83(1H,dd,J=15.0,9.0 Hz), 2.37(1H,dd,J=15.0,5.2Hz), 2.67(1H,m), 2.90-3.20(2H,m), 2.96(3H,s), 3.32(3H,s), 4.19(1H,d,J=4.8Hz), 6.68-6.82(2H,m), 7.00-7.40(9H,m), 9.17(1H,s)
元素分析値 C303322Clとして
計算値 C,73.68; H,6.80; N,5.73
実測値 C,73.72; H,6.92; N,5.63
実施例34
3,4−シス−N−〔2,6−ビス−(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン −3−アセタミド
融点 229−232℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.18(12H,d,J=7.0Hz), 2.42(1H,dd,J=15.8Hz,J=6. 2Hz), 2.85(1H,dd,J=16.0Hz,J=7.0Hz), 3.08(2H,m), 3.84(1H,m), 4.39(1H,d,J=7.0Hz), 6.5(1H,brs), 7.1-7.4(10H,m)
元素分析値 C2930NO3Clとして
計算値 C,73.17; H,6.35; N,2.94
実測値 C,73.06; H,6.48; N,2.97
【0152】
実施例35
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス−(1−メチルエチル)フェニル〕−3,4−ジヒドロ−6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピ ラン−3−アセタミド
融点 245−247℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.17(12H,d,J=6.8Hz), 2.17,2.21(total 3H,each s), 2.63(1H,m), 3.06(2H,m), 3.58(2H,m), 4.44(1H,d,J=11.2Hz), 6.49(1H,brs), 6.78(1H,brs), 7.0-7.5(6H,m)
元素分析値 C3033NO3として
計算値 C,79.09; H,7.30; N,3.07
実測値 C,79.06; H,7.39; N,3.07
実施例36
3,4−シス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−4−フェニル−3−キノリンア セタミド(B)
融点 239−241℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,DMSO−d6)ppm:1.11(12H,d,J=6.6Hz), 2.25-2.35(2H,m), 3.02(2H,m), 3.20-3.40(3H,m), 3.32(3H,s), 4.30(1H,d,J=6.6Hz), 6.88(1H,d,J=2.2Hz), 7.00-7.50(10H,m), 9.20(1H,s)
元素分析値 C30352OClとして
計算値 C,75.85; H,7.43; N,5.90
実測値 C,76.17; H,7.52; N,5.77
【0153】
実施例37
3,4−シス−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−4−フェニル−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−キノリンアセタミド(B)
融点 179−180℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.96(1H,dd,J=15,8.2Hz), 2.21(1H,dd,J=15,6.2Hz), 2.86(1H,m), 2.99(3H,s), 3.15-3.30(2H,m), 3.81(9H,s), 4.21(1H,d,J=4.6Hz), 6.15(2H,s), 6.34(1H,s), 6.58(1H,d,J=8.8Hz), 6.84(1H,s like), 7.00-7. 35(6H,m)
元素分析値 C272924Clとして
計算値 C,67.42; H,6.08; N,5.82
実測値 C,67.36; H,6.20; N,5.67
実施例38
3,4−シス−6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2,3, 4−テトラヒドロ−1−メチル−4−フェニル−3−キノリンアセタミド(B)
融点 161−162℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.99(1H,dd,J=15,8.2Hz), 2.24(1H,dd,J=15,6.4Hz), 2.88(1H,m), 2.97(3H,s), 3.15-3.25(2H,m), 4.21(1H,d,J=4.8Hz), 6.61(1H, d,J=8.8Hz), 6.80-7.35(10H,m), 8.15-8.30(1H,m)
元素分析値 C24212OClF2・0.2CH3CO225として
計算値 C,67.01; H,5.12; N,6.30
実測値 C,66.71; H,4.96; N,6.61
【0154】
実施例39
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1, 2,3,4−テトラヒドロ−1−オキソ−4−フェニル−2,6,7−トリメチル−3−イソキノリンアセタミド(A)
融点 280−282℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.00-1.35,1.23(total 12H,m,d,J=7.0Hz), 2.22,2.24,2.28,2.33(total 6H,each s), 2.58(1H,dd,J=15.0,10.0Hz), 2.75,2.96(total 3H,each s), 2.89(1H,dd,J=15.0,4.6Hz), 3.08(2H,m), 4.05-4.35(1H,m), 4.21,4.23(total 1H,each s), 6.85-7.40(10H,m), 7.76,7.94(total 1H,each s)
元素分析値 C323822として
計算値 C,79.63; H,7.94; N,5.80
実測値 C,79.56; H,8.03; N,5.74
実施例40
3,4−トランス−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−オキソ−4−フェニル−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2,6,7−トリメチル−3−イソキノリンアセタミド(A)
融点 213− 214℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.23,2.27,2.34(total 6H,each s), 2.50(1H,dd,J=14.0,10.0Hz), 2.78(1H,dd,J=14.0,4.8Hz), 2.79,2.98(total 3H,each s), 3.67,3.82(total 9H,each s), 3.90-4.30(1H,m), 4.23,4.33(total 1H,s), 6.02,6. 17(total 2H,each s), 6.32,6.41(total 1H,each s), 6.85-7.30(6H,m), 7.80, 7.96(total 1H,each s)
元素分析値 C293225として
計算値 C,71.29; H,6.60; N,5.73
実測値 C,71.19; H,6.62; N,5.68
【0155】
実施例41
3,4−トランス−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2,3,4−テト ラヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンアセタミド(A)
融点 176−177℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.26(3H,s), 2.32(3H,s), 2.61(1H,dd,J=15.0,8.8Hz), 2.77(1H,dd,J=15.0,5.0Hz), 2.94(3H,s), 4.15-4.30(1H,m), 4.17(1H,s), 6.80-7.30(8H,m), 7.41(1H,bs), 7.92(1H,s), 8.10-8.30(1H,m)
元素分析値 C2624222として
計算値 C,71.87; H,5.57; N,6.45
実測値 C,71.63; H,5.68; N,6.24
実施例42
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノキサリンアセタミド(A)
融点 205−206℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.09(6H,d,J=6.8Hz), 1.16(6H,d,J=7.0Hz), 2.63(1H,dd,J=15.0,8.6Hz), 2.84(1H,dd,J=15.0,4.6Hz), 3.02(2H,m), 3.44(3H,s), 5.15(1H,dd,J=8.6,4.6Hz), 6.90-7.35(12H,m)
元素分析値 C293232Clとして
計算値 C,71.08; H,6.58; N,8.57
実測値 C,71.29; H,6.61; N,8.81
【0156】
実施例43
6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フ ェニル−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−キノキサリンアセタミド(A)
融点 236−238℃(THF−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.51(1H,dd,J=14.0,9.6Hz), 2.73(1H,dd,J=14.0,3.8Hz), 3.43(3H,s), 3.65(6H,s), 3.79(3H,s), 5.10(1H,dd,J=9.6,3.8Hz), 6.11(2H,s), 6.57(1H,s), 6.90-7.35(8H,m)
元素分析値 C262635Clとして
計算値 C,62.97; H,5.28; N,8.47
実測値 C,62.61; H,5.48; N,8.20
実施例44
6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノキサリンアセタミド(A)
融点 160−161℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.68(1H,dd,J=15.0,7.0Hz), 2.80(1H,dd,J=15.0,5.8Hz), 3.45(3H,s), 4.99(1H,t like,J=6.3Hz), 6.78-7.42(10H,m), 7.76(1H,m), 8.10-8.30(1H,m)
元素分析値 C231832ClF2として
計算値 C,62.52; H,4.11; N,9.51
実測値 C,62.57; H,4.23; N,9.74
【0157】
実施例45
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド
参考例18で得た化合物(100ml)の1,2−ジクロロエタン(5ml)溶液 に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(45mg)および1,3−ジシクロヘキシ ルカルボジイミド(90mg)を加えて室温で0.5時間かきまぜた。この混合物 に2,6−ジイソプロピルアニリン(0.5ml)を加えて10時間加熱還流した。反応液を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加え、析出結晶をろ別した。ろ液を塩酸、水,炭酸カリウム水および水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(105mg)として得られた。
融点 237−238℃(アセトン−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.09(12H,d,J=6.8Hz), 2.98(1H,m), 3.62(2H,s), 3.88(3H,s), 7.09-7.60(11H,m), 8.53(1H,s)
元素分析値 C303122Clとして
計算値 C,73.98; H,6.42; N,5.75
実測値 C,73.75; H,6.64; N,5.72
実施例46
6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド(B)
融点 217−218℃(アセトン−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.54(2H,s), 3.87(3H,s), 6.77-6.87(2H,m), 7.15(1H,d,J=2.4Hz), 7.29-7.58(9H,m), 8.19(1H,m), 9.28(1H,b)
元素分析値 C241722ClF2として
計算値 C,65.68; H,3.90; N,6.38
実測値 C,65.81; H,4.16; N,6.44
【0158】
実施例47
N−[2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル]−1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンアセタミド(A)
融点 265−270℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.00-1.30,1.12(total 12H,m,d,J=6.8Hz), 2.18,2.24(total 3H,each s), 2.34,2.38(total 3H,each s), 2.83(2H,m), 3.03,3.14(total 2H,each s), 3.77,3.78(total 3H,each s), 6.55-6.80(2H,m), 7.10-7. 60(8H,m), 8.15-8.30(1H,m)
元素分析値 C323622・0.25CH3CO225として
計算値 C,78.85; H,7.62; N,5.57
実測値 C,78.82; H,7.37; N,5.56
実施例48
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1−オキ ソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−アセタミド(B)
融点 183−184℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.16(12,d,J=6.8Hz), 3.03(2H,m), 3.54(2H,s), 6.94-7.55(11H,m), 8.31(1H,d,J=8.6Hz)
元素分析値 C2928NO3Clとして
計算値 C,73.49; H,5.95; N,2.96
実測値 C,73.37; H,6.15; N,2.89
【0159】
実施例49
6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−オキソ−4−フェニ ル−1H−2−ベンゾピラン−3−アセタミド(B)
融点 244−245℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.50(2H,s), 6.81-6.90(2H,m), 7.01(1H,d,J=1.6Hz), 7.34-7.54(6H,m), 8.25(1H,m), 8.28(1H,d,J=8.4Hz)元素分析値 C2314NO3ClF2として
計算値 C,64.88; H,3.31; N,3.29
実測値 C,64.82; H,3.49; N,3.26
実施例50
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−2−オキ ソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 252−255℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.15(12H,d,J=7.0Hz), 3.03(2H,m), 3.52(2H,s), 7.0-7.6(11H,m)
元素分析値 C2928NO3Clとして
計算値 C,73.49; H,5.95; N,2.96
実測値 C,73.36; H,5.85; N,3.26
実施例51
6−クロロ−2−オキソ−4−フェニル−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 257−259℃(クロロホルム−酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.49(2H,s), 3.79(9H,s), 6.12(2H,s), 7.0-7.6(9H,m)
元素分析値 C2622NO6Clとして
計算値 C,65.07; H,4.62; N,2.92
実測値 C,64.81; H,4.44; N,3.02
【0160】
実施例52
6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−オキソ−4−フェニ ル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 225−227℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.49(2H,s), 6.8-6.9(2H,m), 7.05(1H,d,J=2.4Hz), 7.3-7.6(6H,m), 8.1-8.3(2H,m)
元素分析値 C2314NO3ClF2として
計算値 C,64.88; H,3.31; N,3.29
実測値 C,64.26; H,3.54; N,3.00
実施例53
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−メチル−2−オキ ソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 257−258℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.14(12H,d,J=7.0Hz), 2.29(3H,s), 2.03(2H,m), 3.51(2H,s), 6.85(1H,s), 7.1-7.7(10H,m)元素分析値 C3031NO3として
計算値 C,79.44; H,6.89; N,3.09
実測値 C,79.15; H,6.75; N,3.14
実施例54
6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 256−257℃(クロロホルム−酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.27(3H,s), 3.47(2H,s), 3.76(3H,s), 3.78(6H,s), 6.11(2H,s), 6.83(1H,s), 7.2-7.6(7H,m)
元素分析値 C2725NO6として
計算値 C,70.58; H,5.48; N,3.05
実測値 C,70.22; H,5.60; N,2.95
【0161】
実施例55
N−(2,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−2−オキソ−4−フェニ ル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 168−170℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.28(3H,s), 3.47(2H,s), 6.8-6.9(3H,m), 7.3-7. 5(4H,m), 7.5-7.6(3H,m), 8.1-8.3(1H,m), 8.45(1H,brs)
元素分析値 C2417NO32として
計算値 C,71.11; H,4.23; N,3.46
実測値 C,70.84; H,4.25; N,3.54
実施例56
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−4−(2−メトキシフ ェニル)−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−アセタミド(B)
融点 250−252℃(アセトン−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.08,1.15(total 12H,each d,J=6.6Hz), 2.96(2H, m), 3.47(1H,d,J=15.4Hz), 3.60(1H,d,J=15.4Hz), 3.62(3H,s), 6.91-7.67(10H,m), 8.38(1H,dd, J=7.8,1.7Hz)
元素分析値 C3031NO4として
計算値 C,76.73; H,6.65; N,2.98
実測値 C,76.53; H,6.79; N,3.00
実施例57
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−4−フェ ニル−3−キノリンアセタミド(B)
融点 262−263℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.12(12H,d,J=6.8Hz), 2.87(2H,m), 3.80(2H,s), 6.45(1H,s), 7.10-7.70(10H,m), 8.11(1H,d,J=9.0Hz), 9.05(1H,s)
元素分析値 C29292OClとして
計算値 C,76.22; H,6.40; N,6.13
実測値 C,75.93; H,6.65; N,6.44
【0162】
実施例58
3,4−シス−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロ−6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 194−196℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例59
3,4−シス−6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロ−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 182−184℃(酢酸エチル−ヘキサン−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例60
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド(A)
融点 251−252℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:0.90-1.30, 1.17(total 12H,m,d,J=7.0Hz), 2.17, 2.21(total 3H,each s), 2.61(1H,dd,J=15,6.2Hz), 2.71(1H,dd,J=15,5.4Hz), 3.06(2H,m), 3.30-3.50(1H,m), 3.35,3.43(total 3H,each s), 4.27,4.38(total 1H,each d,J=10Hz,J=11Hz), 6.46,6.59(total 1H,each s), 6.80-7.40(11H,m)
実施例61
3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−3−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニルキノリン−3−イル)プロピオナミド(A)
融点 178−180.5℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.13(6H,d,J=4.0Hz), 1.16(6H,d,J=3.2Hz), 1.70-2.30(2H,m), 2.45-2.58(2H,m), 2.92-3.20(3H,m), 3.41(3H,s), 4.01(1H,d,J=4.8Hz), 6.90-7.40(11H,m), 7.54(1H,bs)
【0163】
実施例62
3,4−トランス−3−(6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニルキノリン−3−イル)−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)プロピオナミド(A)
白色泡状物
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.67-2.20(2H,m), 2.36-2.70(2H,m), 3.20-3.50(1H,m), 3.39(3H,s), 3.66(6H,s), 3.79(3H,s), 3.98(1H,bd), 6.11(2H,s), 6.90-7.40(9H,m)
実施例63
N−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノキサリンアセタミド(A)
融点 94.5−95.0℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.26(3H,s), 2.60(1H,dd,J=15,8.5Hz), 2.77(1H,dd,J=15,5.5Hz), 3.43(3H,s), 5.01(1H,dd,J=8.5,5.5Hz), 6.76-7.32(10H,m), 7.87(1H,bs), 8.25(1H,m)
実施例64
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノキサリンアセタミド(A)
融点 186.5−187.5℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.08(6H,d,J=6.6Hz), 1.15(6H,d,J=7.0Hz), 2.28(3H,s), 2.59(1H,dd,J=15,9.4Hz), 2.81(1H,dd,J=15,4.6Hz), 3.06(2H,m), 3.42(3H,s), 5.16(1H,dd,J=9.4,4.6Hz), 6.90-7.30(12H,m)
【0164】
実施例65
1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−キノキサリンアセタミド(A)
融点 237−238℃(テトラヒドロフラン−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.26(3H,s), 2.49(1H,dd,J=14,10Hz), 2.71(1H,dd,J=14,3.6Hz), 3.41(3H,s), 3.63(6H,s), 3.79(3H,s), 5.11(1H,dd,J=10,3.6Hz), 6.11(2H,s), 6.68(1H,bs), 6.87-7.28(8H,m)
実施例66
N−(2,6−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノキサリンアセタミド(A)
融点 139.5−140.5℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.26(3H,s), 2.40-2.80(2H,m), 3.41(3H,s), 3.67(6H,s), 5.10(1H,bdd), 6.54(2H,d,J=8.4Hz), 6.80-7.30(10H,m)
実施例67
6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノキサリンアセタミド(A)
融点 212.5−213.2℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.35-2.90(2H,m), 3.41(3H,s), 3.69(6H,s), 5.08(1H,m), 6.53(2H,d,J=8.0Hz), 6.72(1H,bs), 6.95-7.30(9H,m)
【0165】
実施例68
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド(A)
融点 333−337℃(メタノール−クロロホルム−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3-DMSO-d6)ppm:1.11(12H,d,J=7.0Hz), 3.54(2H,s), 7.0-7.6(11H,m), 8.84(1H,b), 12.2(1H,b)
実施例69
1,2−ジヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−3−キノリンアセタミド(A)
融点 275.5−277.0℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.28(3H,s), 3.54(2H,s), 3.73(3H,s), 3.77(6H,s), 3.86(3H,s), 6.10(2H,s), 6.96(1H,bs), 7.25-7.55(8H,m)
実施例70
N−(2,6−ジメトキシフェニル)−1,2−ジヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド(A)
融点 212.0−213.5℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.28(3H,s), 3.54(2H,s), 3.76(6H,s), 3.86(3H,s), 6.53(2H,d,J=8.4Hz), 6.96(1H,bs), 7.10(1H,t,J=8.4Hz), 7.30-7.60(8H,m)
【0166】
実施例71
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−2−メトキシ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド(A)
融点 256−259℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.14(12H,d,J=7.0Hz), 3.69(2H,s), 4.19(3H,s), 7.1-7.2(2H,m), 7.2-7.4(5H,m), 7.5-7.6(3H,m), 7.84(1H,m)
実施例72
6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−メトキシ−4−フェニル−3−キノリンアセタミド(A)
融点 220−222℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.63(2H,b), 3.79(6H,s), 4.18(3H,s), 6.55(2H,d,J=8.6Hz), 7.15(1H,m), 7.28(1H,m), 7.3-7.5(2H,m), 7.5-7.6(4H,m), 7.83(1H,d,J=9.0Hz)
実施例73
N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(2−メトキシフェニル)−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 214−216℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.51(2H,s), 3.70(3H,s), 6.8-6.9(2H,m), 6.96(1H,d,J=10.4Hz), 7.0-7.2(2H,m), 7.26(1H,m), 7.4-7.7(3H,m), 7.75(1H,b), 8.15(1H,m), 8.36(1H,dd,J=7.6Hz,1.2Hz)
実施例74
N−(2,6−ジメトキシフェニル)−4−(2−メトキシフェニル)−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 210−213℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.46(2H,m), 3.68(3H,s), 3.77(6H,s), 6.54(2H,d,J=8.4Hz), 6.93(1H,d,J=8.2Hz), 7.0-7.2(3H,m), 7.35(1H,dd,J=7.4Hz,1.6Hz), 7.4-7.6(3H,m), 8.35(1H,m)
【0167】
実施例75
4−(2−メトキシフェニル)−1−オキソ−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−1H−2−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 229−231℃(酢酸エチル−クロロホルム−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.47(2H,m), 3.67(3H,s), 3.76(3H,s), 3.78(6H,s), 6.11(2H,s), 6.9-7.2(3H,m), 7.35(1H,d,J=6.8Hz), 7.4-7.6(3H,m), 8.36(1H,m)
実施例76
6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 245−247℃(クロロホルム−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.45(2H,m), 3.78(6H,s), 6.54(2H,d,J=8.4Hz), 7.01(1H,d,J=1.4Hz), 7.18(1H,t,J=8.6Hz), 7.4-7.6(6H,m), 8.27(1H,d,J=8.4Hz)
実施例77
6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシフェニル)−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−アセタミド(B)
融点 209−210℃(エタノールから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.31(6H,t,J=7Hz), 3.44(2H,b), 4.01(4H,q,J=7Hz), 6.52(2H,d,J=8.4Hz), 7.02-7.52(9H,m), 8.27(1H,d,J=8.4Hz)
実施例78
6−クロロ−N−〔4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル〕−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 220−222℃(酢酸エチル−クロロホルム−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.90(6H,s), 3.42(2H,s), 6.68(2H,d,J=9.0Hz), 7.04(1H,d,J=2.0Hz), 7.3-7.6(9H,m), 7.95(1H,b)
【0168】
実施例79
6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 245−247℃(クロロホルム−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.47(2H,b), 3.78(6H,s), 6.55(2H,d,J=8.4Hz), 7.03(1H,d,J=1.8Hz), 7.16(1H,t,J=8.4Hz), 7.3-7.5(4H,m), 7.5-7.6(3H,m)
実施例80
N−〔4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル〕−6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 227−228℃(酢酸エチル−クロロホルム−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.27(3H,s), 2.89(6H,s), 3.41(2H,s), 6.68(2H,d,J=8.8Hz), 6.84(1H,s), 7.3-7.4(6H,m), 7.5-7.6(3H,m), 8.18(1H,b)
実施例81
N−(2,6−ジメトキシフェニル)−6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 257−258℃(クロロホルム−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.27(3H,s), 3.46(2H,b), 3.77(6H,s), 6.54(2H,d,J=8.4Hz), 6.83(1H,s), 7.14(1H,t,J=8.4Hz), 7.2-7.3(2H,m), 7.4-7.6(5H,m)
実施例82
N−〔2,6−ビス−(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 241−243℃(アセトン−メタノールから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.13(total 12H,d,J=6.8Hz,1.0-1.1,m), 2.03,2.09(total 3H,each s), 3.00(2H,m), 3.38(1H,d,J=13.8Hz), 3.58(1H,d,J=13.8Hz), 6.85(1H,d,J=2.4Hz), 7.1-7.2(3H,m), 7.3-7.5(6H,m)
【0169】
実施例83
6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 186−188℃(クロロホルム−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.09(3H,s), 3.35(1H,d,J=14.1Hz), 3.50(1H,d,J=13.9Hz), 6.7-6.9(3H,m), 7.17(1H,m), 7.3-7.5(5H,m), 8.0-8.2(2H,m)
実施例84
6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 196−198℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.09(3H,s), 3.4(2H,m), 3.75(6H,s), 6.53(2H,d,J=8.4Hz), 6.82(1H,d,J=2.2Hz), 7.14(1H,t,J=8.4Hz), 7.2(1H,m), 7.3-7.5(5H,m)
実施例85
6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 183−185℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.08(3H,s), 3.4(2H,m), 3.74(3H,s), 3.78(6H,s), 6.09(2H,s), 6.81(1H,m), 7.2-7.5(6H,m)
実施例86
6−クロロ−N−(2,6−ジメチルフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 235−238℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.10(3H,s), 2.17(6H,s), 3.36(1H,d,J=13.8Hz), 3.54(1H,d,J=14.0Hz), 6.86(1H,d,J=2.4Hz), 7.04(3H,m), 7.2-7.3(1H,m), 7.3-7.5(5H,m)
【0170】
実施例87
6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 238−241℃(酢酸エチル−アセトン−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.10(3H,s), 2.12(6H,s), 2.23(3H,s), 3.34(1H,d,J=14.0Hz), 3.52(1H,d,J=13.8Hz), 6.85(3H,m), 7.2-7.3(1H,m), 7.3-7.5(5H,m)
実施例88
6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 200−202℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.29(6H,t,J=7.0Hz), 2.08(3H,s), 3.44(2H,b), 3.98(4H,q,J=7.0Hz), 6.50(2H,d,J=8.4Hz), 6.82(1H,m), 7.09(1H,t,J=8.6Hz), 7.2-7.5(6H,m)
実施例89
6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシ−4−フルオロフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 208−209℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.29(6H,t,J=7.0Hz), 2.08(3H,s), 3.32(1H,bd), 3.53(1H,bd), 3.93(4H,q,J=7.0Hz), 6.23(2H,d,J=11Hz), 6.83(1H,bs), 7.19-7.50(7H,m)
実施例90
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 205−206℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
実施例91
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−3−キノリンアセタミド(B)
融点 208−210℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.11(6H,d,J=7.0Hz), 1.13(6H,d,J=7.0Hz), 1.97(3H,s), 2.85(2H,m), 3.60(1H,d,J=16Hz), 3.79(1H,d,J=16Hz), 6.43(1H,bs), 7.00-7.70(8H,m), 8.12(1H,d,J=8.8Hz), 9.08(1H,s)
【0171】
実施例92
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド
融点 303−305℃(クロロホルムから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.13(12H,dd,J=2.4,6.8Hz), 2.90-3.05(2H,m), 3.38(1H,d,J=13.8Hz), 3.65(1H,d,J=14.0Hz), 3.71(3H,s), 6.95(1H,d,J=2.4Hz), 7.06-7.18(4H,m), 7.22-7.30(2H,m), 7.37(1H,d,J=8.8Hz), 7.44-7.58(2H,m)
実施例93
6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシフェニル)−4−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド
融点 226−227℃(酢酸エチル−メタノールから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.29(6H,t,J=7.0Hz), 3.20-3.38(1H,m), 3.56-3.70(1H,m), 3.69(3H,s), 3.98(4H,q,J=7.0Hz), 6.51(2H,d,J=8.4Hz), 6.92(1H,d,J=2.2Hz), 7.00-7.18(3H,m), 7.28-7.56(4H,m)
実施例94
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−2−オキソ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 246−247℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.12(12H,t,J=6.4Hz), 2.88-3.06(2H,m), 3.07(1H,d,J=14.0Hz), 3.79(1H,d,J=13.8Hz), 6.72(1H,d,J=2.4Hz), 7.13(1H,d,J=7.0Hz), 7.20-7.30(1H,m), 7.32-7.50(4H,m), 7.64-7.74(2H,m), 7.84-7.92(1H,m)
実施例95
6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシフェニル)−2−オキソ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 197−199℃(エチルエーテル−酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.27(6H,t,J=7.0Hz), 2.94-3.08(1H,m), 3.70-3.88(1H,m), 3.97(4H,q,J=7.0Hz), 6.50(2H,d,J=8.4Hz), 6.68(1H,s), 7.09(1H,t,J=8.0Hz), 7.32(2H,d,J=8.6Hz), 7.44(1H,dd,J=2.2,8.6Hz), 7.46-7.58(1H,m), 7.58-7.76(2H,m), 7.86(1H,d,J=7.6Hz)
【0172】
実施例96
6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 199−200℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.28(6H,t,J=7.0Hz), 3.01(1H,bd), 3.75(1H,bd), 3.93(4H,q,J=7.0Hz), 6.23(2H,d,J=11Hz), 6.69(1H,bs), 7.18-7.90(7H,m)
実施例97
6−クロロ−4−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
融点 243−245℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.41(1H,d,J=14.2Hz), 3.55(1H,d,J=14.0Hz), 3.73(3H,s), 6.70(2H,ddd,J=2.0,7.6,8.8Hz), 6.97(1H,d,J=2.4Hz), 7.09(1H,d,J=8.6Hz), 7.17(1H,d,J=7.0Hz), 7.21(1H,dd,J=2.0,4.2Hz), 7.36(1H,d,J=8.8Hz), 7.48(1H,dd,J=2.4Hz), 7.54(1H,ddd,J=2.2,7.0,8.4Hz), 7.75(1H,bs)
実施例98
6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシベンジル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセタミド(A)
6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸と2,6−ジメトキシベンジルアミンを用いて、実施例1(A法)と同様に反応、処理すると標題化合物が得られた。
【0173】
実施例99
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−1−メチル−4−フェニル−3−キノリンアセタミド
実施例57で得た化合物(150mg),ジオキサン(5ml)およびヨウ化メチル(1.5ml)の混合物を2時間加熱還流した。溶媒を留去すると実施例57の 化合物の1位がメチル化された四級塩(ヨーダイド)が黄色結晶として得られた。この四級塩のメタノール(5ml)溶液に0℃で水素化ホウ素ナトリウム(30mg)を加え、20分間かきまぜた。反応液を希塩酸で酸性とし、次いで炭酸カリウム水でアルカリ性とした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(90mg)として得られた。
融点 192−194℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.15(12H,d,J=6.6Hz), 2.86(3H,s), 2.95(2H,m), 3.17(2H,s), 4.08(2H,s), 6.45-6.58(2H,m), 7.00-7.50(10H,m)
元素分析値 C30332OCl・0.2i−Pr2Oとして
計算値 C,75.94; H,7.31; N,5.68
実測値 C,75.71; H,7.13; N,6.02
実施例100
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−1−メチル−4−(2−メチルフェニル)−3−キノリンアセタミド
N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−3−キノリンアセタミド(実施例91)を用いて、実施例99と同様に反応、処理すると標題化合物が得られた。
融点 159.5−160.5℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.14(6H,d,J=3.6Hz), 1.17(6H,d,J=3.6Hz), 2.15(3H,s), 2.87(3H,s), 2.95(2H,m), 3.05(2H,m), 4.11(2H,s), 6.36(1H,d,J=2.2Hz), 6.53(1H,d,J=8.8Hz), 6.97(1H,bs), 7.00-7.40(8H,m)
【0174】
実施例101
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸(293mg)のTHF(10ml)溶液に塩化オキザリル(0.104ml)およびDMF(1滴)を室温で加え、1時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物をジクロロメタン(10ml)に溶解し、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミン(340mg)およびトリエチルアミン(0.154ml)のジクロロメタン(5ml)溶液を加え、室温で5時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加え、水、希塩酸、水、炭酸水素ナトリウム水、および水で順次洗浄、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(250mg)として得られた。
融点 168.5−170.0℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.02(3H,s),3.59(3H,s),4.24(1H,dd,J=14.6,5.6Hz),4.42(1H,dd,J=14.6,5.6Hz),6.15(1H,b,NH),6.89(1H,m),7.09(4H,m),7.50(4H,m),7.79(1H,s),8.44(1H,m)
元素分析値 C2720226として
計算値 C,62.55; H,3.89; N,5.40
実測値 C,62.29; H,4.12; N,5.68
【0175】
実施例102
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
(方法C)
実施例101で得た化合物(156mg),水素化ナトリウム(60%油状)(12mg),DMF(5ml)の混合物を室温で30分間撹拌後、ヨウ化メチル(0.5ml)を加え、室温で1時間かきまぜた。反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を水洗し、乾燥した。溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(156mg)として得られた。
(方法D)
実施例101における3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミンの代わりに、N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕メチルアミンを用いて、実施例1の方法と実質的に同様の方法により、2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸をアミド化反応に付すと標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 76−78℃(ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.01(1.5H,s),2.12(1.5H,s),2.77(1.5H,s),2.97(1.5H,s),3.58(1.5H,s),3.60(1.5H,s),4.10(0.5H,d,J=14.4Hz),4.26(0.5H,d,J=14.4Hz),4.78(0.5H,d,J=14.4Hz),4.96(0.5H,d,J=14.4Hz),6.86-7.02(2H,m),7.12-7.32(3H,m),7.48-7.57(4H,m),7.79(1H,s),8.51(1H,m)
元素分析値 C2822226として
計算値 C,63.16; H,4.16; N,5.26
実測値 C,63.40; H,4.37; N,5.02
実施例101あるいは実施例102方法Dと同様の方法(アミド化反応)により、各々対応する置換基を有する1(2H)−イソキノリン−3−カルボン酸類とアミン類を反応させるか、あるいは実施例102方法Cと同様の方法(アルキル化反応)により、対応する置換基を有するアミド化合物とアルキル化剤を反応させることにより、実施例103〜188の化合物が得られた。実施例103〜188において、アルキル化反応による製造例を化合物名の後に〔C〕と記した。記載のない場合はアミド化反応による製造例である。
【0176】
実施例103
N−ベンジル−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 172−173.5℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.22(3H,s),2.86(3H,s),3.60(3H,s),3.96(1H,d,J=14.6Hz),5.05(1H,d,J=14.6Hz),6.66(1H,dd,J=8.0,2.0Hz),6.92-7.56(11H,m),8.53(1H,m)
元素分析値 C262422・0.2H2Oとして
計算値 C,78.05; H,6.15; N,7.00
実測値 C,78.25; H,6.11; N,7.00
実施例104
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 153−154.5℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.04(1.5H,s),2.19(1.5H,s),2.74(1.5H,s),2.89(1.5H,s),3.59(1.5H,s),3.62(1.5H,s),3.77(1.5H,s),3.78(1.5H,s),4.35(1H,dd,J=15.2,7.6Hz),4.73(1H,dd,J=15.0,5.8Hz),6.08(0.5H,d,J=7.2Hz),6.24(0.5H,d,J=7.6Hz),6.56-7.56(10H,m),8.51(1H,m)
元素分析値 C272623として
計算値 C,76.03; H,6.14; N,6.57
実測値 C,75.66; H,6.20; N,6.56
【0177】
実施例105
N−(2−クロロベンジル)−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 143−144℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.05(1.5H,s),2.20(1.5H,s),2.79(1.5H,s),2.94(1.5H,s),3.63(1.5H,s),3.65(1.5H,s),4.26(1H,d,J=15.4Hz),5.08(1H,d,J=16.2Hz),5.92(0.5H,d,J=8.0Hz),6.07(0.5H,d,J=8.0Hz),6.89-7.59(10H,m),8.53(1H,m)
元素分析値 C262322Clとして
計算値 C,72.47; H,5.38; N,6.50
実測値 C,72.46; H,5.37; N,6.73
実施例106
1,2−ジヒドロ−N−(3,5−ジメチルベンジル)−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 135−136℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.01(1.5H,s),2.20(1.5H,s),2.25(6H,s),2.66(1.5H,s),2.84(1.5H,s),3.58(1.5H,s),3.61(1H,s),4.08(1H,dd,J=14.0,8.8Hz),4.71(1H,t,J=12.8Hz),6.45(1H,s),6.52(1H,s),6.87-7.55(8H,m),8.52(1H,m)
元素分析値 C282822として
計算値 C,79.22; H,6.65; N,6.60
実測値 C,78.85; H,6.68; N,6.64
【0178】
実施例107
N−エチル−1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 119−120℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 0.97(0.9H,t,J=7.2Hz),1.12(2.1H,t,J=7.2Hz),2.01(0.9H,s),2.19(2.1H,s),2.85-3.20(2H,m),3.62(2.1H,s),3.63(0.9H,s),3.79(3H,s),4.30(0.7H,d,J=15.8Hz),4.35(0.3H,d,J=15.8Hz),4.87(0.3H,d,J=15.8Hz),4.93(0.7H,d,J=15.8Hz),5.88(1H,m),6.56-7.58(10H,m),8.53(1H,m)
元素分析値 C282823として
計算値 C,76.34; H,6.41; N,6.36
実測値 C,76.57; H,6.48; N,6.51
実施例108
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 146.5−147.5℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.72(3H,s),3.62(3H,s),3.77(3H,s),4.40(1H,d,J=15.2Hz),4.64(1H,d,J=15.2Hz),6.23(1H,d,J=6.2Hz),6.69(1H,t,J=7.4Hz),6.78(1H,d,J=8.4Hz),7.15-7.31(3H,m),7.41-7.60(6H,m),8.52(1H,m)
元素分析値 C262423として
計算値 C,75.71; H,5.86; N,6.79
実測値 C,75.43; H,5.83; N,6.90
【0179】
実施例109
1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 240−242.5℃(THF−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.22(3H,s),2.34(3H,s),3.53(3H,s),3.79(3H,s),4.17(2H,d,J=5.4Hz),6.15(1H,bt,J=5.4Hz),6.72(4H,s),6.89(1H,s),7.30-7.50(5H,m),8.14(1H,s)
元素分析値 C272623として
計算値 C,76.03; H,6.14; N,6.57
実測値 C,75.70; H,6.32; N,6.47
実施例110
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 229−231.5℃(THF−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.23(3H,s),2.36(3H,s),3.57(3H,s),3.75(3H,s),4.24(2H,d,J=6.4Hz),6.21(1H,bt),6.70-6.90(3H,m),6.93(1H,s),7.15-7.30(6H,m),8.21(1H,s)
元素分析値 C272623として
計算値 C,76.03; H,6.14; N,6.57
実測値 C,75.95; H,6.18; N,6.53
【0180】
実施例111
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−N,2,6,7−テトラメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 123−124℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.26(3H,s),2.40(3H,s),2.70(3H,s),3.60(3H,s),3.77(3H,s),4.38(1H,d,J=15Hz),4.64(1H,d,J=15Hz),6.20(1H,dd,J=7.2,1.4Hz),6.69(1H,dt,J=1.0,7.6Hz),6.79(1H,d,J=7.4Hz),6.97(1H,s),7.10-7.35(2H,m),7.35-7.55(4H,m),8.27(1H,s)
元素分析値 C282823として
計算値 C,76.34; H,6.41; N,6.36
実測値 C,76.00; H,6.70; N,6.00
実施例112
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,2,6,7−テトラメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 148−149℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.26(3H,s),2.40(3H,s),2.76(3H,s),3.58(3H,s),4.26(1H,d,J=15Hz),4.74(1H,d,J=15Hz),6.94(1H,s),7.15-7.45(5H,m),7.50(2H,s),7.80(1H,s),8.27(1H,s)
元素分析値 C2924226として
計算値 C,63.73; H,4.43; N,5.13
実測値 C,63.98; H,4.59; N,5.13
【0181】
実施例113
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 220−221℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例114
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 237−239℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例115
N−(2−クロロベンジル)−1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 230−231℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例116
1,2−ジヒドロ−N−(3,5−ジメチルベンジル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 176.5−177.5℃(酢酸エチルから再結晶)
【0182】
実施例117
N−ベンジル−1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 118−120℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
実施例118
1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 178−179.5℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例119
N−ベンジル−1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 170−172℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例120
N−ベンジル−4−(2−エチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 177−179℃(酢酸エチルから再結晶)
【0183】
実施例121
4−(2−エチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 195−196℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例122
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2,6−ジメチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 225.5−226.5℃(酢酸エチルから再結晶)
元素分析値 C2822226として
計算値 C,63.16; H,4.16; N,5.26
実測値 C,62.94; H,4.18; N,5.15
実施例123
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−4−(2,6−ジメチルフェニル)−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 121−124℃(エチルエーテルから再結晶)
【0184】
実施例124
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2−メチル−4−(2,6−ジメチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 175−177℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例125
1,2−ジヒドロ−4−(2,6−ジメチルフェニル)−N−(2−メトキシフェニル)−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 192−194℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
実施例126
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−N−(2−フェニルエチル)−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 225−226.5℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例127
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−N−(4−メチルベンジル)−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 240−242℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
【0185】
実施例128
1,2−ジヒドロ−N−(3−メトキシベンジル)−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 201−203℃(THF−エチルエーテルから再結晶)
実施例129
N−(4−クロロベンジル)−1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 243.7−245.7℃(THF−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例130
N−(3−クロロベンジル)−1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 213−214℃(THF−エチルエーテルから再結晶)
実施例131
N−(2−クロロベンジル)−1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 259.5−260.5℃(THF−エチルエーテルから再結晶)
【0186】
実施例132
1,2−ジヒドロ−N,2,6,7−テトラメチル−N−(4−メチルベンジル)−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 169.8−170.8℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例133
1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−N,2,6,7−テトラメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 201−202℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例134
N−(4−クロロベンジル)−1,2−ジヒドロ−N,2,6,7−テトラメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 175−176℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例135
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 92−93℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
【0187】
実施例136
1,2−ジヒドロ−N−〔2−(2−メトキシフェニル)エチル〕−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド融点 214−216℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例137
1,2−ジヒドロ−N−〔2−(2−メトキシフェニル)エチル〕−N,2,6,7−テトラメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 110−111℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
実施例138
N−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル〕−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 185−187℃(THF−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例139
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 181−183℃(酢酸エチルから再結晶)
【0188】
実施例140
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 159−160.5℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例141
N−ベンジル−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 151−153℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例142
7−クロロ−1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 204−205.5℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例143
N−ベンジル−7−クロロ−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 171−172℃(酢酸エチルから再結晶)
【0189】
実施例144
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 200.5−202.5℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例145
7−クロロ−1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 187−188℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例146
N−ベンジル−1,2−ジヒドロ−N,2,6,7−テトラメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 177−178℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例147
N−ベンジル−1,2−ジヒドロ−4−(2,6−ジメチルフェニル)−N,2,6,7−テトラメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 186−182.5℃(酢酸エチルから再結晶)
【0190】
実施例148
1,2−ジヒドロ−N−フルフリル−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 224−225℃(THF−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例149
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−N−(2−ピリジル)メチル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 218−220℃(THF−エチルエーテルから再結晶)
実施例150
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−N−(2−チエニル)メチル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 256.5−258.0℃(THF−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例151
1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 147−150℃(ヘキサン−酢酸エチルから再結晶)
【0191】
実施例152
1,2−ジヒドロ−N−〔2−(2−メトキシフェニル)エチル〕−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 217−219℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例153
1,2−ジヒドロ−N−〔2−(2−メトキシフェニル)エチル〕−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 123−125℃(エチルエーテルから再結晶)
実施例154
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシフェニル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 142−145℃(エチルエーテルから再結晶)
実施例155
1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−N−(3,4,5−トリメトキシフェニル)−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 222.5−224℃(酢酸エチルから再結晶)
【0192】
実施例156
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 150−152℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.55(3H,s), 4.34(2H,d,J=6.2Hz), 6.68(1H,bt), 7.12-7.50(8H,m), 7.52(2H,s), 7.78(1H,s), 8.37(1H,m)
実施例157
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 144.5−146℃(エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.78(3H,s), 3.61(3H,s), 4.26(1H,d,J=14.2Hz), 4.75(2H,d,J=14.2Hz), 7.19-7.40(6H,m), 7.51(2H,s), 7.53-7.58(2H,m), 7.81(1H,s), 8.52(1H,m)
実施例158
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−4−(2−メトキシフェニル)−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 236−238℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例159
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−4−(2−メトキシフェニル)−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 171−173℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
【0193】
実施例160
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−4−(2−メトキシフェニル)−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 191−193℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例161
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−4−(2−メトキシフェニル)−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
融点 146−148.5℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
実施例162
N−ベンジル−4−(2−エチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
無色油状物質
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 1.04(3H,t,J=7.6Hz),2.63(2H,m),2.83(3H,s),3.61(3H,s),3.94(1H,d,J=14.2Hz),5.06(1H,d,J=14.2Hz),6.60-6.65(2H,m),6.95-7.55(10H,m),8.52(1H,m)
実施例163
4−(2−エチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド〔C〕
無色油状物質
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 1.04(3H,t,J=7.6Hz),2.66(2H,m),2.80(3H,s),3.59(3H,s),3.80(3H,s),3.91(1H,d,J=14.4Hz),4.94(1H,d,J=14.4Hz),6.57-6.72(4H,m),6.94-7.19(3H,m),7.36-7.55(4H,m),8.51(1H,m)
実施例164
N−ベンジル−4−(2−エチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,2,6,7−テトラメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
白色粉末
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 1.26(3H,t,J=7.0Hz),2.23(3H,s),2.39(3H,s),2.65(2H,m),2.73(3H,s),3.57(3H,s),3.79(1H,d,J=14.0Hz),4.92(1H,d,J=14.0Hz),6.50-7.40(10H,m),8.26(1H,s)
【0194】
実施例165
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 184−186℃(エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.59(3H,s), 4.39(2H,d,J=5.8Hz), 6.32(1H,bt,NH), 6.95(1H,t,J=8.4Hz), 7.10-7.37(5H,m), 7.51(1H,m), 7.56(2H,s), 7.83(1H,s), 8.45(1H,m)
実施例166
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド(C)
融点 99−101℃(イソプロピルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.83(3H,s), 3.60(3H,s), 4.28(1H,d,J=14.4Hz), 4.78(1H,d,J=14.4Hz), 6.93-7.02(2H,m), 7.13-7.39(3H,m), 7.52-7.61(4H,m), 7.84(1H,s), 8.52(1H,m)
実施例167
1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−N−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 227−228℃(酢酸エチルから再結晶)
実施例168
1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−N−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−3−イソキノリンカルボキサミド(C)
融点 178−179.5℃(酢酸エチルから再結晶)
【0195】
実施例169
1,2−ジヒドロ−2−メチル−N−(4−メチルベンジル)−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 165−166℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
実施例170
1,2−ジヒドロ−2−メチル−N−(4−メチルベンジル)−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 216−217℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.32(3H,s), 3.54(3H,s), 4.19(2H,d,J=5.4Hz), 6.10(1H,bt), 6.68(2H,d,J=8.0Hz), 7.02(2H,d,J=8.0Hz), 7.20(1H,d,J=7.8Hz), 7.31-7.56(7H,m), 8.37(1H,dd,J=7.2,1.0Hz)
実施例171
1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−N−〔4−(トリフルオロメチル)ベンジル〕−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 200−201℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.51(3H,s), 4.35(2H,d,J=5.8Hz), 6.49(1H,bt), 6.87(2H,d,J=8.0Hz), 7.16(1H,d,J=8.0Hz), 7.30-7.56(9H,m), 8.36(1H,dd,J=7.9,1.7Hz)
実施例172
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 224−225℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.73(3H,s), 7.20-7.70(11H,m), 7.80(1H,s), 8.53(1H,d,J=8.4Hz)
【0196】
実施例173
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 164−165℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.55(3H,s), 4.34(2H,d,J=6.0Hz), 6.54(1H,b), 7.08(1H,m), 7.20-7.95(6H,m), 7.52(2H,s), 7.80(1H,s), 8.28(1H,d,J=8.6Hz)
実施例174
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 165−166℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.77(3H,s), 3.59(3H,s), 4.25(1H,d,J=14.6Hz), 4.74(1H,d,J=14.6Hz), 7.10-7.60(9H,m), 7.80(1H,s), 8.44(1H,d,J=8.0Hz)
実施例175
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 189−190℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.02(3H,s), 3.41(3H,s), 4.33(1H,dd,J=15.0,5.4Hz), 4.50(1H,dd,J=15.0,5.4Hz), 6.65-6.95(4H,m), 7.12(1H,dd,J=8.4,5.4Hz), 7.48(2H,m), 7.84(1H,s), 8.34(1H,d,J=7.6Hz)
実施例176
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 142−143℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.11(3H,s), 2.99(3H,s), 3.58(3H,s), 4.11(1H,d,J=14.7Hz), 4.97(1H,d,J=14.7Hz), 6.65(1H,m), 6.80-7.63(7H,m), 7.83(1H,s), 8.51(1H,m)
【0197】
実施例177
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 251−253℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.73(3H,s), 4.0-5.0(2H,b), 7.33-7.56(9H,m), 7.81(1H,s), 8.35(1H,d,J=8.4Hz)
実施例178
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 225−226℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.81(3H,s), 4.1-5.1(2H,b), 6.99-7.80(9H,m), 7.83(1H,s), 8.46(1H,d,J=7.4Hz)
実施例179
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2−(2−エトキシカルボニルエチル)−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 155−156℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例180
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2−(2−エトキシカルボニルエチル)−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
白色粉末
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.26(3H,t,J=7.0Hz), 2.80(3H,s), 2.97(2H,t,J=7.2Hz), 3.83(1H,m), 4.00-4.27(3H,m), 4.68(1H,m), 4.48(1H,d,J=14.2Hz), 7.05-7.65(10H,m), 7.80(1H,s), 8.50(1H,m)
【0198】
実施例181
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 176.5−177.5℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
実施例182
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2,N−ジメチル−1−オキソ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 159−160℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.89(3H,s), 3.58(3H,s), 4.11(1H,d,J=14.6Hz), 4.98(1H,d,J=14.6Hz), 6.86(1H,m), 7.43(2H,s), 7.46-7.56(5H,m), 7.65(1H,d,J=7.8Hz), 7.78(1H,s), 8.50(1H,m)
実施例183
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2−〔2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル〕−1,2−ジヒドロ−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 148−149℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.25(6H,s), 2.78(2H,t,J=6.8Hz), 4.18(2H,t,J=6.8Hz), 4.31(2H,d,J=5.8Hz), 6.78(1H,b), 7.10-7.58(10H,m), 7.78(1H,s), 8.46(1H,m)
実施例184
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2−〔2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル〕−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド 塩酸塩
融点 167−168℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.87(3H,s), 2.92(3H,s), 3.04(3H,s), 3.23-3.52(1H,b), 3.62-3.85(1H,b), 3.99(1H,d,J=16.0Hz), 4.30-4.60(1H,b), 4.75-5.00(1H,b), 5.66(1H,d,J=16.0Hz), 7.08-7.35(6H,m), 7.42(2H,s), 7.58(2H,m), 7.77(1H,s), 8.45(1H,m)
【0199】
実施例185
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 224−225℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.40-1.78(4H,m), 2.11(2H,m), 2.56(2H,m), 3.51(3H,s), 4.27(2H,d,J=6.0Hz), 6.32(1H,b), 7.02-7.32(5H,m), 7.43(2H,s), 7.77(1H,s)
実施例186
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 200−201℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.40-2.70(8H,m), 2.74(3H,s), 3.50(3H,s), 4.17(1H,d,J=14.6Hz), 4.73(1H,d,J=14.4Hz), 7.04(1H,m), 7.22(5H,m), 7.46(2H,s), 7.78(1H,m)
実施例187
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N−エチル−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド(C)
融点 99−100℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.02(3H,t,J=7.2Hz), 2.95(1H,m), 3.45(1H,m), 3.61(3H,s), 4.20(1H,d,J=14.7Hz), 4.87(1H,d,J=14.7Hz), 7.2-7.6(10H,m), 7.78(1H,s), 8.49-8.54(1H,m)
【0200】
実施例188
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−5−フルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 96−98℃(イソプロピルエーテル−酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.83(3H,s), 3.57(3H,s), 4.26(1H,d,J=14.0Hz), 4.67(1H,d,J=14.6Hz), 6.80-6.96(2H,m), 7.06-7.40(2H,m), 7.42-7.54(1H,m), 7.56(2H,s), 7.83(1H,d,J=1.2Hz), 8.35(1H,dd,J=1.0,8.0Hz)
実施例189
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−エチル−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
実施例172で得た化合物をヨードエタンと実施例102(C)と同様な方法で反応、処理すると標題化合物が得られた。
融点 105−106℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.39(3H,t,J=7.0Hz), 2.75(3H,s), 3.85(1H,m), 4.32(1H,m), 4.45(2H,s), 7.2-7.6(10H,m), 7.80(1H,s), 8.49-8.54(1H,m)
【0201】
実施例190
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
参考例52で得た化合物(300mg)のTHF(5ml)溶液に2−メトキシベンジルアミン(0.51ml)を加え、封管中、130℃で2時間加熱した。反応液に酢酸エチルを加え、炭酸カリウム水および食塩水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付すと、標題化合物が無色結晶(301mg)として得られた。
融点 159−160℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.20(3H,s),2.36(3H,s),3.46(2H,s),3.64(2H,s),3.79(3H,s),3.82(3H,s),6.69(1H,s),6.80(1H,d,J=7.8Hz),6.84(1H,d,J=6.0Hz),7.03(1H,d,J=6.0Hz),7.12-7.30(3H,m),7.35-7.50(3H,m),8.22(1H,s)
元素分析値 C272822として
計算値 C,78.61; H,6.84; N,6.79
実測値 C,78.47; H,6.88; N,6.69
実施例190と同様の方法により、各々対応する置換基を有する1(2H)−イソキノリノン誘導体とアミン類を反応させると実施例191〜206の化合物が得られた。
【0202】
実施例191
N−(3,5−ジメチルベンジル)−1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 129−130℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.21(3H,s),2.27(6H,s),2.37(3H,s),3.48(2H,s),3.56(2H,s),3.82(3H,s),6.70(1H,s),6.79(2H,s),6.86(1H,s),7.15-7.30(2H,m),7.40-7.50(3H,m),8.24(1H,s)
元素分析値 C28302Oとして
計算値 C,81.91; H,7.37; N,6.82
実測値 C,82.05; H,7.37; N,6.82
実施例192
N−(2−クロロベンジル)−1,2−ジヒドロ−N,2,6,7−テトラメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 117−118℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
実施例193
N−(2−クロロベンジル)−1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 141−142℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例194
1,2−ジヒドロ−N−〔2−(2−メトキシフェニル)エチル〕−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 119−120℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例195
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン 塩酸塩
白色粉末
NMR(200MHz,DMSO-d6)ppm: 2.19(3H,s),2.36(3H,s),3.74(3H,s),4.05(2H,bs),4.14(2H,bs),6.63(1H,s),7.30-7.50(5H,m),8.12(4H,s),9.94(2H,bs)
元素分析値 C28252OClF6として
計算値 C,60.60; H,4.54; N,5.05
実測値 C,60.78; H,4.63; N,4.78
【0203】
実施例196
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−N,2,6,7−テトラメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 91−92℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
実施例197
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 212−214℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
実施例198
1,2−ジヒドロ−N−(3−メトキシベンジル)−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 95−96℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例199
1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 94−95℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例200
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル〕−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 241−242℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
【0204】
実施例201
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 135−136℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例202
1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−N−(2−ピリジル)メチル−3−イソキノリンメチルアミン
融点 145−146℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例203
1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンメチルアミン
融点 91−92℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例204
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンメチルアミン 塩酸塩
白色粉末
NMR(200MHz,DMSO−d6)ppm; 1.95(3H,s),3.77(3H,s),3.50-4.50(4H,m),6.70-6.85(1H,m),7.20-7.45(4H,m),7.50-7.70(2H,m),8.07(3H,s),8.30-8.40(1H,m),9.60-10.60(1H,m)
【0205】
実施例205
1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−N−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−3−イソキノリンメチルアミン
融点 131−132℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.54(2H,s), 3.59(2H,s), 3.82(9H,s), 3.86(3H,s), 6.45(2H,s), 6.96(1H,m), 7.20-7.28(2H,m), 7.42-7.50(5H,m), 8.49(1H,m)
実施例206
4−(2−エチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンメチルアミン 塩酸塩
白色粉末
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:0.98(3H,t,J=7.5Hz), 2.30(2H,q,J=7.5Hz), 3.40(1H,d,J=13Hz), 3.49(1H,d,J=13Hz), 3.65(2H,s), 3.78(3H,s), 3.85(3H,s), 6.73-6.88(3H,m), 7.00-7.29(4H,m), 7.33-7.48(4H,m), 8.48(1H,m)
【0206】
実施例207
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチル 2−(2−メトキシフェニル)エチルエーテル
2−メトキシフェネチルアルコール(0.125ml),水素化ナトリウム(60%油状)(50mg),DMF(5ml)の混合物を室温で30分間撹拌した。0℃に冷却後、参考例52で得た化合物(200mg)を加え、室温で30分間撹拌した。希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を炭酸カリウム、水で洗浄し、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)に付すと、標題化合物が無色結晶(101mg)として得られた。
融点 114−115℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.22(3H,s),2.38(3H,s),2.83(2H,t,J=7.0Hz),3.53(2H,t,J=7.0Hz),3.67(3H,s),3.76(3H,s),4.22(2H,s),6.78-6.92(3H,m),7.05-7.30(4H,m),7.38-7.50(3H,m),8.25(1H,s)
元素分析値 C2829NO3として
計算値 C,78.66; H,6.84; N,3.28
実測値 C,78.60; H,6.91; N,3.19
実施例207と同様の方法により、各々対応する置換基を有する1(2H)−イソキノリノン誘導体とアルコール類を反応させると実施例208〜216の化合物が得られた。
【0207】
実施例208
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチル 3,5−ジメチルベンジル エーテル
融点 99−100℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.23(3H,s),2.28(6H,s),2.38(3H,s),3.78(3H,s),4.28(2H,s),4.30(2H,s),6.81(1H,s),6.84(2H,s),6.91(1H,s),7.25-7.35(2H,m),7.40-7.50(3H,m),8.26(1H,s)
元素分析値 C2829NO2として
計算値 C,81.72; H,7.10; N,3.40
実測値 C,81.64; H,7.29; N,3.25
実施例209
ベンジル 1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチル エーテル
融点 127−128℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例210
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチル 2−メトキシベンジル エーテル
融点 105−106℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例211
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル 1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチル エーテル
融点 133−134℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm: 3.83(3H,s),4.42(2H,s),4.48(2H,s),7.00-7.10(1H,m),7.20-7.30(2H,m),7.35-7.60(5H,m),7.67(2H,s),7.79(1H,s),8.45-8.60(1H,m)
【0208】
実施例212
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル 1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンメチル エーテル
無色油状物質
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.02(3H,s),3.85(3H,s),4.28(1H,d,J=12Hz),4.45(1H,d,J=12Hz),4.48(2H,s),6.85-7.00(1H,m),7.10-7.35(4H,m),7.45-7.55(2H,m),7.66(2H,s),7.79(1H,s),8.50-8.60(1H,m)
実施例213
1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチル 2−(2−メトキシフェニル)エチル エーテル
融点 145−147℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.83(2H,t,J=6.8Hz),3.54(2H,t,J=6.8Hz),3.68(3H,s),3.75(3H,s),4.25(2H,s),6.78-6.92(2H,m),7.04-7.30(5H,m),7.38-7.52(5H,m),8.46-8.54(1H,m)
実施例214
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンメチル 4−メトキシベンジル エーテル
融点 123−124℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例215
2−(1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリン−3−イル)エチル 3,5−ジメチルベンジル エーテル
融点 150−151℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
【0209】
実施例216
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル 4−(2−エチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンメチル エーテル
無色油状物
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:0.99(3H,t,J=7.7Hz), 2.34(2H,q,J=7.7Hz), 3.82(3H,s), 4.27(1H,d,J=12Hz), 4.45(1H,d,J=12Hz), 4.48(2H,s), 6.93(1H,m), 7.10-7.57(6H,m), 7.67(2H,s), 7.79(1H,s), 8.51(1H,m)
実施例217
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル 1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンメチル スルフィド
参考例68で得た化合物をDMF中で水素化ナトリウムの存在下、臭化3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルと実施例207と同様に反応、処理すると標題化合物が得られた。
融点 178−179℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例218
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル 1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンメチル スルホキシド
実施例217で得た化合物(100mg),m−クロロ過安息香酸(純度70%)(50mg)およびジクロロメタン(20ml)の混合物を氷冷下30分間撹拌した。溶媒を留去した後、残留物を酢酸エチルに溶解し、水,希塩酸,炭酸水素ナトリウム水,水で順次洗浄した。乾燥し、溶媒を留去した後、残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付すと標題化合物が無色結晶(60.3mg)として得られた。
融点 173−174℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.97,2.00(total 3H,each s), 3.65-3.95(4H,m), 3.80,3.81(total 3H,each s), 6.83(1H,m), 7.10(1H,m), 7.19-7.35(3H,m), 7.45-7.55(4H,m), 7.84(1H,s), 8.50(1H,m)
【0210】
実施例219
N−ベンジル−1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンアセタミド
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリン酢酸(参考例56)とベンジルアミンを用いて、実施例101と実質的に同様に反応(アミド化反応)、処理すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 222−222.5℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.19(3H,s),2.34(3H,s),3.54(2H,s),3.66(3H,s),4.41(2H,d,J=6.0Hz),5.87(1H,bt),6.68(1H,s),7.10-7.45(10H,m),8.18(1H,s)
元素分析値 C272622・0.1H2Oとして
計算値 C,78.65; H,6.40; N,6.79
実測値 C,78.46; H,6.40; N,6.94
実施例219と同様の方法により、各々対応する置換基を有するイソキノリン酢酸誘導体とアミン類を反応させると実施例220〜223の化合物が得られた。
実施例220
1,2−ジヒドロ−N−(4−メトキシベンジル)−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンアセタミド
融点 214−215℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例221
N−(2−クロロベンジル)−1,2−ジヒドロ−N,2,6,7−テトラメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンアセタミド
融点 191−192℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
【0211】
実施例222
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンアセタミド
融点 156−157℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.74(3H,s), 3.62(2H,s), 3.65(3H,s), 4.67(2H,s), 6.96-7.85(10H,m), 8.43(1H,d,J=8.6Hz)
実施例223
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンアセタミド
融点 288−289℃(メタノール−酢酸エチルから再結晶)
実施例224
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンアセタミド
実施例222で得た化合物(250mg),メタノール(8ml),THF(2ml),10%パラジウム−炭素(50%含水)(130mg)と酢酸ナトリウム(60mg)の混合物を水素雰囲気下に室温で1時間かきまぜた。触媒をろ別し、ろ液は溶媒を留去した。残留物に酢酸エチルを加えて水洗,乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(160mg)として得られた。
融点 193−194℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
【0212】
実施例225
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2−カルバモイルメチル−1,2−ジヒドロ−6,7−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
参考例59で得た化合物(190mg)のジクロロメタン(10ml)溶液に塩化オキザリル(0.052ml)およびDMF(1滴)を室温で加え1時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物をジクロロメタン(10ml)に溶解し、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミン(170mg)およびトリエチルアミン(0.077ml)のジクロロメタン(5ml)溶液を加え、室温で5時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加え、水,希塩酸,水,炭酸水素ナトリウム水、および水で順次洗浄、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をメタノール(5ml)に溶解し、15%アンモニア−メタノール(10ml)を室温で加え15時間かきまぜた。溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(125mg)として得られた。
融点 235−237℃(メタノールから再結晶)
元素分析値 C2923336として
計算値 C,60.52; H,4.03; N,7.30
実測値 C,60.72; H,4.11; N,7.52
実施例225と同様の方法により、参考例59で得た化合物と対応する置換基を有するベンジルアミン類を反応させ、処理すると実施例226〜227の化合物が得られた。
【0213】
実施例226
2−カルバモイルメチル−1,2−ジヒドロ−6,7−ジメチル−N−(3,5−ジメチルベンジル)−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 253−254℃(エタノールから再結晶)
実施例227
2−カルバモイルメチル−1,2−ジヒドロ−N−(2−メトキシベンジル)−6,7−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
融点 234.5−236℃(エタノールから再結晶)
実施例228
1,2,3,4−テトラヒドロ−2−(2−メトキシベンジル)−8,9−ジメチル−3,6−ジオキソ−11−フェニル−6H−ピラジノ〔1,2−b〕イソキノリン
2−エトキシカルボニルメチル−1,2−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−イソキノリン(参考例51)(183mg)のジクロロメタン(10ml)溶液に塩化メタンスルホニル(0.037ml)およびトリエチルアミン(0.084ml)を氷冷下加え30分間かきまぜた。反応混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した後、抽出液を水洗し、乾燥後、溶媒を留去した。残留物,2−メトキシベンジルアミン(0.196ml)およびTHF(5ml)の混合物を封管中130℃で3時間加熱した。反応混合物を炭酸水素ナトリウムに注ぎ酢酸エチルで抽出した後、水洗し、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−アセトン=1:1)に付すと、標題化合物が無色結晶(110mg)として得られた。
融点 211−214℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.22(3H,s),2.37(3H,s),3.54(3H,s),4.15(2H,s),4.60(2H,s),4.88(2H,s),6.76-6.98(5H,m),7.13-7.28(2H,m),7.36-7.42(3H,m),8.23(1H,s)
元素分析値 C282623として
計算値 C,76.67; H,5.97; N,6.39
実測値 C,76.41; H,6.05; N,6.40
【0214】
実施例229
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−(4−メトキシベンジルオキシ)−8,9−ジメチル−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
参考例65で得た化合物(160mg)のDMF(5ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油状)(22mg)を加え室温で15分間かきまぜた後、塩化4−メトキシベンジル(0.075ml)を氷冷下加え、室温で4時間かきまぜた。反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した後、希塩酸,水,炭酸水素ナトリウム水および水で順次洗浄、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=5:1)に付すと、標題化合物が無色結晶(170mg)として得られた。
融点 145−146℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
元素分析値 C2929NO3として
計算値 C,79.24; H,6.65; N,3.19
実測値 C,79.30; H,6.85; N,3.14
実施例229と同様の方法により、参考例65で得た化合物と対応する置換基を有する塩化ベンジルを反応(アルキル化)、処理すると実施例230〜232の化合物が得られた。
実施例230
1−ベンジルオキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−8,9−ジメチル−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
融点 133−134℃(メチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
【0215】
実施例231
1−(3,5−ジメチルベンジルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−8,9−ジメチル−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
融点 146−147℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例232
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−(2−メトキシベンジルオキシ)−8,9−ジメチル−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
融点 186−188℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例233
1−(3,5−ジメチルベンジルアミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−8,9−ジメチル−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン 塩酸塩
参考例64で得た化合物(159mg),酢酸(0.03ml),3,5−ジメチルベンゾアルデヒド(0.1ml)およびメタノール(10ml)の混合物を室温で15分間かきまぜた後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(60mg)を加えて室温で30分間かきまぜた。溶媒を留去し、炭酸水素ナトリウム水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物の遊離型が無色油状物として得られた。本化合物をエーテル(1ml)に溶解し、氷冷下4N−HCl−酢酸エチル(3ml)を加え、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(160mg)として得られた。
融点 205−208℃(エタノールから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 〔遊離塩基〕
1.55-2.05(4H,m),2.22(3H,s),2.25(6H,s),2.36(3H,s),3.20(1H,d,J=12.4Hz),3.40(1H,d,J=12.4Hz),3.91(1H,bs),4.30(1H,m),4.59(1H,m),6.70(2H,s),6.74(1H,s),6.83(1H,.s),7.21-7.32(2H,m),7.48(3H,m),8.24(1H,s)
元素分析値 C30322O・HCl・0.2H2Oとして
計算値 C,75.59; H,7.06; N,5.88
実測値 C,75.42; H,7.29; N,5.72
【0216】
実施例234
1,2,3,4−テトラヒドロ−8,9−ジメチル−1−〔N−メチル−(3,5−ジメチルベンジル)アミノ〕−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
実施例233で得た化合物とホルマリンを用いて、実施例233と同様の方法により、水素化ホウ素ナトリウムと反応させ、処理すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 144−145℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例233および234と同様の方法により、対応する置換基を有するアミン化合物とアルデヒド類を用いて、水素化ホウ素ナトリウムと反応、処理すると実施例235〜239の化合物(遊離型または塩酸塩)が得られた。
実施例235
1−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミノ〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−8.9−ジメチル−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
融点 189.5−191.5℃(イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 1.70-2.00(4H,m),2.22(3H,s),2.38(3H,s),3.36(1H,d,J=13.4Hz),3.56(1H,d,J=13.4Hz),3.94(1H,bs),4.27(1H,m),4.56(1H,m),6.74(1H,s),7.25(2H,m),7.47(3H,m),7.57(2H,s),7.71(1H,s),8.25(1H,s)
元素分析値 C30262OF6として
計算値 C,66.17; H,4.81; N,5.14
実測値 C,65.83; H,4.79; N,5.01
実施例236
1,2,3,4−テトラヒドロ−8,9−ジメチル−1−〔N−メチル−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕アミノ〕−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン 塩酸塩
融点 116−119℃(エタノールから再結晶)
実施例237
1−(2−クロロベンジルアミノ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−8,9−ジメチル−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン 塩酸塩
融点 201−204℃(エタノールから再結晶)
【0217】
実施例238
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−(2−メトキシベンジルアミノ)−8,9−ジメチル−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン 塩酸塩
融点 211−215℃(メタノール−エタノールから再結晶)
実施例239
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−(2−メトキシベンジルアミノ)−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
融点 135−137℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例240
2−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジオキソ−11−フェニル−6H−ピラジノ〔1,2−b〕イソキノリン
参考例66で得た化合物(103mg)のDMF(5ml)溶液に水素化ナトリウム(16mg)を加え室温で30分間かきまぜた。反応液に臭化3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル(74μl)を氷冷下加え、室温で1時間かきまぜた。水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥後溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(65mg)として得られた。
融点 204−206℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.63(2H,m), 4.44(2H,m), 4.78(2H,s), 7.18-7.27(3H,m), 7.44-7.66(5H,m), 7.68(2H,s), 7.82(2H,s), 8.52(1H,m)
実施例241
2−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−6−オキソ−11−フェニル−6H−ピラジノ〔1,2−b〕イソキノリン
参考例67で得た化合物(140mg)のDMF(5ml)溶液に臭化3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル(111μl)および炭酸カリウム(76mg)を加え、70〜80℃で30分間かきまぜた。水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥後溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(170mg)として得られた。
融点 194−196℃(酢酸エチルから再結晶)
【0218】
実施例242
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−6−クロロ−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
6−クロロ−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸とN−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕メチルアミンを用いて、実施例101と同様に反応(アミド化)、処理すると標題化合物が得られた。
融点 170−171℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.78(3/5H,s), 2.91(3×4/5H,s), 4.59(2H,s), 7.18(1H,s), 7.27-7.57(8H,m), 7.80(1H,s), 8.33(1H,d,J=8.6Hz)
実施例242と同様の方法(アミド化反応)により、各々対応する置換基を有する1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸類とアミン類とを反応させ、処理すると実施例243−247の化合物が得られた。
実施例243
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 151−152℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.78(3/5H,s), 2.92(3×4/5H,s), 4.60(2H,s), 7.22-7.75(10H,m), 7.80(1H,s), 8.39-8.43(1H,m)
実施例244
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−メトキシフェニル)−N−メチル−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 153−154℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.91(3/4H,s), 3.06(3×3/4H,s), 3.56(3/4H,s), 3.74(3×3/4H,s), 4.42(1H,d,J=14.6Hz), 5.01(1H,d,J=14.6Hz), 6.95-7.80(9H,m), 7.91(1H,s), 8.48-8.53(1H,m)
【0219】
実施例245
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 166−167℃(エチルエーテルから再結晶)
実施例246
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−N−メチル−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 132−133℃(エチルエーテル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.96(3H,s), 4.61(2H,s), 7.08(1H,d,J=8.6Hz), 7.13-7.22(2H,m), 7.30(1H,dd,J=7.2,3.6Hz), 7.32(1H,m), 7.52(2H,s), 7.58-7.76(2H,m), 7.82(1H,s), 8.41(1H,dd,J=7.2,1.2Hz)
実施例247
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N,6−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピランカルボキサミド
融点 162−163℃(イソプロピルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.38,2.39(total 3H,each s), 2.77(1/4×3H,s), 2.91(3/4×3H,s), 4.58(2H,s), 6.99(1H,s), 7.25-7.42(6H,m), 7.49(2H,s), 7.78(1H,s), 8.29(1H,d,J=8.0Hz)
実施例248
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−6−クロロ−N−メチル−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸とN−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕メチルアミンを用いて、実施例101と同様に反応(アミド化)、処理すると標題化合物が得られた。
融点 148−149℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.08(1H,s), 2.20(2H,s), 2.86(1H,s), 3.00(2H,s), 4.37(1H,d,J=15.2Hz), 4.88(2/3H,d,J=15.2Hz), 4.92(1/3H,d,J=15.2Hz), 6.89-7.56(9H,m), 7.76(1H,s)
実施例248と同様の方法(アミド化反応)により、各々対応する置換基を有する2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸類とアミン類を反応させ、処理すると実施例249−253の化合物が得られた。
【0220】
実施例249
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−6−クロロ−N−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 172−173℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.74(0.57H,s), 2.85(2.43H,s), 4.18(0.19H,d,J=15.6Hz), 4.40(0.81H,d,J=15.4Hz), 4.63(0.19H,d,J=16.2Hz), 4.88(0.81H,d,J=15.0Hz), 7.12-7.70(10H,m), 7.78(1H,s)
実施例250
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 146−147℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.74(3/5H,s), 2.86(3×4/5H,s), 4.22(1/5H,d,J=15.6Hz), 4.39(4/5H,d,J=15.2Hz), 4.69(1/5H,d,J=15.6Hz), 4.91(4/5H,d,J=15.2Hz), 7.14-7.70(11H,m), 7.78(1H,s)
実施例251
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−6−クロロ−4−(2−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 121−122℃(イソプロピルエーテル−酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.85(3H,s), 3.63(3H,s), 4.29(1H,d,J=15.4Hz), 4.98(1H,d,J=15.0Hz), 6.90-7.09(3H,m), 7.30-7.64(6H,m), 7.77(1H,s)
【0221】
実施例252
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−6−クロロ−N−メチル−2−オキソ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 206−207℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.92(3H,s), 4.33(1H,d,J=15.2Hz), 4.92(1H,d,J=15.4Hz), 6.77(1H,d,J=2.2Hz), 7.38(1H,d,J=8.8Hz), 7.46-7.58(3H,m), 7.60-7.88(5H,m)
実施例253
6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシベンジル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 190−191℃(エタノールから再結晶)
実施例254
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
実施例248で得た化合物を用いて、実施例224と同様の方法により、反応(接触還元)、処理すると標題化合物が得られた。
融点 130−131℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.07(1H,s), 2.22(2H,s), 2.87(1H,s), 3.01(2H,s), 4.36(1H,d,J=15.2Hz), 4.90(2/3H,d,J=15.2Hz), 4.95(1/3H,d,J=15.2Hz), 6.92-7.57(10H,m), 7.76(1H,s)
実施例255
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 140−142℃(イソプロピルエーテル−酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.87(3H,s), 3.61(3H,s), 4.28(1H,d,J=15.2Hz), 5.01(1H,d,J=15.2Hz), 6.85-7.22(4H,m), 7.30-7.62(6H,m), 7.77(1H,s)
【0222】
実施例256
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−2−オキソ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
融点 135−137℃(イソプロピルエーテル−酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.94(3H,s), 4.33(1H,d,J=15.4Hz), 4.95(1H,d,J=15.0Hz), 6.84(1H,d,J=1.4,8.0Hz), 7.20(1H,dt,J=1.4,7.2Hz), 7.43(1H,dd,J=1.0,8.4Hz), 7.52-7.82(8H,m)
実施例257
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
1,2−ジヒドロ−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸と3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミンを用いて、実施例101と同様に反応(アミド化)、処理すると標題化合物が得られた。
融点 251−252℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例257と同様の方法(アミド化反応)により、各々対応する置換基を有する1,2−ジヒドロ−2−オキソ−3−キノリンカルボン酸類とアミン類を反応させ、処理すると実施例258−263の化合物が得られた。
実施例258
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
融点 262−264℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.87(3H,s), 4.61(1H,d,J=15Hz), 4.75(1H,d,J=15Hz), 7.10-7.60(9H,m), 7.66(2H,s), 7.78(1H,s), 12.44(1H,bs)
【0223】
実施例259
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
融点 191−192℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例260
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,1−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
融点 163−164℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.83(3H,s), 3.83(3H,s), 4.29(1H,d,J=15Hz), 5.00(1H,d,J=15Hz), 7.16(2H,m), 7.24-7.70(9H,m), 7.75(1H,s)
実施例261
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−3−キノリンカルボキサミド
白色泡状物
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.87(3H,s), 4.54(1H,dd,J=16,5.6Hz), 4.69(1H,d,J=16,6.5Hz), 7.05-7.53(7H,m), 7.68(1H,m), 7.69(2H,s), 7.73(1H,s), 9.17(1H,bs)
実施例262
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,1−ジメチル−2−オキソ−3−キノリンカルボキサミド
融点 189−190℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.94(3H,s), 3.84(3H,s), 4.25(1H,d,J=15Hz), 5.08(1H,d,J=15Hz), 7.03-7.23(2H,m), 7.32-7.65(8H,m), 7.75(1H,s)
実施例263
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,1,6−トリメチル−2−オキソ−3−キノリンカルボキサミド
融点 226−227℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
【0224】
実施例264
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−6−クロロ−N−メチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
6−クロロ−4−フェニルキノリン−3−カルボン酸とN−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕メチルアミンを用いて、実施例101と同様に反応(アミド化)、処理すると標題化合物が得られた。
融点 105−106℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.60(3×4/5H,s), 2.81(3/5H,s), 4.0-5.2(2H,b), 7.29-7.81(10H,m), 8.16(1H,d,J=8.8Hz), 8.91(1H,s)
実施例265
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
実施例264で得た化合物を用いて、実施例224と同様の方法により反応(接触還元)、処理すると標題化合物が得られた。
融点 96−97℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.61(3×6/7H,s), 2.81(3/7H,s), 4.0-5.2(2H,b), 7.28-7.83(11H,m), 8.22(1H,d,J=8.8Hz), 8.93(1H,s)
実施例264と同様の方法(アミド化反応)により、各々対応する置換基を有するキノリン−3−カルボン酸類とアミン類とを反応させ、処理すると実施例266−268の化合物が得られた。
実施例266
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2−メチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
融点 191−192℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
実施例267
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N,2−ジメチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
融点 146−147℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.61(3H,s), 2.74(3H,s), 4.42(1H,d,J=15Hz), 4.77(1H,d,J=15Hz), 7.20-7.85(11H,m), 8.09(1H,d,J=8.8Hz)
【0225】
実施例268
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2,6,7−トリメトキシ−N−メチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
融点 88−89℃(イソプロピルエーテル−ヘキサンから再結晶)
実施例269
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2−クロロ−N−メチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
実施例258の方法で得た化合物(2.55g)とオキシ塩化リン(60ml)の混合物を加熱還流下に2時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物を酢酸エチルに溶解した。この溶液を冷却した炭酸水素ナトリウム水,および水で洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(2.45g)として得られた。
融点 147−148℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.71(3H,s), 4.54(1H,d,J=14.9Hz), 4.71(1H,d,J=14.9Hz), 7.20-8.13(1H,m), 8.11(1H,d,J=8.4Hz)
実施例270
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2−メトキシ−N−メチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
実施例269で得た化合物(100mg)のメタノール(8ml)溶液に28%NaOMe−メタノール(2ml)を加えて、加熱還流下に3時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物を酢酸エチルに溶解した。この溶液を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(85mg)として得られた。
融点 146−147℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.70(2H,s), 2.72(1H,s), 3.82(1/3H,d,J=15.7Hz), 4.15(1H,s), 4.18(2H,s), 4.39(2/3H,d,J=15Hz), 4.62(1/3H,d,J=15.7Hz), 4.89(2/3H,d,J=15.6Hz), 7.17-7.95(12H,m)
【0226】
実施例271
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−2−メチルアミノ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
実施例269で得た化合物(100mg)のエタノール(4ml)溶液に40%MeNH2−メタノール(12ml)を加えて、加熱還流下に4時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物を酢酸エチルに溶解した。この溶液を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(65mg)として得られた。
融点 173−174℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.57(2H,s), 2.62(1H,s), 3.13(2H,d,J=4.8Hz), 3.14(1H,d,J=5Hz), 3.52(1/3H,d,J=15.8Hz), 4.39(2/3H,d,J=14.5Hz), 4.60(1/3H,d,J=15.8Hz), 4.69(2/3H,d,J=14.5Hz), 5.14(2/3H,b), 5.32(1/3H,b), 7.12-7.85(12H,m)
実施例272
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−2−メチルチオ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド
実施例269で得た化合物(100mg)のTHF(6ml)−メタノール(2ml)溶液に15%MeSNa水溶液(4ml)を加えて、加熱還流下、8時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加えた。この混合物を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(55mg)として得られた。
融点 144−145℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.65(3H,s), 2.77(3H,s), 4.50(1H,d,J=15Hz), 4.70(1H,d,J=15Hz), 7.29-8.05(12H,m)
実施例273
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−N−メチル−3−イソキノリンカルボキサミド
実施例178で得た化合物(200mg)とオキシ塩化リン(3ml)を用いて実施例269と同様に反応、処理すると標題化合物が無色結晶(165mg)として得られた。
融点 142−143℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.79(2H,s), 2.86(1H,s), 4.43(2/3H,s), 4.69(4/3H,s), 7.06-7.81(10H,m), 8.44-8.49(1H,m)
【0227】
実施例274
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−N−メチル−3−イソキノリンカルボキサミド
実施例273で得た化合物を用いて、実施例224と同様の方法により反応(接触還元)、処理すると標題化合物が得られた。
融点 134−135℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.76(3×5/7H,s), 2.85(3×2/7H,s), 4.39(2×2/7H,s), 4.71(2×5/7H,s), 7.07-7.81(1H,m), 8.07-8.12(1H,m), 9.28(2/7H,s), 9.32(5/7H,s)
実施例275
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1−クロロ−N−メチル−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
実施例172で得た化合物とオキシ塩化リンを用いて、実施例269と同様に反応、処理すると標題化合物が得られた。
融点 176−177℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.75(3×3/4H,s), 2.82(3/4H,s), 4.42(1/2H,s), 4.67(3/2H,s), 7.30-7.83(11H,m), 8.46(1H,m)
実施例276
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
実施例275で得た化合物を用いて、実施例224と同様の方法により反応(接触還元)、処理すると標題化合物が得られた。
融点 139−140℃(ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.73(3×3/4H,s), 2.82(3/4H,s), 4.36(1/2H,s), 4.70(3/2H,s), 7.33-7.82(11H,m), 8.10(1H,m), 9.32(1H,m)
【0228】
実施例277
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1−メトキシ−N−メチル−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
実施例275で得た化合物を用いて、実施例270と同様にナトリウムメトキシドと反応、処理すると標題化合物が得られた。
融点 129−130℃(イソプロピルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.75,2.77(total 3H,each s), 4.07(2/5×3H,s), 4.19(3/5×3H,s), 4.36(2/5×2H,s), 4.68(3/5×2H,s), 7.28-7.70(9H,m), 7.78(2H,m), 8.31(1H,m)
実施例278
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−1−メチルアミノ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
実施例275で得た化合物を用いて、実施例271と同様に反応、処理すると標題化合物が得られた。
融点 213−214℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.74,2.77(total 3H,each s), 3.11(3/7×3H,d,J=5.0Hz), 3.22(4/7×3H,d,J=4.8Hz), 4.39(3/7×2H,s), 4.68(4/7×2H,s), 5.44(1H,m), 7.33-7.67(10H,m), 7.79(2H,bs)
実施例279
3,4−シス−N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド
3,4−シス−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボン酸〔2−メチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸メチルエステルを10%パラジウム−炭素を用いて、酢酸中、水素雰囲気下、90℃で6時間かきまぜて、還元体(3,4−シス)とし、次いで塩酸−酢酸混液中、110℃で加熱,加水分解反応に付して調製〕とN−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕メチルアミンを用いて実施例101と同様に反応、処理すると標題化合物が得られた。
融点 226−227℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
【0229】
実施例280
3,4−トランス−N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
参考例2で得た化合物とN−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕メチルアミンを用いて実施例101と同様に反応、処理すると標題化合物が得られた。
融点 171−172℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例281
3,4−シス−N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−3,4−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド
3,4−シス−3,4−ジヒドロ−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸〔1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸を10%パラジウム−炭素(50%含水)を用いて、酢酸中で水素雰囲気下、90℃で4時間かきまぜて調製〕とN−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕メチルアミンを用いて、実施例101と同様に反応、処理すると標題化合物が得られた。
融点 160−161℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
実施例282
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−2−〔2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチル〕−3−イソキノリンカルボキサミド ヨーダイド
実施例184で得た化合物(遊離体)(65mg)のメタノール(2ml)溶液にヨウ化メチル(0.5ml)を加えて、室温で1.5時間かきまぜた。溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(72mg)として得られた。
融点 242−243℃(メタノール−ジクロロメタン−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.02(3H,s), 3.65(9H,s), 3.70-4.05(2H,b), 4.34(1H,d,J=14.2Hz), 4.52-4.80(1H,b), 4.90-5.15(1H,b), 5.42(1H,d,J=14.2Hz), 7.05-7.30(6H,m), 7.42(2H,s), 7.58(2H,m), 7.76(1H,s), 8.44(1H,m)
【0230】
実施例283
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンアセタミド
実施例223で得た化合物を用いて、実施例102(C法)と同様に反応、処理すると標題化合物が得られた。
融点 181−182℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.51(2H,b), 3.30(3H,s), 3.67(3H,s), 6.92(1H,bd,J=1.8Hz), 7.10-7.65(8H,m), 7.76(1H,bs), 8.44(1H,d,J=8.6Hz)
実施例284
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル 1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキシレート
2−メチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸(140mg),アセトン(5ml),DMF(1ml),炭酸カリウム(70mg)および臭化3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル(0.11ml)の混合物を1時間加熱還流下にかきまぜた。反応液を濃縮し、濃縮液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗,乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(185mg)として得られた。
融点 153−154℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
実施例285
N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−4−フェニル−1−チオキソ−3−イソキノリンカルボキサミド
実施例157で得た化合物(52mg),ジオキサン(3ml)および五硫化リン(44mg)の混合物を4時間還流した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水および水で洗浄し、乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると標題化合物が黄色結晶(35mg)として得られた。
融点 145−147℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.79(3H,s), 4.13(3H,s), 4.24(1H,d,J=14.6Hz), 4.80(1H,d,J=14.6Hz), 7.16-7.39(6H,m), 7.51(2H,s), 7.60(2H,m), 7.81(1H,s), 9.23(1H,m)
実施例286から289の化合物は、実施例1(A)と同様の方法により、相当する2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸とアニリンを用いて得られた。
実施例286
N−〔2,6−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド
融点 214−216℃(イソプロピルエーテル−酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.07(3H,s), 3.34(1H,d,J=14.0Hz), 3.54(1H,d,J=13.6Hz), 4.33(4H,q,J=8.2Hz), 6.67(2H,d,J=8.4Hz), 6.85(1H,d,J=2.2Hz), 7.17(1H,d,J=8.4Hz), 7.23-7.51(6H,m), 7.60(1H,bs)実施例287
6−クロロー4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド
融点 225−227℃(イソプロピルエーテル−酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.08(3H,s), 3.38(1H,d,J=13.6Hz), 3.54(1H,d,J=14.2Hz), 6.70(2H,ddd,J=1.2,8.6,8.6Hz), 6.87(1H,d,J=2.4Hz), 7.10-7.19(1H,m), 7.33-7.53(5H,m), 7.65(1H,bs)
実施例288
6−クロロ−2−オキソ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−N−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド
融点 247−249℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.10(1H,d,J=14.4Hz), 3.73(1H,d,J=14.2Hz), 6.65-6.76(3H,m), 7.34-7.50(3H,m), 7.59(1H,bs), 7.62-7.80(2H,m), 7.90(1H,dd,J=1.6,7.0Hz)
実施例289
N−〔2,6−ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド
融点 243−245℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.35(1H,d,J=14.0Hz), 3.63(1H,d,J=14.2Hz), 3.70(3H,s), 4.22-4.38(4H,m), 6.69(2H,d,J=8.4Hz), 6.94(1H,d,J=2.2Hz), 7.08(1H,d,J=8.6Hz), 7.01-7.35(4H,m), 7.42-7.58(2H,m), 7.63(1H,bs)
【0231】
参考例1
4−(2−クロロフェニル)−6,7−ジメチル−2−(1−メチルエチルオ キシ)−3−キノリンカルボン酸
工程1:
4−(2−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−6,7−ジメチル−2−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル(2.0g)のジメチル ホルムアミド(DMF)(20ml)溶液に、水素化ナトリウム(60%油状)(270mg)を加え、室温で30分間撹拌した。この溶液にヨウ化イソプロピル(0.9ml)を加え、70℃で5時間撹拌した。冷後、酢酸エチルを加え、この混合物を、希塩酸、炭酸カリウム水、水で順次洗浄し、乾燥し、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=5:1)に付すと4−(2−クロロフェニル)−6,7−ジメチル−2−(1 −メチルエチルオキシ)−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶(1.72g)として得られた。
融点 96−97℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.01(3H,t,J=7.1Hz), 1.42(6H,d,J=6.2Hz), 2.26(3H,s), 2.41(3H,s), 4.00-4.16(2H,m), 5.57(1H,m), 6.92(1H,s), 7.20-7.55(4H,m), 7.64(1H,s)
元素分析値 C2324NO3Clとして
計算値 C,69.43; H,6.08; N,3.52
実測値 C,69.19; H,5.99; N,3.40
工程2:
工程1で得られた化合物(1.64g)にエタノール(28ml),水(7ml) および水酸化カリウム(1.09g)を加えて、1時間加熱還流した。溶媒を留 去後残留物に、希塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、乾燥し、溶媒を留去すると、標題化合物が、無色結晶(1.31g)として得られた。
融点 184−186℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.49(6H,d,J=6.2Hz), 2.26(3H,s), 2.43(3H,s), 5.73(1H,m), 6.92(1H,s), 7.10-7.60(4H,m), 7.66(1H,s)
元素分析値 C2120NO3Clとして
計算値 C,68.20; H,5.45; N,3.79
実測値 C,68.23; H,5.47; N,3.78
【0232】
参考例2
3,4−トランス−4−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボン酸
工程1:
2−(4−フルオロベンゾイル)安息香酸(3.00g),1−ヒドロキシベ ンゾトリアゾール(2.07g),1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(3.00g)および無水THF(50ml)の混合物を室温で1時間かきまぜた。こ の混合物にN−メチルグリシンエチルエステル塩酸塩(2.84g)とトリエチ ルアミン(2.58ml)を加えて室温で16時間、さらに加熱還流下に4時間か きまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加えて、不溶結晶をろ別した。ろ液を水洗、炭酸水素ナトリウム水,水,希塩酸,および水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を留去すると、N−〔2−(4−フルオロベンゾイル)ベンゾイル〕−N−メチルグリシンエチルエステルが無色油状物(4.2g)として得られた。
〔NMR(200MHz,CDCl3):1.27, 1.30(total 3H,each t,J=7.0Hz), 3.01,3.06(total 3H,each s), 4.01,4.17(total 2H,each s), 4.15-4.20(2H,m), 7.0-7.9(8H,m)〕。
本油状物のトルエン(100ml)溶液に1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕 ウンデセ−7−エン(3.0ml)を加えて2時間加熱還流した。溶媒を留去し、 残留物に酢酸エチルを加えた。この混合物を水、10%硫酸水素カリウム水、および水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を留去すると4−(4−フルオロフェニル)−3,4−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−2−メチル−1(2H)−イソキノリン−3 −カルボン酸エチルエステルが無色結晶として得られた。本結晶のトルエン(100ml)に懸濁液にp−トルエンスルホン酸・水和物(3.0g)を加えて、水 分分離器をつけて14時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加えた。この混合物を水、炭酸水素ナトリウム水、および水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を留去すると4−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−1(2H)−イソキノリン−3−カルボン酸エチルエステルが無色結晶(3.12g)として得 られた。
融点 172−173℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.00(3H,t,J=7.0Hz), 3.62(3H,s), 4.07(2H,q,J=7.0Hz), 7.11-7.35(5H,m), 7.53-7.60(2H,m), 8.50-8.55(1H,m)
元素分析値 C1916NO3Fとして
計算値 C,70.15; H,4.96; N,4.31
実測値 C,70.01; H,4.86; N,4.20
【0233】
工程2:
工程1で得た化合物(2.70g),酢酸(50ml)および5%パラジウム− 炭素(2.00g)の混合物を水素雰囲気下で70℃で1時間かきまぜた。冷後、混合物をろ過し、ろ液は溶媒を留去した。残留物を酢酸エチルに溶解し、水,炭酸カリウム水および水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を留去すると3,4−シス−4−(4−フルオロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶(2.43g)として得られた。
融点 151−153℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.98(3H,t,J=7.2Hz), 3.12(3H,s), 3.78-4.03(2H, m), 4.25(1H,d,J=7.0Hz), 4.92(1H,d,J=7.0Hz), 6.90-7.41(7H,m), 8.20-8.26(1H,m)
元素分析値 C1918NO3Fとして
計算値 C,69.71; H,5.54; N,4.28
実測値 C,69.44; H,5.19; N,4.31
工程3:
工程2で得た化合物(2.43g)のエタノール(50ml)およびTHF(1 5ml)の懸濁液に0℃で2N−NaOH(14ml)を加えた。この混合物を室温 で1時間かきまぜた後、溶媒を留去した。残留物に水を加え、エチルエーテルで洗浄後、水層を2N−HCl で酸性とした。この混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液は水洗、乾燥した。溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(2.12g)として得られた。
融点 248−250℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3+DMSO−d6)ppm:3.04(3H,s), 4.16(1H,s), 4.73(1H,s), 6.90-7.17(5H,m), 7.41-7.44(2H,m), 8.16-8.21(1H,m)
元素分析値 C1714NO3Fとして
計算値 C,68.22; H,4.71; N,4.68
実測値 C,68.02; H,4.72; N,4.58
【0234】
参考例3
3,4−トランス−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6,7−トリメチル−2−オキソ−3−キノリンカルボン酸
工程1:
水素化リチウムアルミニウム(1.4g)のTHF(50ml)懸濁液に、0℃ で、4−(2−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−1,6,7−トリメチル−2−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチルエステル(10.0g) のTHF(100ml)溶液を滴下した。この混合物を0℃で30分間撹拌後、水(4ml)を加え、室温でさらに30分間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を濃縮した。残留物に酢酸エチルを加え、希塩酸、水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)に付すと3,4−トランス−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6,7−トリメチル−2−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶(2.94g)として得られた。
融点 147−148℃(酢酸エチル−イソプロピルエステルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.10(3H,t,J=7.0Hz), 2.14(3H,s), 2.29(3H,s), 3.43(3H,s), 3.97(1H,d,J=7.2Hz), 4.09(2H,q,J=7.0Hz), 5.07(1H,d,J=7.2Hz), 6.64(1H,s), 6.80-6.90(1H,m), 6.89(1H,s), 7.10-7.30(2H,m), 7.40-7.50(1H,m)
元素分析値 C2122NO3Clとして
計算値 C,67.83; H,5.96; N,3.77
実測値 C,67.98; H,6.05; N,3.98
工程2:
工程1で得られた化合物(1.50g)、THF(10ml),エタノール(20ml),水(2ml)および水酸化ナトリウム(0.75g)の混合物を室温で3時間撹拌した後、約半量まで溶媒を留去し、水を加え、エーテルで洗浄した。水層に希塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、乾燥し、溶媒を留去すると、標題化合物が無色結晶(1.26g)として得られた。
融点 128−129℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.15(3H,s), 2.29(3H,s), 3.42(3H,s), 3.93(1H,d,J=5.2Hz), 5.07(1H,d,J=5.2Hz), 6.70-6.80(1H,m), 6.74(1H,s), 6.89(1H,s), 7.03-7.45(3H,m)
元素分析値 C1918NO3Clとして
計算値 C,66.38; H,5.28; N,4.07
実測値 C,66.22; H,5.16; N,4.03
【0235】
参考例4
3,4−トランス−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸
工程1:
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸エチルエステルを用いて参考例3工程1の方法と実質的に同様な方法により反応すると3,4−トランス−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶として得られた。
融点 83−84℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.05(3H,t,J=7.1Hz), 3.41(3H,s), 3.89(1H,d,J=9.4Hz), 4.00-4.15(2H,m), 4.58(1H,d,J=9.4Hz), 6.85(1H,d,J=1.8Hz), 7.00(1H,d,J=8.6Hz), 7.10-7.40(6H,m)
元素分析値 C1918NO3Clとして
計算値 C,66.38; H,5.28; N,4.07
実測値 C,66.36; H,5.16; N,4.12
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例3工程2の方法と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 138−139℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.41(3H,s), 3.93(1H,d,J=8.0Hz), 4.58(1H,d,J=8.0Hz), 5.20(1H,brs), 6.80-7.40(8H,m)
元素分析値 C1714NO3Clとして
計算値 C,64.67; H,4.47; N,4.44
実測値 C,64.35; H,4.52; N,4.57
【0236】
参考例5
3,4−トランス−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6,7−トリメチル−3−キノリンカルボン酸
工程1:
4−(2−クロロフェニル)−6,7−ジメチル−3−キノリンカルボン酸エチルエステル(26.5g)水素化ホウ素ナトリウム(6.0g),エタノール(150ml)の混合物を、2時間加熱還流した。溶媒留去後、残留物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液は、水洗、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)に付すと4−(2−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロ−6,7−ジメチル−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶(5.0g)として得られた。
融点 204−209℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.13(3H,t,J=7.2Hz), 2.07(3H,s), 2.12(3H,s), 3.95-4.15(2H,m), 5.74(1H,s), 6.34(1H,d,J=5.4Hz), 6.46(1H,s), 6.94(1H,s), 6.95-7.20(2H,m), 7.25-7.35(2H,m), 7.61(1H,d,J=6.2Hz)
元素分析値 C2020NO2Clとして
計算値 C,70.27; H,5.90; N,4.10
実測値 C,70.02; H,5.84; N,4.07
工程2:
工程1で得られた化合物(2.65g)のDMF(40ml)溶液に、60%水素化ナトリウム(60%油状)(0.35g)を加え、室温で15分間撹拌した。0℃に冷却後、ヨウ化メチル3mlを加え、さらに0℃で30分間撹拌した。希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を、水洗後、乾燥し、溶媒を留去すると、4−(2−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロ−1,6,7−トリメチル−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶(2.32g)として得られた。
融点 200−201℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.12(3H,t,J=7.2Hz), 2.09(3H,s), 2.19(3H,s), 3.35(3H,s), 3.95-4.10(2H,m), 5.74(1H,s), 6.62(1H,s), 6.97(1H,s), 6.98-7.15(2H,m), 7.20-7.35(2H,m), 7.52(1H,s)
元素分析値 C2122NO2Cl・0.1H2Oとして
計算値 C,70.52; H,6.26; N,3.92
実測値 C,70.39; H,6.32; N,3.82
【0237】
工程3:
工程2で得られた化合物(2.2g),メタノール(30ml),20%塩化水素を含むメタノール(10ml),THF(10ml)の混合物を室温で撹拌下、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.0g)のメタノール(15ml)溶液をゆっくりと滴下した。室温で1時間撹拌後、炭酸カリウム水溶液を加え、アルカリ性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、乾燥し、溶媒を留去すると、4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6,7−トリメチル−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが淡黄色油状物(2.44g)として得られた。
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.13(3H,t,J=7.1Hz), 2.04(3H,s), 2.21(3H,s), 2.93(2.5H,s), 3.00-3.50(3H,m), 3.01(0.5H,s), 4.00-4.18(2H,m), 4.95(0.87H,d,J=5.8Hz), 5.09(0.13H,d,J=5.4Hz), 6.45-6.66(2H,m), 6.85-7.45(4H,m)
工程4:
工程3で得られた化合物(2.37g)に、エタノール(40ml),水(10ml)および水酸化カリウム(2.0g)を加え、室温で終夜撹拌した。溶媒留去後、希塩酸を加え、弱酸性(pH3〜4)とした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、乾燥し、溶媒を留去すると、標題化合物が無色結晶(1.51g)として得られた。
融点 196−199℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.08(3H,s), 2.23(3H,s), 3.09(3H,s), 3.25-3.60(3H,m), 4.92(1H,d,J=5.6Hz), 5.50-6.80(1H,brs), 6.59(1H,s), 6.90(1H,s), 6.95(1H,m), 7.10-7.45(3H,m)
元素分析値 C1920NO2Cl・0.7H2Oとして
計算値 C,66.64; H,6.30; N,4.09
実測値 C,66.53; H,6.00; N,3.85
【0238】
参考例6
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリン酢酸
工程1:
1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸エチルエステル(30.7g),10%パラジウム炭素(2.0g),酢酸(150ml)の混合物を、水素雰囲気下(5気圧)、80℃で24時間撹拌した。触媒をろ去後、ろ液を濃縮した。残留物に酢酸エチルを加え、炭酸カリウム、水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると、3,4−トランス−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶(27.9g)として得られた。
融点 80−81℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.04(3H,t,J=7.1Hz), 3.43(3H,s), 3.91(1H,d,J=9.6Hz), 4.00-4.15(2H,m), 4.16(1H,d,J=9.6Hz), 6.80-7.40(9H,m)
元素分析値 C1919NO3として
計算値 C,73.77; H,6.19; N,4.53
実測値 C,73.53; H,6.12; N,4.52
【0239】
工程2:
工程1で得られた化合物(20g)、水素化ナトリウム(60%油状)(2.72g),DMF(200ml)の混合物を室温で30分間撹拌後、ブロモ酢酸メチル(6.73ml)を加え、室温で終夜撹拌した。希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を炭酸カリウム水、水で洗浄し、乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)に付すと、3−エトキシカルボニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリン酢酸メチルエステルが淡黄色油状物として得られた。この油状物にエタノール(160ml),水(40ml),水酸化カリウム(10g)を加え、終夜加熱還流した。溶媒を留去した後、希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和塩化ナトリウム水で洗浄後、乾燥し、溶媒を留去した。残留物にピリジン(100ml)を加え、30分間加熱還流した。溶媒を留去した後、希塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和塩化ナトリウム水で洗浄後、乾燥し、溶媒を留去すると、標題化合物(トランス:シス=約3:2混合物)が白色泡状物(19.1g)として得られた。
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.27-2.65(1.6H,m), 2.75-3.00(0.4H,m), 3.25-3.60(1H,m), 3.44(1.8H,s), 3.48(1.2H,s), 4.16(0.6H,d,J=13.0Hz), 4.19(0.4H,d,J=6.8Hz), 6.60-6.70(0.6H,m), 6.90-7.45(8.4H,m)
【0240】
参考例7
4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−3−キノリン酢酸
工程1:
4−(2−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチルエステルを用いて、参考例3工程1の方法と実質的に同様な方法により反応すると3,4−トランス−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶として得られた。
融点 131−133℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.08(3H,t,J=7.2Hz), 3.45(3H,s), 4.00-4.20(2H,m), 4.03(1H,d,J=8.0Hz), 5.14(1H,d,J=8.0Hz), 6.80-7.50(8H,m)
元素分析値 C1918NO3Clとして
計算値 C,66.38; H,5.28; N,4.07
実測値 C,66.03; H,5.17; N,4.06
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例6工程2の方法と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物(トランス:シス=約6:1混合物)が無色結晶として得られた。
融点 177−180℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.34(0.86,dd,J=16.0,3.8Hz), 2.45-2.80(0.28,m), 2.67(0.86H,dd,J=16.0,8.8Hz), 3.35-3.70(1H,m), 3.45(2.58H,s), 3.49(0.42H,s), 4.77(0.86H,d,J=13Hz), 5.00(0.14H,d,J=7.0Hz), 6.58(0.86H,d,J=7.4Hz), 6.90-7.55(7.14H,m)
元素分析値 C1816NO3Cl・0.2H2Oとして
計算値 C,64.85; H,4.96; N,4.20
実測値 C,64.80; H,4.74; N,4.23
【0241】
参考例8
1,2,3,4−テトラヒドロ−6,7−ジメトキシ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリン酢酸
工程1:
1,2−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸エチルエステルを用いて、参考例7工程1の方法と実質的に同様な方法により反応すると3,4−トランス−1,2,3,4−テトラヒドロ−6,7−ジメトキシ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶として得られた。
融点 157−159℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.07(3H,t,J=7.1Hz), 3.43(3H,s), 3.71(3H,s), 3.86(1H,d,J=8.0Hz), 3.93(3H,s), 4.00-4.20(2H,m), 4.55(1H,d,J=8.0Hz), 6.44(1H,s), 6.65(1H,s), 7.10-7.40(5H,m)
元素分析値 C2123NO5として
計算値 C,68.28; H,6.28; N,3.79
実測値 C,68.11; H,6.36; N,3.77
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例7工程2の方法と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物が白色泡状物として得られた。
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.32(0.33H,dd,J=17.0,6.2Hz), 2.39(0.67H,dd,J=16.0,5.0Hz), 2.57(0.67H,dd,J=16.0,7.4Hz), 2.83(0.33H,dd,J=17.0,7.6Hz), 3.20-3.60(1H,m), 3.42(2H,s), 3.48(1H,s), 3.62(2H,s), 3.81(1H,s), 3.92(3H, s), 4.09(0.67H,d,J=11.0Hz), 4.09(0.33H,d,J=6.2Hz), 6.22(0.67H,s), 6.60-6.67(1.33H,m), 6.90-7.40(5H,m)
【0242】
参考例9
6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリン酢酸
工程1:
6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−4−メチル−2−オキソ−4−フェニルキノリン(6.0g)のDMF(50ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油状)(0.98g)を加え、室温で30分間撹拌した。0℃に冷却後、ヨウ化メチル(3ml)を加え、さらに室温で30分間撹拌した。希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると、6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−ジメチル−2−オキソ−4−フェニルキノリンが無色結晶(5.58g)として得られた。
融点 125−126℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.66(3H,s), 2.70(1H,d,J=16.0Hz), 3.20(1H,d,J=16.0Hz), 3.24(3H,s), 6.95(1H,d,J=8.4Hz), 7.10-7.35(7H,m)
元素分析値 C1716NOClとして
計算値 C,71.45; H,5.64; N,4.90
実測値 C,71.46; H,5.66; N,4.88
【0243】
工程2:
工程1で得られた化合物(5.0g)のTHF(60ml)溶液を、アルゴン雰囲気下、−78℃で撹拌下、2MリチウムジイソプロピルアミドのTHF−ヘプタン溶液(14.6ml)を滴下した。30分間撹拌後、ブロモ酢酸メチル(2.9ml)のTHF(15ml)溶液を滴下し、−78℃で、さらに30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出物を希塩酸、水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)に付すと、6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリン酢酸メチルエステルが無色油状物として得られた。この油状物に、メタノール(64ml),水(26ml),水酸化ナトリウム(8g)を加え、終夜室温で撹拌した。溶媒留去後、水を加え、エーテルで洗浄した。水層に希塩酸を加え、酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。抽出物を、飽和塩化ナトリウム水で洗浄後、乾燥し、溶媒を留去すると、標題化合物が無色結晶(5.27g)として得られた。
融点 166−168℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.42(3H,s), 1.88(1H,dd,J=16.0,2.6Hz), 2.69(1H,dd,J=16.0,10.0Hz), 3.42(3H,s), 3.68(1H,dd,J=10.0,2.6Hz), 6.52(1H,d,J=2.4Hz), 6.96(1H,d,J=8.6Hz), 7.15-7.50(6H,m)
元素分析値 C1918NO3Clとして
計算値 C,66.38; H,5.28; N,4.07
実測値 C,66.40; H,5.12; N,4.30
【0244】
参考例10
4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6,7−トリメチル−2−オキソ−3−キノリン酢酸
参考例3工程1で得た化合物を用いて、参考例6工程2の方法と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物(トランス−シス=約5:1混合物)が無色結晶として得られた。
融点 210−215℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.09(2.5H,s), 2.16(0.5H,s), 2.27(3H,s), 2.33(0.83H,dd,J=16.0,4.2Hz), 2.35-2.80(0.34H,m), 2.66(0.83H,dd,J=16.0,8.0Hz), 3.30-3.70(1H,m), 3.43(2.5H,s), 3.47(0.5H,s), 4.68(0.83H,d,J=12.0Hz), 4.91(0.17H,d,J=7.0Hz), 6.33(0.83H,s), 6.80-7.50(5.17H,m)
元素分析値 C2020NO3Clとして
計算値 C,67.13; H,5.63; N,3.91
実測値 C,66.88; H,5.71; N,3.81
参考例11
6−クロロ−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−3−キノリン酢酸
工程1:
6−クロロ−4−(2−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチルエステルを用いて、参考例3工程1の方法と実質的に同様な方法により反応すると3,4−トランス−6−クロロ−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶として得られた。
融点 103−104℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.10(3H,t,J=7.1Hz), 3.43(3H,s), 4.00-4.20(2H, m), 4.01(1H,d,J=8.2Hz), 5.11(1H,d,J=8.2Hz), 6.80-7.50(7H,m)
元素分析値 C1917NO3Cl2として
計算値 C,60.33; H,4.53; N,3.70
実測値 C,60.28; H,4.35; N,3.78
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例6工程2の方法と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物(トランス:シス=約4:1混合物)が白色泡状物として得られた。
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.34(0.8H,dd,J=16.0,4.2Hz), 2.36-2.80(0.4H,m), 2.63(0.8H,dd,J=16,8.0Hz), 3.35-3.70(1H,m), 3.42(2.4H,s), 3.46(0.6H,s), 4.78(0.8H,d,J=13Hz), 4.98(0.2H,d,J=6.8Hz), 6.54(0.8H,s), 6.75-7.60(6.2H,m)
【0245】
参考例12
6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フ ェニル−3−キノリン酢酸
参考例4工程1で得た化合物を用いて、参考例6工程2の方法と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物(トランス−シス=約4:1混合物)が白色泡状物として得られた。
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.25-2.60(1.8H,m), 2.80-2.95(0.2H,m), 3.20-3. 60(1H,m), 3.41(2.4H,s), 3.45(0.6H,s), 4.14(0.2H,d,J=7.0Hz), 4.16(0.8H,d,J=12Hz), 6.63(0.8H,s), 6.90-7.50(7.2H,m)
元素分析値 C1816NO3Clとして
計算値 C,65.56; H,4.89; N,4.25
実測値 C,65.75; H,4.98; N,4.18
参考例13
3,4−シス−6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸
工程1:
6−クロロ−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸エチルエステル(4.4g)のエタノール(300ml)溶液に酸化白金(0.30g)を加えて、室温で水素雰囲気下(3−4atm)で3時間撹拌した。触媒をろ過し、ろ液は溶媒を留去した。残留物をイソプロピルエーテルで処理すると6−クロロ−3,4−ジヒドロ−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸エチルエステルが無色結晶(2.24g)として得られた。
融点 93−95℃(イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.09(3H,t,J=7.0Hz), 3.95(1H,d,J=8.2Hz), 4.11(2H,q,J=7.0Hz), 6.94(1H,d,J=2.4Hz), 7.0-7.3(7H,m)
元素分析値 C18154Clとして
計算値 C,65.36; H,4.57
実測値 C,65.75; H,4.61
【0246】
工程2:
工程1で得た化合物(2.20g)のDMF(20ml)溶液に室温で水素化ナトリウム(60%油状物)(0.35g)を加えて0.5時間かきまぜた。この混合物にブロモ酢酸メチルエステル(1.4ml)を加えて室温で2時間かきまぜた後、希塩酸を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液は水洗、乾燥後、溶媒を留去した。残留物をイソプロピルエーテルで処理すると6−クロロ−3−エトキシカルボニル−3,4−ジヒドロ−3−メトキシカルボニルメチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピランが無色結晶として得られた。
融点 134−136℃(イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.99(3H,t,J=7.0Hz), 2.69(1H,d,J=17.8Hz), 3.27(1H,d,J=17.8Hz), 4.00(2H,m), 5.12(1H,s), 6.82(1H,brs), 7.0-7.1(3H,m), 7.2-7.3(1H,m), 7.4-7.5(3H,m)
元素分析値 C21196Clとして
計算値 C,62.61; H,4.75
実測値 C,62.31; H,4.70
工程3:
工程2で得た化合物(1.5g),酢酸(10ml)および塩酸(5ml)の混合物を3時間加熱還流した。溶媒を留去すると標題化合物とその立体異性体の混合物が油状物として得られた。本油状物を酢酸エチル−イソプロピルエーテルで処理すると標題化合物が無色結晶(0.7g)として得られた。
融点 117−119℃(イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.37(1H,dd,J=18.0Hz,J=7.2Hz), 2.86(1H,dd,J=17.6Hz,J=6.4Hz), 3.62(1H,m), 4.31(1H,d,J=6.6Hz), 7.0-7.4(8H,m)
元素分析値 C17134Clとして
計算値 C,64.47; H,4.14
実測値 C,64.35; H,3.95
【0247】
参考例14
3,4−ジヒドロ−6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸
工程1:
6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸エチルエステル(15.0g)の酢酸(150ml)溶液に10%パラジウム−炭素(3.0g)を加え、水素雰囲気下(4−5atm)80℃で4.5時間撹拌した。触媒をろ別し、ろ液は溶媒を留去した。残留物をイソプロピルエーテルで処理すると3,4−ジヒドロ−6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸エチルエステルが無色結晶(12.5g)として得られた。
融点 206−208℃(イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.07(3H,t,J=7.0Hz), 2.25(3H,s), 3.94(1H,d,J=7.6Hz), 4.10(2H,qd,J=7.0Hz,J=2.0Hz), 4.68(1H,d,J=7.6Hz), 6.75(1H,brs), 7. 0-7.4(7H,m)
元素分析値 C19184・1/4H2Oとして
計算値 C,72.48; H,5.92
実測値 C,72.24; H,5.97
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例13工程2と実質的に同様な方法により反応すると3−エトキシカルボニル−3,4−ジヒドロ−3−メトキシカルボニ ルメチル−6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピランが無色結晶として得られた。
融点 123−125℃(イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.95(3H,t,J=7Hz), 2.21(3H,s), 2.71(1H,d,J=17. 8Hz), 3.23(1H,d,J=17.8Hz), 3.73(3H,s), 3.97(2H,m), 5.04(1H,s), 6.63(1H, br.s), 7.0-7.2(4H,m), 7.3-7.4(3H,m)
元素分析値 C22226として
計算値 C,69.10; H;5.80
実測値 C,68.77; H,5.87
【0248】
工程3:
工程2で得た化合物を用いて、参考例13工程3と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物のトランス体およびシス体の混合物(トランス:シス=約2.5:1)が無色結晶として得られた。
融点 152−154℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.19(3H,s), 2.55(2H,m), 3.36(1H,m), 4.27(1H,d,J=12.6Hz), 6.44(1H,brs), 7.0-7.5(7H,m), 2.27(3H,s), 2.34(1H,dd,J=17.8Hz,J=7.6Hz), 2.86(1H,dd,J=18.0Hz,J=6.6Hz), 3.50(1H,m), 4.27(1H,d,J=6.8Hz), 7.0-7.5(8H,m)
元素分析値 C18164として
計算値 C,72.96; H,5.44
実測値 C,72.94; H,5.59
【0249】
参考例15
3,4−シス−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−4−フェニル−3−キノリン酢酸
工程1:
6−クロロ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸エチルエステルを用いて、参考例5工程1の方法と実質的に同様の方法により反応すると6−クロロ−1,4−ジヒドロ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶として得られた。
融点 167−168℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.18(3H,t,J=7.1Hz), 4.00-4.20(2H,m), 5.08(1H, s), 6.44(1H,bd,J=6.2Hz), 6.65(1H,d,J=9.4Hz), 7.00-7.30(7H,m), 7.54(1H,d,J=6.2Hz)
元素分析値 C1816NO2Clとして
計算値 C,68.90; H,5.14; N,4.46
実測値 C,68.66; H,5.23; N,4.56
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例5工程2の方法と実質的に同様の方法により反応すると6−クロロ−1,4−ジヒドロ−1−メチル−4−フェニル−3 −キノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶として得られた。
融点 159−161℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.19(3H,t,J=7.1Hz), 3.34(3H,s), 4.00-4.20(2H, m), 5.08(1H,s), 6.80(1H,d,J=8.4Hz), 7.05-7.30(7H,m), 7.45(1H,s)
元素分析値 C1918NO2Clとして
計算値 C,69.62; H,5.53; N,4.27
実測値 C,69.60; H,5.54; N,4.44
【0250】
工程3:
工程2で得た化合物を用いて、参考例5工程3の方法と同様の方法により反応すると6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−4−フェニル− 3−キノリンカルボン酸エチルエステルが立体異性体の混合物として得られた。これら混合物から3,4−シス体が無色結晶として得られた。
融点 138−139℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.20(3H,t,J=7.1Hz), 3.01(3H,s), 3.10-3.55(3H, m), 4.06(2H,q,J=7.1Hz), 4.52(1H,d,J=5.6Hz), 6.62(1H,d,J=9.0Hz), 6.85-7. 30(7H,m)
元素分析値 C1920NO2Clとして
計算値 C,69.19; H,6.11; N,4.25
実測値 C,68.94; H,5.84; N,4.22
工程4:
水素化リチウムアルミニウム(2.0g)のTHF(50ml)懸濁液に室温で、工程3で得られた化合物(シス体)(4.85g)のTHF(25ml)溶液を滴下した。室温で15分間撹拌した後、水(2ml)を加え、さらに15分間撹拌した。不溶物をろ去した後、ろ液を濃縮した。残留物に酢酸エチルを加え、水洗、乾燥後、溶媒を留去すると3,4−シス−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−ヒドロキシメチル−1−メチル−4−フェニルキノリンが無色結晶(3.91g)として得られた。
融点 108−110℃(エチルエーテル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.41(1H,m), 2.99(3H,s), 3.00-3.22(2H,m), 3.27(1H,dd,J=11.0,7.2Hz), 3.49(1H,dd,J=11.0,7.0Hz), 4.20(1H,d,J=5.2Hz), 6.61(1H,d,J=8.8Hz), 6.86(1H,d,J=2.4Hz), 7.00-7.35(6H,m)
元素分析値 C1718NOClとして
計算値 C,70.95; H,6.30; N,4.87
実測値 C,70.52; H,6.43; N,5.08
【0251】
工程5:
工程4で得た化合物を用いて、参考例18工程2の方法と実質的に同様な方法により反応すると3,4−シス−6−クロロ−3−シアノメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−4−フェニルキノリンが無色結晶として得られた。
融点 166−168℃(エチルエーテル−イソプロピルエーテルから再結晶)NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.03(1H,dd,J=17.0,8.4Hz), 2.14(1H,dd,J=17.0,7.2Hz), 2.61(1H,m), 3.00(3H,s), 3.05-3.40(2H,m), 4.23(1H,d,J=5.0Hz), 6.62(1H,d,J=8.8Hz), 6.86(1H,d,J=1.8Hz), 7.00-7.40(6H,m)
元素分析値 C18172Clとして
計算値 C,72.84; H,5.77; N,9.44
実測値 C,72.49; H,5.79; N,9.23
工程6:
工程5で得た化合物を用いて、参考例18工程3の方法と同様の方法により反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 192−195℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:1.96(1H,dd,J=17.0,8.0Hz), 2.28(1H,dd,J=17.0,6.6Hz), 2.75(1H,m), 2.98(3H,s), 3.05-3.20(2H,m), 4.16(1H,d,J=5.2Hz), 6.61(1H,d,J=8.8Hz), 6.86(1H,d,J=2.6Hz), 6.95-7.35(6H,m)
元素分析値 C1818NO2Clとして
計算値 C,68.46; H,5.75; N,4.44
実測値 C,68.44; H,5.96; N,4.24
【0252】
参考例16
3,4−トランス−1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリン酢酸
工程1:
2−ベンゾイル−4,5−ジメチル安息香酸(11.4g),アセトン(300ml),DMF(10ml),炭酸カリウム(6.83g)およびジエチルブロモマロネート(12.84g)の混合物を室温で60時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加えた。この混合物を水洗し、乾燥後、溶媒を留去した。残留物に酢酸(180ml)と塩酸(180ml)を加えて110℃で5時間加熱した。反応液を濃縮し、濃縮液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると無色結晶が得られた。本結晶を酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶すると6,7−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸が得られた。
融点 265−268℃
工程2:
工程1で得た化合物(3.75g)のメタノール(50ml)溶液に40%メチルアミン−メタノール溶液(25ml)を加えて室温で2時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に4N−HCl−酢酸エチル(50ml)を加えて室温で2時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に水を加えて、析出結晶をろ取した。水,アセトン,エチルエーテルで洗浄すると4−フェニル−2,6,7−トリメチル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸が無色結晶(3.51g)として得られた。融点 >300℃(エタノールから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3+DMSO−d6)ppm:2.25(3H,s), 2.39(3H,s), 3.67(3H,s), 6.91(1H,s), 7.39-7.42(5H,m), 8.24(1H,s)
元素分析値 C1917NO3として
計算値 C,74.25; H,5.58; N,4.56
実測値 C,74.40; H,5.50; N,4.41
【0253】
工程3:
工程2で得た化合物(3.2g)のDMF(30ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油状)(0.50g)をかきまぜながら加え、次いでヨウ化エチル(1.5ml)を加えて室温で16時間かきまぜた。反応液を濃縮し、濃縮液に酢酸エチルを加えた。この混合物を水洗し、乾燥後溶媒を留去すると2,6,7−トリメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸エチルエステルが無色結晶(3.3g)として得られた。
融点 151−153℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.92(3H,t,J=7.2Hz), 2.26(3H,s), 2.40(3H,s), 3.61(3H,s), 4.01(2H,q,J=7.2Hz), 6.96(1H,s), 7.30-7.46(5H,m), 8.27(1H,s)
元素分析値 C2121NO3として
計算値 C,75.20; H,6.31; N,4.18
実測値 C,74.91; H,6.29; N,4.13
工程4:
工程3で得た化合物(1.0g)を用いて、参考例2工程2と実質的に同様の方法により反応すると3,4−シス−1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボン酸エチルエステルが無色結晶(730mg)として得られた。
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:0.94(3H,t,J=7.2Hz), 2.17(3H,s), 2.29(3H,s), 3.09(3H,s), 3.72-4.02(2H,m), 4.24(1H,d,J=7.0Hz), 4.84(1H,d,J=7.0Hz), 6.72(1H,s), 7.24-7.38(5H,m), 7.98(1H,s)
工程5:
工程4で得た化合物(690mg)を用いて、参考例2工程3と実質的に同様の方法により反応すると3,4−トランス−1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボン酸が無色結晶(610mg)として得られた。
融点 248−250℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.22(3H,s), 2.28(3H,s), 2.99(3H,s), 4.22(1H,s), 4.61(1H,s), 6.89(1H,s), 7.05-7.25(5H,m), 7.94(1H,s)
元素分析値 C1919NO3・1/5H2Oとして
計算値 C,72.92; H,6.25; N,4.48
実測値 C,72.84; H,6.31; N,4.42
【0254】
工程6:
工程5で得た化合物を用いて、参考例18工程1の方法と実質的に同様な方法により反応すると3,4−トランス−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−ヒドロキシメチル−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリンが無色結晶として得られた。
融点 180−182℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.23(3H,s), 2.29(3H,s), 3.03(3H,s), 3.63(1H,s), 3.55-3.75(1H,m), 3.80-3.85(1H,m), 4.27(1H,s), 6.92(1H,s), 7.02-7.25(5H,m), 7.88(1H,s)
元素分析値 C1921NO2として
計算値 C,77.26; H,7.17; N,4.74
実測値 C,77.02; H,7.27; N,4.66
工程7:
工程6で得た化合物を用いて、参考例18工程2の方法と実質的に同様な方法により反応すると3,4−トランス−3−シアノメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリンが無色結晶として得られた。
融点 183−184℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.27(3H,s), 2.33(3H,s), 2.56(1H,dd,J=17.0,9.2 Hz), 2.74(1H,dd,J=17.0,5.4Hz), 3.01(3H,s), 3.85-3.98(1H,m), 4.23(1H,s like), 6.98(1H,s), 7.00-7.05(2H,m), 7.20-7.30(3H,m), 7.93(1H,s)
元素分析値 C20202Oとして
計算値 C,78.92; H,6.62; N,9.20
実測値 C,79.08; H,6.58; N,9.35
工程8:
工程7で得た化合物を用いて、参考例18工程3の方法と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 225−227℃(THF−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.25(3H,s), 2.32(3H,s), 2.65(1H,dd,J=16.0,8.8 Hz), 2.76(1H,dd,J=16.0,5.0Hz), 2.97(3H,s), 4.00-4.12(1H,m), 4.15(1H,s like), 6.93(1H,s), 6.95-7.10(2H,m), 7.15-7.30(3H,m), 7.93(1H,s)
元素分析値 C2021NO3として
計算値 C,74.28; H,6.55; N,4.33
実測値 C,74.24; H,6.49; N,4.59
【0255】
参考例17
6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノキサリン酢酸
工程1:
6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−オキソ−4−フェニルキノキサリン〔N−(4−クロロフェニル)−1,2−フェニレンジアミンを塩化クロルアセチルでクロルアセチル化し、次いでDMF中でヨウ化ナトリウム存在下、炭酸カリウムと加熱反応して調製:融点210−212℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶):NMR(200MHz,CDCl3)ppm:4.26(2H,s), 6.75-6.85(3H,m), 7.10-7.25(3H,m), 7.35-7.50(2H,m), 9.26(1H,brs)〕(4.70g)のDMF(50ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油状)(0.89g)を加え、室温で30分間撹拌した。0℃に冷却後、ヨウ化メチル(5ml)を加え、さらに室温で終夜撹拌した。希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると、6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニルキノキサリンが無色結晶(1.88g)として得られた。
融点 112−114℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.42(3H,s), 4.25(2H,s), 6.84-7.00(3H,m), 7.13-7.25(3H,m), 7.35-7.50(2H,m)
元素分析値 C15132OClとして
計算値 C,66.06; H,4.80; N,10.27
実測値 C,66.21; H,4.62; N,10.44
【0256】
工程2:
工程1で得られた化合物(1.8g)のTHF(40ml)溶液をアルゴン雰囲気下、−78℃で撹拌下、2MリチウムジイソプロピルアミドのTHF−ヘプタン溶液(5ml)を滴下した。30分間撹拌後、ブロモ酢酸t−ブチル(1.4ml)のTHF(5ml)溶液を滴下し、−78℃でさらに30分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸水素カリウム水、炭酸カリウム水および水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると、6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノキサリン酢酸t−ブチルエステルの淡黄色油状物が得られた。この油状物に3N水酸化ナトリウム水溶液(10ml)、メタノール(40ml)を加え、2時間加熱還流した。溶媒留去後、水を加え、エーテルで洗浄した。水層に希塩酸を加えて、弱酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥後溶媒を留去すると、標題化合物が無色結晶(1.03g)として得られた。
融点 152−153℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.69(2H,d,J=6.6Hz), 3.42(3H,s), 4.60-5.80(1H, brs), 4.93(1H,t,J=6.6Hz), 6.88(1H,s like), 6.97(2H,s like), 7.10-7.40(5H,m)
元素分析値 C171523Clとして
計算値 C,61.73; H,4.57; N,8.47
実測値 C,61.96; H,4.61; N,8.75
【0257】
参考例18
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3 −キノリン酢酸
工程1:
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸(4.41g)の無水THF(50ml)溶液に塩化オキザリル(1.83ml)およびDMF(1滴)を加え、室温で1.5時間かきまぜた。溶媒を留去す ると酸クロリドが無色結晶(4.60g)として得られた。この酸クロリド体(4.0g)のTHF(65ml)溶液に室温で水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)(1.30g)を加えて0.5時間かきまぜた。次いでこの溶液に1,2−ジメトキシエタン(50ml)を加え、NaBH4(0.30g)を加えて、50℃で1時間かきまぜた後、さらにNaBH4(0.20g)を加えて室温で1時間かきまぜた。析出沈殿をろ別し、ろ液を、希塩酸溶液中に冷却下加えて、酢酸エチルで抽出した。抽出液は水洗、乾燥後溶媒を留去し、残留物をシリカゲルを用いるクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=2:1→1:1)で精製すると6−クロロ−1,2−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−1−メチル−2−オキソ−4−フェニルキノリンが無色結晶(1,90g)として得られた。
融点 141−142℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.81(3H,s), 3.96(1H,b), 4.40(2H,s), 7.17(1H,d,J=2.4Hz), 7.23-7.27(2H,m), 7.38(1H,d,J=9.2Hz), 7.49-7.54(4H,m)
元素分析値 C1715NO2Clとして
計算値 C,67.89; H,5.03; N,4.66
実測値 C,67.63; H,4.79; N,4.55
【0258】
工程2:
工程1で得た3−ヒドロキシメチル体(1.80g)のジクロロメタン(45ml)溶液に0℃でかきまぜながら、トリエチルアミン(1.08ml)および塩化メタンスルホニル(0.61ml)を加えて1時間かきまぜた。反応液を濃縮し、残留物に酢酸エチルを加えた。この混合物を水洗し、乾燥後溶媒を留去すると6−クロロ−1,2−ジヒドロ−3−メタンスルホニルオキシメチル−1−メチル−2−オキソ−4−フェニルキノリンが無色結晶(2.0g)として得られた。〔NMR(200MHz, CDCl3)ppm: 3.14(3H,s), 3.81(3H,s), 5.00(2H,s), 7.17-7.58(8H,m)〕
本化合物を精製することなく、ジメチルスルホキシド(20ml)に溶解し、シアン化ナトリウム(2.0g)を加えて室温で1時間かきまぜた。この反応液に酢酸エチルを加え、水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると6−クロロ−3−シアノメチル−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニルキノリンが無色結晶(1.43g)として得られた。
融点 160−161℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.47(2H,s), 3.84(3H,s), 7.12(1H,d,J=3.0Hz), 7.21-7.31(2H,m), 7.39(1H,d,J=9.0Hz), 7.53-7.61(4H,m)
元素分析値 C18132OClとして
計算値 C,70.02; H,4.24; N,9.07
実測値 C,69.75; H,4.36; N,8.81
工程3:
工程2で得た化合物(1.10g),酢酸(10ml)および塩酸(10ml)の混合物を110℃で2時間加熱した。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加えた。混合物を水洗し、乾燥後溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(1.06g)として得られた。
融点 195−199℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.50(2H,s), 3.89(3H,s), 7.18-7.59(8H,m)
元素分析値 C1814NO3Clとして
計算値 C,65.96; H,4.31; N,4.27
実測値 C,65.75; H,4.34; N,4.15
【0259】
参考例19
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリン酢酸
参考例16工程2で得たイソキノリン−3−カルボン酸を用いて、参考例21の工程1,2の方法と実質的に同様の方法により反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 217−220℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.22(3H,s), 2.37(3H,s), 3.63(2H,s), 3.67(3H,s), 5.90(1H,brs), 6.75(1H,s), 7.20-7.35(2H,m), 7.40-7.55(3H,m), 8.24(1H,s)
元素分析値 C2019NO3として
計算値 C,74.75; H,5.96; N,4.36
実測値 C,74.69; H,6.08; N,4.23
【0260】
参考例20
6−クロロ−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−酢酸工程1:
6−クロロ−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸を用いて参考例18工程1と実質的に同様な方法により反応すると6−クロロ−3−ヒドロキシメチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピランが無色結晶として得られた。
融点 161−164℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.20(1H,b), 4.30(2H,s), 7.05(1H,d,J=2.2Hz), 7.28-7.53(1H,d,J=2.0Hz), 8.30(1H,d,J=8.6Hz)
元素分析値 C16113Clとして
計算値 C,67.03; H,3.87
実測値 C,66.85; H,3.95
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例18工程2における、塩化メタンスルホニルの反応と同様に反応すると6−クロロ−3−メタンスルホニルオキシメチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピランが無色結晶として得られた。
融点 179−180℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.10(3H,s), 4.86(2H,s), 7.08(1H,d,J=2.0Hz), 7.30-7.34(2H,m), 7.53-7.58(4H,m), 8.33(1H,d,J=8.4Hz)
元素分析値 C17135ClSとして
計算値 C,55.97; H,3.59
実測値 C,55.69; H,3.79
【0261】
工程3:
工程2で得た化合物を用いて、参考例18工程2におけるシアン化ナトリウムの反応と同様に反応すると6−クロロ−3−シアノメチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピランが淡黄色油状物として得られた。
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.45(2H,s), 7.01(1H,d,J=2.2Hz), 7.29-7.60(6H, m), 8.31(1H,d,J=8.6Hz)
工程4:
工程3で得た化合物を用いて、参考例18工程3と同様に反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 211−215℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.46(2H,s), 6.99(1H,d,J=2.0Hz), 7.28-7.56(6H, m), 8.28(1H,d,J=8.4Hz)
元素分析値 C17114Cl・1/4H2Oとして
計算値 C,63.96; H,3.63
実測値 C,64.09; H,3.64
【0262】
参考例21
6−クロロ−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸工程1:
6−クロロ−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸(6.1g)の無水THF(100ml)溶液に塩化オキザリル(2.7ml)およびDMF(数滴)を加え、室温で3時間かきまぜた。溶媒を留去すると酸クロリドが無色結晶として得られた。この酸クロリド体の無水THF(100ml)溶液にジアゾメタンのエチルエーテル溶液(N−ニトロソメチルウレア12.0gから調製)を加えて、室温で0.5時間かきまぜた。溶媒を留去するとジアゾケトン体が油状物として得られた。〔NMR(200MHZ, CDCl3)ppm: 5.4(1H,brs), 7.19(1H,d,J=2.2Hz), 7.3-7.4(3H,m), 7.5-7.6(4H,m); IR νmax(Neat)cm-1:2100, 1720, 1620〕。
このジアゾケトン体をメタノール(300ml)に溶解し、50℃で加温下、かきまぜながら、酸化銀(Ag2O)(3.0g)を少量づつ加えた。この混合物を加熱還流下、3時間かきまぜた後、セライトを用いてろ過し、ろ液は溶媒を留去した。残留物をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で分離、精製すると6−クロロ−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸エチルエステルがオレンジ色油状物(4.14g)として得られた。本油状物は酢酸エチル−ヘキサンを加えると無色結晶となる。
融点 98−99℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.40(2H,s), 3.68(3H,s), 6.99(1H,d,J=2.2Hz), 7.2-7.6(7H,m)
元素分析値 C18134Clとして
計算値 C,65.76; H,3.99
実測値 C,65.92; H,3.84
工程2:
工程1で得た粗化合物(4.1g),酢酸(48ml)および塩酸(24ml)の混合物を1時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加えた。この混合物を水洗し、乾燥後溶媒を留去し、残留物をイソプロピルエーテルを加えると標題化合物が淡黄色結晶(2.32g)として得られた。
融点 174−177℃(イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.44(2H,s), 7.01(1H,d,J=2.4Hz), 7.2-7.6(7H,m) 元素分析値 C17114Clとして
計算値 C,64.88; H,3.52
実測値 C,65.13; H,3.54
【0263】
参考例22
6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸工程1:
6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸エチルエステル〔2−ヒドロキシ−5−メチルベンゾフェノンとマロン酸ジエチルを1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセ−7−エンの存在下に加熱して調製:融点129−131℃,NMR(200MHz, CDCl3)ppm: 0.96(3H,t,J=7.2Hz), 2.31(3H,s), 4.07(2H,q,J=7.2Hz), 7.01(1H,bs), 7.2-7.4(4H,m), 7.5-7.6(3H,m)〕(10.0g),酢酸(100ml)および塩酸(60ml)の混合物を110℃で15時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加えた。混合物を水洗し、乾燥後溶媒を留去すると6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸が無色結晶(8.7g)として得られた。
融点 260−262℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.31(3H,s), 6.95(1H,bs), 7.2-7.3(2H,m), 7.39( H,d,J=8.6Hz), 7.5-7.6(4H,m)
元素分析値 C17124として
計算値 C,72.85; H,4.32
実測値 C,73.13; H,4.45
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例21工程1の方法と実質的に同様の方法により反応すると6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸メチルエステルが無色結晶として得られた。
融点 142−144℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm: 2.72(3H,s), 3.39(2H,s), 3.67(3H,s), 6.79(1H, brs), 7.2-7.3(4H,m), 7.5-7.6(3H,m)
元素分析値 C19164として
計算値 C,74.01; H,5.23
実測値 C,73.75; H,5.23
工程3:
工程2で得た化合物を用いて、参考例21工程2と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 214−217℃(クロロホルム−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:2.27(3H,s), 3.42(2H,s), 6.80(1H,brs), 7.2-7.3(4H,m), 7.5-7.6(3H,m)
元素分析値 C18144として
計算値 C,73.46; H,4.79
実測値 C,73.37; H,4.79
【0264】
参考例23
6−クロロ−4−フェニル−3−キノリン酢酸
工程1:
6−クロロ−4−フェニル−3−キノリンカルボン酸メチルエステル(8.0g)と、エチルエーテル(100ml)の混合物を0℃で撹拌下に、水素化リチウムアルミニウム(1.0g)を加え、30分間撹拌した。水(5ml)を加え、室温でさらに30分間撹拌した。酢酸エチルを加えた後、不溶物をろ去した。ろ液を、炭酸カリウム水、飽和塩化ナトリウム水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると6−クロロ−3−ヒドロキシメチル−4−フェニルキノリンが無色結晶(6.05g)として得られた。
融点 169−170℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:4.63(2H,s), 7.20-7.35(2H,m), 7.40-7.65(5H,m), 8.07(1H,d,J=8.8Hz), 9.09(1H,s)
元素分析値 C1612NOClとして
計算値 C,71.25; H,4.48; N,5.19
実測値 C,71.44; H,4.51; N,5.30
【0265】
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例18工程2の方法と実質的に同様の方法により反応すると6−クロロ−3−シアノメチル−4−フェニルキノリンが無色結晶として得られた。
融点 149−151℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.65(2H,s), 7.25-7.35(2H,m), 7.43(1H,d,J=2.2Hz), 7.58-7.75(4H,m), 8.12(1H,d,J=9.0Hz), 9.04(1H,s)
元素分析値 C17112Clとして
計算値 C,73.25; H,3.98; N,10.05
実測値 C,72.86; H,3.93; N,10.36
工程3:
工程2で得た化合物を用いて、参考例18工程3の方法と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 211−213℃(THF−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm:3.61(2H,s), 4.10(1H,bs), 7.25-7.35(2H,m), 7. 43(1H,d,J=2.2Hz), 7.50-7.70(4H,m), 8.19(1H,d,J=8.8Hz), 8.95(1H,s)
元素分析値 C1712NO2Cl・0.8H2Oとして
計算値 C,65.41; H,4.39; N,4.49
実測値 C,65.42; H,4.16; N,4.66
【0266】
参考例24
4−(2−メトキシフェニル)−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−酢酸
4−(2−メトキシフェニル)−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸から参考例21工程1,2の方法と実質的に同様な方法により反応すると標題化合物が得られた。
融点 143−144℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.44(2H,s), 3.72(3H,s), 6.9-7.6(7H,m), 8.34(1H,m)
参考例25
6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸
工程1:
5−クロロ−2−ヒドロキシ−2′−メチルベンゾフェノン〔4−クロロアニソールを1,1,2,2−テトラクロロエタン中で塩化アルミニウム存在下、オルト−トルオイルクロリドと反応(150℃,7時間)させて調製:融点 65−66℃〕(71.9g),マロン酸ジエチル(70ml)および1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセ−7−エン(4ml)の混合物を170℃で6時間かきまぜた。反応混合物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製すると6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸 エチルエステルが無色結晶(73.2g)として得られた。
融点 93−95℃(イソプロピルエーテル−ヘキサンから再結晶)
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例22工程1と同様に反応、処理すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 211−214℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.09(3H,s), 6.9-7.1(2H,m), 7.3-7.5(4H,m), 7.64(1H,dd,J=8.8,2.2Hz)
【0267】
参考例26
6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸
参考例25で得た化合物を用いて、参考例21工程1と同様の方法により反応、処理すると標題化合物のメチルエステルが油状物として得られた〔NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.09(3H,s), 3.24(1H,d,J=16.5Hz), 3.43(1H,d,J=16.5Hz), 3.66(3H,s), 6.83(1H,d,J=2.2Hz), 7.10(1H,m), 7.3-7.5(5H,m)〕。この化合物を参考例21、工程2と同様の方法により反応、処理すると表題化合物が無色結晶として得られた。
融点 180−183℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:2.05(3H,s), 3.27(1H,d,J=16.8Hz), 3.45(1H,d,J=16.8Hz), 6.83(1H,d,J=2.2Hz), 7.10(1H,d,J=6.6Hz), 7.3-7.5(5H,m)
【0268】
参考例27
6−クロロ−4−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸
工程1:
5−クロロ−2−ヒドロキシ−2′−メトキシベンゾフェノン〔2−ブロモ−4−クロロ−(2−メトキシエトキシ)メトキシベンゼンとオルト−アニスアルデヒドを出発物質として調製:融点 94−95℃(イソプロピルエーテルから再結晶)〕(11.8g),マロン酸ジエチル(13.6g)およびフッ化カリウム(2.61g)の混合物を180℃で8.5時間かきまぜた。混合物を冷却し、酢酸エチルを加え、水洗,乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=10:1)で精製すると6−クロロ−4−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸エチルエステルが無色結晶(7.73g)として得られた。
融点 108−109℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例25工程2と同様の方法で加水分解反応に付すと6−クロロ−4−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸が無色結晶として得られた。
融点 197−199℃(酢酸エチル−メタノールから再結晶)
工程3:
工程2で得た化合物を用いて、参考例26工程1と同様の方法で増炭反応に付すと6−クロロ−4−(2−メトキシフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸 メチルエステルが無色結晶として得られた。
融点 132−133℃(酢酸エチルから再結晶)
工程4:
工程3で得た化合物を用いて、参考例26工程2と同様の方法で加水分解反応に付すと標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 200−202℃(酢酸エチルから再結晶)
【0269】
参考例28
6−クロロ−2−オキソ−4−〔2−(トリフルオロメチル)フェニル〕−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸
工程1:
5−クロロ−2−ヒドロキシ−2′−(トリフルオロメチル)ベンゾフェノン〔2−ブロモ−4−クロロ−(2−メトキシエトキシ)メトキシベンゼンとオルト−(トリフルオロメチル)ベンゾアルデヒドを出発物質として調製:融点 71−72℃(ヘキサン−イソプロピルエーテルから再結晶)〕を用いて、参考例25工程1と同様に反応、処理すると6−クロロ−2−オキソ−4−〔2−(トリフルオロメチル)フェニル〕−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸 エチルエステルが油状物として得られた。
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:0.95(3H,t,J=7.2Hz), 4.05(2H,q,J=7.2Hz), 6.81(1H,d,J=2.4Hz), 7.30-7.38(2H,m), 7.54(1H,dd,J=2.6,8.8Hz), 7.71(2H,t,J=4.2Hz), 7.82-7.90(1H,m)
工程2:
工程1で得た化合物を用いて、参考例25工程2と同様に反応、処理すると6−クロロ−2−オキソ−4−〔2−(トリフルオロメチル)フェニル〕−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸が無色結晶として得られた。
融点 205−209℃(酢酸エチルから再結晶)
工程3:
工程2で得た化合物を用いて、参考例26工程1と同様に反応、処理すると6−クロロ−2−オキソ−4−〔2−(トリフルオロメチル)フェニル〕−2H−1−ベンゾピラン−3−酢酸 メチルエステルが無色結晶として得られた。
融点 146−147℃(酢酸エチルから再結晶)
工程4:
工程3で得た化合物を用いて、参考例26工程2と同様に反応、処理すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 167−169℃(イソプロピルエーテルから再結晶)
【0270】
参考例29
2,6,7−トリメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
工程1
2−ベンゾイル−4,5−ジメチル安息香酸(11.4g),アセトン(30 0ml),DMF(10ml),炭酸カリウム(6.83g)およびジエチルブロモマロネート(12.84g)の混合物を室温で60時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加えた。この混合物を水洗し、乾燥(Na2SO4)後、溶媒を留去した。残留物に酢酸(180ml)と塩酸(180ml)を加えて110℃で5時間加熱した。反応液を濃縮し、濃縮液に水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると無色結晶が得られた。本結晶を酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶すると6,7−ジメチル−4−フェニルイソクマリン−3−カルボン酸(≡6,7−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸)が得られた。
融点 265−268℃
【0271】
工程2
工程1で得た化合物(3.75g)のメタノール(50ml)溶液に40%メチルアミン−メタノール溶液(25ml)を加えて室温で2時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に4N−HCl−酢酸エチル(50ml)を加えて室温で2時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に水を加えて析出結晶を濾取した。水,アセトン,エチルエーテルで洗浄すると標題化合物が無色結晶(3.51g)として得られた。
融点 >300℃(エタノールから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3+DMSO-d6)ppm:2.25(3H,s), 2.39(3H,s), 3.67(3H,s), 6.91(1H,s), 7.39-7.42(5H,m), 8.24(1H,s)
元素分析値 C1917NO3として
計算値 C,74.25; H,5.58; N,4.56
実測値 C,74.40; H,5.50; N,4.41
参考例29の工程1で得た化合物を用いて、工程2のメチルアミンの代りに、エチルアミン,n−ブチルアミン,N,N−ジメチルアミノエチレンジアミン,アンモニアを用いて工程2と同様に反応すると参考例30−33の化合物が無色結晶として得られた。
【0272】
参考例30
2−エチル−6,7−ジメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 254−256℃(酢酸エチル−メタノールから再結晶)
参考例31
2−n−ブチル−6,7−ジメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 218−219℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
参考例32
2−(2−ジメチルアミノエチル)−6,7−ジメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 291−293℃(クロロホルム−メタノールから再結晶)
参考例33
6,7−ジメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 325−327℃(クロロホルム−メタノールから再結晶)
【0273】
参考例34
4−(4−フルオロフェニル)−2,6,7−トリメチル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
参考例29,工程1の2−ベンゾイル−4,5−ジメチル安息香酸の代りに4,5−ジメチル−2−(4−フルオロベンゾイル)安息香酸を用いて工程1と同様に反応、処理すると4−(2−フルオロフェニル)−6,7−ジメチルイソクマ リン−3−カルボン酸〔融点 214−217℃(酢酸エチルから再結晶)〕が得られた。本化合物を用いて参考例29の工程2と同様に反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 309−312℃(クロロホルム−メタノールから再結晶)
参考例35
5−フルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−2−メチル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
5−フルオロ−4−(4−フルオロフェニル)イソクマリン−3−カルボン酸とメチルアミンを用いて参考例29の工程2と同様に反応すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 256−257℃(アセトン−イソプロピルエーテルから再結晶)
【0274】
参考例36
6,7−ジクロロ−2−メチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
参考例29,工程1の2−ベンゾイル−4,5−ジメチル安息香酸の代りに2−ベンゾイル−4,5−ジクロロ安息香酸を用いて工程1と同様に反応、処理すると6,7−ジクロロ−4−フェニルイソクマリン−3−カルボン酸〔融点 243−244℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)〕が得られた。本化合物を用いて参考例29の工程2と同様に反応、処理すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 >300℃(クロロホルム−メタノールから再結晶)
参考例37
2−〔2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル〕−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸とN,N−ジメチルアミノエチレンジアミンを用いて、参考例29,工程1,2と同様に反応、処理すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 295−296℃(メタノール−ジクロロメタン−エチルエーテルから再結晶)
【0275】
参考例38
2,6,7−トリメチル−4−(2−メチルフェニル)−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
工程1
4,5−ジメチル−2−(2−メチルベンゾイル)安息香酸(7.7g)、ジクロロメタン(100ml)、塩化オキザリル(2.74ml)およびDMF(3滴)の混合物を室温で2時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物にジクロロメタン(50ml)を加え、N−メチルアミノアセトニトリル塩酸塩(4.86g)、トリエチルアミン(12.0ml)およびジクロロメタン(70ml)の混合物に氷冷下かきまぜながら滴加した。この混合物を室温で12時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加え、水、希塩酸、炭酸水素ナトリウムおよび水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると4,5−ジメチル−2−(2−メチルベンゾイル)安息香酸−N−シアノメチル−N−メチルアミドが無色油状物(9.2g)として得られた。
NMR(200MHz, CDCl3)ppm: 2.26(3H,s),2.35(3H,s),2.37(3H,s),2.99(3H,s),4.47(2H,s),7.05-7.40(6H,m)
【0276】
工程2
工程1で得た化合物(9.1g)、トルエン(200ml)および1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(8ml)の混合物を還流下7時間かきまぜた。反応液に酢酸エチルを加え、水、希塩酸、炭酸水素ナトリウム水および水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると3−シアノ−2,6,7−トリメチル−4−(2−メチルフェニル)−1(2H)−トリメチルイソキノリノンが無色結晶(6.3g)として得られた。
融点 217−218℃(酢酸エチルから再結晶)
工程3
工程2で得られた化合物(5.8g)、エタノール(20ml)および1N水酸化ナトリウム(25ml)を還流下3時間かきまぜた。反応液を濃縮し、濃縮液に希塩酸を加え、析出結晶を濾取した。水、アセトンおよびエチルエーテルで洗浄すると2,6,7−トリメチル−4−(2−メチルフェニル)−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸アミドが無色結晶(6.1g)として得られた。
融点 296−299℃(メタノールから再結晶)
工程4
工程3で得られた化合物(1.0g)、酢酸(15ml)および濃塩酸(30ml)の混合物に、亜硝酸ナトリウム(6.2g)を室温で少量ずつ加えて5時間かきまぜた。反応液に水を加えて析出結晶を濾取した。それを水、アセトンさらにエチルエーテルで洗浄すると標題化合物が無色結晶(0.97g)として得られた。
融点 291−292.5℃(酢酸エチルから再結晶)
参考例38,工程1の4,5−ジメチル−2−(2−メチルベンゾイル)安息香酸の代わりに、対応する置換基を有する2−ベンゾイル安息香酸を用いて、工程2から4と同様に反応、処理すると参考例39から45の化合物が無色結晶として得られた。
【0277】
参考例39
4−(2,6−ジメチルフェニル)−2−メチル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 284−285.5℃(メタノール−エタノールから再結晶)
参考例40
4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−2−メチル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 257.5−260℃(酢酸エチル−エタノールから再結晶)
参考例41
2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 225−227℃(酢酸エチル−エタノールから再結晶)
参考例42
4−(2−エチルフェニル)−2−メチル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 100−102℃〔2/3水和物〕(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
参考例43
4−(2−エチルフェニル)−2,6,7−トリメチル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 214−215℃(酢酸エチル−エタノールから再結晶)
参考例44
4−(2,6−ジメチルフェニル)−2,6,7−トリメチル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 >300℃(酢酸エチル−エタノールから再結晶)
【0278】
参考例45
2−メチル−4−〔2−(トリフルオロメチル)フェニル〕−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
融点 250−253℃(酢酸エチル−THFから再結晶)
参考例46
5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
工程1:
2−ベンゾイル−1−シクロヘキセンカルボン酸〔3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物をベンゼン中で塩化アルミニウムと反応させて調製〕(7.05g)をTHF(100ml)に溶解し、室温でDMF(触媒量)および塩化オキザリル(3.20ml)を加えて2時間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物をTHF(50ml)に溶解した。この溶液をN−メチルグリシンエチルエステル塩酸塩(5.64g),THF(100ml)およびトリエチルアミン(12.0ml)の混合物中に0℃で撹拌下に滴加した。この混合物を室温で2時間、次いで加熱還流下に4時間かきまぜた後、溶媒を留去した。残留物に酢酸エチルを加え、水,希塩酸,水,炭酸ナトリウム水および水で順次洗浄し、乾燥した。溶媒を留去するとN−(2−ベンゾイル−1−シクロヘキセンカルボニル)−N−メチルグリシンエチルエステルが淡黄色油状物(9.73g)として得られた。
本油状物のTHF(250ml)溶液にt−ブトキシカリウム(3.97g)を0℃で加え、次いで室温で10分間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加え、水洗,乾燥後、溶媒を留去すると5,6,7,8−テトラヒドロ−2−メチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸 エチルエステルが無色結晶(1.86g)として得られた。
融点 131−132℃(イソプロピルエーテルから再結晶)
工程2:
工程1で得た化合物(1.00g),ジオキサン(20ml)および1N−NaOH(20ml)の混合物を2時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物に水を加えた。この混合物に塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗,乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(519mg)として得られた。
融点 226−227℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
【0279】
参考例47
1,2−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリン
参考例29で得た化合物(9.27g)のTHF(100ml)溶液に、塩化オキザリル(3.7ml)およびDMF(10滴)を室温で加え、30分間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物をテトラヒドロフラン(50ml)に溶解した。この溶液を、水素化ホウ素ナトリウム(5.0g)のジメトキシエタン(100ml)懸濁液に0℃でゆっくりと加えた。0℃で30分間かきまぜた後、反応液を0℃で2N塩酸に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水および水で洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると、標題化合物が無色結晶(7.18g)として得られた。
融点 209−210℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.09(1H,bt,J=5.8Hz),2.20(3H,s),2.34(3H,s),3.81(3H,s),4.43(2H,d,J=5.8Hz),6.73(1H,s),7.25-7.35(2H,m),7.45-7.55(3H,m),8.19(1H,s)
参考例47と同様の方法により、対応する置換基を有する1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸を還元反応に付すと参考例48〜51の化合物が無色結晶として得られた。
参考例48
1,2−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−2−メチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリン
融点 158−159℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
参考例49
1,2−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソイソキノリン
融点 167−168℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
【0280】
参考例50
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−2−メチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリン
融点 193−195℃(酢酸エチル−エチルエーテルから再結晶)
参考例51
2−エトキシカルボニルメチル−1,2−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−6,7−ジメチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリン
融点 176−178℃(酢酸エチルから再結晶)
参考例52
1,2−ジヒドロ−3−メタンスルホニルオキシメチル−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリン
参考例47で得た化合物(3.0g)のジクロロメタン(100ml)溶液に0℃でかきまぜながら、トリエチルアミン(3.8ml),および塩化メタンスルホニル(1.3ml)を加えて、30分間かきまぜた。反応液にジクロロメタンを加え、5%リン酸水溶液および水で洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると、標題化合物が無色結晶(2.98g)として得られた。
融点 150−151℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.25(3H,s),2.40(3H,s),2.86(3H,s),3.77(3H,s),5.01(2H,s),6.82(1H,s),7.25-7.35(2H,m),7.45-7.60(3H,m),8.27(1H,s)
元素分析値 C2021NO4Sとして
計算値 C,64.67; H,5.70; N,3.77
実測値 C,64.59; H,5.69; N,3.67
参考例52と同様の方法により、対応する置換基を有する3−ヒドロキシルメチルイソキノリン類を塩化メタンスルホニルと反応させると参考例53〜55の化合物が無色結晶として得られた。
【0281】
参考例53
1,2−ジヒドロ−3−メタンスルホニルオキシメチル−2−メチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリン
融点 149−150℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
参考例54
1,2−ジヒドロ−3−メタンスルホニルオキシメチル−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソイソキノリン
融点 149−150℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
参考例55
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−3−メタンスルホニルオキシメチル−2−メチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリン
融点 163−165℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
参考例56
1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリン酢酸
工程1
参考例52で得た化合物(6.4g)をDMSO(80ml)に溶解し、シアン化ナトリウム(5.0g)を加えて室温で30分間かきまぜた。この反応液に酢酸エチルを加え、水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると3−シアノメチル−1,2−ジヒドロ−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリンが無色結晶(4.7g)として得られた。
融点 186−188℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
工程2
工程1で得た化合物(4.7g),酢酸(150ml)および塩酸(150ml)の混合物を110℃で7時間加熱した。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加えた。混合物を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(3.7g)として得られた。本化合物の物理化学恒数は参考例19のそれらと合致した。
【0282】
参考例57
参考例55で得た化合物を用いて、参考例56の工程1,2と同様の方法で反応処理すると下記の化合物が得られた。
工程1:
6−クロロ−3−シアノメチル−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリン
融点 229−231℃(酢酸エチルから再結晶)
工程2:
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリン酢酸
融点 216−217℃(酢酸エチル−アセトンから再結晶)
参考例58
1,2−ジヒドロ−3−(2−ヒドロキシエチル)−2,6,7−トリメチル−1−オキソ−4−フェニルイソキノリン
参考例56で得た化合物(700mg)のTHF(10ml)溶液に、塩化オキザリル(0.3ml)およびDMF(1滴)を室温で加え、30分間かきまぜた。溶媒を留去し、残留物をTHF(5ml)に溶解した。この溶液を水素化ホウ素ナトリウム(0.5g)のジメトキシエタン(10ml)懸濁液に0℃でゆっくりと加えた。0℃で20分間かきまぜた後、反応液を0℃で2N塩酸に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水、および水で洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると、標題化合物が無色結晶(571mg)として得られた。
融点 204−207℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 1.90(1H,bs),2.19(3H,s),2.34(3H,s),2.84(2H,t,J=7.1Hz),3.60-3.80(2H,m),3.73(3H,s),6.62(1H,s),7.20-7.30(2H,m),7.35-7.50(3H,m),8.16(1H,s)
【0283】
参考例59
2−エトキシカルボニルメチル−6,7−ジメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
工程1
参考例33の化合物(1.172g)のアセトン(20ml)−DMF(5ml)溶液に臭化ベンジル(0.536ml)および炭酸カリウム(608mg)を加え、2.5時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加え、水洗,乾燥した。溶媒を留去すると6,7−ジメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸 ベンジルエステルが無色結晶(700mg)として得られた。
融点 166−169℃(酢酸エチルから再結晶)
工程2
工程1で得た化合物(700mg)のDMF(5ml)溶液に水素化ナトリウム(60%油状)(80mg)を加え室温で15分間撹拌後、ブロモ酢酸エチル(0.222ml)を氷冷下加え、室温で30分間かきまぜた。反応混合物を水中に注ぎ酢酸エチルで抽出した後、抽出液を水洗し、乾燥した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル=9:1)に付すと2−エトキシカルボニルメチル−6,7−ジメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸 ベンジルエステルが無色結晶(450mg)として得られた。
融点 139.5−140.5℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
工程3
工程2で得た化合物(400mg)のエタノール(15ml)溶液に10%パラジウム炭素(100mg)を加え、水素雰囲気下室温で1.5時間かきまぜた。触媒をろ別し、ろ液は溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール=4:1)に付すと標題化合物が無色結晶(280mg)として得られた。
融点 210−213℃(メタノールから再結晶)
【0284】
参考例60
2−(3−エトキシカルボニルプロピル)−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
4−フェニルイソクマリン−3−カルボン酸(1.30g),4−アミノ−n−酪酸エチルエステル(2.75g)およびエタノール(8ml)の混合物を撹拌下、14時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物に酢酸エチルを加えた。この混合物を希塩酸および水で洗浄し、乾燥後、溶媒を留去した。残留物に酢酸エチル(10ml)および4N−HCl−酢酸エチル(20ml)を加えて室温で3時間かきまぜた。反応混合物に酢酸エチルを加え、水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(1.83g)として得られた。
融点 154−156℃(酢酸エチル−エーテルから再結晶)
参考例61
1−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
工程1
参考例60で得た化合物(393mg)をDMF(2ml)溶液に溶解し、氷水冷却下、かきまぜながら水素化ナトリウム(60%油状)(50mg)を加えて15分間かきまぜた。この混合物にヨウ化エチル(0.15ml)を加えて、室温で2時間撹拌後、溶媒を留去した。残留物に酢酸エチルを加えて、混合物を水洗、乾燥後、溶媒を留去すると2−(3−エトキシカルボニルプロピル)−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸 エチルエステルが無色結晶(390mg)として得られた。
融点 98−99℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
工程2
工程1で得た化合物(6.75g)を乾燥THF(150ml)に溶解し、室温でかきまぜながら、水素化ナトリウム(60%油状)(1.50g)を加えた。この混合物を1時間、加熱還流した。反応混合物を濃縮し、濃縮物に酢酸エチルを加えて、希塩酸,水,炭酸水素ナトリウム水で順次洗浄、乾燥した。溶媒を留去すると2−エトキシカルボニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジオキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジンが淡黄色結晶(5.25g)として得られた。
融点 167−169℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 1.33(3H,t,J=7Hz),2.67(2H,t,J=6Hz),4.27(4H,m),7.06-7.55(8H,m),8.51(1H,m),12.04(1H,s) 〔本品はエノール型構造をとる〕
【0285】
工程3
工程2で得た化合物(2.0g),酢酸(15ml),濃塩酸(4ml),エタノール(3ml)および水(3ml)の混合物を5時間、かきまぜながら加熱還流し、次いで溶媒を留去した。残留物に水を加え、析出する結晶をろ取し、水,エタノールおよびエーテルで洗浄すると1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジオキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジンが黄色結晶(1.48g)として得られた。
融点 223−225℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.27(2H,m),2.67(2H,t,J=6.5Hz),4.37(2H,m),7.15-7.62(8H,m),8.55(1H,m)
元素分析値 C1915NO2として
計算値 C,78.87; H,5.23; N,4.84
実測値 C,78.65; H,5.36; N,4.88
工程4
工程3で得た化合物(1.16g),ヒドロキシルアミン・塩酸塩(2.78g),酢酸ナトリウム(3.28g)およびエタノール(50ml)の混合物を4時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物に水を加えると無色結晶が析出した。結晶をろ取し、水,エタノールおよびエーテルで洗浄するとオキシム体が無色結晶(1.18g)として得られた。
融点 277−279℃(分解)(クロロホルム−メタノールから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 2.04(2H,m),2.80(2H,t,J=7.4Hz),2.23(2H,m),7.20-7.55(8H,m),8.52(1H,m)
工程5
工程4で得た化合物(500mg)のエタノール(20ml)懸濁液に酢酸アンモニウム(138mg),亜鉛末(520mg)および40%アンモニア水(10ml)を加えて5時間加熱還流した。沈殿をろ別し、ろ液は溶媒を留去した。残留物に酢酸エチルを加え、水洗した。酢酸エチル層を2N−HClで抽出した。抽出液を炭酸カリウムを加えてアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出、水洗,乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(205mg)として得られた。
融点 183−185℃(酢酸エチル−エーテルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 1.7-2.3(4H,m),4.13(1H,t,J=3Hz),4.32(2H,t,J=7Hz),6.96(1H,m),7.26-7.55(7H,m),8.49(1H,m)
【0286】
参考例62
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
参考例61工程3で得た化合物(250mg)のメタノール(15ml)懸濁液に室温で水素化ホウ素ナトリウム(40mg)を加えて1時間かきまぜた。反応液を濃縮し、濃縮液に希塩酸を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が淡黄色結晶(235mg)として得られた。
融点 220−222℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 1.70-2.30(4H,m),4.10-4.45(2H,m),4.75(1H,t,J=3.2Hz),6.99-7.03(1H,m),7.25-7.53(7H,m),8.49(1H,m)
参考例63
2−(3−エトキシカルボニルプロピル)−6,7−ジメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリノン−3−カルボン酸
参考例29工程1で得た化合物と4−アミノ−n−酪酸エチルエステルを用いて、参考例21と同様に反応、処理すると標題化合物が無色油状物として得られた。
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 1.13(3H,t,J=7.2Hz),2.16(2H,m),2.26(3H,s),2.39(3H,s),2.42(2H,m),3.97(2H,q,J=7.2Hz),4.16(2H,m),6.92(1H,s),7.32-7.48(5H,m),8.23(1H,s)
【0287】
参考例64
1−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
参考例63で得た化合物を用いて参考例61工程1〜5と同様の方法により反応、処理すると標題化合物が得られた。各工程で得られた化合物名とその物理化学恒数を示す。
工程1
2−(3−エトキシカルボニルプロピル)−6,7−ジメチル−4−フェニル−1(2H)−イソキノリン−3−カルボン酸 エチルエステル
無色油状物
NMR(200MHz,CDCl3)ppm: 0.90(3H,t,J=7.2Hz),1.25(3H,t,J=7.2Hz),2.12(2H,m),2.26(3H,s),2.39(2H,m),2.40(3H,s),3.95-4.20(6H,m),6.95(1H,s),7.24-7.50(5H,m),8.25(1H,s)
工程2
2−エトキシカルボニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−8,9−ジメチル−1,6−ジオキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
融点 166−168℃(酢酸エチルから再結晶)
工程3
1,2,3,4−テトラヒドロ−8,9−ジメチル−1,6−ジオキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
融点 203−206℃(酢酸エチルから再結晶)
工程4
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ヒドロキシイミノ−8,9−ジメチル−6−ジオキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
融点 247−250℃(分解)(エタノールから再結晶)
工程5
標題化合物(酢酸エチルから再結晶)
融点 175−177℃(酢酸エチルから再結晶)
【0288】
参考例65
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ヒドロキシ−8,9−ジメチル−6−オキソ−11−フェニル−6H−ベンゾ〔b〕キノリジン
参考例64工程3で得た化合物を参考例62と同様に反応(還元)、処理すると標題化合物が無色結晶として得られた。
融点 210−212℃(酢酸エチルから再結晶)
参考例66
1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジオキソ−11−フェニル−6H−ピラジノ〔1,2−b〕イソキノリン
1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸(500mg),エチレンジアミン(15ml)の混合物を室温で一夜かきまぜた。溶媒を留去後、濃塩酸(10ml),酢酸(10ml)を加え48時間加熱還流した。水を加え酢酸エチルで抽出した。水,炭酸水素ナトリウム水および水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(115mg)として得られた。
融点 >300℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.62(2H,m), 4.46(2H,m), 6.24(1H,bs,NH), 7.16-7.25(3H,m), 7.43-7.47(3H,m), 7.58(1H,d,J=9.4Hz), 7.58(1H,dd,J=2.8,1.8Hz), 8.52(1H,m)
参考例67
1,2,3,4−テトラヒドロ−6−オキソ−11−フェニル−6H−ピラジノ〔1,2−b〕イソキノリン
工程1:
1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボン酸(3.0g)を用いて、参考例47と同様に還元反応に付し、処理すると3−ヒドロキシメチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピランが無色結晶(2.6g)として得られた。
融点 109−110℃(酢酸エチル−ヘキサンから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:4.32(2H,d,J=6.6Hz), 7.10(1H,d,J=7.8Hz), 7.30-7.35(2H,m), 7.46-7.68(5H,m), 8.37(1H,dd,J=7.8,1.6Hz)
【0289】
工程2:
工程1で得た化合物(2.5g)を用いて、DMSO中でトリエチルアミンの存在下、三酸化イオウ・ピリジンコンプレックスで酸化し、処理すると1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサルデヒドが無色結晶(2.38g)として得られた。
融点 179−181℃(酢酸エチル−THFから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:7.32(1H,m), 7.42(1H,m), 7.45(1H,d,J=2.6Hz), 7
.55-7.60(3H,m), 7.44(2H,m), 8.46(1H,m), 9.41(1H,s)
工程3:
工程2で得た化合物(500mg),エチレンジアミン(10ml)の混合物を室温で5時間かきまぜた。溶媒を留去後、水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水で洗浄し、乾燥後溶媒を留去した。残留物に濃塩酸(5ml)を加え、室温で一夜かきまぜた。中和後酢酸エチルで抽出,水洗,乾燥後溶媒を留去すると3,4−ジヒドロ−6−オキソ−11−フェニル−6H−ピラジノ〔1,2−b〕イソキノリンが無色結晶(280mg)として得られた。
融点 181−183℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.98(2H,m), 4.17(2H,t,J=5.6Hz), 7.26-7.38(3H,m), 7.49-7.62(5H,m), 7.97(1H,t-like,J=2.0Hz), 8.55(1H,m)
工程4:
工程3で得た化合物(260mg),酢酸(60μl),メタノール(10ml)の混合物にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(120mg)を加え室温で30分間かきまぜた。溶媒を留去し、炭酸水素ナトリウム水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、乾燥後溶媒を留去すると標題化合物が無色結晶(240mg)として得られた。
融点 154−156℃(酢酸エチルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:3.28(2H,t,J=6.0Hz), 3.76(2H,s), 4.14(2H,t,J=6.0Hz), 7.03(1H,dd,J=6.6,1.4Hz), 7.21-7.25(2H,m), 7.39-7.54(5H,m), 8.48(1H,m)
【0290】
参考例68
1,2−ジヒドロ−3−メルカプトメチル−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソイソキノリン
参考例54で得た化合物(1.8g),水硫化ナトリウムメタノール溶液(2.73M)(3ml),THF(25ml)およびメタノール(25ml)の混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を留去した後、希塩酸を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を希塩酸,水で洗浄し、乾燥後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルを用いるカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)に付すと、標題化合物が無色結晶(503mg)として得られた。
融点 184−186℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶)
NMR(200MHz, CDCl3)ppm:1.71(1H,dd,J=8.0,7.0Hz), 2.05(3H,s), 3.49(1H,dd,J=14,7.0Hz), 3.58(1H,dd,J=14,8.0Hz), 3.83(3H,s), 6.83(1H,m), 7.17-7.50(6H,m), 8.49(1H,m)

Claims (22)

  1. 一般式
    Figure 0003724818
    〔式中、A環は置換基を有していてもよく;
    B環は置換基を有していてもよいベンゼン環;
    XおよびYはいずれか一方が、−NR−(Rは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいヒドロキシル基または置換基を有していてもよいアミノ基を示す)、−O−または−S−、他方が−CO−、−CS−または−C(R) R2a−(RおよびR2aはそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)、あるいはいずれか一方が−N=、他方は=CR−(Rは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有するヒドロキシル基または置換基を有していてもよい炭化水素基で置換されていてもよいメルカプト基を示す);
    Figure 0003724818
    (i)Dが−CO−;Eが−NR −(R は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)およびGが−CH −または−CH CH −、
    ii )Dが−CO−;Eが−NR −(R は上記と同意義を示す)およびGが結合手、
    iii )Dが−CH CO−または−CH CH CO−;Eが−NR −(R は上記と同意義を示す)およびGが結合手、
    iv )Dが−CH CO−または−CH CH CO−;Eが−NR −(R は上記と同意義を示す)およびGが−CH −または−CH CH −、
    v )Dが−CH −または−CH CH −;Eが−NR −(R は上記と同意義を示す)およびGが−CH −または−CH CH −、または
    vi )Dが−CH −または−CH CH −;Eが−S−または−SO−およびGが−CH −または−CH CH
    Arは置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。ただし、(i)−X−Y−が−O−CO−または−CO−O−、Dが−CO−およびEが−NR−の時、(a)Gは−CH −または−CH CH かつArは置換されたアリール基または置換された複素環基、または(b)Gは結合手かつRは置換基を有していてもよい炭化水素基、および(ii)−X−Y−が−NH−CO−の時、Dは−CO−を示す。〕で表される化合物またはその塩。
  2. Arが置換基を有していてもよいアリール基である請求項1記載の化合物。
  3. A環およびB環が(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、(iii)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、(iv)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基、(v)C1−7アシルアミノ基、(vi)C1−3アシルオキシ基、(vii)ヒドロキシル基、(viii)ニトロ基、(ix)シアノ基、(x)アミノ基、(xi)モノ−またはジ−C1−4アルキルアミノ基、(xii)ピロリジノ基、(xiii)ピペリジノ基、(xiv)モルホリノ基、(xv)カルボキシル基、(xvi)C1−4アルキル−カルボニルアミノ基、(xvii)C1−4アルキルスルホニルアミノ基、(xviii)C1−4アルコキシ−カルボニル基、(xix)C1−6アルキル−カルボニル基、(xx)モノ−またはジ−C1−4アルキルカルバモイル基、(xxi)カルバモイル基および(xxii)C1−6アルキルスルホニル基から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい環、
    XおよびYはいずれか一方が、−NR−または−O−、他方が−CO−、−CS−または−C(R) R2a −(R が(i)モノ−、ジ−またはトリ−C1−4アルキルアミノ基、(ii)C1−4アルコキシ−カルボニル基、(iii)カルバモイル基および(iv)カルボキシル基から選ばれる1個の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキル基、RおよびR2aが共に水素原子)、
    がC1−4アルキル基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子、
    が水素原子、または(i)ヒドロキシル基、(ii)C1−4アルコキシ基、(iii)アミノ基、(iv)モノ−またはジ−C1−4アルキルアミノ基、(v)C1−4アルコキシ−カルボニル基、(vi)カルボキシル基および(vii)フェニル基から選ばれる1または2個の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキル基、
    Arが(i)ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基、(ii)ハロゲン原子、(iii)ニトロ基、(iv)ヒドロキシル基、(v)ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ基、(vi)アミノ基、(vii)モノ−またはジ−C1−4アルキルアミノ基、(viii)C1−4アルコキシ−カルボニル基、(ix)カルボキシル基および(x)カルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC6−10アリール基である請求項1記載の化合物。
  4. A環およびB環が(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基および(iii)ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ基から選ばれる1ないし4個の置換基で置換されていてもよい環、
    XおよびYはいずれか一方が、−NR−または−O−、他方が−CO−、−CS−または−C(R) R2a(R が(i)モノ−、ジ−またはトリ−C1−4アルキルアミノ基、(ii)C1−4アルコキシ−カルボニル基、(iii)カルバモイル基および(iv)カルボキシル基から選ばれる1個の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキル基、RおよびR2aが共に水素原子)、
    がC1−4アルキル基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子、
    が水素原子、または(i)ヒドロキシル基、(ii)C1−4アルコキシ基、(iii)アミノ基、(iv)モノ−またはジ−C1−4アルキルアミノ基、(v)C1−4アルコキシ−カルボニル基、(vi)カルボキシル基および(vii)フェニル基から選ばれる1または2個の置換基で置換されていてもよいC1−4アルキル基、
    Arが(i)ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基、(ii)ハロゲン原子および(iii)ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいフェニル基である請求項1記載の化合物。
  5. 一般式
    Figure 0003724818
    〔式中、A環は置換基を有していてもよく;
    B環は置換基を有していてもよいベンゼン環;
    XおよびYはいずれか一方が、−NR−(Rは水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいヒドロキシル基または置換基を有していてもよいアミノ基を示す)、−O−または−S−、他方が−CO−、−CS−または−C(R) R2a−(RおよびR2aはそれぞれ水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)、あるいはいずれか一方が−N=、他方は=CR−(Rは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有するヒドロキシル基または置換基を有していてもよい炭化水素基で置換されていてもよいメルカプト基を示す);
    Figure 0003724818
    Dはオキソ基またはチオキソ基で置換されていてもよいC1−3アルキレン基;
    Eは−NR−(Rは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基)、−O−または−S(O)−(nは0、1または2を示す);
    Gは結合手またはC1−3アルキレン基;
    Arは置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物またはその塩を含有するアシル−CoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤。
  6. 血中コレステロール低下剤である請求項記載の阻害剤。
  7. 請求項1記載の化合物またはその塩を含有するサブスタンスP受容体拮抗剤。
  8. (i)A環が2個のC1−4アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環;
    B環がハロゲン原子またはC1−4アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環;
    −X−Y−が−CO−NH−または−CO−N(CH)−;
    Zが炭素原子;
    Figure 0003724818
    −D−E−G−が−CONH−CH−または−CON(CH)−CH−;
    およびArが1または2個のハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
    (ii)A環がハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環;
    B環がハロゲン原子またはC1−4アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環;
    X−Y−が−CO−O−または−O−CO−;
    Zが炭素原子;
    Figure 0003724818
    −D−E−G−が−CON(CH)−CH−;
    およびArが2個のハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
    (iii)A環およびB環が無置換のベンゼン環;
    −X−Y−が−N=CH−、−N=C(Cl)−または−N=C(NHCH)−;
    Zが炭素原子;
    Figure 0003724818
    −D−E−G−が−CON(CH)−CH−;
    およびArが2個のハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
    (iv)A環がハロゲン原子またはC1−4アルキル基で1または2個置換されていてもよいベンゼン環;
    B環がハロゲン原子、C1−4アルキル基またはC1−4アルコキシ基で1ないし3個置換されていてもよいベンゼン環;
    −X−Y−が−CO−O−または−O−CO−;
    Zが炭素原子;
    Figure 0003724818
    −D−E−G−が−CON(CH)−CH−;
    およびArが2個のハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基で置換されていてもよいフェニル基、
    (v)A環がハロゲン原子またはC1−4アルキル基で1または2個置換されていてもよいベンゼン環;
    B環がハロゲン原子またはC1−4アルキル基で1ないし3個置換されていてもよいベンゼン環;
    −X−Y−が−CO−O−または−O−CO−;
    Zが炭素原子;
    Figure 0003724818
    −D−E−G−が−CH−CONH−;
    およびArがハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基またはハロゲン原子で1ないし3個置換されていてもよいフェニル基、または
    (vi)A環がハロゲン原子またはC1−4アルキル基で置換されていてもよいベンゼン環;
    B環がハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環;
    −X−Y−が−N(CH)−CO−、−N(CH)−CH−、−N=CH−または−N=C(OCH)−;
    Figure 0003724818
    −D−E−G−が−CH−CONH−;
    およびArがハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基またはハロゲン原子で1ないし3個置換されていてもよいフェニル基である請求項1記載の化合物。
  9. 一般式
    Figure 0003724818
  10. A’環、B’環およびJ環の置換基が、(i)ハロゲン原子、(ii)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、(iii)C1−6アルコキシ基、(iv)ヒドロキシル基、(v)C1−4アルキル基で置換されていてもよいアミノ基、または(vi)C1−3アシルオキシ基である請求項記載の化合物。
  11. A’環が、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびハロゲノ−C1−4アルキル基より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、B’環が、ハロゲン原子、C1−4アルキル基およびC1−4アルコキシ基より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、J環が、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、ジ−C1−4アルキルアミノ基、C1−3アシルオキシ基およびヒドロキシル基より選ばれた1ないし4個で置換されていてもよいベンゼン環、−X’−Y’−が−NR1a−CO−、−NR1a−C(R) R2a−、−N =CR−、−O−CO−または−CO−O−(式中の記号は請求項記載と同意義を示す)である請求項記載の化合物。
  12. A’環が、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基およびハロゲノ−C1−4アルキル基より選ばれた1ないし4個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環、B’環が、式
    Figure 0003724818
    〔式中、B1b,B2bおよびB3bは同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基またはC1−4アルコキシ基を示す。〕で表される置換されていてもよいベンゼン環,J環が、式
    Figure 0003724818
    〔式中、J,JおよびJは同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基またはジ−C1−4アルキルアミノ基を示す。〕または式
    Figure 0003724818
    〔式中、J,JおよびJは同一または相異なって水素原子、C1−4アルキル基、C1−3アシルオキシ基またはヒドロキシル基を示す。〕で表される置換されていてもよいベンゼン環、−X’−Y’−が−NR1a−CO−、−NR1a−C(R) R2a−、−N =CR−、−O−CO−または−CO−O−(式中の記号は請求項記載と同意義を示す)、αが1である請求項記載の化合物。
  13. A’環が、式
    Figure 0003724818
    〔式中、A1a,A2aおよびA3aは同一または相異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基またはハロゲノ−C1−4アルキル基を示す。〕で表される置換されていてもよいベンゼン環である請求項記載の化合物。
  14. 一般式
    Figure 0003724818
  15. 血中コレステロール低下剤である請求項14記載の阻害剤。
  16. 一般式
    Figure 0003724818
    〔式中、A’’環およびB’’環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
    1cは水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基、
    Qは酸素原子または硫黄原子、
    (i)D が−CO−;E が−NR 5a −(R 5a は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)およびG が−CH −または−CH CH −、
    ii )D が−CO−;E が−NR 5a −(R 5a は上記と同意義を示す)およびG が結合手、
    iii )D が−CH CO−または−CH CH CO−;E が−NR 5a −(R 5a は上記と同意義を示す)およびG が結合手、
    iv )D が−CH CO−または−CH CH CO−;E が−NR 5a −(R 5a は上記と同意義を示す)およびG が−CH −または−CH CH −、
    v )D が−CH −または−CH CH −;E が−NR 5a −(R 5a は上記と同意義を示す)およびG が−CH −または−CH CH −、または
    vi )D が−CH −または−CH CH −;E が−S−または−SO−およびG が−CH −または−CH CH
    Ar’は置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。ただし、−D−E−が−(CH)β−CONH−(βは0、1または2を示す。)である場合、G−CH −または−CH CH を示す。〕で表される化合物またはその塩である請求項1記載の化合物。
  17. A’’環およびB’’環がハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ基、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキルチオ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1−4アルキルアミノ基、カルボキシル基およびC1−4アルコキシ−カルボニル基から選ばれる1ないし4個で置換されていてもよいベンゼン環、
    1cが(i)水素原子、または(ii)ヒドロキシル基、C1−4アルコキシ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1−4アルキルアミノ基、C1−4アルコキシ−カルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基およびフェニル基から選ばれる1または2個で置換されていてもよいC1−4アルキル基、
    5aが(i)水素原子または(ii)ヒドロキシル基、C1−4アルコキシ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1−4アルキルアミノ基、C1−4アルコキシ−カルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基およびフェニル基から選ばれる1または2個で置換されていてもよいC1−4アルキル基、
    Ar’がハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ基、アミノ基、モノ−またはジ−C1−4アルキルアミノ基、C1−4アルコキシ−カルボニル基、カルボキシル基およびカルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール基、
    Qが酸素原子である請求項16記載の化合物。
  18. A’’環が一般式
    Figure 0003724818
    〔式中、A4a、A5aおよびA6aは同一または異なってハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ基を示す。〕、
    B’’環が一般式
    Figure 0003724818
    〔式中、B4b、B5bおよびB6bは同一または異なってハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC1−4アルコキシ基を示す。〕、
    1cが水素原子またはC1−4アルキル基、
    5aが水素原子またはC1−4アルキル基、
    Ar’がハロゲン化されていてもよいC1−4アルキル基、ハロゲン原子およびC1−4アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル基、
    Qが酸素原子である請求項16記載の化合物。
  19. 一般式
    Figure 0003724818
    〔式中、A’’環およびB’’環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
    1cは水素原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアルコキシ基または置換基を有していてもよいアミノ基、
    Qは酸素原子または硫黄原子、
    はオキソまたはチオキソ基で置換されていてもよいC1−3アルキレン基、
    は−NR5a−(R5aは水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基)、−O−または−S−、
    は結合手またはC1−3アルキレン基、
    Ar’は置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。〕で表される化合物またはその塩を含有することを特徴とするサブスタンスP受容体拮抗剤。
  20. N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N−エチル−2−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−5−フルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−エチル−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−メトキシフェニル)−N−メチル−2−オキソ−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−2−メチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−クロロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,1−ジメチル−2−オキソ−3−キノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−N−メチル−3−イソキノリンカルボキサミド
    −〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−4−(2−メチルフェニル)−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−1,2−ジヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−1,2−ジヒドロ−N−メチル−1−オキソ−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−N,2−ジメチル−1−オキソ−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(2−メトキシフェニル)−N−メチル−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−4−(4−フルオロフェニル)−N−メチル−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1,2−ジヒドロ−N,1−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N,2−ジメチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−2−クロロ−N−メチル−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−N−メチル−2−メチルアミノ−4−フェニル−3−キノリンカルボキサミド、
    N−〔3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル〕−1−クロロ−N−メチル−4−フェニル−3−イソキノリンカルボキサミド、
    N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−4−(2−メトキシフェニル)−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシ−4−フルオロフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセトアミド、
    3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−クロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−メチル−2−オキソ−3−キノリンアセトアミド、
    3,4−トランス−6−クロロ−1−メチル−N−〔2−メチル−6−(1−メチルエチル)フェニル〕−2−オキソ−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−3−キノリンアセトアミド、
    N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセトアミド、
    N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−メチル−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    3,4−トランス−N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリンアセトアミド、
    N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,6−ジメチル−2−オキソ−4−フェニル−3−キノキサリンアセトアミド、
    N−(2,6−ジメトキシフェニル)−4−(2−メトキシフェニル)−1−オキソ−1H−2−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−1−オキソ−4−フェニル−1H−2−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−2−オキソ−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    N−〔2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル〕−6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    6−クロロ−N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    6−クロロ−N−(2,6−ジメトキシフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−N−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−N−(2,3,6−トリメトキシフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    6−クロロ−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−N−(2,3,6−トリメチルフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシフェニル)−4−(2−メチルフェニル)−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミド、
    6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシフェニル)−2−オキソ−4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミドまたは
    6−クロロ−N−(2,6−ジエトキシ−4−フルオロフェニル)−2−オキソ−4−(2−トリフルオロメトキシフェニル)−2H−1−ベンゾピラン−3−アセトアミドあるいはその塩である請求項1記載の化合物。
  21. 一般式
    Figure 0003724818
    〔式中、Lは脱離基、その他の各記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩と一般式
    H−E−G−Ar
    〔式中の各記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする請求項1記載の化合物の製造法。
  22. 一般式
    Figure 0003724818
    〔式中の各記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩と一般式
    L’−G−Ar
    〔式中、L’は脱離基、その他の各記号は請求項1記載と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする請求項1記載の化合物の製造法。
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